JP2002542153A - ニトロアルコールジアステレオマーの合成 - Google Patents

ニトロアルコールジアステレオマーの合成

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JP2002542153A JP2000600963A JP2000600963A JP2002542153A JP 2002542153 A JP2002542153 A JP 2002542153A JP 2000600963 A JP2000600963 A JP 2000600963A JP 2000600963 A JP2000600963 A JP 2000600963A JP 2002542153 A JP2002542153 A JP 2002542153A
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ガブリエル,リチャード,エル.
ムーサ,アデル,エム.
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リウ,チャンフア
スワンソン,デービッド,エイ.
ラー,ブリタニー
ザール,サラー
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ファーム−エコ ラボラトリーズ, インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、構造式(I): 【化1】 で表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーの製造方法に関する。構造式(I)において、Rはアミン保護基、およびR 1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基である。本方法は、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンを還元剤と接触させ、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーの混合物を形成する工程を含む。1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーは、次いで擬似移動床式クロマトグラフィーによって分離され、1種以上の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願 本出願は、1999年2月23日に出願された米国特許仮出願第60/121
,312号の恩典を主張するものであり、その全教示は参照により本明細書に取
り込まれる。
【0002】 発明の背景 多くの場合、立体化学的に純粋な形態の分子を得ることが望ましい。例えば、
特定の標的と相互作用する医薬品は、立体化学的に純粋な形態で投与されると、
多くの場合、より有効であり、および/または有害副作用がより少ない。
【0003】 ジアステレオマーは、不斉合成技術を用いて合成することができる。しかしな
がら、不斉合成は、高価な試薬を必要とし得、または具体的な分子に基づく他の
制限(例えば、生成物の再結晶の困難性)を有しうる。
【0004】 ジアステレオマーとして純粋な化合物を得る別の方法は、その所望のジアステ
レオマーまたは合成前駆体を選択的に再結晶することである。しかしながら、1
−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーなどのジ
アステレオマーを結晶化によって分離することは、不可能ではないとしても、困
難である。たとえ結晶化が可能な場合でも、さらなる処理工程なしでは1種のジ
アステレオマーの回収しか許容されず、所望のジアステレオマーの回収は、多く
の場合、少量であり、純度を制御することは困難である。
【0005】 ジアステレオマーは、クロマトグラフィーにより分離しうる。残念ながら、従
来の分離用(preparative)クロマトグラフィーは、大量の溶媒を必
要とし、臨床試験量の生成物を製造するには非実用的な方法でありうる。さらに
、擬似移動床式分離は、従来の分離用クロマトグラフィーよりも処理量が高く、
コスト効率がよい。
【0006】 擬似する(simulating)移動床式クロマトグラフィーは、C8炭化
水素の分離(Broughton, Chem. Eng. Prog. (1968),64:60参照のこと)、ゼオラ
イト固相上での吸着によるフルクトースとグルコースの分離(Kieprathipanja、
米国特許第5,000,794号明細書参照のこと);およびキラル固体保持体
を用いるエナンチオマーの分離(Gattuso ら、Chemistry Today (1996), p.17お
よび Gattuso、米国特許第5,889,186号明細書参照のこと)に適用され
ている。しかしながら、化合物の任意の特定の基への擬似移動床技術の適用は予
測不可能である。
【0007】 有用な、ジアステレオマーとして純粋な合成中間体を作製する改良法は、医薬
品業界および他の産業界において立体化学的に純粋な化合物に対する要求を満た
すのに役立つであろう。
【0008】 発明の概要 本発明は、構造式I:
【0009】
【化6】
【0010】 で表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオ
マーの製造方法に関する。構造式Iにおいて、Rはアミン保護基であり、R1
アミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基、置換
もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換もしく
は非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基である。
好ましくは、R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖または芳香族基であ
る。より好ましくは、R1 はアミノ酸側鎖または保護されたアミノ酸側鎖である
。該方法は、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンを還元剤と接
触させ、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマ
ーの混合物を形成する工程を含む。次いで、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ
−2−プロパノールジアステレオマーを擬似移動床式クロマトグラフィーによっ
て分離し、1種以上の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジ
アステレオマーを得る。
【0011】 別の態様では、構造式Iで表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−
プロパノールジアステレオマーの製造方法は、保護されたアミン基を有するアミ
ノ酸をカルボン酸活性化剤と接触させ、活性化されたアミノ酸を形成する工程を
含む。活性化されたアミノ酸を、ニトロメタンアニオン溶液と接触させ、反応混
合物を形成する。反応混合物に酸を添加し、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ
−2−プロパノンを形成する。1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパ
ノンを還元剤と接触させ、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノー
ルジアステレオマーの混合物を形成し、擬似移動床式クロマトグラフィーによっ
て分離し、1種以上の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジ
アステレオマーを得る。
【0012】 本発明の別の態様は、構造式II:
【0013】
【化7】
【0014】 で表される1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミノ−2−プロパノールジアステ
レオマーの製造方法である。構造式IIにおいて、Rはアミン保護基である。該
方法は、保護されたアミン基を有するフェニルアラニンをカルボン酸活性化剤と
接触させ、活性化されたフェニルアラニンを形成する工程を含む。活性化された
フェニルアラニンを、ニトロメタンアニオン溶液と接触させ、反応混合物を形成
する。反応混合物に酸を添加し、1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミノ−2−
プロパノンを形成する。1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミノ−2−プロパノ
ンを還元剤と接触させ、1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミノ−2−プロパノ
ールジアステレオマーの混合物を形成し、擬似移動床式クロマトグラフィーによ
って分離し、1種以上の1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミノ−2−プロパノ
ールジアステレオマーを得る。
【0015】 本発明の別の態様は、構造式III:
【0016】
【化8】
【0017】 で表される3−置換−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸塩のジアステレオ
マーの製造方法である。構造式IIIにおいて、R1 は構造式Iで定義した通り
である。X- はCl- 、Br- 、F- 、I- - HSO4 または- 2 PO4
ある。該方法は、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアス
テレオマーの混合物を酸と接触させ、3−置換−3−アミノ−2−ヒドロキシプ
ロパン酸(hydroxypropanic acid)ジアステレオマーの塩
の混合物を形成する工程を含む。次いで、3−置換−3−アミノ−2−ヒドロキ
シプロパン酸(hydroxypropanic acid)ジアステレオマー
の塩を擬似移動床式クロマトグラフィーによって分離し、1種以上の3−置換−
3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸ジアステレオマーの塩を得る。
【0018】 本発明の方法により、1種以上の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プ
ロパノールジアステレオマーまたは3−置換−3−アミノ−2−ヒドロキシプロ
パン酸の塩が高いジアステレオマー過剰率で得られる。本発明の方法は、高価な
キラル試薬の使用を避け、キラル試薬の使用または選択的再結晶化とは対照的に
1種より多いジアステレオマーを、さらなる処理工程なしで高いジアステレオマ
ー過剰率で回収することができる。また、擬似移動床式分離により得られたジア
ステレオマーは、標準的なクロマトグラフィー技術を用いて得られるものよりも
高濃度である。
【0019】 発明の詳細な説明 本発明に係る方法の特徴および他の詳細をより具体的に記載し、請求の範囲に
示す。本発明の具体的な態様は、説明のために示すのであって、本発明を限定す
るものとして示すのではないことを理解されたい。本発明の主な特徴は、本発明
の趣旨を逸脱せずに種々の態様において使用され得る。全ての部およびパーセン
トは、特に記載のない限り重量基準である。
【0020】 「脂肪族基」としては、完全に飽和しているか、または1個以上の不飽和単位
を含む、直鎖、分枝C1〜C8または環状C3〜C8の炭化水素が挙げられる。
一例では、脂肪族基はC1〜C4アルキル基である。
【0021】 「芳香族基」としては、炭素環式環系(例えば、ベンジル)および縮合多環式
炭素環式環系(例えば、ナフチル、アントラセニルおよび1,2,3,4−テト
ラヒドロナフチル)が挙げられる。
【0022】 本明細書でいう「ヘテロ芳香族基」としては、ヘテロアリール環系(例えば、
チエニル、ピリジル、ピラゾール、イソオキサゾリル、チアジアゾリル、オキサ
ジアゾリル、インダソリル、フラン類、ピロール類、イミダゾール類、ピラゾー
ル類、トリアゾール類、ピリミジン類、ピラジン類、チアゾール類、イソオキサ
ゾール類、イソチアゾール類、テトラゾール類またはオキサジアゾール類)、お
よび炭素環式芳香族環、炭素環式非芳香族環またはヘテロアリール環が1種以上
の他のヘテロアリール環に縮合しているヘテロアリール環系(例えば、ベンゾ(
b)チエニル、ベンズイミダゾール、インドール、テトラヒドロインドール、ア
ザインドール、インダゾール、キノリン、イミダゾピリジン、プリン、ピロロ[
2,3−d]ピリミジンおよびピラゾロ[3,4−d]ピリミジン)が挙げられ
る。
【0023】 本明細書でいう「アラルキル基」は、炭素数が1〜約6の脂肪族基により化合
物に連結した芳香族基である。
【0024】 本明細書でいう「ヘテロアラルキル基」は、炭素数が1〜約6の脂肪族基によ
り化合物に連結したヘテロ芳香族基である。
【0025】 脂肪族基、芳香族基、ヘテロ芳香族基、アラルキル基およびヘテロアラルキル
基に好適な置換基は、開示された反応に適合するもの、すなわち、反応の収率を
有意に低下させないもの、および有意な量の副反応を引き起こさないものである
。好適な置換基としては、一般に、脂肪族基、置換された脂肪族基、アリール基
、ハロゲン、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリハロメチル)、ニトロ、ニト
リル、−CONHR2 、−CONR2 3 、−OR2 、−SR2 、−S(O)R 2 、−S(O)2 2 (式中、R2 およびR3 はそれぞれ、独立して、脂肪族基
またはアリール基である)が挙げられる。ある特定の官能基は、開示された反応
の1またはそれ以上に適合しないこともありうるが、これらの官能基は保護され
た形態で存在しうる。次いで、保護基を除去し、元の官能基を再生しうる。当業
者であれば、日常的な実験手法を用いるだけで、開示された反応に適合する保護
基を選択できる。
【0026】 「アミノ酸」は、NH2 −CHR4 −COOH(式中、R4 はアミノ酸側鎖ま
たは保護されたアミノ酸側鎖である)で表される化合物である。アミノ酸側鎖は
、脂肪族基、置換された脂肪族基、芳香族基または置換された芳香族基でありう
る。「天然アミノ酸」は、自然界に見出されるアミノ酸である。天然アミノ酸で
は、R4 は−Hでもありうる。R4 が−Hである場合、それは、本明細書でいう
アミノ酸側鎖ではない。天然アミノ酸の例としては、アラニン、バリン、ロイシ
ン、イソロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、トレオニン、グル
タミン、アスパラギン、アルギニン、リジン、オルニチン、プロリン、ヒドロキ
シプロリン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、システイン、メチ
オニンおよびヒスチジンが挙げられる。天然アミノ酸側鎖の例としては、メチル
(アラニン)、イソプロピル(バリン)、sec−ブチル(イソロイシン)、−
CH2 CH(−CH3 2 (ロイシン)、ベンジル(フェニルアラニン)、p−
ヒドロキシベンジル(チロシン)、−CH2 OH(セリン)、−CHOHCH3 (トレオニン)、−CH2 −3−インドイル(indoyl)(トリプトファン)、−
CH2 COOH(アスパラギン酸)、−CH2 CH2 COOH(グルタミン酸)
、−CH2 C(O)NH2 (アスパラギン)、−CH2 CH2 C(O)NH2
グルタミン)、−CHS SH(システイン)、−CH2 CH2 SCH3 (メチオ
ニン)、−(CH2 4 NH2 (リジン)、−(CH2 3 NH2 (オルニチン
)、−[(CH)2 4 NHC(=NH)NH2 (アルギニン)および−CH2 −3−イミダゾイル(imidazoyl )(ヒスチジン)が挙げられる。
【0027】 アラニン、バリン、ロイシンおよびイソロイシンの側鎖は脂肪族であり、すな
わち、それらは炭素と水素のみを含み、それぞれ、本明細書では「天然アミノ酸
の脂肪族側鎖」と称する。
【0028】 他の天然アミノ酸の側鎖には、ヘテロ原子を含有する官能基、例えば、アルコ
ール(セリン、チロシン、ヒドロキシプロリンおよびトレオニン)、アミン(リ
ジン、オルニチン、ヒスチジンおよびアルギニン)、チオール(システイン)ま
たはカルボン酸(アスパラギン酸およびグルタミン酸)が含まれる。ヘテロ原子
を含有する官能基が修飾されて保護基を含む場合、側鎖をアミノ酸の「保護され
た側鎖」と称する。
【0029】 適切な保護基の選択は、保護される官能基、ならびに保護基が曝露される条件
および分子内に存在しうる他の官能基が曝露される条件に依存する。上記の官能
基に好適な保護基は、Greene & Wuts,"Protective Groups in Organic Synthesi
s," John Wiley & Sons (1991)に記載されており、その全教示は、参照により本
出願に取り込まれる。当業者であれば、日常的な実験手法を用いるだけで、開示
された合成に使用するのに適切な保護基(以下に記載するもの以外の保護基を含
む)および保護基を適用および除去する条件を選択できる。
【0030】 好適なアルコール保護基の例としては、ベンジル、アリル、トリメチルシリル
、tert−ブチルジメチルシリル、酢酸塩などが挙げられる。ベンジルは好ま
しいアルコール保護基である。
【0031】 好適なアミン保護基の例としては、ベンジルオキシカルボニル、tert−ブ
トキシカルボニル、tert−ブチル、ベンジルおよびフルオレニルメチルオキ
シカルボニル(Fmoc)が挙げられる。tert−ブトキシカルボニルおよび
エチルオキシカルボニルなどのカルバミン酸(carbamate)保護基は好
ましいアミン保護基である。
【0032】 好適なカルボン酸保護基の例としては、tert−ブチル、Fmoc、メチル
、メトキシルメチル、トリメチルシリル、ベンジルオキシメチル、tert−ブ
チルジメチルシリルなどが挙げられる。tert−ブチルは好ましいカルボン酸
保護基である。
【0033】 好適なチオール保護基の例としては、S−ベンジル、S−tert−ブチル、
S−アセチル、S−メトキシメチルなどが挙げられる。
【0034】 リジン、アスパラギンおよびトレオニンは、保護されるのが好ましいアミノ酸
側鎖の例である。以下の構造は、それぞれ、保護されたリジン側鎖、保護された
アスパラギン側鎖および保護されたトレオニン側鎖の例である。
【0035】
【化9】
【0036】 本明細書において使用するように、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プ
ロパノール、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−プロパノンまたは1,3−ジ
アミノ−3−置換−2−プロパノールという化合物名称(chemical n
ame)において、3−アミノ基は保護されたアミン基または保護されていない
アミン基でありうる。
【0037】 本発明の一態様において、構造式Iで表される1−ニトロ−3−置換−3−ア
ミノ−2−プロパノールの2種以上のジアステレオマーが、溶液中で1−ニトロ
−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンをカルボニル還元剤と接触させること
により形成される。1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンは、構
造式IV:
【0038】
【化10】
【0039】 で表すことができる。構造式IVにおいて、RおよびR1 は、構造式Iで定義し
た通りである。カルボニル還元剤の使用量は、1−ニトロ−3−置換−3−アミ
ノ−2−プロパノンの少なくとも部分を還元および水素化する量である。典型的
には、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノン1モルあたり約0.
1モル〜約100モルのカルボニル還元剤が使用される。
【0040】 本発明の方法に好適なカルボニル還元剤は、1−ニトロ−3−置換−3−アミ
ノ−2−プロパノンと反応してカルボニル基を還元および水素化するが、通常、
ニトロ基に影響しない化学物質または化学物質の組み合わせである。好適なカル
ボニル還元剤としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウ
ム、ボラン、ジシアミルボラン(disiamylborane)、9−ボラ−ビシクロ[3.
3.1]ノナン、トリ−tert−ブトキシ−水素化アルミニウムリチウム、ト
リエチル水素化ホウ素リチウムおよびトリ(sec−ブチル)水素化ホウ素リチ
ウムが挙げられる。
【0041】 溶液に好適な溶媒としては、アルコール類、エステル類、テトラヒドロフラン
などの環状エーテルを含むエーテル類などの有機溶媒が挙げられる。
【0042】 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノン、カルボニル還元剤およ
び溶媒は、同時に、逐次的に、あるいは任意の順序または組み合わせで合わせう
ることが理解される。また、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノ
ンは、固体として、または溶液で添加し得ること、およびカルボニル還元剤は固
体、液体として、溶液で、または任意のその組み合わせで添加し得ることが理解
される。
【0043】 還元を約0. 5時間〜約24時間進行させた後、反応混合物を適切な水性の酸
で酸性化させる。好適な酸は、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパ
ノール化合物の塩を酸性化するが、アミン保護基を開裂しない酸である。好適な
酸としては、例えば、KHSO4 、塩化アンモニウムおよびクエン酸が挙げられ
る。
【0044】 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンにおいて、プロパノン骨
格の第3炭素はキラル中心である。したがって、還元剤と接触させる1−ニトロ
−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンは、3Sエナンチオマーもしくは3R
エナンチオマーまたはエナンチオマーの混合物でありうる。1−ニトロ−3−置
換−3−アミノ−2−プロパノンが、2Sエナンチオマーまたは2Rエナンチオ
マーのいずれかである場合、カルボニルを還元すると、2種のジアステレオマー
が形成される。
【0045】 いったん形成されると、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノー
ルのジアステレオマーは擬似移動床式クロマトグラフィーにより分離される。擬
似移動床式クロマトグラフィーは、原理的に、向流クロマトグラフィーと類似す
る。固体固定相および液体移動相を用いる従来の一次元クロマトグラフィーでは
、2種の化合物を固相に対する親和性の違いに基づいて分離する。固定相固体に
対してより高い親和性を有する化合物は吸収された状態であり、したがって、固
定相に対してより低い親和性を有する化合物よりも長く留まる。固定相に対して
より低い親和性を有する化合物は、液体移動相においてより長い時間を費やすた
め、カラムを流下し、他の化合物から分離される。向流クロマトグラフィーでは
、固相は固定されていない。それは、移動相と反対方向に移動する。したがって
、固相および液相の流速は、分離される2種の化合物が反対方向に移動するよう
に設定されうる。2種の化合物の混合物を、カラム中央の供給口(feed)か
らカラムに入れ、分離した化合物を、カラムの両端で、それぞれ抽出物ライン(
吸収性の低い方の化合物を含む)およびラフィネートライン(吸収性の高い方の
化合物を含む)を介して回収しうる。向流クロマトグラフィーでは、分離対象の
試料を、標準的なクロマトグラフィーよりも多くロードすることができる。した
がって、それは大規模な分離に有用である。しかしながら、固相の実際の移動は
、分離される化合物の混合なしでは達成困難である。
【0046】 擬似移動床式クロマトグラフィーでは、いくつかのカラム(10)を的に直列
に連結する(図1参照)。固相フローは、溶離剤ライン(20)、抽出物ライン
(30)、フィードライン(40)およびラフィネートライン(50)を、液体
フロー(60)の方向に1カラム前方に一定間隔で移動させることにより擬似(
simulate)される。このシステムは分離対象の化合物の混合物の供給お
よび分離された生成物の溶出を可能にする。擬似移動床式クロマトグラフィーは
また、2種より多い化合物を分離するのに使用しうる。擬似床式クロマトグラフ
ィーは、米国特許第2,985,589号明細書に、より詳細に記載されており
、その教示はそのまま本明細書に取り込まれる。
【0047】 本発明の特徴は、少なくとも1種の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−
プロパノールジアステレオマーを95%のジアステレオマー過剰率で得るための
擬似移動床式分離条件の調節である。一対のジアステレオマーについて、ジアス
テレオマーD1のジアステレオマーD2に対するジアステレオマー過剰率は、等
式(1):
【0048】
【数1】
【0049】 を用いて算出しうる。等式(1)において、D1およびD2は、各ジアステレオ
マーの相対量である。各ジアステレオマーの相対量は、HPLCまたは当業者に
公知の他の技術により測定しうる。
【0050】 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを擬
似移動床式クロマトグラフィーにより分離した後、1種以上のジアステレオマー
が少なくとも95%のジアステレオマー過剰率で回収される。2種のジアステレ
オマーを分離する場合、両者を95%のジアステレオマー過剰率で回収しうる。
【0051】 少なくとも95%のジアステレオマー過剰率で回収された1−ニトロ−3−置
換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーをニトロ還元剤と、ジアス
テレオマーの該ジアステレオマー過剰率を維持する条件下で接触させ、約90%
〜約95%のジアステレオマー過剰率で1,3−ジアミノ−3−置換−2−プロ
パノールジアステレオマーを形成することができる。
【0052】 1,3−ジアミノ−3−置換−2−プロパノールジアステレオマーは構造式V
【0053】
【化11】
【0054】 で表すことができる。構造式Vにおいて、RおよびR1 は、構造式Iで定義した
通りである。
【0055】 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを溶
媒中のニトロ還元剤と合わせ、反応混合物を形成する。1−ニトロ−3−置換−
3−アミノ−2−プロパノールのジアステレオマー過剰率は、典型的には、以下
に記載する条件下で維持する。
【0056】 好ましい態様において、ニトロ還元剤は、水素化触媒の存在下の水素源を包含
する。好適な水素源には、例えば、ギ酸、ギ酸アンモニウムなどの可溶性のギ酸
塩、テトラヒドロナフタレンおよび水素が挙げられる。水素源の使用量は、1−
ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーの少なくと
も一部を還元および水素化する量である。典型的には、水素源の使用量は、1−
ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマー1モルあた
り約0.1モル当量〜約100モル当量である。
【0057】 ニトロ基を還元するのに好適な水素化触媒には、例えば、パラジウム/木炭、
水酸化パラジウム、白金黒、酸化白金、水素化ホウ素ナトリウムと塩化ニッケル
の組み合わせ、ラニーニッケルまたは水素化ホウ素ナトリウムと塩化コバルトの
組み合わせが挙げられる。触媒の使用量は、典型的には、1−ニトロ−3−置換
−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマー1モルあたり約0.05モル
当量〜約10モル当量である。
【0058】 ニトロ還元が行なわれる好適な溶媒には、アルコール類、アルカン類、ベンゼ
ン、エーテル類、トルエン、テトラヒドロフランまたはその任意の組み合わせな
どの有機溶媒が挙げられる。反応混合物は、約−40℃と溶媒の還流温度との間
に維持される。好ましくは、反応温度は約20℃〜約30℃である。
【0059】 別の態様において、本発明の方法に好適なニトロ還元剤は、ニトロ基と反応し
、還元および水素化してアミノ基を形成する化学物質または化学物質の組み合わ
せである。このタイプの好適なニトロ還元剤には、例えば、水素化アルミニウム
リチウムが挙げられる。ニトロ還元剤の使用量は、1−ニトロ−3−置換−3−
アミノ−2−プロパノールの少なくとも一部を還元および水素化する量である。
典型的には、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノール1モルあた
り約0.1モル〜約100モルのニトロ還元剤が使用される。
【0060】 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノール、ニトロ還元剤および
溶媒は、同時に、逐次的に、あるいは任意の順序または組み合わせで合わせうる
ことが理解される。また、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノー
ルは、固体として、または溶液で添加し得ることが理解される。また、ニトロ還
元剤は固体、液体、気体、スラリー、溶液またはその組み合わせとして添加され
得る。
【0061】 1種のみのジアステレオマーが所望の生成物である場合、所望のジアステレオ
マー(第1のジアステレオマーと呼ぶ)を95%のジアステレオマー過剰率で回
収することができ、第2のジアステレオマーまたは第1の1−ニトロ−3−置換
−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーと第2の1−ニトロ−3−置
換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーとの混合物を回収し、所望
の生成物に変換することができる。回収された第2のジアステレオマーまたは第
2のジアステレオマーと第1のジアステレオマーとの混合物を酸化剤と接触させ
、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンを形成することができる
。1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールの任意の他の一部と反
応することなく第2級アルコールをケトンに酸化する任意の酸化剤を使用するこ
とができる。CrO3 、KMnO4 、Br2 、MnO2 、四酸化ルテニウムなど
の強力な酸化剤を使用しうる。ジョン(Jone’s)試薬(クロム酸と硫酸と
の溶液)を用いて、酸敏感でない1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロ
パノールを酸化させることができる。低酸性条件が必要な場合、Collin試
薬(ジピリジンCr(VI)酸化物(dipyridine Cr(IV) oxide ))、Core
y試薬(クロロクロム酸ピリジニウム)、または重クロム酸ピリジニウムを使用
しうる。酸敏感化合物には、ヘキサメチルリン三アミド(hexamethylphosphorou
s triamide)中のCrO3 を用いて酸化を行ない得る。あるいはまた、N−ハロ
スクシンイミドなどの化学選択的(chemoselective)酸化剤を使用しうる。
【0062】 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンを還元剤と接触させ、酸
化工程前に存在したのよりも高いジアステレオマー過剰率の第1ジアステレオマ
ーを含む、第1および第2の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノ
ールジアステレオマーの混合物を形成する。次いで、この混合物を擬似移動床式
クロマトグラフィーにより分離し、所望の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−
2−プロパノールジアステレオマーを少なくとも95%のエナンチオマー過剰率
で得ることができる。この酸化、還元および分離のサイクルを、所望の1−ニト
ロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーが収率約85%
、好ましくは収率約90%で得られるまで繰り返しうる。あるいはまた、酸化、
還元および分離のサイクルを、所望のジアステレオマーに変換されずに残留する
望ましくないジアステレオマーが10%未満、好ましくは5%未満となるまで繰
り返しうる。
【0063】 本発明の別の態様は、構造式Iで表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ
−2−プロパノールを、アミノ酸出発物質から調製する方法である。アミノ酸出
発物質のアミン基は、典型的には、好ましくない副反応に関与しないように保護
する。アミノ酸は、D−異性体もしくはL−異性体または両者の混合物でありう
る。好ましくは、アミノ酸はD−異性体またはL−異性体である。
【0064】 保護されたアミノ酸を、アミノ酸を活性化されたアミノ酸に変換するカルボン
酸活性化剤と接触させる。典型的には、活性化されたアミノ酸を形成するための
反応は、非プロトン性溶媒中にて無水条件下で行なう。カルボン酸活性化剤は、
カルボン酸と反応し、カルボン酸の水酸基を、カルボン酸基のカルボニル炭素が
求核性付加を起こしやすいようにするのに好適なラジカルで置き換える化合物で
ある。好適なカルボン酸活性化剤の例には、N−ヒドロキシスクシンイミド、p
−ニトロフェノール、1,1’−カルボニルジイミダゾール、イソブチルクロロ
ホルメート、ジメチルアミノプロピルエチルカルボジイミド(EDC)、ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DDC)および1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
が挙げられる。
【0065】 該反応に好適な溶媒には、塩化メチレン、ジメチルホルムアミド、テトラヒド
ロフラン、ジクロロエタンおよびジエチルエーテルが挙げられる。
【0066】 アミノ酸、カルボン酸活性化剤および溶媒は、同時に、逐次的に、あるいは任
意の順序または組み合わせで合わせうることが理解される。また、アミノ酸は、
固体として、または溶液で添加し得ることが理解される。さらに、カルボン酸活
性化剤は固体、液体として、または溶液で添加し得ることが理解される。
【0067】 一般に、アミノ酸1モルあたり約0.1モル〜約10モルのカルボン酸活性化
剤が使用される。好ましい範囲は、アミノ酸1モルあたり約1モル〜約1.5モ
ルのカルボン酸活性化剤である。
【0068】 一態様では、アミノ酸およびカルボン酸活性化剤は、還流して反応を終了させ
る。典型的には、還流は、約0.5時間〜約4時間、または気体の蒸発が収まる
まで行なう。
【0069】 活性化されたアミノ酸を、次いで、ニトロメタンアニオン溶液と無水条件下で
接触させ、反応混合物を形成し、続いて反応混合物を酸性化して1−ニトロ−3
−置換−3−アミノ−2−プロパノンを形成する。
【0070】 ニトロメタンアニオン溶液は、無水条件下で、無水塩基をニトロメタン、任意
でテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒と混合することにより形成される
。ニトロメタンアニオン溶液の形成は典型的には発熱反応であるため、また、ニ
トロメタンの塩は不安定でおそらく高温では爆発性であるため、ニトロメタンア
ニオン溶液の温度は、典型的には、約5℃以下などの低温に維持される。
【0071】 好適な塩基は、ニトロメタン化合物を脱プロトン化してニトロメタンアニオン
を形成するものである。好適な無水塩基の例には、カリウムt−ブトキシドおよ
びナトリウムメトキシドなどの金属アルコキシド、水素化ナトリウム、重炭酸ナ
トリウムおよびリチウムジイソプロピルアミドが挙げられる。無水塩基の使用量
は、ニトロメタン分子の少なくとも一部を脱プロトン化してニトロメタンアニオ
ンを形成する量である。典型的には、ニトロメタン化合物1モルあたり約0.1
モル〜約1000モルの無水塩基が使用される。
【0072】 反応混合物を酸性化して1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノン
を形成するのに好適な酸は、有意なエノラート形成を抑制し、かつ任意の残留ニ
トロメタンアニオンと反応するが、通常、アミンまたはアミノ酸の側鎖から保護
基を開裂しないために充分低い値までpHを低下させる酸からなる。典型的には
、pHは約5以下まで低下され、pH2〜5が好ましい。好適な酸には、例えば
、H2 SO4 、HCl、HBr、 H3 PO4 、KHSO4 、クエン酸、酢酸およ
びその組み合わせが挙げられる。保護基がエチルオキシカルボニルまたはter
t−ブトキシカルボニルである場合、pHは好ましくは3より大きい。したがっ
て、KHSO4 などの温和(mild)酸が好ましい。
【0073】 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンを、次いで、カルボニル
還元剤と接触させ、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジア
ステレオマーの混合物を形成し、擬似移動床式クロマトグラフィーにより分離す
る。
【0074】 本発明の別の態様は、構造式IIで表される1−ニトロ−3−ベンジル−3−
アミノ−2−プロパノールの製造方法である。該方法は、保護されたアミン基を
有するフェニルアラニンをカルボン酸活性化剤と接触させ、活性化されたアミノ
酸を形成する工程を含む。活性化されたアミノ酸をニトロメタンアニオン溶液と
接触させて反応混合物を形成し、これを酸性化して1−ニトロ−3−ベンジル−
3−アミノ−2−プロパノンを形成する。1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミ
ノ−2−プロパノンを還元剤と接触させ、1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミ
ノ−2−プロパノールジアステレオマーの混合物を形成し、擬似移動床式クロマ
トグラフィーによって分離し得る。
【0075】 本発明のさらなる態様では、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパ
ノールジアステレオマーの混合物は、構造式IIIで表される3−置換−3−ア
ミノ−2−ヒドロキシプロパン酸ジアステレオマーの塩の混合物に変換される。
次いで、3−置換−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸ジアステレオマーの
塩を擬似移動床式クロマトグラフィーにより分離する。1−ニトロ−3−置換−
3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーの3−アミン基は、カルバミン
酸保護基などの酸不安定性保護基で保護してもよく、保護しなくてもよい。加水
分解は、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマ
ーの混合物を、HCl、HBr、HI、HF、H3 PO4 またはH2 SO4 など
の強酸とともに、約10時間〜約30時間加熱する工程を含む。反応温度は典型
的には約80℃〜約120℃である。
【0076】 実施例 実施例1:1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ
−2−プロパノンの合成 カリウムt−ブトキシドを、オーバーヘッドスターラーを備えた250ml容
丸底中の40ml無水THFに添加した。固体を溶液に溶かした後に、溶液を氷
冷鹹水浴で1.7℃に冷却した。ニトロメタンをこの混合物に添加し、白色の沈
殿物を形成させた。温度を10℃未満に維持した。
【0077】 アルゴンでフラッシュした別のフラスコ(flash)において、N−(エト
キシカルボニル)フェニルアラニンを撹拌しながら40ml無水THFに溶解さ
せた。この淡黄色の溶液に、3.76gの1,1’−カルボニルジイミダゾール
を3回に分けて(portion)添加した。1,1' −カルボニルジイミダゾ
ールを添加するたびに、起泡を添加後数分間観察した。最後の添加の後に、溶液
を30分間撹拌した。
【0078】 活性化したN−(エトキシカルボニル)フェニルアラニンの溶液を白色のニト
ロメタン/カリウムt−ブトキシドスラリーに滴下した。温度を10℃未満に維
持した。添加時間は約10分であった。
【0079】 シリカ固相および塩化メチレン中の10%メタノール(容積/容積)からなる
移動相を用いた薄層クロマトグラフィー(TLC)により反応の進行を追跡した
。2.5時間後、反応混合物を30mLの10%水性HClでクエンチし、pH
を3にした。混合物をpH3で30分間撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。濃縮
後、残渣を10mLの水で希釈し、次いで40mLの酢酸エチルで抽出した。水
層を2×25mLの酢酸エチルで洗浄した。次いで、合わせた有機層を2×10
mlの水で洗浄し、MgSO4 にて乾燥し、濃縮し、黄白色の固体として5.0
gの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−
プロパノンを得た。
【0080】 実施例2:1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ
−2−プロパノールジアステレオマーの合成 5.75gの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)ア
ミノ−2−プロパノンを74gのメタノールに溶解させ、次いで0〜5℃に冷却
した。水素化ホウ素ナトリウム(1〜2g)を2.8gの水でスラリー状にし、
次いで1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2
−プロパノン溶液に、分割して25分間かけてゆっくり添加した。反応混合物の
温度を、添加の間5℃未満に維持した。混合物を、0〜5℃で30分間、次いで
室温で45分間撹拌した。14gの10%HClを混合物に添加し、pHを3に
し、次いでさらに30分間撹拌した。
【0081】 メタノールを、減圧下で蒸発させ、溶液を40gの水で希釈し、35gの酢酸
エチルで抽出した。水層を2×20gの酢酸エチルで抽出した。次いで、合わせ
た有機層を4×20gの水性飽和NaHCO3 溶液で洗浄し、酢酸エチル層を減
圧下で濃縮し、黄色の固体として4.6gの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(
N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを生産し
た。
【0082】 実施例3:1−ニトロ−3−ベンジル−3−(保護)アミノ−2−プロパノール
の分離のための擬似移動床式分離条件の決定 A.1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−
プロパノールジアステレオマーの溶解性 擬似移動床式分離システムに負荷するための濃縮サンプルを得るために、分離
に使用する移動相において高い溶解度が望ましい。それゆえ、数種の溶媒系中の
1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プロ
パノールジアステレオマーの溶解度を測定した。結果を表Iに示す。
【0083】
【表1】
【0084】 B.通常の1次元高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いる、1−ニト
ロ−3−ベンジル−3−(N−保護)アミノ−2−プロパノールジアステレオマ
ーの分離 1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プ
ロパノールジアステレオマーの分離を、数種の移動相系および数種の逆相カラム
、順相カラムおよびキラルカラムを用いて行った。CHIRALPAK AD
(登録商標)およびCHIRALPAK AS(登録商標)カラムをChira
l Technologies,Inc.,Exton,P.A.から購入した
。CHIRALPAK AD(登録商標)およびCHIRALPAK AS(登
録商標)は、キラルアミロース誘導体を有する固体保持体を有する。CHIRE
X(登録商標)3001、CHIREX(登録商標)3014、CHIREX(
登録商標)3022およびNUCLEOSIL(登録商標)カラムをPheno
menex,Inc.,Torrance,CAから購入した。
【0085】 1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プ
ロパノールジアステレオマー、1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−tert
−ブトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールジアステレオマー、および1
−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−フェニルメトキシカルボニル)アミノ−2
−プロパノールジアステレオマーに関する結果を、それぞれ表II、表IIIお
よび表IVに要約する。
【0086】 溶媒前端(solvent front)を、標準クロマトグラフィー技術を
用いて空隙時間(void time)を測定することにより決定した。例えば
、分離が逆相C18カラムを用いて行われた場合、溶媒前端で溶出する追跡化合
物(tracer compound)としてウラシルを用いた。2つのジアス
テレオマーの各々に対するキャパシティーファクター(capacity fa
ctor)k1 ’およびk2 ’を等式(2)を用いて各カラムおよび移動相系に
ついて決定した:
【0087】
【数2】
【0088】 系に関する選択性定数(selectivity constant)αを、
1 ’に対するk2 ’の比をとる(take)ことにより計算した。1.15以
上の値のαが擬似移動床式クロマトグラフィーによるジアステレオマーの分離を
可能にするために必要である。
【0089】
【表2】
【0090】 1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−tert−ブトキシカルボニル)アミ
ノ−2−プロパノールジアステレオマーの分離の結果を表IIIに示す。
【0091】
【表3】
【0092】 1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−フェニルメトキシカルボニル)アミノ
−2−プロパノールジアステレオマーの分離の結果を表IVに示す。
【0093】
【表4】
【0094】 実施例4:3−ベンジル−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸塩の合成 3−ベンジル−3−(N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−ニト
ロ−2−プロパノールを2.8Lのトルエン/メタノール(10:1)中に溶解
させた。500mlの6MのHCl溶液を混合物中に添加した。混合物を室温で
一晩撹拌した。層を分離し、水層を乾燥するまで濃縮した。150mLの12M
のHCl溶液を濃縮物に添加し、混合物を密閉した容器中で100℃に加熱した
。圧力をHClガスで40psiに調節し、温度および圧力を20時間維持した
。混合物を35℃に冷却し、H2 Oで希釈し、濾過した。3−ベンジル−3−ア
ミノ−2−ヒドロキシプロパン酸の生産のために、濾液をイオン交換カラムに通
し、溶出物を濃縮することにより遊離塩基を形成させた。適切な酸の添加により
所望の塩を形成させた。
【0095】 実施例5:通常のHPLCデータからの3−ベンジル−3−アミノ−2−ヒドロ
キシプロパン酸ジアステレオマーのHCl塩の分離のための擬似移動床式分離条
件の決定 3−ベンジル−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸ジアステレオマーのH
Cl塩の分離を、数種の移動相系および数種の逆相カラムを用いて行った。結果
を表Vに要約する。
【0096】
【表5】
【0097】 実施例6:逆相擬似移動床式クロマトグラフィーを用いた1−ニトロ−3−ベン
ジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールジアステレオ
マーの分離 実施例3の方法開発データから、1.15以上のα値を有するカラムと移動相
との組み合わせを、1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル
)アミノ−2−プロパノールジアステレオマーまたは1−ニトロ−3−ベンジル
−3−(N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールジアス
テレオマーの擬似移動床式分離に適すると決定した。一般に、移動相中のジアス
テレオマーはより大きな溶解度が望ましい。なぜならば、それにより、ジアステ
レオマーが濃縮溶液中のフィードラインを介して擬似移動床式カラムにフィード
することを可能にするからである。さらに、αが1.15以上である場合、ジア
ステレオマーに関して、より短い保持時間(すなわち、より小さなk’)が好ま
しい。なぜなら、これは、分離のサイクル時間を短縮するからである。
【0098】 1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プ
ロパノールジアステレオマーを、Universal Pharma Tech
nologies,LLC,SMB−L V.4において分離した。SMB−L
は8つのカラムで構成されていた(内径2.12cm、長さ6.5cm)。各カ
ラムを、Jordi Associates(Bellingham,MA)に
より供給されたジビニルベンゼン(粒子サイズ20μm)固定層でスラリーパッ
ク(slurry pack )した。移動相を、ACSグレードイソプロパノールおよび試
薬グレードヘプタンを用いて調製した。移動相を、ステンレススチール容器にプ
レ混合し、次いでSMB−L移動相タンクに入れた。
【0099】 1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プ
ロパノールジアステレオマーをプレ混合した移動相に溶解させることにより、フ
ィードを調製した。溶液を、全てのジアステレオマーが溶解するまで40〜50
℃に加熱した。次いで、フィードを分離前に室温まで冷却した。
【0100】 流速を、較正したバランスを用いて時間当たりの量で測定した。NIST追跡
可能標準を用いて較正したMettler Toledo PB3001バラン
スを、移動相および抽出流速をモニターするために使用した。
【0101】 生成物を、ジビニルベンゼンカラム(長さ10cm、直径1.0cm、粒子サ
イズ10μm)を用いて通常のHPLCにより分析した。ジアステレオマーを、
220nMでPDAディテクターセットを用いて検出した。より高い吸収性のジ
アステレオマーを、99%より高い純度でラフィネートから回収した(図5Aを
参照のこと)。より低い吸収性のジアステレオマーを98%の純度で抽出物から
回収した(図5Bを参照のこと)
【0102】 1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プ
ロパノールジアステレオマーを分離するために使用した擬似移動床式法の詳細を
表VIに要約する。
【0103】
【表6】
【0104】 実施例7:順相擬似移動床式クロマトグラフィーを用いた1−ニトロ−3−ベン
ジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールジアステレオ
マーの分離 SMB−L系を、16カラム構成を用いて1−ニトロ−3−ベンジル−3−
(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを分離
するために使用する。使用するカラムは、順相Kromsil Silicaカ
ラム(長さ6.5cm、直径2.1cm、粒子サイズ5μm)である。使用した
移動相は、80%ヘキサン/20%エタノールである。ジアステレオマーの溶液
(24.15mg/mL)を、7.5mL/min.の速度で擬似移動床式カラ
ムにフィードする。抽出速度は、11.18mL/min.であり、総移動相速
度は、57.22mL/min.であり、新移動相(fresh mobile phase)速度
は13.87mL/min.であり、ラフィネート流速は10.20mL/mi
n.であり、リサイクル流速は43.35mL/min.である。サイクル時間
は10分であった。1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル
)アミノ−2−プロパノールジアステレオマーの分離のための擬似移動床式分離
条件を表VIIに要約する。
【0105】
【表7】
【0106】 均等物 本発明を、その好ましい態様に関して詳細に示し、記載したが、特許請求の範
囲により規定される本発明の範囲を逸脱することなく形態および詳細において種
々の変更がなされうることを当業者は理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、12個のカラムを有する擬似移動床式クロマトグラフィーシステムの
概略図である。
【図2A】 図2Aは、60%メタノール/40%水(容積/容積)移動相を用いる逆相C
−18カラムでの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)
アミノ−2−プロパノールの2種のジアステレオマーの分離を示すクロマトグラ
ムである。
【図2B】 図2Bは、40%アセトニトリル/60%水(容積/容積)移動相を用いる逆
相C−18カラムでの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニ
ル)アミノ−2−プロパノールの2種のジアステレオマーの分離を示すクロマト
グラムである。
【図3A】 図3Aは、60%ヘプタン/40%エタノール(容積/容積)移動相、70%
ヘプタン/30%エタノール(容積/容積)移動相および80%ヘプタン/20
%エタノール(容積/容積)移動相を用いる順相シリカカラムでの1−ニトロ−
3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールの2
種のジアステレオマーの分離を示す一連の3個のクロマトグラムである。
【図3B】 図3Bは、60%ヘプタン/40%イソプロパノール(容積/容積)移動相お
よび70%ヘプタン/30%イソプロパノール(容積/容積)移動相を用いる順
相シリカカラムでの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル
)アミノ−2−プロパノールの2種のジアステレオマーの分離を示す一連の2個
のクロマトグラムである。
【図3C】 図3Cは、60%ヘプタン/40%テトラヒドロフラン(THF)(容積/容
積)移動相を用いる順相シリカカラムでの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N
−エトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールの2種のジアステレオマーの
分離を示すクロマトグラムである。
【図3D】 図3Dは、70%ヘプタン/30%THF(容積/容積)移動相を用いる順相
シリカカラムでの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)
アミノ−2−プロパノールの2種のジアステレオマーの分離を示すクロマトグラ
ムである。
【図3E】 図3Eは、60%ヘプタン/40%THF(容積/容積)移動相を用いる順相
シリカカラムでの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)
アミノ−2−プロパノールの2種のジアステレオマーの分離を示すクロマトグラ
ムである。
【図4A】 図4Aは、100%メタノールを移動相として用いるジビニルベンゼンカラム
での1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−
プロパノールの2種のジアステレオマーの分離を示すクロマトグラムである。
【図4B】 図4Bは、90%メタノール/10%水(容積/容積)移動相を用いるジビニ
ルベンゼンカラムでの1−ニトロ−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニ
ル)アミノ−2−プロパノールの2種のジアステレオマーの分離を示すクロマト
グラムである。
【図5A】 図5Aは、擬似移動床式クロマトグラフィーにより分離した後の、1−ニトロ
−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールの
吸収性が高い方のジアステレオマーの純度を示すクロマトグラムである。
【図5B】 図5Bは、擬似移動床式クロマトグラフィーにより分離した後の、1−ニトロ
−3−ベンジル−3−(N−エトキシカルボニル)アミノ−2−プロパノールの
吸収性が低い方のジアステレオマーの純度を示すクロマトグラムである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年5月17日(2001.5.17)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 式中、 Rはアミン保護基;および R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基
、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換
もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基で
ある、 で表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオ
マーの製造方法。
【化2】 式中、 Rはアミン保護基;および R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基
、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換
もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基で
ある、 で表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオ
マーの製造方法。
【化3】 式中、 Rはアミン保護基;および R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基
、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換
もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基で
ある、 で表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオ
マーの製造方法。
【化4】 で表される1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミノ−2−プロパノールである請
求項16記載の方法。
【化5】 式中、 Rはアミン保護基;および R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基
、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換
もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基で
ある、 で表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオ
マーの製造方法。
【化6】 式中、 X- はCl- 、Br- 、F- 、I- - HSO4 または- 2 PO4 ; R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基
、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換
もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基で
ある、 で表される3−置換−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸塩のジアステレオ
マーの製造方法。
【化7】 式中、 X- はCl- 、Br- 、F- 、I- - HSO4 または- 2 PO4 ; R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基
、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換
もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基で
ある、 で表される3−置換−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸塩のジアステレオ
マーの製造方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】 ジアステレオマーは、クロマトグラフィーにより分離しうる。残念ながら、従
来の分離用(preparative)クロマトグラフィーは、大量の溶媒を必
要とし、臨床試験量の生成物を製造するには非実用的な方法でありうる。さらに
、擬似移動床式分離は、従来の分離用クロマトグラフィーよりも処理量が高く、
コスト効率がよい。 国際公開第96/01788号パンフレットは、1,3−ジアミノ−3−置換
−2−プロパノールジアステレオマーおよび1−ニトロ−3−置換−3−アミノ
−2−プロパノールジアステレオマーの製造を開示している。しかしながら、ジ
アステレオマーの分離方法は開示されていない。 特許公報概要02059545は、α−ヒドロキシ−β−アミノ酸を製造する
ための3−アミノ−2−ヒドロキシ−1−ニトロブタン誘導体の使用を開示して
いる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0094
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0094】 実施例4:3−ベンジル−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸塩の合成 3−ベンジル−3−(N−tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−ニト
ロ−2−プロパノールを2.8Lのトルエン/メタノール(10:1)中に溶解
させた。500mlの6MのHCl溶液を混合物中に添加した。混合物を室温で
一晩撹拌した。層を分離し、水層を乾燥するまで濃縮した。150mLの12M
のHCl溶液を濃縮物に添加し、混合物を密閉した容器中で100℃に加熱した
。圧力をHClガスで40psi(2.72atm)に調節し、温度および圧力
を20時間維持した。混合物を35℃に冷却し、H2 Oで希釈し、濾過した。3
−ベンジル−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸の生産のために、濾液をイ
オン交換カラムに通し、溶出物を濃縮することにより遊離塩基を形成させた。適
切な酸の添加により所望の塩を形成させた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 227/02 C07C 227/02 227/34 227/34 229/34 229/34 271/16 271/16 G01N 30/48 G01N 30/48 L M W 30/88 30/88 C W // G01N 30/26 30/26 A C07M 7:00 C07M 7:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ムーサ,アデル,エム. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01803 バーリントン,ニューブリッジ アベニュー 34 (72)発明者 フィッツヘンリー,シャロン アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01945 マーブルヘッド,ローランド ス トリート 45 (72)発明者 リウ,チャンフア アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01741 カーライル,ウォルフ ロック ロード 136 (72)発明者 スワンソン,デービッド,エイ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02420 レキシントン,エマーソン ガー デンズ ロード 86 (72)発明者 ラー,ブリタニー アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01843 ローレンス,エクセター ストリ ート 61 (72)発明者 ザール,サラー アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01720 アクトン,ナイランダー ウェイ 37 Fターム(参考) 4D017 AA08 BA04 CA05 CA11 CA17 DA02 DA03 EA10 4H006 AA02 AB84 AC41 AC47 AC83 AD17 BD10 BE23 BJ50 BN10 BS10 BU30 RA06 RB34

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a) 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノン
    をカルボニル還元剤と接触させ、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロ
    パノールジアステレオマーの混合物を形成する工程;および b) 擬似移動床式クロマトグラフィーによって1−ニトロ−3−置換−3−ア
    ミノ−2−プロパノールジアステレオマーを分離し、1種以上の1−ニトロ−3
    −置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを得る工程 を含む、 以下の構造式: 【化1】 式中、 Rはアミン保護基;および R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基
    、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換
    もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基で
    ある、 で表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオ
    マーの製造方法。
  2. 【請求項2】 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンが3S
    または3Rエナンチオマーであり、2種の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−
    2−プロパノールジアステレオマーの混合物が形成される請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 R1 がフェニルアラニンアミノ酸側鎖である請求項2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 Rがカルバミン酸保護基である請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 カルバミン酸保護基がエチルオキシカルボニルである請求項
    4記載の方法。
  6. 【請求項6】 カルバミン酸保護基がtert−ブトキシカルボニルである
    請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 擬似移動床が逆相固体保持体を有する請求項2記載の方法。
  8. 【請求項8】 逆相固体保持体がC18固体保持体である請求項7記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 擬似移動床が順相固体保持体を有する請求項2記載の方法。
  10. 【請求項10】 擬似する(simulating)移動床がキラル固体保
    持体を有する請求項2記載の方法。
  11. 【請求項11】 擬似する移動床がイオン交換固体保持体を有する請求項2
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 第1および第2の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2
    −プロパノールジアステレオマーのそれぞれが少なくとも95%のジアステレオ
    マー過剰率で回収される請求項2記載の方法。
  13. 【請求項13】 少なくとも1種の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2
    −プロパノールジアステレオマーをニトロ還元剤と、ジアステレオマーの該ジア
    ステレオマー過剰率を維持する条件下で接触させ、それにより少なくとも約95
    %のジアステレオマー過剰率を有する1,3−ジアミノ−3−置換−2−プロパ
    ノールジアステレオマーを形成する工程をさらに含む請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 第1の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノ
    ールジアステレオマーが少なくとも95%のジアステレオマー過剰率で回収され
    、第2の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマ
    ー、または第1の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアス
    テレオマーと第2の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジア
    ステレオマーとの混合物が回収される請求項2記載の方法。
  15. 【請求項15】 第1の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノ
    ールジアステレオマーをニトロ還元剤と、ジアステレオマーの該ジアステレオマ
    ー純度を維持する条件下で接触させ、それにより少なくとも約95%のジアステ
    レオマー過剰率を有する1,3−ジアミノ−3−置換−2−プロパノールジアス
    テレオマーを形成する工程をさらに含む請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 a) 第2の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プ
    ロパノールジアステレオマー、または第2の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ
    −2−プロパノールジアステレオマーと第1の1−ニトロ−3−置換−3−アミ
    ノ−2−プロパノールジアステレオマーとの混合物を酸化剤と接触させ、1−ニ
    トロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンを再形成する工程; b) 再形成した1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンをカルボ
    ニル還元剤と接触させ、第1の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパ
    ノールジアステレオマーのジアステレオマー過剰が酸化前よりも高い、1−ニト
    ロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーの第2混合物を
    形成する工程;および c) 擬似移動床式クロマトグラフィーによって1−ニトロ−3−置換−3−ア
    ミノ−2−プロパノールジアステレオマーの第2混合物を分離し、第1の1−ニ
    トロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを95%のジ
    アステレオマー過剰率で得、第2の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プ
    ロパノールジアステレオマーまたは第1の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−
    2−プロパノールジアステレオマーと第2の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ
    −2−プロパノールジアステレオマーとの混合物を回収する工程 をさらに含む請求項14記載の方法。
  17. 【請求項17】 回収された第2の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2
    −プロパノールジアステレオマーまたは第1の1−ニトロ−3−置換−3−アミ
    ノ−2−プロパノールジアステレオマーと第2の1−ニトロ−3−置換−3−ア
    ミノ−2−プロパノールジアステレオマーとの混合物を、酸化、還元および擬似
    移動床式クロマトグラフィーによる分離を、第1の1−ニトロ−3−置換−3−
    アミノ−2−プロパノールジアステレオマーが少なくとも約90%の収率で回収
    されるまでサイクルで行なう請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 a) 保護されたアミン基を有するアミノ酸をカルボン酸
    活性化剤と接触させ、それにより活性化されたアミノ酸を形成する工程; b) 活性化されたアミノ酸をニトロメタンアニオン溶液と接触させ、反応混合
    物を形成する工程; c) 反応混合物に酸を添加し、それにより1−ニトロ−3−置換−3−アミノ
    −2−プロパノンを形成する工程; d) 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンをカルボニル還元剤
    と接触させ、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレ
    オマーの混合物を形成する工程;および e) 擬似移動床式クロマトグラフィーによって1−ニトロ−3−置換−3−ア
    ミノ−2−プロパノールジアステレオマーを分離し、1種以上の1−ニトロ−3
    −置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを得る工程 を含む、 以下の構造式: 【化2】 式中、 Rはアミン保護基;および R4 はアミノ酸側鎖または保護されたアミノ酸側鎖である、 で表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオ
    マーの製造方法。
  19. 【請求項19】 保護されたアミノ酸がL−異性体またはD−異性体であり
    、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンをカルボニル還元剤と接
    触させると、2種の1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジア
    ステレオマーの混合物が形成される請求項18記載の方法。
  20. 【請求項20】 a) 保護されたアミン基を有するフェニルアラニンをカ
    ルボン酸活性化剤と接触させ、それにより活性化されたフェニルアラニンを形成
    する工程; b) 活性化されたフェニルアラニンをニトロメタンアニオン溶液と接触させ、
    反応混合物を形成する工程; c) 反応混合物に酸を添加し、それにより1−ニトロ−3−ベンジル−3−ア
    ミノ−2−プロパノンを形成する工程; d) 1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミノ−2−プロパノンをカルボニル還
    元剤と接触させ、1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミノ−2−プロパノールジ
    アステレオマーの混合物を形成する工程;および e) 擬似移動床式クロマトグラフィーによって1−ニトロ−3−ベンジル−3
    −アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを分離し、1種以上の1−ニトロ
    −3−ベンジル−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを得る工程 を含む、 以下の構造式: 【化3】 式中、 Rはアミン保護基である、 で表される1−ニトロ−3−ベンジル−3−アミノ−2−プロパノールジアステ
    レオマーの製造方法。
  21. 【請求項21】 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノンをカ
    ルボニル還元剤と接触させ、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノ
    ールジアステレオマーの混合物を形成することにより、以下の構造式: 【化4】 式中、 Rはアミン保護基;および R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基
    、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換
    もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基で
    ある、 で表される1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオ
    マーを製造する方法において、擬似移動床式クロマトグラフィーによって1−ニ
    トロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアステレオマーを分離するこ
    とを特徴とする、1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノールジアス
    テレオマーの製造方法。
  22. 【請求項22】 a) 1−ニトロ−3−置換−3−アミノ−2−プロパノ
    ールジアステレオマーの混合物を酸と接触させ、3−置換−3−アミノ−2−ヒ
    ドロキシプロパン酸(hydroxypropanic acid)ジアステレ
    オマーの塩の混合物を形成する工程;および b) 擬似移動床式クロマトグラフィーによって3−置換−3−アミノ−2−ヒ
    ドロキシプロパン酸(hydroxypropanic acid)ジアステレ
    オマーの塩を分離し、1種以上の3−置換−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパ
    ン酸ジアステレオマーの塩を得る工程 を含む、 以下の構造式: 【化5】 式中、 X- はCl- 、Br- 、F- 、I- - HSO4 または- 2 PO4 ; R1 はアミノ酸側鎖、保護されたアミノ酸側鎖、置換もしくは非置換の脂肪族基
    、置換もしくは非置換の芳香族基、置換もしくは非置換のヘテロ芳香族基、置換
    もしくは非置換のアラルキルまたは置換もしくは非置換のヘテロアラルキル基で
    ある、 で表される3−置換−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパン酸塩のジアステレオ
    マーの製造方法。
  23. 【請求項23】 擬似移動床が逆相固体保持体を有する請求項22記載の方
    法。
  24. 【請求項24】 逆相固体保持体がC18固体保持体である請求項23記載
    の方法。
  25. 【請求項25】 擬似移動床が順相固体保持体を有する請求項22記載の方
    法。
  26. 【請求項26】 擬似する移動床がキラル固体保持体を有する請求項22記
    載の方法。
  27. 【請求項27】 擬似する移動床がイオン交換固体保持体を有する請求項2
    2記載の方法。
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