JP2002541821A - 無限増幅工程を含むdna分子のマッピング方法 - Google Patents

無限増幅工程を含むdna分子のマッピング方法

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JP2002541821A
JP2002541821A JP2000611720A JP2000611720A JP2002541821A JP 2002541821 A JP2002541821 A JP 2002541821A JP 2000611720 A JP2000611720 A JP 2000611720A JP 2000611720 A JP2000611720 A JP 2000611720A JP 2002541821 A JP2002541821 A JP 2002541821A
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ガリベール、フランシス
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Centre National de la Recherche Scientifique CNRS
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    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、下記工程からなる、各パネルのDNA の無限増幅を可能にする工程を含む、DNA 分子のハッピー・マッピング型のマッピング方法に関する:(i) その5'末端に10〜30の規定されたヌクレオチドを含み、その3'末端に5〜10のランダムヌクレオチドを含む1つのプライマーによる第1の増幅、(ii)工程(i) で使用したプライマーの5'末端に規定されたオリゴヌクレオチドを少なくとも含む別の1つのプライマーによる第2の増幅。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】
本発明は、各パネルのDNA の無限 (ad infinitum) 増幅の工程を含む、ハッ
ピー・マッピング (Happy Mapping)型のDNA 分子のマッピング方法に関する。本
発明はまた、このマッピング方法を実施するためのキットと、関心ある表現型を
付与する遺伝子を同定するための得られた地図の使用にも関する。
【0002】
【背景技術】
非常の多くの種類のゲノム・シークエンシングプロジェクトの発生、特にヒト
ゲノムのそれにより、組織的シークエンシング(配列決定)から得られる生デー
タの結合編集 (アセンブリング) を実施するために、迅速かつ正確な新規なマッ
ピング方法の開発が不可避的に必要となっている。さらに、全ゲノムのショット
ガンに取り組むという現在の動向が確認されたなら、詳細なゲノム地図を利用可
能にする必要性が出てくるであろう。
【0003】 1ダースより多い数の微生物ゲノムが、それらのゲノムの直接的なショットガ
ン・シークエンシング (http:/www.tigr.org/tdb/mdb.mdb.html)の結果として、
既に完全に配列決定されている。しかし、これらは、580 kbから4 Mbのサイズで
ある。かかる手法を、ヒトゲノム (3,000 Mb) のような後者の(より大きい)
ゲノムの配列決定に使用することは、Weber およびMyers, 1997 により提案され
、Venterら、1998により予告されたが、実はいくつかの問題を生じている。実際
、これらのゲノムのサイズが大きく、多くの反復配列が存在するため、配列決定
の結果の結合編集が困難となる。そのため、これらのデータの処理を可能にする
には、詳細なゲノム地図が必要となることがわかった。
【0004】 詳細なゲノム地図の作成は、系統発生の研究にも非常に役立つかもしれない。
実際、ゲノムの進化の研究は、多くの遺伝子の発現がある種の遺伝コンテクスト
(genetic context)中のそれらの位置特定 (localization) に依存することを明
らかに示した。ゲノム学の最近の発展により、今ではゲノムの進化をシンテニー
関係の変化に基づいてより詳細に研究することが可能となっている。2つの種に
ついて得られた詳細な地図により、進化中にこれら2つの種の間で維持されてき
た遺伝子連鎖を評価することができる。
【0005】 詳細な遺伝地図(遺伝子マップ)の提供が基本的興味を誘う可能性のある別の
分野は、QTL (Quantitative Trait Loci、量的形質遺伝子座)の位置特定である
。実際、例えば、1集団内または異なる人種間の多くの変化は、定量的性質のも
のである。サイズ、個体の体重、植物の開花日時、または哺乳動物が産出する乳
汁量のような或る種の変化は、明確なクラス内でメンデル比に従った割合で含ま
れているのではなく、一方の極値から他方の極値への勾配に従って、連続的に動
作する。下降線 (line of descent)に保持されるこれらの変化は、従って、遺伝
的に伝えられる。量的表現型形質の変化に関与する遺伝子座がQTL と呼ばれる。
QTL と遺伝的マーカーとの間の連鎖 (連関) の検出は、これらのQTL の同定のた
めの強固な方法となる。20 cM 以上離れた2つの情報マーカーの間の、いわゆる
「インターバル・マッピング」(Lander and Botstein, 1989) 法によりQTL を位
置特定することが可能である。しかし、このようなインターバル (間隔) のため
、遺伝子の同定に問題が出てくる。また、多数のマーカーが利用可能な場合に関
心ある領域にズームすること、および探し求めている遺伝子を特異的に位置特定
するために精密なマッピングをすることが可能なることも極めて有用である。
【0006】 考えられるマッピング手法は、放射線雑種 (RH) によるマッピング (Radiatio
n Hybrid mapping) (Cox et al., 1990; Gyapay et al., 1996) である。これは
、細胞系に照射して染色体のランダム切断を生じさせることからなる。発生した
染色体の異なる断片を次いで齧歯動物細胞のゲノムに組み込む。こうして、2つ
のマーカーの間の離間距離を、これらが近いほど、同じ断片内に取り込まれてい
る可能性が高く、従って同じライン内で検出される可能性が高いことを知ること
によって、測定することができる。しかし、この手法は、放射線雑種のパネルの
組み立てが複雑であることに加えて、いくつかの難点がある。実際、(i) クロー
ニングされないであろう或る種の遺伝子座がゲノム地図内に組込まれない。(ii)
挿入断片が再配置もしくは互いに連結されると、結果の解釈が混乱を生ずる可能
性がある。(iii) 外生DNA 、この場合にはハムスターの宿主細胞のDNA 、の存在
により、ある数のマーカーを無視することが必要となる場合が多く、これらが、
この外生DNA との陽性 (正の) 応答を与える。
【0007】 より融通性のあるハッピー・マッピング法では、別の問題 (Dear and Cook, 1
993)が出てくることがある。この方法では、正規遺伝学 (formal genetics)の雑
種形成により解析される2つの事象、即ち、乗換え (交差) と分離 (segregatio
n)を、in vitroで再現することができる。実際には、乗換えはDNA のランダム切
断による断片化により模擬され、断片のサイズは求めているマッピングに依存す
る。その後、これらの断片を、1区分当たり少なくとも1当量のハプロイドゲノ
ムの沈着物 (deposit)中にランダムに分配することによって、マーカーを分離し
、次いでPCR により検出する。遺伝子連鎖しているものは同じ区分中に一緒にと
どまっている傾向があるのに対し、連鎖していないものはランダムに分布する。
それらの順序とそれらの間の離間距離は、それらの共分離 (co-segregation) の
配列から統計学的計算により推定することができる。ハッピー・マッピングに使
用できるパネルは、数日またはせいぜい数週しか必要とせず、作成が簡単である
ことにここで思い起こすことが重要である。また、これは、選択した断片のサイ
ズに応じて、任意の解像度レベルに適合させることができ、配列決定のために関
心ある断片の分子クローニングを生ずることさえある。
【0008】 ハッピー・マッピング法は下記工程を含む: a)ゲノムDNA を照射により切断する、 b)次に約1当量のハプロイドゲノムを96ウェルプレートの各ウェルに入れる。
これは、初期ゲノムDNA の約60%に相当する (マーカーの統計学的分布) 、 c)DNA をPCR により増幅する、 d)そして、マーカーをその後で検出する。
【0009】 このマッピング法は、ヒト染色体14 (100 Mb)(Dear et al., 1998)または多く
の哺乳動物の腸上皮の寄生原虫であるクリプトスポリジウム・パルバム(Cryptos
poridium parvum)の染色体 (10 Mb)(Piper et al., 1998)のようなサイズの異な
るゲノムに対して信頼性があることが既に証明されている。しかし、これらの2
つの研究について、初期パネルの増幅や、制限のない数のマーカーおよび任意の
種類のマーカーのマッピングに対する満足すべき方法が説明されなかった。Dear
らでは、両側が反復配列により挟まれている、全DNA の小さな部分しかマッピン
グすることができなかった。Piper らでは、増幅水準がPCR によりマーカーの直
接的検出を行うには十分でなかった。著者らは、マッピングすべきマーカーを観
察するためにネステッド(nested) PCRに取り組まなければならなかった。さらに
、使用した増幅法は、限られた数のマーカーしかマッピングすることができず、
別のマーカーを位置特定するにはマッピングパネルを再構築する必要があった。
【0010】 増幅法がハッピー・マッピング用に使えるようになるには、次の三つの基準を
満たすべきである: (i) 1当量のハプロイドゲノムに近いDNA 量で、マトリックスとして十分であ
る; (ii) 全ゲノム情報が増幅される; (iii) 無限の数のマーカーのマッピングを与えるため、形成されたパネルが無
限に再増幅可能である。
【0011】 即ち、問題は、各ウェル内の全DNA を増幅することからなり、それにより該増
幅はマーカーがランダム分布した人口産物を産生すべきではない。目的は、ゲノ
ムDNA の全部の均質かつ無限の増幅手法を開発することである。
【0012】 従来のPCR 法の発展により、それぞれ独自の特異性を持った多くの増幅法が生
まれてきた。例えば、同じ反応管内で複数対のプライマーを使用することにより
複数の配列を同時に増幅することができる、Apostolakos et al., (1993)。しか
し、プライマー対の数が3を超えることは稀である。実際、上の方法では、増幅
はそれらの特異性を失う。多少なりともPCR から派生した他の方法も開発されて
いる:LCR 、Gap-LCR 、ERA 、CPR 、SDA 、TAS 、NASBA である。しかし、これ
らの増幅法のいずれも、DNA の全増幅に対する十分な解決策とはならないようで
ある。
【0013】 T-PCR 法は、その3'末端には可能な組合わせの全てを再現するランダム配列を
含み、その5'末端には規定の(決まった)配列を含んでいる複数のプライマーに
よる第1の増幅工程からなる。これらの操作条件下で、これらのオリゴヌクレオ
チドは、配列の全長にわたってランダムに対形成を行い、増幅サイクルは、全て
の増幅された断片中に該規定配列の取込みを行うことになる。第2工程は、第1
工程で得た断片を、もっぱら第1工程のプライマーの5'末端の規定配列を含む1
つのプライマーによって増幅することからなる。この方法は、米国特許第5,731,
117 号およびGrothues et al., 1993 に記載されている。著者らによると、この
方法は400 pbのDNA 断片の増幅と、さらに40メガ塩基までに及びうるゲノム断片
の増幅が可能である。
【0014】 PCR 法がハッピー・マッピングに適用可能となるには、増幅されたDNA の部分
に任意の選択 (偏り) を導入せずに増幅が全般的であるべきである。現在、この
点は、実証的ではないハイブリダイゼーションによってしか試験されていない。
さらに、米国特許第5,531,117 号は、少なくとも17 DNA当量が最初に利用可能で
ある場合だけに、全増幅を実施できることを示している。当然、このことは、T-
PCR 増幅法がハッピー・マッピング法によるマッピングには使用できないことを
示す。この方法が基本的に1当量に対応するだけのDNA 量を増幅すべきであるか
らである。さらに、米国特許第5,731,117 号に議論されている増幅工程は、マー
カーを得るためであって、その上にマーカーを位置させる基質を調製するためで
はない。実際のハッピー・マッピングの発明者が、彼の方法のその後の開発中に
はT-PCR を留保せず、むしろネステッドPCR を利用したという事実は、それに説
明され、ハイブリダイゼーションにより試験された方法が満足できるものではな
かったらしいことを示している。
【0015】 本発明の枠組みの中で見出された解決策は、T-PCR をハッピー・マッピングに
適合させることであった。開発された方法は、あらゆる人口産物を導入せずに各
ウェル内の全DNA を増幅するのに有利であることが認められている。従って、こ
の増幅法は、ハッピー・マッピングをその全部の範囲まで実施できるようにする
技術的援助となる。
【0016】
【発明の要約】
かくして、本発明は、下記工程を含むことを特徴とする、DNA 分子のマッピン
グ方法に関する: a)選択した解像度に依存するサイズのDNA 断片を得るように、該DNA 分子を切
断する工程、 b)前記断片を、1受容部 (receptacle) 当たり約 0.5〜1.5 DNA ハプロイドゲ
ノム当量のDNA 量となるように、複数の受容部内に分配する工程、 c)下記工程を含む増幅方法によって、受容部内に収容されたDNA を増幅する工
程: i) その5'末端に10〜30の規定されたヌクレオチド (規定ヌクレオチド) を
含み、その3'末端に5〜10のランダムヌクレオチドを含む1つのプライマーによ
る第1の増幅、ii) 工程i)で使用したプライマーの5'末端の規定オリゴヌクレオ
チドを少なくとも含む別の1つのプライマーによる第2の増幅、 d)受容部内のマーカーの有無を検出する工程。
【0017】 好ましくは、工程i)で使用するプライマーが、その5'末端に20の規定ヌクレオ
チドを含み、その3'末端には6のランダムヌクレオチドを含む。この場合、工程
ii) で使用するプライマーは、工程i)で使用するプライマーの5'末端の20の規定
ヌクレオチドを含んでいてもよい。
【0018】 工程i)で使用するプライマーが配列番号1の配列に対応し、工程ii) で使用す
るプライマーが配列番号2の配列に相当することが非常に有利である。 この増幅方法は、従って、2つの相補的な工程にある。第1段階は、上述した
ように、1つだけのオリゴヌクレオチドを用いた増幅からなり、反応は、3〜7
単位、好ましくは5単位のAmpliTaqポリメラーゼ (Perkin Elmer) を用いて、マ
イクロプレートのウェル当たり30〜70μl 、好ましくは50μl の最終容積で実施
する。AmpliTaqと同等の任意のポリメラーゼを、2〜6μM 、好ましくは4μM
のプライマーと共に使用できる。
【0019】 PCR 反応は (@は「〜℃で」または「約〜℃で」を意味する):1×[95℃で5
分]:50×[45秒@92℃、2分@37℃、37〜55℃ 0.1℃/秒、4分@55℃]:15×[
45秒@92℃、1分@55℃、3分×72℃]:1×[5分@72℃] 。もちろん、本発明
を実施するために任意の等価のサイクルを実施しうる。
【0020】 反応の第2段階のために、第1段階中に得られた産物の1/20〜1/200 、好まし
くは1/50をマトリックスとして使用する。PCR 反応を、マイクロプレートのウェ
ル当たり5〜20μl 、好ましくは10μl の最終反応容積で実施しうる。Taq DNA
ポリメラーゼ (Promega)を、 0.5〜3μM 、好ましくは1.5 μM の上述したよう
なプライマー (工程ii) のプライマー) と共に使用しうる。PCR 反応は、下記サ
イクルに従って実施しうる:1×[2分@94℃]:50×[30秒@92℃、45秒@54℃、
3分@72℃]:1×[5分@72℃] 。
【0021】 もちろん、この増幅方法のパラメータは、個々の場合に従って当業者により変
化または適合させることができる。 本発明の範囲内において、「DNA 分子」とは、ゲノム、染色体、またはゲノム
もしくは染色体の断片、に対応する分子を意味する。また、該分子は、変化およ
び/または処理を受けた可能性のあるゲノムまたは染色体に由来するものでもよ
い。
【0022】 本発明の1好適態様は、アガロースブロックに封入し、次いで該無傷の分子を
放出するように溶解させた細胞から、DNA 分子を抽出することからなる。この細
胞は、植物、動物または細菌界からの任意の細胞に対応しうる。
【0023】 単離されたDNA 分子は、次いで、γ線照射により、酵素消化 (切断) 、特に、
例えば、制限酵素といったエンドヌクレアーゼの作用によるものにより、または
機械的作用により、切断される。得られたDNA 断片は、上記方法の分配 (工程b
) の前に大きなサイズの断片を得るために、当業者に公知の任意の分離法によっ
て、特に電気泳動により、好ましくはパルスフィールドによる電気泳動により分
離することができる。
【0024】 受容部としては微量滴定プレート (マイクロプレート) を使用するのが有利で
ある。それにより、断片を微量滴定プレートの96ウェルに分配する。このために
、1受容部当たり (好ましくは1ウェル当たり) のDNA 量が約1当量のハプロイ
ドゲノム、即ち、例えば、哺乳動物ゲノムの場合で2pgのオーダーの量となるよ
うに、断片を分配する。
【0025】 かくして、本発明に係るマッピング方法は、受容部内に収容された全遺伝情報
を増幅する工程を含むことも特徴とする。 各ウェル内で増幅されたDNA を、次に娘プレートを調製するように分配しても
よい。この場合、マーカーは娘プレートのウェル内で検出される。ただし、マー
カーの検出は、母プレートのウェル内で直接実施してもよいが、この場合は限ら
れた数のマーカーしか解析できないかもしれない。
【0026】 ウェル内に存在する可能性のあるマーカーを、検出工程の前に、特異的プライ
マーによって増幅してもよい。検出は、通常は断片のサイズに適したゲル内での
電気泳動の移動後に行う。検出は、マーカーに特異的ないくつかのプローブによ
って行うこともできる。これらのプローブは、固体担体上に直接的または間接的
に固定された捕捉プローブであっても、または自由な状態のプローブであっても
よい。「捕捉プローブ」は、任意の適当な手段、例えば、共有結合、吸着または
固体担体上での直接合成によって、固体担体上に既に固定されているか、固定可
能なものである。このような方法は、特に特許出願WO 9210092に記載されており
、これをここに参考のために援用する。「検出プローブ」は、例えば、放射性同
位体、酵素、特に色原性、蛍光原性もしくは発光性基質に作用することができる
酵素 (特に、ペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ) 、ならびに発色
団化学化合物、色原性、蛍光原性もしくは発光性化合物、ヌクレオチド塩基の類
似物、ならびにビオチンのようなリガンド、から選ばれたマーカーによって標識
されていてもよい。96ウェル・マイクロプレート内の検出法は、当業者の能力の
範囲内である。
【0027】 例えば、PCR 増幅産物を、捕捉オリゴヌクレオチド [Running (1990)] または
捕捉配列を含有する一本鎖DNA [Kawai (1993)]が固定されているマイクロプレー
トのウェル内で変性し、ハイブリダイゼーションする。例えば、PCR に使用した
プライマーの少なくとも1つはビオチニル化されており、ハイブリダイゼーショ
ンの検出は、ペルオキシダーゼのような酵素と結合させたストレプトアビジンと
、次に該酵素の色原性基質とを添加することにより行われる。ウェルに固定した
捕捉オリゴヌクレオチド、ビオチニル化PCR プライマーおよび増幅のための内部
標準を使用することにより、量的 (定量的) PCR すら可能となった、Berndt (19
95) 。これらの刊行物をここに参考として援用する。
【0028】 本発明の1好適態様は、DNA チップ上でのマーカーの検出にある。この方法の
原理は、分子ハイブリダイゼーションに基づいてDNA 配列を同定することにある
。チップは、十分な表面上にグラフト化された、数百または数千の関心あるオリ
ゴヌクレオチドまたは地図が望まれるマーカーに対応するPCR 産物を保有してい
る。ウェルのDNA を、変性し、標識した後、チップとのハイブリダイゼーション
条件下に置く。チップの利点は、1つのDNA サンプルから、数百個、さらには数
千個の情報を与えることができることにある。さらに、一般的な実験手順が非常
に単純で迅速である。
【0029】 本発明の別の側面は、本発明に係る方法の実施を提供することを特徴とする、
DNA 分子のマッピング用キットに関する。このキットは特に、その5'末端に10〜
30の規定されたヌクレオチドを含み、その3'末端に5〜10のランダムヌクレオチ
ドを含むプライマー、ならびに/または上記プライマーの5'末端の規定オリゴヌ
クレオチドを少なくとも含む別のプライマー、を含むことができる。好ましくは
、このキットは、配列番号1の配列のプライマーおよび/または配列番号2の配
列のプライマーを含む。上述したキットは従って、ゲノムまたは染色体地図を作
製するのに必要なパネルを調製するのに有用である。
【0030】 本発明の別の側面は、本発明に係る方法または任意の他の均等な方法により得
られたDNA 分子地図、ならびに関心ある表現型 (特に植物の) を付与する遺伝子
を同定するため、特にヒトにおける遺伝性疾患の原因遺伝子を同定するため、量
的形質遺伝子座 (QTL)を同定するための、この地図の使用に関する。別の側面は
、DNA 分子を配列決定するためのマッシブ・ショットガンの再構成を助けるため
の本発明に係る地図の使用に関する。
【0031】 発明の説明の続きとして、以下に図面の説明について言及する。 図1:本発明に係る方法の図解 ゲノム上の3つのランダムに選択されたマーカーが示されている (A、Bおよ
びZ) 。ハッピー・マッピングの異なる段階を説明する: (A) アガロース中に封入された細胞からゲノムDNA を調製し、 (B) これをランダムに分画し、 (C) そして断片をパルスフィールド電気泳動により或るサイズで選択し、 (D) 次に、断片を、微量滴定プレート内で1ウェル当たり1当量のハプロイド
ゲノムの量で沈着させる。
【0032】 (E) これは、2つのPCR 工程による増幅後にマッピングパネルを形成すること
になる。 (F) 各娘プレートをその後、マーカーのマッピングに使用する。PCR を特定
のプライマーを用いて行い、ここでは解析をアガロースゲル上で行う。
【0033】 (G) 複数のマーカーの共分離頻度により、それらのそれぞれの位置を決定し、
物理的地図を作製することが可能となる。複数マーカー連関頻度 (LOD スコア)
の算出:同じウェル内のマーカーの連関頻度は、それらの間の離間距離に依存す
る。2つの近接したマーカーは、しばしば又は常に一緒に存在し (マーカーAと
Bの場合) 、2つの離れたマーカーはランダムに連関する (マーカーAとZまた
はBとZの場合) 。
【0034】 図2Aおよび2B:本発明に係るマッピングの結果 ヒト染色体2の領域を図の左に示す。地図は、4より大きなLOD スコアでマー
カーを2つずつ (ツーバイツーで) 連関させることにより作製した。地図の右側
の部分に示したマーカーは、互いに対して疑いない位置にあった。地図の左側の
部分に配置した「浮動性(floating)」マーカーは、それらに向かい合うマーカー
と強い連関 (LOD スコア6より大) を示すが、隣接するマーカーとは低い連関し
か示さない。動原体の位置特定を点線により示す。
【0035】 図3Aおよび3B:マッピング結果の比較 この図では3つの地図を例示する。遺伝地図 (左) は、家族研究により位置特
定された多型マーカーを含む。放射線雑種により作製された地図 (中央) は、G
3パネル上での多型と非多型の両方のマーカーの位置特定から得られる (Delouk
as et al., 1998)。右側の地図は、本発明に係る方法で得たものである。2つの
異なる地図上に位置するマーカーを、両方の地図をつなぐ細線により示す。動原
体の位置特定は点線により示す。
【0036】 本発明は従って、マッピングに使用しうる1つのパネルを作製するのに必要と
なる、約1ハプロイドゲノム当量、即ち、ヒトゲノムの場合で約2pg、という少
量のゲノムDNA の無限増幅に取り組む方法を提供する。2つのPCR 工程において
達成される開発された方法は、ほぼ全体の遺伝内容の増幅を与える。この手法は
、多数のマーカーをヒト染色体2の一部分上にマッピングすることを可能にする
。本発明に係る方法を実行することにより実施されたマッピングの結果は、文献
に記載された全てのデータと一致する。本発明に係る方法は、数日か、せいぜい
数週間しか必要としないので、再現が簡単である。また、これは、作製および選
択した断片のサイズに従って、任意の解像度レベルに適している。これは、関心
ある断片の配列決定のための分子クローニングを生ずることすら可能である。
【0037】 上述した方法における最も重要な工程は、ゲノムの完全かつ均質な増幅の工程
である。ハッピー・マッピング法の発明者であるPaul Dear が提示した解決策は
、全てゲノムに沿った反復エレメント (Alu, LINE)上に固定されたプライマーを
使用することである (IRS-PCR 、即ち、散在反復配列−PCR <Interspersed Repe
titive Sequence-PCR>) 。この解決策は、一千ものマーカーをヒト染色体14上に
位置させることを可能にした (Dear et al., 1998)。しかし、IRS-PCR は増幅に
限られているので、反復配列に近接し、かつ両側がそれらで挟まれているマーカ
ーのマッピングに限られる。従って、この種の増幅は、ゲノムの小部分に制限さ
れ (2つのAlu またはLINE配列で挟まれている配列だけが増幅される) 、検討す
る各生物に対して特定の増幅条件を規定しない限り、ヒトゲノムまたは霊長類の
ゲノムにしか適用されない。本発明の目的が、どのマーカーも失わずに、どんな
ゲノムであってもゲノムを均一に増幅する方法にあるのは、これが理由である。
ハッピー・マッピング型のマッピングに使用できるためには、増幅方法は、定量
的 (ほぼ1ゲノム当量に対応する少量の初期DNA を十分な水準で増幅すべき) か
つ定性的 (遺伝情報の著しい損失がない) の両方でなければならない。
【0038】 先に述べたように、この問題を解決するために各種の手法が考えられてきた。
最初の3つの文献 (Telenius et al.,1992; Zhang et al., 1992; Grothues et
al., 1993)はごくわずかな結果した与えなかった。Teleniusらの方法(1992)は、
ある縮重オリゴヌクレオチドを、1工程だけで行われるPCR 増幅に対して6つの
位置で使用する (DOP-PCR 、即ち、縮重オリゴヌクレオチドプライムドPCR <deg
enerated oligonucleotide primed-PCR>) 。しかし、この方法は多量の初期物質
(100 nmのヒトゲノム、即ち、約50,000ハプロイドゲノム当量、または50,000コ
ピーの単離された染色体) が利用可能な場合にしかうまくいかない。現在、ハッ
ピー・マッピング型のマッピングは、サンプル量が1ハプロイドゲノム当量に近
いDNA サンプルからしか可能ではない。Teleniusらが記載する条件を使用した場
合、初期遺伝物質の50%以上の増幅を得ることは不可能である。これは、マトリ
ックスとして使用するゲノムDNA の量が、600 pg (即ち、哺乳動物ゲノムの場合
で300 ハプロイドゲノム当量) の閾値より小さくなるほど、遺伝子座を増幅しな
い危険性が高まることを示すCheung and Nelson (1996)の結果とも一致する。
【0039】 Zhang ら(1992)が記載した第2の方法は、完全に縮重させたオリゴヌクレオチ
ドをその15の位置で使用する (PEP 、プライマー延長予備増幅 <Primer Extensi
on Preamplification>) 。Zhang らが用いたPCR 条件 (サイクル数、ハイブリダ
イゼーション温度、プライマー濃度) を変更することにより、DNA マトリックス
の90%近くを最低200 コピーに増幅することが可能であるように見えた。しかし
、この手法はそれ以上の予備増幅を生ぜず、従って、マッピング可能なマーカー
の数が著しく制限される。さらに、増幅レベルは、あるマーカーの増幅産物を直
接観察することを可能にするものではなく、また、一番目の中に二番目が入れ子
式に入っている2対のプライマーの使用が必要となるので、増幅は2工程で行わ
れる。
【0040】 別の手法は2工程で行われ、第2の増幅工程に対して使用する、5'に固定配列
を含み、その3'部分に位置する9残基上の縮重オリゴヌクレオチドに基づく方法
である(T-PCR 、Tagged-PCR) (Grothues et al., 1993) 。しかし、この文献に
は、増幅の定性的側面に関して何も強調されていない。従って、定量的および重
要な定性的パラメータがハッピー・マッピングと適合性があるか否かを決定する
必要があった。さらに、米国特許5,731,171 には、増幅の下限が、ハッピー・マ
ッピングには相いれない、17ゲノム当量であることがはっきり示されている。米
国特許5,731,171 に記載の方法の別の著しい欠点は、外来DNA による汚染の危険
性である。実際、低緊縮性の増幅工程中に、各サイクルがDNA ポリメラーゼの「
手作業」導入を必要とする。非常に少量のDNA に対してサイクル数を増やさなけ
ればならないほど、汚染の危険性はますます増大する。
【0041】 これら全ての難点が、本発明によって考慮外となった。実際に実施した検討結
果により、PCR 型の方法をハッピー・マッピングの枠組みの中で使用することが
可能となった。第1の増幅工程は、プライマー濃度、PCR サイクルの数、ハイブ
リダイゼーション温度、ならびに3'での縮重鎖の長さといったパラメータに従う
のが有利である。オリゴヌクレオチドの5'の固定配列の選択は、第2の増幅工程
にとって重要である。この第2段階も、それ自体が、使用プライマーの量および
実施したPCR サイクルの数に非常に依存する。
【0042】 無限増幅工程を含むマッピング方法 検討下の被検体から集めた細胞をアガロースブロック内に封入し (図1A) 、
次に無傷のDNA を放出させるため細胞溶解する。次いで、所望の断片のサイズに
従ってDNA を切断するか、または無作為に強制的に切断し (γ線照射、酵素切断
または機械的作用) 、選択した解像度に依存するサイズの断片を得る (図1B)
。その後、均質なサイズの断片を分離するためにDNA をパルスフィールドゲル電
気泳動 (PFGE) により移動させる (図1C) 。これを、1ウェル当たり1DNA ハ
プロイドゲノム当量に近い量だけとなるように、微量滴定プレートの96ウェルに
分配する (図1D) 。このようにして、各ウェルは、それに特異的なゲノムの不
完全な表現を有する。次いで、各ウェル内に含まれている全遺伝情報をPCR によ
り増幅する。
【0043】 各ウェルはいまや多量のDNA を含んでいるので、この材料を、多数の娘プレー
トに分配してもよい (図1E) 。従って、各娘プレートは、検出が電気泳動によ
り、例えば、プライマーとして関連マーカーの特定のオリゴヌクレオチド (図1
F) を用いたPCR によって行われる場合には、1つのマーカーまたは限られた数
のマーカーの分布を決定するのに使用されよう。PCR 産物を次いで、アガロース
ゲル上で慣用の電気泳動により解析する。この操作を多数のマーカーについて繰
り返す。
【0044】 1ウェル当たり1当量のゲノムを分配した場合、各マーカーはウェルの65%で
再び見られよう (ポアソンの法則) 。2つの非連鎖のマーカー (分取断片の平均
サイズより大きな距離で離間している) はランダムに分布させると、ウェルの42
%で一緒に見られよう (65%×65%) 。逆に、離間距離がこの平均サイズより小
さい2つのマーカーは、それらが互いに近接しているほど、ますます高頻度で一
緒に分けられるようになり、非常に密接に連鎖しているマーカーの場合の分取数
の65%で一緒に見られるという点に近づく。各出現を記録し、マーカー間の連鎖
を、RHmap (Boehnke et al., 1991)またはRHmapper (Slonim et al., 1995)とい
ったコンピュータ・ソフトウェアパッケージによって、従来の遺伝学と同様に算
出する (ロッド・スコア<lod score>)。その後、染色体上でのそれらの間の物理
的な離間距離を表す、2つのマーカー間の連関の頻度により、同じ連鎖グループ
の中の2つずつの全ての連関マーカーをひとまとめにする地図を推定することが
可能となる (図1G) 。
【0045】 実施例1:ヒト染色体2上でのマーカーのマッピング、材料と方法 a)マッピングパネルの作製 ヒト・リンパ球を採取し、フィコール(Ficoll)(Ficoll pack - Pharmacia) を
用いて供給業者が提供する指示に従って精製する。計数後、細胞を、アガロース
1ml当たり 105〜106 個の量でアガロースブロック (Incert - FMC) 中に封入し
、無傷のDNA を放出させるため、細胞溶解液 (10 mM Tris-HCl pH 7.4; 1 mM ED
TA; 1% LiDS) 500 ml 中で、5回の引き続く洗浄 (48時間かけて展開) により、
その場で細胞溶解する。その後、アガロースブロックを、LiDSを含有しない同じ
溶液中で平衡化する。これらの工程の間に、DNA はランダムに分画されるので、
得られた断片の平均サイズは6〜7Mbに近い (結果は示さず) 。DNA をその後、
CHEF Mapper (Biorad)中で、パルス電界による電気泳動 (パルスフィールドゲル
電気泳動) により移動させる [TAE IX中の0.8%アガロースゲル (SeaKem Gold ア
ガロース - FMC) 上で: TAE IX中2 V/cmで96時間@14℃の移動: 106 ℃で40分23
秒の電界反転時間] [3] 。48時間の移動後、ウェルならびにゲルの上2mmを取り
出す。これは、ウェル内に捕捉され、電気泳動中に次第に塩析される小さなDNA
断片による汚染を避けるためである。泳動終了後、サイズマーカー (S. pombeの
染色体 - FMC) を含有するゲルの部分をBET で着色する。次いで、ガラス製微小
毛細管 (Minicaps 10 μm - Hirschmann Laborgerate) によってゲルからゲノム
DNA を採取した後、これらのアガロースサンプルを、微小滴定プレートの96ウェ
ウに、各ウェルにわずか2pgのDNA 、即ち、1当量よりやや少ないハプロイドゲ
ノムが入るように分配する [4]。このようにして、各ウェルは、それに特有のゲ
ノムの不完全な表現を有する。
【0046】 第1工程は、ウェル内に存在するDNA の量を求め、それを必要に応じてヒトの
材料の場合で約2pgに調整することからなる。この分析のために、それぞれのヒ
ト染色体上で或る1つのマーカーをランダムに選択して、母プレート内に分配す
るDNA の量を決める。1ハプロイドゲノム当量で出発する場合、ポアソンの統計
法則に従って、各マーカーは分析したウェルの65%に存在するはずであり (Dear
et al., 1993)、これはネステッドPCR によりチェックされる。
【0047】 b)ゲノムDNA のランダム増幅 各ウェルのDNA 内容物をPCR により2工程で増幅する。第1工程は、1つのオ
リゴヌクレオチド (T3N6 5' AATTAACCCTCACTAAAGGGNNNNNN 3') (配列番号1) だ
けを使用する増幅である。反応は、50 mM KCl; 10 mM Tris-HCl pH 8.3; 0.001%
(w/v) ゼラチン; 2.5 mM MgCl2; 200 μM dNTP (Pharmacia); 5単位のAmpliTaq
ポリメラーゼ (Perkin Elmer) および4μM のT3N6オリゴヌクレオチドを含有す
る、マイクロプレートの1ウェル当たり50μl の最終容積で実施する。各試験物
を1滴の鉱油で覆い、PCR 反応をサーモサイクラーPTC-200 (MJ Research) 内で
、1×[5分@95℃]; 50×[45秒@92℃、2分@37℃、37℃ 0.1℃/sec、4分@55
℃]; 15×[45秒@92℃、1分@55℃、3分、3分@72℃];1×[5分@72℃] にて
行う。
【0048】 第2段の反応に対しては第1段の1/50をマトリックスとして使用する。PCR 反
応を、50 mM KCl; 10 mM Tris-HCl pH 9; 0.1% TritonTM X-100; 2.5 mM MgCl2;
300 μM dNTP (Pharmacia); 2単位のTaq DNA ポリメラーゼ (Promega)および1
.5 μM のT3オリゴヌクレオチド (5' AATTAACCCTCACTAAAGGG 3')(配列番号2)
を含有する、マイクロプレートの1ウェル当たり10μl の最終容積で実施する。
PCR 反応をサーモサイクラーPTC-200 (MJ Research) 内で、1×[2分@94℃];
50×[30秒@92℃、45秒@54℃、3分@72℃];1×[5分@72℃] にて行う。この
第2段は、別々に4回行い、4回の反応物を一緒に混ぜる。
【0049】 c)ヒト染色体2の一部の地図の作成 材料と方法 マーカー分布の分析 EST (Expressed Sequence Tag 、発現配列タグ) 型のマーカーならびに既にマ
ッピングされたマイクロサテライト型の数個のマーカーを、ヒト染色体2上で下
記データベース中にて選択した:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/genemap http://www.ncbi.nlm.nih.gov.SCIENCE96/ http://www-shgc.stanford.edu/Mapping/rh/MapsV2/search2.html
【0050】 各娘プレート内のマーカー分布を、第2の増幅段階の1μl からのPCR により
解析する。反応培地は、10μl 中に、50 mM KCl; 10 mM Tris-HCl pH 9; 0.1% T
riton X-100; 2.5 mM MgCl2; 250μM の各dNTP; 各解析するマーカーの上流およ
び下流の両方の特異的オリゴヌクレオチド1μM ずつ; および0.5UのTaq DNA ポ
リメラーゼ (Promega)を含有する。反応は、最初の92℃で1分の変性サイクルの
後、92℃で20秒を20サイクル、0.5 ℃/サイクルの温度低下と72℃で30秒を経て
60℃で30秒、次に92℃で20秒を10サイクル、50℃で30秒、および72℃で30秒、な
らびに72℃で2分の延長完結1サイクルからなる。
【0051】 3%アガロースゲル上での泳動後、PCR 産物をCCD カメラ (Bioprint) を取り
付けたUVプレート上で観察し、撮影する。 コンピュータ処理 その後、マイクロプレートのウェル内の各マーカーの有無を、慣用のマッピン
グソフトウェアパッケージによって機械語に翻訳可能な、数字0 (マーカー不存
在) 、1 (マーカー存在) または2 (疑わしい結果) を含む三進数としてコンピ
ュータに手作業で入力する。その後、RHMAP ソフトウェアパッケージのセットか
らのRH2PT プログラム (Boehnke et al., 1991) による、マーカーに対する連関
頻度計算 (LOD スコア) の後に、各種の連鎖グループを形成する。最後に、マー
カー間の離間距離ならびにそれらの順序を、この同じセットのRHMAXLIKプログラ
ムによって決定する。
【0052】 結果 第1段において、ヒト染色体2の約60メガベースをカバーする領域上でデータ
ベース内の190 のヒトマーカーを選択した。これらの各マーカーをマッピングパ
ネルを構成するマイクロプレートのウェル上でPCR により試験した。これらのマ
ーカーの有無を、PCR 後の電気泳動とBET による着色によって観察する。これら
の190 のマーカーのうち、176 が地図に組み込まれた (>92%;図2) 。残りの
マーカーは保持レートが基準から離れすぎているため捨てた。実際は、陽性 (ま
たは正) の数が p±2√(p−[p2/n]) (式中、pはマーカー当たりの陽性の平均
数、nはパネルを構成する分取数の数) であるマーカーだけを残す。マーカー分
布の統計学的解析を、RHMap のソフトウェアシリーズ (Boehnke et al., 1991)
によって行う。第1段では、マーカー間の連関を観察するための最小LOD スコア
閾値を8に固定することにより、第1のマーカーのグループ分けを「ツーバイツ
ー」 (二つずつ) 解析によって行う。マーカーは、LOD スコア8で形成された各
連鎖グループの中でマルチポイント解析によりそれらの近隣に対して配置した。
その後、各グループを、相互に対して、LOD スコア4を選択することにより配置
した。
【0053】 このようにしてマークした176 のマーカーのうち、133 が互いに対して疑わし
くない位置に置かれた (>175 %、図2) 。しかし、残りの43のマーカー (地図
の左側;図2) は、正しいと認められた位置特定が既になされた1または複数の
マーカーと強い連関を示すものの、近接して位置するマーカーとの連関が小さい
ため、正式に位置決めすることができなかった。そのため、これらのマーカーに
は浮動性バーがマークされた。この地図が176 のマーカー (1マーカー/340 kb
の密度) で得られたなら、慎重に選択された75のマーカーを使用するだけで類似
の結果 (1マーカー/800 kbまで下げた最小密度をもたらす) が得られたであろ
うことが認められる。
【0054】 実施例2:ハッピー地図とデータベースで利用可能な他の地図との比較 上述した地図を検証するため、得られたデータをコンピュータのデータベース
で利用可能なデータと比較した。現在、放射線雑種によるマッピングまたは家族
の研究から多数のデータが利用可能である。我々の結果と、細胞に10,000 radを
照射することにより得られたG3マッピングパネル上の放射線雑種により得られた
もの (Stewart et al., 1997) との比較を、第一優先として選択した。得られた
断片の平均サイズは約4Mbであり、これは、我々のパネルを形成するのに選択し
た断片のサイズ (5.5 Mb) と非常に近い。48の共通マーカーが両方の地図上に置
かれていた (図3) 。両方の地図において、逆転は4個しか現れなかったので、
これらのマーカーの一般的な順序が観察される。これらのツーバイツー逆転は、
300 kbと推定されるパネル解像限界rh (http://www/shgc.stanford.edu) と比較
して、距離が500 kb以下であると推定されるゲノム上の近接したマーカー上での
み観察される。動原体 (点線) のすぐ上に位置する領域では、3つのマーカーの
位置が比較的分岐している。これは、放射線雑種によるマッピングが動原体の周
囲の領域の解像度に偏りを生ずることがあるということと相関しているかもしれ
ない。このことはまた、これらの領域内のマーカー間の離間距離の差異 (図3)
も説明するかもしれない。我々が得たマーカーの位置は、データベースで利用可
能な遺伝地図とよく一致している (図3) 。
【0055】
【参考文献】
Apostolakos (1993) Anal. Biochem. 213, 277- 284 Berndt (1995) Anal. Biochem. 225, 252-257 Boehnke M et al. (1991) マルチポイント放射線雑種マッピングの統計学的方
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【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1A〜1Gは、本発明に係るマッピング方法を示す。
【図2】 図2A〜2Bは、本発明に係るマッピングの結果を示す。
【図3】 図3A〜3Bは、本発明に係るマッピングの結果と遺伝地図および放射線雑種
(RH)から作成された地図との比較を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA09 HA12 4B063 QA12 QA13 QA19 QQ01 QQ43 QR08 QR32 QR42 QR62 QS25 QS34 QX01 【要約の続き】

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記工程からなることを特徴とする、DNA 分子のマッピング
    方法: a)選択した解像度に依存するサイズのDNA 断片を得るように、DNA 分子を切断
    する工程、 b)前記断片を、1受容部当たり約 0.5〜1.5 DNA ハプロイドゲノム当量のDNA
    の量となるように、複数の受容部内に分配する工程、 c)下記工程を含む増幅方法によって、受容部内に収容されたDNA を増幅する工
    程: i) その5'末端に10〜30の規定されたヌクレオチドを含み、その3'末端に5
    〜10のランダムヌクレオチドを含む1つのプライマーによる第1の増幅、ii) 工
    程i)で使用したプライマーの5'末端の規定オリゴヌクレオチドを少なくとも含む
    別の1つのプライマーによる第2の増幅、 d)受容部内のマーカーの有無を検出する工程。
  2. 【請求項2】 工程i)で使用するプライマーが、その5'末端に20の規定ヌク
    レオチドを含み、その3'末端に6のランダムヌクレオチドを含むことを特徴とす
    る、請求項1に係る方法。
  3. 【請求項3】 工程i)で使用するプライマーが配列番号1に対応することを
    特徴とする、請求項2に係る方法。
  4. 【請求項4】 工程ii) で使用するプライマーが、工程i)で使用するプライ
    マーの5'末端の20の規定ヌクレオチドを含むことを特徴とする、請求項1に係る
    方法。
  5. 【請求項5】 工程ii) で使用するプライマーが配列番号2に対応すること
    を特徴とする、請求項4に係る方法。
  6. 【請求項6】 前記DNA 分子が、ゲノム、染色体、またはゲノムもしくは染
    色体断片に対応または由来するものであることを特徴とする、請求項1〜5のい
    ずれかに係る方法。
  7. 【請求項7】 DNA 分子が、アガロースブロック中の封入細胞から抽出され
    た後、細胞溶解により前記無傷の分子を放出させたものであることを特徴とする
    、請求項6に係る方法。
  8. 【請求項8】 前記細胞が任意の細胞、特に、それに限られないが、植物お
    よび動物細胞に由来する細胞である、請求項7に係る方法。
  9. 【請求項9】 DNA 分子が、必要により、γ線照射、酵素消化 (切断) 、お
    よび/または機械的作用により切断されることを特徴とする、請求項1〜7のい
    ずれかに係る方法。
  10. 【請求項10】 DNA 断片を、好ましくはパルスフィールドゲル電気泳動に
    より分離して、分配 (工程b) の前に均質なサイズの断片を得ることを特徴とす
    る、請求項1〜9のいずれかに係る方法。
  11. 【請求項11】 好ましくは1ウェル当たり約1ハプロイドゲノム当量とな
    るように、断片を96、182 または384 ウェルの微量滴定プレートのウェルに分配
    することを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに係る方法。
  12. 【請求項12】 ウェル内に含まれる全遺伝情報を増幅することを特徴とす
    る、請求項1〜11のいずれかに係る方法。
  13. 【請求項13】 各ウェル内で増幅されたDNA を、娘プレートを調製するよ
    うに分配することを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに係る方法。
  14. 【請求項14】 マーカーを娘プレートのウェル内で検出することを特徴と
    する、請求項1〜13のいずれかに係る方法。
  15. 【請求項15】 ウェル内に存在する可能性のあるマーカーを、検出工程の
    前に特異的プライマーによって増幅することを特徴とする、請求項1〜14のいず
    れかに係る方法。
  16. 【請求項16】 検出を電気泳動後に直接、またはマーカーに特異的なプロ
    ーブによって行うことを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに係る方法。
  17. 【請求項17】 前記プローブが固体担体上に直接的または間接的に固定さ
    れた捕捉プローブであることを特徴とする、請求項16に係る方法。
  18. 【請求項18】 プローブが、特に放射性同位体、色原性、蛍光原性もしく
    は発光性基質に作用することができる酵素、ならびに発色団化学化合物、色原性
    、蛍光原性もしくは発光性化合物から選ばれたマーカーによって標識されている
    ことを特徴とする、請求項16および17のいずれかに係る方法。
  19. 【請求項19】 検出がDNA チップ上で行われることを特徴とする、請求項
    1〜18のいずれかに係る方法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜19のいずれかに係る方法の実施を提供すること
    を特徴とする、DNA 分子のマッピング用キット。
  21. 【請求項21】 特に、その5'末端に10〜30の規定されたヌクレオチドを含
    み、その3'末端に5〜10のランダムヌクレオチドを含むプライマー(i) 、ならび
    に/またはプライマー(i) の5'末端の規定オリゴヌクレオチドを少なくとも含む
    別のプライマー、を含む、請求項20に係るキット。
  22. 【請求項22】 特に配列番号1の配列のプライマーおよび/または配列番
    号2の配列のプライマーを含む、請求項21に係るキット。
  23. 【請求項23】 ゲノムまたは染色体地図を作製するための請求項20〜22の
    いずれかに係るキットの使用。
  24. 【請求項24】 請求項1〜21のいずれかに係る方法により得られたDNA 分
    子の地図。
  25. 【請求項25】 関心ある表現型を付与する遺伝子を同定するための請求項
    24に係る地図の使用。
  26. 【請求項26】 特にヒトにおける遺伝性疾患の原因遺伝子を同定するため
    の請求項25に係る使用。
  27. 【請求項27】 QTL(量的形質遺伝子座)を同定するための請求項25に係る
    使用。
  28. 【請求項28】 植物または動物における関心ある表現型を付与する遺伝子
    を同定するための請求項25に係る使用。
  29. 【請求項29】 DNA 分子を配列決定するためのマッシブ・ショットガンの
    再構成を助けるための請求項24に係る地図の使用。
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