JP2002539267A - 瘢痕および癒着形成を制限するための方法 - Google Patents
瘢痕および癒着形成を制限するための方法Info
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Abstract
Description
、米国暫定特許明細書番号第60/125,707号(1999年3月23日提
出)および第60/139,541号(1999年6月16日提出)に対する優
先権を主張する。
凝固をおこす。そのような組織の修復は、傷に対する規則的に制御された細胞応
答を示す。細胞形態は、3つの異なった領域からなる。中央無血管傷空間は、酸
素不足、アシドーシスおよび高炭酸ガス症であり、高乳酸濃度である。傷空間隣
接部は、繊維芽細胞を分割することによって場所を占有した局所貧血(虚血)の
勾配領域である。主要領域の裏は、成熟繊維芽細胞および多くの新規に形成され
た毛細血管(すなわち新生血管形成)によって特徴づけられる活性コラーゲンお
よび細胞外マトリックスタンパク合成の領域である。
組織内または組織を通して広がりうる傷となる。傷がほとんど小さく、局在して
いる場合、通常の治癒工程が傷をふさぎ、組織に正常の機能を復旧させることが
可能である。(Id)。しかしながら、いくつかの場合、傷害は深い傷または大
きな領域に影響を与える傷になる。そのような傷は、治癒をおこすために臨床的
仲介が必要であり得る。傷封鎖は、傷部位へのケラチノサイト移動および傷部位
直下の組織での特定繊維芽細胞の収縮の複合活性によって行われ、これは互いに
傷の末端を近くに引き寄せる。傷床の効果のないリモデリングは瘢痕を残し、重
度の場合、傷部位での組織機能の欠損を導きうる。
胞の異常な組織化による皮膚の外観での肉眼的な変化として定義される(Cha
mberlin et al.,J.Anat.186:87−96(1995
))。栄養および酸素の拡散バリアとして役立ち、より低い破壊強度を持ち、し
ばしば変形、機能減少および本来の組織の増殖の欠陥をおこすので、瘢痕は本来
の組織の不完全な代用物である。瘢痕により提供される唯一の利点は、それによ
って構造完全性が確立される素早さである。したがって、傷を治癒することに関
する皮膚構造の理想的状況は、傷の素早い密封と、瘢痕の形成および増殖、機能
および外観におけるその結果としての有害な効果のない皮膚構造の再生成であり
得る(Chamberlin et al.,J.ANat.186:87−9
6(1995))。
ルの減少および炎症反応を伴って治癒する(Chamberlin et al
.,J.Anat.186:87−96(1995))。また、よく特性化され
た加齢マウスコロニーにおいて、瘢痕速度が歳と共に減少し、一方治癒が再上皮
化、および基底膜およびマトリックス沈着に関して遅延することも示唆された(
Ashcroft et al.,J.Anat.190:351−365(1
997))。したがって、傷治癒および瘢痕形成の工程は分離することが可能で
ある。
びβ−2(TGFβ−1およびTGFβ−2)が傷の治癒の速さまたは強度に有
害な影響を与えず、瘢痕の減少をおこしたことが示唆された(Chamberl
in et al.,J.Anat.186:87−96(1995))。TG
F−β1に対する中和抗体で処置した傷は、より炎症反応が少なく、早期細胞外
マトリックス(ECM)沈降が減少し、後期皮膚瘢痕化が増加した(Shah
et al.,Am.J.Pathol.154:1115−1124(199
9))。反対にTGF−β1の局所組織濃度の増加は、早期ECM沈着を増加さ
せるが、しかし瘢痕形成を変化させなかった。したがって、傷治癒を促進する因
子は、瘢痕形成を十分には制限しない。
き起こす手術後の癒着および狭窄、口蓋裂手術の後の顔中央拘縮および痛みを伴
う神経腫が瘢痕によって引き起こされる問題の2、3の例である。瘢痕組織は増
殖を干渉し、変形を引き起こし、機能を減じ、そして美的に見苦しくなる(Sh
ah et al.,J.Cell Science 107:1137−11
57(1994))。
くの外科的処置後の手術後病的状態および死亡の主要な供給源である。癒着形成
の病因は複雑であり、完全には理解されていない。第一段階は、足場を形成する
ための過剰な繊維の沈着が含まれることが考えられる。次いで繊維芽細胞および
中皮細胞を含む細胞要素による繊維足場の組織化が続く。癒着形成を防止するた
めのさまざまなアプローチが活発に探求されてきた(たとえば、そのすべてが本
明細書に参考文献として組み込まれている、米国特許第5,891,460号、
第5,639,468号、第5,629,294号、第5,614,515号、
第5,534,261号、第5,498,613号および第5,478,837
号を参照のこと)。しかしながら、どの単一の治療的アプローチも手術後の癒着
形成を防止し、または他の型の傷で一般的に効果的であることは証明されていな
い。
る組成物および方法に対する必要性が存在する。
ーゲン、アンジオテンシン(AI)、AI類似体、AI断片およびその類似体、
アンジオテンシンII(AII)類似体、AII断片およびその類似体、ACE
阻害剤またはAII AT2 2型レセプターアンタゴニストを単独で、または
他の化合物との組合せで、これらを必要とする哺乳動物に投与することを含む、
瘢痕および癒着形成を制限するための薬理学的組成物、方法およびキットを提供
する。
で参考文献として組み入れる。
傷による皮膚の外観の肉眼的な変化を表す。
組織層の間に形成する瘢痕組織を表す。
ng scar formation)」は、予防的に、初期瘢痕形成を制限す
ること、そして治療的に存在している瘢痕を減少させること両方によって皮膚の
外観での肉眼的変化を減少させることを表す。
g adhesion formation)」は、器官と組織層の間で形成す
る瘢痕組織を減少させることを表す。
ve agents)」は、瘢痕形成を制限するために、単独、組み合わせて、
またはさらに他の化合物と組み合わせての、アンジオテンシノーゲン、アンジオ
テンシン(AI)、AI類似体、AI断片およびその類似体、アンジオテンシン
II(AII)類似体、AII断片およびその類似体、ACE阻害剤またはAI
I AT2 2型レセプターアンタゴニストを含む化合物群を表す。
ensin converting enzyme inhibitors)」
または「ACE阻害剤(ACE inhibitor)」には、デカペプチドで
あるアンジオテンシンIのアンジオテンシンIIへの変換を阻害する任意の化合
物が含まれ、アラセプリル、アラトリオプリル、アルチオプリルカルシウム、ア
ンコベニン、ベナセプリル、塩酸ベナゼプリル、ベナゼプリラット、ベンザゼプ
リル、ベンゾイルカプトプリル、カプトプリル、カプトプリル−システイン、カ
プトプリル−グルタチオン、セラナプリル、セラノプリル、セロナプリル、シラ
ザプリル、シラザプリラット、コンバースタリン、デラプリル、デラプリル−ジ
アシッド、エナラプリル、エナラプリラット、エナキレン、エナプリル、エピカ
プトプリル、ホロキシミチン、ホスフェノプリル、ホセノプリル、ホセノプリル
ナトリウム、ホシノプリル、ホシノプリルナトリウム、ホシノプリラット、ホシ
ノプリリン酸、グリコプリル、へモルフィン−4、イダプリル、イミダプリル、
インドラプリル、インドラプリラット、リベンザプリル、リシノプリル、リシウ
ミンA、リシウミンB、ミキシアンプリル、モエキシプリル、モエキシプリラッ
ト、モベルチプリル、ムラセインA、ムラセインB、ムラセインC、ペントプリ
ル、ペリンドプリル、ペリンドピリラット、ピバロプリル、ピボプリル、キナプ
リル、塩酸キナピリル、キナプリラット、ラムプリル、ラミプリラット、スピラ
プリル、塩酸スピラプリル、スピラプリラット、スピロプリル、塩酸スピロプリ
ル、テモカプリル、塩酸テモカプリル、テプロチド、トランドラプリル、トラン
ドラプリラット、ウチバプリル、ザビシプリル、ザビシプリラット、ゾフェノプ
リルおよびゾフェノプリラットを限定しないが含む(たとえば、Jackson
,et al.,Renin and Angiotensin in Goo
dman & Gilman’s The Pharmacological
Basis of Therapeutics,9th ed.,eds.Ha
rdman,et al.(McGraw Hill,1996)、および米国
特許第5,977,159号を参照のこと)。
Cloning: A Laboratory Manual(Sambroo
k,et al.,1989,Cold Spring Harbor Lab
oratory Press)、Gene Expresion Techno
logy(Methods in Enzymology,Vol.185、D
.Goeddel編集、1991.Academic Press,San D
iego,CA)、「タンパク質精製へのガイド(Guide to Prot
ein Purification)」Methods in Enzymol
ogy(M.P. Deutshcer,ed.,(1990)Academi
c Press,Inc.)、PCR Protocols:A Guide
to Methods and Applications(Innis,et
al.,1990.Academic Press,San Diego,C
A)、Culuture of Animal Cells: A Manua
l of basic Technique,2nd Ed.(R.I.Fre
shmey,1987,Liss,Inc.New York.NY、Gene
Transfer of Expression Protocols,pp
.109−128,ed.E.J.Murray,The Human Pre
ss Inc.,Clifton,N.J.)およびAmbion 1998
カタログ(Ambion、Austin,TX)のような任意のいくつかのよく
公知の参考文献で見つけてよい。
regaに付与された米国特許第5,015,629号は、傷組織の治癒率の増
加に十分である量でアンジオテンシンII(AII)を組織に適用することを含
む、前記傷組織の治癒率を増加させるための方法を記述している。AIIの傷組
織への適用は、明らかに傷組織治癒率を増加させ、より素早い再上皮化および組
織修復を導く。語句AIIは、配列Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−
His−Pro−Phe[SEQ ID NO.1]を持つ、ヒトおよび他の種
に存在するオクトペプチドを意味する。アンジオテンシンの生物学的形成は、血
漿基質アンジオテンシノーゲン上のレジンの活性によって開始される(すべてそ
のすべてを参考文献として本明細書に組み込んだ、Circulation R
esearch 60:786−790(1987)、Clouston et
al.,Genomics 2:240−248(1988)、Kageya
ma et al.,Biochemistry 23:3603−3609、
Ohkubo et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.80:
2196−2200(1983))。そのようにして形成された基質が、アンジ
オテンシンI(AI)と呼ばれるデカペピチド、Asp−Arg−Val−Ty
r−Ile−His−Pro−Phe−His−Leu[SEQ ID No.
37]であり、このAIは、AIよりC末端His−Leu残基を取り除く変換
酵素アンジオテンシナーゼによりAIIに変換される。AIIは公知の血圧亢進
剤であり、商業的に入手可能である。
び走化性を増加させ、また、その成長因子および細胞外基質の放出も増加させる
ことが示された(diZerega、米国特許第5,015,629号;Dza
uら、J.Mol.Cell.Cardiol.21:S7(補刊III)19
89;Berkら、Hypertension 13:305−14(1989
);Kawaharaら、BBRC 150:52−9(1988);Naft
ilanら、J.Clin.Invest.83:1419−23(1989)
;Taubmanら、J.Biol.Chem 264:526−530(19
89);Nakaharaら、BBRC 184:811−8(1992);S
toufferとOwens、Circ.Res.70:820(1992);
Wolfら、Am.J.Pathol.140:95−107(1992);B
ellとMadri、Am.J.Pathol.137:7−12(1990)
)。さらに、AIIは、ウサギ角膜眼およびヒヨコ絨毛尿膜モデルにおいて血管
形成性であることが示された(Fernandezら、J.Lab.Clin.
Med.105:141(1985);LeNobleら、Eur.J.Pha
rmacol.195:305−6(1991)。
タイプに依存すると仮定されている(Shanugamら, Am.J.Phy
siol.268:F922−F930(1995);Helinら、Annl
s of Medicine 29:23−29(1997);Bedecsら
、Biochem J.325:449−454(1997))。これらの研究
により、AII受容体サブタイプ発現は、発達中、少なくともある細胞型におい
て調節するダイナミックなプロセスであることが示されている。AII活性は典
型的には、AT1およびAT2受容体のいずれか一方または両方により調製せれ
ている。しかし、AIIは、非AT1,非AT2受容体を介して、初期ヒトケラ
チノサイトの増殖を刺激することが示されている(Steckehngsら、B
iochem.Biophys.Res.Commun229:329−333
(1996))。これらの結果より、AII活性の細胞型の(即ち、受容体発現
に基づく)特異的性質が強調される。
2つのモデルで調べられ、これにより、両方のAII受容体サブタイプ(AT1
とAT2)が創傷治癒に役割を果たしていることが示唆される(Janiakら
、Hypertension 20:737−45(1992);Presco
ttら、Am.J.Pathol.139:1291−1296(1991);
Kauffmanら、Life Sci.49:223−228(1991);
Viswanathanら、Peptides 13:783−786(199
2);Kimuraら、BBRC 187:1083−1090(1992))
。
片にその活性を評価するために焦点を当てた。AII(1−7)は、AIIに顕
現される効果の全範囲ではなく、いくらかを顕現する。Pfeilschift
erら、Eur.J.Pharmacol.225:57−62(1992);
Jaiswalら、Hypertension 19(補刊II):II−49
−II−55(1992);EdwardsとStack、J.Pharmac
ol.Exper.Ther.266:506−510(1993);Jais
walら、J.Pharmacol.Exper.Ther.265:664−
673(1991);Jaiswalら、Hypertension 17:1
115−1120(1991);Portsiら、Br.J.Pharmaco
l.111.652−654(1994)。
びAT2受容体とは異なる受容体(群)を通して作用することが示唆される(F
errarioら、J.Am.Soc.Nephro1.9:1716−172
2(1998);Iyerら、Hypertension 31:699−70
5(1998);Freeman ら、Hypertension 28:10
4(1996);Ambuhlら、Brain Res.Bull.35:28
9(1994))。従って、特定の細胞型に対するAII(1−7)活性は、同
細胞型に対するAII効果のみに基づいて、予測することができない。事実、証
拠としてAII(1−7)がしばしばAIIの活性に対抗する証拠がいくつかあ
る(Ferrarioら、Hypertension 30:535−541(
1997)参照)。
片およびその類似体、アンギノテンシンII(AII)、AII類似体、AII
断片またはそれらの類似体;AII AT2タイプ2受容体作用物質(本明細書
において、「有効成分」)は、創傷治癒並びに細胞およびケラチン生細胞に関す
るある種の細胞型の増殖を加速するのに効果的である。対応する米国特許出願番
号第09/012,400号(1月23日,1998出願);同第09/198
,806号(11月24日、1998出願);同第09/264,563号(3
月8日、1999出願);同第09/287,674号(4月17日、1999
出願);同第09/307,940号(5月10日、1999出願);同第09
/246,162号(2月8日、1999出願);同第09/255,136号
(2月19日、1999出願);同第09/245,680号(2月8日、19
99出願);同第09/250,703号(2月15日、1999出願);同第
09/246,525号(2月8日、1999出願);同第09/266,29
3号(3月ll日、1999出願);同第09/332,582号(6月14日
、1999出願);同第09/373,962号(8月13日、1999出願)
;および同第09/352,191号(3月11日、1999出願);並びに米
国特許第5,015,629号;同第5,629,292号;同第5,716,
935号;同第5,834,432号;および同第5,955,430号。すべ
ての文献は、全体を参照として本出願に組み込む。
化したマウスのコロニーが創傷治癒後に傷痕の減少が示されることが以前の研究
により明らかになった(Ashcroftら、J.Anat.190:351−
365(1997))。従って、創傷治癒および傷痕の形成は分離しうる。さら
に、皮膚の怪我がある成熟したネズミに対するTGF−β1およびTGF−β2
の抗体の適用により、傷痕の減少はみられなかった(Chamberlinら、
J.Anat.186:87−96(1995))。従って、創傷治癒を促進す
る要因は、傷痕を必要に制限することはない。
び/もしくはAI断片またはそれらの類似体、AII類似体、AII断片または
それらの類似体、ACE抑制剤、および/またはAII、AT2タイプ2受容体
作用物質は傷痕の形成および接着形成を制限することはない。
100倍高い親和性を有する)は、p−アミノフェニルアラニン6−AII[“
(p−NH2−Phe)6−AII”]、Asp−Arg−Val−Tyr−I
le−Xaa−Pro−Phe[配列番号36]であり、ここでXaaはp−N
H2−Pheである(SpethとKim、BBRC 169:997−100
6(1990))。このペプチドは、試験した実験モデルでAT2アンタゴニス
トと同等な結合特徴を与えた(Cataliotoら、Eur.J.Pharm
acol.256:93−97(1994);Brysonら、Eur.J.P
harmacol.225:119−127(1992)。
復の2つの実験モデルで調べられ、これにより、両方のAII受容体サブタイプ
(AT1およびAT2)が、創傷治癒に役割を果たしていることが示唆される(
Janiakら、Hypertension 20:737−45(1992)
;Prescottら、Am.J.Pathol.139:1291−1296
(1991);Kauffmanら、Life Sci.49:223−228
(1991);Viswanathanら、Peptides 13:783−
786(1992);Kimuraら、BBRC 187:1083−1090
(1992))。
片にその活性を評価するために焦点を当てた。AII(1−7)は、AIIに顕
現される効果の全範囲ではなく、いくらかを顕現する。Pfeilschift
erら、Eur.J.Pharmacol.225:57−62(1992);
Jaiswalら、Hypertension 19(補刊II):II−49
−II−55(1992);EdwardsとStack、J.Pharmac
ol.Exper.Ther.266:506−510(1993);Jais
walら、J.Pharmacol.Exper.Ther.265:664−
673(1991);Jaiswalら、Hypertension 17:1
115−1120(1991);Portsiら、Br.J.Pharmaco
l.111.652−654(1994)。
I類似体またはAIIの6位に相当する位置にp−NH−Pheを有するそれら
の活性断片であると定義される。さらにペプチド剤、活性に対して必須のAT2
作用物質活性を有する種々の非ペプチド剤(例えば、ペプチドミメチックス)が
本発明において使用されることがさらに期待される。
体は、一般式Iの配列におけるR1−R8の少なくとも3つの隣接アミノ酸から
構成される1つの配列からなる。
ルボン酸)、Ala、Me2Gly、Pro、Bet、Glu(NH2)、Gl
y、ASp(NH2)およびSucからなる群から好適に選択され; R2は、Arg、Lys、Ala、Orn、Ser(Ac)、Sar、D−Ar
g、およびD−Lysからなる群から好適に選択され; R3は、Val、Ala、Leu、ノルLeu、Ile、Gly、Pro、Ai
b、Acpc、およびTyrからなる群から選択され;ここでLysはこの残基
に効果的であることが見出されている、 R4は、Tyr、Tyr(PO3)2、Thr、Ser、ホモSer、およびア
ザTyrからなる群から選択され; R5は、Ile、Ala、Leu、ノルLeu、Val、およびGlyからなる
群から選択され; R6は、His、Arg、または6−NH2−Pheであり; R7は、Pro、またはAlaであり;および R8は、不存在かまたはPhe、Phe(Br)、Ile、およびTyrからな
る群から選択される] で示される化合物である。
配列番号:13、配列番号:18、配列番号:19、配列番号:26、配列番号
:31、配列番号:34及び配列番号:38である。
Glu-Lysである。このクラスの特に好ましい具体例は: AIII 又は AII (2-8),
Arg-Val-Tyr-Ile-His-Pro-Phe [配列番号:2]; AII (3-8), 既知のdesl-AIII
又はAIV, Val-Tyr-Ile-His-Pro-Phe [配列番号:3];AII (1-7),Asp-Arg-Val-Ty
r-Ile-His-Pro [配列番号:4]; AII (2-7), Arg-Val-Tyr-Ile-His-Pro [配列番
号:5]; AII (3-7), Val-Tyr-Ile-His-Pro [配列番号:6]; AII (5-8), Ile-H
is-Pro-Phe [配列番号:7]; AII (1-6), Asp-Arg-Val-Tyr-Ile-His [配列番号
:8]; AII (1-5),Asp-Arg-Val-Tyr-Ile [配列番号:9]; AII (1-4), Asp-Arg-
Val-Tyr [配列番号:10];及びAII (1-3), Asp-Arg-Val[配列番号:11]を含
む。他の好ましい具体例は:Arg-norLeu-Tyr-Ile-His-Pro-Phe [配列番号:12]
及びArg-Val-Tyr-norLeu-His-Pro-Phe [配列番号:13]を含む。本発明の範囲
内に包含されるさらに好ましい具体例は、配列Asp-Arg-Pro-Tyr-Ile-His-Pro-Ph
e [配列番号:31]を有するペプチドである。 AII (6-8), His-Pro-Phe [配列
番号:14]及び AII (4-8), Tyr-Ile-His-Pro-Phe [配列番号:15]はテスト
され、有効ではないことがわかった。
いる: Asp-Arg-R1-Tyr-Ile-His-Pro (式中、R1はLys, Leu, norLeu, Val, Ile,及びAlaからなる群から選択される
。) さらに好ましい具体例は、配列番号4、配列番号40及び最も好ましい具体例
である配列番号41含む。
成る群から選択され; R3は、Val, Ala, Leu, norLeu, Ile, Gly, Pro, Aib, Acpc及び Tyrから成る
群から選択され; R4は、Tyr, Tyr(P03)2, Thr, Ser, homoSer, azaTyr, 及びAlaから成る群から
選択され; R5は、Ile, Ala, Leu, norLeu, Val及び Glyから成る群から選択され; R6は、His, Arg または 6-NH2-Pheであり; R7は、Pro または Alaであり;及び R8は、Phe, Phe(Br), Ile 及び Tyrから成る群から選択される。) で表される。
アンギオテンシンIIIである。他の好ましい化合物は、構造Arg-Val-Tyr-Gly-His
-Pro-Phe [配列番号:17]及びArg-Val-Tyr-Ala-His-Pro-Phe [配列番号:18]
を有するペプチドを含む。断片AII(4-8)は繰り返されたテストにおいて有効では
なかった。これはN-終点上に暴露されたチロシンによると考えられる。
反対の表示がない場合、アミノ酸のL型を意図する。他の残基は以下のように短
縮される:
ことが示唆されている(Regoli, et al., Pharmacological Reviews 26: 69 (197
4))。一般に、位置R3、R5及びR7の中立側鎖は、レセプターおよび/また
は固有の活動に結合する原因となる位置R4、R6及びR8の活発なグループ間
の適切な距離を維持することに関係するかもしれないと信じられている。位置R 3 、R5及びR8の疎水性側鎖は、さらにペプチドの全体の構成に重要な役割を
果たし、かつ/または仮説の疎水性ポケットの構成に寄与しうる。
寄与し、かつ/またはペプチドの構成に重要な役割を果たしうる。この理由のた
めに、ArgとLysは、R2として特に好ましい。
。R3はまた、β逆平行構造(これも可能な構造として提唱されている)の最初
のターンに関与する。一般式Iの他の位置とは対照的に、βおよびγ分枝は、こ
の位置で等しく効果的であるようである。さらに、比較的安定なコンフォメーシ
ョンを維持するには1つの水素結合で十分であり得る。したがって、R3は、V
al、Ala、Leu、ノルLeu、Ile、Gly、Pro、Aib、Acp
c、およびTyrから適切に選択され得る。
R5)の側鎖は、受容体の占有および刺激に不可欠であると信じられている疎水
性クラスターに寄与することが示唆された。したがって、R4は、好ましくは、
Tyr、Thr、Tyr(PO3)2、ホモSer、Ser、およびアザTyr
から選択される。フェノール性ヒドロキシルからの水素を受用できる受容体部位
と水素結合を形成し得るため、この位置にはTyrが特に好ましい(Regol
iら、(1974)、上記)。R4がAlaでありうることも同様に知られてい
る。
ゆえ、GlyがR5位に適切であるが、この位置のアミノ酸は、Ile、Ala
、Leu、ノルLeu、Gly、およびValから選択することが好ましい。
片、およびその類似体、AII類似体、断片、および断片の類似体において、R 6 は、His、Arg、または6−HN2−Pheである。ヒスチジンのイミダ
ゾール環の独特な特性(例えば、生理学的pHでのイオン化、プロトンドナーま
たはアクセプターとして作用可能であること、芳香族的特徴)は、R6としての
その特定の有用性に寄与すると信じられている。例えば、コンフォメーションモ
デルにより、Hisは、R7の配向に影響を与えることにより、水素結合形成(
βモデルにおいて)または逆平行構造の第2ターンに関与し得ることが示唆され
る。同様に、R7は、R8の最も好ましい配向を提供するためにProであるべ
きと現在考えられている。R8位において、疎水性環およびアニオン性カルボキ
シル末端は両方とも、目的の類似体の受容体への結合に特に有用であるようであ
り;それゆえ、Tyrおよび特にPheが本発明の目的に好ましい。
とJ.D.Young、固相ペプチド合成、第2版、Pierce Chemi
cal.Co.、ロックフォード、イリノイ(1984)、および固相合成のた
めのJ.Meienhofer、ホルモン性タンパク質とペプチド、第2巻、A
cademic Press、ニューヨーク、(1973)、および溶液合成の
ためのE.SchroderとK.Lubke、ペプチド、第1巻、Acade
mic Press、ニューヨーク、(1965)に述べられた方法を含む、従
来の方法により合成され得る。先の論文の開示は、ここに参照することによって
組込まれる。
む(米国特許第5,693,616号、そのまま参考として本明細書に組込む)
。普通、最初のアミノ酸のアミノまたはカルボキシル基および任意の反応性側鎖
基を保護する。この保護されたアミノ酸を、次いで、不活性固体支持体に付着さ
せるか、または溶液中で使用し、配列における次のアミノ酸(これも適切に保護
する)を、アミド連鎖の形成を受けやすい条件下で加える。すべての所望のアミ
ノ酸を適切な配列で連結させた後、保護基および任意の固体支持体を除去すると
、粗ポリペプチド鎖が得られる。ポリペプチドを脱塩し、好ましくはクロマトグ
ラフィーにより精製すると、最終生成物が得られる。
systemsモデル430Aのペプチド・シンセサイザー(Applied
Biosystems、Foster市、カリフォルニア)において実行され得
るように、標準的な固相方法によって合成される。ペプチドまたはペプチド類似
物を固形相法によって合成する他の方法は、当業者によく知られている。
類似体、および/またはAI断片およびその類似体、AII類似体、AII断片
およびその類似体、ACE反応抑制剤、および/またはAII AT2 2型受
容体アゴニスト(「活性薬剤」)を、単独で、あるいは傷跡あるいは癒着の形成
を制限する役目をする他の合成物と結合して、必要とする哺乳動物に与えること
により傷跡の形成を制限する方法を提供する。1つの好適な実施態様では、活性
薬剤は、配列識別番号:4、配列識別番号:40、および配列識別番号:41か
ら構成されるグループから選択される。最も好適な実施態様では、活性薬剤は配
列識別番号:41を含む。傷跡の形成を制限する付加的な合成物は、限定されな
いが、TGF−β1およびのTGF−β2の反応抑制剤を含む。
AI類似体、および/またはAI断片およびその類似体、AII類似体、AII
断片およびその類似体、ACE反応抑制剤、および/またはAII AT2 2
型受容体アゴニスト(「活性薬剤」)を、単独で、あるいは傷跡あるいは癒着の
形成を制限する役目をする他の合成物と結合して、必要とする哺乳動物に与える
ことにより癒着の形成を制限する方法を提供する。1つの好適な実施態様では、
活性薬剤は、配列識別番号:4、配列識別番号:40、および配列識別番号:4
1から構成されるグループから選択される。最も好適な実施態様では、活性薬剤
は配列識別番号:41を含む。癒着の形成を制限する付加的な合成物は、限定さ
れないが、ラザロイド(lazaroids)(米国特許第5,614,515
号)、キナクリン(米国特許第5,478,837号)、レチノイド(米国特許
第5,534、261号)、ジピリダモール(米国特許第5,498,613号
)、マノアライド(manoalides)(米国特許第5,891,460号
)、ケトチフェン(米国特許第5,891,460号)、組織プラスミノーゲン
・アクチベーター(TPA)(米国特許第4,889,722号)、RGD含有
ペプチド(Rodgersら、Fertility and Sterilit
y、70:1131−1138(1998);米国特許第5,629,294号
)、組換えヒルジン(Rodgersら、J.Invest.Surg.9:3
85−391(1996))、抗炎症ペプチド2(Rodgersら、J.In
vestig.Surg.10:31−36(1997))、トルメチンおよび
イブプロフェン(Legrandら、J.Invest.Surg.8:187
−194(1995))のような非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDS);お
よび、ベタメタゾンおよびデキサメサゾンのような抗炎症コルチコステロイドを
含む。
きるキャリアー、アジュバント、およびビヒクルを含む投与単位で、経口、非経
口、吸入、スプレー、経直腸、経皮、もしくは局所投与を含むいずれかの適切な
ルートで投与することができる。ここで用いる非経口という用語は、皮下、静脈
内、筋肉内、胸骨内、腱質内、脊髄内、頭蓋内、胸部内、輸液、もしくは腹膜内
を含む。
態(例えば、溶液、懸濁液あるいは乳剤)で調製できるし、滅菌のような従来の
薬学的操作がなされてもよく、および/または保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤
、緩衝剤などのような従来のアジュバントを含むこともできる。
はそれ以上の他の化合物と組み合わせて使用することもできる。組み合わせとし
て投与するときは、活性薬剤および他の化合物は、同時にまたは異なる時期に与
えられる個々の組成物として処方できるし、あるいは活性薬剤と他の化合物を一
つの組成物として与えることもできる。
れ以上のアジュバントを組み合わされる。化合物は、ラクトース、ショ糖、スタ
ーチ粉、アルカン酸のセルロースエステル、ステアリン酸、タルク、ステアリン
酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸または硫酸のナトリウムおよびカル
シウム塩、アラビアゴム、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム,、ポリビニルピロ
リジン、および/またはポリビニルアルコール、と混合され、そして、従来の投
与法のために錠剤化あるいはカプセル化される。また、活性薬剤は生理食塩水、
水、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、フィブリン糊、Derm
abond(登録商標)または他のシアノアクリル、トロンボゲン、カルボキシメチ
ルセルロースコロイド溶液、エタノール、コーン油、ピーナッツ油、綿実油、ゴ
マ油、トラガカントゴム、および/または種々の緩衝剤に溶解することができる
。他のアジュバントおよび投与の様式は製薬技術において公知である。キャリア
ーまたは希釈剤は、グリセリルモノステアレートやグリセリルジステアレート単
独か、これらと共に用いるワックス、あるいは業界で公知な他の物質などのよう
な時間遅延物質を含んでいてもよい。
、性、個人の医療状況、症状の重篤度、投与ルート、および用いる特定の化合物
を含む種々のファクターに基づいて変化する。体重あたり活性薬剤が0.1ng
/kgから10mg/kgの間のオーダーの投与レベルがここに開示されたすべ
ての使用方法に有効である。
な活性薬剤の活性成分の経皮または局所的な投与量は約一日に2度、約0.1n
g/kgから約10mg/kgの投与が好ましい。経皮投与のためには、活性成
分は0.001%から10%w/wの量、例えば、処方剤の重量で1から2%で
あり、10%w/wを超えることはないが、5%w/w以上でないことが好まし
く、より好ましくは処方剤の0.1%から1%である。
物(例えば、塗布剤、ローション、軟膏、クリーム、またはペースト)、および
目、耳、または鼻に投与するのに適する液滴を含む。
性薬剤を送達するのに有用である。経皮的な処方剤は、例えば、メチルセルロー
スやヒドロキシエチルセルロースのようなセルロース媒体、これに限定はされな
いが、を含むチキソトロピー性あるいはゲル状のキャリヤー中に活性薬剤を含ま
せることによって調製することができ、得られる処方剤は、利用者の皮膚と表皮
接触を確かにするように適応した経皮投与用デバイス中に充填される。
このキットは、有効量の本発明の活性薬剤と、瘢痕や癒着形成を制限するための
有効量の活性薬剤を使用するための解説書とを含んでいる。
含む医薬組成物を提供する。好ましい実施態様では、活性薬剤は、配列番号4、
配列番号40および配列番号41からなる群から選択されるものである。もっと
も好ましい実施態様では、活性薬剤は配列番号41のものを含んでいる。
組み合わされる。このような瘢痕形成を防止するのに有効な他の化合物としては
、TGF−β1およびTGF−β2のインヒビターが含まれるが、これらには限
定されない。このような癒着形成を防止するのに有用な他の化合物としては、ラ
ザロイド(lazaroid)、キナクリン(quinacrine)、レチノイド(retinoid)、
ジピリダモール(dipyridamole)、マノアリド(manoalide)、ケトチフェン(k
etotifen)、RGDペプチド、組換えヒルジン(recombinant hirudin)抗炎症
性ペプチド2、組織プラスミノーゲンアクチベーター、トルメチン(Tolmetin)
やイブプロフェン(Ibuprofen)のような非ステロイド系抗炎症剤(NSAID
S)、およびベタメタゾン(Betamethasone)やデキサメタゾン(Dwxamethasone
)のような抗炎症性コルチコステロイドなどが含まれるが、これらには限定され
ない。
り、初期の瘢痕形成を制限するためと、残存ずる瘢痕を治療(すなわち、瘢痕の
形成後に瘢痕の切除し、瘢痕を本発明の化合物で処置し、瘢痕の治癒をより穏や
かにする)するためとの両者を含めてすべてのタイプの傷を治療するための臨床
的に有効のものとなる。このような傷は、裂傷、火傷、刺傷、外傷、潰瘍、歯周
症、開腹傷、切り傷、肥大化瘢痕の整形、遺伝性肥大化瘢痕、ケロイド、火傷後
の拘攣、美容整形術法を含むが、これらには限定されない。
、すべてのタイプの外科的な手法に使用するのに臨床的に有用であり、この外科
的な手法には、癒着形成を防止することが望まれるか、または前もって形成され
た癒着の量を減少することが望まれている。このように癒着形成を併発するすべ
てのタイプの外科的手術に広く有用である。本発明の化合物による予防および/
または治療の処置が有効であることを示している本発明の限定されない実施例に
は、腱、靱帯、腹部、骨盤、心膜/心外膜、神経学的なもの(硬膜および神経周
膜の癒着を含む)、胸骨後方の癒着、脊髄周囲繊維症(perospinal fibrosis)
を含んでいる。本方法は、腹部手術、美容整形、婦人科の手術、胸部手術、腱や
靱帯などに影響する整形外科的手術、硬膜や脊髄周囲および神経周膜の癒着に影
響を与える神経学的な手術、腸閉塞、妊娠を希望する不妊の婦人、椎弓切開、椎
間板切除、腱修復、関節鏡検査術、および、さらにこのような治療が必要と予想
される心臓手術を受けてる患者に対するものを含む特異的な治療に有効であるが
、これらには限定されない。
こととはなるべきではない、以下に記載の実施例を参照することによって、さら
に良く理解できるであろう。
用した。ラットは手術の少なくとも2日前に検疫した。ラットを南カリフォルニ
ア大学の飼育器内で12:12時間の光/暗闇周期で飼育した。食物及び水は手
術直後期間を除き自由に得ることが出来た。 ラットに標準的な開腹術法を施した(動物ハサミで剃り、ベータダイン消毒、
アルコール消毒してケタミン/ロンパムを用いて筋肉内麻酔)その後、正中線上
に2cmの切開を行った。二重壁ゼラチンカプセルを、切開を通って腹部の右側
に置いた。動物にペプチドを手術前3日間、そして剖検迄の11日間、皮下より
注射した(詳細は以下)(100μg/kg/日)。そして、腹壁及び皮膚を、
2層の4−0エチロン縫合糸を用いて縫合閉鎖した。手術後、3日間、ラットに
鎮痛薬を投与し、罹患率及び死亡率の兆候について1日2回観察した。 手術後11日間の観察期間の大まかな観察によると、以下のペプチドで処理し
た動物は傷の閉鎖が完全で、傷跡がはっきりしていなかった。
ことを制限する効果があることが実証される。
Dの評価 この試験は、ラットモデルにおける十分な厚さに切開した傷を治すことに対し
て、AII(1−7)及び9GDを毎日の投与する効果を比較するために設計され
た。局所的な投与の為に、粘性のある賦形剤を、pH7.2、0.05Mリン酸緩
衝液中に10%低粘度のCMCを含有するカルボキシメチルセルロース(CMC
ナトリウム塩、低粘度、Sigma Chemical CO.,St.Lou
is,MO(ロット番号34H0310))から調製し、次いでオートクレーブ
で滅菌し、続いて滅菌したペプチド溶液又はDermaBondTM(Ethi
con, Inc.より提供される)と共に混合し、AII(1−7)及び9GD
をGMP状態下でBachem(Torrence,CA)により調製した。 実験の期間中、Sprague Dawleyラット(5/群)を本試験で使用した。ラット
を南カリフォルニア大学の飼育器内でケージあたり1匹、12:12時間の光/
暗闇周期で飼育した。食物及び水は自由に得ることが出来た。 ラットの背中の表面上に、2つの十分な厚さの切開(およそ長さ3cm)を無
菌状態で準備された表面に作った。傷をつけた後、プラシーボ又はAII(1−7
)(100μg/傷[局所]、又は100μg/kg体重[全身])又は9GD
(10,100,500μg/傷[局所]、又は10,100,500μg/k
g体重[全身])を投与した。傷を縫合閉鎖するか(ペプチドを粘着性のある基
材中に与えていなかった場合)、プラシーボを用いて閉鎖した(シアノアクリレ
ート(DermaBondTM)と共にペプチドを投与した群)。 含まれる処置群: 手術のみ CMC対照標準 DermaBondTM対照標準 前もって処置した全身のAII(1−7) 手術日に着手した全身のAII(1−7) 1回投与のみの全身のAII(1−7) CMC中のAII(1−7)の1回投与 AII(1−7)の粉末 DermaBondTMで被覆されたAII(1−7)の粉末 前もって処置した全身の9GD 10,100,500μg/kg体重 手術日に着手した全身の9GD 10,100,500μg/kg体重 1回投与のみの全身の9GD 10,100,500μg/kg体重 CMC中の9GDの1回投与 10,100,500μg/傷 9GDの粉末 DermaBondTMで被覆された9GD 手術後の期間において、動物を呼吸、排尿、動作について監視した。手術後の
鎮痛薬は、手術後3日間は1日2回のバプロネックスの投与を含んでいた。手術後
、さまざまな時に(何日間にもわたって)、ラットを、損傷箇所の傷組織の形成
について観察した。21日目、ラットを二酸化炭素よって窒息死させ、組織を組
織学上の操作により採取した。
た切開の%として定義した。)及び傷跡の残りに関する評価を含んだ大まかな評
価を行った。炎症、縫合の披裂、かさぶたの形成、傷の治り及び傷跡の残りにつ
いて、各々、無し、軽い、並み、重いの4点段階(0,1,2,3)で評価した。傷
のひどさを、破裂の様子、治癒した箇所の外形、治癒した範囲の盛り上がり、及
び作られた傷を大まかな観察することによって気づいた能力によって定義した。 これらの実験のデータを図1−11に示す。これらのデータは、DermaB
ondTMを用いて閉鎖するより前に、皮下の空間へのAII(1−7)及び9G
Dの投与は、初期の炎症及び傷の披裂を減少させたことを示している(図1)。さ
らに、治癒した後の時点において、これらのペプチドの投与は傷跡(図2)及び
全体的な傷の形成(図3)のない切開の数を増やしたことを示している。さらに
繰り返されたペプチドの全身投与(特に前もって処置した9GDの100μg/
kg体重/日)は治癒の時期を早め(それらが傷跡の形成を制限したよりも小さ
な範囲において)(図4−6)、そして、おおまかな観察によって傷跡のない切
開の数を増やしたことを示している(図7−9)。ペプチドの1回投与量は治癒の
時期を早めないが、傷跡の形成は減少させた。皮下の空間へのCMC中のペプチ
ド1回投与量は、又、治癒の時期を早め(図10)、傷跡の形成を減少させた(
図11)。
せの有効性を確認するための複数の研究が行われている。2つのモデルシステム
、側壁癒着モデルと子宮角モデルが用いられている。これらのモデルの両者を用
いて得られた結果と癒着防止における有用性との間の明確な相関関係がINTE
RCEED(TC7)で示され、そこで明確な臨床効果が示され、婦人科手術に
おける癒着防止のためのFDA承認が得られた。
予備麻酔し、55mg/kgのケタミン・塩酸基と5mg/kgのキシラジンの
混合物で筋肉内的に麻酔した。不妊手術の準備後、中線開腹が行われた。右腹横
壁で3x5cmの面積の腹膜および腹横筋を除去した。盲腸が露出され、すべて
の盲腸表面にしょう膜下出血をつくり出すためにデジタル圧力が励起された。そ
の後盲腸はその通常の解剖学的位置に戻された。試験すべき活性剤またはその化
合物がAlzetミニ浸透ポンプ(アメリカ合衆国、カリフォルニア州、パロア
ルト、Alza社)に置かれ、術後インターバルを通じて分子の連続解放を可能
にした。Alzetミニ浸透ポンプは皮下のスペースに置かれ、配送チューブが
ポンプを側壁で損傷部位と連結した。対照ウサギのポンプにビヒクルが置かれた
。腹壁および皮膚が標準的な方法で閉じられた。
ジを決定した。さらに、形成された癒着の粘着性を以下のシステムを用いてスコ
ア化した。
ウサギにおける厳しい癒着を引き起こすことが以前に示されている[ケイ.ニシ
ムラ等、「ウサギにおける術後癒着の防止のためのイブプロフェンの使用」Am
.J.Med.、第77巻、102−106頁(1984年)]。ウサギは(筋
肉内的に130mg/kgのケタミン及び20mg/kgのアセチルプロマジン
)で麻酔し、不妊手術の準備をした。中線開腹が行われ、両子宮角は点状の出血
が発現するまでゲージでしょう膜表面を擦過することにより手術的に外傷を付け
た。両子宮角の虚血が副行の血液供給の除去により引き起こされた。いくつかの
研究では、上記の通りAlzetミニ浸透ポンプとチューブを介して物質が損傷
部位に配送された。他の研究では、試験化合物の一部が手術の最後に損傷部位に
適用され、残りの物質が閉鎖前に切開部位に適用された。対照は手術及びビヒク
ル対照を含む。腹壁及び皮膚は標準的な方法で閉じられた。
ージを決定した。癒着の全体的な範囲を表示する初期のスコアが与えられた(0
〜4+)。その後、いろいろな器官への癒着に関連した角の表面のパーセンテー
ジが決定された。
からなる化合物は腹膜癒着の発生を減少させるであろう。
る通常の知識を有する者にとって本発明の概念から逸脱することなく開示された
好ましい実施形態にいろいろな改変をなしえるであろう。そのようなすべての改
変は本発明の範囲内に属するものと意図される。
う切断割合でのAII(1−7)および9GDの効果を示しているグラフである
。
)および9GDの効果を示しているグラフである。
および9GDの効果を示しているグラフである。
与したAII(1−7)および9GDの効果を示しているグラフである。
身性投与したAII(1−7)および9GDの効果を示しているグラフである。
I(1−7)および9GDの単一投与の効果を示しているグラフである。
て全身性投与したAII(1−7)および9GDの単一投与の効果を示している
グラフである。
開始した全身性投与したAII(1−7)および9GDの単一投与の効果を示し
ているグラフである。
与したAII(1−7)および9GDの単一投与の効果を示しているグラフであ
る。
処理で投与したAII(1−7)および9GDの効果を示している図である。
AII(1−7)および9GDの効果を示している図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 痕跡または癒着の形成を制限する方法であって、 一般式I R1−R2−R3−R4−R5−R6−R7−R8 [式中、R1は、H、Asp、Glu、Asn、Acpc(1−アミノシクロ
ペンタンカルボン酸)、Ala、Me2Gly、Pro、Bet、Glu(NH 2 )、Gly、Asp(NH2)及びSucから適当に選ばれ、 R2は、Arg、Lys、Ala、Orn、Citron、Ser(Ac)、
Sar、D−Arg及びD−Lysから適当に選ばれ; R3は、Val、Ala、Leu、norLeu、Ile、Gly、Pro、
Aib、Acpc及びTyrからなる群から選ばれ; R4は、Tyr、Tyr(PO3)2、Thr、Ala、Ser、homoS
er及びazaTyrからなる群から選ばれ; R5は、Ile、Ala、Leu、norLeu、Val及びGlyからなる
群から選ばれ; R6は、His、Argまたは6−NH2−Pheであり; R7は、ProまたはAlaであり;及び R8は、Phe、Phe(Br)、Ile及びTyrからなる群から選ばれ、
末端のTyr基のようにR4を含む配列を除くか、または欠落している] で示される配列のR1−R8基の少なくとも3つの近接するアミノ酸からなる配
列を含む、少なくとも一つの活性剤の、痕跡または癒着の形成を制限する有効量
を必要に応じて哺乳類へ投与することを含む、上記方法。 - 【請求項2】 活性剤が、アンギオテンシノーゲン、配列番号1、配列番号
2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号
8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、
配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配
列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列
番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番
号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号
36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号4
1、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46
、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50からなる群から選
択される請求項1の方法。 - 【請求項3】 痕跡または癒着の形成を制限する方法であって、 一般式 Asp−Arg−R1−Tyr−Ile−His−Pro−R2 [式中、R1は、Lys、Leu、norLeu、Val、Ile及びAla
からなる群から選ばれ;及び R2は、欠落かまたはPheである] からなる配列を含む、少なくとも一つの活性剤の、痕跡または癒着の形成を制限
する有効量を必要に応じて哺乳類へ投与することを含む、上記方法。 - 【請求項4】 化合物が配列番号4、配列番号40及び配列番号41からな
る群から選ばれる化合物を含む請求項3の方法。 - 【請求項5】 化合物が配列番号41を含む請求項3の方法。
- 【請求項6】 さらに、少なくとも一つの他の抗痕跡または抗癒着化合物の
、痕跡または癒着の形成を制限する有効量の投与を含む請求項1−5のうちいず
れか一つの方法。 - 【請求項7】 痕跡または癒着の形成を制限するための用具であって、 (a) 一般式I R1−R2−R3−R4−R5−R6−R7−R8 [式中、R1は、H、Asp、Glu、Asn、Acpc(1−アミノシクロ
ペンタンカルボン酸)、Ala、Me2Gly、Pro、Bet、Glu(NH 2 )、Gly、Asp(NH2)及びSucから適当に選ばれ、 R2は、Arg、Lys、Ala、Orn、Citron、Ser(Ac)、
Sar、D−Arg及びD−Lysから適当に選ばれ; R3は、Val、Ala、Leu、norLeu、Ile、Gly、Pro、
Aib、Acpc及びTyrからなる群から選ばれ; R4は、Tyr、Tyr(PO3)2、Thr、Ala、Ser、homoS
er及びazaTyrからなる群から選ばれ; R5は、Ile、Ala、Leu、norLeu、Val及びGlyからなる
群から選ばれ; R6は、His、Argまたは6−NH2−Pheであり; R7は、ProまたはAlaであり;及び R8は、Phe、Phe(Br)、Ile及びTyrからなる群から選ばれ、
末端のTyr基のようにR4を含む配列を除くか、または欠落している] で示される配列のR1−R8基の少なくとも3つの近接するアミノ酸からなる配
列を含む、少なくとも一つの活性剤の、痕跡または癒着の形成を制限する有効量
;及び (b) 筋細胞の増殖または分化を促進する活性剤を使用するための説明書を含
む、上記用具。 - 【請求項8】 活性剤が、アンギオテンシノーゲン、配列番号1、配列番号
2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番号
8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、
配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配
列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列
番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番
号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号
36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号4
1、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46
、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50からなる群から選
択される請求項7の用具。 - 【請求項9】 化合物が配列番号4、配列番号40及び配列番号41からな
る群から選ばれる化合物を含む請求項7の用具。 - 【請求項10】 化合物が配列番号41を含む請求項7の用具。
- 【請求項11】 (a)傷跡または癒着の形成を制限するのに有効な量の、一
般式I: R1−R2−R3−R4−R5−R6−R7−R8 [式中、R1はH、Asp、Glu、Asn、Acpc(1−アミノシクロペン
タンカルボン酸)、Ala、Me2Gly、Pro、Bet、Glu(NH2)
、Gly、Asp(NH2)およびSucから適宜選択され、 R2はArg、Lys、Ala、Orn、Citron、Ser(Ac)、S
ar、D−ArgおよびD−Lysから適宜選択され、 R3はVal、Ala、Leu、norLeu、Ile、Gly、Pro、A
ib、AcpcおよびTyrからなる群より選択され、 R4はTyr、Tyr(PO3)2、Thr、Ala、Ser、homoSe
rおよびazaTyrからなる群より選択され、 R5はIle、Ala、Leu、norLeu、ValおよびGlyからなる
群より選択され、 R6はHis、Argまたは6−NH2−Pheであり、 R7はProまたはAlaであり、 R8はPhe、Phe(Br)、IleおよびTyrからなる群より選択され
る] の配列中のR1〜R8基のうちの少なくとも3つの連続するアミノ酸で構成され
る配列からなる(ただし末端Tyr基としてR4を含むか、または存在しない配
列は除く)少なくとも一つの活性剤と、 (b)薬学的に許容できる担体と、 からなる医薬組成物。 - 【請求項12】 上記活性剤がアンギオテンシノゲン、配列番号1、配列番
号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号7、配列番
号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13
、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、
配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配
列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列
番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番
号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号
41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号4
6、配列番号47、配列番号48、配列番号49および配列番号50からなる群
より選択される請求項11の医薬組成物。 - 【請求項13】 上記化合物は配列番号4、配列番号40および配列番号4
1からなる群より選択される化合物からなる請求項11の医薬組成物。 - 【請求項14】 上記化合物は配列番号41からなる請求項11の医薬組成
物。 - 【請求項15】 さらに、TGF−β1、TGF−β2、ラザロイド、キナ
クリン、レチノイド、ジピリダモール、マノアリド、ケトチフェン、組織プラス
ミノゲン活性剤、RGDペプチド、組換えヒルジン、抗炎症ペプチド2、非ステ
ロイド抗炎症剤および抗炎症コルチコステロイドの反応抑制剤からなる群より選
択される傷跡または癒着の形成を制限するのに有効な量の化合物からなる請求項
11の医薬組成物。 - 【請求項16】 傷跡または癒着の形成を制限するのに有効な量の配列番号
41をそれを必要とする哺乳動物に投与することからなる、傷跡または癒着の形
成を制限するための方法。 - 【請求項17】 (a)傷跡または癒着の形成を制限するのに有効な量の配
列番号41と、 (b)傷跡または癒着の形成を制限するために有効な量の配列番号41を使
用するための使用説明書と、からなる傷跡または癒着の形成を制限するためのキ
ット。 - 【請求項18】 (a)傷跡または癒着の形成を制限するのに有効な量の配
列番号41と、 (b)薬学的に許容できる担体と、 からなる医薬組成物。
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