JP2002538462A - 乳癌の診断とモニタリングの方法 - Google Patents

乳癌の診断とモニタリングの方法

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JP2002538462A
JP2002538462A JP2000602625A JP2000602625A JP2002538462A JP 2002538462 A JP2002538462 A JP 2002538462A JP 2000602625 A JP2000602625 A JP 2000602625A JP 2000602625 A JP2000602625 A JP 2000602625A JP 2002538462 A JP2002538462 A JP 2002538462A
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ストレックファス,チャールズ,エフ.
ビグラー,レノラ,ジー.
シグペン,ジェイムス,テイト
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ユニバーシティー オブ ミシシッピ メディカル センター
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    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/574Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乳癌の診断とモニタリングの方法を提供する。 【解決手段】 乳がんの診断と治療のため1)健康な女性、2)胸部に良性病変がある女性、そして3)乳がんと診断された女性のコホートの唾液中のバイオマーカーパネルについて検証した。全3群の女性の唾液中には、既知の腫瘍マーカーc−erbB−2(erb)、がん抗原15−3(CA15−3)、そして腫瘍抑制遺伝子蛋白質53(p53)が見つかっている。がん患者のerbとCA15−3のレベルを測定すると健常人や良性腫瘍患者の唾液のレベルより非常に高かった。反対に対照群ではPantropic(汎親和性)p53レベルが、乳がんの女性や良性腫瘍の女性に比べて高かった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、広く乳癌を診断するための唾液中のバイオマーカーの使用に関し、
特に乳癌の女性、良性腫瘍の女性、そして健常人を診断し区別する。
【0002】
【従来の技術】
乳癌は米国の女性の死因の第二位である。女性10人につき約1人が生涯にお
いて乳癌を罹患する。近年の統計によれば来年には、44、000人の女性が乳
癌で死亡し、新たに150、000の女性が乳癌と診断されるという。
【0003】 乳癌検診を行えば乳癌による死亡率を軽減できることは知られている。研究に
よれば、マンモグラフィーと胸部臨床検査によるスクリーニングによって50歳
以上の女性では乳癌死亡率が20%から40%へ減少するという。しかしながら
40歳から49歳の女性では、この死亡率はわずか13%から23%へ軽減され
るだけである。この結果より、さらなるスクリーニング方法を用いれば、より若
い女性群の乳癌死亡率を軽減させることも潜在的に可能かと思われる。
【0004】 健康診断とマンモグラフィーは乳癌早期発見の有用なスクリーニング方法であ
るが、それらの方法では、特に厚い胸部軟組織を持つ女性においては高い確率で
偽陽性と偽陰性の結果をもたらす。例えば、マンモグラフィー検査の結果、偽陰
性とされる確率は40歳から49歳の女性では20%から25%、50歳から6
9歳の女性では10%である。その結果、スクリーニングでは陽性であっても生
検結果で陰性となる確率が高い。また若い女性では、癌病変の検出の感度が悪く
高い確率で偽陰性が表れている。
【0005】 さらに若い女性の癌の診断を補うための付加的スクリーニング法は明らかに必
要とされてきた。マンモグラフィー分野における技術の進歩により胸部の小病変
は一層正確に検出できるようになってきたが、乳癌を専門とする研究者達は、癌
のスクリーニング技術をさらに向上させ、死亡率を軽減させる補助的診断手段を
模索し続けている。
【0006】 過去30年間、癌研究者達は、特定の腫瘍を診断する場合、付加的診断手段と
して使用する特定のバイオマーカーの発現を検出する免疫組織化学を広く利用し
てきた。[WE.グリズル、バイオマーカー−侵襲と前侵襲腫瘍形成の病理にお
けるニューフロンティア:バイオテクノロジーと組織化学、72(2):59−
61、1997.](Grizzle WE.Biomarkers−The
New Frontier in the Pathology of Inv
asive and Preinvasive Neoplasias.Bio
technic and Histochemistry、72(2):59−
61、1997)[WE.グリズル,RB.マイヤー、U.マン、腫瘍形成過程
を特徴づけるバイオマーカー発現の使用:バイオ技術と組織化学、72(2):
96−104、1997.](Grizzle WE、Myers RB、Ma
nne U.The Use of Biomarker Expressio
n to Characterize Neoplastic Process
es.Biotechnic and Histochemistry、72(
2):96−104、1997.) c−erbB−2(erb)やカテプシン−D(CD)などの腫瘍マーカーは、
組織中で分析され拡張性病変部との相関関係を示し、大多数の調査は組織と血清
中のこれらのマーカーを使用して行われている。
【0007】 唾液中の特異的癌抗原に関しては、チェンが唾液には卵巣腫瘍の腫瘍マーカー
として認識されている糖たんぱく複合体CA125が含まれていることを発見し
た。(DX チェン、PE.シュワルツ、CA 125 悪性子宮癌の検出ため
のアッセイ.産婦人科学、75(4):701−704、1990.)(Chi
en DX、 Schwartz PE、CA 125 Assays for
Detecting Malignant Ovarian Tumors.
Obstetrics and Gynecology、75(4):701−
704、1990.)チェンは、対照群、良性病変のある女性そして卵巣癌の女
性の唾液中のCA125濃度を比較し、卵巣癌群では非癌対照群に比べ非常にC
A125濃度が高くなっていることを発見した。ボイル(Boyle)は、放射
性同位元素で標識したオリゴヌクレオチドを使用して頭部頸部の扁平上皮癌の各
患者の術前の唾液サンプルに腫瘍特異的変異を検出同定した。この結果は調査し
た患者の71%に表れた。(JO.ボイル、L.マオ、JA.ブレナン、WM.
コック、DW.アイゼル、JR.サンダース、D.シドランスキー、頭部頸部上
皮癌のための分子マーカーとしての唾液中の遺伝子変異.AmJ外科、168(
5):429−32、1994.)(Boyle JO、Mao L、Bren
nan JA、Koch WM、Eisele DW、Saunders JR
、Sidransky D.Gene Mutations in Saliv
a as Molecular Markers for Head and
Neck Squamous Cell Carcinomas.Am J S
urgery、168(5):429−32、1994.)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような抗原は乳癌の診断には適さなく、また前記腫瘍バイ
オマーカー(例えばCA125、erb、CD)は、唾液中に存在するかどうか
未だ確かめられていない。従来の診断法は一般的に進歩したが、このような技術
革新は未だ診断の全領域にまで及んでいない。近年の技術進歩をより一層十分に
活用し、乳癌の発見と治療にこれらを利用する方法が望まれる。
【0009】 従って本発明の目的は、診断媒体として及び/または乳癌の検出と鑑別診断の
ための非侵襲的プロトコルの一部として唾液を利用することであり、よって従来
の方法に見られる上述したような様々な欠点や不十分さを克服することである。
【0010】 また本発明の目的は、診断的価値があり及び/または治療後のモニタリング或
いは治療に利用可能なものとして一個以上のバイオマーカーを唾液中に同定する
ことである。同様に初期の発見、そして発見のためのフォローアップスクリーニ
ング、女性の乳癌再発、化学療法に対する反応及び/または病気の外科的治療の
ための診断パネルの一部として一個以上のバイオマーカーを提供することも本発
明の目的である。
【0011】 さらに本発明の目的は初期の発見そして発見のためのフォローアップスクリー
ニング、女性の乳癌再発、化学療法に対する反応及び/または病気の外科的治療
のための診断用バイオマーカーの適切なカットオフ値の濃度を一つ以上決定する
ことである。
【0012】 またさらに本発明の目的は血清と唾液中の診断用バイオマーカーのカットオフ
濃度を利用し発見率及び/または感度を比較する方法を提供することである。同
様に本発明の目的は、受診者動作特性(ROC)曲線と関連する分析から唾液中
に存在する乳癌の発見及び/または治療に診断的価値を持つ様々なバイオマーカ
ーのカットオフ濃度を決定する方法を提供することである。
【0013】 さらに本発明の目的は乳癌と診断された患者のリンパ節の状態を決定するため
の媒体として唾液を利用することである。同様にリンパ節の状態を決定するため
に唾液中に存在するバイオマーカーを一以上同定することも本発明の目的である
【0014】 さらに乳癌の鑑別診断の一部として唾液を利用しそこに存在するバイオマーカ
ーのレセプター状態を決定することも本発明の目的の一つである。同様に腫瘍増
殖力の指標として唾液中に存在するバイオマーカーのレセプター状態を利用する
方法も本発明は含む。
【0015】 当業者であれば本発明の解釈の一個以上がある目的を満たしながら、同時に一
個以上の他の解釈も別の目的を満たすことは理解できよう。全ての状況において
、本発明の全ての解釈に各々の目的は等しく適用できないかもしれない。従って
、従来の乳癌診断に照らして、これらの目的は本発明のいかなる解釈に関する代
替法と考えられ得る。
【0016】 本発明の他の目的、特色、利益、長所は本発明の概要と後述の新規な実施例に
よって明らかであり、癌バイオマーカーの性質と検出そして対応する病状診断へ
のそれらの使用の知識を有する当業者であれば容易に理解するであろう。このよ
うな目的、特色、利益や長所は、添付の実施例、表、データまた、それより導き
出される理にかなう全ての推論に関する先の記述からも明らかであろう。
【0017】
【課題を解決するための手段】
部分的には、本発明は唾液中のバイオマーカーを使用して、乳癌の再発を別々
に診断及び/または検出する方法である。本方法は、(1)ヒトの唾液試料を利
用し、個人の乳癌の診断のための唾液バイオマーカーを提供することと、(2)
個人のバイオマーカーとバイオマーカー・レファレンスを比較することと、(3
)そのバイオマーカーの比較から示される通りに個人の診断を別々に確定するこ
とと、を含む方法を同定することを含む。バイオマーカー・レファレンスは、パ
ネル構成要素から成り悪性腫瘍、良性腫瘍そして対照群を用いて成り立ち得る。
レファレンスされる各バイオマーカー構成要素は、対応する個人のバイオマーカ
ーと比較できる値の範囲内で関連し得る。
【0018】 好ましい実施態様では、個人のバイオマーカーはバイオマーカーパネルの一構
成要素であり、レファレンスパネルは診断的価値があると同定されたバイオマー
カーを一個以上含む。このようなバイオマーカーは癌抗原15−3、腫瘍抑制癌
遺伝子蛋白質53と癌遺伝子c−erbB−2を含み得る。本発明の方法のさら
に好ましい実施態様では、癌遺伝子c−erbB−2の存在及び/または蛋白質
の発現の増加によって個体は悪性腫瘍を有するとして同定される。
【0019】 対応するレファレンス構成要素と比較するため、個人のバイオマーカー構成要
素を濃度値と関連させることができる。本発明の実施態様の一つとして、胸部悪
性腫瘍を有する患者の癌抗原15−3の濃度は良性腫瘍を有する患者のその濃度
に比べて少なくとも約100パーセント高い。同様に好ましい方法として、胸部
悪性腫瘍を有する患者の癌遺伝子蛋白質53の濃度は良性腫瘍を有する患者に比
べ少なくとも約25パーセント低い。このような特徴は乳癌の検査と発見のため
別個に或いは併用して基本的診断法に利用し得る。
【0020】 部分的に、本発明は術後の腫瘍増殖のモニタリング法である。この方法は(1
)悪性腫瘍を除去した個人を提供することと、(2)個人の唾液試料を利用して
術後のバイオマーカーパネルを作成することと、(3)個人の術前バイオマーカ
ー・レファレンスパネルと術後バイオマーカーパネルを比較することと、(4)
個人のバイオマーカーパネルの少なくとも一個の構成要素をモニタリングするこ
とにより悪性腫瘍の存在を決定することと、を含む。
【0021】 通常、本方法の好ましい実施態様では、その個人には術後、化学療法が処方さ
れる。化学療法には限定されないがシクロホスファミド、メトトレキサートそし
てフルオロウラシル治療薬が含まれ得る。好ましい実施態様では、両バイオマー
カーパネルには術後の腫瘍再発を示す検出要素となるc−erbB−2が含まれ
る。その代わりに、両バイオマーカーパネルは腫瘍抑制癌遺伝子蛋白質53を構
成要素として含むことができ、術後、これが検出されなければ腫瘍は抑制された
ことになる。
【0022】 部分的に、本発明は乳癌の診断に脳内でコード化された蛋白質の濃度を利用す
る方法である。当方法は(1)個人の唾液試料を利用して乳癌診断用の蛋白質バ
イオマーカーを提供することと、(2)個人の蛋白質バイオマーカーをレファレ
ンス蛋白質と比較し、そして(3)レファレンス蛋白質より高くなった個人の蛋
白質バイオマーカーの濃度を決定して個人を診断する方法を含む。好ましい実施
態様では、このバイオマーカー蛋白質はバイオマーカーパネルの一構成要素であ
る。同様に、レファレンス蛋白質はレファレンスパネルの一構成要素であり得る
。ともかく全てのこのような蛋白質は悪性腫瘍、良性腫瘍そして対照群の人数を
利用してレファレンスとして作成され得る。より好ましい実施態様では、個体の
蛋白質バイオマーカーは癌抗原15−3であり、つまり癌遺伝子c−erbB−
2の発現である。
【0023】 本発明のバイオマーカーは、全ての蛋白質の発現、断片または生物的誘導体、
リ癌ドまたはその抗体を含み得るが、癌遺伝子物質がコードされているもの全て
であり、生化学的、生理学的または構造的な特色を持ち得る。
【0024】 例えば、CA15−3は粘性糖蛋白質としての特徴を持ち、診断指標として知
られている。より具体的には、CA15−3はMab Dl1−5とMab D
F3という二つのモノクローナル抗体によって同定される癌関連抗原である。M
ab Dll−5はヒト乳脂肪球膜抗原に対して製造される。そしてMab D
F3はヒト乳癌から膜分画に対して製造される。
【0025】 また、この癌遺伝子c−erbB−2は(HER−2/neuとも言われる)
、細胞を変異させ癌化させる能力をもつが、幾つかの腫瘍において非常に高レベ
ルで存在することが観察さている。[ゾウ等、癌リサーチ、42:6123(1
987);ベルガー等、癌リサーチ、47:1238(1988);クラウス等
、The EMBO ジャーナル.6(3):605(1987);そしてスレ
イモン等、サイエンス、235:177(1987)][Zhou et al
.,Cancer Research,42:6123(1987);Berg
er et al.,Cancer Research,47:1238(19
88);Kraus et al.,The EMBO Journal.6(
3):605(1987);and Slamon et al.,Scien
ce,235:177(1987)]c−erbB−2癌遺伝子の発現、そして
それが細胞外膜に存在することは癌と密接に関係すると思われる。[クラウス等
.id;スレイモン等、id;ドレビン等、細胞、41:695(1985);
そしてダイ・フィオレ等、サイエンス、237:178(1987)][Kra
us et al.id; Slamon et al,id;Drebin
et al.,Cell,41:695(1985);and Di Fior
e et al.,Science,235:178(1987)]つまり、そ
れは実際に少なくとも幾つかのケースにおいて癌増殖の根本的な事象である[ミ
ューラー等、細胞、54:105(1988)]。[Muller et al
.,Cell.54:105(1988)].正常細胞表面上でのc−erbB
−2蛋白質の過剰発現は細胞を変異させる原因となりまたは腫瘍細胞として行動
させると思われる。
【0026】 この変異の形跡は、もちろん癌の前兆と考えられる。しかしながら数ある診断
の有用性の中で特に強調したいのは、c−erbB−2が過剰発現した細胞はc
−erbB−2の細胞外ドメインを隣接する組織へ送り込むという発見である。
c−erbB−2誘導体は血清中に見つかっているが安定変異した発現細胞であ
った。
【0027】 ある分子量約75キロダルトン(kDA)の糖蛋白が、c−erbB−2であ
る約185kDAの糖蛋白(gp185)の細胞外ドメインの構成要素であるこ
とが判明している。この”gp75”はそのヌクレオチドとアミノ酸配列によっ
て詳細に明らかになった。つまりこのgp75細胞外ドメインは概ねアミノ酸番
号22(セリン;ser−22)からアミノ酸番号653(セリン;ser−6
53)の領域とそれに対応するヌクレオチド配列から成り立つ。このアミノ酸配
列はそれに対応する分子量を持つと予想されるgp75の蛋白質の非糖蛋白質版
を示している。
【0028】 このgp75蛋白質とポリペプチドはgp75細胞外ドメインDNA配列(お
よそser−22からser−653をコードするヌクレオチド)または前記g
p75DNA配列の断片によってコードされる。用語“gp75蛋白質とポリペ
プチド”は従ってgp75蛋白質やポリペプチドと全く同じアミノ酸配列かその
一部を持ち、及び/または全く同じ生物活性を示す蛋白質及び/またはポリペプ
チドを含むと解釈される。
【0029】 本発明は、他にもあるがこのような蛋白質的物質もまた同定可能であり、さら
に唾液中での特性も示すことが出来ることを示している。例えば、本発明中に述
べられているように、癌遺伝子HER−2/neu.が6人の健康で年齢が同じ
女性達の刺激を受けて採取した全唾液(SWS),耳下(P2),顎下/舌下(
S2)及び/または小唾液分泌物(M2)に存在するかを決定する役目を担う。
歯肉溝滲出液(GCF)もまた唾液と関連があるので評価される。HER−2/
neuアッセイはELISAを用いて行う。血清中のHER−2/neu濃度を
分析し、唾液中の濃度と比較する。アッセイによってHER−2/neuはSW
S(40.71Units/ml)、PS(15.71Units/ml)、そ
してS2(14.08Units/ml)に存在し、ほんの少量のみM2とGC
Fに存在することが分かった。腺分泌に比べSWSが最高レベルでHER−2/
neuを産出した。全体にそして予想されるように、血清中のHER−2/ne
u濃度が最も高かった。しかしながらHER−2/neu濃度を総蛋白に換算し
比較すると、濃度は耳下(P2)(72.78Units/ml)分泌で最も高
くなり、SWS(34.01Units/ml)と顎下/舌下(S2)(34.
95Units/ml)では少なかった。
【0030】 この結果は、蛋白質HER−2/neuは唾液中に存在し主として耳下腺によ
って運搬されることを示す。またHER−2/neuは受動的に血清から間質へ
拡散しそして唾液によって口腔へ排出されることを示す。大まかな仕組みは唾液
構成要素と唾液分泌のメカニズムに関し(参照:唾液分泌の腺のメカニズム、ギ
ャレット等編集(1999)と記載されるレファレンス)(See Gland
ular Mechanisms of Salivary Secretio
n,Edited by Garrett et al.,(1999)and
the references cited therein)、そして血清
と唾液蛋白に関する従来の技術も示されている。
【0031】 本発明に基づけば、明らかに乳癌または他の癌性症状に関連する蛋白質は、加
えて本発明に記載のc−erbB−2蛋白質は上記c−erbB−2癌遺伝子と
類似の方法で、既に或いは分析または特徴づけることができる。当業者ならば分
かるようにまた続いて本発明によって明らかなように、蛋白質の発現と明らかに
関連する他の病気も、関連する病状の診断用唾液バイオマーカーを本件記載通り
使用して病気が近似しているか連続して見つかるかが唾液中に検出可能であり評
価できる。
【0032】 このバイオマーカーと一連の新規な方法は乳癌の発見に役立ち、またマンモグ
ラフィー用に経済的、合理的、付加的診断テストを提供する。さらに、これらの
唾液マーカーを内科医や自身による胸部検査と共に使用すれば、乳癌罹患率と死
亡率を軽減しその結果国民医療費全体を軽減できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下の非制限実施例とデータは本発明の方法に関係する様々な解釈と特徴を示
しそれから得た驚くべきそして予想もしない結果を含む。
【0034】 以下の実施例とデータに関しては、被験者は対照群とミシシッピー大学メディ
カルセンター(UMMC)腫瘍外科部(腫瘍患者)の女性21名からなる。胸部
腫瘤を有する女性達は診断のため近隣からUMMCへまわされた。各患者は一通
りの身体検査を受け乳癌の評価を受けた。各女性は治療に先立ち初診で唾液と血
清試料を採取された。各人が良性腫瘍か乳癌(非浸潤性)であるかの最終判断は
後の病理学的診断によって明らかにされた。最終的診断は病理学者に委ねられ、
患者が以後の治療について相談を受けるまで、当初研究者達には被験者の診断結
果は伏せられた。被験者は人種的に混合で年齢層は30歳から80歳であった。
【0035】 偽陽性の結果は除かれた。当初本方法とは無関係な生理学的、環境的要因例え
ばそれぞれエストロゲンレベル、喫煙などによって偽陽性が生じる可能性がある
と思われた。しかしながらこのような要因は偽陽性結果をもたらすので除去され
た。また偽陽性結果を生じる元となるとして人種、年齢、閉経状態、処方薬の使
用、健康状態などの要因も除去された。
【0036】 アッセイは参照にある市販のキット、関連する試薬、手順及び/または技術を
用いて指示された通りに行った。トリトン・ダイアグノスティクス社製キットは
最早手に入らない。CISバイオインターナショナル社製キットは特に便利であ
り感度も高いがerbマーカーに関しては特に高い。
【0037】 [例1] 統計学的分析.統計学的分析は統計パッケージSPSSを用いて行った。説明
のための分析は対照群、良性腫瘍群そして乳癌群の平均マーカー値を比較して行
った。
【0038】 一元配置分散分析には、一般線形モデル法だが、乳癌患者群と非癌患者群の平
均値を比較して用いた。一般線形モデル法によってまとめられ多項式は解釈しや
すくまた適切な多変量分析を維持するには少なすぎる標本サイズにも適している
。Tukeyポストホック分析を顕著な線形モデルで用いた。
【0039】 erbが健常人と良性腫瘍患者の唾液と血清の双方に検出されたことを考慮し
、一元配置t−検定を行った。標本サイズが小さいので、マーカーのパネルの特
異性と感度の問題は述べられていないが、今後の研究で調査を行うつもりである
【0040】 [例2] 試料採取.刺激物としてパラフィンキューブ(ナバセシュ社製、1982)を
使い、5分間刺激を受けた全唾液を採取した。唾液流量は重量測定的に決定され
た。全試料は午前中に採取され、その結果概日リズムがマーカー濃度に与える影
響の可能性を全て抑制した。試料は後の分析用に凍結できる。血液もまた採血専
門医によって唾液採取と同時に採取した。試料採取時、口腔に癌性または前癌性
病変を示す参加者はいなかった。
【0041】 凍結唾液サンプルを融解しバイオマーカー蛋白質を抽出するため遠心分離機に
毎分500〜1500回転、20分間かけ細胞とムチンを沈殿させた。透明な唾
液抽出物と血液試料から採取した血清を総蛋白とバイオマーカーのパネル用に分
析した。
【0042】 [例3] 総蛋白、総蛋白濃度の比色分析のため、様々な蛋白質濃度に応じて色が変化す
るクーマシーブリリアントブルーG−250染料(Bio−RadKit社製)
を用いた。試料を分光光度計にて波長595nmで読み取った。サンプルの総蛋
白濃度はウシ癌マグロブリン(BGG)を基準として作製された標準曲線から求
めた。
【0043】 [例4] CA15−3.CA15−3の分析はEIAキット(CISバイオインターナ
ショナル社製)を用いて行った。CA15−3分析は二サイト固相酵素イムノア
ッセイ(酵素免疫測定法)である。CA15−3分子は二つのモノクローナル抗
体にサンドウィッチされ、一つはELSA固相に結合し、もう一つはセイヨウワ
サビのペルオキシダーゼ(酵素的複合体)にリンクした。洗浄後、酵素反応はア
ッセイ中に存在するCA15−3量に比例して発色する。吸光度は分光光度計に
よって490nmで測定し、濃度は既知リ癌ドの濃度から作製した標準曲線から
計算によって求めた。CA15−3の分析は血清試料を分析するための手段であ
る。唾液の上清液は漿液の代用として唾液中のCA15−3の決定に用いた。テ
ストに用いた抗体は他の既知の腫瘍マーカー(CEA、CA19−9、CA12
5)と交差反応を示さなく、そして唾液濃度はアッセイの検出の下限より十分高
い。CA15−3濃度は(Units/mg蛋白)として表された。
【0044】 [例5] erbとpantropicp53.erbとpantropicp53のア
ッセイはELISAキット(オンコジーンリサーチ社製)を用いて行った。この
研究において血清と唾液上清をアッセイ試料として組織抽出物の代わりに用いた
。結合レベルの色差評価を行い酵素反応による光の強度は存在するターゲット蛋
白に比例する。吸光度はマイクロプレート分光光度計で波長490nmで判定し
、リ癌ド濃度は標準曲線より導いた。erbとp53のデータをそれぞれ(Un
its/mg蛋白)、(pmol/mg蛋白)として表した。テストに用いた抗
体は他の既知の腫瘍マーカーと交差反応を示さず、そして唾液濃度はアッセイの
検出の下限より十分高い。
【0045】 [例6] Cathepsin−Dアッセイ.唾液中そして血清のCD濃度は酵素イムノ
アッセイ(EIAキット)(トリトン・ダイアグノスティクス社製)を用いて行
った。CDに特異なモノクローナル抗体とラビットポリクローナル抗体の両方を
同時に唾液と血清試料にインキュベートした。インキュベーションの間、唾液と
血清試料に存在するCDはこの2個の抗CDによって結合される。モノクローナ
ル抗体はビオチンへ結合し、ストレプトアビジン被膜チューブ上に結合するため
抗原抗体複合物を形成した。非結合物質はチューブを洗浄して除去した。二度目
のインキュベーションでは、セイヨウワサビのペルオキシダーゼと結合する抗ウ
サギ抗体をチューブに加えた。結合物は次に複合体と結合した。非結合複合体は
二度目の洗浄で除去した。次にこのチューブを発色させるため酵素基質液(TM
B基質)とインキュベートした。そしてリン酸を酵素反応を止めるために加えた
。発色後の光の強度を分光光度計で波長450nmで計測した。試料値を既知の
濃度(U/mg蛋白)に対し健常人の吸光度の値をプロットして得た曲線から決
定した。
【0046】 [例7] 上皮増殖因子レセプターEGFRアッセイはETAキット(トリトン・ダイア
グノスティクス社製)を用いて行われた。抗EGFR共役を唾液と血清試料と共
にインキュベートした。インキュベーションの間、EGFR蛋白質は抗EGFR
共役によって結合される。モノクローナル抗体の一つはセイヨウワサビのペルオ
キシダーゼと結合する。二度目のインキュベーションでは生じた免疫複合体は「
結合溶液」によって被膜ポリスチレンチューブ上に結合するようになる。そして
非結合基質を注水洗浄した。次にこのチューブを発色させるため酵素基質液(T
MB基質)とインキュベートした。リン酸を酵素反応を止めるために加えた。発
色後の光の強度を分光光度計にて波長450nmで計測した。試料値を既知の濃
度(U/mg蛋白)に対し健常人の吸光度の値をプロットして得た曲線から決定
した。
【0047】 その能力全てのために、イムノアッセイは様々な干渉を受ける。本研究者はこ
れらの問題を抑えるために複数の研究所試験を行った。リ癌ド回収に関して、本
研究者は唾液と血清試料から得たマーカー(リ癌ド)の量を決定することができ
た。既知の量のマーカーを持つ5個の唾液と血清試料を連続して希釈した。希釈
液をこれら3個のマーカーのためにアッセイした。そのデータを希釈の直線性を
決定するために期待値に対しプロットした。用量反応曲線と標準曲線の形状は互
いにそれほど異ならずまた阻害は0からそれほど離れていなかった。試料アッセ
イ中、本研究者は全マーカーアッセイのための適切な陽性と陰性の群を使用した
アッセイを実行中、偽陽性を抑えるため、抗原を結合しない第1抗体を含む幾つ
かのテスト試料を過剰なリガンドとプレインキュベートした。さらにテスト試料
を、その印が除去されたかどうか決定するため過剰で自由な主たる抗体とプレイ
ンキュベートした。試料分析の工程中これらの特別なテストは付加的な品質管理
を提供した。全試料は分析時、三重に分析された。
【0048】 対照群は女性(年齢42.4)15人からなり、良性腫瘍群は女性(年齢45
.3)8人、そして癌群は女性(年齢49.0)12人からなった。良性病変と
診断された被験者の女性は線維腺腫(n=4)、脂肪腫(n=l)そして線維腫
(n=3)の女性からなる。乳癌と診断された女性は小葉癌(n=1)、非浸潤
性乳管癌(n=9)、そしてin situ乳管癌(n=2)である。乳癌の被
験者は全てノード陰性で転移の証拠はない。癌群のうち5人の癌被験者は無歯顎
、非癌群では無歯顎は2人のみであった。他の全ての被験者は有歯顎だった。3
群の平均値は図1に示され図2−7にグラフで示されている。
【0049】 図1、2に示されるように、CA15−3の平均値は健常人と良性病変の群で
約45%−50%でありそれは癌群の平均値より低かった。これは唾液のp<0
.05レベル、また血清のp<0.0lレベルにおいては統計的に顕著であった
【0050】 図1と3に関して、erbは健常人または良性病変群の唾液または血清中に検
出されなかった。これに反して癌群ではerbの存在が確認され、そのt−検定
では非常に高い濃度(p<0.00l)が示された。
【0051】 さらにp53レベルにおいては健常人と良性病変の群は癌群に比べて約25%
高かった。(図1、6)本研究者はp53の変異が腫瘍抑制に表れて癌遺伝子の
不能を反映する限りp53値は乳癌の女性に比べて健常人が高いと予想していた
。添付の図に示されるようにCDとEGFRの唾液と血清のレベルは3群の女性
にわたって比較してもCA153、erbとp53のように腫瘍特異の存在は出
なかった。
【0052】 [例8a] 唾液のマーカーのパネルの存在に関しては、幾つかの技術的問題が示された。
その一つの問題は口腔上皮から採取した細胞が唾液中に見られるマーカーレベル
に影響を与える可能性があるかどうかの決定である。これに取り組むために、唾
液中の試料を遠心分離機にけ、上清をペレットから分離した。上清から得た試料
をスライドグラスに置き、着色し顕微鏡で細胞の存在を検査した。検査の結果、
上清には細胞は存在しなかった。次にペレットをリン酸緩衝生理食塩水に混ぜた
。上清と再び浮遊させたペレットの双方のバイオマーカーの存在を分析した。そ
の結果、上清中のバイオマーカーのレベルと、再び浮遊させたペレットにはバイ
オマーカーが存在しないことからバイオマーカーは唾液中に存在することが分か
った。そして細胞からはバイオマーカーは全く提供されないと分かった。
【0053】 [例8b] 2度目の実験は、対照蛋白質として表面免疫グロブリン(sIgA)を用い、
個体を乳癌と非乳癌で比較するために行った。唾液中の優勢な免疫グロブリンは
sIgAである。それは唾液腺から放出され耳下腺が主たる産出腺である。その
抗体はIgA2量体として大小の唾液腺に存在する免疫細胞によって合成される
。病原性的攻撃を和らげるその能力のため、sIgAは口腔の最初の防衛ライン
と考えられる。この唾液蛋白は乳癌と無関係で対照蛋白質として選択された。E
LISA法を用いて、sIgAを癌と非癌双方の群の唾液から検出した。このテ
ストの結果癌(xの上線付き記号:11.7ng/ml)と非癌の(xの上線付
き記号:14.3ng/ml)個人に顕著な差は無く、唯一上昇した蛋白質は乳
癌に関連するマーカーであると判明した。
【0054】 [例8c] 3度目の実験は口腔衛生がマーカーレベルに及ぼす影響を決定するために行っ
た。少人数の歯周病の人を健常人及び歯のない被験者と比較した。その結果、歯
周病の人、健康な口腔の人、歯のない人のマーカーレベルに顕著な差は無かった
【0055】 [例8d] 4度目の実験は、発情周期が唾液のマーカーレベルに与える影響について決定
するために行われた。周期的に月経がある二人の健康な女性の唾液試料が月経周
期の初めから終わりまで毎日採取された。その結果、月経周期の間に唾液のマー
カー濃度に大きな変動は起きなかった。マーカー濃度は30日間ほぼ一定であり
個人のバラツキは微小であった。(データ無し) [例8e] 他に唾液腺構成要素の元の決定のための実験も行われた。耳下、顎下、舌下そ
して小唾液腺の分泌液が採取された。この実験の結果、これらのマーカーは主と
して耳下腺から分泌されると判明した。耳下腺分泌は顎下や舌下の濃度の何倍も
高いことが分かった。小唾液腺からの分泌は殆ど検出できなかった。さらにマー
カー濃度は唾液流量に影響されないと思われる。
【0056】 上記より、検出可能レベルの胸部腫瘍マーカーであるCA15−3、erb、
EGFR、CDそしてp53は胸部に悪性病変のある女性の唾液と血清中に存在
した。これらのマーカーは胸部に良性病変のある女性と全く健康な女性の唾液と
血清中にもまた検出できた。この結果から非癌の個体は乳癌の個体に比べてCA
15−3とerbのレベルが低いことが判明した(図1)。p53に関しては逆
もまた真なりである。
【0057】 幾つかの潜在的に紛らわしい要因についても考慮され解決された。結果として
、以下のことが判明した。1)口腔上皮細胞はマーカーレベルに影響しない、2
)対照蛋白質としてsIgAを用いて、上昇した唯一の蛋白質は乳癌に関連する
マーカーである、3)歯周病の存在はマーカーレベルに影響しない、4)発情周
期は唾液のマーカーレベルに影響しない、5)マーカーは主として耳下腺から分
泌する、そして6)マーカーは唾液流量に影響されない。
【0058】 3群の女性からなる同様な研究:群Iは対照群だった。この群はミシシッピー
大学メディカルセンター(UMMC)から健康で病気の症状のない健常人からな
った。対照群の健康状態はアンケートによって決定された。
【0059】 群II(良性腫瘍群)及び群III(悪性腫瘍群)は、胸にしこりを持ち、近隣の
内科医からUMMC腫瘍科へ回された連続的な個人からなる。各々の患者は身体
検査を受け乳癌と診断された。各女性は治療前に初診で唾液と血清試料を採取さ
れた。最終診断評価は病理結果により各人が群II(良性腫瘍群)、群III(乳癌
の群)のどちらに属するか決定された。癌の段階とリンパ節転移状態は対癌米国
合同委員会によって定められた基準に従い評価した。
【0060】 全参加者にはIRB認定の承諾書へサイン時に簡単なアンケートが施された。
このデータは面接によって採取され年齢、人種、喫煙、投薬歴、病歴、そして閉
経の状態に関する情報を含む。
【0061】 上記手順及び/または実施例と同じように、刺激物としてガムベースキューブ
を用いて標準的な採取手順に従い採取を行い、5分間刺激を受けた唾液全てが採
取された。採取の際、試料を分析用に等分して凍結した。唾液流量は重量測定的
に決定された。全試料は午前中に採取され、その結果概日リズムがマーカー濃度
に影響を与える可能性を全て抑制した。試料は後の分析用に凍結できる。血液も
また採血専門医によって唾液採取と同時に採取された。
【0062】 凍結試料を溶融、分析し唾液と血液試料から採った血清の総蛋白とc−erb
B−2濃度を測った。 試料のCA15−3も分析した。診断マーカーとしてのCA15−3の効力は
報告されておりレファレンスマーカーとして或いはc−erbB−2マーカーの
効力を比較するための診断用基準として使用した。
【0063】 唾液試料の蛋白質を高感度で選択的な銅イオン検出試薬である蛋白定量法BC
A(ビシンコニン酸)法(ピアースケミカル社製)を用いて分析した。この方法
は蛋白質濃度を0.5から20mg/mlで測る。このアッセイではビシンコニ
ン酸は蛋白質の存在下ではCuのキレート剤の役目をし色素複合体を形成する。
分画された唾液(100μL)をマイクロタイタープレートに置きピアースBC
S蛋白質アッセイ試薬をその窪みに加えた。試料を37℃で30分間インキュベ
ートし波長562nmで吸光プレート分光光度計でその分光度を測った。各々物
質の最終濃度を標準曲線そしてデータ(mg/mlで表記)より導きだした。
【0064】 血清と唾液の細胞外領域c−erbB−2抗原のレベルをELISAキット(
オンコジーンリサーチプロダクツ社製)を用いて分析した。アッセイ試料として
漿液の代わりに唾液全てを用いた。基礎アッセイには結合レベルの色差評価が含
まれた。結合レベルの色差評価が行われ、酵素反応による光の強度は存在するタ
ーゲット蛋白に比例する。吸光度はマイクロプレート分光光度計で波長490n
mで読み取られ、リ癌ド濃度は標準曲線より導かれた。c−erbB−2データ
をUnits/ml蛋白そしてUnits/mg蛋白として表記した。よってこ
れらの結果は前回報告の結果と比較することができる。
【0065】 CA15−3アッセイはELAキット(CISバイオインターナショナル社製
)を用いて行われた。CA15−3のアッセイは二サイト固相酵素イムノアッセ
イである。CA15−3分子は二個のモノクローナル抗体に”サンドウィッチ”
され、一つ目はELSA固相に結合され、もう一つはセイヨウワサビのペルオキ
シダーゼ(酵素的複合体)に結合した。洗浄後、酵素反応はアッセイ中に存在す
るCA15−3量に比例して発色する。吸光度を分光光度計によって波長490
nm(セイヨウワサビのペルオキシダーゼ)で測定し、濃度を既知リ癌ドの濃度
から作製した標準曲線から計算によって求めた。CA15−3の分析は漿液を分
析するための手段である。全唾液は漿液の代用として唾液中のCA15−3の決
定に用いられた。CA15−3濃度をUnits/mg蛋白として表した。
【0066】 統計分析は再びSPSSTM統計パッケージを用いて行った。これらのデータ
を異なる4つの観点から分析した。第一に、唾液と血清マーカー濃度を各群ごと
にまとめ説明用の分析をアンケートによる人口統計学上そして補助的データの分
析のために行った。c−erbB−2濃度に関しては焦点を人種、健康状態、喫
煙、薬理歴、そして閉経状態に置いた。データは腫瘍の種類、段階、リンパ節状
態によってまとめた。癌群の女性の標本数が少ないので、原発腫瘍(T)リンパ
節状態(N)の下位カテゴリーは得られなかった。主要な腫瘍のカテゴリーはT
lとTl以上に二分され、またリンパ節状態はリンパ節転移陽性と陰性にそれぞ
れ分けた。
【0067】 一元配置の分散分析を3群の平均マーカー値を比較するために用いて非癌群を
対照として乳癌に焦点を当てた。ダンネット検定を利用して多重比較を調整した
【0068】 唾液と血清中のc−erbB−2レベル、そして唾液と血清中のc−erbB
−2とCA15−3濃度間の可能な関連がピアソンの相関係数で調査された。幾
つかのこれらの濃度の配置は非対称だったので、データは各々の値の平方根をも
って変換された。
【0069】 [例9] 受診者動作特性(ROC)分析を各々のバイオマーカーの適切なカットオフ値
を求めるために行った。別に、各マーカーのために、癌群と対照群の平均を初期
カットオフ値として利用して、バイオマーカー濃度を二分法による変数に変更し
た。平均についてプラス(>x)とマイナス(<x)方向のカットオフ値の増加
範囲を評価した。乳癌を陽性と陰性に二分した。2×2分割表を病気の検出のた
めの各カットオフ値のための各バイオマーカーの感度と特異性の値の計算のため
に使用した。ROC曲線(感度対1−特異性)を唾液と血清の双方の中のc−e
rbB−2とCA15−3濃度のために作成した。各マーカーの最大カットオフ
値はROC曲線下面積率が最大になるカットオフ値によって決定される。(参照
:TC.ウィルコスキー「マーカー選択と評価の基準」第3章,BS.フルカ,
TC.ウィルコスキー,JD.グリフィス編集、「疫学における生物学的マーカ
ー」ニューヨーク、オックスフォード大学プレス1990、pp.36−42、
Windows(登録商標)用統計パッケージSPSS、リリース9.0.シカ
ゴ:SPSS、1999 Wilcosky TC.Chapter 3,Cr
iteria for selecting and evaluating
markers.In: Hulka BS,Wilcosky TC,Gri
ffith JD,eds:Biological Markers in E
pidemiology,New York,Oxford Universi
ty Press,1990,pp.36−42;SPSS for Wind
ows release 9.0.Chicago:SPSS,1999) [例10] 3群の女性で行われたアンケートより得た人口統計学的かつ補助的データを図
8と9にまとめた。人種、喫煙、薬剤使用そして閉経の状態の頻度比較を行った
。3群間の人種、喫煙、そして閉経の状態に顕著な差は見られなかった。黒人に
は白人より乳癌そして良性腫瘍病変が多かった。同様に喫煙者は非喫煙者に比べ
乳癌そして良性腫瘍病変が非常に多かった。閉経状態に関しては、更年期の女性
は閉経前、閉経後の女性より乳癌そして良性腫瘍病変が多かった。平均c−er
bB−2値を健康状態(健常、良性、癌)に従い各群について比較した。c−e
rbB−2濃度に関して各(健康状態)女性群内で数値に影響を与えるような顕
著な報告すべき影響はなかった。年齢比較では群の間でc−erbB−2値に顕
著な差は見られず、回帰モデル使用時に直線的にc−erbB−2値に関与する
こともなかった。
【0070】 さらに分析した結果乳癌の女性の唾液中のc−erbB−2レベルは検出可能
でそれは良性腫瘍や対照群のものより特に高い。3群の唾液マーカー濃度の平均
、平均標準誤差、95%信頼区間を図8.12−14に示す。図8に見られるよ
うに、健常人と良性腫瘍群のc−erbB−2平均値は癌群の平均値に比べて約
50%−57%低い。対応する血清中のc−erbB−2レベルには55%から
64%の関連幅で強い並行反応が女性に認められた。ただし総蛋白を求める前に
は血清中の濃度は唾液中の濃度より約15倍高かった。
【0071】 良性腫瘍の多くは線維腺腫または乳腺腫瘍であった。唾液中のc−erbB−
2濃度は良性腫瘍の女性のうち線維腺腫と乳腺腫瘍では差がほとんど無かった。
女性二人が体液で満たされたのう胞でありまた二人が良性の石灰沈着を患ってい
た。体液で満たされたのう胞の女性の血清と唾液中のc−erbB−2値は線維
腺腫や乳腺癌群に比べ統計的に低かった。また血清中での反応は良性腫瘍のこれ
ら2群の唾液中のものと類似した。ただし観察された平均濃度の順位は線維腺腫
と乳腺癌群の間で逆転した。
【0072】 癌群の腫瘍の大部分は非浸潤性乳管癌(n=19)だった。非浸潤性小葉癌が
1人、乳管癌が3人、そして種々の胸部悪性腫瘍が7人だった。これらの群の唾
液と血清中のc−erbB−2平均濃度は良性腫瘍のものと比べてとてつもなく
高かった。
【0073】 癌腫瘍の段階に関しては、0期の患者0(T0N0M0)、I期の患者6人(
T1N0M0)、IIA期が8人(T2N0M0)、IIB期の患者3人であった。
IIB期群はT2N1M0が一人そしてT3N0M0が二人であった。IIIA期は
2人でT3N0M0が一人とT3N2M0が一人、IIIB期は3人でT3N3M
0が一人とT4N1M0が2人であった。本例のデータが得られた時点では7人
の患者がどの期にも属さなかった。
【0074】 7人の乳癌の被験者はリンパ節転移が陽性であり16人は陰性であった。癌と
診断された全ての患者は遠隔転移の証拠は認められなかった。原発腫瘍の下位カ
テゴリーはTlとTl以上そしてリンパ節転移は陽性と陰性群のみに分けられた
(図10)。分析の結果、唾液と血清中のc−erbB−2濃度に対して腫瘍サ
イズに関してはいかなる差も認められなかった。しかし診断媒体にかかわらず、
リンパ節転移が陽性と陰性の患者の間ではc−erbB−2濃度が高くなるとい
う違いが見られた(図10)。
【0075】 [例11] 第二レベルの分析をし乳癌の女性、良性病変のある女性、対照群の群平均を比
較した。非対称データのための一元配置分散分析(ANOVA)が3つのカテゴ
リーの女性の唾液中のc−erbB−2について行われ、F=13.83;p_
<0.000lレベルで顕著な結果を得た。ダンネット検定のポストホック分析
ではp<0.001レベルで癌群と良性腫瘍、対照群間に顕著な差異が見られた
【0076】 同様な結果が、3群の女性の血清中のc−erbB−2についても見られた。
全体の分散分析ではF=19.95;p<0.000lレベルで顕著であり、ポ
ストホック分析ではp<0.001レベル(癌>両非癌群)で顕著であった。
【0077】 CA15−3に関しては、全体の分散分析ではF5.94;p<0.04レベ
ルで顕著であり、ポストホック分析ではp<0.05レベル(癌>非健康対照群
)で顕著であった。同様に、3群の女性の血清中のc−erbB−2の結果はF
=20.96;p<0.0001レベルで顕著であり、ポストホック分析ではp
<0.00lレベル(癌>健康な対照群)で顕著であった。
【0078】 総蛋白濃度へ修正された唾液と血清中のc−erbl3−2レベルのデータで
は非修正データと同じ結果が得られた。唾液中のc−erbB−2の全体の分散
分析ではF=13.80;p<0.000lレベルで顕著であり、ポストホック
分析ではp<0.001レベル(癌>両非癌群)で顕著であった。3群の女性の
血清中のc−erbB−2の結果はF=14.45;p<0.0001レベルで
顕著であり、ポストホック分析ではp<0.001レベル(癌>両非癌群)で顕
著であった。
【0079】 <実施例12> 第三レベルでは相関定数を分析し血清と唾液中のc−erbB−2間にr=0
.51;p<0.0001レベルで有意義だが顕著でない関連を認めた。血清中
のc−erbB−2と血清中のCA15−3濃度間にはr=0.40:p<0.
001レベルで有意義だが顕著でない関連があった。総蛋白へ修正された血清中
のc−erbB−2濃度とCA15−3との関係に関しては、r=0.36:p
<0.001レベルで有意義だが顕著でない関連があるという結果を得た。総蛋
白で修正された唾液中のc−erbB−2濃度と総蛋白で修正された血清中のc
−erbB−2濃度の間にはr=0.39;p<0.001レベルでわずかな関
係が見つかった。
【0080】 <実施例13> ROC曲線の比較(第4レベル分析)からc−erbB−2濃度のカットオフ
値は唾液で110(Units/ml)そして血清で2000(Units/m
l)と思われる(図11、12a、13a)。ROC曲線の比較は総蛋白で修正
された唾液と血清中のc−erbB−2濃度についても行われた。唾液と血清中
のc−erbB−2濃度のこれらの値は100(Units/ml)と50(U
nits/ml)であった(図11、12b、13b)。唾液中のCA15−3
のカットオフ値4.0(Units/ml)となった(図11、14a)。血清
中のCA15−3のカットオフ値は20(Units/ml)であり(図11、
l4b)文献の値範囲は15から40(Units/ml)である。
【0081】 前記カットオフ値を用いて、唾液と血清中のc−erbB−2濃度からそれぞ
れ87%と94%で癌の被験者を検出することができた(図11)。総蛋白で修
正された唾液と血清中のc−erbB−2濃度では77%と84%の被験者を検
出できた。唾液と血清中のCA15−3マーカーでは62%と75%である。C
A15−3レベルは悪性病変の65%を検出できた(図11、15、16)。
【0082】 <実施例14> c−erbB−2癌蛋白質に関する先の研究は段階、腫瘍の種類、リンパ節の
関わり、そして転移の存在に関して行い被験者の種類によって様々である。さら
に様々な分析技術が組織と血清中の両方のc−erbB−2癌蛋白質の研究に使
用された。血清に関しては、多くの研究で酵素ベースのイムノアッセイを使用し
た。これらの技術はアッセイの感度とモノクローナル或いはポリクローナルいず
れの抗体を使用するかに関して変化する。文献に用いられたキットには既に使用
されなくなり最早研究者達が入手不可能なものもある。ここに記載される結果は
同様の標本サイズ、段階、そしてアッセイ技術を使用した研究と比較される。
【0083】 先の実施例の結果から乳癌の女性の唾液中のc−erbB−2と血清中のc−
erbB−2レベルは高くなると推測された。(図8、12−14)胸部癌患者
の血清中のc−erbB−2レベルの上昇に関して、この研究の結果は特に非転
移性癌においての文献の上昇と一致する。乳癌の女性にみられる唾液中のc−e
rbB−2濃度の上昇に関しては文献には一つの報告しかなく、そしてそれはこ
の調査の著者達によって行われた予備的な研究であった。この初期の研究はEI
A(トリトン社製)アッセイを唾液と血清中のc−erbB−2濃度の決定に用
いた。またこの研究結果から乳癌の女性の唾液中のc−erbB−2濃度は非常
に高いと判明した。本研究に用いたアッセイは、同一の試料を用いた最初の研究
のアッセイに比べると、元のアッセイの5倍の感度を持つと思われる。
【0084】 [例15] 良性そして悪性腫瘍の比較は潜在的に有益な情報を引き出す。線維腺腫と乳腺
癌病変を持つ被験者は同様な唾液と血清中のc−erbB−2濃度をもたらす(
図9)。血清について、この結果はブリューワーが得た結果(1998)と比較
される。本研究では癌サンプル数の中で非浸潤性乳管癌と診断された被験者が多
かった。その結果、様々な種類の胸部悪性病変の比較が行えなかった。
【0085】 [例16] 原発腫瘍データの最終分析からTl群とTl以上の群において唾液と血清中の
c−erbB−2濃度にいかなる実質的な差も認められなかった。(図10)こ
の所見はワタナベ(1994)とキナストの発見(1993)と正に一致した。
また結果からc−erbB−2レセプターは腫瘍体積よりも腫瘍増殖力の指標と
なり得るように思われる。
【0086】 [例17] リンパ節の状態に関しては、リンパ節転移ありの患者のc−erbB−2レベ
ルはリンパ節転移無しの被験者と比べて上昇していた(図9)。
【0087】 [例18] データからc−erbB−2の溶解性唾液濃度とc−erbB−2の血清レベ
ルの間に関連が見られた。(r=0.51:p>0.000l)説明できない変
異は3群の女性の様々な種類の個体のプーリングによるのかも知れない。そして
c−erbB−2蛋白質が腫瘍サイトから移動し口腔へ入る(拡散、漏出、能動
輸送)詳しいメカニズムが本研究者達に不明なのも、この変異のせいかも知れな
い。c−erbB−2蛋白質が溶解するようになる過程もまた十分に判明せず、
説明のつかない変異の一つの現れかもしれない。さらなる調査が現在進行中で一
連の疑問に挑戦している。総蛋白濃度で修正された唾液と血清中のc−erbB
−2濃度間の関係はr=0.39:p<0.001であった。
【0088】 [例19] 血清中のc−erbB−2濃度と血清中のCA15−3レベル間の関連性は(
r=0.40、p>0.00l)で見られた。この相関関係はクラマーの報告結
果(r=0.396;p>0.002)と一致していた。血清中のc−erbB
−2濃度が総蛋白濃度によって修正された時、血清中のc−erbB−2濃度と
血清中のCA15−3レベルの間に関連性がr=0.36、p>0.00lで認
められた。
【0089】 さらに先の実施例のデータからまた唾液中のc−erbB−2と血清中のc−
erbB−2レベルは唾液中のCA15−3と血清中のCA15−3レベルに診
断マーカーとして同価値があるかと推測される(図11、15And16)。唾
液と血清中のc−erbB−2濃度はそれぞれ87%と94%で癌の被験者を検
出できる。総蛋白によって修正された唾液と血清中のc−erbB−2濃度はそ
れぞれ被験者の77%と84%を検出した。これは唾液と血清中のCA15−3
マーカーの62%と75%に対して比較される。CA15−3レベルではカット
オフ値20(Units/ml)で悪性病変の75%を検出できた。製造者はカ
ットオフ値15(Units/ml)を推奨し、まさに感度は97%へ上昇した
。しかしながらこの調整がなされた時、ステンマンの予想したように(1991
)特異性に急激な下降(35%)が起きた。これに反してカットオフ値を40(
Units/ml)へ上げた時アッセイの癌検出能力が30%以下へ下がった。
これはサフィ(1991)とステンマンの発見(1991)と一致する。血清中
のc−erbB−2レベルは総蛋白で修正に係わりなく感度90%以上で60%
レベルでの特異性にゆとりが出た。
【0090】 [例20] 年齢、人種、喫煙、全身性不調の存在、処方薬の使用、そして閉経の状態に関
する健康アンケートの情報もまた分析した。この分析によって、これらの変異は
唾液と血清中のc−erbB−2濃度にいかなる影響も与えないという本研究者
による先報告書の結果が確認された。さらに年齢(ワタナベ、1994)、喫煙
(ブリューワ、1998)、そして閉経の状態(ブリューワ、1998)につい
ての発見は他の研究でも支持された。しかしながら我々の研究は、年齢がマーカ
ー濃度に影響を及ぼすと認めたブリューワ(1998)と一致しない。ブリュー
ワ(l998)は、閉経後の女性では、年齢はc−erbB−2レベルに密接な
関連を持つと報告した。
【0091】 診断媒体として唾液は幾つかの生化学的長所を持つ。血清が脂肪血なら乳白色
となり、外傷や肝臓の病気によって黄疸のため血液細胞が溶血しているときは赤
いのに対し、唾液は透明で無色の液体である。正常、異常でのこれらの色変動は
血清を変化させて、ELISAなどの色差評価に影響を及ぼし、一貫した盲検の
作成を難しくし、アッセイ標準の一貫した透明性と比べた時に血清アッセイの本
当の値を得られなくする。血清は唾液より多くの蛋白質含むので他の要因(例え
ば癌遺伝子など)の量の分析は、結果として非特異的な干渉の危険性を増大させ
、その要因と豊富な血清蛋白の間で静水力学的(また他の)相互作用が生じる可
能性を増やしかねない。
【0092】 論理的に考えて、唾液の採取は安全で(例えば、針で刺す必要がない)、非侵
襲的で比較的に簡便であり、また患者に不快感を与えることなく繰り返し行える
であろう。
【0093】 本発明から得られる診断的長所は乳癌の女性の総合的な管理を含む。初期の段
階での乳癌の診断は女性に様々な治療オプションから選択する機会を増やす。唾
液を元にしたテストは癌患者の術後管理に有用であるだろう。腫瘍切除に続き、
予想されるマーカー濃度減少がみられ、その後正常レベル範囲内で安定すれば、
患者は治癒したことを示す。これに反し、唾液マーカーが高レベルで維持されれ
ば腫瘍の再発または残留が示されるだろう。唾液はまた化学療法の有効性をモニ
タリングするための経済的な方法であろう。もし治療が有効ならば、個体のマー
カー濃度は減少する。
【0094】 本発明の主題は特定の実施態様に関して記述されているが、これらの記述とそ
れに伴う選択した文中の表とデータは単に例のためものであり本発明の範囲をい
かなる方法においても制限するものではないことは明らかに理解されよう。例え
ば、制限しないが、ここに記述されている本方法は胆嚢、結腸、直腸、膵臓そし
て口腔の癌の診断とモニタリングにも応用できる。本発明の特徴の他の利点は同
業者に理解される通り、下記の請求項そして分別ある同業者によって決定された
それらの範囲からも明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 良性病変を有する個体群、非浸潤癌を有する個体群と健常な個体群の平均値の
集計で、唾液と血清媒体を比較する:‡=erb対照群(唾液)<erb癌群(
唾液)一元配置サンプルテスト t−検定(平均対定数):t−値14.31、
p>0.0001:‡‡=erb対照群(血清)<erb癌群(血清)一元配置
サンプルテストt−検定(平均対定数)t−値10.33、p<0.000l;
#=CA15−3対照群と良性群(唾液)<CA15−3癌群(唾液)分散分析
p<0.05;そして##=CA15−3対照群と良性群(血清)<CA15−
3癌群(血清)分散分析p<0.01.
【図2】 症状の状態による唾液と血清のCA15−3濃度(U/mg蛋白)を比較する
表である。
【図3】 症状の状態による唾液と血清のerb濃度(U/mg蛋白)を比較する表であ
る。
【図4】 症状の状態による唾液と血清のEGFR濃度(U/mg蛋白)を比較する表で
ある。
【図5】 症状の状態による唾液と血清の総蛋白濃度(mg/ml)を比較する表である
【図6】 症状の状態による唾液と血清のp53濃度((pmol/mg蛋白)を比較す
る表である。
【図7】 症状の状態による唾液と血清のCD濃度((pmol/mg)蛋白)を比較す
る表である。
【図8】 様々な血清と唾液のerbの標数のために決定された平均と標準誤差を示す。
【図9】 研究を行った表記の群から得たアンケートデータで本発明の有用性を示す。
【図10】 悪性腫瘍の段階により決定されたerb値である。
【図11】 erbとCA15−3の濃度の一連のカットオフ値であり、本発明の様々な診
断方法と一致する。
【図12a】 対照群、良性病変を有する群、そして乳癌の群の唾液中のc−erbB−2(
Units/ml)の平均値、95%信頼区間、カットオフ値(110Unit
s/ml)をグラフで示す。
【図12b】 対照群、良性病変を有する群、そして乳癌診断された群の唾液中の蛋白質のc
−erbB−2(Units/ml)の平均値、95%信頼区間、カットオフ値
(110Units/ml)のグラフである。
【図13a】 対照群、良性病変を有する群、そして乳癌の群の血清中c−erbB−2(U
nits/ml)の平均値、95%信頼区間、そしてカットオフ値(2000U
nits/ml)のグラフである。
【図13b】 対照群、良性病変を有する群、そして乳癌の群の血清中の蛋白c−erbB−
2(Units/mg)の平均値、95%信頼区間、そしてカットオフ値(50
Units/ml)のグラフを示す。
【図14a】 対照群、良性病変を有する群、そして乳癌の群の唾液中のCA15−3(Un
its/ml)の平均値、95%信頼区間、そしてカットオフ値(4.0Uni
ts/ml)をグラフで示す。
【図14b】 対照群、良性病変を有する群、そして乳癌の群の血清中のCA15−3(Un
its/ml)の平均値、95%信頼区間、そしてカットオフ値(20Unit
s/ml)のグラフである。
【図15】 受診者動作特性(ROC)曲線(感度、1−感度)をグラフにプロットしたも
ので唾液中のc−erbB−2(Units/ml)を(− −)で、唾液中の
蛋白c−erbB−2(Units/mg)を(・・・・)で、そして唾液中の
CA15−3(Units/ml)を(−・・−)で示す。各曲線下面積率は以
下の通りである。c−erbB−2 〜76%、カットオフ値約110Unit
s/ml:c−erbB−2/tp 〜77%、カットオフ値約100Unit
s/mg蛋白;、そしてCA15−3 〜71%、カットオフ値約4Units
/ml。
【図16】 血清中の受診者動作特性(ROC)曲線(感度、1−感度)のグラフで血清中
c−erbB−2(Units/ml)を(− −)で、血清中の蛋白c−er
bB−2(Units/mg)を(・・・・)で、そして血清中のCA15−3
(Units/ml)を(−・・−)で示す。各曲線下面積率は以下の通りであ
る。c−erbB−2 〜77%、カットオフ値約2000Units/ml;
c−erbB−2/tp 〜76%、カットオフ値約50Units/mg蛋白
;そしてCA15−3 〜71%、カットオフ値約20Units/ml。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA, BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,C Z,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,GH ,GM,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 シグペン,ジェイムス,テイト アメリカ合衆国,ミシシッピ州 39216, ジャクソン,3661 キングス ハイウェイ Fターム(参考) 4B063 QA19 QQ03 QQ79 QR48 QS32 QX01

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト被験者の乳癌を別々に診断するために唾液中のバイオマーカーを使用する
    方法であって、 乳癌の診断の基準となる個人の唾液中のバイオマーカーを提供するためにヒト
    被験者からの唾液試料を使用することと、 前記個人のバイオマーカーと、バイオマーカー構成要素を含むバイオマーカー
    レファレンスパネルとを比較することと、 前記比較によって示された前記被験者の診断を別々に確定することと、 を含む方法。
  2. 【請求項2】 前記バイオマーカーレファレンスは悪性腫瘍、良性腫瘍及び対照群を利用して
    作成した構成要素パネルを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記個人のバイオマーカーは一個のバイオマーカーパネル構成要素であり、前
    記パネルは少なくとも一個の癌抗原15−3、腫瘍抑制癌遺伝子蛋白質53及び
    癌遺伝子c−erbB−2を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記レファレンスバイオマーカー構成要素パネルは前記構成要素のための階級
    区分を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも一個の癌遺伝子c−erbB−2及び前記癌遺伝子の蛋白質的発現
    の存在により乳癌を有する被験者を確定する、請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記構成要素は濃度値と関連する、請求項3に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記癌抗原15−3の濃度は胸部悪性腫瘍を有する被験者の方が良性腫瘍を有
    する被験者よりも少なくとも約100%高い、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記癌遺伝子蛋白質53の濃度は胸部悪性腫瘍を有する被験者の方が良性腫瘍
    を有する被験者より少なくとも約25%低い、請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記別々の確定は、乳癌の被験者をテストする主たる診断方法の補助である、
    請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 術後の腫瘍の増殖の抑制をモニタリングする方法であって、 悪性腫瘍を切除した、術後のヒト被験者を提供することと、 術後のバイオマーカーパネルを作成するために前記被験者の唾液試料を使用す
    ることと、 前記術後のバイオマーカーパネルと、前記被験者の術前のバイオマーカーレフ
    ァレンスパネルとを比較することと、 少なくとも一個の前記バイオマーカーパネルの構成要素をモニタリングするこ
    とによって悪性腫瘍の存在を決定することと、 を含む方法。
  11. 【請求項11】 前記被験者に術後に化学療法を施すことをさらに含む、請求項10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 前記化学療法は薬用量のシクロホスホアミド、メトトレキサート及びフルオロ
    ウラシルを含む、請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記術前及び術後のパネルはc−erbB−2バイオマーカー構成要素を含む
    、請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記術前及び術後のパネルは腫瘍抑制癌遺伝子蛋白質53バイオマーカー構成
    要素を含む、請求項10に記載の方法。
  15. 【請求項15】 乳癌を診断するために生体内でコード化された蛋白質の濃度を使用する方法で
    あって、 乳癌の診断の基準となる個人の蛋白質バイオマーカーを提供するため、ヒト被
    験者からの唾液試料を使用することと、 前記個人の蛋白質バイオマーカーとレファレンス蛋白質濃度とを比較すること
    と、 前記被験者を診断するため、前記個人の蛋白質バイオマーカーの前記レファレ
    ンス蛋白質を超えて上昇した濃度を決定することと、 を含む方法。
  16. 【請求項16】 前記バイオマーカー蛋白質は個人のバイオマーカーパネルの構成要素の一つで
    ある、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記バイオマーカー蛋白質は癌抗原15−3である、請求項15に記載の方法
  18. 【請求項18】 前記バイオマーカー蛋白質は癌遺伝子c−erbB−2の発現である、請求項
    15に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記レファレンス蛋白質は悪性腫瘍、良性腫瘍そして対照群の各々に対して作
    成される、請求項15に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記レファレンス蛋白質はパネル構成要素の一つである、請求項15に記載の
    方法。
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