JP2002538438A - 可撓性のｌｃｄ時計バンドを有する多機能型時計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 可撓性のＬＣＤ部分から成る時計ハンド１２を有する多機能型時計１０である。該時計は、分刻みの金融情報又はその他の情報を受信しかつその情報を可撓性のＬＣＤバンド部分に表示するＲＦ受信機を備えている。時計部分１４は、現在の日の時間、及び日、月、年のような日に関係する情報を表示する二次的ＬＣＤを含む。該時計１０は、メッセージを受信しかつそのメッセージを２つのＬＣＤディスプレイの一方又はその双方に表示する機能をも更に果たす。時計は、極めて軽量であり、可撓性のＬＣＤバンド部分を必要以上に長く形成し、装用者の手首の周りに数回巻きつけかつ可撓性のＬＣＤ部分の全長を見ることが望まれるとき、容易に非留め状態にすることができるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【技術分野】

本発明は、時計、特に、ＬＣＤ時計バンドと、金融情報を受信し且つその情報
をＬＣＤ時計バンド上に流れ状態すなわち「チッカーテープ状」に表示すべく時
計部分内に内蔵させた高周波受信機とを有し、また、ＬＣＤ時計バンド部分にメ
ッセージを表示する呼び出し電話としても機能する多機能型時計に関する。

【０００２】

【背景技術】

呼出し電話及びラップトップコンピュータのようなその他のエレクトロニクス
製品は、メッセージ又は電話番号に加えて、株式市場を通じて公に取引されてい
る株式の価格の変化のような金融及び株式市場の情報を「分刻み」で表示するた
め、近年、普及している。かかる呼出し電話は、金融情報を受信し且つその情報
を「チッカーテープ」状に表示する高周波受信機を内蔵している。しかし、一般
に液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）である呼出し電話のディスプレイは、極めて小型
であるため、任意の所定の時点にて極めて限られた量の情報しか見ることができ
ない。株式価格のような流れる金融情報を見るとき、このことは、関心のある情
報が小型のＬＣＤディスプレイを亙ってスクロールする迄、呼出し電話の携帯者
は相当な時間、待たなければならないことを意味する。また、表示面積が小さい
ことは、特定の会社の株式価格のような、関心のある任意の特定の情報をディス
プレイ上で見ることができる時間が極めて短いことをも意味する。その結果、Ｌ
ＣＤを有する呼出し電話の小さい表示面積を亙ってスクロールするならば、人間
が関連する情報を見逃すことは容易に起こる。

【０００３】 ラップトップコンピュータは、また、近年、株式情報をリアルタイムでモニタ
リングするための手段として人気化している。インターネット及びアクセスの利
用の拡大に伴って、モデムを内蔵するラップトップコンピュータがインターネッ
トにアクセスし且つリアルタイムで金融情報を取り出すことが可能になっている
。ラップトップコンピュータにて情報を得ることの明らかな欠点は、通常、ビジ
ネスオフィス又はホテル外で利用することはできない、電話線又はケーブル線と
の接続が必要となることである。ラップトップコンピュータの寸法及び重量は、
また、ユーザがオフィス、ホテル又はその他の仕事の場所から離れているとき、
金融情報を得るための手段としてラップトップコンピュータの利用性を制限する
ことにもなる。

【０００４】 近年、「可撓性の」ＬＣＤディスプレイも利用可能となっている。これらのデ
ィスプレイは、典型的に約４乃至１０ｍｍ程度と極めて薄い。現代の技術は、極
めて小型の寸法にて及びブレスレット又は時計バンドとして機能する幅及び長さ
に適した「ストリップ」の形態でもＬＣＤディスプレイを製造することを可能に
している。かかる小型、可撓性で、しかも細長いＬＣＤ部分は、ブレスレットと
して装用し又は時計バンドとして使用することをも可能である程度まで極めて軽
量である。かかるＬＣＤディスプレイの細長い形態は、連続的な金融情報を「チ
ッカー」状に表示するのに理想的であろう。

【０００５】 このため、本発明の１つの主要な目的は、金融情報を電子的に受信する手段を
内蔵する時計バンド又はブレスレット（但し、非限定的に）のような装用可能な
装置を提供することである。このようにして、装用者は、バンドを自分の手首か
ら取り外すことなく、ブレスレット又は時計バンド部分を見るだけで金融情報を
表示することができる。

【０００６】 上述したようなＬＣＤバンド部分と、従来の呼出し電話のように、金融情報又
はメッセージ又は電話番号のようなその他の情報をリアルタイムで受信し得るよ
うにされた極小型の高周波受信機とを有する腕時計を提供することが更に望まし
い。現在の日の時間を表示する第二の又は主要なＬＣＤディスプレイもまた望ま
れる。このようにして、時計部分からの時間の表示に影響を与えることなく、金
融情報又はその他の情報を連続的な流れる形態で表示するためＬＣＤバンド部分
が使用される間に、現在の日の時間を連続的に表示すべく腕時計を使用すること
ができよう。これと代替的に、このディスプレイが不要であるとき、電池の電気
を節約するためＬＣＤバンドのスイッチを切る適当な手段を設けてもよい。可撓
性のＬＣＤバンドの全長は、適当な留め金具又はバックルにより固着する前に、
バンドを１回以上、手首に巻くことができるようなものとする。このようにして
、装用者が取り外した時計バンドを平らに置くであろうデスクに向かうとき、又
はその他の場所に居るとき、特に長いＬＣＤディスプレイを提供することができ
よう。このことは、任意の所定の時間で見ることのできる流れる金融情報の量を
更に増すことになる。

【０００７】 上述したような腕時計は、ユーザが分刻みの金融情報をリアルタイムで容易に
モニタリングしつつ、書いたり、電話で話し、又はその他の仕事を行うのに十分
な自由さを提供することになる。かかる装置は、軽量でかつ邪魔にならず、更に
装用者がオフィス、ホテル又はその他の仕事の場所から離れているとき、任意の
金融情報を得て且つリアルタイムで見ることを容易に可能にする。この装置は、
株式トレーダ、投資バンカー及びカウンセラー及び金融業界に関係し、分刻みの
金融情報を必要とするその他の人々にとって格別に有用である。

【０００８】

【発明の概要】

本発明は、可撓性のＬＣＤディスプレイと、分刻みの金融情報、メッセージ、
電話番号又はその他の形態の情報を受信する手段とを内蔵する装用可能な多機能
型の装置に関する。１つの好ましい実施の形態において、本発明は、時計バンド
部分として可撓性のＬＣＤディスプレイと、個人のメッセージから成る金融情報
に関する高周波信号を受信する極小型の高周波受信機とを内蔵する腕時計を備え
ている。時計バンドは、手首に２回又は３回巻くことを許容する長さとし、取り
外したとき、流れるデッカー状に相当な量の金融情報を表示し、又はメッセージ
、電話番号又は実質的に、あらゆる他の形態の情報を表示することのできる細長
いＬＣＤディスプレイを形成することができる。現在の時間のみを表示する目的
専用の第二のＬＣＤディスプレイは、適当な電子式刻時回路のように設けられる
。高周波受信機は、腕時計の手首部分に収容され、また、選択的に、メニュース
イッチを含み、このメニュースイッチは、腕時計の刻時機能が必要とされるとき
だけ使用されるように、装用者が電池の電気を節約すべくＬＣＤバンドディスプ
レイのスイッチを切ることを可能にする。

【０００９】 １つの代替的な好ましい実施の形態において、本発明は、可撓性のＬＣＤディ
スプレイと、金融情報をリアルタイムで受信し且つその情報をユーザに表示する
高周波受信機とを有するブレスレットを備えている。このＬＣＤブレスレットは
、適当な留め金具で固着する前に、手首に数回巻くことができるような長さとす
ることができる。次に、ユーザは、ブレスレットを取り外して、そのブレスレッ
トをテーブル、デスク等の上に平らに置き、そのブレスレットが流れる金融情報
を表示する上で理想的に細長で狭小なＬＣＤディスプレイを形成する。選択的に
、ブレスレットは、ＬＣＤバンドディスプレイのスイッチを切り、これにより電
池の電気を節約するスイッチを含むようにしてもよい。

【００１０】 本発明の好ましい実施の形態は、軽量で邪魔にならず、人間の手首に容易に装
用可能である。これらは、各人間が分刻みの金融情報を容易にモニタリングし、
メッセージ及び／又は電話番号等を受信することを可能にする。本発明の好まし
い実施の形態は、従来の小型で矩形のＬＣＤディスプレイよりも遥かに広い有効
表示面積を提供し、これにより、任意の所定の時点にて遥かにより多重の情報を
流れる状態で表示することを可能にする。

【００１１】 本発明の色々な利点は、以下の説明及び特許請求の範囲を読み且つ添付図面を
参照することにより、当該技術分野の当業者に明らかになるであろう。

【００１２】

【好ましい実施の形態の詳細な説明】

図１を参照すると、本発明の１つの好ましい実施の形態による多機能型腕時計
１０が関示されている。該時計１０は、可撓性の液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）の
時計バンド部分１２と、該バンド部分１２の一端に固着された時計部分１４とを
備えている。ＬＣＤバンド部分１２は、バンド１２の一端部分１８に且つ皮革又
はプラスチックストラップ２０にも固着される他端の自由端に典型的なバックル
又は留め金具１６を有している。ストラップ２０は、時計１０を装用者の手首に
固着する上で必須ではないが、時計１０を装用者の手首から取り外さずに、ＬＣ
Ｄバンド部分１２を置いたり又は保持するための平坦なＬＣＤディスプレイを形
成することを可能にする。

【００１３】 可撓性のＬＣＤディスプレイバンド１２は、約４乃至１０ｍｍの範囲の厚さで
ある。可撓性のＬＣＤディスプレイバンド１２は、流れるすなわち「チッカーテ
ープ」状に金融情報を表示するのに特に適している。著しく増大した表示面積は
、任意の所定の時点で遥かにより多量の情報を表示することを可能にする。この
ことは、株式の価格、個人的メッセージ等のような、バンドを亙って流れる特定
の情報を各人がモニタリングし且つ読むことを遥かにより容易にする。

【００１４】 ディスプレイバンド１２は、相互に接続した多数の小型のＬＣＤ部分から成る
ものとすることが可能でことも理解されよう。バンドの全体は、時計バンド又は
ブレスレットとして使用するのに十分に可撓性である。ＬＣＤ部分を電気的に接
続するためリボンケーブル型式のコネクタを使用してもよい。

【００１５】 図２を参照すると、時計部分１４は、現在の日の時間、日付及び日の情報をデ
表示する、全体として四角形の第二のＬＣＤディスプレイ２２と、可聴信号（す
なわち警報音）を発生させるスピーカ２４とを備えている。バンド部分１２を時
計部分１４から解放するため一対の係止解除ボタン２５が設けられる。メッセー
ジが受信されたことを表示するためＬＣＤ２８の形態による光が使用される。

【００１６】 時計部分１４は、時計１０の色々な機能を制御するため、制御パネル３０を更
に備えている。該制御パネル３０は、多岐に亙る制御装置を含むことができるが
、現在の好ましい実施の形態において、メニューボタン３２と、ＬＣＤバンド１
２及びＬＣＤディスプレイ２２の双方と関係したバックライトのスイッチを入れ
る光ボタン３４と、スクロールロッカスイッチ３６とを備えている。スクロール
スイッチ３６は、装用者がＬＣＤバンド１２上に表示される時計１０が受信した
メッセージを通じて前後にスクロールすることを可能にする。「情報係止」ボタ
ン３８は、装用者がＬＣＤバンド１２を亙ってスクロールするメッセージ又は情
報をロック、即ち「固定する」ことを可能にする。

【００１７】 図３を参照すると、ＬＣＤバンド１２は、その各側端縁４２に沿って均一に隔
てられた一列の開口部分４０を有している。側端縁４２は、適当な接着剤等によ
って側端縁４２の間に保持された、可撓性のＬＣＤ部分４４に対するフレーム部
分を形成する。時計部分１４は、時計部分１４をＬＣＤバンド１２上に係止され
た状態に保持すべく任意の整合した対の開口部４０と係合し得るように隔てられ
た一対の対向する係止歯部分４６を有している。係止歯部分４６は、装用者が係
止解除ボタン２６を押すことで引込めることができ、そのとき、適当なばね負荷
式の機構が係合して、係止歯部分４６は該機構の偏倚力に抗して引込められる。

【００１８】 図４乃至図６を参照すると、装用者は最初に手首の周りに皮革又はプラスチッ
クバンド部分２０を固着することで時計１０を装着する。次に、ＬＥＤバンド１
２をその全長に依存して手首の周りに１回以上巻く。次に、係止歯部分４６が整
合した対の開口部４０と係合したとき、瞬間的に変位する（すなわち、引っ込む
）個所にて時計部分１４をバンド１２に対し下方に押し付ける。次に、時計部分
１４をＬＣＤバンド１２に強固に保持する。バンド１２の可撓性のＬＣＤ４４に
表示される情報を見るため、装用者は、その情報の重要な部分を見ることができ
るよう図７に図示するように、自分の手首を方向決めする。より大きい表示面積
が所望であるならば、時計部分１４をバンド１２から非係止状態にし、ＬＣＤバ
ンド１２を平ら配置し、可撓性のＬＣＤ４４の表示面積の全体を露出させる。

【００１９】 図８を簡単に参照すると、時計１０の内部電子回路の簡略化した概略図が図示
されている。適宜のプロセッサ５０が高周波（ＲＦ）受信機５２及び入力スイッ
チ３２乃至３８から信号を受信する。適宜の電池５４が時計１０の色々な回路及
び構成要素に対する電力を提供する。プロセッサ５０は、日の時間を刻時するた
めに使用される内部時計回路を内蔵することが好ましい。現在の日の時間を表示
するため、電気信号がプロセッサ５０からＬＣＤ２２に伝送される。時計１０が
呼び出し信号を受信するならばかつ受信したとき、プロセッサ５０は、呼び出し
信号を受信したことを装用者に知らせるため出力信号をスピーカ２４に又は振動
発生回路５８に対して発生させる。次に、装用者はメッセージをＬＣＤ２２に又
は代替的にＬＣＤバンド３４に表示すべくメニューボタン３２を使用することが
できる。

【００２０】 次に、図９を参照すると、代替的な実施の形態によるブレスレット１００が図
示されている。該ブレスレット１００は、刻時回路又はＬＣＤディスプレイ２２
を含まない点を除いて、時計１０と実質的に同一である。ブレスレット１００は
可撓性のＬＣＤバンド部分１０２と、可撓性のＬＣＤバンド部分１０２における
情報の表示を制御する制御部分１０４と、係止歯部分４６（図３）と同一又は同
様の適宜の係止部分１０６とを備えている。

【００２１】 このように、本発明の時計１０は、ＲＦ放送により利用可能な多岐に亙る情報
を受信する軽量でかつ便宜な手段を形成する。本発明は、株式の価格情報のよう
な分刻みの金融情報を受信しかつその情報を可撓性のＬＣＤバンドに表示するの
に特に適している。細長いＬＣＤバンドは、従来のＬＣＤ呼び出し電話によって
現在、行われているものよりも顕著に広い視覚面積を提供しかつスクロールする
金融情報をモニタリングすることを一層、容易にする。当該技術分野の当業者は
上記の説明から、本発明の広い教示内容は多岐に亙る方法で実施が可能であるこ
とが理解される。このため、本発明はその特別な実施例に関して説明したが、図
面、明細書及び特許請求の範囲を検討することにより当業者にはその他の改変例
が理解されるであろうから、本発明の真の範囲は、そのように限定されるべきで
はない。

【図面の簡単な説明】

【図１】 可撓性のＬＣＤ時計バンドを内蔵する本発明の好ましい実施の形態による腕時
計の斜視図である。

【図２】 図１の腕時計の時計部分及び可撓性ＬＣＤバンドの一部分を示す拡大斜視図で
ある。

【図３】 ＬＣＤバンドに固着されようとする時計部分の斜視図である。

【図４】 装用者の手首に固着される図１のリスト時計の斜視図である。

【図５】 図１の腕時計の別の斜視図である。

【図６】 図１の腕時計の別の斜視図である。

【図７】 人間の手首に固着される時計の斜視図である。

【図８】 時計の電気回路の簡略化した概略図的な電気配線図である。

【図９】 本発明の１つの代替的な好ましい実施の形態によるブレスレットの図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】多機能型時計において、 可撓性の液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）バンドと、 現在の日の時間を表示する二次的なＬＣＤパネルを含む時計部分と、 ＲＦ信号を介して情報を受信すべく前記時計部分内に配置され、これにより、
   情報が前記可撓性のＬＣＤバンドに表示されるようにする極小型の高周波（ＲＦ
   ）受信機とを備える多機能型時計。