JP2002537274A - 固定化した標識配合物および方法 - Google Patents

固定化した標識配合物および方法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、コンジュゲートを金属で標識するための方法および配合物であって、コンジュゲートを支持体表面に結合させる工程;錯生成金属を支持体に導入する工程;および支持体から離脱した金属−コンジュゲート錯体を採集する工程を含む方法を含む。金属は錯体生成に際し支持体からのコンジュゲートの開裂を触媒し、非標識コンジュゲートを実質的に含まない溶液が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、金属−配位子錯体の生成に有用な配合物および方法に関する。これ
らの金属標識薬剤は放射線療法に、また医療診断における造影剤として有用であ
る。
【0002】 背景 診断用造影技術は、体内で部位選択的に結合または局在化して診断対象の画像
を解像する補助となる配合物を利用する。診断用造影剤は、生体受容体のターゲ
ティングおよび造影に有効である。これらの診断用造影剤には、放射性核種金属
、たとえばテクネチウムおよびレニウムが含有される。これらの放射性核種金属
は、人体の目的領域に局在化するターゲティング分子、たとえばタンパク質、ペ
プチドおよび抗体を標識するために用いられる。これらの薬剤の局在化をガンマ
カメラ分析により検出する。ターゲティング剤として、タンパク質およびペプチ
ドは診断精度に必要な組織特異性を提供できる。
【0003】 金属原子によるこれらの診断薬の標識は、それらの化学構造のため困難である
。一般的な標識法は、過剰の配位子の溶液中で金属錯体を形成するものであり、
これにより一般に高濃度の非標識配位子が生じる。たとえばテクネチウム標識反
応では1000以上の非標識配位子につき約1個の標識配位子が得られる。多く
の放射性診断薬について、限定された数の結合部位、すなわち受容体があり、こ
れらに対して標識診断薬と非標識診断薬の両方が競合する。このため結合部位に
対して過剰の非標識配位子が標識配位子と競合するので、貧弱な造影となる。そ
の結果、許容できる画像を得るためには大量の薬剤を投与する必要がある。患者
に大量の薬剤を投与すると、不都合な作用が生じる可能性がある。ターゲティン
グ分子が特定の部位に結合または局在化すると、しばしば生理学的変化を引き起
こす。たとえばターゲティング分子は、受容体に結合して受容体活性をアゴナイ
ズまたはアンタゴナイズするペプチドであってもよい。非標識ペプチドでも受容
体活性をアゴナイズまたはアンタゴナイズする生理学的作用は生じるであろうが
、金属標識ペプチドがもつ利点は得られないであろう。
【0004】 現在、投与前に溶液中の標識薬剤の濃度を高めるために高速液体クロマトグラ
フィー(HPLC)が用いられている。この分離工程は濃度は高めるが、付加的
な時間および経費を必要とする。このためこの方法は臨床用としては実用的でな
い。
【0005】 生物学的ターゲティング分子を放射性核種金属で標識する方法はUSP5,7
89,555に記載されている。この方法は、生物学的ターゲティング分子のキ
レート形成性部分を金属開裂性マレイミドリンカーにより固体支持体に共有結合
させる工程を伴う。放射性核種金属を導入すると、それは生物学的ターゲティン
グ分子のキレート形成性部分とキレート化する。その結果、生物学的ターゲティ
ング分子は支持体から離脱し、標識された生物学的ターゲティング分子が得られ
る。この方法で、高い標識分子対非標識分子比(比放射能)が得られる。しかし
リンカーの使用は、リンカーを支持体に結合させる余分な工程を必要とする。し
たがってリンカーが必要であることはこの方法の欠点である。
【0006】 多くの標識法が遊離チオールの形成を必要とする。チオールは互いに反応して
ジスルフィドを形成する傾向がある。表面に結合する生成物を減らすジスルフィ
ド形成を避けるためには余分な注意が必要であり、放射性標識前に余分な精製が
必要となる。
【0007】 多くの金属キレート化剤がキレート化機能に関与する硫黄原子を含有する。硫
黄原子は一般に保護基の使用により非反応性にされる。そのひとつはアセトアミ
ドメチルである。硫黄はアセトアミドメチル基で保護される。遊離チオールを得
るためには硫黄保護基を除去しなければならない。アセトアミドメチル保護基は
酢酸水銀の使用により硫黄から除去される。酢酸水銀が硫黄に配位すると、硫黄
はわずかに正の電荷をもち、キレート化剤を離脱しやすい基にする。過剰の酢酸
水銀は硫化水素との反応により除去される。酢酸水銀はかなり有毒である。した
がって硫黄を酢酸水銀で脱保護する必要があるのは不利である。
【0008】 USP5,789,555に記載される標識法は、多数の粒子からなる有機固
体支持体を利用する。これらの粒子は、結合していない標識された生物学的ター
ゲティング分子をのちに除去するために濾過するのが困難な可能性がある。ある
種の放射性核種金属はβ粒子を放射するので、これらの支持体は放射線分解しや
すい。そのほか、これらの支持体は化学的にも堅牢性でない。このため固体支持
体を殺菌することができない。殺菌はきわめて高い温度で実施されるからである
【0009】 したがって、リンカー基を必要とせずに1工程で標識できる、放射線核種金属
で生物学的ターゲティング分子を標識するための固体支持体が求められている。
高い化学的堅牢性、低い放射線分解性をもち、容易に殺菌および標識され、十分
に確立さた装填特性をもつ、放射性核種金属で生物学的ターゲティング分子を標
識するための固体支持体が求められている。さらに、保護されたチオール基を直
接に結合して結合チオールを形成し、このためジスルフィドの形成が避けられる
固体支持体が求められている。
【0010】 さらに、水銀の代わりに表面を使用し、このため硫黄原子の脱保護のために酢
酸水銀を使用する必要またはのちに除去する必要のない、改良された方法が求め
られている。幾つかの合成工程および反応溶液中の水銀の存在が避けられる系が
求められている。
【0011】 発明の概要 本発明は、高い比放射能をもつ金属標識された造影剤および放射性医薬配合物
の調製方法を含む。本発明は、支持体表面(好ましくは金)にこの表面に結合す
る分子基を介して結合したペプチド(たとえばジメチルグリシルセリニルシステ
イニルグリシン)または他の有機分子を標識することを含む。表面結合性分子は
、好ましくはシステイン(このシステインは最終的には金属キレートの一部とな
るであろう)の硫黄基である。ペプチドを金属(好ましくは放射性同位体、たと
えば99mTc)で標識する際、キレート化剤への(したがってシステインの硫黄
への)金属の錯化により金−システイン結合が弱くなり、その結果、金属錯化ペ
プチドが表面から離脱して溶液中へ移動する。錯化していないペプチドは金表面
に残留する。表面からのこの選択的開裂の結果、キャリヤーを添加しなくても放
射性標識ペプチドが生成し、高い比放射能の配合物が得られる。
【0012】 本発明の1態様によれば、硫黄をまず酢酸水銀で脱保護して遊離チオールを生
成させる。次いでこの脱保護ペプチドを金に添加する。しかし金表面でも結合チ
オールをin situ形成させることができる。したがって本発明の他の態様
によれば、結合チオールをin situ生成するための新規方法を用いる。こ
の方法により、酢酸水銀を用いる必要なしに、保護された硫黄基を脱保護できる
【0013】 高い比放射能をもつ放射性医薬を製造するためのこの方法は、ポリマー支持方
式の採用より優れた下記の利点をもたらす: ・金属支持体表面の化学的堅牢性が高い ・酢酸水銀の存在が除かれれる ・遊離チオールを扱う必要性が避けられる ・余分な合成工程が除かれる ・結合チオールがin situ生成する ・金属支持体表面の放射線分解が少なくなる ・殺菌しやすい ・HS−キレート化剤−ターゲティング分子が結合しやすい ・装填特性が十分に特定される(表面積を変更しうるため)。
【0014】 本発明は、錯生成金属イオン標識薬剤を生成するのに有用な配合物であって、
金属支持体表面、ならびに支持体表面に離脱可能な状態で結合したコンジュゲー
トを含み、コンジュゲートが錯生成金属イオンに配位することができ、これによ
り支持体表面からコンジュゲートが離脱する配合物を含む。好ましい別態様にお
いて、コンジュゲートは配位子およびターゲティング分子を含み、配位子が (a)システインアミノ酸残基、システインアミノ酸残基誘導体、有機分子に
結合したチオールまたはチオエーテル基、リン含有アミノ酸残基誘導体、および
リン含有有機分子よりなる群から選択される表面結合基;これらにおいてアミノ
酸残基、アミノ酸残基誘導体または有機分子は支持体表面に離脱可能な状態で結
合できる;ならびに (b)錯生成金属イオンに配位しうる少なくとも1つのアクセサリー基 を含み、コンジュゲートが錯生成金属イオンに配位することができ、これによ
り支持体表面からコンジュゲートが離脱する。
【0015】 他の態様において本発明は、錯生成金属イオン標識した診断薬または放射線療
法薬の生成方法であって、(a)請求項1〜18のいずれか1項に記載の配合物
を調製し;(b)この配合物と錯生成金属イオンを接触させて、錯生成金属イオ
ンと薬剤の間に配位結合を形成させ、これにより錯生成金属標識薬剤を支持体表
面から離脱させる工程を含む方法を含む。
【0016】 本発明の1変法は、錯生成金属イオン標識した診断薬または放射線療法薬の生
成方法であって、コンジュゲートを金属支持体表面から錯生成金属イオンへキレ
ート交換させ、これによりコンジュゲートを金属支持体表面から離脱させる工程
を含む方法を含む。本発明は、錯生成金属イオン標識ペプチドの生成方法であっ
て、(a)下記のものを含むペプチド、ポリペプチド、ペプチド模倣体またはポ
リペプチド模倣体を、前記の残基または誘導体の硫黄原子またはリン原子により
金属支持体表面に結合させ:(i)システインアミノ酸残基、システインアミノ
酸残基誘導体またはリン含有アミノ酸残基誘導体、および(ii)錯生成金属イ
オンに配位しうる少なくとも1つのアクセサリー基;そして(b)ペプチド、ポ
リペプチドまたは模倣体を錯生成金属で標識してこれにより金属錯生成したペプ
チド、ポリペプチドまたは模倣体を支持体表面から離脱させることを含む方法を
も含む。本発明の他の態様は、錯生成金属イオン標識薬剤の調製方法であって、
(a)下記のものを含む有機分子を硫黄原子またはリン原子により支持体表面に
結合させ:(i)硫黄原子またはリン原子、および(ii)錯生成金属イオンに
配位しうる少なくとも1つのアクセサリー基;そして(b)薬剤を錯生成金属で
標識してこれにより金属錯体コンジュゲートを支持体表面から離脱させることを
含む方法に関する。
【0017】 本発明は、本発明方法により調製した錯生成金属イオン標識薬剤、ならびにそ
の薬剤を含有する組成物および医薬組成物をも含む。本発明は、テクネチウム金
属標識薬剤を含む組成物であって、99m−テクネチウムによる10,000C
i/mmolより大きな比放射能、および188−レニウムによる3,000C
i/mmolより大きな比放射能を含む組成物をも含む。放射線療法または造影
のための医薬組成物であって、キャリヤーおよび錯生成金属イオン標識薬剤を含
み、薬剤がHPLCを用いずに調製された組成物も含まれる。
【0018】 本発明の他の態様は、錯生成金属イオン標識薬剤を調製するためのキットを含
む。このキットは、金属支持体表面、コンジュゲートおよび予め定めた量の錯生
成金属イオンを含む。コンジュゲートは支持体表面に離脱可能な状態で結合する
ことができ、かつ錯生成金属イオンに配位することができ、これによりコンジュ
ゲートが金属支持体表面から離脱する。
【0019】 本発明は、哺乳動物において疾病、障害もしくは異常な身体状態の存在を検出
し、またはその程度を評価する方法をも含む。この方法は、(a)有効量の錯生
成金属イオン標識薬剤の生成に有用な配合物を投与し;そして(b)疾病、障害
もしくは異常な身体状態の存在を検出し、またはその程度を評価する工程を含む
。他の態様は、哺乳動物における疾病、障害または異常な身体状態の放射線療法
のための方法であって、有効量の錯生成金属イオン標識薬剤の生成に有用な配合
物を投与する工程を含む。
【0020】 本発明は、錯生成金属標識薬剤を調製するための支持体表面の製造方法であっ
て、適切な厚さの金属を、約1〜10,000cm2の適切な表面積をもつ粒子
、スポンジもしくはふるい、繊維、または表面の形で、無機系またはポリマー系
支持材上に電気金属めっきもしくは無電解金属めっきまたは蒸着することを含む
方法をも含む。
【0021】 発明の詳細な記述 本発明は、コンジュゲートを支持体表面に結合させ、そしてこの固体支持体か
ら金属へコンジュゲートをキレート交換することにより、金属−配位子錯体の生
成プロセスを簡単にする。好ましい態様において、キレート交換は金からテクネ
チウムへ行われる。支持体表面は、好ましくは金、または金に類似する、金属開
裂性コンジュゲートへの結合特性をもつ元素(金は好ましくはAu(III))
を含有し、これにより金属標識放射線療法薬または造影剤を形成することができ
る。金に類似する特性をもつ金属には、銀および銅が含まれる。好ましくは支持
体表面は少なくとも50%が金属、少なくとも90%が金属、最も好ましくは実
質的に純粋な金属(すなわち少なくとも99.9%が金属)である。支持体表面
は好ましくは固体であるが、半固体であってもよい(たとえば軟質プラスチック
または樹脂などの半固体上に金を蒸着させてもよい)。金属を支持体表面に導入
する工程により、金属−支持体表面錯体が形成されるだけでなく、結果的にこれ
らの錯体が支持体から離脱して、錯化していないコンジュゲートを実質的に含ま
ない形で採集される。これらのプロセスを図1(a)および1(b)に示す。分
子を金に結合させるための材料および方法を記載した報文には下記のものが含ま
れる:Bain et al.,”溶液から金上への有機チオールの自然組立て
による単層フィルムの形成”,American Chemical Soci
ety,111,321−335(1989);Laibinis et al
.,”コイン状金属表面、Cu、Ag、Au上におけるn−アルカンチオールの
自己組立て単層の構造および湿潤性の比較”,American Chemic
al Society,113,7152−7167(1991);Sasak
i et al.,”システイン−金相互作用による機能性タンパク質の二次元
配置:金支持体上のタンパク質単層の酵素活性および特性解明”,Biophy
sical Journal,Vol.72,1842−1848(1997)
;Bain et al.,”金に吸着されたアルカンチオール単層の湿潤性と
構造の相関性”,American Chemical Society,11
0,3665−3666(1988);これらの全体を参考として援用する。
【0022】 本発明によれば、金表面への結合により結合チオールのin situ形成も
可能となる。保護された硫黄原子が金表面に結合すると、図2に示すように保護
基が離脱する。
【0023】 配合物の態様 本発明の1態様によれば、実質的に非標識造影剤を含まない金属標識造影剤を
生成させるのに有用な配合物が提供される。これらの配合物は、金属支持体表面
、およびこの支持体表面に離脱可能な状態で結合したコンジュゲートを含有する
。コンジュゲートは錯生成金属イオンと錯化することができ、これによりコンジ
ュゲートは支持体表面から離脱(キレート交換)する。コンジュゲートは、好ま
しくは配位子およびターゲティング分子を含有する。コンジュゲートは、好まし
くはペプチド、ポリペプチド、ペプチドもしくはポリペプチド模倣体(好ましく
は誘導体)、または有機分子である。本発明の対応するペプチドまたはポリペプ
チド化合物と同一または類似の目的とする生物学的活性をもち、ただし溶解度、
安定性、ならびに/あるいは加水分解またはタンパク質分解されやすさに関して
より好ましい活性をもつペプチド模倣体を構築する多様な技術があることは、当
業者に認識される。たとえばMorgan and Gainor,Ann.R
ep.Med.Chem.,24:243−252(1989)参照。有機分子
は、好ましくは約600ダルトン未満、より好ましくは約500ダルトン未満の
分子量を有する有機低分子である。配位子はペプチド、ペプチド模倣体または有
機低分子であってもよい。配位子は好ましくは下記のものを含む:(a)システ
インアミノ酸残基、システインアミノ酸残基誘導体、有機分子に結合したチオー
ルまたはチオエーテル基、リン含有アミノ酸残基誘導体、およびリン含有有機分
子よりなる群から選択される表面結合基;これらにおいてアミノ酸残基、アミノ
酸残基誘導体または有機分子は支持体表面に離脱可能な状態で結合できる;なら
びに(b)錯生成金属イオンに配位しうる少なくとも1つのアクセサリー基。本
発明の変法においては、1以上のアクセサリー基がターゲティング分子中にあっ
てもよい。コンジュゲートは錯生成金属イオンに配位することができ、これによ
り支持体表面からコンジュゲートが離脱する。コンジュゲートは、好ましくはボ
ムベシン(bombesin)7〜14フラグメント、QWAVGHLM、TK
PPR、RGDS、シクロプロピルカルボニル−nLe−L−F−W−E−K(
GCSDMG)−G、抗体(好ましくはモノクローナル抗体またはポリクローナ
ル抗体)、抗体フラグメント、または受容体もしくははトランスポーターをター
ゲティングする有機低分子を含む。
【0024】 前記配合物はリンカー、好ましくはターゲティング分子とコンジュゲートを結
合する生物学的に不活性な有機残基を含有してもよい。適切なリンカーは、3〜
100原子のアルキル、ポリエーテル、芳香族またはポリ芳香族化合物である。
【0025】 これらの配合物は実質的に非標識薬剤を含まないので、きわめて高い比放射能
をもつ組成物(好ましくは造影剤組成物または放射線療法用医薬組成物)を生成
するのに有用である。
【0026】 配位子の定義 ”配位子”という用語は、少なくとも1つの表面結合基を含む化合物を表す。
表面結合基は、支持体表面に離脱可能な状態で結合する硫黄またはリン原子(ま
たは類似の結合特性をもつ原子)を含む。好ましい態様においてこの原子は、金
に結合してスルフィドとなることができる硫黄である。配位子は、特定の錯生成
金属と配位結合を形成することができこれによって安定な金属−配位子錯体を形
成する、少なくとも1つのアクセサリー基、好ましくは少なくとも3つのアクセ
サリー基をも含む。配位子は、好ましくは下記よりなる群から選択される3つの
アクセサリー基を含む:(a)アミノ酸残基に含まれる窒素原子、酸素原子もし
くは硫黄原子、(b)アミノ酸残基誘導体に含まれる窒素原子、酸素原子、セレ
ン原子、リン原子もしくは硫黄原子、または(c)有機分子に含まれる窒素原子
、酸素原子、セレン原子、リン原子もしくは硫黄原子、または(d)(a)〜(
c)のうち1以上の組合わせ;これらの原子は金属配位活性をもつ。
【0027】 配位子が1つのアクセサリー基および表面結合基を含む場合、配位子は”キレ
ート化剤(chelator)”と呼ぶことができる。2以上のアクセサリー基
および表面結合基を含む配位子(多座配位子と呼ぶ)は、一般に一座配位子の場
合より安定な金属−配位子錯体を形成するので好ましい。放射性核種に結合する
多くの配位子が4個の窒素および硫黄金属配位原子の組み合わせ(すなわちN3
SおよびN22)を含有する四座配位子であるが、それらは他の金属配位原子、
たとえば酸素、リンおよびセレンを含んでもよい(たとえば図1(a)参照)。
本発明の好ましい配位子は、表面結合原子硫黄および少なくとも3個の窒素原子
を含む分子を包含する(たとえば図1(b)参照)。配位子には、好ましくは四
座Nx4-x配位子、四座Nx4-x配位子誘導体、ポリアミノポリスルフィドおよ
びポリアミノポリスルフィド誘導体よりなる群から選択されるペプチドが含まれ
る。
【0028】 放射線療法および診断用造影のためには、インビボでの金属錯体の安定性がき
わめて高く、このため実質量で配位子から金属が離脱して組織に蓄積しないこと
が特に望ましい。本発明は、PCT/CA94/00395に記載のN3Sキレ
ート化剤、およびPCT/CA94/00479に記載のN22キレート化剤な
ど、多様な配位子に適用できる。好ましい配位子は、金属への結合のためのペン
ダントスルフヒドリル基を含むペプチドまたはその誘導体である。適切なペプチ
ド系キレート化剤はWO9317719に記載されるもの、すなわちターゲティ
ング分子、特に同様にペプチド系のターゲティング分子に結合しやすいものであ
る。1態様において、本発明は固有のターゲティング特性をもつ標識配位子に適
用される。放射線診断用造影に利用できるそのような配位子の1つは、メルカプ
ト−アセチル−グリシル−グリシル−グリシン(MAG3)である。これは腎組
織に局在化し、本発明方法により標識して腎臓の造影剤または放射線療法薬を調
製することができる。MAG3は、3個の配位性窒素原子および1個の配位性硫
黄原子をもつN3Sクラスの配位子である。
【0029】 ターゲティング分子 本発明の配合物に用いるのに適したターゲティング分子は、インビボで造影部
位、たとえば特定の臓器、組織または細胞タイプに選択的に局在化させることが
できる化合物である。適切なターゲティング分子には、ポリペプチド、ペプチド
、核酸分子、オリゴヌクレオチド、糖類、オリゴ糖類、ステロイド、環状ペプチ
ド、ペプチドまたはポリペプチド模倣体、酵素基質、阻害薬および有機低分子が
含まれる。好ましいターゲティング分子には、ポリペプチドおよびペプチド、特
に特定の病理に特徴的な細胞表面受容体に特異的に結合できるものが含まれる。
ターゲティング分子は、好ましくはアゴニスト活性またはアンタゴニスト活性を
もつ分子である。ターゲティング分子は、好ましくはボムベシン7〜14フラグ
メント、QWAVGHLM、TKPPR、RGDS、および受容体またはトラン
スポーターをターゲティングする有機低分子よりなる群から選択される分子が含
まれる。受容体またはトランスポーターは、好ましくはドーパミン受容体または
トランスポーター、セロトニン受容体またはトランスポーター、シグマ受容体、
GABA受容体、ニコチン受容体、コリン作動性受容体、ノルエピネフリン受容
体またはトランスポーター、グルコーストランスポーター、およびオピオイド受
容体である。他の好ましいターゲティング分子は、細胞表面受容体に結合する3
個以上のアミノ酸残基を含むペプチド、ポリペプチドまたは誘導体、たとえばP
CT/CA94/00395に記載のものである。好ましくは、ターゲティング
分子は約3〜1000、3〜500、3〜100、3〜50個のアミノ酸残基、
より好ましくは3〜10または3〜6個のアミノ酸残基を含むペプチドである。
炭素原子約6〜500、6〜250、6〜100個、より好ましくは炭素原子約
6〜50、または6〜25個の有機低分子も有用なターゲティング分子である。
1態様において、ターゲティング分子は細胞表面受容体に結合する走化性ペプチ
ド、特にアミノ酸配列シクロプロピルカルボニル−nLe−L−F−W−E−K
(GCSDMG)−Gを含む走化性ペプチドである。
【0030】 本発明の具体的な方法態様においては、ターゲティング分子自体が金属結合部
位、たとえばペンダントスルフヒドリル基を含まないことが望ましい。ターゲテ
ィング分子がシステイン残基中にみられるペンダントスルフヒドリル基などの金
属結合部位を備えている、この方法で標識した配位子−ターゲティング分子コン
ジュゲートは、1)その局在化活性の一部または全部を失う可能性があり、また
2)インビボで金属を離脱させ、これによりバックグラウンドノイズを高め、画
像を隠蔽する可能性がある。
【0031】 ペプチド系の配位子および/またはターゲティング分子は市販されており、あ
るいは固相法または組換えDNA法により新たに合成できる。固相ペプチド合成
には一般に自動合成装置および固相として適した支持体を用い、固相に目的ペプ
チドのC末端アミノ酸を結合させる。次いで適切に保護された形の次の目的アミ
ノ酸を通常FMOC系またはBOC系化学プロトコルにより合成が完了するまで
順に結合させることによって、ペプチドをN末端方向へ延長する。次いで、通常
は支持体からのペプチドの開裂と同時に保護基をペプチドから開裂させ、次いで
ペプチドを単離する。一般的な精製法には、溶剤としてのアセトニトリルおよび
イオン対合剤としてのトリフルオロ酢酸を用いる逆相HPLCが含まれる。方法
は多数の刊行物に記載されている。Stewart and Young,So lid Phase Peptide Synthesis ,第2版(および後
続版),1984,Pierce Chemical Company,イリノ
イ州ロックフォードが参照され、その全体を参考として援用する。あるいはペプ
チドを小ブロックとして溶液中または固相上で合成し、その後ライゲートさせて
目的配列を得ることもできる。遺伝子コードされないアミノ酸を含むペプチドは
、製造のために合成法を必要とする。
【0032】 支持体 ”支持体表面”という用語は、標識溶液中で不溶性かつ不活性である任意の支
持体を表す。これは金属支持体表面であり、金、銀もしくは銅、または標識薬剤
の調製に際して金属錯生成のために硫黄またはリンを離脱可能な状態で結合およ
び配位しうる金属で作製またはコーティングされる。金属でコーティングしうる
適切な化合物には、無機ケイ酸ガラス、アルキルアミノ官能化した制御多孔ガラ
ス、シリカまたはアルミナビーズ、および有機ポリスチレン、ポリアクリルアミ
ドまたは糖ポリマー、たとえばSephadexおよびアガロースが含まれる。
支持体表面は、粉末、固体金属片、チューブに入れたボール、または容器内面の
コーティングとして供給されてもよい。金属−配位子錯体の生成のために、金属
支持体は錯体溶液の通過、採集および濾過を容易に行えるカラム内にあってもよ
い。
【0033】 本発明は、錯生成金属標識薬剤を調製するための支持体表面の製造方法であっ
て、適切な厚さの金属を、約1〜10,000cm2の適切な表面積をもつ粒子
、スポンジもしくはふるい、繊維、または表面の形で、好ましくは無機系または
ポリマー系支持材上に電気金属めっきもしくは無電解金属めっきまたは蒸着する
ことを含む方法も含む。金属支持体表面の金属の厚さは、好ましくは約10nm
より大きい。
【0034】 金属 ”錯生成金属”という用語は、配位子の金属配位原子と安定な配位結合を形成
しうる状態にある任意の金属原子を表す。錯生成金属には、遷移金属、ランタニ
ド金属およびアクチニド金属が含まれる。放射線療法剤または造影剤の調製に有
用な錯生成金属は、好ましくはTc、Re、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、C
d、Mo、W、Cu、Ag、Au、Ti、Hg、CrおよびRhの金属(または
その放射性同位体)である。
【0035】 MRIのためには、錯生成金属は常磁性金属原子、たとえば二価および三価の
クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、サマリウムであってもよい。
より好ましいMRI用錯生成金属は、強い磁気モーメントを示すもの、たとえば
マンガンである。
【0036】 これらの錯生成金属のハライド塩、特にクロリド塩、または酸化物は、目的配
位子と錯生成しうる形であり、本発明に適する。放射性核種で標識した造影剤は
、β−放射性物質、たとえばレニウム−186および−188;ならびにγ−放
射性物質、たとえばテクネチウム−99mを含めた錯生成金属同位体を用いる。
放射線診断用造影に最も好ましい錯生成金属は、6時間というその有利な半減期
およびモリブデン−99発生装置から安価に製造できることにより、テクネチウ
ム−99mである。テクネチウムおよびレニウム標識は、当技術分野で確立して
いる方法により行うことができる。いずれの錯生成金属も水溶液中において、オ
キソ、ジオキソまたはニトリドの形、たとえばペルテクネテート(pertec
hnetate)(99mTcO4 -)またはペルレネート(perrhenate
)の形で、適切な還元剤、たとえば塩化スズ(II)と共に配位子に導入できる
。テクネチウムを電気化学的還元により還元することもできる。あるいは、放射
線診断薬はキレート交換反応により形成することもできる。これによれば、弱い
金属錯体、たとえばテクネチウム−グルコネート、ヘプタグルコネート、タルト
レートまたはシトレートの形の錯生成金属を用いて目的とする標識配位子を得る
ことができる。キレート交換反応は、テクネチウムの弱い錯体から配位子との錯
体への変換を促進するために、一般にたとえば沸騰熱水浴中で加熱される。
【0037】 方法の態様 本発明方法によれば、配位子−ターゲティング分子コンジュゲートを錯生成金
属で標識して、非標識コンジュゲートを実質的に含まない溶液を得ることができ
る。錯生成金属標識コンジュゲートである診断薬または放射線療法薬を調製する
方法は、コンジュゲートを金属支持体表面から錯生成金属イオンへキレート交換
し、これによりコンジュゲートを支持体表面から離脱させることを含む。一般に
この方法は、コンジュゲートが金属開裂性−表面結合基を介して支持体表面に結
合した配合物を得る工程;錯生成金属を支持体に導入する工程;および支持体か
ら離脱した標識コンジュゲートを採集する工程を含む。この方法で、錯生成金属
は配位子の表面結合基およびアクセサリー基(1以上)と配位結合を形成し、こ
れにより配位子原子と支持体の間の結合を開裂する。その結果、標識コンジュゲ
ートのみが支持体から離脱する。錯生成金属標識薬剤は、99m−テクネチウム
による>約10,000Ci/mmol、および188−レニウムによる>約3
,000Ci/mmolという、きわめて高い比放射能をもつ。
【0038】 好ましい1態様において、錯生成金属標識したコンジュゲート診断薬または放
射線療法薬の調製方法は、(a)本明細書に記載の適切な配合物を調製し;(b
)この配合物と錯生成金属イオンを接触させて、錯生成金属イオンと薬剤の間に
配位結合を形成させ、これにより錯生成金属標識薬剤を支持体表面から離脱させ
ることを含む。好ましくは、この方法は、こうして離脱した錯生成金属標識薬剤
を採集することを含む。
【0039】 他の態様においては、結合チオールのin situ形成のために金表面を用
いる。これにより、その後のキット形成に不都合な数工程が除かれる。これらの
工程は確実に殺菌するのを困難にする。
【0040】 錯生成金属イオン標識薬剤(たとえばペプチドまたはポリペプチド)を調製す
るための好ましい方法は、(a)下記のものを含むペプチド、ポリペプチド、ペ
プチド模倣体またはポリペプチド模倣体を、前記の残基または誘導体の硫黄原子
またはリン原子により金属支持体表面に結合させ:(i)システインアミノ酸残
基、システインアミノ酸残基誘導体またはリン含有アミノ酸残基誘導体、および
(ii)錯生成金属イオンに配位しうる少なくとも1つのアクセサリー基;そし
て(b)ペプチド、ポリペプチドまたは模倣体を錯生成金属で標識してこれによ
り金属錯生成したペプチド、ポリペプチドまたは模倣体を支持体表面から離脱さ
せることを含む。ペプチド、ポリペプチド、ペプチド模倣体またはポリペプチド
模倣体は、好ましくは約3〜50アミノ酸残基またはアミノ酸残基誘導体である
【0041】 錯生成金属イオン標識した有機分子を調製するための好ましい方法は、(a)
下記のものを含む有機分子を、硫黄基またはリン原子により支持体表面に結合さ
せ:(i)硫黄原子またはリン原子、および(ii)錯生成金属イオンに配位し
うる少なくとも1つのアクセサリー基;そして(b)薬剤を錯生成金属で標識し
てこれにより金属錯体コンジュゲートを支持体表面から離脱させることを含む。
有機分子は、好ましくは約6〜100個の炭素原子を含む。
【0042】 好ましい支持体表面は前記のものであり、金、銀、銅、および金属イオン標識
薬剤生成のために硫黄またはリンを離脱可能な状態で結合しうる金属が含まれる
。錯生成金属は、好ましくはTc、Re、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Cd
、Mo、W、Cu、Ag、Au、Ti、Hg、CrおよびRhの群からの金属ま
たは放射性同位体の形の金属である。
【0043】 本発明は、本発明方法により調製した錯生成金属イオン標識薬剤製品をも含む
。 医薬組成物 本発明は、本発明方法により調製した薬剤を含有する組成物、好ましくは放射
線療法または造影用の医薬組成物をも含む。本発明の薬剤および組成物は、好ま
しくはHPLCを用いずに調製される。本発明は、99m−テクネチウム金属標
識薬剤(好ましくは金支持体表面で調製)を含む薬剤(本発明方法または他の任
意の方法で調製)を含有する組成物であって、99m−テクネチウムによる約1
0,000Ci/mmolより大きな比放射能、または188−レニウムによる
約3,000Ci/mmolより大きな比放射能を含む組成物を提供する。薬剤
は、好ましくはペプチド、たとえばジメチルグリシルセリニルシステイニルグリ
シン、もしくはポリペプチド、またはその模倣体(好ましくは誘導体)である。
医薬組成物は既知の方法で配合できる。
【0044】 本発明は、哺乳動物において疾病、障害もしくは異常な身体状態の存在を検出
し、またはその程度を評価する方法であって、(a)本発明の薬剤または組成物
を投与し;そして(b)疾病、障害もしくは異常な身体状態の存在を検出し、ま
たはその程度を評価することを含む方法を含む。疾病、障害もしくは異常な身体
状態の存在または程度は、陽電子放射断層撮影法、核磁気共鳴造影法、シンチグ
ラフィー、単光子放射コンピューター断層撮影法、潅流造影剤心エコー検査法、
超高速X線コンピューター断層撮影法およびディジタルサブトラクション血管撮
影法よりなる群から選択される方法で検出または評価される。好ましくは、薬剤
99mTc金属を含み、受容体に結合し、その方法は単光子放射コンピューター
断層撮影法である。造影のための適切な方法および材料は下記に記載されている
:Handbook of Nuclear Medicine,第2版,19
93,Mosby Press,Frederic I.Datz;Funda
mentals of Nuclear Pharmacy,第3版,1992
,Springer−Verlag,Gopal B.Saha;Princi
ples and Practice of Nuclear Medicin
e,第2版,1995,Mosby Press,Paul J.Early
and D.Bruce Sodee;これらの全体を参考として援用する。
【0045】 本発明は、哺乳動物における疾病、障害または異常な身体状態の放射線療法の
ための方法であって、本発明の薬剤または組成物を投与することを含む方法をも
含む。放射線療法の実施方法は、たとえばPrinciples and Pr
actice of Nuclear Medicine,第2版,P.J.E
arly and D.B.Sodee,32章に記載されている;この全体を
参考として援用する。
【0046】 医薬組成物は、癌性、神経性、炎症性、感染性および変性性の疾病を含めた疾
病、障害または異常な身体状態において、疾病の処置および画像の提供のために
用いられる。他の疾病、障害および異常な身体状態は当業者に自明であり、なら
びに/あるいは本発明または本明細書に引用した参考文献から明らかであろう。
【0047】 疾病、障害または異常な身体状態をもつ患者の造影または処置のために用いら
れる医薬組成物は、好ましくは本発明薬剤および許容できるビヒクルまたは賦形
剤を含有する(Remington’s Pharmaceutical Sc
iences,第18版(1990,Mack Publishing Com
pany)および後続版)。ビヒクルには、食塩水およびD5W(5%デキスト
ロースおよび水)が含まれる。賦形剤には、添加剤、たとえば緩衝剤、可溶化剤
、沈殿防止剤、乳化剤、粘度調節剤、乳糖充填剤、酸化防止剤、保存剤が含まれ
る。組成物はさらに還元剤、増量剤またはpH安定剤を含有してもよい。ペプチ
ドを非経口投与その他の投与のために安定化するのに好ましい賦形剤がある。錯
生成金属標識薬剤は、好ましくは静脈内非経口経路により投与される。賦形剤に
は、好ましくは血清アルブミン、グルタミン酸またはアスパラギン酸、リン脂質
および脂肪酸が含まれる。非経口(注射)投与が好ましい。患者に投与できる医
薬的に許容できる組成物の調製方法は当技術分野で既知である。
【0048】 本発明の医薬組成物は、ヒトまたは動物(好ましくは哺乳動物)に投与できる
。投与量は、各患者の状態、薬物の適応症、薬物の物理的および化学的安定性、
毒性、目的とする効果、および選択した投与経路に依存する(Robert R
akel編,Conn’s Current Therapy(1995,W.
B.Saunders Company,米国))。好ましくは、哺乳動物に投
与する錯生成金属標識薬剤の投与量は約0.01〜1,000mcg/kg/分
、より好ましくは約0.01〜50mcg/kg/分である。
【0049】 キット 本発明は、錯生成金属イオン標識薬剤を調製するためのキットをも含む。キッ
トは、好ましくは金属支持体表面、コンジュゲート、および予め定めた量の錯生
成金属イオンを含み、コンジュゲートは支持体表面に離脱可能な状態で結合する
ことができ、かつ錯生成金属イオンに配位することができ、これによりコンジュ
ゲートが金属支持体表面から離脱する。適切な支持体表面、コンジュゲートおよ
び錯生成金属イオンは本明細書に記載され、または本明細書を見ることにより当
業者に明らかである。キットは、好ましくは配位子およびターゲティング分子を
含むコンジュゲートを含む。配位子は、好ましくは下記のものを含む:(a)シ
ステインアミノ酸残基、システインアミノ酸残基誘導体、有機チオールまたはチ
オエーテル含有分子、リン含有アミノ酸残基誘導体、およびリン含有脂肪族分子
よりなる群から選択される表面結合基;これらにおいてアミノ酸残基、アミノ酸
残基誘導体または脂肪族分子は支持体表面に離脱可能な状態で結合できる;なら
びに(b)少なくとも1つのアクセサリー基。コンジュゲートは錯生成金属に配
位することができ、これにより支持体表面からコンジュゲートが離脱する。好ま
しいターゲティング分子は本明細書に記載されている。ポリペプチド、ペプチド
または他の薬剤を凍結乾燥できる。放射性同位体金属の半減期はきわめて短い場
合が多いので、それらをキットに用いないことが有利である。
【0050】 支持体表面は、好ましくは金、銀、銅、および金属錯生成のために硫黄または
リンを離脱可能な状態で結合しうる金属よりなる群から選択される金属を含む。
錯生成金属は、好ましくはTc、Re、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Cd、
Mo、W、Cu、Ag、Au、Ti、Hg、CrおよびRhの1種類以上の金属
および放射性同位体金属の形のものである。
【0051】 本発明の好ましい態様は下記の実施例に記載される。これらは本発明の範囲を
限定するためのものではない。 実施例1:ジメチルグリシルセリニルシステイニルグリシンの調製 ジメチルグリシルセリニルシステイニル(アセトアミドメチル)グリシン(R
P414)(50mg)および酢酸水銀(75mg)の、30%酢酸(2mL)
中における溶液を、室温で3時間撹拌した。蒸留水(2mL)を添加し、H2
ガスを溶液に3分間、徐々に吹き込むと、黒色沈殿(硫化水銀)が生じた。この
溶液を0.2ミクロンのフィルターで濾過し、さらに2mLの蒸留水で希釈し、
凍結乾燥した。
【0052】 実施例2:金表面に結合したジメチルグリシルセリニルシステイニルグリシン
(RP414−SH)の調製 寸法1×5cmの金箔片(厚さ50ミクロン)をらせん状に巻き、試験管に入
れた。このらせんに20%硝酸溶液を添加し、全体を穏やかに2時間撹拌した。
硝酸を除去し、箔を蒸留水で洗浄した(4mLで5回、各30分間)。最終部分
の水を除去し、箔をpH7のリン酸緩衝食塩水(0.01M)に1.5時間浸漬
した。次いでチオール添加直前にリン酸を除去した。
【0053】 実施例1に従って調製したジメチルグリシルセリニルシステイニルグリシン(
RP414−SH)(約50mg)の、リン酸緩衝食塩水(3mL)中における
溶液を、KHCO3/K2CO3緩衝液でpH7に調整した。この溶液を前記で調
製した箔に添加し、反応混合物を室温でアルゴン雰囲気下に穏やかに20時間撹
拌した。溶媒をデカント除去し、箔を連続部分(2mL)のリン酸緩衝液食塩水
(30分ずつ5回)で、穏やかに撹拌しながら洗浄した。吸着していないRP4
14−SHがすべて除去されたことを確認するために、最終アリコートをHPL
C分析用に保存した。最終アリコートをデカント除去し、装置をアルゴンでパー
ジし、99m−Tc標識の用意をした。金表面に吸着したペプチドRP414−
SHをRP895と表示する。
【0054】 金表面の放射性標識法 ・1.0mLの食塩水を前記で調製したRP895に添加した ・100μLのグルコン酸スズ(II)を添加した(グルコン酸スズ(II)
は、20μLの20mg/mL塩化スズ(II)を1.0mLの13mg/mL
グルコン酸ナトリウムに添加することにより調製された) ・食塩水200μL中の約10mCiのTc−99mペルテクネテートを反応
に添加した ・次いで反応器を激しく振とうした ・反応を室温で1時間行わせた ・次いで反応物を60℃で30分間インキュベートした 全反応体積は1.3mLであり、pH5.0の無色透明な溶液が得られた。
【0055】 500μLの試料を、逆相C−18カラムおよび0から70%アセトニトリル
w/0.1%TFAの段階勾配法を25分間にわたって用いる高速液体クロマト
グラフィーにより分析した。試料をラジオメトリーおよびUV検出器の両方で分
析した(最終反応物のラジオメトリーについては図3、UVについては図4を参
照)。
【0056】 実施例3:金フレーク上のRP414(RP902)の放射性標識法 RP414を装填した金フレーク15〜830mgを1.0mLの食塩水に浸
漬し、次いで0.1mLのグルコン酸スズ(II)および0.1mLのTc−9
9mナトリウムペルテクネテート(過テクネチン酸ナトリウム)(約10mCi
)を添加した。小型スターラーを入れた反応物を激しく振とうし、ホットプレー
ト/スターラーに乗せ、60〜70℃で1時間インキュベートした。反応混合物
のアリコートを取り出し、acrodisc低タンパク質結合性0.2μmメン
ブランフィルターで濾過した。次いで、濾過した反応物を逆相C18カラムなら
びに水およびアセトニトリル両方中の0.1%TFAの段階勾配を用いるHPL
Cにより分析した。試料をラジオメトリーおよびUV検出器の両方で分析した。
【0057】 実施例4:固体支持体上のジメチルグリシン−セリン−システイン−グリシン
の調製 RP414(ジメチルグリシン−セリン−システイン(Acm)−グリシン)
50mgを30%酢酸に溶解し、酢酸水銀(75mg)を添加した。混合物を室
温で3.5時間撹拌し、硫化水素ガスを溶液に吹き込むと、黒色沈殿が生じた。
沈殿を濾過により除去し、濾液から溶媒を減圧下で除去した。
【0058】 金粉末(平均粒径2ミクロン)(75mg)を蒸留水中1滴のメタノールで湿
潤させ、溶液を除去した。次いで粉末を20%硝酸に懸濁し、50Cで1.5時
間振とうし、沈降後、上清を除去した。次いで粉末を蒸留水で洗浄した(5mL
で4回、各30分間)し、次いでリン酸緩衝食塩水(2mL)で洗浄した。食塩
水の除去後、リン酸緩衝食塩水(2mL)中の脱保護RP414溶液を添加し、
混合物を室温でアルゴン下に20時間振とうした。上清を除去し、金粉末を連続
部分のリン酸緩衝液食塩水(4mLで5回)で洗浄した。
【0059】 実施例5:金フレーク/球へのRP527−SHの結合(RP904) 金粉末(1.5〜3.0ミクロンの粒子、約100mg)をブンゼンバーナー
で火炎処理した。金にメタノールを添加し、激しく撹拌して金を破壊し、粉末に
した。この懸濁液を遠心分離し、溶液をデカントした。
【0060】 RP527(ジメチルグリシン−ser−cys(Acm)−gly−βal
a−gln−trp−ala−val−gly−his−leu−met−NH 2 )(約10mg,1当量)を30%酢酸(4mL)に溶解し、次いで酢酸水銀
(2.2mg)を添加した。反応物を室温に3時間放置し、次いで硫化水素を2
分間吹き込んだ。得られた混合物を遠心分離し、硫化水銀のペレットから溶液を
デカントした。溶媒を真空除去した。次いでRP527−SH(約10mg)を
エタノール:0.01 PBSの1:1溶液に溶解し、バキュテイナー(vac
utainer)内の金粉末に激しく撹拌しながら添加した(磁気撹拌バーを添
加)。この溶液をアルゴンで10分間フラッシュし、アルゴン下で室温に24時
間放置した。反応混合物を遠心分離し、上清を除去した。粉末をエタノール:0
.1%トリフルオロ酢酸水溶液の1:1混合物で洗浄し(4mLで5回)、洗浄
溶液添加毎に遠心分離した。最終アリコートをデカント除去し、金を真空乾燥し
た。これを、Tc−99m標識のための準備としてアルゴンでパージし、−20
℃で保存した。
【0061】 金フレーク上のRP527(ジメチルグリシン−ser−cys(Acm)
−gly−βala−gln−trp−ala−val−gly−his−le
u−met−NH2)(RP904)の放射性標識法 RP527を装填した金フレーク100mgを1.0mLの食塩水に浸漬し、
次いで0.1mLのグルコン酸スズ(II)および0.1mLのTc−99mナ
トリウムペルテクネテート(約10mCi)を添加した。小型スターラーを入れ
た反応物を激しく振とうし、ホットプレート/スターラーに乗せ、70〜75℃
で1時間インキュベートした。反応混合物のアリコートを取り出し、acrod
isc低タンパク質結合性0.2μmメンブランフィルターで濾過した。次いで
、濾過した反応物を逆相C18カラムならびに水およびアセトニトリル両方中の
0.1%TFAの段階勾配を用いるHPLCにより分析した。試料をラジオメト
リーおよびUV検出器の両方で分析した。
【0062】 実施例6:金箔に結合したRP414(dmG−S−C(Acm)−G)(R
P895)の調製 金箔片(厚さ50ミクロン、1cm×5cm)をアコーディオン形に折りたた
み、次いで円筒形にした。20%硝酸の溶液(4mL)を金箔に添加し、40℃
に2時間加熱した。硝酸を除去し、箔を蒸留水で数分間洗浄した(4mLで5回
)。RP414(約50mg)を30%酢酸(4mL)に溶解し、真空管(va
c tube)内の金に添加した。溶液をアルゴンでフラッシュし、アルゴン下
で室温に24時間放置した。上清を除去し、箔を蒸留水で数分間洗浄した(4m
Lで5回)。最終アリコートをデカント除去し、Tc−99m標識のための準備
として真空管をアルゴンでパージした。
【0063】 金箔に結合したRP128(dmG−S−C(Acm)−G−T−K−P−P
−R)(RP905)を用いて実験を繰り返した。 実施例7:RP895のキット配合物の調製 金箔片(厚さ50ミクロン、1cm×5cm)を実施例1に概説したものと同
じ方法で調製および洗浄した。RP414(約50mg)を実施例1に概説した
ものと同じ方法で金に装填した。洗浄した後、グルコン酸スズ(II)(100
μL)、塩化スズ(II)(20μL,20mg/mL)およびグルコン酸ナト
リウム(1mL,13mg/mL)からなる標識溶液を添加し、凍結し、凍結乾
燥した。
【0064】 実施例8:金粉末に結合したRP414(RP902)の調製 金粉末(1.5〜3.0ミクロンの粒子、約75mg)を水中5%メタノール
で湿潤させた。この懸濁液を遠心分離し、溶液をデカントした。金粉末を水(4
mL)で洗浄し、遠心分離した。水をデカントし、20%硝酸を金に添加した。
懸濁液を40℃に2時間加熱した。懸濁液を遠心分離し、硝酸をデカントした。
粉末を蒸留水で洗浄し(4mLで5回)、水の添加毎に遠心分離した。RP41
4(約50mg)を30%酢酸(4mL)に溶解し、真空管内の金粉末に激しく
撹拌しながら添加した(磁気撹拌バーを添加)。この溶液をアルゴンでフラッシ
ュし、アルゴン下で室温に24時間放置した。上清を除去し、粉末を蒸留水で洗
浄し(4mLで5回)、水の添加毎に遠心分離した。最終アリコートをデカント
除去し、真空管をTc−99m標識のための準備としてアルゴンでパージした。
【0065】 実施例8a: RP902およびRP904を実施例8の記載に従って調製した。ただしそれ
らを金粉末に装填する溶液を1:1 エタノール:30%酢酸に替えた。最終試
料をTc−99m標識のための準備として凍結乾燥した。
【0066】 実施例8b: 金粉末(約75mg)に、1:1 エタノール:0.01M PBS中の脱保
護RP414を装填した。以後の反応を実施例8の方法に従って実施した。この
反応を脱保護RP527について繰り返した。
【0067】 実施例9:金粉末上のRP414(RP902)の漸増標識 大バッチの金粉末(1.5〜3.0ミクロンの粒子、約2g)を実施例3の記
載に従って洗浄し、RP414を装填した。金粉末上のRP414量の増加に伴
う標識効率を調べるために、Tc−99m標識するための漸増量を調製した。ア
ミノ酸分析をこのバッチのRP902について実施した。
【0068】 Tc−99m標識に用いたRP902の量 7.85mg、17.9mg、34.4mg、78.8mg、151.3mg
および308.6mg。
【0069】 実施例10:金化合物をTc−99mペルテクネテートで放射性標識する方法 グルコン酸スズ(II)の調製: 0.02mLの20mg/mL塩化スズ(II)を1.0mLの13mg/m
Lグルコン酸ナトリウムに添加し、十分に振とうした。
【0070】 1.金箔上のRP128(RP905)の放射性標識法 RP905片をガラスバキュテイナー中で1.5mLの食塩水に浸漬した。調
製したばかりの0.1mLのグルコン酸スズ(II)および0.1mLのTc−
99mペルテクネテート(約10mCi)を添加した。反応器を激しく振とうし
、室温に1時間放置した。最終反応体積は1.7mL、無色透明、pH4.5〜
5.5であった。アリコートの反応物を、逆相C−18カラムおよび0から70
%アセトニトリルw/0.1%TFAの段階勾配法を用いるHPLCにより25
分間にわたって分析した。試料をラジオメトリーおよびUV検出器の両方で分析
した。
【0071】 同じ方法を金箔上のRP414(RP895)について繰り返した。 2.金箔上のRP527(RP900)の放射性標識法 RP900片をガラスバキュテイナー中で1.0mLの食塩水に浸漬し、次い
で0.1mLのグルコン酸スズ(II)および1.0mLのTc−99mペルテ
クネテート(約10mCi)を添加した。次に、反応器を激しく振とうし、55
℃で1時間のインキュベーションのために水浴に入れた。最終反応溶液は無色透
明、pH4.5〜5.0であった。アリコートの反応物を、逆相C−18カラム
および0から70%アセトニトリルw/0.1%TFAの段階勾配法を用いるH
PLCにより25分間にわたって分析した。試料をラジオメトリーおよびUV検
出器(波長=214nm)の両方で分析した。
【0072】 3.金箔上のRP414(RP902)の放射性標識法 75mgの金粉末に、0.5mLの食塩水に浸漬したRP414を装填し、次
いで0.1mLのグルコン酸スズ(II)および0.1mLのTc−99mペル
テクネテート(約10mCi)を添加した。反応器を激しく振とうし、55〜6
0℃の油浴中で1時間撹拌した。反応物を水浴から取り出す際に、容器の底に沈
降した粉末を乱さないように注意した。次いでこの部分を0.2μのacrod
iscフィルターで濾過して、pH4.5〜5.0の透明な溶液を得た。アリコ
ートの反応物を、逆相C−18カラムおよび0から70%アセトニトリルw/0
.1%TFAの段階勾配法を用いるHPLCにより25分間にわたって分析した
。試料をラジオメトリーおよびUV検出器(波長=214nm)の両方で分析し
た。
【0073】 同じ方法をRP527に用いた。ただしインキュベーションの温度および時間
を100℃で35分間に変更した。 本発明を好ましい態様に関して特に詳述した;しかし本発明の精神および範囲
から離れることなく変更をなしうることは当業者により理解されるであろう。た
とえば本発明をペプチドについて述べる場合、ポリペプチドおよびタンパク質を
しばしば使用できることは明らかである。
【0074】 刊行物、特許および特許出願をすべて、その全体を参考として援用するとそれ
ぞれの刊行物、特許および特許出願について具体的かつ個々に述べたと同じ程度
に引用する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1aは、金属支持体表面から錯生成金属(CFM)へのコンジュゲート(表
面結合基(SBG)および3つのアクセサリー基(AG)を含有)のキレート交
換を示す模式図である。 図1bは、金表面からテクネチウムへのコンジュゲートのキレート交換を示す
模式図である。
【図2】 金表面へのチオール結合のin situ生成を示す模式図である。
【図3】 Tc−99m RP895(1)のラジオメトリートレースである(RP41
4の標識)。
【図4】 Tc−99m RP895(1)の紫外線トレースである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 33/34 A61K 33/38 33/38 A61P 25/00 A61P 25/00 29/00 29/00 31/00 31/00 35/00 35/00 A61K 49/02 B C A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G D,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN ,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,Y U,ZA,ZW (72)発明者 ルー,リンダ・ファン・リン カナダ国オンタリオ エム1ダブリュー・ 2エックス3,スカーボーロ,ファウンデ イル・クレセント 63 (72)発明者 ゾーンバック,ジョン カナダ国オンタリオ エム4ブイ・1イー 8,トロント,ポプラー・プレインズ・ク レセント 6 (72)発明者 ポロック,キャサリーン・ミッシェル カナダ国オンタリオ エム8ブイ・2アー ル2,トロント,ステーション・ロード 59,アパートメント・シー Fターム(参考) 4C085 HH03 JJ02 KA11 KA29 KA36 KB02 KB08 KB09 KB10 KB82 LL13 LL18 LL20 4C086 AA01 HA01 HA03 HA06 HA08 HA09 HA10 HA11 HA28 MA01 MA02 MA04 MA17 MA66 NA14 ZA02 ZB11 ZB26 ZB31

Claims (53)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属イオン標識造影剤を調製するための組成物であって、 ・金属支持体表面:ならびに ・金属イオン結合性部分および生物学的ターゲティング部分を含有するコンジ
    ュゲート;金属イオン結合性部分は金属支持体表面に結合するための硫黄原子ま
    たはリン原子を含む を含み、金属イオン結合性部分はこの金属イオン結合性部分が支持体に結合し
    た際に金属イオンに配位することができ、これにより支持体表面から標識コンジ
    ュゲートが離脱する組成物。
  2. 【請求項2】 金属イオン結合性部分が硫黄保護基に結合した硫黄原子を含み
    、金属支持体表面がこの保護された硫黄原子に結合可能であり、これにより硫黄
    保護基が硫黄原子から離脱して金属イオン結合性部分とのチオール結合が形成さ
    れる、請求項1に記載の配合物。
  3. 【請求項3】 金属支持体表面が金である、請求項2に記載の配合物。
  4. 【請求項4】 金属支持体表面が金属イオン標識薬剤を形成するための硫黄ま
    たはリンを離脱可能な状態で結合しうる金属を含む、請求項1に記載の配合物。
  5. 【請求項5】 支持体表面が金、銀および銅よりなる群から選択される金属を
    含む、請求項1に記載の配合物。
  6. 【請求項6】 コンジュゲートが配位子およびターゲティング分子を含み、配
    位子が (a)システインアミノ酸残基、システインアミノ酸残基誘導体、有機分子に
    結合したチオールまたはチオエーテル基、リン含有アミノ酸残基誘導体、および
    リン含有有機分子よりなる群から選択される表面結合基;これらにおいてアミノ
    酸残基、アミノ酸残基誘導体または有機分子は支持体表面に離脱可能な状態で結
    合できる;ならびに (b)錯生成金属イオンに配位しうる少なくとも1つのアクセサリー基 を含み、コンジュゲートが錯生成金属イオンに配位することができ、これによ
    り支持体表面からコンジュゲートが離脱する、請求項1に記載の配合物。
  7. 【請求項7】 硫黄またはリンに離脱可能な状態で配位しうる金属支持体表面
    ならびに支持体表面に離脱可能な状態で結合したコンジュゲートを含み、コンジ
    ュゲートが配位子およびターゲティング分子を含む、錯生成金属イオン標識薬剤
    を調製するのに有用な配合物であって、配位子が (a)システインアミノ酸残基、システインアミノ酸残基誘導体、有機分子に
    結合したチオールまたはチオエーテル基、リン含有アミノ酸残基誘導体、および
    リン含有有機分子よりなる群から選択される表面結合基;これらにおいてアミノ
    酸残基、アミノ酸残基誘導体または有機分子は支持体表面に離脱可能な状態で結
    合できる;ならびに (b)錯生成金属イオンに配位しうる少なくとも1つのアクセサリー基 を含み、コンジュゲートが錯生成金属イオンに配位することができ、これによ
    り支持体表面から標識コンジュゲートが離脱する配合物。
  8. 【請求項8】 配位子が、ペプチド、ペプチド模倣体、ポリペプチド、ポリペ
    プチド模倣体、または有機低分子を含む、請求項7に記載の配合物。
  9. 【請求項9】 ターゲティング分子が、ポリペプチド、ペプチド、核酸分子、
    オリゴヌクレオチド、糖類、オリゴ糖類、ステロイド、環状ペプチド、ペプチド
    またはポリペプチド模倣体、酵素基質、阻害薬および有機低分子よりなる群から
    選択される、アゴニスト活性またはアンタゴニスト活性をもつ分子を含む、請求
    項7または8に記載の配合物。
  10. 【請求項10】 ターゲティング分子が、ペプチド、ポリペプチド、ペプチド
    もしくはポリペプチド模倣体、または有機低分子を含む、請求項7〜9のいずれ
    か1項に記載の配合物。
  11. 【請求項11】 コンジュゲートが、ペプチド、ポリペプチド、ペプチドもし
    くはポリペプチド模倣体、または有機低分子を含む、請求項1〜10のいずれか
    1項に記載の配合物。
  12. 【請求項12】 配位子が、四座Nx4-x配位子、四座Nx4-x配位子誘導体
    、ポリアミノポリスルフィドおよびポリアミノポリスルフィド誘導体よりなる群
    から選択されるペプチドを含む、請求項7〜11のいずれか1項に記載の配合物
  13. 【請求項13】 ターゲティング分子が、ボムベシン7〜14フラグメント、
    QWAVGHLM、TKPPR、RGDS、および受容体またはトランスポータ
    ーをターゲティングする有機低分子よりなる群から選択される分子を含む、請求
    項1〜12のいずれか1項に記載の配合物。
  14. 【請求項14】 コンジュゲートが、ボムベシン7〜14フラグメント、QW
    AVGHLM、TKPPR、RGDS、および受容体またはトランスポーターを
    ターゲティングする有機低分子よりなる群から選択されるペプチド配列を含む、
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の配合物。
  15. 【請求項15】 受容体またはトランスポーターが、ドーパミン受容体または
    トランスポーター、セロトニン受容体またはトランスポーター、シグマ受容体、
    GABA受容体、ニコチン受容体、コリン作動性受容体、ノルエピネフリン受容
    体またはトランスポーター、グルコーストランスポーター、およびオピオイド受
    容体よりなる群から選択される、請求項13または14に記載の配合物。
  16. 【請求項16】 配位子が、(a)アミノ酸残基に含まれる窒素原子、酸素原
    子もしくは硫黄原子、(b)アミノ酸残基誘導体に含まれる窒素原子、酸素原子
    、セレン原子、リン原子もしくは硫黄原子、または(c)有機分子に含まれる窒
    素原子、酸素原子、セレン原子、リン原子もしくは硫黄原子、または(d)(a
    )〜(c)のうち1以上の組合わせ、これらにおいて残基、誘導体及び/又は分
    子は金属配位活性を有する、よりなる群から選択される3つのアクセサリー基を
    含む、請求項7〜15のいずれか1項に記載の配合物。
  17. 【請求項17】 金属支持体表面が金、銀および銅よりなる群から選択される
    金属を含む、請求項16に記載の配合物。
  18. 【請求項18】 錯生成金属がTc、Re、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、
    Cd、Mo、W、Cu、Ag、Au、Ti、Hg、CrおよびRhよりなる金属
    および放射性同位体金属の群から選択される、請求項1〜17のいずれか1項に
    記載の配合物。
  19. 【請求項19】 錯生成金属がTc、CuおよびReよりなる金属および放射
    性同位体金属の群から選択される、請求項1〜17のいずれか1項に記載の配合
    物。
  20. 【請求項20】 錯生成金属イオン標識した診断薬または放射線療法薬の調製
    方法であって、(a)請求項1〜19のいずれか1項に記載の配合物を調製し;
    (b)この配合物と錯生成金属イオンを接触させて、錯生成金属イオンと薬剤の
    間に配位結合を形成させ、これにより錯生成金属標識薬剤を支持体表面から離脱
    させる工程を含む方法。
  21. 【請求項21】 さらに、こうして離脱した錯生成金属標識薬剤を採集するこ
    とを含む、請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 錯生成金属イオン標識した診断薬または放射線療法薬の生成
    方法であって、コンジュゲートを金属支持体表面から錯生成金属イオンへキレー
    ト交換させ、これによりコンジュゲートを金属支持体表面から離脱させる工程を
    含む方法。
  23. 【請求項23】 錯生成金属イオン標識ペプチドの調製方法であって、(a)
    下記のものを含むペプチド、ポリペプチド、ペプチド模倣体またはポリペプチド
    模倣体を、前記の残基または誘導体の硫黄原子またはリン原子により金属支持体
    表面に結合させ:(i)システインアミノ酸残基、システインアミノ酸残基誘導
    体またはリン含有アミノ酸残基誘導体、および(ii)錯生成金属イオンに配位
    しうる少なくとも1つのアクセサリー基;そして(b)ペプチド、ポリペプチド
    または模倣体を錯生成金属で標識してこれにより金属錯生成したペプチド、ポリ
    ペプチドまたは模倣体を支持体表面から離脱させることを含む方法。
  24. 【請求項24】 ペプチド、ポリペプチド、ペプチド模倣体またはポリペプチ
    ド模倣体が約3〜50アミノ酸残基またはアミノ酸残基誘導体である、請求項3
    4に記載の方法。
  25. 【請求項25】 錯生成金属イオン標識薬剤の調製方法であって、(a)下記
    のもの含む有機分子を、硫黄原子またはリン原子により支持体表面に結合させ:
    (i)硫黄原子またはリン原子、および(ii)錯生成金属イオンに配位しうる
    少なくとも1つのアクセサリー基;そして(b)薬剤を錯生成金属で標識してこ
    れにより金属錯体コンジュゲートを支持体表面から離脱させることを含む方法。
  26. 【請求項26】 ペプチド、ポリペプチド、ペプチド模倣体またはポリペプチ
    ド模倣体が約3〜50アミノ酸残基またはアミノ酸残基誘導体である、請求項2
    5に記載の方法。
  27. 【請求項27】 支持体表面が金、銀、銅、および金属錯生成のために硫黄ま
    たはリンを離脱可能な状態で結合しうる金属よりなる群から選択される金属を含
    み;錯生成金属がTc、Re、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Cd、Mo、W
    、Cu、Ag、Au、Ti、Hg、CrおよびRhよりなる金属および放射性同
    位体金属の群から選択される、請求項22〜26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 【請求項28】 錯生成金属イオン標識薬剤の調製方法であって、(a)金属
    イオン結合性部分および生物学的ターゲティング部分を含有するコンジュゲート
    を調製し、この金属イオン結合性部分は金属支持体表面に結合するための硫黄原
    子を含み、この硫黄原子は硫黄原子保護基で保護されており、(b)保護された
    硫黄原子と金属支持体表面を接触させると硫黄原子は金属表面とのチオール結合
    を形成し、これにより硫黄保護基が離脱し、そして(c)金属イオン結合性部分
    と錯生成金属イオンを接触させて、錯生成金属イオンと金属イオン結合性部分の
    間に配位結合を形成させ、これにより錯生成金属標識薬剤を支持体表面から離脱
    させる工程を含む方法。
  29. 【請求項29】 金属支持体表面が金である、請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 請求項20〜29のいずれか1項に記載の方法により調製さ
    れた錯生成金属イオン標識薬剤。
  31. 【請求項31】 請求項30に記載の薬剤およびキャリヤーを含む、放射線療
    法または造影用の組成物。
  32. 【請求項32】 さらに、還元剤、増量剤およびpH安定剤よりなる群から選
    択される薬剤を含む、請求項31に記載の組成物。
  33. 【請求項33】 請求項30に記載の薬剤および医薬として適したキャリヤー
    を含む、放射線療法または造影のための医療用組成物。
  34. 【請求項34】 錯生成金属イオン標識薬剤を調製するためのキットであって
    、金属支持体表面、コンジュゲートおよび予め定めた量の錯生成金属イオンを含
    み、コンジュゲートは支持体表面に離脱可能な状態で結合することができ、かつ
    錯生成金属イオンに配位することができ、これによりコンジュゲートが金属支持
    体表面から離脱するキット。
  35. 【請求項35】 コンジュゲートが硫黄保護基に結合した硫黄原子を含み、金
    属支持体表面がこの保護された硫黄原子に結合可能であり、これにより硫黄保護
    基が硫黄原子から離脱してコンジュゲートとのチオール結合を形成する、請求項
    34に記載のキット。
  36. 【請求項36】 コンジュゲートが配位子およびターゲティング分子を含み、
    配位子が (a)システインアミノ酸残基、システインアミノ酸残基誘導体、有機チオー
    ルまたはチオエーテル含有分子、リン含有アミノ酸残基誘導体、およびリン含有
    脂肪族分子よりなる群から選択される表面結合基;これらにおいてアミノ酸残基
    、アミノ酸残基誘導体または脂肪族分子は支持体表面に離脱可能な状態で結合で
    きる;ならびに (b)少なくとも1つのアクセサリー基 を含み、コンジュゲートが錯生成金属に配位することができ、これにより支持
    体表面からコンジュゲートが離脱する、請求項35に記載のキット。
  37. 【請求項37】 支持体表面が金、銀、銅、および金属錯生成のために硫黄ま
    たはリンを離脱可能な状態で結合しうる金属よりなる群から選択される金属を含
    み;錯生成金属がTc、Re、Mn、Fe、Co、Ni、Zn、Cd、Mo、W
    、Cu、Ag、Au、Ti、Hg、CrおよびRhよりなる金属および放射性同
    位体金属の群から選択される、請求項34または35に記載のキット。
  38. 【請求項38】 さらに、還元剤、増量剤およびpH安定剤よりなる群から選
    択される薬剤を含む、請求項34または35に記載のキット。
  39. 【請求項39】 哺乳動物において疾病、障害もしくは異常な身体状態の存在
    を検出し、またはその程度を評価する方法であって、(a)有効量の請求項30
    〜32のいずれか1項に記載の薬剤または組成物を投与し;そして(b)疾病、
    障害もしくは異常な身体状態の存在を検出し、またはその程度を評価することを
    含む方法。
  40. 【請求項40】 哺乳動物における疾病、障害または異常な身体状態の放射線
    療法のための方法であって、有効量の請求項30〜32のいずれか1項に記載の
    薬剤または組成物を投与することを含む方法。
  41. 【請求項41】 錯生成金属標識造影剤を静脈内経路で投与することを含む、
    請求項39または40に記載の方法。
  42. 【請求項42】 哺乳動物に投与する錯生成金属標識薬剤の量が約0.01〜
    1,000mcg/kg/分である、請求項39〜41のいずれか1項に記載の
    方法。
  43. 【請求項43】 哺乳動物に投与する錯生成金属標識薬剤の量が約0.01〜
    50mcg/kg/分である、請求項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 哺乳動物がヒトである、請求項39〜43のいずれか1項に
    記載の方法。
  45. 【請求項45】 疾病、障害または異常な身体状態が、癌性、神経性、炎症性
    、感染性および変性性の疾病、障害および異常な身体状態よりなる群から選択さ
    れる、有効量の請求項39〜44のいずれか1項に記載の方法。
  46. 【請求項46】 疾病、障害もしくは異常な身体状態の存在または程度を陽電
    子放射断層撮影法、核磁気共鳴造影法、シンチグラフィー、単光子放射コンピュ
    ーター断層撮影法、潅流造影剤心エコー検査法、超高速X線コンピューター断層
    撮影法およびディジタルサブトラクション血管撮影法よりなる群から選択される
    方法で検出または評価する、請求項45に記載の方法。
  47. 【請求項47】 薬剤が99mTc金属を含み、薬剤が受容体に結合し、かつ方
    法が単光子放射コンピューター断層撮影法である、請求項46に記載の方法。
  48. 【請求項48】 テクネチウム金属標識薬剤を含む組成物であって、99m−
    テクネチウムによる10,000Ci/mmolより大きな比放射能、および1
    88−レニウムによる3,000Ci/mmolより大きな比放射能を含む組成
    物。
  49. 【請求項49】 薬剤がペプチドもしくはポリペプチド、またはその模倣体で
    ある、請求項48に記載の組成物。
  50. 【請求項50】 ペプチドがジメチルグリシルセリニルシステイニルグリシン
    である、請求項49に記載の組成物。
  51. 【請求項51】 錯生成金属標識薬剤を調製するための支持体表面の製造方法
    であって、適切な厚さの金属を、約1〜10,000cm2の適切な表面積をも
    つ粒子、スポンジもしくはふるい、繊維、または表面の形で、無機系またはポリ
    マー系支持材上に電気金属めっきもしくは無電解金属めっきまたは蒸着すること
    を含む方法。
  52. 【請求項52】 金属支持体表面の金属の厚さが約10nmより大きい、請求
    項51に記載の方法。
  53. 【請求項53】 放射線療法または造影のための医薬組成物であって、キャリ
    ヤーおよび錯生成金属イオン標識薬剤を含み、薬剤がHPLCを用いずに調製さ
    れた組成物。
JP2000599428A 1999-02-17 1999-08-03 固定化した標識配合物および方法 Withdrawn JP2002537274A (ja)

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