JP2002534631A - 過給機を備えた燃焼エンジン用装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、過給機（６）とケーシング（４）に装着された中間クーラー（１３）とを具備した内燃エンジン（１）適した装置に関するものである。中間クーラーは管状要素（１４、１５）を具備し、それを介して冷却剤が、過給機（６）によって圧縮された燃焼空気を冷却するために流れる。この種類の従来装置は、十分な大きさの空間を得ているが、典型的に込み合ったエンジン空間に見つけることは困難であり、また結果的にＲンジン空間が望ましくない熱が生じる。 それに関する有利な改善は、本発明によって達成される。本発明は、管状要素（１４、１５）が長手方向に延びるスロット１０、２１）を具備し、ケーシング（４）において前記スロット（２０、２１）によってあけられる仕切壁を形成する円筒形ハウジング（１６、１７）に収容され、スロットを介して、圧縮燃焼空気が管状要素（１４、１５）とハウジングとの間の空間へ入り且つ、空間から出ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （技術分野） 本発明は、エンジンに送られる燃焼空気を圧縮する過給機と、熱交換器によっ
て圧縮燃焼空気を冷却するクーラーを備え、それを介して冷却剤が流れる、内燃
エンジン適した装置に関するものであり、前記装置は、請求項１の前文で定義さ
れた種類のものである。

【０００２】 （背景技術） 通常は供給空気（charge air）と称される燃焼空気の圧縮は、空気に望ましく
ない熱が生じる。従って供給空気をエンジンまでの途中で、中間クーラーを通過
させている。普通一杯に詰め込まれたエンジン空間に、中間クーラーを収容する
ことは困難であり、更にクーラーを丈夫な固定部分によって、エンジン空間に固
定しなければならなく、また固定部分は実際の過給機自体に利用している。また
過給機と中間クーラーを相互接続するホース及び固定部分も必要である。さらに
、充分な余地が接続部と前記部分を点検し、維持、修理できるように利用可能で
あることが必要である。

【０００３】 本発明の目的は、これらの問題を克服するため、それによく適した簡単な解決
手段を提供することである。

【０００４】 （発明の開示） この目的は、前記請求項１の特徴部分を有する装置を具備した本発明により達
成される。エンジンに簡単に固定できる、最もコンパクトで、効果的な中間クー
ラーは、冷却手段、すなわち中間クーラーを、エンジンの吸気口ポートと中間接
続する排気口ポートを有するケーシングに配置することによって、そして冷却手
段を既知の方法で設計し且つ、前記手段を少なくとも排気口の主要部に対向して
配置することによって提供され、冷却手段が排気口を介して放出する供給空気に
、その全長にわたって接触し得る。

【０００５】 請求項２で定義される実施形態において、分配チャンバを形成するケーシン
グが、熱交換器を点検及び清掃を目的としてケーシングから引き出され、ケーシ
ング内で容易に取り替えられる、開放可能なカバーにより堅固に構成される。請
求項５に開示したように、この特別な場合、ケーシングに組み込まれ且つ、熱交
換器を収容したハウジングを具備し、ケーシングを必要であれば、過給機支持手
段として使用することが可能であり、また支えとしての使用を別の関係にも利用
する。ケーシングは、この目的に関して充分に強固で、また熱供給空気を、過給
機排気口から直接、冷却手段の熱交換器に送り、どの中間ホース接続部も熱する
ことなしに、そこからシリンダーへ誘導する。

【０００６】 装置の好ましい一実施形態は、前記請求項３の特徴部分を有しており、多数の
シリンダーへの供給空気を均一に冷却する。

【０００７】 （発明を実施するための最良の形態） 本発明を、本発明による装置の種々の実施例に関して、また添付の概略図面を参
照して、更に詳しく説明する。

【０００８】 図１は、四つの吸気口ポート２を有した四シリンダー直列形内燃エンジン１の
概略を示しており、その吸気口ポートは、過給機６から出る圧縮燃焼空気のため
、分配チャンバ５を形成するケーシング４において、開口部３に接続されている
。過給機は、ケーシング４と過給機６の互いに向かい合った壁にある開口部７を
介して、分配チャンバ５につながっている。図の場合、過給機６が二つのロータ
ーを具備したヘリカルローターコンプレッサを具備し、そのローターの一方が、
エンジンクランクシャフトに接続され、且つ歯付ベルト９を介して前記ローター
に接続されたプーリ１０を駆動させるプーリ８によって適せつに駆動させる。過
給機が、調整弁手段１１を具備した吸気口ポート１２、空気清浄機（図示せず）
に接続される。図示してはいないが、過給機６はエンジンの一方の側に堅くネジ
留めされ、ケーシング４が過給機の上部側に堅くネジ留めされ、また四つの吸気
口ポートまたは誘導ポート２と接続されている。

【０００９】 ケーシング４は、二つの互いに並行で且つ、直列接続した熱交換管１４、１５
を具備し、それらの管は燃焼空気の流れる方向に、開口部３の前方で吸気口ポー
ト２へ延びており、圧縮燃焼空気の流れの間に、前記管を囲んで、軸線方向に延
びるスロット２０、２１を有したハウジング１６、１７によって案内される外部
の細い横薄板（lamellae）を設けている。冷却剤は軸線方向に、管１５を介して
一方向へ、管１６を介して逆方向へ、ホース（図示せず)によって分離クーラー
Ｋに接続される吸気口、排気口スタブ１８、１９を通って流れ、クーラーは発生
するスリップストリームによって冷却される。

【００１０】 図２〜図８は、同様な過給機と冷却手段を概略的に示しており、中間クーラー
は、上記で説明されたもの、また図示の実施例のように冷却された供給空気を、
五つのシリンダ−を有する内燃エンジンへ適切に供給する。図２により見られる
ように、ケーシング４及びそれに取り付けられた過給機６は、ケーシング４にお
ける開口部３をエンジンの吸気口ポート２に押し込んだことにより、単一ユニッ
トとして、エンジン（図示せず)に装着され、その後に過給機６をエンジンに対
し、固定フランジ２２及びネジ留め２３によって、及び各プーリ８及び１０に装
着された歯付ベルト９によって締め付ける。

【００１１】 図２から明らかなように、過給機６から出る供給空気は、開口部７を介して誘
導ポート２へ、分配チャンバ５を介して入れられる。それによって、供給空気は
図１に示された冷却手段１３と、図２及び図３に示されているような、軸線方向
のスロット２０、２１を備えたハウジング１６、１７を通らなければならない。
そこには前記外部冷却ファンを備えた熱交換管１４、１５（図６、図７及び図８
に詳しく示されている）が挿入され得る。ハウジング１６、１７は、一側でパイ
プスタブ１８、１９を備えた二つのカバー手段２４、２５によって、他側ではカ
バー部材によって閉じることができる。ハウジングは、パイプスタブ１８を介し
、更に管１４の壁において軸線方向に延びる細い通路２７を通り、そして管１５
の壁において、軸線方向に延びる細い通路２８を介して戻り、そこからパイプス
タブ１９を通って出るように、液状冷却剤を誘導する排水路を形成する。前記の
様に管１４、１５は外部に、細い周囲冷却ひれ状部２９を備えている。図８に見
られるように、Ｏリングが、最も外側の冷却ひれ状部２９と各カバー部材２４、
２５、２６との間で、管１４、１５の各端部に取り付けられ、冷却剤が通路２７
、２８へ誘導され、冷却ひれ状部２９に接触しないようにしている。

【００１２】 実際の冷却手段１３は、図１及び図６〜図８に図示されている熱交換管１４、
１５から構成されており、それによって供給空気が前記管の薄板２９の間で、そ
れを横切る方向に流れ、前記管が、通路２７、２８と、クーラーＫと、クーラー
と、パイプスタッド１８、１９との間を接続するホースコネクタ（図示せず）に
よって形成された閉循環路を流れる液状冷却剤によって、冷やされる。供給空気
は、管ハウジング１６、１７を介して薄板２９と密に接触するように案内され、
スロット２０、２１を通して、直接排気口３の主要部へ向け、空間を得るために
図３〜図５で図示されたように、最も外側にある二つの開口部３に間接的に、供
給空気の流れを向ける。それにもかかわらず、空気が全ての排気口３へ均一に分
配される。二つの直列接続された熱交換器管１４、１５を使用することによって
、また冷却供給空気の温度分布も、全ての排気口３の関して均一である。

【００１３】 また本発明による装置は、Ｖ形内燃エンジンと組み合わせて使用することがで
きることは明らかであり、その場合は中間クーラーを具備した過給機を、向かい
合う排気口３を有した二列のシリンダーの間に配置させることができる。

【００１４】 また本発明がその図示され且つ説明された実施例に限定されるものではなく、
従属の請求項で定義された本発明の範囲内で変形させることができる。例えば、
別の型式の長い熱交換機が使用されてもよい。更に別の型式の過給機も考えられ
、例えばエンジン排気ガスによって駆動される過給機があるが、それでもその様
な解決手段は、この明細書に図示された解決手段よりも有益ではない。

【００１５】 使用される冷却剤が水であり、付加的にグリコール添加物を加えると仮定する
。正しい走行状態で、例えば周囲温度が高い場合、中間冷却機器は不充分である
とする。吸入空気の温度が僅か数℃ほど増すことによって、エンジン動作に関す
る重大で、予知できない障害が生じることは明らかである。冷却を増すことによ
って、この関連を相当に満足させ、結果的に典型的な冷却プラントに使用される
冷却剤、好ましくは空気調節プラントに使用される冷却剤を、このために使用す
ることは有利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 過給機及び冷却手段を設けた内燃エンジンの、部分的に内部が見える斜視図。

【図２】 過給機及び冷却手段の側面図と、ケーシングの側断面図。

【図３】 図２で線ＩＩＩ−ＩＩＩにおける断面図

【図４】 図２における線ＩＶ−ＩＶで切った断面図

【図５】 ケ−シングに対して図３の排気口を見た図

【図６】 図１に示された熱交換器の一端を介した長手方向断面図。

【図７】 図６に示された熱交換器の端部の図。

【図８】 ハウジングを囲む図６及び図７の熱交換器を介した長手方向断面図であり、前
記ハウジングの端部を閉じるカバー部材を示した図。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＡ ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ， ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，Ｓ Ｋ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内燃エンジン（１）適した装置であり、前記エンジンに送ら
   れる燃焼空気を圧縮する過給機（６）と、管状要素（１４、１５）を具備した熱
   交換器によって、圧縮燃焼空気を冷却する冷却手段（１３）を備え、管状要素を
   介して冷却剤が流れ、管状要素は圧縮燃焼空気に外部で接触し、 エンジンシリンダー誘導ポート（２）が、各誘導ポートに配置された排気口（３
   ）に直接接続されて、前記排気口（３）が、過給機（６）につながり、且つ圧縮
   燃焼空気用の分配チャンバ（５）を構成するケーシング（４）において形成され
   、前記熱交換器における管状要素（１４、１５）が、排気口に(３）の少なくと
   も主要部の前方に装着され、それによって圧縮燃焼空気が横方向に排気口（３）
   へ流れ、 熱交換器の管状要素（１４、１５）が、長手方向に延びるスロット（２０、２１
   ）を具備し且つ、単にスロット（２０、２１）があいた仕切壁を、ケーシングと
   一体型に形成する円筒形ハウジング（１６、１７）に収容され、圧縮空気がスロ
   ットを通過して、管状要素（１４、１５）とハウジングとの間の空間に入り、前
   記空間を通って前記ケーシングにある排気口（３）の方向へ出るようになってい
   ることを特徴とする装置。
2. 【請求項２】 ケーシング（４）が、前記ケーシング（４）の壁を介して延
   びる開口部を具備した冷却手段（１３）の端部を少なくとも一つ備え、前記開口
   部によって前記管状要素（１４、１５）をハウジング（１６、１７）に挿入させ
   ることができ、前記開口部が冷却剤の吸気口（１８）及び冷却剤の排気口（１９
   ）を具備したカバー部材（２４〜２６）によって、閉じられることを特徴とする
   請求項１に記載の装置。
3. 【請求項３】 熱交換器が、互いに並行で且つ直列接続された二つの管（１
   ４、１５）を具備し、それらの管を介して液状冷却剤が流れることを特徴とする
   請求項１または２に記載の装置。
4. 【請求項４】 前記熱交換機の管状要素（１４、１５）が、周囲のハウジン
   グ（１６、１７）へ放射状外向きに延びる外部横方向薄板（２９）を具備するこ
   とを特徴とする請求項１〜３いずれか一項に記載の装置。
5. 【請求項５】 前記分配チャンバ（５）を形成するケーシング（４）が、圧
   縮燃焼空気用の吸気口（７）を具備した壁を有し、過給機ハウジングが、ケーシ
   ング吸気口（７）と一致する圧縮燃焼空気排気口（７）を具備した前記壁に対向
   して配置されることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載の装置。