JP2002534111A - Hbvコアタンパク質阻害用ペプチド - Google Patents

Hbvコアタンパク質阻害用ペプチド

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JP2002534111A JP2000593630A JP2000593630A JP2002534111A JP 2002534111 A JP2002534111 A JP 2002534111A JP 2000593630 A JP2000593630 A JP 2000593630A JP 2000593630 A JP2000593630 A JP 2000593630A JP 2002534111 A JP2002534111 A JP 2002534111A
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ブッツ,カーリン
ホッペ−セイラー,フェーリクス
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ドイチェス クレブスフォルシュンクスツェントルム スチフトゥング デス エッフェントリヒェン レヒツ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、HBVコアタンパク質を阻害するのに適するペプチド、それらをコードするDNAならびに特にHBV複製を阻害するための両者の使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明はHBVコアタンパク質を阻害するのに適するペプチド、それらのペプ
チドをコードするDNAおよびその両者の使用、特にHBV複製を阻害するため
の使用に関する。
【0002】 B型肝炎ウイルス(HBV)による感染は主要な健康問題である。このことは
、特にHBV感染が慢性的である場合、すなわち、しばしば直接的に致命的であ
る慢性肝炎である場合に当てはまる。肝細胞癌の発達はまた、しばしば慢性的な
HBV感染により生ずる。後者は肝細胞におけるHBVの連続的な複製により識
別される。かかる場合、HBV複製はコアタンパク質からなるウイルスのカプシ
ド内で生ずる。当該コアタンパク質はウイルスの核酸と接触するようになる。H
BV複製を阻害するための多くの試みがなされている。しかしながら、これらの
試みはこれまで満足するには至っていない。
【0003】 したがって、HBV複製を阻害できる産物を提供することが本発明の目的であ
る。
【0004】 本発明によれば特許請求の範囲に規定されている主題によってこの目的が達成
される。
【0005】 出願人はHBVコアタンパク質が短いペプチドに結合することを明らかにした
。出願人は、HBVコアタンパク質をスクリーニング試料として使用する「ペプ
チドアプタマーシステム」を使って、ランダムに作製したペプチド配列を含むラ
ンダムオリゴペプチドライブラリーをスクリーニングした。これに関連して、出
願人は、短いペプチド(特に表1に記載のペプチド)がHBVコアタンパク質に
結合することを見出した。また出願人は、これらのペプチドがHBVコアタンパ
ク質(例えばHBV複製についての、それらの活性に関して)を阻害するのに適
していることを明らかにした。さらに出願人はこの阻害によってHBVが複製す
るのを防ぐことができることを発見した。
【0006】 出願人はその洞察により、本発明に従って、表1に記載のペプチドから選択さ
れるペプチド(当該ペプチドは40%まで、特には20%まで、さらには10%
までの配列における変更を有してもよい)を提供する。
【0007】
【表1】
【0008】 本発明のペプチドは、HBVコアタンパク質を結合し、それらの活性(例えば
HBV複製についての、それらの活性)を阻害するのに適している。
【0009】 「HBVコアタンパク質」という表現は任意のHBVタイプ(特にHBVサブ
タイプ HBV adrおよびHBV ayw)のコアタンパク質を包含する。
HBVコアタンパク質は野生型配列または1もしくは複数のアミノ酸が野生型と
は異なる配列を持ちうる。また、当該タンパク質は短縮型で存在してもよい。す
なわち、HBV複製、特にウイルスの核酸への結合またはカプシド合成に必要な
断片の形でのみ利用できる。この断片は複数コピーで1つのポリペプチド分子に
存在することもできる。HBVコアタンパク質またはその断片は融合タンパク質
の形で利用することもできる。
【0010】 本発明のペプチドは、ペプチドをHBVコアタンパク質への結合に関して試験
する一般的な方法によって得ることができる。そのような方法は、例えば「ペプ
チドアプタマー」法や「バクテリオファージディスプレイ」法である。実施例に
記載の「ペプチドアプタマー」法を使用するのが好ましい。この方法は上記の方
法の変法である。
【0011】 本発明のペプチドは単独で利用可能であるし、他の物質〔例えば(ポリ)ペプ
チド〕と結合した状態でも利用可能である。この結合はリンカー(例えばジスル
フィド架橋)を介して本発明のペプチドを(ポリ)ペプチドに結合させることに
よりなしうる。また本発明のペプチドは、本発明のペプチドが融合(ポリ)ペプ
チドの形で得られるように、(ポリ)ペプチドと融合することができる。たとえ
ば、「リーダー」ペプチド〔たとえば、ショウジョウバエ アンテナペディア(
Drosophila Antennapedia)のペネトラチン(Penetratin)やHSV1のVP2
2など〕は、融合(ポリ)ペプチド用の(ポリ)ペプチドになる。それらは本発
明のペプチドの細胞への取込みを補助する。一方、リンカーを介して本発明のペ
プチドと結合させるポリペプチドは、例えば身体において異物とみなされないト
ランスフェリンなどの担体タンパク質であってよい。複数の本発明のペプチドを
上記の物質と結合した状態で同時に存在させてもよい。
【0012】 本発明のさらにもう一つの主題は核酸、特に本発明のペプチドをコードするD
NAに関する。このようなDNAはベクター(特に発現ベクター)中に存在させ
ることができる。発現ベクターの例は当業者にはよく知られている。大腸菌用発
現ベクターの場合は、例えばpGEMEX、pUC誘導体、pGEX−2T、p
ET3bおよびpQE−8などがある。酵母での発現には、例えばpY100と
Ycpad1などを挙げる必要があり、一方、動物細胞での発現には例えばpK
CR、pEFBOS、cDM8またはpCEV4などを示す必要がある。バキュ
ロウイルス発現ベクターpAcSGHisNT−Aは昆虫細胞での発現に特に適
している。また動物細胞での発現には例えばアデノウイルス、ワクシニアウイル
ス、アデノ随伴ウイルス(AAV)またはレトロウイルス(例えばMoMuLV
、HaMuSV、MuMTV、RSVまたはGaIV)などのウイルスを使用す
ることも可能である。
【0013】 発現ベクター中に存在する本発明のDNAを発現させるのに適した細胞は当業
者にはよく知られている。そのような細胞の例には大腸菌HB101、DH1、
x1776、JM101、JM109、BL21およびSG13009株、酵母
サッカロミセス・セレビシェ(Saccharomyces cerevisi
ae)株、動物細胞L、NIH 3T3、FM3A、CHO、COS、Vero
およびHeLaならびに昆虫細胞sf9などが含まれる。
【0014】 どのようにして本発明のDNAを発現ベクターに挿入するかは当業者には知ら
れている。また、本発明のDNAを融合ポリペプチドの形で発現させることがで
きるように、このDNAを別のペプチドまたはポリペプチドをコードするDNA
と結合して挿入できるということも当業者には知られている。
【0015】 さらに形質転換細胞またはトランスフェクト細胞の培養条件も当業者には知ら
れている。また、本発明のDNAによって発現されるペプチドまたは融合ポリペ
プチドの単離法および精製法も当業者には知られている。
【0016】 本発明のさらにもう一つの主題は上記のペプチドまたは融合ポリペプチドに対
する抗体に関する。そのような抗体は一般的方法によって製造できる。この抗体
はポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよい。抗体を製造するには、
動物(ポリクローナル抗体の場合は特にウサギまたはニワトリ、モノクローナル
抗体の場合はマウス)を上記(融合)ポリペプチドまたはその断片で免疫するこ
とが好ましい。さらに、同じ(融合)ポリペプチドまたはその断片を使って、そ
の動物の「追加免疫」を行なうことができる。次いで、その動物の血清または卵
からポリクローナル抗体を得ることができる。モノクローナル抗体を製造するに
は動物の脾細胞を単離し骨髄腫細胞と融合させる。
【0017】 本発明のさらにもう一つの主題は1または複数の本発明のペプチドおよび/ま
たはそれらをコードするDNAならびに慣用の補助剤を含有する医薬組成物に関
する。使用される補助剤としては、例えば薬物担体、結合剤、崩壊剤、潤滑剤、
溶剤、溶解助剤、放出促進剤、放出遅延剤、乳化剤、安定剤などを挙げることが
できる。そのような組成物は通常どおり例えば経口的または非経口的に使用でき
る。適切な投与量は通常どおり個々の事例で決定される。
【0018】 本発明のさらにもう一つの主題は1または複数の本発明のペプチドを含有する
診断用組成物に関する。HBVコアタンパク質はこのような組成物によって検出
できる。この事実はたとえば慢性HBV感染等のHBV感染症、特に慢性肝炎お
よび肝細胞癌等のHBV関連疾患を検出するために利用できる。そのような検出
は、例えば(a)患者から細胞試料を収集し、(b)その細胞試料を本発明のペ
プチドと、HBVコアタンパク質への当該ペプチドの特異的結合が可能な条件で
接触させ、ならびに(c)そのペプチドを検出することからなる。この検出は標
準的方法で行うことができる。例えば本発明のペプチドは液相に存在させるか、
固形担体に結合することができ、様々な方法で標識できる。適切なマーカーと標
識法は当業者にはよく知られている。これらのペプチドは本発明の抗体によって
検出することもできる。これらの抗体は本発明のペプチドを使って処置されるH
BV関連疾患の治療の進行を制御するのにも適している。
【0019】 本発明を利用することにより、HBVコアタンパク質を結合し、それらの活性
(特にHBV複製についての、それらの活性)を阻害することができる。HBV
の複製はこれにより阻害することができる。また、HBV関連疾患、たとえば、
慢性HBV感染症等のHBV感染症、特に慢性肝炎および肝細胞癌に対する診断
的処置および治療的処置をとることができる。さらに、本発明のペプチドおよび
それらをコードするDNAは、上記の疾患に対する全く新しい活性物質の開発の
基礎にもなる。
【0020】 以下の実施例で本発明を説明する。
【0021】 実施例1:HBVコアタンパク質を結合するペプチドのスクリーニング 既知の「ペプチドアプタマー」システムから導かれる方法を使用する。この方
法を図1に模式的に示す。
【0022】 HBVコアタンパク質を結合するペプチドのスクリーニングを行なうために、
ランダムな配列を持つ20アミノ酸長のペプチドについて、ランダムオリゴペプ
チド発現ライブラリーを作成する(複雑度は約2×108 種類のペプチド)。コ
ドンは配列NNK(N=G、A、TまたはC;K=GまたはC)によって定義さ
れる。これらのコドンは20種類のアミノ酸すべてをコードするが、これによっ
て生じる停止コドンは1つだけである。酵母発現ベクターpADTrxを発現ベ
クターとして使用する。このベクターはpTrx(Invitrogen社)由
来の大腸菌TrxA(チオレドキシンタンパク質)とGAL4ADならびにpA
S2またはpGAD424(Clontech社)由来のADHプロモーターを
含有する。ペプチドはTrxの活性ループ上に発現される。これには次のような
利点がある: ・Trxループ上でペプチドの外部提示が保証される、 ・立体配座(konformell)により制限されたペプチドは、柔軟なペプチドの場合
、細胞内環境において内向きに折りたたまれるかもしれないアミノ酸を外向きに
露出することができる、 ・立体配座により制限されたペプチドは、インビボでも効率のよいタンパク質阻
害物質として作用する可能性を持つ高親和性ペプチドでありうる。
【0023】 酵母KF−1株も使用する。これは酵母PJ69−4A株(Jamesら,G
enetics 144(1996)1425参照)から派生した株であり、こ
の株では3種類の選択マーカー:ADE2、HIS3およびURA3の解析が可
能である。これら3種類の選択マーカーはそれぞれ様々なプロモーター上のGA
L4結合部位による転写により制御されている。URA3選択マーカーは、負の
調節要素を含有し、強いタンパク質−タンパク質相互作用によって活性化されう
る、酵母MaV103株由来のSPO13プロモーター(Vidalら,Pro
c. Natl. Acad. Sci. USA(93)10315〜103
20参照)によって調節される。この酵母株は、さらなるマーカーとして大腸菌
β−ガラクトシダーゼ(−Gal)遺伝子も含有している。その活性は容易に定
量でき、HBVコアタンパク質に対するペプチドのインビボ結合活性を評価する
ことができる。HIS3遺伝子の活性化は3’AT−(3−アミノ− −1,2
,4−トリアゾール)を使った滴定によっても定量できる。
【0024】 HBVコアタンパク質を上記のシステムを使ったスクリーニングにかける。そ
のために、同タンパク質をコードする発現ベクターの形でHBVコアタンパク質
を用意する。pPC97〔Vidalら(前掲)参照〕はHBVコアタンパク質
(HBVサブタイプadr)のコード配列を挿入する基本ベクターとして役立つ
。約2×106 個の酵母クローンから9個のクローンを単離する。それらはAD
E2選択下に増殖を示す。レプリカ平板法と上記3種類の選択マーカーの解析に
より、9個のクローン中8個がHIS3選択下でも増殖を示すことを示す(図2
)。また、単離したクローンのうち3個はさらにURA3選択下でも増殖を示す
ことから、ここで使用した条件下に、HBVコアタンパク質についての、対応す
るペプチドのとりわけ高いインビボ親和性を示す。
【0025】 さらなる対照として、対応するペプチド発現プラスミドを上記の9個のクロー
ンから単離し、酵母での新たな形質転換後に再スクリーニングにかける。再スク
リーニングは上記レプリカ平板法で得られる結果と完全な一致を示す(図2)。
示されるように、酵母の増殖はHBVコアタンパク質に対するペプチドの結合に
依存する。
【0026】 上記9個のクローンのペプチドをそれらのアミノ酸配列について決定する。こ
れを表1に示す。
【0027】 実施例2:本発明のペプチドによるHBVコアタンパク質の阻害 「VP22シャトルシステム」を使用する。これはHSV1−VP22タンパ
ク質が細胞によって吸収される、すなわち担体として使用できるという事実に基
づいている。VP22と本発明のペプチド、たとえば、表1のペプチドC1−1
から融合ポリペプチドを作成する。この目的には、発現ベクターpCEP4(I
nvitrogen社)を使用する。この発現ベクターに上記ペプチドのDNA
配列を、VP22のDNA配列と読み枠を合わせて挿入し、ペプチドを大腸菌T
rxAタンパク質上に発現させる。発現プラスミド、たとえばpCEP4−C1
−1を得る。
【0028】 HepG2肝細胞も使用する。それらを上記発現プラスミド、たとえば、pC
EP4−C1−1およびHBVをコードする発現プラスミド、RC−CMV(I
nvitrogen社)HBVでコトランスフェクトする。HBV複製の解析を
行う(Sells et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.
U.S.A.84(1987),1005−1009を参照)。この目的のため
に、細胞および/または上清を単離し、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動
に供する。HBVウイルス粒子および/または核酸はサザンブロットまたはウエ
スタンブロットにおいて測定される。
【0029】 HBVウイルス粒子および/または核酸の合成は本発明のペプチドにより強く
阻害されることがわかる。HBVコアタンパク質に特異的なペプチドを使用して
いない対照はこの阻害を示さない。このように、本発明のペプチドはHBV複製
を阻害するのに適している。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、S.セレビシェでの改変「ペプチドアプタマー」システムを示す模式
図である。このシステムは以下の3成分を含む:(1)異種DNA結合ドメイン
(GAL4BD)と融合された標的タンパク質(HBVコアタンパク質iC)、
(2)ランダムなアミノ酸配列を持つ、転写活性化ドメイン(GAL4AD)に
融合されたペプチド、ならびに(3)安定的に組み込まれた選択遺伝子(ADE
2などの原栄養性選択マーカー)であって、そのプロモーター中に上記DNA結
合ドメインの認識配列を持つもの。ペプチドと標的タンパク質の間の相互作用に
より合成転写因子が形成される。これはトランス活性化ドメインによって上記選
択遺伝子のプロモーター領域中の認識配列に結合し、トランス活性化ドメインに
よって選択遺伝子の転写を刺激する。選択条件下(例えばアデニン陰性培地)で
は標的タンパク質に対して親和性を持つペプチドを発現させる酵母細胞だけがコ
ロニーを形成する(TrxA=大腸菌チオレドキシンA;TAG=His−タグ
;NLS=核局在化シグナル)。
【図2】 図2は、上記「ペプチドアプタマー」システムでのHBVコアタンパク質を結
合するペプチドの解析を示す図である。約2×106 個の酵母細胞をスクリーニ
ングすることにより、9個の陽性クローンを単離する。酵母コロニー(マスター
プレート(上):1〜9=陽性クローン;K=ランダムに選択した対照クローン
)のレプリカ平板培養を、ADE2(GAL2プロモーター中のGAL4−BS
)、HIS3(GAL1プロモーター上のGAL4BS)およびURA3(SP
O13プロモーター上のGAL4−BS)についての選択下で行う。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/00 C07K 16/44 C07K 7/08 C12N 15/00 ZNAA 16/44 A61K 37/02 (72)発明者 ホッペ−セイラー,フェーリクス ドイツ連邦共和国 ハイデルベルク デー −69118 ヒルテナウエ 38 Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 CA01 CA07 GA11 4C084 AA02 AA07 DC50 NA14 ZB262 ZB332 4C087 AA01 BC83 CA16 NA14 ZB26 ZB33 4H045 AA10 AA11 AA30 BA15 EA29 FA74

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40%までの配列変更を含んでもよい、以下のペプチド より選ばれるペプチド。
  2. 【請求項2】 該ペプチドが融合ポリペプチドとして存在するものである請
    求項1記載のペプチド。
  3. 【請求項3】 該融合ポリペプチドがリーダー配列を含んでなるものである
    請求項2記載のペプチド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3いずれかに記載のペプチドをコードするDNA
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のDNAを含んでなる発現ベクター。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3いずれかに記載のペプチドに対する抗体。
  7. 【請求項7】 1または複数の請求項1〜3いずれかに記載のペプチド、1
    または複数の請求項5に記載の発現ベクターおよび/または1または複数の請求
    項6に記載の抗体ならびに慣用の補助剤を含んでなる組成物。
  8. 【請求項8】 該ペプチドが融合ポリペプチドとして存在するものである請
    求項7記載の組成物。
  9. 【請求項9】 該融合ポリペプチドがリーダー配列を含んでなるものである
    請求項8記載の組成物。
  10. 【請求項10】 HBVコアタンパク質を阻害するための、請求項1〜3い
    ずれかに記載のペプチド、請求項5に記載の発現ベクターまたは請求項7〜9い
    ずれかに記載の組成物の使用。
  11. 【請求項11】 該阻害がHBV複製の阻害を含む請求項10記載の使用。
  12. 【請求項12】 該HBV複製がHBV関連疾患において存在するものであ
    る請求項11記載の使用。
  13. 【請求項13】 該HBVコアタンパク質を阻害してHBV関連疾患を治療
    する請求項10〜12いずれか記載の使用。
  14. 【請求項14】 該HBV関連疾患が慢性HBV感染症、慢性肝炎および肝
    細胞癌を含むものである請求項12または13記載の使用。
JP2000593630A 1999-01-13 2000-01-12 Hbvコアタンパク質阻害用ペプチド Pending JP2002534111A (ja)

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DE19901009A DE19901009A1 (de) 1999-01-13 1999-01-13 Peptide zur Inhibierung von HBV-Core-Proteinen
DE19901009.9 1999-01-13
PCT/DE2000/000140 WO2000042063A2 (de) 1999-01-13 2000-01-12 Peptide zur inhibierung von hbv-core-proteinen

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