JP2002531605A - ポリイソシアネートベースのエーロゲル - Google Patents

ポリイソシアネートベースのエーロゲル

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JP2002531605A
JP2002531605A JP2000585303A JP2000585303A JP2002531605A JP 2002531605 A JP2002531605 A JP 2002531605A JP 2000585303 A JP2000585303 A JP 2000585303A JP 2000585303 A JP2000585303 A JP 2000585303A JP 2002531605 A JP2002531605 A JP 2002531605A
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ヴァルレット,サスキア・レイチェル
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ハンツマン・インターナショナル・エルエルシー
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Abstract

(57)【要約】 a)有機ポリイソシアネートとカルボジイミド触媒と所望によりイソシアネート反応性多官能化合物とを溶媒中にて混合する工程; b)前記混合物を充分に長い時間にわたって静止状態に保持してポリマーゲルを形成させる工程; およびc)こうして得られるゲルを超臨界的に乾燥する工程; を含む、ポリイソシアネートベースの有機エーロゲルの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は有機エーロゲルに関する。さらに詳細には、本発明は、ポリイソシア
ネートベースのエーロゲルおよびそれらの製造法に関する。
【0002】 ポリウレタンフォームやポリイソシアヌレートフォーム等のポリイソシアネー
トベースの硬質フォームは当業界に公知であり、例えば冷凍貯蔵装置の構造にお
ける断熱材料として使用されている。これらのフォームは一般に、発泡剤の存在
下にて適切なポリイシソシアネートとポリオールとを反応させることによって製
造される。硬質フォームの断熱特性は、独立気泡の硬質フォームの場合には、気
泡径と気泡内容物(すなわち、フォームの製造において使用される発泡剤)の熱伝
導率を含めた多くのファクターに依存する。
【0003】 硬質ポリウレタンフォームや硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造におけ
る発泡剤として広く使用されている物質の1つの種類は完全ハロゲン化クロロフ
ルオロカーボンであり、具体的にはトリクロロフルオロメタン(CFC-11)がある。
これらの発泡剤(特にCFC-11)の熱伝導率が極めて低いので、非常に有効な断熱特
性をもつ硬質フォームの製造が可能になった。最近、クロロフルオロカーボンが
大気中のオゾンの減少を引き起こす可能性が懸念されていることから、環境面か
ら許容できて、且つ多くの用途に対して必要な特性をもったフォームをもたらす
ような代替発泡剤でクロロフルオロカーボン発泡剤を置きかえることのできるシ
ステムの開発が急がれている。
【0004】 従来技術において提唱されているこのような代替発泡剤としては、ヒドロクロ
ロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、および(シクロ)アルカンなどが
ある。これらの物質は、クロロフルオロカーボンに比べて環境面での許容度が高
い〔オゾン層破壊能(ozone depletion potential; ODO)がより低いか、あるいは
全くない〕けれども、断熱性能が劣る。
【0005】 エネルギー消費量の低減や環境立法措置に対する要求が強いことから、代替ポ
リイソシアネートをベースとする断熱材が研究されている。連続気泡の硬質ポリ
ウレタンフォームを充填した排気断熱パネル(evacuated insulation panel)はこ
うした断熱材の1つである。減圧を使用することによりサンプルからガス物質の
熱伝導度分が取り除かれるので、サンプルの熱伝導度が減少する。
【0006】 しかしながらこのような排気断熱パネルでは、空気や水蒸気等のi.a.ガス(i.a
. gases)がパネルの内部に徐々に拡散していくために、パネルの熱伝導度が、時
間の経過に伴う内部圧力の増大と共に急速に増大する。周知のようにエーロゲル
は断熱特性が極めて高く、これは気相からの断熱性低下因子が取り除かれている
からである。これらの物質は、空気が充填されているので環境に優しい。さらに
、エーロゲルは経時変化を起こさない。
【0007】 エーロゲルは、極めて微細な気泡径を有する特異な種類の低密度連続気泡フォ
ームである。エーロゲルは連続的多孔性を有しており、空気の平均自由工程より
小さい孔径(ナノメートル範囲での孔径)をもつミクロ構造のために熱的性質が並
外れている。
【0008】 従来のエーロゲルは、金属アルコキシドの加水分解や縮合によって造られる無
機物質(例えば、シリカエーロゲル、アルミナエーロゲル、またはジルコニアエ
ーロゲル)である。
【0009】 シリカエーロゲルは超断熱材料(例えば二重ガラス窓)として開発された。有機
エーロゲルは、より一層低い熱伝導度を有すること推測され、従って断熱用途に
おいて熱損失がより少ないと考えられる。
【0010】 最近、有機エーロゲルが開発された。米国特許第4997804号と第4873218号はレ
ゾルシノール-ホルムアルデヒドエーロゲルについて開示している。米国特許第5
086085号と第5081163号はメラミン-ホルムアルデヒドエーロゲルについて開示し
ている。ポリイソシアネートをベースとする有機エーロゲルがWO95/03358、WO96
/36654、WO96/37539、WO98/44028、およびWO98/44013に開示されており、これら
の有機エーロゲルはポリイソシアヌレート化学に基づいている。
【0011】 本発明の目的は、ポリカルボジイミド化学をベースとする(所望によりポリイ
ソシアヌレート化学と組合わせる)有機エーロゲル、およびそれらの製造法を提
供することにある。従って本発明は、ポリイソシアネートベースの有機エーロゲ
ルを提供する。
【0012】 本発明によるエーロゲルは100nm以下の孔径を有する。孔径は、一般には5〜10
0nmの範囲であり、さらに一般には5〜50nmの範囲である。 孔径は、透過型電子顕微鏡法(TEM)、Brunauer-Emmet-Teller窒素吸着法(BET)
、または水銀ポロシメトリーによって測定することができる。
【0013】 本発明のエーロゲルの密度は、一般には100〜900kg/m3の範囲であり、さらに
詳細には200〜700kg/m3の範囲である。重量を測定し、そして水中への浸漬によ
る水の排除体積を測定することによって、密度を決定することができる。
【0014】 本発明のエーロゲルの表面積は、一般には10〜800m2/gの範囲であり、さらに
詳細には10〜500m2/gの範囲である。表面積は、BETまたは水銀ポロシメトリーに
よって測定することができる。
【0015】 ポリカルボジイミド化学に基づいた本発明のエーロゲルを、ポリイソシアヌレ
ート化学に基づいた従来技術のエーロゲルと比較した場合の利点は、本発明の材
料のほうが表面積が小さいということである。このため、カルボジイミドベース
のエーロゲルによって吸収される揮発性物質と水の量はより少なくなる。従って
、水の吸収による断熱性能の悪化をある程度に抑えることができる。さらに、本
発明のエーロゲルの表面積と剛性は、カルボジイミド化学とポリイソシアヌレー
ト化学とを組合わせることによって調節することができる。周知のように、ポリ
カルボジイミド(特に芳香族ポリカルボジイミド)は高レベルの耐熱性をもち、従
って高温の用途に対してはポリカルボジイミドベースのエーロゲルを使用するこ
とができる。
【0016】 本発明の有機ポリイソシアネートベースのエーロゲルは、ポリイソシアネート
と、カルボジイミド触媒もしくはカルボジイミド触媒と三量化触媒との混合物と
、所望により多官能のイソシアネート反応性化合物とを適切な溶媒中で混合し、
そして前記混合物を静止状態にて充分に長い時間保持してポリマーゲルを形成さ
せることによって製造される。次いで、このようにして形成されたゲルを超臨界
的に乾燥する。
【0017】 本発明の方法において使用するためのポリイソシアネートとしては、ポリカル
ボジイミド物質の製造において通常使用するための、文献にて公知の脂肪族ポリ
イソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、および芳香族ポリイソシアネート
がある。特に重要なのは、公知の高純度品、変性品、および粗製品の形態でのト
リレンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ポリイ
ソシアネートであり、具体的には、2,4'-、2,2'-、および4,4'-異性体の形態の
ジフェニルメタンジイソシアネート(高純度MDI); 2より大きいイソシアネート官
能価を有する“粗製”MDIもしくは高分子量MDI(ポリメチレンポリフェニレンポ
リイソシアネート)として当業界に公知のこれらの混合物; ならびにいわゆるMDI
変性体(ウレタン残基、アロファネート残基、ウレア残基、ビウレット残基、カ
ルボジイミド残基、ウレトンイミン残基、またはイソシアヌレート残基を導入す
ることによって変性されたMDI); である。
【0018】 ポリイソシアネートは、反応混合物全体の重量を基準として1〜25重量%の量に
て、好ましくは3〜20重量%の量にて、そしてさらに好ましくは5〜18重量%の量に
て使用する。
【0019】 イソシアネート反応性化合物は、OH基、COOH基、NH2基、またはNHR基を含有し
、好ましくはOH基を含有する。適切な化合物としては、ポリエーテルポリオール
、ポリエステルポリオール、ヒドロキシル官能性アクリル樹脂、フェノール樹脂
、ヒドロキシル官能性ポリエステル樹脂などがある。
【0020】 カルボジイミド結合形成用触媒としては、環状リン化合物(特に、ホスホレン
の酸化物やリン窒素含有複素環式化合物)が高い反応性を有するとされている。
本発明において使用するためのカルボジイミド触媒としては、米国特許第3,657,
161号に開示のホスホレンオキシド含有触媒がある。1-メチルホスレンオキシド
、3-メチル-1-フェニルホスレンオキシド、1-フェニルホスレンオキシド、3-メ
チル-1-ベンジルホスレンオキシド、3-メチル-1-エチルホスレンオキシド、1-フ
ェニル-3-(4-メチル-3-ペンチル)ホスレンオキシド、および1-フェニル-3-クロ
ロホスレンオキシドを使用するのが好ましい。1-メチルホスレンオキシドまたは
1-フェニルホスレンオキシドを使用するのが最も好ましい。
【0021】 本発明の方法において使用するための三量化触媒としては、水酸化第四アンモ
ニウム、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルコキシド、カ
ルボン酸塩(例えば、酢酸カリウムや2-エチルヘキサン酸カリウム)、特定の第三
アミン、非塩基性のカルボン酸金属塩(例えばオクタン酸鉛)、および対称形トリ
アジン誘導体等の、当業界に公知のあらゆるイソシアネート三量化触媒が含まれ
る。特に好ましいのはトリアジン誘導体である。本発明の方法において使用する
ための特定の好ましい三量化触媒は、アボット・ラボラトリーズ社から市販のポ
リキャット41、ならびにエア・プロダクツ社から市販のDABCO TMR、TMR-2、およ
びTMR-4である。
【0022】 カルボジイミド触媒/三量化触媒の比は、好ましくは0.4〜2.5であり、さらに
好ましくは0.5〜2である。 イソシアネート反応性化合物を反応混合物に加えるときに、適切な触媒を触媒
パッケージ(catalyst package)にして組み込む。最も広く使用されていて最も好
ましい触媒は第三アミン触媒と有機錫触媒である。第三アミン触媒の例としては
、例えば、トリエチレンジアミン、N-メチルモルホリン、ビス(ジメチルアミノ
エチル)エーテル、ジメチルシクロヘキシルアミン、およびジメチルベンジルア
ミンなどがある。有機錫触媒の例としては、ジメチル錫ジラウレート、ジブチル
錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、およびオクタン酸第一錫などがあ
る。
【0023】 ポリイソシアネート/全触媒の重量比は10〜300であり、好ましくは20〜200で
あり、最も好ましくは25〜100である。 本発明の方法において使用する溶媒は、ポリイソシアネートモノマーに対する
溶媒であるだけでなく、反応後のポリイソシアネートに対しても溶媒でなければ
ならない。溶媒の溶解度パラメーターは20(MPa)1/2未満でなければならない。さ
らに、臨界乾燥工程が簡単に行えるよう、溶媒の臨界圧力と臨界温度はできるだ
け低くなければならない。
【0024】 本発明の方法において使用するための適切な溶媒としては、炭化水素、脂環式
エーテル、ジアルキルエーテル、アルカン酸アルキル、脂肪族ヒドロフルオロカ
ーボン、脂環式ヒドロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン、クロ
ロフルオロカーボン、ヒドロクロロカーボン、およびフッ素含有エーテルなどが
ある。これら化合物の混合物も使用できる。
【0025】 適切な炭化水素溶媒としては、n-ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、
ネオペンタン、ヘキサン、およびシクロヘキサン等の低級脂肪族炭化水素または
環状炭化水素がある。
【0026】 溶媒として使用できる適切な脂環式エーテルとしては、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、テトラヒドロピラン、およびこれらの混合物などがある。これらの
エーテルの中では、テトラヒドロフラン(THF)が好ましい。
【0027】 溶媒として使用すべき適切なジアルキルエーテルとしては、2〜6個の炭素原子
を有する化合物がある。適切なエーテルの例としては、ジメチルエーテル、メチ
ルエチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプ
ロピルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、ジプ
ロピルエーテル、プロピルイソプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メ
チルブチルエーテル、メチルイソプチルエーテル、メチルt-ブチルエーテル、エ
チルブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、およびエチルt-ブチルエーテ
ルなどが挙げられる。
【0028】 溶媒として使用できる適切なアルカン酸アルキルとしては、ギ酸メチル、酢酸
メチル、ギ酸エチル、および酢酸エチルなどがある。 溶媒として使用できる適切なヒドロフルオロカーボンとしては、ジフルオロメ
タン、1,2-ジフルオロエタン、1,1,1,4,4,4-ヘキサフルオロブタン、ペンタフル
オロエタン、1,1,1,2-テトラフルオロエタン、および1,1,2,2-テトラフルオロエ
タンなどがある。
【0029】 溶媒として使用できる適切なヒドロクロロフルオロカーボンとしては、クロロ
ジフルオロメタン、1,1-ジクロロ-2,2,2-トリフルオロエタン、1,1-ジクロロ-1-
フルオロエタン、1-クロロ-1,1-ジフルオロエタン、1-クロロ-2-フルオロエタン
、および1,1,1,2-テトラフルオロ-2-クロロエタンなどがある。
【0030】 溶媒として使用できる適切なクロロフルオロカーボンとしては、トリクロロフ
ルオロメタン、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン、お
よびテトラフルオロジクロロエタンなどがある。
【0031】 溶媒として使用できる適切なヒドロクロロカーボンとしては、1-クロロプロパ
ン、2-クロロプロパン、およびジクロロメタンなどがある。 溶媒として使用できる適切なフッ素含有エーテルとしては、ビス-(トリフルオ
ロメチル)エーテル、トリフルオロメチルジフルオロメチルエーテル、メチルフ
ルオロメチルエーテル、メチルトリフルオロメチルエーテル、ビス-(ジフルオロ
メチル)エーテル、フルオロメチルジフルオロメチルエーテル、メチルジフルオ
ロメチルエーテル、ビス-(フルオロメチル)エーテル、2,2,2-トリフルオロエチ
ルジフルオロメチルエーテル、ペンタフルオロエチルトリフルオロメチルエーテ
ル、ペンタフルオロエチルジフルオロメチルエーテル、1,1,2,2-テトラフルオロ
エチルジフルオロメチルエーテル、1,2,2,2-テトラフルオロエチルフルオロメチ
ルエーテル、1,2,2-トリフルオロエチルジフルオロメチルエーテル、1,1-ジフル
オロエチルメチルエーテル、および1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロプ-2-イル
フルオロメチルエーテルなどがある。
【0032】 本発明の方法において使用するための好ましい溶媒は、ジクロロメタン、テト
ラヒドロフラン、トリクロロフルオロメタン(CFC11)、クロロジフルオロメタン(
HCFC22)、1,1,1-トリフルオロ-2-フルオロエタン(HFC134a)、1,1-ジクロロ-1-フ
ルオロエタン(HCFC141b)、およびこれらの混合物(例えばHCFC141b/CFC11混合物)
である。
【0033】 他の適切な溶媒は液体二酸化炭素(CO2)である。 ポリイソシアネートと触媒と溶媒は、単に反応容器を振盪することによって、
あるいは混合物を穏やかに撹拌することによって混合する。ミキシングは、室温
または室温よりやや高い温度にて行うことができる。
【0034】 低沸点(室温より低い沸点)溶媒の場合(例えばHCFC22)には、該溶媒をそれ自体
の蒸気圧にて、ポリイソシアネートと触媒とを収容している圧力容器に加える。 次いで混合物を所定時間静置して、ポリマーゲルを形成させる。適用される温
度は約20℃〜約45℃の範囲の温度であり、使用する溶媒より約10℃低い温度が好
ましい。HCFC22等の低沸点溶媒の場合には、密閉容器中の圧力が該溶媒の飽和蒸
気圧にて保持される。
【0035】 混合物は数時間以内にゲル化するけれども、次の工程にて簡単に取り扱える固
体ゲルが得られるようにするためには、少なくとも24時間キュアーする必要があ
ることがわかった。
【0036】 得られるゲルの気泡径を小さくするには超臨界乾燥を必要とする。溶媒が蒸発
によって除去されると、液相-気相界面での毛管力が大きいことからゲルの収縮
または亀裂が引き起こされる。超臨界乾燥の場合には、孔の両端に表面張力が及
ぼされず、乾燥エーロゲルは、ゲルがもつ最初のモルホロジーを保持する。本発
明により得られるエーロゲルを超臨界乾燥するには、溶媒を充填したゲルを温度
制御された圧力容器中に入れ、そして該容器の圧力を溶媒の臨界圧力より高い圧
力にする(例えば、窒素ガスで充填することによって)。次いで容器を、溶媒の臨
界温度より高い温度に加熱する。数時間後、温度を一定に保持しながら容器から
圧力を徐々に抜く。所定時間冷却した後、大気圧にて容器からエーロゲルを取り
出す。
【0037】 フォームは、乾燥工程中の収縮のために密度が理論値より高い。 超臨界乾燥工程の前に、ゲルを超臨界乾燥により適した溶媒(例えば液体二酸
化炭素)中に混合してもよい。
【0038】 本発明のエーロゲルとそれらの製造法の利点は、このような溶媒交換工程を施
す必要がないという点である。水性系をベースとする公知の有機エーロゲルや無
機エーロゲルは、超臨界乾燥できる状態にする前に、常に少なくとも1回の溶媒
交換工程を必要とする。
【0039】 このようにして得られるエーロゲルは半透明で黄橙色であり、100nm未満の気
泡径を有する開放孔構造を示す。 本発明を使用して得られるエーロゲルもしくはエーロゲル様物質は、多くの異
なった応用分野に適用することができる。得られる物質は、一体構造のブロック
形態物(引き続き機械加工処理を施すことができる)であっても、あるいは顆粒(
規則的もしくは不規則の粒子や微粉末)であってもよい。最終物理的形態物の厳
密な性質は、最終的な応用分野に対するニーズに最もよく適合するように選定さ
れる。
【0040】 エーロゲルはそれ単独にて使用することもできるし、あるいは他の添加剤(例
えば、不透明剤、静電防止剤、着色剤、顔料、カーボンブラック、および滑剤な
ど)と混合して使用することもできる。エーロゲルはさらに、重合可能な他の種
々のポリマーと混合することによって、あるいは接着剤と混合することによって
互いに結び付けることができる。特に重要なのは、ポリイソシアネートエーロゲ
ルとイソシアネートベースの結合剤組成物との結合である。
【0041】 下記に可能性のある多くの用途を挙げるが、用途はこれらに限定されない。幾
らか又は充分に排気した条件下における、密閉された環境でのこれら物質の使用
。ある程度排気したシステムにガスを再充填して、低い熱伝導率および/または
改良された構造強度をもたせることができる。これらのシステムは、優れた断熱
特性および/または防音特性をもつことからかなり広範囲に使用されている。一
般的な応用分野としては、冷蔵庫、冷凍庫、および給湯装置等の電気器具におけ
る真空パネル; ソーラーシステム、冷凍車、および道路輸送車の断熱材; 建設工
業におけるパネル; または壁体に対するクラッド; などがある。他の応用分野は
、これらのエーロゲル様構造物の宇宙船用断熱材としての使用であり、宇宙での
真空によって優れた断熱材が自動的に誘導される。これらの物質から製造される
パネルを宇宙船におけるチョック(chock)や粒子吸収材(particle absorber)とし
て使用して、ソーラーダスト(solar dust)や他の星間粒子を捕捉することができ
る。さらに他の応用分野は高エネルギー物理学の分野であり、エーロゲルを使用
して高エネルギー粒子を捕捉し、この高エネルギー粒子を例えばチェレンコフ型
検出器により明視化することができる。上記の物質は、パイプ-イン-パイプ(pip
e-in-pipe)用断熱装置、油田用断熱装置、地域ガス暖房用断熱装置、および潜熱
蓄熱用装置においても使用することができる。さらに他の応用分野は、極低温貯
蔵タンクや極低温パイプの断熱である。高い耐熱性と高い消音特性とを併せ持っ
ていることから、航空産業や海洋用途(内側船体と外側船体との間の充填材)に対
して有用である。特に飛行機工業においては、優れた断熱特性と低重量とが組み
合わさって有利である。さらに他の応用分野は、美容、医療、もしくは農業用途
におけるキャリヤー物質または制御放出剤としての使用である(例えば、化学肥
料、殺虫剤、および除草剤の制御された放出と分配)。これらの物質は、内表面
積が大きいことから、(選択的な)吸収剤として、フィルターもしくはフィルター
膜として、および触媒担体として使用することができる。1つの特定の用途は、
これら物質の淡水化用途での使用である。特定の音響学的態様は、防音用途や消
音用途において、例えば、フラットパネル・スピーカーシステムあるいはインピ
ーダンス・マッチャー(impedance matcher)として使用することができる。これ
らの構造物は、選択的プローブまたはプローブ・キャリヤーとして使用すること
ができる。半透明性であるこれらサブグループの構造物は、採光用途向けの窓断
熱に対して使用することができる。さらに他の応用分野は、エーロゲルまたはエ
ーロゲル様構造物を炭化してカーボンエーロゲルを形成させることである。カー
ボンエーロゲルは、高エネルギー密度の貯蔵装置(バッテリー)における電極とし
て、あるいはコンデンサーとして使用することができる。カルボジイミドベース
のエーロゲルに対する1つの特定の応用分野は、高温安定性と優れた断熱性能と
が組み合わさったパイプ断熱およびパイプ-イン-パイプ断熱である。特に海底油
田の断熱では、こうした用途から大きな利点が得られる。
【0042】 以下に実施例を挙げて本発明を例示するが、これらの実施例によって本発明が
限定されることはない。 実施例1 所定量の高分子量MDI〔ハンツマン・ポリウレタンズ社から市販のスプラセク(
SUPRASEC)DNR; スプラセクは、ハンツマンICIケミカルズLLCの商標である〕を蓋
のないカップ中に計量した。次いでTHF(アルドリッチ社から市販のテトラヒドロ
フラン)を加え、混合物を撹拌して均一ブレンド(10重量%のスプラセクDNR)を得
た。触媒である1-メチルホスホレンオキシド(MPO)(ヘキストAGから市販)をマイ
クロリットルシリンジによって加え(ポリイソシアネート/触媒の重量比50)、ス
パチュラで10秒撹拌した後、キュアー時間を開始した。得られたゲルを超臨界乾
燥した。ゲルをバイアル中に入れ、窒素ガスを使用して室温にて加圧した。70バ
ールの圧力に達した後、容器を収容したオーブンの温度を250℃に上げた。窒素
圧力と温度を一定の状態に保持して、ゲルを連続的に2時間フラッシュした。温
度を一定に保持しながら、大気条件に達するまで容器から圧力を徐々に抜いた。
所定の冷却時間(15分)の後、乾燥したエーロゲルを容器から取り出した。
【0043】 得られたゲルは透明で、色はホワイト-イエロー(white-yellow)であった。得
られたゲルの密度は350kg/m3であった。エーロゲルに対するBrunauer-Emmet-Tel
ler窒素吸着法(BET)による測定によれば、比表面積が99.5m2/gであり、孔径が7.
2nmであった。
【0044】 実施例2 上記実施例1に記載の手順に従って、10重量%のスプラセクDNRを使用し、触媒
パッケージを種々変えて一連のゲルを製造した。表1は、触媒組成を変えること
によってゲルの表面積をどのように調節できるかを示している。CRは、ポリイソ
シアネート対触媒の重量比である。TMRは、三量化触媒として使用される第四ア
ンモニウム塩である。
【0045】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD ,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN, IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,L K,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK ,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,T M,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU ,ZA,ZW

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)有機ポリイソシアネートとカルボジイミド触媒と所望によ
    りイソシアネート反応性多官能化合物とを溶媒中にて混合する工程; b)前記混合
    物を充分に長い時間にわたって静止状態に保持してポリマーゲルを形成させる工
    程; およびc)こうして得られるゲルを超臨界的に乾燥する工程; を含む、ポリイ
    ソシアネートベースの有機エーロゲルの製造法。
  2. 【請求項2】 前記カルボジイミド触媒がホスホレンオキシドである、請求
    項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 前記カルボジイミド触媒が1-メチルホスホレンオキシドまた
    は1-フェニルホスホレンオキシドである、請求項2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 工程a)において三量化触媒も前記他の成分と共に混合する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 前記三量化触媒が、水酸化第四アンモニウム、アルカリ金属
    水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルコキシド、カルボン酸塩、およびト
    リアジン誘導体からなる群から選ばれる、請求項4記載の製造法。
  6. 【請求項6】 カルボジイミド触媒/三量化触媒の比が0.4〜2.5である、請
    求項4または5に記載の製造法。
  7. 【請求項7】 ポリイソシアネート/全触媒の比が10〜300である、請求項1
    〜6のいずれか一項に記載の製造法。
  8. 【請求項8】 前記有機ポリイソシアネートがポリメチレンポリフェニレン
    ポリイソシアネートである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造法。
  9. 【請求項9】 前記有機ポリイソシアネートが、全反応混合物の重量を基準
    として1〜25重量%の量にて使用される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造
    法。
  10. 【請求項10】 前記溶媒がテトラヒドロフランである、請求項1〜9のいず
    れか一項に記載の製造法。
  11. 【請求項11】 ポリカルボジイミド化学に基づいて製造した有機エーロゲ
    ル。
  12. 【請求項12】 100nm以下の孔径、100〜900kg/m3の範囲の密度、および10
    〜800m2/gの範囲の表面積を有する、請求項11記載のエーロゲル。
  13. 【請求項13】 請求項11または12記載のエーロゲルの管用断熱材としての
    使用。
JP2000585303A 1998-11-30 1999-10-18 ポリイソシアネートベースのエーロゲル Withdrawn JP2002531605A (ja)

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