JP2002531271A - 熱交換器の組立方法 - Google Patents

熱交換器の組立方法

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JP2002531271A
JP2002531271A JP2000585606A JP2000585606A JP2002531271A JP 2002531271 A JP2002531271 A JP 2002531271A JP 2000585606 A JP2000585606 A JP 2000585606A JP 2000585606 A JP2000585606 A JP 2000585606A JP 2002531271 A JP2002531271 A JP 2002531271A
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holding plate
box
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Abstract

(57)【要約】 自動車用の熱交換器の管保持板(18)および筒状ボックス(38)が、パッキン(28)の少なくとも一部を圧縮するために筒状ボックス(38)に対して行われるプレス操作と、管保持板(18)および筒状ボックス(38)を組み立てるために、クランプ片(26)に行われるクランプ操作と、特にクランプ操作時に、筒状ボックス(38)の反対側面(50)を、これらの側面(50)間で、ほぼ一定の間隔を保持して互いに接近しないように保持する保持操作とを含んでいる。本発明によると、外形寸法の小さい熱交換器を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、自動車用の熱交換器に関する。
【0002】 本発明は、熱交換器における管の保持板および筒状ボックスの組立方法に関し
、管保持板はクランプ手段を含み、パッキンを圧縮しながら、筒状ボックスの「
ヒール」、すなわち周辺耳縁で、このクランプ手段を支持するものである。
【0003】 このタイプの熱交換器は、フィン付きの管の束を有し、管の端は、保持板に設
けた孔に挿入される。保持板および筒状ボックスを気密に組み立てると、これら
が一緒になって、前記管の束と連通する区画が画定される。
【0004】 本発明の方法は、パッキンを少なくとも部分的に圧縮するために、筒状ボック
スに対して行われるプレス操作と、保持板および筒状ボックスを組み立てるため
に、クランプ手段をクランプ操作することを含むタイプのものである。
【0005】 このタイプの公知の方法では、プレス操作により、パッキンを予め圧縮し、次
いでクランプ操作時に、さらにパッキンを圧縮する。
【0006】 前記タイプの公知の熱交換器では、管の保持板および筒状ボックスの間の気密
性は、パッキンの周囲により確保され、パッキンは、保持板の周辺の溝に収容さ
れる。この溝には、筒状ボックスの周辺縁(またはヒール)も収容され、クラン
プ手段により、この周辺縁で支持される。クランプ手段は、たとえば、筒状ボッ
クスの縁に折り畳まれる脚片とすることができる。
【0007】 パッキンの周囲、ならびに筒状ボックスの縁を収容すると同時に、クランプ操
作時に、この縁を保持するために、従来は、こうした周辺溝の存在が必要不可欠
であった。
【0008】 実際、この溝がなければ、クランプ操作時に及ぼされる大きい圧力の作用で、
筒状ボックスの周辺縁が、内側に移動する傾向がでてくる。これにより、筒状ボ
ックスの側面が変形することとなる。
【0009】 保持板のほぼ平らな底を囲むこの溝により、熱交換器の外形寸法、特に幅の寸
法が大きくなってしまう。事実、前記保持板の外形寸法は、通常、フィンにより
画定される束の寸法よりもずっと大きい。
【0010】 ところで、現在の車両では、設備のために割り当てられる空間は、ますます制
限されてきており、従来と同等の熱性能を保持しながら、熱交換器の寸法を小さ
くすることが必要になっている。
【0011】 本発明の目的は、この問題を解決することにある。
【0012】 このため、本発明では、冒頭で定義したタイプの熱交換器の管の保持板および
筒状ボックスの組立方法であって、特にクランプ操作時に、筒状ボックスの反対
側面を、これらの側面間でほぼ一定の間隔を維持して、互いに接近しないように
保持するための、保持操作を含む方法を提案するものである。
【0013】 筒状ボックスの反対側面は、ほぼ一定の間隔で保持されるので、周辺を収容す
るのに従来は必要であった周辺溝を有しない、底が平らな保持板を使用できる。
これにより、周辺溝を備える従来の管の保持板に比べて、外形寸法の小さい保持
板とすることが可能になる。
【0014】 筒状ボックスの反対側面と隣接する筒状ボックスの周辺縁の複数区間で保持操
作を行うのが有利である。
【0015】 変形実施形態では、筒状ボックスの反対側面に対して、直接保持操作を実施す
る。
【0016】 筒状ボックスの周辺縁に作用を及ぼすことができるプレス手段により、プレス
操作を行うとき、このプレス手段を介して保持操作を行うのが有利である。
【0017】 この場合、保持操作は、プレス手段と筒状ボックスの周辺縁との間で、係合さ
せることにより行われる。
【0018】 プレス手段は、周辺耳縁の上面に設けられた溝に入ることができる突起を有す
るのが好ましい。
【0019】 変形実施形態では、プレス手段は、周辺耳縁の上面に入ることができる爪を備
えている。
【0020】 本発明の別の特徴は、上記の方法によって得られる熱交換器だって、この熱交
換器は、相互に組み立てられた少なくとも1つの管保持板および筒状ボックスを
含み、筒状ボックスが、その側面間の間隔をほぼ一定に保持するために、保持操
作時に使用可能な支持面を外側に備えるものに関する。
【0021】 本発明の好適な実施形態では、上記支持面は、筒状ボックスの周辺耳縁の上面
に設けられる。
【0022】 管保持板および筒状ボックスは、筒状ボックスの周辺縁の上面に折り畳まれる
クランプ片により組み立てられ、支持面は、クランプ片の間に含まれる上面の複
数領域に配置される。
【0023】 これらの支持面は、連続または不連続の溝、あるいは保持爪の作用によって生
じた窪みを備えることができる。
【0024】 本発明の他の特徴によれば、管保持板は、筒状ボックスの周辺耳縁を完全に収
容するための周辺溝を備えない、ほぼ平らな底を備えるものとされる。
【0025】 本発明は、機械組立型または蝋付け型の熱交換器に適用される。前者の場合、
管の端は、パッキンの一部をなす対応するフランジを挿入して、管保持板のフラ
ンジ内に収容される。後者の場合、管の端は、管保持板のフランジ内に直接収容
され、管保持板にろう付けされる。
【0026】 本発明は、1つまたは複数列の管を備える熱交換器に適用しうる。
【0027】 また本発明は、類似または同等の方法により得られる、先に定義した熱交換器
にも及ぶものである。
【0028】 単なる例として示す以下の説明では、添付図面を参照する。
【0029】 図1に示す熱交換器は、自動車の一部をなすものであり、エンジンの冷却ラジ
エータ、または車室の暖房ラジエータを構成している。この熱交換器は、たとえ
ばアルミニウム製の多数の管12の束10を含み、管12は、適宜の形状、たと
えば楕円形の断面を有する。
【0030】 これらの管は、単一列に沿って互いに平行に配置され、相互に平行な長方形の
金属プレートからなる複数のフィン14を貫通している。各管12の自由端16
は、管保持板18に機械的に支持されている。管12、フィン14および管の保
持板18は、アルミニウムを主成分とする金属材料からなっている。
【0031】 管保持板18は、ほぼ長方形の平らな基片20を有し、この基片20には、管
12に対応する寸法の嵌孔22が設けられている。各嵌孔22の縁には、フィン
14の方を向くフランジ24が設けられている。保持板18の基片20の周囲は
、歯または鋸歯に似たクランプ片26となっており、クランプ時に折り曲げ可能
となっている。
【0032】 管12の束10の反対側において、管保持板18には、圧縮可能なパッキン2
8が設けられている。このパッキン28は、管保持板18の基片20で支持され
る主片30を備えている。この主片30は平らであり、その周囲32は、クラン
プ片26により画定される管保持板18の内周まで延びている。
【0033】 パッキン28は、好ましくはエラストマーからなり、管保持板18のフランジ
24と対応する多数のフランジ34と共に形成される。各フランジ34は、管1
2の自由端16と、管保持板18の対応するフランジ24との間の気密性を確保
する。この気密性は、「オリーブ(olive)」とも称される適切な工具を通して、
各管12の自由端16を広げることによって、公知の要領で確保される。かくし
て、各フランジ34は、フィン14の方向にフランジ24からはみ出るリム36
を有する。
【0034】 図1〜図3に示す熱交換器は、さらに、管保持板18の基片20と、束12の
第1のフィンとの間で支持された、ほぼU字形の保護プレート37を備えている
。保護プレート37は、パッキンのリム36と、リム36の領域にある管12の
自由端16とを保護している。また保護プレート37は、束12の第1のフィン
4と管保持板18との間隔を、所定値に保っている。
【0035】 この熱交換器は、また、有利にはプラスチック材料を成形して構成される筒状
ボックス38を備えている。この筒状ボックス38の開口部には、周辺耳縁40
が設けられ、開口部は、ほぼ長方形をなしている。
【0036】 周辺耳縁40の下面42は、パッキン28に接触している。この下面42の内
周部は、下向きに突出する周辺リブ44となっており、この周辺リブ44は、後
述するように、パッキン28を圧縮している。
【0037】 前記耳縁40の上面46には、環状溝48が形成されている。環状溝48は、
好適には周辺耳縁40の全周に延びており、連続または不連続のいずれでもよい
【0038】 筒状ボックス38は、長手方向の側面、すなわち2つ反対側面50を有し、こ
の側面50は、周辺耳縁40と、ドーム型の頂部52とに連なっている。
【0039】 図1の熱交換器を組み立てるには、まず、それ自体公知の技術に従って、束1
0を管保持板18に組み付ける。この技術は、本発明の一部をなすものではない
【0040】 次に、図2に示すように、筒状ボックス38の周辺耳縁40を、パッキン28
の周囲32の上面に配置する。クランプ片26は、折り曲げられていない最初の
状態にある。
【0041】 次いで、プレス手段54を用いてプレス操作を行う。プレス装置54は、筒状
ボックス38を通すことができる開口部58を有するプレート56を備えている
。プレス手段54の、開口部58の周囲には、間隔をあけて、複数の突起60が
設けられ、この突起60は、周辺耳縁40の上面46に形成された支持面62で
支持可能となっている。これらの突起60は、周辺耳縁40の上面46において
、クランプ片26の複数の個所で支持されるようになっている。
【0042】 プレス作業を実施するには、適切な機械により、矢印F1の方向にプレス手段
54を移動するだけでよい。これにより、パッキン28は予備圧縮される。予備
圧縮中、パッキン28の周囲32は圧縮され、周辺耳縁40の周辺リブ44は、
パッキン28の芯体と接触する。
【0043】 その後、プレス手段54により、パッキン28の圧縮を保持しながら、適切な
クランプ手段(図示せず)によりクランプする。このクランプ操作は、矢印F2
で示すように、クランプ片26に対して行われる(図3)。折り曲げられたクラ
ンプ片26の端は、上面46における環状溝48内に突入する。
【0044】 しかし、クランプ操作中はプレス作用が保持されるので、筒状ボックス38の
側面50は、ほぼ一定の距離のところに保持され、従って、クランプ手段により
及ぼされる大きな応力によって、互いに接近する恐れはない。
【0045】 図1〜図3の実施例では、プレス手段54の突起60を介して、両側面50に
それぞれ隣接する周辺耳縁40の2つの区間64(図3)に保持作用が及ぼされ
る。
【0046】 熱交換器の管保持板18は、筒状ボックスの耳縁を収容するための溝を備えて
いないので、熱性能は同じであっても、寸法、特に幅L(図1)が、公知の熱交
換器の管保持板におけるよりも狭い。
【0047】 図4、図5の実施形態は、図1〜図3と基本的には同じ構成であるが、筒状ボ
ックス38の周辺耳縁40の上面66が、ほぼ平らなとなっている点が相違して
いる。さらに、プレス手段54は、前記の実施形態の突起60の代わりに、爪6
8を備えている。
【0048】 この爪68は、プレス操作時に、耳縁に食い込み、耳縁の長手方向の側面を保
持し、従って、筒状ボックスの側面50を保持する。そのため、プレスおよびク
ランプ操作が終了すると、爪の作用によって生じた窪みは、上面66のクランプ
歯の間の領域に留まる。
【0049】 さらに、図4、図5の実施形態では、管保持板18の基片20に、小さい周辺
溝70が設けられている。この周辺溝70には、パッキン28の周囲32が入る
ようになっており、筒状ボックスの周縁全体を保持するためのものではない。実
際には、図1〜図3の実施形態のように、この溝をなくして、底を平らにしても
よい。
【0050】 図4では、筒状ボックスの周辺部は、パッキンから離れて示されているが、プ
レス手段54は、パッキンに接近させるために、筒状ボックスを移動させる。前
記の実施形態と同様に、パッキンの圧縮は、プレス手段54により行われ(図5
)、圧縮を維持するとともに、クランプを行う。
【0051】 本発明は、例として挙げた前述の実施形態に制限させるものではなく、他の変
形実施形態を含むものである。 特に、側面50の保持は、他の方法でも実施可能であり、たとえば、側面50
に直接作用を及ぼして、筒状ボックスの側面50と一体成形される「アイレット
」または「耳状つまみ」型の突起に、ピンまたは同等物を係合させてもよい。
【0052】 以上、本発明を、単一列の管を備える熱交換器に関して説明したが、本発明は
、複数列の管を備える熱交換器にも適用できる。
【0053】 しかも、本発明は、機械組立型の熱交換器に制限されず、管保持板に管の束を
直接ろう付けするろう付け型の熱交換器にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 クランプによって組み立てられる管保持板および筒状ボックスを備える、本発
明の第1の実施形態による熱交換器の要部断面図である。
【図2】 プレスおよびクランプ前の熱交換器を示す、図1と同様の部分の縮小断面図で
ある。
【図3】 プレス中およびクランプ前の熱交換器を示す、図2と同様の部分の断面図であ
る。
【図4】 組立およびプレス前の、本発明の第2の実施形態による熱交換器の要部断面図
である。
【図5】 プレスおよびクランプ後の、図4と同様の断面図である。
【符号の説明】
10 束 12 管 14 フィン 16 自由端 18 管保持板 20 基片 22 嵌孔 24 フランジ 26 クラップ片 28 パッキン 30 主片 32 周囲 34 フランジ 36 リム 37 保護プレート 38 筒状ボックス 40 周辺耳縁 42 下面 44 周辺リブ 46 上面 48 環状溝 50 側面 52 頂部 54 プレス手段 56 プレート 58 開口部 60 突起 62 支持面 64 区間 66 上面 68 爪 70 周辺溝

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の熱交換器の管保持板プレート(18)および筒状ボ
    ックス(38)の組立方法であって、管保持板が、パッキン(28)を圧縮しな
    がら、筒状ボックスの周辺耳縁(40)で支持可能なクランプ片(26)を備え
    、 パッキンの少なくとも一部を圧縮するために、筒状ボックスに対して行われる
    プレス操作と、管保持板(18)および筒状ボックス(38)を相互に組み立て
    るために、クランプ手段(26)に対して行われるクランプ操作と、 クランプ操作時に、筒状ボックス(38)の反対側面(50)を、これらの側
    面(50)間でほぼ一定の間隔を維持して互いに接近しないように保持する保持
    操作とを含むことを特徴とする組立方法。
  2. 【請求項2】 保持操作を、筒状ボックスの反対側面(50)と隣接する筒
    状ボックス(38)の周辺耳縁(40)の複数の区間(64)で行うことを特徴
    とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 保持操作を、筒状ボックス(38)の反対側面に直接行うこ
    とを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 プレス操作を、筒状ボックスの周辺耳縁(40)に作用を及
    ぼすことができるプレス手段(54)により行うことを特徴とする請求項1また
    は2記載の方法。
  5. 【請求項5】 保持操作を、プレス手段(54)と筒状ボックス(38)の
    周辺耳縁(40)との間で係合させることにより行うことを特徴とする請求項4
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 プレス手段(54)は、周辺耳縁(40)の上面に設けられ
    た環状溝(48)に入ることができる突起(60)を含むことを特徴とする請求
    項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 プレス手段(54)は、周辺耳縁(40)の上面(66)に
    入ることができる爪(68)を含むことを特徴とする請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 相互に組み立てられた少なくとも1つの管保持板および筒状
    ボックスを含み、前記筒状ボックス(38)は、筒状ボックスの側面(50)間
    の間隔をほぼ一定に保持するために、保持操作時に使用可能な支持面(62)を
    外側に備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法によって
    得られる熱交換器。
  9. 【請求項9】 支持面(62)は、筒状ボックス(38)の周辺耳縁(40
    )の上面(46)(66)に設けられていることを特徴とする請求項8記載の熱
    交換器。
  10. 【請求項10】 管保持板(18)および筒状ボックス(38)は、筒状ボ
    ックスの周辺耳縁(40)の上面(46)に折り畳まれるクランプ片(26)に
    より組み立てられ、支持面(62)が、クランプ片(26)の間における上面(
    46)(66)の複数領域に配置されていることを特徴とする請求項9記載の熱
    交換器。
  11. 【請求項11】 支持面が、連続または不連続の環状溝(48)を含むこと
    を特徴とする請求項9記載の熱交換器。
  12. 【請求項12】 支持面は、保持爪(68)の作用によって生じた窪みを含
    むことを特徴とする請求項9または10に記載の熱交換器。
  13. 【請求項13】 管保持板(18)は、筒状ボックスの周辺耳縁を完全に収
    容するための周辺溝を備えない、ほぼ平らな基片(20)を有することを特徴と
    する請求項8〜12のいずれかに記載の熱交換器。
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