JP2002530684A5 - - Google Patents
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Description
【書類名】明細書
【発明の名称】 電子機能ユニットの保護装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路、回路構成要素、負荷装置、センサのような電子機能ユニットを、電磁放射、容量結合、振動のような妨害に対して保護するための装置であって、機能ユニットまたは機能グループが、妨害に対して異なる感度を有するユニット部分およびまたはグループ部分(S1;S2,A1,A2;D,CAN)に分割され、妨害に対して異なる感度を有するユニット部分またはグループ部分に、ケーシング(4,5,8)から構成された妨害に対する異なる遮蔽部が割り当てられ、少なくとも2つの遮蔽部(4,5;5,8)が高い遮蔽効率または遮蔽係数の遮蔽部となるように相互作用することを特徴とする装置において、
ユニット部分またはグループ部分が、ケーシング(4,5,8)を通って案内される導体(1,2,13,15,23,24,25,26)に接続され、この導体がそれぞれコンデンサ(C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7;C8〜C13)を介してケーシング(4,5,8)に容量結合されていることを特徴とする装置。
【請求項2】
異なる感度を有するユニット部分またはグループ部分が、それぞれ別個のケーシング(4,5,8)内に配置されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
他の全てのユニット部分またはグループ部分よりも、電磁放射、容量結合、又は、振動に関して感度のよいユニット部分またはグループ部分を収容する第1のケーシング(4)が、少なくとも1個の他のケーシング(5または8)によって取り囲まれ、この他のケーシング内に他のユニット部分またはグループ部分(S2,A1,A2)が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
すべてのケーシング(4,5)を取り囲む最終ケーシング(8)に、プラグ要素(7)が設けられ、最終ケーシング(8)内に配置されたユニット部分またはグループ部分(D,CAN)のすべての導体(23,24,25,26)がこのプラグ要素に案内されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の装置。
【請求項5】
プラグ要素(7)に案内された導体(1,22,23,24,25)が、それぞれ1個のコンデンサ(C8,C9,C10,C11,C12)を介して接続要素(9)に接続され、この接続要素がコンデンサ(C13)を介して、この装置の最も外側にあるケーシング(8)に容量結合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の装置。
【請求項6】
第1のケーシング(4)内に配置されたユニット部分またはグループ部分がヨーレートセンサであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一つに記載の装置。
【請求項7】
第1のケーシング(4)を取り囲む第2のケーシング(5)内に配置されたユニット部分またはグループ部分が、横方向加速度センサ(S2)と、横方向加速度センサおよびヨーレートセンサ用の信号処理段(A2)であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一つに記載の装置。
【請求項8】
第1と第2のケーシング(4,5)を取り囲む第3のケーシング(8)内に配置されたユニット部分またはグループ部分が、ネットワーク(D)、信号プロセッサとバスインターフェースであることを特徴とする請求項3〜7のいずれか一つに記載の装置。
【請求項9】
ケーシング(4,5,8)が振動を減衰する連結要素(10)を介して互いに連結されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の装置。
【請求項10】
この装置の最も外側にあるケーシング(8)が自動車の熱導出部分に金属で接触するように連結されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、回路、回路構成要素、負荷装置、センサ等のような電子機能ユニットおよびまたは機能グループを、電磁放射、容量結合、振動等のような妨害に対して保護するための装置に関する。
【0002】
アンチロックコントロールシステム(ABS)、トラクションスリップコントロールシステム(TCS)および走行安定性コントロールシステム(ESP)のような自動車コントロールシステムの上記電子機能ユニットおよびまたは機能グループの場合には、感知した測定量を妨害されることなく検出および評価しなければならない。なぜなら、機能ユニットおよびまたは機能グループによって検出し評価した測定量が、安全上重要なブレーキングに影響を与えるかブレーキングを開始し、このブレーキングが自動車の走行状態を自動的に変更するからである。自動車コントロールシステムで使用される電子機能ユニットおよびまたは機能グループは公知のごとく、設定され安定した高い周波数のクロックで運転されるデジタル評価回路よりも低い周波数の敏感な入力段を有する測定値ピックアップを備えている。その際公知のごとく、動作クロックの基本周波数を有する妨害信号が発生する。この妨害信号は狭帯域であるがしかし、比較的に大きな振幅をとり得る。更に、アース体(アースループ)に通じる回路技術的に共通の基準導体の電位ずれによって妨害結合となり、更に、大きな送信出力を有する携帯電話などが機能ユニットおよびまたは機能グループのすぐ近くで作動するときに、携帯電話およびまたは他の送信機による敏感な機能ユニットおよびまたは機能機能グループのEMC干渉が生じることになる。これらの電気的な妨害のほかに、振動、温度作用、ねじれ等のような機械的な妨害が機能ユニットおよびまたは機能グループに影響を及ぼす。
【0003】
そこで、本発明の根底をなす課題は、安全技術上重要な測定量を妨害されることなく検出、評価および伝送するための装置を提供することである。
【0004】
この課題は本発明に従い、請求項1の特徴によって解決される。
【0005】
本発明は、機能ユニットおよびまたは機能グループが、妨害に対して異なる感度を有するユニット部分およびまたはグループ部分に分割され、ユニット部分およびまたはグループ部分の感度に対応して、異なる遮蔽部が割り当てられ、少なくとも2つの遮蔽部が高い効率または係数の遮蔽部となるように相互作用するという基本思想から出発する。機能ユニットおよびまたは機能グループを、妨害に対して異なる感度を有するユニット部分およびまたはグループ部分に分割することにより、機械的および電気的な妨害に対する遮蔽部を、ユニット部分およびまたはグループ部分の感度に依存して形成することができる。その際、ユニット部分およびまたはグループ部分に割り当てられる遮蔽部の構造が同じであるので、遮蔽部はその作用が高い効率または係数となるように付加的に相互作用する。本発明は、内側の範囲が高い遮蔽作用を有し、最も外側の範囲が低い遮蔽作用を有し、遮蔽される範囲の常に同じ遮蔽による遮蔽の段階づけによって構成されている段階的な遮蔽部によって、妨害に対する感度に応じて遮蔽部の遮蔽度に対して、ユニット部分およびまたはグループ部分およびまたは機能ユニットおよびまたは機能グループを割り当てることにより、安全上重要な測定量を妨害されることなく検出、評価および伝送することができるという認識に基づいている。
【0006】
その際、異なる感度を有するユニット部分およびまたはグループ部分は、それぞれ別個のケーシング内に配置されている。別個のケーシングに配置することにより、一方では、ユニット部分およびまたはグループ部分の機械的な保護が達成され、他方では各々のケーシングが同じまたは異なる遮蔽部を備えることができる。更に、別個のケーシング内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分は簡単に組み立ておよび製作可能である。
【0007】
ユニット部分およびまたはグループ部分が、ケーシングを通って案内される導体に接続され、この導体がそれぞれコンデンサを介してケーシングに容量結合されていると有利である。遮蔽された別個のケーシングはアースに対して高周波妨害パルスを短絡させるので、妨害結合およびEMC干渉(電磁干渉)が防止される。ケーシングと回路周囲とは導電的に接触しない。
【0008】
敏感なユニット部分およびまたはグループ部分を収容する第1のケーシングが、少なくとも1個の他のケーシングによって取り囲まれ、この他のケーシング内に、小さな感度を有する他のユニット部分およびまたはグループ部分が配置されていることにより、個々の別個のケーシングの遮蔽は、高い全体効率または係数となるように付加的に相互作用する。この場合、外側の最終ケーシングによる遮蔽部が最も低い効率を有し、他のすべての遮蔽されたケーシングによって取り囲まれた最も内側のケーシングによる遮蔽が最高の全体効率を有する。従って、装置は段滝状に取り囲むケーシングによって分割された複数の電子的なユニット部分およびまたはグループ部分からなっている。その際、外側のケーシングによって包囲される内側のケーシングは、包囲するケーシングの空間内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分よりも、電磁放射または容量結合に対して敏感に反応する電子的なユニット部分およびまたはグループ部分を収容する。
【0009】
有利な実施形によれば、すべてのケーシングを取り囲む最終ケーシングに、プラグ要素が設けられ、最終ケーシング内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分のすべての導体がこのプラグ要素に案内されている。この最終ケーシング内には、プラグ要素(接続プラグ、コネクタ)のほかに、機能ユニットおよびまたは機能グループ全体を消費装置、例えば自動車の車体に機械的に固定するための要素が一体化されている。
【0010】
プラググ要素に案内された導体が、それぞれ1個のコンデンサを介して接続要素に接続され、この接続要素がコンデンサを介して最終ケーシングに容量結合されていることにより、このケーシングと電気的な回路周辺部とが導電的に接触しない。簡単な構造ユニットが得られる。
【0011】
電子的な機能ユニットおよびまたは機能グループは好ましくは閉じた構造体として形成されている。この閉じた構造体の場合には、複数の測定量が共通の1つの測定個所で検出され、測定場所でデジタル化され、場合によっては信号技術的に予備処理され、そして適当なインターフェース、例えばバスを経て、このインターフェースの接続機器、例えばESP(電子式安定性プログラム)制御装置に伝送される。そのために、第1のケーシング内には、ユニット部分およびまたはグループ部分として、妨害に対して高い感度を有するヨーレートセンサが配置されている。このようなヨーレートセンサは一般的に可動の機械的構造体を備えている。この構造体は周期的に励振される電気−機械コンバータを備えている。センサが励起された振動に対して垂直な軸線回りに回転すると、振動運動が測定量、すなわち角速度に比例するコリオリ力となる。コリオリ力によって、励起された振動に対して直交する第2の振動が、機械−電気コンバータで励起される。この第2の信号は異なる測定方法によって検出することができる。この場合、検出された量は、ヨーレートセンサに作用する旋回レートの度合として役立つ。
【0012】
好ましい実施の形態によれば、第1のケーシングを取り囲む第2のケーシング内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分が、横方向加速度センサおよび縦方向加速度センサであり、横方向加速度センサおよびまたは縦方向加速度センサとヨーレートセンサ用の信号処理段である。このユニット部分およびまたはグループ部分は前述の妨害に対して小さな感度を有する。なぜなら、その信号振幅が大きいからである。
【0013】
本発明の他の有利な実施形では、第1と第2のケーシングを取り囲む第3のケーシング内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分が、ネットワーク、特に信号プロセッサとバスコントローラである。センサと信号処理段から来る信号をデジタル処理し、バス接続部CAN(コントローラ領域ネットワーク)のためにフォーマットするネットワークは、ボード(組み立てユニット)に配置されている。
【0014】
本発明は基本的には、ケーシングによって遮蔽された機能ユニットおよびまたは機能グループのユニット部分がそれぞれ、このケーシングによって遮蔽されないユニット部分と共に、両ユニット部分を一緒に包囲するケーシングによって取り囲まれるという原理に基づいている。この場合、この包囲原理は、要求される全体遮蔽作用が達成されるまで、段滝(カスケード)状に続けられる。この場合好ましくは、ケーシングと機能ユニットおよびまたは機能グループのユニット部分との導電接続が行われず、各々のケーシングとこのケーシングへの電気的供給部とが常に容量結合される。厳密な電気分離の例外として、接続部C3,C7だけを形成することができる。この接続部は実施形によれば、コンデンサを持たないブリッジとして、対応するケーシングとアースを直接接続する。この構成によって、所定の場合、経験的な試験で生じるように、遮蔽を改善することができる。
【0015】
ケーシングは振動を減衰する連結要素を介して互いに連結されている。この連結要素は同様に、その全体作用が高い効率の全体減衰を生じ、別個の各々のケーシングを個別減衰する。
【0016】
好ましくは金属製または導電製のケーシングは車体に導電的にねじ止めされている。この場合、カスケード状の遮蔽により、遮蔽されたケーシング内で、安全上重要な測定量にひずみを生じる電気的妨害または高周波妨害が発生しない。直接的な金属接触は同時に、ケーシング相互の良好な熱導出と、車体への最終ケーシングの熱導出を可能にする。金属製ケーシングは同時に、充分な精度でヨーレートおよび横方向加速度およびまたは縦方向加速度を測定するために必要である充分な機械的ねじれ剛性を生じる。振動減衰手段により、騒音を生じる音響的共鳴現象と、車体を介しての固体伝送音干渉が、ヨーレートセンサの出力信号にひずみを生じることが防止される。
【0017】
本発明の実施の形態が図に示してある。次に、この実施の形態について詳しく説明する。
【0018】
図1は本発明の原理的な装置を説明するためのものである。回路の機能ユニットおよびまたは機能グループのユニット部分およびまたはグループ部分の重要な構成要素だけが記号で示してある。自動車の走行安定性コントロール(ESP)のためのセンサ装置を例にして本発明を説明する。自動車の走行状態に影響を与える装置は、センサS1を備えている。このセンサは特に付設された励起増幅器を備えた電気−機械コンバータと、付設された信号記録増幅器を備えた機械−電気コンバータとからなっている。信号記録増幅器と励起増幅器を備えたヨーレートセンサS1は、ケーシング4によって取り囲まれ、導体12を介して供給導体1,2に並列に接続されている。導体13はヨーレートセンサS1と、ケーシング4の外側に選択的に設けられる信号処理段A1とを接続する。特に、信号記録増幅器と励起増幅器を一体化した、ヨーレートを検出するためのクオーツ音叉であるセンサS1は同時に、最も故障しやすい機能ユニットである。なぜなら、電気−機械コンバータが音叉の機械的な振幅に左右されるからである。電気−機械コンバータに固定接続された機械−電気コンバータは、励起された電気−機械コンバータと同じ振動数の信号を供給する。しかし、この信号の振幅は旋回レートに比例する。ヨーレートセンサで使用されるコンバータ本体は、制御偏差として、信号としての電荷を発生する。妨害(外乱)に対するこの信号の感度は大きい。なぜなら、信号が非常に小さな振幅を有するからである。
【0019】
このように形成されたユニット部分S1を取り囲むケーシング4は導電的に形成され、C1,C2,C3を介してS1の導体12,13に容量結合されている。実施の形態の変形では、コンデンサを有していないブリッジB3としての接続部C3が、導体12に導電的に接続されている。遮蔽されたケーシング4は他のケーシング5によって取り囲まれている。この他のケーシング内には、他のユニット部分、例えば横方向加速度センサおよびまたは縦方向加速度センサS2が配置されている。この加速度センサは横方向加速度を検出するためのシリコン要素からなっている。横方向加速度センサS2は導体14を介して供給導体1,2に接続されている。横方向加速度センサS2は導体15を介して信号処理段A2に選択的に接続されている。従って、ケーシング5内には、横方向加速度センサS2、信号処理段A2および信号処理段A1が配置されている。信号処理段A1,A2は導体16,17を介して供給導体1,2に接続されている。導電性ケーシング5から、導体1,13,15,2が外に延びている。この機能ユニットS2,A1,A2とケーシングとは、導電的に接触しない。供給導体1,13,15,2はコンデンサC4,C5,C6,C7を介してケーシング5に容量結合されている。他の変形では、ブリッジB7としての接続部C7は導体2に導電的に接続されている。ユニット部分S1,S2,A1,A2はボード(組み立てユニット)3に機械的に固定されている。
【0020】
導電性のケーシング5は他の最終ケーシング8によって取り囲まれている。この最終ケーシングはネットワークDを有し、このネットワークは入力側がケーシング5から外に案内された導体13,15に接続されている。ネットワークDは例えばアナログ−デジタルコンバータと、デジタル−アナログコンバータと、コントローラからなっている。このコントローラは組み立てユニット3から来る信号をデジタル処理し、バスインターフェースのためにフォーマットする。バスインターフェースは特にCANインターフェースとして形成されている。バスインターフェースCANを備えたネットワークは導体18を介して供給導体1,2に接続されている。
【0021】
有利な実施の形態では、信号処理段A1,A2が省略されているので、その機能はネットワークDでデジタルで実施される。その際、デジタル信号プロセッサとして形成されたネットワークDでは、センサS1,S2の信号処理と、ヨーレートセンサS1の電気−機械コンバータの励起を引き受ける。
【0022】
最終ケーシング8はプラグ要素7を備えている。このプラグ要素まで、組み立てユニット6の信号出力部19,20,21,22が案内されている。信号出力部19〜22とプラグピンを接続する導体23〜26と、供給導体1はそれぞれ、コンデンサC8,C9,C10,C11,C12を介して接続要素9に接続されている。接続要素9はコンデンサC13を介して外側のケーシング8に接続され、かつ供給導体2に接続されている。このケーシング8とユニット部分D,CANは導電的に接触しない。
【0023】
この配置構造は次のような原理に基づいている。すなわち、ケーシング4,5によって遮蔽された機能ユニットのユニット部分が、このケーシング4または5によって遮蔽されていないユニット部分と共に、両ユニット部分を一緒に包囲するケーシングによって一緒に取り囲まれ、例えばS1が遮蔽されたケーシング4と遮蔽されたケーシング5と遮蔽されたケーシング8によって取り囲まれるかまたはS2,A1,A2が遮蔽されたケーシング5と遮蔽されたケーシング8によって取り囲まれる原理に基づいている。この包囲原理は、妨害に対する異なる感度を有するユニット部分の要求される全体の遮蔽が達成されるまで、カスケード(段滝)状にまたは階段状に続けられる。この場合、電気的なユニット部分に対するケーシングの導電的な接続は行われず、常に、ケーシング4,5,8と、このケーシング4,5,8内の電気的な供給部1,2,13,15,23,24,25,26との間の容量結合が行われる。ケーシング4,5,8は振動を減衰除去する連結要素10を介して連結されている。この連結要素の作用は同様にカスケード状である。ケーシング4は振動を減衰するようにケーシング5(詳しく示していない)に連結され、ケーシング5は振動を減衰する連結要素10を介して振動を減衰するようにケーシング8に連結されている。
【0024】
金属製の最終ケーシング8は好ましくは自動車の車体に導電的にボルト止めされている。この場合、カスケード状の遮蔽によって、許容されない電気的な妨害または高周波妨害が発生しない。なぜなら、遮蔽が達成されるからである。自動車の走行安定性のために必要であるような安全技術上の測定量がひずみを有することができないので、制御プログラムにおけるエラー励起またはエラーが確実に閉め出される。
【0025】
直接的な金属接触は同時に、最終ケーシング8から車体への良好な熱導出を可能にする。金属製の最終ケーシング8は同時に、上記の構造と関連して、他のケーシング5,4を介して、ヨーレートと横方向加速度を充分な精度で測定するために必要である充分な機械的ねじれ剛性を生じる。振動減衰手段により、ケーシング内部の音響的共鳴振動や車体を介しての固体伝送音作用が、センサS1、特に機械−電気コンバータの出力信号にひずみを生じることが防止される。
【0026】
図2は本発明の実施の形態を示している。この場合、同じ部品には同じ参照符号が用いられている。図1に示した機能ユニットおよびまたは機能グループまたはユニット部分およびまたはグループ部分の位置は参照符号によって明らかである。実際の実施では、コンデンサC4,C5,C6,C7は貫通型コンデンサとして形成されている。ボード3,6(組み立てユニット)は可撓性の導体フィルム11によって接続されている。金属製の最終ケーシング8は舌片12を介して自動車の車体に直接ねじ止めされているかあるいは車体に対する金属製ホルダーにねじ止めされている。この構造体はプラグ7を介してケーブルハーネスに接続されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
遮蔽されたケーシングを備えた回路の概略図である。
【図2】
図1の実施の形態を示す図である。
【発明の名称】 電子機能ユニットの保護装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路、回路構成要素、負荷装置、センサのような電子機能ユニットを、電磁放射、容量結合、振動のような妨害に対して保護するための装置であって、機能ユニットまたは機能グループが、妨害に対して異なる感度を有するユニット部分およびまたはグループ部分(S1;S2,A1,A2;D,CAN)に分割され、妨害に対して異なる感度を有するユニット部分またはグループ部分に、ケーシング(4,5,8)から構成された妨害に対する異なる遮蔽部が割り当てられ、少なくとも2つの遮蔽部(4,5;5,8)が高い遮蔽効率または遮蔽係数の遮蔽部となるように相互作用することを特徴とする装置において、
ユニット部分またはグループ部分が、ケーシング(4,5,8)を通って案内される導体(1,2,13,15,23,24,25,26)に接続され、この導体がそれぞれコンデンサ(C1,C2,C3,C4,C5,C6,C7;C8〜C13)を介してケーシング(4,5,8)に容量結合されていることを特徴とする装置。
【請求項2】
異なる感度を有するユニット部分またはグループ部分が、それぞれ別個のケーシング(4,5,8)内に配置されていることを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
他の全てのユニット部分またはグループ部分よりも、電磁放射、容量結合、又は、振動に関して感度のよいユニット部分またはグループ部分を収容する第1のケーシング(4)が、少なくとも1個の他のケーシング(5または8)によって取り囲まれ、この他のケーシング内に他のユニット部分またはグループ部分(S2,A1,A2)が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
すべてのケーシング(4,5)を取り囲む最終ケーシング(8)に、プラグ要素(7)が設けられ、最終ケーシング(8)内に配置されたユニット部分またはグループ部分(D,CAN)のすべての導体(23,24,25,26)がこのプラグ要素に案内されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の装置。
【請求項5】
プラグ要素(7)に案内された導体(1,22,23,24,25)が、それぞれ1個のコンデンサ(C8,C9,C10,C11,C12)を介して接続要素(9)に接続され、この接続要素がコンデンサ(C13)を介して、この装置の最も外側にあるケーシング(8)に容量結合されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の装置。
【請求項6】
第1のケーシング(4)内に配置されたユニット部分またはグループ部分がヨーレートセンサであることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一つに記載の装置。
【請求項7】
第1のケーシング(4)を取り囲む第2のケーシング(5)内に配置されたユニット部分またはグループ部分が、横方向加速度センサ(S2)と、横方向加速度センサおよびヨーレートセンサ用の信号処理段(A2)であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一つに記載の装置。
【請求項8】
第1と第2のケーシング(4,5)を取り囲む第3のケーシング(8)内に配置されたユニット部分またはグループ部分が、ネットワーク(D)、信号プロセッサとバスインターフェースであることを特徴とする請求項3〜7のいずれか一つに記載の装置。
【請求項9】
ケーシング(4,5,8)が振動を減衰する連結要素(10)を介して互いに連結されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の装置。
【請求項10】
この装置の最も外側にあるケーシング(8)が自動車の熱導出部分に金属で接触するように連結されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、回路、回路構成要素、負荷装置、センサ等のような電子機能ユニットおよびまたは機能グループを、電磁放射、容量結合、振動等のような妨害に対して保護するための装置に関する。
【0002】
アンチロックコントロールシステム(ABS)、トラクションスリップコントロールシステム(TCS)および走行安定性コントロールシステム(ESP)のような自動車コントロールシステムの上記電子機能ユニットおよびまたは機能グループの場合には、感知した測定量を妨害されることなく検出および評価しなければならない。なぜなら、機能ユニットおよびまたは機能グループによって検出し評価した測定量が、安全上重要なブレーキングに影響を与えるかブレーキングを開始し、このブレーキングが自動車の走行状態を自動的に変更するからである。自動車コントロールシステムで使用される電子機能ユニットおよびまたは機能グループは公知のごとく、設定され安定した高い周波数のクロックで運転されるデジタル評価回路よりも低い周波数の敏感な入力段を有する測定値ピックアップを備えている。その際公知のごとく、動作クロックの基本周波数を有する妨害信号が発生する。この妨害信号は狭帯域であるがしかし、比較的に大きな振幅をとり得る。更に、アース体(アースループ)に通じる回路技術的に共通の基準導体の電位ずれによって妨害結合となり、更に、大きな送信出力を有する携帯電話などが機能ユニットおよびまたは機能グループのすぐ近くで作動するときに、携帯電話およびまたは他の送信機による敏感な機能ユニットおよびまたは機能機能グループのEMC干渉が生じることになる。これらの電気的な妨害のほかに、振動、温度作用、ねじれ等のような機械的な妨害が機能ユニットおよびまたは機能グループに影響を及ぼす。
【0003】
そこで、本発明の根底をなす課題は、安全技術上重要な測定量を妨害されることなく検出、評価および伝送するための装置を提供することである。
【0004】
この課題は本発明に従い、請求項1の特徴によって解決される。
【0005】
本発明は、機能ユニットおよびまたは機能グループが、妨害に対して異なる感度を有するユニット部分およびまたはグループ部分に分割され、ユニット部分およびまたはグループ部分の感度に対応して、異なる遮蔽部が割り当てられ、少なくとも2つの遮蔽部が高い効率または係数の遮蔽部となるように相互作用するという基本思想から出発する。機能ユニットおよびまたは機能グループを、妨害に対して異なる感度を有するユニット部分およびまたはグループ部分に分割することにより、機械的および電気的な妨害に対する遮蔽部を、ユニット部分およびまたはグループ部分の感度に依存して形成することができる。その際、ユニット部分およびまたはグループ部分に割り当てられる遮蔽部の構造が同じであるので、遮蔽部はその作用が高い効率または係数となるように付加的に相互作用する。本発明は、内側の範囲が高い遮蔽作用を有し、最も外側の範囲が低い遮蔽作用を有し、遮蔽される範囲の常に同じ遮蔽による遮蔽の段階づけによって構成されている段階的な遮蔽部によって、妨害に対する感度に応じて遮蔽部の遮蔽度に対して、ユニット部分およびまたはグループ部分およびまたは機能ユニットおよびまたは機能グループを割り当てることにより、安全上重要な測定量を妨害されることなく検出、評価および伝送することができるという認識に基づいている。
【0006】
その際、異なる感度を有するユニット部分およびまたはグループ部分は、それぞれ別個のケーシング内に配置されている。別個のケーシングに配置することにより、一方では、ユニット部分およびまたはグループ部分の機械的な保護が達成され、他方では各々のケーシングが同じまたは異なる遮蔽部を備えることができる。更に、別個のケーシング内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分は簡単に組み立ておよび製作可能である。
【0007】
ユニット部分およびまたはグループ部分が、ケーシングを通って案内される導体に接続され、この導体がそれぞれコンデンサを介してケーシングに容量結合されていると有利である。遮蔽された別個のケーシングはアースに対して高周波妨害パルスを短絡させるので、妨害結合およびEMC干渉(電磁干渉)が防止される。ケーシングと回路周囲とは導電的に接触しない。
【0008】
敏感なユニット部分およびまたはグループ部分を収容する第1のケーシングが、少なくとも1個の他のケーシングによって取り囲まれ、この他のケーシング内に、小さな感度を有する他のユニット部分およびまたはグループ部分が配置されていることにより、個々の別個のケーシングの遮蔽は、高い全体効率または係数となるように付加的に相互作用する。この場合、外側の最終ケーシングによる遮蔽部が最も低い効率を有し、他のすべての遮蔽されたケーシングによって取り囲まれた最も内側のケーシングによる遮蔽が最高の全体効率を有する。従って、装置は段滝状に取り囲むケーシングによって分割された複数の電子的なユニット部分およびまたはグループ部分からなっている。その際、外側のケーシングによって包囲される内側のケーシングは、包囲するケーシングの空間内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分よりも、電磁放射または容量結合に対して敏感に反応する電子的なユニット部分およびまたはグループ部分を収容する。
【0009】
有利な実施形によれば、すべてのケーシングを取り囲む最終ケーシングに、プラグ要素が設けられ、最終ケーシング内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分のすべての導体がこのプラグ要素に案内されている。この最終ケーシング内には、プラグ要素(接続プラグ、コネクタ)のほかに、機能ユニットおよびまたは機能グループ全体を消費装置、例えば自動車の車体に機械的に固定するための要素が一体化されている。
【0010】
プラググ要素に案内された導体が、それぞれ1個のコンデンサを介して接続要素に接続され、この接続要素がコンデンサを介して最終ケーシングに容量結合されていることにより、このケーシングと電気的な回路周辺部とが導電的に接触しない。簡単な構造ユニットが得られる。
【0011】
電子的な機能ユニットおよびまたは機能グループは好ましくは閉じた構造体として形成されている。この閉じた構造体の場合には、複数の測定量が共通の1つの測定個所で検出され、測定場所でデジタル化され、場合によっては信号技術的に予備処理され、そして適当なインターフェース、例えばバスを経て、このインターフェースの接続機器、例えばESP(電子式安定性プログラム)制御装置に伝送される。そのために、第1のケーシング内には、ユニット部分およびまたはグループ部分として、妨害に対して高い感度を有するヨーレートセンサが配置されている。このようなヨーレートセンサは一般的に可動の機械的構造体を備えている。この構造体は周期的に励振される電気−機械コンバータを備えている。センサが励起された振動に対して垂直な軸線回りに回転すると、振動運動が測定量、すなわち角速度に比例するコリオリ力となる。コリオリ力によって、励起された振動に対して直交する第2の振動が、機械−電気コンバータで励起される。この第2の信号は異なる測定方法によって検出することができる。この場合、検出された量は、ヨーレートセンサに作用する旋回レートの度合として役立つ。
【0012】
好ましい実施の形態によれば、第1のケーシングを取り囲む第2のケーシング内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分が、横方向加速度センサおよび縦方向加速度センサであり、横方向加速度センサおよびまたは縦方向加速度センサとヨーレートセンサ用の信号処理段である。このユニット部分およびまたはグループ部分は前述の妨害に対して小さな感度を有する。なぜなら、その信号振幅が大きいからである。
【0013】
本発明の他の有利な実施形では、第1と第2のケーシングを取り囲む第3のケーシング内に配置されたユニット部分およびまたはグループ部分が、ネットワーク、特に信号プロセッサとバスコントローラである。センサと信号処理段から来る信号をデジタル処理し、バス接続部CAN(コントローラ領域ネットワーク)のためにフォーマットするネットワークは、ボード(組み立てユニット)に配置されている。
【0014】
本発明は基本的には、ケーシングによって遮蔽された機能ユニットおよびまたは機能グループのユニット部分がそれぞれ、このケーシングによって遮蔽されないユニット部分と共に、両ユニット部分を一緒に包囲するケーシングによって取り囲まれるという原理に基づいている。この場合、この包囲原理は、要求される全体遮蔽作用が達成されるまで、段滝(カスケード)状に続けられる。この場合好ましくは、ケーシングと機能ユニットおよびまたは機能グループのユニット部分との導電接続が行われず、各々のケーシングとこのケーシングへの電気的供給部とが常に容量結合される。厳密な電気分離の例外として、接続部C3,C7だけを形成することができる。この接続部は実施形によれば、コンデンサを持たないブリッジとして、対応するケーシングとアースを直接接続する。この構成によって、所定の場合、経験的な試験で生じるように、遮蔽を改善することができる。
【0015】
ケーシングは振動を減衰する連結要素を介して互いに連結されている。この連結要素は同様に、その全体作用が高い効率の全体減衰を生じ、別個の各々のケーシングを個別減衰する。
【0016】
好ましくは金属製または導電製のケーシングは車体に導電的にねじ止めされている。この場合、カスケード状の遮蔽により、遮蔽されたケーシング内で、安全上重要な測定量にひずみを生じる電気的妨害または高周波妨害が発生しない。直接的な金属接触は同時に、ケーシング相互の良好な熱導出と、車体への最終ケーシングの熱導出を可能にする。金属製ケーシングは同時に、充分な精度でヨーレートおよび横方向加速度およびまたは縦方向加速度を測定するために必要である充分な機械的ねじれ剛性を生じる。振動減衰手段により、騒音を生じる音響的共鳴現象と、車体を介しての固体伝送音干渉が、ヨーレートセンサの出力信号にひずみを生じることが防止される。
【0017】
本発明の実施の形態が図に示してある。次に、この実施の形態について詳しく説明する。
【0018】
図1は本発明の原理的な装置を説明するためのものである。回路の機能ユニットおよびまたは機能グループのユニット部分およびまたはグループ部分の重要な構成要素だけが記号で示してある。自動車の走行安定性コントロール(ESP)のためのセンサ装置を例にして本発明を説明する。自動車の走行状態に影響を与える装置は、センサS1を備えている。このセンサは特に付設された励起増幅器を備えた電気−機械コンバータと、付設された信号記録増幅器を備えた機械−電気コンバータとからなっている。信号記録増幅器と励起増幅器を備えたヨーレートセンサS1は、ケーシング4によって取り囲まれ、導体12を介して供給導体1,2に並列に接続されている。導体13はヨーレートセンサS1と、ケーシング4の外側に選択的に設けられる信号処理段A1とを接続する。特に、信号記録増幅器と励起増幅器を一体化した、ヨーレートを検出するためのクオーツ音叉であるセンサS1は同時に、最も故障しやすい機能ユニットである。なぜなら、電気−機械コンバータが音叉の機械的な振幅に左右されるからである。電気−機械コンバータに固定接続された機械−電気コンバータは、励起された電気−機械コンバータと同じ振動数の信号を供給する。しかし、この信号の振幅は旋回レートに比例する。ヨーレートセンサで使用されるコンバータ本体は、制御偏差として、信号としての電荷を発生する。妨害(外乱)に対するこの信号の感度は大きい。なぜなら、信号が非常に小さな振幅を有するからである。
【0019】
このように形成されたユニット部分S1を取り囲むケーシング4は導電的に形成され、C1,C2,C3を介してS1の導体12,13に容量結合されている。実施の形態の変形では、コンデンサを有していないブリッジB3としての接続部C3が、導体12に導電的に接続されている。遮蔽されたケーシング4は他のケーシング5によって取り囲まれている。この他のケーシング内には、他のユニット部分、例えば横方向加速度センサおよびまたは縦方向加速度センサS2が配置されている。この加速度センサは横方向加速度を検出するためのシリコン要素からなっている。横方向加速度センサS2は導体14を介して供給導体1,2に接続されている。横方向加速度センサS2は導体15を介して信号処理段A2に選択的に接続されている。従って、ケーシング5内には、横方向加速度センサS2、信号処理段A2および信号処理段A1が配置されている。信号処理段A1,A2は導体16,17を介して供給導体1,2に接続されている。導電性ケーシング5から、導体1,13,15,2が外に延びている。この機能ユニットS2,A1,A2とケーシングとは、導電的に接触しない。供給導体1,13,15,2はコンデンサC4,C5,C6,C7を介してケーシング5に容量結合されている。他の変形では、ブリッジB7としての接続部C7は導体2に導電的に接続されている。ユニット部分S1,S2,A1,A2はボード(組み立てユニット)3に機械的に固定されている。
【0020】
導電性のケーシング5は他の最終ケーシング8によって取り囲まれている。この最終ケーシングはネットワークDを有し、このネットワークは入力側がケーシング5から外に案内された導体13,15に接続されている。ネットワークDは例えばアナログ−デジタルコンバータと、デジタル−アナログコンバータと、コントローラからなっている。このコントローラは組み立てユニット3から来る信号をデジタル処理し、バスインターフェースのためにフォーマットする。バスインターフェースは特にCANインターフェースとして形成されている。バスインターフェースCANを備えたネットワークは導体18を介して供給導体1,2に接続されている。
【0021】
有利な実施の形態では、信号処理段A1,A2が省略されているので、その機能はネットワークDでデジタルで実施される。その際、デジタル信号プロセッサとして形成されたネットワークDでは、センサS1,S2の信号処理と、ヨーレートセンサS1の電気−機械コンバータの励起を引き受ける。
【0022】
最終ケーシング8はプラグ要素7を備えている。このプラグ要素まで、組み立てユニット6の信号出力部19,20,21,22が案内されている。信号出力部19〜22とプラグピンを接続する導体23〜26と、供給導体1はそれぞれ、コンデンサC8,C9,C10,C11,C12を介して接続要素9に接続されている。接続要素9はコンデンサC13を介して外側のケーシング8に接続され、かつ供給導体2に接続されている。このケーシング8とユニット部分D,CANは導電的に接触しない。
【0023】
この配置構造は次のような原理に基づいている。すなわち、ケーシング4,5によって遮蔽された機能ユニットのユニット部分が、このケーシング4または5によって遮蔽されていないユニット部分と共に、両ユニット部分を一緒に包囲するケーシングによって一緒に取り囲まれ、例えばS1が遮蔽されたケーシング4と遮蔽されたケーシング5と遮蔽されたケーシング8によって取り囲まれるかまたはS2,A1,A2が遮蔽されたケーシング5と遮蔽されたケーシング8によって取り囲まれる原理に基づいている。この包囲原理は、妨害に対する異なる感度を有するユニット部分の要求される全体の遮蔽が達成されるまで、カスケード(段滝)状にまたは階段状に続けられる。この場合、電気的なユニット部分に対するケーシングの導電的な接続は行われず、常に、ケーシング4,5,8と、このケーシング4,5,8内の電気的な供給部1,2,13,15,23,24,25,26との間の容量結合が行われる。ケーシング4,5,8は振動を減衰除去する連結要素10を介して連結されている。この連結要素の作用は同様にカスケード状である。ケーシング4は振動を減衰するようにケーシング5(詳しく示していない)に連結され、ケーシング5は振動を減衰する連結要素10を介して振動を減衰するようにケーシング8に連結されている。
【0024】
金属製の最終ケーシング8は好ましくは自動車の車体に導電的にボルト止めされている。この場合、カスケード状の遮蔽によって、許容されない電気的な妨害または高周波妨害が発生しない。なぜなら、遮蔽が達成されるからである。自動車の走行安定性のために必要であるような安全技術上の測定量がひずみを有することができないので、制御プログラムにおけるエラー励起またはエラーが確実に閉め出される。
【0025】
直接的な金属接触は同時に、最終ケーシング8から車体への良好な熱導出を可能にする。金属製の最終ケーシング8は同時に、上記の構造と関連して、他のケーシング5,4を介して、ヨーレートと横方向加速度を充分な精度で測定するために必要である充分な機械的ねじれ剛性を生じる。振動減衰手段により、ケーシング内部の音響的共鳴振動や車体を介しての固体伝送音作用が、センサS1、特に機械−電気コンバータの出力信号にひずみを生じることが防止される。
【0026】
図2は本発明の実施の形態を示している。この場合、同じ部品には同じ参照符号が用いられている。図1に示した機能ユニットおよびまたは機能グループまたはユニット部分およびまたはグループ部分の位置は参照符号によって明らかである。実際の実施では、コンデンサC4,C5,C6,C7は貫通型コンデンサとして形成されている。ボード3,6(組み立てユニット)は可撓性の導体フィルム11によって接続されている。金属製の最終ケーシング8は舌片12を介して自動車の車体に直接ねじ止めされているかあるいは車体に対する金属製ホルダーにねじ止めされている。この構造体はプラグ7を介してケーブルハーネスに接続されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】
遮蔽されたケーシングを備えた回路の概略図である。
【図2】
図1の実施の形態を示す図である。
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