【発明の詳細な説明】関連出願
本願は、1997年10月7日出願の米国特許出願第08/946,065号
の一部継続出願である。発明の分野
本発明は、薬理学的活性剤を含み、従来製品と比較した場合に、優れたin vit
ro及びin vivo特性を有する投与形態に関する。この錠剤は、活性剤と、任意の
被膜を含めて、様々な薬理学的添加剤とを一緒に含む熱成形粒子を含む。発明の背景
幾つかのタイプの薬理学的製品、例えば、ロバスタチン(lovastatin)の様な抗
コレステロール剤(anticholesterolemics)にとっては、高Cmax(任意の時間に
おける最高プラズマ濃度)及び大きなA.U.C.(プラズマ濃度対時間のプロ
ットの曲線下の面積によって測定される吸収された薬剤の全量)の達成は望まし
いものである。然しながら、ロバスタチン及びそのタイプのその他の薬剤の乏し
い溶解性は、それらの目標達成を不確実なものとする。
本発明は、二成分粒子、好ましくは、活性剤と溶解剤だけを含む微小球を使用
する投与形態に関する。この粒子は、活性及び溶解成分を液体フラッシュ条件に
掛けて、直接、微小球又は非球状粒子を製造する事によって造られた乾燥、固体
分散体である。それらが或る量の溶解剤を含む場合は、この粒子は、同じタイプ
で、同じ量の溶解剤を含まない製品よりも、経口投与された時に、高いCmax及
びA.U.C.値を与える製品として使用される。
活性剤と界面活性剤の様な溶解剤との溶融ブレンドは、以前に開示されている
。
米国特許第4,944,949号明細書は、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)
と、ポロキサマー(poloxamer)の様な非イオン界面活性剤とのミセルを記載して
いる(第5欄31行)。ミセルは、界面活性剤分子が球状構造に配列した、芯に
疎水性領域を持ち、その他の表面に親水性領域を持った凝集体である。1:5.
7〜1:50の薬剤:界面活性剤比が第12欄57行に記載されている。
米国特許第5,281,420号明細書は、15%〜75%のテブフェロン(t
ebuferone)と、25%〜65%のポロキサマー界面活性剤を含む固体分散体のテ
ブフェロン抗炎症剤を開示している(第1欄35〜51行)。
米国特許第5,525,353号明細書は、刺激剤と一緒に溶融ブレンドされ
る、便軟化剤としてのポロキサマー界面活性剤を含む緩下剤組成物に関するもの
である。界面活性剤対刺激剤との比は、2:1〜20:1である(第2欄22行
)。この組成物は、硬いゼラチンカプセルで投与される。
EPO出願0317780(1989年5月31日公開)は、ジヒドロピリジ
ンカルシウムチャンネルブロッカーとポロキサマー界面活性剤を含む急速放出及
び持続放出組成物を開示している。この急速放出組成物は、0.15:1〜0.
5:1のヒドロキシプロピルメチルセルロース対ジヒドロピリジン/ポロキサマ
ー複合体を含有する(第6頁48〜49行)。この複合体は、1:1〜1:10
の薬剤対界面活性剤比を含む(第6頁25〜27行)。
1994年及び1997年の日付の刊行物で、BASF社は、溶融押出し薬剤
/ポリマー生成物を開示している。然し、それらの調製の詳細は開示されていな
い。
WO97/02017(1997年1月23日公開)は、ポロキサマーポリマ
ー中の活性成分の固体分散体を含む経口投与形態について検討している。活性剤
対ポロキサマーの比は、0.1:1.0〜10.0:1.0である(第3頁28
行)。
米国特許第4,727,109号明細書は、活性剤及び、親水性成分、疎水性
成分及び溶解剤とから成るキャリヤー系を含む液体製剤を開示している。親水性
成分は、ポリエチレングリコール又はポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレ
ン共重合体であっても良い(第2欄35〜44行参照)。
米国特許第5,456,923号明細書は、二つのものを一緒に押出して、そ
の押出物を粉砕する事によって製造した、ポリマー中の薬剤の固体分散体を記載
している。ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレンコポリマーが、第3欄3
3〜34行に可塑剤として記載されている。
米国特許第5,292,461号明細書は、活性剤を湿潤剤と一緒に噴霧して
製造したペレットに関するものである。ポリエチレングリコールが、潤滑剤とし
て記載されており(第7欄62行)、活性成分の放出に影響を及ぼす剤として記
載されている(第8欄1〜2行)。ポロキサマーは、界面活性剤として引用され
ている(第7欄65行)。
この技術は、ポリマー溶解剤と活性剤とをブレンドして、安定な、乾燥粒子、
特に均一サイズの微小球を直接に製造する事に成功していない。発明の要約
本発明は、活性剤と溶解剤のみを含む粒子、及び投与形態、例えば、それらか
ら造られるカプセル及び錠剤並びにそれらの投与形態を製造する為の熱成形方法
に関する。
本発明の投与形態は、薬理学的添加剤と一緒に熱成形される粒子を含む事が出
来る。これらの投与形態、例えば、キャプレット(caplet)、カプセル及び錠剤は
、非常に安定で、微小球のない同じ活性剤の送達に関して、そこにある活性剤に
対して改善されたin vitro溶解性及びin vivo機能を与える。経口投与形態が一
般的である。
球形であれば、本発明の粒子は、容易に流動性であり、それらが使用される製
品のタイプに拘わりなく、加工並びに消費者への送達が促進される。発明の詳細な説明
特に述べない限り、ここに引用される全ての割合は、全組成物重量を基準とし
た重量割合である。
本発明の粒子は、少なくとも一種の活性剤と、少なくとも一種の溶解剤とを熱
成形方法、例えば、液体フラッシュ加工又は押出しに掛ける事によって造られる
。
微小球を製造する為の液体フラッシュ及びフラッシュフロー方法は、当該技術
分野では公知である。一つの方法は、米国特許出願第08/874,215号
(1997年6月13日出願)に記載の装置を使用する。又、液体フラッシュ方
法は、米国特許第5,683,720号明細書に記載されている。両者の記載内
容は、ここに参照によって導入される。
米国特許第5,445,769号明細書及び第5,458,823号明細書は
、液体フラッシュ微小球を製造するのに利用できる装置を示している。これらの
記述は、又、ここに参照によって導入される。
更に、押出し混合は、本発明の粒子を製造する為に使用する事が出来る。幾つ
かの好ましい実施態様では、活性成分とポリマー溶解剤は、共融混合物又はその
他の薬剤/溶解剤混合物を生成する為に、適当な割合で組合される。供給原料
本発明で使用される粒子は、液体フラッシュ方法を使用して球状化されるか、
又はその他の熱成形方法を使用して粒子にされた二成分供給原料から製造される
。この供給原料は、唯一の成分として、
(a)約5%〜約80%の少なくとも一種の活性成分、及び
(b)約95%〜約20%の少なくと一種のポリマー溶解剤、
とを含む。
約10%〜約95%、好ましくは30%〜約90%、最も好ましくは約40%
〜約80%の活性剤を含む薬剤/溶解剤の組合せは、一般に、粒子を製造するの
に有用である。約20%〜40%の活性剤と約80%〜60%の溶解剤とを含む
組合せは、微小球を製造するのに非常に有効である。非球状粒子は、約60:4
0〜約75:25の薬剤:溶解剤比を含むのが好ましい。幾つかのケースでは、
過剰の溶解剤が使用されて、活性剤は溶解剤によって包み込まれるか或いは被覆
される。
本発明において有用な活性成分は、大多数のグループの治療薬から選択する事
ができる。それぞれのクラスとしては、次の治療範疇のものが挙げられる:エー
ス抑制剤(ace-inhibitor)、アルカロイド、制酸剤、鎮痛剤、同化剤、抗アレル
ギー剤、抗狭心症剤、抗不整脈剤、喘息、抗生物質、抗コレステロール、抗痙攣
剤、抗血液凝固剤、抗降下剤、抗下痢製剤、抗催吐剤、抗ヒスタミン、抗高血圧
、
抗感染、抗炎症、抗脂質剤、抗躁鬱、抗偏頭痛剤、抗催吐、抗精神病、抗血栓症
剤、抗甲状腺製剤、同化薬、抗肥満剤、抗寄生虫、抗精神病、抗発熱、抗痙攣、
抗血栓、抗腫瘍剤、抗咳止め、抗潰瘍剤、抗尿酸血症剤(anti-uricemic agent)
、不安解消剤、食欲刺激剤、食欲抑制剤、ベーターブロッキング剤、気管支拡張
剤、心臓血管剤、大脳拡張剤、キレート剤、コレシステキニン(cholecystekinin
)拮抗剤、化学治療剤、知覚活性剤、避妊薬、冠拡張剤、鎮咳剤、鬱血除去剤、
脱臭剤、皮膚病剤、糖尿病剤、利尿、皮膚軟化剤、酵素、赤血球生成薬、去痰剤
、妊娠剤、殺真菌剤、胃腸剤、成長調節剤、ホルモン置換剤、高血糖剤、低血糖
剤、イオン交換樹脂、緩下剤、偏頭痛治療、鉱物補給、粘液溶解、麻酔、神経弛
緩剤、神経筋剤、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)、栄養添加剤、末梢血
管拡張剤、ポリペプチド、プロスタグランジン、向精神、レニン抑制剤、呼吸刺
激剤、鎮静薬、ステロイド、刺激剤、交感神経遮断、乾燥甲状腺製剤、トランキ
ライザー、子宮弛緩剤、膣製剤、血管収縮剤、血管拡張剤、めまい剤、ビタミン
、傷治療剤等。
本発明で使用されても良い活性剤としては、アセトアミノフェン;酢酸;その
緩衝形態を含めたアセチルサリチル酸;アクリバスチン;アルブテロール及びそ
の硫酸塩;アルコール;アルカリ燐酸塩;アラントイン;アロエ;酢酸アルミニ
ウム、炭酸塩、塩素化水和物及び水酸化物;アルプロゾラム(alprozolam);アミ
ノ酸、アミノ安息香酸;アモキシリン、アンピシリン、アムサクリン(amsacrine
);アムサログ(amsalog);アネトール(anethole);アスコルビン酸;アスパルタ
ーム;アステミゾール;アテノロール;アザチジン及びそのマレエート;バシト
ラシン;バルサムペルー;BCNU(カルムスチン);ベクロメタソンジプロピ
オネート;ベンゾカイン;安息香酸;ベンゾフェノン;過酸化ベンソイル;ベン
ツキアミド及び塩酸ベンツキアミド;ベタネコール;ビオチン、ビサコジル;ビ
スマスサブサリチレート;ボルニルアセテート;ブロモフェニラミン及びそのマ
レエート;バスピロン;カフェイン;カラミン;炭酸カルシウム、カシネート(c
asinate)及び水酸化物;樟脳;カプトプリル(captopril);カスカラサグラダ;
ヒマシ油;セファクロール;セファドロキシル;セファレキシン;セントリジン
(centrizine)及び塩酸セントリジン;セチルアルコール;セチルピリジニウム
クロライド;キレート鉱物;クロラムフェニコール;塩酸クロルサイクリジン;
クロルヘキシジングルコネート;クロルキシレノール;クロロペントスタチン;
クロルフェニラミン及びそのマレエート及びタンネート;クロルプロマジン;コ
レスチラミン樹脂;クロリンビタルトレート;軟骨形成刺激タンパク質;シメチ
ジン及び塩酸シメチジン;塩酸シンナメドリン;シタロプラム(citalopram);ク
エン酸;クラリトロマイシン;クレマスチン及びそのフマレート;クロニジン及
びその塩酸塩;クロルフィブレート;ココアバター;肝油;コデイン及びそのフ
マレート及びホスフェート;コルチゾンアセテート;シプロフロキサチンHCL
(ciprofloxacin HCL);シアノコバラミン(cyanocobalamin);塩酸シクリジン;
シプロヘパジン及び塩酸シプロヘパジン;ダントロン(danthron);マレイン酸デ
クスブロムフェニラミン;デキストロメトルファン及びそのハロゲン化水素化物
;ジアゼパム;ジブカイン;ジクロラールフェナゾン;ジクロフェン及びそのア
ルカリ金属塩;ジクロフェナクナトリウム;ジゴキシン;ジヒドロエルゴタミン
及びその水素化物/メシレート;ジルチアゼム;ジメチコン;ジオキシベンゾン
;ジフェニルドラミン及びそのシトレート;ジフェニルドラミン及び塩酸ジフェ
ニルドラミン;ジバルプロエクス(divalproex)及びそのアルカリ金属塩;ドクセ
ートカルシウム、カリウム及びナトリウム;ドキシサイクリン水和物;ドキシラ
ミンスクシネート;ドロナビノール;エファロキサン;エナラプリル;エノキサ
チン;エルゴタミン及びそのタルトレート;エリスロマイシン;エストロピペー
ト;エチニルエストラジオール;エフェドリン;エピネフィリンビタルトレート
;エリトロポイエチン;オイカリプトール;ファモチジン;フェノプロフェン及
びその金属塩;第一鉄フマレート、グルコネート及びスルフェート;フルオキセ
チン;葉酸;フォスフェニトイン;5−フルオロウラシル(5−FU);フルオ
キセチン及び塩酸フルオキセチン;フロセミド;ガバペンタン;ケンタマイシン
;ゲムフィブロジル;グリピジド(glipizide);グリセリン;グリセリルステア
レート;グラニセトロン及び塩酸グラニセトロン;グリセオフルビン;成長ホル
モン;グアフェネシン;ヘキシルレゾルシノール;ヒドロクロロチアジド;ヒド
ロコドン及びそのタルトレート;ヒドロコルチゾン及びそのアセテート;8−ヒ
ドロキシキノリンスルフェート;ヒドロキシジン及びそのパモエート及び塩酸塩
;イブプロフェン;インドメタシン;イノシトール;インスリン;ヨウ素;トコ
ン(吐根);鉄;イソソルビド及びそのモノ−及びジナイトレート;イソキシカ
ム(isoxicam);ケタミン;カオリン;ケトプロフェン;乳酸;ラノリン;レシチ
ン;ロイプロライドアセテート(leuprolideacetate);リドカイン及びその塩酸
塩;リフィノプリル;リオトリックス;ロラタジン(loratadine);ロバスタチン
;黄体形成ホルモン;LHRH(黄体形成ホルモン置換ホルモン);炭酸マグネ
シウム、水酸化マグネシウム、サリチル酸マグネシウム及び三珪酸マグネシウム
;メクリジン及び塩酸メクリジン;メフェナム酸;メクロフェナミック酸(meclo
fenamic acid);ナトリウムメクロフェナメート;酢酸メドロキシプロゲステロ
ン;マンデル酸メテナミン;メントール;塩酸メペリジン;メタプロテレノール
スルフェート;メトスコポラミン及びそのナイトレート;メトセルギド(methser
gide)及びそのマレエート;メチルニコチネート;メチルサリチレート;メチル
セルロース;メトスクシミド;メトクロパラミド及びそのハロゲン化物/水和物
;メトロニダゾール及び塩酸メトロニダゾール;メトロプロトールタルトレート
;ミコナゾールナイトレート;鉱油;ミノキシジル;モルヒネ;ナプロキセン及
びそのアルカリ金属ナトリウム塩;ニフェジピン;ネオマイシンスルフェート;
ナイアシン;ニアシナミド;ニコチン;ニコチナミド;ニトログリセリン;ノノ
キシノール−9;ノルエチンドロン及びそのアセテート;ニスタチン;オクトキ
シノール;オクトキシノール−9;オクチルジメチルPABA;オクチルメトキ
シシンナメート;オメガ−3ポリ不飽和脂肪酸;オメプラゾール;オンダンセト
ロン及び塩酸オンダンセトロン;オキソリン酸;オキシベンゾン;オキシトリフ
ィリン;パラ−アミノ安息香酸(PABA);パディメート−O;パラメタジオ
ン;ペンタスタチン;はっか油;ペンタエリスリトールテトラナイトレート;ペ
ントバルビタールソーダ;ペルフェナジン;フェネルジンスルフェート;フェニ
ンダミン及びそのタルトレート;フェニラミンマレエート;フェノバルビタール
;フェノール;フェノルフタレン;フェニレフリン及びそのタンネート及び塩酸
フェニレフリン;フェニルプロパノラミン及びその塩酸塩;フェニトイン;ピル
メノール(pirmenol);ピロキシカム及びその塩;ポリマイシン(polymicin)Bス
ルフェート;塩化カリウム及びナイトレート;プラゼパム;塩酸プロカインアミ
ド;プロカテロール;プロメタジン及び塩酸プロメタジン;プロポキシフェン及
び塩酸プロポキシフェン及びナプシレート;プラミラセチン(pramiracetin);プ
ラモキシン及びその塩酸塩;プロクロルペラジン及びそのマレエート;プロパノ
ロール及び塩酸プロパノロール;プロメタジン及び塩酸プロメタジン;プロパノ
ロール;プソイドエフェドリン及びそのスルフェート及び塩酸プソイドエフェド
リン;ピリドキシン;ピロラミン及び塩酸ピロラミン及びタンネート;キナプリ
ル(quinapril);キニジングルコネート及びスルフェート;キネストロール;ラ
リトリン(ralitoline);ラニタジン(ranitadine);レゾルシノール;リボフラビ
ン;サリチル酸;スコポラミン;ごま油;サメ肝油;シメチコン;炭酸水素ナト
リウム、シトレート及び弗化物;ナトリウムモノフルオロホスフェート;スクラ
ルファート;サルファントキサゾール(sulfanethoxazole);サルファサラジン(s
ulfasalazine);硫黄;スマトリプタン及びそのスクシネート;タクリン及び塩
酸タクリン;テオフィリン;テルフェナジン;チエチルペラジン及びそのマレエ
ート;チモロール及びそのマレエート;チオペリドン;トリメトレキセート(tri
metrexate);トリアゾラム;トレチノイン;塩酸テトラサイクリン;トルメチン
;トルナフテート;トリクロサン;トリメトベンズアミド及び塩酸トリメトベン
ズアミド;トリペレナミン及び塩酸トリペレナミン;塩酸トリポリジン;ウンデ
シレン酸;バンコマイシン;ベラパミルHCl;ビダリビン(vidaribine)ホスフ
ェート;ビタミンA、B、C、D、B1、B2、B6、B12、E、及びK;ウイッ
チヘーゼル;塩酸キシロメタゾリン;亜鉛;硫酸亜鉛;ウンデシレン酸亜鉛が挙
げられる。混合物及それらの薬理学的に受容可能な塩及びその他の活性剤が使用
できる。
特に、有用な活性剤は、溶けにくい固体活性剤で、その溶解性及び放出性が本
発明において使用される溶解剤によって高められる。これらの剤としては、H2
拮抗剤、非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)を含めた鎮痛薬、抗コレステロ
ール剤、抗アレルギー剤及び抗偏頭痛剤が挙げられる。
本発明において使用が考えられるH2拮抗剤としては、シメチジン、塩酸ラニ
チジン、ファモチジン、ニザチジン、エブロチジン、ミフェンチジン、ロキサチ
ジン、ピサチジン及びアセロキサチジンが挙げられる。
鎮痛剤としては、アスピリン、アセトアミノフェン、アセトアミノフェン+カ
フェイン及び非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)、例えば、アスピリン及び
イブプロフェンが挙げられる。
有用なNSAIDとしては、イブプロフェン、ジクロフェナク及びそのアルカ
リ金属塩、フェノプロフェン及びその金属塩、ケトブロフェン、ナプロキセン及
びそのアルカリ金属塩及びピロキシカム及びその塩が挙げられる。
抗コレステロール剤としては、広範囲の液体降下剤か挙げられる。その中では
、胆汁酸金属イオン封鎖剤、HMG−CoAリダクトース抑制剤及びスタチン、
例えば、ロバスタチン、プロバスタチン等である。
有用な抗アレルギー剤としては、ヒドリコドン及びそのタルトレート、クレマ
スチン及びそのフマレート、アザタジン(azatadine)及びそのマレエート、アセ
トアミノフェン、ヒドロキシジン及びそのパモエート及び塩酸塩、クロルフェニ
ラミン及びそのマレエート及びタンネート、プソイドエフェドリン及びそのスル
フェート及び塩酸プソイドエフェドリン、ブロモフェニラミン及びそのマレエー
ト、デキストロメトルファン及びそのハロゲン化水素化物、ロラタジン(loratad
ine)、フェニレフリン及びそのタンネート及び塩酸フェニレフリン、メトスコポ
ラミン及びそのナイトレート、フェニルプロパノラミン及び塩酸フェニルプロパ
ノラミン、コデイン及び塩酸コデイン、コデイン及びそのホスフェート、テルフ
ェナジン、アクリバスチン(acrivastine)、アステミゾール、セトリジン(cetriz
ine)及び塩酸セトリジン、フェニンダミン及びそのタルトレート、トリペレナミ
ン及び塩酸トリペレナミン、シプロヘプタジン及び塩酸シプロヘプタジン、プロ
メタジン及び塩酸プロメタジン、及びピリラミン及び塩酸ピリラミン及びタンネ
ートが挙げられる。
有用な抗偏頭痛剤としては、ジバルプロエクス(divalproex)及びそのアルカリ
金属塩、チモロール及びそのマレエート、プロパノロール及びそのハロゲン化水
素化物、エルゴタミン及びそのタルトレート、カフェイン、スマトリプタン及び
そのスクシネート、ジヒドロエルゴタミン及びその水素化物/メシレート、メト
セルガイド(methsergide)及びそのマレエート、イソメテプテンミュケート(isom
etheptene mucate)、及びジクロルアルフェナゾンが挙げられる。
使用できるその他のクラスの薬剤には、抗嘔吐薬がある。有用な抗嘔吐薬とし
ては、メクリジン及び塩酸メクリジン、ヒドロキシジン及び塩酸ヒドロキシジン
及びパモエート、ジフェンヒドラミン(diphenhydramine)及び塩酸ジフェンヒド
ラミン、プロクロルペラジン及びそのマレエート、ベンズキナミド及び塩酸ベン
ズキナミド、グラニセトロン及び塩酸グラニセトロン、ドロナビノール、ビスマ
スサブサリチリレート、プロメタジン及び塩酸プロメタジン、メトクロピラミド
及びそのハロゲン化物/水和物、クロルプロマジン、トリメトベンズアミド及び
塩酸トリメトベンズアミド、トリエチルペラジン及びそのマレエート、スコポラ
ミン、ペルフェナジン、及びオンダンストロン及び塩酸オンダンストロンが挙げ
られる。
本発明において使用するその他の活性成分としては、止瀉薬、例えば、インモ
ニウム(immonium)AD、抗ヒスタミン、鎮咳薬、消炎剤、ビタミン及び息清涼剤
(breath freshener)が挙げられる。又、本発明において使用が考えられるものと
しては、抗不安薬、例えば、キサナクス(Xanax);抗精神病薬、例えば、クロザ
リル及びハルドン(Haldon);抗ヒスタミン、例えば、セルダン(Seldane)、ヒス
マナル(Hismanal)、リラフェン(Relafen)、及びタビスト(Tavist);抗嘔吐薬、
例えば、キトリル(Kytril)及びセサメット(Cesamet);気管支拡張薬、例えば、
ベントリン(Bentolin)、プロベンチル(Proventil);抗うつ剤、例えば、プロザ
ック(Prozac)、ゾロフト(zoloft)、及びパキシル(Paxil);抗偏頭痛薬、例えば
、イミグラン(Imigran);ACE−抑制剤、例えば、バソテック(Vasotec)、カポ
テン(Capoten)及ゼストリル(Zestril);抗アルツハイマー剤、例えば、ニセルゴ
リン(Nicergoline);及びCaII−拮抗剤、例えば、プロカルジア(Procardia)、
アダラット(Adalat)、及びキャラン(Calan)がある。
様々なタイプの薬剤の組合せ及び個々の薬剤の組合せが考えられる。
本発明において使用される溶解する剤、即ち溶解剤は、市販の親水性界面活性
剤である。有用な溶解剤のグループの一つは、ポリオキシエチレン単位とポリオ
キシプロピレン単位のみを含むジブロックコポリマー、名付けて「ポロキサマー
」である。ポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンブロックセグメントを有
するポロキサマーは、非常に有用であり、約60%〜約90%、特に約70%〜
約
80%のポリオキシエチレン単位を持つものが顕著である。適当なポリマーは、
「Lutrol」、「Monolan」及び「Pluronic」(商標名)(BASF製造)の名前で市販
されている。ポロキサマー188(Pluronic F68)が特に有効である。これは、
80のポリオキシエチレン単位と、27のポリオキシプロピレン単位を含み、約
7680〜9510の平均分子量を持つ(Handbook of Pharmaceutical Excipie
nts(2nd Edition),1994,pages 352-354参照)。この開示は、参照によってこ
こに導入される。
その他の有用な「Pluronic」ポリマーとしては、F87、F108、F127
及びF237のものが挙げられる。
その他のグループの有用な溶解剤としては、「Gelucire」(Gattefosse)の名前
で市販されているポリエチレングリコールエステルがある。「Gelucire 50/13」
、即ち、ポリエチレングリコール−32グリセリルパルミトステアレートエステ
ル(HLB13)が有用である。粒子の製造方法
本発明の粒子を製造するのに有用な熱成形方法としては、液体フラッシュ及び
押出し加工が挙げられる。液体フラッシュ加工
液体フラッシュ加工は、1μm未満の粒径の成分を用意する事を含む。粉砕は
、必要な予備工程であるかも知れない。粒子は、次いで、ブレンドされ、加熱及
び遠心圧力条件が、供給原料中での形態変化を有効ならしめる為に調節される適
当な装置の供給原料として使用される。
装置の内部では、供給原料の粒子は、液体流に対してその抵抗性を失い、「液
体形態」状態となる。この状態において、材料粒子、又はその実質的な部分は、
その元の固体状態から物理的に変形し、「液体」状態を経て、瞬間的に固体状態
に戻る。粒子がこの変形を受ける間に、粒子は、遠心力、或いはその他の剪断力
による作用を受け、その力が、粒子を、個々の球状粒子、即ち、微小球へと分離
する。これを「球状化」と名付ける。変形された粒子は、約10ミクロン〜約
600ミクロン、一般的には、約50〜約300ミクロンの粒子直径の個々の微
小球となって装置を出る。
米国特許第5,445,769号明細書及び第5,458,823号明細書、
及び出願番号第08/330,412号及び08/874、215号は、液体フ
ラッシュ及びフラッシュフロー球状化方法を詳細に示している。これらの記述は
、ここに参照として導入される。押出し加工
本発明で使用される押出し方法は、薬剤/溶解剤の共融を形成する温度又はそ
れ以下の温度〜活性成分が溶融又は容易に溶解剤に溶解する温度又はそれ以下の
温度範囲を含む。一つの代表的な方法は、イブプロフェン/プルロニックF68
の組合せと約35℃〜約45℃の温度を含む。
押出機、フラッシュフロー回転ヘッド等は、有用な装置である。
粒子は、その他の手段で粉砕しても良いし或いはサイズを減少させても良い。投与形態
粒子は、例えば、粉末、袋詰め等にして、或いはその他の投与形態、例えば、
キャプレット、カプセル、及び錠剤の成分として使用する事が出来る。その様な
投与形態は、本発明の微小球又はその他の粒子及び一種以上の通常の薬理学的添
加剤を含む事が出来る。
微小球は、一つ以上の薬理学的被膜の適当量で任意に被覆される。通常の被膜
としては、味覚隠蔽被膜、腸管内被膜等が挙げられる。被膜は、製品の溶解性及
び放出性を著しく変えるものであってはならない。適当な量のセルロース被膜が
考えられる。適当な量と賦形剤のタイプ、例えば、充填剤、香料、流動調節剤、
潤滑剤、芳香剤は、最終投与形態の調製前又は調製中に微小球とブレンドする事
が出来る。
微小球が錠剤を製造するのに使用される場合、錠剤成分の濃度は、表1に示さ
れる範囲内となる。
表1.錠剤成分 固体希釈剤は、一般的に増量剤であり、一般的に、微小球の濃度の1/2〜2
/3の重量濃度で存在する。
有用な固体希釈剤は、約20μm〜約180μmの平均粒径を有する微結晶セ
ルロース製品である。アビセル(Avicel)製品、特にアビセルPH101(FMC
)が有効である。
崩壊剤は、投与形態の経口摂取後に活性剤の放出を助ける為に使用する事がで
きる。有用な崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム(croscarmellose
sodium)、ポリビニルポリピロリドン(PVPP)及びナトリム澱粉グリコレ
ート及びそれらの混合物が挙げられる。「Act-Di-Sol」、即ち、FMCによって
製造されたクロスカルメロースナトリウム製品は、コリドン(Kollidon)CL−
M、即ち、微粉化クロスポビドン(BASF)同様、非常に有用である。
一種以上の滑剤、例えば、澱粉、タルク、ラクトース、ステアレート及びコロ
イドシリカが使用できる。「Cab−O−silM5」(Cabot製コロイドシリカ
の商標)が非常に有用である。
潤滑剤は、ステアリン酸及びそのエステル、アジピン酸、脂肪酸エステル、タ
ルク、ステアリン酸マグネシウム、鉱油等及びそれらの混合物が錠剤組成物中で
使用される。ステアリン酸マグネシウムは、非常に有効である。
その他の通常の薬理学的添加剤及び被膜が使用できる。混合方法
微小球は、通常の装置を使用して、その他の錠剤組成成分と混合される。
錠剤は、ストークス又はキリアン回転錠剤プレスの様な回転錠剤プレスで製造
される。実施例
次の実施例は本発明を例示するものである。
実施例I
ロバスタチン微小球
ロバスタチン粉末と粉砕したポロキサマー188とを5:95の比で、次ぎの
順序でステファンミキサーに入れた:(1)溶解剤の半分、(2)ロバスタチン
の全部、(3)溶解剤の残りの部分。成分を約5分間混合、次の様に、供給原料
として使用した:
供給原料を、米国特許出願第08/874,215号(1997年6月13日
出願)に記載の5インチの回転ヘッドに供給した。加熱素子を、液体フラッシュ
条件が生成される温度(約60℃〜90℃)まで上昇させながら、ヘッドスピー
ドを60Hzまで増加した。
回転ヘッドは、そのスクリーンを介して材料に力を加え、生成物は、そのヘッ
ドの下、6〜8フィートの距離に自由に落下した。生成物は、ロバスタチンと溶
剤剤を含む二成分微小球から成り、約100ミクロン〜約400ミクロンの非常
に揃った粒径を有していた。
実施例II
ロバスタチン微小球
実施例Iと同様の方法を使用して、20:80と40:60のロバスタチン:
溶解剤を含む微小球を調製した。ポロキサマー188を使用した。
実施例III
ロバスタチン溶解試験
40:60のロバスタチン:溶解剤微小球を、USP App.II(50r
pm)の標準in vitro溶解性試験方法を使用して、2%ナトリウムラウリルスル
フェートでpH7.0に調整した900ml溶解バッファーを使用して試験を行
った。以下の溶解側面を有していた。
表2a.ロバスタチン微小球の溶解性 *理論値。
比較の為に、市販のロバスタイン製剤(Merck)「メバコール」(Mevacor
)の20mg錠剤について溶解試験を行った。この製品は、ロバスタチン、セル
ロース、ラクトース、ステアリン酸マグネシウム、デンプン及びブチル化ヒドロ
キシアニソールを含む。Physician's Desk Reference,51st ed.(1997),p.17
42参照。参照によってここに導入される。
上記の試験方法の使用で、「メバコール」錠剤は、次の溶解側面を示した。
表2b.市販錠剤の溶解性
明らかに、本発明の微小球は、市販の組成物よりも速く溶解した。微小球中の
のロバスタチンの88%、98%及び100%が、それぞれ5分、10分及び2
0分で溶解したのに対して、同じ時間で、市販品は、30%、66%及び86%
の溶解であった。
表3.ロバスタチンの水溶液 これらの値は、100mlの水に100mg薬剤当量サンプルを置き、一晩中
攪拌する事によって得られた値である。造られた溶液は、HPLCで試験して、
溶液中の薬剤濃度を決定した。
実施例IV
ロバスタチンの生物学的利用能研究
in vitro生物学的利用能試験において、本発明を使用して製造された微小球を
含むゼラチンカプセルは、市販のロバスタチン錠剤を使用して得られたものより
も優れたプラズマ側面を与えた。この研究プロトコルは、種々の時間点で採取さ
れた血液サンプル中のメビノリン酸(mevinolinic acid)濃度を決定する為に計画
された。メビノリン酸は、ロバスタチン使用に伴う代謝物である。
生物学的利用能プロトコルの要旨
サンプル名:即時放出ロバスタチン及びメバコール。
活性成分: ロバスタチンUSP。
研究投与量:4×20mg錠剤、メバコール(Merck&Co.)
即時放出性ロバスタチン4×20mgカプセル、ロバスタチン:プ
ルロニクス=20:80。
目的: メバコールと関連する即時放出性ロバスタチンの研究的組成物の単
一用量生物学的利用能の決定。
個体群: 健康で、煙草を吸わない男女の志願者、年齢40〜70才、包括的
。
研究計画: 単一センター、ランダム化、オープンラベル、3つの方法の交叉計
画−3回治療、それぞれ約3日を持続する3つの期間、最大7日の洗い出し。
サンプルの大きさ:9人の被験者。
サンプル分析:血清メビノリン酸。
主なる変数:血清メビノリン酸Cmax、Tmax、及びAUCo。
血液サンプル:投与前、及び投与後0.5、1、1.5、2、3、4、5、6、
8、10、12、18及び24時間。
結果は次の表で示される。
表4.時間の経過とメビノリン酸のプラズマ濃度
表5.薬物動態学的パラメーター *ng/hr/mlとして表示される。
SD=標準偏差。
根拠のある変更、例えば、当業者であれば考えられる変更は、本発明の範囲か
ら逸脱する事なしに為す事が出来る。
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61P 25/04 A61P 25/04
25/06 25/06
29/00 29/00
37/08 37/08
43/00 113 43/00 113
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY,
DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I
T,LU,MC,NL,PT,SE),AL,AM,A
T,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA
,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,
FI,GB,GE,GH,GM,HR,HU,ID,I
L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC
,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,
MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R
O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ
,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,
ZW
(72)発明者 ハーマン マーク アール
アメリカ合衆国 バージニア州 22123
ノークスヴィル グレン カーク ロード
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