JP2002527445A - 置換されたイソホスフィンドリン類およびそれらの使用 - Google Patents

置換されたイソホスフィンドリン類およびそれらの使用

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JP2002527445A JP2000575877A JP2000575877A JP2002527445A JP 2002527445 A JP2002527445 A JP 2002527445A JP 2000575877 A JP2000575877 A JP 2000575877A JP 2000575877 A JP2000575877 A JP 2000575877A JP 2002527445 A JP2002527445 A JP 2002527445A
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アヴェンティス・リサーチ・ウント・テクノロジーズ・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(VII)または(XIII): 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、置換されたイソホスフィンドリン類およびそれらの金属錯体の使用
に関する。
【0002】 リン化合物、特に、三置換ホスフィン類は、均質な触媒作用におけるリガンド
として非常に重要である。このようなリン化合物におけるリン上の置換基を変化
させると、リンリガンドの電子的および立体的性質に意のままな影響を及ぼすこ
とができ、均質に触媒されるプロセスにおける選択性および活性を制御すること
ができる。
【0003】 これまでに知られているリンリガンドの体系化の種類は非常に多い。これらリ
ガンドは、例えば、化合物のクラスによって分類することができ、化合物のこの
ようなクラスの例は、トリアルキルホスフィン類およびトリアリールホスフィン
類、ホスファイト類、ホスホナイト類等である。化合物のクラスに従うこの分類
は、リガンドの電子的性質を記載するのに、特に、有用である。対称性に従うか
、または、リガンドが占有する配位位置の数に従うリンリガンドの分類もまた可
能である。この体系化は、特に、触媒前駆体/触媒としてのリンリガンドを有す
る金属錯体の安定性、活性および(潜在的な)立体選択性を考慮するものである
【0004】 エナンチオマーに富むキラルなリガンドは、不斉合成または不斉触媒作用に使
用され;ここでの重要な態様は、リガンドの電子的および立体化学的性質がそれ
ぞれの触媒作用の問題に最適に合致することである。個々の不斉触媒作用につい
て最適な“特化された(tailored)”リガンドを見出すために立体化学的にまたは
/および電子的に異なるキラルなリガンドに対する多大な要求が存在する。した
がって、理想的な場合においては、その立体的および電子的性質を広範囲に変化
させることのできる柔軟に修飾可能なキラルなリガンド骨格が有効である。この
ような基本的なリガンド骨格の例は、立体選択的なオレフィン重合または不斉触
媒作用のためのメタロセン触媒である。
【0005】 環状ホスフィン類のクラスのうちでは、ホスホリン類が特に重要性を獲得して
いる。2座配位キラルなホスホリン類の例は、不斉触媒作用に使用されるDuP
hosおよびBPEリガンドである(Burk et al., Specialty Chemicals, 1998,
58)。これらは、比較的広い範囲内で立体的に変化させることができるが、これ
らは、電子的には、非常に限られた程度にしか;すなわち、DuPhosリガン
ドにおけるアレーンジイル骨格のBPEリガンドにおけるエタン−1,2−ジイ
ル骨格による置換によってしか変化させることができない。
【0006】 式(I)で表されるイソホスフィンドリン類のクラスは、ホスホリン類のそれと
かなり類似しているが、数種の典型例の形において文献より公知であるに過ぎな
い:かくして、公知化合物は、例えば、式(Ia)で表される親化合物イソホス
フィンドリン(Robinson et al., J. Heterocycl. Chem., 1973, 395);および、
式(Ib,Ic)で表されるイソホスフィンドリンのアルキルまたはアリール誘導体(Ma
nn et al., J. Chem. Soc., 1954, 2832;Schmidbaur et al., J. Organomet. Ch
em. 250, 1983, 171;Breen et al., J. Am. Chem. Soc., 1995, 11914);また、
式(II)で表されるイソホスフィンドリンのホスホニウム塩類(Mann et. al., J.
Chem. Soc. 1954, 2832; ibid.1958, 2516; Schmidbauer et. al., J. Organome
t. Chem. 250, 1983, 171)である:
【0007】
【化3】
【0008】 式(Ia)において、Rは、水素であり;他方、式(Ib/c)および(II)において、R
は、アルキルまたはアリール基である。 イソホスフィンドリンの脂肪族炭素骨格上を置換されている典型例も同様に公
知であるが、これまでに公知の化合物は、式(III)で表される一置換された誘導
体(Fluck et al., Phosphorous Sulfur, 1987, 121;Quin et al., J. Org. Chem
. 1986, 3235);または、WO 96/16100およびWO 96/2382
9に記載されている式(IV)で表される誘導体であるが、これまで、明らかには、
合成されていない:
【0009】
【化4】
【0010】 1,3−二置換されたイソホスフィンドリン類(V)は、それらのホスフィンオ
キシド類(VIa,VIb)の形で以前より唯一知られている(Holland et al., J. Chem.
Soc. Perkin Trans. 1, 1973, 927):
【0011】
【化5】
【0012】 式(V)で表される1,3−二置換されたイソホスフィノドリン類は、これまで
記載されていないが、C1およびC3上の2つの不斉中心が異なる(反対の)絶
対配置(メソ形)を有する場合、アキラルである。残る典型例は、キラル(c2
対称)である。キラルな典型例は、それらを不斉触媒合成におけるリガンドとし
て使用することができるので、特に重要である。
【0013】 式(V)で表される物質のように、芳香族炭素骨格上を置換されたそれらの誘導
体もまたこれまで記載されていない。 先に公知で使用されているホスホリンリガンドDuPhosおよびBPEは、
上述したように、それらの電子的性質を非常に小さな程度変化させうるだけとい
う欠点を有する。したがって、本発明の目的は、先に公知のホスホリンリガンド
と類似して変化させることができるばかりでなく、広い範囲内で電子的に変化さ
せることのできる基本的なリガンド骨格を提供することである。
【0014】 上記目的は、式(VII)または(XIII):
【0015】
【化6】
【0016】 〔ここで、式(VII)において、 Rが、水素;または、アルキル;アリール;ハロアリールもしくはハロアルキ
ル基であり; R’が、アルキル;アリール;ハロアリールまたはハロアルキル基であり; R’’およびR’’’が、各々、相互に独立に、水素;アルキル;アリール;
ハロアルキルもしくはハロアリール;アルコキシ;アミノ;ジアルキルアミノま
たはスルホネート基あるいはフッ素であり;2つの隣接基R’’/R’’、R’
’/R’’’またはR’’’/R’’’が、また、架橋されていてもよく; および、式(XIII)において、 R’が、アルキル;アリール;ハロアリールまたはハロアルキル基であり; R’’およびR’’’が、各々、相互に独立に、水素;アルキル;アリール;
ハロアルキルもしくはハロアリール;アルコキシ;アミノ;ジアルキルアミノま
たはスルホネート基あるいはフッ素であり;2つの隣接基R’’/R’’、R’
’/R’’’またはR’’’/R’’’が、また、架橋されていてもよく; R’’’’が、アルカンジイル;アレーンジイル;または、ヘテロアレーンジ
イル基である。〕 で表される置換されたイソホスフィンドリン類を提供することによって達成され
る。
【0017】 本目的のためには、アルキルおよびハロアルキル基は、対応するシクロ化合物
をも含む。キラルな置換されたイソホスフィンドリン類が特に好ましい。 本発明の置換されたイソホスフィンドリンは、好ましくは、相互に独立して、
選択され、かつ、各々が1個−20個、特に、1個−6個の炭素原子を含有する
、アルキル、アリール、ハロアリール、ハロアルキル、アルコキシまたは/およ
びジアルキルアミノ基を有する。
【0018】 ハロアルキルまたは/およびハロアリール基は、好ましくは、式:CHal3
、CH2CHal3、C2Hal5〔式中、Halは、特に、F、ClまたはBrで
あってもよい。〕を有する。式:CF3、CH2CF3、C25で表されるハロア
ルキルまたは/およびハロアリール基が特に好ましい。
【0019】 置換されたイソホスフィンドリンのアルカンジイル、アレーンジイルまたはヘ
テロアレーンジイル基R’’’’が、2個〜20個の炭素原子、さらに好ましく
は、2、3、4、5または6個の炭素原子、特に、2個または6個の炭素原子を
有することもまた好ましい。エタン−1,2−ジイル、ベンゼン−1,2−ジイ
ルまたはフラン−3,4−ジイルが、アルカンジイル、アレーンジイルまたはヘ
テロアレーンジイル基R’’’’の特に好ましい例である。
【0020】 さらには、Rがフェニルであり;R’がメチルまたはエチルであり;R’’お
よびR’’’が水素、メチルまたは/およびフェニレンであり;R’’’’がベ
ンゼン−1,2−ジイルである置換されたイソホスフィンドリンが好ましい。R
がフェニルであり;R’がメチルまたはエチルであり;R’’およびR’’’が
水素、メチルまたは/およびフェニレンであり;R’’’’がベンゼン−1,2
−ジイルであり;R’’およびR’’’が両方とも水素でないか;または、R’
’またはR’’’のいずれかが水素である、置換されたイソホスフィンドリンが
特に好ましい。
【0021】 さらに、その1−位および3−位の不斉中心が同一の絶対配置を有する置換さ
れたイソホスフィンドリン類が好ましい。式(VII)で表される置換されたイソホ
スフィンドリンは、1−位および3−位に同一の絶対配置を有する2個の不斉中
心を有するものの、式(XIII)で表される場合、各々は、1−位、1’−位、3−
位および3’−位に同一の絶対配置を有する2個または4個の不斉中心を有する
【0022】 最後に、一方のエナンチオマーに富む置換されたキラルなイソホスフィンドリ
ン類が好ましい。 式(VII)および(XIII)で表される物質の置換基R’は、リガンドの立体的特性
に不可欠であるが、その他の置換基R、R’’、R’’’およびR’’’’は、
本質的に、それらの供与体または受容体能により電子的特性を決定し、かくして
、上記説明したように、触媒反応における基質に係る反応性、選択性および適用
範囲が広範囲にわたって影響を受ける。
【0023】 一方における式(VII)および(XIII)で表される化合物と他方におけるホスホリ
ン類との間のさらに実質的な違いは、式(VII)および(XIII)で表される化合物にお
ける5員環ヘテロ環リングの多大な剛性であり、これは、ホスホリン類のエタン
ジイル骨格の式(VII)および(XIII)で表される物質におけるベンゼン−1,2−
ジイル置換基による置換に起因する。
【0024】 式(VII)で表される化合物のクラスの典型例は、式(V)で表される化合物のみなら ず、縮合芳香環を置換された対応する化合物をも包含するが、製造されている。
これらがキラルである場合には、一方のエナンチオマーに富む形で化合物は合成
されている。
【0025】
【化7】
【0026】 式(VII)で表される置換されたイソホスフィンドリン類を合成するためには多
数のルートが使用可能であり:例えば、式(VIII)で表される対応するフタルジア
ルデヒドまたは式(IX)で表される対応するジケトンのいずれかを出発物質として
使用することができる。
【0027】 式(VIII)で表されるフタルアルデヒドの2当量のグリニヤール試薬R’−Mと
の反応は、最初に、式(X)で表される対応するジアルコキシドを与え、これは、
さらに反応させることができ、式(XII)で表される環式サルフェートを与える。
【0028】 式(IX)で表されるジケトンから出発する場合、これは、ホウ素化合物または類
似化合物により、最初に、還元されて、ホウ素酸誘導体(boronic acid derivati
ve)(XI)を与え、これは、同様に、環式サルフェート(XII)へと転化することがで
きる。
【0029】 式(XII)で表されるサルフェートの1つの典型例は、R’=メチルおよびR’
’=R’’’=Hである先に公知の化合物であり;これは、WO 97/137
63,7頁に記載されている。
【0030】 反応条件、合成ルートおよび試薬に依存し、式(XII)で表されるサルフェート
は、ジアステレオマー(メソ/ラセミ形)の混合物として得られるか、または/
および、エナンチマーとして得られ;異性体を分離すると、式(XII)で表される
立体化学的に純粋なサルフェートを与える。
【0031】
【化8】
【0032】 公知プロセス(Burk US5,386,061)の改良において、式(XII)で
表されるサルフェートの式RPH2(R=アルキル、アリール、ヘテロアリール
)で表されるホスフィン類との反応は、対応するホスフィド類を介して、対応す
る置換されたイソホスフィンドリンを与える。
【0033】 同様に、式(XII)で表されるサルフェートの異性体混合物を異性体イソホスフ
ィンドリン類の対応する混合物へと転化し、ついで、分離を行うことによって、
立体的に純粋な置換されたイソホスフィンドリン類を得ることも可能である。こ
の分離は、例えば、分別結晶および/またはクロマトグラフィーにより達成する
ことができる。
【0034】 式RPH2で表されるホスフィン類としては、あらゆるタイプのアリールホス
フィン類およびアルキルホスフィン類を出発物質(R=アリール、アルキル)と
して使用することが可能である。これらの代わりに、式H2P=R’’’’−P
2で表されるジホスフィン類を使用する場合、生成物は、式(XII)で表されるc 2 −対称性サルフェートの場合には、キラルを導く式(XIII)で表されるキレート
リガンドであり;その時、同様に、c2−対称性キレートリガンドである。
【0035】
【化9】
【0036】 式(VII)および(XIII)で表される化合物は、不斉金属触媒反応(例えば、不斉
水素化、不斉転位、不斉シクロプロパン化またはヘック反応)および重合におい
て金属上のリガンドとして使用することができる。これらは、不斉反応のために
特に有用である。
【0037】 式(VII)および式(XIII)で表されるリガンドは、タイプ(XIV):
【0038】
【化10】
【0039】 〔ここで、式(XIV)において、Mは、金属中心、好ましくは、遷移金属中心で
あり;Lは、同一または異なる配位有機または無機リガンドであり;Pは、有機
リガンド、本発明に従えば、タイプ(VII)または(XIII)のイソホスフィンドリン
類であり;Sは、配位溶剤分子であり;Yは、非配位アニオン類の等価体であり
;xおよびmは、1以上の整数であり;n、qおよびrは、0以上の整数である
。〕 で表される錯体を形成する。
【0040】 m+n+qの合計最大値は、金属中心上の利用可能な配位部位の数によってき
まるが、全ての配位部位が占有される必要はない。それぞれの遷移金属中心の周
りの、歪んでいてもよい、八面体、擬八面体、四面体、擬四面体または正方形平
面配位球を有する錯体が好ましい。このような錯体においては、m+n+qの合
計は、6x以下である。
【0041】 本発明の錯体は、少なくとも1個の金属原子またはイオン、好ましくは、遷移
金属またはイオン、特に、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、オスミウ
ム、イリジウム、コバルト、ニッケルおよび銅からなる群より選択されるものを
含有する。
【0042】 4個未満の金属中心を有する錯体が好ましく、1個以上2個の金属中心を有す
るものが特に好ましい。金属中心は、種々の金属原子およびイオン類によって占
有されてもよい。
【0043】 このような錯体における好ましいリガンドLは、ハライド、特に、Cl、Br
およびI;ジエン、特に、シクロオクタジエン、ノルボルナジエン;オレフィン
、特に、エチレンおよびシクロオクテン;アセタート、トリフルオロアセタート
;アセチルアセトナート;アリル、メチルアリル;アルキル、特に、メチルおよ
びエチル;ニトリル、特に、アセトニトリルおよびベンゾニトリル;および、ま
た、カルボニルおよびヒドリドリガンドである。
【0044】 好ましい配位溶剤Sは、アミン類、特に、トリエチルアミン;アルコール類、
特に、メタノール;および、芳香族類、特に、ベンゼンおよびクメンである。 好ましい非配位アニオン類Yは、トリフルオロアセテート、BF4、ClO4
PF6およびBAr4である。
【0045】 個々の錯体において、個々の構成成分M、P、L、SおよびYを有する種々の
分子、原子またはイオン類が存在することができる。 イオン性錯体のうち、タイプ〔RhPm(ジエン)〕+-〔ここで、Pmは、タ
イプ(VII)で表される2つのイソホスフィンドリン類か;または、タイプ(XIII)
で表される1つのイソホスフィンドリンのいずれかを表す。〕を有する化合物が
好ましい。
【0046】 これら金属−リガンド錯体は、金属塩または適当な前駆体錯体の(VII)および
式(XIII)で表されるリガンドとの反応によりin situで製造することができる。
あるいは、金属−リガンド錯体は、金属塩または適当な前駆体錯体を式(VII)お
よび(XIII)で表されるリガンドと反応させ、続いて、単離することによって得る
ことができる。
【0047】 金属塩の例は、特に、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、オスミウム
、イリジウム、コバルト、ニッケルおよび銅の、金属塩化物、臭化物、ヨウ化物
、シアニド類、硝酸塩類、酢酸塩類、アセチルアセトナート類、ヘキサフルオロ
アセチルアセトネート類、パーフルオロアセテート類またはトリフレート類であ
る。
【0048】 前駆体錯体の例は: シクロオクタジエンパラジウムクロライド;シクロオクタジエンパラジウムヨー
ダイド;1,5−ヘキサジエンパラジウムクロライド;1,5−ヘキサジエンパ
ラジウムヨーダイド;ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム;ビス(ベン
ゾニトリル)パラジウム(II)クロライド;ビス(ベンゾニトリル)パラジウ
ム(II)ブロマイド;ビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)ヨーダイド
;ビス(アリル)パラジウム;ビス(メタリル)パラジウム;アリルパラジウム
クロライドダイマー;メタリルパラジウムクロライドダイマー;テトラメチルエ
チレンジアミンパラジウムジクロライド;テトラメチルエチレンジアミンパラジ
ウムジブロマイド;テトラメチルエチレンジアミンパラジウムジヨーダイド;(
テトラメチルエチレンジアミン)ジメチルパラジウム;シクロオクタジエン白金
クロライド;シクロオクタジエン白金ヨーダイド;1,5−ヘキサジエン白金ク
ロライド;1,5−ヘキサジエン白金ヨーダイド;ビス(シクロオクタジエン)
白金;カリウムエチレントリクロロプラチネート;シクロオクタジエンロジウム
(I)クロライドダイマー;ノルボルナジエンロジウム(I)クロライドダイマー;1
,5−ヘキサジエンロジウム(I)クロライドダイマー;トリス(トリフェニルホ
スフィン)ロジウム(I)クロライド;ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニル
ホスフィン)ロジウム(I)クロライド;ビス(シクロオクタジエン)ロジウム(I)
パークロレート;ビス(シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロボレ
ート;ビス(シクロオクタジエン)ロジウム(I)トリフレート;ビス(アセトニ
トリル)シクロオクタジエンロジウム(I)パークロレート;ビス(アセトニトリ
ル)シクロオクタジエンロジウム(I)テトラフルオロボレート;ビス(アセトニ
トリル)シクロオクタジエンロジウムトリフレート;シクロペンタジエンロジウ
ム(III)クロライドダイマー;ペンタメチルシクロペンタジエンロジウム(III)ク
ロライドダイマー;(シクロオクタジエン)Ru(η3−アリル)2;((シクロ
オクタジエン)Rh)2(アセテート)4;((シクロオクタジエン)Ru)2
トリフルオロアセテーート)4;RuCl2(アレーン)ダイマー;トリス(トリ
フェニルホスフィン)ルテニウム(II)クロライド;シクロオクタジエンルテニウ
ム(II)クロライド;OsCl2(アレーン)ダイマー;シクロオクタジエンイリ
ジウム(I)クロライドダイマー;ビス(シクロオクテン)イリジウム(I)クロライ
ドダイマー;ビス(シクロオクタジエン)ニッケル;(シクロドデカトリエン)
ニッケル;ニッケルテトラカルボニル;トリス(ノルボルネン)ニッケル;ニッ
ケル(II)アセチルアセトネート;(アレーン)銅トリフレート;(アレーン)銅
パークロレート;(アレーン)銅トリフルオロアセテート;コバルトカルボニル
である。
【0049】 1種以上の金属、特に、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cuか
らなる群より選択される金属を基体とする錯体は、それら自体触媒でありえ、1
種以上の金属、特に、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cuからな
る群より選択される金属を基体とする触媒を製造するために使用することができ
る。これら錯体は、全て、C=C、C=OまたはC=N結合の不斉水素化に特に
有用であり;それらは、高い活性および選択性を示す。特に、式(XIII)で表され
るリガンドは、それらが広汎な範囲にわたって容易に修飾することができるとい
う事実により、それぞれの基質に対する立体的および電子的条件に非常によく合
致しうることが有益であることが見出されている。
【0050】 対応する触媒は、本発明の錯体の少なくとも1つを含む。 実施例: 1. 1,2−ビス(α−ヒドロキシエチル)ベンゼン: 1,2−ビス(α−ヒドロキシエチル)ベンゼンの製造は、文献記載の方法に
よって行った:Goldschmidt et al., Chem. Ber. 1961, 94, 169。
【0051】 2. 環式サルフェート 環式サルフェートの製造は、Burkの方法(J. Am. Chem. Soc. 1993, 115, 1012
5)によって、1,2−ビス(α−ヒドロキシエチル)ベンゼンから出発して行っ
た。CCl410ml中のチオニルクロライド38mmolをCCl440mlに溶解させ
た1,2−ビス(α−ヒドロキシエチル)ベンゼンの31mmol(5.1g)に3
0分間かけて滴下する。2.5時間還流させ、冷却後、溶液を実質上蒸発乾固さ
せる。ついで、残渣をCCl4、アセトニトリル、水(25ml/25ml/35ml
)に取り、0℃まで冷却する。0.20mmolのRuCl3・H2Oおよび61mmol
のNaIO4を冷却混合物に次々に加える。1時間の反応時間後、反応混合物を
170mlの水で希釈し、各回、ジエチルエーテル100mlで4回抽出し、合わせ
たエーテル抽出物を、各回、NaCl飽和溶液60mlで2回洗浄する。抽出溶液
は、Na2SO4上で一晩乾燥させ、続いて、蒸発させると、赤褐色のしょう液を
与える。シリカゲル60を固定相として、n−ヘキサン/酢酸エチル10:1を
移動相として使用してカラムクロマトグラフィーにかけると、純粋なラセミの1
,2−ビス(α−ヒドロキシエチル)ベンゼンシクロサルフェート1.0g(理
論量の14%)を与える。
【0052】 第2の方法としては、Zhang WO 97/13763の方法を使用した。純
粋なビス(α−ヒドロキシエチル)ベンゼンシクロサルフェートの収率は、25
%であり、文献に報告されている1H−NMRデータを再現することができた。
【0053】
【化11】
【0054】 3. イソフィンドリン合成 (Burk et al., J. Am. Chem. Soc. 1993, 115, 10125の方法の改良) 1.5mmolのフェニルホスフィンを35mlのケチル−乾燥させた(kethyl-drie
d)THFに溶解させ、n−BuLiのn−ヘキサン1.6M溶液0.94mlを添
加させる。室温で2時間攪拌後、この溶液を−78℃で1.5mmol(340mg)
環式サルフェートおよび20mlのTHFの混合物に添加する。添加が完了した後
4時間で、新たなn−BuLiのn−ヘキサン1.6M溶液1.09mlを滴下す
る。溶液を室温まで一晩かけて緩やかに暖め、1mlの酸素を含まないメタノール
を使用して、過剰の有機リチウム化合物を加水分解する。溶液を完全に蒸発させ
ると、白色残渣を与え、これをガイドとして31P−NMRにより、最初に、調べ
た。この粗製の生成物は、所望されるイソホスフィンドリン以外に、多くの副生
物を含有する。
【0055】
【化12】
【0056】 4. 酸化/還元によるイソホスフィンドリンの精製 粗製のイソホスフィンドリン生成物をエナンチオマーの精製および分離のため
に酸化する。粗製の生成物をTHFに溶解させ、空気の存在中、20℃で一晩攪
拌し、溶液をNH4Clの飽和溶液20mlで振盪し、水相を各回20mlのジエチ
ルエーテルで3回洗浄し、合わせた有機相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、
蒸発乾固させた。このようにして得られる粗製の生成物は、とりわけ、1,3−
ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリンオキシドを含む。n−ヘキサンで
洗浄し、続いて、濾液およびフィルター残渣を分離カラムクロマトグラフィーに
かける(シリカゲル、1.n−ヘキサン/酢酸エチル10:4,2.MeOH)
と、純度70〜90%を有するオキシドの種々の画分を与える。
【0057】 分析データ
【0058】
【化13】
【0059】 還元 0.2mmol(52mg)の1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリ
ンオキシドを、さらなる溶剤なしで、保護アルゴン雰囲気下、新たに蒸留したフ
ェニルシランとともに、90℃に、2時間、加熱する。反応混合物を冷却し、つ
いで、3×2mlの酸素を含まない絶対ジエチルエーテルで抽出し、濾過する。濾
液を蒸発させ、1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリンを純度約
80%で単離する。これまで同定されていないリンを含まない副生物は分離する
ことができなかった。
【0060】
【化14】
【0061】 5. ラセミの1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリンー2−
オキシドの分割 1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリンー2−オキシドラセメ
ートのエタノール溶液の分析分離は、HPLC(CHIRALCEL OD-H, n−ヘキサ
ン/EtOH 97:3,流速:0.8ml/分)によって行われる。保持時間は
、13.5分および20.0分である。イソホスフィンドリンオキシドエナンチ
オマーの分取分離のためおよび副生物の除去のために、シリカゲルプレカラムを
設定し、上記した分析HPLCカラムに多数回注入し、2つのエナントマーの各
々の合計75画分を合わせると、最初に溶離されるエナンチオマー5.3mgおよ
び第2に溶離されるエナンチオマー的に純粋なイソホスフィンドリンオキシド6
.2mgを与えた。2つのエナンチオマーの旋光度は、正確には、決定することが
できなかった。
【0062】 1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリンの錯体 6. cis−bis(1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリ
ン)ジクロロパラジウム 保護アルゴン雰囲気下、絶対THFの0.3mlに溶解させた1,3−ジメチル
−2−フェニルイソホスフィンドリンの0.07mmol(17mg)を絶対THF0
.6mlに溶解させた〔PdCl2(PhCH)2〕0.035mmolと合わせ、混合
物を軽く攪拌し、シリカゲルを充填したパスツールピペットを介して濾過し、完
全に蒸発させる。橙色の残渣を分析する。有機残渣を分析する。これは、式:P
dCl2(イソホスフィンドリン)2で表されるcis錯体である。
【0063】 分析データ
【0064】
【化15】
【0065】 7. cis−ビス(1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリン
)シクロオクタジエンロジウムテトラフルオロボレート 0.05mmolの〔Rh(COD)2〕BF4をTHF1.5ml中でスラリー化し
、保護アルゴン雰囲気下、0.1mlのC66に溶解させた0.1mmol(24mg)
の1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリンをこれに加える。室温
で約1時間放置させた後、ロジウムCOD錯体を溶解させて、ホスホリン錯体を
形成させる。化合物は、式Rh(COD)(R-Isophos)(S-Isophos)およびRh(COD)(R-Iso
phos)(R-Isophos)またはRh(COD)(S-Isophos)(S-Isophos)で表される迅速に交換
するジアステレオマー混合物として存在する。31 P NMR(161.99MHz,C66):δ+62.3ppm(ブロードシ
グナル)。
【0066】 8. (1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリン)シクロオク
タジエンクロロロジウム 0.025mmolの〔Rh(COD)Cl2〕をTHF1.0ml中でスラリー化
させ、保護アルゴン雰囲気下、C660.1mlに溶解させた0.05mmol(12
mg)の1,3−ジメチル−2−フェニルイソホスフィンドリンをそれに加える。
室温で約30分間攪拌後、ロジウム−COD−Cl錯体は溶解して、イソホスフ
ィンドリン錯体を形成させる。31 P NMR(161.99MHz,C66):δ+61.8ppm(d,JPRh
154Hz).
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月1日(2001.11.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 〔式中、Mは、金属中心であり; Pは、有機リガンドであり; Lは、同一または異なる有機または無機リガンドであり; Sは、配位溶剤分子であり; Yは、非配位アニオン性等価体であり; xおよびmは、1以上の整数であり;n、qおよびrは、0以上の整数であり
;タイプ(VII)または(XIII):
【化2】 [ここで、式(VII)において、 Rは、水素;または、アルキル;アリール;ハロアリールもしくはハロアルキ
ル基であり; R’は、アルキル;アリール;ハロアリールまたはハロアルキル基であり; R’’およびR’’’は、各々、相互に独立に、水素;アルキル;アリール;
ハロアルキルもしくはハロアリール;アルコキシ;アミノ;ジアルキルアミノま
たはスルホネート基あるいはフッ素であり;2つの隣接基R’’/R’’、R’
’/R’’’またはR’’’/R’’’は、また、架橋されていてもよく; および、式(XIII)において、 R’は、アルキル;アリール;ハロアリールまたはハロアルキル基であり; R’’およびR’’’は、各々、相互に独立に、水素;アルキル;アリール;
ハロアルキルもしくはハロアリール;アルコキシ;アミノ;ジアルキルアミノま
たはスルホネート基あるいはフッ素であり;2つの隣接基R’’/R’’、R’
’/R’’’またはR’’’/R’’’は、また、架橋されていてもよく; R’’’’は、アルカンジイル;アレーンジイル;または、ヘテロアレーンジ
イル基であり;アルキルまたはハロアルキル基という用語は、対応するシクロ化
合物をも包含する。] で表される1個以上の同一または異なるイソホスフィンドリン類が、リガンドP
として存在する。〕 で表される錯体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】 式(VII)および(XIII)で表される化合物は、不斉金属触媒反応(例えば、不斉
水素化、転位水素化、不斉転位、不斉シクロプロパン化またはヘック反応)およ
び重合において金属上のリガンドとして使用することができる。これらは、不斉
反応のために特に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ツァプフ,アレクサンダー ドイツ連邦共和国デー−83024 ローゼン ハイム,アントン−ブルックナー−シュト ラーセ 15 (72)発明者 ベレー,マッティアス ドイツ連邦共和国デー−18119 ロストッ ク,ベルンシュタインヴェーグ 16 (72)発明者 ボッシュ,ボリス・エー ドイツ連邦共和国デー−60487 フランク フルト,ライプツァイガー・シュトラーセ 37 (72)発明者 ユンゲ,ヘンリック ドイツ連邦共和国デー−18147 ロストッ ク,アルベルト−シュバイツァー−シュト ラーセ 8 Fターム(参考) 4G069 AA06 AA08 BA27A BA27B BC71A BC71B BC72A BC72B BE01A BE01B BE27A BE27B BE33A BE33B BE34A BE34B BE35A BE35B CB02 CB57 DA02 4H050 AB40

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(XIV): 【化1】 〔式中、Mは、金属中心であり; Pは、有機リガンドであり; Lは、同一または異なる有機または無機リガンドであり; Sは、配位溶剤分子であり; Yは、非配位アニオン性等価体であり; xおよびmは、1以上の整数であり;n、qおよびrは、0以上の整数であり
    ;タイプ(VII)または(XIII): 【化2】 で表される1個以上の同一または異なるイソホスフィンドリン類が、リガンドP
    として存在する。〕 で表される錯体。
  2. 【請求項2】 m+n+qの合計が、6x以下である、請求項1に記載の錯
    体。
  3. 【請求項3】 4個未満の金属中心、好ましくは、1個または2個の金属中心
    が存在する、請求項1または請求項2に記載の錯体。
  4. 【請求項4】 1個または複数個の金属中心Mxが、少なくとも1個の遷移金
    属、特に、パラジウム、白金、ロジウム、ルテニウム、オスミウム、イリジウム
    、コバルト、ニッケルまたは/および銅を含む、請求項1〜請求項3のいずれか
    に記載の錯体。
  5. 【請求項5】 式(VII)において、 Rが、水素;または、アルキル;アリール;ハロアリールもしくはハロアルキ
    ル基であり; R’が、アルキル;アリール;ハロアリールまたはハロアルキル基であり; R’’およびR’’’が、各々、相互に独立に、水素;アルキル;アリール;
    ハロアルキルもしくはハロアリール;アルコキシ;アミノ;ジアルキルアミノま
    たはスルホネート基あるいはフッ素であり;2つの隣接基R’’/R’’、R’
    ’/R’’’またはR’’’/R’’’が、また、架橋されていてもよく; および、式(XIII)において、 R’が、アルキル;アリール;ハロアリールまたはハロアルキル基であり; R’’およびR’’’が、各々、相互に独立に、水素;アルキル;アリール;
    ハロアルキルもしくはハロアリール;アルコキシ;アミノ;ジアルキルアミノま
    たはスルホネート基あるいはフッ素であり;2つの隣接基R’’/R’’、R’
    ’/R’’’またはR’’’/R’’’が、また、架橋されていてもよく; R’’’’が、アルカンジイル;アレーンジイル;または、ヘテロアレーンジ
    イル基であり;アルキルまたはハロアルキル基という用語が、対応するシクロ化
    合物をも包含する、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の錯体。
  6. 【請求項6】 アルキル、アリール、ハロアルキル、ハロアルキル、アルコ
    キシまたは/およびジアルキルアミノ基が、各々、相互に独立に、1個〜20個
    の、好ましくは、1個〜6個の炭素原子を有する、請求項1〜請求項5のいずれか
    に記載の錯体。
  7. 【請求項7】 ハロアルキルまたは/およびハロアリール基が、CF3、C
    2CF3、C25である、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の錯体。
  8. 【請求項8】 アルカンジイル、アレーンジイルまたはヘテロアレーンジイ
    ル基R’’’’が、2個〜20個の炭素原子、好ましくは、2、3、4、5また
    は6個の炭素原子、特に、2個または6個の炭素原子を有する、請求項1〜請求
    項7のいずれかに記載の錯体。
  9. 【請求項9】 アルカンジイル、アレーンジイルまたはヘテロアレーンジイ
    ル基R’’’’が、エタン−1,2−ジイル、ベンゼン−1,2−ジイルまたは
    フラン−3,4−ジイルである、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の錯体。
  10. 【請求項10】 Rがフェニルであり;R’がメチルまたはエチルであり;
    R’’およびR’’’が水素;メチルまたは/およびフェニレンであり;R’’
    ’’がベンゼン−1,2−ジイルである、請求項1〜請求項9のいずれかに記載
    の錯体。
  11. 【請求項11】 キラルなリガンドPが存在する、請求項1〜請求項10の
    いずれかに記載の錯体。
  12. 【請求項12】 リガンドPが、1−位および3−位に同一の絶対配置を有
    する2個の不斉中心を有する式(VII)で表されるイソホスフィンドリンである、
    請求項1〜請求項11のいずれかに記載の錯体。
  13. 【請求項13】 リガンドPが、1−位、1’−位、3−位および3’−位
    に同一の絶対配置を有する3個または4個の不斉中心を有する式(XIII)で表され
    るイソホスフィンドリンである、請求項1〜請求項11のいずれかに記載の錯体
  14. 【請求項14】 Rがフェニルであり;R’がメチルであり;R’’および
    R’’’が水素であり;R’’’’がベンゼン−1,2−ジイルである、請求項
    1〜請求項13のいずれかに記載の錯体。
  15. 【請求項15】 一方のエナンチオマーに富む、請求項1〜請求項14のい
    ずれかに記載の錯体。
  16. 【請求項16】 不斉反応または重合用、特に、不斉水素化;転位水素化;
    転位反応;シクロプロパン化;ヘック反応用の触媒としての、請求項1〜請求項
    15のいずれかに記載の錯体の使用。
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