JP2002526760A - 消化器癌を診断、監視、病期分類、イメージング及び治療する新規な方法 - Google Patents

消化器癌を診断、監視、病期分類、イメージング及び治療する新規な方法

Info

Publication number
JP2002526760A
JP2002526760A JP2000574732A JP2000574732A JP2002526760A JP 2002526760 A JP2002526760 A JP 2002526760A JP 2000574732 A JP2000574732 A JP 2000574732A JP 2000574732 A JP2000574732 A JP 2000574732A JP 2002526760 A JP2002526760 A JP 2002526760A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
patient
cancer
level
gastrointestinal cancer
cells
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000574732A
Other languages
English (en)
Inventor
マシナ,ロベルト・エイ
Original Assignee
ダイアデクスアス・インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ダイアデクスアス・インコーポレーテッド filed Critical ダイアデクスアス・インコーポレーテッド
Publication of JP2002526760A publication Critical patent/JP2002526760A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/574Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for cancer
    • G01N33/57407Specifically defined cancers
    • G01N33/57446Specifically defined cancers of stomach or intestine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/30Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants from tumour cells
    • C07K16/3046Stomach, Intestines
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6883Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material
    • C12Q1/6886Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material for cancer
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/112Disease subtyping, staging or classification
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/158Expression markers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2800/00Detection or diagnosis of diseases
    • G01N2800/56Staging of a disease; Further complications associated with the disease

Abstract

(57)【要約】 本発明は、小腸癌、結腸癌及び胃癌を含む消化器癌を検出、診断、監視、病期分類、予測、イメージング及び治療するための新規な方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、部分的には、癌、特に胃、小腸及び結腸の癌を含む消化器癌を検出
、診断、監視、病期分類、予測、イメージング及び治療するための新規開発され
たアッセイに関する。
【0002】 発明の背景 結腸の癌は、米国では2番目に最も頻繁に診断される悪性腫瘍であり、並びに
2番目に最も一般的な癌による死亡原因である。結腸癌は、腸に限局されている
場合には極めて治療可能であり、しばしば治癒可能である。手術が基本的な治療
であり、患者の約50%に治癒をもたらす。しかしながら、手術後の再発及び転
移が大きな問題であり、しばしば死亡の根本原因である。
【0003】 接近していることが原因で、結腸の癌はしばしば小腸に転移する。小腸に広が
る癌の予後は、腸壁を通る腫瘍の穿通の程度及び節を含んでいるかいないかが関
連する。こうした2つの特徴は、結腸癌のために開発された全ての病期分類シス
テムの基礎を形成する。また様々な特徴が、結腸癌とその小腸への広がりとを予
測する助けとなる。例えば、腸閉塞症及び腸穿孔は予後不良の指標である。癌胎
児性抗原(CEA)の及び糖鎖抗原19−9(CA 19−9)の治療前血清レ
ベルの上昇もまた、否定的な予後の意味を有する。しかしながら、口頭報告時に
70歳を超えていることでは、標準的な治療は禁忌ではない;許容可能な罹患率
及び死亡率並びに長期生存はこの患者の集団において実現される。
【0004】 また癌細胞は小腸からも生じ得る。しかしながら、これははるかにまれなタイ
プの癌である。 小腸癌の症状としては一般的に、腹部中央の疼痛若しくは痙攣、食事制限無し
での体重減少、腹部の塊または便中の血液が挙げられる。
【0005】 胃癌も、接近していることが原因でしばしば小腸に転移する。この癌はしばし
ば病期の初期に診断することが困難で、胃の中に長期間存在し得るために、症状
が現れる前に大きなサイズに増殖する。胃癌の病期の初期においては、消化不良
及び胃の不快感、摂食後の膨張感、軽い悪心、食欲不振症または胸やけを経験す
ることがある。胃癌のより進行した病期においては、便中の血液、嘔吐、体重減
少またはより強い疼痛を生じることがある。
【0006】 上述したタイプの癌の頻度(1年間のみで約160,000件の結腸及び直腸
癌の新たな例)、ハイリスク群の同定、原発巣のゆっくりとした増殖が証明され
たこと、及び初期の病期の病巣では生存がより良好であるという理由から、消化
器癌のスクリーニングは、全ての成人のための、特に最近親者が直腸結腸癌を有
する場合、50歳から開始される通常のケアの一部とするべきである。
【0007】 結腸、小腸または胃の癌を検出、診断、監視、病期分類、及び予測するために
使用する手順は、患者の転帰にとって極めて重要である。初期の病期の癌と診断
された患者は一般に、遠隔転移した癌と診断された患者の生存率と比べてはるか
に高い5年生存率を有する。胃、小腸及び結腸の早期癌を検出するためのより高
感度で特異的であり新規な診断方法が明らかに必要である。
【0008】 消化器癌を有する患者は、初期治療の後及び補助治療の間中、治療に対する反
応を確定するために及び転移の持続性または再発性疾患を検出するために、綿密
に監視される。上述したタイプの癌の再発を検出する際に、より高感度で特異的
な癌マーカーが明らかに必要である。
【0009】 消化器癌の管理におけるもう1つの重要な段階は、患者の疾患の病期を決定す
ることである。病期決定は、予測のための重要性を有する可能性があり、最適な
治療を設計するための規準を与える。一般に、癌の病理学的病期分類は、臨床病
期分類よりも好ましく、というのは前者はより正確な予後を与えるからである。
しかしながら、臨床病期分類が少なくとも病理学的病期分類と同程度に正確であ
れば、臨床病期分類の方が好ましく、というのはこれは、病理学的評価用の組織
を得るための侵襲的手順に依存しないからである。消化器癌の病期分類は、細胞
、組織または体液中の、浸潤の様々な病期間の区別ができる可能性がある新規な
マーカーを同定することで改良されると思われる。
【0010】 13の結腸特異的遺伝子及びその天然に存在する変異体、CSG1−13と呼
ばれる、は、結腸癌における診断マーカーとして使用するために、米国特許第5,
733,748号及びWO 96/39541において開示されている。またこうした遺伝子及びそ
れによってコード化されるポリペプチドの幾つかは、結腸癌が転移したかどうか
を確定する際に有用であることが教示されている。
【0011】 1999年1月19日に発行された米国特許第5,861,494号もまた、結腸癌の
ための診断マーカーとして及び結腸癌が転移したかどうかを確定するための薬剤
として使用するための遺伝子及びそれによってコード化されるポリペプチドを開
示している。この遺伝子及びそれによってコード化されるポリペプチドは、本明
細書においてCC2と呼ぶ癌特異的遺伝子と配列が類似している。
【0012】 CC2は、結腸癌のためのみならず胃及び小腸の癌のためにも有用な診断及び
転移マーカーであることが見い出された。従って、本発明においては、本明細書
においてCC2と呼ぶ癌特異的遺伝子によって胃、小腸及び結腸の癌を含む消化
器癌を検出、診断、監視、病期分類、予測、イメージング及び治療するための方
法を提供する。CC2は、ポリヌクレオチド配列SEQ ID NO:1を含む
遺伝子によって発現する天然のタンパク質を特に指す。SEQ ID NO:1
によってコード化されるポリペプチドのアミノ酸配列は、本明細書においてSE
Q ID NO:2として表される。他に、本明細書において使用するCC2が
意味するものは、ポリヌクレオチド配列SEQ ID NO:1を含む遺伝子に
よってコード化される天然のmRNAまたはポリヌクレオチド配列SEQ ID
NO:1を含む遺伝子のレベルである。
【0013】 本発明の他の目的、特徴、利点及び態様は、以下の説明から当業者には明瞭に
なろう。しかしながら、以下の説明及び具体例は、本発明の好適な実施例を示し
ているものの、説明のためにのみ与えられることは理解できるはずである。開示
される本発明の精神及び範囲の内の様々な変更及び修正は、以下の説明を読むこ
とで、また、本開示の他の部分を読むことで当業者には容易に明瞭になろう。
【0014】 発明の要約 上述した目標及び他の目標を得るために、本発明の目的は、細胞、組織または
体液中のCC2のレベルの変化に関して、好ましくは同じ細胞、組織または体液
のタイプの正常なヒトの対照中のCC2のレベルと比較して分析することによっ
て、消化器癌の存在を診断するための方法を提供することにあり、ここで、患者
対正常なヒトの対照におけるCC2のレベルの変化は、消化器癌に関連している
【0015】 さらに提供するのは、転移したことが分かっていない消化器癌を有する患者に
おいて転移性癌を診断する方法であって、この方法は、転移した消化器癌を有す
ると思われるヒトの患者を同定し;そのような患者から得た細胞、組織、または
体液の試料をCC2に関して分析し;そのような細胞、組織、または体液中のC
C2レベルを、好ましくは同じ細胞、組織、または体液のタイプの正常なヒトの
対照中のCC2のレベルと比較することによって行い、ここで、患者対正常なヒ
トの対照におけるCC2レベルの増大は、転移した消化器癌に関連している。
【0016】 また本発明が提供するのは、消化器癌を有するヒトにおいてそのような癌を病
期分類する方法であって、この方法は、そのような癌を有するヒトの患者を同定
し;そのような患者から得た細胞、組織、または体液の試料をCC2に関して分
析し;そのような細胞、組織、または体液中のCC2レベルを、好ましくは同じ
細胞、組織または体液のタイプの正常なヒトの対照の試料中のCC2のレベルと
比較することによって行い、ここで、患者対正常なヒトの対照におけるCC2レ
ベルの増大は進行中の癌に関連しており、CC2のレベルの減少は減退中または
寛解中の癌に関連している。
【0017】 さらに提供するのは、消化器癌を有するヒトにおいて、そのような癌を、転移
の開始に関して監視する方法である。この方法は、転移したことが分かっていな
いそのような癌を有するヒトの患者を同定し;そのような患者から得た細胞、組
織、または体液の試料をCC2に関して定期的に分析し;そのような細胞、組織
、または体液中のCC2レベルを、好ましくは同じ細胞、組織または体液のタイ
プの正常なヒトの対照の試料中のCC2のレベルと比較することを含み、ここで
、患者対正常なヒトの対照におけるCC2レベルの増大は、転移した癌に関連し
ている。
【0018】 さらに提供するのは、消化器癌を有するヒトにおけるCC2のレベルを調べる
ことによって、そのような癌を有するヒトにおけるそのような癌の病期の変化を
監視する方法である。この方法は、そのような癌を有するヒトの患者を同定し;
そのような患者から得た細胞、組織、または体液の試料をCC2に関して定期的
に分析し;そのような細胞、組織、または体液中のCC2レベルを、好ましくは
同じ細胞、組織または体液のタイプの正常なヒトの対照の試料中のCC2のレベ
ルと比較することを含み、ここで、患者対正常なヒトの対照におけるCC2レベ
ルの増大は進行中の癌に関連しており、CC2のレベルの減少は減退中または寛
解中の癌に関連している。
【0019】 さらに提供するのは、疾患または状態を検出または診断する目的で、患者にお
けるCC2の局在化を検出またはイメージングするために使用できる、CC2を
標的とした抗体またはそのような抗体の断片である。そのような抗体は、ポリク
ローナル、モノクローナル、またはオムニクローナルとすることができ、または
、分子生物学技術によって製造できる。本明細書において全体にわたって使用す
る「抗体」という用語はまた、SELEXと呼ばれる当業者には周知の試験管内
進化プロトコールから得られるもの等のアプタマー及び一本鎖オリゴヌクレオチ
ドを含むことを意図したものである。抗体を、様々な検出可能な標識を用いて標
識化でき、こうした標識としては、放射性同位体及び常磁性金属が挙げられるが
、これらに限定されるものではない。こうした抗体またはその断片はまた、CC
2の発現を特徴とする疾患の治療において治療剤として使用できる。治療への適
用においては、本抗体は、放射性同位体、酵素、毒素、薬剤またはプロドラッグ
等の細胞毒性剤へと誘導体化してもしなくても使用できる。
【0020】 本発明の他の目的、特徴、利点及び態様は、以下の説明から当業者には明瞭に
なろう。しかしながら、以下の説明及び具体例は、本発明の好適な実施例を示し
ているものの、説明のためにのみ与えられることは理解できるはずである。開示
される本発明の精神及び範囲の内の様々な変更及び修正は、以下の説明を読むこ
とで、また、本開示の他の部分を読むことで当業者には容易に明瞭になろう。
【0021】 発明の詳細な説明 本発明は、CC2のレベルを正常なヒトの対照中のCC2のものと比較するこ
とによって、癌を検出、診断、監視、病期分類及び予測するための、定量的及び
定性的の両方の診断アッセイ及び方法に関する。本明細書において使用するCC
2のレベルが意味するものは、ポリヌクレオチド配列SEQ ID NO:1を
含む遺伝子によって発現する天然のタンパク質のレベルである。SEQ ID
NO:1によってコード化されるポリペプチドのアミノ酸配列は、本明細書にお
いてSEQ ID NO:2として表される。他に、本明細書において使用する
CC2のレベルが意味するものは、ポリヌクレオチド配列SEQ ID NO:
1を含む遺伝子によってコード化される天然のmRNAのレベルまたはポリヌク
レオチド配列SEQ ID NO:1を含む遺伝子のレベルである。そのような
レベルを、正常な及び異常なレベルの決定を含めて、好ましくは少なくとも1つ
の細胞、組織及び/または体液中で測定する。従って、例えば、正常な対照の体
液、細胞、または組織試料と比較してCC2タンパク質の過剰発現を診断するた
めの、本発明に従った診断アッセイを、癌、特に消化器癌の存在を診断するため
に使用してよい。消化器癌は、胃癌、小腸癌、及び結腸癌を含むことを意図して
いる。
【0022】 本発明の全ての方法は任意に、CC2のみならず他の癌マーカーのレベルを測
定することを含んでよい。CC2の他に、本発明において有用な他の癌マーカー
は、試験対象である癌によって決まり、当業者には周知である。 診断アッセイ 本発明は、細胞、組織または体液中のCC2のレベルの変化に関して、正常な
ヒトの対照から得た好ましくは同じタイプの細胞、組織または体液中のCC2の
レベルと比較して分析することによって、消化器癌の存在を診断するための方法
を提供し、ここで、患者対正常なヒトの対照におけるCC2のレベルの変化は、
消化器癌の存在に関連している。
【0023】 本発明を限定すること無く、一般的に、定量的診断アッセイの場合、試験対象
である患者が癌を有することを示す陽性の結果においては、CC2等の癌マーカ
ーの細胞、組織または体液レベルが、正常なヒトの対照の好ましくは同じ細胞、
組織または体液におけるよりも少なくとも2倍高く、最も好ましくは少なくとも
5倍高い。
【0024】 本発明はまた、まだ転移していない消化器癌を有する患者において、転移性の
消化器癌の開始を診断する方法を提供する。本発明の方法においては、転移した
かもしれない(しかし転移したことは前もって分かっていない)消化器癌を有す
ると思われるヒトの癌患者を同定する。これは、当業者には周知の様々な手段に
よって成し遂げられる。
【0025】 本発明においては、細胞、組織または体液中のCC2レベルの存在を決定する
ことは、転移していない消化器癌と転移した消化器癌とを区別するために特に有
用である。既存の技術は、転移した消化器癌と転移していない消化器癌とを区別
することが困難である。しかしながら、適切な治療の選択は、そのようなことを
知っているかにしばしば依存する。
【0026】 本発明においては、ヒトの患者の細胞、組織または体液中で測定する癌マーカ
ーレベルはCC2である。ヒトの患者において測定したCC2レベルを、好まし
くは同じ細胞、組織または体液のタイプの正常なヒトの対照中のCC2のレベル
と比較する。すなわち、観察対象である癌マーカーが血清中のCC2である場合
、このレベルは好ましくは、正常なヒトの患者の血清中のCC2のレベルと比較
する。患者対正常なヒトの対照におけるCC2の増大は、転移した消化器癌に関
連している。
【0027】 本発明を限定すること無く、一般的に、定量的診断アッセイの場合、試験また
は監視対象である患者における癌が転移したことを示す陽性の結果においては、
CC2等の癌マーカーの細胞、組織または体液レベルが、正常な患者の好ましく
は同じ細胞、組織または体液におけるよりも少なくとも2倍高く、最も好ましく
は少なくとも5倍高い。
【0028】 本明細書において使用する正常なヒトの対照は、癌を有しないヒトの患者及び
/またはこの患者から得た癌でない試料を含む;転移に関して診断または監視す
るための本方法においては、正常なヒトの対照はまた好ましくは、転移していな
い消化器癌を有することが信頼性の高い方法によって確定したヒトの患者から得
た試料を含んでよい。 病期分類 本発明はまた、ヒトの患者において消化器癌を病期分類する方法を提供する。
この方法は、そのような癌を有するヒトの患者を同定し、そのようなヒトの患者
から得た細胞、組織、または体液の試料をCC2に関して分析することを含む。
この方法においては、次に、そのような細胞、組織、または体液中のCC2レベ
ルを、好ましくは同じ細胞、組織または体液のタイプの正常なヒトの対照の試料
中のCC2のレベルと比較し、ここで、ヒトの患者対正常なヒトの対照における
CC2レベルの増大は進行中の癌に関連しており、CC2のレベルの減少は減退
中または寛解中の癌に関連している。 監視 さらに提供するのは、消化器癌を有するヒトにおいて、そのような癌を、転移
の開始に関して監視する方法である。この方法は、転移したことが分かっていな
いそのような癌を有するヒトの患者を同定し;そのようなヒトの患者から得た細
胞、組織、または体液の試料をCC2に関して定期的に分析し;そのような細胞
、組織、または体液中のCC2レベルを、好ましくは同じ細胞、組織または体液
のタイプの正常なヒトの対照中のCC2のレベルと比較することを含み、ここで
、ヒトの患者対正常なヒトの対照におけるCC2レベルの増大は、転移した癌に
関連している。
【0029】 さらに本発明が提供するのは、消化器癌を有するヒトにおいて、そのような癌
の病期の変化を監視する方法である。この方法は、そのような癌を有するヒトの
患者を同定し;そのようなヒトの患者から得た細胞、組織、または体液の試料を
CC2に関して定期的に分析し;そのような細胞、組織、または体液中のCC2
レベルを、好ましくは同じ細胞、組織または体液のタイプの正常なヒトの対照中
のCC2のレベルと比較することを含み、ここで、ヒトの患者対正常なヒトの対
照におけるCC2レベルの増大は病期が進行中の癌に関連しており、CC2のレ
ベルの減少は病期が減退中または寛解中の癌に関連している。
【0030】 転移の開始に関するそのような患者の監視は定期的なものであり、好ましくは
年4回行う。しかしながらこの頻度は、癌、個々の患者、及び癌の病期によって
変えてよい。 アッセイ技術 患者から得た試料中の、本発明のCC2等の遺伝子発現のレベル(タンパク質
レベルを含む)を決定するために使用できるアッセイ技術は、当業者には周知で
ある。そのようなアッセイ方法としては、限定するものではなく、ラジオイムノ
アッセイ、逆転写PCR(RT−PCR)アッセイ、免疫組織化学アッセイ、イ
ンサイチューハイブリダイゼーション法、競合的結合アッセイ、ウェスタンブロ
ット分析、ELISA及びプロテオミックアプローチ:二次元ゲル電気泳動法(
2D電気泳動)並びに非ゲルベース手法の例えば質量分析法またはタンパク質相
互作用プロファイリングが挙げられる。こうしたものの中ではELISAは、生
物学的流体中の遺伝子の発現したタンパク質を診断するために好ましいことが多
い。
【0031】 ELISAは最初に、CC2に特異的な抗体、好ましくはモノクローナル抗体
を、市販源から容易に入手可能でない場合に作製することを含む。加えて一般に
、CC2に特異的に結合するレポーター抗体を作製する。レポーター抗体を、放
射性試薬、蛍光性試薬または酵素試薬の例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ酵素
またはアルカリホスファターゼ等の検出可能な試薬に付着させる。
【0032】 ELISAを実行するためには、CC2に特異的な抗体を、この抗体と結合す
るポリスチレン皿等の固体支持体表面でインキュベートする。皿表面の自由なタ
ンパク質結合部位を次に被覆するために、非特異的タンパク質の例えばウシ血清
アルブミンと共にインキュベートする。次いで、分析対象である試料を皿中でイ
ンキュベートし、その間にCC2は、ポリスチレン皿に付着した特異的抗体と結
合する。未結合の試料を緩衝液で洗い流す。CC2を特異的に指向しかつ西洋ワ
サビペルオキシダーゼと結合したレポーター抗体を皿に入れ、レポーター抗体と
CC2に結合したモノクローナル抗体との結合をもたらす。未付着のレポーター
抗体を次に洗い流す。比色用基質をはじめとするペルオキシダーゼ活性に関する
試薬を次に皿に加える。CC2抗体と結合した固定化ペルオキシダーゼは、着色
した反応生成物を生成する。所定の時間に生じた色の量は、試料中に存在するC
C2タンパク質の量に比例する。定量的結果は一般的には、標準曲線を参照する
ことで得られる。
【0033】 競合アッセイも用いることができ、このアッセイでは、CC2に特異的な抗体
を固体支持体に付着させ、標識化したCC2と宿主から得た試料とを、固体支持
体の上を通す。固体支持体に付着しかつ検出された標識の量を、試料中のCC2
の量と相関させることができる。
【0034】 核酸法も、消化器癌のためのマーカーとしてCC2のmRNAを検出するため
に使用できる。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、他の核酸法の例えばリガーゼ
連鎖反応(LCR)及び核酸配列ベースの増幅(NASABA)を、様々な悪性
腫瘍を診断及び監視する目的で悪性細胞を検出するために使用できる。例えば、
逆転写PCR(RT−PCR)は強力な技術であり、何千もの他のmRNA種の
複雑な混合物中の特定のmRNA集団の存在を検出するために使用できる。RT
−PCRにおいては、mRNA種をまず逆転写酵素を使用して相補的DNA(c
DNA)に逆転写する;cDNAを次に、標準的なPCR反応におけるように増
幅する。RT−PCRは従って、増幅によって、単一種のmRNAの存在を明ら
かにできる。従って、mRNAが、これを生産する細胞に非常に特異的である場
合、RT−PCRを使用して特定のタイプの細胞の存在を同定できる。
【0035】 固体支持体表面に配列したクローンまたはオリゴヌクレオチドへのハイブリダ
イゼーション(すなわちグリッディング)を、遺伝子の発現の検出及び遺伝子の
発現のレベルの定量の両方に使用できる。この手法においては、CC2遺伝子を
コード化するcDNAを基体に固定する。基体は任意の適切なタイプとしてよく
、ガラス、ニトロセルロース、ナイロンまたはプラスチックが挙げられるが、こ
れらに限定されるものではない。CC2遺伝子をコード化するDNAの少なくと
も一部を基体に付着させ、次に、考察の対象となっている組織から分離したRN
AまたはこのRNAの相補的DNA(cDNA)コピーとしてよい被検体と共に
インキュベートする。基体に結合したDNAと被検体との間のハイブリダイゼー
ションを幾つかの手段によって検出及び定量でき、こうした手段としては、被検
体の放射性標識化若しくは蛍光標識化またはハイブリッドを検出するように設計
された第2の分子が挙げられるが、これらに限定されるものではない。遺伝子発
現のレベルの定量は、被検体から得た信号の強度を既知の標準試料から求めたも
のと比較することで行うことができる。標準試料を得るためには、標的遺伝子を
インビトロ転写し、収率を定量し、次にこの材料を使用して標準曲線を生成する
【0036】 プロテオミックアプローチの中では、2D電気泳動は当業者には周知の技術で
ある。血清等の試料からの個々のタンパク質の分離を、通常ポリアクリルアミド
ゲル表面で、様々な特性によって、タンパク質の逐次分離を使用して成し遂げる
。まずタンパク質を電流を使用して大きさによって分離する。電流は全てのタン
パク質に均一に作用するので、より小さなタンパク質は、より大きなタンパク質
よりも遠くまでゲル表面を移動する。第2の次元では、第1の次元と直角に交わ
る電流を流し、タンパク質を、大きさによってではなく各タンパク質が帯びる特
異的な電荷によって分離する。配列が異なるどの2つのタンパク質も、大きさ及
び電荷の両方が同一になることはないので、2D分離の結果は、各々のタンパク
質が唯一のスポットを占める正方形のゲルである。化学的プローブまたは抗体プ
ローブを用いたスポットの分析、またはその後のタンパク質マイクロシークエン
シングは、所定のタンパク質の相対的存在量と試料中のタンパク質の正体とを明
らかにすることができる。
【0037】 上記の試験を、組織生検及び解剖材料から得たものを含め患者から得た様々な
細胞、体液及び/または組織抽出物(ホモジェネートまたは可溶化した組織)か
ら得た試料に関して実行できる。本発明において有用な体液としては、血液、尿
、唾液また任意の他の身体の分泌物またはこれらの派生物が挙げられる。血液と
しては全血、血漿、血清または血液の任意の派生物が挙げられる。 インビボでの抗体の使用 CC2に特異的に結合する抗体はまた、胃癌、小腸癌、及び結腸癌を含む消化
器癌に罹患していると思われる患者においてインビボで使用できる。具体的には
、CC2に特異的に結合する抗体を、消化器癌を有すると思われる患者に、診断
及び/または治療目的で注射できる。インビボ診断のための抗体の製造及び使用
は従来技術において周知である。例えば、インジウム−111で標識化した抗体
−キレート化剤は、癌胎児性抗原を発現する腫瘍のラジオイムノシントグラフィ
ックイメージングにおける使用に関して説明されている(Sumerdon et al. Nucl
. Med. Biol. 1990 17:247-254)。特にこうした抗体−キレート化剤は、再発性
直腸結腸癌を有すると思われる患者において腫瘍の検出の際に使用されてきた(
Griffin et al. J. Clin. Onc. 1991 9:631-640)。磁気共鳴映像法において使
用するための標識として常磁性イオンを用いた抗体もまた説明されている(Lauf
fer, R.B. Magnetic Resonance in Medicine 1991 22:339-342)。CC2を指向
する抗体を同様にして使用できる。CC2に特異的に結合する標識抗体を、消化
器癌を有すると思われる患者に、患者の疾患の状態の診断または病期分類の目的
で注射できる。使用する標識は、使用するイメージング形式に従って選択する。
例えば、放射性標識の例えばインジウム−111、テクネチウム99mまたはヨ
ウ素−131は、平面走査またはシングルフォトン断層撮影(SPECT)のた
めに使用できる。陽電子放射標識の例えばフッ素−19は、陽電子放射断層法に
おいて使用できる。常磁性イオンの例えばガドリニウム(III)またはマンガ
ン(II)は、磁気共鳴映像法(MRI)において使用できる。標識の局在化に
よって、癌の広がりの測定が可能になる。また臓器または組織内部の標識の量に
よって、この臓器または組織中に癌が存在するかしないかを決定することが可能
になる。
【0038】 消化器癌と診断された患者の場合、CC2に特異的に結合する抗体の注射はま
た、治療上の利益を有し得る。抗体はその治療効果を単独で発揮できるかもしれ
ない。他に、抗体を、その治療効果を強化するために、薬剤、毒素または放射性
核種等の細胞毒性剤と結合させてよい。薬剤モノクローナル抗体は、従来技術に
おいて、例えばGarnett and Baldwin, Cancer Research 1986 46:2407-2412に説
明されている。様々な癌の治療のための、モノクローナル抗体と結合した毒素の
使用はまた、Pastan et al. Cell 1986 47:641-648に説明されている。イットリ
ウム−90標識化モノクローナル抗体は、腫瘍に送達する線量を最大にし同時に
正常な組織への毒性を制限することに関して説明されている(Goodwin and Mear
es Cancer Supplement 1997 80:2675-2680)。他の細胞毒性放射性核種(銅−6
7、ヨウ素−131及びレニウム−186が挙げられるが、これらに限定される
ものではない)もCC2に対する抗体の標識化のために使用できる。
【0039】 こうしたインビボ方法において使用できる抗体としては、ポリクローナル、モ
ノクローナルまたはオムニクローナル抗体と分子生物学技術によって製造される
抗体とが挙げられる。抗体断片、並びにSELEXと呼ばれる当業者には周知の
試験管内進化プロトコールから得られるもの等のアプタマー及び一本鎖オリゴヌ
クレオチドもまた使用できる。
【0040】 本発明を以下の実施例によってさらに説明する。この実施例を、具体的な実施
例を参照することで本発明を説明するためにのみ提供する。こうした例示は本発
明の特定の態様を説明するが、開示される本発明の限定を示すものでも範囲を定
めるものでもない。
【0041】 実施例 実施例を、特に詳細に説明しない限り、当業者には周知であり常用の標準的な
手法を使用して実行した。以下の実施例の常用の分子生物学的手法は、Sambrook
et al., MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, 2nd Ed.; Cold Spring Ha
rbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989)等の標準的な実験室
便覧に説明するようにして実行できる。
【0042】 蛍光性Taqmanプローブを用いたリアルタイム定量PCRは、Taq D
NAポリメラーゼの5’−3’ヌクレアーゼ活性を利用する定量検出系である。
この方法は、5’レポーター染料及び下流の3’消光剤染料を用いて標識化した
内部蛍光性オリゴヌクレオチドプローブ(Taqman)を使用する。PCRの
最中に、Taq DNAポリメラーゼの5’−3’ヌクレアーゼ活性はレポータ
ーを放出し、次にレポーターの蛍光を、モデル7700配列検出系(PE applied
Biosystems, Foster City, CA, USA)のレーザー検出器で検出できる。
【0043】 内因性対照の増幅を使用して、反応に加えた試料RNAの量を標準化し、逆転
写酵素(RT)の効力に関して正規化した。シクロフィリン、グリセルアルデヒ
ド−3−リン酸脱水素酵素(GAPDH)または18SリボソームRNA(rR
NA)をこの内因性対照として使用した。調査した全ての試料間の相対的定量を
計算するために、1つの試料の標的RNAレベルを、比較結果のための基準とし
て使用した(キャリブレータ)。キャリブレータを基準とした定量は、標準曲線
法または比較法を使用して得られる(使用者用小雑誌#2:ABI PRISM
7700配列検出系)。
【0044】 組織分布並びに正常組織及び腫瘍組織中のCC2のレベルを評価するために、
全RNAを、正常組織及び腫瘍組織から、並びに腫瘍及び対応するマッチド正常
組織から抽出した。続いて第1の鎖のcDNAを逆転写酵素を用いて作製し、C
C2に特異的なプライマー及びTaqmanプローブを使用してポリメラーゼ連
鎖反応を行った。結果を、ABI PRISM 7700配列検出器を使用して
分析し、以下の表において提供する。無名数は、CC2の発現を腎臓(キャリブ
レータ)と比較した相対的レベルである。
【0045】 表1に示す無名数は、12の正常な異なる組織中のCC2の発現の相対的レベ
ルである。全ての値は正常な腎臓(キャリブレータ)と比較してある。このRN
A試料は市販のプールであり、異なる個人から得た特定の組織のプール試料に由
来する。
【0046】
【表1】
【0047】 表1における発現の相対的レベルは、CC2のmRNAの発現のより高いレベ
ルは消化管から得た組織中に存在し、小腸(2539)、胃(2062)、及び
結腸(536)であって、より低いレベルの発現は前立腺(332)及び精巣(
112)中に存在することを示す。こうした結果によって、CC2のmRNAの
発現は、結腸のみならず小腸及び胃をも含む消化組織に非常に特異的であること
が確定する。
【0048】 表1における無名数は、異なる個人から得た特定の組織の試料のプールを分析
して得られた。これは、表2に示す単一の個人の組織試料から得たRNAに由来
する無名数と比較するべきではない。
【0049】 表2に示す無名数は、マッチング試料の78のペア中のCC2の発現の相対的
レベルである。全ての値は正常な腎臓(キャリブレータ)と比較してある。マッ
チングしたペアは、特定の組織の癌試料から得たmRNA及び同じ個人から得た
同じ組織の正常隣接試料から得たmRNAによって形成する。
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】 マッチング試料の分析において、CC2のより高いレベルの発現は胃、小腸、
及び結腸中にある。このパターンは、結腸のみならず胃及び小腸をも含む消化器
組織に対する高い程度の特異性を示す。こうした結果は、正常なプール化試料の
パネル(表1に示す)を用いて得られた組織特異性の結果を裏付ける。
【0055】 癌試料と、同じ個人から得た同質遺伝子型の正常隣接組織とにおけるmRNA
発現のレベルも比較した。この比較は、癌病期に対する特異性を示す(例えば、
正常隣接組織と比較して、癌試料中の異なるレベルのmRNA発現)。表2は、
15の原発性胃癌組織中のCC2の過剰発現を、そのそれぞれの正常隣接部分と
比較したもの(胃の試料#3、4、5、6、7、8、9、11、13、14、1
5、16、17、19、及び20)を示す。試験した胃のマッチング試料(合計
で20の胃のマッチング試料)の75%について、癌組織中の過剰発現がある。
【0056】 またCC2は、小腸癌の2つの試験したマッチング試料中で差次的に発現する
。試料#1は、癌におけるCC2のmRNAに対するアップレギュレーションを
示すが、試料#2は癌におけるより低い発現を示す。
【0057】 CC2は、結腸癌の23のマッチング試料中で差次的に発現する。正常隣接組
織と比較して、試料#1、2、3、4、5、6、7、8、10、11、13、1
6、17、19、20、21及び22は、癌におけるCC2のmRNAに対する
アップレギュレーションを示すが、試料#9、12、14、15、18、及び2
3は癌試料におけるより低い発現を示す。
【0058】 全体的に見て、消化器癌に対する高いレベルの組織特異性に加えて、試験した
原発性の胃、小腸、及び結腸のマッチング試料のうちの幾つかにおけるmRNA
の差次的発現は、CC2が、結腸癌のみならず胃癌及び小腸癌をも含む消化器癌
のための診断マーカーであることを示す。
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/18 G01N 33/53 D G01N 33/53 M 33/566 33/566 C12Q 1/68 A // C12N 15/09 A61K 49/02 A C12Q 1/68 C12N 15/00 A Fターム(参考) 4B024 AA01 AA12 BA80 CA01 CA04 CA09 CA11 HA14 HA15 4B063 QA01 QA18 QA19 QQ03 QQ08 QQ52 QR32 QR56 QR62 QS03 QS25 QS34 QS36 QS39 QX02 4C085 AA13 AA19 AA27 BB01 CC03 EE01 HH03 HH07 KA03 KA28 KA29 KB07 KB09 KB12 KB15 KB18 KB20 LL05 LL18 4H045 AA11 AA30 BA71 BA72 DA75 DA76 EA51

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者における消化器癌の存在を診断するための方法であって
    : (a)患者における細胞、組織または体液中のCC2のレベルを測定することと
    ; (b)前記CC2の測定したレベルを、正常なヒトの対照から得た細胞、組織ま
    たは体液中のCC2のレベルと比較することと; を含む方法において、前記患者対前記正常なヒトの対照におけるCC2の測定し
    たレベルの変化は、消化器癌の存在に関連している、方法。
  2. 【請求項2】 患者における消化器癌の転移を診断する方法であって: (a)転移したことが分かっていない消化器癌を有する患者を同定することと; (b)前記患者から得た細胞、組織または体液の試料中のCC2レベルを測定す
    ることと; (c)前記測定したCC2レベルを、正常なヒトの対照の細胞、組織または体液
    中のCC2のレベルと比較することと; を含む方法において、前記患者対前記正常なヒトの対照における測定したCC2
    レベルの増大は、転移した癌に関連している、方法。
  3. 【請求項3】 消化器癌を有する患者における消化器癌を病期分類する方法
    であって: (a)消化器癌を有する患者を同定することと; (b)前記患者から得た細胞、組織または体液の試料中のCC2レベルを測定す
    ることと; (c)前記測定したCC2レベルを、正常なヒトの対照の細胞、組織または体液
    中のCC2のレベルと比較することと; を含む方法において、前記患者対前記正常なヒトの対照における測定したCC2
    レベルの増大は、進行中の癌に関連しており、前記測定したCC2レベルの減少
    は減退中または寛解中の癌に関連している、方法。
  4. 【請求項4】 患者における消化器癌を、転移の開始に関して監視する方法
    であって: (a)転移したことが分かっていない消化器癌を有する患者を同定することと; (b)前記患者から得た細胞、組織、または体液の試料中のCC2のレベルを定
    期的に測定することと; (c)前記定期的に測定したCC2レベルを、正常なヒトの対照の細胞、組織ま
    たは体液中のCC2のレベルと比較することと; を含む方法において、前記患者対前記正常なヒトの対照における前記定期的に測
    定したCC2レベルの任意の1つの増大は、転移した癌に関連している、方法。
  5. 【請求項5】 患者における消化器癌の病期の変化を監視する方法であって
    : (a)消化器癌を有する患者を同定することと; (b)前記患者から得た細胞、組織、または体液中のCC2のレベルを定期的に
    測定することと; (c)前記定期的に測定したCC2レベルを、正常なヒトの対照の細胞、組織ま
    たは体液中のCC2のレベルと比較することと; を含む方法において、前記患者対前記正常なヒトの対照における前記定期的に測
    定したCC2レベルの任意の1つの増大は、病期が進行中の癌に関連しており、
    減少は病期が減退中または寛解中の癌に関連している、方法。
  6. 【請求項6】 前記CC2はSEQ ID NO:1またはSEQ ID
    NO:2を含む、請求項1、2、3、4または5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 CC2に特異的に結合する抗体。
  8. 【請求項8】 患者における消化器癌をイメージングする方法であって、請
    求項7に記載の抗体を前記患者に投与することを含む方法。
  9. 【請求項9】 前記抗体は常磁性イオンまたは放射性同位体を用いて標識化
    される、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 患者における消化器癌を治療する方法であって、請求項7
    に記載の抗体を前記患者に投与することを含む方法。
  11. 【請求項11】 前記抗体は細胞毒性剤と結合している、請求項10に記載
    の方法。
JP2000574732A 1998-10-02 1999-09-30 消化器癌を診断、監視、病期分類、イメージング及び治療する新規な方法 Withdrawn JP2002526760A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US10287998P 1998-10-02 1998-10-02
US60/102,879 1998-10-02
PCT/US1999/022725 WO2000020640A1 (en) 1998-10-02 1999-09-30 A novel method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating gastrointestinal cancers

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002526760A true JP2002526760A (ja) 2002-08-20

Family

ID=22292156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000574732A Withdrawn JP2002526760A (ja) 1998-10-02 1999-09-30 消化器癌を診断、監視、病期分類、イメージング及び治療する新規な方法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP1117833A4 (ja)
JP (1) JP2002526760A (ja)
CA (1) CA2345000A1 (ja)
WO (1) WO2000020640A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6962779B1 (en) 1998-10-02 2005-11-08 Diadexus, Inc. Method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating gastrointestinal cancers
WO2001073132A1 (en) 2000-03-27 2001-10-04 Thomas Jefferson University Compositions and methods for identifying and targeting cancer cells of alimentary canal origin
US6774223B2 (en) * 2000-06-28 2004-08-10 Diadexus, Inc. Method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating colon cancer
EP1241269A3 (en) * 2001-03-16 2004-05-19 Ortho-Clinical Diagnostics, Inc. Method for detecting REG-like protein and nucleic acids coding therefor
US7560531B2 (en) 2003-05-29 2009-07-14 Diadexus, Inc. Cln101 antibody compositions and methods of use alone and in combination with prostate specific antigen and other cancer markers
US20060134653A1 (en) * 2004-07-28 2006-06-22 Bayer Healthcare Llc Differential expression of genes in microsatellite instability

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5861494A (en) * 1995-06-06 1999-01-19 Human Genome Sciences, Inc. Colon specific gene and protein
DE69534705T2 (de) * 1995-06-06 2006-08-24 Human Genome Sciences, Inc. Dickdarm spezifische gene und proteine
CA2265923A1 (en) * 1996-09-13 1998-03-19 Sagami Chemical Research Center Human proteins having secretory signal sequences and dnas encoding these proteins
US5837841A (en) * 1996-10-11 1998-11-17 Incyte Pharmaceuticals, Inc. Human Reg protein

Also Published As

Publication number Publication date
EP1117833A1 (en) 2001-07-25
EP1117833A4 (en) 2002-08-14
CA2345000A1 (en) 2000-04-13
WO2000020640A1 (en) 2000-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3422776B2 (ja) 乳癌を診断、監視、病期決定、造影及び治療する新規な方法
US7737255B1 (en) Method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating various cancers
US6960433B1 (en) Method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating prostate cancer
US20050266483A1 (en) Novel method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating colon cancer
JP2002527758A (ja) 前立腺癌を診断、監視、病期分類、イメージング及び治療する方法
JP3524061B2 (ja) 肺がんを診断し、モニターし、病期決定し、画像化し、そして処置する新規な方法
JP2002526760A (ja) 消化器癌を診断、監視、病期分類、イメージング及び治療する新規な方法
JP2002527757A (ja) 前立腺癌を診断、監視、病期分類、イメージング及び治療する方法
US6962779B1 (en) Method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating gastrointestinal cancers
US6858386B1 (en) Method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating colon cancer
JP2002526055A (ja) 婦人科癌及び精巣癌を診断、監視、病期分類、イメージング及び治療する方法
US7014996B1 (en) Method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating gynecologic cancers
US7326402B2 (en) Method of diagnosing, monitoring, staging, imaging and treating cancer
US6869592B1 (en) Method and antibody for imaging lung cancer
JP2002527723A (ja) 婦人科癌を診断、監視、病期分類、イメージング及び治療する新規な方法
US7160679B1 (en) Method of diagnosing, monitoring, and staging lung cancer
JP2002526752A (ja) 婦人科がんおよび前立腺がんの診断、モニタリング、病期分類および治療の新規方法
JP2003515145A (ja) 癌の診断、モニタリング、ステージング、イメージングおよび処置のための新規方法
WO2000012761A1 (en) A novel antibody for the diagnosis of bladder cancer

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050523

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20050720

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20051003