JP2002526338A - 液体製品用容器を閉鎖するための蓋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、液体製品用容器（Ｒ）を閉鎖し、液体製品を分配する蓋に関する。蓋は、容器（Ｒ）の首部（Ｃ）に固定されるよう形成され、かつ排出オリフィス（１０）を備える側壁を有する中央挿入部（１１）を有する内部支持要素（１）と、内部要素（１）上に固定され、かつ排出管（２０）を備えた中央リング（２１）を有し、排出オリフィス（１０）が閉鎖されている少なくとも１つの閉鎖位置と、オリフィスが排出管（２０）と連通している少なくとも１つの分配位置とを確立するために、中央リング（２１）が挿入部（１１）を同軸上において回転可能に包囲して形成される外部閉鎖要素（２）とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、液体用容器を閉じ、前記液体を分配するための蓋に関する。より正
確には、本発明は、密閉性の柔軟かつ弾性変形可能な容器に関する。

【０００２】 液体用、特に化粧品（乳液、ジェル、クリームなど）用の容器の閉鎖は、従来
、容器の首部上に、ねじ式またはスナップ式にて固定される着脱可能な蓋により
保証されている。前記蓋は柔軟であってもよいし、硬質であってもよい。しかし
ながら、閉鎖の方法としては、液体が除去される毎にキャップは規則正しく元に
戻されることが要求される。

【０００３】 残念ながら、ユーザが上記の操作を行わなかったり、さらに／あるいはキャッ
プを紛失したりする場合があり、容器が常に開放されたままとなり、それにより
液体の品質が劣化するという深刻な事態をもたらす。

【０００４】 さらに、容器の首部のまわりに液体が沈積しすぎて、ねじ式またはスナップ固
定式のキャップと干渉し、容器を閉じることが難しい場合もある。従って、容器
を閉鎖する前に首部を清掃する必要がある。

【０００５】 加えて、従来の閉鎖方法は、容器の首部にネジ山または固定突起部などのキャ
ップ保持部材を設ける必要があり、それにより製造工程が複雑になる。 別例において、蓋は、排出管を備えた固定部分と、ヒンジにより固定部分に連
結され、かつ前記管を閉鎖する手段を形成する可動部分とから構成される。

【０００６】 しかしながら、このような別例は、容器の外部に２つの部材が配置されるので
非常に嵩が大きく、開放位置において、可動部分が首部から突出する。 さらに、固定部材に固定されたままになっている可動部材により、液体の分配
が阻害されることもある。

【０００７】 ネジ山を有する具体例において、キャップは固定部分に螺合することにより軸
線方向に移動される部分から構成されることもある。 よって、キャップは排出管の排出オリフィスとピンとにより閉鎖される。

【０００８】 しかしながら、可動部分が軸方向に閉鎖位置へと移動する間、さらに望ましく
ない液体の排出が追加的に行われる。

【０００９】 本発明の目的は、従来の閉鎖方法によりもたらされた技術的問題を解決するこ
とにある。 本発明において、この目的は、 ・容器の首部に固定されるよう形成され、かつ排出オリフィスを備える側壁を
有する中央ブッシュを含む内部支持要素と、 ・軸方向に移動されないよう前記内部要素上に固定され、かつ排出管を備えた
中央リングを含み、排出オリフィスが封止されている少なくとも１つの閉鎖位置
と、前記オリフィスが排出管と連通している少なくとも１つの分配位置とを確立
すべく、前記中央リングは前記ブッシュを同軸上において回転するように包囲し
て形成される外部閉鎖要素と を有する蓋により達成される。

【００１０】 有利な特徴によると、分配位置の各側面において、前記リングの内壁はブッシ
ュの外壁に対して気密的に摺接している。 別の特徴によると、前記リングの内壁は、扇形の範囲において排出管を形成す
る凹部を備える。

【００１１】 特定の別例において、前記凹部の側端は２つの当接部をそれぞれ形成している
。各当接部は前記ブッシュの側壁により保持される突出部と協働するよう形成さ
れる。 これらの状況において、ブッシュ上の突出部と排出オリフィスとの間の角距離
は、リングの排出管を形成する扇形の角度方向における長さよりも大きくない。

【００１２】 前記凹部は、好ましくは、外部要素が封止的閉鎖位置に移行するのに対応して
スナップ作用を形成するよう、前記突出部と弾力的に協働するのに適している隆
起部を備える。 さらに別の特徴によると、前記リングは、ほぼテーパ状をなす円錐形の先端部
を形成する環状の口部により軸線方向に延長されている。

【００１３】 他の特徴によると、内部要素は、容器の首部上に外嵌されて固定されるＵ字形
の断面を有する周縁カラー部を含む。

【００１４】 特に有利な別例においては、中央ブッシュは、カラー部の内側部分に対してス
ペーサにより固定されることにより、容器の首部の内側に完全に受容される。 もう一つの別例において、前記カラー部の内壁は、回転に対する内部要素の固
定を保証するスプラインを備える。

【００１５】 加えて、中央リングは、肩部を介して、内部要素上に固定するための固定部材
を備える周縁スカート部に対して側方へ固定される。 有利な別例において、前記排出オリフィスは中央ブッシュの側壁に設けられた
開口により形成される。

【００１６】 本発明による蓋は、小型化することにより人間工学的に好ましく、標準的な容
器の首部に非常に容易に適合する。 本発明による蓋は、閉鎖位置おいて完全な封止を保証し、開放位置において均
一で正確な分配を保証する。

【００１７】 封止的な閉鎖位置は、外部要素が内部要素上を回転することにより達成され、
蓋が閉鎖位置でロックされ気密保持されることを保証するスナップ作用を伴う。 さらに、内部要素及び外部要素を一緒に組み立てる作業、及びそのアセンブリ
を容器の首部上に取り付ける作業は、迅速にかつ非常に容易に行われる。また、
上記の作業は簡単に自動化され得る。

【００１８】 本発明は図面を参照した以下の記載により、より理解される。 図１及び図２に示された蓋は、液体、より詳細には、乳液、ジェル、またはク
リーム状の化粧品用の容器Ｒにおける閉鎖を保証するよう形成され、さらに該蓋
は、開放位置においては、液体を分配することも可能である。

【００１９】 蓋は、容器Ｒの首部Ｃ上に固定される支持要素１を備え、支持要素１は液体を
排出するための排出オリフィス１０を備える側壁を有する中央ブッシュ１１を含
む。蓋は、支持要素の外部に固定されることにより装着されるよう形成された閉
鎖要素２も備える。しかしながら、閉鎖要素２は支持体１に対して軸線方向には
変位されない。このために、外部の閉鎖要素２は単一の横平面上において同軸上
を回転するようブッシュ１１を包囲する中央リング２１を含む。リング２１は、
排出管２０を含み、排出管２０は少なくとも１つの「分配」位置において、排出
オリフィス１０と連通することが可能である。この位置の各側面において、リン
グの内壁は、ブッシュの外壁に対して気密的に摺接し、オフィス１０を封止する
よう閉鎖する。

【００２０】 内部要素１は、Ｕ字形断面を有する周縁カラー部１２を含み、周縁カラー部１
２は容器Ｒの首部Ｃのリムに外嵌固定される。 上記のために、カラー部１２は、首部Ｃの縁部Ｂと協働するよう形成された固
定部材１２ａにより固定される。

【００２１】 中央ブッシュ１１は、スペーサ１４によりカラー１２の内側部分に固定される
ことによって、首部Ｃ内に完全に受容される。その結果、容器の外観が保たれ、
小型化が実現される。

【００２２】 この実施例において、リング２１の外壁はカラー１２の内側壁と接触状態にあ
る。 加えて、リング２１の内側の端部は、ブッシュ１１とカラー１２との間に位置
する環状のハウジング部内に挿入され得るように、面取りされている。

【００２３】 ブッシュ１１が首部Ｃに対して相対回転することを防ぐために、カラー１２の
内壁はスプライン１６を備える。スプライン１６は前記首部の内壁に対して径方
向にわたって係止され、内部要素１が回転に対してロックされることを保証する
。その結果、リング２１を備えた外部要素２のみが移動し得る。

【００２４】 リング２１は３６０度にわたって回転されてもよいし、実施例に示されるよう
に、少なくとも円周の一部分θにわたって回転されてもよい。 図２において、外部要素２は、矢印Ｏ方向に回転された後、開放位置にある状
態で示されている。この位置から、リング２１が矢印Ｆの方向に回転することに
より、ブッシュ１１の排出オリフィス１０を閉鎖することが可能である。

【００２５】 この場合、扇形αは管２０を形成する凹部２１ａと当接部を形成する側端によ
り形成される。前記当接部は、蓋が封止的に閉鎖された位置、及び液体を分配す
るために排出オリフィス１０が完全に開放された位置をそれぞれを確立するため
に、前記ブッシュ１１の外壁により保持される突出部１３と協働するよう形成さ
れる。

【００２６】 突出部１３の幅は、扇形αにおいてリング２１が自由に回転する部分θの寸法
を規定する。 よって、ブッシュ１１における突出部１３と排出オリフィス１０との間の角距
離は、管２０を形成する扇形αの角度方向の長さより大きくはない。

【００２７】 凹部２１ａは、ブッシュ２１の生成線に平行に延びる隆起部２３を備える。隆
起部２３は弾力的な変形により突出部１３と協働するのに適しており、排出オリ
フィス１０が封止的閉鎖位置に移行するのに対応して、スナップ作用をもたらす
。

【００２８】 中央リング２１は、肩部２２を介して周縁スカート部２４の側方に固定される
。 スカート部２４は、外部要素２を固定するために、内部要素１のカラー部１２
の外部部分により径方向に突出する突起１５と協働する固定部材２５を備える。

【００２９】 外部要素２を回転させる時に、手でつかみやすくするために、好ましくは、ス
カート部２４は縦溝２７を備える。 排出管２０は、長手軸線方向に延びて外部（すなわち、図１及び図２において
は下方）へと開口しており、排出オリフィス１０を経由して液体を側方へ移送す
るのに適しており、排出オリフィス１０は、ブッシュ１１の側壁上に開口するよ
う形成されている。リング２１は、環状の口部２６により肩部２２を越えて軸線
方向に延びている。口部２６はテーパ状の円錐形の先端部３０を形成している。
先端部３０は漏斗のように液体を一方向に流れさせることが可能であり、よって
正確な分配を可能にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の蓋の実施例を示す軸線における断面図。

【図２】 図１に示した実施例のＩＩ−ＩＩ線における部分断面図。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１２年９月６日（２０００．９．６）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００９

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００９】 また、欧州特許第ＥＰ０４５２１９６号に開示された実施例に対する別例も存 在し、該別例は以下の要件を含む。 ・容器の首部に固定されるよう形成され、かつ排出オリフィスを備える側壁を
有する中央ブッシュを含む内部支持要素と、 ・軸方向に移動されないよう前記内部要素上に固定され、かつ排出管を備えた
中央リングを含み、排出オリフィスが閉鎖されている少なくとも１つの閉鎖位置
と、前記オリフィスが排出管と連通している少なくとも１つの分配位置とを確立
すべく、前記中央リングは前記ブッシュを同軸上において回転するように包囲し
て形成される外部閉鎖要素。 しかしながら、上記の別例は、排出管が閉鎖され閉鎖される位置において外部 閉鎖要素がロックされることを保証することはできない。 本発明の目的は、従来の閉鎖方法によりもたらされた技術的問題を解決するこ とにある。 本発明のこの目的は、前記リングの内壁は、扇形の範囲に凹部を備え、該凹部 が、ブッシュの外壁により保持される突出部と係合するよう形成される２つの当 接部をそれぞれ形成する両側端と、外部要素が閉鎖位置に移行するのに伴ってス ナップ作用を形成するよう、前記突出部と弾力的に協働するのに適している隆起 部とを備え、前記閉鎖位置において、前記凹部により形成される排出管は封止さ れていることとを特徴とする蓋により達成される。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１０

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１０】 有利な特徴によると、分配位置の各側面において、前記リングの内壁はブッシ
ュの外壁に対して気密的に摺接している。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１１

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１１】 こ れらの状況において、ブッシュ上の突出部と排出オリフィスとの間の角距離
は、リングの排出管を形成する扇形の角度方向における長さよりも大きくない。

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１２

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１２】 さ らに別の特徴によると、前記リングは、ほぼデーパ状をなす円錐形の先端部
を形成する環状の口部により軸線方向に延長されている。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＴＺ，ＵＧ，ＺＷ )，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ， ＴＪ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ， ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，Ｃ Ｒ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＤＭ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ ，ＧＢ，ＧＤ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ， ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，Ｋ Ｚ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ， ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，Ｓ Ｌ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＴＺ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，ＺＷ (72)発明者 ロワ、クリストフ フランス国 Ｆ−76200 ディップ ケ アンリ キャトル 73 Ｆターム(参考） 3E084 AB01 AB06 AB09 BA02 CA01 CB02 DA01 DB13 EA02 EB03 FA09 FC04 GA08 GB12 KB01 LA16 LB02 LB07 LD08 LD17

Claims (12)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液体用容器（Ｒ）を閉鎖し、前記液体を分配する蓋であって
   、 ・容器（Ｒ）の首部（Ｃ）に固定されるよう形成され、かつ排出オリフィス（
   １０）を備える側壁を有する中央ブッシュ（１１）を含む内部支持要素（１）と
   、 ・軸方向に移動されないよう前記内部要素（１）上に固定され、かつ排出管（
   ２０）を備えた中央リング（２１）を含み、排出オリフィス（１０）が封止され
   ている少なくとも１つの閉鎖位置と、前記オリフィスが排出管（２０）と連通し
   ている少なくとも１つの分配位置とを確立するために、前記中央リング（２１）
   はブッシュ（１１）を同軸上において回転可能に包囲して形成される外部閉鎖要
   素（２）とを備えることを特徴とする蓋。
2. 【請求項２】 分配位置の各側面において、前記リング（２１）の内壁はブ
   ッシュ（１１）の外壁に対して気密的に摺接していることを特徴とする請求項１
   に記載の蓋。
3. 【請求項３】 前記リング（２１）の内壁は、扇形（α）の範囲において、
   前記排出管（２０）を形成する凹部（２１ａ）を備えることを特徴とする請求項
   １または２に記載の蓋。
4. 【請求項４】 前記凹部（２１ａ）の両側端は２つの当接部をそれぞれ形成
   し、該当接部は前記ブッシュ（１１）の側壁から突出される突出部（１３）と協
   働するよう形成されることを特徴とする請求項３に記載の蓋。
5. 【請求項５】 ブッシュ（１１）上において、突出部（１３）と排出オリフ
   ィス（１０）との間の距離は、リング（２１）の排出管（２０）を形成する扇形
   （α）の角度方向の長さよりも大きくないことを特徴とする請求項４に記載の蓋
   。
6. 【請求項６】 前記凹部（２１ａ）は、外部要素が封止的閉鎖位置に移行す
   るのに対応してスナップ作用をなすように、前記突出部（１３）と弾力的に協働
   するのに適している隆起部（２３）を備えることを特徴とする請求項４及び５の
   いずれか１項に記載の蓋。
7. 【請求項７】 前記リング（２１）は、ほぼテーパ状をなす円錐形の先端部
   （３０）を形成する環状の口部（２６）により軸線方向に延長されていることを
   特徴とする請求項１乃至６のいずれか１項に記載の蓋。
8. 【請求項８】 内部要素（１）は、容器（Ｒ）の首部（Ｃ）に外嵌固定され
   るＵ字形の断面を有する周縁カラー部（１２）を含むことを特徴とする請求項１
   乃至７のいずれか１項に記載の蓋。
9. 【請求項９】 中央ブッシュ（１１）は、前記カラー部（１２）の内側部分
   に対してスペーサ（１４）によって固定されることにより、容器（Ｒ）の首部（
   Ｃ）内に完全に受容されることを特徴とする請求項８に記載の蓋。
10. 【請求項１０】 前記カラー部（１２）の内壁は、回転防止のためにロック
    するスプライン（１６）を備えることを特徴とする請求項８または９に記載の蓋
    。
11. 【請求項１１】 肩部（２２）を介して、中央リング（２１）を内部要素（
    １）上に固定するための固定部材（２５）を備える周縁スカート部（２４）に対
    して側方へ固定されることを特徴とする請求項１乃至１０のいずれか１項に記載
    の蓋。
12. 【請求項１２】 前記排出オリフィス（１０）は中央ブッシュ（１１）の側
    壁上に設けられる開口により形成されることを特徴とする請求項１乃至１１のい
    ずれか１項に記載の蓋。