JP2002525481A - クランクケース圧縮方式エンジン - Google Patents

クランクケース圧縮方式エンジン

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JP2002525481A
JP2002525481A JP2000571123A JP2000571123A JP2002525481A JP 2002525481 A JP2002525481 A JP 2002525481A JP 2000571123 A JP2000571123 A JP 2000571123A JP 2000571123 A JP2000571123 A JP 2000571123A JP 2002525481 A JP2002525481 A JP 2002525481A
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JP2000571123A
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ディー. リヨンズ,ジェイムス
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ダンリオン アール アンド ディー,インコーポレイティド
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
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    • F02B75/243Multi-cylinder engines with cylinders arranged oppositely relative to main shaft and of "flat" type with only one crankshaft of the "boxer" type, e.g. all connecting rods attached to separate crankshaft bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
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    • F02B75/16Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
    • F02B75/18Multi-cylinder engines
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
  • Supercharger (AREA)
  • Compressor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 エンジン(10)はクランクケース室(22)と、室(22)から半径方向に延びる2つのシリンダ(24、26)とを伴うブロックを有する。ピストン(56、60)は各シリンダ(24、26)内で往復運動する。クランクケース室(22)は、ピストン(56、60)を直径に沿って反対の方向に移動させるクランク軸(64)を収容する。任意の時間に、両方のピストン(56、60)は上死点の方向または下死点の方向の何れかに移動する。噴射器(88)は、2つのピストン(56、60)が上死点の方向に移動する時はいつでも、入口開口(90)を通じて燃料混合物をクランクケース室(22)に入れるよう配置される。2つの移送チューブ(98、100)は、ブロック内の出口開口(94)からそれぞれのシリンダ(24、26)の燃焼室に延びる。ピストン(56、60)が上死点の方向に移動する時入口開口(90)を通じて引き込まれる燃料混合物の量は、ピストン(56、60)の排気量の合計に等しい。この量の大部分は、付随する予備圧縮を伴って吸気工程中に燃焼室に送り込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本願は1998年9月22日付の米国仮出願第60/101,298号”クラ
ンクケース予圧縮方式エンジン”に基づく。
【0002】 発明の背景 発明の分野 本発明は動力発生のための流体が圧縮されるエンジンに関する。
【0003】公知技術の説明 内燃エンジンとは、圧縮された流体から動力を発生するエンジンの1種である
。この種のオットー・サイクル式エンジンにおいては、シリンダ内を往復運動す
るピストンが、各動作サイクルの一部において真空を発生させる。この真空の作
用により、ピストンの変位量にほぼ相当する容積の空気、または空気/燃料混合
物がシリンダ内に吸引される。この空気、または空気/燃料混合物がシリンダ内
でピストンによって圧縮され、次いで点火される。点火と同時に燃焼生成物が膨
張し、ピストンを変位させる。このピストンは連接棒を介して、動力源として作
用するクランクシャフトまたは駆動部材を回転させる。
【0004】 内燃エンジンの出力を増大させるべく、多大の努力が重ねられている。一般に
、この目的は、ファンまたは強制変位ロータによって余分の空気をシリンダ内へ
送入する過給機で達成される。
【0005】 過給機は出力向上に有効ではあるが、エンジンの複雑さと重量とコストとを著
しく増大させる。しかも、過給機は爆燃及び過早点火を招く可能性を著しく増大
させ、短期間でエンジンの破壊を招く恐れがある。過給機付エンジンの信頼度が
通常吸気エンジンより低いとされることが多い理由はここにある。
【0006】 クランクケース内に配置されるエンジンのクランクシャフトは、軸受スリーブ
または軸受筒によって支持されるジャーナルまたは保持要素(carrying elements
)を有する。エンジンには潤滑系統が設けられるが、その主な目的はジャーナル
及び軸受スリーブから熱を奪うことにある。ジャーナル及び軸受スリーブが小型
で、ジャーナルまたは軸受スリーブの最も高温の箇所からクランクケースの比較
的低温の外気までの距離が大きくなければ、潤滑系統が問題となることは殆どな
い。しかし、ジャーナル及び軸受スリーブが比較的大きい大型エンジンの場合、
潤滑系統がジャーナル及び軸受スリーブから充分な熱を奪えないことがある。
【0007】 軸受スリーブの代わりに、冷却し易いローラ軸受または玉軸受を使用すること
で、大型エンジンの場合でも充分な冷却効果を達成することはできるが、重量、
騒音及びコストのすべてが増大する。
【0008】 発明の概要 本発明の目的は、エンジン出力を比較的簡単に増大させることにある。
【0009】 本発明の他の目的は、エンジンにおける爆燃の可能性を軽減することにある。
【0010】 本発明のさらに他の目的は、重量、騒音またはコストを殆どまたは全く増大さ
せることなく、エンジンの駆動部材用の保持及び軸受要素の冷却効果を高めるこ
とにある。
【0011】 以下の説明で明白にされるさらなる目的は、本発明によって達成される。
【0012】 本発明の1つの形態は、第1通路と、第2通路と、各通路に開く区画を形成す
る壁手段を含むエンジンである。第1通路は、区画と対向する第1端と、区画か
らは離れた反対側の第1端とを有する。同様に、第2通路は、区画と対向する第
2端と、区画から離れた反対側の第2端とを有する。第1通路内を第1部材が往
復運動し、第2通路内を第2部材が往復運動する。さらにエンジンは、区画へ流
体を流入させる手段と、区画から離れた(以下、「遠隔」)第1端と第2端とに
流体を移行させる手段とを含む。また、エンジンは、移送手段と遠隔第1端とを
連絡させる一方、遠隔第2端を移送手段から封止する流体流れ制御手段をも含む
。また、流体流れ制御手段は、移送手段と遠隔第2端とを連絡させる一方、移送
手段から遠隔第1端を封止する。エンジンは往復運動部材によって駆動される駆
動手段をも含む。駆動手段及び往復運動部材は、第1及び第2往復運動部材が、
それぞれ区画と対向する第1及び第2通路の端部に向かって同時に移動するよう
に構成されている。駆動手段及び往復運動部材も、第1及び第2往復運動部材が
、それぞれ遠隔第1端及び遠隔第2端に向かって同時に移動するように構成され
ている。
【0013】 上記エンジンにおいて、往復運動部材は区画から同時に離間される。これによ
って、往復運動部材の変位量合計に相当する量の流体を区画に吸入することがで
きる。 次に、往復運動部材が同時に区画に向かって移動することにより、流体を圧縮
することができる。流体流れ制御手段は、往復運動部材が区画に向かって移動す
るときに区画と往復運動部材が移動する2つの通路のうちの一方と間を連絡させ
るように配列されることが好ましい。従って、流体は往復運動部材によってこの
通路に押入され、この通路はそれぞれの往復運動部材の変位量よりもはるかに多
量の流体を受流することになる。往復運動部材が区画から離間するときに、それ
までに一方の通路に供給された流体がさらに圧縮される。これにより、過給効果
が得られる。
【0014】 上記エンジンでは、複雑なファンやロータ機構なしで、過給効果を達成できる
。さらに、エンジン内における往復運動部材の通常動作を利用するから、この過
給効果は本質的にフリー、すなわち特段の手段を必要としない。
【0015】 本発明の他の対象は、少なくとも1つの通路と、この通路に開口する区画を形
成する壁手段を含むエンジンにある。通路は区画と対向する1端と、区画からは
遠隔の他端とを有する。往復運動部材が通路内を往復運動し、区画内の駆動部材
は往復運動部材によって駆動されるように構成されている。エンジンは通路の遠
隔端に流体を案内する手段と、前記端への流体案内を調整する流体流れ制御手段
をも含む。流体流れ制御手段は回転可能な弁部材を含み、この弁部材には、案内
手段から流体を受流し、この流体を通路の遠隔端に案内する少なくとも1つのポ
ートを設けている。弁部材は回転軸を有し、この軸に沿って変位可能である。
【0016】 エンジンは、例えば、そのヘッドに、往復運動部材を内蔵する通路に流体を流
入させるときに弁部材のポートとオーバーラップする(重なる)ポートを設ける
ことができる。この状態で弁部材のポートは開いているが、ヘッドのポートとオ
ーバーラップしていないときには弁部材のポートは閉鎖状態となる。
【0017】 回転可能であると共に軸方向に変位可能であるように弁部材を構成することに
より、弁部材のポートを単に開閉するよりも効率的に作用させることができる。
即ち、運動の1つを開閉という目的に利用する一方、他の運動を弁部材のポート
とヘッドのポートとのオーバーラップ量を変化させることに利用することができ
る。オーバーラップ量を変化させることにより、流体の乱流を増減させることが
できる。エンジンを爆燃し易い条件下で動作させる場合には、乱流を増大させる
ことで爆燃の可能性を軽減させることができる。
【0018】 本発明の他の対象は、前記発明対象と同様、少なくとも1つの通路と、この通
路に開く区画とを形成する壁手段を含むエンジンにある。ここでも、往復運動部
材が通路内を往復運動し、区画内の駆動部材は往復運動部材によって駆動される
。本発明の他の形態では、エンジンが駆動手段の軸受要素を含み、軸受要素には
、駆動手段の一部に沿って延び、この部分に沿って駆動手段に開く少なくとも1
つの冷却チャネルを設ける。
【0019】 このエンジンでは、軸受要素の冷却チャネルが軸受要素によって支持されてい
る駆動手段、例えば、クランクと隣接している。即ち、この冷却チャネルは軸受
要素の最も高温の箇所に位置し、この箇所において、軸受要素を能率的に冷却す
ることができる。さらに、冷却チャネルを流動する冷却流体は、軸受要素と同時
に、隣接する駆動手段部分をも冷却することができる。冷却チャネルは、エンジ
ン重量またはエンジン・ノイズを殆ど増大させることなく、軸受要素冷却効果を
高めることができる。
【0020】 本発明のさらに他の形態は、2つの往復運動部材のそれぞれを同時に、それぞ
れの通路に沿って区画に近い第1位置から区画から遠い第2位置に向かって移動
させることによって、区画内に流体を吸入させる工程を含むエンジンの作動方法
である。この方法はまた、往復運動部材のそれぞれを同時に、それぞれの第2位
置からそれぞれの第1位置に向かって移動させることによって、流体を圧縮し、
該流体の少なくとも一部を、両通路の1つに案内する工程をも含む。また、この
方法は、それぞれの往復運動部材をそれぞれの第1からそれぞれの第2位置に向
かって移動させることにより、一方の通路に案内された流体部分をこの通路内で
さらに圧縮する工程をも含む。往復運動部材は直径に沿って反対方向に移動する
ことが好ましい。
【0021】 この方法は流体の上記部分の流れを制御するため弁部材を回転させる工程をも
含む。この方法はまた、往復運動部材で駆動部材を駆動し、駆動部材で弁部材を
回転させる工程をも含む。
【0022】 本発明のさらなる形態の一つは、通路内に流体を流入させ、通路に沿って所定
方向に往復運動部材を移動させることによって、通路内の流体を圧縮する工程を
含むエンジンの作動方法にある。また、この方法は圧縮工程に続いて、往復運動
部材を所定方向とは逆の方向に移動させて、通路への流体の流れを制御する工程
をも含む。制御工程は、回転軸を中心に弁部材を回転させ、回転軸に沿って弁部
材を変位させる工程である。
【0023】 本発明のさらに他の形態は、往復運動部材を往復運動させ、この往復運動部材
で弁部材を駆動する工程を含むエンジンの作動方法にある。駆動部材は軸要素に
よって受承される保持要素と有し、さらに、軸受要素を冷却する工程をも含む。
冷却工程では、保持要素と軸受要素との間に流体を流通させる。
【0024】 また、本発明のこの形態に従った方法は、軸受要素と保持要素との間の場所か
ら保持要素内へ流体を案内する工程をも含む。
【0025】 本発明のその他の特徴及び長所を、以下、添付図面を参照しつつ好ましい実施
例について詳細に説明する。
【0026】 好ましい実施例の説明 図1及び図2a−2gにおいて、参照番号10は本発明のエンジンである。エ
ンジン10はここでは内燃エンジンであるが、圧縮された流体を利用して出力す
るものであれば、その他のタイプのエンジンであってもよい。
【0027】 エンジン10は、シリンダ・ブロック、シリンダ・ヘッド及びクランクケース
を含むケーシングまたはハウジング12と、2つの全く同じシリンダを内蔵して
いる。エンジン・ケーシング12は、前壁14、後壁16、頂壁18及び底壁2
0を含む複数の壁を有し、これらの壁が協働してクランクケース室または区画2
2と、1対のシリンダボアまたは通路24,26とを形成する。クランクケース
室22はこのクランクケース室22から半径方向に延びる2つのシリンダ・ボア
24、26の間に位置する。断面が円形のシリンダボア24,26はクランクケ
ース室22の両側に配置され、直径を挟んで反対方向に延びている。
【0028】 シリンダボア24はクランクケース室22に隣接してこれと対向する縦方向の
1端24aと、クランクケース室22からは遠隔の縦方向他端24bを有する。
同様に、シリンダボア26もクランクケース室22に隣接してこれと対向する縦
方向の1端26aと、クランクケース室22からは遠隔の縦方向他端26bを有
する。縦方向端部24a、26aはいずれもクランクケース室22に開口し、クラ
ンクケース室22は常時これら縦方向端部24a、26aを介して2つのシリンダ
ボア24,26と連絡関係にある。
【0029】 クランクケース室22から遠隔の縦方向ボア端24bは弁機構または流れ制御
機構28によって制御される。同様に、クランクケース室22から遠隔の縦方向
ボア端26bは弁機構または流れ制御機構30によって制御される。弁機構28
は、図示しない排気管にボルト108を介して取付けられたフランジ106aを
有するシリンダ・ヘッド106に取付けられている。同様に、弁機構30は、図
示しない排気管にボルト112を介して取付けられたフランジ110aを有する
シリンダ・ヘッド110に取付けられている。
【0030】 好ましくは、弁機構28,30はいずれも図3に示すような回転可能な弁部材
または流れ制御部材32を含む。
【0031】 図3に示すように、弁部材32は管状吸気セクション36及び管状排気セクシ
ョン38を有する、断面が円形の細長い弁要素34を含む。吸気セクション36
も排気セクション38も、細長い弁要素34の縦方向に延び、前記弁要素34の
孔を横切る隔壁40によって互いに分離されている。
【0032】 吸気セクション36は隔壁40からは遠隔の縦方向端36aを有し、この縦方
向端36aには一連の受流ポート又は開口42が形成されている。吸気セクショ
ン36の内部へ流体を案内する受流ポート42は吸気セクション36の周り方向
に間欠的なリングを形成する。吸気セクション36は、受流ポート42と隔壁4
0との間に形成された一連の排出ポート44をも有する。吸気部セクション36
からシリンダボア24または26へ流体を移行させる排出ポート44を、吸気セ
クション36の縦方向に1列に配置されている。これらのポート42、44は吸
気セクション36でのポート又は開口だけを構成する。
【0033】 排気ポート38は隔壁40から遠隔の縦方向端38aを有し、隔壁40と縦方
向端38aの間に一連の吸気口46が設けられている。シリンダボア24または
26から排気ポート38の内部へ流体を移行させる吸気口46は、排気ポート3
8の縦方向に1列に配置されている。縦方向端38aは、排気ポート38から排
気系へ放出できるように開いている。
【0034】 吸気部36の排出ポート44及び排気セクション38の吸気ポート46は円形
でも三角形でも台形でもよいが、楕円形またはこれに近い形状であることが好ま
しい。排出ポート44は、弁要素34から円周方向に、例えば、約90°ずれて
いる。
【0035】 細長い弁要素34は、吸気セクション36の縦方向端36aに固定された追加
セクション48を有する。この追加セクション48は、その周りに円を画くよう
に配列された一連のスプラインまたは溝50を有する。スプライン50は、弁部
材32を回転させる駆動スプロケットまたは回転要素と係合し、追加セクション
48は弁要素34の駆動セクションと考えることができる。
【0036】 図3から明らかなように、細長い弁要素34の縦方向端36a及び追加セクシ
ョン48は弁要素34の残余の部分よりも大きい外径を有する。
【0037】 細長い弁要素34は単一体であってもよいし、集合体であってもよい。
【0038】 図1は、各弁機構28,30の弁部材32のための駆動スプロケットまたは回
転要素52を示す。それぞれの吸気セクション36からは遠隔の位置にある各駆
動セクション48の端部には、連携の弁駆動スプロケット52のための取付ボル
トまたは取付要素54を受承するように配列される(図示しない)ねじ孔が形成
されている。
【0039】 再び図2a−2gにおいて、断面が円形のピストンまたは往復運動部材56が
シリンダボア24内を移動する。ピストン56はクランクケース室22(図2a)
に近い位置と、弁機構28(図2b)からやや距離を置いた位置との間を移動で
きる。この2つの位置をそれぞれ下死点及び上死点と呼称することができる。ピ
ストン56は、シリンダボア24の中で密着状態で滑動し、ボア24の両端24
a、24b間にシールを形成する。ボア24の、クランクケース室22からは遠
隔のピストン56側部分は、シリンダ・ヘッド106の燃焼側と共に、燃焼室を
構成する。シリンダボア24内の燃焼はスパーク・プラグまたは点火源58によ
って起こすことができる。例えばディーゼル・エンジンのように、圧縮点火が行
なわれる場合、霧状燃料を噴射することによって燃焼を起こすことができる。
【0040】 シリンダボア26内には、断面が円形の第2のピストンまたは往復運動部材6
0も配置されている。ピストン56と同様のピストン60は、クランクケース室
(図2a)に隣接する位置と、弁機構30(図2b)からやや距離を置いた位置と
の間を移動可能である。これら2つの位置もそれぞれ下死点及び上死点と呼称す
ることができる。ピストン60はシリンダボア26の中で密着状態で滑動し、ボ
ア26の両端26a、26b間にシールを形成する。ボア26の、クランクケー
ス室22からは遠隔のピストン60側部分が、シリンダ・ヘッド110の燃焼側
と共に燃焼室を構成する。シリンダボア26内に燃焼を起こすには、点火源また
はスパーク・プラグ62を利用すればよい。但し、ディーゼル・エンジンのよう
に圧縮点火が行なわれる場合には、霧状燃料の噴射によって燃焼を起こせばよい
【0041】 エンジン10は、きわめてオーバスクウェアな設計、すなわち、大きなボア対
ストローク比を有する(ストロークの長さよりもシリンダの内径が大きい状態)
ことが好適である。
【0042】 図2a〜図2gと共に図4を検討すると、クランク軸または駆動部材64がク
ランクケース室22に配置されている。クランク軸64は、シリンダ・ボア24
、26の軸と垂直な回転軸Rを有する。クランク軸64は、互いにクランク軸6
4の軸方向に間隔の空いた2つの横方向クランク68及び70を備えるクランク
配列66を備えている。クランク配列66はさらに、横方向クランク68、70
の間に位置する中央クランク72を備えている。
【0043】 横方向クランク68には、クランクピンまたはジャーナル68cを保持する間
隔の空いた1対のクランク・アームまたはウェブ68a及び68bが含まれる。
同様に、横方向クランク70には、クランクピンまたはジャーナル70cを保持
する間隔の空いた1対のクランク・アームまたはウェブ70a及び70bが含ま
れる。また、横方向クランク68のクランク・アーム68bと横方向クランク7
0のクランク・アーム70bは、それぞれ中央クランク72のクランク・アーム
をも構成する。すなわち、中央クランク72は、横方向クランク68と共通のク
ランク・アーム68bと、横方向クランク70と共通のクランク・アーム70b
を有する。クランク・アーム68b、70bは中央クランク72のクランクピン
またはジャーナル72cを保持する。
【0044】 クランク・アーム68a、68b、70a、70bは円形の場合があり、クラ
ンク軸64の回転軸Rに対して垂直である。クランク・アーム68a、68b、
70a、70bは全て同じ厚さと直径を有し、クランク・アーム68a、68b
、70a、70bはクランク軸64の最大直径を構成する。クランク軸64の回
転軸Rはクランク・アーム68a、68b、70a、70bの中心を通過する。 また、クランクピン68c、70c、72cも円形であり、クランクピン68
c、70c、72cの軸はクランク軸64の回転軸Rと平行である。横方向クラ
ンクピン68c、70cは同じ長さを有し、この長さは、図2a〜図2gから判
るように、中央クランクピン72cの2分の1である。
【0045】 横方向クランクピン68c、70cは同軸線上にあり、クランク軸64の回転
軸の一方の側に配置されている。中央クランクピン72cは回転軸Rの直径に沿
って反対側に配置され、クランクピン68c、70c、72cはその軸Rから等
距離である。
【0046】 横方向連接棒または細長い接続部材74は横方向クランクピン68cに取り付
けられ、横方向接続部材76または細長い接続部材76は横方向クランクピン7
0cに取り付けられる。同様に、中央連接棒または細長い接続部材78は中央ク
ランクピン72cに取り付けられる。中央連接棒78はピストン56に固定され
、横方向連接棒74、76はピストン60の直径上にある2つの間隔の空いた位
置でピストン60に固定される。
【0047】 クランクピン68c、70c、72cはそれぞれ連接棒74、76、78の保
持要素を構成すると考えられる。
【0048】 横方向連接棒74、76は同じ寸法を有する。図2a〜図2gから判るように
、横方向連接棒74、76の厚さは中央連接棒78の厚さの2分の1であるが、
それ以外の点では横方向連接棒74、76と同じ寸法を有する。
【0049】 ピストン56、60は同じ質量を有しており、横方向連接棒74、76の合計
質量は中央連接棒78の質量と等しい。さらに、横方向連接棒74、76をピス
トン56及び横方向クランクピン68c、70cに適切に固定するために利用さ
れる様々な設置要素は、中央連接棒78をピストン60及び中央クランクピン7
2cに適切に固定するために利用される設置要素と同じ合計質量を有する。この
設計によって、クランクピン72cの軸と垂直でクランクピン72cと交差する
第1平面に沿って、ピストン56、60、クランク配列66、連接棒74、76
、78及び設置要素に関する均一な質量分布が存在する。さらに、第1平面に垂
直で回転軸Rを含む第2平面に沿って、均一な質量分布が存在する。すなわち、
第1平面の何れかの側の質量は第2平面の何れかの側の質量と同じである。従っ
て、動的な質量平衡が達成され、偏揺れ振動は除去または事実上除去される。
【0050】 クランク軸64、連接棒74、76、78及び設置要素は共に、ピストン56
、60を往復運動させる手段を構成する。ピストン56、60は同軸線上であり
、ピストン56、60が同時にそれぞれの上死点の方向に移動し、この点に到達
するような形で往復運動する。同様に、ピストン56、60は同時にそれぞれの
下死点の方向に移動し、この点に到達する。
【0051】 クランクケース室22は好適には、その寸法が最小になるように設計される。
有利には、クランクケース室22の寸法は、クランク配列66の寸法にクランク
配列66が妨げられずに回転出来るちょうど十分な隙間を加えたものに等しい。
ピストン56、60が同軸であることによって、偏揺れ振動が低減または除去さ
れる他に、クランクケース容量を最小にすることができる。
【0052】 エンジン10は燃料と空気の混合物によって動作し、この混合物は、クランク
軸64を回転するよう支持するジャーナルと共に、クランクピン68c、70c
、72cを冷却するよう使用される。さらに、少量のオイル、例えば、0.5〜
2容量パーセントが燃料に追加されることがある。空気、燃料及びオイルの混合
物は、燃料混合物と呼ばれ、付加的にクランクピン68c、70c、72cと、
クランク軸64を支持するジャーナルとの軸受を潤滑する機能を果たす。混合物
に混合されるオイルは生物分解性を有することが好適である。
【0053】 図4と共に図5を参照すると、クランク軸64は、クランク軸64が回転軸R
周りに回転するよう支持する2つのジャーナルまたは保持要素114を有する。
ジャーナル114はクランク・アーム68aからクランク配列66の一方側に突
出し、ジャーナル116はクランク・アーム70aからクランク配列66の反対
側に突出する。ジャーナル114、116は同軸線上にあり、共通軸Rを共有す
る。
【0054】 ジャーナル116は、ジャーナル116より小さい直径の延長部118を伴っ
て形成される。延長部118は、ジャーナル116と同軸であり、クランク軸6
4を付属品に取り付けられるようにする雄ねじ118aを備えている。ねじ11
8aの一部はわかりやすくするため省略されている。ジャーナル114はジャー
ナル116と同様の延長部を有することができる。
【0055】 室または空隙120、例えば、プレナムチャンバーが、ジャーナル116の内
部に配置される。ジャーナル116は円筒形外部軸受表面116aを有し、ダク
ト122は内部室120から軸受表面116aに半径方向に延びる。内部室12
0はさらに、ねじ付き延長部118の雌ねじ付き軸方向通路124に開いている
。運転中において、軸方向通路124は、通路122にねじ込まれる雄ねじ付き
プラグ126によって閉じられる。 ジャーナル114とその延長部も同様に、それぞれ内部室と軸方向通路を備え
ることができる。
【0056】 室または空隙128は、クランクピン68cの内部に形成され、室130はク
ランクピン70cの内部に形成される。室128、130は、例えば、プレナム
チャンバーを構成する。クランクピン68c内の内部室128は図示されるよう
に隣接クランク・アーム68a、68bの中に突出し、また図示されるように、
クランクピン70c内の内部室130は隣のクランク・アーム70a、70bの
中に延びている。クランクピン68cは、半径方向ダクト132によって内部室
128に接続された円筒形外部軸受表面68dを有し、クランクピン70cは、
半径方向ダクト134によって内部室130に接続された円筒形外部軸受表面7
0dを有する。
【0057】 クランクピン72cは同様に内部室または空隙136、例えば、プレナムチャ
ンバーを備え、内部室136は、例示されるように、隣接クランク・アーム68
b、70bの中に突出することがある。クランクピン70cは円筒形外部軸受表
面78dを有し、ダクト138は内部室136から軸受表面78dに半径方向に
延びる。
【0058】 内部室128、130、136はクランクピン68c、70c、72cに配置
される必要はない。その代わり、連接棒74、76、78のクランクピン68c
、70c、72cに隣接する部分が内部室と共に形成されることがある。
【0059】 各ジャーナル114、116は、互いに反対側に位置し、軸受スリーブの縦方
向または軸方向に互いに間隔の空いた2つの開いた端部を有する円筒形軸受スリ
ーブまたは軸受要素の中で回転する。すなわち、軸受スリーブの2つの開いた端
部は軸受スリーブの軸方向または縦方向端部と考えられる。
【0060】 図5と共に図6を参照すれば、ジャーナル114、116に対する軸受スリー
ブは参照番号140によって示される。軸受スリーブ140は、ジャーナル11
6の外部軸受表面116aまたはジャーナル114の外部軸受表面に面するよう
に設計された内部軸受表面140aを有する。内部軸受表面140aは、互いに
平行な一連の規則的な間隔のチャネルまたは溝142を備えている。チャネル1
42は軸受スリーブ140の軸方向または縦方向に通る、すなわち、チャネル1
42は軸受スリーブ140の1つの縦方向端部から他の縦方向端部への方向に通
る。内部軸受表面140aはさらに、軸受スリーブ140の円周に沿って延び、
各縦方向チャネル142と交差する環状チャネルまたは溝144を備えている。
図6では、環状チャネル144は90度の角度で縦方向チャネル142と交差し
ている。
【0061】 軸受スリーブ140はジャーナル116に設置され環状チャネル144は半径
方向ダクト122を通る。第2軸受スリーブ140は同様にジャーナル114に
設置される。
【0062】 図5及び図7を参照すると、各クランクピン68c、70cは、互いに反対側
に位置し、軸受スリーブ146の縦方向または軸方向に互いに間隔の空いた2つ
の開いた端部を有する円筒形軸受スリーブまたは軸受要素146内で回転する。
軸受スリーブ146は、クランク・アーム68a、68bまたはクランク・アー
ム70a、70bの間に適合しなければならず、軸受スリーブ140より短い。
軸受スリーブ146は、クランクピン68cの外部軸受表面68dまたはクラン
クピン70cの外部軸受表面70dに面するように設計された内部軸受表面14
6aを有する。内部軸受表面146aは、互いに平行で、軸受スリーブ146の
軸方向または縦方向に通る一連の規則的に間隔の空いたチャネルまたは溝148
を備えている。内部軸受表面146aはさらに、軸受スリーブ146の円周に沿
って延び、各縦方向チャネルと交差する環状チャネルまたは溝150を備えてい
る。図7では、環状チャネル150は90度の角度で縦方向チャネル148と交
差する。
【0063】 軸受スリーブ146はクランクピン68cに設置され環状チャネル150は半
径方向ダクト132の上を通る。第2軸受スリーブ146はクランクピン70c
に設置され環状チャネルは半径方向ダクト134の上を通る。
【0064】 図5及び図8を参照すると、クランクピン72cは前と同様、互いに反対側に
配置され軸受スリーブ152の縦方向または軸方向に互いに間隔の空いた2つの
端部を有する円筒形軸受スリーブまたは軸受要素152内で回転する。軸受スリ
ーブ152はクランク・アーム68b、70bの間に適合しなければならず、ク
ランク・アーム68b、70bの間の距離はクランク・アーム68a、68bま
たはクランク・アーム70a、70bの間の距離より大きいので、軸受スリーブ
152は軸受スリーブ146より長い場合がある。
【0065】 軸受スリーブ152は、クランクピン72cの外部軸受表面72dに面するよ
うに設計された内部軸受表面152aを有する。内部軸受表面152aは、互い
に平行で軸受スリーブ152の軸方向または縦方向に通る一連の規則的に間隔の
空いたチャネルまたは溝154を備えている。内部軸受表面152aはさらに、
軸受スリーブ152の円周に沿って延び各縦方向チャネル154と交差する環状
チャネルまたは溝156を備えている。図8では、環状チャネル156は縦方向
チャネル154と90度の角度で交差する。
【0066】 軸受スリーブ152はクランクピン72cに設置され、環状チャネル156は
半径方向ダクト138の上を通る。
【0067】 図9では、図5と同じ参照番号に100を加えたものが同様の要素を示すため
に使用されており、図5のクランク軸64と異なったクランク軸164を例示す
る。
【0068】 図9に示されるように、クランク軸164のジャーナル214は、ジャーナル
214より小さい直径の延長部158を有する。クランク軸64の延長部118
は、クランク軸を付属品に接続するねじ118aを備えており、クランク軸16
4の延長部158はこの目的でスプライン160を伴って形成される。さらに、
クランク軸64の内部室120は、隣接通路124と共に、クランク軸164で
は省略される。その代わり、クランク軸164は円形室、例えば、プレナムチャ
ンバーを備えているが、これはジャーナル214とその延長部158の接合部の
領域、すなわち、ジャーナル214が取り付けられるクランク・アーム168a
から離れたジャーナル214の端部に配置される。円形室162はジャーナル2
14の一部と延長部158の一部の周囲を囲む。
【0069】 ジャーナル214の軸受スリーブは、環状の円周に沿って延びるチャネル14
4が省略されることがある点以外は図6の軸受けスリーブ140に類似している
。すなわち、環状チャネル144は縦方向チャネル142の間の接続を確立する
。この接続は、円形室162に開いた縦方向チャネルを有することで、クランク
軸164内に確立されるので、環状チャネル144は不要になる。ジャーナル2
14の軸受スリーブ内の縦方向チャネルは軸受スリーブ全長を通すことが出来る
【0070】 クランク軸164のジャーナル216は、ジャーナル214のようなスプライ
ン付きの延長部、またはクランク軸64のジャーナル116のようなねじ付きの
延長部を有することがある。さらに、ジャーナル216は、ジャーナル214の
室162のような円形室またはクランク軸64の室120と同様の内部室を備え
ることがある。 図10では、図1及び図2a〜図2gと同じ参照番号は同様の要素を示す。
【0071】 図10は、クランク軸64のジャーナル114、116またはクランク軸16
4のジャーナル214、216について別の軸受要素174を示す。軸受要素1
74は軸受キャリヤ176内に支持され、一方軸受キャリヤ176はエンジン・
ケーシング12の前部壁14に設置される。軸受キャリヤ176は、前部壁14
の外面からクランクケース室22に面するその内面に延びる。
【0072】 軸受要素174は、軸受キャリヤ176に受承される円筒形壁174aを含み
、ジャーナル114、116、214、216のための設置通路178を形成す
る。設置通路178は、クランクケース室22と、クランクケース室22から離
れた反対側の軸方向または縦方向端部178bに直面する軸方向または縦方向端
部178aを有する。縦方向端部178aでは、円筒形軸受壁174aは、軸受
壁174aから半径方向外向きに突出する環状スラスト・フランジ174bを備
えている。
【0073】 軸受キャリヤ176は、クランクケース室22に面する端部表面176aを有
する。端部表面176aは、軸受要素174のスラスト・フランジ174bを受
承する環状切り欠きを伴って形成される。
【0074】 円筒形軸受壁174aは、軸受壁174aの長さを通り設置通路178の周囲
を囲む円筒形空隙180を備えている。円筒形空隙180は、スラスト・フラン
ジ174b内に形成され、円筒形軸受壁174aからスラスト・フランジ174
bの半径方向外側エッジに延びる環状空隙182と交差する。このスラスト・フ
ランジ174bのエッジで、環状空隙182はクランクケース室22に開く。
【0075】 再び図1を参照すると、スプロケットまたは回転要素80がエンジン・ケーシ
ング12の外部でクランク軸64に設置される。クランク軸スプロケット80は
、例えば、歯付きベルトの形態である2つの循環伝達部材82及び84によって
係合される。伝達部材82は弁機構28の弁駆動スプロケット52の周囲に延び
且つ係合し、伝達部材84は弁機構30の弁駆動スプロケット52の周囲に延び
且つ係合する。すなわち、伝達部材82、84は、クランク軸64の回転運動を
回転弁部材32に伝達するよう機能し、回転弁部材32はそれに応じてクランク
軸64によって回転する。
【0076】 スロットル本体86はエンジン・ケーシング12に設置され、噴射器または気
化器88はスロットル本体86とケーシング12の間に配置される。噴射器また
は気化器88は、空気及び霧状燃料及びオイルの混合物の形態の流体をクランク
ケース室22に案内するよう配置され、流体を室22に入れる手段を構成する。
【0077】 図1と共に図2a〜図2gを参照すると、エンジン・ケーシング12の上部壁
18は、燃料混合物をクランクケース室22に案内する入口開口90を備えてい
る。一方向要素92、例えば、リード弁は、入口開口90を通る燃料混合物の流
れを制御する。 エンジン・ケーシング12の底部壁20は、クランクケース室22から燃料混
合物を排気する出口開口94を備えている。出口開口94を通る燃料混合物の流
れは、例えばリード弁の場合がある一方向要素96によって制御される。
【0078】 移送チューブまたは導管98は、出口開口94から、シリンダ・ボア24の縦
方向端部24bに位置する弁機構28に至る。第2移送チューブまたは導管10
0は、出口開口94から、シリンダ・ボア26の縦方向端部26bに位置する弁
機構30に至る。
【0079】 ここで図1と共に図3を参照すると、移送チューブ98は、環状部分98aを
伴うバンジョー形端部を有する。環状チューブ部分98aは、弁機構28の一部
を構成する回転弁部材32の受流ポート42を取り囲む。移送チューブ98を通
って移動する燃料混合物は、環状チューブ部分98aに入った後、受流ポート4
2を通じて回転弁部材32の吸気セクション36の内部に流れ込む。環状チュー
ブ部分98aは燃料混合物を様々な受流ポート42に分配する。
【0080】 環状チューブ部分98aは1つ又はそれ以上のフランジ102を備えている。
フランジ(単数または複数)102のため、環状チューブ部分98aは、ボルト
のような1つ又はそれ以上の固定要素104によってシリンダ・ヘッド106に
固定される。
【0081】 図1に例示されるように、移送チューブ100も、環状部分100aを伴うバ
ンジョー形端部を有する。環状チューブ部分100aは、弁機構30の一部を形
成する回転弁部材32の受流ポート42の周囲を囲む。移送チューブ100を通
って移動する燃料混合物は、環状チューブ部分100aに入った後、受流ポート
42を通じて回転弁部材32の吸気セクション36の内部に流れ込む。環状チュ
ーブ部分100aは燃料混合物を様々な受流ポート42に分配する。
【0082】 移送チューブ98の環状チューブ部分98aと同様に、移送チューブ100の
環状チューブ部分100aは、環状チューブ部分100aをシリンダ・ヘッド1
10に取付ける1つ又はそれ以上のフランジを備えている。環状チューブ部分1
00aのフランジ(単数または複数)は図1では示されていない。
【0083】 クランクケース室22は、弁92によって噴射器または気化器88と流通し、
且つ弁96によって移送チューブ98、100と流通するように配列されている
。クランクケース室22はさらに、それぞれのピストン56、60のクランクケ
ース室22と同じ側に配置された各シリンダ・ボア24、26の部分と流通する
ように配列されている。あるいは、クランクケース室22は封止される。
【0084】 エンジン10の動作は、図2a〜図2gを参照して説明される。この説明では
、矢印E及びIは、燃料混合物がシリンダ・ボア24、26に入るか、またはそ
れを出るかだけを示すものである。シリンダ・ボア24、26の外側の現実の流
れの方向は、矢印E及びIによって示される方向と異なっている。
【0085】 図2aを参照すると、ピストン56、60はちょうど下死点から離れて移動を
開始したところである。弁96と弁機構30とは閉じている。一方、弁92は開
いており、同じことが、矢印Eによって示されるように弁機構28の排気セクシ
ョン38についても言える。
【0086】 ピストン56、60が上死点の方向に移動するに連れて、クランクケース室2
2とシリンダ・ボア24、26の隣接部分内に真空が形成される。噴射器または
気化器88からの空気と霧状燃料との混合物は、入口開口90を通じてクランク
ケース室22とシリンダ・ボア24、26の隣接部分に吸入される。クランクケ
ース室22とシリンダ・ボア24、26の隣接部分に吸入される燃料混合物の量
は、ピストン56、60の排気量の合計に等しい。ピストン56、60が上死点
に達すると、弁92と弁機構28は閉じる。
【0087】 図2bでは、ピストン56、60はちょうど上死点からの移動を開始したとこ
ろである。弁92と弁機構30は閉じており、弁96と弁機構28の吸気セクシ
ョン36は開いている。矢印Iは、弁機構28の吸気セクション36が開いてい
ることを示す。
【0088】 ピストン56、60が下死点の方向に移動するに連れて、ピストン56、60
は前にクランクケース室22とシリンダ・ボア24、26の隣接部分に吸入され
た燃料混合物を圧縮する。同時に、ピストン56、60は、圧縮燃料混合物を、
開口94、移送チューブ98及び弁機構28の吸気セクション36を通じてシリ
ンダ・ボア24の縦方向端部24bに送り込む。ピストン56は吸気行程にあり
、縦方向端部24bを通じて流れる燃料混合物は、シリンダ・ボア24の燃焼室
の役目を果たす部分に入る。不可避的な摩擦損失のため、シリンダ・ボア24の
燃焼室に供給される燃料混合物の量は、ピストン56、60の排気量の合計より
わずかに少ない。しかし、この量は、ピストン56のみの排気量またはピストン
60のみの排気量よりかなり大きい。ピストン56、60が下死点に達すると、
弁96と弁機構28は閉じる。
【0089】 図2cを参照すると、ピストン56、60はちょうど下死点から離れて移動し
始めているところである。弁96と弁機構28は閉じたままであり、弁92と弁
機構30の排気セクション38は開いている。弁機構30の排気セクション38
が開いていることは矢印Eによって示される。
【0090】 ピストン56、60が上死点の方向に移動するに連れて、ピストン56、60
の排気量の合計に等しい新しい量の燃料混合物がクランクケース室22とシリン
ダボア24、26の隣接部分とに吸入される。ピストン56は圧縮行程にあり、
シリンダ・ボア24の燃焼室内の燃料混合物を圧縮する。この燃料混合物は以前
に圧縮されているため、シリンダ・ボア24の燃焼室内のこの圧縮は、燃料混合
物の付加的な圧縮を構成する。ピストン56、60が上死点に達すると、弁92
と弁機構30は閉じ、点火栓58が作動して、シリンダ・ボア24の燃焼室内の
燃料混合物に点火する。
【0091】 図2dを参照すると、ピストン56、60はちょうど上死点からの移動を開始
したところである。弁92と弁機構28は閉じたままであり、弁96と弁機構3
0の吸気セクション36は開いている。弁機構30の吸気セクション36が開い
ていることは矢印Iによって示される。ピストン56は爆発行程にある。
【0092】 ピストン56、60が上死点から離れて移動するに連れて、ピストン56、6
0はクランクケース室22とシリンダ・ボア24、26の隣接部分内の新しい燃
料混合物を圧縮する。同時に、ピストン56、60は、新しい燃料混合物を、開
口94、移送チューブ100、弁機構30の吸気セクション36及びシリンダ・
ボア26の縦方向端部26bを通じて送り込む。ピストン60は吸気行程にあり
、縦方向端部26bを通じて流れる燃料混合物は、燃焼室の役目を果たすシリン
ダ・ボア26の部分に入る。不可避的な摩擦損失のため、シリンダ・ボア26の
燃焼室に供給される燃料混合物の量はピストン56、60の排気量の合計よりわ
ずかに少ない。しかし、この量は、ピストン56のみの排気量またはピストン6
0のみの排気量よりかなり大きい。ピストン56、60が下死点に達すると、弁
96と弁機構30は閉じる。
【0093】 図2eを参照すると、ピストン56、60はちょうど下死点から離れて移動し
始めているところである。弁96と弁機構30は閉じたままであり、弁92と弁
機構28の排気セクション38は開いている。矢印Eは、弁機構28の排気セク
ション38が開いていることを示す。
【0094】 ピストン56、60が上死点の方向に移動するに連れて、ピストン56、60
の排気量の合計に等しい付加的な量の燃料混合物がクランクケース室22とシリ
ンダ・ボア24、26の隣接部分に吸入される。ピストン56は排気行程にあり
、シリンダ・ボア24の燃焼室内の以前の燃焼の生成物を、弁機構28の排気セ
クション38を通じてこの燃焼室から押し出す。一方、ピストン60は圧縮行程
にあり、シリンダ・ボア26の燃焼室内の燃料混合物を圧縮する。この燃料混合
物は以前に圧縮されているため、シリンダ・ボア26の燃焼室内のこの圧縮は、
燃料混合物の付加的な圧縮を構成する。ピストン56、60が上死点に達すると
、弁92と弁機構28は閉じ、点火栓62が作動して、シリンダ・ボア26の燃
焼室内の燃料混合物に点火する。
【0095】 図2fを参照すると、ピストン56、60はちょうど上死点からの移動を開始
したところである。弁92と弁機構30は閉じたままであり、弁96と弁機構2
8の吸気セクション36は開いている。弁機構28の吸気セクション36が開い
ていることは矢印Iによって示される。ピストン60は爆発行程にある。
【0096】 ピストン56、60が上死点から離れて移動するに連れて、ピストン56、6
0は直前にクランクケース室22とシリンダ・ボア24、26の隣接部分とに入
った燃料混合物を圧縮する。同時に、ピストン56、60は、開口部94、移送
チューブ98、弁機構28の吸気セクション38及びシリンダ・ボア24の縦方
向端部24bを通じて送り込む。ピストン56は再び吸気行程にあり、縦方向端
部24bを通じて流れる空気/燃料の混合物は、燃焼室の役目を果たすシリンダ
・ボア24の部分に入る。以前と同様、シリンダ・ボア24の燃焼室に案内され
る燃料混合物の量は、ピストン56のみの排気量またはピストン60のみの排気
量よりかなり大きい。ピストン56、60が下死点に達すると、弁96と弁機構
28は閉じる。
【0097】 図2gを参照すると、ピストン56、60はちょうど下死点から離れて移動し
始めているところである。弁96と弁機構28は閉じたままであり、弁92と弁
機構30の排気セクション38は開いている。弁機構30の排気セクション38
が開いていることは矢印Eによって示される。
【0098】 ピストン56、60が上死点の方向に移動するに連れて、ピストン56、60
の排気量の合計に等しいまた別の量の燃料混合物がクランクケース室22とシリ
ンダ・ボア24、26の隣接部分とに吸入される。ピストン60は排気行程にあ
り、シリンダ・ボア26の燃焼室内の以前の燃焼の生成物を、弁機構30の排気
セクション38を通じてこの燃焼室から押し出す。それと対照的に、ピストン5
6は圧縮行程にあり、シリンダ・ボア24の燃焼室にちょうど入ったばかりの燃
料混合物を圧縮する。この燃料混合物は以前に圧縮されているため、シリンダ・
ボア24の燃焼室内のこの圧縮は、この燃料混合物の付加的な圧縮を構成する。
ピストン56、60が上死点に達すると、弁92と弁機構30は閉じ、点火栓5
8が作動して、シリンダ・ボア24の燃焼室内の燃料混合物に点火する。動作順
序はここで図2dに戻り、エンジン10が動作している間繰り返される。
【0099】 ピストン56、60は共に上死点の方向に移動し、共に下死点の方向に移動す
るが、ピストン56とピストン60はクランク軸について180度位相がずれて
いる。すなわち、ピストン56、60の一方が吸気行程にあるときには、もう一
方は爆発行程にある。同様に、ピストン56、60の一方が圧縮行程にあるとき
には、ピストン56、60のもう一方は排気行程にある。この配列は平衡型であ
り、360度離れた均一な間隔の点火インパルスを生じる。
【0100】 シリンダ・ボア24または26の燃焼室に供給される燃料混合物の量がそれぞ
れのピストン56または60の排気量を越え、燃料混合物が燃焼室に案内される
際に圧縮され案内後にも再び圧縮されるため、過給効果が生じる。この過給効果
は複雑なファンまたはロータ機構なしに達成される。さらに、この効果はエンジ
ンの通常の運転中に発生する動作に基づいているため、ほぼフリーである。この
過給効果によって、エンジン10の馬力とトルクを低コストで大きく増大させる
ことが出来る。エンジン10の馬力とトルクは、クランクケース圧縮のない場合
の馬力とトルクより40〜45パーセント大きくなりうる。
【0101】 クランクケース室22に引き込まれた燃料混合物22はクランク軸軸受スリー
ブ140、146、162を潤滑及び冷却し、さらに、ピストン56、60の下
側を冷却することが出来る。これによって温度勾配は、デトネーション及びピス
トンの破損の確率と共に大きく低下する。さらに、クランク軸の軸受要素の潤滑
のために普通必要なポンプ、サンプ及び配管は除去される。
【0102】 図5〜図9に戻ると、クランク軸64または164が回転するに連れて、新し
い燃料混合物の加給またはパルスが周期的にクランクケース室22に入る。各加
給の燃料はちょうど霧化または気化された状態なので、加給は低温で、クランク
ケース全体を冷却することが出来る。加給は圧力下で行われ、加給の一部はそれ
ぞれの軸受スリーブ140、146、152の縦方向チャネル142、148、
154に流れ込む。クランク軸64の場合、縦方向チャネル142、148、1
54に沿って流れる燃料混合物は環状チャネル144、150、156に入った
後、クランクケース圧力の元で内部室120、128、130、138に送り込
まれる。他方、クランク軸164では、燃料混合物は環状チャネル150、15
6によって内部室228、230、238に案内されるが、この混合物は縦方向
チャネル142から直接円形室162に供給される。
【0103】 クランク軸64の内部室120、128、130、138内、また代替的には
円形室162及びクランク軸164の内部室内の加圧燃料混合物は、スリーブ1
40、146、152といった軸受スリーブの表面にかかる低下した圧力によっ
て流出する。
【0104】 従って、新しい低温の燃料混合物の圧力によって動かされる流れは、クランク
軸64または164の各回転中少なくとも1回、クランクケース室22内の軸受
表面に供給される。
【0105】 内部室120、128、130、138、228、230、238及び円形室
162がオイルで満たされている場合には、これらの室はその機能を失うことが
ある。状況に応じて、室120、128、130、138、162、228、2
30、238は配管によってスロットル本体の低圧側に接続されるか、または遠
心力によってオイルが排出されるようなドレイン通路を備えることがある。
【0106】 通常のエンジンでは、リストピンの潤滑は特別な注意を必要としない。しかし
、本発明のエンジン10は高性能エンジンなので、ピン及びピストン・クラウン
の温度を低下させるため高度な潤滑が望ましい。このため、リストピンは中空で
、端部に例えばプラスチック・ボタンが差し込まれるので、内部室またはプレナ
ム・チャンバーが各ピン内に形成される。リストピンの摩損を避けるため、ピン
はピストン56、60内に圧力ばめされ、連接棒74、76、78の小さい端部
を支持するブッシング内で揺動する。ブッシングは縦方向チャネルまたは溝及び
、その縦方向チャネルと交差する中央環状チャネルまたは溝を備えている。ブッ
シングの縦方向チャネルに流れ込む燃料混合物は中央環状チャネルに入り、そこ
から混合物はダクトによってそれぞれのリストピンに送り込まれる。
【0107】 図10を検討すると、低温の燃料混合物は、軸受キャリヤ176内の少なくと
も1つの穴からの圧力によって軸受要素174の円筒形空隙180に供給される
。燃料混合物は、設置通路178の縦方向端部178bで、すなわち、スラスト
・フランジ174bから最も遠い円筒形空隙180の範囲またはその近くで円筒
形空隙180に入る。燃料混合物は円筒形空隙180の円周に沿って分配され、
スラスト・フランジ174b内の環状空隙182まで円筒形軸受壁174aの長
さを移動する。その後燃料混合物は環状空隙182を通じて半径方向外向きに流
れ、圧力の低下を伴ってクランクケース室22に排出される。
【0108】 ピストン56、60の直径に沿って反対の方向の運動によって、トルク反作用
と排気脈動の振幅とは半分になる。また、この運動によってピストン56の往復
運動による振動とピストン60の往復運動による振動はほぼ完全に打ち消される
【0109】 前述したように、クランクピン72cの軸と垂直でそれと交差する第1平面に
沿って、ピストン56、60、クランク配列66、連接棒74、76、78及び
連接棒74、76、78の設置要素について均一な質量分布が存在する。さらに
、第1平面と垂直で回転軸Rを含む第2平面に沿って均一な質量分布が存在する
。こうした均一な質量分布によって動的質量平衡が達成され、それによって偏揺
れとそれに付随する振動は完全またはほぼ完全に除去される。
【0110】 大きなボア対ストローク比によってピストン速度は低下する。一方、これによ
ってエンジン10の摩耗と内部応力を減少させ、寿命を増大することが可能にな
る。さらに、大きなボア対ストローク比によって、体積及び熱効率が向上する。
さらに、この比によって熱勾配の低減が可能になり、それによってデトネーショ
ンの可能性も減少する。
【0111】 また、大きなボア対ストローク比によって、最大連接棒角度も低下する。これ
によって、連接棒74、76、78の重量は、クランク軸64の機能的長さと共
に減少する。さらに、シリンダ壁への側方推力と摩擦が低下する。その結果、剛
性が増大しエンジン重量が低下する。同時に、摩擦とそれによって発生する熱が
低下するので、デトネーションの傾向が減少する。
【0112】 以前に示されたように、回転弁部材32は一体型または組立体であり、歯付き
ベルトによって駆動される。回転弁部材32を含む弁システムは、デトネーショ
ンを低減または除去する際非常に重要ないくつかのものを含む多くの利点を有す
る。このシステムの利点には以下のものがある。 1.回転弁部材32によって温度勾配が低減され、熱点はほぼ除去されるので
、デトネーションの可能性が減少する。これは弁部材32の暖かい排気セクショ
ン38が、各動作サイクル中にシリンダ・ヘッドのより低温の外側部分に回転す
るためである。
【0113】 2.回転弁部材が一体型である場合、熱は暖かい排気セクション38から比較
的低温の吸気セクション36に流れる。これによってシリンダヘッドと隣接ピス
トン56または60のクラウンとの温度勾配が低減されるので、さらにデトネー
ションの可能性が減少する。
【0114】 3.回転弁部材32によってシリンダ・ヘッドの排気側の温度が低下するが、
これは高温の外気ガスがシリンダ・ヘッド106または110の現実の材料中の
ポートを通じてではなく、弁部材32を通じて出るからである。望ましい場合に
は、弁部材32の排気セクション38の内面は、弁部材32とヘッドを高熱負荷
から遮断する耐熱材料で被覆されることがある。
【0115】 4.回転弁部材32は(ポペット弁のように)隣接燃焼室内に突出しないよう
に設置されるので、高い圧縮比が得られる。
【0116】 5.このシステムは単純で、信頼性が高く、自己潤滑式でほとんど調整を必要
としない。 6.このシステムの動作は、ポペット弁エンジンを急速に損傷する偶発的なオ
ーバ・レブによって大きな危険にさらされることがない。 7.このシステムは静粛である。
【0117】 8.このシステムはごく小さな燃焼室体積の使用を可能にする。一方これによ
って、アルコール及びプロパンを燃料として使用する場合に必要な高い圧縮比が
達成される。
【0118】 9.回転弁部材32は、シリンダ・ヘッド106または110を補強する構造
要素の役目を果たす。
【0119】 10.回転弁部材32によって、流体をシリンダ・ボア24または26の1つ
の中の燃焼室に移送するための部品の数が、約20個からわずか2個、すなわち
、弁部材32自体と移送チューブ98または100に減少する。部品の数は必要
または望ましい場合2より大きくなることもあり、例えば、弁部材32の駆動セ
クション48は別個の部品として製作されることもある。
【0120】 11.回転弁部材32によって、シリンダ・ヘッドの前面範囲は大きく縮小さ
れる。 12.回転弁部材32を駆動するために必要な動力はrpmに比例して変化す
るが、ポペット弁を駆動するために必要な動力はrpmの二乗に比例して変化す
る。
【0121】 図11では、図1〜図3の同じ参照番号に300を加えたものが同様の要素を
示す。
【0122】 図11は、移送チューブ400が環状チューブ部分400aと、ホースのよう
な別個の導管400bを含むことを示す。環状チューブ部分400aはクランプ
装置354によって導管400bに接続される。
【0123】 環状チューブ部分400aはフランジ356を伴って形成される。フランジ3
56のために、環状チューブ部分400aは、適切な固定要素358、例えば、
ねじによってシリンダ・ヘッド410に取り付けることが出来る。
【0124】 図11はまた、軸方向または縦方向で経験する運動が制限されるように設計さ
れた回転弁部材332を示す。回転弁部材332は細長い弁要素334を有する
が、これは、弁要素334が受流ポート342の領域に半径方向外向きに突出し
た環状フランジ360を備えている点で図3の細長い弁要素34と異なっている
。さらに、弁要素34では、吸気セクション36の付加的セクション48と縦方
向端部36aは、排気セクション38より大きい外径を有する。それと対照的に
、細長い弁要素334の排気セクション338は吸気セクション336の付加的
セクション448及び縦方向端部336aと同じ外径を有する。さらに、弁要素
34の付加的セクション48はスプライン付きであるが、弁要素334の付加的
セクション448はそうではない。
【0125】 細長い弁要素34の付加的セクション48のスプライン50は、回転弁部材3
2を回転させる役目を果たすそれぞれの駆動スプロケット52との接続を確立す
る。すなわち、駆動スプロケット52は、それぞれの細長い弁部材34のスプラ
イン50と噛み合うスプラインを備えている。図11では、駆動スプロケット3
52はスプラインなしで形成され、その代わり、駆動スプロケット352を細長
い弁要素334を取り付ける接続部分352aを有する。接続部分352aは、
駆動スプロケット352の一部を構成し、歯付きベルトのような循環伝達部材と
係合するよう機能する歯付き部分352bから半径方向外向きに突出する。
【0126】 細長い弁部材334は円筒形壁334aを有するが、これは、弁要素334の
吸気セクション336から離れた付加的セクション448の端部で、吸気セクシ
ョン336から離れた方向の円筒形端面を有する。駆動スプロケット352の接
続部分352aは、接続部分352aの切り込み穴を通る固定及び調整要素36
2、例えば、ねじによってこの端面に取付けられる。固定及び調整要素362は
、駆動スプロケット352を細長い弁要素334に取付けるだけでなく、回転弁
部材332のタイミングを微調整する役目を果たす。
【0127】 ディスク364は吸気セクション336から離れた付加的セクション448の
端部に挿入され、その端部で細長い弁要素334を閉鎖する。ディスク364は
、ねじ付き開口部を備える厚くなった中央部分364aを有する。雄ねじ付き動
作要素366、例えば、丸頭ボルトは、駆動スプロケット352の接続部分35
2a内の穴を通じて延び、ディスク364のねじ付き開口にねじ込まれる。
【0128】 回転弁部材332は、駆動スプロケット352、固定及び調整要素362及び
動作要素366と共に、シリンダ・ヘッド410に対して軸方向または縦方向に
摺動する。図11では、弁部材332は水平に、すなわち、左から右及び右から
左に滑動する。
【0129】 細長い弁要素334の環状フランジ360は移送チューブ400の環状チュー
ブ部分400aの内部に配列され、シリンダ・ヘッド410から離間して面する
主要表面360aを有する。主要フランジ表面360aは、移送チューブ400
から弁部材332に流れる燃料混合物の圧力が作用する。この圧力は図11に示
すように、回転弁部材332を右の方向に押す。
【0130】 環状フランジ360は、環状チューブ部分400a、細長い弁部材334の円
筒形壁334a、及びシリンダ・ヘッド410と共働して、少なくとも1つのば
ね370、例えば、螺旋ばね用の区画368を形成する。環状フランジ360は
、主要フランジ表面360aから離れて面する第2主要表面360bを有し、区
画368に直面し、ばね(単数または複数)370は、第2主要表面360b及
びシリンダ・ヘッド410に押しかかる。ばね(単数または複数)370は図1
1に示すように、回転弁部材332を左に押す。
【0131】 回転弁部材332の右方向の運動は、ばね(単数または複数)370によって
主要フランジ表面360bに作用する力が、燃料混合物によって主要フランジ表
面360aに作用する力と均衡するときには、さらなる運動を妨げるばね(単数
または複数)によって制限される。一方、回転弁部材332の左への運動は、移
送チューブ400の環状チューブ部分400aの内面に形成された止めまたはア
バットメント372によって制限される。主要フランジ表面360aが止め17
3に接触すると回転弁部材332の左への運動は停止する。図11では、回転弁
部材332は、主要フランジ表面360aが止め372に付勢する最も左側の位
置にある。
【0132】 回転弁部材332の軸方向または縦方向運動は、弁駆動スプロケット352と
細長い弁要素334の付加的セクション448とのスプラインが噛み合うことで
弁部材332が回転させられるときにも発生しうる。こうした条件下での弁の運
動は、例えば、弁駆動スプロケット352及びそれに係合する伝達部材、例えば
、歯付きベルトを、弁駆動スプロケット352の幅が、回転弁部材332の望ま
しい変位に等しい量だけ伝達部材の幅より大きくなるように設計することによっ
て対処出来る。一例として、回転弁部材332は0.25インチすなわち6mm
に等しい又ははほぼ等しい距離を通過して軸方向に移動するように配列される。
この距離は細長い弁要素334の排出ポート344の幅の75パーセントに対応
する。
【0133】 シリンダ・ヘッド410は、排出ポート344と同じ寸法及び形状で、数の等
しい一連の出口ポート374を伴って形成される。回転弁部材332の排出ポー
ト344はウェブまたはブリッジ344aによって互いに分離されており、シリ
ンダ・ヘッド410の出口ポート374は、ウェブ344aと寸法及び形状が同
一で、数の等しいウェブまたはブリッジ374aによって互いに分離されている
。ウェブ344a、374aは互いに共働して、回転弁部材332が軸方向に移
動する際有効ポート幅を変更する。有効ポート幅は、ポート344、374の横
方向に考えた、流体混合物の流れのために利用可能な自由な範囲の寸法である。
【0134】 回転弁部材332は、弁部材332が最も右側の位置にあるときには、弁部材
332の排出ポート344が正確にシリンダ・ヘッド410の出口ポートに整合
するように配列される。この状況は図12のAで示されるが、そこではウェブ3
44a、374aも正確に整合していることが例示される。回転弁部材332の
最も右の位置では、有効ポート幅EWは最大であり、ポート344、374の幅
全体は燃料混合物が流れるために利用可能である。
【0135】 図12のBでは、回転弁部材332は最も右側の位置からわずかに左に移動し
ている。ポート344、374及びウェブ344a、374aはどちらももはや
正確に整合しておらず、各弁ポート344の一部はシリンダ・ヘッド410のウ
ェブ374aによって閉鎖されている。ウェブ344a、374aは互いに協働
してその最大幅から有効ポート幅EWを縮小する。
【0136】 図12のCでは、回転弁部材332はさらに左に移動している、すなわち、B
の位置から左に移動している。従って有効ポート幅EWはBのものより縮小して
いる。
【0137】 回転弁部材332は図12のDで最も左側の位置にあり、有効ポート幅EWは
最小である。
【0138】 回転弁部材332の軸方向移動は、デトネーションと過早点火との抑制を目的
としている。デトネーションは、燃料混合物が希薄すぎて、火炎前面燃焼特性を
有さず容積全体が点火する現象である。その結果、急激な圧力上昇が生じ、高い
圧力負荷と高い熱負荷とを受ける。デトネーションは、一般にノックとして聞き
取れるが、弁、ピストン頂部及び燃焼室表面の腐食と共に油膜の腐食を発生する
。また、デトネーションによって点火栓の先端、弁及び他の露出した冷却の不十
分な要素の温度が上昇し、1つかそれ以上のこうした要素が正常より早く燃料混
合物の点火を開始するようになることもある。この状態は過早点火として知られ
、直ちに顕著な出力の損失を生じさせる。さらに、過早点火の結果高い圧力負荷
と熱損失とが発生し、ピストン・リングを急速に破損し、排気弁を焼損し、ピス
トン頂部を溶解してエンジンを破壊する。
【0139】 デトネーションは、低温条件及び/または燃料混合物の低速度のため大きな気
化していない燃料小滴が浮遊物から出る時発生する。デトネーションはエンジン
が温まったとき又はエンジンの低温時に始動する際に発生する。温まったエンジ
ンでは、低速度で「無理に引っ張る」と呼ばれる負荷のかかった状態か、または
低〜中速度で、スロットルが突然開かれ、それによって通常の燃料混合物の必要
が増大したときに発生する。
【0140】 図11及び図12に戻ると、デトネーションは、弁部材332からシリンダ・
ボア326に流れる燃料混合物に乱流を付与し、混合物の速度を増大することで
抑制される。回転弁部材332の軸方向移動は、手動または自動で実行されるが
、これによって燃料混合物に乱流を誘発することが可能である。
【0141】 本発明のエンジンが最大馬力とrpmで動作していると想定すると、弁部材3
32の自動動作は下記の通りである。
【0142】 最大馬力及びrpmでは、移送チューブ400の環状チューブ部分400aに
入る燃料混合物は、細長い弁要素334の環状フランジ360に作用するばね(
単数または複数)370の抵抗を克服する十分な高さの圧力である。その結果、
回転弁部材332は最も右側の位置にあるが、そこでは、図12のAで示される
ように、弁ポートはヘッド・ポート374に正確に整合している。有効ポート幅
EWは最大であり、ポート344、374を通じて流れる燃料混合物に生じる乱
流は少ない。しかし、エンジンが高温で燃料混合物が高速である限り、燃料混合
物の小滴は浮遊物から出る傾向にはなく、デトネーションの可能性は低いので、
乱流は必要とされない。
【0143】 エンジンの操作者がわずかに減速を行うと、燃料混合物の速度はいくらか低下
する。従って、浮遊物から燃料小滴が出る傾向は増大し始め、デトネーションの
可能性が増大する。移送チューブ400の環状チューブ部分400a内の燃料混
合物の圧力は、エンジンが減速されるとわずかに低下し、ばね(単数または複数
)370は回転弁部材332を左方向に移動出来る。図12のBでは、ばね(単
数または複数)370によって細長い弁要素334の環状フランジ360に作用
する力は、低下した圧力の燃料混合物によって作用する力に等しい。有効ポート
幅EWは最大値からいくらか減少し、細長い弁要素334のウェブ344a、3
74aとシリンダ・ヘッド410は、燃料混合物の流れ経路に小さな段または不
連続面を形成する。従って、ポート344、374を通過する燃料混合物にわず
か程度の乱流が誘発され、混合物の速度はいくらか増大する。浮遊物から燃料小
滴が出る傾向は減少し、付随してデトネーションの可能性も減少する。
【0144】 エンジンがさらに減速され、浮遊物から燃料小滴が出る傾向がわずかなものか
ら中程度に増大すると、ばね(単数または複数)370は回転弁部材332を、
図12のBで示される位置からCで示される位置までさらに左に移動させる。エ
ンジンがさらに減速されると、燃料混合物の圧力はさらに低下するので、ばね(
単数または複数)370は、回転弁部材332をさらに左側に移動することが出
来る。有効ポート幅EWはBのものより縮小し、ウェブ344a、374aによ
って形成される段または不連続面は拡大する。その結果、中程度の乱流と中程度
の速度の増大がポート344、374を通じて移動する燃料混合物に付与され、
燃料小滴が浮遊物から出る中程度の傾向を打ち消す。
【0145】 エンジンがアイドリング中で、燃料小滴が浮遊物から出る傾向が高いときには
、ばね(単数または複数)370は回転弁部材332をその最も左側の位置に押
す。図12のDで示されるこの位置では、有効ポート幅EWは最小であり、ウェ
ブ344a、374aによって形成される段または不連続面は最小の大きさであ
る。その結果、ポート344、374を通じて流れる燃料混合物中に誘発される
乱流の度合いは最大になり、混合物の速度は大きく増大する。スロットルが突然
開かれたときでもデトネーションは抑制される。
【0146】 回転弁部材332を移動させるエネルギーはばね(単数または複数)370ま
たは燃料混合物の圧力から生じるので、エネルギーは本質的にフリーである。
【0147】 前述したように、回転弁部材332を軸方向に手動で移動させることが可能で
ある。これは、回転弁部材を左右に移動出来るプッシュプル・ケーブルの一端を
動作要素366に取り付けることによって達成される。ケーブルのもう一端は、
「始動及びアイドリング」、「中速域」及び「運転」の設定に手動可能なレバー
に接続される。この状況では、ばね(単数または複数)370、止め372、及
び細長い弁要素334上の環状フランジ360は除去される。
【0148】 ポート344、374の楕円形またはほぼ楕円形の形状の大きな利点は、エン
ジンが減速されるときに、持続期間が徐々に短縮されるという点にある。これは
、回転弁部材332が左に移動する際に有効ポート幅EWだけでなく有効ポート
長さも減少するからである。有効ポート長さは、ポート344、374の縦方向
に考えた、燃料混合物の流れのために利用可能な自由な範囲の寸法である。エン
ジン速度が低下するに連れて持続期間が徐々に短縮されることにより、エンジン
の有効なrpm範囲を通じて円滑な運転が達成される。さらに、このように持続
期間が徐々に短縮されることにより、強力で安定したアイドリングと共に強力な
中速域性能が得られ、エンジンをアイドリング及びトローリング速度で「引っ張
る」ことが出来る。
【0149】 燃料混合物を旋回させるような方法で、シリンダ・ヘッド410のポート37
4を付勢する、または角度を付けることが可能である。これによって、燃料小滴
が浮遊物から出る傾向はさらに低下する。
【0150】 回転弁部材332の自動軸方向移動の際、弁部材332の運動は慣性によって
わずかに遅延する。このため入ってくる混合物は弁ポート344が開く前に移送
チューブ400と回転弁部材332の吸気セクション336を満たすので、スロ
ットルが急に開かれたときに、希薄で無駄な混合物がデトネーションを発生する
ことを防止する。この遅延は、弁部材332を移動させるために使用されるプッ
シュプル・ケーブルに遅延装置を挿入することで、回転弁部材の軸方向に手動で
移動させる場合にも達成される。
【0151】 従来のエンジンでは、rpm、スロットル位置、燃料混合物の流量、乱流、ト
ルク及び馬力が最適になる条件の組み合わせは1つだけであった。回転弁部材3
32の設計と、これを軸方向に移動するように設置することで、本発明のエンジ
ンの動作範囲にわたって最適な条件がさらに広範に達成される。これは、非常に
強力で安定したアイドリング、低rpmでの高トルク、及び高rpmでの豊富な
動力によって実証される。回転弁部材332によって得られる可変ポート・タイ
ミングのないエンジンはこうした柔軟性を有することが出来ない。本発明のエン
ジンの使用可能rpm範囲は、1〜2パーセントのコスト上昇で、20〜30パ
ーセント増加する。
【0152】 回転式及び軸方向移動式弁部材32はさらに効率的なポート・タイミングが得
られるだけでなく、各速度範囲について適切な量の乱流を誘発し、これによって
デトネーションの危険を減少させる。
【0153】 回転弁部材32、332の吸気セクション36、336が閉じるときに、特定
量の加圧燃料混合物が移送チューブ98、100、400に貯留される。排出ポ
ートが再び開くと、貯留された燃料混合物のため、燃焼室はより早くより十分に
加給され、それに付随して効率が増大する。実際には燃焼室の加給は吸気行程の
開始以前にすでに開始される。
【0154】 本発明によるエンジンによって、馬力対重量比の増大、馬力対単位排気量比の
増大、及び単位燃料消費当たりの馬力の比の増大が達成される。さらに、このエ
ンジンは比較的単純で、軽量かつ静粛で、比較的部品数が少ない。さらに、この
エンジンは高いトルクを発生することが出来、低級燃料を使用する場合でもデト
ネーションまたは過早点火なしに運転することが出来る。またこのエンジンによ
って良好な燃料効率が得られ、新種の材料または工程の必要性はない。さらに、
このエンジンは一般の自動車機械工場で製造出来る。
【0155】 本発明のエンジンは様々な適用業務のために使用出来る。例えば、このエンジ
ンは、無線誘導式無人機及び無人監視飛行機といった様々な軍事適用業務と共に
、自動車両、ポンプ、発電機、農具及び製造プラントで利用出来る。
【0156】 さらに、特許請求の範囲の記載と均等な範囲内及び均等な意味の種々の変形例
の実施が可能であることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のエンジンの立面図である。
【図2a】 図1のエンジンをやや簡略化し、一部断面で示す立面図であり、それぞれエン
ジンの異なる動作段階を示す。
【図2b】 図1のエンジンをやや簡略化し、一部断面で示す立面図であり、それぞれエン
ジンの異なる動作段階を示す。
【図2c】 図1のエンジンをやや簡略化し、一部断面で示す立面図であり、それぞれエン
ジンの異なる動作段階を示す。
【図2d】 図1のエンジンをやや簡略化し、一部断面で示す立面図であり、それぞれエン
ジンの異なる動作段階を示す。
【図2e】 図1のエンジンをやや簡略化し、一部断面で示す立面図であり、それぞれエン
ジンの異なる動作段階を示す。
【図2f】 図1のエンジンをやや簡略化し、一部断面で示す立面図であり、それぞれエン
ジンの異なる動作段階を示す。
【図2g】 図1のエンジンをやや簡略化し、一部断面で示す立面図であり、それぞれエン
ジンの異なる動作段階を示す。
【図3】 図1のエンジンの一部を形成する弁部材を一部断面で示す立面図である。
【図4】 図1のエンジンの一部を形成するクランクシャフト及び連接棒の部分立面図で
ある。
【図5】 図4のクランクシャフトをさらに詳細に示す部分立面図である。
【図6】 図4のクランクシャフトのための軸受の内面を示す部分図である。
【図7】 図4のクランクシャフトのための他の軸受の内面を示す部分図である。
【図8】 図4のクランクシャフトのためのさらに他の軸受の内面を示す部分図である。
【図9】 クランクシャフトの他の実施例を示す図5と同様の部分立面図である。
【図10】 図1のエンジンを簡略化し、図4のクランクシャフトのためのさらに他の軸受
を示す水平断面図である。
【図11】 図1のエンジンと同様のエンジンにおけるシリンダ・ヘッド及び弁を一部垂直
断面で示す部分図である。
【図12】 図11のシリンダ・ヘッドの底面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02B 29/02 F02B 29/02 E 67/06 67/06 F 75/24 75/24 F02F 7/00 301 F02F 7/00 301F (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (40)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1通路と、第2通路と、各前記通路に開くように配列され
    た区画とを形成する壁手段であって、前記第1通路が、前記区画に面する一方の
    第1端と、前記区画から離れた反対側の第1端とを有し、前記第2通路が、前記
    区画に面する一方の第2端と、前記区画から離れた反対側の第2端とを有する壁
    手段と、 前記第1通路内で往復運動する第1往復運動部材と、 前記第2通路内で往復運動する第2往復運動部材と、 流体を前記区画に流入させる手段と、 流体を前記区画から前記反対側の第1端と前記反対側の第2端とに移送する手
    段と、 前記移送手段から前記反対側の第2端を封止しつつ、前記移送手段と前記反対
    側の第1端との間で流通させるように配列された流体流れ制御手段であって、前
    記流体流れ制御手段がまた、前記移送手段から前記反対側の第1端を封止しつつ
    、前記移送手段と前記反対側の第2端との間で流通させるように配列された流体
    流れ制御手段と、 前記第1往復運動部材と前記第2往復運動部材とによって駆動される駆動手段
    とを備え、前記駆動手段と、前記第1往復運動部材と前記第2往復運動部材とが
    、前記第1往復運動部材と前記第2往復運動部材とがそれぞれ前記一方の第1端
    と前記一方の第2端の方向に同時に移動し且つ前記第1往復運動部材と前記第2
    往復運動部材とがそれぞれ前記反対側の第1端と前記反対側の第2端の方向に同
    時に移動するように、配列されるエンジン。
  2. 【請求項2】 前記第1通路と前記第2通路とが直径に沿って反対の方向に
    延びる請求項1に記載のエンジン。
  3. 【請求項3】 前記第1往復運動部材と前記第2往復運動部材とがほぼ同じ
    質量を有し、前記駆動手段が所定の軸上で回転するクランク配列を備え、前記ク
    ランク配列が、前記所定の軸の一方側の間隔の空いた同軸対の第1クランクピン
    と、前記所定の軸の反対側の前記第1クランクピンの間に配置された第2クラン
    クピンとを含み、前記クランク配列が前記所定の軸を含む平面の両側でほぼ同じ
    質量を有し、また、前記クランク配列が、前記第2クランクピンに垂直な平面の
    両側で同じ質量を有し、前記往復運動手段がさらに、各前記第1クランクピンか
    ら前記第1往復運動部材に延びる第1連接棒を備え、前記往復運動手段が追加し
    て前記第2クランクピンから前記第2往復運動手段に延びる第2連接棒を備え、
    前記第2連接棒が前記第1連接棒の質量の合計にほぼ等しい質量を有する請求項
    2に記載のエンジン。
  4. 【請求項4】 前記移送手段が、前記区画から前記反対側の第1端に延びる
    第1導管と、前記区画から前記反対側の第2端に延びる第2導管とを備える請求
    項1に記載のエンジン。
  5. 【請求項5】 前記流体流れ制御手段が回転弁部材を備える請求項1に記載
    のエンジン。
  6. 【請求項6】 前記弁部材が前記駆動手段によって回転しタイミングを取る
    ように配列される請求項5に記載のエンジン。
  7. 【請求項7】 前記弁部材が第1管状セクションと第2管状セクションとを
    有する細長い要素を備え、前記第1管状セクションと前記第2管状セクションと
    が前記要素の縦方向に延び互いに仕切られ、前記第1管状セクションが前記移送
    手段と流通するよう配列され、流体を前記反対側端の1つに流入させる第1ポー
    トを備え、前記第2管状セクションが流体を前記1つの反対側端から排出する第
    2ポートを備える請求項5に記載のエンジン。
  8. 【請求項8】 前記第1ポートと前記第2ポートとが前記細長い要素の円周
    に沿ってずれている請求項7に記載のエンジン。
  9. 【請求項9】 前記第1管状セクションが前記移送手段から流体を受流する
    付加的ポートを備える請求項7に記載のエンジン。
  10. 【請求項10】 前記細長い要素がさらに、前記駆動手段に接続する駆動セ
    クションを備える請求項7に記載のエンジン。
  11. 【請求項11】 少なくとも1つの前記ポートが三角形、台形、楕円形また
    はほぼ楕円形である請求項7に記載のエンジン。
  12. 【請求項12】 前記回転弁部材が回転軸を有し前記軸に沿って移動する請
    求項5に記載のエンジン。
  13. 【請求項13】 前記第1通路と前記第2通路とが各々シリンダ・ボアを備
    え、前記第1往復運動部材と前記第2往復運動部材とが各々ピストンを備え、前
    記区画がクランクケース室を備え、前記駆動手段がクランクを備える請求項1に
    記載のエンジン。
  14. 【請求項14】 前記駆動手段が、前記区画から流体を受流するように配列
    された室を備える請求項1に記載のエンジン。
  15. 【請求項15】 前記室がほぼ環状であり、前記駆動手段の一部の周囲を囲
    む請求項14に記載のエンジン。
  16. 【請求項16】 前記駆動手段がジャーナルを備え、前記室が前記ジャーナ
    ル内に配列される請求項14に記載のエンジン。
  17. 【請求項17】 さらに前記駆動手段のための軸受要素を備え、前記軸受要
    素が、前記駆動手段のセクションに沿って延び前記セクションに沿って前記駆動
    手段に開いた少なくとも1つの冷却チャネルを備える請求項1に記載のエンジン
  18. 【請求項18】 前記軸受要素が対向する縦方向端を有し、前記1つの冷却
    チャネルが前記縦方向端の一方から前記縦方向端の他方の方向に延びる請求項1
    7に記載のエンジン。
  19. 【請求項19】 前記1つの冷却チャネルが前記軸受要素の円周に沿って延
    びる請求項18に記載のエンジン。
  20. 【請求項20】 前記軸受要素が、前記縦方向端の一方から前記縦方向端の
    他方の方向に延びる複数の冷却チャネルと、前記軸受要素の円周に沿って延び且
    つ前記複数の前記チャネルと交差する付加的冷却チャネルとを備える請求項18
    に記載のエンジン。
  21. 【請求項21】 前記駆動手段が、前記1つの冷却チャネルに開いた室を備
    える請求項17に記載のエンジン。
  22. 【請求項22】 少なくとも1つの通路と、前記1つの通路に開くように配
    列された区画とを形成する壁手段であって、前記1つの通路が前記区画に面する
    1つの端と、前記区画から離れた他の端とを有する壁手段と、 前記1つの通路内で往復運動する往復運動部材と、 前記往復運動部材によって駆動されるよう配置された前記区画内の駆動部材と
    、 流体を前記他の端に流入する手段と、 前記他の端への流体の流入を調節する流体流れ制御手段とを備え、前記流体流
    れ制御手段が回転弁部材を含み、前記弁部材が、前記流入手段から流体を受流し
    且つ前記他の端に流体を流入させるように配列された少なくとも1つのポートを
    備え、前記弁部材が回転軸を有し前記軸に沿って移動するエンジン。
  23. 【請求項23】 少なくとも1つの通路と、前記1つの通路に開くように配
    列された区画とを形成する壁手段と、 前記1つの通路内で往復運動する往復運動部材と、 前記往復運動部材によって駆動されるように配列された前記区画内の駆動部材
    と、 前記駆動手段のための軸受要素とを備え、前記軸受要素が、前記駆動手段のセ
    クションに沿って延び且つ前記セクションに沿って前記駆動手段に開いた少なく
    とも1つの冷却チャネルを備えるエンジン。
  24. 【請求項24】 前記駆動手段が、前記1つの冷却チャネルに開いた室を備
    える請求項23に記載のエンジン。
  25. 【請求項25】 前記軸受要素が対向する縦方向端を有し、前記縦方向端の
    一方から前記縦方向端の他方の方向に延びる複数の冷却チャネルを備え、前記軸
    受要素がさらに、前記軸受要素の円周に沿って延び前記複数の前記チャネルと交
    差する付加的冷却チャネルを備える請求項23に記載のエンジン。
  26. 【請求項26】 エンジンを運転する方法であって、 2つの往復運動部材を各々それぞれの通路に沿って前記区画に近い第1位置か
    ら前記区画から離れた第2位置に同時に移動させることによって流体を区画に吸
    引する工程と、 前記往復運動部材を各々それぞれの第2位置からそれぞれの第1位置の方向に
    同時に移動させることによって、前記流体を圧縮し且つ該流体の少なくとも一部
    を前記通路の1つに案内する工程と、 前記各往復運動部材を前記それぞれの第1位置から前記それぞれの第2位置の
    方向に移動させることによって、前記1つの通路内の前記流体の一部をさらに圧
    縮する工程とを含む方法。
  27. 【請求項27】 前記往復運動部材が直径に沿って反対の方向に移動する請
    求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 さらに、前記流体の一部の流れを制御するために弁部材を
    回転させる工程を含む請求項26に記載の方法。
  29. 【請求項29】 さらに、前記往復運動部材によって駆動部材を駆動する工
    程であって、前記駆動部材が前記弁部材を回転させるように配列された工程を含
    む請求項28に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記弁部材が第1管状セクションと第2管状セクションと
    を有する細長い要素を備え、前記第1管状セクションと前記第2管状セクション
    とが前記細長い要素の縦方向に延び互いに仕切られ、前記第1管状セクションが
    前記区画から流体を受流するように配列され流体を前記1つの通路に流入させる
    第1ポートを備え、前記第2セクションが流体を前記1つの通路から排出する第
    2ポートを備える請求項28に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記第1ポートと前記第2ポートとが前記細長い要素の円
    周に沿ってずれている請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 前記第1管状セクションが前記区画から流体を受流する付
    加的ポートを備える請求項30に記載の方法。
  33. 【請求項33】 さらに、前記往復運動部材によって駆動部材を駆動する工
    程を含み、前記細長い要素がさらに、前記駆動部材に接続される駆動セクション
    を備える請求項30に記載の方法。
  34. 【請求項34】 前記ポートの少なくとも1つが三角形、台形、楕円形また
    はほぼ楕円形である請求項30に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記弁部材が回転軸を有し、さらに、前記軸に沿って前記
    弁部材を移動させる工程を含む請求項28に記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記往復運動部材が、軸受要素によって受承される保持要
    素を有する駆動部材を駆動するように使用され、さらに、前記軸受要素を冷却す
    る工程を含み、前記冷却工程が、前記軸受要素と前記保持要素との間で流体を流
    通させる工程を含む請求項26に記載の方法。
  37. 【請求項37】 さらに、前記軸受要素と前記保持要素との間の位置から流
    体を前記保持要素に流入させる工程を含む請求項36に記載の方法。
  38. 【請求項38】 エンジンを運転する方法であって、 流体を通路に流入させる工程と、 往復運動部材を前記通路に沿って所定の方向に移動させることによって前記流
    体を圧縮する工程と、 前記圧縮工程に続いて、前記所定の方向と反対の方向に前記通路に沿って前記
    往復運動部材を移動させる工程と、 前記通路への前記流体の流れを制御する工程とを備え、前記制御工程が回転軸
    上で弁部材を回転させる工程と、前記軸に沿って前記弁部材を移動させる工程と
    を含む方法。
  39. 【請求項39】 エンジンを運転する方法であって、 往復運動部材を往復運動させる工程と、 前記往復運動部材によって駆動部材を駆動する工程とを備え、前記駆動部材は
    、軸受要素によって受承される保持要素を有し、 さらに、前記軸受要素を冷却する工程とを備え、前記冷却工程は、前記保持要
    素と前記軸受要素との間で流体の流通させる方法。
  40. 【請求項40】 さらに、前記軸受要素と前記保持要素との間の位置から流
    体を前記保持要素に流入させる工程を含む請求項39に記載の方法。
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