JP2002523072A - 低酸素症調節遺伝子 - Google Patents

低酸素症調節遺伝子

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、発現を低酸素状態で調節する遺伝子のポリヌクレオチド配列を提供する。また、タンパク質2−2−83の遺伝子を符号化するポリヌクレオチド配列を提供する。SEQ.ID No.1および2またはその機能的類似物による核酸配列を有するポリヌクレオチドまたはタンパク質の有効量および製薬学的に受容できる担体を有する低酸素および虚血を調節するための製薬組成物もまた提供される。有効量のポリヌクレオチド、タンパク質の酵素活性の直接または間接の生物学的に活性な生成物のタンパク質、またはSEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物を含む群からの少なくとも1個からの核酸配列を有するタンパク質の酵素活性の直接または間接の生物学的に活性な生成物の阻害剤、および製薬学的に許容できる担体を投与することによって低酸素関連病状および腫瘍形成を制御する方法が提供される。SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物を含む群からの少なくとも1個からのポリヌクレオチド配列によって符号化されるタンパク質の酵素活性を阻害することによって低酸素関連病状および腫瘍形成を制御する方法が提供される。低酸素応答制御がさらに提供される。SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物による2−2−83のポリヌクレオチド配列の遺伝子生成物からなる神経保護および神経栄養性の薬剤もまた提供される。SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物による核酸配列によって符合化された遺伝子の発現を減らすためスクリーニングすることによって低酸素関連病状または腫瘍形成の存在を診断する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、卒中、低酸素症の網膜、および腫瘍の低酸素症領域のような複数の病
理学組織に特異的に発現されることが見出された2−2−83遺伝子のポリヌク
レオチド配列の同定に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
組織酸素化のレベルは通常の発達および虚血または腫瘍形成のような病理学の過
程において重要な役割を演じる。組織酸素化はアポプトーシスおよび血管形成の
両方で重要な調節/誘導物質の役割を演じる(Bouck et al, 1996; Bunn et al,
1996; Dor et al, 1997; Carmeliet et al, 1998)。アポプトーシス(Duke et
al, 1996参考)および成長抑止は細胞成長および生育力が酸素欠乏により減少
するとき生じる(低酸素症)。血管形成(即ち血管成長、血管新生)は低酸素細
胞が内皮細胞の増殖および移動を刺激し酸素ホメオスタシスを戻すように刺激す
る因子を分泌するとき刺激される(参照
【0003】 低酸素症はさらに過酷な腫瘍形成表現型を与える突然変異の選択に重要な役割を
演じる(Graeber et al., 1996)。活性化または不活性化した遺伝子および遺伝
子生成物を同定することは低酸素症および虚血では必要である。 虚血病の病理は、例えば網膜症、心筋梗塞および脳卒中のような、血管の収縮ま
たは支障によって一般に引き起こされる、身体の器官、組織または身体部分に供
給する血液の減少を含む。従って、虚血状態で誘発されるようなアポプトーシス
および/または血管形成はまたこれら病状に含まれる。後期血管形成は網膜症の
若干の形態および腫瘍成長に見られる。これらのプロセスは低酸素症のような種
々のストレスに反応する多くの異なる遺伝子によってコントロールされる結果の
複雑なカスケードである。
【0004】 低酸素症の引き金である遺伝子の活性化をモニターする能力は直ぐには分からな
い患者の虚血を同定するための道具を与えることができる。低酸素症の制御遺伝
子の同定は遺伝子療法の利用または遺伝子タンパク生成物またはそれらの活性の
生成物(すなわち、代謝酵素の場合に)、または代わりに低酸素症、虚血および
腫瘍成長に関連した病気および病理の治療において治療上の介入のための標的遺
伝子機能の不活性化を可能にする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、発現が低酸素症の状態によって調節される遺伝子、低酸素症応
答調節遺伝子のポリヌクレオチド配列が提供される。また、タンパク質2−2−8
3のための遺伝子を符合化するポリヌクレオチド配列が提供される。SEQ.ID No.1
および2またはその機能的類似物による核酸配列を有するポリヌクレオチドまた
はタンパク質の有効量および製薬学的に受容できる担体を有する低酸素症および
虚血を調節するための製薬組成物もまた提供される。
【0006】 有効量のポリヌクレオチド、タンパク質、タンパク質の酵素活性の直接または間
接の生物学的活性生成物、またはSEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物
からなる群からの少なくとも1個からの核酸配列を有するタンパク質の酵素活性
の直接または間接の生物学的に活性な生成物の阻害剤、および製薬学的に受容で
きる担体を投与することによって低酸素症関連病状および腫瘍形成を制御する方
法が提供される。
【0007】 SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物を含む群からの少なくとも1個か
らのポリヌクレオチド配列によって符号化されるタンパク質の酵素活性を阻害す
ることによって低酸素症関連病状および腫瘍形成を制御する方法が提供される。
【0008】 低酸素応答制御がさらに提供される。SEQ.ID No.1および2およびその機能的類
似物による2−2−83のポリヌクレオチド配列の遺伝子生成物からなる神経保護お
よび神経栄養性の薬剤もまた提供される。SEQ.ID No.1および2およびその機能
的類似物による核酸配列によって符合化された遺伝子の発現を減らすためスクリ
ーニングすることによって低酸素に関連した病状および腫瘍形成の存在を診断す
る方法を提供する。 本発明の他の利点は添付図面とともに以下を参照するとさらに良く理解できるで
あろう。
【0009】 本発明は発現を低酸素症状態で調節するポリヌクレオチド(核酸配列)を同定す
る。さらに特に、ポリヌクレオチドはSEQ.ID No.1および2でここに示されるよ
うな全長配列をもつ2−2−83として知られており、低酸素症および虚血の診断に
利用でき治療処置のための標的として用いられる。 本発明はさらに遺伝子および遺伝子生成物(直接または間接)を提供し、低酸素
症および虚血の治療および診断に用いられ、アポプトーシス、血管形成、腫瘍形
成を制御でき、神経栄養性および神経保護活性を有する。本発明はまた哺乳類の
細胞のステロイド形成の予め同定していない経路の存在の最初の証拠を提供する
【0010】 制御または調節またはコントロールは、そのプロセスおよび患者における関連し
た病状の変化をもたらすのに必要な程度までプロセスが誘発または阻害されるこ
とを意味する。誘発または阻害が予期されるかどうかは治療するプロセスおよび
病気から明らかであり、医薬分野の当業者は知っている。
【0011】 本発明の遺伝子は遺伝子治療、(特殊症状)および、病気とそれに関連した病状
との間の直接原因の関係、および上方または下方制御(応答者)遺伝子および生
物学的プロセスを有する治療学に対し同定される。すなわち、本発明は原因と結
果との間の生理学的関係によって伝授される。
【0012】 ここで用いられる遺伝子治療は、遺伝子または捕捉された病気または状態の表現
型を治療または防止するため関係ある遺伝子物質(例えばDNAまたはRNA)の宿主
への移動を意味する。関係ある遺伝子物質は、生体内で製造されることが望まし
い生成物(例えば、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、機能的RNA、アンチ
センス)を符合化する。例えば、関係ある遺伝子物質は治療価値のあるホルモン
、受容体、酵素、ポリペプチドまたはペプチドを符合化することができる。また
、関係ある遺伝子物質は自殺遺伝子を符合化する。参考のために、一般に、テキ
スト「遺伝子治療」(Advances in Pharmacology 40, Academic Press, 1997)
を挙げる。
【0013】 遺伝子治療への2つの基本的アプローチは(1)生体外および(2)生体内遺伝
子治療である。生体外遺伝子治療細胞を患者から取出し、培養しながら生体外で
治療する。一般に、適当な遺伝子デリバリービヒクル/方法(トランスフェクシ
ョン、形質導入、相同的組替え等)および必要な発現系によって機能的置換遺伝
子を細胞内に導入し、次いで改変した細胞を培養基に広げ宿主/患者に戻す。こ
れら遺伝子により再移植した遺伝子物質はそのまま発現することが示された。
【0014】 生体内遺伝子治療では、標的細胞は対象から除かずにむしろ移される遺伝子物質
をそのまま受容者器官の細胞、すなわち受容体内に導入する。変更例では、宿主
遺伝子に欠陥がある場合、遺伝子はそのまま修復される[Culver, 1998]。これ
ら遺伝子により改変される細胞はそのまま移された遺伝子物質を発現することが
示された。
【0015】 遺伝子発現ビヒクルは宿主細胞に異質組織の核酸をデリバリー/移動することが
できる。発現ビヒクルは当該分野で知られているような細胞選択法での核酸の標
的、発現および転写をコントロールする元素を含むことができる。しばしば遺伝
子の5’UTRおよび/または3’UTRを発現ビヒクルの5’UTRおよび/または3
’UTRと置換することができる。したがってここで使用するように発現ビヒクル
は、必要なら、移動すべき実際の遺伝子の5’UTRおよび/または3’UTRを含ま
ず特異的アミノ酸をコードする領域を含むのみである。
【0016】 発現ビヒクルは、異種組織の物質の転写をコントロールするプロモーターを含み
、構成するまたは誘導できるプロモーターを選択的に転写させることができる。
必要な転写レベルを得るために必要なエンハンサーが任意に含まれる。一般にエ
ンハンサーは、プロモーターによって命令された基礎的転写レベルを変えるため
コードする配列(シスで)を用いて近接して働く任意の翻訳されていないDNAで
ある。発現ビヒクルはまた以下に述べるような選択遺伝子を含むこともできる。
【0017】 ベクターを当該分野で知られている種々の方法の任意の1つのによって細胞また
は組織に導入することができる。このような方法は一般にSambrook et al., Mol
ecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Springs Harbor Laboratory, New
York (1989, 1992), Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biolo
gy, John Wiley and Sons, Baltimore, Maryland (1989), Chang et al., Somat
ic Gene Therapy, CRC Press, Ann Arbor, MI (1995), Vega et al., Gene Targ
eting, CRC Press, Ann Arbor, MI (1995), Vectors: A Survey of Molecular C
loning Vectors and Their Uses, Butterworths, Boston MA (1988)およびGilbo
a et al (1986)に記載されており、例えば組替えビールスベクターを用いた安定
または一過性のトランスフェクション、リポフェクション,エレクトロポレーシ
ョン、および感染を含む。さらに、中枢神経系を含むベクターについて米国特許
4,866,042およびまたポジティブ−ネガティブ選択方法について米国特許5,464,7
64および5,487,992を参照。
【0018】 感染による核酸の導入は他に挙げた方法よりもいくつかの利点を与える。さらに
高い効率は感染性の性質により得られる。さらに、ビールスは非常に特定化され
、一般に特定の細胞のタイプで感染し伝搬する。したがって、それらの自然の特
異性を用いてベクターは生体内または組織または細胞の混合した培養基内で特異
的細胞タイプを標的にする。ビールスベクターはまた特異的受容体またはリガン
ドで改変し受容体仲介現象によって標的の特異性を変えることができる。
【0019】 組替え配列を導入し発現するDNAビールスベクターの特異的例はベクターAdenop5
3TKを誘導したアデノビールスである。このベクターはヘルペスビールスチミジ
ンキナーゼ(TK)遺伝子をポジティブまたはネガティブのいずれかの選択に対し
、また発現カセットを所望の組替え配列に対し発現する。このベクターを用いて
、上皮起源の大抵の癌ならびに他のものを含むアデノビールス受容体をもつ細胞
に感染させる。このベクター並びに同様の所望の機能を示す他のものは、細胞の
混合集団を処理するために用いられ、例えば、細胞の生体内または生体外培養基
、組織または人体を含むことができる。
【0020】 追加の特徴はその安全性を確保しおよび/または治療有効性を高めるためベクタ
ーを追加することができる。このような特徴は、例えば、組替えビールスで感染
させた細胞に対しネガティブに選択するために用いられるマーカーを含む。この
ようなネガティブ選択マーカーの例は抗生物質ガンシクロビルに敏感な上記のTK
遺伝子である。ネガティブ選択はしたがって、抗生物質を添加することによって
誘導できる自殺を与えるので感染をコントロールできる手段である。このような
保護により、例えば、突然変異体が生じてビールスベクターまたは組替え配列の
形態を変える場合、細胞の形質転換は生じない。 特定の細胞に対し発現を制限する特徴もまた含むことができる。このような特徴
は、例えば、所望の細胞タイプに特異的であるプロモーターおよび制御要素を含
む。
【0021】 さらに、組替えビールスベクターは、外側の感染および標的特異性のような利点
を提供するので、所望の核酸の生体内発現に有用である。外側の感染は、例えば
、レトロビールスのライフサイクルに固有であり、そのプロセスにより単一の感
染細胞は多くの子孫ビリオンを生じ分離し近隣細胞に感染する。その結果、大部
分が元のビールス粒子によっては初期感染しなかったものが大きい領域で迅速に
感染する。これは感染薬剤が娘子孫によってのみ広がる感染の垂直タイプと対照
的である。ビールスベクターはまた側面に広がることができない。この特徴は所
望の目的が標的細胞の局地化された数のみに特定した遺伝子を導入することであ
る場合に有用である。
【0022】 上述のように、ビールスは多くの場合、宿主防御機構を回避するように考案され
た極めて特別な感染性薬剤である。代表的には、ビールスは特定の細胞タイプに
おいて感染し増殖する。ビールスベクターの標的特異性は特に標的を予め決定し
た細胞タイプへのその性質の特異性を用い、これによって感染細胞に組替え遺伝
子を導入する。本発明方法で用いられるベクターは標的となる所望の細胞タイプ
に依存し、当業者に知られている。例えば、胸の癌を治療する場合、そのような
上皮細胞に特異的なベクターが用いられる。同様に、造血系の病気または病理学
的状態が治療すべきである場合、血液細胞およびそれらの前駆体に、好ましくは
造血細胞の特異的タイプに対し特異的なビールスベクターが用いられる。
【0023】 レトロビールスベクターは感染粒子として機能するかまたは単一の初期の感染ラ
ウンドをうけるように構築することができる。前者の場合、ビールスのゲノムは
、新規のビールスタンパク質およびRNAを合成するための必要な遺伝子、制御配
列およびパッケージ信号すべてを維持するように、改変される。これらの分子が
一旦合成されると、宿主細胞は、さらに感染ラウンドを受けられる新規のビール
ス粒子にRNAをパッケージする。ベクターのゲノムはまた所望の組替え遺伝子符
号化し発現するように工作される。感染しないビールスベクターの場合には、ベ
クターゲノムは通常突然変異してビールス粒子にRNAをカプセルに入れる必要が
あるビールスパッケージ信号を破壊する。このような信号なしでは、形成される
任意の粒子はゲノムを含まないので、次の感染ラウンドを行うことができない。
ベクターの特異的タイプは意図した応用に依存する。実際のベクターはまた知ら
れており、容易に当該分野で入手でき、または既知の系統的分類法を用いる分野
の当業者で構築することができる。
【0024】 組替えベクターは複数の方法で投与できる。ビールスベクターを用いる場合、例
えば、その方法は標的特異性の利点をもち、病変部位に局部的に投与されること
はない。しかし、局部投与はさらに迅速なさらに有効な治療をすることができ、
投与は、例えば、対象に静脈内または皮下の注射によって行うこともできる。脊
髄液へのビールスベクターの注入はまた投与の方法として、特に神経変性病の場
合に用いることができる。注射の後、ビールスベクターは感染に対し適当な標的
特異性をもつ宿主細胞を認識するまで循環させる。
【0025】 DNAはまた遺伝子ガンを用いて投与することができる(Ziao & Brancksman, Nucl
eic Acids, Res. 24, 2630-2622 (1996))。DNAは顕微鏡金属ビーズの表面に沈
殿させる。微粒子噴出は衝撃波または膨張ヘリウムガスで促進され、いくつかの
細胞層の深さまで組織に浸透される。例えば、Aegacetus, Inc., Middleton, WI
で製造されたAcal(登録商標)遺伝子供給デバイスが適当である。あるいは、核
酸DNAは、化学的または機械的刺激作用で皮膚にDNAを単にスポットすることによ
って皮膚を通過して血管に入ることができる(WO95/05853参照)。
【0026】 代わりの投与方法は病気または病理学的状態の部位で局部的に直接接種すること
によって、または栄養分を部位に供給する血管系にまたは脊髄液に接種すること
によって行われる。局部投与は希釈効果がないので有利であり、したがって、標
的細胞の大多数を発現させるためには少量の投与量でよい。さらに、局部接種は
、接種領域における全細胞を感染するベクターを用いるので、投与の他の形態を
必要とする標的の要請を緩和することができる。発現が接種領域内の細胞の特異
的サブセットにおいてのみ望まれる場合、所望のサブセットに特異的であるプロ
モーターおよび制御要素を用いてこのゴールを達成することができる。そのよう
な標的のないベクターは、例えば、ビールスベクター、ビールスゲノム、プラス
ミド、ファージミド等である。リポソームのようなトランスフェクションビヒク
ルもまた用いて上記ビールス性でないベクターを感染していない領域内で受容体
細胞に導入できる。そのようなトランスフェクションビヒクルは当業者によって
知られている。
【0027】 本発明は、ここに同定したような核酸配列によって符号化されるようなポリヌク
レオチドの製薬学的に有効な量を患者に投与することによって、または遺伝子活
性の非タンパク質製品を投与することによって、そのような治療を必要とする患
者の血管形成、アポプトーシス、腫瘍形成または他の低酸素症関連の病状ならび
に神経突起増殖を制御する方法を提供する。
【0028】 さらに本発明は、ここに同定したような核酸配列によって符号化されるようなタ
ンパク質のアンタゴニストの製薬学的に有効な量を患者に投与することによって
、または遺伝子活性の非タンパク質製品へアンタゴニストを投与することによっ
て、または化学化合物によって遺伝子の不活化によって、そのような治療を必要
とする患者の血管形成、アポプトーシス、腫瘍形成または他の低酸素症関連の病
状ならびに神経突起増殖を制御する方法を提供する。
【0029】 本発明はさらに、製薬学的に受容できる担体中の、活性成分として同定した遺伝
子によって符号化されたタンパク質の酵素活性の直接または間接の生物学的活性
生成物の製薬学的に有効な量を、患者に投与することによって、このような治療
を必要とする患者の血管形成、アポプトーシス、腫瘍形成または他の低酸素症関
連の病状ならびに神経突起増殖を制御する方法を提供する。これらの遺伝子生成
物はまた神経保護または神経栄養性の薬剤として用いられる。
【0030】 本発明のタンパク質は組替えにより生成することができ(一般的に参照、Marsha
k et al., 1996 "Strategies for Protein Purification and Characterization
. A laboratory course manual." CSHL Press)および類似物は翻訳後処理によ
ることができる。ここで用いられる類似物は、それらのアミノ酸/ヌクレオチド
配列がSEQ.ID NO.1の元の配列と比較して若干差違がある核酸配列またはタンパ
ク質として定義される。通常は、機能的に関連している任意の部分にわたって類
似物は一般に少なくとも70%相同である。好適例では類似物はタンパク質/ヌク
レオチド配列に対し少なくとも80%であり、95%類似物であることができる。 類似物のアミノ酸またはヌクレオチド配列は少なくとも1の残基が消され、挿入
されまたは置換されると最初の配列のものとは異なるが、タンパク質または核酸
分子は機能的なままである。グリコシル化の相違はタンパク質類似物を与えるこ
とができる。 機能的に関連しているは、分子の生物学的性質を意味し、これに関連して天然産
のタンパク質や核酸分子によって直接または間接的に行われる活性または生体内
エフェクターまたは抗原性機能を意味する。エフェクター機能はこれに限られる
ものではないが受容体結合、任意の酵素活性または酵素調節活性、任意の担体結
合活性、任意のホルモン活性、細胞外マトリックスまたは細胞表面分子への細胞
の付着を促進または阻害する際の任意の活性、任意の構造上の役割を有し、機能
上のタンパク質を符号化し発現可能である核酸配列を有する。基本的には抗原性
の機能は、天然産のタンパク質に対して起こる抗体との交差反応が可能であるエ
ピトープまたは抗原性部位の所有を意味する。生物学的に活性な類似物は、必要
ではないが、さらに抗原性機能をもつことができるネィティブのエフェクター機
能を分かつ。
【0031】 拮抗薬/調節剤/活性成分を投与し、ここに記述したような製薬学的に受容でき
る担体に渡す。拮抗薬または拮抗はその広い意味で用いられる。拮抗は遺伝子活
性または遺伝子生成物における阻害、不活化、ブロッキングまたは削減となる任
意の機構または処理を含む。遺伝子または遺伝子生成物を制御していた対応する
機能において増加を遺伝子または遺伝子生成物の阻害は与えることができること
に注目すべきである。拮抗する段階は遺伝子生成物に対し細胞受容体をブロック
することを含み、以下に述べるようなアンチセンス処理を含むことができる。例
えば、患者は腫瘍細胞におけるアポプトーシスまたは、例えば四肢を再付着する
場合の外傷状態または血管新生を必要とする場合の移植では血管形成を必要とす
る。
【0032】 本発明の活性成分を含む製薬組成物は、各患者の臨床状態、部位および投与方法
、投与スケジュール、患者の年齢、性別、体重および医薬現場に知られている他
の因子を考慮に入れて、良い医学の実際に従って調薬され投薬される。ここでの
目的のために製薬学的に“有効量”は、従って、医薬分野で知られているような
ことを考慮に入れて決定される。分量は、これに限るものではないが、改善され
た生存率またはさらに症状の迅速な回復、または改善または排除を含む改善を達
成するのに有効なものでなければならず、他の指標は医薬分野の当業者によって
適当な尺度として選択される。製薬組成物は活性成分の組合せであることができ
るが少なくとも1の活性成分を含む。
【0033】 本発明の方法では、本発明の製薬組成物は製薬組成物中の化合物の性質を考慮に
入れる種々の方法で投与できる。それらは化合物または製薬学的に受容できる塩
として投与でき、単独または活性成分として製薬学的に受容できる担体、希釈剤
、補助薬およびビヒクルと組み合わせて投与できる。化合物は経口、皮下または
非経口的に、静脈内、動脈内、筋肉内、腹膜内、および鼻腔内投与、ならびに鞘
内および、注入技術を含めて投与できる。化合物の移植もまた有用である。治療
する患者は温血動物、特に、ヒトを含む哺乳類である。一般に製薬学的に受容で
きる担体、希釈剤、補助薬およびビヒクルならびに移植担体は、不活性の、無毒
の固体または本発明の活性成分と反応しない液体フィラー、希釈剤またはカプセ
ルに入れた物質である。
【0034】 ヒトは一般に、マウスまたは他の実験動物よりも長く治療され病気の過程の長さ
および薬剤の有効性に治療は比例する。投与は一回投与または数日にわたる複数
回の投与であるが、一回投与が好ましい。 投与は一回投与または数日にわたる複数回の投与である。一般に治療は病気の過
程の長さおよび薬剤の効力および治療される患者の種に釣り合った長さである。
本発明の化合物を非経口投与するとき、一般に単一投与の注射形態(溶液、懸濁
液、エマルジョン)で処方される。注射に適した製薬処方は殺菌水溶液または分
散液、および殺菌注射溶液または分散液への再構成用の殺菌粉末を含む。担体は
、例えば水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリ
コール、液体ポリエチレングリコール等)、それらの適当な混合物、および植物
油を含む溶媒または分散媒体である。
【0035】 適当な流動性を、例えば、レシチンのようなコーテイングを用いて、分散の場合
には必要な粒径を保持して、界面活性剤を用いて維持することができる。綿実油
、ゴマ油、オリーブ油、大豆油、コーン油、ひまわり油、またはピーナツ油のよ
うな非水性ビヒクル、およびエステル、例えばイソプロピルミリステートもまた
化合物組成物のための溶媒系として用いられる。さらに、組成物の安定性、殺菌
性、および等張性を高める種々の添加剤を、抗菌性の保存料、抗酸化剤、キレー
ト剤、および緩衝液を含めて添加することができる。微生物の作用の防御には種
々の抗菌および殺菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソ
ルビン酸等によって確保できる。多くの場合には、等張剤、例えば、蔗糖、塩化
ナトリウム等を含むことが望ましい。注射できる製薬形態の長期の吸収は吸収遅
延剤、例えば、アルミニウムモノステアレートおよびゼラチンを用いてもたらさ
れる。本発明によれば、しかし、使用された任意のビヒクル、希釈剤、または添
加剤は本化合物と相溶性でなければならない。
【0036】 殺菌性の注射できる溶液は、必要に応じて、種々の他の成分とともに適当な溶媒
を必要量で、本発明を実施する際に用いられる化合物を混入して調製される。 本発明の製薬学的処方剤は任意の相溶性担体、例えば種々のビヒクル、補助剤、
添加剤、および希釈剤を含む注射できる処方で患者に投与でき;または本発明に
用いられる化合物は徐々に放出する皮下移植またはモノクローナル抗体、ベクタ
ーのデリバリー、イオン注入、ポリマーマトリックス、リポソーム、および微粒
子のような目標デリバリー系の形態で患者に非経口投与することができる。本発
明に有用なデリバリー系の例は、次の特許に含まれる:5,225,182;5,169,383;
5,167,616;4,959,217;4,925,678;4,487,603;4,486,194;4,447,233;4,447,2
24;4,439,196;および4,475,196.多くの他のそのような移植、デリバリー系、
およびモジュールが当業者には既知である。
【0037】 本発明に用いられる化合物の製薬処方剤は患者に経口投与される。従来の投与方
法、例えば錠剤、懸濁液、溶液、エマルジョン、カプセル、粉末、シロップ等が
用いられる。経口または非経口投与で生物活性を保持する既知の技術が好ましい
。 1例では、本発明の化合物は先ず適当なレベルまで血液レベルをもっていく静脈
内注射によって投与する。次いで患者のレベルを経口投与形態によって維持する
が、患者の状態に依存する他の投与形態を上述のように用いることができる。投
与量は治療する患者によって変わり。1日あたり100ng/kg体重から100mg/kg体
重まで変わり、好ましくは1日あたり10μg/kgないし10mg/kgである。
【0038】 本発明はまた、患者の虚血の存在を診断する方法を提供し、患者からの体液また
は組織サンプルを少なくとも1個の発現遺伝子(上方制御する)またはそれらの
タンパク質の存在または遺伝子生成物に対し、上方制御された遺伝子または遺伝
子生成物が実施例で述べたように確認される場合に虚血が決定される場所を分析
する工程を含む。体液は涙、血清、尿、汗、または虚血現象を受ける組織から分
泌したタンパク質を位置づけることができる他の体液を含むことができる。遺伝
子または遺伝子生成物の追加の同定方法は免疫検定法、例えばELISAまたは放射
免疫アッセイ(RIA)を、試料中の遺伝子生成物を特に同定する分野で知られて
いるものを用いることができる。組織試料の免疫組織化学染色もまた同定のため
に用いられる。入手できる免疫検定法は特許や科学文献に広く記載されている。
例えば、米国特許3,791,932;3,839,153;3,850,752;3,850,578;3,853,987;3
,867,517;3,879,262;3,901,654;3,935,074;3,984,533;3,996,345;4,034,0
74;4,098,876;4,879,219;5,011,771および5,281,521参照。さらに遺伝子同定
には、インサイツハイブリッド形成法、サザンブロッティング、一本鎖コンフォ
メーション多型、制限エンドヌクレアーゼフィンガープリント(REF)、PCR増幅
および、プライマーとして本発明の核酸配列を用いるDNAチップ分析が用いられ
る。
【0039】 上記の議論は、低酸素症制御遺伝子を同定し虚血を同定するための診断プローブ
を提供するために本発明の配列を使用するための実際の根拠を与える。本発明を
用いた方法およびその利用は下記の実施例に示される。
【0040】
【発明の実施の形態】
材料と方法 分子生物学で用いられる技術の大部分が広く当該分野で実施され、大抵の実務家
は特定の条件や方法を記載する標準資源の材料を用いることを良く知っている。
しかし、便宜のため、以下はガイドラインである。
【0041】 分子生物学での一般的方法:当該分野で知られており、特記していない標準分子
生物学の技術は一般に次の文献に従った。Sambrook et al., Molecular Cloning
: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, New York (1989),
特にノーザン分析およびインサイツ分析についてはAusubel et al., Current Pr
otocols in Molecular Biology, John Wiley and Sons, Baltimore, Maryland (
1989), およびPerbal, A Practical Guide to Molecular Cloning, John Wiley
& Sons, New York (1988), Watson et al., Recombinant DNA, Scientific Amer
ican Books, New York. ポリメラーゼ鎖反応(PCR)は一般にPCRプロトコルのよ
うに行った:A Guide To Methods And Applications, Academic Press, San Die
go, CA (1990)。
【0042】 他の核酸技術を含む反応および操作は、ほかに記述しない限り、Sambrook et al
., 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Labo
ratory Press に記載されたように行った。その方法は米国特許4,666,828;4,68
3,202;4,801,531;5,192,659および5,272,057に示されている。これらをここに
文献として組み込む。
【0043】ミクロアレイ検定ハイブリッド形成分析 カスタム低酸素症特異的ミクロアレイの調製 遺伝子発見のための細胞系はラットグリオーム細胞ラインC6からなる。細胞は4
または16時間低酸素にさらし遺伝子発現のパターンを普通の状態で成長した細胞
と比較した。DNAミクロアレイは低酸素症で区別をつけて制御した配列に対し濃
色した減算cDNAライブラリーのクローンから調製した。 減算ライブラリーは次の条件で培養したC6細胞から抽出したRNA集団から作った
: 1.16時間低酸素に対し正常酸素(16時間低酸素後に上方制御された遺伝子に濃
縮)。 2.正常に対し16時間低酸素(16時間低酸素後に下方制御された遺伝子に濃縮)
。 3.4時間低酸素に対し正常(4時間低酸素後に上方制御された遺伝子に濃縮)。
【0044】 上記3群からの3つの濃縮したライブラリーをClontechからの「PCR 選択cDNA減
算キット」を用いるSSH法によって作った。ライブラリー1からは、1,000個のコ
ロニイが成長しプラスミドは96ウェルフォーマットで調製した。ライブラリー2
と3からは、500個のコロニイがそれぞれから作られた。このようにして、合計2
,000個の各プラスミドを調製し遺伝子発現ミクロアレイ(GEM)の製作に用いた
。このため、各々のプラスミドの挿入はPCRによって増幅しガラスの上にロボチ
カルに製作した。
【0045】ミクロアレイハイブリッド形成のためのプローブの調製 単離したメッセンジャーRNAに逆転写反応を用いる蛍光性dNTPで標識をつけて標
識cDNAプローブを生成した。mRNAは、正常酸素状態で培養したC6細胞から抽出
し、低酸素状態(4または16時間)で培養したC6細胞からのCy3-dCTP(Amersham
)で標識を付け、Cy5-dCTP(Amersham)で標識を付けた。2種の異なる標識を付
けたcDNAプローブは次に混合してミクロアレイにハイブリッド形成させた(Sch
en et al, 1996)。ハイブリッド形成に続いて、ミクロアレイはレーザースキャ
ナーを用いて走査され、各蛍光染料の蛍光量をミクロアレイの各cDNAクローン
に対し測定し、試験した元の各mRNA母集団のmRNAのレベルの示度を得た。2種
の蛍光染料間のミクロアレイの各cDNAクローンの蛍光の比較は、2つの実験条
件間の指示された遺伝子の特異な発現に対する測定である。
【0046】 次のプローブはGEMをスクリーニングするためC6およびA172から作られた:1.
正常酸素(Cy3標識)+16時間低酸素(Cy5標識) 2.正常酸素(Cy3標識)+4時間低酸素(Cy5標識) 検出した配列は3種類に分類した:新規遺伝子;2.低酸素を制御することが今
まで知られていない既知の遺伝子;および3.低酸素条件で特異的に制御するこ
とが知られている既知の遺伝子。遺伝子2−2−83(SEQ.ID.No.:1)は新規の遺伝
子断片として同定され、その発現は低酸素で下方制御される。
【0047】 ミクロアレイハイブリッド形成を用いると、ここに示した配列は低酸素状態で特
異的に発現するように同定されクローン化された(Braren et al, 1997も参照)
。 ノーザン分析による2−2−83(SEQ.ID.No.:1)遺伝子発現の平行評価では、その
結果はミクロアレイハイブリッド形成分析の結果と一致していた。他の実験と同
様に、インサイツハイブリッド形成分析からの結果は、ノーザン分析およびミク
ロアレイ分析と高度の相関関係を示した。
【0048】インサイツハイブリッド形成分析 インサイツハイブリッド形成分析では、正常組織およびここに記載したような病
理学モデルでの2−2−83(SEQ.ID.No.:1)遺伝子発現パターンを評価するために
行った。
【0049】インサイツハイブリッド形成分析のための病気モデル 低酸素症ラット網膜 網膜の低酸素症は、新しく生まれたラットの仔を低酸素にさらして血液供給の減
少を招くようにした。正常の酸素状態に移す際に、相対的な低酸素症が形成され
る。低酸素症網膜を摘出し、固定し、スライスして用い、35S-dATP標識リボプ
ローブでハイブリッド形成した。
【0050】固体腫瘍 ヌードマウスにC6細胞の懸濁液を皮下注射してC6ラットグリオーム誘導固体腫瘍
を得た。2つの腫瘍試料部分をインサイツハイブリッド形成に用いた。1つの試
料は大きさが約4×3mmの固体腫瘍を示した。異なる腫瘍領域間の有意の形態学
変化は観察されなかった。しかし、腫瘍周囲では、VEGFの発現が高められたこと
を示す領域があった(低酸素に対し表示)。2つめの試料は大きさが約3×1mm
の腫瘍を示し、「白い」血栓およびネクローシス塊からなる「コア」領域を含ん
でいた。この「コア」領域は約5ないし15の細胞層からなる厚さがちがう「壁」
を形成する腫瘍細胞によって囲まれていた。VEGF腫瘍細胞のコア層に最も近くに
発現することが分かった。最も遠い細胞層はVEGF発現を示さなかった。
【0051】中脳動脈閉塞(MCAO)発作モデル: 発作傾向の内発的高血圧ラット損傷のモデルを包含した。閉塞は永久的で片側だ
けで、MCAの電子凝固法によって生成した。これは反対側の無傷の側(コントロ
ール)を残す脳皮質の同側で焦点脳虚血へと導いた。実験動物は操作4および24
時間後に殺した。脳を除き、ホルマリンに固定し、パラフィンに埋め込み、頭頂
部分はインサイツハイブリッド形成にさらに用いるため候補の遺伝子特異的リボ
プローブを用いて行った。VEGFおよびPGK(ホスホグリセロキナーゼ、低酸素症
によって上方制御されたグリコール酵素)特異的リボプローブを正のコントロー
ルとして用いた。操作24時間後、VEGF発現の有意な上方制御が、虚血コア領域に
隣接する領域の脳皮質に現れた。多量に標識を付けた(おそらく膠)細胞が損傷
側に対し同側に見られた。さらに、強いハイブリッド形成信号が、大脳半球間の
伝達によるVEGF応答の刺激を示唆する反対側で数個の細胞によって示された。
【0052】細胞ライン: C6 −ラットグリオーム細胞ライン。培養条件:DMEMは10%FCS、20U/mlのペニシ
リン、20g/mlのストレプトマイシンに追加した。BE2C −分化したヒト神経芽腫細胞は、急性および慢性の神経変性または低酸素症
にかかった患者の脳に生じるプロセスの生体外研究に適当であり信頼性のあるモ
デルである。BE2CはSK-N-BE(2)ヒト神経芽腫細胞ラインのサブクローンである。
付着性で浮遊する細胞の混合した母集団として成長する親細胞ラインとは異なり
、BE2C細胞は完全に付着している。細胞は多角形であり、多数の短細胞質プロセ
スで平らな神経芽腫の群落として成長するが、数個の細胞はまた1個の長い神経
突起をもつことができる。BE2C細胞はチロシンヒドロキシラーゼの中位のレベル
およびドーパミンベータヒドロキシラーゼ活性を示す。それらは神経単繊維を含
み、D2−ドーパミン、アルファ2−アドレナリン、m2/m4−ムスカリンおよびデ
ルタ−オピオイド様の受容体を特異的に発現する。
【0053】 BE2Cは改変してレトロビールスエコトロピック受容体を発現する。この操作はレ
トロビールス遺伝子デリバリーに適したBE2C細胞を作った。BE2C細胞は、10%の
熱不活性化FCS、2mMのL-グルタミン、1mMのピルビン酸ナトリウム、20U/mlの
ペニシリン、20mg/mlのストレプトマイシンおよび0.5μg/mlのフンギゾン(Gibc
o BRL)を追加したRPMI 1640媒体に維持する。ニューロン分化のため、神経芽腫
細胞の培養基は40mMの全トランスレチノイン酸(RA)にさらす。5−6日後、細
胞は神経突起プロセスを伸ばしてニューロン様分化を示す。感染またはトランス
フェクション実験のため、融合性の非分化BE2C培養基をPBSで洗浄し、トリプシ
ン−EDTAで分離し低濃度でポリ−L-リシン被覆プレートに二次培養した。 分化したBE2C細胞および分化しなかったBE2C細胞をドーパミン、L-グルタメート
毒性および低酸素(0.5%酸素)の感度を試験した。細胞生育力はニュートラル
レッドアッセイ(Biorad)により測定した。細胞死のタイプはDAPI染色によって
決定した。最適実験条件を測定した。
【0054】一過性トランスフェクションアッセイにおけるプロ−および抗アポプトーシス活
性テスト : 遺伝子2−2−83の潜在的プロアポプトーシス、アポプトーシスを評価するため、
Helaおよび293細胞に、4mgの2−2−83遺伝子プラスミドおよび2mgのGFP発現プ
ラスミドを用いて一過性で同時形質移入した。形質導入の24および48時間後に細
胞を4%のホルムアルデヒドで固定しDAPIで染色した。 遺伝子の抗アポトーシスの性質は同様のアッセイで1.2mgのプロアポトーシス発
現構成物(Fasの細胞内ドメインまたはRIP死誘発ドメイン)をトランスフェクシ
ョンに添加して試験した。 2つの独立した実験でのアポプトーシス細胞(GFP発現細胞)の割合を計算した
。さらに細胞サイクルとアポプトーシスを分析するため、トランスフェクタント
からの106個の細胞を収集し、0.05%のトリトンおよび50mg/mlのプロピジウムイ
オダイド(PI)を含む1mlのPBSに再懸濁し、FACS分析にかけた。
【0055】C6神経膠腫細胞の安定なトランスフェクション C6細胞はリポフェクタミン法を用いる遺伝子2-2-83を発現または空にするpcDNA3
ベクターによって安定にトランスフェクションした。G418(1.5mg/ml)選択の3
週間後、独立のクローンを単離した。遺伝子発現のレベルはノーザンブロットに
よって測定した。クローンを選択したG418からの全RNA試料(10mg)はホルムア
ルデヒドゲルに分離し、ナイロン膜にトランスフェクションし、2-2-83特異的プ
ローブでハイブリッド形成した。C6試料(3mgのポリ−A RNA)を正のコントロ
ールとして16時間低酸素処理した細胞から取出した。
【0056】ヒトBE2C細胞の安定なトランスフェクション 安定な2−2−83発現ポリクローン細胞母集団は、BE2Cエコトロピックなビールス
受容体発現細胞にpBABE-Puro−2−2−83でレトロビールスのトランスフェクショ
ンによって、またはpcDNA−2−2−83でBE2C細胞のトランスフェクションによっ
て(Fugene 6 試薬、Boehringer)得られた。対応する空のベクターは両方の場
合にコントロールとして用いた。感染用の高タイタービールスはCa/ホスフェー
ト技術によって発現構成物でトランスフェクションしたエコトロピックなパッケ
ージ細胞によって生成した。 プロマイシン(pBabe)またはG418(pcDNA3)処理の後、安定なトランスフェク
タントをバッチとして選択した(単一クローンは選択しなかった)、全RNAは2−
2−83の発現を確認するノーザンブロット分析のための細胞から単離した。
【0057】低酸素症に対する2−2−83発現C6クローンの感度の測定 アッセイのために、96ウェルのプレート(5000個の細胞/ウェル)に低密度で細
胞をのせた。24時間後、細胞を3日間、低酸素状態にした(0.4%酸素)。生存可
能な細胞の密度はニュートラルレッドアッセイで比色により評価した。低酸素へ
の応答と細胞密度との間に強い依存性があった。
【0058】内皮細胞増殖アッセイ : 2−2−83発現クローンからの条件的な媒体は、ウシの内皮細胞(BAEC)増殖を誘
発/阻害するその能力につき試験した。増殖アッセイのために、96ウェルのプレ
ート(500個の細胞/ウェル)に低密度で細胞をのせた。24時間後、培養基に5
%の子牛血清を加えた50mlのDMEMおよび50mlの試験試料(候補の遺伝子を発現す
るC6細胞クローンからの条件媒体)をおいた。阻害アッセイのため、bFGF(0.5n
g/ml)を1時間後に添加した。媒体を上記のように72時間後に交換した。6-8日
後、2.5%のホルムアルデヒドを固定してアッセイを終了し、細胞密度はメチレ
ンブルーで染色して比色計で評価した。
【0059】ヌードマウスでの腫瘍形成 : 安定に発現する2-2-83からの1.5×106 個のC6神経膠腫細胞およびpcDNA3-GFPネ
ガティブのコントロール細胞は、4週齢の雄のヌードマウスに皮下注射した(1
グループ3匹のマウス、2クローンの各遺伝子)。細胞クローンはそれぞれコン
トロール細胞との多様な混合物として注射した。腫瘍発生の初期の兆候後、腫瘍
の直径は2日目毎に測定する。各腫瘍が平均直径1.5cmに達したとき、腫瘍は操作
される。腫瘍を、組織病理学的試験のために固定し新しく調製した10%の緩衝ホ
ルマリンに保存する。腫瘍血管新生は腫瘍切片でモニターする。血管内皮細胞は
抗フォンウイルブランド因子でインキュベーションして視覚化する。腫瘍試料中
のアポプトーシス細胞の量は腫瘍切片のTUNEL染色によって評価した。
【0060】25−ヒドロキシコレステロール処理 C6クローン、安定に発現する2-2-83ならびにpcDNA3クローンを25-ヒドロキシコ
レステロール処理への応答について試験した。 アッセイのために、低密度で24-ウェルプレート(20,000細胞/ウェル)または9
6−ウェルプレート(5,000または10,000細胞/ウェル)に細胞を置いた。24時間
後、3日間、異なる濃度(1.25−20μg/ml)で25−ヒドロキシコレステロールに
さらした。細胞密度は生存可能な細胞(24-ウェルプレートに対し)を数えてま
たはニュートラルレッドアッセイ(96-ウェルプレートに対し)によって評価し
た。 初期の継代からの2-2-83、GFPまたはpcDNA3を安定に発現するC6クローンを用い
てアッセイを繰り返した。アッセイのために、低密度プレート(96ウェルプレー
トに20,000個、5000細胞/ウェル)に細胞を置いた。24時間後、1-3日間、25−
ヒドロキシコレステロール(10μg/ml)にさらした。細胞密度はニュートラルレ
ッドアッセイによって比色計で評価した。
【0061】 pBABE−ouro-2-2-83で形質導入したBE2Cヒト神経芽腫細胞もまた25−ヒドロキ
シコレステロールへの応答について試験した。アッセイのため、ポリ−L-リシン
(5000細胞/ウェル)を用いて予め被覆した96−ウェルプレートに細胞を低密度
で置き、ニューロンの分化を誘発するためレチノイン酸の存在でインキュベーシ
ョンした。5日後、2日間、異なる濃度(0.15−20μg/ml)で25−ヒドロキシコ
レステロールに細胞をさらした。細胞の生存率はニュートラルレッドアッセイに
よって比色計で評価した。3回の独立した実験を行った。 さらに、安定に2-2-83を発現する非分化BE2C細胞を72時間、濃度5−40μg/mlで
25−ヒドロキシコレステロールを用いて処理した。初期の細胞播種密度は96ウェ
ルプレートで10,000/ウェルであった。
【0062】遺伝子2−2−83の植物類似物およびそれらの機能についての文献概説 遺伝子2−2−83のアラビドプシス タリアナ類似物はdiminuto (DIM)(Takashi e
t al., 1995)、dwarf1 (DWF1)(Feldmann, 1991)またはCBB1 (Kauschmann et al.
, 1996)と呼ばれる遺伝子である。dim突然変異体は最初徐々に成長するdwarfと
して単離された。この突然変異体の表現型はブラシノライド(植物生物学的に活
性な末端路ステロール)を応用してレスキューすることができた。正常および突
然変異体の植物のステロール組成の比較は幾つかの生化学的反応がdim突然変異
体によって影響されることを示した。wt植物と比較すると、突然変異体のものは
24−メチレンコレステロールおよびイソフコステロールを蓄積するが、カンペス
テロール、シトステロールおよび末端路ステロールの量をかなり減少させる(Kl
ahre et al., 1998)。DIM活性が24−メチレンコレステロールの異性化および減
少の両方に必要であることを示した。DIMは統合ER膜貫通タンパク質であり、膜
状の区画の細胞質の側から膜にそのN−末端によってアンカーされる(Klahre et
al., 1998)。
【0063】ブラシノステロイド 動物と同様に、植物は同様に低い濃度でステロイドホルモンとして活性のあるス
テロイド化合物を含む。動物は主にコレステロールを合成し、エルゴステロール
は酵母中の優勢なステロールであり、シトステロール、スチグマステロール、お
よびカンペステロールは植物中の最も豊富なステロールである。哺乳類の細胞で
は、コレステロールはステロイドホルモンの前駆体として働き、これは側鎖の大
部分を除去すると生じる複雑さを減らすことが特徴である。植物はブラシノステ
ロイド(BR)生合成のための前駆体としてカンペステロールを用い、活性ホルモ
ンを形成するために側鎖を実質的に短縮しないが、むしろそうするために一連の
還元およびヒドロキシル化工程を用いる。60以上の類似物が広範囲の植物で過去
18年間に検出された。ブラシノライドは最も生物学的に活性なものである。これ
は細胞伸長/増殖を顕在化し、オーキシンを用いた強い共同作用的な相互作用お
よびジベレリンを用いた追加の相互作用を示す。BRsの内発的量を減少して蓄積
するアラビドプシス突然変異体またはBR非感受性突然変異体は、非常に似た表現
型をもつ:これらはdwarfsとして成長し、繁殖性は損なわれる(参照、Clouse,1
996;McMorris,1997)。これまでは、ブラシノステロイド代謝に含まれるこれら
の遺伝子は同定されていた:CPD (Szerkeres et al., 1996)、DWF4 (Choe et al
., 1998)、DET2 (Li et al., 1996)および1の遺伝子、BRI1(受容体キナーゼ)
はBR-仲介信号形質導入 (Li and Chory, 1997)。CPD、DWF4およびDET2−すべて
シトクロム P450様酵素を符号化する。動物ステロイド5a−レダクターゼの近い
類似物を符号化するDET2はまたそれを機能的に置換し、テストステロンおよびプ
ロゲステロンに気質として働く(Li et al.,1997)。
【0064】
【実施例】
実施例1.2−2−83cDNAのクローニング C6(ラット神経膠腫)およびA172(ヒト神経膠腫)からなるノーザンブロットに
対して、低酸素および正常酸素状態で細胞から抽出されたmRNA、2−2−83は16時
間の低酸素後、下方制御されたことが見出された。2−2−83特異的cDNAプローブ
は〜4.0Kbの単一のmRNA種にハイブリッド形成した。2−2−83のラットとヒトの
オルソログをクローン化した。それらのヌクレオチドと推定上のアミノ酸配列を
Fig.1およびFig.2に、それぞれ示す。ラットのcDNAクローンは3838bpの長さで
あり、516個のアミノ酸(nucl.24−1572)のタンパク質に対し潜在的にコード
する読み取り枠を含む。ヒトのcDNAは長さ4096bpであり、また516個のアミノ酸
タンパク質に対しコードする(nucl.39−1587)。
【0065】 実施例2.生命情報科学分析 タンパク質構造およびドメイン分析は2−2−83がアミノ酸31−51、137−157、お
よび209−229(SMART)間に3個の潜在的膜貫通のドメインをもつことが明らかに
なった。タンパク質はまた切断できない信号ペプチドをもつことも予言された(
PSORT)。アミノ酸133−234は幾つかのFAD−依存オキシドレダクターゼに見出さ
れたFAD−結合ドメインを構成する(PRODOM)。入手可能な配列データーベース
のサーチはヒト2−2−83ヌクレオチド配列がKIAA0018と示されたヒトの配列D136
43と殆ど同一であることを示した。ラットとヒトの2−2−83遺伝子によって符号
化される推定上のタンパク質は幾つかの植物種に見出されたタンパク質の類似物
に近い(アラビドプシスタリアナからのS71189およびエンドウマメからのP93472
)、および C.eleganからのもの(O17397)。しかし、KIAA018 cDNA(Q15392)
によって符号化された推定上のタンパク質は切断した(ヒト2−2−83遺伝子によ
って符号化された516アミノ酸の変わりに390アミノ酸)を表した。これは位置11
66−1167間のC残基の欠失となったKIAA0018ヌクレオチド配列内のフレームシフ
ト突然変異に起因する。異なる種からの2−2−83タンパク質の全体の構造は似て
いる、しかし、第二および第三の推定上の膜貫通のドメインは哺乳類種でのみ検
出された(おそらく哺乳類種に見出されたTre/SerとGly残基の、第二の推定上
のTMドメイン内の非哺乳類のAsn残基への置換、および第三の推定上のTMドメイ
ン内のGlnへのCysの置換であろう)。また推定上の非切断信号ペプチドも非哺乳
類種内に検出されなかった。FAD結合ドメインは2−2−83タンパク質類似物の進
化によって保存される(Mushegian & Koonin, 1995)。
【0066】 実施例3.正常マウス胎仔性発達の2−2−83遺伝子の発現パターン 胚形成での遺伝子2−2−83の発現パターンは受胎後12.5、14.5および16.5日(dp
c)にマウス胎仔の傍矢状の切片のインサイツハイブリッド形成によって研究さ
れた。大抵の2−2−83発現細胞では、ハイブリッド形成信号の強度は弱から中位
まで変化した。胎仔肝臓および皮脂腺性の腺のみが強い2−2−83遺伝子発現の部
位とみなされる。
【0067】中枢神経系 ハイブリッド形成信号は広くマウスの胎仔中枢神経系全体に広がる。最強の神経
発現は発生する脊髄の脳室上皮層においておよび脳において12.5および14.5dpc
で見出された(特に脳室の腹側に)。16.5dpcによって、2−2−83発現は脊髄の
中心管の脳室上皮の内側から、ならびに側面および第4の脳室から消える。しか
し、発現信号はまだ第三の脳室に見出される。2−2−83発現の他の顕著なCNS領
域は、ハイブリッド形成信号が12.5および14.5dpc段階で見られる脊髄の(胚白
質まで上昇する)外套層である。この信号は16.5dpcでも前角の若干の(全部で
はないが)神経芽細胞に保持される。弱いハイブリッド形成信号は脳皮質を発生
する際に、また嗅覚葉に観察される。若干の髄質延髄および視床下部核(同定し
ていない)の神経芽細胞は弱いハイブリッド形成信号を12.5および14.5dpc段階
で示す。これらの核は16.5dpc胎仔の入手できる切片では不在である。
【0068】周辺神経系 周辺神経系(脊髄神経節および脳神経節)ならびに自律性神経系(交換神経節)
は全部の研究段階で2−2−83−ポジティブである。
【0069】非神経性外肺葉誘導体 2−2−83の発現は全研究段階で歯原基に検出される。12.5dpcでは、ハイブリッ
ド形成信号はまた歯薄膜に現われ、外肺葉の嵌入は歯の形成の初期段階を表す。
14.5および16.5dpcでは、信号は、細胞がエナメルを生成するエナメル芽細胞に
見られる。皮膚 皮膚での2−2−83発現は弱い信号が表皮の上基底細胞に現れたとき16.5dpc段階
の前に検出されない。興味あることは、この信号が身体の腹側でのみ見られるこ
とである。16.5dpcでは、強いハイブリッド形成信号が感覚毛の発達に関連して
皮脂腺性の腺にも現れた。同様に、弱いハイブリッド形成信号も感覚毛の外側根
鞘にも現れた。同じタイプの細胞はまた成体の皮膚の毛根に弱い発現を示した。
【0070】心臓および血管系 弱いハイブリッド形成信号は12.5および16.5dpcで心筋細胞に検出できた。16.5d
pcによって、この信号は消えた。泌尿生殖器系 腎臓および副腎は12.5および16.5dpc胎仔の切片に存在し、切断面による14.5dpc
部分にはない。両方の入手できる段階では、弱いハイブリッド形成信号は腎臓の
環状構造および副腎に見られる。発達試験の精細管は14.5および16.5dpc部分で2
−2−83ポジティブである。成体睾丸と異なり、胎仔試験での発現2−2−83パタ
ーンは均一に現れた。
【0071】骨格系 2−2−83遺伝子は12.5および14.5dpcで骨格を発達する際に過度的発現パターン
を示す。12.5dpc段階では、ハイブリッド形成信号は硬節の集中部分に集中する
脊椎動物原基で優勢である。軟骨頭蓋(例えば後頭骨基底突起の原基)の信号は
弱く、最も内側の(例えば最も分化した)軟骨に見られる。これら軟骨は14.5dp
cでも骨格の軟骨成分全体に発現を示す。16.5dpcによって、ハイブリッド形成信
号は骨格系から消える。
【0072】初期の消化管誘導体 12.5dpcで、弱いハイブリッド形成信号は、研究した胎仔部分:食道、気管、肺
、膵臓の原基および中腸に存在する全ての初期消化管誘導体の上皮ライニングに
みられる。これら組織の2−2−83発現レベルは後の発達段階で次第に下がる。し
たがって、14.5dpcで、ハイブリッド形成信号は食道や気管ではすでに検出され
ない。16.5dpcによって、信号はまた肺や膵臓から消える。胸腺原基は14.5およ
び16.5dpc部分の両方にある。しかし、胸腺での2−2−83発現は14.5dpcでのみ検
出される。甲状腺は、ハイブリッド形成信号が原基の周辺部に集中するとき、16
.5dpcでのみ検出される。上記のように、肝臓の2−2−83ハイブリッド形成信号
は研究した全段階で非常に顕著であり、肝臓の柔組織細胞によって示され、造血
細胞によっては示されない。
【0073】 実施例4.正常成体ラット組織での遺伝子2−2−83の発現パターン 2−2−83の発現はインサイツハイブリッド形成によって多数の成体ラット組織を
含むパラフィン部分に対し評価され、いくつかのタイプの細胞に見出された。 ラットの脳では、矢状縫合および冠状縫合の部分でのインサイツハイブリッド形
成は脳組織の全体でこの遺伝子の広い発現を示す。顕微鏡による研究はハイブリ
ッド形成信号が少なくとも2つの細胞タイプ、ニューロンおよび乏突起膠細胞に
集中することを示す。ハイブリッド形成信号の強度および発現細胞の数は脳組織
間および同じ組織内の細胞間でも変わる。一般に、最強のハイブリッド形成信号
を示す細胞は脳の後方部分;脳橋および延髄に集中する。しかし、非常に強いハ
イブリッド形成信号を示す信号細胞もまた他の脳の領域、例えば、中脳(以下参
照)にもみられる。脳橋内の白質および灰白質および延髄は強いハイブリッド形
成信号を示す細胞を含む。多くの標識を付けたニューロンは灰白質で網状形成の
核をマークする。乏突起膠細胞誘導体での強い発現は錐体路の繊維を表す。個々
の強く発現する栄養を必要とする乏突起膠細胞は、全脳組織の白質および灰白質
全体に散在する。 小脳の独特の層は異なるハイブリッド形成パターンを示す。数個の散在した強く
標識付けした(多分、ニューロン)細胞を除いて分子層に信号は検出されなかっ
た。プルキニェ細胞の大部分は中位のハイブリッド形成信号を示す。小脳の白質
の乏突起膠細胞の大部分は2−2−83−ネガティブであるが個々の乏突起膠細胞は
非常に高い発現レベルを示す。発現の同じ不規則なパターンはまた小脳核内の乏
突起膠細胞全体に観察される。これら核のニューロンの大部分は中位のハイブリ
ッド形成信号を示す。
【0074】 ハイブリッド形成信号の強度の有意な変化は中脳領域全体に観察される。ニュー
ロンの大部分は中位の信号には弱いが、個々のニューロンは非常に強い発現を示
す。これら強く発現するニューロンはperiagueductal灰白質および赤核では非常
に優勢である。 大脳皮質のニューロンはまた変化するハイブリッド形成信号強度を示し、発現は
外のものよりも深い細胞層でさらに強く現れる。ニューロンでの最大の発現は最
前(眼孔)皮質領域に観察される。灰白質の他の領域のように、ここでは非常に
強いハイブリッド形成信号が個々の栄養性乏突起膠細胞に検出される。 海馬ニューロンでは、最高強度の2−2−83発現はCA3核にあるが、さらに後部お
よび歯状回の発現は低く現れる。 視床および視床下部の中脳および前脳での2−2−83発現のパターンは似ており、
特に全ての核のニューロンは弱から中位に変化する異なるハイブリッド形成信号
強度を示す。 脳での最低の2−2−83発現の領域は線状体によって示される。
【0075】皮膚 最強のハイブリッド形成信号は皮脂腺の基底層内の細胞に観察された。基底細胞
は実際に、腺の内側空間を満たす最後に分化した細胞まで増殖し上昇する基幹細
胞である。最後に分化した細胞は細胞質内に脂質を蓄積しアポプトーシスの死を
受けて脂肪分泌を放出する。内臓 2−2−83の弱い発現は尿路上皮の上層および胃底の表面上皮に検出される。非常
に強い信号が幽門表面上皮に観察された。
【0076】再生系 2−2−83の発現はラット精巣:若干の輸精管の基底細胞(明らかに精原)で検出
された、多分、精子形成の別の段階での分化制御のためであろう。 2−2−83は卵巣に発現される。この段階での発現の顕著な特徴は黄体(CL)での
VEGF発現パターン:黄体形成および血管新生を受ける排卵後の卵胞細胞での、お
よび若いCLでの、非常に強いハイブリッド形成信号に非常に似ている。2−2−83
ならびにVEGFの成熟CL発現ではあまり顕著ではない。両方の遺伝子の似た発現パ
ターンを示す細胞の他のタイプは二次卵胞の卵胞膜細胞である。卵胞膜細胞の誘
導体、組織内の腺のルテイン細胞は2−2−83と矛盾がないハイブリッド形成を示
すが一般にVEGFネガティブである。
【0077】 実施例5.病気モデルでの2−2−83の発現パターン 低酸素症ラット網膜 網膜内の低酸素症は新しく生まれたラットの仔を低酸素にさらして血液供給を減
らして起こさせた(Alon et al.,1995)。正常の酸素状態に移す際に、相対的
低酸素症が形成される。低酸素症網膜を摘出し、固定し、スライスして用い、35 S-dATP標識2−2−83特異的アンチセンスリボプローブでハイブリッド形成した
。2−2−83RNAレベルは低酸素症に対する応答に下方制御されていることが見出
された。
【0078】固体腫瘍 ヌードマウスにC6細胞の懸濁液を皮下注射してC6ラットグリオーム誘導固体腫瘍
を得た。2つの腫瘍試料部分をインサイツハイブリッド形成に用いた。1つの試
料は大きさが約4×3mmの固体腫瘍を示した。異なる腫瘍領域間の有意の形態学
変化は観察されなかった。しかし、腫瘍周囲では、VEGFの発現が高められたこと
を示す領域があった(低酸素症に対し表示)。2つめの試料は大きさが約3×1
mmの腫瘍を示し、「白い」血栓およびネクローシス塊からなる「コア」領域を含
んでいた。この「コア」領域は約5ないし15の細胞層からなる厚さがちがう「壁
」を形成する腫瘍細胞によって囲まれていた。VEGF腫瘍細胞のコア層に最も近く
に発現することが分かった。最も遠い細胞層はVEGF発現を示さなかった。遺伝子
2−2−83は第二のネクローシス腫瘍試料での均一な発現パターンを示した。第一
の試料では、ハイブリッド形成信号は主に主要周辺で集中していたが、VEGF−ポ
ジティブ「キャップ」からは明らかになかった。したがって、C6腫瘍では、2−2
−83はまた低酸素症によって下方制御されていた。
【0079】中脳動脈閉塞(MCAO)発作モデル: 発作傾向の内発的高血圧ラット損傷のモデルを包含した。閉塞は永久的で片側だ
けで、MCAの電子凝固方によって生成した。これは反対側の無傷の側(コントロ
ール)を残す脳皮質の同側で焦点脳虚血へと導いた。実験動物は操作4時間後に
犠牲となった。脳を除き、ホルマリンに固定し、パラフィンに埋め込み、頭頂部
分は、2−2−83特異的およびPGK(低酸素症によって上方制御されるホスホグリ
セロキナーゼ、グリコール酵素)特異的リボプローブを用いてインサイツハイブ
リッド形成に用いて実施した。 正常脳では、2−2−83は大脳皮質(以下参照)を含む成体ラット脳の識別領域の
ニューロンに強く発現する。MCAO実験の結果は皮質の虚血領域では両方の遺伝子
の発現が細胞の死により明らかに検出できないことが明らかであった。しかし、
発作(遅延したアポプトーシス)に近い領域では、2−2−83発現のレベルは反対
側の正常皮質に比べて減少していた。PGKの発現は変化しないままであった。
【0080】 動物細胞におけるDIMINUTO(2−2−83)の可能性のある役割についての中間議論
相同性が高いタンパク質は似た機能を有するらしい。植物DIM/DWF1に相同が高い
タンパク質は哺乳類(本発明では2−2−83)にも、C.elegansにも見出された。C
.elegansはそれ自体のステロール合成のための植物ステロールをあてにして24−
メチレンコレステロールを減らすことができる(Lozano et al., 1985)。従っ
て、この種のDiminuto様酵素の保存は説明できる。酵母では、Diminuto同族体は
乱されていなかった。したがって、DIMによって触媒作用を及ぼす反応は、エル
ゴステロールを生成するためのエルゴスタ−5,7,22,24(28)−テトラエン−
3−オールでの対応するボンドの類似の減少は、関連のない酵素によって触媒作
用を及ぼされることが知られている。標識を付けた前駆体を用いると、DIM/DWF1
によって触媒作用を及ぼされる反応が哺乳類細胞に検出されなかった(Nes et a
l,1973)。したがって、動物細胞進化でのDIM配列の厳格な保持の理由はさらに
研究し説明する必要がある。3つの主な説明は次の通りである:(1)DIMによ
って触媒作用を及ぼされる反応は多分食餌ステロールの低落にのみ関係し;(2
)動物でのDiminutoによって触媒作用を及ぼされる反応は植物のそれとは異なっ
ており;(3)反応は似ているが、基質が未だ知られていない。一般に、官能化
された側鎖をもつ数個の動物ステロイドがある、例えば、25−ヒドロキシビタミ
ンD3(カルシジオール);1,25−ジヒドロキシビタンミン D3(カルシトリオー
ル)それらの同族体、コール酸および24−オキシ−(ヒドロキシ−、エポキシ−
)ステロイド。ステロイドの後者のグループは、最近生物活性をもつ結合でのみ
現れた。24−ヒドロキシ−およびエポキシステロイドは肝臓や脳で発現したLXR
受容体を活性化するらしい。24−オキシステロールは脳内に豊富にあるらしい。
しかし、幾つかの報告はその潜在する神経毒を示している。
【0081】 遺伝子2−2−83の発現の組織および細胞特異的パターンは動物のステロイド合成
に含まれることを支持する。高レベルの2−2−83mRNAが検出された幾つかの部位
は、ステロイドが合成または保存されている部位として知られている。従って2
−2−83転写はコレステロール化合物が主成分中にある皮脂腺に見出された。卵
巣では、2−2−83発現の制御は低酸素状態と相関関係がなく(VEGF特異的染色に
よって判断)ステロイド形成(エストロゲンおよびプロゲステロン合成)に関連
していることが示唆された。脳では、2−2−83の発現は主として脳幹、脊髄の付
近、ミエリン、すなわちステロイドのの豊富な領域に見られた。最後に、肝臓で
の2−2−83の発現はコール酸の合成に関連する。
【0082】 植物では、DIM活性は細胞伸長に非常に重要である。動物では、伸長できる細胞
の起源は神経および神経膠である。従って、遺伝子2−2−83の機能は神経突起お
よび軸索成長にともかく関連する。実際、ラットの脳では、2−2−83は脳軸の核
に、細網生成に、および軸−軸索境界に発現し、すべてニューロンが極端に長い
突起物をもつ領域である。栄養に関する乏突起膠細胞での2−2−83発現の事実は
動物DIMによって符号化されたタンパク質によって分析された若干の反応の最終
生成物が、神経組織栄養および/または神経保護の活性をもつことを指摘する。
先に、幾つかの天然および合成のステロイドが神経保護の活性をもつことが見出
された。この点で、2−2−83−特異的転写の下方制御は低酸素網膜および脳卒中
ペナンブラの両方にあることを見出した。動物Diminutoのために合成したステロ
イドは神経保護活性をもつので、これら化合物は少なくとも上述の病理学の場合
に神経保護薬剤として用いられる。
【0083】 実施例6.哺乳類細胞での2−2−83タンパク質の亜細胞の局在化 2−2−83−GFP融合タンパク質を用いたHeLa細胞の一過性のトランスフェクショ
ンはトランスフェクション24時間後にERに見られることが明らかになった。しか
し、後に血漿膜に近い顆粒状構造に集中する。植物でのDIMINUTOの限定されたER
局在化を考慮すると、これら顆粒状構造はミクロソームである。
【0084】 実施例7.一過性のアッセイでの2−2−83の過剰発現はアポプトーシスを誘発しないし或い
はFAS誘発アポプトーシスからの細胞を保護しない。 2−2−83発現の下方制御は、多数のアポプトーシス細胞(低酸素網膜、脳卒中ペ
ナンブラ、膠細胞腫瘍の低酸素領域)を含む低酸素組織に見られたので、固有の
アポプトーシス活性、またはアポプトーシスから保護するための固有の能力のい
ずれかをもつ2−2−83発現の潜在的結合を評価した。 このため、cDNA3−2−2−83プラスミドをHeLaおよび283細胞中のpcDNA3−GFPプ
ラスミドとともに瞬間的にトランスフェクションした。24時間と48時間の後に細
胞を固定しDAPIで染色した。アポプトーシス効果はトランスフェクションした細
胞に観察されなかった。2−2−83タンパク質の潜在的な抗−アポプトーシスの性
質を評価するため、FAS発現プラスミドをコトランスフェクション混合物に含ま
せた。FAS誘発アポプトーシスを妨害する影響は観察されなかった。
【0085】 実施例8.安定に過剰発現する2−2−83 C6 グリオームおよびBE2C神経芽腫細胞は変化した
表現型を示す。 pcDNA3発現ベクターからの2−2−83を発現する細胞クローンは、C6細胞のトラン
スフェクションにより得られた。BE2C細胞では、pcDNA3ベクターからのまたはpB
ABEレトロビールスベクターからのいずれかの2−2−83を安定に発現する2個の異
なるポリクローナル細胞母集団を得た。 2−2−83 C6 安定細胞クローンはコントロールと比べて若干顕著な特徴を持つ:
細胞はさらに平らに見え、非常に低い細胞密度から始まって凝集する傾向があり
、トランスフェクションの後に多数の短いプロセスで短時間に送り出し、凝集物
内の非常に高密度に達するコントロール細胞よりも(Fig.3)高い増殖速度を示
す。それらはまた、機械的傷害後にプレートから容易に離れるので若干の付着の
問題をもつように見える。後ほど、外因性の2−2−83発現の初期レベルを保持す
るが、細胞はコントロールの割合に対し増殖が徐々に下がる(Fig.4)。長期間
(1ヶ月以上)培養基に保持した2−2−83細胞は、親細胞よりも増殖が遅い(実
施例9参照)。
【0086】 pBABE−2−2−83で新しく感染させたBE2C細胞は、更に長いプロセスを送り出し
、コントロール細胞よりもさらに分化されているように見える(Fig.5)。増殖
率はコントロールと似ている(Fig.6)。面白いことに、pBABE−2−2−83で新
しく形質導入したBE2C細胞での細胞サイクル分布のためのFACS分析は、コントロ
ールと異なることが明らかである:比較的多い細胞は2nよりも低いかまたは2
nDNA含量よりも高いことは、母集団でのアポプトーシスおよび増殖細胞の一定
の蓄積を示唆している。両方のプロセスは互いに補償するので、コントロールと
2−2−83発現BE2C細胞との間の成長曲線の類似が説明できる。
【0087】 実施例9.「古い」2−2−83発現培養基で共培養するコントロールC6細胞はさらに長いプロ
セスを送り出す。 植物2−2−83オルソログ、Diminutoはステロイド合成に含まれ、ステロイドは細
胞に自由に入り残るので、2−2−83発現細胞の条件付きの媒体が親細胞表現型に
影響を与えることができる場合に、決定するために試験を行った。このため、C6
−2−2−83細胞クローン(1ヶ月以上培養基に保持した)またはC6-pcDNA3細胞
クローン(1ヶ月以上培養基に保持した)のいずれかからの等量の細胞を発現GF
Pに処理された等量の親C6細胞と混合した。細胞を培養し顕微鏡により観察した
。先ず、トランスフェクションしたベクターと親のC6細胞の混合物は典型的なC6
形態をもつ小さい細胞の均一な母集団として成長したが、2−2−83発現細胞を含
む混合した母集団では徐々に増殖する平らな細胞の島があることが光顕微鏡で直
接分かった。蛍光顕微鏡では細胞の分析はこれら細胞がGFP-ネガティブ、したが
って2−2−83発現であることを示した。混合した母集団のGFPポジティブおよび
ネガティブ細胞の相対的量を評価するためにFACS区分けした。コントロール細胞
混合物では、GFPポジティブ(親C6)およびネガティブ細胞(ベクタートランス
フェクションした)の量は等しいが、培養したGFP-ポジティブおよびネガティブ
細胞の初期の数によって、混合した細胞母集団の20%のみを構成したGFP−ネガ
ティブ2−2−83−発現C6細胞は等しかった。さらに、蛍光顕微鏡下の培養細胞の
観察は、親C6細胞が2−2−83−発現細胞の方向に長いプロセスを送ることを示し
た。これはコントロール培養では観察されなかった。
【0088】 実施例10.C6およびBE2C 2−2−83発現細胞は親細胞よりもさらに僅かに低酸素症誘発細胞
死に耐性である。 2−2−83発現C6細胞クローンを3日間低酸素(0.5%酸素)処理にかけた。2つの
ポリクローナルBE2C−2−2−83細胞母集団を培養基に鉄−キレーター剤DFO(100
μm)を添加して化学低酸素処理した。2−2−83を過剰発現した両方の細胞タイ
プはコントロール細胞よりもさらに僅かに低酸素誘発アポプトーシスに耐性を表
した(Fig.8)。
【0089】 実施例11.脈管形成アッセイでの不活性における2−2−83過剰発現細胞からの条件づけした
媒体。
【0090】 内発的2−2−83の発現は低酸素状態で減少するので、血管形成の阻害での2−2
−83の潜在的状況(低酸素症によって強化されるので)を評価した。2−2−83タ
ンパク質を安定に発現するC6クローンからの条件づけた媒体に2回、内皮細胞増
殖を誘発/阻害する能力を試験した。何の効果も観察されなかった。
【0091】 実施例12.2−2−83を過剰発現するC6およびBE2C細胞は25−ヒドロキシコレステロール誘発
細胞毒に対し変化した感度を示す。 24−ヒドロキシ−およびエポキシステロイドは肝臓および脳に発現したLXR受容
体を活性化するらしい。24−オキシステロールは脳に非常に豊富である。これら
化合物はある程度まで植物DIMINUTO基質に似ているので、外因性の2−2−83遺伝
子を発現する細胞が25−ヒドロキシコレステロール(Sigma)の細胞毒にさらに
耐性であるかどうか、2−2−83−関連の酵素活性によるその潜在的転換のため疑
問である。このため、C6−2−2−83細胞クローンおよび2−2−83−BE2C細胞母集
団は、先の「材料および方法」に記載されているように25−ヒドロキシコレステ
ロールで処理し、細胞の死はニュートラルレッド染色でモニターした。その結果
は2−2−83を発現する新しく感染させたBE2C細胞およびクローンを発現する新し
いC6 2−2−83は25−ヒドロキシコレステロールに対しコントロール細胞よりも
僅かに敏感である(Fig.9、10)が、幾らか経過した後のクローンC6-2-2-83は2
5−ヒドロキシコレステロール−誘発アポプトーシスに殆ど完全に耐性をもたら
すことを示す(Fig.11)。
【0092】 実施例13.C6細胞での2−2−83発現の導入はヌードマウスでの腫瘍形成を抑える。 アッセイの目的はヌードマウスでの腫瘍成長、血管新生および生存のパターンを
決定し、続いてトランスフェクションしたC6−2−2−83細胞を注射して成体内の
条件でアポプトーシス、増殖および血管形成の2−2−83遺伝子の影響を評価する
ことであった。 候補の遺伝子2−2−83およびpcDNA3ネガティブコントロールの安定に発現するク
ローンからの1.5×10^6 C6神経膠腫細胞を、4−6週間雌のヌードマウスに皮下
注射した(2種のクローン、1グループにつき4匹のマウス、2回独立した実験
)。 腫瘍発生の最初の証拠に続いて、腫瘍の直径を1週間に2回測定した。注射4週
間後、腫瘍を切り取り秤量した。 腫瘍の成長は移植11日後、ヌードマウスに埋め込んだコントロールC6-pcDNA3細
胞を検出し測定したが、C6-2283クローンは目に見える腫瘍は生成しなかった(F
ig.12)2−2−83クローンの1つは(A8)移植30日後にも2つの独立した実験
で目に見える腫瘍を生成しなかった。第二の2283クローン(B6)はかなり小さい
腫瘍であった(Fig.13)。 この明細書全体にわたる種々の刊行物は、米国特許を含めて、著者、年、特許番
号を参照する。以下に全部、表にした。これらは本発明の関係する分野を記述す
る参考文献として開示されるものである。 本発明は例証となるように記述したもので、使用した用語は制限的な意味で記載
したものではない。 本発明の多くの改変および変更は上記の技術に照らして可能である。したがって
、それは記述した本発明の範囲内にあり、本発明は特に記述したもの以外でも実
施できると解されるべきである。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【0095】
【表3】
【0096】
【表4】
【0097】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【図1】Figure1はラット2−2−83遺伝子の全長cDNAおよびタンパク質配列(p
R2−2−83−4−pcDNA3のタンパク質配列)を示す図である。(SEQ.ID No.1)
【図2】Figure1(cont'd)はpR2−2−83−4−pcDNA3のタンパク質配列の続き
を示す図である。
【図3】Figure1(cont'd)はpR2−2−83−4−pcDNA3のタンパク質配列の続き
を示す図である。
【図4】Figure1(cont'd)はpR2−2−83−4−pcDNA3のタンパク質配列の続き
を示す図である。
【図5】Figure1(cont'd)はpR2−2−83−4−pcDNA3のタンパク質配列の続き
を示す図である。
【図6】Figure2はヒト2−2−83遺伝子の全長cDNAおよびタンパク質配列(h2
−2−83−2−pcDNA3のタンパク質配列)を示す図である。(SEQ.ID No.2)
【図7】Figure 2(cont'd)はh2−2−83−2−pcDNA3のタンパク質配列の続き
を示す図である。
【図8】Figure 2(cont'd)はh2−2−83−2−pcDNA3のタンパク質配列の続き
を示す図である。
【図9】Figure 2(cont'd)はh2−2−83−2−pcDNA3のタンパク質配列の続き
を示す図である。
【図10】Figure 2(cont'd)はh2−2−83−2−pcDNA3のタンパク質配列の続
きを示す図である。
【図11】Figure 2(cont'd)はh2−2−83−2−pcDNA3のタンパク質配列の続
きを示す図である。
【図12】Fig.3はC6クローンを発現する新鮮な2−2−83の増殖率の増加を示す
グラフである。
【図13】Fig.4はインヴィトロの継代に続くC6クローンを発現する2−2−83
の増殖率の正常化を示すグラフである。
【図14】Fig.5AおよびBはBE2C培養およびpBABE/2−2−83で新しく感染さ
せた変化したさらに分化した形態を示す図である。
【図15】Fig.6AおよびBは外来の2−2−83を発現する2個の独立したポリクロ
ーナルBE2C細胞集団を示すグラフであり、AはBE2C/2−2−83/pBABE細胞の成
長曲線を示す;BはBE2C/pcDNA細胞の成長曲線を示す。
【図16】Fig.7はpBABE−2−2−83 BE2C培養基で新しく感染させた細胞循環分
布を示すグラフである。
【図17】Fig.8AおよびBは低酸素への2−2−83発現BE2C細胞の化学的低酸素
に対する感度を示すグラフであり、Aは2−2−83/pBABE細胞の感度を示す;そ
してBは2−2−83/pcDNA細胞の感度を示す。
【図18】Fig.9は25−ヒドロキシコレステロールへの分化BE2C-2-283細胞の感
度を示すグラフである。
【図19】Fig.10は25−ヒドロキシコレステロールへの分化BE2C-2-283細胞の感
度を示すグラフである。
【図20】Fig.11は25−ヒドロキシコレステロールへのC6クローンを発現する継
代2−2−83の感度を示すグラフである。
【図21】Fig.12はヌードマウスのC6腫瘍成長の動力学を示すグラフである。
【図22】Fig.13は2−2−83発現によるヌードマウスのC6腫瘍成長の阻害を示す
グラフである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年9月25日(2000.9.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12Q 1/02 C12N 15/00 ZNAA 1/68 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,V N,YU,ZA,ZW (72)発明者 スカリター,ラミ イスラエル国 ネス−ジオナ 74037, ハバニム 117/10 Fターム(参考) 4B024 AA01 AA12 BA08 BA80 CA04 CA09 CA12 DA02 DA03 EA02 EA04 GA13 HA13 HA14 HA17 4B063 QA01 QA13 QA19 QQ02 QQ08 QQ43 QQ44 QQ53 QR32 QR40 QR56 QS34 QX02 4C084 AA07 AA13 BA22 MA65 ZA36 ZB26 ZC78

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発現が低酸素状態で調節されるポリヌクレオチド配列。
  2. 【請求項2】タンパク質2−2−83に対し遺伝子を符号化するポリヌクレ
    オチド配列。
  3. 【請求項3】配列が哺乳類からのものである、請求項2記載のポリヌクレオ
    チド配列。
  4. 【請求項4】哺乳類がラットである、請求項3記載のポリヌクレオチド配列
  5. 【請求項5】配列がSEQ.ID No.:1に従う核酸配列である、請求項4記載の
    ポリヌクレオチド配列。
  6. 【請求項6】哺乳類がヒトである、請求項3記載のポリヌクレオチド配列。
  7. 【請求項7】配列がSEQ.ID No.:2に従う核酸配列である、請求項6記載の
    ポリヌクレオチド配列。
  8. 【請求項8】SEQ.ID No.1および2またはその機能的類似物による核酸配列
    を有するポリヌクレオチドの有効量および製薬学的に受容できる担体からなる低
    酸素症および虚血を調節するための製薬組成物。
  9. 【請求項9】SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物による核酸配列
    によって符号化されるタンパク質の有効量および製薬学的に受容できる担体から
    なる低酸素症および虚血を調節するための製薬組成物。
  10. 【請求項10】SEQ.ID No.1および2またはその機能的類似物からなる群か
    らの少なくとも1個からの核酸配列を有するポリヌクレオチドの有効量および製
    薬学的に受容できる担体を投与することによって低酸素症関連病状および腫瘍形
    成を制御する方法。
  11. 【請求項11】SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物からなる群か
    らの少なくとも1個からのポリヌクレオチド配列によって符号化されるタンパク
    質の有効量および製薬学的に受容できる担体を投与することによって低酸素症関
    連病状および腫瘍形成を制御する方法。
  12. 【請求項12】SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物からなる群か
    らの少なくとも1個からのポリヌクレオチド配列によって符号化されるタンパク
    質の酵素活性の直接または間接の生物学的に活性な生成物の有効量および製薬学
    的に受容できる担体を投与することによって低酸素症関連病状および腫瘍形成を
    制御する方法。
  13. 【請求項13】SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物からなる群か
    らの少なくとも1個からのポリヌクレオチド配列によって符号化されるタンパク
    質の酵素活性を阻害することによって低酸素症関連病状および腫瘍形成を制御す
    る方法。
  14. 【請求項14】SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物からなる群か
    らの少なくとも1個からのポリヌクレオチド配列によって符号化されるタンパク
    質の酵素活性の直接または間接の生物学的に活性な生成物の阻害剤の有効量およ
    び製薬学的に受容できる担体を投与することによって低酸素症関連病状および腫
    瘍形成を制御する方法。
  15. 【請求項15】低酸素応答制御遺伝子。
  16. 【請求項16】遺伝子がSEQ.ID No.1および2による核酸配列をもつ、請求
    項14記載の低酸素応答制御遺伝子。
  17. 【請求項17】SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物による2−2−8
    3のポリヌクレオチド配列の遺伝子生成物からなる神経保護および神経組織栄養
    剤。
  18. 【請求項18】前記遺伝子生成物がタンパク質またはタンパク質の酵素活性
    の直接または間接の生成物である、請求項16記載の神経保護および神経組織栄
    養剤。
  19. 【請求項19】SEQ.ID No.1および2およびその機能的類似物による核酸配
    列によって符号化された遺伝子の発現を減らすためスクリーニングによって低酸
    素症関連病状または腫瘍形成の存在を診断する方法。
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