JP2002522878A - 電界電子放出材料および装置 - Google Patents

電界電子放出材料および装置

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JP2002522878A JP2000564219A JP2000564219A JP2002522878A JP 2002522878 A JP2002522878 A JP 2002522878A JP 2000564219 A JP2000564219 A JP 2000564219A JP 2000564219 A JP2000564219 A JP 2000564219A JP 2002522878 A JP2002522878 A JP 2002522878A
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    • H01J2201/30403Field emission cathodes characterised by the emitter shape

Abstract

(57)【要約】 電界電子放出材料は、導電性表面を備えた基体(1700)を有する。導電性表面上の電子放出サイは、各々、電気絶縁材料の層(1703)を包含し、導電性表面と絶縁層(1703)との間に一次インタフェース領域(1702)を限定し、この絶縁層(1703)と真空環境との間に、二次インタフェース領域を限定する。各一次インタフェース領域(1702)は、導電性表面から絶縁層(1703)への電子注入の確率を向上させるように処理され、作成される。このような処理作成後の各一次インタフェース領域(1702)は、絶縁体となるか、あるいは、導電性表面に隣接した伝導状態から絶縁層(1703)に隣接した絶縁状態に徐々に変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、電界電子放出材料およびこの材料を使用する装置に関する。 広域電界電子放出材料については多くの提案があるのであるが、そのほとんど
多くの提案は、特殊な重要性のある放出材料としてダイヤモンドやアモルファス
・カーボンを使用することに関心が集中している。この定義に関しては、広域電
界電子放出材料というのは、組成や、微小構造や、仕事関数や、その他の特性の
せいで、平坦なあるいは平坦に近い表面でほどよく発生されるような、肉眼で見
える電界において、使用可能な電子流を放出する材料のことである。 ここで、ダイヤモンド以外の多くの材料を例示している英国特許第2,304
,989号(Tuck, Taylor & Latham)を参照されたい。この出願は、特に、導
電性表面またはその上にある導電性粒子と絶縁層との間にある一次インタフェー
ス領域と、絶縁層と電界電子放出材料を配置する環境との間にある二次インタフ
ェース領域と、を含んでいる電界電子放出材料に関する。 絶縁体ベースの電界放出システムの重大な問題は、基体(しばしば金属)から
絶縁体の伝導帯へ電子を導入するということである。
【0002】 図1aは、依然として正確な説明には足りないが、このようなシステムに対す
る理解認識についての現況における合理的な提示である。特に、帯域縁における
状態の密度での急激なカットオフは、非常に異質なアモルファス材料(非定形、
非結晶材料)においては起こりそうもない。しかしながら、これらの注意点を念
頭においておけば、このような線図も役立つ表現である。誘電コーティングを通
する電子放出は、3つのファクタ、すなわち、導電性基体1500から誘電体へ
の電子1503の注入、ライン1511で示すように誘電体を通って表面までの
移送、それに続く表面バリア1506を通ってまたはそれを越えて真空1502
中への漏出、の各ファクタによって効果的に制御される。実際的な絶縁層は、バ
ンド・ギャップにドナー(電子供与体)507およびアクセプタ欠陥サイト15
09を有するようになる。最も顕著な効果は、伝導帯の底に比較的接近してバン
ド・ギャップ内にドナー状態があるときである。この場合、ドナー状態1507
からの電子は金属内へ戻り、ショットキー・バリア(Schottky barrier)151
0が形成される(図1(b)も参照のこと)。このショットキー・バリア151
0は、電子がそこを通って金属から伝導帯へトンネル効果で通ることができるよ
うにする。
【0003】 Bayliss and Latham (K.H.Bayliss and R. V Latham, Proc. Roy. Soc. Lond.
A 403 (1986) 285-311)には、このようなショットキー・バリアを形成するのに
必要な条件、及び、誘電体内へ電子放出を行なうためのその重要性が記載されて
いる。ショットキー・バリアには、随伴する順電圧降下が有る。これが、或る特
別な問題となる。というのは、粒子サイズが、Tuck, Taylor 及び Latham特許(
英国特許2、304、989号)に記載された、金属−絶縁体−金属−絶縁体−
真空(MIMIV)・エミッタにおいて縮小されるので、私共の特許出願GB 2,330
,687において記載したようなゲート制御構造に使用できることができるからであ
る。MIMIVエミッタのMIM領域にわたる電界は絶縁体の厚さを減らすことに
よって維持され得るが、絶対電圧がショットキー・バリアの順電圧降下以下の値
に落ちてしまい、したがって、絶縁体への電子の注入を停止させることになる。 ダイヤモンドおよびダイヤモンド状のカーボンの場合の金属・絶縁体接触につ
いてのより一般的な議論は、Robertson (J. Robertson, Mat. Res. Soc. Symp.
Proc. 471 (1997) 217-229) によって与えられる。
【0004】 誘電体を介しての移送は、決定的にその性質に依る。比較的欠陥のない材料の
場合、移送は、格子散乱制限条件で、伝導帯内にある。電子は、伝導帯の底に接
近して留まるのではなく、衝撃となる (D.J. DiMaria and M. V Fischetti, Ex
cess electrons in dielectric media, eds Ferradini and Jay-Germ, p315-348
, (CRC Princetown:1991) ISBN 0849369622)。対照的に、多くのドナー(電子供
与体)およびトラッピング・サイトを持つガラス質の材料においては、伝導は、
プール・フレンケル効果(Poole-Frenkel effect)、ドナーの電界支援イオン化
、およびトラップによって支配されることになる。そして、電子は、フェルミ・
レベル(Fermi Level)の近くに留まることになる。一般的には、伝導は、おそ
らくいくつかの場合には空間電荷により、飽和結果という証拠でノン・オーミッ
クである。
【0005】 最終ステップは、誘電表面から真空への電子の放出である。負電子親和力を有
する水素端末処理ダイヤモンドの場合、そして、伝導帯での電子移送の場合、克
服すべきバリアはまったくなく、そして、表面に到達する電子はすべて放出され
ることになる。端末処理していないダイヤモンド表面のような、低い正電子親和
力の場合には、通常、表面へ移送する際に電子を充分に加熱して、熱イオンで熱
的に改良したトンネリングを通して放出を可能にする。もっと高い電子親和力の
場合には、トンネリングを可能にするために、表面での電界が充分に高くなけれ
ばならないか、バリアを通過できる衝撃電子が充分になければならない。あるい
はまた他の方法で、表面を改質して有効な電子親和力を低下させなければならな
い。この表面バリアを低下させるということを達成することのできる2つの手段
とは、たとえば表面をcaesiatingすることによって、表面組成を修正するか、あ
るいは、表面ドナー状態を空にして正荷電表面を残すか、ということである。後
者は、Bayliss 及び Latham特許によって提案された形成機構の基礎である。
【0006】 このタイプのエミッタは、最初に、形成プロセスを行わなければならない。比
較的高いスイッチ・オン電界を装置に印加して放出を行わなければならないが、
この電界を除いた後、放出に対しては更にもっと低い閾値電界が要求される。こ
の作用に対応できる実際的な機構は、伝導チャンネルの寸法が小さいのために、
確立するのが非常に困難である。Dearnaley 外. (G. Dearnaley, A.M. Stoneham
and D. V. Morgan, Rep. Prog. Phys., 33, (1970) 1129-1191)は、MIM(金
属−絶縁体−金属)構造に対して、フィルムに伝導フィラメントを形成すること
を示唆しているが、Bayliss 及びLathamは、正の空間電荷を絶縁体およびその表
面で確立することを示唆している。
【0007】 ダイヤモンドおよびダイヤモンド状カーボン電界エミッタについての多くの論
文は、いかなる形成プロセスについても言及していない。しかしながら、ダイヤ
モンド・エミッタについては、Xu外. (N.S. Xu,、Y. Tzeng、 及び R. V. Latha
m, J. Phys. D 26(1993) 1776-1780)、並びに、Givargizov外 (EL Givargizov,
V V Zhirnov, A. V Kuznetsov and P.S. Plekhanov, J. Vac Sci. Technol, B
14 (1996) 2030-31) の両方に形成プロセスが記載されている。おそらく、この
分野での他の研究者は、エミッタの可逆I−V特性に集中しており、初期形成プ
ロセスを見落しているものと思われる。
【0008】 おそらく、1つの機構ですべての状況に対応するのは無理であり、多くの場合
において、組み合わせた機構を採用するとよいであろう。 ダイヤモンド・フィルムの場合、放出に対する制限因子は、多くの研究者によ
って、金属−ダイヤモンド・バック接点であることが発見されている(たとえば
、AL W Geis, J. C. Twichell and TM. Lyszczarz, J. Vac. Sci. TechnoL B 14
, (1996) 2060 67)および米国特許第5,713,775号)。しかしながら、
この問題を解決する組織的方法は、まったく記載されていなかった。
【0009】 当面の解決策の例は以下の通りである。 Geis外が、ダイヤモンドに窒素を導入することによって放出閾値をかなり低下
させ得ることを示した。窒素欠陥は、ショットキー・バリアが形成されるように
、伝導帯に充分に接近しているので、ダイヤモンド伝導帯に電子を注入するため
に必要な電界を低下させることができる。Geis外ではまた、金属、ダイヤモンド
間の表面の「粗面化」がかなり重要であり、粗面化は10ナノメートルのオーダ
ーにあると考えていた。 実際には、多くの例のダイヤモンドおよびカーボン・ベースは、意図的な処理
をせずにこの位のオーダーのインタフェース粗面を有するらしい。本当に必要な
ことは、粗面か平滑面にかかわらず、インタフェースに適用することのできるよ
うな、もっと一般的な戦略である。
【0010】 Schlesser外は、焼きなまし処理したモリブデン・ダイヤモンド・インタフェ
ースに対する改良した放出方法をを報告している(R. Schlesser, AL T McClure
, W.B. Choi, J.J. Hren and Z. Sitar, AppL Phys Lett. 70(1997)1596-98)。 Chuang外は、シリコン上で焼きなまし処理したゴールド(金)層上へ沈積させ
るダイヤモンドに対する改良した放出方法を報告している(F. Y. Chuang, C. Y
. Sun, HF. Cheng and I.N. Lin, Appl. Phys. Lett. 70 (1997) 2111-3)。
【0011】 最後の2つのケースにおいては、おそらく、ある形のオーム接点を形成するこ
とによって、ショットキー・バリアを減らしたのであろう。しかしながら、ダイ
ヤモンド・フィルムの性質についての情報が不充分なので、これらの刊行物に記
載された製法の作動メカニズムを確認することは難しい。
【0012】 更に、ダイヤモンド・フィルムからの放出について、C. Kimura, K. Kuriyama
, S. Koizumi, M. Kamo 及び T. Sagino, Paper L-2、またT. Yamada, A. Sawab
e, K. Okano, S. Koizumi 及びJ. Itoh, Paper P-45の2つの、より簡単で一般
的な開示があり、これら両方の論文は、日本の筑波市で開催されたIVESC '98 T
he International Vacuum Electron Sources Conferenceからのものである。こ
れらの論文の最初のものは、チタンおよび金を、燐ドープ処理したダイヤモンド
・フィルムと共に使用することを論議しており、ダイヤモンド・フィルムの異な
る固有抵抗の効果について記している。二番目の論文は、チタンおよび金の両方
を窒素ドープ処理、ホウ素ドープ処理したダイヤモンド・エミッタと共に使用す
ることを論議している。これらの論文は共に、良好な放出特性を達成するために
エミッタ材料の選択としてダイヤモンドの重要性を認識した、ということを強調
しているが、一般的に材料から良好な放出特性をどのようにして達成するかとい
うことに関して、なんら一般的な教唆も開示してはいない。
【0013】 本発明の好ましい実施例は、低放出閾値電界、および、選択した電流密度以上
の制御飽和、の双方共を有する絶縁コーティングに基いて最適化した低生産コス
トの電界電子放出材料を製造する体系的な方法を提供することを意図している。
【0014】 本発明の一態様によれば、電界電子放出材料を作る方法であって、導電性表面
を有する基体を用意する工程と、前記導電性表面に複数の電子放出サイトを設け
る工程であって、前記サイトの各々が、電気絶縁材料の層を包含し、前記導電性
表面またはその上にある導電性粒子と前記絶縁層との間に一次インタフェース領
域を定めると共に、前記絶縁層と電界電子放出材料を配置する環境との間に二次
インタフェース領域を定める工程と、前記層の各々の一次インタフェース領域を
処理または作成して、前記導電性表面から前記層への電子注入の確率を向上させ
る工程とを包含し、この処理または作成が、前記導電性表面と絶縁層との間に材
料層を堆積させ、この材料層が、前記導電性表面および前記絶縁層の特性の中間
の特性を有するようにすること、または、以降の処理中に前記一次インタフェー
ス領域のところで解離する材料で前記導電性表面および/または絶縁層をドープ
処理すること、または、前記導電性表面および絶縁層の材料を反応させること、
または、電気的に高アクティブなドーピング、高欠陥密度または中間的化学組成
物の領域として前記一次インタフェース領域を作成することからなり、前記処理
または作成の後に、前記一次インタフェース領域が、絶縁体となるか、あるいは
、前記導電性表面に隣接した導電状態から前記絶縁層に隣接した絶縁状態から徐
々に変化するようにしたことを特徴とする方法を得ることができる。 前記導電性表面及び絶縁層間の材料の層は、不連続性を軽減するために、該層
の材料の、化学量論,組成,あるいはドーピングにおける逐次変化によって創り
出される。
【0015】 上述の方法は更に、前記各々のサイトの絶縁層の特性を、それぞれの一次及び
二次インタフェース領域間で選択し、前記層を通して流れる放出電流を所定値へ
制限する工程を含む。 好ましくは、前記一次インタフェース領域は、低仕事関数の材料層である。 好ましくは、前記一次インタフェース領域は、高ドーピング、高欠陥密度、あ
るいは中間組成物の領域として創り出される。
【0016】 このような高欠陥密度領域は、高欠陥絶縁体材料の主要部分を熱処理すること
によって作られて、前記絶縁層を作成する一方、前記高欠陥絶縁体材料の端部の
熱処理を回避して、その後、この端部は前記高欠陥密度領域のまま残る。
【0017】 好ましくは、前記二次インタフェース領域は、前記絶縁層の表面を改質するこ
とによって設けられ、前記絶縁層から前記環境までの電子伝達の確率を向上させ
る。 前記表面の改質とは、絶縁層の材料の欠陥密度の局所的に増大によるものであ
る。 前記表面の改質とは、化学量論、組成、あるいはドーピングにおける逐次変化
によるもので、不連続性を減らすようになる。 前記表面の改質とは、前記絶縁層の局所的熱処理によるものである。
【0018】 前記電子放出サイトは、前記導電性表面上に作成したチップまたは突起によっ
て定義される。 前記電子放出サイトは、前記導電性表面上に被覆した導電性粒子によって定義
される。
【0019】 前記二次インタフェース領域は、前記粒子と前記導電性表面と間の前記絶縁層
の領域のところに定義される。 前記二次インタフェース領域は、前記導電性表面から離れて面した前記各粒子
の一部分に設けた前記絶縁層の領域のところに定義される。
【0020】 前記粒子の各々は、前記基体及び粒子間に電気絶縁材料の第1層と、前記粒子
及び環境間に電気絶縁材料の第2層とを有し、この配列で、使用時に、前記基体
と前記第1絶縁層との間に限定された一方の前記一次インタフェース領域を通し
て電子を注入することにより、前記粒子と前記第2絶縁層間に限定された他方の
前記一次インタフェース領域を通して電子を注入することにより、そして、前記
第2絶縁層と前記環境間に限定された前記二次インタフェース領域を通して電子
を伝送することにより、電子放出が生ずるといようになる。
【0021】 好ましくは、前記第1及び第2の絶縁層は、共通の電気絶縁材料のそれぞれの
部分によって設けてある。 前記絶縁層は、ダイヤモンド以外の材料で作ってあってもよい。 好ましくは、電界電子放出材料上の前記サイトの分布はランダムである。 前記サイトは、少なくとも102cm-2の平均密度で、電界電子放出材料上に
分布される。 前記サイトは、少なくとも103cm-2、104cm-2または105cm-2の平
均密度で、電界電子放出材料上に分布される。 好ましくは、電界電子放出材料上の前記サイトの分布は実質的に均一である。
【0022】 電界電子放出材料上の前記サイトの分布は、1mm直径の円形領域での前記サ
イトの密度は、すべての電界電子放出材料に対して平均サイト分布密度から20
%以上は変化しない均一性を有し得る。 電界電子放出材料上の前記サイトの分布は、直径1mmの円形の測定領域を用い
る場合、実質的には、二項分布あるいはポアソン分布である。 電界電子放出材料上の前記サイトの分布は、少なくとも1つの放出サイトが直
径4μmの円形領域に位置する確率が少なくとも50%ある、というような均一
性を有する。 電界電子放出材料上の前記サイトの分布は、少なくとも1つの放出サイトが直
径10μmの円形領域に位置する確率が少なくとも50%ある、というような均
一性を有する。
【0023】 本発明は、上記の方法によって製造した電界電子放出材料に及ぶ。 本発明の別の実施態様によれば、上記の電界電子放出材料と、電子を放出させ
るために前記材料を電界にさらすための手段と、から成る電界電子放出装置がも
たらされる。
【0024】 ここで、「伝導」および「絶縁」という電気用語は、それらの測定値の基礎に
依って、相対的であることは了解されたい。半導体は、有用な伝導特性を持って
おり、実際、前記導電性表面または導電性粒子として、本発明で使用されるもの
である。本明細書に関しては、前記導電性表面または導電性粒子は、前記電気絶
縁材料の電気伝導率の少なくとも102倍(好ましくは、少なくとも103かまた
は104倍)の電気伝導率を有する。
【0025】 本発明をより良く理解して貰うため、そして、本発明の実施例をどのように実
施し得るかを示すために、以下、添付図面を参照しながら本発明を説明する。 本発明の好ましい実施例は、低コスト材料と沈着システムを基にエミッタの性
能を向上させることを目的としているが、この成果の教示は、ダイヤモンドやカ
ーボン・ベースのエミッタにも等しく適用できるものである。
【0026】 第1の本質的事項は、誘電体へ電子を注入することに対して、でき得る限りバ
リアを低くすることである。これの必要条件は、ショットキー・バリアの幅を最
小限に抑えるか、真のオーム接点を形成する、ということを必然的に伴う。
【0027】 金属・半導体インタフェースの作成および制御は、たとえば、E.H. Rhoderick
and R.H. Williams, Metal-semiconductor contacts, Clarendon Press, Oxfor
d, 1988等の技術において、充分に確立されている。半導体については、低いシ
ョットキー・バリアやオーム接点は、原則的に、接点材料を注意深く選択するこ
とにより得られることが知られている。しかしながら、インタフェースにおける
空乏層を非常に薄くするためには、半導体の大部分の接点は、インタフェース領
域で半導体をきびしくドープ処理する、ということに依存している。Bayliss 及
び Lathamは、陰極表面上のMIVサイトからの事前破壊放出を説明するのに必要
とされるショットキー・バリアのタイプを形成するのには、伝導帯の底付近にお
ける約1019cm-3の濃度の、不純物およびドナー・レベルの母集団が必要であ
ることを教えている。1019cm-3以上に欠陥母集団を増大させることで、空乏
層をさらに狭小化することが可能になる。
【0028】 電界放出装置において有用なエミッタであるためには、大半の誘電体は、形成
プロセスで作られた空間電荷を維持するが、~10MVm-1の外部電界では装置に
対してはフル作動電流を通すために、装置作動温度で充分に絶縁を行っていなけ
ればならない。伝導率と、空間電荷の制限傾向は、ドナーおよびトラップ密度を
制限することと、コーティングの厚さとの、双方によって制御される。ショット
キー・バリアの厚さを減らすための最適密度は、金属・絶縁体インタフェースで
必要とされる密度よりも低い。実際に実現可能なシステムにおいては、ドナー及
びトラップ密度は、疑いもなく、大量の絶縁体組成および沈着方法の一特性であ
って、その結果、最適な性能をもたらすためには、絶縁体と金属間のインタフェ
ースの改質が必要なのである。
【0029】 あるいは、別の方法として、高度の欠陥のある絶縁体の外側領域は、たとえば
、レーザで焼きなまし処理することなどして局所的に熱処理し、所望の構造を作
成することもできる。
【0030】 ここに説明した本発明の好ましい実施例をより良く理解して貰うために、金属
・絶縁体接点の変更がされていないMIW構造の電子状況を、図1aを参照しな
がら以下に説明する。この図は、金属製基体1500、絶縁層1501および真
空領域1502を示している。価電子帯1504の上縁と伝導帯縁1505が示
してある。形成の後に続く安定状態(Bayliss and Latham参照)では、電子15
03が、絶縁体の中へ突き抜けて、ドナー(電子供与体)1507状態及びアク
セプタ1509状態間でプール・フレンケル・ホッピング(Poole-Frenkel hopp
ing)することによって、浸透電界内に移送させられる。ひとたび外部電界が取
り除かれてしまえば、ドナー・レベルの空格子点1508が、伝導チャンネルを
維持する空間電荷を作成する。電子は、浸透電界において加熱され、電界修正表
面電位バリア1506を通り抜けるかあるいはそれを通して放出される。
【0031】 図1aを再び参照すると、表面付近領域1512においてドナー及びトラップ
密度の制御することは、放出にとって有益な効果がある。表面付近領域というの
は、我々としては、表面下~10ナノメータの領域を意味する。表面および表面
付近のドナーから電子が通り抜けることによって形成メカニズムが開始させられ
るので、これらのドナーの濃度の適度な増大が、スイッチ・オン電界を減らすよ
うにする。
【0032】 図1bを参照しながら、本発明の別の好ましい実施例を説明する。図1bにお
いては、ドナー、アクセプタ、およびイオン化ドナーについては図1aと同様の
符号を付す。この実施例には絶縁層1546が設けられている。この絶縁層の組
成(電荷キャリア、可動性、トラップ密度、等々の密度に関する組成)は、必要
とあらば、ひとたび電鋳が生じたならば、電流制限が所望の値で生じる、という
ように選択される。次いで、基体と絶縁層の間に配置される、高ドーピング、欠
陥密度、あるいは中間組成物1540の層が作成される。前記層は、ショットキ
ー・バリアの空乏領域1541の厚さを減じて、絶縁体1546内への電子の通
り抜けを容易にする。
【0033】 空乏領域の拡大図が、図1aのものと同じ意味を有する符号1544で示して
ある。前記層は、 絶縁体で被覆する前に金属基体上に沈積されるか、 その後の処理中にインタフェースのところで分離する材料で基体または絶縁体
をドーピングすることによって元の場所に作成されるか、 あるいは、基体及び絶縁体が共に反応して前記層を作成するように基体及び絶
縁体を選択することによって作成されるか、するようになる。
【0034】 更に別の本発明の好ましい実施例においては、エミッタ層が設けられ、このエ
ミッタ層において、電子が放出される(しばしば真空)媒質へ与えられる絶縁体
の表面を修正して電子放出を容易にする。前記修正としては、 絶縁層の大部分に関する欠陥密度の局所的増大、 絶縁層の大部分に関する化学量論比、組成、あるいはドーピングにおける漸進
的変化で、不連続性の回避、 ということがある。
【0035】 本発明の実施例は、多くの用途を持ち得るが、そのいくつかの例を以下に上げ
て説明する。ここで、以下の説明が本発明の単なる例示に過ぎないことは了解さ
れたい。種々の代替および修正が当業者によって案出され得る。
【0036】 きれいな金属表面からの電界放出は、~1000Vm-1の電界で生じる。この
結果、一単位以上のベータ・ファクタを持つ配置が必要である。これは、通常、
二次加工の原子鋭点である。ベータ・ファクタというのは、我々としては、とが
った構造による巨視的電界の増強、といことを意味する。絶縁層で表面を被覆す
し(特にここに説明したような最適化被覆)、次いで、伝導チャンネルを形成す
ることで、約1桁だけ必要な電界を減らす。真空電子装置内の安全な電界が約1
0MVm-1であるとすると、技術的に有用な電界放出材料にとって、~10のベータ
・ファクタを持つ構造が必要である。この大きさのベータ・ファクタは、20ナ
ノメートル〜100ナノメートルの曲率半径を持つ、比較的鈍い微小加工チップ
あるいは 粗面粒子によって実現することができる。
【0037】 図2a乃至2iは、種々の層で被覆した~10のベータ・ファクタを持つ伝導
面1600を示している。
【0038】 (実施例1) ここで図2aへ移ってみると、伝導層1601は、金・チタン合金からなり、
チタン濃度は、数原子百分率である。このような層は、必要な合金組成を持つタ
ーゲットからスパッタ・コーティングすることによって沈積させることができる
。絶縁層1602は、たとえば、スパッタ・コーティングまたはプラズマ蒸着に
よって、あるいはポリシロキサン・スピンオン・ガラスの層を~500℃まで加
熱することによって沈積させることができる二酸化ケイ素からなる。加熱の際、
チタンは金・チタン層から解離し、二酸化ケイ素と共にインタフェースに集結す
ることになる。チタンは、二酸化ケイ素をシリコンに還元することになる。その
結果、図2bに示す領域1603が作成され、これが、伝導層及び絶縁層の特性
の中間の特性を有する。したがって、これは、金/チタンから、チタン、シリコ
ン、シリコンの亜酸化物を介して、二酸化ケイ素へと徐々に変化することになる
。前記徐々に変化した層は、ショットキー・バリアの幅を減らし、電子の絶縁体
内への注入を容易にすることになる。同様の結果が、金・ハフニウム、金・ジル
コニウム合金およびホウ素、シリコン、バナジウム、燐、セレン、テルル、ヒ素
およびアンチモンのようなガラス形成元素を含む合金で得ることができる。
【0039】 (実施例2) 次に図2cへ行く。化学反応性(しばしば、還元性)材料の層1605が、ス
ピン・コーティング、電気泳動、その他の方法によって、任意の付加的な伝導層
1606上に沈積される。この層は、絶縁層1602、伝導層1606(または
基体1600)のいずれか一方、あるいは両方に反応して、図2dに示す中間層
1607を生成する。層1605のための適当な材料としては、コロイド黒鉛が
あり、これは、その表面エネルギーが高い故に、加熱処理に続いて、二酸化ケイ
素(絶縁体にころあいの材料)をシリコン亜酸化物に還元することができる。こ
れは、基体から絶縁体内への電子の通り抜けを容易にする中間特性の層を生成す
る。
【0040】 (実施例3) 次に図2eに移る。基体1600は、たとえば、スプレー、スクリーン印刷、
ブラッシング、スピン・コーティングによって、樹脂酸塩金インク1610の層
で被覆してある。このような樹脂酸塩金は、装飾ガラスおよび陶器類業界におい
て周知のものであり、少し狭まるが、たとえば、Koroda米国特許第4,098,
939号のような電子用途がある。これらの化学的性質の様相がいくつか、A. A
. Milgran (Milgram, A. A. Journal Electrochemical Society, Solid State S
cience. Feb. 1971, pp287-293) に記載されていて、Milgranは、金化学品に加
えて2つの主要成分があり、その1つが、粒子成長を制御して連続フィルムを製
造するロジウムであり、もう1つが、基体への接着を支援するクロミウムである
と述べている。 前記樹脂酸塩金インク層を空気中で焼成する際、ロジウムおよびクロミウムで
ドープ処理した~100ナノメートルの連続金フィルム(図2f)1611が生
成される。 図2gに移る。二酸化ケイ素またはガラスのような絶縁体1612の層が、物
理的または化学的手段(数多くのこのような方法は既に説明してある)によって
沈積される。完成した層状構造を加熱すると、金層1611内の添加物と絶縁体
1612との間のインタフェースで反応が生じ、徐々に変化する構造1613を
生成する。この構造は、ケイ酸塩およびクロム酸のネットワークを包含すると考
えられる。これが、基体から絶縁体内への電子の通り抜けを容易にする中間特性
の層を生成するのである。
【0041】 (実施例4) 次に図2hに移る。基体1600が、シランと酸素の混合物を使用してプラズ
マ増強CVD(PECVD)リアクター内においてSiOx層で被覆される。ま
ず最初に、ガス混合物を調節して、層1622を沈積させる。この層は、化学量
論的にSiOに近い。~10ナノメートルの層が沈積された後、ガス混合物が変
化させられ、層1621の化学量論比をSiO2へさらに近づける。 あるいは、シラン−酸素混合物へ適切なガス(たとえば、メタン)を放出する
ことによって添加されたカーボンのようなドーパント(不純物)を変化させるこ
とによって、特性を変えることもできる。 いずれの方法も、基体から絶縁体内への電子の通り抜けを容易にする中間特性
の層を生成する。
【0042】 (実施例5) さて、図2iに移る。層1631及び1632は、実施例5(図2i)のもの
と同じ組成である。しかしながら、この場合、ガス混合物は、沈積プロセスの終
りに向かって変えられ、表面領域1633の化学量論比をSiO2から離れるよ
うにSiOに向かって、しかし、接近させずに増分させる。層1631及び16
33の厚さは、10ナノメートルのオーダーにある。これが、電子放出を容易に
するように表面を改質するのである。
【0043】 (実施例6) 絶縁層が作成されるところの金属表面は、コーティング前に僅かに酸化させて
もよい。適当な金属としては、銅、鉄、モリブデン、ニッケル、プラチナ、タン
タル、チタン、タングステンがある。適当な合金としては、鋼、ニッケル・鉄、
クロミウム・鉄、ニッケル・クロミウム・鉄、ニッケル・コバルト・鉄がある。
酸化は、慎重な雰囲気の選択によって、たとえば、ガラス対金属シールと同じ要
領で湿潤水素によって、制御することができる。形成された酸化物は、絶縁体で
あってもよいし、または絶縁層と反応して中間特性の層を形成してもよい。この
層は、金属表面に隣接した導電状態から絶縁層に隣接した絶縁状態まで徐々に変
化する。このような中間特性の層が、基体から絶縁体内への電子の通り抜けを容
易にするのである。
【0044】 さてここで、実際的なエミッタにおけるこれらの教示の用途についての説明に
移る。以下の説明が本発明の単なる実施例を例示しているに過ぎないことは了解
されたい。当業者であれば、種々の代替案、修正案が案出することができる。
【0045】 図3a〜3dは、エミッタ・システムの最適化絶縁コーティングのいくつかの
用途を示している。すべてのケースにおいて、伝導基体には1700の符号が付
けてあり、伝導チャンネルおよびその関連した電子放出には符号1701が付け
てある。基体1700と絶縁体1703との間の最適化インタフェース層には、
1702の符号が付けてあり、これは、先に説明した方法のうちいずれかによっ
て作成され得る。図3a,3bは、本出願人等の特許出願GB2,332,089に記載し
た伝導粒子ベースのMWエミッタを示している。図3cは、Tuck, Taylor 及びL
atham特許(GB2,304,989)に記載されているようなMIMIVエミッタである。図
3dは、微小加工チップ・エミッタである。電子放出の基本的な原理は、前述の
説明から明らかであり、したがって、ここでは繰り返さない。
【0046】 図4a〜4dは、絶縁体コーティング1703の最適化表面領域1800を、
図3a〜3dに関連して先に説明したと同じエミッタ・システムでどのように使
用できるかを示している。図4aは、図3a等の図面で付けた符号と対応してい
る。最適化表面領域1800は、先に説明した方法のうちいずれかによって作成
することができる。電子放出の基本的な原理は、前述の説明から明らかであり、
したがって、ここでは繰り返さない。
【0047】 本発明の好ましい実施例は、たとえば、真空絶縁電界において時々注目されて
きたように、散発エミッタの偶発的で望まない希な場合と異なり、放出サイトの
有意な密度を有するよう慎重に設計された放出材料を提供する。
【0048】 本発明の好ましい実施例においては、電界電子放出材料上の放出サイトの分布
は、好ましくはランダムであり、少なくとも102cm-2、103cm-2、104
cm-2または105cm-2の平均密度を有する。分布は、またほぼ均一である。
そして、好ましくは、1mm直径の円形測定領域を使用するとき、実質的に二項分
布またはポアソン分布である。均一性は、1mm直径の任意の円形領域の放出サイ
トの密度が、電界電子放出材料のすべてに対するサイト分布の平均密度から20
%以上変化しないようにするとよい。電界電子放出材料上の放出サイトの分布は
、4μmまたは10μm直径の円形領域に少なくとも1つの放出サイトが位置付
けられる確率が少なくとも50%ある、というような均一性を有するとよい。
【0049】 本明細書において、「包含する」という動詞は、通常の辞書にある意味を有し
、通常の包含ということを意味する。すなわち、1つあるいはそれ以上の特徴を
含む「包含する」という単語(またはその派生語のいずれか)を使用するのは、
さらに別の特徴も含む可能性を排除するものではない。
【0050】 本願と関連して本明細書と同時に提出あるいはそれに先立って提出され、また
、本明細書と共に公衆審査に開示されるすべての論文、文書に注意を向けられた
い。これらすべての論文、文書の内容は、参考資料としてここに援用するもので
ある。
【0051】 本明細書(添付請求項、アブストラクト、及び図面を含む)に開示した特徴の
すべて及び/又はそこに開示した任意の方法あるいはプロセスの工程のすべては
、これらの特徴及び/又は工程の少なくともいくつかが、相互に排他的となる組
み合わせを除いて、組み合わせに結合することができる。
【0052】 本明細書(任意の添付請求項、アブストラクトおよび図面を含む)において開
示した各特徴は、特に説明しない限り、同じ、均等あるいは同様の目的を果たす
代替の特徴と置き換え可能である。したがって、特に説明しない限り、開示した
各特徴は、一般的な均等あるいは類似した特徴の羅列のうちのほんの一例である
【0053】 本発明は、前述の実施例(単数または複数)の細部に限定されることはない。
本発明は、本明細書(任意の添付請求項、アブストラクト及び図面を含む)に開
示した特徴のうち任意新規な1つあるいは任意新規な組み合わせ、あるいは、こ
こに開示した任意の方法あるいはプロセスの工程のうち任意新規な1つまたは任
意新規な組み合わせにも及ぶものである。
【図面の簡単な説明】
【図1a】 高電界の状態下で金属と接点する絶縁体のバンド構造を示す
図である。
【図1b】 高電界状態の下で、高ドーピング・レベルまたは中間組成の
整合層と共に金属と接点して絶縁体のためのバンド構造を示す図である。
【図2a】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図2a】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図2b】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図2c】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図2d】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図2e】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図2f】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図2g】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図2h】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図2i】 電界放出のための種々の最適化絶縁コーティングを示す図で
ある。
【図3a】 電界電子放出材料および装置における金属、絶縁体間の最適
化接点の用途を示す図である。
【図3b】 電界電子放出材料および装置における金属、絶縁体間の最適
化接点の用途を示す図である。
【図3c】 電界電子放出材料および装置における金属、絶縁体間の最適
化接点の用途を示す図である。
【図3d】 電界電子放出材料および装置における金属、絶縁体間の最適
化接点の用途を示す図である。
【図4a〜4d】 電界電子放出材料および装置における最適化絶縁体表
面層の用途を示す図である。
【図4b】 電界電子放出材料および装置における最適化絶縁体表面層の
用途を示す図である。
【図4c】 電界電子放出材料および装置における最適化絶縁体表面層の
用途を示す図である。
【図4d】 電界電子放出材料および装置における最適化絶縁体表面層の
用途を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ビショップ, ヒュー,エドワード イギリス国 オーエックス14 2ビーゼッ ド オックスフォードシャー エイビント ン アップルフォード ドライブ 19

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電界電子放出材料を作る方法であって、 導電性表面を有する基体を用意する工程と、 前記導電性表面に複数の電子放出サイトを設ける工程であって、前記サイトの
    各々が、電気絶縁材料の層を包含し、前記導電性表面またはその上にある導電性
    粒子と前記絶縁層との間に一次インタフェース領域を定めると共に、前記絶縁層
    と電界電子放出材料を配置する環境との間に二次インタフェース領域を定める工
    程と、 前記層の各々の一次インタフェース領域を処理または作成して、前記導電性表
    面から前記層への電子注入の確率を向上させる工程とを包含し、この処理または
    作成が、 前記導電性表面と絶縁層との間に材料層を堆積させ、この材料層が、前記導電
    性表面および前記絶縁層の特性の中間の特性を有するようにすること、または、 以降の処理中に前記一次インタフェース領域のところで解離する材料で前記導
    電性表面および/または絶縁層をドープ処理すること、あるいは、 前記導電性表面および絶縁層の材料を反応させること、あるいは、 電気的に高アクティブなドーピング、高欠陥密度、または中間的化学組成物の
    領域として前記一次インタフェース領域を作成することからなり、 前記処理または作成の後に、前記一次インタフェース領域が、絶縁体となるか
    、あるいは、前記導電性表面に隣接した導電状態から前記絶縁層に隣接した絶縁
    状態から徐々に変化するようにしたことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 請求項1による方法において、前記導電性表面、絶縁層間
    の前記材料層を、その化学量論、組成またはドーピングにおける逐次変化によっ
    て作成し、不連続性を減らしていることを特徴とする方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2による方法において、さらに、前記サイ
    トの各々の、それぞれの一次、二次インタフェース領域間の前記絶縁層の特性を
    選択し、前記層を通して流れる放出電流を所定値に制限する工程を包含すること
    を特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3による方法において、前記基体が、
    金属であり、前記一次インタフェース領域が、低仕事関数の材料層であることを
    特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、2または3による方法において、前記一次イン
    タフェース領域が、高ドーピング、高欠陥密度または中間の組成物の領域として
    作成されることを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 請求項5による方法において、高欠陥密度領域を、高欠陥
    絶縁体材料の主要部分を熱処理することによって作成して前記絶縁層を作成する
    と共に、前記高欠陥絶縁体材料の端部の熱処理を避け、この端部を前記高欠陥密
    度領域として残すことを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法において、前記
    二次インタフェース領域を設けるのに、前記絶縁層の表面を改質して前記絶縁層
    から前記環境までの電子伝達の確率を向上させることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 請求項7による方法において、前記表面の改質が、絶縁層
    の材料の欠陥密度を局所的に増大させることによって行うことを特徴とする方法
  9. 【請求項9】請求項7による方法において、前記表面の改質が、化学量論
    、組成またはドーピングにおいて逐次変化を行って不連続性を減らすことによっ
    て行うことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法において、前
    記電子放出サイトのいくつかまたはすべてを、前記導電性表面上に作成したチッ
    プまたは突起によって構成することを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法において、前
    記電子放出サイトのいくつかまたはすべてを、前記導電性表面上に被覆した導電
    性粒子によって構成することを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法において、前
    記二次インタフェース領域が、前記絶縁層の領域のところで、前記粒子と前記導
    電性表面と間に構成してあることを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のうちいずれか1つによる方法において
    、前記二次インタフェース領域が、前記導電性表面から離れる方向に面したそれ
    ぞれの前記粒子の一部に設けた前記絶縁層の領域のところに構成してあることを
    特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 請求項1〜11のうちいずれか1つによる方法において
    、前記粒子の各々が、前記基体及び粒子間の電気絶縁材料の第1層と、前記粒子
    及び環境間の電気絶縁材料の第2層とを有し、使用時に、前記基体と前記第1絶
    縁層との間に構成された1つの前記一次インタフェース領域を通して電子を注入
    すること、前記粒子、前記第2絶縁層間に構成された別の前記一次インタフェー
    ス領域を通して電子を注入すること、そして、前記第2絶縁層、前記環境間に構
    成された前記二次インタフェース領域を通して電子を伝送することによって電子
    放出が生じるように配置してあることを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 請求項14による方法において、前記第1及び第2の絶
    縁層が、それぞれ共通の電気絶縁材料の部分によって設けてあることを特徴とす
    る方法。
  16. 【請求項16】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法において、前
    記絶縁層が、ダイヤモンド以外の材料で作ってあることを特徴とする方法。
  17. 【請求項17】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法において、電
    界電子放出材料上の前記サイトの分布がランダムであることを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法において、前
    記サイトが、少なくとも102cm-2の平均密度で電界電子放出材料上に分布し
    ていることを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法において、前
    記サイトが、少なくとも103cm-2、104cm-2または105cm-2の平均密
    度で電界電子放出材料上に分布することを特徴とする方法。
  20. 【請求項20】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法において、電
    界電子放出材料上の前記サイトの分布がほぼ均一であることを特徴とする方法。
  21. 【請求項21】 請求項20による方法において、電界電子放出材料上の
    前記サイトの分布が、1mm直径の任意円形領域における前記サイトの密度が、
    電界電子放出材料のすべてについての平均サイト分布密度から20%より多く変
    化しないような均一性を有することを特徴とする方法。
  22. 【請求項22】 請求項20による方法において、電界電子放出材料上の
    前記サイトの分布が、直径1mmの円形の測定領域を用いる場合、二項分布あるい
    はポアソン分布であることを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 請求項20による方法において、電界電子放出材料上の
    前記サイトの分布が、4μm直径の円形領域に少なくとも1つの放出サイトが位
    置づけられる確率が少なくとも50%あるというような均一性を有することを特
    徴とする方法。
  24. 【請求項24】 請求項20による方法において、電界電子放出材料上の
    前記サイトの分布が、少10μm直径の円形領域に少なくとも1つの放出サイト
    が位置付けられる確率が50%あるというような均一性を有することを特徴とす
    る方法。
  25. 【請求項25】 前記請求項のうちいずれか1つによる方法によって製造
    した電界電子放出材料は。
  26. 【請求項26】 請求項25による電界電子放出材料と、前記材料に電界
    を作用させて前記材料に電子を放出させる手段とを包含する電界電子放出装置。
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