JP2002522525A - 視力および記憶障害のための複素環チオエステルまたはケトン - Google Patents

視力および記憶障害のための複素環チオエステルまたはケトン

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JP2002522525A JP2000564933A JP2000564933A JP2002522525A JP 2002522525 A JP2002522525 A JP 2002522525A JP 2000564933 A JP2000564933 A JP 2000564933A JP 2000564933 A JP2000564933 A JP 2000564933A JP 2002522525 A JP2002522525 A JP 2002522525A
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ジーピーアイ エヌアイエル ホールディングス, インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】複素環チオエステルおよびケトンを用いた視力障害治療、視力改善、記憶減退治療または記憶挙動向上のための薬学的合成物および方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の背景 1.発明の属する分野 この発明は、低分子量、低分子複素環チオエステル又はケトンを使って、視力
損失、視力退化防止および視力再生(「ネオプシス」)高揚の治療のための薬剤
合成と方法に関するものである。
【0002】 2.関連技術 視覚システムは、眼球、視覚付属器官、および進路でできている。システムの
機能障害は、慢性又は一時的な視覚の減退につながる。即ち1つ以上の目の機能
が、通常から外れることである。視覚減退は種々の状態で現れ、広い範囲の視覚
機能障害や不安を含んでいる。限界なしに、それらの機能障害や不安は、視力の
部分的または全体の視力消失、近隣および遠方の目的物に対する視覚の鋭敏さを
矯正したいという願望、視界範囲の損失、複視なしの減退視覚の自動性(2重に
見えること)、減退又はゆがんだ色感覚、明かりや暗闇に対する限られた順応、
減少した順応、変形したゆがみ、減退した両眼の視力、順応のまひ、虹彩括約筋
のまひ、眼瞼内反、眼瞼外反、流涙、兎眼、およびおびえを含む。眼科医の卓上
参考書(PDR)第16版、6:47(1988)参照。視覚システムは、限界
なしに、遺伝的傷害;[非遺伝的傷害];加齢または退行性の病気に伴う障害;
外力から起こる目、頭、または体の他の部分の傷害に関連した障害;環境要因か
らの障害;広い範囲からの病気から生ずる障害;および上記いずれかとの組み合
わせで生ずる障害も含めて、種々の眼科的障害、病気、傷害、および複雑な状態
によって影響を受ける。
【0003】 視覚システムは多くの部分から成る複雑なシステムである。視覚減退は、環境
の性質によって、全ての視覚システム、全ての要素、または全ての要素の組み合
わせを含む。眼球は、水晶体でできており、それはジンファンデルの小帯の中に
吊るされ、毛様体によって焦点が合う。毛様体は又体液を分泌し、それは後室を
満たして、瞳孔を通って前室に入り、シュレムの導管を経ておおむね流出する。
虹彩は、中央開口部即ち瞳孔の大きさを調節することによって眼球に入る光量を
調節する。視覚イメージは、網膜上に焦点を合わせ、くぼみの中央が最も視覚が
鋭い区域である。結膜は粘液のメンブランで、それは瞼と眼球の輪郭を取って、
境の結膜のところで急に終わる。結膜の端は、角膜に覆い被さっている。角膜は
、透き通っていて眼球を繊維状に覆った透明な前部である;それは光の屈折に重
要であり、多くの点で結膜の皮膜と異なった皮膜で覆われている。
【0004】 網膜は、眼球の最奥で光を感ずる部分であり、2つの型の光受容器を擁し、一
方は錐体で、それはより明るい光の中で色の感知をつかさどり、他方は桿体で、
それは暗い光の中での視力に欠くことができないが色は感じない。光が角膜、水
晶体システム、およびガラス質の体液を通過すると、それは内側から網膜に入る
;即ち、光は、最も外側の色素上皮層のすぐ内側の、網膜外側近くに位置する光
受容器の層にそれが最終的に到着する前に、神経節細胞と神経繊維、内部と外部
の網状層、内部と外部の神経層、および内部と外部の限定メンブレンを通過する
。色素上皮層の細胞は、眼球の外側にある体液や物質に対する解剖組織上の障壁
として作用し、「血液網膜」障壁を形成し、滋養物や酸素、ビタミンAのような
機能的に有用な物質の素、および光受容器の細胞に対して分解物の食菌作用をも
たらす。色素上皮と光受容器層の間には、解剖組織上のつながりはなく、病気を
扱う立場において層の分離を可能にしている。
【0005】 桿体や錐体が光によって刺激されると、信号が網膜の中の連続する神経を通っ
て視神経繊維に伝えられ、最終的に大脳皮質に伝えられる。桿体および錐体は共
に、光に当たると分解する物質を含んでおり、その行程で、眼球から繋がる神経
細胞を興奮させる。桿体の中の分子は、ロドプシンである。錐体の中の3つの光
感応分子は、総称してヨードプシンと言われるが、ロドプシンとはほんの少し違
った構造を持っていて、赤、青、又は緑の光によってそれぞれ最高に刺激される
【0006】 桿体も錐体も動作ポテンシアルは創り出さない。それよりも、桿体または錐体
外部の光感知部分で創られた光誘導メンブレンの過分極は、電磁誘導と呼ばれる
電圧の直接誘導によって内側部分を通って外側部分からシナプス本体に移動する
。シナプス本体でメンブレンのポテンシアルは、未知の伝達分子の放出を制御す
る。薄明かりの中では桿体と錐体の細胞のメンブレンは分極せず、伝達分子の放
出割合は最大である。光誘導の過分極は、伝達分子を放出すると著しく低下する
【0007】 桿体および錐体細胞によって放出された伝達分子は、双極神経細胞や水平細胞
の中で信号を誘発する。それら両方の細胞中の信号は、動作ポテンシアルでなく
電磁誘導によって伝達する。
【0008】 桿体双極神経細胞は、50もの桿体細胞と連結するが、一方、小型拡散双極細
胞は、1個または数個の錐体細胞と連結する。減極する双極細胞は、その連結桿
体または錐体が光にさらされると刺激を受ける。伝達分子の放出は、減極する双
極細胞を抑える。それゆえ桿体や錐体が、大量の伝達分子を分泌する暗がりでは
、減極する双極細胞は抑えられる。明るいところでは、桿体や錐体からの伝達分
子の放出の減少は双極細胞の抑制を減らし、興奮状態に導く。このようにして積
極的信号と消極的信号の両方が、桿体や錐体からアマクリンや神経節細胞に異な
った双曲細胞を通して伝達されるのである。
【0009】 それらの名前の通り、水平細胞は水平に網膜中に投影し、そこでそれらは桿体
、錐体、その他の水平細胞または種々のタイプの細胞と接合する。光受容器の信
号の集中メカニズムが仮定されているが、水平細胞の機能は不明である。
【0010】 全ての種類の双曲細胞は神経節細胞と連結し、それには2つの基本的な形があ
る。A−タイプの神経節細胞は、きわだって棒状双曲細胞と連結するが、一方B
−タイプの神経節細胞は、きわだって小拡散双曲細胞と連結する。それは、A−
タイプの神経節細胞が光の強さと動きの感覚のコントラストに敏感で、B−タイ
プの神経節細胞は、色の視覚や視覚の鋭敏さに関係があるようにみえる。
【0011】 水平細胞に似てアマクリンの細胞は、数個以上の他の細胞、この場合には双曲
細胞、神経節細胞、および他のアマクリン細胞と接合する。アマクリン細胞の機
能も又不明である。
【0012】 神経節細胞の軸索突起は、信号を眼球の神経細胞層に運び、そこで軸索突起は
神経繊維に集まり、神経繊維はさらに視覚円板に集まって、そこでそれらは視覚
神経として眼球を出る。神経節細胞は、それらの信号を視覚神経繊維を通して大
脳に、行動ポテンシアルの形で伝達する。それらの細胞は、刺激がないときでも
連続した神経インパルスを基本的に最低毎秒約5回の割合で送り出す。視覚信号
はこの神経節細胞の刺激の基本レベルに重ね合わされる。それは基本線の割合を
越えたインパルス数による刺激性の信号かまたは、基本線の割合を下回った神経
インパルス数による抑制信号である。
【0013】 中央神経システムの部分として、眼球は大脳の延長線上にある;それだけでは
、再生の能力には限界がある。この限られた再生能力では、視力矯正、視覚シス
テムの機能障害解明、および目の障害の治療または保護、またはそのいずれかの
挑発的な仕事を混乱させる。網膜の光に関する障害、虚血誘導眼障害、年齢に関
係した黄斑退化、遊離放射線誘導眼障害、その他多くの障害は、全く治療できな
いと考えられている。例えば恒久的視覚退化から起こる障害のようなその他の眼
障害は、いろいろな成功段階のある眼科の器具や手術またはそのいずれかによっ
てしか治療できない。
【0014】 免疫抑制剤FK506、ラパマイシン、やシクロスポリンは、有力なT細胞特
有の免疫抑制剤としてよく知られており、自己免疫、移植拒否、炎症、アレルギ
反応、その他の自己免疫または免疫でつくられた病気、および伝染病に対して効
果がある。シクロスポリン、FK−506、ラパマイシン、バスピロン、スピペ
ロン、およびそれらの誘導体またはそのいずれかは、それらタイプの眼科障害の
治療に効果がある。いくつかの眼科障害または視力障害は自己免疫や免疫学的に
成立させた活動と結びついていることが知られている;従って神経調節化合物は
、これらのタイプの眼科的障害または視力問題の治療に対し効果を示すことが期
待される。
【0015】 FK506、ラパマイシン、および眼病に関連する薬剤の効果は、いくつかの
米国特許に開示されている(Goulet他、米国特許第5,532,248号
;Mochizuki他、米国特許第5,514,686号;Luly他、米国
特許第5,457,111号;Russo他、米国特許第5,441,937号
;Kulkarni、米国特許第5,387,589号;Asakura他、米
国特許第5,368,865号;Goulet他、米国特許第5,258,38
9号;Armistead他、米国特許第5,192,773号;Goulet
他、米国特許第5,189,042号;およびFehr、米国特許第5,011
,844号)。これらの特許は、FK506またはラパマイシンに関係した化合
物について特許を受けていて、FK506またはラパマイシンに関係した化合物
をFK506とラパマイシンの免疫抑制効果と連携して、眼科障害の治療に使用
することを開示している。それらの特許に開示された化合物は比較的大きな物で
ある。更に、引用した特許は、自己免疫または関連した病、または免疫学的に成
立した病の治療に限定した神経調節化合物に関係がある。これらの病に対しては
FK506とラパマイシンの効果は良く知られている。
【0016】 他の米国特許は、眼病治療に使うため、シクロスポリン、スピペロン、バスピ
ロン、それらの誘導体、および他の免疫抑制効果のある化合物の使用を開示して
いる。(Sharpe他、米国特許第5,703,088号;Sharpe他、
米国特許第5,693,645号;Sullivan、米国特許第5,688,
765号;Sullivan、米国特許第5,620,921号;Sharpe
他、米国特許第5,574,041号;Eberle、米国特許第5,284,
826号;Sharpe他、米国特許第5,244,902号;Chiou他、
米国特許第5,198,454号および第5,194,434号;およびKas
wan、米国特許第4,839,342号)。これらの特許は又、自己免疫病の
治療に役立つ化合物にも関係があり、目の炎症や他の免疫学的に成立した眼病の
治療にシクロスポリン、スピペロン、バスピロン、それらの誘導体、および他の
免疫抑制効果のある化合物の使用を引用している。
【0017】 過去の技術に開示された免疫抑制効果のある化合物には、定義で免疫システム
を公表しておらず、他の有毒な影響を述べている。従って、視力の改善;予防、
治療、と視力減退又は視覚システムの障害の矯正、またはそのいずれか;および
予防、治療、と眼病の消散又はそのいずれかに役立つような、免疫抑制のない小
分子量の化合物や、それら化合物の合成や使用方法の要求がある。
【0018】 また負傷治療を可能にして奨励し(障害からであろうが手術からであろうが)
;目の中の圧力調整(ときどき緑内障から起こる)をし;網膜神経細胞の損傷や
障害、網膜神経節細胞の損傷や障害、および黄班退化を含んだ神経退化眼障害の
調整をし;神経突起の成長を刺激し;遊離放射能によって起こる酸化損傷を保護
又は減らし;および低い血流量から起こる減退した屑除去と同様な、酸素や滋養
物の減退供給を治療するための利用である方法を開示した免疫抑制効果のない化
合物に関する多くのパテントがある。これらの免疫抑制効果のない物質は、2つ
の範疇の内の1つに相当する:蛋白、グリコ蛋白、ペプチン、ホルモン、および
成長要素、のような自然に存在する分子;と合成分子である。
【0019】 自然に見出される免疫抑制効果のない分子のグループの中でいくつかのホルモ
ン、成長要素、および信号分子は自然に見出される量の補足としての利用のため
に特許出願されてきた。同様に特別な分子が完全な状態では自然に見出せないよ
うな細胞を目標としていた。それらの特許は普通、眼病の症状の減少又は予防、
または視力損失の抑止または逆転のために使う方法を特許としている。
【0020】 具体的に言うと、Louis他、米国特許第5,736,516号および第5
,641,749号は、緑内障または他の退化または外傷性網膜病または傷害に
よって起こった網膜神経細胞(即ち光受容器)および網膜の神経節細胞の退化を
停止させるか逆転させるため、神経膠細胞ラインから引き出した神経組織栄養素
(GDNF)の使用を開示している。O’Brien他、米国特許第5,714
,459号および第5,700,909号は、神経突起の刺激やミエリン化の増
加のためグリコ蛋白、サポシン、およびその誘導体を使用することを開示してい
る。網膜神経細胞の退化を止めたり逆転させるため、LaVail他、米国特許
第5,667,968号は、大脳から抜き出した神経組織栄養素、毛様体神経組
織栄養素、神経組織栄養素−3または神経組織栄養素−4、酸性または塩基性の
繊維芽細胞成長素、インターロイキン、腫瘍壊死要素−α、インシュリン様成長
要素−2、およびその他成長要素を含んだ種々の神経組織栄養蛋白を、使用する
ことを開示している。Wong他米国特許第5,632,984号は、出血の減
少と神経導管化を抑えることによる黄班退化症状の治療のために、インターフェ
ロン、特にインターフェロンα−2aの使用を開示している。最後に、Wall
ace他、米国特許第5,441,937号は、毛様体神経節や副交感神経細胞
の機能を維持するため、肺から抜き出した神経組織栄養素(NTF)を使用する
ことを開示している。
【0021】 特別な細胞系から抜き出した要素の重要特性は、それらの特別細胞系または組
織への局部化であり;それら分子による組織的治療は、意図しないそして潜在的
に危険な影響を細胞系にもたらすかもしれず、そこではそれら分子を記号化する
遺伝子は働いていない。同様に、ホルモンや成長要素は、度々多くの細胞系の中
の、多くの遺伝子を活性化し;再びそれら分子の局部化しない応用が、不適当な
そして潜在的に危険な応答を引き起こすという重大な危険をもたらすかもしれな
い。
【0022】 合成分子の範疇では、特許権を取った殆どの化合物は、免疫抑制効果があり、
上記のごとく、炎症性の、自己免疫性の、およびアレルギー性の反応の治療での
使用を開示している。免疫抑制効果がない化合物は他にいくつかしかなく、細胞
の退化を治療し、ある場合には細胞の再生を促進し、酸化防止の状況では頻繁に
細胞の再生を促進する能力があるという特許を取っている。
【0023】 特に、Tso他、米国特許第5,527,533号は、遊離放射能の存在から
起こる光受容器の損傷を防ぎ減ずるため、アスタキサンチン、カロチノイド酸化
防止剤、の使用を開示している。同様にBabcock他米国特許第5,252
,319号は、酸化による損傷の抵抗を増加する眼病や眼傷害の治療に、酸化防
止剤アミノステロイドの使用を開示している。Freeman、米国特許第5,
468,752号は、異常に増加した眼圧を減ずるために、抗ウィルス フォス
フォニルメトキシアルキルシトシンの使用を開示している。
【0024】 HamiltonとSteinerは、米国特許第5,614,547号で、
新しい種類のピロリジンカルボキシレート化合物を開示していて、それは免疫フ
ィリンFKBP12に結びついて神経の成長を刺激するが、免疫抑制効果に欠け
る。それら免疫抑制効果のない化合物が、視力の改善を促し、目の障害を解消す
るという事が突然発見された。しかしそれらの新しい種類の小分子構造や免疫抑
制効果のない特性は、それらをFK506や従来技術に見られる関連免疫抑制化
合物と区別している。
【0025】 更に、それら化合物は、それら新しい種類の小分子構造やそれらの一般的、全
身的効果の欠如によって、視力傷害の治療に使われる免疫抑制効果のない化合物
と区別される。自然に見られるホルモン、成長要素、シトキン、および信号用分
子は、普通多機能で、多くの遺伝子を多様な神経系の中で活性化する。現在の化
合物はそれゆえ、予期しない、そして基本的に危険な全身的使用の側面効果を避
ける。同様に、現在の化合物は又、自然に見られなくても細胞系に特殊な分子を
他の細胞系に取り入れるというような、基本的に予期しない側面効果を避ける。
【0026】 発明の総括 この発明は、視力障害、視力改善、記憶退化治療、又は動物の記憶挙動の高揚
のための治療方法に関するもので、それは前記動物へ複素環チオエステル又はケ
トンの効果的な量の投与も含む。
【0027】 この発明は更に次のような薬剤合成にも関係する。 (i)視力障害、視力改善、記憶退化治療、又は動物の記憶挙動の高揚治療のた
めの複素環チオエステル又はケトンの効果的な量の合成;および(ii)薬剤的
にふさわしい担体の合成。
【0028】 発明の詳細な説明、定義 ここで「目」とは人間や他の動物において視力を与える解剖学上の構造を言う
ものであり、水晶体、ガラス体、毛様体、前房、後房、瞼、角膜、虹彩、シュレ
ム管、小帯、結膜、絨網、網膜、網膜中央管、視神経その他の解剖学上の構造を
その範疇に含むものである。水晶体、硝子体、毛様体、後房、前房、瞳孔、角膜
、虹彩、シュレム管、チン氏帯、縁、結膜、じゅう毛、網膜、網膜中央管、視覚
神経、中心窩、黄斑および強膜など。
【0029】 「GPI 1605」はつぎの構造式の化合物を言う。
【化11】
【0030】 「GPI 1046」は3−(3−ピリジル)−1−プロピル (2S)−1
−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボキ
シレートおよびつぎの構造式の化合物を言う。
【化12】
【0031】 「GPI 1312」はつぎの構造式の化合物を言う。
【化13】
【0032】 「GPI 1572」はつぎの構造式の化合物を言う。
【化14】
【0033】 「GPI 1389」はつぎの構造式の化合物を言う。
【化15】
【0034】 「GPI 1511」はつぎの構造式の化合物を言う。
【化16】
【0035】 「GPI 1234」はつぎの構造式の化合物を言う。
【化17】
【0036】 「異性体」とは同じ分子構造式を持った異なる化合物を言う。「立体異性体」
とは原子の空間配置のみが異なる異性体を言う。「鏡像異性体」とは互いに非重
合性の鏡像である立体異性体の一部を言う。「ジアステレオ異性体」とは互いに
鏡像ではない立体異性体を言う。「ラセミ混合物」とは等量の鏡像異性体を含ん
だ混合物を言う。「非ラセミ混合物」とは非等量の鏡像または立体異性体を含ん
だ混合物を言う。
【0037】 「記憶挙動の向上」とは、過去の経験や知識やアイデアや感情や思考や印象を
登録または保持または思い出す精神的能力を、改善または増加させることを言う
【0038】 「記憶減退」とは過去の経験や知識やアイデアや感情や思考や印象の精神的登
録または保持または思出しの減少を言う。記憶減退は、短期および長期情報保持
、空間的関係の才能、記憶(復唱)戦略および言語回復と生成、に影響する。記
憶減退の一般的な原因としては年齢、頭部重傷、脳無酸素症または虚血、アルコ
ール摂取症および薬物中毒などがある。記憶減退の例としては軽度の忘却、記憶
喪失および記憶欠陥が存在する傷害(コルサコフ記憶喪失精神病、痴呆および学
習傷害など)がある。
【0039】 「ネオプシック(neopsic)要因」または「ネオプシックス(neop
sics)」とは視力喪失の治療、視力退化の防止または視力再生の促進に有用
な化合物を言う。また「ネオプシス(neopsis)とは視力喪失の治療、視
力退化の防止または視力再生の促進などの過程を言う。
【0040】 「眼科学」という用語はocular、ophthalmicおよびopht
halmologicなどの用語と同じ意味で使われる。
【0041】 「薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物」とは、所望の薬学的活性
を有し、生物学的に望ましくなくはない化合物を言う。塩、エステルまたは溶媒
和物は、アセテート、アジペート、アルジネート、アスパルテート、ベンゾエー
ト、ベンゼンサルフォネート、ビサルフェート、ブチレート、シトレート、カン
フォレート、カンフォルサルフォネート、シクロペンタンプロピオネート、ジグ
ルコネート、ドデシルサルフェート、エタンサルフォネート、ヒューマレート、
グルコヘプタノエート、グルコネート、グリセロフォスフェート、ヘミサルフェ
ート、ヘプタノエート、ヘキサノエート、ヒドロクロライド、ヒドロブロマイド
、ヒドロイオダイド、2−ヒドロキシエタンサルフォネート、ラクテート、マリ
エート、メタンサルフォネート、ナフチレート、2−ナフタレンサルフォネート
、ニコチネート、オキサレート、サルフェート、チオシアネート、トシレートお
よびアンデカノエートなど、のような無機酸で生成される。
【0042】 塩基塩、エステルまたは溶媒和物の例としては、アンモニア塩;ナトリウムお
よびカリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウムおよびマグネシウム塩などの
アルカリ土類金属塩;ジシクロヘキシルアミンなどの有機塩基を有した塩;N−
メチル−D−グルカミン;アルギニンやリシンなどのアミノ塩基を有した塩があ
る。
【0043】 また塩基窒素含有基は、メチル、エチル、プロピルおよびブチルクロライド、
ブロマイドおよびイオダイドなどの低級アルキルハライド;ジメチル、ジエチル
、ジブチルおよびジアミルサルフェートなどのジアルキルサルフェート;デシル
、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルクロライド、ブロマイドおよびイオダ
イドなどの長鎖ハライド;およびベンジルおよびフェネチルブロマイドなどのア
ルキルハライドなどの薬剤によりクォータナイズ(quarternize)さ
れ得るものである。これにより水溶性、油溶性または分散性の製品が得られる。
【0044】 「視力減退の予防」とは、視力に影響する減退性病気を有していると新たに診
断された患者、または視力に影響する新たな減退性病気を進行する危険のある患
者における視力の減退を防止する能力、すでに視力に影響する病気の症状に悩ま
されているかを有している患者におけるさらなる視力の減退を予防する能力、を
言うものである。
【0045】 「視力再生の促進」とは、眼科学的な障害、病気または傷害の有無に拘わらず
視力を改善または向上させるように視覚システムの1以上の成分の回復または再
活性化を保持、改善、刺激または促進する、ことを言う。
【0046】 「治療」とは、(i)病気および/または状態になり易いがまだそれを有して
いるとは診断されていない主体中に起きる病気および/または状態を防止する、
(ii)病気および/または状態を禁止する、すなわちその進展の引止める、(
iii)病気および/または状態を解放する、つまりその後退を行わせる、こと
を言う。
【0047】 「視力」とは像を処理する人間や動物の能力であって、sightやseei
ngなどと同じ意味の用語である。
【0048】 「視力障害」とは視力に影響する障害を言うものであり、視力減退、眼科障害
、涙分泌器官障害、瞼障害、結膜障害、角膜障害、白内障、虹彩管障害、網膜障
害、視神経または視覚酸素反応障害、遊離基原因眼障害および眼病、免疫性眼障
害および眼病、眼傷害および眼病、眼傷害、眼障害合併症を含むものである。
【0049】 「視力減退」とは視力の機能不全を言い、視力(例えば両眼、中央、周縁、暗
所視)、遠近の視覚正確さ、視野、眼運動、色感受、明暗への適応性、水晶体調
節、屈折および落涙の乱れまたは減少を含む(Physician’s Des
k Referece(PDR) for Ophthalmology、16
版6:47、1998年参照)。
【0050】 この発明の方法 この発明は動物における視力障害の治療、視力改善、記憶減退の治療または記
憶挙動の向上方法に関するものであって、複素環チオエステルまたはケトンの有
効量を動物に投与することを含んでなるものである。
【0051】 この発明の方法は、視的障害、病気、傷害、合併症、一般的な障害、年齢に伴
う障害または視力減退病、眼への物理的な傷害に関係する視力障害、外部原因に
よる身体の他の部分の障害、環境に起因する視力障害、種々の病気に因ってくる
視力障害およびこれらの組合せ症状などの種々の視力障害の治療に有効である。
【0052】 特にこの発明の合成物と方法とは視力改善または視覚システムにおける減退や
能力減少の治療または予防などに有用であり、永久または一時的な視力減退など
もその対象に入るものである。また眼科学的な病気や障害の予防、傷害を受けた
眼の治療、視力不能や視力喪失または像処理能力の減少などを起こす病気や傷害
や傷害やそれらの合併症の予防と治療にもこの発明は有用である。
【0053】 この発明の対象はこれらに限定されるものではなく、種々の原因による病気ま
たは傷害環境などに有用であり、特に老化、細胞または生理的な減退、中枢神経
システムまたは神経性傷害、血管欠陥、筋肉欠陥、悪性環境状態への暴露などに
よる視力の喪失または不全に有効である。
【0054】 さらにこの発明の方法と合成物とは、視力障害の矯正、治療または改善に特に
有用である。種々の程度の視力障害は眼の1以上の機能の正常状態からの偏倚に
より起きるものであり、偏倚するものとしては(1)遠近の対象物についての視
覚的な正確さ、(2)視野および(3)二重視なしの眼の運動などである。Ph
ysician’s Desk Reference(PDR) for Op
hthalmology、16版、6:47、1998年参照。3通り全ての整
合した機能なしには視力は不完全となる。
【0055】 この発明の方法と合成物とはその他の機能、例えば色彩感受、明暗適応性、メ
タモルフォプシア(metamorphopsia)および二重視の矯正、治療
または改善に有用である。
【0056】 この発明の合成物と方法とは、眼の乱れを治療、改善または予防するのに有用
であり、例えば適合麻痺、イリドプレジア(iridoplegia)、エント
ロピオン(entropion)、エクトロピオン(ectropion)、流
涙症、負傷、ガラス体混濁、非活性瞳孔、角膜光拡散撹乱および眼窩の永久変形
などである。
【0057】 この発明の方法と合成物とは視力の改善と視力喪失治療に特に有用である。軽
度失明から完全失明に亙る視力喪失はこの発明の方法と合成物の使用により治療
または予防できる。眼撹乱、眼病および傷害のこの発明による治療により視力は
改善できるが、これらに限定されるものではない。
【0058】 視力傷害とは下記の諸症状を含むものである。つまり遠近対象物についての視
覚正確度の減少、視野現象その他の運動性減少などの視覚減退;眼蜂窩炎症、海
綿状膿血栓症および眼球突出症などの眼傷害;ダクリオステノシス(dacry
ostenosis)、先天性ダクリオステノシスおよびダクリオシスチチス(
dacryocystitis)などの涙分泌傷害;瞼浮腫、眼瞼炎、下垂症、
ベル麻痺、眼瞼痙攣、ホルデオラム(hordeolum)、霞粒腫、外ホルデ
オラム、内ホルデオラム、腫瘍、瞼内転、瞼外転、キサンセラスマ(xanth
elasma)、バジル細胞癌腫、鱗細胞癌腫、マイボーム腺癌腫および悪性黒
腫などの瞼傷害。
【0059】 翼状片、腫瘍、急性結膜炎、慢性結膜炎、成人淋菌結膜炎、新生児結膜炎、ト
ラコーマ、細胞内結膜炎、新生児細胞内結膜炎、成人細胞内結膜炎、春角膜結膜
炎、春角膜結膜炎乾燥症、上強膜炎、強膜炎、瘢痕状天然痘、サブ結膜炎出血な
どの結膜の傷害:斑点状角膜炎、無痛性潰瘍、反回角膜腐蝕、角膜上皮基膜ジス
トロフィー、角膜内皮ジストロフィー、ヘルペス単式角膜炎、模樹角膜炎、円状
角膜炎、眼ヘルペスゾスター(zoster)、フリクテヌラー(phlyct
enular)異形結膜炎、周縁潰瘍角膜炎、ケラトマシア(keratoma
lacia)、眼球乾燥症、円錐角膜および水泡ケラトパシー(keratop
athy)などの角膜傷害
【0060】 ぶどう膜炎、前ぶどう膜炎、中間ぶどう膜炎、後ぶどう膜炎、虹彩炎、シクリ
チス(cyclitis)、脈絡膜炎、強直性脊椎炎、ライター症、パルス プ
ラニチス(pars planitis)、トキソプラズマ症、シトメガロヴィ
ールス(cytomegalovirus)、網膜ネクロシス(necrosi
s)、トクソカリアシス(toxocariasis)、ヒトプラズマ症および
ベーチェットなどの虹彩管障害:遊離基原因眼障害および眼病;グレーヴズ オ
フサルモパシー(ophthalmopathy)、円錐角膜、ジストロフィー
、エピセリアリス(epithelialis)角膜、角膜白斑、眼天然瘡、モ
レン潰瘍および類肉腫などの免疫性目障害および眼病(The Merck M
anual、16版、217:2365−2397、1992年およびThe
Eye Book、Cassel BilligおよびRandall、The
Johns Hopkins University Press、1998
年参照)。
【0061】 この発明の方法と合成物とは下記の眼傷害、症状および合併症の治療に有用で
ある。結膜および角膜外物傷害、角膜摩擦、眼球内外物傷害、裂傷、瞼裂傷、打
撲傷、瞼打撲傷、眼球外傷、虹彩裂傷、白内障、水晶体撹乱、緑内障、ガラス体
出血、眼床破裂、網膜出血または剥離、眼球破裂、外房出血、火傷、瞼火傷、化
学火傷、角膜と結膜の化学火傷および紫外線火傷(The Merck Man
ual、16版、217:2364−2365、1992年参照)。
【0062】 サブ結膜出血、ガラス体出血、網膜出血、飛蚊症、網膜剥離、光線恐怖症、眼
痛、暗点、誤屈折、正視、屈折異常、遠視、近視、乱視、不同像症、老眼、放血
、再発放血、交感神経眼炎、炎症、膨腫、赤目、眼興奮、角膜潰瘍と火傷、イリ
ドシクリチス(iridocyclitis)、眼球穿孔、瞼変形、眼球突出、
眼動減退、瞼膨張、ケモシス(chemosis)、視力喪失、全盲および部分
盲、眼神経症、発熱、不快症状、血栓静脈炎、海綿洞血栓症、パノフサルミチス
(panophthalmitis)、髄膜および脳感染症、パピレデマ(pa
pilledema)、重い大脳症、頭蓋神経麻痺、流涙症、粘液または膿過還
流、小脳サブ結膜過形成、角膜管発達、結膜瘢痕、角膜および瞼パンヌス、前房
ちくのう、ラゴフサルモス(laogophthalmos)、小水泡、ルベオ
ーシス、イリジス(iridis)複側葉半無視症および同側無視症(The
Marck Manual、16版、217:2362−2363、1992年
参照)。
【0063】 誘導体は視力障害治療、視力改善、記憶減退治療または記憶挙動向上に有益な
1種以上の有効量の因子と組み合わせて投与してもよい。
【0064】 好ましき実施例においては、誘導体と組み合わされるこれらの因子としては自
己免疫、炎症および免疫原因障害の治療用免疫抑制剤;傷害や手術い起因する傷
の治療のための傷治療剤;眼内圧異常上昇治療のための抗緑内障薬剤;神経減退
障害または刺激神経性過成長治療のための神経栄養因子および成長因子;筋肉減
退治療のための出血またはネオ管抑制または予防に有効な化合物および眼筋肉へ
の酸化傷害治療のための抗酸化剤からなる群から選ばれるものがある。
【0065】 この発明の薬学的合成物 この発明は(i)動物における視力障害治療、視力改善、記憶減退の治療また
は記憶挙動の向上のための有効量の誘導体と、(ii)薬学的に受容可能なキャ
リアーとを含んだ薬学合成物に関するものである。該合成物は視力障害治療、視
力改善、記憶減退治療または記憶挙動向上に有益な1以上の因子と組み合わせて
投与してもよい。
【0066】 複素環チオエステルおよびケトン この発明の方法および薬学的合成物に用いる複素環チオエステルおよびケトン
は低分子量の小分子化合物であって、FKBP12などのFKBP−タイプの免
疫フィリンに対する親和力を有している。複素環チオエステルまたはケトンがF
KBP−タイプの免疫フィリンに結合すると、結合タンパクのプロリル−ペプチ
ジル(prolyl−peptidyl)シス−トランス異性またはロタマーゼ
(rotamase)活性を禁止することが発見された。これらの化合物はいか
なる顕著な免疫抑制活性を有してなく、その有益な例を下記する。
【0067】 構造式I 複素環チオエステルまたはケトンは下記の構造式Iの化合物またはその薬学的
に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であってもよい。
【化18】
【0068】 ここでAとBは付加された窒素および炭素原子と一緒に5〜7員飽和または非
飽和複素環を形成し、該複素環は窒素原子に加えて、1以上のO、S、SO、S
2、N、NHまたはNR2異種原子を含んでいる。
【0069】 XはOまたはSであり;ZはS、CH2、CHR1またはCR13であり;Wと
Yは独立にO、S、CH2またはH2である。
【0070】 R1とR3とは独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C6直鎖また
は側鎖アルケニルである。ここで該アルキルまたはアルケニルは1以上の置換基
により置換されており、該置換基は(Ar1n、C1−C6直鎖または側鎖アルキ
ル、(Ar1nで置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C3−C8シク
ロアルキル、C1−C6直鎖または側鎖アルキル、C3−C8シクロアルキルで置換
されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニルおよびAr2からなる群から独立に選
ばれる。nは1または2である。
【0071】 R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル
、C3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニル、またはAr1である。
該アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニルは非置換また
は1以上の置換基により置換されている。該置換基はC1−C4直鎖または側鎖ア
ルキル、C2−C4直鎖または側鎖アルケニルおよびヒドロキシからなる群から独
立に選ばれる。
【0072】 Ar1およびAr2は独立に脂環または芳香族、モノ−、ビ−または三環、カル
ボ−または複素環である。該環は非置換または1以上の置換基により置換されて
いる。該置換基はハロ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1−C6
鎖または側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキ
シ、C2−C4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからな
る群から独立に選ばれる。各環のサイズは5〜8員である。また各複素環はO、
NおよびSからなる群から選ばれる1〜6個の異種原子を含んでいる。
【0073】 有益なカルボ−および複素環としてはフェニル、ベンジル、ナフチル、インデ
ニル、アズレニル、フルオレニル、アンスラセニル、インドリル、イソインドリ
ル、インドリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インダゾリル、ベン
ジミダゾリル、ベンズチアゾリル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニ
ル、ピリジル、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、ピリミジニル、プリニル
、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロキノリニル、キノリジニル、フリ
ル、チオフェニル、イミダゾリル、オキサゾリル、ベンゾキサゾリル、チアゾリ
ル、イソキサゾリル、イソトリアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チ
アジアゾリル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、トリ
チアニル、インドリジニル、ピラゾリル、ピラゾリニル、ピラゾリジニル、チエ
ニル、テトラヒドロイソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニ
ル、キノキサリニル、ナフチリジニル、プテリジニル、カルバゾリル、アクリジ
ニル、フェナジニル、フェノチアジニルおよびフェノキサジニルなどがある。
【0074】 構造式Iの好ましき実施例においては、複素環チオエステルまたはケトンは下
記の構造式のGPI 1389、
【化19】
【0075】 下記の構造式のGPI 1511、
【化20】
【0076】 および下記の構造式のGPI 1234、
【化21】
【0077】 からなる群から選ばれる。
【0078】 構造式II 複素環チオエステルまたはケトンは下記の構造式IIまたはその薬学的に受容
可能な塩、エステルまたは溶媒和物であってもよい。
【化22】
【0079】 ここでnは1または2であり;XはOまたはSであり;ZはS、CH2、CH
1およびCR13からなる群から選ばれるものである。
【0080】 ここでR1とR3は独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキル、C2−C6直鎖また
は側鎖アルケニルおよびAr1からなる群から選ばれる。該アルキル、アルケニ
ルおよびAr1は非置換または1以上の置換基により置換される。該置換基はハ
ロ、ニトロ、C1−C6直鎖または側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケ
ニル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、C2−C4アルケニルオキシ、フェノキ
シ、ベンジロキシ、アミノおよびAr1からなる群から独立に選ばれる。
【0081】 R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル
、C3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルおよびAr1からなる群
から選ばれる。
【0082】 Ar1はフェニル、ベンジル、ピリジル、フルオレニル、チオインドリルまた
はナフチルである。該Ar1は非置換または1以上の置換基により置換される。
該置換基はハロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ニトロ、C1−C6直鎖また
は側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ、C 2 −C4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる群か
ら独立に選ばれる。
【0083】 構造式IIの好ましき化合物を表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】 表1の好ましい化合物は下記の名を挙げて紹介する: 1. (2S)−2−({1−オキソ−5−フェニル}−ペンチル−1−(
3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)ピロリジン 2. 3,3−ジメチル−1−[(2S)−2−(5−(3−ピリジル)ペ
ンタノイル)−1−ピロリジン]−1,2−ペンタンジオン 3. (2S)−2−({1−オキソ−4−フェニル}−ブチル−1−(3
,3−ジメチル−1,2−ジオキソブチル)ピロリジン 9. 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1
,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 10. 2−フェニル−1−エチル 1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオ
キソペンチル)−2−ピペリジンカルボチオエート 11. (3−チオインドリル)メチル (2S)−1−(3,3−ジメチル
−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 12. 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(2−シクロヘキシル−
1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 14. 2−フェニル−1−エチル 1−(2−フェニル−1,2−ジオキソ
エチル)−2−ピペリジンカルボチオエート 28. 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(1−シクロペンチル−
1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 29. 3−フェニル−1−プロピル 1−(3,3−ジメチル−1,2−ジ
オキソブチル)−2−ピペリジンカルボチオエート 30. 3−フェニル−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−
1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 31. 3−(3−ピリジル)−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジ
メチル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 32. 3−フェニル−1−プロピル (2S)−1−(2−シクロヘキシル
−1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 33. 4−フェニル−1−ブチル (2S)−1−(2−シクロヘキシル−
1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 34. 4−フェニル−1−ブチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1
,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 35. 3−(3−ピリジル)−1−プロピル (2S)−1−(2−シクロ
ヘキシル−1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 36. 3,3−ジフェニル−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメ
チル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 37. 3,3−ジフェニル−1−プロピル (2S)−1−(2−シクロヘ
キシル−1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート 38. 3−(パラ−メトキシフェニル)−1−プロピル (2S)−1−(
3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエ
ート 39. 4−フェニル−1−ブチル 1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメ
チルブチル)−2−ピぺリジンカルボチオエート 40. 1,5−ジフェニル−3−ペンチル 1−(3,3−ジメチル−1,
2−ジオキソペンチル)−2−ピぺリジンカルボチオエート 41. 1,5−ジフェニル−3−メルカプトペンチル 1−(3−フェニル
−1,2−ジオキソエチル)−2−ピペリジンカルボチオエート 42. 3−(パラ−メトキシフェニル)−1−プロピル 1−(1,2−ジ
オキソ−3,3−ジメチルペンチル)ピペリジン−2−カルボチオエート 43. 3−(パラ−メトキシフェニル)−1−プロピル 1−(2−フェニ
ル−1,2−ジオキソエチル)ピペリジン−2−カルボチオエート 44. 3−(1−ナフチル)−1−プロピル 1−(3,3−ジメチル−1
,2−ジオキソペンチル)ピペリジン−2−カルボチオエート 45. 3,3−ジ(パラ−フルオロ)フェニル−1−プロピル (2S)−
1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボ
チオエート 46. 4,4−ジ(パラ−フルオロフェニル)ブチル 1−(3,3−ジメ
チル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート 47. 3−(1−ナフチル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル
−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート 48. 2,2−ジフェニルエチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2
−オキソペンタノイル)テトラヒドロ−1H−2−ピロリジンカルボチオエート 49. 2,2−ジフェニルエチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2
−オキソペンタノイル)−2−ピぺリジンカルボチオエート 50. 3,3−ジフェニルプロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オキソ
ペンタノイル)−2−ピぺリジンカルボチオエート 51. 3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピル (2S)−
1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチ
オエート 52. 3−(2−ナフチル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル
−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート 53. 3−(2−ナフチル)プロピル (2R,S)−1−(3,3−ジメ
チル−2−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート 54. 3−(3−クロロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジ
メチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート 55. 3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピル (2S)−1
−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオ
エート 56. 3−(1−ビフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチ
ル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート 57. 3−(2−フルオロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−
ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート 58. 3−(3−フルオロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−
ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート 59. 4−フェニルブチル 1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノ
イル)−2−ピペリジンカルボチオエート 60. 3−フェニルプロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタ
ノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート 61. 3−(2−クロロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジ
メチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート 62. 3−(2−クロロフェニル)プロピル 1−(3,3−ジメチル−2
−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート 63. 3−(2−フルオロフェニル)プロピル 1−(3,3−ジメチル−
2−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート 64. 3−(3−フルオロフェニル)プロピル 1−(3,3−ジメチル−
2−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート 65. 3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル (2S)−1−(3
,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート 66. (2S)−2−({1−オキソ−4−フェニル}−ブチル−1−(2
−シクロヘキシル−1,2−ジオキソエチル)ピロリジン 67. 2−({1−オキソ−4−フェニル}−ブチル−1−(3,3−ジメ
チル−1,2−ジオキソブチル)ピロリジン 68. 2−({1−オキソ−6−フェニル}−ヘキシル−1−(2−シクロ
ヘキシル−1,2−ジオキソエチル)ピペリジン 69. 2−({1−オキソ−[2−{2’−フェニル}エチル]−4−フェニ
ル}−ブチル−1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキソブチル)ピペリジン 70. 1−{(2S)−2−[5,5−ジ(4−フルオロフェニル)ペンタ
ノイル]−2−ピロリジン}−3,3−ジメチル−1,2−ペンタンジオン 71. 3,3−ジメチル−1−[2−(4−フェニルペンタノイル)ピペリ
ジン]−1,2−ペンタンジオン
【0086】 構造式IIの他の好ましき実施例においては、複素環チオエステルまたはケト
ンは下記のものからなる群から選ばれる。
【0087】 下記構造式のGPI 1389、
【化23】
【0088】 下記構造式のGPI 1511。
【化24】
【0089】 および下記構造式のGPI 1234。
【化25】
【0090】 構造式III 複素環チオエステルまたはケトンは下記構造式IIIの化合物またはその薬学
的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であってもよい。
【化26】
【0091】 ここでA、B、Cは独立にCH2、O、S、SO、SO2、NHまたはNR2
あり;XはOまたはSであり;ZはS、CH2、CHR1またはCR13である。
【0092】 R1とR3は独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C6直鎖または
側鎖アルケニルである。該アルキルまたはアルケニルは1以上の置換基により置
換されている。該置換基は(Ar1n、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたは
(Ar1nで置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C3−C8シクロア
ルキル、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC3−C8シクロアルキルで置換
されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニルおよびAr2からなる群から独立に選
ばれる。nは1または2である。
【0093】 R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル
、C3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr1である。該
アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニルは非置換または
1以上の置換基により置換され、該置換基はC1−C4直鎖または側鎖アルキル、
2−C4直鎖または側鎖アルケニルおよびヒドロキシルからなる群から独立に選
ばれる。
【0094】 Ar1とAr2は独立に脂環または芳香族、モノ−または三環、カルボ−または
複素環であり、該環は非置換または1以上の置換基により置換されている。該置
換基はハロ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1−C6直鎖または側
鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ、C2
4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる群から
独立に選ばれる。各環のサイズは5〜8員である。
【0095】 複素環はO、NおよびSからなる群から独立に選ばれる1〜6個の異種原子を
含んでいる。
【0096】 構造式IIIの好ましき化合物を表2に示す。
【0097】
【表2】
【0098】 構造式IIIの他の好ましき実施例においては複素環チオエステルまたはケト
ンは下記の群から選ばれるものである。
【0099】 下記構造式のGPI 1389、
【化27】
【0100】 下記構造式のGPI 1511、
【化28】
【0101】 および下記構造式のGPI 1234
【化29】
【0102】 構造式IV 複素環チオエステルまたはケトンはまた構造式IVの化合物またはその薬学的
に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であってもよい。
【化30】
【0103】 ここでA、B、CおよびDは独立にCH2、O、S、SO、SO2、NHまたは
NR2であり;XはOまたはSであり;ZはS、CH2、CHR1またはCR13
である。
【0104】 R1とR3は独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C6直鎖または
側鎖アルケニルであり、該アルキルまたはアルケニルは1以上の置換基により置
換されている。該置換基は(Ar1n、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたは
(Ar1nで置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C3−C8シクロア
ルキル、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC3−C8シクロアルキルで置換
されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニルおよびAr2からなる群から独立に選
ばれる。nは1または2である。
【0105】 R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル
、C3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr1であり、該
アルキル、アルケニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニルは非置換または
1以上の置換基により置換されている。該置換基はC3−C8シクロアルキル、C 1 −C4直鎖または側鎖アルキル、C2−C4直鎖または側鎖アルケニルおよびヒド
ロキシからなる群から独立に選ばれる。
【0106】 Ar1とAr2は独立に脂環または芳香族、モノ−、ビ−または三環、カルボ−
または複素環であり、該環は非置換または1以上の置換基により置換されている
。該置換基はハロ、ヒドロキシル、ニトロ、トリフルオロメチル、C1−C6直鎖
または側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ
、C2−C4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる
群から独立に選ばれる。各環のサイズは5〜8員であり、複素環はO、Nおよび
Sからなる群から選ばれる1〜6個の異種原子を含んでいる。
【0107】 構造式IVの好ましき化合物を表3に示す。
【0108】
【表3】
【0109】 構造式V 複素環チオエステルまたはケトンは下記の構造式Vの化合物またはその薬学的
に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であってもよい。
【化31】
【0110】 ここでVはC、NまたはSである。
【0111】 AとBは付加された炭素原子と一緒になって5〜7員の不飽和または飽和複素
環を形成し、該複素環はVに加えて1以上の異種原子を含んでいる。該異種原子
はO、S、SO、SO2、N、NHおよびNR4からなる群から独立に選ばれる。
【0112】 R4はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル
、C3−C9シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr3であり、か
つ非置換または1以上の置換基により置換されている。該置換基はハロ、ハロア
ルキル、カルボニル、カルボキシ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、
1−C6直鎖または側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1
4アルコキシ、C2−C4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシ、チオ
アルキル、アルキルチオ、スルファヒドリル、アミノ、アルキルアミノ、アミノ
アルキル、アミノカルボキシルおよびAr4からなる群から独立に選ばれる。
【0113】 Ar3とAr4とは独立に脂環または芳香族、モノ−、ビ−または三環、カルボ
−または複素環であり、各環のサイズは5〜8員である。該複素環はO、Nおよ
びSからなる群から選ばれる1〜6個の異種原子を含んでいる。R1、R2、W、
X、YおよびZは上記の構造式Iにおいて定義した通りである。
【0114】 構造式I〜Vの化合物は全て非対称の中心を有しており、したがって立体異性
体または各R−およびS−立体異性体の混合物として生成され得るものである。
各立体異性体は光学的に活性な出発材料を用いることにより、合成の適宜な段階
における中間物のラセミまたは非ラセミ混合物を溶解することにより、または構
造式I〜Vの化合物を溶解することにより、得ることができる。構造式I〜Vの
化合物とは個々の立体異性体およびそれらの混合物(ラセミおよび非ラセミ)を
包含する。この発明の薬学的合成物にはS−立体異性体を用いるのが望ましい。
【0115】 FKBP12に対する親和性 この発明において用いる化合物および合成物はFK506結合タンパク、特に
FKBP12に対して親和性を有している。FKBPのプロリル・ペプチジル(
Prolyl peptidyl)シス−トランス活性を測定して親和性の尺度
とすることができる。
【0116】 iテスト手順 この発明の方法および薬学的合成物において用いられる化合物のペプチジル・
プロリル異性化酵素(ロタマーゼ)活性禁止は公知の手法で評価される(Har
ding他、Nature、1989、341:758−760;Holt他、
J.Am.Chem.Soc.115:9923−9938)。これらの値は見
かけのK1として得られて、表4に代表的な化合物として示されている。
【0117】 模型基材、N−サクシニル−アラ−アラ−プロ−フェ−p−ニトロアニライド
、中のアラニン−プロリン結合のシス−トランス異性化酵素化がキモトリプシン
−結合分析中の分光測光的にモニターされた。これは基材のトランス形態からパ
ラ−ニトロアニライドを解放するものである。種々の濃度の抑制剤添加による反
応禁止が決定され、かつデータは抑制剤濃度の関数として第1レート定数の変化
として分析されて、見掛けのK1値を得た。
【0118】 プラスチックのキュベット中に950mLの氷冷分析緩衝液(25mMのHE
PES、pH7.8、100mMのNaCl)、10mLのFKBP(10mM
のTris−Cl中に2.5mM、pH7.5、100mMのNaCl、1mM
のジチオスレイトール)、25mLのキモトリキシン(1mMのHCl中に50
mg/ml)およびジメチルサルフォキサイド中で種々の濃度の10mLのテス
ト化合物が添加される。反応は5mLの基材(サクシニル−アラ−フェ−プロ−
フェ−パラ−ニトロアニライド、トリフルオロエタノール中の2.35mMのL
iCl中に5mg/mL)の添加により開始される。分光測光計を用いて390
nmにおける吸光度対時間を90秒モニターし、吸光度対時間データからレート
定数を決定する。
【0119】
【表4】
【0120】 投与の方法 失明の治療や視力再生を効果的に行うには、この発明において使用する化合物
は目的とされた領域に容易に影響を与えるものでなければならない。皮膚の局部
的な施与には、化合物は懸濁または溶解した化合物を含んだ適宜な軟膏に形成で
きる。例えば鉱物油、液体ペトロラタム、白ペトロラタム、プロピン・グリコー
ル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン化合物、エマルジョン化ワック
スおよび水などの1以上の混合物である。
【0121】 これに代えて化合物は懸濁または溶解活性化合物を含んだローションまたはク
リームに形成できる。例えば鉱物油、ソルビタン・モノステアレート、ポリソル
ベイト60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オキチルド
デカノール、ベンジルアルコールおよび水などの1以上の混合物である。その他
にも薬学の分野で公知の投与方法を採用することもできる。
【0122】 投薬量 上記の状態の治療においては活性成分化合物の約0.1mg〜10,000m
gくらいが有用であるが、好ましくは約0.1mg〜約1,000mgである。
特定の患者への投薬レベルは種々の因子により変わってくる。例えば用いられた
特定の化合物の活性、体重、一般的健康、性別および食餌、投与の時間、分泌レ
ート、薬剤の組合せ、治療中の病気の重度、投与形態などである。基本的には実
験結果が患者投与のよいガイドとなる。動物実験の研究も有用である。適切な投
薬レベルの決定は公知の方法で行われる。
【0123】 化合物はその他の毛髪再生剤と一緒に投与できる。該毛髪再生剤の投薬レベル
は前記の因子および組合せの有効度に依存する。
【0124】 実施例 以下の例はこの発明を例証しているだけで、それだけに限定しているわけでは
ない。他に注がない限り、全てのパーセンテージは最終合成成分の重量パーセン
トである。
【0125】 例1 (2S)−2−({1−1−オキソ−5−フェニル}−ペンチル−1−(3,
3−ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)ピロリジンの合成(化合物1) (2S)−2−(1−オキソ−4−フェニル)ブチル−N−ベンジルピロリジ
ン THF20mLに溶かした1−クロロ−4−フェニルブタン(1.78g;1
0.5mmol)を、還流液THF50mLに溶かしたマグネシウム削り屑0.
24g(10mmol)に加える。加え終わったら混合物を更に5時間還流し、
100mLのTHFに溶かしたN−ベンジル−L−プロリンエチルエステル2.
30g(10mmol)の還流液にゆっくりと加える。更に2時間還流して混合
物を冷却し、5mLの2N HClで処理する。反応混合物をエーテル(100
mL)で希釈し、飽和NaHCO3、水およびブラインで洗浄する。生成物を乾
燥、濃縮、クロマトグラフにかけ、CH2Cl2:EtOAc 5:1で抽出し2
.05g(64%)のケトンのオイルを得る。1H NMR(CDCl3;300
MHz):1.49−2.18(m,8H);2.32−2.46(m,1H)
;2.56−2.65(m,2H);2.97−3.06(m,1H);3.1
7−3.34(m,1H);3.44−3.62(m,1H);4.02−4.
23(m,2H);7.01−7.44(m,10H)。
【0126】 (2S)−2−(1−オキソ−4−フェニル)ブチルピロリジン ケトン化合物(500mg)とパラジウムヒドロキサイド(20%炭素添加、
50mg)をパールシェーカーで40psiで一晩水素で処理する。触媒は濾過
して除去し、溶剤は真空で除去する。遊離アミンは黄色オイルとして得る(23
0mg;100%)。1H NMR(CDCl3;300MHz):1.75−2
.34(m,10H);2.55(m,2H);2.95(dm,1H);3.
45−3.95(m,1H);4.05(m,1H);7.37(m,5H)。
【0127】 (2S)−2−(1−オキソ−4−フェニル)ブチル−1−(1,2−ジオキ
ソ−2−メトキシエチル)ピロリジン 0℃のCH2Cl2(20mL)に溶かした(2S)−2−(1−オキソ−4−
フェニル)ブチルピロリジン(230mg;1.0mmol)溶液にメチルオキ
サリルクロライド(135mg;1.1mmol)を滴下する。0℃で3時間攪
拌してその反応物を飽和NH4Clで急冷し、生成物を水とブラインで洗い、乾
燥、濃縮する。未精製の残差はシリカゲル塔で精製され、CH2Cl2:EtOA
c 20:1で抽出し、澄んだオイル(98%)として300mgのオキサメー
トを得る。1H NMR(CDCl3;300MHz):1.68(m,4H);
1.91−2.38(m,4H);2.64(t,2H);3.66−3.80
(m,2H);3.77,3.85(s,全3H);4.16(m,2H);4
.90(m,1H);7.16(m,3H);7.27(m,2H)。
【0128】 (2S)−2−({1−オキソ−5−フェニル}−ペンチル−1−(3,3−
ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)ピロリジン(1) −78℃に冷やされた無水エーテル(15mL)に溶かした上記オキサメート
(250mg;0.79mmol)溶液に1,1−ジメチルプロピル−マグネシ
ウムクロライド(エーテルに溶かした1.0M溶液0.8mL;0.8mmol
)を加える。−78℃で2時間混合物を攪拌後、2mLの飽和NH4Clを加え
て急冷し、次にEtOAc100mLを加える。生成物をブラインで洗い、乾燥
、濃縮し、シリカゲル塔で精製し、CH2Cl2:EtOAc 50:1で抽出す
ると、化合物1が、120mg澄んだオイルとして得られる。1H NMR(C
DCl3,300MHz):δ0.87(t,3H,J=7.5);1.22(
s,3H);1.25(s,3H);1.67(m,4H);1.70−2.3
3(m,6H);2.61(t,2H,J=7.1);3.52(m,2H);
4.17(t,2H,J=6.2);4.52(m,1H);7.16−7.4
9(m,5H)。C2231NO3−H2Oで計算した分析:C,70.37;H,
8.86;N,3.73。結果:70.48;H,8.35;N,3.69。
【0129】 例2 2−フェニル−1−エチル 1−(3,3―ジメチル1,2−ジオキソペンチル
)−2−ピペリジンカルボチオエートの合成 (10) メチル (2S)−1−(1,2−ジオキソ−2−メトキシエチル)−2−ピ
ロリジンカルボキシレート 乾燥メチレンクロライドに溶かしたL−プロリンメチルエステルヒドロクロラ
イド(3.08g;18.60mmol)溶液を0℃に冷却し、トリエチルアミ
ン(3.92g;38.74mmol;2.1eq)で処理する。生成したスラ
リーを窒素の雰囲気下で15分間攪拌して、メチレンクロライド(45mL)に
溶かしたメチルオキサリルクロライド(3.20g;26.12mmol)を滴
下する。生成混合物を0°Cで1.5時間攪拌する。固形物を除去するために濾
過をした後生成物をブラインで洗い、MgSO4上で乾燥し濃縮する。未精製の
残差は、シリカゲル塔で精製してヘキサンに溶かした50%エチルアセテートで
抽出し、赤みがかったオイル3.52g(88%)を得る。シス−トランス ア
ミド回転体の混合物のデータは、トランス回転体だった。1H NMR(CDC
3):δ1.93(dm,2H);2.17(m,2H);3.62(m,2
H);3.71(s,3H);3.79,3.84(s,全3H);4.86(
dd,1H,J=8.4,3.3)。
【0130】 メチル (2S)−1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルペンチル)−2
−ピロリジンカルボキシレート テトラヒドロフラン(THF)30mLに溶かしたメチル(2S)−1−(1
,2−ジオキソ−2−メトキシエチル)−2−ピロリジンカルボキシレート(2
.35g;10.90mmol)溶液を−78°Cに冷却し、THFに溶かした
1,1−ジメチルプロピルマグネシウムクロライドの1.0M溶液14.2mL
で処理する。均質な生成物を3時間−78℃で攪拌した後、混合物を飽和アンモ
ニウムクロライド(100ml)中に注ぎエチルアセテートで抽出する。生成物
を水で洗浄し、乾燥し、濃縮する。溶剤を除去して得られた未精製材料をシリカ
ゲル塔で精製し、ヘキサン中で25%エチルアセテートで抽出し、2.10g(
75%)のオキサメートを無色のオイルとして得る。1H NMR(CDCl3
:δ0.88(t,3H);1.22,1.26(s,各3H);1.75(d
m,2H);1.87−2.10(m,3H);2.23(m,1H);3.5
4(m,2H);3.76(s,3H);4.52(dm,1H,J=8.4,
3.4)。
【0131】 (2S)−1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルペンチル)−2−ピロリ
ジン−カルボキシリックアシッド メチル (2S)−1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルペンチル)−2
−ピロリジンカルボキシレート(2.10g;8.23mmol),1NLiO
H(15mL)とメタノール(50mL)の混合物を0℃で30分攪拌し、室温
で一晩攪拌する。この混合物を1NHClでpH1の酸性にして水で希釈し、1
00mLのメチレンクロライドに抽出する。生成抽出物をブラインで洗浄、濃縮
して、1.73g(87%)の亜鉛華の固体ができる。これはさらに精製する必
要はない。1H NMR(CDCl3):δ0.87(t,3H);1.22,1
.25(s,各3H);1.77(dm,2H);2.02(m,2H);2.
17(m,1H);2.25(m,1H);3.53(dd,2H,J=10.
4,7.3);4.55(dd,1H,J=8.6,4.1)。
【0132】 2−フェニル−1−エチル 1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペン
チル)−2−ピペリジンカルボチオエート (10) CH2Cl2(10mL)に溶かした(2S)−1−(1,2−ジオキソ−3,3
−ジメチルペンチル)−2−ピロリジン−カルボキシリックアシッド(241m
g;1.0mmol)の溶液に、ジシクロヘキシルカルボ−ジイミド(226m
g;1.1mmol)を加える。できた混合物を5分間攪拌した後、その溶液を
0℃に冷却して、CH2Cl2 5mlに溶かしたフェニルメルカプタン(138
mg;1.0mmol)と4−ジメチルアミノピリジン(6mg)の溶液で処理
する。混合物は攪拌しながら一晩室温にまで温める。固形物を濾過して除去し、
ろ過液を真空中で濃縮する。未精製残差は、蒸発クロマトグラフ(ヘキサン:E
tOAc 10:1)によって精製し、302mg(84%)の化合物10をオ
イルとして得る。1H NMR(CDCl3,300MHz):δ0.85(t,
3H,J=7.5);1.29(s,3H);1.31(s,3H);1.70
−2.32(m,6H);2.92(t,2H,J=7.4);3.22(t,
2H,J=7.4);3.58(m,2H);4.72(m,1H);7.23
−7.34(m,5H)。C2027NO3S−0.4H2Oで計算した分析:C,
65.15;H,7.60;N,3.80。結果:C,65.41;H,7.4
9;N,3.72。
【0133】 例3 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオ
キソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエートの合成 (9) メチル 1−(1,2−ジオキソ−2−メトキシエチル)−2−ピペリジン−
カルボキシレート 乾燥メチレンクロライド(100mL)に溶かしたメチルピペコレートヒドロ
クロライド(8.50g;47.31mmol)を0℃に冷却し、トリエチルア
ミン(10.5g;103mmol;2.1eq)で処理する。生成スラリーを
窒素雰囲気下で15分間攪拌した後、メチレンクロライド(75mL)に溶かし
たメチルオキサリルクロライド(8.50g;69.4mmol)を滴下する。
生成混合物を0℃で1.5時間攪拌し、固形物を除去するため濾過して生成物を
水洗、MgSO4で乾燥し、濃縮する。未精製残さはシリカゲル塔で精製し、ヘ
キサンに溶かした50%エチルアセテートで抽出して、赤みがかったオイル9.
34g(86%)を得る。シス−トランス アミド回転体の混合物のデータはト
ランス回転体だった。1H NMR(CDCl3):δ1.22−1.45(m,
2H);1.67−1.78(m,3H);2.29(m,1H);3.33(
m,1H);3.55(m,1H);3.76(s,3H);3.85,3.8
7(s,全3H);4.52(dd,1H)。
【0134】 メチル 1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルペンチル)−2−ピペリ
ジン−カルボキシレート テトラヒドロフラン(THF)75mLに溶かしたメチル 1−(1,2−ジ
オキソ−2−メトキシエチル)−2−ピペリジンカルボキシレート(3.80g
;16.57mmol)溶液を−78℃に冷却し、THFに溶かした1,1−ジ
メチル−プロピルマグネシウムクロライド1.0M溶液20.7mLで処理する
。精製した均一混合物を−78℃で3時間攪拌し、混合物を飽和アンモニウムク
ロライド(100mL)中に注ぎ、エチルアセテートで抽出する。生成物を水洗
し、乾燥、濃縮する。溶剤を除去して得た粗製材料をシリカゲル塔で精製し、ヘ
キサンに溶かした25%エチルアセテートで抽出して、3.32g(74%)の
オキサメートを無色のオイルとして得る。1H NMR(CDCl3):δ0.8
8(t,3H);1.21,1.25(s,各3H);1.35−1.80(m
,7H);2.35(m,1H);3.24(m,1H);3.41(m,1H
);3.76(s,3H);5.32(d,1H)。
【0135】 1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルペンチル)−2−ピペリジン−カ
ルボキシリックアシッド メチル 1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルペンチル)−2−ピペリ
ジンカルボキシレート(3.30g;12.25mmol),1NLiOH(1
5mL)とメタノール(60mL)の混合物を0℃で30分攪拌し、次に一晩室
温で攪拌する。混合物を1NHClでpH1の酸性にして、水で希釈し、100
mLのメチレンクロライドで抽出する。生成物をブラインで洗浄して濃縮すると
、2.80g(87%)の亜鉛華ができる。それは更に精製の必要がない。1
NMR(CDCl3):δ0.89(t,3H);1.21,1.24(s,
各3H);1.42−1.85(m,7H);2.35(m,1H);3.22
(d,1H);3.42(m,1H);5.31(d,1H)。
【0136】 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2−ジ
オキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート (9) CH2Cl2(10mL)に溶かした1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチ
ルペンチル)−2−ピペリジン−カルボキシリックアシッド(255mg;1.
0mmol)の溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド(226mg;1.1m
mol)を加える。生成混合物を5分間攪拌して0℃に冷却し、CH2Cl2
mlに溶かしたフェニルメルカプタン(138mg;1.0mmol)と4−ジ
メチルアミノピリジン(6mg)の溶液で処理する。混合物を一晩攪拌しながら
室温に温める。固形物を濾過して除去し、濾過液を真空中で濃縮する。未精製残
さを蒸発クロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 10:1)で精製して3
00mg(80%)の化合物9をオイルとして得る。1H NMR(CDCl3
300MHz):d 0.94(t,3H,J=7.5);1.27(s,3H
);1.30(s,3H);1.34−1.88(m,
【0137】 例4 3−フェニル−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2−
ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボキシレートの合成 (1) メチル (2S)−1−(1,2−ジオキソ−2−メトキシエチル)−2−ピ
ロリジンカルボキシレート 乾燥メチレンクロライドに溶かしたL−プロリンメチルエステルヒドロクロラ
イド(3.08g;18.60mmol)の溶液を0℃に冷却し、トリエチルア
ミン(3.92g;38.74mmol)で処理する。生成したスラリーを窒素
雰囲気下で15分攪拌し、メチレンクロライド(45ml)に溶かしたメチルオ
キサリルクロライド(3.20g;26.12mmol)に滴下する。生成物を
0℃で1.5時間攪拌する。固形物を除去するため濾過し、生成物を水洗してM
gSO4で乾燥し、濃縮する。未精製残さをシリカゲル塔で精製し、ヘキサンに
溶かした50%エチルアセテートで抽出して、3.52g(88%)の赤みがか
ったオイルを得る。シス−トランス アミド回転体の混合物を調査した結果トラ
ンス回転体のデータが得られた。1H NMR(CDCl3):d 1.93(d
m,2H);2.17(m,2H);3.62(m,2H);3.71(s,3H
);3.79,3.84(s,全3H);4.86(dd,1H,J=8.4,
3.3)。
【0138】 メチル (2S)−1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルペンチル)−
2−ピロリジンカルボキシレート テトラヒドロフラン(THF)30mlに溶かしたメチル (2S)−1−(
1,2−ジオキソ−2−メトキシエチル)−2−ピロリジンカルボキシレート(
2.35g;10.90mmol)の溶液を−78℃に冷却し、THFに溶かし
た1,1−ジメチルプロピルマグネシウムクロライド1.0M溶液14.2ml
で処理する。生成した均一混合物を−78℃で3時間攪拌し、混合物を飽和アン
モニウムクロライド(100ml)に注ぎ込み、エチルアセテートで抽出する。
生成物を水洗し、乾燥して濃縮する。溶剤を除去して得られた未精製材料をシリ
カゲル塔で精製し、ヘキサンに溶かした25%エチルアセテートで抽出すると、
2.10g(75%)の無色のオキサメートを得る。1H NMR(CDCl3
:d 0.88(t,3H);1.22,1.26(s,各3H);1.75(
dm,2H);1.87−2.10(m,3H);2.23(m,1H);3.
54(m,2H);3.76(s,3H);4.52(dm,1H,J=8.4
,3.4)。
【0139】 (2S)−1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルペンチル)−2−ピロ
リジンカルボキシリックアシッドの合成 メチル (2S)−1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルペンチル)−
2−ピロリジンカルボキシレート(2.10g;8.23mmol),1NLi
OH(15ml)とメタノール(50ml)の混合物を0℃30分間攪拌し、室
温で一晩攪拌する。混合物を1NHClでpH1の酸性にして、水で希釈し、1
00mlのメチレンクロライドで抽出する。生成物をブラインで洗浄して濃縮し
1.73g(87%)の亜鉛華の固体を得る。これは更に精製する必要はない。 1 H NMR(CDCl3):d 0.87(t,3H);1.22,1.25(
s,各3H);1.77(dm,2H);2.02(m,2H);2.17(m
,1H);2.25(m,1H);3.53(dd,2H,J=10.4,7.
3);4.55(dd,1H,J=8.6,4.1)。
【0140】 3−フェニル−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2−
ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボキシレート (1) メチレンクロライド(20ml)に溶かした、(2S)−1−(1,2−ジオ
キソ−3,3−ジメチルペンチル)−2−ピロリジンカルボキシリックアシッド
(600mg;2.49mmol),3−フェニル−1−プロパノール(508
mg;3.73mmol),ジシクロヘキシルカルボジイミド(822mg;3
.98mmol),カンフォルスルフォニックアシッド(190mg;0.8m
mol)および4−ジメチルアミノピリジン(100mg;0.8mmol)の
混合物を、窒素雰囲気下で一晩攪拌する。反応混合物はセリットで濾過して固形
物を除去し、真空中で濃縮する。未精製材料は蒸発塔(ヘキサンに溶かした25
%エチルアセテート)で精製し、例1の無色オイル720mg(80%)を得る
1H NMR(CDCl3):d 0.84(t,3H);1.19(s,3H
);1.23(s,3H);1.70(dm,2H);1.98(m,5H);
2.22(m,1H);2.64(m,2H);3.47(m,2H);4.1
4(m,2H);4.51(d,1H);7.16(m,3H);7.26(m
,2H)。
【0141】 図1 GPI 1046は網膜の神経節細胞を網膜の虚血から起こる変質に対して保
護する。 側面がひざ状に曲がった神経核の中に双方からのフルオロゴールドを注射する
ことによって、大人のねずみの網膜神経節細胞を逆ラベルする。普通のねずみの
網膜中で分類された神経節細胞は、暗い背景に対して白い外郭のように見える(
図1A)。完全な網膜の虚血は、眼球中の圧力が動脈血の圧を越えるまで、それ
ぞれの眼球の網膜のガラス質腔に普通の食塩水を注射することによって起こる。
虚血エピソードの28日後に、網膜神経節細胞の広範囲にわたる変質が、フルオ
ロゴールドで分類した細胞密度の大幅な減少によって明らかになる(図1B)。
虚血エピソードの1時間前(10mg/kg)と次の4日間10mg/kg/日
のGPI 1046投与で、多くの傷つきやすい神経節細胞集団の目覚しい保護
を行った(図1C)。
【0142】 図2 GPI 1046は、網膜の虚血から起こる視神経軸索突起やミエリンの変質
を防ぐ。 同じ網膜の虚血による視神経の問題の試験で、GPI 1046が虚血による
変質から視神経要素を劇的に保護することを明らかにしている。視神経の断面に
エポンをはめ込んで着色するトルイジンブルーが、普通のねずみの視神経におけ
るミエリンさや(白い円筒)と視神経軸索突起(黒い中芯)の詳細をあばいた。
1時間の網膜虚血エピソードをして28日後に調査した媒体治療による視神経は
、視神経軸索突起の減少した密度と、多くの変質したミエリンの外観(透明に白
く詰まった芯)によって特徴付けられる。GPI 1046での治療は、大部分
の視神経軸索突起を変質から防ぎ、又変質したミエリンの密度を劇的に減少した
【0143】 図3 GPI 1046は、視神経切断後、網膜神経節細胞の消滅に対して適当な保
護を与える。 眼球から5mmの視神経の完全切断は、網膜神経節細胞の大きな変質をつくり
、損傷90日後で普通の神経節細胞数の>87%の損失となる(表5)。変質細
胞の破片を消化してフルオロゴールドのラベルを取り上げる小グリア細胞集団の
間で、媒体で治療した事例(大きな白い形状)には、フルオロゴールドであらか
じめ分類した神経節細胞は少ししか存在しない(図3A)。14日間のGPI
1046での治療で、切断後90日間生き延びた網膜神経節細胞の密度は少しは
増加したが激しくは増加しなかった(表5)。しかし、切断後最初の28日間G
PI 1046で治療したものは、傷つきやすい神経節細胞集団の12.6%と
いう適度ではあるがしかし重要な保護を行った(表5,図3B)。
【0144】 図4 GPI 1046の治療を継続すると、視神経軸索突起切断後の変質過程に大
きな影響を与える。 同様な事例から、視神経切断基部での視神経軸索突起密度の調査が、GPI
1046の治療によってより劇的な保護がもたらされたことを明らかにした。切
断後90日では神経節細胞軸索突起は、視神経内に少数しか残留せず(図4B)
通常の数の5.6%しかない。軸索突起の損失は、網膜神経節細胞の消滅と退化
、即ち小さな残存神経節細胞集団の〜70%の軸索突起が網膜自体に「死んで戻
る」という両方をもたらす(表5)。視神経切断後最初の14日間GPI 10
46で治療すると、視神経軸索突起の5.3%という小さいが重要な保護をする
(図4D,表5)、しかし28日間GPI 1046を同量投与した治療では、
余備の網膜神経節細胞の大部分(81.4%)の視神経軸索突起を保護した(図
4C,表5)。
【0145】 図5 GPI 1046の治療は、神経節細胞よりも視神経軸索突起に大きな影響を
与える。 この総括図は、図3の神経節細胞保護と視神経軸索突起保護の高出力顕微鏡写
真(図5AおよびB,上部区画)である。28日間のGPI 1046治療で、
大、特に中、小直径の視神経軸索突起の密度に著しい増加があった(図5Cおよ
びD,下部区画)。
【0146】 図6 視神経切断後28日間GPI 1046で治療すると、切断基部のミエリンの
変質を防ぐ。 ミエリンベースの蛋白免疫性組織学では、神経繊維束を普通の視神経内ミエリ
ン化軸索突起の(暗く表した「島」)と呼んでいる(図6A,上部左)。切断9
0日後、ミエリンの広範囲にわたる変質が媒体で治療した事例の中に見られ、神
経繊維束組織の消失と多くの大密度の変質ミエリン体の外観が特徴である(図6
B,上部右)。視神経切断後最初の14日間GPI 1046で治療しても、ミ
エリンの変質は変わらず(図6C,下左区画)、ミエリン密度で1.6%という
微々たる量の回復しか生じない。視神経切断後最初の28日間GPI 1046
での治療を伸ばすと、視神経の神経繊維束基部でのミエリンベース蛋白に対し神
経繊維束の劇的な保存が生じ、変質ミエリン体の密度が減少し(図6D,下右区
画)、ミエリン密度を‘70%も回復する(表5)。
【0147】 図7 FKBP−12免疫性組織学では、視神経繊維束の間にあってミエリンや視神
経軸索突起をつくる細胞である(繊維状突起のある大きな黒ずんだ細胞)をオリ
ゴデンドログリアと呼んでいる。
【0148】 図8 視神経切断後28日間GPI 1046で治療すると末端基部でのミエリンの
変質を防ぐ。 視神経を完全に切断すると、末端部(神経節細胞体から分離した軸索突起片)
の変質とミエリンさやの変質をきたす。ミエリンベースの蛋白免疫性組織学は、
切断後90日(図8B)で殆ど全部の神経繊維束組織(普通の視神経内に存在す
る)が消滅し、高密度の変質ミエリン体が存在することを明らかにしている。量
的に表示すると、切断した末端基部の断面積は31%収縮し、ミエリンの約1/
2が消失する(表5)。切断後最初の14日間GPI 1046で治療すると、
変質ミエリン体の密度は高いまま残るが、末端基部の収縮は防げないがミエリン
密度は少し増加する(図8C,表5)。最初の28日間GPI 1046で治療
すると、ミエリン表示の神経繊維束パターンを劇的に保護し、変質ミエリン体の
密度を下げ、切断神経の末端基部の断面収縮を防ぎ、ミエリンの水準を普通の水
準である〜99%まで維持する(図8D,表5)。
【0149】 図9 糖尿病誘発ストレプトゾトシンの発症後8週間で始めたGPI 1046によ
る28日間の治療は、網膜内外における神経導管化の範囲を減少させ、内部核層
(INL)や神経節細胞層(GCL)内の神経単位を変質から防ぐ。 接線方向の網膜部分に着色したクレシルバイオレットのイメージで、周核が3
層になっていることがわかる(図9A)。ストレプトゾトシンで治療し媒体だけ
を投与した(図9B)動物の網膜は、ONLとINLの細胞の消失、外側基部層(
ONLとINLの間の暗い部分)の厚みの減少、およびINL、OPL、ONL
と光受容器層(PR、ONL上の灰色に縮んだ区域)中の網膜血管のサイズと密
度において劇的な増加を示す。GPI 1046の治療は、PR、ONL、OP
LおよびINL中の神経導管化を減ずる(即ち血管の増殖を防ぐ)。GPI 1
046は、ONL中の神経単位の消失を防がない様だが、ストレプトゾトシンと
媒体で治療したコントロールに比べて、INLとGCL両方の神経単位の消失は
減らす様だ。
【0150】 例5 生体内での網膜神経節細胞と視神経軸索突起のテスト 網膜神経節細胞と視神経軸索突起の変質減少又は保護の範囲は、視神経への機
械的ダメージをシミュレートするのに、外科的に視神経の切断を利用した視力消
失モデルで決まる。網膜神経節細胞の神経保護や視神経軸索突起の密度に対する
いくつかの神経免疫フィリンFKBPリガンドの効果は、14日間と28日間の
神経免疫フィリンFKBPリガンドの治療を比較して実験的に決められる。網膜
神経節細胞や視神経軸索突起に対する神経免疫フィリンFKBPリガンドの治療
効果は、相互に関連している。
【0151】 手術手順 大人でオスのスプレイグドーリーねずみ(生後3ヶ月,225−250g)を
ケタミン(87mg/kg)とキシラジン(13mg/kg)の混合液で麻痺さ
せる。網膜神経節細胞は、双方からの定位置注射で、LGNd(ポストβで4.
5mm,側面で3.5mm,脳脊髄硬膜下4.6mm)と同等のものであるとこ
ろの逆行的に輸送されたマーカーフルオロゴールド(FG,生食中に2.5%液
0.5μl)によりあらかじめラベルする。4日後FGで識別したねずみに、眼
窩後方4−5mmの内側眼縁部視神経切断を双方向から顕微外科的におこなう2
回目の手術を施す。
【0152】 実験に使う動物は、1グループ当たり6匹のねずみ(12個の眼球)で、6グ
ループに分ける。1つのグループが14日間神経免疫フィリンFKBPリガンド
(PEG媒体中10mg/kg/日 sc(20%プロピレングリコール,20
%エタノール,および60%サリン))を受ける。2番目のグループも同じ神経
免疫フィリンFKBPリガンドの投与を28日間受ける。それぞれの治療グルー
プには、まがいものグループと手術して切断し14日又は28日間媒体だけを投
与したグループがある。
【0153】 全ての動物は、視神経切断後90日で殺し、心膜の周囲をフォルマリン漬けに
する。全ての眼球と視神経基部は除去する。視神経の脈管構造が破損しているか
もしれないし、FGラベリングが網膜中になかったりするかもしれないため、事
例は研究から除外する。
【0154】 網膜の神経節細胞のカウント 網膜は眼球から除去し、全載分析に供する。それぞれのグループに対し濃厚で
強くラベルした5個の眼球が20倍の水晶体を使って量的分析用に選定する。中
央部網膜の5つの部分(視神経先端に向かって3−4mm放射状に配置されてい
る)からデジタルな映像を得る。FGで印した大(>18μm)、中(12−1
6μm)、小(<10μm)神経節細胞と小グリア細胞を、1事例当たり5つの
400μm×400μm区域内、グループ当たり5事例でカウントする。
【0155】 視神経の調査 基部および末端部の視神経の切り株を識別し、測定し、30%サックロースサ
リンに移す。5つの神経基部の切り株をブロックしてチャックに固定し、10ミ
クロンの横断面を冷却器上で切り、1セット当たり10個のうち1個を保存する
。眼窩の後ろ1−2mmの区域を含む部分をRT97神経繊維免疫性組織に反応
させる。視神経の軸索突起密度の分析は、63倍のオイル浸漬水晶体即ちデイジ
81カメラと、シンプル映像分析プログラムを使って行う。RT97視神経軸索
突起は神経当たり3つの200μm×200μm区域中で数える。この神経区域
は又、それぞれの事例に対し10倍で決める。
【0156】 表5と6にグラフで示したごとく、神経免疫フィリンFKBPリガンドによる
14日間のコースは、視神経切断後28日後に観察される網膜神経節細胞の適当
な神経保護を行なう。しかしながら、切断後90日までは、神経節細胞数のほん
の5%だけが生存する。
【0157】 視神経切断90日後視神経の切断基部に残存する軸索突起数は、媒体だけ又は
神経免疫フィリンFKBPリガンド投与による14日間の治療を受けた動物グル
ープ中で、生き延びた神経節細胞数の約半分を示す。これらの結果は、切断した
神経節細胞軸索突起の半分以上が視神経先端から引っ込んで、視神経切断後最初
の14日間の神経免疫フィリンFKBPリガンドの治療は、この引っ込みを抑え
るのに不充分であるということを示している。
【0158】 表5および6のグラフで示した様に、28日間の治療コースの間に神経免疫フ
ィリンFKBPリガンドの投与を更に伸ばすと、網膜の神経節細胞の神経保護が
適当に増加する。傷つきやすい網膜神経節細胞数の約12%が保護さる。余備視
神経軸索突起密度の似たような釣り合い(〜50%)が見られる。これらの結果
は、神経免疫フィリンFKBPリガンドの治療期間を切断後28日に伸ばすと、
全ての生き残った網膜神経節細胞集団に対して、損傷した軸索突起の退化を本質
的に完全に抑えるというすばらしい結果を示している。補足的な結果は表7と8
に示す。
【0159】
【表5】
【0160】
【表6】
【0161】
【表7】
【0162】
【表8】
【0163】 例6 網膜黄班の退化を患っている患者がいるが、上記に特定した誘導体それのみ、
又は、その他の1つ又はそれ以上の新要素と組み合わせるか、又は同じものを含
んだ調合薬を患者に投与できる。視力損失の軽減、視力退化の保護および視力再
生の促進、またはそのいずれかは、次のような治療でできることが期待されてい
る。
【0164】 例7 緑内障を患い、視神経の円板カッピングが起こって神経繊維を損傷する患者が
いるが、上記に特定した誘導体それのみ、又は、その他の1つ又はそれ以上の新
要素と組み合わせるか、又は同じものを含んだ調合薬を患者に投与できる。視力
損失の軽減、視力退化の保護および視力再生の促進、またはそのいずれかは、次
のような治療でできることが期待されている。
【0165】 例8 白内障を患って手術を受けたい患者がいるが、以下のような手術、上記に特定
した誘導体それのみ、又は、その他の1つ又はそれ以上の新要素と組み合わせる
か、又は同じものを含んだ調合薬を患者に投与できる。視力損失の軽減、視力退
化の保護および視力再生の促進、またはそのいずれかは、次のような治療ででき
ることが期待されている。
【0166】 例9 糖尿病網膜症に関連する網膜への血液供給の減退又は停止、虚血性視神経障害
、又は網膜動脈又は静脈閉塞を患っている患者がいるが、上記に特定した誘導体
それのみ、又は、その他の1つ又はそれ以上の新要素と組み合わせるか、又は同
じものを含んだ調合薬を患者に投与できる。視力損失の軽減、視力退化の保護お
よび視力再生の促進、またはそのいずれかは、次のような治療でできることが期
待されている。
【0167】 例10 網膜剥離を患っている患者がいるが、上記に特定した誘導体それのみ、又は、
その他の1つ又はそれ以上の新要素と組み合わせるか、又は同じものを含んだ調
合薬を患者に投与できる。視力損失の軽減、視力退化の保護および視力再生の促
進、またはそのいずれかは、次のような治療でできることが期待されている。
【0168】 例11 ぶどう膜炎または結膜炎で起こる炎症が原因の組織損傷を患っている患者がい
るが、上記に特定した誘導体それのみ、又は、その他の1つ又はそれ以上の新要
素と組み合わせるか、又は同じものを含んだ調合薬を患者に投与できる。視力損
失の軽減、視力退化の保護および視力再生の促進、またはそのいずれかは、次の
ような治療でできることが期待されている。
【0169】 例12 慢性又は急性紫外線暴露で起こった光受容器の損傷を患っている患者がいるが
、上記に特定した誘導体それのみ、又は、その他の1つ又はそれ以上の新要素と
組み合わせるか、又は同じものを含んだ調合薬を患者に投与できる。視力損失の
軽減、視力退化の保護および視力再生の促進、またはそのいずれかは、次のよう
な治療でできることが期待されている。
【0170】 例13 視神経の神経炎を患っている患者がいるが、上記に特定した誘導体それのみ、
又は、その他の1つ又はそれ以上の新要素と組み合わせるか、又は同じものを含
んだ調合薬を患者に投与できる。視力損失の軽減、視力退化の保護および視力再
生の促進、またはそのいずれかは、次のような治療でできることが期待されてい
る。
【0171】 例14 「目が乾く」機能障害という組織損傷を患っている患者がいるが、上記に特定
した誘導体それのみ、又は、その他の1つ又はそれ以上の新要素と組み合わせる
か、又は同じものを含んだ調合薬を患者に投与できる。視力損失の軽減、視力退
化の保護および視力再生の促進、またはそのいずれかは、次のような治療ででき
ることが期待されている。
【0172】 例15 視神経切断から起こる退化から網膜神経節細胞軸索突起を守る種々の免疫フィ
リンリガンド系シリーズは、表9に示す。
【0173】
【表9】
【0174】 例16 FKBP神経免疫フィリンリガンドGPI−1046は、網膜神経節細胞の生
残を高め、視神経切断から起こる軸索突起の退化を抑制する。 哺乳類の視神経切断は短期不全型に終わるが、大部分の軸索切断した神経細胞
は死に、多くの残存神経節細胞からの軸索突起は、視神経先端を越えて退化する
。この例は、視神経切断に次いで起こるGPI−1046の神経保護効果を試験
するために設計される。
【0175】 大人でオスのスプレイグドーレイねずみの網膜神経節細胞に、LGNDへのフ
ルオロゴールドの注射によって逆ラベルし、4日後に視神経を眼球の背後5mm
で切断する。動物のグループは、GPI−1046 10mg/kg/日 s.
c.または28日間の媒体を受けた。全ての実験動物とコントロールは、切断後
殺された。
【0176】 RT97神経繊維免疫性組織学で見られるごとく、90日間でFGでラベルし
た神経節細胞集団の−10%だけが生き延びるが、それら神経細胞の半分未満が
視神経の先端を越えて延びる軸索突起を維持する。GPI−1046治療は、2
5%の神経節細胞集団を残して適度な細胞神経保護をもたらし、切断された神経
の切断基部に、実質的に全て保護された神経細胞の軸索突起を保存する。それら
の結果は、FKBP神経免疫フィリンリガンドGPI−1046は、CNS区域
の障害に次いで起こる病的プロセスに、根本的な変更をもたらすということを示
している。
【0177】 これらの結果は又、小分子のFKBP神経免疫フィリンリガンドGPI 10
46は、培養細胞中で神経の成長を高め、周辺神経の再生を高め、部分的な求心
路遮断に次いで起こるCNS内の発芽を刺激するということを示している。
【0178】 例17 神経免疫フィリンリガンドは、障害がストレプトゾトシン誘発の糖尿病と関係
付けられる周辺感覚伝達神経障害からの回復を促進する。 周辺神経障害は、糖尿病患者のおそらく30−40%がかかっているタイプ2
の糖尿病合併症で一般に体を衰弱させる。神経成長要素(NGF)のような神経
組織要素は、周辺神経システム(PNS)の発育中または大人の神経細胞の生き
残りを促進し、また糖尿病の周辺神経障害の治療に評価されてきた。小分子のG
PI−1046のような神経免疫フィリンリガンドFKBP−12の選択的軸索
突起のいくつかは、中央および周辺の神経システムの修復と再生を促進すること
が示されている(Proc.Nat’1.Acad.USA94、2019−2
024、1997)。
【0179】 この例では、GPI−1046の潜在的な治癒効果は、ストレプトゾトシン誘
発糖尿病のねずみでの感覚伝達作用を改善する能力が評価された。この過程では
ストレプトゾトシン(65mg/kg i.v.)の注射をしたオスのウイスタ
ねずみを使った。血糖値が最初の3週間毎と試験の最後の週に測られた。動物は
、週毎に、通常型ホットプレートとテールフリック装置試験要領を使って、感覚
伝達神経障害を評価した。6週間後にGPI−1046または媒体で治療を行っ
た。
【0180】 ホットプレートとテールフリック装置を使った挙動テストが、GPI−104
6 10mg/kg s.c.で6週間治療した障害動物に潜在的な改善がある
ことを、この結果は明示した。この結果が又、GPI−1046が糖尿病の感覚
伝達神経障害の行動後遺症を改善し、糖尿病の周辺神経障害を患う患者にある程
度の救いをもたらすかもしれないことを示した。
【0181】 モーリスの水迷路と老化と記憶テスト手順 年取ったケッシ類動物は、2つの選択をする修正T迷路の空間区別、円形プラ
ットフォーム任務の空間区別、受身回避、円形迷路任務および水のプール中の航
法を含む種々の行動任務のしぐさで個々に際立った相違を示す。
【0182】 それら全ての任務において、年老いたねずみとマウスの比率は殆ど大部分の若
いコントロール動物と同様であるが、他の動物は、若い動物と比較して記憶機能
に激しい減退を示す。例えば、Fischerとその仲間は、ねずみの比率が年
齢と共に航法で激しい減退を示していて、(Fischer他、1991b)で
全生後12ヶ月の8%、生後18ヶ月の45%、生後24ヶ月の53%、そして
全生後30ヶ月の90%のねずみが、若いコントロールに関係あるモーリス迷路
任務の空間取得に減退を示す。
【0183】 特にケッシ類動物の年よりの間の空間認識と記憶の低下は、人間の老人痴呆と
相互依存関係にあると興味を抱かせる動物モデルとして、多くの研究者によって
認められている。海馬の中のコリン作動機能は、ケッシ類動物の空間認識要素と
して広く研究されてきた。そして海馬のコリン作動機能の低下は、認識と記憶の
減退の増加と並行して顕著になっている。さらに他の神経伝達システムは、ドー
パミン作動性の、ノルアドレナリン作動性の、セロトニン作動性の、そしてグル
タミン酸作動性のシステムのごとく、空間認識に寄与し加齢によって低下すると
いわれている。
【0184】 また、海馬を長期間に渡って機能を高めておくこと(LTP)と誘導が年齢に
関係して欠損する、シータリズム頻度の減少、海馬の場所単位の経験に依存する
柔軟性の低下、海馬の蛋白キナーゼCの減少に関するレポートは、ケッシ類動物
では1つの基本的な神経障害は年齢に関係した挙動減退の原因として特定できな
いという概念と容認状態にある。しかしながら年取ったケッシ類動物の記憶機能
を改善するため行った種々の治癒効果実験アプローチは、コリン作動性の仮説に
対して傾いている。
【0185】 モーリスの水迷路は、実験動物において空間の記憶形成と保持の評価に広く使
われている。このテストは水タンク中の水没避難プラットフォームの位置を確か
めるため空間の視覚情報を利用する動物の能力に依存する。タンクそれ自体がで
きるだけ空間で形が見えないことが大切で、そのためプラットフォームはいつも
形が円形で、側面は滑らかに色は均一な暗い色に保つ。水は無毒の色の顔料又は
粉ミルクで不透明にする。これは、実験者によって特別に与えられたより多くの
距離の視覚的暗示または内部迷路の暗示だけを使って動物が潜水するのを保証す
るためである。
【0186】 タンクは動物が自由に泳げる深さに水を入れる。普通のマウスやねずみは、テ
ストの泳ぐ部分に対しては嫌悪感を持っていて、暖房した休憩ケージに行ける避
難プラットフォームに登ってそこに残ろうとする。
【0187】 もしもプラットフォームが見えると(即ち水面上)、タンク中におかれた動物
は、すばやくプラットフォームに向かってそこに登ることを覚える。見えるプラ
ットフォームでのテストは、実験動物はめくらではなく任務を行うのに充分なモ
ーチベーションとスタミナを示すことを請合うが、年取ったケッシ類動物を含ん
だ実験ではこれは大事なことである。もしもプラットフォームが見えないと(即
ち水面直下)、普通の動物は試験タンク中の帰巣本能で、試験室中の距離視覚暗
示を使うことを覚え、プラットフォームがタンク中に置かれると、そのだいたい
の位置に向かいプラットフォームが見つかるまでその区域の中を旋回する。
【0188】 動物の通り道、スピード、および泳いだ時間は、後のコンピュータ分析のため
に天井カメラで追跡される。何回かの成功トライアルで、タンク中の場所から見
えないプラットフォームまで泳いだ時間又は使った時間の低下として空間認識が
明らかにされる。
【0189】 このテストは、空間記憶のいくつかの面の評価に使われる:a)暗示任務の取
得、ここでは、1つの視覚暗示を直接避難プラットフォームと連結させるという
動物の能力は、皮質から成る機能に依存する(すなわち、1つのボールが避難プ
ラットフォームの上からつるされると、動物はプラットフォームを見つけるため
に、この暗示に従うことを覚える);b)空間任務の取得、ここでは、距離視覚
暗示の組み合わせに基づいて水に沈んだ避難プラットフォームの位置を覚える動
物の能力は、海馬の機能に依存する(すなわち、動物は、ペーパーと塔のディス
ペンサをドアと天井のランプに目視的に整列させることによって、タンク中の位
置を三角形にすることによって覚える);c)うまいこと習得した空間任務の保
持、これは圧倒的に皮質の機能に依存する(すなわち、動物は数週間以上プラッ
トフォームの空間位置を覚えておかなければならない);d)海馬に依存する逆
転任務、ここでは動物は新しい空間プラットフォームの位置を再取得しなければ
ならない(すなわち、水泳トライアルの間にプラットフォームを新しい場所に移
動し、動物は前の検索戦略を捨てて、新しい検索戦略を立てなければならない)
【0190】 これらモーリス水迷路の種々の変更は、次々に同じセットの実験動物に適用さ
れ、それらの空間記憶挙動と通常の加齢による低下について完全な特徴づけを行
う。更に、そのような一連の記憶テストは、空間記憶の取得と保持に含まれた特
定頭脳システムの完全な機能状態に光りを当てる(例えば、海馬のコリン作動性
の障害のあるねずみは、数週間前に覚えたプラットフォームの位置を覚えている
かもしれないが、古いプラットフォームを取り除いた後そのプラットフォームの
位置を覚えつづける)。
【0191】 例18 年取ったケッシ類動物の空間認識と記憶に長期にわたるGPI−1046治療
をした影響 この例は、年取ったケッシ類動物の空間認識と記憶に、組織的に利用できるF
KBP−リガンドによって長期にわたるGPI−1046治療をした影響を示す
【0192】 この過程では、(若い)生後3ヶ月と生後18−19ヶ月の(年取った)オスマ
ウスC57BLと6N−Niaを使った。 これらのマウスは、良く知られ慣習的なモーリス水迷路で、4トライアル/日
、3−4日間、目に見えるプラットフォームの訓練によって慣らされた。その後
の空間取得テストは次の様に行った:全てのマウスに、5日間4トライアル/日
(ブロック)を行う。最高水泳時間は90秒。もしも彼等4−5ブロックの取得
状態のしぐさが、「若い」マウスの平均以上の>1 S.D.であると、年取っ
たマウスを老年減退グループに割り振り、もしも彼等のしぐさが、「若い」マウ
スの平均以下の<0.5 S.D.であると、「年を取っても減退しない」グル
ープに割り振る。年取ったグループは、そのときに統計的に似通った「GPI−
1046」と「媒体」グループに分割する。
【0193】 10mg/kg GPI−1046による毎日の治療は、取得訓練終了後3日
で始め、保持テストを通して継続する。保持テストは、取得テストと同じ方法を
使って投与3週後に始める。水泳距離(cm)は、分析ファクタとしてグループ
とブロック(1−5)を含む7×5 ANOVAの中で分析され、ブロックは反
復単位として扱う。
【0194】 計画した対比が、「若い」グループと「老減退−媒体とGPI−1046」で
治療したグループ間には、取得相がそれぞれF1.58=26.75、P=0.00
01およびF1.58=17.70、P=0.0001の終了時点で、著しい相違が
あるということを明らかにしたと、この結果は示している。一方、2つの「年取
って減退した」グループF1.58=0.67、P=0.42の間には著しい差はな
い。しかしながら、保持テストの間では、「老減退−媒体」で治療した動物のし
ぐさは、F1.69=8.11、P=0.006およびF1.69=25.45、P=0
.0001である「老減退GPI−1046」や「若い」動物よりも著しく鈍い
。「若い」グループと「老減退GPI−1046」で治療したグループの間には
、保持相F1.69=3.09、P=0.08でもはや統計的に著しい差はない。総
括すると、GPI−1046での組織的な治療は、年齢に関係する空間記憶が減
退したマウスの空間記憶挙動を著しく高める。
【0195】 この発明は以下のごとく記されているが、同一の事が幾通りにも書けることは
明らかである。そのような変化は、発明の精神と意図からの乖離とはみなされず
、全てそのような書き換えは次のクレームの範疇に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 A、BおよびCは、GPI 1046が、網膜の神経節細胞が網膜の虚血から
おこる変質に対して保護することを示す。
【図2】 GPI 1046が、虚血からおこる視神経軸索突起やミエリンの変質を防ぐ
ことを示す。
【図3】 GPI 1046が、視神経切断後網膜の神経節細胞の消滅に対して適当な保
護を与えることを示す。
【図4】 GPI 1046の治療を継続すると、視神経軸索突起切断後の変質過程に大
きな影響を与えることを示す。
【図5】 GPI 1046治療は、神経節細胞よりも視神経軸索突起に大きな影響を与
えることを示す。
【図6】 視神経切断後28日間GPI 1046で治療すると切断基部のミエリンの変
質を防ぐことを示す。
【図7】 免疫性組織学では、FKBP−12を視神経繊維束と視神経軸索突起の間にあ
って、ミエリンをつくる細胞をオリゴデンドログリア(繊維状の突起のある大き
な黒ずんだ細胞)と呼んでいる。
【図8】 視神経切断後28日間GPI 1046で治療すると末端基部でのミエリンの
変質を防ぐことを示す。
【図9】 糖尿病を誘発するストレプトゾトシンの開始後8週間で始めたGPI 104
6による28日の治療は、網膜内外における神経導管化の範囲を減少させ、内部
核層(INL)や神経節細胞層(GCL)内の神経単位を変質から防ぐことを示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/4439 A61K 31/4439 4C069 31/445 31/445 4C086 31/4523 31/4523 31/5375 31/5375 31/54 31/54 A61P 27/02 A61P 27/02 37/06 37/06 43/00 101 43/00 101 171 171 C07D 211/60 C07D 211/60 233/02 233/02 265/30 265/30 277/06 277/06 279/12 279/12 401/12 401/12 417/12 417/12 // C07M 7:00 C07M 7:00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ, LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,M G,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT ,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL, TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,VN,Y U,ZA,ZW (72)発明者 ザウアー, ハンスヨルグ アメリカ合衆国 メリーランド 20901 シルヴァー スプリング ロレーン アヴ ェニュー 10617 (72)発明者 ハミルトン, グレゴリー, エス. アメリカ合衆国 メリーランド 21228 カトンスヴィル フレデリック ロード 6501 (72)発明者 シュタイナー, ジョゼフ, ピー. アメリカ合衆国 メリーランド 21048 フィンクスバーグ ルイスヴィル ロード 4150 Fターム(参考) 4C033 AB04 AB06 AB17 AB20 4C036 AA06 AA09 AA13 AA17 AA20 4C054 AA02 CC03 DD04 DD05 DD31 EE01 FF01 4C056 AA02 AB01 AC03 AD01 AE01 EA10 EB01 EC07 ED01 4C063 AA01 BB07 CC94 DD03 EE01 4C069 AA17 BB02 BB22 BD08 4C086 AA01 AA02 AA03 BB03 BC07 BC17 BC21 BC38 BC73 BC82 BC88 GA04 GA07 GA08 GA16 MA01 MA04 ZA33 ZB08 ZC61

Claims (78)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複素環チオエステルまたはケトンの有効量を投与することを
    含む動物における視覚障害治療、視力改善、記憶減退治療または記憶挙動改善方
    法。
  2. 【請求項2】 複素環チオエステルまたはケトンが免疫抑制的または非免疫
    抑制的であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 複素環チオエステルまたはケトンがFKBP−タイプの免疫
    フィリンに親和性を有していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 FKBP−タイプの免疫フィリンがFKBP−12であるこ
    とを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 視力障害が視覚減退、眼窩障害、涙分泌機関障害、瞼障害、
    結膜障害、角膜障害、白内障、虹彩管障害、網膜障害、視覚神経または視覚酵素
    反応障害、遊離基原因眼障害または眼病、免疫原因眼障害または眼病、眼傷害、
    眼病症状および合併症、眼傷害のいずれかであることを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 眼科学的な障害、病気または傷害なしに動物中の自然に起き
    る視力回復のためであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式Iの化合物 【化1】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であって: AとBとはそれに付加された窒素または炭素原子とともに5〜7員飽和または非
    飽和複素環を生成し、該複素環は窒素原子に加えて1以上のO、S、SO、SO 2 、N、NHまたはNR2異種原子を含んでおり; XはOまたはSであり; ZはS、CH2、CHR1またはCR13であり; WとYとは独立にO、S、CH2、またはH2であり; R1とR3とは独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C6直鎖または
    側鎖アルケニルであり、ここでアルキルまたはアルケニルは1以上の置換基によ
    り置換されており、該置換基は(Ar1n、C1−C6直鎖または側鎖アルキルま
    たは(Ar1nで置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C3−C8シク
    ロアルキル、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC3−C6シクロアルキルで
    置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニルおよびAr2からなる群から選ば
    れ; nは1または2であり; R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル、
    3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr1であり:該ア
    ルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ar1またはシクロアルケニルは非置換
    または1以上の置換基により置換されており、該置換基はC1−C4直鎖または側
    鎖アルキル、C2−C4直鎖または側鎖アルケニルおよびヒドロキシからなる群か
    ら独立に選ばれ; Ar1とAr2とは独立に脂環または芳香族、モノ−、ビ−または三環、カルボ−
    または複素環であって、該環は非置換または1以上の置換基により置換されてお
    り;該置換基はハロ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1−C6直鎖
    または側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ
    、C2−C4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる
    群から独立に選ばれ;各環のサイズは5〜8員であり;複素環がO、NおよびS
    からなる群から独立に選ばれる1〜6個の異種原子を含んでいることを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 モノ−または二環、カルボ−または複素環がナフチル、イン
    ドリル、フリル、チアゾリル、チエニル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニ
    ル、フルオレニルおよびフェニルからなる群から選ばれることを特徴とする請求
    項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式IIの化合
    物 【化2】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であって: nが1、2または3であり; XがOまたはSであり; ZはS、CH2、CHR1およびCR13からなる群から選ばれ; R1とR3はC1−C5直鎖または側鎖アルキル、C2−C5直鎖または側鎖アルケニ
    ルおよびAr1からなる群から独立に選ばれ;R1は非置換または1以上の置換基
    により置換され;該置換基はハロ、ニトロ、C1−C6直鎖または側鎖アルキル、
    2−C6直鎖または側鎖アルケニル、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、C2
    4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシ、アミノおよびAr1からなる
    群から独立に選ばれ; R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル、
    3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルおよびAr1からなる群か
    ら選ばれ; Ar1はフェニル、ベンジル、ピリジル、フルオレニル、チオインドリルまたは
    ナフチルであって、かつ非置換または1以上の置換基により置換され;該置換基
    はハロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ニトロ、C1−C6直鎖または側鎖ア
    ルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ、C2−C4
    ルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる群から独立に
    選ばれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 nが1であり;Xが0であることを特徴とする請求項9に
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 ZがCH2であることを特徴とする請求項10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 化合物が (2S)−2−({1−オキソ−5−フェニル}−ペンチル−1−(3,3
    −ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)ピロリジン; 3,3−ジメチル−1−[(2S)−2−(5−(3−ピリジル)ペンタノ
    イル)−1−ピロリジン]−1,2−ペンタンジオン; (2S)−2−({1−オキソ−4−フェニル}−ブチル−1−(3,3−
    ジメチル−1,2−ジオキソブチル)ピロリジン; (2S)−2−({1−オキソ−4−フェニル}−ブチル−1−(2−シク
    ロヘキシル−1,2−ジオキソエチル)ピロリジン; 2−({1−オキソ−4−フェニル}−ブチル−1−(3,3−ジメチル−
    1,2−ジオキソブチル)ピロリジン; 1−{(2S)−2−[5,5−ジ(4−フルオロフェニル)ペンタノイル
    ]−2−ピロリジン}−3,3−ジメチル−1,2−ペンタネオジン;および これらの薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物からなる群から選ばれ
    ることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 ZがSであることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 化合物が 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2−
    ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; (3−チオインドリル)メチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,
    2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(2−シクロヘキシル−1,2
    −ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(1−シクロペンチル−1,2
    −ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−フェニル−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2
    −ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3−ピリジル)−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル
    −1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−フェニル−1−プロピル (2S)−1−(2−シクロヘキシル−1,
    2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 4−フェニル−1−ブチル (2S)−1−(2−シクロヘキシル−1,2
    −ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 4−フェニル−1−ブチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2−
    ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3−ピリジル)−1−プロピル (2S)−1−(2−シクロヘキシ
    ル−1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3,3−ジフェニル−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−
    1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3,3−ジフェニル−1−プロピル (2S)−1−(2−シクロヘキシル
    −1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(パラ−メトキシフェニル)−1−プロピル (2S)−1−(3,3
    −ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3,3−ジ(パラ−フルオロ)フェニル−1−プロピル (2S)−1−(
    3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエ
    ート; 4,4−ジ(パラ−フルオロフェニル)ブチル 1−(3,3−ジメチル−
    2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(1−ナフチル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−
    オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 2,2−ジフェニルエチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−オキ
    ソペンタノイル)テトラヒドロ−1H−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピル (2S)−1−(
    3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエー
    ト; 3−(2−ナフチル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−
    オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3−クロロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル
    −2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピル (2S)−1−(
    3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエー
    ト; 3−(1−ビフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2
    −オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(2−フルオロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチ
    ル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3−フルオロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチ
    ル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(2−クロロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル
    −2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−
    ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート;およ
    び それらの薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物からなる群から選ばれ
    ることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 化合物が3,3−ジフェニル−1−プロピル (2S)−
    1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボ
    チオエートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物であるこ
    とを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 化合物が3−(1−ナフチル)プロピル (2S)−1−
    (3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエ
    ートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物であることを特
    徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】 化合物が2,2−ジフェニルエチル (2S)−1−(3
    ,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)テトラヒドロ−1H−2−ピロリジ
    ンカルボチオエートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物
    であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  18. 【請求項18】 化合物が3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]プ
    ロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−
    ピロリジンカルボチオエートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび
    溶媒和物であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 【請求項19】 化合物が3−(2−ナフチル)プロピル (2S)−1−
    (3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエ
    ートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物であることを特
    徴とする請求項14に記載の方法。
  20. 【請求項20】 nが1であり;XがSであることを特徴とする請求項9に
    記載の方法。
  21. 【請求項21】 ZがCH2であることを特徴とする請求項20に記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 ZがSであることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 nが2であり;Xが0であることを特徴とする請求項9に
    記載の方法。
  24. 【請求項24】 ZがCH2であることを特徴とする請求項23に記載の方
    法。
  25. 【請求項25】 化合物が 2−({1−オキソ−6−フェニル}−ヘキシル−1−(2−シクロヘキシ
    ル−1,2−ジオキソエチル)ピペリジン; 3,3−ジメチル−1−[2−(4−フェニルペンタノイル)ピペリジノ]
    −1,2−ペンタンジオン;および これらと薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物からなる群から選ばれ
    ることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 【請求項26】 ZがSであることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  27. 【請求項27】 化合物が 2−フェニル−1−エチル 1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペ
    ンチル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 2−フェニル−1−エチル 1−(2−フェニル−1,2−ジオキソエチル
    )−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−フェニル−1−プロピル 1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキソ
    ブチル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 4−フェニル−1−ブチル 1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルブ
    チル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 1,5−ジフェニル−3−ペンチル 1−(3,3−ジメチル−1,2−ジ
    オキソペンチル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 1,5−ジフェニル−3−メルカプトペンチル 1−(3−フェニル−1,
    2−ジオキソエチル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(パラ−メトキシフェニル)−1−プロピル 1−(1,2−ジオキソ
    −3,3−ジメチルペンチル)ピペリジン−2−カルボチオエート; 3−(パラ−メトキシフェニル)−1−プロピル 1−(2−フェニル−1
    ,2−ジオキソエチル)ピペリジン−2−カルボチオエート; 3−(1−ナフチル)−1−プロピル 1−(3,3−ジメチル−1,2−
    ジオキソペンチル)ピペリジン−2−カルボチオエート; 2,2−ジフェニルエチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−オキ
    ソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3,3−ジフェニルプロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタ
    ノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(2−ナフチル)プロピル (2R,S)−1−(3,3−ジメチル−
    2−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 4−フェニルブチル 1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)
    −2−ピペリジンカルボチオエート; 3−フェニルプロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル
    )−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(2−クロロフェニル)プロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オキ
    ソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(2−フルオロフェニル)プロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オ
    キソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(3−フルオロフェニル)プロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オ
    キソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート;および それらの薬学的受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物からなる群から選ばれる
    ことを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 化合物が3,3−ジフェニルプロピル 1−(3,3−ジ
    メチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエートまたはそ
    の薬学的受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物であることを特徴とする請求項
    27に記載の方法。
  29. 【請求項29】 nが2であり;XがSであることを特徴とする請求項9に
    記載の方法。
  30. 【請求項30】 ZがCH2であることを特徴とする請求項29に記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 ZがSであることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  32. 【請求項32】 ZがCHR1であることを特徴とする請求項29に記載の
    方法。
  33. 【請求項33】 化合物が2−({1−オキソ−[2−{2’−フェニル}
    エチル]−4−フェニル}−ブチル−1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキ
    ソブチル)ピペリジンまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和
    物であることを特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 【請求項34】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式IIIの
    化合物 【化3】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であって; A、B、Cは独立にCH2、O、S、SO、SO2、NHまたはNR2であり; XはOまたはSであり; ZはS、CH2、CHR1またはCR13であり; R1とR3は独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C6直鎖または側
    鎖アルケニルであり;該アルキルまたはアルケニルは1以上の置換基により置換
    され;該置換基は(Ar1n、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたは(Ar1
    nで置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C3−C8シクロアルキル
    、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC3−C8シクロアルキルで置換された
    2−C6直鎖または側鎖アルケニルおよびAr2からなる群から選ばれ; R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C9直鎖または側鎖アルケニ
    ル、C3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr1であり;
    該アルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ar1またはシクロアルケニルは非
    置換または1以上の置換基により置換され;該置換基はC1−C4直鎖または側鎖
    アルキル、C2−C4直鎖または側鎖アルケニルおよびヒドロキシからなる群から
    独立に選ばれ; Ar1とAr2は独立に脂、芳香族、モノ−、ビ−または三環、カルボ−または複
    素環であり;該環は非置換または1以上の置換基により置換され;該置換基はハ
    ロ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1−C6直鎖または側鎖アルキ
    ル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ、C2−C4アルケ
    ニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる群からから独立に
    選ばれ;各環は5〜8員環であり;複素環はO、NおよびSからなる群から選ば
    れた1〜6個の異種原子を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  35. 【請求項35】 AがCH2であり; BがCH2またはSであり; CがCH2またはNHであり; XがOまたはSであり; ZがSまたはCH2であり; R1が2−フェネチルまたは3−フェニルプロピルであり; R2が1,1−ジメチルプロピルであることを特徴とする請求項34に記載の方
    法。
  36. 【請求項36】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式IVの化
    合物 【化4】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であって: ここでA、B、CおよびDは独立にCH2、O、S、SO、SO2、NHまたはN
    2であり; XはOまたはSであり; ZはS、CH2、CHR1またはCR13であり; R1とR3は独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C6直鎖または側
    鎖アルケニルであり;該アルキルまたはアルケニルは1以上の置換基により置換
    され;該置換基は(Ar1n、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたは(Ar1
    nで置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C3−C8シクロアルキル
    、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC3−C8シクロアルキルで置換された
    2−C6直鎖または側鎖アルケニルおよびAr2からなる群から独立に選ばれ;
    nは1または2であり; R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C9直鎖または側鎖アルケニ
    ル、C3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr1であり;
    該アルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ar1またはシクロアルケニルは非
    置換または1以上の置換基により置換され;該置換基はC1−C4直鎖または側鎖
    アルキル、C2−C4直鎖または側鎖アルケニルおよびヒドロキシからなる群から
    独立に選ばれ; Ar1とAr2は独立に脂、芳香族、モノ−、ビ−、三環、カルボ−または複素環
    であって;該環は非置換または1以上の置換基により置換され;該置換基はハロ
    、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1−C6直鎖または側鎖アルキル
    、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ、C2−C4アルケニ
    ルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる群から選ばれ;各環
    は5〜8員であり;複素環はO、NおよびSからなる群から選ばれた1〜6個の
    異種原子を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  37. 【請求項37】 AがCH2であり; BがCH2であり; CがSまたはOであり; DがCH2であり; XがOであり; ZがCH2またはSであり; R1が3−フェニルプロピルまたは2−フェネチルであり; R2が1,1−ジメチルプロピルであることを特徴とする請求項36に記載の方
    法。
  38. 【請求項38】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式Vの化合
    物 【化5】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であり; VはC、NまたはSであり; AとBはそれが附加されている炭素原子とともに5〜7員の飽和または不飽和複
    素環を形成し;該複素環はO、S、SO、SO2、N、NHおよびNR4からなる
    群から独立に選ばれた1以上の異種原子を含んでおり(上記のVを含んで); R4はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル、
    3−C9シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr3であり:R4
    非置換または1以上の置換基により置換されており;該置換基はハロ、ハロアル
    キル、カルボニル、カルボキシ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、C 1 −C6直鎖または側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4 アルコキシ、C2−C4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシ、チオアル
    キル、アルキルチオ、スルファヒドリル、アミノ、アルキルアミノ、アミノアル
    キル、アミノカルボキシルおよびAr4からなる群から独立に選ばれ; Ar3とAr4は独立に脂環または芳香族、モノ−、ビ−または三環、カルボ−ま
    たは複素環であり;各環は5〜8員であり;複素環はO、NおよびSからなる群
    から選ばれた1〜6個の異種原子を含んでおり; R1、R2、W、X、YおよびZは請求項7に定義したものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  39. 【請求項39】 視力障害治療、視力改善、記憶減退治療または記憶挙動向
    上に有用な1以上の因子の有効量とともに小分子スルフォンアミドが動物に投与
    されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  40. 【請求項40】 1以上の因子が自己免疫性疾患、炎症および免疫的に影響
    された障害治療用免疫抑制剤;傷治療用治療剤;異常上昇眼球内圧力治療用抗緑
    内障薬剤;神経退化障害治療または軸索突起生育刺激用の神経性潰瘍因子および
    成長因子;角膜白班退化治療用出血または新血管形成制約または防止に効果ある
    化合物;目筋肉への参加傷害治療用抗酸化剤からなる群から選ばれることを特徴
    とする請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 (i)動物における視力障害治療、視力改善、記憶減退治
    療または記憶挙動向上のための有効量の複素環チオエステルまたはケトンと; (ii)薬学的に受容可能なキャリアーとを含んでなる薬学的合成物。
  42. 【請求項42】 複素環チオエステルまたはケトンが免疫抑制的または非免
    疫抑制的であることを特徴とする請求項41に記載の合成物。
  43. 【請求項43】 複素環チオエステルまたはケトンがFKBP−タイプの免
    疫フィリンに親和力を有していることを特徴とする請求項41に記載の合成物。
  44. 【請求項44】 FKBP−タイプの免疫フィリンがFKBP−12である
    ことを特徴とする請求項43に記載の合成物。
  45. 【請求項45】 視力障害が視力減退;眼窩障害;涙分泌機関障害;瞼障害
    ;結膜障害;角膜障害;白内障;虹彩管障害;網膜障害;視覚神経または視覚酵
    素反応障害;遊離基原因眼障害または眼病;免疫原因眼障害または眼病;眼傷害
    ;眼病症状および合併症;眼傷害からなる群から選ばれることを特徴とする請求
    項41に記載の合成物。
  46. 【請求項46】 視力再生が動物における眼科的な障害、病気または傷害で
    ない自然的な視力の改善のために行われることを特徴とする請求項41に記載の
    合成物。
  47. 【請求項47】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式Iの化合
    物 【化6】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であり: AとBはそれに附加された窒素および炭素原子と一緒に5〜7員の飽和または非
    飽和複素環を形成し;該複素環は窒素原子に加えて1以上のO、S、SO、SO 2 、N、NHまたはNR2異種原子を含み; XはOまたはSであり; ZはS、CH2、CHR1またはCR13であり; WとYは独立にO、S、CH2またはH2であり; R1とR3は独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C6直鎖または側
    鎖アルケニルであり;該アルキルまたはアルケニルは1以上の置換基により置換
    され;該置換基は(Ar1n、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたは(Ar1
    nにより置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C3−C8シクロアル
    キル、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC3−C8シクロアルキルにより置
    換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニルおよびAr2からなる群から選ばれ
    ; nは1または2であり; R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル、
    3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr1であり;該ア
    ルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ar1またはシクロアルケニルは非置換
    または1以上の置換基により置換されており;該置換基はC1−C4直鎖または側
    鎖アルキル、C2−C4直鎖または側鎖アルケニルおよびヒドロキシからなる群か
    ら独立に選ばれ; Ar1とAr2は独立に脂環または芳香族、モノ−、ビ−または三環、カルボ−ま
    たは複素環であり;該環は非置換またはハロ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオ
    ロメチル、C1−C6直鎖または側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニ
    ル、C1−C4アルコキシ、C2−C4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキ
    シおよびアミノからなる群から独立に選ばれた1以上の置換基により置換されて
    おり;各環のサイズは5〜8員であり;複素環はO、NおよびSからなる群から
    独立に選ばれた1〜6個の異種原子を含んでいることを特徴とする請求項41に
    記載の合成物。
  48. 【請求項48】 モノ−または二環、カルボ−または複素環がナフチル、イ
    ンドリル、フリル、チアゾリル、チエニル、ピリジル、キノリニル、イソキノリ
    ニル、フルオレニルおよびフェニルからなる群から選ばれることを特徴とする請
    求項47に記載の合成物。
  49. 【請求項49】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式IIの化
    合物 【化7】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であり; nは1、2または3であり; XはOまたはSであり; ZはS、CH2、CHR1およびCR13からなる群から選ばれ; R1とR3はC1−C5直鎖または側鎖アルキル、C2−C5直鎖または側鎖アルケニ
    ルおよびAr1からなる群から独立に選ばれ;該アルキル、アルケニルまたはA
    1は非置換または1以上の置換基により置換され;該置換基はハロ、ニトロ、
    1−C6直鎖または側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、ヒドロ
    キシ、C1−C4アルコキシ、C2−C4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロ
    キシ、アミノおよびAr1からなる群から独立に選ばれ; R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル、
    3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルおよびAr1からなる群か
    ら選ばれ; Ar1はフェニル、ベンジル、ピリジル、フルオレニル、チオインドリルまたは
    ナフチルであり;Ar1は非置換または1以上の置換基により置換され;該置換
    基はハロ、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ニトロ、C1−C6直鎖または側鎖
    アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ、C2−C4 アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる群から独立
    に置換されることを特徴とする請求項41に記載の合成物。
  50. 【請求項50】 nが1であり;XはOであることを特徴とする請求項49
    に記載の合成物。
  51. 【請求項51】 ZがCH2であることを特徴とする請求項50に記載の合
    成物。
  52. 【請求項52】 化合物が (2S)−2−({1−オキソ−5−フェニル}−ペンチル−1−(3,3
    −ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)ピロリジン; ピロリジンカルボチオエート; 3−フェニル−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2
    −ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3−ピリジル)−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル
    −1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−フェニル−1−プロピル (2S)−1−(2−シクロヘキシル−1,
    2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 4−フェニル−1−ブチル (2S)−1−(2−シクロヘキシル−1,2
    −ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 4−フェニル−1−ブチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2−
    ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3−ピリジル)−1−プロピル (2S)−1−(2−シクロヘキシ
    ル−1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3,3−ジフェニル−1−プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−
    1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3,3−ジフェニル−1−プロピル (2S)−1−(2−シクロヘキシル
    −1,2−ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(パラ−メトキシフェニル)−1−プロピル (2S)−1−(3,3
    −ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3,3−ジ(パラ−フルオロ)フェニル−1−プロピル (2S)−1−(
    3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエ
    ート; 4,4−ジ(パラ−フルオロフェニル)ブチル 1−(3,3−ジメチル−
    2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(1−ナフチル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−
    オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3,3−ジメチル−1−[(2S)−2−(5−(3−ピリジル)ペンタノ
    イル)−1−ピロリジン]−1,2−ペンタンジオン; (2S)−2−({1−オキソ−4−フェニル}−ブチル−1−(3,3−
    ジメチル−1,2−ジオキソブチル)ピロリジン; (2S)−2−({1−オキソ−フェニル}−ブチル−1−(2−シクロヘ
    キシル−1,2−ジオキソエチル)ピロリジン; 2−({1−オキソ−4−フェニル}−ブチル−1−(3,3−ジメチル−
    1,2−ジオキソブチル)ピロリジン; 1−{(2S)−2−[5,5−ジ(4−フルオロフェニル)ペンタノイル
    ]−2−ピロリジン}−3,3−ジメチル−1,2−ペンタンジオン;および それらの薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物からなる群から選ばれ
    ることを特徴とする請求項51に記載の合成物。
  53. 【請求項53】 ZがSであることを特徴とする請求項50に記載の合成物
  54. 【請求項54】 化合物が 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,2−
    ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; (3−チオインドリル)メチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−1,
    2−ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(2−シクロヘキシル−1,2
    −ジオキソエチル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 2−フェニル−1−エチル (2S)−1−(1−シクロペンチル−1,2
    −ジオキソエチル)−2− 2,2−ジフェニルエチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−オキ
    ソペンタノイル)テトラヒドロ−1H−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピル (2S)−1−(
    3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエー
    ト; 3−(2−ナフチル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−
    オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3−クロロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル
    −2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]プロピル (2S)−1−(
    3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエー
    ト; 3−(1−ビフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2
    −オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(2−フルオロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチ
    ル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3−フルオロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチ
    ル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(2−クロロフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル
    −2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート; 3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピル (2S)−1−(3,3−
    ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエート;およ
    び それらの薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物からなる群から選ばれ
    ることを特徴とする請求項53に記載の合成物。
  55. 【請求項55】 化合物が3,3−ジフェニル−1−プロピル (2S)−
    1−(3,3−ジメチル−1,2ジオキソペンチル)−2−ピロリジンカルボチ
    オエートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であること
    を特徴とする請求項54に記載の合成物。
  56. 【請求項56】 化合物が3−(1−ナフチル)プロピル (2S)−1−
    (3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエ
    ートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であることを特
    徴とする請求項54に記載の合成物。
  57. 【請求項57】 化合物が2,2−ジフェニルエチル (2S)−1−(3
    ,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)テトラヒドロ−1H−2−ピロリジ
    ンカルボチオエートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物
    であることを特徴とする請求項54に記載の合成物。
  58. 【請求項58】 化合物が3−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]プ
    ロピル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−
    ピロリジンカルボチオエートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは
    溶媒和物であることを特徴とする請求項54に記載の合成物。
  59. 【請求項59】 化合物が3−(2−ナフチル)プロピル (2S)−1−
    (3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピロリジンカルボチオエ
    ートまたはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であることを特
    徴とする請求項54に記載の合成物。
  60. 【請求項60】 nが1であり;XがSであることを特徴とする請求項49
    に記載の合成物。
  61. 【請求項61】 ZがCH2あることを特徴とする請求項60に記載の合成
    物。
  62. 【請求項62】 ZがSであることを特徴とする請求項60に記載の合成物
  63. 【請求項63】 nが2であり;XがOであることを特徴とする請求項49
    に記載の合成物。
  64. 【請求項64】 ZがCH2であることを特徴とする請求項63に記載の合
    成物。
  65. 【請求項65】 化合物が 2−({1−オキソ−6−フェニル}−ヘキシル−1−(2−シクロヘキシ
    ル−1,2−ジオキソエチル)ピペリジン; 3,3−ジメチル−1−[2−(4−フェニルペンタノイル)ピペリジノ]
    −1,2−ペンタンジオン;および それらと薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物からなる群から選ばれ
    ることを特徴とする請求項64に記載の合成物。
  66. 【請求項66】 ZがSであることを特徴とする請求項63に記載の合成物
  67. 【請求項67】 化合物が 2−フェニル−1−エチル 1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキソペ
    ンチル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 2−フェニル−1−エチル 1−(2−フェニル−1,2−ジオキソエチル
    )−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−フェニル−1−プロピル 1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキソ
    ブチル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 4−フェニル−1−ブチル 1−(1,2−ジオキソ−3,3−ジメチルブ
    チル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 1,5−ジフェニル−3−ペンチル 1−(3,3−ジメチル−1,2−ジ
    オキソペンチル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 1,5−ジフェニル−3−メルカプトペンチル 1−(3−フェニル−1,
    2−ジオキソエチル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(パラ−メトキシフェニル)−1−プロピル 1−(1,2−ジオキソ
    −3,3−ジメチルペンチル)ピペリジン−2−カルボチオエート; 3−(パラ−メトキシフェニル)−1−プロピル 1−(2−フェニル−1
    ,2−ジオキソエチル)ピペリジン−2−カルボチオエート; 3−(1−ナフチル)−1−プロピル 1−(3,3−ジメチル−1,2−
    ジオキソペンチル)ピペリジン−2−カルボチオエート; 2,2−ジフェニルエチル (2S)−1−(3,3−ジメチル−2−オキ
    ソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3,3−ジフェニルプロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタ
    ノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(2−ナフチル)プロピル (2R,S)−1−(3,3−ジメチル−
    2−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 4−フェニルブチル 1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)
    −2−ピペリジンカルボチオエート; 3−フェニルプロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル
    )−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(2−クロロフェニル)プロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オキ
    ソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(2−フルオロフェニル)プロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オ
    キソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート; 3−(3−フルオロフェニル)プロピル 1−(3,3−ジメチル−2−オ
    キソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエート;および これらの薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物からなる群から選ばれ
    ることを特徴とする請求項66に記載の合成物。
  68. 【請求項68】 化合物が3,3−ジフェニルプロピル 1−(3,3−ジ
    メチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボチオエートまたはこ
    れらの薬学的に受容可能な塩、エステルおよび溶媒和物であることを特徴とする
    請求項67に記載の合成物。
  69. 【請求項69】 nが2であり;XがSであることを特徴とする請求項49
    に記載の合成物。
  70. 【請求項70】 ZがCH2であることを特徴とする請求項69に記載の合
    成物。
  71. 【請求項71】 ZがSであることを特徴とする請求項69に記載の合成物
  72. 【請求項72】 ZがCHR1であることを特徴とする請求項69に記載の
    合成物。
  73. 【請求項73】 化合物が2−({1−オキソ−[2−{2’−フェニル}
    エチル]−4−フェニル}−ブチル−1−(3,3−ジメチル−1,2−ジオキ
    ソブチル)ピペリジンであることを特徴とする請求項72に記載の合成物。
  74. 【請求項74】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式IIIの
    化合物 【化8】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であり: A、B、Cが独立にCH2、O、S、SO、SO2、NHまたはNR2であり; XがOまたはSであり; ZがS、CH2、CHR1またはCR13であり; R1とR3は独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C6直鎖または側
    鎖アルケニルであり;該アルキルまたはアルケニルは1以上の置換基により置換
    され;該置換基は(Ar1n、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたは(Ar1
    nで置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C3−C8シクロアルキル
    、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC3−C8シクロアルキルで置換された
    2−C6直鎖または側鎖アルケニルおよびAr2からなる群から独立に選ばれ;
    2はC1−C9直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C9直鎖または側鎖アルケニ
    ル、C3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr1であり;
    該アルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ar1またはシクロアルケニルは非
    置換または1以上の置換基により置換され;該置換基はC1−C4直鎖または側鎖
    アルキル、C2−C4直鎖または側鎖アルケニルおよびヒドロキシからなる群から
    独立に選ばれ; Ar1とAr2は独立に脂環または芳香族、モノ−、ビ−または三環、カルボ−ま
    たは複素環であり;該環は非置換または1以上の置換基により置換され;該置換
    基はハロ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1−C6直鎖または側鎖
    アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ、C2−C4 アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる群から独立
    に選ばれ;各環のサイズは5〜8員であり;複素環はO、NおよびSからなる群
    から選ばれた1〜6個の異種原子を含んでいることを特徴とする請求項41に記
    載の合成物。
  75. 【請求項75】 AがCH2であり; BがCH2またはSであり; CがCH2またはNHであり; XがOまたはSであり; ZがSまたはCH2であり; R1は2−フェネチルまたは3−フェニルプロピルであり; R2が1,1−ジメチルプロピルであることを特徴とする請求項74に記載の合
    成物。
  76. 【請求項76】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式IVの化
    合物 【化9】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であり: A、B、C、およびDは独立にCH2、O、S、SO、SO2、NHまたはNR2
    であり; XはOまたはSであり; ZはS、CH2、CHR1またはCR13であり; R1とR3は独立にC1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C6直鎖または側
    鎖アルケニルであり;該アルキルまたはアルケニルは1以上の置換基により置換
    され;該置換基は(Ar1n、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたは(Ar1
    nで置換されたC2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C3−C8シクロアルキル
    、C1−C6直鎖または側鎖アルキルまたはC3−C8シクロアルキルで置換された
    2−C6直鎖または側鎖アルケニルおよびAr2からなる群から独立に選ばれ;
    nは1または2であり; R2はC1−C9直鎖または側鎖アルキルまたはC2−C9直鎖または側鎖アルケニ
    ル、C3−C8シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr1であり;
    該アルキル、アルケニル、シクロアルキル、Ar1またはシクロアルケニルは非
    置換または1以上の置換基により置換され;該置換基はC1−C4直鎖または側鎖
    アルキル、C2−C4直鎖または側鎖アルケニルおよびヒドロキシからなる群から
    独立に選ばれ; Ar1とAr2は独立に脂環または芳香族、モノ−、ビ−または三環、カルボ−ま
    たは複素環であり;該環は非置換または1以上の置換基により置換され;該置換
    基はハロ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1−C6直鎖または側鎖
    アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコキシ、C2−C4 アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシおよびアミノからなる群から独立
    に選ばれ;各環のサイズは5〜8員であり;複素環はO、NおよびSからなる群
    から選ばれた1〜6個の異種原子を含んでいることを特徴とする請求項38に記
    載の合成物。
  77. 【請求項77】 AがCH2であり; BがCH2であり; CがSまたはOであり; DがCH2であり; XがOであり; ZがCH2またはSであり; R1が3−フェニルプロピルまたは2−フェネチルであり; R2が1,1−ジメチルプロピルであることを特徴とする請求項75に記載の合
    成物。
  78. 【請求項78】 複素環チオエステルまたはケトンが下記の構造式Vの化合
    物 【化10】 またはその薬学的に受容可能な塩、エステルまたは溶媒和物であり: VがC、NまたはSであり; AとBはVおよびそれぞれ附加された炭素原子と一緒に5〜7員の飽和または不
    飽和複素環を形成し;該複素環はO、S、SO、SO2、N、NHおよびNR4
    らなる群から独立に選ばれた1以上の異種原子(上記したVを含んで)を含んで
    おり; R4はC1−C9直鎖または側鎖アルキル、C2−C9直鎖または側鎖アルケニル、
    3−C9シクロアルキル、C5−C7シクロアルケニルまたはAr3であり;R4
    非置換または1以上の置換基により置換され;該置換基はハロ、ハロアルキル、
    カルボニル、カルボキシ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、C1−C6 直鎖または側鎖アルキル、C2−C6直鎖または側鎖アルケニル、C1−C4アルコ
    キシ、C2−C4アルケニルオキシ、フェノキシ、ベンジロキシ、チオアルキル、
    アルキルチオ、スルファヒドリル、アミノ、アルキルアミノ、アミノアルキル、
    アミノカルボキシルおよびAr4からなる群から独立に選ばれ; Ar3とAr4は独立に脂環または芳香族、モノ−、ビ−または三環、カルボ−ま
    たは複素環であり;各環は5〜8員であり;複素環はO、NおよびSからなる群
    から独立に選ばれた1〜6個の異種原子を含んでおり;かつR1、R2、W、X、
    YおよびZは請求項47に定義したとおりであることを特徴とする請求項41に
    記載の合成物。
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