JP2002522019A - 新脈管形成に関与する分泌タンパク質のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列 - Google Patents

新脈管形成に関与する分泌タンパク質のヌクレオチド配列およびアミノ酸配列

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Abstract

(57)【要約】 新規な新脈管形成/抗脈管形成の分泌タンパク質およびそれらをコードする核酸配列が、本発明により開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、強力な新脈管形成/抗新脈管形成分泌タンパク質の新規なアミノ酸
配列、およびこのようなタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列、ならび
にそれらの誘導体、フラグメントおよびアナログを、これらのポリヌクレオチド
およびタンパク質についての治療、診断および研究の有用性とともに提供する。
【0002】 (発明の背景) 正常な生理学的条件下で、ヒトまたは動物は新脈管形成を受ける。すなわち、
制限された状況においてのみ、組織または器官中に新規な血管を形成する。新脈
管形成の間、内皮細胞は、細かく調整されたシグナル伝達応答を伴う刺激に反応
する。「内皮」は、扁平上皮細胞の薄い層であり、これは漿液腔(serous
cavity)、リンパ管、および血管を裏打ちする。正常な生理状態(例え
ば、胚の増殖および創傷治癒)において、新生血管形成は、刺激性脈管形成因子
および阻害性脈管形成因子の平衡により制御される。これらの制御は、失敗し得
、そして虚血性心疾患、虚血性末梢血管疾患、腫瘍増殖、腫瘍転移、再生、胚形
成、創傷治癒、骨修復、慢性関節リウマチ、糖尿病性網膜症および他の疾患を含
む多くの疾患の発症の間に、過剰な毛細管ネットワークの形成を生じ得る(概要
について、例えば、Battegay、1995を参照のこと)。
【0003】 制御された新脈管形成および制御されていない新脈管形成の両方が、同様の様
式において進行すると考えられる。内皮細胞および周皮細胞(基底膜により取り
囲まれる)は、毛細血管を形成する。新脈管形成は、内皮細胞および白血球によ
り放出される酵素により基底膜の侵食から開始される。次いで、血管の内腔を裏
打ちする内皮細胞は、基底膜を通して隆起する。新脈管形成刺激剤は、内皮細胞
を、浸食した基底膜によって移動するように誘導する。移動した細胞は、親血管
から「芽」を形成し、内皮細胞が、有糸分裂および増殖する。内皮の芽は、互い
に毛細血管わなを形成するように併合し、新規な血管を作製する。
【0004】 持続的な、制御されない新脈管形成は、多様な疾患状態、腫瘍転移、および内
皮細胞による異常な増殖を生じ、そしてこれらの状態で見られる病理学的損傷を
支持する。制御されない新脈管形成が存在するこの多様な病理学的疾患状態は、
新脈管形成依存疾患または新脈管形成関連疾患としてともにグループ分けされて
いる。
【0005】 ポジティブまたはネガティブな新脈管形成レギュレーターの平衡は、血管壁細
胞の運命を制御する。それらは血管の恒常性の状態において維持されたままであ
るか、または新生血管形成(例えば、腫瘍増殖および線維芽細胞増殖因子(FG
F)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)などのような脈管形成分子の増加され
た分泌と関連する脈管形成腫瘍表現型への転換)を進行するかのいずれかである
。一方、腫瘍はまた、より多くの脈管形成性の表現型を獲得する。なぜなら、新
脈管形成のインヒビターが、腫瘍形成(例えば、トロンボスポンジン(thro
mbospondin))の間ダウンレギュレートされるからである(Dame
ronら、1994、Science 265:1582−1584)。
【0006】 脈管形成分子および抗脈管形成分子(またはアンギオスタティック(angi
ostatic)分子)は、異なる機構を介して新規な血管の形成を制御する。
抗脈管形成分子、すなわち新脈管形成インヒビター(例えば、アンギオスタチン
(angiostatin)、アンギオポエチン−1(angiopoeiti
n−1:Angl1)、ラット微小血管内皮分化遺伝子(MEDG)、ソマトス
タチン、トロンボスポンジン、血小板第4因子)は、新脈管形成を抑制し得、そ
れゆえ、血管の恒常性を維持する(例えば、概要について、Bicknell、
1994、Ann.Oncol.5(補遺)4:45−50を参照のこと)。
【0007】 脈管形成分子は、新規な血管の形成を誘導し得、そして例えば、線維芽細胞増
殖因子(FGF)、アンギオポエチン2(Ang−2)、エリスロポエチン(e
rythroipoietin)、肝細胞増殖因子(HGF)、血管内皮増殖因
子(VEGF)および他のものを含むがこれらに限定されない(概要については
、例えば、FolkmanおよびShing、1992、J.Biol.Che
m.267:10931−10934を参照のこと)。FGFは、その内皮レセ
プターを介する関連の内皮細胞に対する直接的な作用を介して主にその効果を誘
発する(例えば、FolkmanおよびShing、1992、J.Biol.
Chem.267:10931−10934)。FGFは、分泌のためのシグナ
ル配列を欠いている。
【0008】 新脈管形成は、虚血性心疾患および虚血性血管疾患と関連している。心筋梗塞
において、新規な血管は、壊死領域および周囲の虚血(schemic)組織を
貫通する。炎症性細胞を伴う新生血管形成は、細胞組織片を取り除き、そして心
筋の瘢痕形成を生じる組織修復および再構築において役割を果たす。FGF誘導
心筋梗塞および新生血管形成(例えば、Yanagisawa−Miwaら、1
992、Science 257:1401−1403;Haradaら、19
94、J.Clin.Invest.94:623−630)は、新脈管形成が
、心筋壊死における虚血組織および心筋のポンプ機能の保持に貢献することを示
す。これは、臨床状況における脈管形成因子の治療的使用を示唆する。末梢虚血
血管疾患における、FGFを用いるさらなる研究(Puら、1993、Circ
ulation 88:208−215)およびVEGFを用いるさらなる研究
(Takeshitaら、1994、J.Clin.Invest.93:66
2−670)によって、虚血性の肢が保護された。心筋梗塞と同様に、脳梗塞(
発作)は、新脈管形成に関連する(Chenら、1994、Stroke 25
−1651−1657)。
【0009】 同様に、新脈管形成は種々の癌に関連している。新脈管形成は代謝経路の必須
構成要素である(例えば、Zetter、1998、Ann.Rev.Med.
49:407−427を参照のこと)。これらの血管は、腫瘍細胞が原発性腫瘍
部位に存在し、そして循環に侵入する主な経路を提供する。腫瘍新脈管形成は、
FGFおよびVEGFファミリーのメンバーを含む脈管形成刺激因子の産生によ
り調節される(例えば、FernigおよびGallaher、1994、Pr
og.Growth Factor Res.5:353−377を参照のこと
)。腫瘍はまた、原発性部位および転移の下流部位の両方で新脈管形成を調節し
得るアンギオスタチン(米国特許5639725、本明細書中に参考として援用
される)およびエンドスタチンのような脈管形成インヒビターを活性化し得る。
これらならびに他の天然および合成の脈管形成インヒビターの抗癌性薬物として
の使用の可能性は、現在熱心に研究されている(例えば、Zetter、199
8、Ann.Rev.Med.49:407−427を参照のこと)。このよう
な薬剤は、減少した毒性を有し得、そして通常の細胞傷害性薬物よりも薬物耐性
を生成しにくいようである。臨床試験は、現在、抗脈管形成薬剤のための最適な
処置ストラテジーの開発を進行中である。
【0010】 アンギオポエチン−1(Ang−1)は、内皮細胞特異的Tie2レセプター
チロシンキナーゼを介してシグナル伝達する脈管形成因子である。VEGFのよ
うに、Ang−1は、マウスにおいて正常な内皮発生プロセスに必須である(D
avisら、1996、Cell 87)。さらに、Ang−1は、毛細管の芽
の形成を誘導する(Koblizekら、1998、Curr.Biol.8:
529−532)。タンパク質は、内皮細胞および初期造血細胞においてのみ発
現される(例えば、Suriら、1996、Cell 87:1171−118
0を参照のこと)。
【0011】 アンギオポエチン−2(Ang−2)は、Ang1およびTie2についての
天然に存在するアンタゴニストであり、そしてマウス胚において血管形成を破壊
し得る(例えば、Maisonpierreら、1997、Science 2
77:55−を参照のこと)。Ang−2は、血管再構築の部位においてのみ発
現される。
【0012】 動物モデルにおいて、いくつかの新脈管形成依存性疾患は、新規な脈管の形成
の誘導または阻害を介して制御され得る。新脈管形成の調節による疾患の処置は
、現在臨床試験において試験されている。従って、創傷治癒、炎症性疾患、虚血
性心疾患、虚血性末梢血管疾患、心筋梗塞、糖尿病性網膜症、およびガンのよう
な新脈管形成依存性状態における新規な脈管形成の操作は、新規な治療の選択肢
を作製するようである。
【0013】 従って、新脈管形成は、ガンの転移、虚血性心疾患および虚血性血管疾患に重
要な役割を果たすと考えられている。この脈管形成活性が、抑制または排除され
得るならば、腫瘍は、存在するが増殖しない。疾患状態において、新脈管形成の
予防は、新規な微小血管系の侵襲によって生じるダメージを防ぎ得る。この脈管
形成活性が、刺激または誘導され得る場合、心臓および脳における虚血組織なら
びに心筋(mycocardial)壊死は、予防され得る。疾患状態において
、新脈管形成の刺激および誘導は、ダメージを防ぎ得る。脈管形成プロセスの制
御に対する治療は、これらの疾患の抑止または軽減を導き得る。
【0014】 新規な脈管形成分子および抗脈管形成分子は、血管の望ましくない増殖(特に
腫瘍への)をモデル化するため、およびそのような望ましくない増殖を予防する
ための治療の両方に必要である。特定の脈管形成の実施態様において、本発明の
組成物および方法は、転移前(premetastatic)腫瘍において内因
性増殖因子の活性を阻害し、そして腫瘍における毛細管の形成を予防し、それに
より腫瘍の増殖を阻害する際に有用である。組成物および組成物に特異的な抗体
はまた、創傷治癒および再生のような他の脈管形成プロセスにおいて毛細管の形
成を調節し得るべきである。最後に、新脈管形成を阻害する組成物および方法は
、好ましくは非毒性であり、そしてほとんど副作用を生じないべきである。
【0015】 特定の脈管形成実施態様において、本発明の組成物および方法は、特に心筋梗
塞および他の心疾患、または脳梗塞(発作)において、血管の増殖を刺激する際
に有用である。組成物は、虚血組織の壊死効果に打ち勝ち得、それにより心疾患
または発作の効果を防ぎ得るべきである。最後に、新脈管形成を刺激するための
組成物および方法は、好ましくは、非毒性であり、そしてほとんど副作用を生じ
ないべきである。
【0016】 (発明の要旨) 本発明は、本明細書中で、「アンギオポエチン−3(Ang−3)」、「ヒト
微小血管内皮分化遺伝子1(hMEDG1)」および「心臓特異的増殖因子−8
b(FGF−8b)」と呼ばれるポリペプチドの新規な分子ならびにそれらの分
子をコードする核酸配列に関する。
【0017】 特定の好ましい実施態様において、本発明の新規な核酸配列は、一つ以上の発
現制御配列に作動可能に連結される。本発明はまた、新規なポリペプチドを産生
する宿主細胞(細菌細胞、植物細胞、酵母細胞、昆虫細胞および哺乳動物細胞を
含む)を提供する。ここで、この細胞は、これらのタンパク質をコードする核酸
配列で形質転換されるか、またはこの細胞は、これらのタンパク質をコードする
内因性核酸配列からのこれらのタンパク質の産生を、活性化するかまたは増強す
る調節配列で形質転換される。
【0018】 適切な培養培地においてこのようなタンパク質(上記のような)を産生する宿
主細胞の培養物を増殖させ、そしてこの培養物からタンパク質を精製する工程を
包含する、タンパク質を生成するプロセスもまた提供される。このような方法に
より生成されたタンパク質はまた、本発明により提供される。好ましい実施態様
において、このタンパク質は、アンギオポエチン−3、hMEDG1およびFG
F−8bのアミノ酸配列またはそれらのフラグメントを含み、このタンパク質は
、実質的に他の哺乳動物タンパク質を含まない。このような組成物は、薬学的に
受容可能なキャリアをさらに含み得る。このようなタンパク質と特異的に反応す
る抗体を含む組成物もまた、本発明により意図される。本発明のタンパク質およ
び薬学的に受容可能なキャリアを含む治療的有効量の組成物を、哺乳動物被験体
に投与する工程を包含する、医学的状態を予防、処置または改善する方法もまた
意図される。
【0019】 本発明において開示されたタンパク質は、新脈管形成において役割を果たすよ
うである。従って、本発明の組成物および方法は、抗癌治療および心疾患治療に
おいて有用である。診断キット、予後キットおよびスクリーニングキットもまた
意図される。
【0020】 (発明の詳細な説明) 本明細書において使用する場合、用語「直接的脈管形成分子/直接的抗脈管形
成分子」とは、外来的投与または過剰発現の際に、インビボにおいて脈管形成/
抗脈管形成に対する効果を誘発し、脈管形成/抗脈管形成に適合するインビトロ
での関連する内皮細胞に対する効果を有する分子を意味する。
【0021】 本発明は、新規のアンギオポエチン−3(angiopoeitin−3)、
hMEDG1、またはFGF−8bタンパク質、ならびにこれらのタンパク質を
コードする遺伝子をさらに提供し、そして種々の種から(特に脊椎動物、さらに
特に哺乳動物から)の誘導体、ホモログ、活性フラグメントおよびアナログを意
図する。好ましい実施態様において、上記のタンパク質および遺伝子は、ヒト起
源由来である。上記のタンパク質および誘導体の産生(例えば、組換え方法によ
る)もまた、本発明によって意図される。他の特定の実施態様において、フラグ
メント、誘導体またはアナログは、機能的に活性である(すなわち、野生型An
g3、hMEDG1、またはFGF−8bタンパク質に関連する1つ以上の機能
的活性を示し得る)。そのような機能的な活性としては、脈管形成および関連す
る障害の刺激または阻害、ならびに心臓疾患および関連する障害の処置が挙げら
れるがこれらに限定されない。そのような機能的活性としては、抗原性[それぞ
れ、抗Ang3抗体、抗hMEDG1抗体、または抗FGF−8b抗体に対して
結合(または結合についてAng3、hMEDG1、またはFGF−8bと競合
)する能力]、免疫原性(それぞれ、抗IP−Ang3、抗IP−hMEDG1
、または抗IP−心臓特異的増殖因子に結合する抗体を生成する能力)などがさ
らに挙げられるがこれらに限定されない。
【0022】 (1.相補的DNA(cDNA)合成およびクローニング) メッセンジャーRNA(mRNA)を、Clontechより市販されていた
、種々のヒト器官(例えば、胎児脳、心臓、腎臓、胎児肝臓、肝臓、肺、骨格筋
、膵臓および胎盤)より単離された総細胞RNAより、OligotexTM
DNA合成キット(QIAGEN,Inc.;Chatsworth、CA)を
使用して精製した。cDNAの第1鎖を、200pmolのoligo(dT)
25V(ここで、V=A、CまたはG)とともに、400単位のSupersc
ritptII逆転写酵素(BRL;Grand Island NY)を用い
て、1.0μgのポリ(A)+RNAから調製した。10単位のE.coli
DNAリガーゼ、40単位のE.coli DNAポリメラーゼ、および3.5
単位のE.coli RNaseH(全てBRL;Grand Island、
NYから供給された)の添加後、第2鎖合成を16℃で2時間行った。次に、5
単位のT4 DNAポリメラーゼを添加し、そしてインキュベーションを、16
℃でさらに5分間続けた。次に、この反応液を、5単位の北極小エビ(arct
ic shrimp)アルカリホスファターゼ(U.S.Biochemica
ls;Cleveland OH)を用いて、37℃で30分処理し、そしてc
DNAを標準的なフェノール/クロロホルム(50:50 v/v)抽出によっ
て精製した。cDNAの収量を、PicogreenTM Labelling
System(Molecular Probes;Eugene、OR)を用
いる蛍光比色法を使用して、推定した。
【0023】 合成後、二本鎖cDNAを、種々の制限酵素で消化し、制限消化によって生成
された突出末端と適合性のリンカーと連結した。制限フラグメントを、以下の試
薬の添加によって、30サイクルのポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して
増幅した:2μlの10mM dNTP;5μlの10×TB緩衝液(500m
M Tris、160mM (NH42SO4、20mM MgCl2、pH9.
15);0.25μlのKlentaq(Clontech Advantag
e):PFU(Stratagene;La Jolla CA)を、16:1
v/vの比で;32.75μl ddH2O。次に、増幅産物をTATMクローニ
ングベクター(Invitrogen)中に連結した。個々のクローンを、ベク
ター特異的プライマー(鋳型としての挿入物の部位に隣接する)を使用する増幅
に由来するPCR産物を利用して、ダイ−プライマー、二本鎖DNA配列決定に
供した。配列決定を、標準的な化学方法論を用いて、ABI Model 37
7シーケンサー(Molecular Dynamics)を使用して実施した
【0024】 (2.単離されたタンパク質およびポリヌクレオチド、ならびに誘導体および
アナログ) 本発明のAng−3タンパク質をコードするポリヌクレオチドの配列を、図1
に示す(コード領域が、ヌクレオチド352からヌクレオチド1824に伸張す
る)。このポリヌクレオチドをアンギオポエチン−3(Ang−3)と命名した
。Ang−3によってコードされるタンパク質のアミノ酸配列もまた、図1に示
す。Ang−3を、当該分野で公知の方法によって、ヒト心臓ライブラリーから
単離し、ベクター中にクローニングし、そして配列決定した。
【0025】 図1中の核酸配列は、新規のタンパク質Ang−3をコードする。配列相同性
アルゴリズム(例えば、BLASTN/BLASTXまたはFASTA検索)は
、正確な配列のマッチを示さなかった。BLASTX検索は、Ang−3(図1
の約ヌクレオチド1067〜1833の領域)とヒトアンギオポエチンタンパク
質(ヒトAng1[GenBank登録番号U83508]およびヒトAng2
[GenBank登録番号AF004327]を含む)との間の59%の相同性
を示した。BLASTP検索もまた、Ang−3(図1の約アミノ酸269〜4
91の領域)と、ヒトアンギオポエチンタンパク質(ヒトアンギオポエチン様タ
ンパク質(CDT6遺伝子)[GenBank登録番号Y16132]を含む)
との間の63%の相同性を示した。さらに、BLASTP検索は、Ang−3(
図1の約アミノ酸8〜491の領域)と、マウスアンギオポエチン−1タンパク
質[GenBank登録番号U83509]との間の51%の相同性を示した。
最後に、BLASTP検索は、Ang−3(図1の約アミノ酸277〜491の
領域)と、フィブリノーゲン様タンパク質(フィブリノーゲン様タンパク質1前
駆体[TREMBL登録番号Q08830]、フィブリノーゲン関連タンパク質
HFREP−1前駆体[PIR登録番号JN0596]、およびフィブリノーゲ
ン様タンパク質[TREMBL登録番号Q143114]を含む)との間の61
%の相同性を示した。
【0026】 全長Ang−3配列の分析は、このクローンが、単一の配列を含むことを明ら
かにした。Ang−2は、分泌シグナルペプチドを有する。Ang−1およびA
ng−2は、60%同一である。さらに、Ang−3は、カルボキシ末端のフィ
ブリノーゲン様ドメインにおいて、Ang−1およびAng−2と相同である(
Maisonpierreら、1997、Science 277:55〜60
)。これらの相同性に基づき、Ang−3およびこれら相同なタンパク質は、少
なくともいくつかの活性を共有することが予想される。
【0027】 従って、1つの実施態様において、本発明は、以下からなる群から選択される
単離されたポリヌクレオチドを提供する: (a)図1のヌクレオチド配列のヌクレオチド352からヌクレオチド1824
、またはヌクレオチド415からヌクレオチド1824に示されるヌクレオチド
配列を含む、ポリヌクレオチド; (b)生物学的活性を有するタンパク質をコードする、図1に示されるヌクレオ
チド配列のフラグメントを含む、ポリヌクレオチド; (c)図1のに示されるアミノ酸配列(本明細書においてアンギオポエチン−3
と称する)を含むタンパク質をコードするポリヌクレオチド(ヌクレオチド35
2からヌクレオチド1824(すなわち、シグナル配列を含む)、またはヌクレ
オチド415からヌクレオチド1824(成熟ペプチド)); (d)生物学的活性を有する図1に示されるアミノ酸配列のフラグメントを含む
タンパク質をコードする、ポリヌクレオチド; (e)(a)〜(d)において特定されるポリヌクレオチドの任意の1つに対し
て、ストリンジェントな条件でハイブリダイズし得る、ポリヌクレオチド。
【0028】 本発明の別のタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を、図2に示す(
コード領域が、ヌクレオチド190からヌクレオチド858に伸張する)。この
ポリヌクレオチドを微小血管内皮分化遺伝子(Microvascular E
ndothelial Differentiation Gene)(hME
DG1)と命名した。この内皮分化遺伝子(hMEDG1)によってコードされ
るタンパク質のアミノ酸配列を、図2に示す。HMEDG1を、当該分野で公知
の方法によって、ヒト心臓ライブラリーから単離し、ベクター中にクローニング
し、そして配列決定した。
【0029】 図2中の核酸配列は、新規のタンパク質hMEDG1をコードする。配列相同
性アルゴリズム(例えば、BLASTN/BLASTXまたはFASTA検索)
は、正確な配列のマッチを示さなかった。BLASTX検索は、hMEDG1タ
ンパク質(図2の約ヌクレオチド56〜1013の領域)とラット微小血管内皮
分化遺伝子1(GenBank登録番号X98993)との間の84%の相同性
を示した。BLASTP検索は、hMEDG1タンパク質(図2の約アミノ酸5
1〜223の領域)と、ラット微小血管内皮分化遺伝子1(SPTREMBL登
録番号P97554)との間の94%の相同性を示した。タンパク質配列の分析
は、hMEDG1のN末端がラットMEDG1タンパク質において報告されなか
った50アミノ酸を含むことを明らかにした。これら50アミノ酸は、シグナル
配列を含み;従って、hMEDG1は、分泌因子をコードする。これらの相同性
に基づき、hMEDG1およびこれら相同なタンパク質は、少なくともいくつか
の活性を共有することが予想される。
【0030】 従って、この実施態様において、本発明は、以下からなる群から選択される単
離されたポリヌクレオチドを含む組成物を提供する: (a)図2のヌクレオチド配列のヌクレオチド51からヌクレオチド858、ま
たはヌクレオチド259からヌクレオチド858に示されるヌクレオチド配列を
含む、ポリヌクレオチド; (b)生物学的活性を有するタンパク質をコードする、図2に示されるヌクレオ
チド配列のフラグメントを含むポリヌクレオチド; (c)図2に示されるアミノ酸配列(本明細書においてヒト微小血管内皮分化遺
伝子1と称する)を含むタンパク質をコードするポリヌクレオチド(ヌクレオチ
ド51からヌクレオチド858(すなわち、シグナル配列を含む)、またはヌク
レオチド259からヌクレオチド858(成熟ペプチド)); (d)生物学的活性を有する図2に示されるアミノ酸配列のフラグメントを含む
タンパク質をコードするポリヌクレオチド; (e)(a)〜(d)において特定されるポリヌクレオチドの任意の1つに対し
て、ストリンジェントな条件でハイブリダイズし得るポリヌクレオチド。
【0031】 本発明の別のタンパク質をコードするポリヌクレオチド配列を、図3に示す(
コード領域が、ヌクレオチド39からヌクレオチド618(パネルA)およびヌ
クレオチド39からヌクレオチド659(パネルB)に伸張する)。このポリヌ
クレオチドを「ヒト心臓特異的線維芽細胞増殖因子8b(FGF−8b)」とし
て同定した。FGF−8bによってコードされるタンパク質のアミノ酸配列を、
図3に示す。ヒトFGF−8bを、分泌タンパク質をコードするヌクレオチドを
選択するトラップ(trap)を用いて、ヒト心臓ライブラリーから単離した;
従って、FGF−8bは、分泌因子をコードする。
【0032】 図3中の核酸配列は、新規のタンパク質FGF−8bをコードする。パネルA
は、予備的に決定された配列を示す。パネルBは、確認された配列を示す。本発
明者らは、パネルBの配列を選択する。配列相同性アルゴリズム(例えば、BL
ASTN/BLASTXまたはFASTA検索)は、正確な配列のマッチを示さ
なかった。BLASTP検索は、FGF−8b(詳細には、図3の約アミノ酸1
〜181の領域)と、線維芽細胞増殖因子8、アンドロゲン誘導性増殖因子、ケ
ラチノサイト増殖因子、へパリン結合増殖因子−1、およびβ内皮細胞増殖因子
(G2660747、P55075、P36363、P10935、E6841
4の割り当てられた登録番号を含むが、これらに限定されない)を含む種々のヒ
ト増殖因子との間の約80%の相同性を明らかにした。BLASTX検索は、こ
れらの結果を確認した。これらの相同性に基づき、FGF−8bおよびこれら相
同なタンパク質は、少なくともいくつかの活性を共有することが予想される。
【0033】 従って、別の実施態様において、本発明は、以下からなる群より選択される、
単離されたポリヌクレオチドを含む組成物を提供する: (a)図3に示されるヌクレオチド39からヌクレオチド618、またはヌクレ
オチド120からヌクレオチド618のヌクレオチド配列を含む、ポリヌクレオ
チド; (b)生物学的活性を有するタンパク質をコードする、図3に示されるヌクレオ
チド配列のフラグメントを含む、ポリヌクレオチド; (c)図3に示されるヌクレオチド39からヌクレオチド618(すなわち、シ
グナル配列を含む)またはヌクレオチド120からヌクレオチド618(成熟ペ
プチド)のアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする、ポリヌクレオチドであ
って、ここで、最初に決定されたように心臓特異的増殖因子8bと呼ばれる、ポ
リヌクレオチド; (d)生物学的活性を有する、図3に示されるアミノ酸配列のフラグメントを含
むタンパク質をコードする、ポリヌクレオチド; (e)ストリンジェントな条件下で(a)〜(d)において特定されるポリヌク
レオチドのいずれか1つにハイブリダイズし得る、ポリヌクレオチド。
【0034】 従って、別の実施態様において、本発明は、以下からなる群より選択される、
単離されたポリヌクレオチドを含む組成物を提供する: (a)図3Bに示される、ヌクレオチド39からヌクレオチド659、またはヌ
クレオチド120からヌクレオチド618のヌクレオチド配列を含む、ポリヌク
レオチド; (b)生物学的活性を有するタンパク質をコードする、図3に示されるヌクレオ
チド配列のフラグメントを含む、ポリヌクレオチド; (c)図3に示されるヌクレオチド39からヌクレオチド659(すなわち、シ
グナル配列を含む)またはヌクレオチド120からヌクレオチド659(成熟ペ
プチド)のアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするポリヌクレオチドであっ
て、心臓特異的増殖因子8bと呼ばれる、ポリヌクレオチド; (d)生物学的活性を有する、図3に示されるアミノ酸配列のフラグメントを含
むタンパク質をコードする、ポリヌクレオチド; (e)ストリンジェントな条件下で(a)〜(d)に特定されるポリヌクレオチ
ドのいずれか1つにハイブリダイズし得る、ポリヌクレオチド。
【0035】 Ang−3、hMEDG1およびFGF−8bの組織分布は、表Iに示される
【0036】
【表1】 Ang3、hMEDG1、またはFGF−8bをコードする核酸は、当該分野
において任意の公知の方法(例えば、配列の3’末端および5’末端にハイブリ
ダイズする合成プライマーを用いたPCR増幅ならびに/または例えば、下記に
記載される遺伝子配列に特異的なオリゴヌクレオチドを用いたcDNAライブラ
リーまたはゲノムライブラリーからのクローニング)により得られ得る。
【0037】 例えば、ヒト以外の種のAng3、hMEDG1、もしくはFGF−8bをコ
ードする核酸のホモログまたは他の関連配列(例えば、パラログ)は、例えば、
下記のような、Ang3、hMEDG1、またはFGF−8bのヌクレオチド配
列についての核酸のハイブリダイゼーションおよびクローニングのための当該分
野において周知の方法を用いて、特定のヒト配列の全てもしくは一部をプローブ
として用いる、低、中程度もしくは高ストリンジェンシーなハイブリダイゼーシ
ョンによって得られ得る。
【0038】 ストリンジェントな条件下および高ストリンジェントな条件下で、本発明のポ
リヌクレオチドに対してハイブリダイズするポリヌクレオチドはまた、本発明の
一部である。本明細書中で使用される場合、「高ストリンジェントな条件」とは
、例えば、65℃で少なくとも約0.2倍のSSCを含み;そして「ストリンジ
ェントな条件」とは、例えば、50%ホルムアミド、1M NaCl、1% S
DS中37℃でのハイブリダイゼーション、および0.1×SSC(20X S
SC=3.0M NaCl/0.3M クエン酸三ナトリウム)中60〜65℃
での洗浄を含む。好ましい高ストリンジェンシー条件とは、4×SSC、5×デ
ンハルト(500mlの水中、5gのFicoll、5gのポリビニルピロリド
ン、5gウシ血清アルブミン)、0.1mg/mlの煮沸させたサケ精子DNA
、および25mMリン酸ナトリウム中で、65℃にてのハイブリダイゼーション
、ならびに0.1×SSC、0.1% SDS中で、65℃にての洗浄である。
本発明のポリヌクレオチドの対立遺伝子改変体もまた、本発明に含まれる。
【0039】 (3.組換えタンパク質の発現) 本発明の単離されたポリヌクレオチドは、タンパク質を組換え的に産生するた
めに、発現制御配列(例えば、Kaufmanら、Nucleic Acids
Res.19、4485−4490(1991)に開示されるpMT2発現ベ
クターまたはpED発現ベクター)に作動可能に連結され得る。多くの適切な発
現制御配列は、当該分野において公知である。組換えタンパク質を発現する一般
的な方法もまた公知であり、そしてR.Kaufman、Methods in
Enzymology 185,537−566(1990)に例示される。
本明細書中で規定される場合、「作動可能に連結される」とは、本発明の単離さ
れたポリヌクレオチドおよび発現制御配列が、連結されたポリヌクレオチド/発
現制御配列で形質転換された(トランスフェクトされた)宿主細胞によりタンパ
ク質が発現されるように、ベクターもしくは細胞内に配置されることを意味する
【0040】 多くの型の細胞は、タンパク質の発現に適切な宿主細胞として作用し得る。哺
乳動物宿主細胞としては、例えば、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵
巣(CHO)細胞、ヒト腎臓293細胞、ヒト表皮A431細胞、ヒトColo
205細胞、3T3細胞、CV−1細胞、他の形質転換された霊長類の細胞株、
正常な二倍体細胞、初代組織のインビトロ培養に由来する細胞株、初代移植片。
HeLa細胞、マウスL細胞、BHK、HL−60、U937、HakまたはJ
urkat細胞が挙げられる。
【0041】 あるいは、タンパク質をより下等な真核生物(例えば、酵母)または原核生物
(例えば、細菌)において産生することが可能であり得る。潜在的に適切な酵母
株としては、Saccharomyces cerevisiae、Schiz
osaccharomyces pombe、Kluyveromyces株、
Candida、または異種タンパク質を発現し得る任意の酵母株が挙げられる
。潜在的に適切な細菌株としては、Escherichia coli、Bac
illus subtilis、Salmonella typhimuriu
m、または異種タンパク質を発現し得る任意の細菌株が挙げられる。タンパク質
が酵母または細菌中で産生される場合、そこで産生されるタンパク質を、機能性
タンパク質を得るために、例えば、適切な部位のリン酸化またはグリコシル化に
より修飾することが必要であり得る。そのような共有結合は、公知の化学的方法
または酵素的方法を用いて達成され得る。
【0042】 タンパク質はまた、本発明の単離されたポリヌクレオチドを1つ以上の昆虫発
現ベクター中の適切な制御配列に作動可能に連結させ、そして昆虫発現系を利用
することによって産生され得る。バキュロウイルス/昆虫細胞発現系についての
材料および方法は、例えば、Invitrogen、San Diego、Ca
lif.、U.S.A.からキットの形態で市販され(MaxBac.RTMキッ
ト)、そしてそのような方法は、SummersおよびSmith、Texas
Agricultural Experiment Station Bul
letin第1555(1987)(これは本明細書中で参考として援用される
)に記載されるように、当該分野において周知である。本明細書中で使用される
場合、本発明のポリヌクレオチドを発現し得る昆虫細胞は、「形質転換される」
【0043】 (4.タンパク質フラグメントの生物学的活性) 生物学的活性を提示し得る本発明のタンパク質のフラグメントもまた、本発明
に包含される。このタンパク質のフラグメントは、直鎖状形態であり得るか、ま
たはそれらが、例えば、H.U.Saragoviら、Bio/Technol
ogy 10、773−778(1992)およびR.S.McDowellら
、J.Amer.Chem.Soc.114、9245−9253(1992)
(これら両方は、本明細書中に参考として援用される)に記載されるような公知
の方法を用いて環状化され得る。そのようなフラグメントは、多くの目的(タン
パク質結合部位の結合価の増大を含む)のために、イムノグロブリンのようなキ
ャリア分子と融合され得る。例えば、タンパク質のフラグメントは、「リンカー
」配列によりイムノグロブリンのFc部分と融合され得る。タンパク質の二価形
態について、そのような融合は、IgG分子のFc部分に対して、なされ得る。
他のイムノグロブリンのアイソタイプもまた使用されて、そのような融合体を生
成し得る。例えば、タンパク質−IgM融合は、本発明のタンパク質の十価形態
を生成し得る。
【0044】 (5.タンパク質の精製) 本発明のタンパク質は、組換えタンパク質を発現するのに適切な培養条件下で
、形質転換された宿主細胞を培養することによって調製され得る。次いで、得ら
れた発現タンパク質は、公知の精製過程(例えば、ゲル濾過およびイオン交換ク
ロマトグラフィー)を用いてそのような培養物から(すなわち、培養培地または
細胞抽出物から)精製され得る。このタンパク質の精製はまた、このタンパク質
と結合する薬剤を含むアフィニティーカラム;アフィニティー樹脂(例えば、コ
ンカナバリンA−アガロース、ヘパリン−トーヨーパールRTM、またはCiba
cromブルー3GA SepharoseRTM)にわたる1つ以上のカラム工
程;フェニルエーテル、ブチルエーテル、またはプロピルエーテルのような樹脂
を用いる疎水性相互作用クロマトグラフィーを含む1つ以上の工程;あるいは、
イムノアフィニティークロマトグラフィーを含み得る。
【0045】 あるいは、本発明のタンパク質はまた、精製が容易になされる形態で発現され
得る。例えば、これはマルトース結合タンパク質(MBP)、グルタチオン−S
−トランスフェラーゼ(GST)またはチオレドキシン(TRX)のような融合
タンパク質として発現され得る。そのような融合タンパク質を発現および精製す
るためのキットは、New England BioLab(Beverly、
Mass)、Pharmacia(Piscataway、N.J.)および
InVitrogenよりそれぞれ市販される。タンパク質は、エピトープを用
いてタグ化され得、そして続いてそのようなエピトープに対する特異的抗体を用
いて精製され得る。1つのそのようなエピトープ(「Flag」)は、Koda
k(New Haven、Conn.)から市販されている。
【0046】 最後には、疎水性RP−HPLC媒体(例えば、付随したメチル基または他の
脂肪族性の基を有するシリカゲル)を用いる、1つ以上の逆相高速液体クロマト
グラフィー(RP−HPLC)工程を使用して、タンパク質をさらに精製し得る
。前述の精製工程のいくつかまたは全ての種々の組合わせを用いてまた、実質的
に均一に単離された組換えタンパク質を提供し得る。このように精製されたタン
パク質は、他の哺乳動物のタンパク質を実質的に含まず、そして本発明に従って
、「単離されたタンパク質」として定義される。
【0047】 本発明のタンパク質はまた、トランスジェニック動物の生成物として(例えば
、このタンパク質をコードするヌクレオチド配列を含む体細胞または生殖細胞に
より特徴付けられるトランスジェニックウシ、ヤギ、ブタまたはヒツジの乳の成
分として)発現され得る。
【0048】 このタンパク質はまた、従来の公知の化学合成により生成され得る。本発明の
タンパク質を合成手段によって構築する方法は、当業者に公知である。合成的に
構築されたタンパク質配列は、一次構造、二次構造もしくは三次構造および/ま
たはタンパク質に特徴的なコンフォメーションを共有することによって、タンパ
ク質活性を含むそれらと共通の生物学的特性を保持し得る。従って、これらは、
治療化合物のスクリーニングおよび抗体の開発のための免疫学的プロセスにおい
て、天然の精製されたタンパク質の代わりの生物学的に活性な置換体または免疫
学的置換体として使用され得る。
【0049】 (6.改変) 本明細書中に提供されるタンパク質はまた、精製タンパク質のアミノ酸配列と
類似であるが、改変が自然にもたらされているかまたは故意に操作されているア
ミノ酸配列によって特徴付けられるタンパク質を含む。例えば、ペプチドまたは
DNA配列における改変は、公知の技術を使用して当業者によって作製され得る
。タンパク質配列における目的の改変としては、コード配列における選択された
アミノ酸残基の置換、挿入または欠失が挙げられ得る。例えば、1つ以上のシス
テイン残基が欠失されるかまたは別のアミノ酸と置換されて、分子のコンフォメ
ーションが変更され得る。このような置換、挿入または欠失のための変異誘発技
術は、当業者に周知である(例えば、参考として援用される、米国特許第4,5
18,584号を参照のこと)。
【0050】 タンパク質の活性を全体的または部分的に保持することが予期されるタンパク
質の配列の他のフラグメントおよび誘導体は、従って、スクリーニングに有用で
あり得るか、または他の免疫学的方法論もまた、本明細書中の開示によって、当
業者によって容易になされ得る。このような改変は、本発明によって包含される
と考えられる。
【0051】 (7.使用および生物学的活性) 本発明のポリヌクレオチドおよびそれによりコードされるタンパク質は、以下
に確認される1つ以上の使用または生物学的活性を示すと予期される。本発明の
タンパク質について記載される使用または活性は、このようなタンパク質の投与
もしくは使用によって、またはこのようなタンパク質をコードするポリヌクレオ
チドの投与もしくは使用によって(例えば、遺伝子治療またはDNAの導入に適
切なベクターにおいて)提供され得る。
【0052】 本発明のタンパク質の生物学的活性は、当該分野で公知の任意の適切な方法に
よってアッセイされ得る。脈管形成/抗脈管形成能力は、ニワトリ絨毛膜尿膜(
CAM)アッセイまたは異なる角膜マイクロポケットアッセイ(Klagsbr
un&Folkman,1990、Sporn&Roberts(編)Pept
ide growth factor and their receptor
s II、549−574頁)のようなインビボでの脈管形成アッセイにおいて
特徴づけされ得る。インビボ脈管形成アッセイは、例えば、米国特許第5,38
2,514(参考として援用される)に記載され、そして後肢虚血のマウスモデ
ルは、Couffinhalら、1998、Am.J.Pathol.152:
1667−1679によって記載された。血管壁細胞における脈管形成分子の直
接的効果は、インビトロアッセイにおいてアッセイされ得る。これらのアッセイ
は、新たな血管形成に必須の内皮機能の研究を容易にする。脈管形成のほとんど
のインビボモデルは、成長調節分子を含む細胞外マトリックス基層を使用する(
Vukicevicら、1992、Exp.Cell.Res.202:1−8
)。さらに、ほとんどのアッセイは、アンギオポエチン(angiopoeit
in)について細胞培養アッセイして、毛細管新芽の形成を試験する(例えば、K
oblizekら、1998、Curr.Biol.8:529−532)。ほ
とんどのアッセイは、ホルボールエステルのような外因性刺激または内皮索およ
び管の形成を誘導する脈管形成分子を必要とする。脈管形成/抗脈管形成活性に
ついてのアッセイとしては、脈管形成の阻害についての方法が挙げられる(例え
ば、限定しないが、米国特許第5733876号、同第5639725号、同第
5712291号、同第5698586号、同第5753230号、同第573
3876号、同第5766591号、同第5434185号、同第572122
6号、同第5629340号、同第5593990号、同第5629327号、
同第5744492号、同第5646136号、同第5610166号、同第5
574026号、5567693号、同第5563130号(各々を、本明細書
中で完全に援用する)を参照のこと)。
【0053】 (8.脈管形成刺激/阻害活性) 本発明のタンパク質は、脈管形成活性(誘導または阻害のいずれか)または細
胞分化活性(誘導または阻害のいずれか)を示し得る。今日までに発見された多
くのタンパク質因子(全ての既知のアンギオポエチンおよび増殖因子を含む)は
、1以上の因子依存性細胞増殖アッセイにおいて活性を示し、従って、このアッ
セイは、脈管形成活性の簡便な確認として働く。本発明のタンパク質の活性は、
細胞株についての多数の慣用的な因子依存性細胞増殖アッセイのいずれか1つに
よって明白であり、この細胞株としては、限定しないが、32D、DA2、DA
1G、T10、B9、B9/11、BaF3、Mc9/G、M+(preBM+
)、2E8、RB5、DA1、123、T1165、HT2、CTLL2、TF
−1、Mo7eおよびCMKが挙げられる。
【0054】 異常なレベルのAng3、hMEDG1、または心臓特異的増殖因子に関連す
る疾患および障害についての診断、予後、およびスクリーニングの方法が意図さ
れる。本発明はまた、異常なレベルのAng3、hMEDG1、または心臓特異
的増殖因子、または複合体の1つ上の成分の異常なレベルの活性に関連する疾患
または障害を処置または予防する方法を意図し、この方法は、Ang3、hME
DG1、または心臓特異的増殖因子の投与を包含する。
【0055】 治療剤または診断剤としての活性についてAng3、hMEDG1、またはF
GF−8bをアッセイする方法、ならびにモジュレーター(すなわち、インヒビ
ター、アゴニストおよびアンタゴニスト)をスクリーニングする方法もまた意図
される。
【0056】 (9.投与および投薬) 本発明のタンパク質(どの供給源由来でも、限定されずに、組換えおよび非組
換え供給源を含む)は、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせた場合に、薬
学的組成物において使用され得る。このような組成物はまた、(タンパク質およ
びキャリアに加えて)、希釈剤、充填剤、塩、緩衝剤、安定化剤、可溶化剤、お
よび当該分野で周知の他の物質を含み得る。用語「薬学的に受容可能な」とは、
活性成分の生物学的活性の有効性を妨害しない非毒性材料を意味する。キャリア
の特徴は、投与経路に依存する。薬学的組成物はさらに、タンパク質の活性を増
強するかまたはその活性を提供するか、あるいは処置において使用するかのいず
れかである、他の薬剤を含み得る。このようなさらなる因子および/または薬剤
は、本発明のタンパク質との相乗効果を産生するか、または副作用を最小化する
ために、薬学的組成物に含まれ得る。逆に、本発明のタンパク質は、特定のAn
g3、hMEDG1、またはFGF−8bの処方物において、Ang3、hME
DG1、またはFGF−8b薬剤の副作用を最小化するために含まれ得る。
【0057】 薬学的組成物において使用されるか、または本発明の方法を実施するための本
発明のタンパク質の投与は、種々の従来の方法(例えば、経口摂取、吸入、また
は皮膚注射、皮下注射、もしくは静脈内注射)において実施され得る。本発明の
タンパク質の治療的に有効な量が静脈内注射、皮膚注射、または皮下注射によっ
て投与される場合、本発明のタンパク質は、発熱物質を含まない、薬学的に受容
可能な水溶液の形態である。このような非経口的に受容可能なタンパク質溶液(
pH、等張性、安定性などを考慮している)の調製は、当該分野の技術内である
。静脈内注射、皮膚注射、または皮下注射に好ましい薬学的組成物は、本発明の
タンパク質に加えて、塩化ナトリウム注射剤、リンガー注射剤、デキストロース
注射剤、デキストロースおよび塩化ナトリウム注射剤、乳酸リンガー注射剤のよ
うな等張性ビヒクル、または当該分野で公知のビヒクルを含むべきである。本発
明の薬学的組成物はまた、安定化剤、保存剤、緩衝化剤、抗酸化剤、または当業
者に公知の他の添加物を含み得る。
【0058】 本発明のタンパク質は、多量体(例えば、ヘテロダイマーまたはホモダイマー
)またはそれ自体もしくは他のタンパク質との複合体において活性であり得る。
結果として、本発明の薬学的組成物は、そのような多量体形態または複合体形態
の本発明のタンパク質を含み得る。
【0059】 本明細書中で使用される場合、用語「治療的に有効な量」とは、有意義な患者
の利益(すなわち、関連医療状態の処置、治癒、予防または寛解、あるいはその
ような状態の処置、治癒、予防または寛解の割合の増加)を示すに十分な薬学的
組成物または方法の各活性成分の全量を意味する。単独で投与される個々の活性
成分に適用する場合、この用語は、その成分単独をいう。組み合わせて適用され
る場合、この用語は、連続してまたは同時に組み合わせて投与されるかにかかわ
らず、治療効果をもたらす活性成分の組み合わせた量をいう。
【0060】 本発明の処置または使用の方法を実施する際に、本発明のタンパク質の治療的
に有効な量が、処置されるべき状態を有する哺乳動物に投与される。本発明のタ
ンパク質は、単独または他の治療剤(例えば、Ang3、hMEDG1、または
心臓特異的増殖因子を使用する処置)と組み合わせてのいずれかで、本発明の方
法に従って投与され得る。1つ以上のAng3、hMEDG1、またはFGF−
8bと同時投与さレセプターる場合、本発明のタンパク質は、Ang3、hME
DG1、またはFGF−8bと同時に、または連続してのいずれかで、投与され
得る。連続して投与される場合、担当医は、Ang3、hMEDG1、またはF
GF−8bと組み合わせて本発明のタンパク質を投与する適切な順序を決定する
【0061】 本発明の薬学的組成物中の本発明のタンパク質の量は、処置される状態の性質
および重症度、ならびに患者が受けた以前の処置の性質に依存する。最終的には
、担当医は、各々の個々の患者を処置するための本発明のタンパク質の量を決定
する。最初に、担当医は、低用量の本発明のタンパク質を投与し、そして患者の
応答を観察する。より多量の本発明のタンパク質が、患者に最適治療効果が得ら
れるまで投与され得、そしてその時点で、投薬量はさらに増加しない。
【0062】 (10.抗体生成) 本発明のタンパク質はまた、動物を免疫化してこのタンパク質と特異的に反応
するポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を得るために使用され得る。
このような抗体は、タンパク質全体またはそのフラグメントのいずれかを免疫原
として使用して得られ得る。このペプチド免疫原はさらに、カルボキシ末端にシ
ステイン残基を含み得、そしてキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)の
ようなハプテンに結合体化される。このようなペプチドを合成するための方法は
当該分社で公知である(例えば、R.P.Merrifield,J.Amer
.Chem.Soc.85,2149−2154(1963);J.L.Krs
tenanskyら、FEBS Lett.211,10(1987)における
方法)。本発明のタンパク質に結合するモノクローナル抗体は、タンパク質の免
疫検出に有用な診断用薬剤であり得る。本発明のタンパク質に結合する中和化モ
ノクローナル抗体はまた、このタンパク質と関連する両方の状態に有用な治療剤
であり得、そしてまた、このタンパク質の異常な発現が関与する癌のいくつかの
形態の処置において有用な治療剤であり得る。癌細胞または白血病細胞の場合に
おいて、本発明のタンパク質に対する中和化モノクローナル抗体は、癌細胞(こ
のタンパク質によって媒介され得る)の悪性伝播を検出および予防する際に有用
であり得る。
【0063】 (11.遺伝子治療) 本発明のポリヌクレオチドはまた、遺伝子治療に使用され得る。このようなポ
リヌクレオチドは、哺乳動物被験体における発現のために、インビボまたはエキ
ソビボのいずれかで導入され得る。本発明のポリヌクレオチドはまた、細胞また
は生物への核酸の導入のための他の公知の方法(限定しないが、ウイルスベクタ
ーまたは裸のDNAの形態を含む)によって投与され得る。
【0064】 細胞はまた、このような細胞を増殖するためまたはこのような細胞において所
望の効果もしくは活性を産生するために、本発明のタンパク質の存在下で、エキ
ソビボで培養され得る。次いで、処理された細胞は、治療目的のために、インビ
ボで導入され得る。
【0065】 本明細書中に引用される特許および参考文献は、完全に示されるように、参考
として援用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、アンギオポエチン−3(Ang−3)のヌクレオチド配列および推定
アミノ酸配列を示す。シグナル配列に下線を引く。
【図2】 図2は、hMEDG1のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列を示す。シ
グナル配列に下線を引く。
【図3】 図3は、心臓特異的増殖因子8b(FGF−8b)のヌクレオチド配列および
推定アミノ酸配列を示す。パネルAは、予め決定した配列を示し、シグナル配列
に下線を引く。パネルBは、確認された配列を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 35/04 C07K 14/52 43/00 105 C12P 21/02 C C07K 14/50 C12R 1:91) 14/52 (C12P 21/02 C C12N 5/10 C12R 1:91) C12P 21/02 C12N 15/00 ZNAA //(C12N 5/10 5/00 B C12R 1:91) A61K 37/24 (C12P 21/02 37/43 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 BA21 CA04 DA02 EA02 EA04 GA11 HA01 4B064 AG02 AG13 CA10 CA19 CC24 DA01 4B065 AA87X AA93Y AA99Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 4C084 AA07 BA01 BA08 BA22 BA23 CA53 CA56 DB57 DC32 NA14 ZA361 ZA441 ZB211 ZB261 4H045 AA10 AA20 BA10 CA40 DA01 EA23 EA24 FA74

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単離されたポリヌクレオチドであって、該ポリヌクレオチド
    は、以下: (a)図1に示されるヌクレオチド配列のヌクレオチド352〜ヌクレオチド1
    824、またはヌクレオチド415〜ヌクレオチド1824を含むポリヌクレオ
    チド; (b)図1に示されるヌクレオチド配列のフラグメントを含むポリヌクレオチド
    であって、該ポリヌクレオチドは生物学的活性を有するタンパク質をコードする
    、ポリヌクレオチド; (c)図1に示されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする、ヌクレオチ
    ド352〜ヌクレオチド1824(すなわち、シグナル配列を含む)、またはヌ
    クレオチド415〜ヌクレオチド1824(成熟ペプチド)のポリヌクレオチド
    であって、ここで該タンパク質は、アンギオポエチン−3と呼ばれる、ポリヌク
    レオチド; (d)図1に示されるアミノ酸配列のフラグメントを含むタンパク質をコードす
    るポリヌクレオチドであって、該タンパク質は、生物学的活性を有するポリヌク
    レオチド; (e)(a)〜(d)に特定されるいずれか1つのポリヌクレオチドに、ストリ
    ンジェントな条件下でハイブリダイズし得る、ポリヌクレオチド、 からなる群より選択される、単離されたポリヌクレオチド。
  2. 【請求項2】 前記ポリヌクレオチドが発現制御配列に作動可能に連結され
    ている、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 図1に示されるタンパク質を生成する宿主細胞であって、該
    細胞が、請求項2に記載のポリヌクレオチド、または請求項1に記載の内因性ポ
    リヌクレオチドの発現を誘導もしくは増強する調節配列で増大されるゲノムを有
    することにより生成される、宿主細胞。
  4. 【請求項4】 前記細胞が、哺乳動物細胞である、請求項3に記載の宿主細
    胞。
  5. 【請求項5】 タンパク質を生成するためのプロセスであって、該プロセス
    は、以下:(a)適切な培養培地中で請求項3に記載の宿主細胞の培養物を増殖
    させる工程;および(b)培養物からタンパク質を生成する工程、を包含する、
    プロセス。
  6. 【請求項6】 前記ポリヌクレオチドが、図1のヌクレオチド配列のヌクレ
    オチド415〜ヌクレオチド1824を含む、請求項1に記載のポリヌクレオチ
    ド。
  7. 【請求項7】 図1のアミノ酸配列を含むタンパク質であって、該タンパク
    質は、図1のヌクレオチド352〜ヌクレオチド1824、またはヌクレオチド
    415〜ヌクレオチド1824、およびそれらの機能的アナログもしくは誘導体
    によってコードされる、タンパク質。
  8. 【請求項8】 単離されたポリヌクレオチドであって、該ポリヌクレオチド
    は、以下: (a)図2に示されるヌクレオチド配列のヌクレオチド51〜ヌクレオチド85
    8、またはヌクレオチド259〜ヌクレオチド858を含むポリヌクレオチド; (b)図2に示されるヌクレオチド配列のフラグメントを含むポリヌクレオチド
    であって、該ポリヌクレオチドは、生物学的活性を有するタンパク質をコードす
    るポリヌクレオチド; (c)図2に示されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするヌクレオチド
    51〜ヌクレオチド858(すなわち、シグナル配列を含む)、またはヌクレオ
    チド259〜ヌクレオチド858(成熟ペプチド)のポリヌクレオチドであって
    、ここで該タンパク質は、ヒト微小血管内皮分化遺伝子1と呼ばれる、ポリヌク
    レオチド; (d)図2に示されるアミノ酸配列のフラグメントを含むタンパク質をコードす
    るポリヌクレオチドであって、該タンパク質は、生物学的活性を有するポリヌク
    レオチド; (e)(a)〜(d)に特定されるいずれか1つのポリヌクレオチドに、ストリ
    ンジェントな条件下でハイブリダイズし得る、ポリヌクレオチド、 からなる群より選択される、単離されたポリヌクレオチド。
  9. 【請求項9】 前記ポリヌクレオチドが発現制御配列に作動可能に連結され
    ている、請求項8に記載のポリヌクレオチド。
  10. 【請求項10】 図2に示されるタンパク質を生成する宿主細胞であって、
    該細胞が、請求項9に記載のポリヌクレオチド、または請求項8に記載の内因性
    ポリヌクレオチドの発現を誘導もしくは増強する調節配列で増大されるゲノムを
    有することにより生成される、宿主細胞。
  11. 【請求項11】 前記細胞が、哺乳動物細胞である、請求項10に記載の宿
    主細胞。
  12. 【請求項12】 タンパク質を生成するためのプロセスであって、該プロセ
    スは、以下:(a)適切な培養培地中で請求項10に記載の宿主細胞の培養物を
    増殖させる工程;および(b)培養物からタンパク質を精製する工程、を包含す
    る、プロセス。
  13. 【請求項13】 前記ポリヌクレオチドが、図2のヌクレオチド配列のヌク
    レオチド259〜ヌクレオチド858を含む、請求項8に記載のポリヌクレオチ
    ド。
  14. 【請求項14】 ヌクレオチド51〜ヌクレオチド858、またはヌクレオ
    チド259〜ヌクレオチド858によってコードされる。図2のアミノ酸配列を
    含むタンパク質。
  15. 【請求項15】 単離されたポリヌクレオチドであって、該ポリヌクレオチ
    ドは、以下: (a)図3Aに示されるヌクレオチド配列のヌクレオチド39〜ヌクレオチド6
    18、またはヌクレオチド120〜ヌクレオチド618を含むポリヌクレオチド
    ; (b)図3Aに示されるヌクレオチド配列のフラグメントを含むポリヌクレオチ
    ドであって、該ポリヌクレオチドは生物学的活性を有するタンパク質をコードす
    るポリヌクレオチド; (c)図3Aに示されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードするヌクレオチ
    ド39〜ヌクレオチド618(すなわち、シグナル配列を含む)、またはヌクレ
    オチド120〜ヌクレオチド618(成熟ペプチド)のポリヌクレオチド; (d)図3Aに示されるアミノ酸配列のフラグメントを含むタンパク質をコード
    するポリヌクレオチドであって、該タンパク質が生物学的活性を有する、ポリヌ
    クレオチド; (e)(a)〜(d)に特定されるいずれか1つのポリヌクレオチドに、ストリ
    ンジェントな条件下でハイブリダイズし得る、ポリヌクレオチド、 からなる群より選択される、単離されたポリヌクレオチド。
  16. 【請求項16】 前記ポリヌクレオチドが発現制御配列に作動可能に連結さ
    れている、請求項15に記載のポリヌクレオチド。
  17. 【請求項17】 図3Aに示されるタンパク質を生成する宿主細胞であって
    、該細胞が、請求項16に記載のポリヌクレオチド、または請求項15に記載の
    内因性ポリヌクレオチドの発現を誘導もしくは増強する調節配列で増大されるゲ
    ノムを有することにより生成される、宿主細胞。
  18. 【請求項18】 前記細胞が、哺乳動物細胞である、請求項17に記載の宿
    主細胞。
  19. 【請求項19】 タンパク質を生成するためのプロセスであって、該プロセ
    スは、以下: (a)適切な培養培地中で請求項17に記載の宿主細胞の培養物を増殖させる工
    程;および (b)培養物からタンパク質を生成する工程、 を包含する、プロセス。
  20. 【請求項20】 前記ポリヌクレオチドが、図3Aのヌクレオチド120〜
    ヌクレオチド618のヌクレオチド配列を含む、請求項15に記載のポリヌクレ
    オチド。
  21. 【請求項21】 図3Aのヌクレオチド39〜ヌクレオチド618、または
    ヌクレオチド120〜ヌクレオチド618によってコードされるアミノ酸配列を
    含むタンパク質。
  22. 【請求項22】 単離されたポリヌクレオチドであって、該ポリヌクレオチ
    ドは、以下: (a)図3Bに示されるヌクレオチド39〜ヌクレオチド659、またはヌクレ
    オチド120〜ヌクレオチド659を含むポリヌクレオチド; (b)生物学的活性を有するタンパク質をコードする、図3Bに示されるヌクレ
    オチド配列のフラグメントを含むポリヌクレオチド; (c)図3Bに示されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする、ヌクレオ
    チド39〜ヌクレオチド659(すなわち、シグナル配列を含む)、またはヌク
    レオチド120〜ヌクレオチド659(成熟ペプチド)のポリヌクレオチド; (d)図3Bに示されるアミノ酸配列のフラグメントを含むタンパク質をコード
    するポリヌクレオチドであって、該タンパク質が生物学的活性を有する、ポリヌ
    クレオチド; (e)(a)〜(d)に特定されるいずれか1つのポリヌクレオチドに、ストリ
    ンジェントな条件下でハイブリダイズし得る、ポリヌクレオチド、 からなる群より選択される、単離されたポリヌクレオチド。
  23. 【請求項23】 前記ポリヌクレオチドが発現制御配列に作動可能に連結さ
    れている、請求項22に記載のポリヌクレオチド。
  24. 【請求項24】 図3Bに示されるタンパク質を生成する宿主細胞であって
    、該細胞が、請求項23に記載のポリヌクレオチド、または請求項22に記載の
    内因性ポリヌクレオチドの発現を誘導もしくは増強する調節配列で増大されるゲ
    ノムを有することにより生成される、宿主細胞。
  25. 【請求項25】 前記細胞が、哺乳動物細胞である、請求項24に記載の宿
    主細胞。
  26. 【請求項26】 タンパク質を生成するためのプロセスであって、該プロセ
    スは、以下: (a)適切な培養培地中で請求項24に記載の宿主細胞の培養物を増殖させる工
    程;および (b)培養物から該タンパク質を生成する工程、 を包含する、プロセス。
  27. 【請求項27】 前記ポリヌクレオチドが、図3Bのヌクレオチド配列のヌ
    クレオチド120〜ヌクレオチド659を含む、請求項22に記載のポリヌクレ
    オチド。
  28. 【請求項28】 図3Bのヌクレオチド39〜ヌクレオチド618、または
    ヌクレオチド120〜ヌクレオチド659によってコードされるアミノ酸配列を
    含むタンパク質。
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