JP2002520559A - 同期装置 - Google Patents

同期装置

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JP2002520559A
JP2002520559A JP2000560376A JP2000560376A JP2002520559A JP 2002520559 A JP2002520559 A JP 2002520559A JP 2000560376 A JP2000560376 A JP 2000560376A JP 2000560376 A JP2000560376 A JP 2000560376A JP 2002520559 A JP2002520559 A JP 2002520559A
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disk
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ゲルハルト、フューラー
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D23/00Details of mechanically-actuated clutches not specific for one distinct type
    • F16D23/02Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches
    • F16D23/04Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch
    • F16D23/06Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D13/00Friction clutches
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    • F16D13/60Clutching elements
    • F16D13/64Clutch-plates; Clutch-lamellae
    • F16D13/68Attachments of plates or lamellae to their supports
    • F16D13/683Attachments of plates or lamellae to their supports for clutches with multiple lamellae
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F16D23/06Arrangements for synchronisation, also for power-operated clutches with an additional friction clutch and a blocking mechanism preventing the engagement of the main clutch prior to synchronisation
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 本発明は複数個のディスク(82)を有するディスクセット(40)及び切換え装置(64)と連結されたスライドスリーブ(30)を備えた変速機のトルク伝達部品(4、6、8)のための同期装置(2)に関する。同期装置(2)はトルク伝達部品(4、6、8)の間のトルクを初期の小さなかみ合いトルクとその後の大きな同期トルクに分割する手段(82、84、86、88、90、92、94)を有する。このことは、ディスク(82)を時間的に順次にかみ合わせてトルク伝達を行なわせるディスクの段差配列によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は請求項1の上位概念に基づく同期装置に関する。
【0002】 駆動出力の伝達及び車両の牽引力需要に対するエンジントルク調整のために、
今日実際にもっぱら多段歯車変速機が使用される。
【0003】 同期装置によってギヤシフトを大幅に簡素化することができる。同期かみ合い
の場合は互いに連結される変速機部品の回転数調整が自動的に又は制御されて行
なわれ、こうしてシフトアップの際のダブルクラッチ又はシフトダウンの際のダ
ブルクラッチ切断が回避される。危険な運転状況でも変速が迅速確実かつ無騒音
で可能であり、例えば降坂走行でシフトダウンするときに運転者の右足をブレー
キに載せておくことができるから、運転の安全性が著しく高められる。
【0004】 同期装置は次の課題を遂行しなければならない。
【0005】 −異なる速度で回転する2つの変速機部品及びこれと連結された部材が引掛り騒
音をたてずに互いに確実拘束的に結合されるように、これらの部材の回転数を調
整し、 −確動変速部品の引掛りや損傷を防止するために、連結される変速機部品の同期
かみ合いまで確実結合を制止し、 −同期かみ合いの瞬時に制止を解除し、 −なるべく小さな切換え力で短時間で回転数を調整し、 −不利な状況、例えば冷えたねばつく変速機油又は速度段の極めて急激な切断の
場合にも動作が確実であること。
【0006】 今日の車両用同期変速機では主として各個別段のための同期装置が使用される
【0007】 その場合コーン式シンクロメッシュが広く普及している。この方式では連結さ
れる変速機部品の強制拘束的回転数調整のために円錐形の摩擦コーンを採用する
。この同期法は乗用車にも商用車にも使用される。
【0008】 慣用の同期装置は3つの基本同期機能、即ち −共通の軸の周りに回転する2個の部材の任意の頻度で断続し得る結合、 −回転する部材へのエネルギー伝達又は回転する部材からのエネルギー排出(加
速、減速)、 −共通の軸の周りに回転する2個の部材の間の回転数差のゼロに等しい又はゼロ
に近い値への制御 を与える。
【0009】 摩擦板による同期の場合は円錐形摩擦部材が多数のディスクに置き換えられ、
これらのディスクは回転数調整の際に互いに摩擦する。その場合軸方向に順次相
接するディスクは一方では同期リングもしくは変速機軸と、他方では歯車のクラ
ッチもしくは歯車自体と連結されている。例えば同期力の増幅装置も装備するこ
とができるこのような同期装置がドイツ国特許出願公開第3208945号明細
書(DE 32 08 945 A1)で知られている。
【0010】 シフトフォークが作用する外側駆動リングと、シンクロナイザに遊転不能、軸
方向移動可能に配設されたシフトブシュとで構成されたスライドスリーブを有す
る上記類別による確動式変速クラッチがドイツ国特許出願公開第1950698
7号明細書(DE 195 06 987 A1)で知られている。シフトブシュはクラッチの連
結歯と相互作用する切換え歯を担持する。切換え歯と連結歯の端面は対応する回
転面にあるから、軸方向シフト運動で突き合わされる。クラッチは遊転不能に、
但し軸方向に弾性的にたわみ得るように歯車と連結され、歯車は変速機軸上に回
転自在に支持されている。
【0011】 変速機軸に遊転不能に固着されたシンクロナイザと駆動リングの間に、ばね付
きライニングディスククラッチの形の摩擦クラッチが配設され、駆動リングは外
側ディスク支持体として、シフトブシュは内側ディスク支持体として形成されて
いる。シフトブシュの端面側にカバーが取付けられている。これらのカバーは駆
動リングに対して半径方向遊びをおいて回転し、カバーの間にライニングディス
クが波形座金の圧力で支持される。
【0012】 駆動リングは駆動体の駆動歯と相互作用するかみ合い歯を外周に担持する。駆
動体は遊転不能に、但し軸方向に弾性的にたわみ得るように歯車と連結されてい
る。駆動歯系の歯は歯みぞより細幅であるから、周方向に十分な遊びが形成され
、シフト時にかみ合い歯のかみ合いを容易にする。駆動歯とかみ合い歯の端面は
円錐形の回転面にあるから、これらの端面は駆動体の外周面及び端面に対して軸
方向に斜角をなす。
【0013】 スライドスリーブを中立位置からシフト位置の方向へ移動するとき、まず駆動
リングのかみ合い歯が駆動体の駆動歯と接触してかみ合うから、歯車からライニ
ングディスクを介して変速機軸へスリップトルクが伝送される。このトルクはデ
ィスクの数、ディスクの半径及び波形座金の力に関係する。歯車と変速機軸の間
に同期を生じるのに必要な時間に対して、このトルクは決定的である。駆動歯の
制止面は、歯車と変速機軸の間にほぼ同期が得られる前に、ブシュ部材の切換え
歯が連結歯に接触することを阻止する。
【0014】 駆動歯、かみ合い歯、連結歯及び切換え歯の端面が回転面を通ることにより、連
結される変速機部品によって生じるトルクが切換え力に対して反作用力を働かせ
ないようにすることができる。また駆動体及びクラッチの軸方向可撓性によって
接触衝撃が駆動歯及び連結歯に柔軟に吸収され、こうして全変速行程にわたって
比較的均一な切換え力が生じ、それが変速操作の快適性を改善する。
【0015】 通常内側ディスクとして両面を被覆したディスクが使用され、外側ディスクは
無被覆の鋼板である。しかし片面を被覆したディスクを使用することもできる。
【0016】 先行技術によるディスク式同期装置は、回転数差が最大限に達すると歯の前縁
と歯の端面が衝突することによってかみ合い歯の区域に摩耗が認められるという
欠点がある。
【0017】 本発明の根底にあるのは、かみ合い歯の区域の摩耗を減少する課題である。
【0018】 この課題は本発明に基づき請求項1の特徴によって解決される。実施態様が従
属請求項の主題である。
【0019】 かみ合い衝撃の大きさはディスクの摩擦トルクに直接関係する。ディスクの摩
擦トルクが小さければ小さいほど、衝撃と摩耗が小さい。
【0020】 本発明に基づき、連結の際にスライドスリーブの歯とクラッチの歯の間で伝達
されるトルクを、初期の小さなかみ合いトルクとその後の大きな同期トルクに分
割する手段を同期装置に設けることを提案する。
【0021】 有利な構成においては、上記の手段は同期装置のディスクを時間的に順次にか
み合わせてトルク伝達を行なわせるディスクの段差配列からなる。
【0022】 別の有利な実施態様は、かみ合いトルクの形成のための少なくとも1個の第1
段と同期トルクの形成のための少なくとも1個の第2段を設けたディスクの段差
配列を示す。
【0023】 別の有利な構成は第1段に小さなかみ合いトルクの形成のための2個の摩擦面
を、第2段に同期トルクの形成のための10個の摩擦面を有する。
【0024】 別の有利な実施態様では、順次続く2個のディスクの連結の間の段部が、連結
振動を解消するように形成されている。
【0025】 連結される変速機部分のクラッチの歯の方向へスライドスリーブの歯を移動す
ると、まず少なくとも1個のディスクを有する第1段のディスクの駆動歯だけが
スライドスリーブの端縁とかみ合い、このディスク及び所属の摩擦面によってか
み合いトルクに相当する摩擦トルクを発生する。このかみ合いトルクの形成は、
回転数を近接させる本来の同期トルクの形成より時間的に先立って行なわれる。
かみ合いトルクが時間的に先行することによって、当初から同期装置の全ディス
クの完全な摩擦トルクで始めた場合に発生する連結トルクの衝撃は同期かみ合い
から排除される。こうして実際に軽い予備同期が行なわれ、これに本来の同期が
続くのである。
【0026】 図面に基づいて本発明を詳述する。
【0027】 図1は本発明に係る同期装置2の構成を示す。変速機軸4に2個の歯車6及び
8が軸方向不動かつ回転自在に配設されている。そのために歯車6及び8は変速
機軸4の周りになるべく摩擦なく回転し得るように、軸受例えばニードル軸受1
0に支持される。
【0028】 好ましくは歯14により変速機軸4に遊転不能に固着されたシンクロナイザ1
2は、歯車6及び8の間で変速機軸4の上に配設されている。シンクロナイザ1
2と歯車6の間にクラッチ16とばね装置18が設けられている。ばね装置18
は例えば波形座金として形成され、クラッチ16をシンクロナイザ12の方向へ
弾圧する。シンクロナイザ12と歯車8の間にクラッチ20とばね装置22が設
けられている。ばね装置22は例えば同じく波形座金として形成され、クラッチ
20をシンクロナイザ12の方向へ弾圧する。
【0029】 クラッチ16は外歯として連結歯24を有する。同様にクラッチ20は外歯と
して連結歯26を有する。シンクロナイザ12は外歯28を有し、これにスライ
ドスリーブ30の内歯がかみ合う。スライドスリーブ30の内歯は外歯28の中
で軸方向に移動することができる。スライドスリーブ30の内歯は連結歯として
クラッチ16及び20の連結歯24及び26と相互作用する。連結歯24、26
、32は鈍形に、即ち尖端なしに形成することができる。その場合連結歯24、
26、32の端部は隅角部に反発面を備えることができる。これによって不当に
高い回転数でのシフトを防止することができる。
【0030】 また連結歯24、26、32の歯の背面転動が好ましい。これによってスライ
ドスリーブ30とクラッチ16、20の連結歯32の間に、速度段からの望まし
くない離脱を防止するセルフロッキング結合が得られるからである。
【0031】 さらにスライドスリーブ30は図2で詳述するように、外周に捕捉歯62とし
て形成された外歯を有する。外周に溝を設けることができ、この溝に切換え装置
のシフトフォーク64が係合することが好ましい。
【0032】 スライドスリーブ30は内側ディスク支持体34と外側ディスク支持体36を
有する。ディスク支持体34は例えば外歯38によりディスクセット40の個々
のディスクの対応する歯とかみ合う。一方、ディスク支持体36は例えば内歯4
3により同じくディスクセット40の別のディスクの対応する歯とかみ合う。そ
の場合ディスク支持体34と連結されたディスクがディスク支持体36と連結さ
れたディスクに夫々軸方向に順次続くから、ディスク支持体34及び36を互い
に向き合いに回転すると、ディスクセット40のディスクが夫々互いに摩擦する
。ディスクの摩擦面は紙からなることが好ましいが、有利な摩擦特性を有する他
の材料、例えばモリブデン摩擦ライニング又は焼結摩擦ライニングを使用するこ
ともできる。スライドスリーブの小さな軸方向寸法を得るために、ディスクの数
を制限し、例えば各ディスク支持体34及び36ごとに夫々ディスク3枚としな
ければならない。ばね装置例えばさらばね42によってディスクセット40が軸
方向に所定の予圧を受け、その際ディスクセット40はさらばね42によって、
内側ディスク支持体34と連結された第1の部材44に押し付けられる。他方、
さらばね42は第2の部材46に接しており、これに軸方向に支えられる。第2
の部材46は例えばここに概略図で示すリベット継手80の形の内側ディスク支
持体34とも連結されている。ねじ継手又はピンと止め輪を有する配列も使用す
ることができる。部材44及び46は例えば金属板の形に形成することができ、
外側ディスク支持体36に対して自由に回転することができる。
【0033】 歯車6に捕捉装置50が設けられ、内歯52と歯車6の外歯54とで歯車6に
遊転不能に固着されている。捕捉装置50の内歯52は外歯54の中で限られた
範囲で軸方向に移動することができる。その場合捕捉装置50は一方では歯車6
のストップにより、他方では固定装置例えば止め輪56により軸方向に制限され
る。捕捉装置50と歯車6のストップの間にばね装置、例えば波形座金58を設
けることができる。この波形座金によって捕捉装置50がスライドスリーブ30
に対して軸方向に弾圧される。捕捉装置50は軸方向にスライドスリーブ30の
方向へ差し向けられた、図2で詳述する捕捉歯60を有する。捕捉歯60はスラ
イドスリーブ30の捕捉歯62とかみ合うのに適している。
【0034】 歯車8に捕捉装置66が設けられ、内歯68と歯車8の外歯70とで歯車8に
遊転不能に固着されている。捕捉装置66の内歯68は外歯70の中で限られた
範囲で軸方向に移動することができる。その場合捕捉装置66は一方では歯車8
のストップにより、他方では固定装置例えば止め輪72により軸方向に制限され
る。捕捉装置66と歯車8のストップの間にばね装置、例えば波形座金74を設
けることができる。この波形座金によって捕捉装置66がスライドスリーブ30
に軸方向に弾圧される。捕捉装置66は軸方向にスライドスリーブ30の方向へ
差し向けられた、図2で詳述する捕捉歯76を有する。捕捉歯76はスライドス
リーブ30の捕捉歯62とかみ合うのに適している。
【0035】 ディスク支持体34、36とディスクセット40及び部材44、46及びさら
ばね42は、共同で軸方向に移動可能な一体の変速組立品を構成する。この変速
組立品の移動のために、操作部材例えばシフトフォーク64がスライドスリーブ
30の外側ディスク支持体36の外周の凹陥部に係合する。
【0036】 そこで遊転する歯車6又は8の一方と、異なる回転数を有する変速機軸4とを
連結しようとするならば、連結される歯車の方向へ一体の変速組立品を移動させ
る。この移動によって外側ディスク支持体36と捕捉装置50が接触する。波形
座金58によって弾支された捕捉装置50は、ディスク支持体36に対して軸方
向に退避することができる。ディスク支持体36と捕捉装置50が接触する区域
に、両方の部材は捕捉歯60、62を有する。捕捉装置50の小さい重量により
、かつ波形座金58の軸方向に働くばね力のもとで、捕捉装置50の捕捉歯60
は適当な瞬時、即ち歯みぞを通過するときに、ディスク支持体36の捕捉歯62
とかみ合う。このかみ合いによって捕捉装置50は外側ディスク支持体36から
歯車6へ、又はその逆にトルクを伝達することができる。
【0037】 このトルクがディスクの数とさらばねの設計又はさらばねの緊圧力により調整
可能な限界値を超えると、ディスクセットはスリップし始める。この場合紙ディ
スクの使用は、付着摩擦とすべり摩擦の差異を小さくすることができるので好適
である。
【0038】 摩擦板を互いに向き合いに回転するトルクの原因は、歯車6及びこれと連結さ
れた回転慣性質量及び変速機軸4の間に現われる回転数差である。回転慣性質量
の急激な加速による動的衝撃過程はディスククラッチによって回避され、外側デ
ィスク支持体36及びこれと連結された摩擦板の急加速だけに局限される。本発
明に係る構造によってこの慣性質量を極めて小さくすることができる。減速時に
自由回転慣性質量に含まれる回転エネルギー又は加速時の不足のエネルギーは、
スリップするディスククラッチによって伝達される。スリップするディスククラ
ッチはこの同期段階で回転数調整の機能を受け持つ。
【0039】 この同期段階で全変速組立品がさらに歯車6の方向へ移動させられる。その際
変速組立品は内側ディスク支持体30とシンクロナイザ12の間の歯28、32
で案内される。所定の移動行程の後に内側ディスク支持体30の連結歯32がク
ラッチ16の外側連結歯24と接触する。クラッチ16は波形座金18で弾支さ
れているので、内側ディスク支持体30に対して軸方向に退避することができる
【0040】 連結歯24、32の端部が鈍形に形成されていれば、ばねの予圧のもとで鈍形
の端面が高い確率で相対する。たまたますでにかみ合っていれば、シフト過程が
全体として完結している。そうでない場合は、歯が緊圧されて相対する状態で車
両クラッチが連結され、生じるトルクが歯を互いに向き合いに回転させる。歯の
かみ合いが起こり、シフトが終了する。変速機の輪軸のドラグトルクによっても
互いに向き合う歯の早期の回転と、続くかみ合いが可能である。
【0041】 変速が例えば運転者の手操作で変速レバーによって行なわれない場合は、運転
者が遠隔操作する変速手段による自動変速という代案も可能である。その場合は
シフト可能な速度段に影響を及ぼす論理制御を介在して遠隔操作を行なうことも
できる。自動装置は運転者の影響を受けずに、変速機の全変速操作を受け持つこ
ともでき、その際常に最適領域に具合よくシフトされる。
【0042】 変速手段として主に空気又は電気操作式変速手段が使用される。また液圧操作
式変速手段も使用することができる。
【0043】 連結歯のかみ合い面を廃止することによって短い変速行程が得られる。この行
程の利得を変速レバーとスライドスリーブの間の変速比の増加のために利用する
ことができる。こうして小さな切換え力で変速レバーの切換え及び選択行程が著
しく縮小される。
【0044】 スライドスリーブとクラッチの連結歯の弾力的な当接は運転者に改善されたシ
フト感を与え、高い変速回転数を可能にする。
【0045】 シフトされる変速機部材の同期がエンジン制御への干渉によって得られるエン
ジン操作式自動同期装置においては、提案の同期装置を使用することが特に有利
である。その場合常に所定の回転数差が存在する。特にこの場合は連結される速
度段の確実な同期が極めて有利なコストで得られる。
【0046】 トルクを伝達する歯はなるべく小さなバックラッシを有する。
【0047】 不当に高い衝撃トルクを回避するには、トルク伝達のために設けられた連結歯
24、26、32が自由回転質量をディスククラッチの摩擦拘束から連結歯の確
実拘束に転移する前に、ディスクセット40の十分に長い同期が必要である。こ
れは本発明に基づく段状のディスク配列によって得られる。
【0048】 図2は図1のII−II線に沿ったディスクセット40の断面図を示す。スライド
スリーブ30の中に突出する第1のディスク82の歯84が、スライドスリーブ
30の内歯43の端縁86に僅かな遊びで又は遊びなしで接する。別の歯88、
90、92、94(図3)は第2段を形成し、端縁86に対してすき間96を有
する。それによって歯88、90、92、94は歯84より遅れて端縁86に当
接される。こうしてディスク82の摩擦面によってまずかみ合いトルクが伝達さ
れるが、その他のディスクの摩擦面は遅れてようやく同期トルクの伝達のために
使用される。捕捉装置50がスライドスリーブ30(図1)の捕捉歯62とかみ
合うと、直ちにまず歯84が端縁86に当接され、かみ合いトルクを伝達する。
すき間96を克服した後、遅れてようやく歯88、90、92、94が端縁86
に当接される。
【0049】 図3は図1及び図2のIII−III線に沿ったデイスクセットの断面図を示す。こ
の図で一方の歯84及び歯88、90、92、94の間のすき間がよく分かる。
【0050】 図4は別の有利な構成のディスクセット40の図1、II−II線に沿った断面図
を示す。スライドスリーブ30の中に突出する第1のディスク82の歯84が第
1段104として、スライドスリーブ30の内歯43の端縁86に僅かな遊びで
接する。別の歯88、90、92、94(図3)は別の段106、108、11
0、112を形成し、端縁86に対して夫々歯から歯へ次第に増加するすき間9
6、98、100、102を有する。それによって歯88、90、92、94は
歯84より段階的に遅れて端縁86に当接される。こうしてディスク82の摩擦
面によりまずかみ合いトルクが伝達されるが、その他のディスクの摩擦面は段階
的に遅れて同期トルクの伝達のために使用される。捕捉装置50がスライドスリ
ーブ30(図1)の捕捉歯62とかみ合うと、直ちにまず歯84が端縁86に当
接され、かみ合いトルクを伝達する。歯88はすき間96を克服した後、遅れて
ようやく端縁86に当接される。歯90、92及び94はそれぞれ別のすき間を
克服した後に端縁86に当接される。歯94が端縁86に当接した後に、初めて
すべてのディスクが全同期トルクを伝達する。
【0051】 図5は図1及び図4のIII−III線に沿ったディスクセットの断面図を示す。こ
の図で各段及び一方の歯84及び歯88、90、92、94の間のすき間がよく
分かる。
【0052】 とりわけ弾支された配列を有する捕捉歯及びクラッチの極めて小さな重量は、
大きな回転数差で歯車を捕捉し、歯のごく僅かな摩耗で当該の相手歯と確実にか
み合うために、動的に好都合な捕捉及びかみ合い機構をもたらす。
【0053】 周方向にねじり弾性を有する捕捉歯の配列は、捕捉歯のかみ合いの際に緩衝挙
動を一層改善することができる。
【0054】 捕捉歯は明確に設定された高い摩擦トルクを超えると歯車の上で回転するよう
に、歯車に配設することもできる。この摩擦トルクはディスクセットの摩擦トル
クより高い。この回転によって捕捉歯の高い衝撃ピークを緩衝することができる
【0055】 1組のセットにまとめられ、2つの速度段に共用できる紙ライニング付き摩擦
板の使用は有利なコストをもたらす。またこの摩擦板は例えばモリブデン摩擦膜
を備えたディスクよりも環境に対してはるかにやさしい。付着摩擦係数がすべり
摩擦係数より小さいディスクは、ディスク設計の最適の解決策である。
【0056】 またしばしば起こるロッキング問題を回避することを別とすれば、ロッキング
装置を廃止したことも同期装置を安価にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ディスク式同期装置の図である。
【図2】 ディスク式同期装置の側面断面図である。
【図3】 図2の平面図である。
【図4】 別の側面断面図である。
【図5】 図4の平面図である。
【符号の説明】
2 同期装置 4 変速機軸 6 歯車 8歯車 30 スライドスリーブ 40 ディスクセット 64 シフトフォーク 82 ディスク 84 歯 86 端縁 88 歯 92 歯 94 歯

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のディスク(82)を有するディスクセット(40)及び切換え装置(64)
    と連結されたスライドスリーブ(30)を備えた変速機のトルク伝達部品(4、6
    、8)のための同期装置(2)において、 トルク伝達部品(4、6、8)の間のトルクを、初期の小さなかみ合いトルク
    と、その後の大きな同期トルクとに分割する手段(82、84、86、88、9
    0、92、94)を有することを特徴とする同期装置。
  2. 【請求項2】 上記の手段が、ディスク(82)を時間的に順次にかみ合わせてトルク伝達を
    行なわせるディスクの段差配列からなることを特徴とする、請求項1に記載の変
    速機のトルク伝達部品(4、6、8)のための同期装置(2)。
  3. 【請求項3】 ディスク(82)の段差配列が、かみ合いトルクの形成のための少なくとも1
    個の第1段と、同期トルクの形成のための少なくとも1個の第2段と、を有する
    ことを特徴とする、請求項2に記載の変速機のトルク伝達部品(4、6、8)の
    ための同期装置(2)。
  4. 【請求項4】 第1段に小さなかみ合いトルクの形成のための2つの摩擦面が設けられ、第2
    段に同期トルクの形成のための10個の摩擦面が設けられていることを特徴とす
    る、請求項3に記載の変速機のトルク伝達部品(4、6、8)のための同期装置
    (2)。
  5. 【請求項5】 2個の順次続くディスク(82)の連結の間の段部が、連結振動を解消するよ
    うに形成されていることを特徴とする、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の
    変速機のトルク伝達部品(4、6、8)のための同期装置(2)。
  6. 【請求項6】 ディスク(82)の外側に沿った歯(84、88、90、92、94)の半径
    方向幅が相違することによって段差が形成されることを特徴とする、請求項2乃
    至4のいずれか一項に記載の変速機のトルク伝達部品(4、6、8)のための同
    期装置(2)。
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