JP2002520292A - ヒト成長因子と組み合わせた血管形成剤としてのコンパウンドbの使用 - Google Patents

ヒト成長因子と組み合わせた血管形成剤としてのコンパウンドbの使用

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒト成長因子と組み合わせた血管形成剤としてのコンパウンドBの使用に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の属する技術分野 本発明は、ヒト成長因子と組み合わせた血管形成剤としてのコンポーネントB
の使用に関する。 従来技術の状態 コンポーネントB(以後CBと示す)は最初にヒトの尿から単離された81ア
ミノ酸の蛋白質である。該蛋白質を発現するヒト遺伝子はクローン化されて組換
えヒトコンポーネントBとしてCHO細胞中で発現されて、該蛋白質は約8.9
kDの分子量であり、そして、製造法およびそのアミノ酸配列に関しても、引用
されるWO94/14259において完全に記載されている。
【0002】 WO97/39765においては、瘢痕形成剤としてのCBの使用が記載され
た。 例えば塩基性繊維芽細胞成長因子(bFGF)または血管内皮成長因子(VE
GF)としての成長因子が血管形成活性を有することも公知である。発明の詳細な説明 CBと成長因子の同時の存在が何れか個々の因子により引き出される血管形成
性応答を増加させること、言い変えれば、CBは組織中の新生血管成長を促進す
ること、おそらくは毛細血管から内皮細胞を流動させるのに必要ないくつかの初
期の事象を促進することにおいて成長因子と相乗作用可能なことが、今、驚いた
ことに発見された。
【0003】 よって、本発明の主な目的は、体内の何れかの組織に対する創傷、潰瘍および
他の外傷性損傷の治療のために有用な薬剤組成物の製造のための成長因子との組
み合わせたCBの使用である。
【0004】 発明の他の目的は、上記のとおりに製造された薬剤組成物である。 この発明のさらなる目的は、体内の何れかの組織に対する創傷、潰瘍および他
の外傷性損傷の治療方法であって、おそらくは薬学上受容可能な賦形剤と共に、
有効量のCBおよび成長因子を投与することからなる。
【0005】 活性成分の投与経路は、経口、静脈内、筋肉内、皮下または局所であってよい
。各活性成分の所望の血液レベルを確立するかもしれない他の投与経路は、本発
明により含まれる。
【0006】 該2つの活性化合物の投与はそれら両方を含む単一の薬剤調製物によるか、ま
たは好ましくは2つの成分の一方を別々に各々が含む2つの薬剤調製物により実
施することができる。本発明によりCBと組み合わせて使用されるための好まし
い成長因子は、塩基性繊維芽細胞成長因子(bFGF)または血管内皮成長因子
(VEGF)である。
【0007】 血管形成はアルビノウサギの角膜において研究されたが、これが、炎症反応お
よび成長する毛細血管を容易に監視でき、且つ変化が実体顕微鏡検査により定量
できる、無血管の透明な組織だからである(Ziche et al.,198
2)。この方法は、プロセスの直接且つ非外傷性の観察による血管成長の時間の
延長された期間にわたる監視を可能にする。さらに、同じ動物において、効果の
定量を公知の薬剤のそれと比較できる。
【0008】 ウサギの角膜アッセイにおいて研究されたインビボ血管形成におけるコンポー
ネントB(CB)の役割の調査は、 a)無血管の角膜のストロマ中に置かれた場合に血管成長を起こさせる上記分
子の能力を試験すること; b)血管形成因子である塩基性繊維芽細胞成長因子(bFGF)または血管内
皮成長因子(VEGF)により引き出された新生血管形成を上記分子が好むかま
たは抑圧する能力を試験すること により実施された。方法 試験化合物のスローリリース製造のためのプロトコル 成長因子またはペプチドをスローリリースペレットとして製造した。
【0009】 スローリリースペレット(1x1x0.5mm)は、10%塩化メチレン(1
0μl/ドロプレット)中、エチニル−ビニルコポリマー(Elvax−40,
デュポン、ウイルミントン、デラウエア)の注入成型溶液中に試験物質を取り込
む滅菌条件にて製造した(Langer and Folkman,1976;
Ziche et al.1982)。外科手術の手法 血管形成活性はウサギ角膜アッセイを使用してインビボにおいてアッセイした
。ペントタールナトリウム(30mg/kg)により麻酔した、ニュージーラン
ド白ウサギ(チャールズリバー、カルコ(Calco)、レッコ(Lecco)
、イタリア)の目の下半分において、柔軟性の虹彩のスパチュラ1.5mm幅を
使用してマイクロポケット(1.5x3mm)を外科手術により生成した。該ペ
レットを透明な無血管の角膜ストロマ内に位置させたマイクロポケット中に移植
した。 角膜の血管形成の定量 のちの移植物の毎日の観察は麻酔なしでスリットランプ実体顕微鏡により実施
した。縁の(limbal)叢からの血管の出芽が3−4日後に起こり、そして
以前に報告された(Ziche et al.1989)スキムに従い移植され
たペレットに到達するように毛細血管が進行した場合に、血管形成応答をスコア
した。血管形成活性は研究された全移植物にわたり新生血管形成を提示する移植
物の数として表す。新たに形成された血管の数およびそれらの成長速度により能
力をスコアする。データは血管形成スコアとして表現し、縁から遠方の血管密度
xとしてmmにて計算する。密度の値1は角膜あたり0から25の血管に相当し
、2は25から30、3は50から75、4は75から100そして5は100
の血管より上に相当する(Ziche et al.,1994)。 実験デザイン 以下の2つの手法を使用してコンポーネントBの効果を試験した: A)3つの異なる濃度の分子を、各用量において少なくとも4匹の別のウサギの
角膜中で試験することにより、上記化合物の潜在的血管形成活性を定義した。コ
ンポーネントBの効果を、50および100nag/ペレットの成長因子bFG
Fにより引き出された効果と比較した。この実験プロトコルにおいて、ウサギは
3週間監視した。 B)血管形成を変調することにおけるコンポーネントBの潜在的役割を評価する
ために、この薬剤の効果を、定義された血管形成因子、即ちbFGFの存在下に
おいて試験した。この目的のため、同じ角膜中に2つの隣接するポケットを外科
手術により作成して、一方は血管形成トリガーとし他方はコンポーネントBとし
た。同じペレットに取り込まれた両物質を試験する実験も実施した(図1)。
【0010】 この最後の実験プロトコルは我々のグループにより特別にセットアップされた
ものであり、 1)bFGFにより引き出された血管形成性の「共刺激剤」としての薬剤の効果
または2)成長因子により引き出された血管形成性を阻害する薬剤の能力を定義
する(Ziche et al,1992および1994)。
【0011】 この実験プロトコルにおいて、ウサギは4−5週間監視した。同じプロトコル
を用いて、VFGFにより誘導される血管形成性の「共刺激剤」としてのCBの
効果を試験した。 組織学分析 CBおよび/またはbFGFを含む角膜ポケットを有するウサギの角膜を術後
2、6、15日後にサンプルし、そしてペレット除去後にホルマリン中に固定化
した。
【0012】 日常的な組織病理学のプロセスを実施した:切片5μm厚を各ペレットが置か
れた場所のそばで切り出し;切片をヘマトキシリン−エオシンにより染色した。
少なくとも40の切片を各角膜あたりで試験した。 統計分析 結果は(n)移植物に関する平均で表す。血管形成スコアのデータは陽性およ
び陰性の両方の結果を含んだ。一方向のANOVAにより複数の比較を実施し、
そして個々の差異はANOVAによる顕著なグループ間の差異の証明後にフィッ
シャー試験により試験した。P値<0.05は顕著であったと解釈した(さらな
る統計評価に関する付録も参照されたい)。結果 a)CBの血管形成活性 ポリマーElvax−40のスローリリースペレット中の化合物の濃度を増加
させて取り込んだ後に、CBの血管形成活性を試験した。試験された用量は、0
.2、0.5、2および4μg/ペレットであった。CBの効果を塩基性繊維芽
細胞成長因子(bFGF)により生産されたものと比較した。
【0013】 CBは用量依存性の血管形成効果を引き出し、その能力はbFGFにより引き
出されたよりも弱いらしかった。図2Aにおいては、以前の実験およびCBと平
行に走らせた実験から得たbFGFの血管形成活性のデータを報告する。図2B
においては、CB含有ペレットを移植したウサギ角膜の毎日の観察からのデータ
を血管形成スコアとして報告する。CBを用いて得られたもっとも高い血管形成
スコアは3−3.5(2−4μg/ペレット)(P<0.05対媒体ペレットの
み)に平均化されたのに対してbFGFにより生産されたのは7−8であった(
0.2μg/ペレット)(P<0.05対媒体ペレットのみ)。0.2μg/ペ
レットの濃度においてはCBは血管形成性でなかった。表1に示すとおり、0.
5μg/ペレットのCBは、実施した5つのうち1移植物において陽性の血管形
成応答を誘導した。2および4μg/ペレットはもっとも高い用量であった。こ
れらの用量は同様な血管形成活性を誘導して、実施した5つのうち2の陽性移植
物を生じた。
【0014】 CBは、試験されたいかなる濃度においても実験を通してすべて角膜の透明性
の維持により明らかにされるとおり、あらゆるマクロスコープな炎症活性を欠い
た。
【0015】 CBの血管形成効果の特異性を評価するため、上記化合物を20分間ボイルす
ることにより熱不活性化(h.i.)した。2μgの用量を次に試験した。熱不
活性化のあと、CBは完全に血管形成活性を喪失した(図3)(P<0.05対
CB 2μg)。 b)bFGFにより誘導された血管形成性に対するCBの効果 公知の血管形成エフェクターの効果を変調することにおけるCBの潜在的役割
を評価するため、角膜ストロマに同時放出された両物質の最適以下の濃度(50
0ngのCBおよび100ngのbFGF)を試験する実験を実施した。同じペ
レット中に取り込まれた両物質を試験する実験を実施した(図1A)。さらに、
これらの化合物は同じ濃度において上記のとおり実施したが、但し2つの別個の
ペレットにおいて別々にストロマ中に放出した(図1B)。
【0016】 角膜内へのCBおよびbFGFの共存は何れか個々の薬剤により引き出された
血管形成応答を増加させた(図4AおよびB、表2)。 血管形成は初期に起こり、そしてより迅速に進行して、新たに形成された血管
の数の顕著な増加を生じた(P<0.05対CBおよびbFGFのみ)。この効
果は両方の実験条件において明らかであった。
【0017】 しかしながら、CBとbFGFが2つの別個のペレットにより個別に放出され
た場合には、効果が高かった。毛細血管はCBよりもbFGFに向かって成長し
たことから、CBがbFGF活性を増強するのに貢献したことを示唆する。7日
後、新生血管の成長が抑圧され始めた。
【0018】 追加の実験を増加濃度のCBにより(0.2,0.5および2μg/ペレット
)bFGF(100ng)の一定濃度により引き出された血管形成性に対して実
施した。2つの分子間の共働作用を観察することができた(図5)。興味を引く
のは、CBとbFGFの間の相乗効果のもっとも効果的な条件が2つの別々のペ
レットにおいて試験された200ngのCB(P<0.05対CBおよびbFG
Fのみ)により観察された。 c)VEGFにより誘導された血管形成性に対するCBの効果 表3において、VEGFにより誘導された血管形成性に対するコンポーネント
Bの相乗効果を報告する。
【0019】 CBとVEGFの間の共働作用を、2つの別々のペレットにおいて試験された
因子を用いて評価した。10日目に得られた結果を表3に報告する。データは、
実施した全ての移植物にわたり、6に等しいかまたは6を超える血管形成スコア
を伴う新生血管形成を示した移植物の数として表現する。
【0020】 より保守的な分析を使用して試験化合物間の可能な実在の相互作用を確認する
ために、さらに統計分析を実施した(付録中の図11を参照されたい)。 主要な因子(全時間を通した(over time)「試験化合物」と「血管
形成スコア」)をマルチファクター分析に従い分析した。結果は、全時間にわた
り試験化合物の間で統計上の顕著な差異(p<0.0001)が存在することを
示した。
【0021】 試験化合物間の相互作用に関して、ツーキーの試験(Tukey’s tes
t)の結果が以下の考察を可能にする(以下の図12を参照されたい): CB 500ng + bFGF 100ng(1ペレット) 両化合物各々は統計上対照と異ならない。2つの化合物の組み合わせは対照お
よび単独の薬剤の何れとも統計上異なる応答を与える。その応答は期待された付
加物の効果の付近である。 CB 200ng + bFGF 100ng(2ペレット) 両化合物各々は統計上対照と異ならない。2つの化合物の組み合わせは対照お
よび単独の薬剤の何れとも統計上異なる応答を与える。さらに、組み合わされた
処理の応答は明らかに期待された付加物の効果を超えることは注目すべきである
。上記は2つの薬剤の間の相乗効果の存在を確証するらしい。 CB 500ng + bFGF 100ng(2ペレット) 両化合物は統計上対照と異ならない。2つの化合物の組み合わせは対照および
単独の薬剤の何れとも統計上異なる応答を与える。その応答は期待された付加物
の効果の付近である。さらに、CBの500ng+bFGFの100ng(1ペ
レット)対CBの500ng+bFGFの100ng(2ペレット)の比較にお
いて差異は見いだされなかった。 CB 2μg + bFGF 100ng(2ペレット) 両化合物は統計上対照と異ならない。2つの化合物の組み合わせは、対照と統
計上異なる応答を与えるが、単独化合物との異なる応答は与えない。その応答は
期待された付加物の効果の付近である。 組織学分析 最大の効果の濃度(4μg)および最適以下の濃度(500ng)においてb
FGF(100ng)の存在下および不在下にてCBの効果を試験した。細胞の
浸潤の範囲における差異はあらゆる組み合わせにおいてCBとbFGFの間に差
異が無かった(図7、8、9)。移植から2日以内に、角膜の上皮側の縁の領域
の近接において新たに形成された毛細血管の密性ネットワークを、白血球の浸潤
物が取り囲んだ(図10)。6日目、白血球の浸潤物の範囲内の一致する減少が
明らかであったのに対し、毛細血管は何れかの分子に応答して数および口径を増
加させた(図11)。15日目、白血球の浸潤物の範囲は無視できるほどでであ
ったのに対し、毛細血管は形態学上未修飾のままらしかった。 結論 コンポーネントBはマイクログラムの濃度範囲において明確であって熱不活性
化により失われる血管形成活性を所有する。殆どの血管形成因子は20−40倍
低い濃度において血管形成性である。血管形成性を引き出すのに必要な高い濃度
と共に、2つの側面がCBの効果において関係するらしい: 1)移植物から最初の3−4日内で毛細血管の出芽を引き出す能力であって、マ
トリックス結合性血管形成因子bFGFよりも分泌された血管形成因子VEGF
を模倣する; 2)新生血管成長の効率の時間にわたる平坦化であって、試験された移植物のほ
んの30−40%が10−14日後に完全に血管化されることを導く。
【0022】 我々の結果は、CBがインビボにおいて血管形成を誘導してウサギの角膜にお
いて新生血管成長を促進することにおいてbFGFと共働作用する能力を有する
ことを示す。
【0023】 bFGF存在下における血管形成応答の潜在化の特徴を一緒にしたこれらの考
察は、CBがその血管形成能力をインビボにおいて完全に発現させるためには、
追加の成長因子の存在を必要とすることを暗示する。
【0024】 様々な時間間隔でサンプルされた角膜切片の組織学の実験を実施することによ
り、CBにより引き出された血管形成プロセスが炎症性細胞浸潤物を含んだか否
かを評価した。CBの効果をbFGFの角膜移植物により生産された効果と比較
した。日常的な組織学の実験において、我々は、CB,bFGFまたは2つの組
み合わせを受け取った角膜において、白血球の浸潤物の範囲および種類における
主要な差異は見いださなかった。即ち、我々の結果から、我々は、CBにより誘
導された角膜の新生血管化が全体の炎症性反応産物により媒介されないらしいと
結論することができるが、角膜の不透明の兆候が明らかでなかったからである。
【0025】 CBによる無血管の角膜中において引き出された血管形成応答の特徴は、CB
が毛細血管から内皮細胞を流動させるのに必要な初期の事象のいくつかを促進さ
せるかもしれないことを暗示する。このプロセスが一度開始して内皮細胞が細胞
外マトリックスへの強固な結合から「ゆるめられた」なら、bFGFがより効果
的にその有糸分裂効果を発現する。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 ウサギの角膜内の、両活性化合物を負荷したペレット(1A)または一つの活
性化合物を負荷されたそれぞれ2つのペレット(1B)の移植物を示す。
【図2】 ウサギ角膜内の血管形成性に対するbFGFとCBの効果を示す。
【図3】 CBの血管形成活性に対する熱不活性化の効果を示す。
【図4】 bFGF−誘導血管形成性に対するCBの効果を示す。
【図5】 bFGFの血管形成活性に対するCBの効果を示す。
【図6】 以下の図7−図11において観察可能な主要構造を示すウサギ角膜の典型的な
組織学切片の描写を表す。
【図7】 術後6日目にサンプルされた100ngのbFGFを含む角膜ポケットを有す
るウサギ角膜切片(x200)であって、矢印は新たに形成された血管を示す。
(Ep=上皮)
【図8】 術後2日目にサンプルされた500ngのCBを含む角膜ポケットを有するウ
サギ角膜切片(x100)であって、矢印は新たに形成された血管を示す。
【図9】 術後6日目にサンプルされた500ngのCBを含む角膜ポケットを有するウ
サギ角膜切片(x200)であって、矢印は新たに形成された血管を示す。
【図10】 術後15日目にサンプルされた4μgのCBを含む角膜ポケットを有するウサ
ギ角膜切片(x100)であって、矢印は新たに形成された血管を示す。
【図11】 術後15日目にサンプルされた500ngのbFGFを含む角膜ポケットを有
するウサギ角膜切片(x100)であって、矢印は新たに形成された血管を示す
【図12】 平均および95.0%ツーキーHSDインターバルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ドニーニ,シルヴィア イタリア国イ−00186 ローマ,ラルゴ・ デグリ・オスチ 22 (72)発明者 ボッレッリ,フランチェスコ イタリア国イ−00179 ローマ,ヴィア・ エルレ・デ・チェーザレ 119 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA19 BA20 BA44 CA18 CA39 DB52 DB54 DB57 MA02 MA36 MA52 MA58 MA65 NA05 NA14 ZA681 ZA891 ZB211 ZC752

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト成長因子と組み合わせた血管形成剤としてのコンポーネン
    トBの使用。
  2. 【請求項2】 体内の何れかの組織に対する創傷、潰瘍および他の外傷性損傷
    の治療のための、請求項1記載の使用。
  3. 【請求項3】 コンポーネントBおよびヒト成長因子を活性成分として薬学上
    受容可能な賦形剤と共に含む、瘢痕形成剤として有用な薬剤組成物。
  4. 【請求項4】 単一投与用量にて2つの活性成分が存在する、請求項3記載の
    薬剤組成物。
  5. 【請求項5】 別々の投与用量にて2つの活性成分が各々存在する、請求項3
    記載の薬剤組成物。
  6. 【請求項6】 ヒト成長因子がbFGFまたはVEGFである、請求項3乃至
    5の何れか1項記載の薬剤組成物。
  7. 【請求項7】 有効量のコンポーネントBと有効量のヒト成長因子を単一投与
    用量にて投与することからなる、体内の何れかの組織に対する創傷、潰瘍および
    他の外傷性損傷の治療方法。
  8. 【請求項8】 2つの活性成分が別々の投与用量にて投与される、請求項7記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 ヒト成長因子がbFGFまたはVEGFである、請求項8また
    は9記載の方法。
JP2000558838A 1998-07-09 1999-07-02 ヒト成長因子と組み合わせた血管形成剤としてのコンパウンドbの使用 Pending JP2002520292A (ja)

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EP98112775.6 1998-07-09
EP98112775 1998-07-09
PCT/EP1999/004605 WO2000002579A2 (en) 1998-07-09 1999-07-02 Component b as angiogenic agent in combination with human growth factors

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JP2000558838A Pending JP2002520292A (ja) 1998-07-09 1999-07-02 ヒト成長因子と組み合わせた血管形成剤としてのコンパウンドbの使用

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