JP2002520288A - クマリン及び関連芳香族系ポリマープロドラッグ - Google Patents

クマリン及び関連芳香族系ポリマープロドラッグ

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ポリマーベースの輸送形態を含む二重プロドラッグに関する。これらポリマープロドラッグは好ましくは式(I): のもので、ここで、Lは(a)又は(b);BはH、OH、OSiR13、アミン含有標的部分残基又はヒドロキシル含有部分残基;Gは(c)又はCH;Y1−2は独立してO又はS;MはX又はQ;ここでXは電子求引基、QはC(=Y)から3ないし6原子に位置する遊離電子対を含む部分;R、R、R、R、R、R10及びR13は独立して水素、C1−6アルキル、C3−12分枝アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、置換C3−8シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、フェノキシ、C1−6ヘテロアルコキシで、R及びRはシアノ、ニトロ、カルボキシル、アシル、置換アシル、カルボキシアルキルであってよく;Arは式(I)に含まれる場合多置換芳香族炭化水素又は多置換複素環基を形成する部分であり;(m)は0又は1;(n)は0又は正の整数;(p)は0又は1;(q)は3又は4;R11は実質的に非抗原性のポリマーである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、二重プロドラッグに関する。特に、本発明は、酵素、タンパク質等
の生物学的に活性な物質及び化合物のアミノ又はヒドロキシル部分を含む可逆結
合を有するポリマーベースの二重プロドラッグに関する。
【0002】 (発明の背景) 長年にわたり、生物学的に効果のある物質を哺乳類に投与するいくつかの方法
が提案されてきている。多くの医薬剤は水溶性の塩として利用可能であり、比較
的簡単に製薬用製剤に含有させることができる。所望の医薬剤が水性流体に不溶
性であるか、インビボで速やかに分解されてしまう場合に問題が生じる。例えば
アルカノイド類は特に可溶化が困難であることが多い。
【0003】 医薬剤を可溶化するための一つの方法は、それを可溶性プロドラッグの一部と
して含有させるものである。プロドラッグは、投与時に、最終的にインビボにて
親化合物を遊離させる生物学的に活性な親化合物の化学誘導体を含む。プロドラ
ッグにより、当業者は、インビボにおいて薬剤の作用の開始及び/又は持続期間
を変更することができ、体内における薬物の輸送性、分布性及び溶解度を変更で
きる。さらに、プロドラッグ製剤は、多くの場合、毒性を低減するか、及び/又
は製薬的調製物を投与する際に遭遇する困難性を克服する。プロドラッグの典型
的な例には、アルコール又はチオアルコールのエステル類又は有機リン酸塩が含
まれる。開示がここに出典を明示して取り込まれるRemington's Pharmaceutical
Science, 16th Ed., A. Osol, Ed.(1980)を参照されたい。
【0004】 プロドラッグは、多くの場合、親又は活性化合物の生物学的に不活性な又は実
質的に不活性な形態である。活性な薬物の放出速度、すなわち加水分解速度はい
くつかの要因、特にモディファイアーに親薬物を結合させる結合の種類に影響を
受ける。親薬物の十分な量の加水分解が生じる前に、腎臓又は網状内皮系等を通
って排泄されるプロドラッグの調製を避けるための注意を払わなくてはならない
。プロドラッグ系の一部としてポリマーを導入することにより、薬物の循環半減
期を増加させることができる。
【0005】 プロドラッグをベースとする送達系の上述した概念は、多くの事例において有
用であることが証明されているが、それでもなお、別法が望まれる状況がある。
例えば「The Double Prodrug Concept and Its Applications」, Advanced Drug
Delivery Reviews,3(1989)39-65(出典を明示してその内容をここに取り込む)に
おいてBundgaardは、多くの場合、インビトロでの十分な安定性とインビボで親
薬物を再生させる高い可能性を適切に併せ持っているプロドラッグを得ることは
困難であることを指摘している。Bundgaardにより指摘されたように、これまで
に遭遇した欠点のいくつかを解消するための有望な手段は、カスケード的潜伏化
(cascade latentation)すなわち「プロ-プロドラッグ」の使用を必要とする。こ
のような系では、加水分解反応連鎖は、通常は酵素的開裂である第1工程が含ま
れ、第2工程は、第1工程が生じた後にのみ起こる非酵素的加水分解が含まれる
。カスケード的潜伏化技術の一部としてポリマーをベースとする輸送系を使用す
ることは開示されていなかった。
【0006】 アミン含有薬物のプロドラッグの調製に伴う問題は「Prodrug Strategies Bas
ed on Intramolecular Cyclization Reactions」, J.Pharm.Sci. 1997 7月 Vol
.86, No.7, 765-767(出典を明示してその内容をここに取り込む)においてShan,D
.らにより最近強調されている。著者は、アミン結合の相対的安定性を回避する
ために、親薬物を放出するために分子内環化反応を被り得る様々な部分を導入し
たプロドラッグを開示している。環化反応を開始する化学的又は生物学的な誘因
メカニズムは、アミン結合の加水分解を介して、当初の薬物を放出するのに必要
なメカニズムとは無関係である。なかでも、非ポリマー性クマリン含有ベース系
が開示されている。
【0007】 他の非ポリマー性のクマリンをベースとした系は「Chemical Feasibility Stu
dies of a Potential Coumarin-Based Prodrug System」, Bioorganic & Medici
nal Chemistry Letters, Vol.6, No.8, pp945-950, 1996において、Wang,B.らに
より開示されている。フェノールエステルのエステラーゼ触媒加水分解の後、親
化合物のラクトン化と放出が速やかになされ、t1/2は1.5〜30分である
。また、著者はこの技術を使用し、オピオイドペプチドDADLEのプロドラッグを
調製している。 Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, Vol.6, No.23, p
p2823-2826, 1996を参照されたい。上述した各文献の内容は出典明示によりここ
に取り込む。
【0008】 二重プロドラッグの分野で報告されている研究にもかかわらず、いくつかの特
定の問題には十分な取り組みがなされていない。例えば以前より報告されている
技術では、多くのアミン含有親化合物の溶解性に関する問題への取り組みがなさ
れていない。加えて、親化合物の環化と放出の前にプロドラッグの循環半減期を
増加させるための設計に関する問題も取り組みがなされていない。よって、二重
プロドラッグ概念の恩恵を受けるプロドラッグを形成するためのさらなる技術を
提供することが引き続いて必要とされている。例えば、生物学的効果を調節する
ように輸送担体結合のための代替技術を当業者に提供することは有利なことであ
る。さらに、親化合物のアミノ残基及び/又はヒドロキシル残基を含むことに伴
う問題に取り組み、よって生理的pHでの親化合物から輸送形態への加水分解が
過度に早まったり遅くなったりするのを避けるためのさらなる技術を提供するこ
とも望ましい。
【0009】 (発明の概要) 本発明は上述した欠点に取り組むものである。本発明の一側面では、次の式(
I): [上式中: Lは、 又は であり; BはH、OH、OSiR13、アミン含有標的部分の残基又はヒドロキシル含
有部分の残基であり; Gは、 又はCHであり; Y1−2は独立してO又はSであり; MはX又はQであり;ここで、 Xは電子求引基であり;また QはC(=Y)から3ないし6の原子に位置する遊離電子対を含有する部
分であり; R、R、R、R、R、R10及びR13は独立して、水素、C1− アルキル、C3−12分枝アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換
アルキル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル
、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ
、フェノキシ、C1−6ヘテロアルコキシであり、但し、R及びRはまたシ
アノ、ニトロ、カルボキシル、アシル、置換アシル、カルボキシアルキルであっ
てもよく; Arは式(I)に含まれる場合に、多置換芳香族炭化水素又は多置換複素環基を
形成する部分であり; (m)は0又は1であり; (n)は0又は正の整数であり; (p)は0又は1であり; (q)は3又は4であり; R11は水溶性ポリアルキレンオキシドのようなポリマー残基である] の化合物を提供することにある。
【0010】 ある種の好ましい側面では、BはN-ヒドロキシベンゾトリアゾリル、N-ヒド
ロキシフタルイミジル、ハロゲン、p-ニトロフェノキシ、イミダゾリル、N-ヒ
ドロキシスクシンイミジル、チアゾリジニルチオン等の脱離基、又は他の活性化
基である。あるいは、Bは、水に対する溶解性が改善され、抗原性が低減された
一又は複数のプロドラッグ及び/又は徐放送達が望まれるアミノ含有又はヒドロ
キシル含有化合物の残基である。例えば、Bは、ダウノルビシン、ドキソルビシ
ン、p-アミノアニリンマスタード、カンプトセシン、パクリタキセル、Ara C等
のような有機化合物、タンパク質、酵素の残基であり得る。
【0011】 本発明の目的に対して「残基」という用語は、プロドラッグ担体部分が結合す
る置換反応を受けた後に残る生物学的に活性な化合物の部分を意味すると理解さ
れる。 本発明の目的に対して「アルキル」という用語は、アルコキシを含み、直鎖状
、分枝状の置換C1−12アルキル、C3−8シクロアルキル又は置換シクロア
ルキル等を含むと理解される。
【0012】 よって、本発明の二重プロドラッグは独特の送達系である。好ましくは、まず
、ポリマー部分が加水分解又はエステラーゼ活性により放出され、ついで生じた
「第2プロドラッグ」部分がラクトン化反応を受けて、インビボにおいてアミン
含有生理活性化合物を再生する。
【0013】 本発明の二重プロドラッグ化合物の主な利点のいくつかは、それらがアミン-
又はヒドロキシル含有化合物を可溶化し、未変性又は「第2」プロドラッグ対応
物と比較して半減期を延ばしうることである。またポリマー部分は親化合物に対
して抗原性低減効果を付与し得る。本発明の系の他の利点は、上述したポリマー
部分と「第2プロドラッグ」化合物との間の結合が、化合物がその向上した循環
半減期と溶解度を保持できるような速度で、加水分解又は開裂するように設計さ
れていることである。しかし、未変性の薬物はこの時点ではまだ放出されない。
「第2プロドラッグ」が比較的速やかなラクトン化反応を受けた後でのみ、所望
の未変性又は親分子が放出される。本発明のこの二重プロドラッグアプローチ法
は、未変性又は未修飾分子の溶解度と循環半減期を高めるといった独特の予期し
ない特徴をもたらす。 さらに、ここで記載する化合物及び共役体を作製し使用する方法も提供する。
【0014】 (発明の詳細な記載) A.式(I) 本発明の一側面では、次の式(I): [上式中: Lは、 又は であり; BはH、OH、OSiR13、アミン含有標的部分の残基又はヒドロキシル含
有部分の残基であり; Gは、 又はCHであり; Y1−2は独立してO又はSであり; MはX又はQであり;ここで、 Xは電子求引基であり; QはC(=Y)から3ないし6の原子に位置する遊離電子対を含む部分で
あり; R、R、R、R、R、R10及びR13は独立して、水素、C1− アルキル、C3−12分枝アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換
アルキル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル
、C1−6ヘテロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ
、フェノキシ、C1−6ヘテロアルコキシであり、但しR及びRはまたシア
ノ、ニトロ、カルボキシル、アシル、置換アシル、カルボキシアルキルであって
もよく; Arは式(I)に含まれる場合に、多置換芳香族炭化水素又は多置換複素環基を
形成する部分であり; (m)は0又は1であり; (n)は0又は正の整数であり; (p)は0又は1であり; (q)は3又は4であり; R11はポリマー残基である] の化合物が提供される。
【0015】 Y1−2は好ましくはOであり、(p)は好ましくは1である。さらに好ましい
実施態様ではR及びRは独立して水素、CH、又はCHCHである。
本発明の目的に対して、置換アルキルには、カルボキシアルキル、アミノアルキ
ル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル及びメルカプトアルキルが
含まれ;置換シクロアルキルには、4-クロロシクロヘキシル等の部分が含まれ
;アリールにはナフチル等の部分が含まれ;置換アリールには3-ブロモフェニ
ル等の部分が含まれ;アラルキルにはトルエン等の部分が含まれ;ヘテロアルキ
ルにはエチルチオフェン等の部分が含まれ;置換ヘテロアルキルには3-メトキ
シチオフェン等の部分が含まれ;アルコキシにはメトキシ等の部分が含まれ;フ
ェノキシには3-ニトロフェノキシ等の部分が含まれる。ハロ-は、フルオロ、ク
ロロ、ヨード及びブロモが含まれるものと理解される。
【0016】 B.式(I)の芳香族部分の好ましい側面 本発明の目的に対して、Arは、式(I)において多置換芳香族炭化水素又は多
置換複素環基を形成する結果となる部分を表す。しかし、重要な特徴は、前記部
分が本質的に芳香族であるということである。一般的に、芳香族であるには、環
状分子の面の上と下の両方の「クラウド(cloud)」内でπ電子が共有されなくて
はならない。さらにπ電子の数はヒュッケル則(4n+2)を満たさなくてはなら
ない。当業者であれば、無数の部分が式(I)のArの芳香族要件を満たし、よっ
てここでの使用に適していることが分かるであろう。
【0017】 本発明の好ましい芳香族部分は、限定されるものではないが: であり、ここでJはO、S又はNRであり、E及びZは独立してCR又はN
であり;またR、R、R及びRは独立して、水素、C1−6アルキ
ル、C1−6アルコキシ、フェノキシ、C1−8ヘテロアルキル、C1−8ヘテ
ロアルコキシ、置換C1−6アルキル、C3−8シクロアルキル、C3−8置換
シクロアルキル、アラルキル、アリール、ハロ-、ニトロ-及びシアノ-で置換さ
れたアリール等の置換アリール;カルボキシ-、カルボキシアルキル、アルキル
カルボニル等からなる群から選択される。本発明の好ましい側面では、R、R 、R及びRは水素か低級、すなわちC1−6アルキル又は置換アルキルで
ある。より好ましくは、R、R、R及びRは水素である。また5又は6
員環の異性体も考えられ、並びにベンゾ-及びジベンゾ-系、例えばアントラシン
、ナフチエン(napthiene)及びその関連するコンジナーも考えられる。特に好ま
しい部分は、クマリンとクマリン誘導体をベースとする。
【0018】 C.二重プロドラッグ結合部分 本発明の輸送系の二重プロドラッグ結合は、投与後の適切な時間内に十分な量
の「第2」プロドラッグ化合物を生成する速度でインビボでのエステラーゼ触媒
加水分解により加水分解するように選択される。本発明の目的に対して「十分な
量」という用語は、後でインビボにおいて十分にラクトン化され、親化合物が放
出されて、所望の効果が達成できる量を意味する。この結合/スペーサー部分の
他の側面では、(n)は約1〜12、好ましくは1又は2の整数であり;R7−1 は、存在する場合は、好ましくは水素又は低級アルキルである。
【0019】 1.電子求引基X 上述した式(I)において、Mは電子求引基と命名するXであってよい。特に、
Xは、O、NR12、S、SO及びSO(ここで、YはYに対して定義されたものと同一であ
り、R12はRに対して定義されたものと同一、すなわちH、C1−6アルキ
ル、分枝アルキル、アリール、置換アリール、C1−6アルキルアラルキル、ヘ
テロアルキル、置換ヘテロアルキル又は置換C1−6アルキル、例えば少しであ
るが名を挙げるとカルボキシアルキル、アミノアルキル、ジアルキルアミノアル
キル、ヒドロキシアルキル又はメルカプトアルキルである)等の部分から選択す
ることができる。好ましくは、XはO、NR12又は であり、R12はHである。
【0020】 2.結合手のQ部分 MがQである場合、ポリマーR11は、好ましくは酸素等のヘテロ原子を介し
てQに結合している。QはC(=Y)部分から3ないし6の原子に位置する遊離
電子対を含む部分である。好ましい実施態様では、遊離電子対はこの酸素から5
つの原子にある。Qは非限定的列挙であるが、O、S及びNR12からなる群の
メンバーで置換されたアラルキル基、C2−4アルキル又はC3−8シクロアル
キル、アリールで、ここでR12は、水素、C1−6アルキル、C3−12分枝
アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C3−8置換シク
ロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル、
置換C1−6ヘテロアルキルからなる群から選択される。遊離電子対は、遊離電
子対と酸素との間の定めた間隙が維持される限りは、Q部分に沿ってどこにあっ
てもよい。
【0021】 これらの実施態様では、R11は、NR12、O又はSを介してQに結合して
いる。しかして、遊離電子対部分が、好ましくはエステル結合の加水分解時に3
ないし6員、好ましくは5員環の副生成物を生成可能であるため、Qは隣接基補
助によりプロドラッグ結合の加水分解を助成する。 また、Qは、 等のオルト置換フェニル、及びNH、O、S、-CH-C(=O)-NH-からなる
群のメンバーで置換されたアラルキル基、C2−4アルキル、シクロアルキル、
アリールからなる群から選択することができる。
【0022】 3.プロドラッグの加水分解による薬物又は親部分の生成 本発明のプロドラッグ化合物は加水分解速度>血漿中に放出される速度となる
ように設計されている。 化合物に含まれる結合は、治療下の哺乳動物の血漿中において、十分な量の親
化合物、すなわちアミノ含有生理活性化合物が排出前に放出されるように十分に
速い加水分解速度を有する。本発明のいくつかの好ましい化合物、すなわち(n)
が1又は2のものは、約5分〜約12時間の範囲の血漿中における加水分解のT 1/2 を有する。好ましくは、組成物は、約0.5〜約8時間、最も好ましくは
約1〜約6時間の範囲の血漿加水分解T1/2を有する。
【0023】 4.クマリン及びクマリン様促進ラクトン化及び未変性薬物再生 通常はエステラーゼ活性又はpH緩和活性又は環化反応により、二重プロドラ
ッグの最初のエステル加水分解がひとたび起きると、ポリマー残基が開裂し、得
られた第2プロドラッグ部分が残る。この単一のプロドラッグ体が、インビボに
おいてさらなる独立したラクトン化を受け、所望の未変性又は親化合物を生成す
る。この自発的な反応は、ポリマー部分の加水分解後に起こり、次のラクトン化
を引き起こすフェノール性中間体の単純なプロトン除去により開始され、ラクト
ン化がついでアミン含有親化合物を放出する。代表的な反応を以下に示す。
【0024】 D.実質的に非抗原性のポリマー 本発明の「二重プロドラッグ」組成物は、以下に詳細に記載するポリマー残基
11を含む。 本発明の好ましい側面では、R11は、水素、C1−6アルキル部分、カルボ
キシアルキル、ジアルキル-アシル-ウレア-アルキル、又はビス-システムを形成
する、以下に示す式(II): [上式中、B'はBと同一か、又はBにより定義された群の他のメンバーであり、
他の可変部分は式(I)について上述したものである] の化合物であってよいカップリング基Aを含む。
【0025】 このようなポリマーの適切な例には、例えば好ましくは実質的に非抗原性であ
るポリエチレングリコールのようなポリアルキレンオキシドが含まれる。PEG
とその誘導体の一般式は、すなわちA'-O-(CHCHO)-(CH)-A
で、ここで(x)は重合度(すなわち10-2300)又はポリマー鎖の繰り返し単
位の数を表し、ポリマーの分子量に依存するものであり、(n)は0又は正の整数
であり、(A)はここで定義するカップリング基、すなわち-H、アミノ、カルボ
キシ、ハロ、C1−6アルキル又は他の活性化基であり、A'はAと同一か他の
A部分である。また、ポリプロピレングリコール類、分枝状PEG誘導体、例え
ば共通に譲渡された米国特許第5643575号に記載されているもの、「スタ
ー(star-)PEG」及びマルチアーム(multi-armed)PEG、例えばShearwater P
olymers, Inc.カタログ「ポリエチレングリコール誘導体 1997-1998」(この開示
は出典明示によりここに取り込まれる)に記載されているものが有用である。水
溶性ポリマーは、ここでのM、X又はQを介しての結合へ結合させるために官能
化されていると理解される。例として、プロドラッグのPEG部分は限定するも
のではないが、次の化合物:-C(=Y)-(CH)-O-(CHCHO)-A、
-C(=Y)-Y-(CH)-O-(CHCHO)-A及び-C(=Y)-NR12-(C
)-O-(CHCHO)-Aであってよく、 ここでYはO又はSであり、R12、(n)及び(x)は上述にて定義したものと
同一である。 特に、一置換ポリマーが望まれる場合には、ポリエチレングリコール(PEG)
、モノ活性化C1−4アルキル末端PAO、例えばモノ-メチル-末端ポリエチレ
ングリコール(mPEG)が好ましく;二置換プロドラッグが望まれる場合には、
ビス-活性化ポリエチレンオキシドが好ましい。
【0026】 所望の加水分解可能な結合を提供するため、一酸又は二酸活性化ポリマー、例
えばPEG酸又はPEG二酸、及びモノ-又はジ-PEGアミン及びモノ-又はジ-
PEGジオールが使用される。適切なPAO酸は、まずmPEG-OHをエチル
エステルに転化し、ついでケン化することにより合成することができる。Gehrha
rdt,H.ら、Polymer Bulletin 18:487(1987)及びVeronese,F.M.ら、J. Controll
ed Release 10;145(1989)をまた参照されたい。別法として、PAO酸は、mP
EG-OHをt-ブチルエステルに転化し、ついで酸開裂させることにより合成さ
れる。例えば、共通に譲渡された米国特許第5605976号を参照されたい。
上述したものの各開示は出典を明示してここに取り込まれる。
【0027】 PAO及びPEGは、実質的に分子量が変わり得るものであるが、本発明の目
的に対しては、約2000〜約100000の範囲のポリマーが通常選択される
。約5000〜約50000の分子量が好ましく、5000〜約40000が特
に好ましい。「二重プロドラッグ」に含めるために選択されるポリマーの分子量
は、リンカーの加水分解前に「二重プロドラッグ」が十分に環化されるのに十分
なものでなければならない。上で提供した範囲内で、少なくとも20000の範
囲の分子量を有するポリマーが、化学療法及び有機部分に対して好ましい。求核
原子、例えばいくつかのタンパク質及び酵素等の場合では、約2000〜約20
000の範囲の分子量を有するポリマーが好ましい。
【0028】 ここに含まれるポリマー性物質は、好ましくは室温で水溶性である。非限定的
列挙であるが、このようなポリマーには、ポリアルキレンオキシドホモポリマー
、例えばポリエチレングリコール(PEG)又はポリプロピレングリコール、ポリ
オキシエチレン化ポリオール、それらのコポリマー及び水への溶解度が保持され
るならばそれらのブロックコポリマーが含まれる。
【0029】 同じ種の活性化が、PAO、例えばPEGに対してここで記載したようにして
使用される場合、別のPAOベースのポリマーとして、効果的に非抗原性の物質
、例えばデキストラン、ポリビニルアルコール、炭水化物ベースのポリマー、ヒ
ドロキシプロピルメタクリルアミド(HPMA)、及びそれらのコポリマー等を使
用することができる。当業者であれば、上述した列挙は単に例証のためのもので
あって、ここで記載した性質を有する全てのポリマー性物質が考えられうると理
解するであろう。本発明の目的に対して「効果的に非抗原性」とは、当該技術に
おいて非毒性であり、哺乳動物において感知できるほどの免疫反応を誘発しない
ものと理解されている全てのポリマー物質を意味する。
【0030】 E.ポリマー二重プロドラッグ輸送系 本発明の二重プロドラッグは、少なくとも2つの方法で調製することができる
。図1に概略的に図示する一技術は、例示的出発Ar部分材料としてクマリンを
使用するもので、 a.次の中間化合物(III) [ここで、Mは開裂可能な又は可逆的な保護基であり; BはOH等の脱離基であり、他の可変部分は式(I)に対して上述したものであ
る] を提供し; b.強酸、例えばTFA(トリフルオロ酢酸)又は他のトリハロ酢酸、HCl、
硫酸等、又は接触水素化により中間化合物(III)を処理して、保護基を除去し
; c.Mと反応可能な部分、例えば活性化ポリマー、すなわち反応性官能基(図1
においては「R15」と命名)を有するポリマー、例えばp-ニトロフェニル又は
スクシンイミジルカーボナート、カルボニルイミダゾール、チアゾリジンチオン
等と、脱保護した中間化合物(III)を反応させ、場合によってはスペーサー、
例えばR11-[CR10]を提供して、式(IV): [ここで、他の全ての可変部分は式(I)に対して上述したものである] の活性化二重プロドラッグの輸送形態を形成し; 及び必要に応じて、 d.図1に示すように、例えば薬物-NH又は薬物-OHのようなアミン含有
又はヒドロキシル含有化合物と反応においてBを置換することにより、化合物
(IV)に親アミン含有又はヒドロキシル含有化合物残基を結合させる; ことを含む。
【0031】 他の芳香族部分を使用する場合も同様の方法が使用される。図2及び3に示す
ように、本発明の活性化ポリマー系と二重プロドラッグの調製は、出発物質とし
てクマリンを使用した場合と実質的に同様の方法で進められる。
【0032】 あるいは、これも例示的Ar部分としてクマリンを使用する図4に図示するよ
うに、輸送形態(PEG-プロドラッグ)は: a.親アミン含有又はヒドロキシル含有化合物残基Bを中間化合物(III)に
結合させ; b.保護基を除去し; c.活性化ポリマー又はポリマー-スペーサーと非保護中間化合物を反応させて
、活性化二重プロドラッグを作製する; ことにより調製することができる。
【0033】 非クマリン出発物質、例えば図2及び3で使用した出発物質を使用する場合で
も、他の芳香族ベースの化合物を形成するためにこの反応を使用することができ
ることは当業者であれば理解されるであろう。 図4は、OH含有標的の反応図を示してはいないが、薬物残基と輸送系の間に
形成されるエステル結合にて、反応が図示されたようにして進められる。 標準的な有機合成法を用いて中間化合物(III)を調製することができる。例
えばブロッククマリン誘導体と関連化合物は、その開示が出典明示によりここに
取り込まれるBinghe Wangら, Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, Vol
.6, No.23, pp2823-2826, 1996. 上掲により開示されている手順と同じか、類似
した手順を使用して合成することができる。
【0034】 親アミン含有化合物の中間化合物(III)又は(IV)への結合は、当業者に知
られているカップリング剤、例えば1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(DI
PC)、ジアルキルカルボジイミド、2-ハロ-1-アルキル-ピリジニウムハライ
ド、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド(EDC)、プロ
パンホスホン酸環状無水物(PPACA)及びフェニルジクロロホスファートを使
用する標準的な有機合成法を用いて行うことができる。あるいは、Bが良好な脱
離基、例えば以下のF.1.に列挙されたものである場合、カップリング剤は必要
なく、反応は塩基の存在下で進行する。
【0035】 一般的に、本発明の二重プロドラッグは、好ましくは化合物(IV)として上述
した活性化輸送形態を親化合物と、カップリング剤、例えばDIPC、EDC、
DMAP、フェニルジクロロホスファート等、又は必要であれば塩基(図1参照)
の存在下で反応させるか、又は図4に概略的に示すように、親化合物を中間化合
物(式III)に結合させ、その後に得られた化合物を活性化ポリマーと反応させ
ることにより調製される。いずれの場合でも、得られた共役二重プロドラッグ組
成物を、ついで、当業者に公知の技術により回収又は単離する、すなわち再結晶
化した後に濾過する。
【0036】 好ましくは、置換基は不活性溶媒、例えば塩化メチレン、クロロホルム、トル
エン、DMF又はそれらの混合物中で反応させる。また好ましくは、反応は、生
じた全ての酸を中和するために、塩基、例えばジメチルアミノピリジン、ジイソ
プロピルエチルアミン、ピリジン、トリエチルアミン等の存在下で、0℃〜約4
0℃の温度(室温)で行われる。 保護基の除去は第1の方法において記載したものと同様にして行われる。
【0037】 F.脱離基又は残基部分「B」 1.脱離基 Bが保護基である側面では、限定するものではないが、適切な基には、N-ヒ
ドロキシベンゾトリアゾリル、ハロゲン、N-ヒドロキシフタルイミジル、p-ニ
トロフェノキシ、イミダゾリル、N-ヒドロキシスクシンイミジル;チアゾリジ
ニルチオン等の部分、又は当業者には明らかな他の良好な保護基が含まれる。保
護基は、「二重」プロドラッグ部分、すなわちPEGとスペーサーが結合した後
に、化合物の芳香族、すなわちクマリン又はクマリン誘導部分に結合される。例
証の目的で図1の方法Aが参照される。最終工程において、二重プロドラッグの
担体部分を薬物-NH又は薬物-OHと反応させるかわりに、所望する保護基、
すなわちPNPクロロホルマート又はジスクシンイミジルカーボナート(DSC)
等を結合することになる部分(moiety)と反応される。ここに記載され、使用され
た合成反応は、過度の実験を必要としないで当業者により理解されるであろう。
限定するのではなく、例証するために、一般的に、二重プロドラッグ輸送系の活
性化形態は、すなわちBが保護基であって薬物残基ではない場合、式(III)の
化合物を、ポリマー部分の結合を生じる部分でアシル化し、その後アシル化され
た結果化合物を、標的、例えば4-ニトロフェニル-クロロホルマート、DSC、
カルボニルジイミダゾール、チアゾリジンチオン等にカップリングさせるために
、活性化基と反応させて、所望の「活性化」誘導体を提供する。 ひとたび提供されると、PEG二重プロドラッグの「活性化」形態は、アミン
含有又はヒドロキシル含有化合物と共役させる準備が整っている。いくつかの好
ましい活性化輸送形態を次に示す:
【0038】 2.アミン含有化合物の残基 Bがアミン含有化合物の残基である本発明のある側面において、非限定的列挙
であるが、このような適切な化合物には、有機化合物、酵素、タンパク質、ポリ
ペプチド等の残基が含まれる。限定するものではないが、有機化合物には、ダウ
ノルビシン、ドキソルビシンを含むアントラサイクリン化合物;p-アミノアニ
リンマスタード、Ara-C(サイトシンアラビノシド)と関連化合物、ゲンシタ
ビン(gemcitabine)等のような部分が含まれる。あるいは、Bはアミノ含有心臓
血管用薬剤、抗新生物剤、抗感染剤、抗真菌剤、例えばニスタチン又はアンホテ
リシンB、抗不安剤、胃腸薬、中枢神経系活性化剤、鎮痛薬、排卵誘発剤、避妊
薬、抗炎症剤、ステロイド性薬剤、抗ウレセミック剤(anti-urecemic agent)、
血管拡張剤、血管収縮剤等の残基であってもよい。
【0039】 ポリマー結合に利用できる少なくとも1つのアミノ基を有する適切なタンパク
質、ポリペプチド、酵素、ペプチド等には、生理又は薬理活性を有する物質、並
びに有機溶媒中で反応を触媒することができるものが含まれる。アミン含有物質
の唯一の他の要件は、それらが、プロドラッグ輸送部分が加水分解された後、未
変性のタンパク質、酵素、ペプチド等に伴う活性の少なくとも一部を維持してい
ることである。
【0040】 限定するものではないが、関心あるタンパク質、ポリペプチド及びペプチドに
は、ヘモグロビン、血清タンパク質、例えばVII、VIII及びIX因子を含
む血液因子;免疫グロブリン、サイトカイン、例えばインターロイキン、すなわ
ちIL-1からIL-13、α-、β-及びγ-インターフェロン、顆粒球コロニー
刺激因子を含むコロニー刺激因子、血小板由来増殖因子及びホスホリパーゼ活性
化タンパク質(PLAP)が含まれる。一般的な生物学的又は治療的に関心のある
他のタンパク質には、インスリン、植物性タンパク質、例えばレクチン及びリシ
ン、腫瘍壊死因子と関連タンパク質、成長因子、例えばトランスフォーミング成
長因子、例えばTGFα又はTGFβ及び表皮成長因子、ホルモン、ソマトメジ
ン、エリスロポイエチン、色素ホルモン、視床下部放出因子、抗利尿ホルモン、
プロラクチン、絨毛膜刺激ホルモン、濾胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、
組織プラスミノーゲンアクチベータ等が含まれる。関心ある免疫グロブリンには
、IgG、IgE、IgM、IgA、IgD及びそれらのフラグメントが含まれ
る。 また、いくつかのタンパク質、例えばインターロイキン、インターフェロン及
びコロニー刺激因子は、通常、組換え法を使用した結果として、非グリコシル化
形態で存在している。非グリコシル化型はまた本発明のタンパク質の場合にもそ
うである。
【0041】 関心ある酵素には、炭水化物素特異的酵素、タンパク質分解酵素、オキシドレ
ダクターゼ、トランスフェラーゼ、加水分解酵素、リアーゼ、イソメラーゼ及び
リガーゼが含まれる。特定の酵素に限定するものではないが、関心ある酵素の例
には、アスパラギナーゼ、アルギナーゼ、アルギニンデアミナーゼ、アデノシン
デアミナーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、エンドトキシナーゼ、カタラー
ゼ、キモトリプシン、リパーゼ、ウリカーゼ、アデノシンジホスファターゼ、チ
ロシナーゼ及びビリルビンオキシダーゼが含まれる。関心ある炭水化物特異的酵
素には、グルコースオキシダーゼ、グルコダーゼ、ガラクトシダーゼ、グルコセ
レブロシダーゼ、グルクロニダーゼ等が含まれる。
【0042】 またここに含まれるものは、インビボ生理活性を示す生物学的ポリマーの任意
の部分である。これには、アミノ酸配列、核酸(DNA、RNA)、ペプチド核酸
(PNA)、抗体フラグメント、短鎖結合タンパク質、例えばその開示が出典明示
によりここに取り込まれる米国特許第4946778号に見られるもの、抗体又
はフラグメントの融合を含む結合分子、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗
体及び触媒抗体が含まれる。
【0043】 タンパク質又はそれらの一部は、当業者に公知の技術、例えば組織培養、動物
源からの抽出を使用し、又は組換えDNA法により、調製し又は単離することが
できる。タンパク質、ポリペプチド、アミノ酸配列等のトランスジェニック源も
また考えられる。このような物質はトランスジェニック動物、すなわちマウス、
ブタ、ウシ等から得られ、ここで、タンパク質はミルク、血液又は組織中に発現
される。また、トランスジェニック昆虫及びバキュロウイルス発現系も供給源と
して考えられる。さらにタンパク質の変異体、例えば変異インターフェロンもま
た本発明の範囲に入る。 関心ある他のタンパク質は、アレルゲンタンパク質、例えばブタクサ、抗原E
、ミツバチ毒液、ダニアレルゲン等である。上記のものは本発明に対して好適な
タンパク質の例である。特に挙げないが、利用可能なアミノ基を有するここで定
義したタンパク質もまた意図しており、本発明の範囲に入ることは理解される。
【0044】 本発明の好ましい側面では、アミノ含有化合物は、動物、例えば治療が望まれ
ている病状のヒトを含む哺乳動物の治療において医薬及び診断用途に適した生物
学的に活性な化合物である。上述の列挙は、変性可能な化合物を例証するための
ものであって、限定することを意味したものではない。当業者であれば、他のこ
のような化合物が過度の実験をすることなく同様に変性可能であることが分かる
であろう。特に挙げてはいないが、適切なアミノ基を有する生物的に活性な物質
がまた意図されており、本発明の範囲に入ることは理解される。 ここで包含するのに適したアミノ含有分子の種類に対する唯一の限定は、担体
部分と反応し結合しうる少なくとも1つの(第1級又は第2級)アミン含有部分が
利用でき、二重プロドラッグ系が親化合物を放出し再生した後に生理活性の大幅
な喪失がないことである。
【0045】 3.ヒドロキシル含有化合物の残基 a.カンプトセシン及び関連トポイソメラーゼIインヒビター カンプトセシンは、中国原産のCamptotheca accuminata木、及びインド原産の
nothapodytes foetida木により生成される水不溶性細胞毒アルカロイドである。
カンプトセシン及び関連化合物及び類似体はまた可能性のある抗ガン剤又は抗腫
瘍剤として知られており、インビトロ及びインビボでこれらの活性を示すことが
わかっている。また、カンプトセシン及び関連化合物は本発明の二重プロドラッ
グに転化するための候補薬である。カンプトセシン及びある種の関連類似体は、
次の構造: を有している。
【0046】 このコア構造から、いくつかの公知の類似体が調製された。例えば、A環の1
0-又は11位の一方又は両方にOHが置換可能である。またA環の9位を、ヘ
テロ原子、すなわち-O又はSにより環に結合していてもよい、直鎖状又は分枝
状のC1−30アルキル又はC1−17アルコキシで置換することができる。B
環の7位を直鎖状又は分枝状のC1−30アルキル又は置換アルキル-、C5−
シクロアルキル、C1−30アルコキシ、フェニルアルキル等、カルバミン酸
アルキル、アルキルカルバジド、フェニルヒドラジン誘導体、アミノ-、アミノ
アルキル-、アラルキル等で置換することができる。他の置換はC、D及びE環
においても可能である。例えば、その内容が出典明示によりここに取り込まれる
米国特許第5004758号;同第4943579号;第Re32518号が参
照される。このような誘導体は過度の実験をすることなく、公知の合成法を用い
て作製することができる。ここで使用される好ましいカンプトセシン誘導体には
、ここで記載するポリマー輸送系の活性化形態と直接、又は結合部分中間体、例
えばイミノ二酢酸等に反応可能で、ついでPEG等のポリマーに結合する、20
-OH又は他のOH部分を含むものが含まれる。ここでのカンプトセシン類似体
の参照は例証を目的とするものであって、限定するものではない。
【0047】 b.タキサン及びパクリタキセル誘導体 本発明の二重プロドラッグ組成物に含まれる化合物の一部類はタキサンである
。本発明の目的に対して「タキサン」という用語はテルペンのタキサンファミリ
ーに入る全ての化合物を含む。よって、タキソール(パクリタキセル)、3'-置換
-tert-ブトキシ-カルボニル-アミン誘導体(タキソテール)等、及び標準的な有機
技術を使用して容易に合成されるか、又はミズーリ州セントルイスのシグマケミ
カル社等の市販供給源から入手できる他の類似体が本発明の範囲に入る。代表的
なテキサンを以下に示す。 パクリタキセル:R'=C;R'=CHCO; タキソテール:R'=(CH)CO;R'=H。
【0048】 これらの誘導体は有効な抗ガン剤であることが見出されている。多くの研究に
より、これら薬剤はいくつかの悪性腫瘍に対して活性を有していることが示され
ている。現在まで、その用途は、とりわけ、その供給不足、乏しい水溶性及び過
敏性によって厳しく制約されている。共通に譲渡された米国特許第562298
6号及び同第5547981号に開示されている7-アリール-カルバマート及び
7-カルバザートを含む他のタキサンもまた本発明の二重プロドラッグに含める
ことができると理解される。上述した米国特許の内容は出典明示によりここに取
り込まれる。タキサンに対する唯一の制限は、例えば2'位においてヒドロキシ
ルベースの置換反応を被り得るものでなくてはならないことである。しかし、パ
クリタキセルが好ましいタキサンである。
【0049】 c.付加的な生物的に活性な部分 上述した分子に加えて、本発明の二重プロドラッグ製剤は多くの他の化合物を
使用して調製することができる。例えば、生物学的に活性な化合物、例えばゲン
シタビン: ポドフィロトキシン: トリアゾールベースの抗真菌剤、例えばフルコナゾール: 又はシクロピロックス: を使用することができる。
【0050】 本発明のポリマーベースの二重プロドラッグは、水不溶性化合物を送達せしめ
るのに特に適しているが、二重プロドラッグ形態に対して選択される親化合物が
実質的に水不溶性である必要はない。他の有用な親化合物には、例えばある種の
低分子量の生物的に活性なタンパク質、酵素及びペプチドグルカンを含むペプチ
ド、並びに他の抗腫瘍剤;心臓血管用薬剤、例えばフォルスコリン、抗新生物剤
、例えばコンブレタスタチン(combretastatin)、ビンブラスチン、ドキソルビシ
ン、Ara-C、メイタンシン(maytansine)等;抗感染薬、例えばバンコマイシ
ン、エリスロマイシン等;抗真菌剤、例えばニスタチン、アンホテラシンB、ト
リアゾール、パプロキャンディン(papulocandin)、ニューモキャンディン(pneum
ocandin)、エキノキャンディン(echinocandin)、ポリオキシン、ニッコマイシン
、プラディマイシン、ベナノマイシン等(ここでその内容が出典明示によりここ
に取り込まれる「真菌細胞壁の発育を阻害する抗生物質」Annu. Rev. Microbiol
. 1994, 48:471-97が参照される);抗不安剤、胃腸薬、中枢神経系活性化剤、
鎮痛薬、排卵誘発剤又は避妊薬、抗炎症剤、ステロイド性薬剤、抗尿毒剤、心臓
血管用薬剤、血管拡張剤、血管収縮剤等が含まれる。
【0051】 本発明の二重プロドラッグ組成物へ導入するのに適した親化合物は、それ自体
が、結合組成物から加水分解放出後では活性はないが、さらなる化学的プロセス
/反応を受けた後では活性になる物質/化合物である。例えば、二重プロドラッ
グ輸送系により血流に送達される抗ガン薬はガン又は腫瘍に入るまで不活性なま
まであり、ガン又は腫瘍細胞で、ガン又は腫瘍細胞化学、例えばその細胞に独特
な酵素反応により活性化される。 共役後、アミン含有又はヒドロキシル含有化合物の残存部分は非共役化合物の
残基と称される。
【0052】 4.ポリマーハイブリッド輸送系 本発明の他の側面では、ハイブリッドタイプの、ここに記載したポリマー性二
重プロドラッグシステムが提供される。特にハイブリッド系には可逆的二重プロ
ドラッグ系ばかりでなく、複数の永久タイプの結合をベースにした第2のポリマ
ー系もまた含まれる。ハイブリッドは少なくとも2つの方法で調製することがで
きる。例えば、芳香族ベースの二重プロドラッグタンパク質共役体をまず合成し
、ついで、任意の技術的に認められた活性化ポリマー、例えばチアゾリジンチオ
ン又はスクシンイミジルカーボナート活性化PEGを使用し、PEG化すること
ができる。あるいは、より永久的な共役反応をまず行い(すなわち親化合物をP
EG化させる)、得られた共役体を使用して、ここで記載された芳香族ベースの
二重プロドラッグ共役体を形成することができる。ハイブリッド系は、複数のア
ミノ基又はアミノ基とヒドロキシル基の組合せがポリマーアミノプロドラッグの
結合に利用できるタンパク質、酵素等に特に適している。本発明の目的に対して
「活性化ポリマー」とは、酵素、タンパク質等に見出される一又は複数のα-ア
ミノ基、ε-アミノ基、ヒスチジン窒素、カルボキシル基、スルフヒドリル基等
と反応可能な一又は複数の末端基、並びに合成的に調製された有機化合物に見出
されるような基を含むポリマーを含むものと理解される。
【0053】 活性化末端部分は、本発明の二重プロドラッグ輸送系が合成される前又は後の
いずれかにおいて、生物活性物質、すなわちタンパク質、酵素等とポリマーの共
役を容易にする任意の基であり得る。例えば、その開示が出典明示によりここに
取り込まれる米国特許第4179337号を参照されたい。このような活性化基
は: I. a)カーボナート、例えばp-ニトロフェニル、又はスクシンイミジ
ル;例えばその開示が出典明示によりここに取り込まれる米国特許第51226
14号を参照; b)カルボニルイミダゾール; c)アズラクトン;例えばその開示が出典明示によりここに取り込ま
れる米国特許第5321095号を参照; d)環状イミドチオン;例えばその開示が出典明示によりここに取り
込まれる米国特許第5349001号を参照; e)イソシアナート又はイソチオシアナート; f)活性エステル、例えばN-ヒドロキシ-スクシンイミジル又はN-
ヒドロキシベンゾトリアゾリル; 等のアミノ基と反応可能な官能基; II. a)第1級アミン;又は b)ヒドラジン及びヒドラジド官能基、例えばアシルヒドラジド、カ
ルバザート、セミカルバザート、チオカルバザート等; の反応性カルボニル基及びカルボン酸基と反応可能な官能基; III.メルカプト又はスルフヒドリル基と反応可能な官能基;例えばその開
示が出典明示によりここに取り込まれるShearwater Polymers Catalog「Polyeth
ylene Glycol Derivatives 1997-1998」を参照、 IV. チオン、環状イミド、カーボナート、活性化エステル、イソシアナー
ト等の、求電子性中心と反応可能な他の求核性体、又は(カルボン)酸等のヒドロ
キシル基と反応可能な官能基; から選択される部分であり得る。
【0054】 また、活性化部分はポリマーに隣接して位置するスペーサー部分も含み得る。
スペーサー部分はヘテロアルキル、アルコキシ、18までの炭素原子を有するア
ルキル、又は付加的なポリマー鎖であってもよい。スペーサー部分は標準的な合
成法を使用して付加することができる。
【0055】 G.治療方法 本発明の他の側面は、哺乳動物の種々の医学的病状を治療する方法を提供する
ものである。本方法には、このような治療が必要な哺乳動物に、ここで記載した
本発明の組成物、例えばドキソルビシンの二重プロドラッグの有効量を投与する
ことを含む。プロドラッグ組成物は、とりわけ、親化合物で治療されるものと類
似する病気の処置、例えば酵素補充療法、新生物疾患、腫瘍による苦痛の低減、
新生物の転移防止、哺乳動物における腫瘍/新生物成長の再発防止に対して有用
である。
【0056】 投与されるプロドラッグの量はそこに含まれる親分子の量に依存する。一般的
に、治療方法において使用されるプロドラッグの量は哺乳動物において所望の治
療結果を効果的に達成する量である。当然、種々のプロドラッグ化合物の用量は
、インビボにおける親化合物の加水分解速度、ポリマーの分子量等に依存して変
わる。ナイトロジェンマスタード誘導体の二重プロドラッグポリマー誘導体は、
1日当たり約5〜約500mg/mの範囲の量で投与される。上で示した範囲
は例示的なものであり、当業者であれば臨床経験と治療徴候に基づいて選択され
るプロドラッグの最適な用量を決定するであろう。実際の用量は過度の実験をし
ないでも当業者には明らかである。
【0057】 本発明のプロドラッグを含む組成物は、哺乳動物に投与するための一又は複数
の適切な製薬組成物に含有せしめることができる。製薬組成物は溶液、懸濁液、
錠剤、カプセル等の形態にすることができ、当該技術においてよく知られた方法
で調製される。また、このような組成物の投与は、当業者の必要性に応じて経口
及び/又は非経口経路によると考えられる。組成物の溶液及び/又は懸濁液は、
例えば、任意の当該分野で知られた方法、例えば静脈注射、筋内注射、皮下注射
等により、注入又は浸潤させるための担体ビヒクルとしても利用することができ
る。 またこのような投与は、体の空隙又は腔への注入、並びに吸入及び/又は鼻腔
内経路でもなされ得る。しかし、本発明の好ましい側面では、プロドラッグはそ
れが必要とされる哺乳動物へ非経口的に投与される。
【0058】 E.実施例 以下の実施例は本発明のさらなる理解のために提供するものであって、いかな
る場合にでも本発明の有効な範囲を制限するものではない。実施例に記載されて
いる下線及び太字の数字は図面に示すものに対応している。実施例1 化合物1:1-O-t-ブチルジメチルシリル-3-(2'-ヒドロキシフェニル)-2-
プロパノール,のt-Boc-プロリンエステル 1,3-ジイソプロピルカルボジイミド(392mg、3.11mmol)を、0
.5g(1.89mmol)の1-O-t-ブチルジメチルシリル-3-(2'-ヒドロキ
シフェニル)-2-プロペノール,(B.Wangら, Bioorg. & Med. Chem. Lett., 199
6, 6, 945の方法を使用して合成)、568mg(4.66mmol)の4-ジメチ
ルアミノピリジン、及び668mg(3.11mmol)のN-t-Boc-プロリ
ンが15mLの無水ジシクロメタンに入った混合物に0℃で添加する。混合物を
室温で一晩攪拌し、濾過して濃縮する。残査をシリカゲルでのカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル-ヘキサン=3:7、v/v)により精製してにする。
【0059】実施例2 化合物:3-(2'-ヒドロキシフェニル)-2-プロペノールのt-Boc-プロリ
ンエステル 10mLのテトラヒドロフラン、10mLの水、及び30mLの氷酢酸に2.
82g(6.10mmol)のが溶解した溶液を、室温で1時間攪拌する。溶媒
を真空にて除去し、生成物にする。
【0060】実施例3 化合物:3-(2'-ヒドロキシフェニル)-2-プロパノール,のt-Boc-プロ
リンエステルの酸化 75mLの無水ジクロロメタンに1.4g(4.1mmol)のを入れた溶液
を、75mLの無水ジクロロメタンに1.64g(7.6mmol)のピリジニウ
ムクロロクロマートを入れた溶液に添加する。混合物を1時間室温で攪拌し、続
いてセライトで濾過する。溶媒を真空にて除去し、残査をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=3:7、v/v)で精製する。生成物の
アルデヒドを4.1mLのアセトニトリルに溶解し、1.65mLの水に132
mg(1.1mmol)のリン酸ナトリウムが入ったものを該溶液に添加する。5
.7mLの水と648mg(5.7mmol)の80%亜塩素酸ナトリウムとの溶
液を、氷冷水浴中でゆっくりと混合物に添加する。混合物を2時間攪拌し、亜硫
酸ナトリウムで反応を止め、続いてpHを1〜2に調節するために1NのHCl
を添加する。混合物は酢酸エチル(75mL)で抽出する。有機層を塩水(2x2
5mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上で乾かす。溶媒を減圧下にて除去し
にする。
【0061】実施例4 化合物:3-(2'-ヒドロキシフェニル)-2-プロペン酸のプロリンエステルの
トリフルオロ酢酸塩 0.55g(1.52mmol)のを、室温で1時間、10mLのトリフルオ
ロ酢酸-ジクロロメタン(1:1、v/v)中で攪拌する。溶媒を真空にて除去し
にする。
【0062】実施例5 化合物:PEG(40kDa)ジチアゾリジンチオン,によるのカップリン
グ 52.6mg(0.41mmol)のN,N-ジイソプロピルエチルアミンを、6
5mg(0.17mmol)の、1g(0.025mmol)のPEG(40kD
a)ジチアゾリジンチオン()及び15mLの無水ジクロロメタンの溶液に添加
する。混合物を室温で一晩攪拌する。溶媒を真空で除去し、残査を2-プロパノ
ールから再結晶させて、白色固体状のにする。
【0063】実施例6 化合物:ダウノルビシンヒドロクロリド,によるのカップリング 13.2mg(0.07mmol)の1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチ
ルカルボジイミドヒドロクロリドを、0.35g(0.01mmol)の、29
mg(0.05mmol)のダウノルビシンヒドロクロリド()、13.9mg(
0.14mmol)のN-メチルモルホリン、及び6.97mg(0.05mmo
l)の1-ヒドロキシベンゾトリアゾールヒドラート、及び20mLの無水ジクロ
ロメタンの混合物に、0℃で添加する。反応混合物を室温で一晩攪拌し、濾過す
る。濾液を真空で濃縮し、残査を2-プロパノール(50mL)から再結晶させて
にする。
【0064】実施例7 化合物10:N-ヒドロキシスクシンイミドによるのカップリング 2.5g(0.47mmol)のと108mg(0.94mmol)のN-ヒド
ロキシスクシンイミドを40mLの無水ジクロロメタンに0℃で溶解する。11
4mg(0.94mmol)のDMAPと118mg(0.94mmol)のDIP
Cを混合物に添加する。反応混合物を雰囲気温度で一晩攪拌する。溶媒を真空で
除去し、残査を2-プロパノールから再結晶させて、白色固体状の10にする。
【0065】実施例8 化合物12:(L)-アスパラギナーゼへの10の共役化 450mg(0.083mmol、317当量)のPEGリンカー、10を37
.5mg(416μL、0.00027mmol)の未変性(L)-アスパラギナー
ゼ、11と3mLのリン酸ナトリウムバッファー(0.1M、pH7.8)に、ゆ
っくりと攪拌しながら添加する。溶液を30℃で30分攪拌する。GPCカラム
(Zorbax GS-450)を使用し、PEG共役体をモニターする:PEG-Asp共役体 12 は約8.5分の滞留時間を有する。反応の終わりに(未変性の酵素がなくな
ることにより明らかとなる)、混合物を12mLの製剤バッファー(0.05Mの
リン酸ナトリウム、0.85%の塩化ナトリウム、pH7.3)で希釈し、50
000ダルトンカットオフ分子量を有するCentriprep濃縮器(Amicon)でダイアフ
ィルトレーションし、未反応のPEGを除去する。ダイアフィルトレーションは
、遊離のPEGが検出されなくなるまで、等量の濾液と0.1%PMA(0.1
MのHClに入ったポリメタクリル酸)を混合することにより、必要に応じて4
℃で続ける。
【0066】 生成物12は、長い期間の間、塩基性バッファー溶液中では安定しておらず、
よって、溶液を凍結乾燥し、12を冷凍庫(−20℃)に保管する。この方法で保
管して15日後、GPC分析は0.8%未満の分解度合いを示す。新たに調製さ
れた12の比活性は約137IU/mg(未変性のアスパラギナーゼ=217I
U/mg)であることが見出されている。上述した米国特許第4179337号
に記載されているものに対応する手順を使用して、SS-PEG(永久的リンカー
)によりタンパク質を変性させると、120IU/mgの同様の活性を有する永
久的結合PEG共役体が得られる。TNBSアッセイを使用してタンパク質の変
性パーセンテージを算出し、ビウレットアッセイを使用してタンパク質濃度を検
査する。
【0067】実施例9 化合物13:SS-PEGによる12のタンパク質ハイブリッド共役体 393mg(0.073mmol、70当量)の10を、実施例8に記載された
ようにして、150mg(1.664mL、0.00106mmol)の未変性(
L)-アスパラギナーゼ、11、30mLのリン酸ナトリウムバッファー(0.1
M、pH7.8)と、30℃で15分間反応させ、12の溶液を提供し、ここで(
y)はL-アスパラギナーゼに結合しているポリマーストランドの数を表しており
、続いて1.272g(0.245mmol、230当量)のSS-PEGを添加
する。反応溶液をさらに15分間攪拌する。反応混合物のpHは、0.5Mの水
酸化ナトリウムを用いて7.8に維持される。反応混合物を30mLの滅菌水で
希釈し、50000ダルトンのカットオフ分子量を持つCentriprep濃縮器(Amico
n)でダイアフィルトレーションし、任意の未反応のPEGを除去する。ダイアフ
ィルトレーションは、遊離のPEGが検出されなくなるまで、等量の濾液と0.
1%PMA(0.1MのHClに入ったポリメタクリル酸)を混合することにより
、必要に応じて4℃で続ける。GPCカラム(Zorbax GS-450)を使用し、反応過
程に従う。生成物13(図6に図示しない)の最終溶液を凍結乾燥し、冷凍庫で保
管する。
【0068】実施例10 化合物14:ハイブリッド13からの可逆性PEGの選択的除去-永久的に変性
したアスパラギナーゼ14の生成の証明 100mgのハイブリッドリンカー変性アスパラギナーセ13を、pH7.8
のリン酸バッファー30mLに溶解し、30℃で一晩攪拌する。この溶液を30
mLの滅菌水で希釈し、50000ダルトンの分子量カットオフを有するCentri
prep濃縮器(Amicon)でダイアフィルトレーションし、可逆的PEGリンカー
らの共役体の選択的開裂により形成される遊離PEGを除去する。この溶液は、
ここで、SS-PEG共役アスパラギナーセ14のみを含有している。よって可
逆的リンカーは加水分解され、比較的永久的にアスパラギナーゼに結合したPE
Gのみが残る。
【0069】 この出願において述べた種々の刊行物、特許、特許出願及び公開出願は、出典
明示によりここに取り込まれる。 本発明の好ましい実施態様であると信じられるものを記載したが、本発明の精
神から逸脱しなければ変更又は修正をしてもよいことは、当業者であれば理解す
るであろう。本発明の真の範囲に入る全てのこのような変更及び修正を請求する
ことが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の二重プロドラッグの調製方法を概略的に図示するもので
ある。
【図2】 本発明の二重プロドラッグの調製方法を概略的に図示するもので
ある。
【図3】 本発明の二重プロドラッグの調製方法を概略的に図示するもので
ある。
【図4】 本発明の二重プロドラッグの調製方法を概略的に図示するもので
ある。
【図5】 実施例1ないし6に関連する反応図を図示している。
【図6】 実施例7及び8に係る反応図を図示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 207/16 C07D 207/16 4H049 213/64 213/64 C07H 15/252 C07H 15/252 // C07F 7/18 C07F 7/18 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ペンドリ,アンナプルナ アメリカ合衆国 06073 コネクチカット 州,サウス グラストンベリー,アスペン ドライブ 54 Fターム(参考) 4C055 AA01 BA02 BA32 BB14 CA02 CA43 CB10 DA01 4C057 JJ49 4C069 AA17 BB02 BB15 BD03 4C076 CC27 CC41 CC42 EE23 EE25 4C086 AA03 AA04 FA02 FA03 MA01 MA04 NA15 ZB26 4H049 VN01 VP01 VQ02 VQ20 VR23 VR41 VU06

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の式(I): [上式中: Lは、 又は であり; BはH、OH、OSiR13、アミン含有標的部分の残基又はヒドロキシル含
    有標的部分の残基であり; Gは、 又はCHであり; Y1−2は独立してO又はSであり; MはX又はQであり;ここで、 Xは電子求引基であり; QはC(=Y)から3ないし6の原子に位置する遊離電子対を含む部分で
    あり; R、R、R、R10及びR13は独立して、水素、C1−6アルキル、
    3−12分枝アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C 3−8 置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6
    テロアルキル、置換C1−6ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、フェノキシ
    、C1−6ヘテロアルコキシから選択され、 R及びRは独立して、水素、C1−6アルキル、C3−12分枝アルキル
    、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C3−8置換シクロアルキ
    ル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル、置換C −6 ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、フェノキシ、C1−6ヘテロアルコ
    キシ、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アシル、置換アシル、カルボキシアルキ
    ルからなる群から選択され; Arは式(I)に含まれる場合に、多置換芳香族炭化水素又は多置換複素環基を
    形成する部分であり; (m)は0又は1であり; (n)は0又は正の整数であり; (p)は0又は1であり; (q)は3又は4であり; R11はポリマー残基である] からなる化合物。
  2. 【請求項2】 Arにより形成される芳香族部分が、 [ここでJはO、S、又はNRであり、E及びZは独立してCH、O、S又は
    NRであり;R、R、R及びRは独立して、水素、C1−6アルキル
    、C1−6アルコキシ、フェノキシ、C1−8ヘテロアルキル、C1−8ヘテロ
    アルコキシ、置換C1−6アルキル、C3−8シクロアルキル、C3−8置換シ
    クロアルキル、アラルキル、アリール、及びハロ-、ニトロ-及びシアノ-からな
    る群から選択される部分で置換されたアリール;カルボキシ-、カルボキシアル
    キル、アルキルカルボニルからなる群から選択される] からなる群から選択される請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】 Arにより形成される芳香族部分が、 である請求項2の化合物。
  4. 【請求項4】 R及びRがC1−6アルキルである請求項3の化合物。
  5. 【請求項5】 R及びRがメチルである請求項3の化合物。
  6. 【請求項6】 R及びRが水素である請求項3の化合物。
  7. 【請求項7】 R11がキャッピング基Aをさらに含有する請求項1の化合
    物。
  8. 【請求項8】 Aが、水素、COH、C1−6アルキル部分、ジアルキル
    -アシル-ウレア-アルキル、及び次の式: [上式中、B'はBと同一か、又はBとして定義された群の他のメンバーである]
    からなる群から選択される請求項7の化合物。
  9. 【請求項9】 R及びRが独立して、水素、CH及びCHCH
    らなる群から選択される請求項1の化合物。
  10. 【請求項10】 前記置換C1−6アルキルがカルボキシアルキル、アミノ
    アルキル、ジアルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル及びメルカプトアル
    キルからなる群から選択される請求項1の化合物。
  11. 【請求項11】 Xが、O、NR12、S、SO及びSO(ここで、YはO又はSであり、R12は水素、C1−
    アルキル、C3−12分枝アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換
    アルキル、C3−8置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル
    、C1−6ヘテロアルキル及び置換C1−6ヘテロアルキルからなる群から選択
    される)からなる群から選択される請求項1の化合物。
  12. 【請求項12】 XがO、NR12、及び からなる群から選択される請求項11の化合物。
  13. 【請求項13】 Qが、オルト置換フェニル、及びNH、O、S、-CH-
    C(O)-NH-からなる群のメンバーで置換されたアラルキル基、C2−4アルキ
    ル、シクロアルキル、アリールからなる群から選択される請求項1の化合物。
  14. 【請求項14】 (n)が約1〜約12の整数である請求項1の化合物。
  15. 【請求項15】 (n)が1又は2である請求項14の化合物。
  16. 【請求項16】 (m)が0である請求項1の化合物。
  17. 【請求項17】 (p)が1である請求項1の化合物。
  18. 【請求項18】 (q)が3である請求項1の化合物。
  19. 【請求項19】 Y1−2がOである請求項1の化合物。
  20. 【請求項20】 R11がポリアルキレンオキシドを含んでなる請求項1の
    化合物。
  21. 【請求項21】 前記ポリアルキレンオキシドがポリエチレングリコールを
    含んでなる請求項20の化合物。
  22. 【請求項22】 前記ポリマーが約2000〜約100000の分子量を有
    する請求項1の化合物。
  23. 【請求項23】 前記ポリマーが約5000〜約40000の分子量を有す
    る請求項22の化合物。
  24. 【請求項24】 R11が-C(=Y)-(CH)-O-(CHCHO)-A
    、-C(=Y)-Y-(CH)-O-(CHCHO)-A及び-C(=Y)-NR12-(
    CH)-O-(CHCHO)-Aからなる群から選択され、ここで、 R及びRは独立して、水素、C1−6アルキル、C1−6ヘテロアルキル
    、置換C1−6ヘテロアルキル及び置換C1−6アルキルからなる群から選択さ
    れ; (n)は0又は正の整数であり; YはO又はSであり; Aはキャッピング基であり; (x)は重合度を表す; 請求項1の化合物。
  25. 【請求項25】 BがN-ヒドロキシベンゾトリアゾリル、ハロゲン、N-ヒ
    ドロキシフタルイミジル、p-ニトロフェノキシ、イミダゾリル、N-ヒドロキシ
    スクシンイミジル、チアゾリジニルチオンからなる群から選択される脱離基、又
    は酸活性化基である請求項1の化合物。
  26. 【請求項26】 Bがアントラサイクリン、ダウノルビシン、ドキソルビシ
    ン、p-ヒドロキシアニリンマスタード、Ara-C及びゲンシタビンからなる群
    のメンバーの残基である請求項1の化合物。
  27. 【請求項27】 Bが酵素、タンパク質、ペプチド又はアミン含有化合物の
    残基である請求項1の化合物。
  28. 【請求項28】 Bが第2のポリマー輸送系を含む請求項1の化合物。
  29. 【請求項29】 次の式: からなる群から選択される請求項1の化合物。
  30. 【請求項30】 a.次の中間化合物(III) [ここで、Mは開裂可能な又は可逆的な保護基であり; Lは、 又は であり; Bは脱離基であり; Gは、 又はCHであり; Y1−2は独立してO又はSであり; MはX又はQであり;ここで、 Xは電子求引基であり;また QはC(=Y)から3ないし6の原子に位置する遊離電子対を含む部分で
    あり; R及びRは独立して、水素、C1−6アルキル、C3−12分枝アルキル
    、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C3−8置換シクロアルキ
    ル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル、置換C −6 ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、フェノキシ、C1−6ヘテロアルコ
    キシ、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アシル、置換アシル、カルボキシアルキ
    ルからなる群から選択され; R、R及びR13は独立して、水素、C1−6アルキル、C3−12分枝
    アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C3−8置換シク
    ロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル及
    び置換C1−6ヘテロアルキルからなる群から選択され; Arは式(I)に含まれる場合に、多置換芳香族炭化水素又は多置換複素環基を
    形成する部分であり; (n)は0又は正の整数であり; (p)は0、1又は2であり; (q)は3又は4である] の化合物を酸と接触させて、中間化合物(III)を脱保護し; b.脱保護された中間化合物を活性化ポリマーと反応させる; ことを含んでなるプロドラッグ輸送形態の調製方法。
  31. 【請求項31】 c.工程bで得られた化合物をアミン含有又はヒドロキシ
    ル含有化合物と反応させて、共役体を形成する工程をさらに含んでなる請求項3
    0の方法。
  32. 【請求項32】 前記共役体を活性化ポリマーと反応させて、ポリマーハイ
    ブリッド輸送系を形成することをさらに含んでなる請求項31の方法。
  33. 【請求項33】 a.次の中間化合物(III) [ここで、Mは開裂可能な又は可逆的な保護基であり; Lは、 又は であり; Bは脱離基であり; Gは、 又はCHであり; Y1−2は独立してO又はSであり; MはX又はQであり;ここで、 Xは電子求引基であり; QはC(=Y)から3ないし6の原子に位置する遊離電子対を含む部分で
    あり; R及びRは独立して、水素、C1−6アルキル、C3−12分枝アルキル
    、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C3−8置換シクロアルキ
    ル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル、置換C −6 ヘテロアルキル、C1−6アルコキシ、フェノキシ、C1−6ヘテロアルコ
    キシ、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アシル、置換アシル、カルボキシアルキ
    ルからなる群から選択され; R、R及びR13は独立して、水素、C1−6アルキル、C3−12分枝
    アルキル、C3−8シクロアルキル、C1−6置換アルキル、C3−8置換シク
    ロアルキル、アリール、置換アリール、アラルキル、C1−6ヘテロアルキル及
    び置換C1−6ヘテロアルキルからなる群から選択され; Arは式(I)に含まれる場合に、多置換芳香族炭化水素又は多置換複素環基を
    形成する部分であり; (n)は0又は正の整数であり; (p)は0、1又は2であり; (q)は3又は4である] を提供し; b.アミン含有化合物又はヒドロキシル含有化合物に中間化合物(III)をカ
    ップリングさせて、第2の中間化合物を形成し; c.酸で第2の中間化合物を脱保護し; d.脱保護された第2の中間化合物を活性化ポリマーと反応させる; ことを含んでなるプロドラッグ輸送形態の調製方法。
  34. 【請求項34】 Bがアミン含有又はヒドロキシル含有標的部分の残基であ
    る、請求項1の組成物を有効量、治療が必要な哺乳動物に投与することを含んで
    なるプロドラッグでの哺乳動物の治療方法。
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