JP2002520043A - 成長分化因子プロモーターおよびその用途 - Google Patents

成長分化因子プロモーターおよびその用途

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リアング,リ−フアング
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Abstract

(57)【要約】 GDFプロモーター(例えばGDF−8プロモーター)を記述する。組織特異的な遺伝子発現を調節するため、およびGDF発現を調節する化合物を同定するためのGDFプロモーターの使用方法もまた記述する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の分野) 本発明は、GDF−8プロモーターのようなGDFプロモーター、ならびにそ
れらの使用方法、例えばGDF−8発現の調節化合物のスクリーニング方法に関
する。
【0002】 (発明の背景) GDF−8はTGF−βスーパーファミリーの1メンバーであり、このスーパ
ーファミリーは、胚の発生の調節および成体の哺乳動物における組織恒常性の維
持で重要な役割を演じる成長および分化因子の大きな一群を包含する。GDF−
8は、骨格筋の成長の負の調節物質として特異的に機能するものとみなされ、従
って、筋系およびタンパク質の含量が比較的多くそして脂肪含量が少ない乳牛、
ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウおよびサカナのような家畜および狩猟
動物の生産で潜在的用途を有する。加えて、GDF−8は、多様な細胞の増殖お
よび分化障害、とりわけヒトおよび動物双方の筋、神経および脂肪組織を巻き込
むもので潜在的用途を有する。GDF−8はまた、ブドウ糖輸送にも関与してい
るようであり、そして、従って、糖尿病のようなブドウ糖輸送に関連する障害の
治療もしくは診断で潜在的用途を有する。
【0003】 筋およびタンパク質の含量を増大させかつ望ましくない高い脂肪および/もし
くはコレステロールのレベルを低下させるのに役立つとみられる多くの薬物およ
び食餌計画が存在するが、しかし、こうした治療は、一般的には事後に投与され
、そして、脈管構造に対してかなりの損傷が起こった後でのみ開始される。従っ
て、脂肪レベルのいかなる従属的な増大も伴わずにより高い筋含量を有する素因
を遺伝子的につくられている動物を生産することが望ましいとみられる。199
8年2月5日に出願されかつ「成長分化因子−8(Growth Differ
entiation Factor−8)」と題された米国特許出願第09/0
19,070号、発明者リー(Se−Jin Lee)とマクフェロン(Ale
xandra C.McPherron)もまた、GDF−8の産生ならびに潜
在的用途を記述している。この出願もまたこれにより引用により組込まれる。
【0004】 GDF−8遺伝子発現の制御が高度に望ましい。一般に、当該技術分野におい
て、真核生物系の既知の遺伝子に負もしくは正のいずれかの制御能力を与えるこ
とが可能である別個のDNAセグメントの利用可能性が欠けている。GDF−8
の調節性遺伝子配列の単離を本発明に開示する。
【0005】 (発明の要約) 本発明は、GDF−8発現の分子調節、ならびに、とりわけ、GDF−8遺伝
子プロモーターのようなGDF遺伝子プロモーターの調節配列の単離および同定
に関する。
【0006】 一態様において、本発明は、GDF−8の発現を促進する遺伝子調節要素の完
全なヌクレオチド配列および同定を提供する。
【0007】 別の態様において、本発明は、例えばGDF−8発現を阻害もしくは刺激する
ことによりGDF−8発現を調節する化合物のスクリーニング方法を提供する。
【0008】 なお別の態様において、本発明は、目的の遺伝子(GOI)に有効に連結され
るGDF−8プロモーターを含有するDNA発現構築物、ならびに、筋および他
の組織(例えばGDF−8が天然に発現される組織)中でのGOIの発現方法を
提供する。
【0009】 (発明の詳細な記述) 本明細書で使用されるところの「GDFプロモーター」という用語は、遺伝子
の転写および/もしくは発現を調節(例えば開始、アップレギュレートもしくは
ダウンレギュレート)するGDF遺伝子(例えば、GDF−8または別の関連す
るもしくは別の相同な成長因子)の5’端の上流に配置されたヌクレオチド配列
要素を指す。例えば、GDFプロモーターは、遺伝子転写を開始するのに必要な
配列要素、エンハンサー要素、リプレッサー要素、および遺伝子発現を調節する
他のシスに作用する制御要素を包含する可能性がある。従って、「GDFプロモ
ーター」という用語は、本明細書で「GDF調節領域」もしくは「GDF制御領
域」という用語と互換性に使用する。
【0010】 「単離されたGDFプロモーター」は、その天然の配列の情況から取り出され
ているGDFプロモーターを指す。例えば、単離されたGDFプロモーターは、
その天然の供給源からクローン化されるかもしくは別の方法で取り出され、そし
て例えば発現ベクター内に異種構造遺伝子の5’端から上流に挿入されたGDF
プロモーターであることができる。「GDFプロモーター」という用語はまた、
それがGDFプロモーターの1種もしくはそれ以上の機能を表す(例えば、該プ
ロモーターに操作可能に連結される遺伝子の転写を駆動する)GDFプロモータ
ーに対する十分な相同性を有するヌクレオチド配列も指す。一般に、GDFプロ
モーターは、GDF遺伝子の5’隣接領域由来である。
【0011】 本発明のGDFプロモーターは、GDF−8遺伝子もしくは相同な遺伝子(例
えばGDF−11)のようないずれかのGDF遺伝子由来のものを包含する。そ
れが本明細書で使用されるところの「由来の」という用語は、本発明の単離され
たGDFプロモーターの供給源もしくは起源を指す。例えば、特定のGDF遺伝
子(例えばGDF−8遺伝子)「由来」であるGDFプロモーターは、天然に存
在するGDF遺伝子(例えばGDF−8遺伝子)のGDFプロモーターにヌクレ
オチド配列が同一もしくは高度に相同であることができる。GDF−8遺伝子の
ようなGDF遺伝子「由来」である本発明の単離されたGDFプロモーターは、
1個もしくはそれ以上のヌクレオチドの挿入、欠失もしくは置換により改変され
ているがしかし本質的に同一の活性もしくは機能を保持するものもまた包含する
【0012】 「GDF遺伝子」という用語は、限定するものでないがしかしヒト、ニワトリ
、乳牛、ヒツジ、サカナ、ブタおよびマウスを挙げることができるGDF遺伝子
を天然に保有するいずれからかのGDF遺伝子を指す。「GDF遺伝子」は、G
DF遺伝子を天然に保有するいずれかの魚類、甲殻類もしくは軟体動物からのG
DF遺伝子もまた指す。特定の一態様において、本発明は、図2に示されるヌク
レオチド配列(配列番号1)の全部または一部分(もしくは複数の部分)を含ん
で成るヒトGDF−8プロモーター、ならびに、とりわけ、プロモーター配列の
活性に必要とされる領域中のヒトプロモーター配列に相同な領域を有する他の哺
乳動物からのGDF−8プロモーターを提供する。一般に、相同性のこの範囲は
約60%ないし90%、もしくはより大きい。例えば、ヒト(配列番号6)、マ
ウス(配列番号7)、ブタ(配列番号8)およびニワトリ(配列番号9)のGD
F−8遺伝子からのGDF−8プロモーター内の相同な領域を図8に示す。
【0013】 従って、本発明のGDFプロモーターは、配列番号1、4、5、6、7、8お
よび9に示されるヌクレオチド配列に最低60%、65%、70%、75%、8
0%、85%、90%、95%、98%もしくはそれ以上同一なヌクレオチド配
列を有しかつ該プロモーターに操作可能に連結される遺伝子の発現を調節するプ
ロモーターを包含する。2種の核酸配列の同一性パーセントを決定するには、至
適の比較の目的上、配列を整列する(例えば、至適の整列のために、第一および
第二の核酸配列の一方もしくは双方にギャップを導入することが可能であり、ま
た、非相同な配列は比較の目的上無視することができる)。好ましい一態様にお
いて、比較の目的上整列される参照配列の長さは、該参照配列の長さの最低30
%、好ましくは最低40%、より好ましくは最低50%、なおより好ましくは最
低60%、そしてなおより好ましくは最低70%、80%もしくは90%である
。対応するヌクレオチド位置のヌクレオチドをその後比較する。第一の配列中の
ある位置が第二の配列中の対応する位置と同一のヌクレオチドにより占有されて
いる場合には、それらの分子はその位置で同一である(本明細書で使用されると
ころの核酸の「同一性」は、核酸の「相同性」に同等である)。2種の配列の間
の同一性パーセントは、2種の配列の至適の整列のために導入されることが必要
であるギャップの数および各ギャップの長さを考慮に入れた、これら配列により
共有される同一の位置の数の関数である。
【0014】 2種の配列の間の配列の比較および同一性パーセントの決定は、数学的アルゴ
リズムを使用して達成することが可能である。好ましい一態様において、2種の
ヌクレオチド配列の間の同一性パーセントは、NWSgapdna.CMPマト
リックスならびに40、50、60、70もしくは80のギャップ重み(gap wei
ght)および1、2、3、4、5もしくは6の長さ重み(length weight)を使用し
て、GCGソフトウェアパッケージ中のGAPプログラム(http://ww
w.gcg.comで入手可能)を使用して決定する。別の態様において、2種
のヌクレオチド配列の間の同一性パーセントは、PAM120重み残基表(weigh
t residue table)、12のギャップ長ペナルティ(gap length penalty)および4
のギャップペナルティ(gap penalty)を使用するALIGNプログラム(バージ
ョン2.0)に組込まれたマイヤース(E.Meyers)とミラー(W.Mi
ller)のアルゴリズム(CABIOS、4:11−17(1989))を使
用して決定する。
【0015】 従って、本発明のGDFプロモーターは、本明細書に提供される特定のGDF
プロモーター配列(例えばヒトGDF−8プロモーターに対応する配列番号1)
とGDF遺伝子の転写開始部位の5’の領域を比較すること、および活性のプロ
モーター配列に対応する相同な領域を探すことにより同定することが可能である
。本発明により提供される特定のGDF−8プロモーター配列はまた、標準的D
NAハイブリダイゼーションプロトコルを使用して(例えば高ストリンジェンシ
ーの条件下で)他の種からの相同な配列についてスクリーニングするのにも使用
することが可能である。
【0016】 本発明のGDFプロモーターは、RNAポリメラーゼの適正な結合および活性
化を確実にし、転写が開始することができる場所に影響し、そして転写のレベル
に影響を及ぼすDNA配列要素を含有する。加えて、刺激もしくは特定の化学種
に応答する遺伝子発現の調節(誘導および抑制)で機能性である特定の調節配列
もまた、該プロモーター配列内に包含することができる。
【0017】 DNAの「コーディング配列」、「コーディング領域」もしくは特定のタンパ
ク質「をコードする配列」は、適切な調節要素の制御下に配置される場合にイン
ビトロもしくはインビボでポリペプチドに転写および翻訳されるDNA配列であ
る。コーディング配列の境界は、5’末端の開始コドンおよび3’末端の翻訳終
止コドンにより決定される。コーディング配列は、限定されるものでないが、真
核生物のmRNAからのcDNA、真核生物(例えば哺乳動物、動物、鳥類、な
ど)供給源からのゲノムDNA配列、および合成DNA配列さえ挙げることがで
きる。転写終止配列は通常、コーディング配列に対して3’に配置することがで
きる。
【0018】 本明細書で使用されるところの「レポーター遺伝子」という用語は、容易に定
量可能もしくは観察可能であるタンパク質をコードする遺伝子を指す。遺伝子の
調節は通常転写のレベルで起こるため、転写調節およびプロモーター活性は、し
ばしば、遺伝子産物の定量によりアッセイする。例えば、プロモーターの調節お
よび活性は、しばしば、容易にアッセイ可能な大腸菌(E.coli)のlac
Z遺伝子の異種プロモーターへの融合(カサダバン(Casadaban)とコ
ーエン(Cohen)(1980)J.Mol.Biol.138:179−2
07)により定量的に研究されている。クロラムフェニコールアセチルトランス
フェラーゼ(CAT)、緑色蛍光タンパク質(GFP)およびルシフェラーゼの
構造遺伝子は、プロモーターもしくは他の調節配列の活性を検出するのに普遍的
に使用される他の遺伝子である。
【0019】 それが本明細書で使用されるところの「組織特異的発現」という用語は、細胞
型のあいだでの遺伝子発現の限定されたもしくは特徴的なパターンを指す。言い
換えれば、ある遺伝子の発現はある生物体のある種の組織で観察されるがしかし
他の組織で観察されない。例えば、ある遺伝子の「筋特異的」発現は、その遺伝
子が筋かつおそらく限定された他の組織で発現されるが、しかし全部の組織で(
例えば全体的に)発現されるわけでないことを示す。
【0020】 「ベクター」は、結合されたセグメントの複製をもたらすように別のDNAセ
グメントを結合することができるプラスミド、ファージ、もしくはコスミドのよ
うなレプリコンである。「発現ベクター」は、本発明のプロモーター領域を包含
する、所望の遺伝子の発現に必要な遺伝子要素を含有するいずれかのDNAベク
ター(例えばプラスミドベクター)を意味する。これらの要素は該遺伝子に「操
作可能に連結」され、これは、それらが、遺伝子の転写に対する機能的影響をそ
れらが有することを可能にするベクター内のある位置に配置されることを意味す
る。調節要素は、それらがその発現を指図するよう機能する限りはコーディング
配列と連続的である必要はない。従って、例えば、介入する翻訳されないがそれ
でもなお転写される配列が、プロモーターとコーディング配列との間に存在する
可能性があり、そして、プロモーターはなおコーディング配列に「操作可能に連
結される」もしくは「操作可能な連結にある」とみなすことができる。
【0021】 細胞は、外因性DNA(例えばトランスジーン(transgene))が細胞膜の内側
に導入されている場合は、こうした外因性DNAにより「形質転換」されている
。外因性DNAは、該細胞のゲノムを含んで成る染色体DNAに組込まれていて
もよいか、もしくは組込まれていなくてもよい。とは言え、真核生物細胞に関し
ては、安定に形質転換された細胞は、その中で、外因性DNAが染色体の複製に
より娘細胞により遺伝されるような、それが染色体に組込まれたようになってい
るものである。
【0022】 「宿主細胞」は、外因性核酸分子により形質転換されているかもしくは形質転
換が可能である細胞である。
【0023】 「トランスジーン」は、細胞に導入されている核酸を指す。典型的には、トラ
ンスジーンは導入後に細胞のゲノムに組込まれる。トランスジーンは、細胞中で
発現されない、または低レベルでもしくは欠損形態で細胞中で発現されるタンパ
ク質をコードする可能性がある。
【0024】 「トランスジェニック動物」は、その細胞中に最低1種のトランスジーンをも
つ動物である。例えば、トランスジェニック動物は、動物の生殖細胞に導入され
ている別の種のある遺伝子に対応するトランスジーンをその細胞中に含有するこ
とが可能であり、その結果、導入された遺伝子が全部の体細胞および生殖細胞に
存在する。
【0025】 本発明のGDFプロモーターの大きさは変動する可能性がある。一般に、プロ
モーター配列は、転写開始の部位に対し5’の向きで(もしくは上流に)およそ
500塩基ないし3000塩基の配列にわたるか、もしくはそれ内に配置される
。しかしながら、プロモーターは、転写開始の部位に対して5’におよそ400
0bpもしくはそれ以上からの配列を包含する可能性がある。異種構造遺伝子の
情況で使用される場合、転写開始部位に関するGDFプロモーターの至適の位置
は変動する可能性がある。一般に、同一の利益は、GDFプロモーターが転写開
始部位から上流に約300ヌクレオチドもしくはそれ以上までのどこかに配置さ
れる場合に得られるであろう。しかしながら、好ましい一態様においては、GD
Fプロモーターは転写開始部位の150ヌクレオチド内に配置される。
【0026】 大多数のプロモーターは一方向のみで転写の開始を制御する。従って、本発明
のGDFプロモーターの制御下にあるためには、構造遺伝子は、一般に、GDF
プロモーターの下流(3’の向きで)かつプロモーターに関して正しい向きで配
置されなければならない。1個もしくは数個の遺伝子が単一のGDFプロモータ
ーの制御下にあることができるか、または、逆に1個もしくはそれ以上のGDF
プロモーターが単一の構造遺伝子を制御することができる。
【0027】 一態様において、GDFプロモーターは、GDFプロモーター内でDNA配列
に結合するRNAポリメラーゼの能力を変えることにより、プロモーターに有効
に連結される遺伝子の発現を調節する。例えば、調節タンパク質は、転写を高め
るもしくは予防するために、RNAポリメラーゼ結合の位置でもしくはその近く
でDNA配列に結合することが可能である。あるいは、調節タンパク質(例えば
、インデューサーもしくはリプレッサー分子)は、RNAポリメラーゼそれ自身
と直接もしくは間接的に相互作用して、GDFプロモーターのDNA配列に対す
る認識および結合のその特異性を変えることが可能である。いずれの場合も、G
DFプロモーター内の特定の配列(1種もしくは複数)が調節の機構に関与して
いる。
【0028】 「組換えDNA分子」という用語は、本明細書で、遺伝子工学の技術により、
例えば制限酵素のインビトロの使用もしくはDNAリガーゼを使用する連結によ
り、異種DNA配列がそれらの天然の供給源から人工的に切断もしくは一緒に連
結されているDNA分子を識別するのに使用する。
【0029】 本発明のGDFプロモーターは、それらの天然の供給源(例えば、ヒト、マウ
ス、ニワトリ、ブタ、乳牛、サカナもしくはヒツジのゲノム)から同定かつクロ
ーン化することが可能である。DNAフラグメントのクローニングの方法は、そ
の天然の供給源からの該DNAフラグメントの取り出し(excision)および単離、
組換えベクターへの該DNAフラグメントの挿入、ならびに微生物もしくは細胞
(該微生物もしくは細胞の増殖の間に該ベクターおよび挿入されたDNAフラグ
メントが複製される)への該ベクターの取り込みを必要とする。「クローン化さ
れたDNAフラグメント」もしくは「クローン化されたDNA分子」という用語
は、クローニングの過程により産生されるDNAフラグメントもしくは分子、な
らびに該DNAフラグメントもしくはそれから複製された分子のコピー(もしく
はクローン)を指す。既知かつ当業者により普遍的に使用されるクローニング、
DNAの単離、DNAの増幅および精製、(例えばDNAリガーゼ、ポリメラー
ゼもしくは制限エンドヌクレアーゼを必要とする)酵素反応の標準的技術ならび
に多様な分離技術を、本発明で使用することが可能である。多数のこれらの標準
的技術は、マニアティス(Maniatis)ら(1982)Molecula
r Cloning、コールド スプリング ハーバー ラボラトリー(Col
d Spring Harbor Laboratory)、ニューヨーク州コ
ールドスプリングハーバー;ウ(Wu)(編)(1979)Meth.Enzy
mol 68;ウ(Wu)ら(編)(1983)Meth.Enzymol.1
00および101;グロスマン(Grossman)とモルデイヴ(Molda
ve)(編)(1980)Meth.Enzymol.65;ミラー(編)(1
972)Exp.Mol.Genetics、ニューヨーク州コールドスプリン
グハーバー;オールド(Old)とプリムローズ(Primrose)(198
1)Principles of Gene Manipulation、カリ
フォルニア大学出版局(Univ.of Cal.Press)、バークレー;
シュリーフ(Schlief)とヴェンジンク(Wensink)(1982)
Practical Metohds in Molecular Biolo
gy;グロヴァー(Glover)(編)1985(DNA Cloning、
第IおよびII巻、IRLプレス(IRL Press)、英国オックスフォー
ド);セロウ(Sellow)とホレンダー(Hollaender)(197
9)Genetic Engineering:Principles and
Methods、第I巻、プレナム プレス(Plenum Press)、
ニューヨークに記述され;それらはそっくりそのまま引用により本明細書に組込
まれる。使用される場合の略語は、当該分野で標準的と思われかつ本明細書に引
用されるもののような専門雑誌で普遍的に使用されるものである。
【0030】 遺伝子の発現は、DNAのmRNAへの転写およびmRNAのタンパク質への
その後の翻訳の双方を必要とする。遺伝子の調節は通常転写のレベルで起こるた
め、本発明のGDFプロモーターの転写調節および活性は遺伝子産物の定量によ
りアッセイすることが可能である。例えば、プロモーターの調節および活性は、
容易にアッセイ可能な大腸菌(E.coli)のlacZ遺伝子配列の異種プロ
モーターへの融合(カサダバン(Casadaban)とコーエン(Cohen
)(1980)J.Mol.Biol.138:179−207)により定量的
に研究することが可能である。あるいは、クロラムフェニコールアセチルトラン
スフェラーゼ(CAT)、緑色蛍光タンパク質(GFP)およびルシフェラーゼ
をコードする遺伝子を、プロモーターの活性を検出するのに使用することが可能
である。こうした遺伝子は「レポーター」遺伝子と称され、これらは、所定のプ
ロモーター(通常は異種プロモーター)と組み合わせられる場合に、プロモータ
ー活性についての容易なアッセイを提供する。
【0031】 本発明のGDFプロモーターおよびGDFプロモーター要素(すなわちそれら
の調節機能に関与するGDF−8プロモーター内の選択された配列)は、単一も
しくは複数のユニットの形態で、多数の多様な組み合わせおよび構成中で、順向
きもしくは逆向きで、などで使用することができる。複数のユニットの態様の情
況、ならびに/もしくは正および負双方の制御要素を組込む態様において、こう
したユニットが隣接する先頭から先頭もしくは先頭から末尾の構造で配置される
という要件は存在しない。なぜなら、こうした複数のユニットの改良された調節
能力は、事実上、相互に関してこうした複数の配列の位置に独立して与えられる
からである。さらに、各ユニットが同一の正もしくは負の要素を含んで成るとい
う要件は存在しない。こうした配列は、所望の調節効果を与えるように、転写開
始部位の上流およびそれに十分に接近して、イントロン中に、もしくは目的の遺
伝子の下流に配置することが可能である。加えて、本発明のGDFプロモーター
およびGDFプロモーター要素は、目的のいかなる遺伝子の発現の所望の増強も
しくは抑制も達成するために、他の遺伝子のプロモーターおよび調節要素との多
数の多様な組み合わせで使用することが可能である。
【0032】 従って、本発明の一態様において、GDFプロモーターを使用して、単に構造
遺伝子を得そして該遺伝子の転写開始部位の上流に1個もしくはそれ以上のコピ
ーのGDFプロモーターを挿入することにより異種構造遺伝子の転写を調節する
。加えて、当該技術分野で既知であるとおり、異種構造遺伝子の転写開始部位の
上流およびそれに接近してTATAボックス配列を包含することが一般に望まし
い。こうした配列は、本発明の新規制御配列と同一の様式で合成しかつ挿入する
ことができる。あるいは、異種構造遺伝子を天然に伴うTATA配列を使用する
ことが可能である。一般に、TATA配列は、転写開始の上流約20ヌクレオチ
ドと30ヌクレオチドとの間に配置される。
【0033】 選択されたヌクレオチド配列を選択された点でより大きな配列内に正確に挿入
するための多数の方法が当該技術分野で既知である。一方法においては、所望の
制御配列もしくは配列の組み合わせを合成し、そして制限部位のリンカーフラグ
メントを制御配列の末端に付加する。これは、上流領域内の適合する制限部位へ
の制御配列の容易な挿入を見込む。あるいは、合成された制御配列を選択された
領域に直接連結することが可能である。加えて、好都合な制限大きさが所望の挿
入部位で見出されない場合には、部位特異的突然変異誘発を使用して、制御配列
を挿入することができる制限部位を形成することが可能である。
【0034】 本発明のGDFプロモーターは、付加的な同種もしくは異種の制御もしくは促
進配列を伴うもしくは伴わないいかなる異種遺伝子の情況でも有益に使用するこ
とが可能である。特定の一態様において、本発明は、GDF−8遺伝子プロモー
ター、および場合によってはGDF−8の発現を誘導することが既知である因子
に応答してGDF−8発現の誘導で機能する他の調節配列を提供する。
【0035】 本発明のGDFプロモーター要素の活性を測定するのにいずれかの適するレポ
ーター遺伝子を使用することが可能である。例えば、下述される実施例において
は、GDF−8プロモーター−ルシフェラーゼレポーター構築物を使用した。G
DF−8プロモーター−ルシフェラーゼレポーター構築物は、2種の細胞系(図
1A−1B)、RD(ヒト胚横紋筋肉腫)およびA673(ヒト横紋筋肉腫)で
活性であった。最大活性は0.65kbの5’隣接フラグメントで観察された(
SV40−ルシフェラーゼレポータープラスミドpGL3−controlの5
〜8%)。HepG2(ヒト肝芽腫)、HT29(ヒト結腸腺癌)、PA−1(
ヒト卵巣奇形癌)およびMCP−7(ヒト乳房腺癌)では有意のルシフェラーゼ
活性が検出されなかった。トランスフェクションアッセイの結果は、1)リプレ
ッサー要素(1個もしくは複数)が、ヒトGDF−8遺伝子の上流8.5kbと
0.65kbとの間に存在する、2)0.65kbのフラグメントは最小のプロ
モーターを含有する、および3)最小のプロモーターは組織特異的であり、かつ
、筋細胞系のみで活性であるようであることを示唆している。
【0036】 なお別の態様において、本発明は、GDF−8プロモーターのようなGDFプ
ロモーター(もしくはその一部分)に結合しそしてGDF遺伝子(例えばGDF
−8)もしくは異種遺伝子の発現を調節する化合物のスクリーニング方法を提供
する。本明細書で使用されるところの「調節する」という用語は、GDF発現の
阻害および刺激の双方を包含する。さらに、「阻害」という用語は、GDF発現
の完全および部分的双方の阻害を包含することを意図している。多様な態様にお
いて、GDF発現は、野生型レベルのGDF−8発現より最低1.2倍、1.5
倍、1.8倍、2倍、2.5倍、3倍、4倍もしくは5倍より低いレベルに阻害
される。さらなる態様において、GDF発現は最低10%、20%、30%、4
0%、50%、75%もしくは100%阻害される。
【0037】 GDFの転写および/もしくは発現を調節するそれらの能力について化合物を
試験するため、対照のレポーターのものに比較して、本発明のGDFプロモータ
ーに有効に連結されるレポーター遺伝子(例えばSV40−β−ガラクトシダー
ゼレポーター遺伝子)の転写および/もしくは発現を増大もしくは刺激する、ま
たは転写および/もしくは発現を減少もしくは抑制するその能力について、化合
物を試験することが可能である。試験化合物の効果はレポーター遺伝子の活性の
変化により測定する。例えば、ルシフェラーゼ遺伝子のようなレポーター遺伝子
に有効に連結されるGDF−8プロモーターを含有する安定な細胞系を、発現を
検出するための当該技術分野で既知のいずれかの公知のスクリーニング方法(例
えば、ルシフェラーゼアッセイ、CATアッセイもしくは緑色蛍光タンパク質(
GFP)アッセイ)で使用することが可能である。しかしながら、本発明はこれ
らの示唆されたスクリーニング方法に制限されない。
【0038】 本発明のGDFプロモーターに結合する転写因子は、ゲル移動度シフトアッセ
イを使用してもまた特徴づけることが可能であり、また、これらの転写因子は、
発現ライブラリーのスクリーニングでこれらの特異的配列をプローブとして使用
してクローン化することが可能である。あるいは、GDFプロモーター配列に結
合することにより稼働するGDF遺伝子に特異的な阻害物質を同定するための高
スループットスクリーニングアッセイで、複数のコピーの以下の転写因子結合配
列すなわちCAAATG、CAGACAもしくはGACAGC、および最小のプ
ロモーター(開始ATGの0.2kb上流)、またはこれらの配列の組み合わせ
および最小のプロモーターを含有する第二世代のレポーター構築物を使用するこ
とが可能である。これらの転写因子を同定した後、それらもまた他の阻害物質を
同定するための標的として使用することができる。例えば、これら転写因子は、
2ハイブリッドアッセイもしくは3ハイブリッドアッセイの「餌タンパク質」と
して(例えば、米国特許第5,283,317号;ゼルフォス(Zervos)
ら(1993)Cell 72:223−232;マデュラ(Madura)ら
(1993)J.Biol.Chem.268:12046−12054;バー
テル(Bartel)ら(1993)Biotechniques 14:92
0−924;岩淵(Iwabuchi)ら(1993)Oncogene 8:
1693−1696;およびブレント(Brent)WO94/10300を参
照されたい)、または転写因子に結合するもしくはそれらと相互作用する他のタ
ンパク質を同定するための発現ライブラリーのスクリーニングでのタンパク質プ
ローブとして使用することが可能である。こうした転写因子結合タンパク質は、
モジュレーター、例えばGDF−8発現の阻害物質として作用することもまたあ
りそうである。
【0039】 一態様において、本発明は、目的の遺伝子(GOI)に有効に連結されかつ組
織特異的様式で発現される可能性のあるGDF−8プロモーターもしくはその一
部分を提供する。GDF−8プロモーター活性は筋組織に特異的である。従って
、GDF−8プロモーターは、その発現が筋組織中で望ましいいかなるGOIも
発現するのに使用することができる。こうした遺伝子の例は、限定されるもので
ないが、GDF−8それ自身、ジストロフィン、成長因子、腫瘍もしくは病原体
の抗原をコードする遺伝子を挙げることができる。ウイルス、腫瘍、病原体もし
くは細菌の抗原、とりわけAIDSエンベロープタンパク質gp120を包含す
るワクチン接種で有用なタンパク質を発現する遺伝子もまた包含される。しかし
ながらこれは一覧を限定することを意図されない。目的のタンパク質を発現する
いかなる遺伝子も本発明の方法で使用することができる。
【0040】 筋組織で特異的に目的のタンパク質を発現することは、身体での筋のかさの量
、およびその中で筋が外来遺伝子を発現することが可能である容易さのため、遺
伝子治療の領域で高度に好ましい。従って、本発明のGDF−8プロモーターは
、筋組織中での目的の遺伝子の発現を指図する遺伝子治療ベクターで使用するこ
とが可能である。本発明のGDF−8プロモーターを包含する遺伝子治療ベクタ
ーは、例えば、静脈内注入、局所投与(米国特許第5,328,470号を参照
されたい)、定位注入(例えばチェン(Chen)ら(1994)Proc.N
atl.Acad.Sci.USA 91:3054−3057を参照されたい
)もしくは直接筋肉内注入(例えば米国特許第5,580,859号および第5
,589,466号に記述されるような)により被験者に送達することが可能で
ある。本発明のGDF−8プロモーターを含有する遺伝子治療ベクターは、癌、
筋ジストロフィー、脊髄傷害、外傷性傷害、うっ血性閉塞性肺疾患、AIDSも
しくは悪液質のような筋に関連した障害の治療;あるいは肥満および関連障害、
例えば糖尿病;または脂肪細胞の異常増殖に関連した障害の治療に使用すること
が可能である。
【0041】 本発明は以下の実施例によりさらに具体的に説明され、これらは限定するとし
て解釈されるべきでない。本明細書を通じて引用される全部の参考文献、特許お
よび公開特許明細書の内容は、引用により本明細書に組込まれる。
【0042】 実施例 実施例1:ヒトゲノムライブラリーのスクリーニング 745bpのEcoRI−Hind IIIヒトGDF−8 cDNAプロー
ブ(例えば米国特許出願第08/525,596号に記述される)を使用して、
ストラタジーン(Stratagene)ヒトゲノムライブラリー(HT108
0)をスクリーニングした。Current Protocol in Mol
ecular Biology、アウスベル(Ausubel)ら編、ジョン
ワイリー アンド サンズ インク(John Wiley & Sons,I
nc.)、996に記述される方法を使用して、3個のゲノムクローンを単離し
た。ヒトGDF−8の5’隣接領域を含有する8.5キロ塩基(kb)のフラグ
メントをルシフェラーゼレポーター構築物pGL−3−basic(プロメガ(
Promega))中にサブクローニングした。この8.5キロ塩基のフラグメ
ントを制限消化もしくはPCRにより短縮して6種の付加的クローン、すなわち
5.3kb、3.6kb、0.65kb、0.3kb、0.2kbおよび0.1
kbを生じさせた。開始ATGのおよそ1kb上流は配列決定されている。CC
AATおよびTATAAボックスの位置に基づく近似の転写開始部位は、ATG
の約100塩基上流である。従って、0.1kbを含有するルシフェラーゼクロ
ーンは、5’非翻訳領域のみを含有する。
【0043】 実施例2:トランスフェクションアッセイ 製造元のプロトコルに従い、FuGENE(ベーリンガー マンハイム(Bo
ehringer Mannheim))を使用して、一過性トランスフェクシ
ョンアッセイを実施した。6種の異なるヒト細胞系、RD、A673、HepG
2、HT29、PA−1およびMCF−7(ATCC、メリーランド州ロックヴ
ィル)をこのトランスフェクションアッセイで使用した。トランスフェクション
の前日に、10%FBSを含む2mlのDMEM中の1.5×105個の細胞を
35mmの組織培養皿に植え付けた。細胞が50〜70%コンフルエントになる
まで、細胞を一夜インキュベーションした。各トランスフェクションについて、
1.0μgのルシフェラーゼレポータープラスミド、0.1μgのβ−ガラクト
シダーゼレポータープラスミドpSV−β−gal(プロメガ(Promega
))および5μgのFuGENEを使用した。プロモーターのないルシフェラー
ゼベクター(pGL3−basic)(プロメガ(Promega))およびS
V40−ルシフェラーゼベクター(pGL3−control)(プロメガ(P
romega))を対照として使用した。トランスフェクション24時間後に、
製造元のプロトコルに従い、二重灯(Dual Light)化学発光レポータ
ー遺伝子アッセイキット(トロピックス インク(Tropix,Inc.))
を使用して、ルシフェラーゼおよびβ−ガラクトシダーゼ活性を測定した。ルシ
フェラーゼレポーター構築物の相対活性を、β−ガラクトシダーゼ活性に対して
正規化した。
【0044】 実施例3:GDF−8プロモーター突然変異体 PCRを使用してGDF−8プロモーターの付加的短縮を行い、開始ATGコ
ドンの上流0.65kb、0.44kb、0.31kb、0.29kb、0.2
5kb、0.21kbおよび0.1kbの配列を含有するDNAフラグメントを
生じさせた(図2および3Aを参照されたい)。その後、これらのDNAフラグ
メントを、ルシフェラーゼレポータープラスミドpGL3−basic(プロメ
ガ(Promega))にサブクローニングした。これらの構築物(0.65k
bないし0.1kb)をRD細胞にトランスフェクションし、そしてルシフェラ
ーゼアッセイを使用してこれらの構築物の発現を測定した(図3Aおよび3Bを
参照されたい)。0.31kbから0.29kbまでの領域の欠失はルシフェラ
ーゼ活性を約40%低下させ;0.31kbから0.25kbまではルシフェラ
ーゼ活性を約60%低下させ;そして0.31kbから0.21kbまではルシ
フェラーゼ活性を約90%低下させた。0.31kbから0.29kbまで、お
よび0.29kbないし0.25kbの領域の検査は、それぞれ配列CAAAT
G(潜在的Eボックス)およびCAGACA(潜在的Smad 3および4結合
配列)を示した。0.25kbないし0.21kbの領域の検査はいかなる既知
の転写結合部位も示さなかったが、欠失の結果はシス要素の可能性を示唆してい
る。
【0045】 欠失構築物からのルシフェラーゼ活性の低下が、GDF−8発現におけるCA
AATG、CAGACAおよびGACAGC配列の調節の役割によったのか、も
しくは、プロモーター領域の物理的短縮によったのかどちらかを決定するため、
クイックチェンジ[QuikChange](商標)部位特異的突然変異誘発キ
ット(ストラタジーン(Stratagene))を使用する集団部位特異的突
然変異誘発(clustered site-directed mutagenesis)を実施した。以下の突然変
異体(CAAATG→AGATCT;CAGACA→AGATCT;およびGA
CAGC→AGATCT)を創製した。加えて、複数の集団突然変異を含有する
GDF−8プロモーターレポーター構築物もまた生じさせた。突然変異されたプ
ロモーター構築物をRD細胞にトランスフェクションし、そしてルシフェラーゼ
活性についてアッセイした(図4Aおよび4Bを参照されたい)。CAAATG
領域の突然変異はルシフェラーゼ活性のおよそ25%の低下をもたらし;CAG
ACA領域の突然変異はルシフェラーゼ活性の増大をもたらし;そしてGACA
GC領域の突然変異はルシフェラーゼ活性のおよそ40%の低下をもたらした。
【0046】 これらの結果は、該プロモーター領域の物理的な短縮がルシフェラーゼ発現に
対する影響を有することのみならず、しかしより重要なことには配列CAAAT
G、CAGACAおよびGACAGCが発現で調節の役割を演じていることを示
唆している。2種の配列CAAATGおよびGACAGCは、二重突然変異体で
のルシフェラーゼ活性の60%の低下により立証されるように相乗的にもまた作
用するようである。これらの結果は、GDF−8プロモーター中には複数の調節
領域(例えば転写因子結合領域)が存在することもまた示唆している。従って、
GDF−8プロモーター−ルシフェラーゼ遺伝子レポーター構築物は高スループ
ットスクリーニング(HTS)で使用することが可能である。なぜなら、GDF
−8発現の阻害物質は異なる調節部位で作用する阻害物質を生じることができる
からである。
【0047】 実施例4:GDF−8発現の調節化合物のスクリーニングでの使用に適する発
現構築物の発生 配列CAAATG、CAGACAおよびGACAGCの突然変異は、GDF−
8プロモーター構築物pGL3−0.65の発現を阻害するか(CAAATGお
よびGACAGCについて)もしくは高めるか(CAGACAについて)のいず
れかをもたらす。これは、これらの配列がGDF−8発現の調節に関与している
ことを示しており、そして、これらの配列が転写因子により認識されていること
を示唆している。これを立証するため、最小のプロモーター配列(領域−1ない
し−207を含有するpGL3−0.21、図2)および最小のプロモーター配
列の上流の上の調節配列の1個もしくはそれ以上のコピーを含有するルシフェラ
ーゼ発現プラスミドを構築した。図5Aは、配列CAAATGおよびGACAG
C、ならびにコンカテマーの発生で使用されたそれらの隣接配列(複数のコピー
の上で同定された配列)を含有する二本鎖オリゴヌクレオチド配列を示す。CA
AATG配列を含有するルシフェラーゼレポーター構築物の発現は、該構築物内
に含有されたこの配列のコピー数に依存した一方、ルシフェラーゼレポーター構
築物の発現は、GACAGC配列のコピー数に関係なく対照の100%のままで
ある(図5B)。これらのトランスフェクションの結果は、これらの発現プラス
ミドをスクリーニングのプロトコルで使用して、上の調節配列と相互作用する特
異的な転写因子を調節する化合物を同定することが可能であることを示している
【0048】 本実施例ならびに上の実施例1、2および3に記述されるアプローチは、ヒト
GDF−8プロモーター、および限定されるものでないがマウス、ブタもしくは
ニワトリのGDF−8プロモーターを挙げることができる他のGDF−8プロモ
ーター中のいずれかの他の未知の調節配列を同定するのにもまた使用することが
できる。加えて、本実施例ならびに上の実施例1、2および3に記述される多様
な発現構築物は、インビボでのプロモーターおよび/もしくは調節活性を立証す
るためのトランスジェニック動物を生じさせるのにも使用することが可能である
【0049】 実施例5:GDF−8発現の調節化合物のスクリーニングでの使用に適する細
胞系の発生 RD細胞をpGL3−0.65プラスミドでトランスフェクションし、そして
G418圧選択下で安定な細胞クローンについて選択することにより、pGL3
−0.65プラスミド配列を含有する安定な細胞系を生じさせた。2種のこうし
た安定な細胞クローンの発現プロフィルを図6に示す。TGF−βもしくはTN
Fαでのこれらの細胞クローンの処理は、ルシフェラーゼレポーター遺伝子発現
をダウンレギュレートし、外因性GDF−8プロモーターが調節される可能性が
あること、ならびに、これらの細胞クローンがGDF−8発現調節化合物のスク
リーニングおよび同定で有用であることを立証する。GDF−8発現調節化合物
、例えばこれらの配列に結合する(転写因子のような)調節タンパク質に特異的
に影響を及ぼす化合物のスクリーニングおよび同定での使用のための、CAAA
TGおよびGACAGCコンカテマーのレポータープラスミド(実施例4に記述
される)を含有する安定な細胞系もまた生じさせることが可能である。
【0050】 実施例6:GDF−8プロモーター中の調節配列は多様な種の間で保存されて
いる 白色レグホンのニワトリゲノムライブラリー(ストラタジーン(Strata
gene))をスクリーニングすることにより単離されたニワトリGDF−8ゲ
ノムクローンを配列決定すること、および、ジョンズ=ホプキンス大学のリー(
Se−jin Lee)博士により恵与されたマウスGDF−8ゲノムクローン
(マクフェロン(McPherron)ら(1997)Nature 387:
83−90を参照されたい)をスクリーニングすることにより、ニワトリおよび
マウスのGDF−8からの付加的なプロモーター配列を得た。ブタGDF−8遺
伝子のヌクレオチド配列は、ジェンバンク(GenBank)受託番号AJ13
3580およびAF093798から得ることが可能である。
【0051】 ヒト、マウス、ニワトリおよびブタのGDF−8プロモーター配列(TATA
Aボックスの160ヌクレオチド上流)の比較は、図8に示され、そして、4種
の間での高レベルの配列の相同性を示す(表1を参照されたい)。とりわけ、調
節配列CAAATGおよびGACAGCが全4種でこの領域内に存在する。これ
らの種のプロモーター領域中の高度の配列の同一性、およびこの領域におけるこ
れらの調節配列の保存は、ヒトプロモーターに結合する同一の転写因子がブタ、
マウスおよびニワトリの調節配列もまた認識する可能性があることを示している
。従って、ヒトプロモーター中の調節配列を同定するのに使用することが可能で
ある同一の戦略は、マウス、ブタおよびニワトリのGDF−8のプロモーター領
域中の調節配列を同定するのにもまた使用することが可能である。
【0052】 実施例1、2、3および4にヒトGDF−8遺伝子について記述された方法を
使用して、マウス、ブタおよびニワトリのGDF−8遺伝子のプロモーターおよ
び調節要素の活性を測定かつ分析することが可能である。例えば、マウス、ブタ
およびニワトリ起源の細胞および細胞系を、マウス、ブタおよびニワトリのGD
F−8のそれぞれプロモーターおよび調節要素のインビボ分析で使用することが
可能である。GDF−8プロモーター領域は多様な種の間で高度に保存されてい
るため、インビボアッセイでのプロモーターおよび調節要素の活性の分析で同種
からの細胞および細胞系を使用することに加えて、異種の細胞および細胞系もま
た使用することができる。加えて、GDF−8プロモーター、プロモーターの部
分、調節要素および/もしくはそれらの組み合わせを含有するレポーターベクタ
ーを使用してのトランスジェニック動物の発生により、限定されるものでないが
しかしヒト、マウス、ブタおよびニワトリを挙げることができるいかなる種のG
DF−8のプロモーターおよび調節要素の活性も分析することが可能である。
【0053】
【表1】
【0054】 同等物 当業者は、本明細書に記述された本発明の特定の態様に対する多くの同等物を
認識するであろうか、もしくは、わずかに慣例の実験を使用して確かめることが
可能であろう。こうした同等物は以下の請求の範囲により包含することを意図し
ている。
【0055】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1Aおよび1B】 発明にかかる、6種の異なる細胞系におけるヒトGDF−8プロモーター−ル
シフェラーゼレポーター構築物のトランスフェクションアッセイの結果を示す。
【図2】 発明にかかる、ヒトGDF−8プロモーター要素に対応するヌクレオチド配列
(配列番号1)を示す。開始コドンATGは太字で下線をつけられている。囲ま
れた配列は3個の突然変異された領域である。数字はATGの上流の核酸位置を
表す。
【図3A】 発明にかかる、多様なヒトGDF−8プロモーター−レポーター構築物の略図
である。
【図3B】 発明にかかる、RD(ヒト胚横紋筋肉腫)細胞中でのこれらの構築物のルシフ
ェラーゼ活性を示すグラフである。ルシフェラーゼ活性は対照(ATG部位の上
流の0.65kbの配列を含有するルシフェラーゼレポータープラスミドpGL
3−0.65)のパーセントとして表す。該レポータープラスミドの相対的ルシ
フェラーゼ活性は、β−ガラクトシダーゼ活性に対して正規化している。
【図4A】 発明にかかる、多様な突然変異されたヒトGDF−8プロモーター−ルシフェ
ラーゼレポーター構築物の図解である。
【図4B】 発明にかかる、RD細胞中でのこれらの構築物のルシフェラーゼ活性を示すグ
ラフである。ルシフェラーゼ活性は対照(ATG部位の上流の0.65kbの配
列を含有するルシフェラーゼレポータープラスミドpGL3−0.65)のパー
セントとして表す。該レポータープラスミドの相対的ルシフェラーゼ活性は、β
−ガラクトシダーゼ活性に対して正規化している。
【図5A】 発明にかかる、CAAATGおよびGACAGC配列のコンカテマーを含有す
るヒトGDF−8プロモーター−ルシフェラーゼレポーター構築物の構築で使用
された二本鎖DNAオリゴヌクレオチド配列を示す。ボックス1の配列は配列番
号2に対応する。ボックス3の配列は配列番号3に対応する。
【図5B】 発明にかかる、RD細胞中でのこれらの構築物のルシフェラーゼ活性を示すグ
ラフである。ルシフェラーゼ活性は対照(ATG部位の上流の0.65kbの配
列を含有するルシフェラーゼレポータープラスミドpGL3−0.65)のパー
セントとして表す。レポーター構築物pGL−0.21はコンカテマーのレポー
ター構築物の親プラスミドである。該レポータープラスミドの相対的ルシフェラ
ーゼ活性は、β−ガラクトシダーゼ活性に対して正規化した。
【図6】 発明にかかる、図5Bの記述で言及されたpGL3−0.65ルシフェラーゼ
レポーター配列を含有する多様な安定なRDクローンのルシフェラーゼ活性、な
らびにルシフェラーゼレポーターの発現に対するTGF−βおよびTNFαの影
響を示すグラフである。
【図7A】 発明にかかる、マウスGDF−8プロモーター領域のヌクレオチド配列(配列
番号4)を示す。
【図7B】 発明にかかる、ニワトリGDF−8プロモーター領域のヌクレオチド配列(配
列番号5)を示す。
【図8】 発明にかかる、TATAAボックス(下線をつけられる)の上流のヒト、マウ
ス、ブタおよびニワトリのGDF−8プロモーター要素のヌクレオチド配列(そ
れぞれ配列番号6、7、8および9)の整列を示す。CAAATG、CAGAC
AおよびGACAGC配列が囲まれている。影をつけられた領域は配列の相同な
領域を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,Z W Fターム(参考) 4B024 AA01 AA11 BA21 CA04 CA06 DA03 EA04 FA02 GA11 HA17 4B065 AA93X AB01 BA02 CA44 CA46 4C084 AA02 AA13 BA44 MA01 NA14 ZA222 ZA392 ZA702 ZA892 ZA942 ZB212 ZB262 ZC352 ZC552 4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 CA40

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 図2に示されるヌクレオチド配列(配列番号2)、もしくは
    相同なヌクレオチド配列を含んで成る単離されたGDF遺伝子プロモーターであ
    って、該プロモーターに有効に連結されている遺伝子の筋特異的発現を調節する
    プロモーター。
  2. 【請求項2】 GDF−8遺伝子由来の請求項1記載の単離されたGDF遺
    伝子プロモーター。
  3. 【請求項3】 GDF−8遺伝子がヒトGDF−8遺伝子である、請求項2
    記載の単離されたGDF遺伝子プロモーター。
  4. 【請求項4】 配列番号1のヌクレオチド配列を含んで成る、請求項1記載
    の単離されたGDF遺伝子プロモーター。
  5. 【請求項5】 配列番号4、5、6、7、8および9より成る群から選択さ
    れるヌクレオチド配列を含んで成る、請求項1記載の単離されたGDF遺伝子プ
    ロモーター。
  6. 【請求項6】 該プロモーターに有効に連結されている遺伝子の筋特異的発
    現を調節する、配列番号1のヌクレオチド配列もしくはその一部分を含んで成る
    、単離されたGDF−8遺伝子プロモーター。
  7. 【請求項7】 該プロモーターに有効に連結されている遺伝子の筋特異的発
    現を調節する、配列番号4、5、6、7、8および9より成る群から選択される
    ヌクレオチド配列もしくは前記ヌクレオチド配列の一部分を含んで成る、単離さ
    れたGDF−8遺伝子。
  8. 【請求項8】 図2に示されるヌクレオチド配列(配列番号2)、もしくは
    相同なヌクレオチド配列を含んで成るGDF−8遺伝子プロモーターの1個もし
    くはそれ以上のコピーに有効に連結されている目的の遺伝子を含んで成るベクタ
    ーであって、該プロモーターが該遺伝子の筋特異的発現を調節するベクター。
  9. 【請求項9】 目的の遺伝子がGDF−8である、請求項8記載のベクター
  10. 【請求項10】 目的の遺伝子がGDF−8に関係しない遺伝子である、請
    求項8記載のベクター。
  11. 【請求項11】 遺伝子にGDF−8プロモーターを操作可能に連結するこ
    と、該プロモーターを化合物と接触させること、および該遺伝子の発現を測定す
    ることを含んで成る、GDF発現を調節する化合物のスクリーニング方法。
  12. 【請求項12】 化合物とプロモーターを接触させた後の遺伝子の発現を、
    該化合物とプロモーターの接触を伴わない遺伝子の発現と比較して、該化合物が
    該遺伝子の発現を遂げたどうかを決定する段階をさらに含んで成る、請求項11
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 遺伝子がレポーター遺伝子である、請求項12記載の方法
  14. 【請求項14】 プロモーターがヒトGDF−8プロモーターである、請求
    項12記載の方法。
  15. 【請求項15】 プロモーターが、図2に示されるヌクレオチド配列(配列
    番号1)の全部もしくは一部分を含んで成る、請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 プロモーターが、マウスGDF−8プロモーター、ニワト
    リGDF−8プロモーターおよびブタGDF−8プロモーターより成る群から選
    択されるGDF−8プロモーターである、請求項12記載の方法。
  17. 【請求項17】 化合物がGDF発現を阻害する、請求項12記載の方法。
  18. 【請求項18】 化合物がGDF発現をアップレギュレートする、請求項1
    2記載の方法。
  19. 【請求項19】 遺伝子の筋特異的発現を得る方法であって、筋細胞を請求
    項1記載の単離されたGDFプロモーターでトランスフェクションすることを含
    んで成る方法。
  20. 【請求項20】 GDFプロモーターが1個の遺伝子に操作可能に連結され
    る、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 GDFプロモーターが微小注入法を介して細胞中に導入さ
    れる、請求項19記載の方法。
  22. 【請求項22】 GDFプロモーターが、トランスジェニック動物の注入を
    介してインビボで細胞中に導入される、請求項19記載の方法。
  23. 【請求項23】 GDFプロモーターが、ヒトでインビボで細胞中に導入さ
    れる、請求項19記載の方法。
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