JP2002519635A - エカリンと磁性粒子を含む乾式化学試薬を用いてフィブリノーゲンアッセイを行う方法 - Google Patents
エカリンと磁性粒子を含む乾式化学試薬を用いてフィブリノーゲンアッセイを行う方法Info
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Abstract
Description
ノーゲンアッセイを行う方法、及びその分析システムに関する。
ト(凝塊)の形成に要する時間を測定する。凝固アッセイは、主に抗凝固剤療法
を受けた患者のスクリーニング、診断及びモニタリングに用いられる。 凝固アッセイの種類は数多くある。例えば、プロトロンビン時間(PT)、部
分トロンボプラスチン時間(PTT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(A
PTT)、フィブリノーゲンアッセイ(即ち、サンプル中の凝固性フィブリノー
ゲンの濃度測定)、トロンビン凝固時間(TCT)としても知られるトロンビン
時間、活性化凝固時間(ACT)等が挙げられる。これらアッセイの内、最もよ
く行われるのはプロトロンビン時間である。
れ、患者のクロット形成能を決定するために通常行われる臨床試験である。これ
ら試験及び上記の他の試験は、患者の中で心臓病の患者に対して術前評価及び抗
凝固剤療法を行うために病院、診療所及び研究室にて広く用いられている。これ
らの試験はそれぞれ時間測定に基づくが、多くの場合、フィブリノーゲンが重合
しフィブリン凝固物になる時に起こる、終点あるいは凝固時間と称される時間を
測定する。
とは、患者の血液凝固障害の検討やフィブリノーゲンに影響を与える薬物治療の
追跡(モニタリング)に重要である。免疫学的方法と凝固試験の双方がフィブリ
ノーゲンの定量において用いられてきた。しかし、免疫学的方法は、診断上不利
な点が多く、その結果、実用上重要な方法とされていない。
成に要する時間によって決定される。この試験方法の内で最も重要なものがクラ
ウスの方法である(Acta Haemat.(1957)17:237−24
6参照)。
を、血漿中トロンビン濃度が約550Uml-1の濃トロンビン溶液と混合する。
検量線を用いて、サンプル中のフィブリノーゲン量を、凝固物が目視されるまで
に要した時間に相関させる。血液凝固時の混濁の形成を測光学的に記録する凝固
試験も知られている(ラッゲら、Clin.Chem.(1987)33(3)
:420参照)。
知られている。このアプローチにおいては、サンプルをトロンビンと反応させ、
形成した凝固物を単離し、洗浄した後、乾燥させる。次いで、凝固物中のタンパ
ク質含量若しくはその重量を測定する。
とフィブリノーゲン分裂産物とを同時に定量する方法を開示している。この方法
では、トロンビン様活性を有するヘビ毒酵素を用いる。この方法では、フィブリ
ノーゲン分裂産物量の指標となる、酵素の添加から混濁形成までの時間を測定す
る。次いで、混濁形成速度を測定し、サンプル中に存在するフィブリノーゲン量
を決定する。
し、反応を評価する。例えば、ナテルソンら(Am.J.Clin.Path.
(1974)61(6):828−833)、リプスコム(米国特許第4,72
0,787号)、斉藤ら(米国特許第4,217,107号)、ボウマンら(米
国特許第4,289,498号)、グロスら(米国特許第3,458,287号
)、エイシェルバーガーら(米国特許第4,047,890号)、ベッカーら(
米国特許第4,692,406号)、キャラハンら「PT凝固反応からの半定量
的フィブリノーゲン定量」Tech.Bulletin Tech.THR88
04,copyright1988 by Organon Teknika,
Durham,N.C.,USA、及びキャロルら「クロットサイン及び凝固試
験における新しいアスペクト」1989年7月、Ortho Diagnost
ic Systems Inc,Raritan,N,J.,USA参照。
の他に、ヴァーミレンらによるクラウス法の変法を用いて、血液凝固速度により
フィブリノーゲンをアッセイすることができる(Clin.Chem.Acta
(1963)8:418−424)。また、ランプリングらの亜硫酸塩沈殿(C
lin.Chem.Acta(1976)67:43)、ラトノフらの全凝固性
フィブリノーゲン法(J.Lab.Clin.Med.(1951)37:31
6−320)、あるいはフィブリノーゲンのフィブリンポリマーへの転化におけ
る混濁速度測定に基づくDu Pont社製アッセイシステム(Du Pont
Aca TM、Du Pont Clinical Systems、Wil
mington、Del.USA)によって行われている。ヴァーミレンらの方
法においては、終点を示すフィブリンウェブが現われるまで凝固混合物の内外に
わたって連続的に動く、ガラスフック若しくは白金ループを用いる。
他の動脈性塞栓現象、肺塞栓症(PE)及び深部静脈血栓(DVT)と合わせた
症例数は100万を超える。これら症例の約25〜35%が、血栓溶解治療の対
象候補となり得る。この治療においては、線維素溶解性薬剤を静脈内投与し、閉
塞する血液クロットの溶解を促進する。しかし、この治療を行った場合、0.5
%の割合で頭蓋内出血が起き、1〜20%の割合でかなりの頭蓋外出血が起こる
。現在、血栓溶解治療をモニターするための簡便で、信頼性が高く、且つ迅速な
診断機器は存在しない。
ために血栓溶解治療をいかにより良くコントロールするかということである。こ
れまでの所、この挑戦に応える診断アッセイは一つとして現われていないが、フ
ィブリノーゲン診断アッセイに他の各種指標(indicators)を組み込むことによ
って治療法が改良されるであろう。
血栓溶解治療において、特に出血危険の評価や一旦起こってしまった場合の出血
の治療管理に関して重要なパラメータである。初期フィブリノーゲン低下の測定
も、組換え組織プラスミノーゲンアクチベーター(rt−PA)等のフィブリン
選択剤と関連するものであっても、溶解プロセスの開始を確認するうえで有用と
なる。これは、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ及びアニストレプラーゼ等の
他のフィブリン選択剤に対しても同様に重要であるが、それは、これら薬剤が全
身的溶解作用によって働くためである。
渉を防ぐため、アッセイを行う前に血液の遠沈を行う必要がある。しかし、血球
の分離には時間がかかり、アッセイに要する全体の時間が増加する。このような
アーティファクトは、フィブリノーゲン自身を含む、血液凝固に関連する各種タ
ンパク質上に対するプラスミンの作用によって生じる。これは、血液サンプル採
取後、インビトロで起こる。数分間遅れただけでも、結果は不正確となる。この
問題を解決する方法の一つとして、試験前にサンプル保存用血液採取チューブに
、添加剤としてプラスミノーゲン活性剤やプラスミンの阻害剤を用いることが行
われてきた。しかし、阻害剤を用いた場合、更に費用がかかるうえ、引き続き採
取サンプルについて行うことのできる機能的アッセイの範囲を限定することにな
る。
間試験を行い、ストレプトキナーゼに対する抗体が溶解作用の一部を中和する、
PEやDVTにおける溶解作用の存在が証明されていた。乾式化学試験カードに
全血一滴を添加することによって行うことのできる、簡便で、迅速、且つ正確な
フィブリノーゲンアッセイは、特定の患者に対して行う血栓溶解治療の最適化に
対し貢献し得る現在の診断において重要な改良となるであろう。更に、このよう
なシステムの診断能力は、現在開発中のこれから新しく出回る多くの血栓溶解薬
を治験するうえでの助けとなるであろう。従って、このようなアッセイの必要性
は明らかである。
don rhodostoma)から精製した毒成分を治療に応用した例として
は、虚血性発作、へパリン誘発血小板減少症(HIT)の患者におけるヘパリン
置換治療、不安定狭心症及び再狭窄の治療が挙げられる。虚血性発作は、血液ク
ロット又は血栓による脳内の血流妨害によって生じる。 フィブリノーゲンはトロンビンの天然基質である。トロンビンはフィブリノー
ゲンペプチドA及びBの双方を切断し、その結果得られるフィブリンが重合又は
架橋し、フィブリンクロットが生成する。フィブリノーゲンは、アンクロッドで
ある、セリンプロテアーゼ(フィブリノーゲンペプチドAを切断するがBは切断
しない)によっても作用する。この不完全プロセシングによって、重合はするが
架橋はしないフィブリンが生成する。アンクロッドは他のプロテアーゼ活性も有
し、フィブリンA鎖の別の部位の切断に対して触媒作用を有する。フィブリノー
ゲンの不完全プロセシング及びアンクロッドによるフィブリンの更なる分解の結
果、インビボでのプラスミノーゲンの活性化が起こり得る。引き続いてフィブリ
ンが更に分解し、その結果肝臓によってフィブリン分解産物(FDP)が排出さ
れる。
が低下する。これら二つの因子(場合によってはこれに加えて繊維素溶解性カス
ケードの活性化)によって、虚血性発作の原因となるクロットの領域における血
流量が増加する。これは、患者にとって良好な結果が得られる可能性を高める。
良好な結果はフィブリノーゲンの顕著な低下に伴うものであるが、フィブリノー
ゲンの完全な排除に伴うものではない(フィブリノーゲンが全く存在しない場合
、出血のコントロールができなくなるため)。したがって、アンクロッド注入を
測定し、フィブリノーゲンが適切なレベルに維持されていることを確認するうえ
でポイントオブケア(POC)試験が必要となる。血液サンプルを臨床検査のた
めに中央ラボラトリーへと輸送することは時間の浪費となり、臨床医の治療管理
能力を阻害することとなる。また、血液サンプルを中央ラボラトリーへ輸送する
間に、アンクロッドによってサンプルが更に脱フィブリノーゲン化される可能性
がある。これによって、患者を治療効果発現領域に保持するのに必要なアンクロ
ッドの量に関して、臨床医が誤った判断を下すおそれがある。しかし、POC式
アッセイによってフィブリノーゲン濃度の迅速な決定及び治療の正しい調整が行
えるであろう。
、第5,110,727号、第5,350,676号、第5,601,991号
、第5,658,723号、第5,670,329号及び第5,677,133
号に開示されてきた。これら特許の内容を本明細書の一部を構成するものとして
ここに援用する。米国特許第5,350,676号は、振動磁場及び乾式化学試
薬を用いるフィブリノーゲン試験を開示している。米国特許第5,670,32
9号は、当業界で「黄金標準」とされているフィブロメータを用いた測定値に対
して高い相関性を示す非常に正確なフィブリノーゲン測定値を提供する回転磁場
を用いるフィブリノーゲン試験を開示している。
方法はヘマトクリットによって撹乱される。従って、上の乾式化学技術を用い、
且つヘマトクリットによって撹乱されないPOCアッセイが必要となる。
ースのフィブリノーゲンアッセイを提供することである。
リンを用いるフィブリノーゲンアッセイを提供することである。
アッセイを提供することである。
提供することである。
ンを含むフィブリノーゲンアッセイ試薬と接触させてフィブリンクロット又は凝
固物を形成させ、このフィブリンクロット形成をサンプル中のフィブリノーゲン
含量に相関させることを含み、当該フィブリノーゲンアッセイ試薬は乾式化学仕
様(フォーマット)又は液式化学仕様のどちらかであることができる、フィブリ
ノーゲンアッセイを行う方法と、このようなアッセイを行うための装置及び反応
スライドの発見によって達成された。
発明のより完全な評価並びにそれに付随する利益の多くは容易に得られるであろ
う。当該添付図面において同一の参照番号は、数々の図中の同一若しくは同等部
分を示すものである。
要求が増大しつつある。所要時間の短いフィブリノーゲン測定の開発は、患者に
明らかな利益をもたらし得る一領域である。更に、簡単、迅速且つ便利なフィブ
リノーゲンアッセイは血栓溶解療法以外、例えば、手術後の出血の管理;術前評
価;肝臓病患者又は肝臓移植後の患者;播種性血管内凝固(DIC)患者;虚血
性発作及びヘパリン誘起血小板減少のアンクロッド(ancrod)療法のモニタリン
グに;更に、患者のベッドサイドにおける出血を評価するための汎用ツールとし
て応用可能であろう。本発明は現行のアッセイシステムに見られる問題点の解決
に向けられたものである。
わかっている。クラウス式アッセイにおいてヘマトクリットの影響は、血漿サン
プルを10〜20倍に希釈することで最小限に抑制される。本発明のアッセイは
、ヘマトクリットに比較的非感応性のフィブリノーゲン測定を提供する。このア
ッセイの鍵は、直接フィブリノーゲンには作用しないが、エカリンを試薬とする
ことにより間接的に作用する試薬の使用にある。 クラウス式アッセイにおいてヘパリンは、特に高濃度(>0.5U/mL)に
おいて凝固時間を延長することが判明している。これにより、従来のアッセイに
よれば、フィブリノーゲンの濃度が人為的に低く計算されることになる。アッセ
イ成分は、ヘパリンの影響を除くため調整することができる。フィブリノーゲン
アッセイに関する他の懸念は、一般的にはフィブリノーゲン分解生成物(FDP
)の影響であり、詳しくはアンクロッド(ancrod)治療による生成物である。F
DPはクラウス式アッセイに影響を及ぼすことが知られているので、この妨害は
乾式化学法のみならず参照方法においても見られるであろう。FDPの影響は、
正しい凝固酵素を選択することにより最小限にすることができる。フィブリノー
ゲンの構造は、人により異なるであろうし、アッセイが異なればみかけのフィブ
リノーゲン濃度に影響するであろう。
粒子の運動のモニタリングに基づく新規なフィブリノーゲンアッセイを提供する
。エカリンは、エキス・カリナタス(Echis carinatus)の毒素から得られるタ
ンパク質プロトロンビンアクチベータ(E.C.3.4.99.27)であり、コ
ルナリクらによって1969年に単離された。エカリンは、プロトロンビンのカ
ルシウム非依存活性化により、クエン酸処理全血又血漿を凝固させる。モリタら
、更にコルナリクとブロンバックによって、エカリンは、分子量50〜60KD
a(キロダルトン)の一本鎖グリコプロテインであって、EDTA、グルタチオ
ン、システイン及びメルカプトエタノールによって阻害されるメタロプロテイナ
ーゼ活性を発揮すると特性化されている。ジイソプロピル−フルオロホスフェー
ト(DFP)、大豆トリプシンインヒビター(SBTI)、オボムコイド及びア
プロチニン等の通常のセリンプロテイナーゼ阻害剤はエカリンを不活性化しない
。
水分解による開裂を触媒し、これによってチモーゲンフラグメントを一切放出す
ることなくトロンビン活性が生ずる。活性プロトロンビンのこの形態は、メイゾ
トロンビンと呼ばれている。メイゾトロンビンは、ヘパリン−ATIIIコンプ
レックスによって阻害されない。メイゾトロンビンは、フィブリノーゲンに作用
してフィブリノーゲンアッセイにおいてクロットを形成する。
の理由による。
害されない。ヘパリンは、フィブリノーゲンに直接作用する凝固剤トロンビンを
使用する多くの商業的アッセイの結果を撹乱する。 2.エカリンは、全アッセイ中を通してメイゾトロンビンを生成し、それは、
低レベル(20〜100mg/dl)及び高レベル(200〜300mg/dl
)のフィブリノーゲンを含む臨床サンプルのA/B値(以下参照)の差異を増幅
する。 3.エカリンに基づく本発明アッセイにおいては、多くの商業的アッセイと比
較してフィブリノーゲン感度、再現性及びダイナミックレンジが増大されている
。 上記のように、本アッセイにおいては、多数の磁性粒子が埋め込まれ、それら
が全体に均一に分散している乾式試薬マトリックスを振動磁場又は回転磁場、好
ましくは振動磁場に付す。振動磁場又は回転磁場は、参照用に先に本願に含ませ
た米国特許第5,350,676号又は米国特許第5,670,329号のいず
れかに従って得ることができる。
ことにより、粒子を解放させ、振動磁場に誘起される振動パターンで粒子を動か
す。米国特許第5,110,727号で詳細を論じたように、磁場の影響下で、
解放された磁性粒子は円柱構造体又は積層を形成し、それらは振動磁場下におい
ては、これらの円柱構造体又は積層の配向の変化によりフリッカー現象が出現す
る。
光学的にモニターされる。サンプルを乾式試薬マトリックスに添加する以前にお
いて、乾式試薬マトリックスに捕捉されている磁性粒子は振動不能である。サン
プルを乾式試薬マトリックスに添加することにより磁性粒子を解放した後、粒子
が構成する最大数の円柱構造体又は積層が最大限振動することが素早く観測でき
、図3のAに示すような最大振幅をもたらす。反応の進行に伴い、凝固物が生成
し、粒子が構成する増加している数の円柱構造体又は積層の振動度合いを制限す
る。フリッカーパターンにおけるこの緩やかな減少により、図3のBに示すよう
な残留ポストピーク最小振幅が出現する。
ーして、アッセイの開始時間及び停止(stop)時間を測定するか、あるいは、凝固
時間以外の一以上の速度論曲線の特徴を利用してサンプル中のフィブリノーゲン
濃度を測定する。
より、粒子振動を大きく制限するフィブリンクロットが生成する結果、ピークシ
グナル後に、より低い最小振動シグナルを生じると考えられている。図4から理
解できるように、凝固曲線は複雑である。1からスタートすると、粒子振動の最
初の徴候は明白である。磁性粒子振動の強度も明白である。光学的にモニターさ
れる磁性粒子振動の強度は、アッセイ開始(1)からそれぞれ波形エンベロープ
の上方部および下方部のピーク(2、2’)にかけて増加する。
のシグナルの差で表される。Aが生起する時間、即ちtAが凝固時間である。頂
点から波形エンベロープをたどっていくと、tA以降振幅が減少する。
るが、固定された時間である。点m2は変化点として選択される。m1、m2又は
m3における曲線の傾きはフィブリノーゲンの尺度(測定値)として用いること
ができる。これらの曲線の傾斜が、最高のフィブリノーゲンレベルにおいて最も
急峻(最も負)であり、フィブリノーゲンの減少にともなって急でなくなるから
である。
は漸近線値Bに接近する。フィブリノーゲン濃度はA/B及び(A−B)/Aに
比例する。又、フィブリノーゲン濃度はBに反比例し、A−Bに正比例するが、
一般的にこれらのパラメータは単独では、A/B又は(A−B)/Aよりも正確
度が低い。
られる面積である。例えば、2と2’との間を延びる直線、即ち左側の振幅Aと
;右側の振幅B’と(ここで、振幅B’は時間tBにおける曲線の振幅;tBは、
通常tAから10秒後の時刻とtBの90%まで、更に典型的な場合tBの60%
、との間の値である);上下それぞれの波形エンベロープにより規定される領域
とにより限定される面積をαと表わされ、この面積はサンプル中のフィブリノー
ゲン濃度に反比例する。 別の領域、即ち、βで表される面積を用いてもよい。βは、振幅Aの側辺、振
幅tBを他の側辺とする長方形の面積から、αで表される面積を引いた面積に等
しい。βを二つの部分として図4に示す。即ち、上部β1と下部β2である。振幅
B’を通過して延び、点2及び点2’における振幅Aに相当する線の垂直線とし
て構成される平行線4及び4’を横断する線は、βの正確な境界を規定するため
の補助となる。βは、フィブリノーゲン濃度に直接比例し、且つ非常に正確であ
る。
する比又は差として採用される。更に、α及び/又はβは時間と無関係に、例え
ば常にtBを面積計算のための水平値として用いることによっても計算可能であ
る(図4参照)。
ゲン欠損血漿で希釈したプール正常血漿からなるクエン酸処理血漿サンプルとレ
プチラーゼとを含む乾式試薬スライドについて、フィブリノーゲン濃度と共にい
かに変化するかを示している。
供する。このアプローチを用いて、以下にリストしたアプローチの各々と共にフ
ィブリノーゲンを測定することができる。
,110,727号;5,350,676号;5,601,991号;5,65
8,723号;5,670,329号又は5,677,133号のいずれかに記
載の反応スライドのようなキャピラリースライドの配置は、適切なパターン化仕
様(フォーマット)を創出し、試薬を収納しそしてサンプルのモニタリングを行
うために理想的に適したものであるが、本発明のアッセイは、磁性粒子を含む予
め測定した量の乾式試薬を任意の固体表面(例えばマイクロタイタープレートウ
ェル又は実質的に平坦な表面)に単に添加することにより完全に機能する。本技
術の好ましい態様は乾式化学仕様であるが、エカリンを用いるアッセイも、「フ
ィブロメータ」(本産業分野において黄金標準とされるフィブリノーゲンアナラ
イザー)や「トロンボライザー」(オルガノン・テクニカから市販)等の従来の
実験室アナライザーで液式化学仕様において実施可能である。
ることは重要である。表面の凍結乾燥、さらに好ましくは、キャピラリー又はキ
ャピラリーに近い距離で二表面を近接して並列させることが最も良く機能する。
これにより、サンプルの迅速な浸透と溶解を可能にする低含有物が大量に生産で
きる。
が、室温乾燥、真空乾燥、乾燥剤による乾燥、対流乾燥又は他種の乾燥を用いて
好結果を得ることもできる。例えば、反応スライド(適所にスペーサーを備える
)試薬の室温乾燥に続き、カバーを取り付けると、自己メータリング乾式試薬含
有エレメントを得ることができる。
。図1は、スライド部品であるカバー(10)、オーバーレイ(20)及びベー
ス(30)の相対的位置を示す分解図である。カバー(10)は光透過性のガラ
ス又はポリマーの薄いシートを含み、サンプル受容開口部(14)を有すると共
に、カバーの末端(16)に近い部位に細長い開口部(12)が形成されている
。 オーバーレイ(20)は、典型的には透過性のガラス又はポリマーの薄いシー
トを含み、切り抜き部が形成され、該切り抜き部はサンプルウェル(22)、反
応チャンバ(24)、及び反応スペースとサンプル受容開口部とを連通する任意
的通路(26)を基本的に形成するように示した形状をとる。
、互いに連通するサンプルウェル(22)及び反応チャンバ(24)を形成する
ような形状、あるいはサンプルウェル(22)、反応チャンバ(24)及び及び
通路(26)を含む形状をとることができる。
反応容量を規定する。テーパ(先細)壁(25)は、通路(26)とサンプルウ
ェル(22)との間、あるいは通路(26)が使用されていなければ通路(26
)と反応チャンバ(24)との間の移行部分を形成することが有利である。オー
バーレイの末端は、(29)で示すように閉鎖されている。
カバー(10)又はオーバーレイ(20)よりも幾分厚めである。 図に示すように、カバー(10)の長さ(図面で左から右)は、オーバーレイ
(20)の長さとほぼ等しい。カバー(10)及びオーバーレイ(20)の幅(
図面で上から下)は、ほぼ等しく、典型的にはベース(30)の幅未満である。
カバー、オーバーレイ及びベースを組み立てる時、ベース(30)に対向するカ
バー(10)の底表面はベース(30)の上部表面から、反応チャンバの容量に
対応するサンプル量を、毛管作用により同時に反応量に引き込むのに十分短い距
離だけ離して配置する。この作用はベント(12)の存在により可能となる。使
用に際して、磁性粒子が全体に均一に分散した乾式試薬が反応チャンバ(24)
に充填される。
磁性粒子を使用するための装置と共に示す。この図において、反応スライド1は
、永久磁石(195)に近接して配設されている。永久磁石(195)の直下に
、所望の周波数で開閉するサイクル電圧用の電源(199)により駆動する電磁
石(196)が存在する。本発明の実施において、上記永久磁石を(電磁石なし
に)使用して、該永久磁石を、反応スライドの平面に基本的に平行な面に沿って
前後に動かすことによって振動磁場を創出することが可能である。その他の態様
において、上記の電磁石は振動磁場発生に使用される。更に別の態様において、
図2に示すように両方の磁石が使用される。
等の光源が、又、反応体積(66)内のサンプルから反射される光線を検出する
ために置かれた検出器又はセンサーが適切に配置される。矢印(198)で示さ
れる反射光線は、検出器(400)で検出される。検出器(400)は、反射(
散乱)光線を検出可能ならしめる任意の位置に配置することができるが、90度
位置及び10度位置の間(両端を含む)の位置が好ましく、90度位置及び45
度位置の間が更に好ましく、90度位置及び75度位置の間が最も好ましい。
型的には6.5〜8.0)に調整するのに十分なバッファーとともに、普通の血
漿又はクエン酸処理全血を、Bの最小値に近い値で凝固させるために十分量のエ
カリン、更に磁性粒子を含む。この十分量は、典型的には8.3mg・ml-1で
あるが、広範囲において変化できる(米国特許第5,110,727号参照)。
血液サンプルは、通常希釈の必要はなく、乾式化学アッセイ混合物に直接添加す
ることができる。しかしながら、本実施態様においては、1:2(容量)以内の
幾分の希釈、最も好ましくは1:4(容量)以下の希釈が可能であり、必要に応
じて希釈を行う。場合によっては、1:10(容量)、又更に1:20(容量)
という高度希釈の採用は、例えば非常高いフィブリノーゲンレベルにおいて有利
である。
いる種々の凝固試薬の正確な量は特定できないが、凝固試薬の量は各実施態様に
おいて記載するように機能的に決定される。バッファーの種類と濃度は、pHに
比べ重要度が低いであろう。血液凝固反応に通常用いられるバッファーを、一般
に使用することができる。オーレンス(Owrens)、ヘペス(HEPES)
及びトリス(Tris)がその例であり、ヘペスが好ましい。
ルシウム、一種以上のバッファー及び/又は一種以上の安定剤等の任意成分を含
むのが好ましい。これら成分は、好ましくは以下の濃度で用いることができる(
記載の濃度は、サンプル添加及び乾式化学試薬再構成後の最終アッセイ濃度)。
くは0.4〜1.6U/mL、最も好ましくは約0.8U/mL。
〜1000μg/mL、好ましくは5〜100μg/mL、最も好ましくは約2
5μg/mL。
ましくは約3.0mM。
くは3〜15mg/mL、最も好ましくは約8.3mg/mL。
チレングリコール(PEG)500〜50,000MW、ラクトース、マルトー
ス、スクロース等の糖類1〜1000mg/mL、ウシ血清アルブミン(BSA
)0.1〜10mg/mL。
維持する一種以上のバッファー。血液産物と共に使用するために好適な通常のバ
ッファー、特に上記に挙げたバッファーがこのバッファーになり得る。
に、最適pH及びバッファーの選択は、選択した試薬の特定ロットに幾分依存す
るかも知れない。乾式試薬の溶解特性の改善のため及び可溶化に際しての磁性粒
子のより良い分散のためにある種の添加剤の使用も得策である。正確な量は凝固
剤の性質に依存する可能性があり、ロット番号ごとに異なる可能性がある。当分
野の通常の能力を有する技術者であれば、本明細書に記述した枠組の範囲内で、
これらの可変因子を最適化できる。
を使用しないことが好ましい。代わりに、凝固曲線(図3及び図4に示す)の特
徴を反映する速度論的パラメータを用いる。図3において、Aはピーク高さ最大
値(最大振動振幅)であり、BはA到達以後に観測される最小値(残留ポストピ
ーク最小値)である。
比例する因子を決定する。以下の測定値を用いることができる。即ち、(i)B
のみ、(ii)A/B(又はB/A)、(iii)A−B又は(iv)(A−B
)/A又はA/(A−B)を用いることができる。あるいは、(v)図4に示す
ようにAB間の負の傾斜を利用することができる。更に、図4に示すように、(
vi)凝固曲線に囲まれた領域面積を用いる。この領域はピーク(A)における縦
軸とA以後の設定時間(例えば45秒)に限定してもよい。Aは規格化され、各
々の別個のアッセイ曲線について規格化される。
ンを含み、エカリンの濃度は、普通血漿又はクエン酸処理全血を凝固させるため
に十分な濃度であり、その濃度がまだ増加する時点で得られる絶対最小値より幾
分高いB値を有する。磁性粒子の濃度は、典型的には8.3mg・ml-1である
が、広範囲において変化できる(米国特許第5,110,727号参照)。本実
施態様において、分析対象の血液サンプルは最初にバッファー−基質の組合せに
より希釈する。一般に用いられるバッファーが使用でき、好ましくはオーレンス
バッファー、HEPES又はトリスが好ましい。エカリンの基質はプロトロンビ
ン(1U/mL)である。希釈したサンプルは続いて、適切なアナライザー中の
乾式化学アッセイ混合物へ添加する。その後、凝固時間を測定する。
らがClin.Chim.Acta,(1963)8:418〜424で論じた
十分なダイナミックレンジを達成するためにサンプルの希釈が必要である。本シ
ステムにおいては、サンプルのプレ希釈によって達成する。
を含む。血液サンプルは希釈すべきではなく、直接乾式化学混合物に添加する。
その後、凝固時間を測定する。このスクリーニングは一般的に、フィブリノーゲ
ンが異常であることを決定するのに有用である。
の凝固性フィブリノーゲンレベルを測定する(フィブリノーゲンアッセイを行う
)本発明の方法は以下のステップ(i)〜(iv)を含む。即ち、 (i)(1)液体サンプルを受容するためのサンプルウェルと、(2)多数の
磁性粒子が埋め込まれ、それらが全体に均一に分散しているエカリンを含む乾式
試薬マトリックスを含む反応チャンバとを有する反応スライドを振動磁場又は回
転磁場に付し、 (ii)全血又は血液由来サンプルをサンプルウェルに添加することにより、
サンプルを同時に反応チャンバに導入し、該試薬を可溶化させ、粒子を解放させ
て磁場に応答して運動させ、 (iii)光学的に反応チャンバをモニターし、粒子振動の最大振幅A及び粒
子振動の後続ポストピーク最小振幅Bを測定し、且つ (iv)少なくともB、又はAB間の速度論的凝固曲線により規定される領域
を用いてサンプル中のフィブリノーゲン濃度を測定する。
に対するA/Bの応答曲線を示す。
方法は以下のステップ(i’)〜(iv’)を含む。即ち、 (i’)(1)液体サンプルを受容するためのサンプルウェルと、(2)多数
の磁性粒子が埋め込まれ、それらが全体に均一に分散しているエカリンを含む乾
式試薬マトリックスを含む反応チャンバとを有する反応スライドを振動磁場又は
回転磁場に付し、 ここでサンプルウェルとサンプルチャンバとが、サンプルウェルに配置したあ
る容量の液体分析対象サンプルであって、該反応チャンバの体積に対応する該サ
ンプルが自発的に該サンプルウェルから該反応チャンバへ輸送されるような形状
の輸送ゾーンを通じて液間接続しており、 (ii’)全血又は血液由来サンプル(例えば、ヘペスバッファーとプロトロ
ンビン中に2〜20容量倍に希釈)をサンプルウェルに添加することにより、サ
ンプルを自発的に反応チャンバに導入し、該試薬を可溶化させ、粒子を開放させ
て磁場に応答して運動させ、 (iii’)光学的に反応チャンバをモニターし、該磁場に対する粒子運動の
程度に対応して、フィブリノーゲンアッセイの開始時間と停止時間を測定し、且
つ (iv’)開始時間と停止時間を用いてサンプル中のフィブリノーゲン濃度を
測定する。 クロット形成速度論に基礎を置く第一の実施態様が、凝固時間に基礎を置く第
二の実施態様より低濃度のクロット形成試薬を典型的に用い得ることを認識すべ
きである。しかしながら、用いられる試薬の正確な濃度は、上記のように種類と
効力にともなって変化しうる。更に、第二の実施態様は、より低いフィブリノー
ゲン濃度において結果の信頼性が低下するため、効用範囲が狭くなる傾向にあろ
う。
速度論パラメータ(第一の実施態様のように)の代わりに、第二の実施態様にお
けるように希釈しないサンプルについて凝固時間を測定する。このアプローチは
、最も臨床的に有用なフィブリノーゲンレベル範囲(低い正常値から正常値未満
)にわたり高感度である定量的スクリーニングテストを提供し、又、希釈しない
全血又は血漿サンプルからのフィブリノーゲン異常の迅速評価に有用であり得る
。本実施態様は、解釈用標準曲線と共に利用した時にトロンビン時間、レプチラ
ーゼ時間又は等価なテストもしくはフィブリノーゲン値に類似した結果を提供す
る。フィブリノーゲン対凝固時間の逆数(1/凝固時間)のプロットの利用は当
技術分野において知られている。
するが、これらは例示のためだむであり、特に断らない限り発明を限定するもの
ではない。
ライドを、次の一般的な手順によって形成した。 0.8U/mLのエカリン(PentaPharm)又は3.0U/mLのバ
トロキソビン(PentaPharm)を含む溶液(25μL)、3.0mMの
塩化カルシウム(Aldrich Chemical Company)、50
mMのHEPES(pH7.8)及び8.3mg/mLのPIOPを、適当な添
加剤及び安定剤と共に組立てた反応スライドデバイス(図1参照)に注入し、冷
凍させた後、凍結乾燥させて乾式化学配合物を得た。
scular Diagnostics社から市販されており、米国特許第5,
110,727号に記載されている)である、TAS(血栓溶解評価システム)
アナライザに設置し、反応スライドカードに、血漿、クエン酸処理全血又は血液
由来サンプルを30μL添加した。TASアナライザのプログラムを組んでクロ
ット式波形及びA/B比を検出した。また、波形をその後の分析用に電子的に記
録した。
elena Laboratories)及びフィブリノーゲン自然欠乏性(<
15mg/dL)ヒト血漿サンプルを37℃にて解凍し、周囲温度に保った。F
ACTとフィブリノーゲン欠乏性血漿を一緒に希釈し、FACT含量が0%、2
0%、40%、60%、80%及び100%の血漿サンプルを得た。各サンプル
30μLをTASアナライザ内に設置した反応スライドに添加し、凝固時間及び
A/B比を測定した。
リン並びにバトロキソビン乾式化学アッセイを行った際のA/B応答の比較を示
したものである。エカリンに基づくフィブリノーゲンアッセイにおいては、バト
ロキソビンに基づくフィブリノーゲンアッセイに比べて、高い直線性を示し、ま
た、凝固時間逆数についても均一な応答を示している。
キソビンを用いた場合と比べて感度及びダイナミックレンジにおいてかなり有利
になることが示されている。
から除去し、廃棄した。濃縮赤血球を上で調製した各種血漿サンプルを用いて1
:1の割合で希釈し、様々なフィブリノーゲン濃度のクエン酸処理全血サンプル
を得た。様々なフィブリノーゲンレベルのこれらクエン酸処理全血サンプルを、
下に示す希釈バッファを用いて1:1の割合で希釈した。STAGO ST4凝
固アナライザ内の反応セル中にて、希釈サンプル50μLとエカリンベースの液
体試薬50μLとを混合し、凝固時間を記録した。
ータが示すように、試験したフィブリノーゲンレベルについては直線性が高い。 上記実施例において希釈血液サンプル若しくは血漿サンプル(血液由来サンプ
ル)の調製に用いた希釈試薬は、主に50mMのヘペスバッファー、カルシウム
3.0mM、pH7.8、1.0U/mLプロトロンビン(エカリン基質)であ
った。血液サンプル又は血漿サンプルは、希釈バッファを用いて1:1〜1:2
0の割合で希釈することができた。
ラウスアッセイの変法(ダーデトロンビン試薬、ダーデ−バーリング)において
SYSMEX CA1000凝固アナライザを用いて試験し、参照フィブリノー
ゲン値を決定した。
eknika)を参照方法として用いた。クエン酸処理血漿を血液から遠沈によ
って単離し、血漿をFiblastinTM(トロンビン)試薬と混合した。凝固
時間をトロンボライザ(Organon Teknika)を用いて測定した。 乾式化学フィブリノーゲン試験:乾式化学反応スライドを上記の様に調製し、
好ましい実施態様で記載したように処方した。
単独注入を6時間に亘って行った。各ボランティアからのクエン酸処理全血サン
プルの採取をアンクロッド注入開始前に行い、注入開始後72時間までは間隔を
おいて採取した。エカリンベースのフィブリノーゲン反応スライド、バトロキソ
ビンベースの反応スライド及び参照方法を用いて、各サンプルについて分析を2
回行った。各サンプルのヘマトクリットについても測定を行った。
セイにおいてA/B比を用いて応答を測定するための、クエン酸処理全血中のフ
ィブリノーゲン測定用の用量−応答曲線を示す。図8と図9との比較から、エカ
リンを含む反応スライドの感度が著しく高いことがわかる。更にサンプルのヘマ
トクリット範囲が35〜47%である。図9に示す高い相関性によって、アッセ
イ性能に対するヘマトクリットの作用は最小であることがわかる。
。従って、上の具体的記述以外に、添付したクレームの範囲内において本発明を
実施することができることは理解されるであろう。
の本発明に係る終点方法あるいは動力学的方法を行う際に用いることができる、
組み立て式反応スライドの分解斜視図である。
面図を示すものである。
を示し、Bは粒子振動の後続残留ポストピーク最小振幅を示す。
して用いることができる動力学的凝固波形の更なる特徴を示すものである。
すものである。
バトロキソビン乾式化学アッセイを行った際の凝固時間応答の逆数を比較したも
のである。
定するための用量−応答曲線を示す。
めの用量−応答曲線を示す。
Claims (29)
- 【請求項1】 フィブリノーゲンアッセイを行う方法であって、 (i)(1)液体サンプルを受容するためのサンプルウェルと、(2)複数の
磁性粒子が均一に分散して埋め込まれているエカリンを含む乾燥試薬マトリック
スを含む反応チャンバとを有する反応スライドを振動磁場に付し、 ここで前記サンプルウェルと反応チャンバとは、前記サンプルウェル内に置か
れ前記反応チャンバの容量に対応する液体分析物サンプルの分量が前記サンプル
ウェルから前記反応チャンバへと移送されるような幾何形状を有する移送ゾーン
を介して液体連通しており、 (ii)フィブリノーゲンアッセイを遂行するための適切な条件下で、全血又
は血液由来サンプルを前記サンプルウェルに添加し、これによって前記サンプル
を前記反応チャンバに導入し、前記試薬を可溶化させ、且つ、前記粒子を解放し
て、前記振動磁場に対する相対粒子運動の程度の変化に対応して前記振動磁場に
よって誘起される振動パターンを描くように運動させ、 ここで前記振動パターンは開始時間と停止時間を有し、 (iii)前記反応チャンバを光学的にモニターして、次の(iiia)、(
iiib)、(iiic)のうちの一以上のパラメータを測定し、 (iiia)前記フィブリノーゲンアッセイのための前記開始時間と前記停止
時間、 (iiib)前記粒子振動の最大振幅Aと前記粒子振動の後続残留ポストピー
ク最小振幅B、 (iiic)AとBの間の領域における、前記粒子振動曲線の傾き又は前記曲
線によって規定される面積、 そして (iv)前記開始時間と前記停止時間、又は少なくともB、又は前記傾き、又
は前記面積を用いて前記パラメータ(iiia)〜(iiic)の少なくとも一
つを、標準サンプル中の凝固性フィブリノーゲン濃度と関連付けて、前記全血又
は血液由来サンプル中の凝固性フィブリノーゲン濃度を測定する ことを含む方法。 - 【請求項2】 前記乾燥試薬は、バッファーと結合剤からなる群から選択さ
れる少なくとも一種の剤を更に含有するものである請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 フィブリノーゲンアッセイを行う方法であって、 (i)(1)液体サンプルを受容するためのサンプルウェルと、(2)反応チ
ャンバと、(3)前記サンプルウェルと前記反応チャンバとの間に置かれこれら
と液体連通している通路手段とを有する前記反応スライドを振動磁場に付し、 ここで前記反応チャンバは、エカリンを包含する乾燥試薬マトリックスを含み
、当該エカリン中には複数の磁性粒子が均一に分散して埋め込まれており、且つ
前記乾燥試薬マトリックスは前記反応チャンバにのみ存在し、 (ii)フィブリノーゲンアッセイを遂行するための適切な条件下で、ある量
の全血又は血液由来サンプルを前記サンプルウェルに添加し、 ここで、前記サンプルの前記量は、当該サンプルが前記反応チャンバに入った
り前記乾燥試薬マトリックスと接触したりすることなく前記通路手段を実質的に
満たすのに十分なものであり、 (iii)ある量のバッファー希釈液とプロトロンビンを前記サンプルウェル
に添加し、 ここで前記バッファーの前記量は、前記サンプルを前記反応チャンバへと流し
込むのに十分な量であって、これによって前記試薬を可溶化させ、そして、粒子
を解放して、前記振動磁場に対する相対粒子運動の程度の変化に対応して前記振
動磁場によって誘起される振動パターンを描くように運動させ、 ここで前記振動パターンは開始時間と停止時間を有し、 (iv)前記磁気粒子の振動を光学的にモニターしてフィブリノーゲンアッセ
イのために前記開始時間と前記停止時間とを測定し、 そして (v)前記開始時間と前記停止時間を用いて、前記開始時間と前記停止時間を
、標準サンプル中の凝固性フィブリノーゲン濃度と関連付けて、前記全血又は血
液由来サンプル中の凝固性フィブリノーゲン濃度を測定する ことを含む方法。 - 【請求項4】 フィブリノーゲンアッセイを行う方法であって、 (i)(1)液体サンプルを受容するためのサンプルウェルと、(2)複数の
磁性粒子が均一に分散して埋め込まれているエカリンを含む乾燥試薬マトリック
スを含む反応チャンバとを有する反応スライドを振動磁場に付し、 ここで前記サンプルウェルと反応チャンバとは、前記サンプルウェル内に置か
れ且つ前記反応チャンバの容量に対応する液体分析物サンプルの分量が前記サン
プルウェルから前記反応チャンバへと移送されるような幾何形状を有する移送ゾ
ーンを介して液体連通しており、 (ii)フィブリノーゲンアッセイを遂行するための適切な条件下で、全血又
は血液由来サンプルを前記サンプルウェルに添加し、これによって前記サンプル
を前記反応チャンバに導入し、前記試薬を可溶化させ、そして前記粒子を解放し
て、前記振動磁場に対する相対粒子運動の程度の変化に対応して前記振動磁場に
よって誘起される振動パターンを描くように運動させ、 ここで前記振動パターンは開始時間と停止時間を有し、 (iii)前記反応チャンバを光学的にモニターして、前記粒子振動の最大振
幅Aと前記粒子振動の後続残留ポストピーク最小振幅Bとを測定し、 そして (iv)少なくともBを用いて、少なくともBを、標準サンプル中の凝固性フ
ィブリノーゲン濃度と関連付けて、前記全血又は血液由来サンプル中の凝固性フ
ィブリノーゲン濃度を測定する ことを含む方法。 - 【請求項5】 Bのみを用いて前記サンプル中の前記フィブリノーゲン濃度
を測定する請求項4に記載の方法。 - 【請求項6】 比A/B又はB/Aを用いて前記サンプル中の前記フィブリ
ノーゲン濃度を測定する請求項4に記載の方法。 - 【請求項7】 A−Bを用いて前記サンプル中の前記フィブリノーゲン濃度
を測定する請求項4に記載の方法。 - 【請求項8】 (A−B)/A、又はA/(A−B)を用いて前記サンプル
中の前記フィブリノーゲン濃度を測定する請求項4に記載の方法。 - 【請求項9】 A/B及び(A−B)/Aを用いて前記サンプル中の前記フ
ィブリノーゲン濃度を測定する請求項4に記載の方法。 - 【請求項10】 AとBの間の領域における振動曲線の傾きを用いて前記サ
ンプル中のフィブリノーゲン濃度を決定する請求項4に記載の方法。 - 【請求項11】 AとBの間の領域によって規定される振動曲線の上方若し
くは下方の面積、又はその一部を用いて前記サンプル中のフィブリノーゲン濃度
を決定する請求項4に記載の方法。 - 【請求項12】 前記乾燥試薬は、バッファーと結合剤からなる群から選択
される少なくとも一種を更に含有するものである請求項4に記載の方法。 - 【請求項13】 フィブリノーゲンアッセイを行う方法であって、 (i)(1)液体サンプルを受容するためのサンプルウェルと、(2)反応チ
ャンバと、(3)前記サンプルウェルと前記反応チャンバとの間に置かれ且つこ
れらと液体連通している通路手段とを有する反応スライドを振動磁場に付し、 ここで前記通路手段は、エカリンを包含する乾燥試薬マトリックスを有し、当
該エカリン中には複数の磁性粒子が均一に分散して埋め込まれており、且つ前記
乾燥試薬は前記通路にのみ存在し、 (ii)フィブリノーゲンアッセイを遂行するための適切な条件下で、全血又
は血液由来サンプルを前記サンプルウェルに添加し、 ここで、前記サンプルの量は、当該サンプルが前記通路手段と前記反応チャン
バとを実質的に満たし且つ前記試薬と混合されて前記試薬を前記反応チャンバへ
と流し込むのに十分な量であって、これによって前記磁性粒子を解放し、前記振
動磁場に対する相対粒子運動の程度の変化に対応して前記粒子を前記振動磁場に
よって誘起される振動パターンを描くように運動させ、 ここで前記振動パターンは開始時間と停止時間を有し、 ここで前記振動パターンは動的粒子振動曲線において粒子振動のピーク最大振
動まで上昇し、粒子振動のポストピーク最小振幅まで減少し、そして前記動的粒
子振動曲線は前記振動曲線の下方に測定可能な傾きと面積とを有し、 (iii)前記反応チャンバを光学的にモニターして、次の(iiia)、(
iiib)、(iiic)のうちの一以上のパラメータを測定し、 (iiia)前記フィブリノーゲンアッセイのための前記開始時間と前記停止
時間、 (iiib)前記粒子振動の最大振幅Aと前記粒子振動の後続残留ポストピー
ク最小振幅B、 (iiic)AとBの間の領域における前記粒子振動曲線の傾き又は前記曲線
によって規定される面積、 そして (iv)前記開始時間と前記停止時間、又は少なくともB、又は前記傾き、又
は前記面積を用いて前記パラメータ(iiia)〜(iiic)の少なくとも一
つのパラメータを、標準サンプル中の凝固性フィブリノーゲン濃度と関連付けて
、前記全血又は血液由来サンプル中の凝固性フィブリノーゲン濃度を測定する ことを含む方法。 - 【請求項14】 ステップ(ii)の前に、ある量の蒸留水を、当該蒸留水
が毛管作用によって前記通路へと取り込まれるのに十分な量で前記サンプルウェ
ルに添加し、これによって、前記全血若しくは前記血液由来サンプルの添加前に
、前記乾燥試薬を可溶化すると共に前記磁性粒子を解放する請求項13に記載の
方法。 - 【請求項15】 フィブリノーゲンアッセイを行う方法であって、 (i)フィブリノーゲンアッセイを遂行するための適切な条件下で、全血又は
血液由来サンプルを反応スライドのサンプルウェルに添加し、ここで前記反応ス
ライドは(1)液体サンプルを受容するための前記サンプルウェルと、(2)反
応チャンバと、(3)前記サンプルウェルと前記反応チャンバとの間に置かれ且
つこれらと液体連通している通路手段とを有し、 ここで前記通路手段は、エカリンを包含する乾燥試薬マトリックスを有し、当
該エカリン中には複数の磁性粒子が均一に分散して埋め込まれており、且つ前記
乾燥試薬マトリックスは前記通路にのみ存在し、 ここにおいて前記サンプルウェルに添加される、前記全血又は前記血液由来サ
ンプルの量は、前記通路手段と前記反応チャンバを実質的に満たし且つ前記試薬
を前記反応チャンバに流し込んで前記磁性粒子を解放するのに十分なものであり
、 (ii)前記反応スライドを、前記全血又は前記血液由来サンプルを前記サン
プルウェルに添加する時あるいはその少し後で振動磁場に付し、 ここで前記振動磁場は、前記振動磁場に対する相対粒子運動の程度の変化に対
応して、前記解放された磁性粒子に振動パターンを描かせ、 ここで前記振動パターンは開始時間と停止時間を有するものであり、 そして (iii) 前記反応チャンバを光学的にモニターして、次の(iiia)、
(iiib)、(iiic); (iiia)前記磁性粒子振動の少なくとも一つのポストピーク最小振幅B、 (iiib)前記粒子振動曲線の傾き、 (iiic)前記粒子振動の最大振幅AとBの間の領域での曲線によって規定
される面積、 のうちの一以上のパラメータを測定し、これらのパラメータ(iiia)〜(i
iic)の少なくとも一つを標準サンプル中の凝固性フィブリノーゲン濃度と関
連付けて、前記全血又は血液由来サンプル中の凝固性フィブリノーゲン濃度を測
定する ことを含む方法。 - 【請求項16】 定量フィブリノーゲンアッセイを行う方法であって、 (i)乾燥試薬マトリックスをある量の希釈された血液サンプルと接触させ、 ここで前記乾燥試薬マトリックスは、複数の磁性粒子が均一に分散して埋め込
まれたエカリンを包含するものであると共に、反応チャンバに収容されて、中心
点の周りに磁界の北極と南極をスピンさせることを含む方法によって生成される
回転磁場に付され、また、前記ある量の希釈された血液サンプルは、前記反応チ
ャンバを満たすのに十分な量であって、これによって前記磁性粒子を解放して回
転磁場の影響の下で移動させ、 (ii)前記血液サンプルが凝固する間、前記磁性粒子の前記回転磁場に対す
る応答を光学的にモニターして、凝固時間をフィブリノーゲン濃度に関連させる
応答曲線を生成し、 (iii)前記応答曲線から凝固時間終点を決定し、 そして (iv)ステップ(iii)からの凝固時間終点を、凝固時間終点とフィブリ
ノーゲン含量とを関連付ける、記憶された標準較正曲線と比較して、前記比較に
よってサンプル中の凝固性フィブリノーゲンの量を決定する、 ここで前記標準較正曲線は、フィブリノーゲン量が既知であるサンプルを用い
て調製したものである ことを含む方法。 - 【請求項17】 前記希釈された血液サンプルは希釈された全血である請求
項16に記載のフィブリノーゲンアッセイを行う方法。 - 【請求項18】 前記希釈された血液サンプルは希釈された血漿である請求
項16に記載のフィブリノーゲンアッセイを行う方法。 - 【請求項19】 前記希釈された血液サンプルは抗凝固剤を更に含有する請
求項17に記載のフィブリノーゲンアッセイを行う方法。 - 【請求項20】 フィブリノーゲンアッセイを行う装置であって、 (i)液体サンプルを受容するためのサンプルウェルと反応チャンバとを有す
る反応スライドと、 ここで前記反応チャンバは、エカリンを包含する乾燥試薬マトリックスを含み
、当該エカリン中には複数の磁性粒子が均一に分散して埋め込まれており、前記
サンプルウェルと反応チャンバとは、前記サンプルウェル内に置かれ前記反応チ
ャンバの容量に対応する液体分析物サンプルの分量が前記サンプルウェルから前
記反応チャンバへと移送されるような幾何形状を有する移送ゾーンを介して液体
連通しており、 (ii)回転磁場と振動磁場からなる群から選択される磁場と、 (iii)前記磁性粒子の前記磁場に対する応答を検出する光学的手段と、 を含む装置。 - 【請求項21】 前記希釈された血液サンプルは希釈された全血である請求
項20に記載のフィブリノーゲンアッセイを行う装置。 - 【請求項22】 前記希釈された全血は抗凝固剤を更に含有する請求項21
に記載のフィブリノーゲンアッセイを行う装置。 - 【請求項23】 更に較正曲線記憶手段を含む請求項21に記載のフィブリ
ノーゲンアッセイを行う装置。 - 【請求項24】 前記希釈された血液サンプルは希釈された血漿である請求
項20に記載のフィブリノーゲンアッセイを行う装置。 - 【請求項25】 全血又は血液由来サンプルをフィブリノーゲンアッセイ試
薬に接触させてフィブリンクロットを形成し、これを全血又は血液由来サンプル
中のフィブリノーゲン含量に関連付ける、フィブリノーゲンアッセイにおいて、
フィブリノーゲンアッセイ試薬が、凝固誘導活性剤としてエカリンを含有するこ
とを特徴とする改良されたフィブリノーゲンアッセイ。 - 【請求項26】 イ前記フィブリノーゲンアッセイ試薬は乾燥化学試薬であ
る請求項25に記載のフィブリノーゲンアッセイ。 - 【請求項27】 前記フィブリノーゲンアッセイ試薬は液体試薬である請求
項25に記載のフィブリノーゲンアッセイ。 - 【請求項28】 フィブリノーゲンアッセイを行う反応スライドであって、
液体サンプルを受容するためのサンプルウェルと反応チャンバとを有し、 ここで前記反応チャンバは、エカリンを包含する乾燥試薬マトリックスを含み
、当該エカリン中には複数の磁性粒子が均一に分散して埋め込まれており、前記
サンプルウェルと反応チャンバとは、前記サンプルウェル内に置かれそして前記
反応チャンバの容量に対応する液体分析物サンプルの分量が前記サンプルウェル
から前記反応チャンバへと移送されるような幾何形状を有する移送ゾーンを介し
て液体連通している、反応スライド。 - 【請求項29】 前記乾燥試薬マトリックスは、バッファーと凍結乾燥安定
剤とからなる群から選択される一員以上を更に含有する請求項28に記載の反応
スライド。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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