JP2002518257A - 積み重ね可能な浅いボトル・ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ボトルを保持し、輸送するための積み重ね可能なケース（１０）は、外側シェルを形成する外側の側壁（１２、１４、１６、１８）と、ほぼ外側シェル内に配置されたケース底部（２０）と、ボトルの外面を支持する複数の支持体とを含む。側壁は、下方壁部分（２２）と、複数の互いに隔たって上方へ突出するパイロン（２４、２６、２８、３０、３２）とを含み、このうち４つの角隅パイロン（２４、３２）が、ケースの四隅を構成している。少なくとも１つの上方へ突出するポスト（５２）が、全体的に、外側シェル内に配置されている。ポスト（５２、５４、５６）およびパイロン（２４、２６、２８、３０、３２）は、下方壁部分より上方で、そして、保持されたボトルの頂面より下方に延びている。端壁の各々が、一体成形のハンドル構造（５８、６０）を含みており、このハンドル構造（５８、６０）は、隣り合った角隅パイロン（２４、３２）の上方部分間を架橋し、ハンドル構造（５８、６０）の下方に全体的に開いた端壁領域を構成する。端壁は、さらに、一体成形の構造補強部材（６６、６８）を含み、この一体成形の構造補強部材（６６、６８）は、それぞれのハンドル構造（５８、６０）の下方で隣り合った角隅パイロン（２４、３２）間に延在している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 （技術の分野） 本発明は、ボトルを保持し、輸送するのに使用する浅い積み重ね可能なボトル
・ケースに関する。一層詳しくは、本発明は、浅いことを、格納ボトルの高安定
性、ディスプレイ目的の完全ラベル可視性、把持し易いハンドル構造、複数の空
ケース・スタックを固着するための横方向錠止能力および改良した構造補強端部
設計と組み合わせた飲料ボトル・ケースに関する。

【０００２】 （発明の背景） プラスチック・ボトルは、小売清涼飲料その他の飲料のための容器として広く
使われている。１タイプのプラスチック、すなわち、ポリエチレン・テレフタレ
ート（ＰEＴ）が、その透明度、軽量さおよび低コストの理由で、特に普及して
いる。可撓性であることに加えて、ペットボトルの壁は、引張りに強く、したが
って、炭酸ガス飲料の圧力を安全に閉じ込めることができる。さらに、荷重がボ
トルのほぼ軸方向対称軸線に沿ってかかった場合でも、普通のペットボトルは、
驚くほど高い圧縮荷重に耐えることができる。ボトルが平坦な水平面上に直立し
、他のボトルの重量がただ１つのボトルの蓋に加えられ、対称軸線に沿ってほぼ
垂直方向にかかる場合、ただ１つのペットボトルが同じサイズの、飲料を充填し
た多くのボトルの重量を支持することができる。しかしながら、圧縮荷重がボト
ルの左右対称軸線以外の方向に沿って普通のペット飲料ボトルに加えられる場合
、ボトルはつぶれる傾向がある。普通のペットボトルが軸線外れの圧縮荷重の下
につぶれるというこの傾向は、大容量ボトル、たとえば、市販の清涼飲料に広く
使用されている２リットル・ボトルについて、特に大きい。

【０００３】 清涼飲料ボトルは、普通、ケースその他の容器に瓶詰め業者によって、ケース
当たり幾本か詰め込まれ、小売業者に輸送したり、保管したりするようになって
いる。ここで互換性をもって使用する用語「ケース」、「わく組木箱」または「
トレイ」は、底部および周囲側壁構造を有するすべてのケース、わく組木箱、ト
レイおよび同様の容器を含んでいる。ボトルのケースは、互いに積み重ねるのが
慣習的である。保管倉庫においては、しばしば、ケースのポストをパレット上に
積み重ね、フォークリフト・トラックによって持ち上げ、運ぶことができるよう
にしている。したがって、パレット上のケースのスタック（積重体）は、特に安
定していて、運びまわる際に生じるゆさぶりにもかかわらず直立したままでなけ
ればならない。 空ケースのスタックを相互連結する技術（「クロス・スタッキング」と呼ばれる
）が、しばしば、倉庫パレット上に層状に重ねた空ケースの安定性を向上させる
のに使用される。クロス・スタッキングは、一般に、矩形のボトル・ケースを積
み重ねて階層構造を構築することを伴うが、各層のケースは、他の層のケースに
対して平行な向きになっており、隣り合った層は、互いに直角の向きになってい
る。したがって、隣り合った層が直角であるから、クロス・スタックされた層の
各ケースはその下の層における少なくとも２つのケース上に載る。その結果、ク
ロス・スタックされた層のケースは、それらが載っているケースを互いに離れる
方向に移動させる傾向がある。したがって、クロス・スタックされた層は、積み
重ね構造を安定させる。

【０００４】 軸線外れ荷重の下に普通のペット飲料ボトルがつぶれるという傾向のために、
これらのボトルのケースを積み重ねる試みは失敗する可能性がある。たとえば、
低い側壁を有する普通の区割りケースを使用してボトルを収容する場合、積み重
ねの際にボトルが垂直方向整合状態から外れて傾く可能性がある。スタックの下
方ケース内の傾いたボトルもつぶれる可能性がある。つぶれることがなくても、
ボトルが普通の低側壁ケース内で傾く傾向は問題を生じる。１つのケース内のボ
トルが傾くことでスタック内の次の高いケースが傾く可能性があるので、一般に
、傾くということは、１つのスタック内の層数を制限するという望ましくない結
果を生じる。多すぎる層をスタック内に含ませる場合、このことは不安定の原因
となる。

【０００５】 従来、これらの問題は、しばしばボトルの高さに等しい高さの側部を有する段
ボール紙カートン内に飲料ボトルを詰めることによって処理されていた。清涼飲
料を満たした２リットルのペットボトルが、しばしば、保管および輸送のために
段ボール紙カートン内に詰め込まれていた。カートンを積み重ねたときに、これ
らの紙製カートンの高い側部が傾きの発生率を減らし、付加的な支持体となるけ
れども、カートンは高価である。段ボール紙カートンは、一般に、再利用できる
ほどがん丈でないので、カートンのコストは、普通、何回も使用するようなこと
を考えておらず、したがって、普通、小売業者が廃棄してしまう。

【０００６】 標準深さ段ボール紙カートンの問題に対するの１つの解決策は、プラスチック
製標準深さカートンである。すなわち、ほぼボトルと同じ高さの周囲側壁を有す
るプラスチック・ケースである。プラスチック製標準深さケースにおいては、側
壁は荷重支持面である。しかしながら、プラスチック製標準深さケースは、多数
の不利な点を有する。まず、製造コストが高い。また、大きなスペースを必要と
するので、空ケースを輸送したり、倉庫内に保管したりするのに費用がかかり、
また、標準深さケースは、ボトルを完全に取り囲み、ボトルのディスプレイを妨
げる。

【０００７】 これらの問題を解決するために、プラスチック製の浅いケースが使用されてき
た。浅いケースとは、側壁が格納したボトルの高さより低く、ボトルがその上に
積み重ねられた別のケースの重量を支えるケースのことである。しかしながら、
これらのケースも欠点を有する。たとえば、或る種の浅いケースは、ケース深さ
がボトルの高さの２５パーセントより大きい場合でも、ボトルを保持し、完全な
ボトル安定性を保証する付加的な構造を必要とする。

【０００８】 種々のプラスチック製再使用可能なボトル・キャリアが、この技術分野では公
知である。１つの再使用可能なボトル・キャリアが、Russoの米国特許第３，０
５５，５４２号に開示されている。このボトル・キャリアは、プラスチック製で
あってもよく、２つの部片から組み立てられている。すなわち、ハンドルと、清
涼飲料ボトル用の６つカップを有するキャリア本体とからなる。空のときにこれ
らのボトル・キャリアを積み重ねるためには、ハンドルは取り外さなければなら
ない。これは、非常に不便で時間がかかる作業である。米国特許第３，０５５，
５４２号のボトル・キャリアは、また、積み重ね荷重キャリアに関しても厳しく
制限される。そこに図示されているように、普通のクロス・スタック構造で積み
重ねることができないのである。これは、ボトルとキャリアの間隔が、キャリア
のハンドルに対して平行な方向と直角な方向とでは異なるからである。

【０００９】 Kappelの米国特許第２，９７０，７１５号が、成形プラスチック製の浅いボト
ル・キャリング・ケースの早期実施例の１つを記載している。各ボトルは、個々
のコンパートメント内にある高くなった面に載る。装荷したケースを垂直方向へ
積み重ねたときにボトル頂部を受け入れるくぼみがケースの底部に形成してある
。しかしながら、Kappel特許は、支えようとしているボトルに対するキャリング
・ケースのサイズを示していない。

【００１０】 Bunnelの米国特許第３，８１２，９９６号においては、ビール瓶のための再使
用可能なプラスチック製ボトル・キャリング・ケースが開示されている。ケース
は、平底壁を有する複数のボトル・コンパートメントを持つように設計されてい
る。このケースは、クロス・スタックされるように設計されている。すなわち、
ケース内に隣り合ったボトル間の中心距離が、衝合関係にある隣り合ったケース
内の隣り合ったボトル間の中心距離と同じであるようにケースの寸法が決められ
ている。したがって、隣り合った層におけるボトルの垂直軸線は、同一線上にあ
る。複数の装荷済みキャリング・ケースが垂直方向に積み重ねることができ、上
方ケースの重量が下方ケース内のボトルによって支持されるように設計されてい
るが、ケースの底部壁の下面は平坦である。したがって、１つのケースを上方ま
たは下方のケースと適切に整合あるいは位置合わせすることを保証する構造はま
ったくない。

【００１１】 Garciaの米国特許第３，２４７，９９６号が、牛乳瓶のためのプラスチック製
ボトル容器を開示している。この容器は、容器壁の頂面より上に延びるボトルよ
りも短い。Garcia特許において、容器の壁よりもむしろ、ボトルが荷重を支えな
ければならない。容器が垂直方向へ積み重ねられたとき、底壁にくぼんだ円形部
分が形成され得る。多くの従来技術ボトル・キャリアと同様に、Garcia特許の容
器は、標準標準深さケースの高さよりも低い高さの側部を有する。また、これは
、様々なボトルで使用することができる。しかしながら、ケースは、浅いケース
でなく、浅いケースよりも高価である。また、浅いケースのディスプレイ能力を
持っていない。

【００１２】 再使用可能で、浅いクロス・スタック可能なペットボトル・ケースについての
問題を解決する最近の試みが、DeLarosiereの米国特許第４，３４４，５３０号
に開示されている。この米国特許第４，３４４，５３０号は、Garcia特許の特徴
および問題の多くを持っており、クロス・スタック可能であり、図に示す非常に
浅い深さを有するプラスチック製ペットボトル・ケースを開示している。このケ
ースの深さは、約２インチであると開示されている。しかしながら、実際には、
この深さは、より大きい側方不安定度が、ボトルが傾くのを防がないので、不充
分である。それに加えて、ボトル保持ポケットは、高くなった角ボトル・シート
・リングを持つ必要があり、これらのシート・リングが多くのボトルの基部に形
成されている内側くぼみ内に嵌合してボトル安定性を確保する。これによって、
すべてのペットボトルをディスプレイ目的のためにボトル・ポケット内で回転さ
せることができない。その上、ワンピース・ボトル（すなわち、基部くぼみを持
たない花弁状ボトル）を適切に保持することができない。

【００１３】 本出願人に譲渡された米国特許第４，８９９，８７４号および同第４，９７８
，００２号は、上方のクロス・スタックされたケースが適正に位置決めされてい
る場合に空のとき、クロス・スタック可能である２リットル・ボトルのための浅
いボトル・ケースを開示している。それに加えて、開示された実施例においては
、ボトル保持ポケットを横切るほぼ平坦な上面によって、ワンピース花弁状ボト
ルおよび基部くぼみを備えたボトルを保持することができる。ケース側壁の低い
高さおよびケース側壁より上のポストにより、ボトル・ラベルを消費者にディス
プレイすることができる。しかしながら、浅いこと、ならびに、ボトル保持ポケ
ットを横切るほぼ平坦な上面の故に、ボトル・ポケットとボトルの間には一般的
なぴったり嵌合が必要である。したがって、安定スタックで保持され得るボトル
直径の範囲について制限がある。

【００１４】 今日のボトリング産業における傾向は、２リットル・ボトルをできる限り安価
に製造することである。このことは、ボトルにおけるプラスチックの量を減らす
と共に、なお、その上に積み重ねられた完全充填ボトルを支持するに充分なボト
ル強度を維持することを意味する。この作業を達成するために、最も新しい２リ
ットル・ボトルは、より小さい直径を有し、以前のものよりも僅かに大きい高さ
を有するように作られる。その結果、以前の２リットル・ボトルよりも細い全体
プロファイルを有する軽量２リットル・ボトルとなっている。しかしながら、そ
のより細いプロファイルおよび増大した高さにより、この軽量ボトルは、上述し
た浅い２リットル・ケースのボトル・ポケット内で理想的な機能を果たせない。

【００１５】 本出願人の所有になる米国特許第５，６５１，４６１号に記載された浅いボト
ル・ケースは、従来技術に関して上述した機能上の欠点の多くを克服するが、さ
らなる改良が望ましい。たとえば、ネスティング能力の改良、クロス・スタッキ
ング安定性の向上、キャリング安定性の向上および構造上の保全性の向上が望ま
しい。

【００１６】 （発明の概要） 従来技術のこれらおよび他の問題は、本発明の積み重ね可能な浅いケースによ
って解決される。特に、本発明は、このような積み重ね可能な浅いケースであっ
て、その対向する端部にハンドル構造が設けてあり、このハンドル構造のほぼ全
周にわたって自由に把持できるようになっており、一体成形の構造補強部材が、
各ハンドルの下方に設けてあり、構造上の保全性を高めており、また、この構造
補強部材が、それぞれのハンドル構造から充分に離れており、ハンドル構造の把
持操作への干渉を防ぐようになっている積み重ね可能な浅いケースを提供する。
また、一実施例において、ボトル保持ポケットが、ケース内で隣り合ったケース
間に等間隔に隔たった４つのグループとして形成してあり、コーン・タイプ・キ
ャップ設置領域におけるボトル・キャップのための３６０度支持を行ってクロス
・スタッキング安定性を向上させている。

【００１７】 より具体的には、ボトルを保持し、輸送するための積み重ね可能な浅いケース
は、ケース底部をほぼ受け入れる外側シェルを形成する対向した側壁および対向
した端部を有する。これらの側壁は、下方壁部分と、ケースの四隅を構成する４
つの角隅パイロンを含む複数の互いに隔たって上方に突出するパイロンとを含む
。複数の互いに隔たって上方へ突出するポストまたは垂直方向リブ構造が、全体
的に、外側シェル内に配置されており、ケース底部、側壁および端壁と組み合っ
て、複数のボトル保持ポケットを構成している。端壁の各々は、隣り合った角隅
パイロンの上方部分間を架橋する一体成形のハンドル構造を含み、このハンドル
構造の下方にほぼ開いた端壁領域を構成している。端壁は、さらに、一体成形の
構造補強部材を含み、この構造補強部材は、それぞれのハンドル構造の下方で隣
り合った角隅パイロン間に延在し、それぞれのハンドル構造から充分に隔たって
いてハンドル構造の把持操作との干渉を防ぐようになっている。

【００１８】 一体成形の構造補強部材は、有意の構造保全性をケースに加え、ケースの耐久
性および有効寿命を向上させる。

【００１９】 或る実施例において、複数のボトル保持ポケットは、１セットあたり４つの等
間隔に隔たったボトルを２セット支持するように構成された１セットあたり４つ
のポケットを２セット含み、１セットあたり４つの等間隔に隔たったボトル２セ
ットが分離距離（Ｓ）だけ分離し、前記ボトルの各々が、分離距離（Ｓ）の半分
である距離（Ｄ）だけケースの周縁から隔たるようにしてあり、それによって、
クロス・スタックされたケースにおけるボトル整合を行うようになっている。

【００２０】 したがって、本発明の目的は、格納ケースの高い安定性、ディスプレイ目的の
ための完全ラベル可視性、把持しやすいハンドル構造、安定クロス・スタッキン
グ能力および長寿命のための改良した構造保全性を備える改良した積み重ね可能
な浅いケースを提供することにある。

【００２１】 本発明の上記目的および他の目的、特徴および利点は、添付図面を参照しなが
ら本発明を実施するための最良の形態についての以下の詳細な説明から容易に明
らかである。

【００２２】 （好ましい実施例の詳細な説明） 本発明の第１実施例による積み重ね可能な浅いボトル・ケース１０が図１〜５
に示してある。ケース１０は、側壁１２、１４および対向した端壁１６、１８を
含み、これらは互いに協働して外側シェルを形成している。ケース底部２０は、
ほぼ外側シェル内に配置されている。側壁１２、１４は、比較的長くて、ケース
１０の全長にわたって延びているのに対し、端壁１６、１８は、比較的短くて、
ケース１０の全幅にわたって延びている。ケース１０は、矩形であり、したがっ
て、底面を二分する両中心線について対称的となっている。側壁１２、１４、１
６、１８の深さすなわち高さは、保持されたボトルの高さに比べて、比較的低い
。側壁１２、１４の長さ対端壁１６、１８の長さの比は、ケースが長さ方向にお
いて保持するボトル数対ケースが幅方向において保持するボトル数の比にほぼ等
しい。たとえば、８ボトル・ケースは、幅広で、４×２の関係でボトルを保持す
るケースの約二倍長い。

【００２３】 図４、５に最も良く示すように、床構造すなわちケース底部２０は、側壁１２
、１４および端壁１６、１８に取り付けられ、ケース１０の外側シェルを形成し
ている。好ましくは、ケース１０は、プラスチックから作られており、単一の構
成要素として一体成形される。

【００２４】 図１、２に示すように、側壁１２、１４の各々は、下方壁部分２２と、ケース
１０の四隅を構成する４つの角隅パイロン２４、３２を含む複数の互いに隔たっ
て上方へ突出する複数のパイロン２４、２６、２８、３０、３２を含む。

【００２５】 図４に示すように、垂直方向リブ構造３４は、全体的に、外側シェル内に配置
されており、ケース底部２０、側壁１２、１４および端壁１６、１８と組み合っ
て、２リットルのプラスチック・ボトルのようなボトルを保持するための複数の
ボトル保持ポケット３６、３８、４０、４２、４４、４６、４８、５０を構成し
ている。

【００２６】 好ましくは、垂直方向リブ構造３４は、第１、第２、第３の上方へ突出してい
るポスト５２、５４、５６を含む。したがって、種々のポスト５２、５４、５６
は、パイロン２４、２６、２８、３０、３２およびケース底部２０と協働し、ボ
トル保持ポケット３６、３８、４０、４２、４４、４６、４８、５０を形成する
。

【００２７】 図１、３を参照して、端壁１６、１８の各々は、内外の表面６２、６４を有し
、それぞれ、図４に示すように、隣り合った角隅パイロン３２または２４の上方
部分間を架橋する一体成形のハンドル構造５８、６０を含む。ほぼ開いた領域が
ハンドル構造５８、６０の内外表面６２、６４の下方で、ハンドル構造５８、６
０の内面６２と隣接のポスト５６、５２の間に構成され、ハンドル構造５８、６
０が、ほぼその全周まわりに自由に把持され得るようになっている。

【００２８】 図１、３を参照して、本発明は、特に、一体成形の構造補強部材６６、６８が
それぞれのハンドル構造５８、６０の下方で隣り合った角隅パイロン３２または
２４間に延在することを特徴とする。これらの構造補強部材６６、６８は、ハン
ドル構造を把持する操作を妨げないようにそれぞれのハンドル構造５８、６０か
ら充分に隔たっている。わく組木箱は輸送、取り扱い、フォーク・リフト操作な
どを受けることが多いので、ハンドル端部をかなり補強することが望ましい。本
発明における構造補強部材６６、６８は、ケース１０に有意の構造保全性を加え
、それによって、ケース１０の予想有効寿命をかなり延ばすことができる。８本
の２リットル・ボトルを詰めたケースは、わく組木箱の端部をかなりのねじり力
、曲げ力の下に置く可能性があるが、補強材部材６６、６８は、このような力の
悪影響を軽減する。

【００２９】 図３を参照して、ハンドル構造５８と補強材部材６６との間の開口７０は、た
とえば、成形問題を提起する。これは、この部分を製造するのに使用される射出
成形ツールのコアおよびキャビティが単に「開閉」ツールではないからである。
むしろ、折りたためるコア・スライド機構のような特徴が、このような構造を成
形するのにわく組木箱の各端部に必要である。

【００３０】 図１に示すように、補強材部材６６、６８は、また、水平方向に延びる表面７
２、７４を含み、これらの表面は、付加的なねじれ強さを与える。

【００３１】 本実施例においては、補強材部材６６、６８は、ケース底部２０まで延びてい
る。この構成の理由は、わく組木箱が時にはコンベヤベルトで運ばれることがあ
り、コンベヤを止めるためにわく組木箱と係合するのに直立タブが用いられると
いうことである。したがって、補強材部材６６、６８は、直立タブと係合してコ
ンベヤを止めることになる。

【００３２】 また、ハンドル５８、６０は、ネスティングを向上させるためにパイロン２４
、３２の頂部から約１インチ下方に隔たっている。

【００３３】 図５に目を転じて、ここには、本発明の別の特徴が示してある。図示のように
、ケース１０の各角隅は、補強材リブ７８、８０、８２、８４を含む。これらの
補強リブは、ケース１０に付加的な強度を加えるだけでなく、ケースの底部を貫
いてボトル・キャップが侵入するのも防ぐ。たとえば、或るケース１０を、その
下に位置するケース内に支持された複数のボトルを横切って摺動させる場合、リ
ブ７８、８０、８２、８４は、隣接のリブに充分に接近しており、ボトル・キャ
ップを通過させるには不充分なスペースが設けられるために、ケース１０の底面
を貫いてボトル・キャップが侵入するのを防ぐことになる。したがって、複数の
積み重ねたボトルを横切ってケース１０を自由に摺動させることが可能である。

【００３４】 図６、７を参照して、これらの図は、それぞれ、ボトル・キャップ１３を有す
るボトル１１を装荷したケース１０と、ボトル１１を装荷した積み重ねケース１
０の層を平面図で示している。この構成において、ボトル・ポケットは、２リッ
トル・ボトルが装荷時に互いに接触し、それによって、ケースのサイズを最小限
にするように配置されている。しかしながら、ケースがクロス・スタックされた
とき、点線で示すケース１０′によって示すように、積み重ねたケースのボトル
・キャップ１３、１３′は、クロス・スタック・パレットを通じて不整合となっ
ている。したがって、ケース底部２０は、図５に示すように、クローバー状ボト
ル・キャップ設置領域１７を有し、直ぐ下のケースからのボトル・キャップを受
け入れ、積み重ね安定性を向上させなければならない。これは、約１３０度〜１
５０度のボトル・キャップ閉じ込めを行う。

【００３５】 図８〜１４を参照して、ここには、本発明の別の実施例によるケース１１０が
示してある。ケース１１０は、多くの点で、図１〜７に示すものと同様である。
ケース１１０は、側壁１１２、１１４および端壁１１６、１１８を含む。ケース
底部１２０が、側壁１１２、１１４および端壁１１６、１１８に取り付けてあり
、ケース１１０の外側シェルを形成する。

【００３６】 複数のパイロン１２４、１２６、１２８、１３０、１３２が、ケース１１０の
両側で、側壁１１２、１１４の下方壁部分１２２に隣接して設けてあり、これら
のパイロンは、ケース１１０の４隅を形成する角隅パイロン１２４，１３２を含
む。

【００３７】 垂直方向リブ構造１３４は、種々のパイロンと協働する複数のリブを含み、図
１１に示すように、ボトル保持ポケット１３６、１３８、１４０、１４２、１４
４、１４６、１４８、１５０を形成している。図８、１１に示すように、垂直方
向リブ構造１３４は、ケース１１０の中央にある単一のポスト１５２を含む。

【００３８】 図８に示すように、ケース１１０は、ケース１１０の対向する端部のところに
あるハンドル構造１５８，１６０を含む。本実施例において、ハンドル構造１５
８，１６０は、パイロン１２４，１３２の頂部に設けてあり、より高い重心およ
びより高い把持位置を提供しており、その結果、わく組木箱の安定性および運び
安さを向上させている。

【００３９】 ケース１１０の対向した端部１１６，１１８は、また、それぞれのハンドル構
造１５８、１６０から充分に隔たった補強部材１６６、１６８を含み、ハンドル
構造１５８、１６０の把持操作の邪魔にならないようになっている。図８、１０
に示すように、補強材部材１６６、１６８は、各対向する端部１１６、１１８の
底でカットアウト部分を構成する下縁１７０を含む。したがって、補強材部材１
６６、１６８は、ケース底部１２０まで延びていない。カットアウト部分１７０
は、隣り合った入れ子状態のわく組木箱間でより深い係合を可能にすることによ
って、ネスティング能力を向上させている。

【００４０】 ここに説明した実施例で得られるパイロンおよびポスト構造は、隣り合ったケ
ースを、空のときに積み上げるのも容易にする。

【００４１】 本実施例においては、ボトル保持ポケットは、４つのグループに形成される。
これらのグループは、ケース内で、そして、隣り合ったケース間で等間隔に隔た
っており、そして、コーン・タイプ設置領域におけるボトル・キャップに対して
３６０度の支持を行い（先に説明したクローバー状設置領域１７と逆である）、
クロス・スタッキング安定性を向上させる。図１３を参照して、各ケース１１０
は、１グループ当たり４つのボトル保持ポケットからなる２つの等間隔に隔たっ
たグループ１１１、１１３を含み、４本のボトルを互いに接触した状態で保持す
ることができる。２グループのボトル１１１、１１３は、距離Sだけ隔たってい
る。この距離Ｓは、ケース１１０の周縁からの各ボトル側部の距離Dの二倍であ
る。

【００４２】 ケース内で、そして、隣り合っている積み重ねたケース間における４ボトルの
グループ間を等距離に維持することによって、ケースがクロス・スタックされた
ときでも、すべてのボトル・キャップが、スタック内で垂直方向に整合する。図
１４に示すように、４ボトルのグループ間の距離Ｌは、隣り合ったケースを通じ
て維持され、これが、ケースがクロス・スタックされたときにボトル・キャップ
整合状態を与える。この構成は、図１５に示す各ケースの底でコーン・タイプ・
ボトル・キャップ受け領域１５１を使用して、各ボトル・キャップ１５３につい
ての３６０度の支持を行い、積み重ね安定性を向上させる。図示のように、キャ
ップ１５３は、常に、コーン・タイプ・ボトル・キャップ受け領域１５１に中心
を置き、あらゆる方向における側方移動に抵抗を与える。

【００４３】 本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明してきたが、本発明が関係す
る当業者であれば、特許請求の範囲内で本発明を実施するための種々の別の設計
、実施例を認識できよう。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による積み重ね可能な浅いケースの斜視図を示す。

【図２】 図１のケースの側面図を示す。

【図３】 図１のケースの端面図を示す。

【図４】 図１のケースの平面図を示す。

【図５】 図１のケースの底面図を示す。

【図６】 図１の実施例による、ボトルを装荷したケースの頂面図を示す。

【図７】 図１の実施例による、ボトルを装荷した複数の積み重ねたケースの頂面図を示
す。

【図８】 本発明の別の実施例によるケースの斜視図を示す。

【図９】 図８のケースの側面図を示す。

【図１０】 図８のケースの端面図を示す。

【図１１】 図８のケースの平面図を示す。

【図１２】 図８のケースの底面図を示す。

【図１３】 図８の実施例による、ボトルを装荷したケースの頂面図を示す。

【図１４】 図８の実施例による、ボトルを装荷した複数の積み重ねたケースの頂面図を示
す。

【図１５】 図８の実施例による、ボトル・キャップおよびキャップ設置領域の概略断面図
を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，Ｇ Ｅ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ， ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＡ，Ｚ Ｗ Ｆターム(参考） 3E006 AA03 BA01 CA01 DB04 3E033 AA09 AA10 BA15 BA18 CA02 DA08 DD04 DD11 DD13 DE02 DE05 DE12 GA03 【要約の続き】 部材（６６、６８）は、それぞれのハンドル構造（５ ８、６０）の下方で隣り合った角隅パイロン（２４、３ ２）間に延在している。

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボトルを保持し、輸送するための積み重ね可能な浅いケース
   であって、外側シェルを形成している対向した側壁および対向した端壁と、前記
   外側シェル内に実質的に配置したケース底部とを含む積み重ね可能な浅いケース
   において、側壁が、下方壁部分と、ケースの四隅を構成す４つの角隅パイロンを
   含む複数の間隔を置いた上方へ突出すパイロンを含み、垂直方向リブ構造が、全
   体的に、外側シェル内に配置してあり、この垂直方向リブ構造が、ケース底部、
   側壁および端壁と組み合わせて、複数のボトル保持ポケットを構成しており、前
   記パイロンが、前記下方壁部分より上方で、保持されたボトルの頂部より下方に
   延びており、前記端壁の各々が、隣り合った前記角隅パイロンの上方部分間を架
   橋する、内外の表面を有する一体成形のハンドル構造を含み、前記ハンドル構造
   の内外の表面より下方で、前記ハンドル構造の前記内面と前記垂直方向リブ構造
   の第１部分との間にほぼ開いた領域が構成してあり、前記ハンドル構造をほぼ全
   周まわりに自由に把持できるようになっており、前記端壁の各々が、さらに、一
   体成形の構造補強材部材を含み、この構造補強部材が、それぞれのハンドル構造
   の下方で前記隣り合った角隅パイロン間に延在し、そして、ハンドル構造の前記
   把持と干渉しないようにそれぞれのハンドル構造から充分に隔たっていることを
   特徴とする積み重ね可能な浅いケース。
2. 【請求項２】 請求項１の積み重ね可能なケースにおいて、前記垂直方向リ
   ブ構造が、さらに、少なくとも１つの上方へ突出するポストを含むことを特徴と
   する積み重ね可能なケース。
3. 【請求項３】 請求項１の積み重ね可能なケースにおいて、前記ハンドル構
   造および前記パイロンが、実質的に同じ高さであることを特徴とする積み重ね可
   能なケース。
4. 【請求項４】 請求項１の積み重ね可能なケースにおいて、前記複数のボト
   ル保持ポケットが、１セットあたり４つの等間隔に隔たったポケットを２セット
   支持するように構成した１セットあたり４つのポケット２セットからなり、１セ
   ットあたり４つの等間隔に隔たったボトル２セットが分離距離（Ｓ）だけ分離し
   、前記ボトルの各々が、分離距離（Ｓ）の半分である距離（Ｄ）だけケースの周
   縁から隔たるようにしてあり、それによって、クロス・スタックされたケースに
   おけるボトル整合を行うことを特徴とする積み重ね可能なケース。
5. 【請求項５】 請求項１の積み重ね可能なケースにおいて、さらに、隣接の
   ケース内のボトルのボトル・キャップを受け入れるようにケース底部に形成した
   少なくとも１つの円錐形ボトル・キャップ設置領域を含むことを特徴とする積み
   重ね可能なケース。