JP2002517497A - オキサゾリジノン誘導体、それらの製造法およびそれらを含有する医薬組成物 - Google Patents

オキサゾリジノン誘導体、それらの製造法およびそれらを含有する医薬組成物

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JP2002517497A
JP2002517497A JP2000553425A JP2000553425A JP2002517497A JP 2002517497 A JP2002517497 A JP 2002517497A JP 2000553425 A JP2000553425 A JP 2000553425A JP 2000553425 A JP2000553425 A JP 2000553425A JP 2002517497 A JP2002517497 A JP 2002517497A
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グレイブストック,マイケル・バリー
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アストラゼネカ アクチボラグ
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    • C07D413/12Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings linked by a chain containing hetero atoms as chain links
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    • A61P31/04Antibacterial agents
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Abstract

(57)【要約】 【化1】 式(I)を有する化合物、例えば、Xが−O−または−S−であり;HETが、1個または2個のN原子を含有する置換されていてもよいC結合した6員ヘテロアリール環であり;Qが、例えば、(Q1)および(Q2)より選択され;R 2およびR3が、独立して、水素またはフルオロであり;Tが、一定範囲の基、例えば、N結合した(完全に不飽和の)5員ヘテロアリール環系または3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル基若しくは4−置換ピペラジノ基より選択される該式(I)の化合物またはそれらの薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステルは、抗細菌薬として有用であり;それらの製造方法およびそれらを含有する医薬組成物を記載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、抗生物質化合物、特に、置換オキサゾリジノン環を含有する抗生物
質化合物に関する。本発明は、更に、それらの製造方法、それらの製造において
有用な中間体、治療薬としてのそれらの使用およびそれらを含有する医薬組成物
に関する。
【0002】 国際微生物学会は(The international microbiological community)、抗生
物質耐性の進化が、現在利用可能な抗細菌薬が無効である菌株を生じることがあ
りうるという重大な問題を表明し続けている。概して、細菌病原体は、グラム陽
性かまたはグラム陰性の病原体として分類することができる。グラム陽性および
グラム陰性両方の病原体に対して有効な活性を有する抗生物質化合物は、概して
、広範囲の活性を有すると考えられる。本発明の化合物は、グラム陽性病原体に
対するそれらの特に充分な活性のために、主に、グラム陽性病原体に対して有効
であると考えられる。
【0003】 グラム陽性病原体、例えば、ブドウ球菌(Staphylococci)、腸球菌(Enteroc
occi)、連鎖球菌(Streptococci)およびミコバクテリアは、治療するのが難し
く、いったん定着した病院環境から根絶するのも難しい耐性菌株の発生のために
、特に重要である。このような菌株の例は、メチシリン耐性ブドウ球菌(MRS
A)、メチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌(MRCNSA)、ペニシリ
ン耐性肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)および多剤耐性エンテロコッ
カス・フェシウム(Enterococcus faecium)である。
【0004】 このような耐性グラム陽性病原体の治療に臨床的に有効な主な抗生物質は、バ
ンコマイシンである。バンコマイシンは糖ペプチドであり、腎毒性および耳毒性
に関係している。更に、そして最も重要なことに、バンコマイシンおよび他の糖
ペプチドへの抗細菌耐性も現れている。この耐性は、一定速度で増加していて、
グラム陽性病原体の治療においてこれら薬剤をしだいに無効にしている。
【0005】 オキサゾリジノン環を含有する若干の抗細菌化合物は、当該技術分野において
記載されている(例えば、Walter A.Gregory ら,J.Med.Chem. 1990,33,2569-25
78 および Chung-Ho Park ら,J.Med.Chem. 1992,35,1156-1165 に)。5−メチ
ルアセトアミド側鎖を有するこのような抗細菌オキサゾリジノン化合物は、哺乳
動物ペプチダーゼ代謝されることがありうる。更に、既知の抗細菌薬への細菌耐
性は、例えば、(i)従来活性な薬剤支持物質(pharmacophore)をあまり有効
でなくまたは過剰でなくする細菌における活性結合部位の進化、および/または
(ii)ある与えられた薬剤支持物質を化学的に失活させる手段の進化によって生
じることがありうる。したがって、新規薬剤支持物質を含有する化合物に特に好
都合な薬理学的プロフィールを有する新規抗細菌薬を発見することが、なお引き
続き要求されている。
【0006】 本発明者は、MRSAおよびMRCNSを含めたグラム陽性病原体に対して、
特に、バンコマイシンに耐性を示す種々の菌株に対して、およびアミノグリコシ
ドおよび臨床的に用いられるβ−ラクタム両方へのE.フェシウム菌株耐性に対
して有用な活性を有する新規種類の置換オキサゾリジノン環を含有する抗生物質
化合物の種類を発見している。
【0007】 したがって、本発明は、式(I)
【0008】
【化12】
【0009】 [式中、Xは、−O−または−S−であり; HETは、1個または2個のNを含有するC結合した6員ヘテロアリール環で
あり、その環は、いずれか利用可能なC原子上に、(1−4C)アルキル、アミ
ノ、(1−4C)アルキルアミノ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アル
コキシカルボニルおよびハロゲンより独立して選択される1個、2個または3個
の置換基で置換されていてよく(但し、N原子が該X結合に隣接している場合、
このN原子に隣接するいずれのC原子上にも置換されないという条件付きである
); Qは、Q1〜Q9:
【0010】
【化13】
【0011】 より選択され、ここにおいて、 R2およびR3は、独立して、水素またはフルオロであり; A1は、炭素または窒素であり; B1は、OまたはS(またはQ9の場合のみ、NH)であり; Xqは、O、SまたはN−R1(式中、R1は水素、(1−4C)アルキルまた
はヒドロキシ−(1−4C)アルキルである)であり;そしてここにおいて、 Q7の場合、A1は、それぞれ独立して、炭素または窒素より選択され、その
6員環中には最大2個の窒素ヘテロ原子が含まれ、そしてQ7は、A1原子のい
ずれかによってTに結合し(A1が炭素の場合)、そして5員環においては、特
定の炭素原子によって、またはA1が炭素の場合、A1によって結合し; Q8は、5員環中の特定の炭素原子のいずれかによってTに結合し、そしてベ
ンゾ環においては、示される連結結合(linking bond)の一方の側
の(on either side)2個の特定の炭素原子のどちらかによって
結合し;そして Q9は、示される連結結合の一方の側の2個の特定の炭素原子のどちらかによ
って結合し;ここにおいて、 Tは、下記の(TA)〜(TD) (式中、AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、
AR4、AR4a、CY1およびCY2は、以下に定義される) の群より選択され; (TA)Tは、次の群: (TAa)AR1、AR1−(1−4C)アルキル−、AR2(炭素結合した
)、AR3; (TAb)AR1−CH(OH)、AR2−CH(OH)−、AR3−CH(
OH)−; (TAc)AR1−CO−、AR2−CO−、AR3−CO−、AR4−CO
−; (TAd)AR1−O−、AR2−O−、AR3−O−; (TAe)AR1−S(O)q−、AR2−S(O)q−、AR3−S(O)q
−(qは、0、1または2である); (TAf)1個、2個または3個の窒素原子を含有する、置換されていてもよ
いN結合した(完全に不飽和の)5員ヘテロアリール環系; (TAg)結合位置に隣接していない位置に置換されていてもよい、炭素結合
した(carbon linked)トロポル−3−オン(tropol−3−
one)またはトロポル−4−オン より選択される;または (TB)Tは、次の群: (TBa)ハロまたは(1−4C)アルキル {ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、シアノ、
ハロ、トリフルオロメチル、(1−4C)アルコキシカルボニル、−NRvRw
、(1−6C)アルカノイルアミノ、(1−4C)アルコキシカルボニルアミノ
、N−(1−4C)アルキル−N−(1−6C)アルカノイルアミノ、(1−4
C)アルキルS(O)q−(qは、0、1または2である)、CY1、CY2ま
たはAR1よりそれぞれ独立して選択される1個またはそれ以上の基で置換され
ていてもよい}; (TBb)−NRv1Rw1; (TBc)エテニル、2−(1−4C)アルキルエテニル、2−シアノエテニ
ル、2−シアノ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−ニトロエテニル
、2−ニトロ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−((1−4C)ア
ルキルアミノカルボニル)エテニル、2−((1−4C)アルコキシカルボニル
)エテニル、2−(AR1)エテニル、2−(AR2)エテニル; (TBd)R10CO−、R10S(O)q−(qは、0、1または2である)ま
たはR10CS− より選択され、ここにおいて、 R10は、次の群: (TBda)CY1またはCY2; (TBdb)水素、(1−4C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル
、−NRvRw、エテニル、2−(1−4C)アルキルエテニル、2−シアノエ
テニル、2−シアノ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−ニトロエテ
ニル、2−ニトロ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−((1−4C
)アルキルアミノカルボニル)エテニル、2−((1−4C)アルコキシカルボ
ニル)エテニル、2−(AR1)エテニルまたは2−(AR2)エテニル;また
は (TBdc)(1−4C)アルキル {上の(TBa)に定義した通りに置換されていてもよく、または(1−4C)
アルキルS(O)pNH−または(1−4C)アルキルS(O)p−((1−4C
)アルキル)N−(pは1または2である)で置換されていてもよい} より選択され;ここにおいて Rvは、水素または(1−4C)アルキルであり; Rwは、水素または(1−4C)アルキルであり; Rv1は、水素、(1−4C)アルキルまたは(3−8C)シクロアルキルで
あり; Rw1は、水素、(1−4C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(1
−4C)アルキル−CO−または(1−4C)アルキルS(O)q−(qは1ま
たは2である)である;または (TC)Tは、次の群: (TCa)O、NおよびS(酸化されていてもよい)より選択される1個のヘ
テロ原子を含有し、そして環窒素またはsp3炭素原子によって結合した、置換
されていてもよい完全に飽和した4員単環式環; (TCb)O、NおよびS(酸化されていてもよい)より選択される1個のヘ
テロ原子を含有し、そして環窒素原子または環sp3若しくはsp2炭素原子によ
って結合した、置換されていてもよい5員単環式環であって、(該当する場合)
結合sp2炭素原子のところ以外で完全に飽和している単環式環; (TCc)O、NおよびS(酸化されていてもよい)より独立して選択される
1個または2個のヘテロ原子を含有し、そして環窒素原子または環sp3若しく
はsp2炭素原子によって結合した、置換されていてもよい6員または7員単環
式環であって、(該当する場合)結合sp2炭素原子のところ以外で完全に飽和
している単環式環 より選択される;または (TD)Tは、次の群: (TDa)唯一の環ヘテロ原子として0、1個または2個の環窒素原子を含有
する二環式スピロ環系であって、その構造は、3員、4員または5員スピロ炭素
結合環で置換された(結合位置に隣接していない)5員または6員環系(環窒素
原子または環sp3若しくはsp2炭素原子によって結合した)から成り;その二
環式環系が、 (i)(該当する場合)結合sp2炭素原子のところ以外では完全に飽和して
いる; (ii)その環系中に1個の−N(Rc)−基(その結合が窒素原子またはsp 2 炭素原子による場合、その結合位置から離れた少なくとも2個の炭素原子)ま
たは任意の置換基中に1個の−N(Rc)−基(結合位置に隣接していない)を
含有する、および (iii)利用可能な環炭素原子上に更に置換されていてもよいもの;または (TDb)0、1個または2個の環窒素原子(および場合により、追加のOま
たはS環ヘテロ原子)を含有する7員、8員または9員二環式環系(環窒素原子
または環sp3若しくはsp2炭素原子によって結合した)であって、その構造は
、1個、2個または3個の炭素原子の架橋を含有し;その二環式環系が、 (i)(該当する場合)結合sp2炭素原子のところ以外では完全に飽和して
いる; (ii)1個のOまたはSヘテロ原子、または環中に1個の−N(Rc)−基(
その結合が窒素原子またはsp2炭素原子による場合、その結合位置から少なく
とも2個の炭素原子離れた)または任意の置換基中に1個の−N(Rc)−基(
結合位置に隣接していない)を含有する、および (iii)利用可能な環炭素原子上で更に置換されていてもよいもの より選択され、ここにおいて、 Rcは、(Rc1)〜(Rc5): (Rc1)(1−6C)アルキル {1個またはそれ以上の(1−4C)アルカノイル基で置換されていてもよい(
一つの原子に1対の二置換を含めた)および/またはシアノ、(1−4C)アル
コキシ、トリフルオロメチル、(1−4C)アルコキシカルボニル、フェニル(
ARに関して以下に定義のように置換されていてもよい)、(1−4C)アルキ
ルS(O)q−(qは、0、1または2である)で一置換されていてもよい;ま
たは(1−6C)アルキル鎖の第一炭素原子上以外のいずれかに、ヒドロキシお
よびフルオロよりそれぞれ独立して選択される1個またはそれ以上の基で置換さ
れていてもよい(一つの原子に1対の二置換を含めた)および/またはオキソ、
−NRvRw[式中、Rvは水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは水
素または(1−4C)アルキルである]、(1−6C)アルカノイルアミノ、(
1−4C)アルコキシカルボニルアミノ、N−(1−4C)アルキル−N−(1
−6C)アルカノイルアミノ、(1−4C)アルキルS(O)pNH−または(
1−4C)アルキルS(O)p−((1−4C)アルキル)N−(pは、1また
は2である)で一置換されていてもよい}; (Rc2)R13CO−、R13SO2−またはR13CS−、但し、 R13は、(Rc2a)〜(Rc2e): (Rc2a)AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR
3b、AR4、AR4a、CY1、CY2; (Rc2b)水素、(1−4C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル
、−NRvRw[式中、Rvは水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは
水素または(1−4C)アルキルである]、エテニル、2−(1−4C)アルキ
ルエテニル、2−シアノエテニル、2−シアノ−2−((1−4C)アルキル)
エテニル、2−ニトロエテニル、2−ニトロ−2−((1−4C)アルキル)エ
テニル、2−((1−4C)アルキルアミノカルボニル)エテニル、2−((1
−4C)アルコキシカルボニル)エテニル、2−(AR1)エテニル、2−(A
R2)エテニルまたは2−(AR2a)エテニル; (Rc2c)(1−10C)アルキル {ヒドロキシ、(1−10C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ−(1−4
C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシ−(1−4
C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイルおよびアミノよりそれぞれ独立して
選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよい(一つの原子に1対
の二置換を含めた);および/またはカルボキシ、ホスホネート[ホスホノ、−
P(O)(OH)2、およびそれらのモノ−およびジ(1−4C)アルコキシ誘
導体]、ホスフィネート[−P(OH)2、およびそのモノ−およびジ(1−4
C)アルコキシ誘導体]、ホスホリル[−O−P(O)(OH)2、およびその
モノ−およびジ(1−4C)アルコキシ誘導体]、ホスフィリル[−O−P(O
H)2、およびそのモノ−およびジ(1−4C)アルコキシ誘導体]、シアノ、
ハロ、トリフルオロメチル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−4C)
アルコキシ−(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−4C)アルコキシ−(
1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−4C)アル
キルアミノ、ジ((1−4C)アルキル)アミノ、(1−6C)アルカノイルア
ミノ、(1−4C)アルコキシカルボニルアミノ、N−(1−4C)アルキル−
N−(1−6C)アルカノイルアミノ、(1−4C)アルキルアミノカルボニル
、ジ((1−4C)アルキル)アミノカルボニル、(1−4C)アルキルS(O
pNH−、(1−4C)アルキルS(O)p−((1−4C)アルキル)N−、
フルオロ(1−4C)アルキルS(O)pNH−、フルオロ(1−4C)アルキ
ルS(O)p((1−4C)アルキル)N−、(1−4C)アルキルS(O)q
、CY1、CY2、AR1、AR2、AR3、AR1−O−、AR2−O−、A
R3−O−、AR1−S(O)q−、AR2−S(O)q−、AR3−S(O)q
−、AR1−NH−、AR2−NH−、AR3−NH−(pは1または2であり
、qは、0、1または2である)、そして更に、AR2およびAR3含有基のA
R2a変型(version)、AR2b変型、AR3a変型およびAR3b変
型より選択される1個の基で置換されていてもよい}; (Rc2d)R14C(O)O(1−6C)アルキル、但し、 R14は、AR1、AR2、(1−4C)アルキルアミノ、ベンジルオキシ(1
−4C)アルキルまたは(1−10C)アルキル{(Rc2c)に関して定義さ
れた通りに置換されていてもよい}である; (Rc2e)R15O−、但し、 R15は、ベンジル、(1−6C)アルキル{(Rc2c)に関して定義された
通りに置換されていてもよい}、CY1、CY2またはAR2bである より選択される; (Rc3)水素、シアノ、2−シアノエテニル、2−シアノ−2−((1−4
C)アルキル)エテニル、2−((1−4C)アルキルアミノカルボニル)エテ
ニル、2−((1−4C)アルコキシカルボニル)エテニル、2−ニトロエテニ
ル、2−ニトロ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−(AR1)エテ
ニル、2−(AR2)エテニルまたは式(Rc3a)
【0012】
【化14】
【0013】 (式中、X00は、−OR17、−SR17、−NHR17および−N(R172であり
;ここにおいて、 R17は水素であり(X00が−NHR17および−N(R172である場合)、R1 7 は、(1−4C)アルキル、フェニルまたはAR2であり(X00が−OR17
−SR17および−NHR17である場合);そして R16は、シアノ、ニトロ、(1−4C)アルキルスルホニル、(4−7C)シ
クロアルキルスルホニル、フェニルスルホニル、(1−4C)アルカノイルおよ
び(1−4C)アルコキシカルボニルである); (Rc4)トリチル、AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR
3a、AR3b; (Rc5)RdOC(Re)=CH(C=O)−、RfC(=O)C(=O
)−、RgN=C(Rh)C(=O)−またはRiNHC(Rj)=CHC(=
O)−、但し、 Rdは(1−6C)アルキルであり; Reは、水素または(1−6C)アルキルであり、または RdおよびReは一緒になって、(3−4C)アルキレン鎖を形成し; Rfは、水素、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、(
1−6C)アルコキシ(1−6C)アルキル、−NRvRw[式中、Rvは水素
または(1−4C)アルキルであり;Rwは水素または(1−4C)アルキルで
ある]、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルコキシ(1−6C)アルコ
キシ、ヒドロキシ(2−6C)アルコキシ、(1−4C)アルキルアミノ(2−
6C)アルコキシ、ジ(1−4C)アルキルアミノ(2−6C)アルコキシであ
り; Rgは、(1−6C)アルキル、ヒドロキシまたは(1−6C)アルコキシで
あり; Rhは、水素または(1−6C)アルキルであり; Riは、水素、(1−6C)アルキル、AR1、AR2、AR2a、AR2b
であり、そして Rjは、水素または(1−6C)アルキルである の群より選択され;ここにおいて、 AR1は、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよいナフチ
ルであり; AR2は、O、NおよびSより独立して選択される最大4個のヘテロ原子を含
有し(但し、O−O、O−SまたはS−S結合のいずれも含有しない)、そして
環炭素原子によって、またはその環が第四級化されていない場合は環窒素原子に
よって結合した、置換されていてもよい5員または6員の完全に不飽和の(すな
わち、最大限度の不飽和の)単環式ヘテロアリール環であり; AR2aは、環炭素原子によって結合したまたはその環が第四級化されていな
い場合は環窒素原子によって結合した、AR2の部分水素化型(すなわち、若干
の不飽和度を保持しているが完全な不飽和ではないAR2系)であり; AR2bは、環炭素原子によって結合したまたは環窒素原子によって結合した
、AR2の完全水素化型(すなわち、不飽和のないAR2系)であり; AR3は、O、NおよびSより独立して選択される最大4個のヘテロ原子を含
有し(但し、O−O、O−SまたはS−S結合のいずれも含有しない)、そして
二環式系を含む環のどちらかの環炭素原子によって結合した、置換されていても
よい8員、9員または10員の完全に不飽和の(すなわち、最大限度の不飽和の
)二環式ヘテロアリール環であり; AR3aは、二環式系を含む環のどちらかの、環炭素原子によって結合したま
たはその環が第四級化されていない場合は環窒素原子によって結合した、AR3
の部分水素化型(すなわち、若干の不飽和度を保持しているが完全な不飽和では
ないAR3系)であり; AR3bは、二環式系を含む環のどちらかの、環炭素原子によって結合したま
たは環窒素原子によって結合した、AR3の完全水素化型(すなわち、不飽和の
ないAR3系)であり; AR4は、O、NおよびSより独立して選択される最大4個のヘテロ原子を含
有し(但し、O−O、O−SまたはS−S結合のいずれも含有しない)、そして
三環式系を含む環のいずれかの環炭素原子によって結合した、置換されていても
よい13員または14員の完全に不飽和の(すなわち、最大限度の不飽和の)三
環式ヘテロアリール環であり; AR4aは、三環式系を含む環のいずれかの、環炭素原子によって結合したま
たはその環が第四級化されていない場合は環窒素原子によって結合した、AR4
の部分水素化型(すなわち、若干の不飽和度を保持しているが完全な不飽和では
ないAR4系)であり; CY1は、置換されていてもよいシクロブチル、シクロペンチルまたはシクロ
ヘキシル環であり; CY2は、置換されていてもよいシクロペンテニルまたはシクロヘキセニル環
である] を有する化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性
エステルを提供する。
【0014】 本明細書中において、環がsp2炭素原子によって結合していてよく、その環
が、(該当する場合)結合sp2炭素原子のところ以外では完全に飽和している
場合、その環は、C=C二重結合によって結合していると理解されるはずである
【0015】 もう一つの実施態様において、(Rc1)は、(1−6C)アルキル上の任意
のフェニル置換基が、AR1に関して以下に定義のように置換されていてもよい
ことを除いて上に定義の通りであり;そして(Rc2c)は、上に定義の通りで
あり、そして更に、(1−10C)アルキルのようなR13上の任意の置換基とし
てカルボキシを含む。
【0016】 (TAf)Tが、1個、2個または3個の窒素原子を含有する、置換されてい
てもよいN結合した(完全に不飽和の)5員ヘテロアリール環系である場合、そ
れは、好ましくは、下記の式(TAf1)〜(TAf6)(具体的には、(TA
f1)、(TAf2)、(TAf4)および(TAf5)、そして特に、(TA
f1)および/または(TAf2))の群より選択される。上の(TAf)の好
ましい意味は、Q1またはQ2、特にQ1中に存在する場合およびXが−O−で
ある場合に特に好ましい。
【0017】
【化15】
【0018】 式中、R6は、(該当する場合(where appropriate)、独立
して)水素、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1
−4C)アルカノイル、カルバモイルおよびシアノより選択され; R4およびR5は、独立して、水素、ハロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニト
ロ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルS(O)q−(qは、0、
1または2である)、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルコキシカル
ボニル、(2−4C)アルカノイルオキシ−(1−4C)アルキル、ベンゾキシ
−(1−4C)アルキル、(2−4C)アルカノイルアミノ、−CONRvRw
、−NRvRwおよび(1−4C)アルキル{ヒドロキシ、トリフルオロメチル
、シアノ、ニトロ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルS(O)q
−(qは、0、1または2である)、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1
−4C)アルカノイルアミノ、−CONRvRw、−NRvRwで置換されてい
てよく;但し、RvRwは水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは水素
または(1−4C)アルキルである}より選択され;または R4は、下の(TAfa)〜(TAfc)の群の一つより選択され、または(
該当する場合) R4およびR5の一方は、上のR4およびR5の意味のリストより選択され、そし
て他方は、次の(TAfa)〜(TAfc): (TAfa)式(TAfa1)
【0019】
【化16】
【0020】 (式中、Z0は、水素または(1−4C)アルキルであり; X0およびY0は、独立して、水素、(1−4C)アルキル、(1−4C)アル
コキシカルボニル、ハロ、シアノ、ニトロ、(1−4C)アルキルS(O)q
(qは、0、1または2である)、RvRwNSO2−、トリフルオロメチル、
ペンタフルオロエチル、(1−4C)アルカノイルおよび−CONRvRw[式
中、Rvは水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは水素または(1−4
C)アルキルである]より選択され;または X0およびY0の一方は、上のX0およびY0の置換基のリストより選択され、そ
して他方は、フェニル、フェニルカルボニル、−S(O)q−フェニル(qは、
0、1または2である)、N−(フェニル)カルバモイル、フェニルアミノスル
ホニル、AR2、(AR2)−CO−、(AR2)−S(O)q−(qは、0、
1または2である)、N−(AR2)カルバモイルおよび(AR2)アミノスル
ホニルより選択される) を有する群;ここにおいて、(TAfa)中のフェニル基はいずれも、(1−4
C)アルキル、シアノ、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロおよび(1−4C)
アルキルスルホニルより独立して選択される最大3個までの置換基で置換されて
いてもよい; (TAfb)式−≡−Hまたは−≡−(1−4C)アルキルを有するアセチレ
ン; (TAfc)−X1−Y1−AR2、−X1−Y1−AR2a、−X1−Y1−AR
2b、−X1−Y1−AR3、−X1−Y1−AR3aまたは−X1−Y1−AR3b
;ここにおいて、 X1は、直接結合または−CH(OH)−であり、そして Y1は、−(CH2m−、−(CH2n−NH−(CH2m−、−CO−(C
2m−、−CONH−(CH2m−、−C(=S)NH−(CH2m−または
−C(=O)O−(CH2m−であり;または X1は、−(CH2n−または−CH(Me)−(CH2m−であり、そして Y1は、−(CH2m−NH−(CH2m−、−CO−(CH2m−、−CO
NH−(CH2m−、−C(=S)NH−(CH2m−、−C(=O)O−(C
2m−または−S(O)q−(CH2m−であり;または X1は、−CH2O−、−CH2NH−または−CH2N((1−4C)アルキル
)−であり、そして Y1は、−CO−(CH2m−、−CONH−(CH2m−または−C(=S
)NH−(CH2m−であり;そして更に、 X1が−CH2NH−または−CH2N((1−4C)アルキル)−である場合
、Y1は−SO2−であり、そして X1が−CH2O−または−CH2N((1−4C)アルキル)−である場合、
1は−(CH2m−であり;ここにおいて nは、1、2または3であり; mは、0、1、2または3であり、そして qは、0、1または2であり;そして Y1が−(CH2m−NH−(CH2m−である場合、mは、それぞれ独立し
て、0、1、2または3より選択される、 の群の一つより選択される。
【0021】 −X1−の意味が2原子結合であり、例えば、−CH2NH−と書かれている場
合、それは、式(TAf1)〜(TAf6)の基に結合している左手部分(ここ
では−CH2−)および(TAfc)の定義中の−Y1−に結合している右手部分
(ここでは−NH−)であると理解されるはずである。同様に、−Y1−が2原
子結合であり、例えば、−CONH−と書かれている場合、それは、−X1−の
右手部分に結合している−Y1−の左手部分(ここでは−CO−)および(TA
fc)の定義中の残基AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3aまたはA
R3bに結合している−Y1−の右手部分(ここでは−NH−)である。
【0022】 好ましくは、R6は、水素または(1−4C)アルキルであり、そしてR4およ
びR5は、独立して、水素、(1−4C)アルキルより選択され、またはR4およ
びR5の一方は、群(TAfa)より選択される。(TAf1)〜(TAf6)
上の他の好ましい置換基は、以下の実施例に詳しく説明される。
【0023】 (TAg)Tが、結合位置に隣接していない位置に置換されていてもよい、炭
素結合したトロポル−3−オンまたはトロポル−4−オンである場合(TAg)
、それは、好ましくは、式(TAg1)、(TAg2)または(TAg3)の群
より選択される。上の(TAg)の好ましい意味は、Q1またはQ2、特にQ1
中に存在する場合およびXが−O−である場合に特に好ましい。
【0024】
【化17】
【0025】 式中、R7は、 (TAga)水素、(1−4C)アルキル{フルオロ、ヒドロキシ、(1−4
C)アルコキシおよび−NRvRwより独立して選択される1個または2個の置
換基(一つの原子に1対の二置換(geminal disubstituti
on)を除く)で置換されていてもよい};または (TAgb)R8−O−、R8−S−、R8−NH−またはR88−N−;ここ
において、 R8は、(該当する場合、独立して)水素、(1−4C)アルキルまたは(3
−8C)シクロアルキル{両方とも、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、(
1−4C)アルコキシカルボニルおよび−NRvRwより独立して選択される1
個または2個の置換基(一つの原子に1対の二置換を除く)で置換されていても
よい}、(2−4C)アルケニル{1個または2個の−NRvRw置換基で置換
されていてもよい}、(1−4C)アルカノイル{−NRvRwおよびヒドロキ
シより独立して選択される1個または2個の置換基で置換されていてもよい}、
フェニル−(1−4C)アルキルまたはピリジル−(1−4C)アルキル{この
フェニル環およびピリジル(好ましくは、ピリジン−4−イル)環は、1個また
は2個の−NRvRw置換基で置換されていてもよい}より選択される;または (TAgc)モルホリノ、チオモルホリノ、ピロリジノ{3位および/または
4位に、(1−4C)アルキルによって独立して置換されていてもよい}、4位
がR9−、R9−O−、R9−S−、R9−NH−またはR99−N−によって置換
されたピペリジノ;ここにおいて、 R9は、(該当する場合、独立して)水素、(1−4C)アルキル{1個また
は2個の(一つの原子に1対の二置換を除く)ヒドロキシ、(1−4C)アルコ
キシ、(1−4C)アルコキシカルボニルまたは−NRvRwで置換されていて
もよい}およびピペラジノ{4位が、(1−4C)アルキル、(3−8C)シク
ロアルキル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルコキシカルボニルま
たは(1−4C)アルキルスルホニルで置換されていてもよいし、3位および/
または5位が、(1−4C)アルキルによって独立して置換されていてもよい}
より選択される より選択され;ここにおいて、 Rvは、水素または(1−4C)アルキルであり; Rwは、水素または(1−4C)アルキルである。
【0026】 (TC)(TCa)〜(TCc)に定義の任意の置換基および基に好ましい意
味は、式(TC1)〜(TC4):
【0027】
【化18】
【0028】 によって規定され、ここにおいて、 (TC1)の場合:>A3−B3−は>C(Rq)−CH(Rr)−であり、G
は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または>N(Rc)であり; (TC2)の場合:m1は、0、1または2であり;>A3−B3−は>C=C
(Rr)−または>C(Rq)−CH(Rr)−であり、Gは、−O−、−S−
、−SO−、−SO2−または>N(Rc)であり; (TC3)の場合:m1は、0、1または2であり;>A3−B3−は>C(R
q)−CH(Rr)−(RqおよびRrが両方とも一緒に水素である場合以外)
であり、Gは、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または>N(Rc)であ
り; (TC4)の場合:n1は1または2であり;o1は1または2であり、そし
てn1+o1=2または3であり;>A3−B3−は>C=C(Rr)−または>
C(Rq)−CH(Rr)−または>N−CH2−であり、Gは、−O−、−S
−、−SO−、−SO2−または>N(Rc)であり;Rpは水素、(1−4C
)アルキル(このような置換が>A3−B3−によって規定される場合以外)、ヒ
ドロキシ、(1−4C)アルコキシまたは(1−4C)アルカノイルオキシであ
り; (TC1)、(TC2)および(TC4)において、m1、n1およびo1が
前に定義の通りであり: >A3−B3−は>N−CH2−であり、Gは、>C(R11)(R12)、>C=
O、>C−OH、>C−(1−4C)アルコキシ、>C=N−OH、>C=N−
(1−4C)アルコキシ、>C=N−NH−(1−4C)アルキル、>C=N−
N((1−4C)アルキル)2(Gにおける上の最後の二つの(1−4C)アル
キル基は、ヒドロキシによって置換されていてもよい)または>C=N−N−C
O−(1−4C)アルコキシであり;ここにおいて、 >は、2個の単結合を示し; Rqは、水素、ヒドロキシ、ハロ、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)
アルカノイルオキシであり; Rrは、(該当する場合、独立して)水素または(1−4C)アルキルであり
; R11は、水素、(1−4C)アルキル、フルオロ(1−4C)アルキル、(1
−4C)アルキルチオ−(1−4C)アルキルまたはヒドロキシ−(1−4C)
アルキルであり、そして R12は、−[C(Rr)(Rr)]m2−N(Rr)(Rc)(式中、mは0、
1または2である)であり;そして G、>A3−B3−およびRpによって規定される環置換以外、それぞれの環系
は、>A3−における結合に隣接していない炭素原子上で、(1−4C)アルキ
ル、フルオロ(1−4C)アルキル(トリフルオロメチルを含めた)、(1−4
C)アルキルチオ−(1−4C)アルキル、ヒドロキシ−(1−4C)アルキル
、アミノ、アミノ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイルアミノ、
(1−4C)アルカノイルアミノ−(1−4C)アルキル、カルボキシ、(1−
4C)アルコキシカルボニル、AR−オキシメチル、AR−チオメチル、オキソ
(=O)より独立して選択される(Gが>N−Rcであり且つRcが前に定義の
群(Rc2)である場合以外)またはRc;そして更に、ヒドロキシまたはハロ
(Gが−O−または−S−である場合のみ、最後の二つの任意の置換基)より独
立して選択される最大2個までの置換基で更に置換されていてもよく;ここにお
いて、 ARは、以下の式(IP)に定義の通りであり; Rcは、前に定義の群(Rc1)〜(Rc5)より選択される。
【0029】 正確には、( )m1、( )n1および( )o1は、それぞれ、(−CH2−)m 1 、(−CH2−)n1および(−CH2−)o1である(上記のように置換されてい
てもよい)。
【0030】 (TC1)〜(TC4)および更に別の任意の置換基についての上の定義にお
いて、ARは、好ましくは、AR2であり、そして更に別の任意の置換基は、好
ましくは、Rcに関して挙げられた意味から選択されない。Gの好ましい意味は
、>N(Rc)または>C(R11)(R12)である。
【0031】 (TCa)〜(TCc)および(TC1)〜(TC4)に定義の任意の置換基
および基に特に好ましい意味は、次の定義(TC5)〜(TC11):
【0032】
【化19】
【0033】 に含まれ、ここにおいて、Rcは、前にまたは以下に挙げられる意味のいずれか
を有する。 特に好ましいのは、(TC5)、(TC6)、(TC7)および(TC9)、
特に(TC5)であり、ここにおいて、Rcは、前にまたは以下に挙げられる意
味のいずれか(特に、以下に与えられる好ましいR13の意味を有するR13CO−
)を有する。(TC5)の場合、Rcは、好ましくは、群(Rc2)より選択さ
れ、特に、以下に与えられる好ましいR13の意味を有するR13CO−である。(
TC7)の場合、Rcは、好ましくは、群(Rc3)または(Rc4)より選択
される。
【0034】 上の(TCa)〜(TCc)の好ましい意味は、Q1またはQ2、特にQ1中
に存在する場合およびXが−O−である場合に特に好ましい。 (TDa)Tが、(TDa)に定義の二環式スピロ環系である場合、それは、
好ましくは、式(TDa1)〜(TDa9)の群より選択される。上の(TDa
)の好ましい意味は、Q1またはQ2、特にQ1中に存在する場合およびXが−
O−である場合に特に好ましい。
【0035】
【化20】
【0036】 式中、 (i)結合基A4は、窒素原子またはsp3若しくはsp2炭素原子であり(該
当する場合、両方向に配向した二重結合を含む); (ii)*および**を印された位置の環炭素原子の一つは、次の群、−NRc−
、>CH−NHRc、>CH−NRc−(1−4C)アルキル、>CH−CH2
−NHRc、>CH−CH2−NRc−(1−4C)アルキル[式中、中心のC
2鎖結合は、(1−4C)アルキルによって一または二置換されていてもよい
]からの一つによって置換され;但し、*を印された位置は、A4結合を含有する
環においてA4が窒素原子またはsp2炭素原子である場合、−NH−で置換され
ない、および*を印された位置は、(TDa1)(TDa4)および(TDa5
)中の3員環において−NH−で置換されないという条件付きであり;そして (iii)環系は、利用可能な環炭素原子上に、(1−4C)アルキル、フルオ
ロ(1−4C)アルキル(トリフルオロメチルを含めた)、(1−4C)アルキ
ルチオ−(1−4C)アルキル、ヒドロキシ−(1−4C)アルキル、アミノ、
アミノ−(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイルアミノ、(1−4C
)アルカノイルアミノ−(1−4C)アルキル、カルボキシ、(1−4C)アル
コキシカルボニル、AR2−オキシメチル、AR2−チオメチル、オキソ(=O
)(環が>N−Rcを含有し且つRcが群(Rc2)である場合以外)および更
にヒドロキシまたはハロより独立して選択される最大2個までの置換基で(更に
)置換されていてよく;ここにおいて、 Rcは、前にまたは以下に挙げられる意味のいずれかを有する。
【0037】 (TDb)Tが、(TDb)に定義の1個、2個または3個の炭素原子の架橋
(bridge)を含有する7員、8員または9員二環式環系である場合、それ
は、好ましくは、式(TDb1)〜(TDb14):
【0038】
【化21】
【0039】 (式中、 (i)該環系は、0、1個または2個の環窒素原子(および場合により、更に
OまたはSヘテロ原子)を含有し、そして存在する場合、1個または複数の環窒
素、OまたはSヘテロ原子は、(TDb1)中の3員環の一部分とはならない任
意の位置にあり; (ii)該環系は、どちらかの環中の任意の位置[(TDb2)、(TDb6)
および(TDb11)中の4員環の頭橋位置またはsp2炭素原子以外]からの
環窒素原子または環sp3若しくはsp2炭素原子(該当する場合、どちらかの方
向に(in either direction)配向した二重結合を含む)に
よって結合し; (iii)結合位置に隣接していない位置の環炭素原子の一つは、(環がOまた
はSヘテロ原子を含有する場合以外)次の群、すなわち、−NRc−[橋頭位置
ではない]、>C(H)−NHRc、>C(H)−NRc−(1−4C)アルキ
ル、>C(H)−CH2−NHRc、>C(H)−CH2−NRc−(1−4C)
アルキル[但し、括弧内に示される水素原子は、頭橋位置で置換が起こる場合は
存在しないし、そして中心の−CH2−鎖結合は、(1−4C)アルキルによっ
て一または二置換されていてもよい]からの一つによって置き換えられ;但し、
該環系が環窒素原子またはsp2炭素原子によって結合している場合、−NRc
−、OまたはSによる環炭素原子の置換はいずれも、結合位置から少なくとも2
個の炭素原子離れているという条件付きであり;そして (iv)該環系は、(TDa)に記載の二環式スピロ環系に関するように、利用
可能な環炭素原子上で(更に)置換されていてよく;Rcは、前にまたは以下に
挙げられる意味のいずれかを有する) に示される環骨格によって規定される群より選択される。
【0040】 不安定なアンチブレット(anti-Bredt)化合物は、この定義(すなわち、sp 2 炭素原子が橋頭位置の方向に向けられている構造(TDb3)、(TDb4)
、(TDb7)、(TDb8)、(TDb9)、(TDb12)、(TDb13
)および(TDb14)を有する化合物)に包含されないということは理解され
るであろう。
【0041】 (TDb)の特に好ましい意味は、次の式(TDb4)、(TDb8)および
/または(TDb9)の構造であり、ここにおいて、Rcは、前にまたは以下に
挙げられる意味のいずれかを有する。上の(TDb)の好ましい意味は、Q1ま
たはQ2、特にQ1中に存在する場合およびXが−O−である場合に特に好まし
い。
【0042】
【化22】
【0043】 もう一つの実施態様において、下記の式(IP)
【0044】
【化23】
【0045】 [式中、Xは、−O−または−S−であり; HETは、1個または2個のNを含有するC結合した6員ヘテロアリール環で
あり(但し、ピリミジン−2−イルを除くという条件付きである)、その環は、
いずれか利用可能なC原子上に、(1−4C)アルキル、アミノ、(1−4C)
アルキルアミノ、(1−4C)アルコキシおよびハロゲンより独立して選択され
る1個、2個または3個の置換基で置換されていてよく(但し、N原子がX結合
に隣接している場合、このN原子に隣接するいずれのC原子上においても置換さ
れないという条件付きである); R2およびR3は、独立して、水素またはフルオロであり; Rpは、水素、(1−4C)アルキル、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ
または(2−4C)アルカノイルオキシであり; >A−B−は、式>C=C(Rr)−、>CHCHRr−、>C(OH)CH
Rr−または>N−CH2−(>は、2個の単結合を示す)であり、ここにおい
て、 Rrは、水素または(1−4C)アルキルであり; Dは、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または>NRcpであり; Rp1およびRp2は、独立して、オキソ(=O)[Rcpが下の群(PC)
である場合以外]、(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイルアミノ−
(1−4C)アルキル、ヒドロキシ−(1−4C)アルキル、カルボキシ、(1
−4C)アルコキシカルボニル、AR−オキシメチル、AR−チオメチル(但し
、ARは以下に定義の通りである)である、または独立して、以下のRcpに関
して定義の通りであり、但し、Rp1およびRp2は、フェニル、ベンジル、A
R(以下に定義の通り)、テトラゾール環系、シクロペンチルまたはシクロヘキ
シルではないという条件付きであり;そしてDが−O−または−S−である場合
、Rp1およびRp2は、更に独立して、ヒドロキシまたはブロモであり; Rcpは、次の(PA)〜(PE): (PA)水素、シアノ、2−((1−4C)アルコキシカルボニル)エテニル
、2−シアノエテニル、2−シアノ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、
2−((1−4C)アルキルアミノカルボニル)エテニル; (PB)フェニル、ベンジル、AR(以下に定義の通り)またはテトラゾール
環系[テトラゾール環の1位または2位に、(1−4C)アルキル、(2−4C
)アルケニル、(2−4C)アルキニルまたは(1−4C)アルカノイルで一置
換されていてもよい]、但し、そのテトラゾール環系は、>NRcp中の窒素に
、環炭素原子によって結合している; (PC)R13pCO−、R13pSO2−、R13pCS−、但し、 R13pは、(PCa)〜(PCf): (PCa)AR(以下に定義の通り); (PCb)シクロペンチルまたはシクロヘキシル、1,3−ジオキソラン−4
−イル、1,3−ジオキサン−4−イルまたは1,4−ジオキサン−2−イル[
(1−4C)アルキル(一つの原子に1対の二置換を含む)、ヒドロキシ(ヒド
ロキシで置換された1,3−ジオキソラン−4−イル、1,3−ジオキサン−4
−イルまたは1,4−ジオキサン−2−イルを除く)、(1−4C)アルコキシ
、(1−4C)アルキルチオ、アセトアミド、(1−4C)アルカノイル、シア
ノおよびトリフルオロメチルより独立して選択される置換基によって一または二
置換されていてもよい]; (PCc)水素、(1−4C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル、
アミノ、(1−4C)アルキルアミノ、ジ((1−4C)アルキル)アミノ、2
−(5員または6員ヘテロアリール)エテニル、2−(5員または6員(部分)
水素化ヘテロアリール)エテニル、2−フェニルエテニル[但し、そのヘテロア
リールまたはフェニル置換基は、利用可能な炭素原子上に、(1−4C)アルコ
キシ、ハロ、シアノおよび(フェニル置換基に関してのみ)(1−4C)アルキ
ルスルホニルより独立して選択される最大3個までの置換基によって置換されて
いてもよい]; (PCd)(1−10C)アルキル[ヒドロキシおよびアミノよりそれぞれ独
立して選択される1個またはそれ以上の基(一つの原子に1対の二置換を含む)
によって置換されていてもよいし、またはシアノ、ハロ、(1−10C)アルコ
キシ、トリフルオロメチル、(1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシ
、(1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシ
、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−4C
)アルキルアミノ、ジ((1−4C)アルキル)アミノ、(1−6C)アルカノ
イルアミノ、(1−4C)アルコキシカルボニルアミノ、N−(1−4C)アル
キル−N−(2−6C)アルカノイルアミノ、(1−4C)アルキルS(O)p
NH−、(1−4C)アルキルS(O)p−((1−4C)アルキル)N−、フ
ルオロ(1−4C)アルキルS(O)pNH−、フルオロ(1−4C)アルキル
S(O)p((1−4C)アルキル)N−、ホスホノ、(1−4C)アルコキシ
(ヒドロキシ)ホスホリル、ジ−(1−4C)アルコキシホスホリル、(1−4
C)アルキルS(O)q−、フェニル、ナフチル、フェノキシ、ナフトキシ、フ
ェニルアミノ、ナフチルアミノ、フェニルS(O)q−、ナフチルS(O)q−[
但し、このフェニル基およびナフチル基は、(1−4C)アルコキシ、ハロおよ
びシアノより独立して選択される最大3個までの置換基によって置換されていて
もよい]またはCY(以下に定義の通り)によって一置換されていてよく、ここ
において、pは1または2であり、qは0、1または2である]; (PCe)R14pC(O)O(1−6C)アルキル、但し、 R14pは、置換されていてもよい5員若しくは6員ヘテロアリール、置換され
ていてもよいフェニル、(1−4C)アルキルアミノ、ベンジルオキシ−(1−
4C)アルキルまたは置換されていてもよい(1−10C)アルキルである; (PCf)R15pO−、但し、 R15pは、ベンジルまたは置換されていてもよい(1−6C)アルキルである
より選択される; (PD)RdOC(Re)=CH(C=O)−、RfC(=O)C(=O)−
、RgN=C(Rh)C(=O)−またはRiNHC(Rj)=CHC(=O)
−、但し、 Rdは(1−6C)アルキルであり; Reは水素または(1−6C)アルキルであり、または RdおよびReは一緒になって、(3−4C)アルキレン鎖を形成し; Rfは、水素、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、(
1−6C)アルコキシ(1−6C)アルキル、アミノ、(1−4C)アルキルア
ミノ、ジ(1−4C)アルキルアミノ、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)
アルコキシ(1−6C)アルコキシ、ヒドロキシ(2−6C)アルコキシ、(1
−4C)アルキルアミノ(2−6C)アルコキシ、ジ(1−4C)アルキルアミ
ノ(2−6C)アルコキシであり; Rgは、(1−6C)アルキル、ヒドロキシまたは(1−6C)アルコキシで
あり; Rhは水素または(1−6C)アルキルであり; Riは、水素、(1−6C)アルキル、置換されていてもよいフェニルまたは
置換されていてもよい5員若しくは6員ヘテロアリール[およびその(部分)水
素化型((partially) hydrogenated version
s)]であり、そして Rjは水素または(1−6C)アルキルである; (PE)R16pCH(R17p)(CH2mp−、但し、 mpは0または1であり; R17pは、フルオロ、シアノ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキ
ルスルホニル、(1−4C)アルコキシカルボニルまたはヒドロキシであり(但
し、mpが0である場合、R17pはフルオロでもヒドロキシでもないという条件
付きである)、そして R16pは水素または(1−4C)アルキルである より選択され、ここにおいて、 ARは、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニル(1
−4C)アルキル、置換されていてもよいナフチル、置換されていてもよい5員
または6員ヘテロアリールであり; ARは、更に、置換されていてもよい5/6または6/6二環式ヘテロアリー
ル環系であって、二環式系を含む環のどちらかの原子によって結合していてよい
二環式ヘテロアリール環系であり、その単環式および二環式両方のヘテロアリー
ル環系は、環炭素原子によって結合し、(部分)水素化されていてよく; CYは、 (i)シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニルま
たはシクロヘキセニル環; (ii)5員または6員ヘテロアリール、5員または6員ヘテロアリールオキシ
、5員または6員ヘテロアリール−S(O)q−、5員または6員ヘテロアリー
ルアミノ[およびその(部分)水素化型];および (iii)5/6または6/6二環式ヘテロアリール、5/6または6/6二環
式ヘテロアリールオキシ、5/6または6/6二環式ヘテロアリール−S(O) q −、5/6または6/6二環式ヘテロアリールアミノ[およびその(部分)水
素化型] より選択され;ここにおいて、 qは、0、1または2であり、前述のCY中の環系はいずれも、ハロ、(1−
4C)アルキル[CYが、(i)のシクロアルキルまたはシクロアルケニル環で
ある場合、一つの原子に1対の二置換を含む]、アシル、オキソおよびニトロ−
(1−4C)アルキルより独立して選択される最大3個までの置換基によって置
換されていてもよい] によって規定される式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは
in vivo 加水分解性エステルを提供する。
【0046】 正確には、ホスホノは−P(O)(OH)2であり;(1−4C)アルコキシ
(ヒドロキシ)ホスホリルは、−O−P(O)(OH)2のモノ(1−4C)ア
ルコキシ誘導体であり;そしてジ(1−4C)アルコキシホスホリルは、−O−
P(O)(OH)2のジ(1−4C)アルコキシ誘導体である。
【0047】 式(IP)のこの実施態様において、‘5員または6員ヘテロアリール’およ
び‘ヘテロアリール(単環式)環’は、(特に断らない限り)環原子の1個、2
個または3個が、窒素、酸素および硫黄より選択される5員または6員ヘテロア
リール環を意味する。特に断らない限り、このような環は充分に芳香族である。
5員または6員ヘテロアリール環系の具体的な例は、フラン、ピロール、ピラゾ
ール、イミダゾール、トリアゾール、ピリミジン、ピリダジン、ピリジン、イソ
オキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾールおよびチオフェンで
ある。
【0048】 式(IP)のこの実施態様において、‘5/6または6/6二環式ヘテロアリ
ール環系’および‘ヘテロアリール(二環式)環’は、窒素、酸素および硫黄よ
り選択される1〜4個のヘテロ原子を含有する二環式環系である、5員環かまた
はもう一つの6員環に縮合した6員環を含む芳香族二環式環系を意味する。特に
断らない限り、このような環は充分に芳香族である。5/6および6/6二環式
環系の具体的な例は、インドール、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、ベンゾ
チオフェン、ベンゾイソチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾ
ール、ピリドイミダゾール、ピリミドイミダゾール、キノリン、キノキサリン、
キナゾリン、フタラジン、シンノリン8cinnoline)およびナフチリジ
ン(naphthyridine)である。
【0049】 R14p、R15p、RiおよびAR中のアルキル基、フェニル基(およびフェニル
含有残基)およびナフチル基並びにヘテロアリール(単環式または二環式)環中
の環炭素原子に関する具体的な任意の置換基には、ハロ、(1−4C)アルキル
、ヒドロキシ、ニトロ、カルバモイル、(1−4C)アルキルカルバモイル、ジ
((1−4C)アルキル)カルバモイル、シアノ、トリフルオロメチル、トリフ
ルオロメトキシ、アミノ、(1−4C)アルキルアミノ、ジ((1−4C)アル
キル)アミノ、(1−4C)アルキルS(O)q−(qは、0、1または2であ
る)、カルボキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル、(2−4C)アルケニ
ル、(2−4C)アルキニル、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルコ
キシ、(1−4C)アルキルS(O)2アミノ、(1−4C)アルカノイルアミ
ノ、ベンゾイルアミノ、ベンゾイル、フェニル(ハロ、(1−4C)アルコキシ
またはシアノより選択される最大3個までの置換基によって置換されていてもよ
い)、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピリミジ
ン、ピリダジン、ピリジン、イソオキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール
、チアゾール、チオフェン、ヒドロキシイミノ(1−4C)アルキル、(1−4
C)アルコキシイミノ(1−4C)アルキル、ヒドロキシ(1−4C)アルキル
、ハロ(1−4C)アルキル、ニトロ(1−4C)アルキル、アミノ(1−4C
)アルキル、シアノ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカンスルホンアミ
ド、アミノスルホニル、(1−4C)アルキルアミノスルホニルおよびジ((1
−4C)アルキル)アミノスルホニルが含まれる。R14p、RiおよびAR中の
フェニル基およびナフチル基並びにヘテロアリール(単環式または二環式)環は
、環炭素原子上に、上の具体的な任意の置換基リストより独立して選択される置
換基で一または二置換されていてもよい。
【0050】 本明細書中において、‘アルキル’という用語は、直鎖および分岐状の構造を
含む。例えば、(1−6C)アルキルには、プロピル、イソプロピルおよび ter
t−ブチルが含まれる。しかしながら、“プロピル”のような個々のアルキル基
の意味は、直鎖型だけを特定し、“イソプロピル”のような個々の分岐状鎖アル
キル基の意味は、分岐状鎖型だけを特定している。同様の慣例が他の基に当ては
まり、例えば、ハロ(1−4C)アルキルには、1−ブロモエチルおよび2−ブ
ロモエチルが含まれる。
【0051】 次に、本明細書中で論及されるいくつかの置換基および基の具体的な且つ好適
な意味を示す。これら意味は、該当する場合、前にまたは以下に開示される定義
および実施態様のいずれにも用いることができる。
【0052】 (1−4C)アルキルおよび(1−5C)アルキルの例には、メチル、エチル
、およびプロピルおよびイソプロピルが含まれ; (1−6C)アルキルの例には、メチル、エチル、イソプロピル、ペンチルお
よびヘキシルが含まれ; (1−10C)アルキルの例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル
、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチルおよびノニルが含まれ; (1−4C)アルカノイルアミノ−(1−4C)アルキルの例には、ホルムア
ミドメチル、アセトアミドメチルおよびアセトアミドエチルが含まれ; ヒドロキシ(1−4C)アルキルおよびヒドロキシ(1−6C)アルキルの例
には、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチルおよび
3−ヒドロキシプロピルが含まれ; (1−4C)アルコキシカルボニルの例には、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニルおよびプロポキシカルボニルが含まれ; 2−((1−4C)アルコキシカルボニル)エテニルの例には、2−(メトキ
シカルボニル)エテニルおよび2−(エトキシカルボニル)エテニルが含まれ; 2−シアノ−2−((1−4C)アルキル)エテニルの例には、2−シアノ−
2−メチルエテニルおよび2−シアノ−2−エチルエテニルが含まれ; 2−ニトロ−2−((1−4C)アルキル)エテニルの例には、2−ニトロ−
2−メチルエテニルおよび2−ニトロ−2−エチルエテニルが含まれ; 2−((1−4C)アルキルアミノカルボニル)エテニルの例には、2−(メ
チルアミノカルボニル)エテニルおよび2−(エチルアミノカルボニル)エテニ
ルが含まれ; (2−4C)アルケニルの例には、アリルおよびビニルが含まれ; (2−4C)アルキニルの例には、エチニルおよび2−プロピニルが含まれ; (1−4C)アルカノイルの例には、ホルミル、アセチルおよびプロピオニル
が含まれ; (1−4C)アルコキシの例には、メトキシ、エトキシおよびプロポキシが含
まれ; (1−6C)アルコキシおよび(1−10C)アルコキシの例には、メトキシ
、エトキシ、プロポキシおよびペントキシが含まれ; (1−4C)アルキルチオの例には、メチルチオおよびエチルチオが含まれ; (1−4C)アルキルアミノの例には、メチルアミノ、エチルアミノおよびプ
ロピルアミノが含まれ; ジ((1−4C)アルキル)アミノの例には、ジメチルアミノ、N−エチル−
N−メチルアミノ、ジエチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノおよびジ
プロピルアミノが含まれ; ハロ基の例には、フルオロ、クロロおよびブロモが含まれ; (1−4C)アルキルスルホニルの例には、メチルスルホニルおよびエチルス
ルホニルが含まれ; (1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシおよび(1−6C)アルコ
キシ−(1−6C)アルコキシの例には、メトキシメトキシ、2−メトキシエト
キシ、2−エトキシエトキシおよび3−メトキシプロポキシが含まれ; (1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシ
の例には、2−(メトキシメトキシ)エトキシ、2−(2−メトキシエトキシ)
エトキシ、3−(2−メトキシエトキシ)プロポキシおよび2−(2−エトキシ
エトキシ)エトキシが含まれ; (1−4C)アルキルS(O)2アミノの例には、メチルスルホニルアミノお
よびエチルスルホニルアミノが含まれ; (1−4C)アルカノイルアミノおよび(1−6C)アルカノイルアミノの
例には、ホルムアミド、アセトアミドおよびプロピオニルアミノが含まれ; (1−4C)アルコキシカルボニルアミノの例には、メトキシカルボニルアミ
ノおよびエトキシカルボニルアミノが含まれ; N−(1−4C)アルキル−N−(1−6C)アルカノイルアミノの例には、
N−メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミドおよびN−メチルプロピオン
アミドが含まれ; (1−4C)アルキルS(O)pNH−(但し、pは1または2である)の例
には、メチルスルフィニルアミノ、メチルスルホニルアミノ、エチルスルフィニ
ルアミノおよびエチルスルホニルアミノが含まれ; (1−4C)アルキルS(O)p((1−4C)アルキル)N−(但し、pは
1または2である)の例には、メチルスルフィニルメチルアミノ、メチルスルホ
ニルメチルアミノ、2−(エチルスルフィニル)エチルアミノおよび2−(エチ
ルスルホニル)エチルアミノが含まれ; フルオロ(1−4C)アルキルS(O)pNH−(但し、pは1または2であ
る)の例には、トリフルオロメチルスルフィニルアミノおよびトリフルオロメチ
ルスルホニルアミノが含まれ; フルオロ(1−4C)アルキルS(O)p((1−4C)アルキル)N−(但
し、pは1または2である)の例には、トリフルオロメチルスルフィニルメチル
アミノおよびトリフルオロメチルスルホニルメチルアミノが含まれ; (1−4C)アルコキシ(ヒドロキシ)ホスホリルの例には、メトキシ(ヒド
ロキシ)ホスホリルおよびエトキシ(ヒドロキシ)ホスホリルが含まれ; ジ(1−4C)アルコキシホスホリルの例には、ジメトキシホスホリル、ジエ
トキシホスホリルおよびエトキシ(メトキシ)ホスホリルが含まれ; (1−4C)アルキルS(O)q−(但し、qは0、1または2である)の例
には、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メ
チルスルホニルおよびエチルスルホニルが含まれ; フェニルS(O)q−およびナフチルS(O)q−(但し、qは0、1または2
である)の例は、それぞれ、フェニルチオ、フェニルスルフィニル、フェニルス
ルホニルおよびナフチルチオ、ナフチルスルフィニルおよびナフチルスルホニル
であり; ベンジルオキシ−(1−4C)アルキルの例には、ベンジルオキシメチルおよ
びベンジルオキシエチルが含まれ; (3−4C)アルキレン鎖は、トリメチレンまたはテトラメチレンであり; (1−6C)アルコキシ−(1−6C)アルキルの例には、メトキシメチル、
エトキシメチルおよび2−メトキシエチルが含まれ; ヒドロキシ−(2−6C)アルコキシの例には、2−ヒドロキシエトキシおよ
び3−ヒドロキシプロポキシが含まれ; (1−4C)アルキルアミノ−(2−6C)アルコキシの例には、2−メチル
アミノエトキシおよび2−エチルアミノエトキシが含まれ; ジ(1−4C)アルキルアミノ−(2−6C)アルコキシの例には、2−ジメ
チルアミノエトキシおよび2−ジエチルアミノエトキシが含まれ; フェニル(1−4C)アルキルの例には、ベンジルおよびフェネチルが含まれ
; (1−4C)アルキルカルバモイルの例には、メチルカルバモイルおよびエチ
ルカルバモイルが含まれ; ジ((1−4C)アルキル)カルバモイルの例には、ジ(メチル)カルバモイ
ルおよびジ(エチル)カルバモイルが含まれ; ヒドロキシイミノ(1−4C)アルキルの例には、ヒドロキシイミノメチル、
2−(ヒドロキシイミノ)エチルおよび1−(ヒドロキシイミノ)エチルが含ま
れ; (1−4C)アルコキシイミノ−(1−4C)アルキルの例には、メトキシイ
ミノメチル、エトキシイミノメチル、1−(メトキシイミノ)エチルおよび2−
(メトキシイミノ)エチルが含まれ; ハロ(1−4C)アルキルの例には、ハロメチル、1−ハロエチル、2−ハロ
エチルおよび3−ハロプロピルが含まれ; ニトロ(1−4C)アルキルの例には、ニトロメチル、1−ニトロエチル、2
−ニトロエチルおよび3−ニトロプロピルが含まれ; アミノ(1−4C)アルキルの例には、アミノメチル、1−アミノエチル、2
−アミノエチルおよび3−アミノプロピルが含まれ; シアノ(1−4C)アルキルの例には、シアノメチル、1−シアノエチル、2
−シアノエチルおよび3−シアノプロピルが含まれ; (1−4C)アルカンスルホンアミドの例には、メタンスルホンアミドおよ
びエタンスルホンアミドが含まれ; (1−4C)アルキルアミノスルホニルの例には、メチルアミノスルホニル
およびエチルアミノスルホニルが含まれ; ジ(1−4C)アルキルアミノスルホニルの例には、ジメチルアミノスルホニ
ル、ジエチルアミノスルホニルおよびN−メチル−N−エチルアミノスルホニル
が含まれ; (1−4C)アルカンスルホニルオキシの例には、メチルスルホニルオキシ
、エチルスルホニルオキシおよびプロピルスルホニルオキシが含まれ; (1−4C)アルカノイルオキシの例には、アセトキシが含まれ; (1−4C)アルキルアミノカルボニルの例には、メチルアミノカルボニル
およびエチルアミノカルボニルが含まれ; ジ((1−4C)アルキル)アミノカルボニルの例には、ジメチルアミノカル
ボニルおよびジエチルアミノカルボニルが含まれ; (3−8C)シクロアルキルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれ; (4−7C)シクロアルキルの例には、シクロブチル、シクロペンチルおよび
シクロヘキシルが含まれ; ジ(N−(1−4C)アルキル)アミノメチルイミノの例には、ジメチルアミ
ノメチルイミノおよびジエチルアミノメチルイミノが含まれる。
【0053】 AR2の具体的な意味には、例えば、1個のヘテロ原子を含有するAR2に関
して、フラン、ピロール、チオフェン;1〜4個のN原子を含有するAR2に関
して、ピラゾール、イミダゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジ
ン、1,2,3−および1,2,4−トリアゾール、およびテトラゾール;1個
のN原子および1個のO原子を含有するAR2に関して、オキサゾール、イソオ
キサゾールおよびオキサジン;1個のN原子および1個のS原子を含有するAR
2に関して、チアゾールおよびイソチアゾール;2個のN原子および1個のS原
子を含有するAR2に関して、1,2,4−および1,3,4−チアジアゾール
、がそれぞれ含まれる。
【0054】 AR2aの具体的な例には、例えば、ジヒドロピロール(特に、2,5−ジヒ
ドロピロール−4−イル)およびテトラヒドロピリジン(特に、1,2,5,6
−テトラヒドロピリド−4−イル)が含まれる。
【0055】 AR2bの具体的な例には、例えば、テトラヒドロフラン、ピロリジン、モル
ホリン(好ましくは、モルホリノ)、チオモルホリン(好ましくは、チオモルホ
リノ)、ピペラジン(好ましくは、ピペラジノ)、イミダゾリンおよびピペリジ
ン、1,3−ジオキソラン−4−イル、1,3−ジオキサン−4−イル、1,3
−ジオキサン−5−イルおよび1,4−ジオキサン−2−イルが含まれる。
【0056】 AR3の具体的な意味には、例えば、1個の窒素原子および、場合により、酸
素、硫黄および窒素より選択される1〜3個の追加のヘテロ原子を含有する5員
または6員ヘテロアリール環を含有する二環式ベンゾ縮合系が含まれる。このよ
うな環系の具体的な例には、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベ
ンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾオキサゾ
ール、ベンゾイソオキサゾール、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラ
ジンおよびシンノリンが含まれる。
【0057】 AR3の他の具体的な例には、両方の環中にヘテロ原子を含有する5/5、5
/6および6/6二環式環系が含まれる。このような環系の具体的な例には、例
えば、プリンおよびナフチリジンが含まれる。
【0058】 AR3の更に別の具体的な例には、少なくとも1個の橋頭窒素および、場合に
より、酸素、硫黄および窒素より選択される追加の1〜3個のヘテロ原子を含む
二環式ヘテロアリール環系が含まれる。このような環系の具体的な例には、例え
ば、3H−ピロロ[1,2−a]ピロール、ピロロ[2,1−b]チアゾール、
1H−イミダゾ[1,2−a]ピロール、1H−イミダゾ[1,2−a]イミダ
ゾール、1H,3H−ピロロ[1,2−c]オキサゾール、1H−イミダゾ[1
,5−a]ピロール、ピロロ[1,2−b]イソオキサゾール、イミダゾ[5,
1−b]チアゾール、イミダゾ[2,1−b]チアゾール、インドリジン、イミ
ダゾ[1,2−a]ピリジン、イミダゾ[1,5−a]ピリジン、ピラゾロ[1
,5−a]ピリジン、ピロロ[1,2−b]ピリダジン、ピロロ[1,2−c]
ピリミジン、ピロロ[1,2−a]ピラジン、ピロロ[1,2−a]ピリミジン
、ピリド[2,1−c]−s−トリアゾール、s−トリアゾール[1,5−a]
ピリジン、イミダゾ[1,2−c]ピリミジン、イミダゾ[1,2−a]ピラジ
ン、イミダゾ[1,2−a]ピリミジン、イミダゾ[1,5−a]ピラジン、イ
ミダゾ[1,5−a]ピリミジン、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン、s−ト
リアゾロ[4,3−a]ピリミジン、イミダゾ[5,1−b]オキサゾールおよ
びイミダゾ[2,1−b]オキサゾールが含まれる。このような環系の他の具体
的な例には、例えば、[1H]−ピロロ[2,1−c]オキサジン、[3H]−
オキサゾロ[3,4−a]ピリジン、[6H]−ピロロ[2,1−c]オキサジ
ンおよびピリド[2,1−c][1,4]オキサジンが含まれる。5/5二環式
環系の他の具体的な例は、イミダゾオキサゾールまたはイミダゾチアゾール、特
に、イミダゾ[5,1−b]チアゾール、イミダゾ[2,1−b]チアゾール、
イミダゾ[5,1−b]オキサゾールまたはイミダゾ[2,1−b]オキサゾー
ルである。
【0059】 AR3aおよびAR3bの具体的な例には、例えば、インドリン、1,3,4
,6,9,9a−ヘキサヒドロピリド[2,1−c][1,4]オキサジン−8
−イル、1,2,3,5,8,8a−ヘキサヒドロイミダゾ[1,5−a]ピリ
ミジン−7−イル、1,5,8,8a−テトラヒドロオキサゾロ[3,4−a]
ピリジン−7−イル、1,5,6,7,8,8a−ヘキサヒドロオキサゾロ[3
,4−a]ピリジン−7−イル、(7aS)[3H,5H]−1,7a−ジヒド
ロピロロ[1,2−c]オキサゾール−6−イル、(7aS)[5H]−1,2
,3,7a−テトラヒドロピロロ[1,2−c]イミダゾール−6−イル、(7
aR)[3H,5H]−1,7a−ジヒドロピロロ[1,2−c]オキサゾール
−6−イル、[3H,5H]−ピロロ[1,2−c]オキサゾール−6−イル、
[5H]−2,3−ジヒドロピロロ[1,2−c]イミダゾール−6−イル、[
3H,5H]−ピロロ[1,2−c]チアゾール−6−イル、[3H,5H]−
1,7a−ジヒドロピロロ[1,2−c]チアゾール−6−イル、[5H]−ピ
ロロ[1,2−c]イミダゾール−6−イル、[1H]−3,4,8,8a−テ
トラヒドロピロロ[2,1−c]オキサジン−7−イル、[3H]−1,5,8
,8a−テトラヒドロオキサゾロ[3,4−a]ピリド−7−イル、[3H]−
5,8−ジヒドロオキサゾロ[3,4−a]ピリド−7−イルおよび5,8−ジ
ヒドロイミダゾ[1,5−a]ピリド−7−イルが含まれる。
【0060】 AR4の具体的な例には、例えば、ピロロ[a]キノリン、2,3−ピロロイ
ソキノリン、ピロロ[a]イソキノリン、1H−ピロロ[1,2−a]ベンゾイ
ミダゾール、9H−イミダゾ[1,2−a]インドール、5H−イミダゾ[2,
1−a]イソインドール、1H−イミダゾ[3,4−a]インドール、イミダゾ
[1,2−a]キノリン、イミダゾ[2,1−a]イソキノリン、イミダゾ[1
,5−a]キノリンおよびイミダゾ[5,1−a]イソキノリンが含まれる。
【0061】 用いられる命名法は、例えば、“Heterocyclic Compounds(Systems with bri
dgehead nitrogen),W.L.Mosby(Interscience Publishers Inc., ニューヨー
ク),1961,1部および2部に見出されるものである。
【0062】 任意の置換基が挙げられている場合、このような置換は、特に断らない限り、
一つの原子に1対の二置換でないのが好ましい。他に記載がない場合、特定の基
に適した任意の置換基は、本明細書中の同様の基について述べられている通りで
ある。
【0063】 AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4
、AR4a、CY1およびCY2上の適当な置換基は、(利用可能な炭素原子上
の)(1−4C)アルキル{ヒドロキシ、トリフルオロメチル、(1−4C)ア
ルキルS(O)q−(qは、0、1または2である)(この最後の置換基は、好
ましくは、AR1上のみ)、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ
カルボニル、シアノ、ニトロ、(1−4C)アルカノイルアミノ、−CONRv
Rwまたは−NRvRwより独立して選択される(好ましくは1個の)置換基に
よって置換されていてもよい}、トリフルオロメチル、ヒドロキシ、ハロ、ニト
ロ、シアノ、チオール、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイルオ
キシ、ジメチルアミノメチレンアミノカルボニル、ジ(N−(1−4C)アルキ
ル)アミノメチルイミノ、カルボキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル、(
1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルキルSO2アミノ、(2−4C)ア
ルケニル{カルボキシまたは(1−4C)アルコキシカルボニルによって置換さ
れていてもよい}、(2−4C)アルキニル、(1−4C)アルカノイルアミノ
、オキソ(=O)、チオキソ(=S)、(1−4C)アルカノイルアミノ{その
(1−4C)アルカノイル基は、ヒドロキシによって置換されていてもよい}、
(1−4C)アルキルS(O)q−(qは、0、1または2である){その(1
−4C)アルキル基は、シアノ、ヒドロキシおよび(1−4C)アルコキシより
独立して選択される1個またはそれ以上の置換基によって置換されていてもよい
}、−CONRvRwまたは−NRvRw[式中、Rvは水素または(1−4C
)アルキルであり;Rwは水素または(1−4C)アルキルである]より独立し
て選択される最大3個までの置換基である。
【0064】 AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4
、AR4a、CY1およびCY2上の(利用可能な炭素原子上の)、更には、ア
ルキル基上の(特に断らない限り)更に別の適当な置換基は、トリフルオロメト
キシ、ベンゾイルアミノ、ベンゾイル、フェニル{ハロ、(1−4C)アルコキ
シまたはシアノより独立して選択される最大3個までの置換基によって置換され
ていてもよい}、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール
、ピリミジン、ピリダジン、ピリジン、イソオキサゾール、オキサゾール、イソ
チアゾール、チアゾール、チオフェン、ヒドロキシイミノ(1−4C)アルキル
、(1−4C)アルコキシイミノ(1−4C)アルキル、ハロ(1−4C)アル
キル、(1−4C)アルカンスルホンアミド、−SO2NRvRw[式中、Rv
は水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは水素または(1−4C)アル
キルである]より独立して選択される最大3個までの置換基である。
【0065】 AR2b上の1,3−ジオキソラン−4−イル、1,3−ジオキサン−4−イ
ル、1,3−ジオキサン−5−イルまたは1,4−ジオキサン−2−イルとして
好ましい任意の置換基は、(1−4C)アルキル(一つの原子に1対の二置換を
含む)、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルチオ、アセトアミド、
(1−4C)アルカノイル、シアノ、トリフルオロメチルおよびフェニルより独
立して選択される置換基による一または二置換である。
【0066】 CY1およびCY2上の好ましい任意の置換基は、(1−4C)アルキル(一
つの原子に1対の二置換を含む)、ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、(1
−4C)アルキルチオ、アセトアミド、(1−4C)アルカノイル、シアノおよ
びトリフルオロメチルより独立して選択される置換基による一または二置換であ
る。
【0067】 AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、AR4およびA
R4a上の適当な置換基は、(このような置換が第四級化を生じない場合、利用
可能な炭素原子上の)(1−4C)アルキル、(1−4C)アルカノイル{その
(1−4C)アルキル基および(1−4C)アルカノイル基は、シアノ、ヒドロ
キシ、ニトロ、トリフルオロメチル、(1−4C)アルキルS(O)q−(qは
、0、1または2である)、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ
カルボニル、(1−4C)アルカノイルアミノ、−CONRvRwまたは−NR
vRw[式中、Rvは水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは水素また
は(1−4C)アルキルである]より独立して選択される(好ましくは1個の)
置換基によって置換されていてもよい}、(2−4C)アルケニル、(2−4C
)アルキニル、(1−4C)アルコキシカルボニルまたはオキソ(N−オキシド
を形成する)である。
【0068】 適当な薬学的に許容しうる塩には、メタンスルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩
、クエン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩および(あまり好ましくないが)臭化水
素酸塩のような酸付加塩が含まれる。更に適当なのは、リン酸および硫酸を用い
て形成される塩である。もう一つの態様において、適当な塩は、アルカリ金属塩
、例えば、ナトリウム、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウムまたはマグネ
シウム、有機アミン塩、例えば、トリエチルアミン、モルホリン、N−メチルピ
ペリジン、N−エチルピペリジン、プロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジ
ベンジルエチルアミン、トリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、N−メチル
d−グルカミン、およびリシンのようなアミノ酸などの塩基塩である。荷電官能
基の数および陽イオンまたは陰イオンの原子価によって、2個以上の陽イオンま
たは陰イオンが存在してよい。好ましい薬学的に許容しうる塩は、ナトリウム塩
である。
【0069】 しかしながら、製造中の塩の単離を容易にするために、選択された溶媒中にあ
まり可溶性でない塩は、薬学的に許容しうるにせよしえないにせよ、好適である
といってよい。
【0070】 式(I)の化合物は、ヒトまたは動物の体内で分解されて式(I)の化合物を
生じるプロドラッグの形で投与することができる。プロドラッグは、親化合物の
物理的および/または薬動学的プロフィールを変化させるまたは改善するように
用いることができ、その親化合物が、プロドラッグを形成するように誘導体化さ
れうる適当な基または置換基を含有する場合に形成されうる。プロドラッグの例
には、式(I)の化合物の in vivo 加水分解性エステルまたはその薬学的に許
容しうる塩が含まれる。
【0071】 当該技術分野において、様々な形のプロドラッグが知られており、例えば、 (a)Design of Prodrugs, H.Bundgaard 監修(エルゼビル,1985)および M
ethods in Enzymology, 42巻,309-396頁,K.Widder ら監修(Academic Press,
1985); (b)A Textbook of Drug Design and Development, Krogsgaard-Larsen お
よび H. Bundgaard 監修,5章,H. Bundgaard による“Design and Applicatio
n of Prodrugs”, 113-191頁(1991) ; (c)H. Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews, 8,1-38(1992); (d)H. Bundgaard ら,Journal of Pharmaceutical Sciences, 77,285(1988
);および (e)N.Kakeya ら,Chem Pharm Bull, 32,692(1984) を参照されたい。
【0072】 カルボキシ基またはヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物の in vivo 加
水分解性エステルまたはその薬学的に許容しうる塩は、例えば、ヒトまたは動物
の体内で加水分解されて、元の酸またはアルコールを生じる薬学的に許容しうる
エステルである。カルボキシに関して適当な薬学的に許容しうるエステルには、
(1−6C)アルコキシメチルエステル、例えば、メトキシメチルエステル;(
1−6C)アルカノイルオキシメチルエステル、例えば、ピバロイルオキシメチ
ルエステル、フタリジルエステル;(3−8C)シクロアルコキシカルボニルオ
キシ(1−6C)アルキルエステル、例えば、1−シクロヘキシルカルボニルオ
キシエチルエステル;1,3−ジオキソラン−2−オニルメチルエステル、例え
ば、5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチルエステル;および(1
−6C)アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば、1−メトキシカ
ルボニルオキシエチルエステルが含まれ、それらは、本発明の化合物中のいずれ
のカルボキシ基でも形成されうる。
【0073】 1個または複数のヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物の in vivo 加水
分解性エステルまたはその薬学的に許容しうる塩には、リン酸エステル(アミド
リン酸環状エステルを含めた)のような無機エステルおよびα−アシルオキシア
ルキルエーテル並びにエステル分解の in vivo 加水分解の結果として1個また
は複数の親ヒドロキシ基を生じる関連化合物が含まれる。α−アシルオキシアル
キルエーテルの例には、アセトキシメトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニ
ルオキシメトキシが含まれる。ヒドロキシに関する in vivo 加水分解性エステ
ル形成基の選択肢には、(1−10C)アルカノイル、ベンゾイル、フェニルア
セチル、および置換ベンゾイルおよび置換フェニルアセチル、(1−10C)ア
ルコキシカルボニル(アルキルカーボネートエステルを生じる)、ジ(1−4C
)アルキルカルバモイルおよびN−(ジ(1−4C)アルキルアミノエチル)−
N−(1−4C)アルキルカルバモイル(カルバメートを生じる)、ジ(1−4
C)アルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルが含まれる。ベンゾイル
上の置換基の例には、クロロメチルまたはアミノメチル、(1−4C)アルキル
アミノメチルおよびジ(1−4C)アルキルアミノメチル、およびメチレン結合
基によって環窒素原子からベンゾイル環の3位または4位に結合したモルホリノ
またはピペラジノが含まれる。
【0074】 式(I)の化合物のいくつか適当な in vivo 加水分解性エステルは、本明細
書中に挙げられる定義中に記載されており、例えば、定義(Rc2d)によって
記載のエステル、および(Rc2c)中のいくつかの基である。式(I)の化合
物の適当な in vivo 加水分解性エステルは、次のように記載される。例えば、
1,2−ジオールは、次の式(PD1)の環状エステルまたは式(PD2)のピ
ロリン酸塩を形成するように環状化されうる。
【0075】
【化24】
【0076】 特に興味深いのは、1,2−ジオールが、(TC4)中の窒素原子によって生
じる式Rcの置換基中のカルボニル基に結合した(1−4C)アルキル鎖上にあ
る場合のこのような環化されたプロドラッグである。(PD1)および(PD2
)中の1個または複数のHO基が、(1−4C)アルキル、フェニルまたはベン
ジルによって保護されている式(I)の化合物のエステルは、このようなプロド
ラッグの製造に有用な中間体である。
【0077】 更に別の in vivo 加水分解性エステルには、アミドリン酸エステル、そして
更に、遊離ヒドロキシ基が全て、独立して、式(PD3)
【0078】
【化25】
【0079】 を有するホスホリル(npdは1である)またはホスフィリル(npdは0であ
る)エステルを形成している式(I)の化合物が含まれる。 このようなエステルの製造に有用な中間体には、(PD3)中の−OH基のど
ちらかまたは両方が、独立して、(1−4C)アルキル(このような化合物は、
それらだけでも興味深い化合物である)、フェニルまたはフェニル−(1−4C
)アルキル(このようなフェニル基は、(1−4C)アルキル、ニトロ、ハロお
よび(1−4C)アルコキシより独立して選択される1個または2個の基で置換
されていてもよい)によって保護されている式(PD3)の1個または複数の基
を含有する化合物が含まれる。
【0080】 したがって、(PD1)、(PD2)および(PD3)のような基を含有する
プロドラッグは、1個または複数の適当なヒドロキシ基を含有する式(I)の化
合物と、適当に保護されたリン酸化剤(例えば、クロロまたはジアルキルアミノ
脱離基を含有する)との反応後、酸化(必要ならば)および脱保護を行うことに
よって製造することができる。
【0081】 式(I)の化合物が多数の遊離ヒドロキシ基を含有する場合、プロドラッグ官
能基に変換されないそれら基は、(例えば、t−ブチルジメチルシリル基を用い
て)保護された後、脱保護されてもよい。更に、酵素的方法を用いて、アルコー
ル官能基を選択的にリン酸化するまたは脱リン酸することができる。
【0082】 他の興味深い in vivo 加水分解性エステルには、例えば、Rcが、例えば、
14C(O)O(1−6C)アルキル−CO−(式中、R14は、例えば、ベンジ
ルオキシ−(1−4C)アルキルまたはフェニルである)によって規定されるも
のが含まれる。このようなエステル中のフェニル基上の適当な置換基には、例え
ば、4−(1−4C)ピペラジノ−(1−4C)アルキル、ピペラジノ−(1−
4C)アルキルおよびモルホリノ−(1−4C)アルキルが含まれる。
【0083】 in vivo 加水分解性エステルの薬学的に許容しうる塩が形成されうる場合、こ
れは、慣用的な技法によって行われる。したがって、例えば、式(PD1)、(
PD2)および/または(PD3)の基を含有する化合物を(部分的にまたは完
全に)イオン化して、適当な多数の対イオンと一緒に塩を形成することができる
。したがって、例として、式(I)の化合物の in vivo 加水分解性エステルプ
ロドラッグが2個の(PD3)基を含有する場合、その分子全体には4個のHO
−P−官能基が存在し、それぞれが適当な塩を形成することができる(すなわち
、分子全体が、例えば、一、二、三または四ナトリウム塩を形成することができ
る)。
【0084】 本発明の化合物は、オキサゾリジノン環のC−5位にキラル中心を有する。薬
学的に活性な鏡像異性体は、次の式(IA)を有する。
【0085】
【化26】
【0086】 本発明は、上記の純粋な鏡像異性体または5Rおよび5S鏡像異性体の混合物
、例えば、ラセミ混合物を含む。鏡像異性体の混合物を用いる場合、薬学的に活
性な鏡像異性体の同一量と同様の作用を得るためには、(それら鏡像異性体の比
率に依って)より多くの量が必要であろう。正確には、上記の鏡像異性体は5R
鏡像異性体である。
【0087】 更に、式(I)の若干の化合物は、他のキラル中心を有することがありうる。
本発明が、抗細菌活性を有するこのような光学異性体およびジアステレオ異性体
並びにラセミ混合物を全て包含するということは理解されるはずである。光学活
性体を製造する方法(例えば、再結晶技術によるラセミ体の分割による、キラル
合成による、酵素分割による、生物変換(biotransformation
)によるまたはクロマトグラフィー分離による)および以下に記載のように抗細
菌活性を測定する方法は、当該技術分野において周知である。
【0088】 本発明は、抗細菌活性を有する式(I)の化合物の互変異性体全てに関する。 式(I)の若干の化合物は、例えば、水和した形のように、溶媒和の形でも非
溶媒和の形でも存在しうるということも理解されるはずである。本発明が、抗細
菌活性を有するこのような溶媒和の形を全て包含するということは理解されるは
ずである。
【0089】 式(I)の若干の化合物が多形を示すことがありうるということ、および本発
明が、抗菌活性を有するこのような形を全て包含するということも理解されるは
ずである。
【0090】 前述のように、本発明者は、最も一般的に用いられる抗生物質に耐性であるこ
とが知られている微生物を含めた広範囲のグラム陽性病原体に対して充分な活性
を有する一定範囲の化合物を発見している。物理的および/または薬動学的性質
、例えば、哺乳動物ペプチダーゼ代謝への増加した安定性および好都合な毒物学
的プロフィールは、重要な特徴である。次の化合物は、特に好都合な物理的およ
び/または薬動学的性質を有するので、好適である。
【0091】 本発明の特に好ましい化合物は、Q、X、HET、Tおよび他の上述の置換基
が、前に開示される意味または次の意味のいずれか(該当する場合、前にまたは
以下に開示される定義および実施態様のいずれかに用いることができる)を有す
る式(I)または式(IP)を有する化合物またはその薬学的に許容しうる塩若
しくは in vivo 加水分解性エステルを含む。
【0092】 好ましくは、Qは、Q1、Q2、Q4、Q6およびQ9;特に、Q1、Q2お
よびQ9;より具体的には、Q1およびQ2より選択され;そして最も好ましく
は、QはQ1である。
【0093】 好ましくは、Tは、(TAf)、(TDb)または(TC);特に、群(TC
b)および(TCc);より具体的には、(TC2)、(TC3)および(TC
4);最も好ましくは、(TC5)、(TC7)または(TC9)、そして最も
具体的には、(TC5)より選択される。特に好ましいのは、Q1およびQ2、
特に、Q1中に存在する場合のTのこれらの意味それぞれである。
【0094】 他の置換基の好ましい意味(該当する場合、前にまたは以下に開示される定義
および実施態様のいずれかに用いることができる)は、 (a)好ましくは、Xは−O−である; (a1)もう一つの態様において、Xは−S−である; (a2)もう一つの実施態様において、Xは−SO−または−SO2−でもあ
りうる; (b)好ましくは、HETは、ピリジン、ピリダジンまたはピラジンであり;
より好ましくは、HETは、ピリジン−2−イル、ピリダジン−3−イルまたは
ピラジン−2−イルである; (b1)好ましくは、HETは非置換である; (c)好ましくは、Rpは水素である; (d)好ましくは、Rp1およびRp2は、独立して、水素、(1−4C)ア
ルキル、カルボキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル、ヒドロキシメチル、
(1−4C)アルコキシメチルまたはカルバモイルより選択される; (e)最も好ましくは、Rp1およびRp2は水素である; (f)好ましくは、R2およびR3の一方は水素であり、他方はフルオロである
; (g)もう一つの態様において、R2およびR3は両方ともフルオロである; (h)好ましくは、>A−B−は、式>C=CH−(すなわち、Rrは、好ま
しくは、水素である)または>N−CH2−を有する; (i)好ましくは、Dは−O−または>NRcpである; (j)好ましくは、Rcpは、AR、R13pCO−、R13pSO2−、R13pCS
−である; (k)より好ましくは、Rcpは、AR(最も好ましくは、ベンジル、ピリミ
ジル、ピリジニル、ピリダジニルまたはピラジニル)またはR13pCO−(特に
、R13pCO−)である; (l)好ましくは、ARは5員または6員ヘテロアリール;より好ましくは、
ARは、ピリジニルのような6員ヘテロアリールである; (m)AR、R14pおよびRi中のフェニルおよびヘテロアリール(単環式お
よび二環式)環系中の炭素原子に好ましい置換基には、ハロ、(1−4C)アル
キル、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、シアノ、(1−4C)アルキルS(O)p
−および(1−4C)アルコキシが含まれる; (n)好ましくは、AR、R14pおよびRi中の置換されていてもよい環系は
非置換である; (n1)もう一つの実施態様において、実施態様(IP)の(PC)中のR13 p の定義中、1,3−ジオキソラン−4−イルおよび1,4−ジオキサン−2−
イルは除外される; (o)好ましくは、R13pは、(1−4C)アルコキシカルボニル、ヒドロキ
シ(1−4C)アルキル、(1−4C)アルキル(1個または2個のヒドロキシ
基で、または(1−4C)アルカノイル基で置換されていてもよい)、(1−4
C)アルキルアミノ、ジメチルアミノ(1−4C)アルキル、(1−4C)アル
コキシメチル、(1−4C)アルカノイルメチル、(1−4C)アルカノイルオ
キシ(1−4C)アルキル、(1−5C)アルコキシまたは2−シアノエチルで
ある; (p)より好ましくは、R13pは、1,2−ジヒドロキシエチル、1,3−ジ
ヒドロキシプロプ−2−イル、1,2,3−トリヒドロキシプロプ−1−イル、
メトキシカルボニル、ヒドロキシメチル、メチル、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノメチル、メトキシメチル、アセトキシメチル、メトキシ、メチルチオ、ナフチ
ル、tert−ブトキシまたは2−シアノエチルである; (p1)なおより好ましくは、R13pは、1,2−ジヒドロキシエチル、1,
3−ジヒドロキシプロプ−2−イルまたは1,2,3−トリヒドロキシプロプ−
1−イルである; (q)R14p中の(1−10C)アルキルに好ましい任意の置換基は、ヒドロ
キシ、シアノ、アミノ、(1−4C)アルキルアミノ、ジ((1−4C)アルキ
ル)アミノ、(1−4C)アルキルS(O)p−(但し、pは1または2である
)、カルボキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−4C)アルコキシ
、ピペラジノまたはモルホリノである; (r)R15p中の(1−6C)アルキルに好ましい任意の置換基は、ヒドロキ
シ、(1−4C)アルコキシ、シアノ、アミノ、(1−4C)アルキルアミノ、
ジ((1−2C)アルキル)アミノ、(1−4C)アルキルS(O)p−(但し
、pは1または2である)である; (s)好ましくは、R14p中の5員または6員ヘテロアリールは、ピリジニル
またはイミダゾール−1−イルである; (t)好ましくは、R15pは(1−6C)アルキル;最も好ましくは、R15p
、tert−ブチルまたはメチルである; (u)好ましくは、R17pはシアノまたはフルオロである; (v)好ましくは、R16pは水素である; (w)好ましくは、CYは、ナフトキシ、特に、ナフト−1−オキシまたはナ
フト−2−オキシである。
【0095】 式(IP)の化合物中の置換基について好ましい意味が与えられる場合、式(
I)の化合物中の該当する置換基は、同様の好ましい意味を有する(したがって
、例えば、式(I)中のR13およびRcは、式(IP)中のRcpおよびR13p
と一致し、基DおよびGについても同様である)。式(I)の化合物に関して、
Rcの好ましい意味は、群(Rc2)中のものである。式(IP)の化合物に関
して上に挙げられるR13pの好ましい意味は、式(I)の化合物中のR13の好ま
しい意味でもある。(Rc2c)の定義中、AR2およびAR3含有基のAR2
a変型、AR2b変型、AR3a変型およびAR3b変型は、好ましくは、除外
される。
【0096】 本発明の特に好ましい化合物は、式(IB)
【0097】
【化27】
【0098】 (式中、HETは、ピリジン−2−イルまたはピラジン−2−イル(特に、ピリ
ジン−2−イル)であり; R2およびR3は、独立して、水素またはフルオロであり;そして Rp1およびRp2は、独立して、水素、ヒドロキシ、ブロモ、(1−4C)
アルキル、カルボキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル、ヒドロキシメチル
、(1−4C)アルコキシメチルまたはカルバモイルである) を有する;またはその薬学的に許容しうる塩である。
【0099】 本発明の更に別の特に好ましい化合物は、HETが、ピリジン−2−イルまた
はピラジン−2−イル(特に、ピリジン−2−イル)であり; R2およびR3が、独立して、水素またはフルオロであり;そして Rp1およびRp2が、独立して、水素、AR−オキシメチルまたはAR−チ
オメチル(但し、ARは、フェニル、フェニル−(1−4C)アルキル、ナフチ
ル、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピリミジン
、ピリダジン、ピリジン、イソオキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、
チアゾールまたはチオフェンである)である式(IB)を有する;またはその薬
学的に許容しうる塩である。
【0100】 上の式(IB)を有する本発明の特に好ましい化合物の内、特に好ましい化合
物は、Rp1およびRp2が水素であるものであり、特に好適である。 更に、本発明の特に好ましい化合物は、式(IC)
【0101】
【化28】
【0102】 [式中、HETは、ピリジン−2−イルまたはピラジン−2−イル(特に、ピリ
ジン−2−イル)であり; R2およびR3は、独立して、水素またはフルオロであり; Rp1およびRp2は、独立して、水素、AR−オキシメチルまたはAR−チ
オメチル(但し、ARは、フェニル、フェニル−(1−4C)アルキル、ナフチ
ル、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピリミジン
、ピリダジン、ピリジン、イソオキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、
チアゾールまたはチオフェンである)、(1−4C)アルキル、カルボキシ、(
1−4C)アルコキシカルボニル、ヒドロキシメチル、(1−4C)アルコキシ
メチルまたはカルバモイルであり、そして Rcpは、シアノ、ピリミジン−2−イル、2−シアノエテニル、2−シアノ
−2−((1−4C)アルキル)エテニルであり、または Rcpは、式R13pCO−、R13pSO2−またはR13pCS− (式中、R13pは、水素、(1−5C)アルキル[ヒドロキシおよびアミノより
それぞれ独立して選択される1個またはそれ以上の基によって置換されていても
よい、または(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルS(O)q−、(
1−4C)アルキルアミノ、(1−4C)アルカノイル、ナフトキシ、(2−6
C)アルカノイルアミノまたは(1−4C)アルキルS(O)pNH−(但し、
pは1または2であり、qは、0、1または2である)によって一置換されてい
てもよい]、イミダゾール、トリアゾール、ピリミジン、ピリダジン、ピリジン
、イソオキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チアゾール、ピリドイミ
ダゾール、ピリミドイミダゾール、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シ
ンノリンまたはナフチリジンであり、または R13pは、式R14pC(O)O(1−6C)アルキルを有し、ここにおいて、R 14p は(1−6C)アルキルである) を有し、または Rcpは、式RfC(=O)C(=O)−を有し、ここにおいて、Rfは(1
−6C)アルコキシである] を有する;またはその薬学的に許容しうる塩である。
【0103】 上の式(IC)を有する本発明の特に好ましい化合物の内、HETが、ピリジ
ン−2−イルまたはピラジン−2−イル(特に、ピリジン−2−イル)であり; R2およびR3が、独立して、水素またはフルオロであり; Rp1およびRp2が、独立して、水素、AR−オキシメチルまたはAR−チ
オメチル(但し、ARは、フェニル、フェニル−(1−4C)アルキル、ナフチ
ル、フラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、ピリミジン
、ピリダジン、ピリジン、イソオキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、
チアゾールまたはチオフェンである)、(1−4C)アルキル、カルボキシ、(
1−4C)アルコキシカルボニル、ヒドロキシメチル、(1−4C)アルコキシ
メチルまたはカルバモイルであり、そして Rcpが、シアノ、ピリミジン−2−イル、2−シアノエテニル、2−シアノ
−2−((1−4C)アルキル)エテニルであり、または Rcpが、式R13pCO−、R13pSO2−またはR13pCS− (式中、R13pは、水素、(1−5C)アルキル[ヒドロキシおよびアミノより
それぞれ独立して選択される1個またはそれ以上の基によって置換されていても
よい、または(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルS(O)q−、(
1−4C)アルキルアミノ、(1−4C)アルカノイル、(2−6C)アルカノ
イルアミノまたは(1−4C)アルキルS(O)pNH−(但し、pは1または
2であり、qは、0、1または2である)によって一置換されていてもよい]、
ピリジンであり、または R13pは、式R14pC(O)O(1−6C)アルキルを有し、ここにおいて、R 14p は(1−6C)アルキルである) を有し、または Rcpが、式RfC(=O)C(=O)−を有し、ここにおいて、Rfは(1
−6C)アルコキシであるもの;またはそれらの薬学的に許容しうる塩は、更に
好適である。
【0104】 上の式(IC)を有する本発明の特に好ましい化合物の内、特に好ましい化合
物は、HETが、ピリジン−2−イルまたはピラジン−2−イル(特に、ピリジ
ン−2−イル)であり; R2およびR3が、独立して、水素またはフルオロであり; Rp1およびRp2が水素であり、そして Rcpがピリジン−2−イル(シアノで置換されていてもよい)であり、また
は Rcpが式R13pCO− (式中、R13pは、水素、1,3−ジオキソラン−4−イル((1−4C)アル
キルで置換されていてもよい)または(1−5C)アルキル[1個またはそれ以
上のヒドロキシ基によって置換されていてもよい]であり、または R13pは、式R14pC(O)O(1−6C)アルキルを有し、ここにおいて、R 14p は(1−6C)アルキルである) を有するもの;またはその薬学的に許容しうる塩である。
【0105】 上の式(IC)を有する本発明の特に好ましい化合物の内、特に好ましい化合
物は、Rcpが式R13pCO− (式中、R13pは、水素、1,3−ジオキソラン−4−イル((1−4C)アル
キルで置換されていてもよい)または(1−5C)アルキル[2個のヒドロキシ
基によって置換される]である) を有するもの;またはそれらの薬学的に許容しうる塩である。
【0106】 本発明のもう一つの態様において、−X−HETが、ピリジン−2−イルオキ
シまたはピラジン−2−イルオキシであり; >A−B−が>N−CH2−であり、そして DがNRcpであり、ここにおいて、 Rcpは、唯一の環ヘテロ原子として1個、2個または3個の環窒素原子を含
有する6員ヘテロアリール環であって、環炭素原子によって結合し且つ環炭素原
子上に、(1−4C)アルキル、ハロ、トリフルオロメチル、(1−4C)アル
キルS(O)q−(qは、0、1または2である)、(1−4C)アルキルS(
O)2アミノ、(1−4C)アルカノイルアミノ、カルボキシ、ヒドロキシ、ア
ミノ、(1−4C)アルキルアミノ、ジ(1−4C)アルキルアミノ、(1−4
C)アルコキシカルボニル、カルバモイル、N−(1−4C)アルキルカルバモ
イル、ジ(N−(1−4C)アルキル)カルバモイル、(1−4C)アルコキシ
、シアノまたはニトロより独立して選択される1個、2個または3個の置換基に
よって置換されていてもよい6員ヘテロアリール環である式(IP)を有する好
ましい化合物;またはそれらの薬学的に許容しうる塩を提供する。
【0107】 本発明のもう一つの態様は、直ぐ上の段落に記載の通りであるが、ピリダジン
−3−イルオキシのような−X−HETを有する。 上の二つの段落のどちらにおいても、Rcpは、好ましくは、1個または2個
の環窒素原子を含有する6員ヘテロアリール環であり、好ましくは、シアノで置
換されている。
【0108】 上の態様および式(IB)または(IC)を有する好ましい化合物のいずれに
おいても、in vivo 加水分解性エステル、特に、ホスホリルエステル(1のよう
なnpdを有する式(PD3)によって規定される)が好適である。
【0109】 上の定義のいずれにおいても、好ましい化合物は、式(IA)に示される通り
、すなわち、薬学的に活性な(5(R))鏡像異性体である。 本発明の具体的な化合物には、次の化合物(および異性体混合物が可能である
場合は個々の異性体)が含まれる。
【0110】 本発明の具体的な化合物には、 5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(4−(4−(5−シアノピ
リド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサゾリ
ジン−2−オン; 5(R)−(6−クロロピリダジン−3−イルオキシメチル)−3−(4−(
4−(5−シアノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフ
ェニル)オキサゾリジン−2−オン; 5(R)−ピラジン−2−イルオキシメチル−3−(4−(4−(5−シアノ
ピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサゾ
リジン−2−オン; 5(R)−ピリミジン−4−イルオキシメチル−3−(4−(4−(5−シア
ノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサ
ゾリジン−2−オン; 5(R)−ピリダジン−3−イルオキシメチル−3−(4−(4−(5−シア
ノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサ
ゾリジン−2−オン; 5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(3,
6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−2−
オン; 5(R)−(4−メチルピリド−2−イルオキシメチル)−3−(3−フルオ
ロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサ
ゾリジン−2−オン; 5(R)−(3−メチルピリド−2−イルオキシメチル)−3−(3−フルオ
ロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサ
ゾリジン−2−オン; 5(R)−(6−クロロピリダジン−3−イルオキシメチル)−3−(3−フ
ルオロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オ
キサゾリジン−2−オン; 5(R)−ピリダジン−3−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(
3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−
2−オン; 5(R)−ピリミジン−4−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(
3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−
2−オン; 5(R)−ピラジン−2−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(3
,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−2
−オン; 5(R)−(5−クロロピリジン−2−イルオキシメチル)−3−(3−フル
オロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキ
サゾリジン−2−オン;およびそれらの薬学的に許容しうる塩 が含まれる。
【0111】 上の具体的な化合物の内、特に好ましいのは、 5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(3,
6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−2−
オン; 5(R)−ピラジン−2−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(3
,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−2
−オン;およびそれらの薬学的に許容しうる塩である。
【0112】 他の好ましい化合物は、実施例に記載のもの、および実施例に記載の3−フル
オロフェニル化合物の3,5−ジフルオロフェニル類似体である。 方法部分: もう一つの態様において、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許
容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステルの製造方法を提供する。次の
いくつかの処理中に、若干の置換基は、それらの望ましくない反応を防止するた
めに保護を必要とすることがありうるということは理解されるであろう。当化学
業者は、このような保護が必要な時、およびこのような保護基を適所に用い、後
で除去しうる方法を理解するであろう。
【0113】 保護基の例については、その問題を扱った多数の一般的な教本の一つ、例えば
、Theodora Green による‘Protective Groups in Organic Synthesis’(発行
者:John Wiley & Sons)を参照されたい。保護基は、問題の保護基の除去につ
いて適宜、文献に記載のまたは当化学業者に知られているいずれの慣用法によっ
ても除去することができ、このような方法は、その分子中のどこか他の基への妨
害を最小限にして保護基の除去を行うように選択される。
【0114】 したがって、反応物が、例えば、アミノ、カルボキシまたはヒドロキシのよう
な基を含む場合、本明細書中に述べられているいくつかの反応においてその基を
保護するのが望ましいことがありうる。
【0115】 アミノ基またはアルキルアミノ基に適した保護基は、例えば、アシル基、例え
ば、アセチルのようなアルカノイル基;アルコキシカルボニル基、例えば、メト
キシカルボニル、エトキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル基;アリー
ルメトキシカルボニル基、例えば、ベンジルオキシカルボニル;またはアロイル
基、例えば、ベンゾイルである。上の保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基
の選択によって異なる。したがって、例えば、アルカノイル基若しくはアルコキ
シカルボニル基またはアロイル基のようなアシル基は、例えば、アルカリ金属水
酸化物、例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムのような適当な塩基を
用いた加水分解によって除去することができる。或いは、t−ブトキシカルボニ
ル基のようなアシル基は、例えば、塩酸、硫酸若しくはリン酸またはトリフルオ
ロ酢酸のような適当な酸を用いた処理によって除去することができ、ベンジルオ
キシカルボニル基のようなアリールメトキシカルボニル基は、例えば、炭素上パ
ラジウムのような触媒上での水素化によって、またはルイス酸、例えば、トリス
(トリフルオロ酢酸)ホウ素を用いた処理によって除去することができる。第一
アミノ基に適した別の保護基は、例えば、アルキルアミン、例えば、ジメチルア
ミノプロピルアミンを用いたまたはヒドラジンを用いた処理によって除去するこ
とができるフタロイル基である。
【0116】 ヒドロキシ基に適した保護基は、例えば、アシル基、例えば、アセチルのよう
なアルカノイル基;アロイル基、例えば、ベンゾイル;またはアリールメチル基
、例えば、ベンジルである。上の保護基の脱保護条件は、必然的に、保護基の選
択によって異なるであろう。したがって、例えば、アルカノイル基またはアロイ
ル基のようなアシル基は、例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば、水酸化リチ
ウムまたは水酸化ナトリウムのような適当な塩基を用いた加水分解によって除去
することができる。或いは、ベンジル基のようなアリールメチル基は、例えば、
炭素上パラジウムのような触媒上での水素化によって除去することができる。
【0117】 カルボキシ基に適した保護基は、例えば、エステル生成基、例えば、水酸化ナ
トリウムのような塩基を用いた加水分解によって除去することができる、例えば
、メチル基またはエチル基、または例えば、酸、例えば、トリフルオロ酢酸のよ
うな有機酸を用いた処理によって除去することができる、例えば、t−ブチル基
、または例えば、炭素上パラジウムのような触媒上での水素化によって除去する
ことができる、例えば、ベンジル基である。
【0118】 保護基としての樹脂の使用例は、本明細書中の実施例135および136に詳
しく説明される。 それら保護基は、当化学技術分野において周知の慣用的な技法を用いる合成に
おけるいずれか好都合な段階で除去することができる。
【0119】 式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分
解性エステルは、化学的に関連した化合物の製造に応用できることが知られてい
るいずれの方法によっても製造することができる。このような方法は、式(I)
の化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステ
ルを製造するのに用いられる場合、本発明のもう一つの特徴として提供され、次
の代表的な実施例によって詳しく説明される。必要な出発物質は、有機化学の標
準法によって得ることができる(例えば、Advanced Organic Chemistry(Wiley-
Interscience),Jerry March を参照されたい)。このような出発物質の製造は
、以下の非制限実施例中に記載される。或いは、必要な出発物質は、詳しく説明
されているのと同様の方法によって入手可能であるが、それらは有機化学者の技
術の範囲内である。必要な出発物質または関連化合物の製造に関する情報(必要
な出発物質を形成するように適応されうる)は、次の特許および出願公報にも見
出すことができ、それらの適切な方法部分の内容は、本明細書中に援用される。
【0120】 WO99/02525;WO98/54161;WO97/37980;WO
97/30981(& US5,736,545);WO97/21708(&
US5,719,154);WO97/10223;WO97/09328;
WO96/35691;WO96/23788;WO96/15130;WO9
6/13502;WO95/25106(& US5,668,286);WO
95/14684(& US5,652,238);WO95/07271(&
US5,688,792);WO94/13649;WO94/01110;
WO93/23384(& US5,547,950 & US5,700,7
99);WO93/09103(& US5,565,571,US5,654
,428,US5,654,435,US5,756,732 & US5,8
01,246);US5,231,188;US5,247,090;US5,
523,403;WO97/27188;WO97/30995;WO97/3
1917;WO98/01447;WO98/01446;WO99/1034
2;WO99/10343;WO99/11642;欧州特許出願第0,359
,418号および第0,609,905号;第0,693,491A1号(&
US5,698,574);第0,694,543A1号(& AU24985
/95);第0,694,544A1号(& CA2,154,024);第0
,697,412A1号(& US5,529,998);第0,738,72
6A1号(& AU50735/96);第0,785,201A1号(& A
U10123/97);ドイツ特許出願第DE19514313A1号(& U
S5,529,998);DE19601264A1(& AU10098/9
7);DE19601265A1(& AU10097/97);DE1960
4223A1(& AU12516/97);DE19649095A1(&
AU12517/97)。
【0121】 次の特許および出願公報もまた、有用な情報を提供することができ、適切な方
法部分の内容は、本明細書中に援用される。 FR2458547;FR2500450(& GB2094299,GB2
141716 & US4,476,136);DE2923295(& GB
2028306,GB2054575,US4,287,351,US4,34
8,393,US4,413,001,US4,435,415 & US4,
526,786),DE3017499(& GB2053196,US4,3
46,102 & US4,372,967);US4,705,799;欧州
特許出願第0,312,000号;欧州特許出願第0,127,902号;欧州
特許出願第0,184,170号;欧州特許出願第0,352,781号;欧州
特許出願第0,316,594号。
【0122】 当有機化学業者は、上の参考文献中に含まれるおよび言及される情報を、必要
な出発物質を得るのに用い且つ適応させることができるであろう。 したがって、本発明は、式(I)の化合物、およびそれらの薬学的に許容しう
る塩および in vivo 加水分解性エステルを、次のような工程(a)〜(g)(
ここにおいて、可変部分(variables)は、特に断らない限り、上に定
義の通りである): (a)式(I)の別の化合物中の置換基を修飾するまたは該化合物中に置換基
を導入すること; (b)式(II)
【0123】
【化29】
【0124】 (式中、Ypはヒドロキシである) を有する化合物と、式(b1)HET−OHまたは(b2)HET−Lg(式中
、Lgは適当な脱離基である)の化合物との反応; (c)Ypが脱離基、例えば、ハロゲン、メシラートまたはトシラートである
式(II)の化合物と、式HET−OM(但し、Mは、アルカリ金属、またはO−
アルキル化を促進することが知られている銀のような別の金属である)の金属ア
ルコキシド化合物との反応; (d)式Q−Zp(式中、Zpはイソシアネートまたはアミン基である)の化
合物と、式CH2(O)CH−CH2O−HETのエポキシドとの反応; (e)Xが−S−である場合、(e1)式HET−SM(但し、Mは、アルカ
リ金属、またはS−アルキル化を促進することが知られている銀のような別の金
属である)を有する金属チオキシド化合物を用いる工程(c)と同様の工程;ま
たは(e2)代わりに、HET−SH、およびYpが適当な脱離基である式(II
)の化合物を用いる工程(c)と同様の工程; (f)Xが−SO−または−SO2−である場合、Xが−S−である化合物の
酸化; (g)式(III)のウレタン化合物と、式(IV)
【0125】
【化30】
【0126】 (式中、R21は、(1−6C)アルキルまたはベンジルである) を有する化合物との反応;そして次に、必要ならば、 (i)保護基を全て除去する;(ii)薬学的に許容しうる塩を形成する;(ii
i)in vivo 加水分解性エステルを形成すること によって製造することができるということも提供する。
【0127】 反応条件および試薬に関する一般的な指標は、Advanced Organic Chemistry,
第4版,Jerry March(発行者:J.Wiley & Sons),1992年において得ることが
できる。必要な出発物質は、この方法部分、実施例部分に記載のような有機化学
の標準法によってまたは当有機化学者の技術の範囲内である類似の方法によって
得ることができる。いくつかの参考文献も提供されるが(上を参照されたい)、
それらには、いくつか適当な出発物質の製造が記載されており、具体的な実施態
様については、その内容が本明細書中に援用される国際特許出願公開第WO97
/37980号を参照されたい。それら参考文献に記載されたのと同様の方法は
、当有機化学業者が必要な出発物質を得るのに用いることもできる。
【0128】 (a) 置換基を他の置換基に変換する方法は、当該技術分野において知られ
ている。例えば、アルキルチオ基は、アルキルスルフィニル基またはアルキルス
ルホニル基に酸化されうるし、シアノ基はアミノ基に還元され、ニトロ基はアミ
ノ基に還元され、ヒドロキシ基はメトキシ基にアルキル化され、ヒドロキシ基は
アリールチオメチル基またはヘテロアリールチオメチル基にチオメチル化され(
例えば、Tet.Lett., 585,1972 を参照されたい)、カルボニル基はチオカルボニ
ル基に変換され(例えば、ローソン試薬を用いる)、またはブロモ基はアルキル
チオ基に変換されうる。式(I)の化合物の製造の最終工程として、一つのRc
基を別のRc基に変換することも可能である。
【0129】 式(I)の一つの化合物は、Tがハロである式(I)の化合物を適当な化合物
と反応させてTの別の意味を形成することによって、式(I)の別の化合物に変
換することができる。したがって、例えば、ハロのようなTは、既知のPd(0
)カップリング技術を用いる反応により、Tとして適当なビニル、芳香族、トロ
ポロンおよび窒素結合した系によって置き換えることができる。
【0130】 置換基を他の置換基に変換する更に別の例は、以下の非制限実施例に含まれる
。 (b1) HET−OHを用いる場合、反応(b1)は、ミツノブ(Mitsunob
u)条件下で、例えば、トリ−n−ブチルホスフィンおよびアゾジカルボン酸ジ
エチル(DEAD)の存在下においてTHFのような有機溶媒中、0℃〜60℃
の温度範囲であるが、好ましくは周囲温度で行われる。ミツノブ反応の詳細は、
Tet.Letts., 31,699,(1990);The Mitsunobu Reaction, D.L.Hughes, Organic R
eactions, 1992,42巻,335-656 および Progress in the Mitsunobu Reaction,
D.L.Hughes, Organic Preparations and Procedures International, 1996,28巻
,127-164 に含まれる。
【0131】 (b2) HET−Lgを用いる場合、反応(b2)は、適当に反応性のHE
Tを用い、オキサゾリジノン環構造を破壊しない充分に温和な塩基性条件下で(
1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−エンのような塩基を用い
て)行われる。当有機化学業者は、使用する適当な脱離基Lg(クロロまたはブ
ロモなど)および反応条件を理解するであろう。
【0132】 Ypがヒドロキシである式(II)の化合物は、式(III)の化合物を式(V)
【0133】
【化31】
【0134】 (式中、R21は、(1−6C)アルキルまたはベンジルであり、R22は、(1−
4C)アルキルまたは−S(O)q(1−4C)アルキルであり、ここおいて、
qは0、1または2である) を有する化合物と反応させることによって得ることができる。好ましくは、R22 は(1−4C)アルキルである。
【0135】 式(II)、(III)および(V)の化合物は、当化学業者によって、例えば、
それらの内容が本明細書中に援用される国際特許出願公開第WO95/0727
1号、WO97/27188号、WO97/30995号、WO98/0144
6号およびWO98/01446号に記載のようにおよび類似の方法によって製
造することができる。
【0136】 商業的に入手できない場合、式HET−OHおよびHET−Lgの化合物は、
標準的な化学的技法より選択される手順、既知の構造的に類似の化合物の合成と
類似の技法、または実施例に記載の手順と類似の技法によって製造することがで
きる。例えば、標準的な化学的技法は、Houben Weyl, Methoden der Organische
Chemie に記載の通りである。
【0137】 (c)&(e) 反応(c)および(e)は、NMPまたはDMFのような溶
媒中において25〜60℃の範囲の温度で好都合に行われる。 Ypがフルオロである式(II)の化合物は、Ypがヒドロキシである式(II)
の化合物(ヒドロキシ化合物)と、三フッ化ジエチルアミノ硫黄のようなフッ素
化とを、ジクロロメタンのような有機溶媒中において0℃〜周囲温度の温度範囲
で反応させることによって製造することができる。
【0138】 Ypがクロロである場合、式(II)の化合物は、ヒドロキシ化合物と塩素化剤
とを反応させることによって形成されうる。例えば、ヒドロキシ化合物と塩化チ
オニルとを、周囲温度〜還流温度までの温度範囲で、場合により、ジクロロメタ
ンのような塩素化溶媒中で反応させることによる、またはヒドロキシ化合物と四
塩化炭素/ジクロロメタン中のトリフェニルホスフィンとを、0℃〜周囲温度の
温度範囲で反応させることによる。Ypがクロロまたはヨードである式(II)の
化合物は、Ypがメシラートまたはトシラートである式(II)の化合物から、後
者の化合物と塩化リチウムまたはヨウ化リチウムおよびクラウンエーテルとを、
THFのような適当な有機溶媒中において周囲温度〜還流温度までの温度範囲で
反応させることによって製造することもできる。
【0139】 Ypが(1−4C)アルカンスルホニルオキシまたはトシラートである場合、
式(II)の化合物は、ヒドロキシ化合物と(1−4C)アルカンスルホニルクロ
リドまたはトシルクロリドとを、トリエチルアミンまたはピリジンのような温和
な塩基の存在下において反応させることによって製造することができる。
【0140】 式HET−OMおよびHET−SMの化合物は、当化学業者により、該当する
HET−OHまたはHET−SH化合物から、水素化ナトリウム、炭酸銀、炭酸
ナトリウムまたはアルコキシドのような適当な塩基を用いて製造することができ
る。
【0141】 Xが−S−であり、そして工程(c)と類似しているが、HET−SHおよび
Ypが適当な脱離基である式(II)の化合物を用いる工程を用いる場合、適当な
脱離基は、例えば、メシラートであり、その反応に適した塩基は、1,8−ジア
ザビシクロ[5,4,0]ウンデク−7−エンのような塩基である(例えば、実
施例153を参照されたい)。
【0142】 (d) 反応(d)は、適当な且つ類似の出発物質をいかに得ることができる
かを開示している次の参考文献に記載されたのと類似の条件下で行われる。 Zpがイソシアネートである式Q−Zpの化合物は、当化学業者により、例え
ば、Walter A.Gregory ら,J.Med.Chem. 1990,33,2569-2578 および Chung-Ho P
ark ら,J.Med.Chem. 1992,35,1156-1165 に記載されたのと類似した方法によっ
て製造することができる。Zpがウレタンである式Q−Zpの化合物は(工程(
i)を参照されたい)、当化学業者により、例えば、国際特許出願公開第WO9
7/30995号および第WO97/37980号に記載されたのと類似した方
法によって製造することができる。
【0143】 反応(d)と同様の反応を行ってよく、この場合、Zpがアミン基であるQ−
Zpをエポキシドと反応させ(場合により、有機塩基の存在下において)、その
生成物を、例えば、ホスゲンと反応させて、オキサゾリジノン環を形成する。こ
のような反応および出発物質の製造は、類似の反応および製造を開示している上
に引用される文書に関して、当化学業者の技術の範囲内である。
【0144】 式CH2(O)CH−CH2O−HETのエポキシドは、該当するCH2=CH
−CH2O−HET化合物から製造することができる。若干のこのようなエポキ
シドおよびアルケン中間体は新規であり、本発明のもう一つの特徴として提供さ
れる。不斉エポキシ化は、所望の光学異性体を生じるのに用いることができる。
【0145】 (f) Xが−SO−または−SO2−である場合、Xが−S−である化合物
の酸化は、チオ基のスルフィニル基またはスルホニル基への酸化に関して当該技
術分野において知られている標準的な試薬を用いて酸化することによって行うこ
とができる。例えば、チオ基は、m−クロロペルオキシ安息香酸のような過酸を
用いて酸化してスルフィニル基にすることができるし、過マンガン酸カリウムの
ような酸化剤を用いてチオ基をスルホニル基に変換することができる。
【0146】 (g) 式(III)の化合物を、上記の式(III)の化合物と式(V)の化合物
との反応に関するのと同様の条件を用いて式(IV)の化合物と反応させる。商業
的に入手できない場合、式(III)および(IV)の適当な出発物質の製造は、上
記の通りであるし、または類似の方法を用いることによる。
【0147】 任意の保護基の除去、薬学的に許容しうる塩の形成および/または in vivo
加水分解性エステルの形成は、標準的な技法を用いる当有機化学業者の技術の範
囲内である。更に、これら工程に関する詳細、例えば、in vivo 加水分解性エス
テルプロドラッグの製造は、このようなエステルについての上記部分、および次
の非制限実施例のいくつかに提供されている。
【0148】 式(I)の化合物の光学活性体が要求される場合、それは、光学活性出発物質
(例えば、適当な反応工程の不斉誘導によって形成される)を用いて上の手順の
一つを行うことによって、または標準法を用いる化合物または中間体のラセミ体
の分割によって、またはジアステレオ異性体(生じる場合)のクロマトグラフィ
ー分離によって得ることができる。酵素的技法は、光学活性化合物および/また
は中間体の製造にも有用でありうる。
【0149】 同様に、式(I)の化合物の純粋なレギオ異性体が要求される場合、それは、
純粋なレギオ異性体を出発物質として用いて上の手順の一つを行うことによって
、または標準法を用いてレギオ異性体または中間体の混合物の分割によって得る
ことができる。
【0150】 本発明のもう一つの特徴により、療法によるヒトまたは動物体の治療法で用い
るための式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo
加水分解性エステルを提供する。
【0151】 本発明のもう一つの特徴により、抗菌作用を生じさせる治療を必要としている
ヒトなどの温血動物において抗菌作用を生じさせる方法であって、該動物に、有
効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水
分解性エステルを投与することを含む上記方法を提供する。
【0152】 本発明は、更に、薬剤として用いるための式(I)の化合物またはその薬学的
に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステル;およびヒトなどの温血
動物において抗菌作用を生じさせる場合に用いるための薬剤の製造における本発
明の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水
分解性エステルの使用を提供する。
【0153】 ヒトを含めた哺乳動物の治療的(予防的を含めた)処置のために、特に、感染
を治療する場合に、式(I)の化合物、その in vivo 加水分解性エステルの薬
学的に許容しうる塩を含めた in vivo 加水分解性エステルまたは薬学的に許容
しうる塩(医薬組成物に関するこの項において、以下、“本発明の化合物”)を
用いるためには、通常、それを標準的な医薬慣例にしたがって医薬組成物として
製剤化する。
【0154】 したがって、もう一つの態様において、本発明は、式(I)の化合物、その i
n vivo 加水分解性エステルの薬学的に許容しうる塩を含めた in vivo 加水分解
性エステルまたは薬学的に許容しうる塩および薬学的に許容しうる希釈剤または
担体を含む医薬組成物を提供する。
【0155】 本発明の医薬組成物は、治療することが望まれる疾患状態に関して標準的な方
式で、例えば、経口、直腸または非経口投与によって投与することができる。こ
れらの目的のために、本発明の化合物は、当該技術分野において知られている手
段によって製剤化して、例えば、錠剤、カプセル剤、水性または油状の液剤また
は懸濁剤、(脂質)乳剤、分散性散剤、坐剤、軟膏剤、クリーム剤、エアゾル剤
(または噴霧剤)、滴剤および水性または油状の滅菌注射用液剤または懸濁剤の
形にすることができる。
【0156】 本発明の化合物に加えて、本発明の医薬組成物は、他の臨床的に有用な抗細菌
薬(例えば、β−ラクタムまたはアミノグリコシド)および/または他の抗感染
薬(例えば、抗真菌性トリアゾールまたはアンホテリシン)より選択される1種
類またはそれ以上の既知の薬物を含有してもよいしまたは一緒に共投与(同時に
、逐次的にまたは別々に)してもよい。これらには、治療的有効性を広げるカル
バペネム類(carbapenems)、例えば、メロペネム(meropenem)またはイミペネ
ム(imipenem)が含まれうる。本発明の化合物は、グラム陰性細菌に対する活性
および抗微生物薬への細菌耐性を改善するように、殺細菌性/透過増加性タンパ
ク(BPI)製品または流出ポンプ阻害剤を含有してもよいしまたは一緒に共投
与してもよい。
【0157】 本発明の適当な医薬組成物は、単位剤形での経口投与に適したもの、例えば、
1mg〜1gの本発明の化合物、好ましくは、100mg〜1gの化合物を含有
する錠剤またはカプセル剤である。特に好ましいのは、50mg〜800mg、
特に、100mg〜500mgの範囲内の本発明の化合物を含有する錠剤または
カプセル剤である。
【0158】 もう一つの態様において、本発明の医薬組成物は、静脈内、皮下または筋肉内
注射に適したもの、例えば、0.1%w/v〜50%w/v(1mg/ml〜5
00mg/ml)の本発明の化合物を含有する注射剤である。
【0159】 患者はそれぞれ、例えば、0.5mgkg-1〜20mgkg-1の1日静脈内、
皮下または筋肉内用量の本発明の化合物を与えられてよく、その組成物は、1日
1〜4回投与される。もう一つの実施態様では、5mgkg-1〜20mgkg-1 の1日用量の本発明の化合物が投与される。静脈内、皮下および筋肉内用量は、
ボーラス注射によって与えられてよい。或いは、静脈内用量は、一定時間にわた
る連続注入によって与えられてよい。或いは、患者はそれぞれ、1日非経口用量
とほぼ等しいことがありうる1日経口用量を与えられてよく、その組成物は1日
1〜4回投与される。
【0160】 静脈内に投与される医薬組成物は、好都合には(例えば、安定性を増加させる
ために)、適当な殺細菌剤、酸化防止剤または還元剤、または適当な金属イオン
封鎖剤を含有してよい。
【0161】 上の他の医薬組成物、処理、方法、使用および薬剤製造の特徴において、本明
細書中に記載の本発明の化合物の別の且つ好ましい実施態様も当てはまる。 抗菌活性: 本発明の薬学的に許容しうる化合物は、標準的なグラム陽性微生物に対する i
n vitro 活性の充分なスペクトルを有する有用な抗細菌薬であり、病原性細菌に
対する活性についてスクリーニングするのに用いられる。注目すべきことに、本
発明の薬学的に許容しうる化合物は、腸球菌、肺炎球菌、および黄色ブドウ球菌
(S.aureus)のメチシリン耐性菌株およびコアグラーゼ陰性ブドウ球菌に対する
活性を示す。特定の化合物の抗細菌スペクトルおよび力価は、標準的な試験シス
テムで測定することができる。
【0162】 本発明の化合物の(抗細菌)特性は、慣用的な試験で、例えば、標準的な技法
を用いる温血動物への化合物の経口および/または静脈内投与によって in vivo
で明らかにし且つ評価することもできる。
【0163】 次の結果は、標準的な in vitro 試験システムで得られた。その活性は、10 4 CFU/スポットの接種寸法を用いた寒天希釈技術によって決定される最小阻
止濃度(MIC)によって記載される。典型的には、化合物は、0.01〜25
6μg/mlの範囲内で活性である。
【0164】 ブドウ球菌を、寒天上で、104CFU/スポットの接種材料および37℃の
インキュベーション温度で24時間、すなわち、メチシリン耐性の発現に関して
標準的な試験条件を用いて試験した。
【0165】 連鎖球菌および腸球菌は、5%脱線維素ウマ血清を補足された寒天、104
FU/スポットの接種材料および5%二酸化炭素の雰囲気中において37℃のイ
ンキュベーション温度で24時間試験されたが、いくつかの試験微生物の成長に
は、血液が必要である。微生物 MIC(μg/ml) 実施例6 黄色ブドウ球菌: オックスフォード 0.5 Novb.Res 2.0 MRQR 1.0 コアグラーゼ陰性ブドウ球菌 MS 0.5 MR 1.0 化膿連鎖球菌(Streptococcus pyogenes) C203 2.0 エンテロコッカス・フェカリス 2.0 (Enterococcus faecalis) 枯草菌(Bacillus subtilis) 0.5 Novb.Res=ノボビオシン耐性 MRQR=メチシリン耐性キノロン耐性 MR=メチシリン耐性 MS=メチシリン感受性 本発明をここで、次の非制限実施例によって詳しく説明するが、それによって
制限されるわけではなく、ここにおいて、特に断らない限り、 (i)蒸発は、真空中のロータリーエバポレーションによって行われ、処理手
順は、濾過による残留固体の除去後に行われた; (ii)操作は、周囲温度で、すなわち、典型的には、18〜26℃の範囲内の
温度で、そして特に断らない限り、またはそれ以外の場合に当業者が不活性雰囲
気下で作業しようとしなければ、空気中で行われた; (iii)カラムクロマトグラフィー(フラッシュ法による)は、化合物を精製
するのに用いられ、特に断らない限り、Merck Kieselgel シリカ(製品番号93
85)上で行われた; (iv)収率は、例示としてのみ与えられ、必ずしも得られる最大値ではない; (v)式(I)の最終生成物の構造は、概して、NMRおよび質量スペクトル
技術によって確認された[プロトン磁気共鳴スペクトルは、概して、特に断らな
い限り、DMSO−D中で、300MHzの磁場強度で操作する Varian Gemini
2000スペクトロメーター、または250MHzの磁場強度で操作する Bruk
er AM250スペクトロメーターを用いて測定された;化学シフトは、内部標
準としてのテトラメチルシランからのppmダウンフィールドで報告され(δス
ケール)、ピーク多重性は、例えば、s,一重線;d,二重線;ABまたはdd
,二重の二重線;t,三重線,m,多重線で示され;高速原子衝撃法(fast
−atom bombardment:FAB)質量スペクトルデータは、概し
て、エレクトロスプレー中で運転される Platform スペクトロメーター(Microm
ass によって供給される)を用いて得られ、適宜、陽イオンデータかまたは陰イ
オンデータを集めた]; (vi)中間体は、概して、充分に特性決定されたわけではなく、純度は、概し
て、薄層クロマトグラフィー、赤外(IR)、質量スペクトル(MS)またはN
MR分析によって評価された;そして (vii)ここにおいて、次の略語を用いてよく、 (登録商標)は商標であり; DMFはN,N−ジメチルホルムアミドであり; DMAはN,N−ジメチルアセトアミドであり; TLCは薄層クロマトグラフィーであり; HPLCは高圧液体クロマトグラフィーであり; MPLCは中圧液体クロマトグラフィーであり; DMSOはジメチルスルホキシドであり; CDCl3はデュテリウム置換クロロホルムであり; MSは質量分析法であり; ESPはエレクロトスプレーであり; THFはテトラヒドロフランであり; TFAはトリフルオロ酢酸であり; NMPはN−メチルピロリドンであり; HOBTは1−ヒドロキシベンゾトリアゾールであり; EtOAcは酢酸エチルであり; MeOHはメタノールであり; ホスホリルは(HO)2−P(O)−O−であり; ホスフィリルは(HO)2−P−O−であり; EDCは1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(
塩酸塩)であり; PTSAはp−トルエンスルホン酸である。
【0166】 参考例1:5(R)−ヒドロキシメチル−3−(4−(4−(5−シアノピリ
ド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサゾリジ
ン−2−オン 5(R)−ヒドロキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(4−t−ブトキシ
カルボニルピペラジン−1−イル)フェニル)オキサゾリジン−2−オン(国際
特許出願公開第WO93/23384号,43.1g,0.11M)を、窒素下
においてエタノール(1000ml)中で撹拌することによって懸濁させた。塩
化水素のエタノール溶液(3.8M,400ml)を徐々に加え、その混合物を
周囲温度で18時間撹拌した。得られた沈殿を濾過し、ジエチルエーテル(3x
250ml)で洗浄し、乾燥させて、5(R)−ヒドロキシメチル−3−(3−
フルオロ−4−(ピペラジン−1−イル)フェニル)オキサゾリジン−2−オン
塩酸塩を生じた。追加の収量を母液の蒸発によって得て、38.7gの全収量を
生じた。
【0167】
【化32】
【0168】MS(ESP) :C1418FN33に関して296(MH+) 5(R)−ヒドロキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(ピペラジン−1−
イル)フェニル)オキサゾリジン−2−オン塩酸塩(25g,75.4mM)を
、窒素下においてアセトニトリル(700ml)中で撹拌することによって懸濁
させ、トリエチルアミン(16.8g,166mM)を加えた。その混合物を1
0分間撹拌後、2−クロロ−5−シアノピリジン(10.3g,75.4mmo
l)を加え、その混合物を還流下で18時間加熱した。冷却後、得られた固体を
濾過し、水(3x500ml)およびジエチルエーテル(2x500ml)で洗
浄して、5(R)−ヒドロキシメチル−3−(4−(4−(5−シアノピリド−
2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサゾリジン−
2−オンを生じた。追加の収量を母液の蒸発によって得て、23.2gの全収量
を生じた。MS(ESP) :C2020FN53に関して398(MH+
【0169】
【化33】
【0170】 実施例1:5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(4−(4−(5
−シアノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)
オキサゾリジン−2−オン 5(R)−ヒドロキシメチル−3−(4−(4−(5−シアノピリド−2−イ
ル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサゾリジン−2−オ
ン(397mg,1mM)、2−ヒドロキシピリジン(104mg,1.1mM
)およびポリマーに結合したトリフェニルホスフィン(3mM/g,416mg
,1.25mM)を、乾燥テトラヒドロフラン(10ml)中で撹拌しながら懸
濁させた。アゾジカルボン酸ジイソプロピル(242mg,1.2mM)をシリ
ンジによって1滴ずつ加え、その混合物を周囲温度で1時間撹拌した。その反応
混合物を濾過し、蒸発乾固させ、酢酸エチル中に溶解させ、10gシリカ Mega
Bond Elut(登録商標)カラムに加え、酢酸エチルおよびイソヘキサン(1:1
)の混合物を用いて溶離した。適切な画分を一緒にし、蒸発させて、標題化合物
(45mg)を生じた。MS(ESP) :C2523FN63に関して475(MH+
【0171】
【化34】
【0172】 実施例2:5(R)−(6−クロロピリダジン−3−イルオキシメチル)−3
−(4−(4−(5−シアノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−
フルオロフェニル)オキサゾリジン−2−オン; 実施例3:5(R)−ピラジン−2−イルオキシメチル−3−(4−(4−(
5−シアノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル
)オキサゾリジン−2−オン 5(R)−ヒドロキシメチル−3−(4−(4−(5−シアノピリド−2−イ
ル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサゾリジン−2−オ
ン(240mg,0.6mM)を、水素化ナトリウム(油中60%,26mg,
0.65mM)の乾燥N,N−ジメチルホルムアミド中撹拌懸濁液に窒素下で少
しずつ加えた。その混合物を周囲温度で25分間撹拌し、適当なクロロ複素環(
0.6mM)を加え、撹拌を18時間続けた。その混合物を水(20ml)で希
釈し、得られた沈殿を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、標題化
合物を生じた。
【0173】
【表1】
【0174】 注記1
【0175】
【化35】
【0176】MS :ESP+(M+H)=C2421ClFN73に関して510 注記2
【0177】
【化36】
【0178】MS :ESP+(M+H)=C2422FN73に関して476 実施例4:5(R)−ピリミジン−4−イルオキシメチル−3−(4−(4−
(5−シアノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニ
ル)オキサゾリジン−2−オン 5(R)−ヒドロキシメチル−3−(4−(4−(5−シアノピリド−2−イ
ル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサゾリジン−2−オ
ン(397mg,1mM)、4−ヒドロキシピリミジン(106mg,1.1m
M)およびトリフェニルホスフィン(327mg,1.25mM)を、乾燥テト
ラヒドロフラン(10ml)中で撹拌しながら懸濁させた。アゾジカルボン酸ジ
イソプロピル(242mg,1.2mM)をシリンジによって1滴ずつ加え、そ
の混合物を周囲温度で30分間撹拌した。その反応混合物を蒸発乾固させ、酢酸
エチル/イソヘキサン(3:1)中に溶解させ、20gシリカ Mega Bond Elut
(登録商標)カラムに加え、イソヘキサン中の3:1酢酸エチルから純粋な酢酸
エチルまで極性が増加する勾配を用いて溶離した。適切な画分を一緒にし、蒸発
させて、標題化合物(240mg)を生じた。MS(ESP) :C2422FN73に関して476(MH+
【0179】
【化37】
【0180】 実施例5:5(R)−ピリダジン−3−イルオキシメチル−3−(4−(4−
(5−シアノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニ
ル)オキサゾリジン−2−オン 5(R)−(6−クロロピリダジン−3−イルオキシメチル)−3−(4−(
4−(5−シアノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフ
ェニル)オキサゾリジン−2−オン(176mg,0.35mM)を、N,N−
ジメチルホルムアミド(20ml)に溶解させ、トリエチルアミン(71mg,
0.7mM)および炭上パラジウム(5%,30mg)を撹拌しながら加えた。
その容器中の雰囲気を、バルーン下の水素と交換し、その混合物を周囲温度で1
8時間撹拌した。触媒を、セライトを介して濾去し、溶媒を蒸発させ、残留物を
ジクロロメタン中に溶解させ、20gシリカ Mega Bond Elut カラムに加え、純
粋なジクロロメタンからメタノール中の19:1ジクロロメタンまで極性が増加
する勾配を用いて溶離した。適切な画分を一緒にし、蒸発させて、標題化合物(
22mg)を生じた。MS(ES) :C2422FN73に関して476(MH+
【0181】
【化38】
【0182】 実施例6:5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−
4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリ
ジン−2−オン 2−ヒドロキシピリジン(108mg,1.14mmol)を、水素化ナトリ
ウム(48mg,1.2mmolの油中60%分散液)のDMF(5ml)中撹
拌懸濁液に、窒素雰囲気下において周囲温度で少しずつ加えた。その混合物を3
0分間撹拌後、5(R)−メチルスルホニルオキシメチル−3−(3−フルオロ
−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾ
リジン−2−オン(国際特許出願公開第WO97/09328号,400mg,
1.08mmol)を一度に加えた。その反応を60℃で5時間撹拌し且つ加熱
した後、水中で急冷し、酢酸エチルを用いて抽出した。その抽出物を水で2回お
よび飽和ブラインで1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させて、
油状物を生じた。その油状物をフラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385
シリカ,2.5%メタノール/ジクロロメタン溶離剤)によって精製して、標題
生成物(60mg,15%)を結晶性固体として生じた。MS :ESP+(M+H+)=371
【0183】
【化39】
【0184】 実施例7:5(R)−(4−メチルピリド−2−イルオキシメチル)−3−(
3−フルオロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニ
ル)オキサゾリジン−2−オン アゾジカルボン酸ジイソプロピル(290mg,1.43mmol)を、5(
R)−ヒドロキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2
H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−2−オン(国際特許出願
公開第WO97/09328号,300mg,1.02mmol)、2−ヒドロ
キシ−4−メチルピリジン(167mg,1.53mmol)およびトリフェニ
ルホスフィン(402mg,1.53mmol)のTHF(8ml)中撹拌溶液
に、周囲温度で1滴ずつ加えた。得られた溶液を周囲温度で30分間撹拌後、溶
媒を蒸発させて油状物を生じた。その油状物をフラッシュクロマトグラフィー(
Merck 9385シリカ,酢酸エチル/イソヘキサン(3:2)溶離剤)によって
精製して、標題生成物(181mg,46%)を結晶性固体として生じた。
【0185】
【化40】
【0186】 実施例8:5(R)−(3−メチルピリド−2−イルオキシメチル)−3−(
3−フルオロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニ
ル)オキサゾリジン−2−オン 標題生成物を、実施例2の一般的な方法により、DMF(3ml)中の実施例
7と同様のオキサゾリジノン出発物質(300mg,1.02mmol)、水素
化ナトリウム(95mg,2.37mmolの油中60%分散液)および2−フ
ルオロ−3−メチルピリジン(130mg,1.17mmol)を用いて製造し
た。得られた反応生成物をフラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385シリ
カ,酢酸エチル/イソヘキサン(7:3)溶離剤)によって精製して、標題生成
物(50mg,13%)を結晶性固体として生じた。
【0187】
【化41】
【0188】 実施例9:5(R)−(6−クロロピリダジン−3−イルオキシメチル)−3
−(3−フルオロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フ
ェニル)オキサゾリジン−2−オン 標題生成物を、実施例8の一般的な方法により、DMF(6ml)中の同様の
オキサゾリジノン出発物質(600mg,2.05mmol)、水素化ナトリウ
ム(90mg,2.25mmolの油中60%分散液)および3,6−ジクロロ
ピリダジン(350mg,2.35mmol)を用いて製造した。その混合物を
周囲温度で18時間、次に60℃で6時間撹拌し、得られた生成物をフラッシュ
クロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,酢酸エチル/イソヘキサン(7:
3)溶離剤)によって精製して、標題生成物(178mg,21%)を結晶性固
体として生じた。
【0189】
【化42】
【0190】 実施例10:5(R)−ピリダジン−3−イルオキシメチル−3−(3−フル
オロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキ
サゾリジン−2−オン 炭素上30%パラジウム(20mg)を、実施例9(240mg,0.59m
mol)およびギ酸アンモニウム(112mg,1.78mmol)のエタノー
ル(10ml)中撹拌懸濁液に、窒素雰囲気下で加えた。その反応を周囲温度で
4時間撹拌後、セライトを介して濾過した。その濾液を減圧下で蒸発させてガム
を生じ、それをメタノール(20ml)中に取り、炭酸ナトリウム(500mg
)と一緒に30分間撹拌した。次に、その混合物を濾過し、濾液を蒸発させてガ
ムを生じ、それをフラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,3%
メタノール/ジクロロメタン溶離剤)によって精製して、標題生成物(91mg
,41%)を結晶性固体として生じた。
【0191】
【化43】
【0192】 実施例11:5(R)−ピリミジン−4−イルオキシメチル−3−(3−フル
オロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキ
サゾリジン−2−オン 標題生成物を、実施例7の一般的な方法により、THF(8ml)中の同様の
オキサゾリジノン出発物質(300mg,1.02mmol)、4−ヒドロキシ
ピリミジン(147mg,1.53mmol)、アゾジカルボン酸ジイソプロピ
ル(289mg,1.43mmol)およびトリフェニルホスフィン(402m
g,1.53mmol)を用いて製造した。得られた反応生成物をフラッシュク
ロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,2.5%メタノール/ジクロロメタ
ン溶離剤)によって精製して、標題生成物(186mg,49%)を結晶性固体
として生じた。
【0193】
【化44】
【0194】 実施例12:5(R)−ピラジン−2−イルオキシメチル−3−(3−フルオ
ロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサ
ゾリジン−2−オン 標題生成物を、実施例8の一般的な方法により、DMF(3ml)中の同様の
オキサゾリジノン出発物質(300mg,1.02mmol)、水素化ナトリウ
ム(45mg,1.12mmolの油中60%分散液)および2−クロロピラジ
ン(130mg,1.13mmol)を用いて製造した。得られた反応生成物を
フラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,2.5%メタノール/
ジクロロメタン溶離剤)によって精製して、標題生成物(171mg,45%)
を結晶性固体として生じた。
【0195】
【化45】
【0196】 実施例13:5(R)−(5−クロロピリジン−2−イルオキシメチル)−3
−(3−フルオロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フ
ェニル)オキサゾリジン−2−オン 標題生成物を、実施例7の一般的な方法により、THF(5ml)中の同様の
オキサゾリジノン出発物質(300mg,1.02mmol)、3−クロロ−6
−ヒドロキシピリジン(146mg,1.13mmol)、アゾジカルボン酸ジ
イソプロピル(227mg,1.12mmol)およびトリフェニルホスフィン
(305mg,1.16mmol)を用いて製造した。得られた反応生成物をフ
ラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,酢酸エチル/イソヘキサ
ン(3:2)溶離剤)によって精製して、標題生成物(197mg,48%)を
結晶性固体として生じた。
【0197】
【化46】
【0198】 実施例14:5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(4−アセチル
フェニル)オキサゾリジン−2−オン 5(R)−ヒドロキシメチル−3−(4−アセチルフェニル)オキサゾリジン
−2−オン(C.L.J.Wang ら,Tetrahedron, 45巻,1323,(1989);300mg,
1.28mmol)を、水素化ナトリウム(56mg,1.4mmolの油中6
0%分散液)のDMF(3ml)中撹拌懸濁液に、窒素雰囲気下において室温で
少しずつ加えた。その混合物を更に15分間撹拌後、2−フルオロピリジン(1
48mg,1.53mmol)を加えた。その反応を18時間撹拌後、水中で急
冷し、酢酸エチルを用いて抽出した。その抽出物を水(3x)および飽和ブライ
ン(1x)で洗浄後、蒸発させて、有機ガムを生じた。フラッシュクロマトグラ
フィー(Merck 9385シリカ,酢酸エチル/イソヘキサン(7:3))によっ
て精製して、標題化合物(27mg,7%)を無色結晶性固体として生じた。
【0199】
【化47】
【0200】 実施例15:5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(4−(4−ブ
ロモイミダゾール−1−イル)−3−フルオロフェニル)−オキサゾリジン−2
−オン 実施例7の一般的な方法により、THF(5ml)中の5(R)−ヒドロキシ
メチル−3−(4−(4−ブロモイミダゾール−1−イル)−3−フルオロフェ
ニル)−オキサゾリジン−2−オン(WO97/31917号;300mg,0
.84mmol)、2−ヒドロキシピリジン(96mg,1.01mmol)、
アソジカルボン酸ジイソプロピル(204mg,1.012mmol)およびト
リフェニルホスフィン(270mg,1.03mmol)を用いて製造した。フ
ラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,2.5%メタノール/ジ
クロロメタン)によって精製して、標題化合物(156mg,43%)を無色結
晶性固体として生じた。
【0201】
【化48】
【0202】 実施例16:5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(4−メチルチ
オフェニル)−オキサゾリジン−2−オン 実施例7の一般的な方法により、THF(5ml)中の5(R)−ヒドロキシ
メチル−3−(4−メチルチオフェニル)−オキサゾリジン−2−オン(4−メ
チルチオアニリンおよび酪酸(R)−グリシジルの反応から製造される)(20
0mg,0.84mmol)、2−ヒドロキシピリジン(90mg,0.95m
mol)、アソジカルボン酸ジイソプロピル(190mg,0.94mmol)
およびトリフェニルホスフィン(252mg,0.96mmol)を用いて製造
した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,酢酸エチル/イ
ソヘキサン(3:2))によって精製して、標題化合物(123mg,46%)
を無色結晶性固体として生じた。
【0203】
【化49】
【0204】 実施例17:5(R)−ピリド−3−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ
−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾ
リジン−2−オン 実施例6の一般的な方法により、DMF(5ml)中の同様の出発物質(40
0mg,1.08mmol)、水素化ナトリウム(48mg,1.2mmolの
60%分散液)および3−ヒドロキシピリジン(108mg,1.14mmol
)を用いて製造した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,
3%メタノール/ジクロロメタン)によって精製して、標題化合物(231mg
,58%)を無色固体として生じた。
【0205】
【化50】
【0206】 実施例18は存在しない。 実施例19:5(R)−(6−メチルピリド−2−イルオキシメチル)−3−
(3−フルオロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェ
ニル)オキサゾリジン−2−オン 実施例7の一般的な方法により、THF(8ml)中の同様の出発物質(30
0mg,1.02mmol)、2−ヒドロキシ−6−メチルピリジン(167m
g,1.53mmol)、アソジカルボン酸ジイソプロピル(290mg,1.
43mmol)およびトリフェニルホスフィン(402mg,1.53mmol
)を用いて製造した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,
40%酢酸エチル/イソヘキサン)によって精製して、標題化合物(197mg
,50%)を結晶性固体として生じた。
【0207】
【化51】
【0208】 実施例20:5(R)−(ピリド−4−イルオキシメチル)−3−(3−フル
オロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキ
サゾリジン−2−オン 実施例19の一般的な方法により、THF(5ml)中の同様の出発物質(3
00mg,1.02mmol)、4−ヒドロキシピリジン(107mg,1.1
3mmol)、アソジカルボン酸ジイソプロピル(227mg,1.12mmo
l)およびトリフェニルホスフィン(305mg,1.16mmol)を用いて
製造した。フラッシュクロマトグラフィー(Merck 9385シリカ,5%メタノ
ール/ジクロロメタン)によって精製して、標題化合物(150mg,40%)
を結晶性固体として生じた。
【0209】
【化52】
【0210】 実施例21:5(R)−ピラジン−2−イルオキシメチル−3−(4−(4−
(6−シアノピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフ
ェニル)−オキサゾリジン−2−オン 本質的には、実施例2および3の方法を用い、3−(4−(4−(6−シアノ
ピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)−5
(R)−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−オン(参考例1の類推によって
製造される;240mg,0.6mM)および2−クロロピラジン(68.7m
g,0.6mM)から出発した。粗製物質を沈殿させ、20gシリカ Mega Bond
Elut(登録商標)カラム上のクロマトグラフィーにより、ジクロロメタン中0
〜2.5%メタノールまで極性が増加する勾配を用いて溶離して精製した。適切
な画分を一緒にし、蒸発させて、標題化合物(151mg)を生じた。MS(ESP) :C2321FN83に関して477(MH+
【0211】
【化53】
【0212】 実施例22:5(R)−ピリジン−2−イルオキシメチル−3−(4−(4−
(6−シアノピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフ
ェニル)−オキサゾリジン−2−オン 本質的には、実施例21の方法を用い、3−(4−(4−(6−シアノピリダ
ジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)−5(R)
−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−オン(240mg,0.6mM)およ
び2−フルオロピリジン(58.2mg,0.6mM)から出発して、標題化合
物(54mg)を生じた。MS(ESP) :C2422FN73に関して476(MH+
【0213】
【化54】
【0214】 実施例23:5(R)−(6−シアノピリダジン−3−イル)オキシメチル−
3−(4−(4−(6−シアノピリダジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)
−3−フルオロフェニル)オキサゾリジン−2−オン 本質的には、実施例21の方法を用い、3−(4−(4−(6−シアノピリダ
ジン−3−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)−5(R)
−ヒドロキシメチルオキサゾリジン−2−オン(240mg,0.6mM)およ
び3−クロロ−6−シアノピリダジン(84mg,0.7mM)から出発して、
標題化合物(60mg)を生じた。MS(ESP) :C2420FN93に関して502(MH+
【0215】
【化55】
【0216】 実施例24 次は、ヒトにおける治療的または予防的使用のための、式(I)を有する化合
物、その in vivo 加水分解性エステルの薬学的に許容しうる塩を含めた in viv
o 加水分解性エステルまたは薬学的に許容しうる塩(以下、化合物X)を含有す
る典型的な医薬剤形を詳しく説明する。
【0217】 (a)錠剤I mg/錠剤 化合物X 500 ラクトース,ヨーロッパ薬局方 430 クロスカルメロースナトリウム 40 ポリビニルピロリドン 20 ステアリン酸マグネシウム 10 (b)錠剤II mg/錠剤 化合物X 100 ラクトース,ヨーロッパ薬局方 179 クロスカルメロースナトリウム 12 ポリビニルピロリドン 6 ステアリン酸マグネシウム 3 (c)錠剤III mg/錠剤 化合物X 50 ラクトース,ヨーロッパ薬局方 229 クロスカルメロースナトリウム 12 ポリビニルピロリドン 6 ステアリン酸マグネシウム 3 (d)錠剤IV mg/錠剤 化合物X 1 ラクトース,ヨーロッパ薬局方 92 クロスカルメロースナトリウム 4 ポリビニルピロリドン 2 ステアリン酸マグネシウム 1 (e)カプセル剤 mg/カプセル剤 化合物X 10 ラクトース,ヨーロッパ薬局方 389 クロスカルメロースナトリウム 100 ステアリン酸マグネシウム 1 (f)注射剤I 化合物X 50%w/v 等張水溶液 100%まで (g)注射剤II(例えば、ボーラス) 化合物X 10%w/v 等張水溶液 100%まで (h)注射剤III 化合物X 5%w/v 等張水溶液 100%まで (i)注射剤IV(例えば、輸液(infusion)) 化合物X 1%w/v 等張水溶液 100%まで 緩衝剤;薬学的に許容しうる界面活性剤;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、グリセロール若しくはエタノールのような油剤若しくは補助
溶剤;グライダント(glidants)(二酸化ケイ素など);またはシクロデキスト
リンのような錯生成剤(例えば、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンま
たはスルホブチルエーテルβ−シクロデキストリン)は、製剤化を助けるのに用
いることができる。更に、水への溶解性の改善は、所望ならば、例えば、式(I
)の化合物をリン脂質((ホスホ)コリン誘導体など)と結合させてミセルエマ
ルジョンを形成することによって行うことができる。
【0218】 注記:上の製剤は、当薬学技術分野において周知の慣用法によって、例えば、
“Remington: The Science & Practice of Pharmacy”I & II巻(A.R.Gennaro(
Chairman)ら監修;発行者: Mack Publishing Company, イーストン,ペンシル
ベニア;第19版−1995年)および“Pharmaceutics-The Science of Dosage Form
Design”(M.E.Aulton 監修;発行者: Churchill Livingstone; 1988年初版)
に記載のように得ることができる。錠剤(a)〜(d)は、慣用的な手段によっ
て(ポリマー)コーティングされて、例えば、酢酸フタル酸セルロースの腸溶コ
ーティングを与えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/501 A61K 31/501 31/506 31/506 A61P 31/04 A61P 31/04 C07D 413/14 C07D 413/14 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) 【化1】 [式中、Xは、−O−または−S−であり; HETは、1個または2個のNを含有するC結合した6員ヘテロアリール環で
    あり、その環は、いずれか利用可能なC原子上に、(1−4C)アルキル、アミ
    ノ、(1−4C)アルキルアミノ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アル
    コキシカルボニルおよびハロゲンより独立して選択される1個、2個または3個
    の置換基で置換されていてよく(但し、N原子が該X結合に隣接している場合、
    このN原子に隣接するいずれのC原子上にも置換されないという条件付きである
    ); Qは、Q1〜Q9: 【化2】 より選択され、ここにおいて、 R2およびR3は、独立して、水素またはフルオロであり; A1は、炭素または窒素であり; B1は、OまたはS(またはQ9の場合のみ、NH)であり; Xqは、O、SまたはN−R1(式中、R1は水素、(1−4C)アルキルまた
    はヒドロキシ−(1−4C)アルキルである)であり;そしてここにおいて、 Q7の場合、A1は、それぞれ独立して、炭素または窒素より選択され、その
    6員環中には最大2個の窒素ヘテロ原子が含まれ、そしてQ7は、A1原子のい
    ずれかによってTに結合し(A1が炭素の場合)、そして5員環においては、特
    定の炭素原子によって、またはA1が炭素の場合、A1によって結合し; Q8は、5員環中の特定の炭素原子のいずれかによってTに結合し、そしてベ
    ンゾ環においては、示される連結結合の一方の側の2個の特定の炭素原子のどち
    らかによって結合し;そして Q9は、示される連結結合の一方の側の2個の特定の炭素原子のどちらかによ
    って結合し;ここにおいて、 Tは、下記の(TA)〜(TD) (式中、AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR3b、
    AR4、AR4a、CY1およびCY2は、以下に定義される) の群より選択され; (TA)Tは、次の群: (TAa)AR1、AR1−(1−4C)アルキル−、AR2(炭素結合した
    )、AR3; (TAb)AR1−CH(OH)、AR2−CH(OH)−、AR3−CH(
    OH)−; (TAc)AR1−CO−、AR2−CO−、AR3−CO−、AR4−CO
    −; (TAd)AR1−O−、AR2−O−、AR3−O−; (TAe)AR1−S(O)q−、AR2−S(O)q−、AR3−S(O)q
    −(qは、0、1または2である); (TAf)1個、2個または3個の窒素原子を含有する、置換されていてもよ
    いN結合した(完全に不飽和の)5員ヘテロアリール環系; (TAg)結合位置に隣接していない位置に置換されていてもよい、炭素結合
    したトロポル−3−オンまたはトロポル−4−オン より選択される;または (TB)Tは、次の群: (TBa)ハロまたは(1−4C)アルキル {ヒドロキシ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイル、シアノ、
    ハロ、トリフルオロメチル、(1−4C)アルコキシカルボニル、−NRvRw
    、(1−6C)アルカノイルアミノ、(1−4C)アルコキシカルボニルアミノ
    、N−(1−4C)アルキル−N−(1−6C)アルカノイルアミノ、(1−4
    C)アルキルS(O)q−(qは、0、1または2である)、CY1、CY2ま
    たはAR1よりそれぞれ独立して選択される1個またはそれ以上の基で置換され
    ていてもよい}; (TBb)−NRv1Rw1; (TBc)エテニル、2−(1−4C)アルキルエテニル、2−シアノエテニ
    ル、2−シアノ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−ニトロエテニル
    、2−ニトロ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−((1−4C)ア
    ルキルアミノカルボニル)エテニル、2−((1−4C)アルコキシカルボニル
    )エテニル、2−(AR1)エテニル、2−(AR2)エテニル; (TBd)R10CO−、R10S(O)q−(qは、0、1または2である)ま
    たはR10CS− より選択され、ここにおいて、 R10は、次の群: (TBda)CY1またはCY2; (TBdb)水素、(1−4C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル
    、−NRvRw、エテニル、2−(1−4C)アルキルエテニル、2−シアノエ
    テニル、2−シアノ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−ニトロエテ
    ニル、2−ニトロ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−((1−4C
    )アルキルアミノカルボニル)エテニル、2−((1−4C)アルコキシカルボ
    ニル)エテニル、2−(AR1)エテニルまたは2−(AR2)エテニル;また
    は (TBdc)(1−4C)アルキル {上の(TBa)に定義した通り置換されていてもよく、または(1−4C)ア
    ルキルS(O)pNH−または(1−4C)アルキルS(O)p−((1−4C)
    アルキル)N−(pは1または2である)で置換されていてもよい} より選択され;ここにおいて Rvは、水素または(1−4C)アルキルであり; Rwは、水素または(1−4C)アルキルであり; Rv1は、水素、(1−4C)アルキルまたは(3−8C)シクロアルキルで
    あり; Rw1は、水素、(1−4C)アルキル、(3−8C)シクロアルキル、(1
    −4C)アルキル−CO−または(1−4C)アルキルS(O)q−(qは1ま
    たは2である)である;または (TC)Tは、次の群: (TCa)O、NおよびS(酸化されていてもよい)より選択される1個のヘ
    テロ原子を含有し、そして環窒素またはsp3炭素原子によって結合した、置換
    されていてもよい完全に飽和した4員単環式環; (TCb)O、NおよびS(酸化されていてもよい)より選択される1個のヘ
    テロ原子を含有し、そして環窒素原子または環sp3若しくはsp2炭素原子によ
    って結合した、置換されていてもよい5員単環式環であって、(該当する場合)
    結合sp2炭素原子のところ以外では完全に飽和している単環式環; (TCc)O、NおよびS(酸化されていてもよい)より独立して選択される
    1個または2個のヘテロ原子を含有し、そして環窒素原子または環sp3若しく
    はsp2炭素原子によって結合した、置換されていてもよい6員または7員単環
    式環であって、(該当する場合)結合sp2炭素原子のところ以外では完全に飽
    和している単環式環 より選択される;または (TD)Tは、次の群: (TDa)唯一の環ヘテロ原子として0、1個または2個の環窒素原子を含有
    する二環式スピロ環系であって、その構造は、3員、4員または5員スピロ炭素
    結合環で置換された(結合位置に隣接していない)5員または6員環系(環窒素
    原子または環sp3若しくはsp2炭素原子によって結合した)から成り;その二
    環式環系が、 (i)(該当する場合)結合sp2炭素原子のところ以外では完全に飽和して
    いる; (ii)その環系中に1個の−N(Rc)−基(その結合が窒素原子またはsp 2 炭素原子による場合、その結合位置から離れた少なくとも2個の炭素原子)ま
    たは任意の置換基中に1個の−N(Rc)−基(結合位置に隣接していない)を
    含有する、および (iii)利用可能な環炭素原子上に更に置換されていてもよいもの;または (TDb)0、1個または2個の環窒素原子(および場合により、追加のOま
    たはS環ヘテロ原子)を含有する7員、8員または9員二環式環系(環窒素原子
    または環sp3若しくはsp2炭素原子によって結合した)であって、その構造は
    、1個、2個または3個の炭素原子の架橋を含有し;その二環式環系が、 (i)(該当する場合)結合sp2炭素原子のところ以外では完全に飽和して
    いる; (ii)1個のOまたはSヘテロ原子、または環中に1個の−N(Rc)−基(
    その結合が窒素原子またはsp2炭素原子による場合、その結合位置から少なく
    とも2個の炭素原子離れた)または任意の置換基中に1個の−N(Rc)−基(
    結合位置に隣接していない)を含有する、および (iii)利用可能な環炭素原子上で更に置換されていてもよいもの より選択され;ここにおいて、 Rcは、(Rc1)〜(Rc5): (Rc1)(1−6C)アルキル {1個またはそれ以上の(1−4C)アルカノイル基で置換されていてもよい(
    一つの原子に1対の二置換を含めた)および/またはシアノ、(1−4C)アル
    コキシ、トリフルオロメチル、(1−4C)アルコキシカルボニル、フェニル(
    AR1に関して以下に定義のように置換されていてもよい)、(1−4C)アル
    キルS(O)q−(qは、0、1または2である)で一置換されていてもよい;
    または(1−6C)アルキル鎖の第一炭素原子上以外のいずれかに、ヒドロキシ
    およびフルオロよりそれぞれ独立して選択される1個またはそれ以上の基で置換
    されていてもよい(一つの原子に1対の二置換を含めた)および/またはオキソ
    、−NRvRw[式中、Rvは水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは
    水素または(1−4C)アルキルである]、(1−6C)アルカノイルアミノ、
    (1−4C)アルコキシカルボニルアミノ、N−(1−4C)アルキル−N−(
    1−6C)アルカノイルアミノ、(1−4C)アルキルS(O)pNH−または
    (1−4C)アルキルS(O)p−((1−4C)アルキル)N−(pは、1ま
    たは2である)で一置換されていてもよい}; (Rc2)R13CO−、R13SO2−またはR13CS−、但し、 R13は、(Rc2a)〜(Rc2e): (Rc2a)AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR3a、AR
    3b、AR4、AR4a、CY1、CY2; (Rc2b)水素、(1−4C)アルコキシカルボニル、トリフルオロメチル
    、−NRvRw[式中、Rvは水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは
    水素または(1−4C)アルキルである]、エテニル、2−(1−4C)アルキ
    ルエテニル、2−シアノエテニル、2−シアノ−2−((1−4C)アルキル)
    エテニル、2−ニトロエテニル、2−ニトロ−2−((1−4C)アルキル)エ
    テニル、2−((1−4C)アルキルアミノカルボニル)エテニル、2−((1
    −4C)アルコキシカルボニル)エテニル、2−(AR1)エテニル、2−(A
    R2)エテニルまたは2−(AR2a)エテニル; (Rc2c)(1−10C)アルキル {ヒドロキシ、(1−10C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ−(1−4
    C)アルコキシ、(1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシ−(1−4
    C)アルコキシ、(1−4C)アルカノイルおよびアミノよりそれぞれ独立して
    選択される1個またはそれ以上の基で置換されていてもよい(一つの原子に1対
    の二置換を含めた);および/またはカルボキシ、ホスホネート[ホスホノ、−
    P(O)(OH)2、およびそれらのモノ−およびジ(1−4C)アルコキシ誘
    導体]、ホスフィネート[−P(OH)2、およびそのモノ−およびジ(1−4
    C)アルコキシ誘導体]、ホスホリル[−O−P(O)(OH)2、およびその
    モノ−およびジ(1−4C)アルコキシ誘導体]、ホスフィリル[−O−P(O
    H)2、およびそのモノ−およびジ(1−4C)アルコキシ誘導体]、シアノ、
    ハロ、トリフルオロメチル、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−4C)
    アルコキシ−(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−4C)アルコキシ−(
    1−4C)アルコキシ−(1−4C)アルコキシカルボニル、(1−4C)アル
    キルアミノ、ジ((1−4C)アルキル)アミノ、(1−6C)アルカノイルア
    ミノ、(1−4C)アルコキシカルボニルアミノ、N−(1−4C)アルキル−
    N−(1−6C)アルカノイルアミノ、(1−4C)アルキルアミノカルボニル
    、ジ((1−4C)アルキル)アミノカルボニル、(1−4C)アルキルS(O
    pNH−、(1−4C)アルキルS(O)p−((1−4C)アルキル)N−、
    フルオロ(1−4C)アルキルS(O)pNH−、フルオロ(1−4C)アルキ
    ルS(O)p((1−4C)アルキル)N−、(1−4C)アルキルS(O)q
    、CY1、CY2、AR1、AR2、AR3、AR1−O−、AR2−O−、A
    R3−O−、AR1−S(O)q−、AR2−S(O)q−、AR3−S(O)q
    −、AR1−NH−、AR2−NH−、AR3−NH−(pは1または2であり
    、qは、0、1または2である)、そして更に、AR2およびAR3含有基のA
    R2a変型、AR2b変型、AR3a変型およびAR3b変型より選択される1
    個の基で置換されていてもよい}; (Rc2d)R14C(O)O(1−6C)アルキル、但し、 R14は、AR1、AR2、(1−4C)アルキルアミノ、ベンジルオキシ(1
    −4C)アルキルまたは(1−10C)アルキル{(Rc2c)に関して定義さ
    れた通りに置換されていてもよい}である; (Rc2e)R15O−、但し、 R15は、ベンジル、(1−6C)アルキル{(Rc2c)に関して定義された
    通りに置換されていてもよい}、CY1、CY2またはAR2bである より選択される; (Rc3)水素、シアノ、2−シアノエテニル、2−シアノ−2−((1−4
    C)アルキル)エテニル、2−((1−4C)アルキルアミノカルボニル)エテ
    ニル、2−((1−4C)アルコキシカルボニル)エテニル、2−ニトロエテニ
    ル、2−ニトロ−2−((1−4C)アルキル)エテニル、2−(AR1)エテ
    ニル、2−(AR2)エテニルまたは式(Rc3a) 【化3】 (式中、X00は、−OR17、−SR17、−NHR17および−N(R172であり
    ;ここにおいて、 R17は水素であり(X00が−NHR17および−N(R172である場合)、R1 7 は、(1−4C)アルキル、フェニルまたはAR2であり(X00が−OR17
    −SR17および−NHR17である場合);そして R16は、シアノ、ニトロ、(1−4C)アルキルスルホニル、(4−7C)シ
    クロアルキルスルホニル、フェニルスルホニル、(1−4C)アルカノイルおよ
    び(1−4C)アルコキシカルボニルである); (Rc4)トリチル、AR1、AR2、AR2a、AR2b、AR3、AR
    3a、AR3b; (Rc5)RdOC(Re)=CH(C=O)−、RfC(=O)C(=O
    )−、RgN=C(Rh)C(=O)−またはRiNHC(Rj)=CHC(=
    O)−、但し、 Rdは(1−6C)アルキルであり; Reは、水素または(1−6C)アルキルであり、または RdおよびReは一緒になって、(3−4C)アルキレン鎖を形成し; Rfは、水素、(1−6C)アルキル、ヒドロキシ(1−6C)アルキル、(
    1−6C)アルコキシ(1−6C)アルキル、−NRvRw[式中、Rvは水素
    または(1−4C)アルキルであり;Rwは水素または(1−4C)アルキルで
    ある]、(1−6C)アルコキシ、(1−6C)アルコキシ(1−6C)アルコ
    キシ、ヒドロキシ(2−6C)アルコキシ、(1−4C)アルキルアミノ(2−
    6C)アルコキシ、ジ(1−4C)アルキルアミノ(2−6C)アルコキシであ
    り; Rgは、(1−6C)アルキル、ヒドロキシまたは(1−6C)アルコキシで
    あり; Rhは、水素または(1−6C)アルキルであり; Riは、水素、(1−6C)アルキル、AR1、AR2、AR2a、AR2b
    であり、そして Rjは、水素または(1−6C)アルキルである の群より選択され;ここにおいて、 AR1は、置換されていてもよいフェニルまたは置換されていてもよいナフチ
    ルであり; AR2は、O、NおよびSより独立して選択される最大4個のヘテロ原子を含
    有し(但し、O−O、O−SまたはS−S結合のいずれも含有しない)、そして
    環炭素原子によって、またはその環が第四級化されていない場合は環窒素原子に
    よって結合した、置換されていてもよい5員または6員の完全に不飽和の(すな
    わち、最大限度の不飽和の)単環式ヘテロアリール環であり; AR2aは、環炭素原子によって結合したまたはその環が第四級化されていな
    い場合は環窒素原子によって結合した、AR2の部分水素化型(すなわち、若干
    の不飽和度を保持しているが完全な不飽和ではないAR2系)であり; AR2bは、環炭素原子によって結合したまたは環窒素原子によって結合した
    、AR2の完全水素化型(すなわち、不飽和のないAR2系)であり; AR3は、O、NおよびSより独立して選択される最大4個のヘテロ原子を含
    有し(但し、O−O、O−SまたはS−S結合のいずれも含有しない)、そして
    二環式系を含む環のどちらかの環炭素原子によって結合した、置換されていても
    よい8員、9員または10員の完全に不飽和の(すなわち、最大限度の不飽和の
    )二環式ヘテロアリール環であり; AR3aは、二環式系を含む環のどちらかの、環炭素原子によって結合したま
    たはその環が第四級化されていない場合は環窒素原子によって結合した、AR3
    の部分水素化型(すなわち、若干の不飽和度を保持しているが完全な不飽和では
    ないAR3系)であり; AR3bは、二環式系を含む環のどちらかの、環炭素原子によって結合したま
    たは環窒素原子によって結合した、AR3の完全水素化型(すなわち、不飽和の
    ないAR3系)であり; AR4は、O、NおよびSより独立して選択される最大4個のヘテロ原子を含
    有し(但し、O−O、O−SまたはS−S結合のいずれも含有しない)、そして
    三環式系を含む環のいずれかの環炭素原子によって結合した、置換されていても
    よい13員または14員の完全に不飽和の(すなわち、最大限度の不飽和の)三
    環式ヘテロアリール環であり; AR4aは、三環式系を含む環のいずれかの、環炭素原子によって結合したま
    たはその環が第四級化されていない場合は環窒素原子によって結合した、AR4
    の部分水素化型(すなわち、若干の不飽和度を保持しているが完全な不飽和では
    ないAR4系)であり; CY1は、置換されていてもよいシクロブチル、シクロペンチルまたはシクロ
    ヘキシル環であり; CY2は、置換されていてもよいシクロペンテニルまたはシクロヘキセニル環
    である] を有する化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性
    エステル。
  2. 【請求項2】 1個、2個または3個の窒素原子を含有する、置換されてい
    てもよいN結合した(完全に不飽和の)5員ヘテロアリール環系(群(TAf)
    )が、式(TAf1)〜(TAf6): 【化4】 [式中、R6は、(該当する場合、独立して)水素、(1−4C)アルキル、(
    1−4C)アルコキシカルボニル、(1−4C)アルカノイル、カルバモイルお
    よびシアノより選択され; R4およびR5は、独立して、水素、ハロ、トリフルオロメチル、シアノ、ニト
    ロ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルS(O)q−(qは、0、
    1または2である)、(1−4C)アルカノイル、(1−4C)アルコキシカル
    ボニル、(2−4C)アルカノイルオキシ−(1−4C)アルキル、ベンゾキシ
    −(1−4C)アルキル、(2−4C)アルカノイルアミノ、−CONRvRw
    、−NRvRwおよび(1−4C)アルキル{ヒドロキシ、トリフルオロメチル
    、シアノ、ニトロ、(1−4C)アルコキシ、(1−4C)アルキルS(O)q
    −(qは、0、1または2である)、(1−4C)アルコキシカルボニル、(1
    −4C)アルカノイルアミノ、−CONRvRw、−NRvRwで置換されてい
    てよく;但し、Rv、Rwは水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは水
    素または(1−4C)アルキルである}より選択され;または R4は、下の(TAfa)〜(TAfc)の群の一つより選択され、または(
    該当する場合) R4およびR5の一方は、上のR4およびR5の置換基のリストより選択され、そ
    して他方は、次の(TAfa)〜(TAfc): (TAfa)式(TAfa1) 【化5】 (式中、Z0は、水素または(1−4C)アルキルであり; X0およびY0は、独立して、水素、(1−4C)アルキル、(1−4C)アル
    コキシカルボニル、ハロ、シアノ、ニトロ、(1−4C)アルキルS(O)q
    (qは、0、1または2である)、RvRwNSO2−、トリフルオロメチル、
    ペンタフルオロエチル、(1−4C)アルカノイルおよび−CONRvRw[式
    中、Rvは水素または(1−4C)アルキルであり;Rwは水素または(1−4
    C)アルキルである]より選択され;または X0およびY0の一方は、上のX0およびY0の置換基のリストより選択され、そ
    して他方は、フェニル、フェニルカルボニル、−S(O)q−フェニル(qは、
    0、1または2である)、N−(フェニル)カルバモイル、フェニルアミノスル
    ホニル、AR2、(AR2)−CO−、(AR2)−S(O)q−(qは、0、
    1または2である)、N−(AR2)カルバモイルおよび(AR2)アミノスル
    ホニルより選択される) を有する群;ここにおいて、(TAfa)中のフェニル基はいずれも、(1−4
    C)アルキル、シアノ、トリフルオロメチル、ニトロ、ハロおよび(1−4C)
    アルキルスルホニルより独立して選択される最大3個までの置換基で置換されて
    いてもよい; (TAfb)式−≡−Hまたは−≡−(1−4C)アルキルを有するアセチレ
    ン; (TAfc)−X1−Y1−AR2、−X1−Y1−AR2a、−X1−Y1−AR
    2b、−X1−Y1−AR3、−X1−Y1−AR3aまたは−X1−Y1−AR3b
    ;ここにおいて、 X1は、直接結合または−CH(OH)−であり、そして Y1は、−(CH2m−、−(CH2n−NH−(CH2m−、−CO−(C
    2m−、−CONH−(CH2m−、−C(=S)NH−(CH2m−または
    −C(=O)O−(CH2m−であり;または X1は、−(CH2n−または−CH(Me)−(CH2m−であり、そして Y1は、−(CH2m−NH−(CH2m−、−CO−(CH2m−、−CO
    NH−(CH2m−、−C(=S)NH−(CH2m−、−C(=O)O−(C
    2m−または−S(O)q−(CH2m−であり;または X1は、−CH2O−、−CH2NH−または−CH2N((1−4C)アルキル
    )−であり、そして Y1は、−CO−(CH2m−、−CONH−(CH2m−または−C(=S
    )NH−(CH2m−であり;そして更に、 X1が−CH2NH−または−CH2N((1−4C)アルキル)−である場合
    、Y1は−SO2−であり、そして X1が−CH2O−または−CH2N((1−4C)アルキル)−である場合、
    1は−(CH2m−であり;ここにおいて nは、1、2または3であり; mは、0、1、2または3であり、そして qは、0、1または2であり;そして Y1が−(CH2m−NH−(CH2m−である場合、mは、それぞれ独立し
    て、0、1、2または3より選択される、 の群の一つより選択される] の群より選択される請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容
    しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステル。
  3. 【請求項3】 1個、2個または3個の炭素原子の架橋を含有する7員、8
    員または9員二環式環系(群(TDb))が、式(TDb1)〜(TDb14)
    : 【化6】 (式中、 (i)該環系は、0、1個または2個の環窒素原子(および場合により、更にO
    またはSヘテロ原子)を含有し、そして存在する場合、1個または複数の環窒素
    、OまたはSヘテロ原子は、(TDb1)中の3員環の一部分とはならない任意
    の位置にあり; (ii)該環系は、どちらかの環中の任意の位置[(TDb2)、(TDb6)
    および(TDb11)中の4員環の頭橋位置またはsp2炭素原子以外]からの
    環窒素原子または環sp3若しくはsp2炭素原子(該当する場合、どちらかの方
    向に配向した二重結合を含む)によって結合し; (iii)結合位置に隣接していない位置の環炭素原子の一つは、(環がOまた
    はSヘテロ原子を含有する場合以外)次の群、すなわち、−NRc−[橋頭位置
    ではない]、>C(H)−NHRc、>C(H)−NRc−(1−4C)アルキ
    ル、>C(H)−CH2−NHRc、>C(H)−CH2−NRc−(1−4C)
    アルキル[但し、括弧内に示される水素原子は、頭橋位置で置換が起こる場合は
    存在しないし、そして中心の−CH2−鎖結合は、(1−4C)アルキルによっ
    て一または二置換されていてもよい]からの一つによって置き換えられ;但し、
    該環系が環窒素原子またはsp2炭素原子によって結合している場合、−NRc
    −、OまたはSによる環炭素原子の置換はいずれも、結合位置から少なくとも2
    個の炭素原子離れているという条件付きであり;そして (iv)該環系は、(TDa)に記載の二環式スピロ環系に関するように、利用
    可能な環炭素原子上で(更に)置換されていてもよく; Rcは請求項1に定義の通りである) に示される環骨格によって規定される群より選択される、請求項1に記載の式(
    I)の化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エ
    ステル。
  4. 【請求項4】 (TCa)〜(TCc)に定義の基が、式(TC1)〜(T
    C4): 【化7】 [式中、 (TC1)の場合:>A3−B3−は>C(Rq)−CH(Rr)−であり、G
    は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または>N(Rc)であり; (TC2)の場合:m1は、0、1または2であり;>A3−B3−は>C=C
    (Rr)−または>C(Rq)−CH(Rr)−であり、Gは、−O−、−S−
    、−SO−、−SO2−または>N(Rc)であり; (TC3)の場合:m1は、0、1または2であり;>A3−B3−は>C(R
    q)−CH(Rr)−(RqおよびRrが両方とも一緒に水素である場合以外)
    であり、Gは、−O−、−S−、−SO−、−SO2−または>N(Rc)であ
    り; (TC4)の場合:n1は1または2であり;o1は1または2であり、そし
    てn1+o1=2または3であり;>A3−B3−は>C=C(Rr)−または>
    C(Rq)−CH(Rr)−または>N−CH2−であり、Gは、−O−、−S
    −、−SO−、−SO2−または>N(Rc)であり;Rpは水素、(1−4C
    )アルキル(このような置換が>A3−B3−によって規定される場合以外)、ヒ
    ドロキシ、(1−4C)アルコキシまたは(1−4C)アルカノイルオキシであ
    り; (TC1)、(TC2)および(TC4)において、m1、n1およびo1が
    前に定義の通りであり:>A3−B3−は>N−CH2−であり、Gは、>C(R1 1 )(R12)、>C=O、>C−OH、>C−(1−4C)アルコキシ、>C=
    N−OH、>C=N−(1−4C)アルコキシ、>C=N−NH−(1−4C)
    アルキル、>C=N−N((1−4C)アルキル)2(Gにおける上の最後の二
    つの(1−4C)アルキル基は、ヒドロキシによって置換されていてもよい)ま
    たは>C=N−N−CO−(1−4C)アルコキシであり;ここにおいて、 >は、2個の単結合を示し; Rqは、水素、ヒドロキシ、ハロ、(1−4C)アルキルまたは(1−4C)
    アルカノイルオキシであり; Rrは、(該当する場合、独立して)水素または(1−4C)アルキルであり
    ; R11は、水素、(1−4C)アルキル、フルオロ(1−4C)アルキル、(1
    −4C)アルキルチオ−(1−4C)アルキルまたはヒドロキシ−(1−4C)
    アルキルであり、そして R12は、−[C(Rr)(Rr)]m2−N(Rr)(Rc)(式中、mは0、
    1または2である)であり、そしてG、>A3−B3−およびRpによって規定さ
    れる環置換以外、それぞれの環系は、>A3−における結合に隣接していない炭
    素原子上で、(1−4C)アルキル、フルオロ(1−4C)アルキル(トリフル
    オロメチルを含めた)、(1−4C)アルキルチオ−(1−4C)アルキル、ヒ
    ドロキシ−(1−4C)アルキル、アミノ、アミノ−(1−4C)アルキル、(
    1−4C)アルカノイルアミノ、(1−4C)アルカノイルアミノ−(1−4C
    )アルキル、カルボキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル、AR−オキシメ
    チル、AR−チオメチル、オキソ(=O)より独立して選択される(Gが>N−
    Rcであり且つRcが請求項1に定義の群(Rc2)である場合以外)またはR
    c;そして更に、ヒドロキシまたはハロ(Gが−O−または−S−である場合の
    み、最後の二つの任意の置換基)より独立して選択される最大2個までの置換基
    で更に置換されていてもよく;ここにおいて、 ARは、置換されていてもよいフェニル、置換されていてもよいフェニル(1
    −4C)アルキル、置換されていてもよいナフチル、置換されていてもよい5員
    または6員ヘテロアリール;置換されていてもよい5/6または6/6二環式ヘ
    テロアリール環系であり、ここにおいて、それら二環式ヘテロアリール環系は、
    該二環式系を含むどちらかの環中の原子によって結合していてよく、そして単環
    式および二環式両方のヘテロアリール環系は環炭素原子によって結合し、そして
    (部分)水素化されていてよく;そして Rcは請求項1に定義の通りである] によって規定される、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許
    容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステル。
  5. 【請求項5】 (TCa)〜(TCc)の基が、式(TC5)〜(TC11
    ): 【化8】 (式中、Rcは請求項1に定義の通りである) によって規定される、請求項1および4に記載の式(I)の化合物またはその薬
    学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステル。
  6. 【請求項6】 式(IB) 【化9】 (式中、HETは、ピリジン−2−イルまたはピラジン−2−イル(特に、ピリ
    ジン−2−イル)であり; R2およびR3は、独立して、水素またはフルオロであり;そして Rp1およびRp2は、独立して、水素、ヒドロキシ、ブロモ、(1−4C)
    アルキル、カルボキシ、(1−4C)アルコキシカルボニル、ヒドロキシメチル
    、(1−4C)アルコキシメチルまたはカルバモイルである) を有する化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性
    エステルである、請求項1および4に記載の式(I)の化合物;またはその薬学
    的に許容しうる塩。
  7. 【請求項7】 5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(4−(4
    −(5−シアノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェ
    ニル)オキサゾリジン−2−オン; 5(R)−(6−クロロピリダジン−3−イルオキシメチル)−3−(4−(
    4−(5−シアノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフ
    ェニル)オキサゾリジン−2−オン; 5(R)−ピラジン−2−イルオキシメチル−3−(4−(4−(5−シアノ
    ピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサゾ
    リジン−2−オン; 5(R)−ピリミジン−4−イルオキシメチル−3−(4−(4−(5−シア
    ノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサ
    ゾリジン−2−オン; 5(R)−ピリダジン−3−イルオキシメチル−3−(4−(4−(5−シア
    ノピリド−2−イル)ピペラジン−1−イル)−3−フルオロフェニル)オキサ
    ゾリジン−2−オン; 5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(3,
    6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−2−
    オン; 5(R)−(4−メチルピリド−2−イルオキシメチル)−3−(3−フルオ
    ロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサ
    ゾリジン−2−オン; 5(R)−(3−メチルピリド−2−イルオキシメチル)−3−(3−フルオ
    ロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサ
    ゾリジン−2−オン; 5(R)−(6−クロロピリダジン−3−イルオキシメチル)−3−(3−フ
    ルオロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オ
    キサゾリジン−2−オン; 5(R)−ピリダジン−3−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(
    3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−
    2−オン; 5(R)−ピリミジン−4−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(
    3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−
    2−オン; 5(R)−ピラジン−2−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(3
    ,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−2
    −オン; 5(R)−(5−クロロピリジン−2−イルオキシメチル)−3−(3−フル
    オロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキ
    サゾリジン−2−オン;またはそれらの薬学的に許容しうる塩である、請求項1
    および4に記載の化合物。
  8. 【請求項8】 5(R)−ピリド−2−イルオキシメチル−3−(3−フル
    オロ−4−(3,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキ
    サゾリジン−2−オン; 5(R)−ピラジン−2−イルオキシメチル−3−(3−フルオロ−4−(3
    ,6−ジヒドロ−(2H)−ピラン−4−イル)フェニル)オキサゾリジン−2
    −オン;またはそれらの薬学的に許容しうる塩である、請求項1、4または7に
    記載の化合物。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容
    しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステルの製造方法であって、次の(a
    )〜(f): (a)式(I)の別の化合物中の置換基を修飾しまたは該化合物中に置換基を
    導入し; (b)式(II) 【化10】 (式中、Ypはヒドロキシである) を有する化合物を、式(b1)HET−OHまたは(b2)HET−Lg(式中
    、Lgは適当な脱離基である)の化合物と反応させ; (c)Ypが脱離基である式(II)の化合物を、式HET−OM(但し、Mは
    、アルカリ金属、またはO−アルキル化を促進することが知られている別の金属
    である)の金属アルコキシド化合物と反応させ; (d)式Q−Zp(式中、Zpはイソシアネートまたはアミン基である)の化
    合物を、式CH2(O)CH−CH2O−HETのエポキシドと反応させ; (e)Xが−S−である場合、工程(c)と同様の工程を用いて、(e1)式
    HET−SM(但し、Mは、アルカリ金属、またはS−アルキル化を促進するこ
    とが知られている別の金属である)を有する金属チオキシド化合物を用い;また
    は(e2)HET−SH、およびYpが適当な脱離基である式(II)の化合物を
    用い; (f)式(III)のウレタン化合物を、式(IV) 【化11】 (式中、R21は、(1−6C)アルキルまたはベンジルである) を有する化合物と反応させ;そして次に、必要ならば、 (i)保護基を全て除去する;(ii)薬学的に許容しうる塩を形成する;(ii
    i)in vivo 加水分解性エステルを形成することを含む上記方法。
  10. 【請求項10】 温血動物において抗菌作用を生じさせる方法であって、該
    動物に、請求項1〜8に記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容しうる
    塩若しくは in vivo 加水分解性エステルの有効量を投与することを含む上記方
    法。
  11. 【請求項11】 薬剤として用いるための請求項1〜8に記載の式(I)の
    化合物またはその薬学的に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステル
  12. 【請求項12】 温血動物において抗菌作用を生じさせる場合に用いるため
    の薬剤の製造における請求項1〜8に記載の式(I)の化合物またはその薬学的
    に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステルの使用。
  13. 【請求項13】 請求項1〜8に記載の式(I)の化合物またはその薬学的
    に許容しうる塩若しくは in vivo 加水分解性エステルおよび薬学的に許容しう
    る希釈剤または担体を含む医薬組成物。
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