JP2002517449A - エストロンスルファターゼの阻害のための腫瘍壊死因子aおよび2−メトキシエストロン−3−o−スルファメートを有する薬学的組成物 - Google Patents

エストロンスルファターゼの阻害のための腫瘍壊死因子aおよび2−メトキシエストロン−3−o−スルファメートを有する薬学的組成物

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Abstract

(57)【要約】 組成物が記載される。この組成物は、i)スルファメート基を含む化合物(「スルファメート化合物」);およびii)生物学的応答修飾因子を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は組成物に関する。詳細には、本発明は、薬学的組成物−およびこの組
成物においてまたはその組成物として特に有用なクラスの化合物に関する。
【0002】 大部分の西洋の国々では、癌は死亡率の主用な原因のままである。これまで、
エストロゲンが、乳房および子宮内膜のような内分泌依存性組織中の腫瘍の増殖
を促進することに関与する主要なマイトジェンであることを示唆する証拠がある
。血漿エストロゲン濃度は、乳癌を有する女性または乳癌を有さない女性で同様
であるが、乳房腫瘍エストロンおよびエストラジオールレベルは、正常な乳房組
織または血液中よりも有意に高い。エストロゲンのインサイチュにおける合成は
、腫瘍中のエストロゲンが高レベルであることに重要な寄与をすると考えられ、
それゆえ、エストロゲン生合成の特異的インヒビターは、内分泌依存性腫瘍の処
置のために潜在的な価値がある。
【0003】 過去二十年間にわたって、アンドロゲン前駆体であるアンドロステンジオンを
エストロンに変換するアロマターゼ経路のインヒビターの開発に、かなりの興味
がもたれていた。しかし、現在、エストロンスルファターゼ(E1−STS)経
路(すなわち、アロマターゼ経路とは逆にエストロンスルフェート(E1S)か
らエストロン(E1)への加水分解)が、乳房腫瘍中のエストロゲンの主要な供
給源である証拠がある。この理論は、アロマターゼインヒビター(例えば、アミ
ノグルテチミドおよび4−ヒドロキシアンドロステンジオン)で処置された乳癌
を有する閉経後の女性の血漿エストロゲン濃度の緩やかな減少により、そしてま
たこれらのアロマターゼインヒビターで処置された患者の血漿E1S濃度が、比
較的高いままであるという事実により支持される。結合されていないエストロゲ
ン(20分)と比較して長い血中E1Sの半減期(10〜12時間)、そして、
肝臓ならびに正常および悪性の乳房組織における高レベルのステロイドスルファ
ターゼ活性もまたこの理論に支持を与える。
【0004】 Singhら(1997 J Steroid Biochem Mol B
iol 61:185〜192)は、乳房腫瘍内のTNF−αおよびIL−6の
ような、プロ炎症性サイトカインの主要な供給源は、良く理解されていないが、
腫瘍浸潤マクロファージおよびリンパ球が役割を果たし得ると考えられているこ
とを報告する。
【0005】 Singhら(前述)は、腫瘍細胞によるIL−6のようなサイトカインの放
出はまた、腫瘍に隣接する乳房組織中の増大したアロマターゼ活性に関連するこ
とを報告する。
【0006】 Singhら(前述)はまた、TNF−αおよびIL−6の両方が、インビト
ロで、MCF−7乳癌細胞の増殖を阻害することを報告する。さらに、TNF−
αは、培養されたMCF−7乳癌細胞中で測定されたアロマターゼ活性に対して
阻害効果を有する。明らかに、これらの結果は、TNF−αが、正常および悪性
乳房組織由来の線維芽細胞に対して有する顕著な刺激効果(Macdiarma
idら、1994 Molec.Cell Endoc.106:17〜21)
と対照をなす。さらに、TNF−αをIL−6と組み合わせたとき、アロマター
ゼ活性に対する阻害効果は増大する。MCF−7細胞におけるアロマターゼ活性
に対するIL−6とTNF−αとの相乗阻害効果はまた、これらサイトカインが
、これら細胞におけるエストロンスルファターゼおよびエストラジオールデヒド
ロゲナーゼ活性に対して有する相乗的刺激効果と対照をなす。
【0007】 Singhら(前述)はまた、免疫抑制された腎臓移植患者の単球およびリン
パ球からの馴化培地(CM)を、正常乳房細胞からの線維芽細胞培養に添加した
とき、乳癌細胞からのCMと比較して、アロマターゼ活性における有意な減少が
観察されることを報告する。これらの結果は、免疫抑制された腎臓移植患者にお
ける乳癌の減少した発生率が、減少したサイトカイン産生、そしてそれ故エスト
ロゲン合成の低減された刺激から生じ得ることを示唆する。
【0008】 先の研究はまた、培養された乳癌細胞からのCMがアロマターゼ活性を刺激す
る場合、このCMがまた、これもまた乳房腫瘍エストロゲン合成に関与する2つ
の主要な酵素(すなわち、エストロンスルファターゼおよびエストラジオールデ
ヒドロゲナーゼ)の活性を刺激することを示した。
【0009】 したがって、サイトカイン類により制御される、乳房腫瘍内のエストロゲンの
合成を調節するための同等の機構が存在するようである。しかし、腫瘍増殖を阻
害することにおけるサイトカイン類の任意のインビボの刺激効果が、エストロゲ
ン合成をともなう酵素活性に対するそれらの刺激効果によって圧倒され得ると仮
定されている(DuncanおよびReed 1995 J Steroid Biochem Molec Biol 55:565〜572)。
【0010】 Singhら(前述)は、TNF−αおよびIL−6のようなサイトカイン類
がエストロゲン合成に関与する酵素の活性を調節することにおいて、重要な役割
を果たしていることを示したが、炎症性応答の他のサイトカインおよびメディエ
ーターが、正常および悪性乳房組織におけるエストロゲン合成を調整し得るよう
であることを述べている。
【0011】 したがって、現在まで開発された癌療法は、ホルモン依存性腫瘍の増殖を阻害
するためにホルモンの作用または合成をブロックすることを含めた。しかし、よ
り積極的な化学療法が、ホルモン非依存性腫瘍の処置のために現在採用されてい
る。
【0012】 したがって、なお、化学療法にともなう副作用のいくつかまたはすべてを欠く
、ホルモン依存性および/またはホルモン非依存性腫瘍の抗癌処置のための医学
の開発は、主要な治療の進歩を提示する。
【0013】 実際、Singhら(前述)は、癌−特に乳癌に対して、「エストロゲン合成
を支配する複雑な機構を理解することにより、より良い予防および治療戦略を考
案することが可能となるはずである」と述べている。
【0014】 本発明は、癌、そして特に乳癌の処置における使用に適切な組成物を提供する
ことを求める。
【0015】 本発明の第1の局面によれば、i)スルファメート基を含む化合物(「スルフ
ァメート化合物」);およびii)生物学的応答修飾因子を含む組成物が提供さ
れる。
【0016】 本発明の第2の局面によれば、腫瘍増殖を予防および/または阻害するための
医薬の製造において、本発明による組成物の使用が提供される。
【0017】 本発明の第3の局面によれば、腫瘍によるグルコース取り込みを予防または抑
制する;腫瘍血管形成を予防および/または阻害する;微小管を破壊する;アポ
トーシスを誘導する:の任意の1つ以上を行う医薬の製造における本発明による
組成物の使用が提供される。
【0018】 本発明の第4の局面によれば、腫瘍によるグルコース取り込みを予防または抑
制する;腫瘍血管形成を予防および/または阻害する;微小管を破壊する;アポ
トーシスを誘導する:の任意の1つ以上を行う医薬の製造における、ステロイド
成分およびオキシヒドロカルビル基を含むスルファメート化合物(「オキシヒド
ロカルビルステロイドスルファメート化合物」)の使用が提供される。
【0019】 本発明の第5の局面によれば、医薬における使用のための本発明の組成物が提
供される。
【0020】 本発明の第6の局面によれば、処置の必要な被験体に、本発明による組成物を
投与する工程を包含する処置方法が提供される。
【0021】 本発明の第7の局面によると、処置方法が提供され、この方法は、本発明によ
る組成物または本発明によるオキシヒドロカルビルステロイド性スルファメート
化合物を、処置を必要とする被験体に投与する工程を包含し、この投与は、腫瘍
により摂取されるグルコースを予防または抑制するため;ならびに/あるいは、
腫瘍新脈管形成を予防および/または阻害するため;ならびに/あるいは、微小
管を破壊するため;ならびに/あるいは、アポトーシスを誘発するためである。
【0022】 本発明の第8の局面によると、以下を含むキットが提供される:スルファメー
ト基(「スルファメート化合物」)を含有する化合物を含む部分i);および、
生物学的応答修飾因子を含む部分ii)。このキットのこれらの部分は、1個以
上の容器(例えば、ビン、シリンジ、プレート、ウェル、ブリスターパックなど
)に独立して収容され得る。
【0023】 本発明は、癌(特に、乳癌)の処置の使用に適切な組成物を提供するという利
点がある。
【0024】 さらに、本発明は、例えば、乳癌、卵巣癌、子宮内膜癌、肉腫、黒色腫、前立
腺癌などの癌(特に、乳癌)の処置の使用に適切な化合物を提供するという利点
がある。
【0025】 本発明の組成物の別の利点は、スルファメート化合物単独または生物学的応答
修飾因子単独よりも、インビボでの効力があり得るという点がある。さらに、い
くつかの局面では、スルファメート化合物と生物学的応答修飾因子との組み合わ
せは、化合物単独の効力から予測されるよりも、より効力がある(すなわち、こ
れは化合物間の相乗的な関係である)。
【0026】 本発明によれば、本発明の組成物は、1つ以上の生物学的応答修飾因子を包含
し得る。
【0027】 用語、生物学的応答修飾因子(「BRM」)は、サイトカイン、免疫修飾因子
、増殖因子、造血調節因子、コロニー刺激因子、化学走性因子、溶血性因子およ
び血栓崩壊因子、細胞表面レセプター、リガンド、白血球付着分子、モノクロー
ナル抗体、予防ワクチンおよび治療ワクチン、ホルモン、細胞外マトリクス成分
、フィブロネクチンなど、を包含する。
【0028】 BRMは、障害における免疫応答および炎症応答を調節することにおいて役割
を果たし得る。BRMの例には以下が挙げられる:腫瘍壊死因子(TNF)、顆
粒球コロニー刺激因子、エリトロポイエチン、インスリン様増殖因子(IGF)
、上皮増殖因子(EGF)、トランスホーミング増殖因子(TGF)、血小板由
来増殖因子(PDGF)、インターフェロン(IFN)、インターロイキン、組
織プラスミノゲンアクチベーター、P−セレクチン、E−セレクチンまたはL−
セレクチン、ICAM−1、VCAM、セレクチン、アドレシン(addres
sin)など。
【0029】 好ましくは、生物学的応答修飾因子は、サイトカインである。
【0030】 サイトカインは、免疫細胞が互いにコミュニケートすることを可能にする分子
(しばしば、可溶性タンパク質)である。これらの分子は、標的細胞の表面上に
発現された特異的レセプターを介して、それらの生物学的機能に影響を及ぼす。
これらのレセプターの結合は、レセプターを保有する細胞の挙動に深く影響する
生化学的シグナルのカスケードの解除を引き起こす(Poole,S 1995
TibTech 13:81〜82)。多くのサイトカインおよびそれらのレ
セプターは、分子レベルで同定されてきた(PaulおよびSedar 199
4、Cell 76:241〜251)。そして、本来の治療的な値および治療
的な標的の適切な分子を作製する。
【0031】 サイトカインについてのさらなる詳細が、Molecular Biolog
y and Biotechnology(VCH出版、Meyers編、19
95年、202、203、394、390、475、790頁)に見られ得る。
【0032】 サイトカインの例には以下が挙げられる:インターロイキン(IL)(例えば
、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、
IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−19);腫
瘍壊死因子(TNF)(例えば、TNF−α);インターフェロンα、インター
フェロンβ、インターフェロンγ;TGF−β 本発明に関し、好ましくはサイトカインは腫瘍壊死因子(TNF)である。
【0033】 より好ましくは、サイトカインはTNF−αである。
【0034】 TNFは、炎症応答および免疫病理学的応答を媒介するマクロファージおよび
リンパ球により産生される。TNFは、疾患の進行に関連し、これらの疾患には
、免疫調節障害、感染、細胞増殖、新脈管形成(新生血管形成)、腫瘍転移、ア
ポトーシス、敗血症および内毒血症が挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】 インビボでのTNFの壊死性作用は、主にキャピラリー損傷に関連する。TN
Fは、腫瘍組織だけでなく肉芽組織にも壊死を引き起こす。それは、培養血管内
皮細胞に対する増殖阻害および細胞障害性(cytoxicity)の形態的変
化を引き起こす(Harankaら、1987 Ciba Found Sym
p 131:140〜153)。
【0036】 本発明の好ましい局面について、TNFは、TNF−α、TNF−βのような
任意のタイプのTNF(それらの誘導体または混合物を含む)であり得る。
【0037】 TNFに関する教示が、当該分野で見られ得る(例えば、WO−A−98/0
8870およびWO−A−98/13348)。
【0038】 TNFは、化学的に調製され得るか、または供給源から抽出され得る。好まし
くは、TNFは、組み換えDNA技術の使用により調製される。
【0039】 本発明のこの局面において、本発明の組成物は、スルファメート化合物単独ま
たはTNF単独よりも、インビボでより効力がある。さらに、いくつかの局面で
は、スルファメート化合物とTNFとの組み合わせは、化合物単独の効力から予
測されるよりも、より効力がある(すなわち、これは化合物間の相乗的な関係で
ある)。
【0040】 本発明によると、本発明の組成物は、1つより多いスルファメート化合物を包
含し得る。
【0041】 用語「スルファメート化合物」は、少なくとも1つのスルファメート基を含む
化合物を意味する。
【0042】 好ましくは、もし、スルファメート化合物のスルファメート基がスルフェート
基で置換され、スルフェート化合物を形成したならば、このスルフェート化合物
はステロイドスルファターゼ酵素(E.C.3.1.6.2)により加水分解性
となる。
【0043】 好ましくは、もし、スルファメート化合物のスルファメート基がスルフェート
基で置換され、スルフェート化合物を形成し、そしてこのスルフェート化合物が
ステロイドスルファターゼ酵素(E.C.3.1.6.2)とともに、pH7.
4で、そして37℃でインキュベートされたならば、50mM未満のKm値を提
供する。
【0044】 好ましくは、もし、スルファメート化合物のスルファメート基がスルフェート
基で置換され、スルフェート化合物を形成し、そしてこのスルフェート化合物が
ステロイドスルファターゼ酵素(E.C.3.1.6.2)とともに、pH7.
4で、そして37℃でインキュベートされたならば、50μM未満のKm値を提
供する。
【0045】 用語「スルファメート」は、スルファミン酸のエステル、もしくはスルファミ
ン酸のN置換された誘導体のエステル、またはその塩を包含する。
【0046】 好ましくは、スルファメート化合物のスルファメート基は以下の式を有する:
【0047】
【化2】 ここで、R1およびR2の各々は、Hまたはヒドロカルビル基から独立して選択さ
れる。
【0048】 本明細書中で使用される用語「ヒドロカルビル基」は、少なくともCおよびH
を含む基を意味し、そして必要に応じて、1以上の他の適切な置換基を含み得る
。このような置換基の例は、ハロ、アルコキシ、ニトロ、炭化水素基、N−アシ
ル基、環式基、などを包含し得る。置換基が環式基である可能性に加えて、置換
基の組み合わせは環式基を形成し得る。ヒドロカルビル基が1個より多くのCを
含む場合、これらの炭素は必ずしも互いに連結する必要はない。例えば、少なく
とも2個の炭素が、適切な元素または基を介して連結され得る。従って、ヒドロ
カルビル基はヘテロ原子を含み得る。適切なヘテロ原子は当業者に明らかであり
、例えば、硫黄、窒素および酸素を含む。
【0049】 本発明の1つの好ましい実施態様において、ヒドロカルビル基は炭化水素基で
ある。
【0050】 ここで用語「炭化水素」は、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アシ
ル基(これらの基は直鎖状、分岐状もしくは環状であり得る)またはアリール基
のいずれか1つを意味する。用語、炭化水素はまた、これらの基を含むが、ここ
でこれらは必要に応じて置換されている。炭化水素が、その上に置換基を有する
分岐状構造である場合、置換は炭化水素主鎖上または側鎖上のいずれかにあり得
る;あるいは、置換は炭化水素主鎖上および側鎖上にあり得る。
【0051】 好ましくは、R1およびR2は、Hもしくはアルキル、シクロアルキル、アルケ
ニル、およびアリールから独立して選択されるか、または共にアルキレンで表さ
れ、ここで上記もしくは各アルキルもしくはシクロアルキルもしくはアルケニル
は、1個以上のヘテロ原子もしくは基を必要に応じて含む。
【0052】 置換される場合、本発明のN置換化合物は、1または2個のN−アルキル、N
−アルケニル、N−シクロアルキル、N−アシルまたはN−アリール置換基を含
み得、これらの置換基は、好ましくは最大10個の炭素原子を含むか、またはそ
れぞれがそれを含む。R1および/またはR2がアルキルである場合、好ましい基
(value)は、R1およびR2が1〜5個の炭素原子を含む低級アルキル基(
言い換えれば、メチル、エチル、プロピルなど)からそれぞれ独立して選択され
たものである。好ましくは、R1およびR2の両方がメチルである。R1および/
またはR2がアリールである場合、代表的な基は、フェニルおよびトリル(−P
hCH3;o−、m−またはp−)である。R1およびR2がシクロアルキルを表
す場合、代表的な基は、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど
である。共に結合したR1およびR2が、4〜6個の炭素原子の鎖を提供するアル
キレン基を代表的に表す場合、1個以上のヘテロ原子または基(例えば、−O−
または−NH−)によって必要に応じて中断され、5員、6員または7員のヘテ
ロ環(例えば、モルホリノ、ピロリジノまたはピペリジノ)を提供する。
【0053】 本発明者らは、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アシル基およ
びアリール基の中に、問題の化合物のスルファターゼ阻害活性に干渉しない1つ
以上の基をそこでの置換基として含む置換基を包含する。例示的な非干渉置換基
は、ヒドロキシ、アミノ、ハロ、アルコキシ、アルキルおよびアリールを包含す
る。ヒドロカルビル基の限定しない例は、アシル基である。
【0054】 いくつかの好ましい実施態様では、R1およびR2の少なくとも1つがHである
【0055】 好ましくは、スルファメート化合物は環式化合物である。この点に関して、ス
ルファメート化合物は、単環化合物または多環式化合物であり得る。ここで、用
語「多環式」は、縮合環構造および非縮合環構造(その組み合わせを含む)を含
む。
【0056】 従って、好ましくは、スルファメート化合物は以下の式である。
【0057】 E−G ここで、Eはスルファメート基であり、そしてここで、Gは環式基である。
【0058】 この環式基は単環であり得るか、または多環式環構造である。
【0059】 1つの局面では、環式基は、C、H、O、P、ハロゲン(Cl、BrおよびI
を含む)、SおよびPのうちの任意の1つ以上を含み得る。
【0060】 これらの環式基のうちの少なくとも1つは、複素環式基(複素環)または非複
素環式基であり得る。
【0061】 これらの環式基のうちの少なくとも1つは、飽和環構造または不飽和環構造(
例えば、アリール基)であり得る。
【0062】 好ましくは、これらの環式基のうちの少なくとも1つは、アリール環である。
【0063】 好ましくは、スルファメート基はこのアリール環に連結される。
【0064】 環式基が多環式である場合、スルファメート化合物の環成分のいくらかまたは
全部が共に縮合され得るか、または1つ以上の適切なスペーサー基を介して結合
され得る。
【0065】 従って、本発明の1つの局面によれば、好ましくは、スルファメート化合物は
多環式化合物である。
【0066】 好ましくは、この多環式化合物は、全てを含めて、約50個の炭素原子に過ぎ
ない、より通常は約30〜40個の炭素原子に過ぎない置換基を含有する。
【0067】 この多環式化合物は、少なくとも2個の環成分、または少なくとも3個の環成
分、または少なくとも4個の環成分を含有し得る。
【0068】 好ましくは、この多環式化合物は、4個の環成分を含む。
【0069】 好ましい多環式化合物は、ステロイド性環成分(これは、いわゆるシクロペン
タンノフェナントレン骨格である)またはその生物学的等価物(bio−iso
ster)を有する。
【0070】 当該分野で周知のように、古典的なステロイド性環構造は、以下の一般式を有
する:
【0071】
【化3】 上記の式において、環は従来の様式で標識されている。
【0072】 生物同配体の例は、環A、B、CおよびDの任意の1つ以上が複素環式環であ
る場合、ならびに/または環A、B、CおよびDの任意の1つ以上が置換される
場合、ならびに/または環A、B、CおよびDの任意の1つ以上が修飾されてい
る場合のものであるが、ここで、スルファメート基が存在しない生物同配体はス
テロイド特性を有する。
【0073】 この点において、好ましい多環化合物の構造は、以下のように表され得る:
【0074】
【化4】 ここで、各環A’、B’、C’およびD’は、独立して、複素環式環または非複
素環式環を表し、これらの環は、独立して、置換または非置換、飽和または不飽
和であり得る。
【0075】 例として、環A’、B’、C’およびD’ の任意の1つ以上は、独立して、
適切な基(例えば、アルキル基、アリル基、ヒドロキシ基、ハロ基、ヒドロカル
ビル基、オキシヒドロカルビル基など)で置換され得る。
【0076】 D’の例は、少なくとも1つの置換基を有する、5または6員の非複素環式環
である。
【0077】 1つの好ましい実施態様において、環D’は、エチニル基で置換される。
【0078】 環A’、B’、C’およびD’の任意の1つが複素環式環である場合、好まし
くは、この複素環式環は、C原子、および少なくとも1つのN原子、および/ま
たは少なくとも1つのO原子の組み合わせを含有する。他の複素環式原子が、環
内に存在し得る。
【0079】 本発明の化合物の、適切で好ましいステロイド核の環A’〜D’の例には、エ
ストロンおよびデヒドロエピアンドロステロンの環A〜Dが挙げられる。
【0080】 本発明の化合物の、好ましいステロイド核の環A’〜D’には、以下の環A〜
Dが挙げられる: エストロンおよび置換エストロン、すなわち、 エストロン 2−OH−エストロン 2−アルコキシ−エストロン(例えば、2−メトキシ−エストロンのようなC 1-6 アルコキシ−エストロン) 4−OH−エストロン 6α−OH−エストロン 7α−OH−エストロン 16α−OH−エストロン 16β−OH−エストロン エストラジオールおよび置換エストラジオール、すなわち、 2−OH−17β−エストラジオール 2−アルコキシ−17β−エストラジオール(例えば、2−メトキシ−17β
−エストラジオールのようなC1-6アルコキシ−17β−エストラジオール) 4−OH−17β−エストラジオール 6α−OH−17β−エストラジオール 7α−OH−17β−エストラジオール 2−OH−17α−エストラジオール 2−アルコキシ−17α−エストラジオール(例えば、2−メトキシ−17α
−エストラジオールのようなC1-6アルコキシ−17α−エストラジオール) 4−OH−17α−エストラジオール 6α−OH−17α−エストラジオール 7α−OH−17α−エストラジオール 16α−OH−17α−エストラジオール 16α−OH−17β−エストラジオール 16β−OH−17α−エストラジオール 16β−OH−17β−エストラジオール 17α−エストラジオール 17β−エストラジオール 17α−エチニル−17β−エストラジオール 17β−エチニル−17α−エストラジオール エストリオールおよび置換エストリオール、すなわち、 エストリオール 2−OH−エストリオール 2−アルコキシ−エストリオール(例えば、2−メトキシ−エストリオールの
ようなC1-6アルコキシ−エストリオール) 4−OH−エストリオール 6α−OH−エストリオール 7α−OH−エストリオール デヒドロエピアンドロステロンおよび置換デヒドロエピアンドロステロン、す
なわち、 デヒドロエピアンドロステロン 6α−OH−デヒドロエピアンドロステロン 7α−OH−デヒドロエピアンドロステロン 16α−OH−デヒドロエピアンドロステロン 16β−OH−デヒドロエピアンドロステロン。
【0081】 大まかに言えば、環系A’B’C’D’は、種々の非干渉置換基を含み得る。
特に、環系A’B’C’D’は、1以上のヒドロキシ、アルキル(特に低級(C 1 〜C6)アルキル、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、および他のペン
チル異性体、ならびにn−ヘキシルおよび他のヘキシル異性体)、アルコキシ(
特に低級(C1〜C6)アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシな
ど)、アルキニル(例えば、エチニル)、またはハロゲン(例えば、フルオロ)
置換基を含み得る。
【0082】 代替の実施態様において、多環式化合物は、ステロイド核を含まないかまたは
ステロイド核に基づかないかもしれない。これに関して、この多環式化合物は、
非ステロイド環系(例えば、ジエチルスチルベストロール(diethylst
ilboestrol)、スチルベストロール、クマリンおよび他の環系)を含
み得るかまたはこれに基づき得る。本発明で使用するため、または本発明の組成
物として使用するのに適切な他の非ステロイド化合物は、US−A−55678
31に見出され得る。
【0083】 式(I)では、少なくとも1つのスルファメート基は、任意の1以上のこの環
構成要素に結合している。
【0084】 好ましくは、この多環式化合物は、ステロイド構造を有し、ここで、スルファ
メート基がA環に結合している。
【0085】 好ましくは、スルファメート基は、A環の3位に結合している。
【0086】 好ましくは、スルファメート化合物は、少なくとも1つのオキシヒドロカルビ
ル基を含む。
【0087】 好ましいスルファメート化合物は、オキシヒドロカルビルステロイドスルファ
メート化合物(すなわち、ステロイド要素およびオキシヒドロカルビル基を含有
するスルファメート化合物)である。
【0088】 一実施態様において、好ましくはスルファメート化合物は、オキシヒドロカル
ビルステロイドスルファメート化合物であり、ここでスルファメート基は、ステ
ロイド要素の3位にあり、そして/またはオキシヒドロカルビル基は、ステロイ
ド部分の2位にある。
【0089】 一実施態様において、好ましくは、スルファメート化合物は、エストロンスル
ファメートのオキシヒドロカルビル誘導体である。
【0090】 一実施態様において、好ましくはスルファメート化合物は、エストロン−3−
O−スルファメートのオキシヒドロカルビル誘導体である。
【0091】 一実施態様において、好ましくは、スルファメート化合物は、エストロン−3
−O−スルファメートのC1-6(例えば、C1-3)アルコキシ誘導体である。
【0092】 一実施態様において、好ましくは、スルファメート化合物は、エストロン−3
−O−スルファメートの2−C1-6(例えば、C1-3)アルコキシ誘導体である。
【0093】 一実施態様において、好ましくは、スルファメート化合物は、2−メトキシエ
ストロン−3−O−スルファメートである。
【0094】 本明細書中で使用される用語「オキシヒドロカルビル基」は、少なくともC、
HおよびOを含む基を意味し、そして必要に応じて1以上の他の適切な置換基を
含み得る。このような置換基の例には、ハロ、アルコキシ、ニトロ、アルキル基
、環式基などが挙げられ得る。置換基が環式基である可能性に加えて、置換基の
結合は環式基を形成し得る。オキシヒドロカルビル基が1個より多くのCを含む
場合、これらの炭素は必ずしも互いに連結する必要はない。例えば、少なくとも
2個の炭素が、適切な元素または基を介して連結され得る。従って、オキシヒド
ロカルビル基はヘテロ原子を含み得る。適切なヘテロ原子は当業者に明らかであ
り、例えば硫黄および窒素が挙げられる。
【0095】 本発明の1つの好ましい実施態様において、オキシヒドロカルビル基はオキシ
炭化水素基である。
【0096】 ここで、用語「オキシ炭化水素」とは、アルコキシ基、オキシアルケニル基、
オキシアルキニル基(ここで、これらの基は、直鎖、分枝または環式であり得る
)、あるいはオキシアリール基のうちの任意の1つを意味する。用語、オキシ炭
化水素もまたこれらの基を含むが、これらは必要に応じて置換される。オキシ炭
化水素が、それらの上に置換基(単数または複数)を有する分枝構造である場合
、置換は、炭化水素骨格上または分枝上のいずれかで起こり得る。あるいは、置
換は、炭化水素骨格上および分枝上で起こり得る。
【0097】 好ましくは、オキシヒドロカルビル基は、式C1-6O(例えば、C1-3O)であ
る。
【0098】 スルファメート化合物がステロイド核を含む場合、好ましくはA環は、2位に
オキシヒドロカルビル基を有する。
【0099】 より好ましくは、C1-6O基は、ステロイド核のA環の2位に結合される。
【0100】 好ましくは、オキシヒドロカルビル基は、アルコキシである。
【0101】 アルコキシ置換基のアルキル基は、好ましくは、1〜5個の炭素原子を含有す
る低級アルキル基、すなわち、メチル、エチル、プロピルなどである。好ましく
は、アルキル基はメチルである。
【0102】 従って、好ましい実施態様において、スルファメート化合物がステロイド核を
含む場合、A環は2位にメトキシ置換基を有する。
【0103】 好ましくは、スルファメート化合物は、エストロンスルファターゼ(E.C.
3.1.6.2)のインヒビターとして使用するのに有用である。
【0104】 本発明の1つの好ましい実施態様において、好ましくは、スルファメート化合
物は非エストロゲン性である。用語「非エストロゲン性」とは、エストロンゲン
活性を示さないかまたは実質的に示さないことを意味する。
【0105】 本発明の1つの好ましい実施態様において、好ましくは、スルファメート化合
物は、ホルモン活性を示すかまたはこれを誘発する化合物に代謝され得ない。
【0106】 本発明の1つの好ましい実施態様において、好ましくは、本発明の組成物は、
経口活性である。
【0107】 本発明は、スルファメート化合物と生物学的応答調節剤との組み合わせは、癌
の効果的な処置を提供するという、非常に驚くべき所見に基づく。
【0108】 より詳細には、本発明者らは驚くべきことに、本発明の組成物(および、2−
メトキシエストロン−3−O−スルファメート)は、腫瘍によるグルコース摂取
を防止または抑制し、そして/または腫瘍の新脈管形成を防止および/または阻
害し、そして/または微小管を破壊し、そして/またはアポトーシスを引き起こ
し得るということを見出した。
【0109】 この点において、微小管は、ミクロフィラメントおよび中間フィラメントと一
緒になって、細胞の細胞骨格系の部分を形成する。微小管は、多くの細胞運動(
この例には、線毛およびべん毛の遊泳、ならびに細胞質中の膜小胞の移送が挙げ
られる)に起因する。すべてのこれらの運動は、微小管の重合および解重合、ま
たは微小管モータータンパク質のダイニンおよびキネシンの作用に起因する。い
くつかの他の細胞運動(例えば、減数分裂および有糸分裂中の染色体の配列およ
び分離)が、両方のメカニズムに起因する。微小管はまた、細胞運動を導くが、
いくつかの場合、微小管は単に構造機能に役立つ。
【0110】 微小管は、α−チューブリンモノマーとβ−チューブリンモノマーとのヘテロ
ダイマーであるサブユニットから構成される。微小管の2つの集団が存在する:
安定な、長寿命の微小管、および動的な短寿命の微小管。動的な微小管は、微小
管構造体を、迅速に組み立ておよび分解する必要がある場合に、見出される。例
えば、有糸分裂の間、間期細胞の細胞質ゾルの微小管ネットワーク特性は消失し
、そしてそこからのチューブリンは、染色体を娘細胞に等しく分割する紡錘器を
形成するために使用される。有糸分裂が完了した場合、紡錘が分解し、そして間
期微小管ネットワークが再形成する。
【0111】 有糸分裂を阻害する薬物は、細胞中の微小管を操作するための有用な手段を提
供する。3つの薬物、コルヒチン、ビンブラスチンおよびタキソール(すべて植
物から精製される)は、1つには、これらはチューブリンまたは微小管にのみ結
合し、他のタンパク質に結合しないため、そしてまたこれらの細胞内での濃度は
容易に制御され得るため、微小管機能の非常に強力なプローブであることを示し
た。
【0112】 これらが有糸分裂に影響を与えるため、微小管インヒビターは、疾患を処置す
るため広範に使用されている。そしてより最近では、紡錘形成の阻害が、癌細胞
のような細胞の迅速な分裂を優先的に阻害するため、抗ガン剤として広範に使用
されている。非常に効果的な抗卵巣癌剤はタキソールである。卵巣癌細胞におい
て、これらの細胞は迅速な細胞分裂を受け、有糸分裂は、無傷の微小管によって
行われる他の機能は影響されることなく、タキソール処置によって阻害される。
微小管の包括的な総説は、「Molecular Cell Biology」
(Lodishら編、1995 WH FreemanおよびCo.New Y
ork、1051〜1122頁)に見出され得る。
【0113】 アポトーシスは、MT−ターゲッティング薬物、アポトーシス調節因子のリン
酸化(および不活性化)を包含し得るプロセス、bcl−2タンパク質(Hal
der、Cancer Res.57:229,1997)によって誘発される
【0114】 好ましくは本発明の組成物は、薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤または賦
形剤をさらに含有する。
【0115】 薬剤の投与のために、本発明の組成物は、従来の薬剤処方技術および薬学的キ
ャリア、アジュバント、賦形剤、希釈剤などを利用する任意の適切な様式(例え
ば、非経口の投与用の様式)で、処方され得る。おおよその効果的な投与率は、
問題の化合物の個々の活性に依存し、平均(70Kg)体重の患者に対して、1
00mg/日〜800mg/日の範囲である。好ましくそしてより活性な組成物
のためのより通常の投薬率は、200mg/日〜800mg/日、より好ましく
は200mg/日〜500mg/日、最も好ましくは200mg/日〜250m
g/日の範囲である。それらは、単回用量レジメ、分割用量レジメ、および/ま
たは数日にわたって続ける複数回用量レジメで与えられ得る。経口投与において
、それらは、単位用量あたり100mg〜500mgの組成物を含有する、錠剤
、カプセル剤、溶液または懸濁液において処方され得る。あるいは、そして好ま
しくは、その組成物は、適切な非経口的投与可能なキャリア中で非経口投与のた
めに処方され、200mg〜800mg、好ましくは200mg〜500mg、
さらに好ましくは200〜250mgの範囲の単一1日投薬率を提供する。しか
し、そのような効果的な一日用量は、活性成分の固有の活性および患者の体重に
依存して変化する。そのような変化は、医師の技術および判断内にある。
【0116】 本発明の組成物または化合物は、任意の適切な様式(例えば、経口投与、局所
投与(例えば、パッチによる)、非経口投与、直腸投与、または吸入スプレイの
うちの任意の一つ以上)で投与され得る。
【0117】 処置の方法において、被験体は、好ましくは哺乳動物であり、より好ましくは
ヒトである。いくつかの適用において、好ましくは、そのヒトは、女性である。
【0118】 特定の適用に関して、本発明の組成物は、別のスルファターゼ(sulpha
tase)インヒビターを用いるか、または、例えばアロマターゼインヒビター
(例えば、4−ヒドロキシアンドロステンジオン(4−OHA))との組み合わ
せのいずれかの組み合わせ療法で用いられ得ると考えられる。
【0119】 本発明によると、組成物の成分は、混合して同時的にまたは連続的に添加され
得る。さらに、本発明によると、この成分の1つの発現を誘導するか、またはこ
の発現を増加させることによって、インサイチュ(例えば、インビボ)で、組成
物の少なくとも一部を形成することが可能となり得る。例えば、生物学的応答調
節因子(例えば、TNF)の発現を誘導するか、またはこの発現を増加させるこ
とが、可能であり得る。例として、TNFの発現を誘導するか、またはこの発現
を増加させるかは、細菌性のリポ多糖類(LPS)および細菌性のムラミールジ
ペプチド(MDP)を添加することにより、可能となり得る。これに関して、細
菌性のLPSおよびMDPの組み合わせは、インビトロでネズミの脾臓細胞から
のTNF産生を刺激し、そしてインビボで腫瘍後退を刺激し得る(Fuksら、
Biull Eksp Biol Med 1987 104:497−499
)。
【0120】 さらに、本発明は、生物学的応答調節因子の誘発因子(例えば、生物学的応答
調節因子のインビボでの誘発因子)をさらに含む本発明の組成物を考慮する。
【0121】 本発明はまた、本発明に従うオキシヒドロカルビルステロイド性スルファメー
ト(sulphamate)化合物(例えば、2−メトキシエストロン−3−O
−スルファメート)と、生物学的応答調節因子の誘発因子(例えば、インサイチ
ュでの生物学的応答調節因子のインビボの誘発因子)との組み合わせを考慮する
【0122】 本発明の組成物中で、または組成物として使用するための適切なスルファメー
ト化合物の例、あるいは、本発明の組成物中で、または組成物として使用するた
めの適切なスルファメート化合物に変換され得る適切な化合物の例は、当該技術
分野において、例えば、PCT/GB92/01587、PCT/GB97/0
3352、PCT/GB97/00444、GB 9725749.7、GB
9725750.5、US−A−5567831、US−A−5677292、
US−A−5567831、WO−A−96/05216、およびWO−A−9
6/05217に見出され得る。
【0123】 例として、PCT/GB92/01587は、エストロン依存性腫瘍、特に乳
ガンの処置に使用するための、新規なステロイドスルファターゼインヒビターお
よびそれらを含む薬学的組成物を教示する。これらのステロイドスルファターゼ
インヒビターは、スルファメートエステルである。このようなインヒビターの例
は、ステロイドのスルファメートエステル誘導体である。
【0124】 本発明での使用のために適した化合物(これはまた、PCT/GB92/01
587の好ましい化合物である)は、エストロン−3−スルファメート(その他
に、「EMATE」として公知)であり、この化合物は、以下の構造を有する。
【0125】
【化5】 EMATEは、インタクトなMCF−7細胞(0.1μM)中において、99
%より大きなE1−STS活性の阻害を示すので、強力なE1−STSインヒビ
ターであることが公知である。EMATEはまた、時間および濃度に依存した様
式で、E1−STS酵素を阻害し、これは、活性部位指向性失活剤として作用す
ることを示す。
【0126】 好ましくは、A環は、オキシヒドロカルビル基である置換基を有する。
【0127】 本発明での使用に適した別の化合物は、少なくとも以下の骨格構造を有する:
【0128】
【化6】 ここでRは、上記のようなスルファメート基を示す。
【0129】 好ましくは、Rは、スルファメート基についての上記の好ましい式である。こ
れに関して、R1およびR2の少なくとも1つが、Hであることが好ましい。
【0130】 好ましくは、A環は、オキシヒドロカルビル基である置換基を有する。
【0131】 本発明での使用に適した別の化合物は、少なくとも以下の骨格構造を有する:
【0132】
【化7】 ここでRは、上記のようなスルファメート基を示す。
【0133】 好ましくは、Rは、スルファメート基についての上記の好ましい式である。こ
れに関して、R1およびR2の少なくとも1つが、Hであることが好ましい。
【0134】 好ましくは、A環は、オキシヒドロカルビル基である置換基を有する。
【0135】 本発明の好ましい局面に従って、化合物のスルファメート基が、スルフェート
(sulphate)基で置換されてスルフェート化合物を形成する場合、この
スルフェート化合物は、ステロイドスルファターゼ(E.C.3.1.6.2)
活性を有する酵素によって加水分解可能である(すなわちpH7.4および37
℃でステロイドスルファターゼE.C.3.1.6.2とともにインキュベート
した場合)。
【0136】 1つの好ましい実施態様では、この化合物のスルファメート基が、スルフェー
ト基で置換されてスルフェート化合物を形成する場合、このスルフェート化合物
は、ステロイドスルファターゼ(E.C.3.1.6.2)活性を有する酵素に
よって加水分解可能であり、そしてpH7.4および37℃でステロイドスルフ
ァターゼEC3.1.6.2とともにインキュベートした場合に、50ミリモル
(mMole)未満のKm値を生じる。
【0137】 別の好ましい実施態様において、この化合物のスルファメート基が、スルフェ
ート基で置換されてスルフェート化合物を形成する場合、このスルフェート化合
物は、ステロイドスルファターゼ(E.C.3.1.6.2)活性を有する酵素
によって加水分解可能であり、そしてpH7.4および37℃でステロイドスル
ファターゼEC3.1.6.2とともにインキュベートした場合に、50マイク
ロモル(μMole)未満のKm値を生じる。
【0138】 さらなる局面において、本発明は、腫瘍の増殖を防止および/または阻害する
ための薬剤の製造のための、スルファメート化合物の使用を提供し;ここでスル
ファメート化合物は、エストロンスルファターゼ(E.C.3.1.6.2)の
インヒビターとしての使用のために適切であり;ここで、この化合物は、ステロ
イド性の構造、またはそのバイオアイソスター(bio−isostere)を
有する多環式化合物であり;ここで、この多環式化合物は、A環に結合する少な
くとも1つのスルファメート基を有し;そしてここで、この多環式化合物は、A
環に結合した少なくとも1つのオキシヒドロカルビル基を有する。
【0139】 本発明者らは、A環上にオキシヒドロカルビル置換基を有するスルファメート
化合物が、以下において有力である(ある場合において、非常に有力である)こ
とを見出した:(i)腫瘍のグルコースの取り込みを防止および/または阻害す
ること、ならびに/あるいは(ii)腫瘍新脈管形成を防止および/または阻害
すること、ならびに/あるいは(iii)微小管を破壊すること、ならびに/あ
るいは(iv)アポトーシスを誘導すること。
【0140】 従って、さらなる局面において、本発明は、腫瘍のグルコースの取り込みを防
止および/または阻害、ならびに/あるいは腫瘍新脈管形成を防止および/また
は阻害、ならびに/あるいは微小管を破壊、ならびに/あるいはアポトーシスを
誘導する、薬剤の製造のための、スルファメート化合物の使用を提供し;ここで
、スルファメート化合物は、エストロンスルファターゼ(E.C.3.1.6.
2)のインヒビターとして使用するために適切であり;ここで、この化合物は、
ステロイド性の構造、またはそのバイオアイソスターを有する多環式化合物であ
り;ここで、この多環式化合物は、A環に結合した少なくとも1つのスルファメ
ート基を有し;そしてここで、この多環式化合物は、A環に結合した少なくとも
1つのオキシヒドロカルビル基を有する。
【0141】 本発明の好ましいスルファメート化合物は、以下の式を有する:
【0142】
【化8】 ここで、Xは、オキシヒドロカルビル基であり;そしてYは、スルファメート基
であり、;そして ここで、A環、B環、C環、およびD環は、独立して、必要に応じて置換される
。 好ましくはYは、3位にある。 好ましくはXは、2位にある。
【0143】 本発明において、好ましくは、スルファメート化合物は、オキシヒドロカルビ
ルステロイド性スルファメート化合物、特に2−メトキシエストロン−3−O−
スルファメート、またはその薬学的に活性な塩(そららのアナログを含む)であ
る。
【0144】 2−メトキシエストロン−3−O−スルファメートは、EMATEのアナログ
であり、そして2−メトキシEMATEと呼ばれ得る。
【0145】 2−メトキシEMATEは、天然に存在するエストロゲン代謝産物である2−
メトキシエストロンのスルファモイル化(sulphamoylated)誘導
体である。この化合物は、2−ヒドロキシラーゼによるエストロンのヒドロキシ
ル化、引き続く、カテコールエストロゲンメチルトランスフェラーゼによるメト
キシ誘導体への代謝によって、肝臓中で形成される。
【0146】 2−メトキシEMATEは、以下の式として表される式を有する:
【0147】
【化9】 2−メトキシEMATEは、腫瘍の新脈管形成を阻害することにより、インビ
ボで少なくとも部分的に作用すると考えられる。
【0148】 従って、非常に好ましい実施態様において、スルファメート化合物は、オキシ
ヒドロカルビルステロイド性スルファメート化合物、特に2−メトキシエストロ
ン−3−スルファメート(2−メトキシEMATE)である。
【0149】 これに関して、本発明者らは、A環の2位にC1-6(例えば、C1-3)アルコキ
シ置換基を有するスルファメート化合物、特に2−メトキシEMATEが、腫瘍
の増殖を防止および/または阻害するのに非常に有力であることを見出した。
【0150】 本発明はまた、以下: アポトーシスの誘発によりインビトロで、エストロゲンレセプター陽性(ER
+)およびER陰性(ER−)乳ガン細胞の増殖の阻害を起こす; インタクトな動物(すなわち、卵巣切除されていない)のニトロソ−メチルウ
レア(NMU)で誘導された乳腫瘍の後退を起こす; ガン細胞、特に乳ガン細胞、および胸部腫瘍由来の線維芽細胞におけるグルコ
ースの取り込みを阻害する; アポトーシスを誘導する; 微小管(Mt)を破壊する; 新脈管形成を阻害することにより、インビボで作用する; 組成物/化合物を提供する。
【0151】 本発明のスルファメート化合物は、適切なアルコールを、適切なスルファモイ
ルクロライド、R12NSO2Clと反応することにより、調製し得る。この反
応を実行するのに好ましい条件は、以下のとおりである。水素化ナトリウムおよ
びスルファモイルクロライドを、0℃で、無水ジメチルホルムアミド中のアルコ
ールの撹拌した溶液に添加する。次に、この反応液を室温まで温め、その後、撹
拌をさらに24時間続ける。この反応混合物を、重炭酸ナトリウムの冷飽和溶液
上に注ぎ、そして生じる水相を、ジクロロメタンで抽出する。組み合わせた有機
抽出物を、無水MgSO4に対して乾燥する。濾過して、真空中での溶媒のエバ
ポレーションをして、そしてトルエンと共エバポレート(co−evapora
te)して、粗残留物を、フラッシュクロマトグラフィーによってさらに精製す
る。好ましくは、スルファモイルクロライドとの反応前に、アルコールを適切に
誘導体化する。必要に応じて、アルコール中の官能基を、公知の様式において保
護し、そして保護基(単数または複数)を反応の終了時に除去し得る。
【0152】 まとめると、本発明は、腫瘍の処置における使用のための化合物、およびその
化合物を含有する薬学的組成物を提供する。
【0153】 本発明は、例示の目的のみで記載されるが、添付の図面を参照するべきである
【0154】 (2−メトキシエストロン−3−O−スルファメート(2−メトキシ EMA
TE)の合成) 2−メトキシ EMATEを、無水ジメチルホルムアミド中の2メトキシエス
トロンの溶液を、0℃で水素化ナトリウムを用いて処理することによって合成し
た。水素の発生が停止した後、スルファモイルクロライド(2当量)を添加し、
そして反応混合物を、一晩室温にまで暖めた。シリカゲルフラッシュクロマトグ
ラフィーで精製した化合物は、TLCによって単一のスポットであり、そして良
好な分光学的データおよび微量分析データを示した。
【0155】 この点において、2−メトキシエストロン(75mg、0.250mmol)
は、粗産物(103mg)を生じ、この粗産物をクロロホルム/アセトン(8:
1)を用いてシリカ(50g)で分画し、そしてエバポレーションの際に、第2
の画分が青白色の残留物(83mg、81%)を得た。この残留物を、酢酸エチ
ル/ヘキサン(1:2)中で再結晶化し、白色結晶(69mg)、融点=177
〜180℃、クロロホルム/アセトン8:1および4:1のそれぞれについてR f s=0.29および0.54、そして酢酸エチル/ヘキサン2:1および1:
1のそれぞれについてRfs=0.46および0.31、
【0156】
【数1】 を得た。
【0157】 (実験的研究) (1.細胞増殖およびアポトーシスに対する2メトキシEMATEの効果) アポトーシス細胞は、球状化し、その近隣から剥離し、そして光学顕微鏡によ
って容易に検出される。アポトーシス細胞の割合の推定は、顕微鏡の10視野中
の球状化細胞数の計数によって行った。コントロール細胞および処理細胞の代表
的な顕微鏡写真を示す。
【0158】
【表5】 (2.インビボでの腫瘍増殖に対する2−メトキシEMATEの効果) 2−メトキシEMATEが、動物において腫瘍増殖を阻害する能力を試験する
ために、Ludwigラットを、ニトロソメチルウレア(NMU)で乳腺癌を誘
導した後、Harlan−Olac(UK)Ltdから得た。腫瘍誘導のために
、50日齢のラットに、NMU(50mg/kg)を尾静脈を介して注射した(
14日間隔で3回の注射を受容する)。腫瘍の発達をモニターし、直径1.0〜
1.5cmに達した際に、動物に、2−メトキシEMATE(20mg/kg/
日を11日間)か、またはビヒクル(プロピレングリコール)を与えた。
【0159】 11日間ビヒクルのみを受容した動物中の腫瘍(Vol D11)は、処置期間
の開始における腫瘍容量(Vol D0)と比較して、変化しないか、または1
09%まで増加した(表I)。対照的に2−メトキシEMATEで処理した動物
の2/3において、腫瘍は、11日の処理期間内に、完全な後退を示した。これ
らは、インタクトな動物であり、従って、その卵巣からエストロゲンをなお産生
するが、2ヶ月後の腫瘍増殖の再発は、検出されなかった。第3の動物中の腫瘍
は、より大きく、そして後退を生じるために、より高い用量/より長い処置期間
を必要とし得る。
【0160】
【表1】 (3.グルコース取り込みに対する2−メトキシEMATEの効果) MCF−7細胞または線維芽細胞を、24−ウェル組織培養プレート中に播種
し、そして約80%コンフルエントまで増殖した。細胞を、リン酸緩衝化生理食
塩水(PBS、5ml)で2回洗浄した。2−メトキシEMATEをグルコース
を含有しない、2−デオキシグルコース(1μCi、Amersham Int
ernational)を含有するRPMI培養培地(1ml)中に添加した。
細胞を15分間37℃でインキュベートし、その後細胞を冷(0〜4℃)PBS
(5ml)で2回洗浄した。細胞を、0.01M NaOH中の0.2% Tr
iton X−100(1ml)を用いて可溶化した。放射活性に関連する細胞
を、液体シンチレーションスペクトロメトリーによって決定した。レプリカの組
織培養プレートに、MCF−7細胞または線維芽細胞を播種し、細胞数を決定し
た。
【0161】
【表2】 10μMの2−メトキシEMATEは、MCF−7細胞および線維芽細胞のそ
れぞれによるグルコース取り込みの有意な阻害(それぞれ49%および74%)
を生じた。
【0162】 (4.2−メトキシEMATEのグルコース取り込みに対する効果) 取り込みアッセイのために細胞を、12ウェルのマルチウェルプレートにプレ
ートし、そしてコンフルエントまで増殖させた。細胞をPBSで洗浄し、そして
潜在的なインヒビターの非存在下または存在下(0.1〜10μM)において、
1ウェルあたり1μCiの2−デオキシ−D−[1−3H]グルコース(26.
2Ci/mmol、NEN−Dupont、UK)を含有するインキュベーショ
ン緩衝液中で15分間インキュベートした。取り込みを冷(4℃)PBSで細胞
を洗浄することによって停止させた細胞を、0.01M NaOH中のTrit
on−xで可溶化し、そして液体シンチレーション計数のために処理した。細胞
数を並行ウェルを使用して、および以下の細胞培養および細胞計数において記載
されるように計数して決定した。
【0163】 (結果) 形質転換された細胞におけるアポトーシスが、グルコース欠乏によって誘導さ
れ得るように、2−MeOEMATEのグルコースの取り込みを阻害する能力を
試験した。MCF−7細胞を使用して、デオキシグルコースの取り込みが、0.
1〜1.2×106細胞および5〜35分間の範囲にわたる細胞数に関して直線
的であることが示された。デオキシグルコースの取り込みを通常15分間のイン
キュベーション時間で行った。
【0164】 グルコース取り込みの2つの公知のインヒビター、サイトカラシンBおよびイ
ソフラボンゲニステインの、取り込みを阻害する能力を、このモデルを使用して
最初に試験した(22)。サイトカラシンB(10μM)は、デオキシグルコー
スの取り込みを91%阻害したが、ゲラステイン、およびそのスルファモイル化
誘導体の効果は、この濃度ではより低かった(25%〜42%阻害)(図11a
)。100μMのゲニステインおよびそのスルファモイル化誘導体は、それぞれ
、82%および79%デオキシグルコースの取り込みを阻害した(データ−は示
さず)。2つのエストロゲン結合体の、取り込みを阻害する能力の試験によって
、エストロン−3−スルフェートが効果が無く、一方エストロン−3−グルクロ
ニドは、29%取り込みを阻害することが示された(図11a)。
【0165】 MCF−7細胞によるデオキシグルコース取り込みに対する多くのエストロゲ
ンの代謝の効果を、図11bに示す。2−ヒドロキシエストラジオール、2−M
eOE2または2−MeOEISは、グルコース取り込みにほとんど効果を示さ
ない。対照的に、2−MeOE1および2−MeOEMATEは、用量依存性の
様式でデオキシグルコースの取り込みを阻害し、10μMでそれぞれ42%およ
び49%の阻害を示した。2−MeOEMATEに対する細胞の曝露によって生
じるデオキシグルコースの取り込みの阻害の程度は、ゲニステインについて観察
された程度と同様であるが、サイトカラシンBでの細胞の処理から得られた程度
より低い。2−MeOEMATE(10μM)はまた、乳房腫瘍由来線維芽細胞
におけるデオキシグルコースの取り込みを64%阻害した(データは示さず)。
【0166】 (細胞培養および細胞計数) MCF−7(エストロゲンレセプター+[ER+])およびMDA−MB−2
31(ER−)乳癌細胞を、アメリカンタイプカルチャーコレクション(Roc
kville,MD)から入手した。細胞を25cm2培養フラスコで、Hep
es緩衝液(20mM)有するEagle’s最小必須培地(EMEM)中で慣
用的に培養した。この培地には、L−グルタミン(2mM)、炭酸水素ナトリウ
ム(10mM)、1%非必須アミノ酸および5%(v/v)ウシ胎仔血清(FC
S)を補完した。試験化合物を添加する前に、細胞をリン酸緩衝化生理食塩水(
PBS)で洗浄し、そして2%のストリップしたFCSおよび補完剤を含有する
フェノールレッド非含有培地中での処置を加えた。MCF−7細胞の増殖に対す
る2−MeOE1または2−MeOEMATEの効果を、Cell Titer
96細胞増殖アッセイ(Promega,Southampton,Hant
s,UK)を製造業者の指示に従って使用して評価した。このために、細胞(1
ウェルあたり5000個)を、フェノールレッドおよび10%FCSを含有する
培地中で培養し、そしてアッセイを実施する前に細胞を4日間薬物を曝露した。
MDA−MB−231細胞について、細胞数は、Coulter計数器を使用し
て測定した。
【0167】 線維芽細胞の培養について、切除した乳房腫瘍組織をミンスし、そしてEME
M中でコラーゲナーゼ(200μg/ml)と共に37℃で18〜24時間イン
キュベートした。分散した細胞を遠心分離によって収集し、そして培地で2回洗
浄して、コラーゲナーゼを除去した。分散した細胞を培養フラスコ内に播種し、
そしてコンフルエントに増殖させて、週単位で継代した。実験目的のために12
ウェルのマルチウェルプレートまたは25cm2フラスコに、線維芽細胞を播種
し、そして70〜80%コンフルエントにまで増殖した。細胞をPBSで2回洗
浄し、そして24時間薬物に曝露して、その後Coulter計数器を使用して
細胞数を測定した。
【0168】 コントロール細胞および処理した細胞の顕微鏡写真を、正常な光条件および露
光条件下で、Olympus CK2顕微鏡(×100の拡大率)下でOlym
pus SL35 Type 12カメラを用いて露光して採った。
【0169】 (5.Tdt媒介dUTPニック末端標識(TUNEL)分析) 2−MeOEMATEの、MCF−7細胞においてアポトーシスを誘導する能
力を、インサイチュ細胞死検出キット(Boehringer Manheim
UK Ltd.,Lewes,East Sussex,UK)を使用するT
UNEL分析によって試験した。細胞を、製造業者の指示に従って固定および透
過可能にした。染色したアポトーシス細胞をフローサイトメトリーによって定量
した。
【0170】 (結果) この能力を、TUNEL分析によるさらなる実験において確認した(図8)。
未処理の細胞については、染色後に、蛍光標識された細胞の割合の増加が検出さ
れなかった。対照的に、2−MeOEMATE)(10μM)への48時間の曝
露後に、蛍光標識された細胞の割合における有意な増加が存在した。
【0171】 蛍光標識した細胞は、約10%の細胞集団を提示した。この結果は、2−Me
OHMATEが細胞をアポトーシスを受けるよう誘導し得ることを示す。
【0172】 (6.インタクトラットにおけるNMU誘導された乳房腫瘍の増殖に対する2
−MeOEMATEの効果) 乳房腫瘍増殖に対する2−MeOEMATEの効果を、腫瘍をNMUの播種に
よって誘導させたLudwigラット(Harlan Olac,Bicest
er,UK)を用いる予備研究において試験した。腫瘍の発達を規則的にモニタ
ーし、そして体積が0.5−1.0cm3になった時に、動物に、ビヒクル(プ
ロピレングリコール、200μl/日、p.o.)、2−MeOEMATE(2
0mg/kg/日、p.o.)または2−MeOE1(20mg/kg/日、p
.o.)を11日間毎日与えた。腫瘍の長さおよび幅を、キャリパーを用いて測
定し、そして腫瘍体積を記載(21)のように計算した。
【0173】 (結果) 予備研究を、2−MeOE1および2−MeOEMATEのインビボでの腫瘍
増殖を阻害する能力を比較するために実行した。このために、乳房腫瘍の増殖を
NMUの播種によって開始した。腫瘍体積が、0.5−1.0cm3に到達した
時に、薬物を経口投与した。ビヒクルを受けた動物のうち2匹について、腫瘍体
積が増加し続けたのに対して(平均82%)、3匹目の動物では腫瘍の体積にほ
とんど変化が検出されなかった(図12)。2−MeOE1を受けた2匹の動物
について、1匹において腫瘍体積の変化は生じなかったが、他方については中程
度(25%)の減少が、本研究の11日の期間にわたって検出された。
【0174】 2−MeOEMATEを受けた3匹の動物について、1匹の動物において腫瘍
体積が6日目まで増加し続けたが、その後わずかな(8%)減少を示した。対照
的に、2−MeOEMATEを受けた他の2匹の動物について、腫瘍は迅速に退
行し、そして11日の期間の最後ではほとんど明らかでなくなった。退行した2
−MeOHMATE受けた2匹の動物における腫瘍体積を、さらに33日間(腫
瘍の再増殖が検出されない時間)モニターした。
【0175】 (ホルモン免疫治療(H.I.T.)) 腫瘍壊死因子a(TNFα)は、マクロファージ、リンパ球、および体内の他
の細胞によって誘導されるサイトカインである。組換えTNFαは、多くの異な
る型の癌の処置に使用されてきたが、現在のところ限定された成功が確認される
のみである。ヒトにおいて、これらのサイトカインによって誘導される重篤な副
作用は、癌治療に対するその利用を制限してきた。
【0176】 本発明者らの研究によって、オキシヒドロカルボニル(oxyhydroca
rbonyl)ステロイドスルファメート化合物(特に、2−メトキシ EMA
TE/EMATE)と生物学的応答修飾因子(特に、TNFα)との組み合わせ
が、この形態の治療の効力を増強し得ることを明らかにした。
【0177】 (A.インビトロ研究) プレート1および2は、MCF−7乳癌細胞におけるアポトーシス誘導に対す
る2−メトキシEMATE(5μM)の効果を以前に示している(これらの細胞
についての詳細は、PCT/GB92/01587を参照のこと)。本研究を拡
大して、以下を試験した:
【0178】
【表3】 本実験では、2−メトキシEMATEで処理した細胞におけるよりも、有意に
少ない細胞が存在した。この所見を、図9において示されるように細胞を計数す
ることにより確認した。
【0179】 このインビトロでの観察の有意性を評価するために、NMU誘導乳腺癌を伴う
無傷ラットを、3日間、EMATE(20mg/kg、経口)で処置した。エス
トロゲンは、続くメチル化を伴う2−水酸化によって代謝されることが、一般的
に知られている。2日目および3日目には、EMATEに加えて、ラットrTN
Fα(5μg)を腹腔内投与した。この用量は、十分に耐性であるようであった
【0180】 3日目までに、腫瘍体積は、処置の開始前のその体積と比較して72%減少し
た(図10)。しかし、EMATE/TNFα治療の停止6日後、腫瘍は、0日
目のその体積と比較して120%増加した。
【0181】 これらの結果は、オキシヒドロカルビルステロイドスルファメート化合物とス
テロイドスルファメート化合物との組み合わせ(特に、2−メトキシEMATE
/EMATE)に生物学的応答修飾因子(特にTNFα)を加えたものが、腫瘍
の処置のために重要な治療的利点を提供し得ることを示す。
【0182】 (2.メトキシエストロン) この比較例では、NMU誘導乳腺癌を伴う2匹の無傷ラットを、11日間、2
メトキシエストロン(20mg/kg/日、経口)で処置した。腫瘍体積を2メ
トキシエストロンで処置する前(0日目体積)および処置の終わり(11日目体
積)に測定した。
【0183】 この結果を以下に示す:
【0184】
【表4】 これらのデータは、本発明の驚くべき性質を強調する。
【0185】 (考察) 本発明者らの所見は、スルファメート化合物と生物学的応答修飾因子との組み
合わせでの癌を処置することが可能であることを示す。
【0186】 本発明者らの所見は、スルファメート化合物と生物学的応答修飾因子の組み合
わせが、癌細胞および腫瘍由来線維芽細胞によるグルコース取り込みを減少させ
ることによって、細胞腫瘍増殖を阻害するように作用することを示す。
【0187】 本発明者らの所見はまた、本発明のオキシヒドロカルビルステロイドスルファ
メート化合物(特に、2−メトキシEMATE)が、癌細胞および腫瘍由来線維
芽細胞によるグルコース取り込みを減少させることによって、細胞腫瘍増殖を阻
害するように作用することを示す。多くの癌が、グルコースの取り込みの増大お
よびグルコース代謝速度の増大を有することが知られている。細胞株の形質転換
は、グルコース取り込みに関与するタンパク質(グルコース輸送因子、Glut
1)の増加を生じる。ras/srcでトランスフェクトした3T3線維芽細胞
は、グルコースの取り込みの増大を有する(Flierら、Science 2
35:1492、1987)。正常ラット線維芽細胞のグルコース枯渇はアポト
ーシスを誘導しなかったが、c−mycトランスフェクトした線維芽細胞のグル
コース枯渇は、広範なアポトーシスを生じた(Shimら、Proc Natl
Acad Sci、USE 95:1511、1998)。Glut1は、乳
癌において過剰発現される(BrownおよびWahl、Cancer 72:
2979、1993)が、正常または良性の乳組織においては検出され得ない(
Younesら、Cancer Res.56:1164、1996)。癌細胞
は、グリコーゲンまたは脂肪の形態でグルコースの細胞内貯蔵を蓄積しないので
、外部供給源から継続して得られ、そして細胞に輸送されなければならない。
【0188】 本発明の重要な利点は、本発明の組成物がまた微小管を破壊し得ることである
【0189】 本発明の重要な利点は、本発明のオキシヒドロカルビルステロイドスルファメ
ート化合物(特に、2−メトキシEMATE)もまた、微小管を破壊し得ること
である。
【0190】 本発明の重要な利点は、本発明の組成物がアポトーシスを誘導し得ることであ
る。
【0191】 本発明の別の重要な利点は、本発明のオキシヒドロカルビルステロイドスルフ
ァメート化合物(特に、2−メトキシEMATE)が、アポトーシスを誘導し得
ることである。この点において、以前の研究者らは、2−メトキシE2が、強力
な抗有糸分裂特性を有することを示唆していたが、本発明者らの研究の結果は、
2−メトキシEMATEが、アポトーシスを誘導することにより細胞増殖を阻害
することを示す。腫瘍は、細胞増殖(growth)(増殖(prolifer
ation))の速度が増大するかまたは細胞死(アポトーシス)の速度が減少
する場合、増殖する。アポトーシスでは、細胞は丸くなり、近隣の細胞と連結を
分断し、そしてDNAは、オリゴヌクレオソーム(oligonucleoso
mal)フラグメントに切断する。
【0192】 本発明のさらに重要な利点は、本発明のオキシヒドロカルビルステロイドスル
ファメート化合物(特に、2−メトキシEMATE)が、腫瘍新脈管形成を防止
および/または阻害し得ることである。
【0193】 本発明のさらに重要な利点は、本発明の組成物が腫瘍新脈管形成を防止および
/または阻害し得ることである。
【0194】 本発明はまた、以下の組成物/化合物を提供する: 1.アポトーシスの誘導によるインビトロでのエストロゲンレセプター陽性(E
R+)およびER陰性(ER−)乳癌細胞の増殖の阻害を引き起こす組成物/化
合物。 2.11日で、無傷(すなわち、卵巣切除していない)ラットにおいてニトロソ
メチル尿素(NMU)誘導乳癌の3分の2の完全な後退を引き起こす組成物/化
合物。 3.癌細胞(特に、乳癌細胞および乳癌由来線維芽細胞)におけるグルコースの
取り込みを阻害した組成物/化合物。 4.アポトーシスを誘導し、これは微小管(MT)(細胞骨格の一部を形成する
)の破壊によると考えられる組成物/化合物。 5.新脈管形成の阻害によりインビボで作用する組成物/化合物。
【0195】 従って、要約すると、本発明は、癌および特に乳癌の処置における使用に適切
な組成物および化合物を提供する。
【0196】 特に、1つの局面では、本発明は、内分泌依存性組織(例えば、乳、子宮内膜
、前立腺)における腫瘍の増殖をブロックする問題に取り組む。にもかかわらず
、他の腫瘍(例えば、肉腫、黒色腫)もまた、本発明の組成物および化合物を用
いる処置に適しているべきである。
【0197】 本発明は、エストロゲンと関連した状態に加えて、ホルモン性状態の処置にも
関わりがあると考えられる。従って、本発明はまた、ホルモン活性に影響し得、
そして免疫応答に影響し得る組成物を提供する。ここで、この組成物は、本発明
の組成物である。
【0198】 本発明の組成物は、他の重要な医学的意味を有し得ることもまた理解されるべ
きである。
【0199】 例えば、本発明の組成物は、WO−A−98/05635に列挙された障害の
処置において有用であり得る。参照を容易にするために、その列挙の一部をここ
に提供する:癌、炎症もしくは炎症性疾患、皮膚障害、熱、心血管効果(car
diovascular effect)、出血、凝固および急性期応答、悪液
質、食欲不振、急性感染、HIV感染、ショック状態、対宿主性移植片応答、自
己免疫疾患、再灌流傷害、髄膜炎、片頭痛およびアスピリン依存性抗血栓症;腫
瘍増殖、浸潤および蔓延、新脈管形成、転移、悪性疾患、腹水および悪性胸水;
大脳虚血、虚血性心臓疾患、変形性関節症、慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、喘息
、多発性硬化症、神経変性、アルツハイマー病、アテローム硬化、発作、脈管炎
、クローン病、および潰瘍性大腸炎;歯周炎、歯肉炎;乾癬、アトピー性皮膚炎
、慢性潰瘍、表皮水疱症;角膜潰瘍、網膜症および外科的創傷治癒;鼻炎、アレ
ルギー性結膜炎、湿疹、過敏症;再狭窄、鬱血性心不全、子宮内膜症、アテロー
ム硬化、またはエンド硬化症(endosclerosis)。
【0200】 さらに、もしくは代替として、本発明の組成物は、WO−A−98/0785
9に列挙された障害の処置において有用であり得る。参照を容易にするために、
その列挙の一部をここに提供する:サイトカインおよび細胞増殖/分化活性;免
疫抑制もしくは免疫刺激活性(例えば、免疫不全(ヒト免疫不全ウイルスでの感
染を含む)の処置;リンパ急増殖の調節;癌および多くの自己免疫疾患の処置;
および、移植拒絶の防止または腫瘍免疫の誘導のため);造血の調節、例えば、
骨髄性疾患もしくはリンパ系疾患の処置;骨、軟骨、腱、靱帯、および神経組織
の成長の促進、例えば、創傷治癒、火傷、潰瘍、および歯周疾患および神経変性
の処置;卵胞刺激ホルモンの阻害もしくは活性化(受胎能の調整);走化性/ケ
モキネシス活性(例えば、傷害または感染の部位に特定の細胞型を動員するため
);恒常性および血栓崩壊活性(例えば、血友病および発作の処置のため);抗
炎症活性(例えば、敗血症性ショックもしくはクローン病の処置のため);抗微
生物剤として;例えば、代謝もしくは挙動の調整因子;鎮痛薬として;特異的欠
損障害(specific deficiency disorder)の処置
;ヒトもしくは獣医学における、例えば、乾癬の処置において。
【0201】 さらに、もしくは代替として、本発明の組成物は、WO−A−98/0998
5に列挙された障害の処置において有用であり得る。参照を容易にするために、
その列挙の一部をここに提供する:マクロファージ阻害および/もしくはT細胞
阻害活性、従って、抗炎症活性;抗免疫活性、すなわち、細胞性および/もしく
は体液性免疫応答(炎症と関連しない応答を含む)に対する阻害効果;マクロフ
ァージおよびT細胞が、細胞外基質成分およびフィブロネクチンに接着する能力
ならびにT細胞においてfasレセプター発現をアップレギュレートする能力の
阻害;望ましくない免疫反応および炎症の阻害であって、以下を含む:関節炎(
慢性関節リウマチを含む)、過敏性に関連した炎症、アレルギー性反応、喘息、
全身性エリテマトーデス、膠原病および他の自己免疫疾患、アテローム硬化に関
連した炎症、動脈硬化、アテローム硬化性心臓疾患、再灌流傷害、心停止、心筋
梗塞、血管炎症障害、呼吸窮迫症候群もしくは他の心肺疾患、消化性潰瘍に関連
した炎症、潰瘍性大腸炎および胃腸管の他の疾患、肝臓線維症、肝硬変もしくは
他の肝臓疾患、甲状腺炎もしくは他の腺疾患、糸球体腎炎、または他の腎臓およ
び泌尿器疾患、耳炎もしくは他の耳鼻咽喉疾患、皮膚炎もしくは他の皮膚疾患、
歯周疾患または他の歯疾患、精巣炎および精巣精巣上体炎、不妊症、精巣外傷も
しくは他の免疫関連精巣疾患、胎盤機能不全、胎盤不全、習慣流産、子癇、子癇
前症および他の免疫および/もしくは炎症関連婦人科疾患、後部ブドウ膜炎、中
間部ブドウ膜炎、前部ブドウ膜炎、結膜炎、脈絡網膜炎、ブドウ膜網膜炎、視神
経炎、眼内性炎症、例えば、網膜炎もしくは類嚢胞黄斑水腫、交感性眼炎、強膜
炎、色素性網膜炎、変性眼底疾患の免疫性および炎症性要素、眼性外傷の炎症性
要素、感染により引き起こされる眼性炎症、増殖性硝子体網膜症、急性虚血視神
経障害、過度の瘢痕形成、例えば、緑内障濾過手術後の、眼内インプラントに対
する免疫および/もしくは炎症反応、ならびに他の免疫および炎症関連眼疾患、
自己免疫疾患または状態または障害に関連した炎症(ここで、中枢神経系(CN
S)または任意の他の器官において、免疫および/もしくは炎症の抑制が有益で
ある)、パーキンソン病、パーキンソン病の処置からの合併症および/もしくは
副作用、AIDS関連痴呆複合HIV関連脳障害、ドヴィック病、シドナム舞踏
病、アルツハイマー病およびCNSの他の変性疾患、状態、もしくは障害、発作
の炎症性要素、ポリオ後症候群(post−polio syndrome)、
精神医学的な障害の免疫性および炎症性要素、脊髄炎、脳炎、亜急性硬化性汎脳
炎、脳脊髄炎、急性神経障害、亜急性神経障害、慢性神経障害、ギヤン−バレー
症候群、シドナム舞踏病、重症筋無力症、偽脳腫瘍、ダウン症候群、ハンチント
ン病、筋萎縮外側索硬化、CNS圧迫もしくはCNS外傷もしくはCNSの感染
の炎症性要素、筋萎縮およびジストロフィーの炎症性要素、ならびに中枢神経系
および末梢神経系の免疫および炎症関連疾患、状態もしくは障害、外傷後炎症、
敗血症性ショック、感染性疾患、手術の炎症性合併症もしくは副作用、骨髄移植
もしくは他の移植合併症および/もしくは副作用、遺伝子治療の炎症性および/
もしくは免疫合併症ならびに副作用(例えば、ウイルス担体による感染に起因す
る)またはAIDSに関連した炎症、体液性および/もしくは細胞性免疫応答の
抑制または阻害、単球もしくはリンパ球の量を減少することによる単球もしくは
白血球増殖性疾患(例えば、白血病)の処置または緩和、天然または人工の細胞
、組織、および器官(例えば、角膜、骨髄、器官、レンズ、ペースメーカー、天
然もしくは人工の皮膚組織)の移植の場合の移植片拒絶の予防および/もしくは
処置のため。
【0202】 上記明細書中で言及した全ての刊行物および特許は、本明細書中に参考として
援用される。
【0203】 本発明の種々の改変および変更が、本発明の範囲および趣旨から逸脱すること
なく当業者に明らかである。本発明は、特定の好ましい実施態様と関連して記載
されているが、請求された発明は、このような特定の実施態様によって不当に制
限されるべきでないことが理解されるべきである。実に、化学、生物学、または
関連の分野における当業者に自明である、発明を実施するための記載の様式の種
々の改変は、上記の特許請求の範囲の範囲内にあることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、写真のプレートである(プレート1)。
【図2】 図2は、写真のプレートである(プレート2)。
【図3】 図3は、写真のプレートである(プレート3)。
【図4】 図4は、写真のプレートである(プレート4)。
【図5】 図5は、写真のプレートである(プレート5)。
【図6】 図6は、写真のプレートである(プレート6)。
【図7】 図7は、写真のプレートである(プレート7)。
【図8】 図8は、写真のプレートである(プレート8)。
【図9】 図9は、棒グラフである。
【図10】 図10は、棒グラフである。
【図11a】 図11aは、グラフである。
【図11b】 図11bは、グラフである。
【図12】 図12は、グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ポーター, バリー ビクター ロイド イギリス国 ビーエイ2 7エイワイ バ ース, クレイバートン ダウン, デパ ートメント オブ メディカル ケミスト リー ユニバーシティ オブ バース内 Fターム(参考) 4C084 AA02 AA03 BA44 DA01 DA25 ZB022 ZB261 ZC202 4C086 AA01 AA02 DA08 MA02 MA04 ZB26

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 i)スルファメート基を含む化合物(「スルファメート化合
    物」);およびii)生物学的応答修飾因子を含む、組成物。
  2. 【請求項2】 前記生物学的応答修飾因子がサイトカインである、請求項1
    に記載の組成物。
  3. 【請求項3】 前記サイトカインが腫瘍壊死因子(TNF)である、請求項
    2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記スルファメート化合物が、エストロンスルファターゼ(
    E.C.3.1.6.2)のインヒビターとしての使用に適切である、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 前記スルファメート化合物上のスルファメート基が、スルフ
    ェート基で置換されスルフェート化合物を形成するとき、該スルフェート化合物
    が、ステロイドスルファターゼ酵素(E.C.3.1.6.2)により加水分解
    される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記スルファメート化合物上のスルファメート基が、スルフ
    ェート基で置換されスルフェート化合物を形成し、そしてステロイドスルファタ
    ーゼ酵素(E.C.3.1.6.2)とpH7.4および37℃でインキュベー
    トしたとき、50mMより小さいKm値を提供する、請求項1〜5のいずれか1
    項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 前記スルファメート化合物上のスルファメート基が、スルフ
    ェート基で置換されスルフェート化合物を形成し、そしてステロイドスルファタ
    ーゼ酵素(E.C.3.1.6.2)とpH7.4および37℃でインキュベー
    トしたとき、50μMより小さいKm値を提供する、請求項1〜6のいずれか1
    項に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 前記スルファメート化合物が環状化合物である、請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 前記スルファメート化合物が多環式化合物である、請求項1
    〜8のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記スルファメート化合物がステロイド構造を有する、請
    求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記スルファメート化合物が、ステロイド核のA環の3位
    に結合している少なくとも1つのスルファメート基を有する、請求項10に記載
    の組成物。
  12. 【請求項12】 前記スルファメート化合物が、好ましくは式C1-6Oの基
    である、少なくとも1つのオキシヒドロカルビル基を含む、請求項1〜11のい
    ずれか1項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 前記の基C1-6Oが、ステロイド核のA環の2位に結合し
    ている、請求項12に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 前記スルファメート化合物のスルファメート基が以下の式
    を有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物: 【化1】 ここで、R1およびR2の各々が独立してHまたはヒドロカルビル基から選択され
    る。
  15. 【請求項15】 前記スルファメート化合物が、オキシヒドロカルビルステ
    ロイドスルファメート化合物(好ましくは2−メトキシエストロン−3−O−ス
    ルファメート)、またはその薬学的に活性な塩である、請求項1〜14のいずれ
    か1項に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 前記組成物が、薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤、ま
    たは賦形剤をさらに含む、請求項1〜15のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 【請求項17】 スルファメート基を含む前記化合物が2−メトキシエスト
    ロン−3−O−スルファメートであり、そして前記生物学的応答修飾因子が腫瘍
    壊死因子α(TNF−α)である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成
    物。
  18. 【請求項18】 医薬における使用のための、請求項1〜17のいずれか1
    項に記載の組成物。
  19. 【請求項19】 腫瘍増殖を予防および/または阻害するための医薬の製造
    における、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組成物の使用。
  20. 【請求項20】 腫瘍によるグルコース取り込みを予防または抑制すること
    ; 腫瘍血管形成を予防および/または阻害すること; 微小管を破壊すること; アポトーシスを誘導すること、 のいずれか1つ以上を行う医薬の製造における、請求項1〜19のいずれか1項
    に記載の組成物の使用。
  21. 【請求項21】 腫瘍によるグルコース取り込みを予防または抑制すること
    ; 腫瘍血管形成を予防および/または阻害すること; 微小管を破壊すること; アポトーシスを誘導すること、 のいずれか1つ以上を行う医薬の製造における、オキシヒドロカルビルステロイ
    ドスルファメート化合物の使用。
  22. 【請求項22】 処置の必要な被験体に、請求項1〜21のいずれか1項に
    記載の組成物を投与する工程を包含する、処置方法。
  23. 【請求項23】 腫瘍によるグルコース取り込みを予防または抑制し;およ
    び/または腫瘍血管形成を予防および/または阻害し;および/または微小管を
    破壊し;および/またはアポトーシスを誘導するため、処置の必要な被験体に、
    請求項1〜22のいずれか1項に記載の組成物またはオキシヒドロカルビルステ
    ロイドスルファメート化合物を投与する工程を包含する、処置方法。
  24. 【請求項24】 ホルモン活性に影響し得、そして免疫応答に影響し得る組
    成物であって、請求項1〜23のいずれか1項に記載の組成物。
  25. 【請求項25】 本明細書に実質的に記載されているとおりの組成物。
JP2000553081A 1998-06-10 1999-06-10 エストロンスルファターゼの阻害のための腫瘍壊死因子aおよび2−メトキシエストロン−3−o−スルファメートを有する薬学的組成物 Pending JP2002517449A (ja)

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