JP2002517233A - C末端修飾ペプチドの製造方法 - Google Patents

C末端修飾ペプチドの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【化1】 式Iの非ペプチド分子を使用して、ペプチド構造を模倣し、ペプチドリガンドと天然で結合するタンパク質とを結合する。該式において、C’は置換または非置換の炭素原子であり、Xは各炭素原子が置換または非置換であり得るC1−C4鎖であり、R1およびR2は天然または非天然のアミノ酸の側鎖を模擬する基である。この分子は、そのままで、またはポリペプチドなどのより大きい分子に組込んで、使用できる。いずれの場合も、タンパク質の活性を変えるために、治療剤として用い得る。さらに、この分子を用いて、タンパク質を検定し得、またはその精製における親和性リガンドとして作用せしめ得る。本発明の分子を取り込んだポリペプチドを製造する方法も記載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、ペプチドおよびペプチド類似体の製造に関する。 多くの酵素基質および受容体リガンドはポリペプチドよりなる。かかる酵素お
よび受容体と相互作用して、その作用を治療的に好都合なように修飾する新規物
質についての研究において、当然のことながら、天然の基質またはリガンドと構
造的および配座的にある程度の類似性を有する分子に焦点が当てられてきた。天
然の基質またはリガンドは非常にしばしば同定されていないが、多くの場合、ポ
リペプチドの関与が推測されている。したがって、天然に生じるペプチド構造に
基づく様々な範囲の化合物を製造し得ることが望ましい。このような化合物は、
所望の酵素や受容体との相互作用における効力についてスクリーンできる。
【0002】 タンパク質の相互作用が細胞機能の重要な態様を制御することが知られている
。例えば、これには細胞の分割を起こす情報伝達過程を制御するタンパク質−タ
ンパク質の相互作用があり、作用の機能悪化が癌などの増殖性疾患をもたらすこ
とがある。以前に報告されているところによると、天然のタンパク質の活性部分
と同じ配列を有する単離ペプチドを、天然タンパク質との結合相手に結合せしめ
て、同じ生物的応答を生じせしめるために、使用することができる。この形態の
プロセスは、例えば、WO 97/11174、WO 96/14339、WO 96/35715、WO 97/42222に
記載されている。
【0003】 出願人の今回の発見によると、ある範囲の非ペプチド分子を用いて、天然にタ
ンパク質リガンドと結合する様々なタンパク質の天然ポリペプチド結合相手中の
特異的なペプチドの構造を模倣して、これらのタンパク質と相互作用せしめ得る
。この分子は、そのままで、あるいはポリペプチドなどのより大きい分子に組込
んで、使用でき、次の一般式を有する。
【0004】
【化5】 式中、X=(CH2)n(n=1、2、3、4)または(CH2)x−C−(CH2)y(x
およびyは各々0、1、2、3、およびx+y3)である。
【0005】 環構造中に残存する炭素原子も所望により置換されていることがあり、さらに
一般的に表される下記の式を有する。
【化6】 式中、C’は置換または非置換の炭素原子であり、Xは各炭素原子が置換または
非置換であり得るC1−C4鎖であり、R1およびR2は天然または非天然のアミノ
酸の側鎖を模擬する基である。
【0006】 従って、主要な態様において、本発明は、ある種のタンパク質と、そのタンパ
ク質の天然結合相手の少なくとも一部分に類似の構造を有する分子との複合体を
つくる方法を提供する。この分子は式Iの基からなるか、またはこの基を含有し
ている。
【0007】 この型の分子の一つの重要な使用は、結合タンパク質の活性に阻害または促進
のいずれかの影響を与え得る医薬として、あるいはそのような医薬の設計におけ
る鋳型としてである。別の重要な利用は、アッセイでの使用も含み、精製におけ
る親和性リガンドとして、あるいは天然結合相手についての診断上の分子として
である。
【0008】 式Iの構造において、カルボニル基および隣接のメチレンやCR12基はアミ
ノ酸の構造に類似している(アミノ基は別にして)。基R1およびR2、さらになん
らかの置換基は非常に様々であり得る。例えば、これらの基は、アルキル、アリ
ール、ヘテロ環、アルカノール、カルボキシル、アミノ、イミノ、イミド、エー
テル、エステル、チオールおよびチオエーテルから選択できる。天然アミノ酸を
模倣して、例えば、R1およびR2を下記から選択できる。
【表1】
【0009】 広範な種々のアミノ酸模倣分子をつくるために、基R1およびR2として別のも
のも選択できる。
【0010】 式Iの環構造の一つの重要な特徴は、高度の配座制限を付与することである。
この制限は、得た分子の利用性の自由度を規制するものであり、リガンド結合を
強めて活性化合物を同定する機会を増す。環中の原子の好ましい数は、4から7
である。3員環は緊張しすぎており、7を越える環は一般に弛緩しすぎている。
好ましくは、5員または6員環を使用する。
【0011】 環構造の一つの特に好ましい基は、環状1,3−ジオン類から提供されるもの
であり、特に下記式の6員環を有する:
【化7】
【0012】 アミノ酸残基を模倣する基の能力は、ジメドンとバリンとの下記の比較から評
価できる。
【0013】
【化8】 この式の化合物(本明細書では「シクロジオン」と呼ぶ。出願人の命名である
)は、既知の技術により容易につくることができ、多くの異なる反応を起こして
広範な誘導体を生成する。例えば、求電子付加がC−2位で起き、求核付加がC
−3位で起き得る。求電子および求核の両者を含有する2重機能試薬の付加によ
って、配座柔軟度に好都合な一層の制限を有する2環産物ができる。2つのカル
ボニル基も水素結合に理想的な部位を提供する。
【0014】 本発明の環基を包含するポリペプチド分子をつくるために、出願人は、固相「
逆ペプチド」合成(すなわち、通常のペプチド合成と逆に進む合成)についての新
しい方法を開発した。この方法では、周知の「ワング・リンカー(Wang linker)
」などのリンカーを使用する。保護されていないアミノ酸が、このリンカーにア
ミノ基を介して結合し、次の反応のためにカルボキシル基を自由にしておく。こ
の方法の最大の利点は、広範な種々のペプチド分子をつくるために、ペプチドの
C末端を容易に修飾できることである。他の利点は、保護されていないアミノ酸
を用いるので、保護されたアミノ酸が必須である従来の合成法に比べて非常に簡
略化されていることである。
【0015】 従って、本発明は、別の態様において、遊離カルボキシル基を有する分子と式
Iの化合物(上記に定義)との反応工程を含むペプチドまたはペプチド類似体の製
造方法を提供する。
【0016】 好都合に、樹脂結合リンカーの末端ヒドロキシル基と置換クロロフォルメート
とを反応さして遊離カルボキシル基を有する分子をつくることができ、カルボネ
ート結合を介して接着した活性基を有する樹脂結合分子を得る。次いでアミノ酸
を加え、活性基を置換してカルバメート結合をつくると、末端カルボキシ基を有
するアミノ酸残基で終了する樹脂結合分子を得る。この工程を下記する。例示で
は、クロロフォルメートはp−ニトロフェニルクロロフォルメートであり、アミ
ノ酸はバリンである。最初の樹脂結合リンカーをつくる適当な反応工程も示す。
これは既知技術である。
【0017】
【化9】 (i) OHCH2C6H4OCH2COOH / DIC / HOBt / DCM / DMF (ii) N2H4.H2O / DMF (iii)
P-ニトロフェニルクロロフォルメート / ピリジン / DCM (iv) L-バリン / BSA
/ DMAP / DMF
【0018】 この過程の産物(便宜的に用語「ポリペプチド前駆体」を当て得る)は本発明
のペプチド形成法における最重要の中間体である。「逆」法においてポリペプチ
ド分子をつくる多数の方法を使用でき、シクロジオンの包含は1例に過ぎない。
ポリペプチドをつくるために、さらに置換したクロロフォルメートと前駆体を反
応せしめ、混合のカルボン酸無水物(すなわち、−CO−O−CO−O−結合を
有する分子)をつくる。この物も非常に重要な中間体であって、希望の別のアミ
ノ酸の段階的付加を可能にする。アミノ酸が付加されると、無水物結合の開裂、
CO2の発生、ペプチド結合の形成が起きる。末端のアミノ酸残基が遊離のカル
ボキシル基を残しているので、別のアミノ酸との反応を所望の回数繰返し得る。
この反応を下記する。例示では、フェニルアラニンを混合カルボン酸無水物に付
加する。
【0019】
【化10】 (v) P-ニトロフェニルクロロフォルメート / ピリジン / DCM (iv) L-フェニル
アラニン 得たポリペプチドを式IまたはIIの基と適当なカップリング剤(DCC/DM
APなど)の存在下に直接反応せしめ得る。この反応を下記に示す。
【化11】
【0020】 ポリペプチド分子の基本的特徴が、式Iおよび式IIの基との反応性の観点から
して、末端のカルボニル基にあることが分かるであろう。式Iおよび式IIの基は
、ポリペプチド前駆体に等しくよく直接的に反応し得る。
【0021】 一般的方法の変形として、末端アミノ酸残基をカップリング剤で処理して環化
しオキサゾロンをつくることができる。オキサゾロンはそれ自体ペプチドおよび
ペプチド模倣分子の合成における有意の中間体である。例えば、オキサゾロンを
C4位で容易にアルキル化して、α,α−ジアルキル化アミノ酸をつくり得る。
このものは2次構造のある種の要素を誘導することが知られている基である。あ
るいは、オキサゾロンを別の(遊離の)オキサゾロンと反応せしめて、「ルグハイ
マー(Ruegheimer)二量体」をつくり得る。両反応を下記に示す。
【化12】
【0022】 変法の態様において、本発明は、次の最初の工程を含むペプチドまたはポリペ
プチドの製造方法を提供する:(a)遊離カルボキシル基を有する末端アミノ酸
残基との樹脂結合ペプチド分子を形成すること;(b)ペプチド結合のカルボニ
ルと末端アミノ酸残基の遊離カルボキシル基との縮合反応を行い、末端のオキサ
ゾロン基を形成すること。
【0023】 下記のように、本発明は、非常に実質的な範囲の異なるペプチドおよびペプチ
ド模倣分子を創生する。これらの化合物は順次、治療的使用の可能性のある大き
い化合物「ライブラリィ」を提供する。
【0024】 本発明により提供されるポリペプチド模倣分子の利点は、シクロジオンとシク
ロフィリンとの反応に関する下記の例から分かるであろう。シクロフィリンは,
多くの異なる疾患領域で有望な薬剤標的である。疾患には、免疫抑制障害、寄生
虫感染1、リウマチ性関節炎2、AIDS3,4がある。最近、唯一の既知シクロフ
ィリン結合薬剤であるシクロスポリンA、免疫抑制ウンデカペプチド薬剤が臓器
移植手術後の拒絶反応を防ぐのに使用されている5,6,7
【0025】 われわれが明かにしたところによると、シクロジオンのペプチド模倣は、親ジ
メドンとタンパク質ヒトシクロフィリンAとの結晶性複合体の形成でなし得る。
タンパク質X線構造解析の分解能0.2nmは、シクロフィリンA活性部位中の
ジメドンの存在を示す。ジメドン基のジメチル基の位置は、シクロスポリンA阻
害剤中にあるバリン側鎖の位置を模倣している。下記に実験での詳細を示す。
【0026】 組換えヒトシクロフィリン(hCypA)は、ノバルティス社から提供を受け、
Hepes20mM、NaCl100mM、NaN30.02%(w/v)中で14
mg/mlに濃縮した。hCypA結晶の成長は、ハンギング・ドロップ法によ
り17℃での蒸気拡散で行った。ウエル中の沈澱用溶液は100mMトリスHC
l(pH8.0)、22%(w/v)PEG8000、5%(v/v)DMSO、0.0
2%NaN3からなる。最初の8μl滴は50mMトリスHCl(pH8.0)、1
1%(w/v)PEG8000、2.5%(v/v)DMSO、0.02%NaN3
0.4mMのhCypAからなる。
【0027】 ジメドン・リガンドの結晶(0.2mmx0.1mmx0.025mm)への導入
に、DMSO濃度を徐々に減じ、リガンド濃度を徐々に上げる段階浸漬法を使用
した。この方法で結晶の損傷を防ぎ、また活性部位でのDMSO競合を防ぐ。第
1工程で、hCypAの単一結晶を、30mMエチル−1‐ピペリジングリオキ
シレートおよび減じた濃度(4%)のDMSOを含む沈澱用溶液に浸した。1時間
後、30mMリガンドと3%DMSOを含有する新鮮な浸漬溶液に、結晶を移し
た。結晶の移行を6時間で計6回行った。最後の浸漬には、30mMジメドンを
含有するDMSOなしの溶液中で2.5時間をかけた。
【0028】 100mMトリスHCl(pH8.0)、22%(w/v)PEG8000、0.0
2%NaN3、30mMリガンド30%グリセロールからなる寒冷保護溶液中で
の浸漬の後に、液体窒素中で結晶のフラッシュ冷凍を行った。X線データをMA
Rイメージプレート(直径30cm)検出器に収集した。CuKa(λ=1.541
2Å)照射は回転陽極X線発生器からである。データ整備はコンピューター・プロ
グラムDENZOで行い、SCALEPACKで計量した。
【0029】 hCypA/シクロスポリンA複合体のX線構造からのhCypAの精製構造
を出発モデルとして用いた。AMORE使用の回転および翻訳の検査によって、
分子を位置付け、よい出発モデルを得た。続く剛体の精製および個々の原子の等
方温度因子の精製で、15と1.7Åとの間におけるデータでR因子が21%で
あった。この段階で計算した示差フリエ・マップは、結合リガンドについての明
白な電子密度を示した。構造はWITNOTPソフトウエアーを用いてつくった
【0030】 すべての水分子を含む完全精製を加えると、R=18.7%であった。 ジメドン・リガンドがプロリン結合ポケットを占拠していた。
【0031】
【表2】 表1:hCypA/ジメドン複合体についての結晶学的データ
【0032】 1.Rmerge=(Σ|I−<I>|/Σ|I|)、式中、対称関連反射についてI
は観測強度、<I>は平均強度である。
【0033】 このX線構造は、下記に示すように、ジメドンがバリン残基を模倣し天然リガ
ンド・シクロスポリン中に存在し得ることを表す。
【化13】
【0034】 新規のシクロフィリン結合リガンドは、阻害性薬剤として医学に有用である可
能性が高い。シクロフィリンの阻害がそのHIVタンパク質コートへのとりこみ
を防止するとの発見は、免疫抑制シクロスポリンに関連しない阻害剤ファミリー
が抗HIV薬剤を提供し得る可能性を示している。種特異的シクロフィリン阻害
剤の開発は、新しい抗寄生虫薬剤への経路も提供する。
【0035】 参考文献 1.Page, A.P.; Kumar, S.; Carlow, C.K.S. 寄生虫シクロフィリンおよびシク
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性関節炎患者の滑液におけるシクロフィリンAの存在 J. Experimental Medicin
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【0037】 3.Luban, J.; Bossolt, K.L.; Franke, E.K.; Kalpana, G.V.; Goff, S.P. ヒ
ト免疫不全ウイルス1型 gag タンパク質がシクロフィリンAおよびシクロフィ
リンBに結合する Cell 73, 1067-1078
【0038】 4.Sherry, B.; Zybarth, G.; Alfano, M.; Dubrovsky, L.; Mitchell, R.; Ri
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ット−1オングストローム分解能での単量体シクロフィリンA・シクロスポリン
A結晶複合体のX線構造 J. Molecular Biology 234 1119-1130
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07K 19/00 C07K 19/00 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW (72)発明者 ニコラス・ジョン・ターナー イギリス、イーエイチ3・6キューアー ル、エジンバラ、グレイト・キング・スト リート33番 (72)発明者 ザビーネ・ラーヤ・フリッチュ イギリス、イーエイチ3・6キューアー ル、エジンバラ、グレイト・キング・スト リート33番 Fターム(参考) 4B050 CC10 DD11 LL03 4C076 EE41 EE59 4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 BA51 BA62 DA55 EA20 EA50 EA65 FA33 FA40

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある種のタンパク質と、そのタンパク質の天然結合相手の少
    なくとも一部分に類似の構造を有する分子との複合体をつくる方法であって、こ
    の分子が、下記式: 【化1】 (式中、C’は置換または非置換の炭素原子であり、Xは各炭素原子が置換また
    は非置換であり得るC1−C4鎖であり、R1およびR2は天然または非天然のアミ
    ノ酸の側鎖を模擬する基である)の基からなるか、または基を含む、方法。
  2. 【請求項2】 XがC2−C3鎖である、請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 式Iの化合物が下記式II: 【化2】 (式中、環構造中の炭素原子が置換または非置換であり得る) を有する、請求項1または2の方法。
  4. 【請求項4】 環構造中の炭素原子上の置換基がアルキル、アリール、ヘテ
    ロ環、アルカノール、カルボキシル、アミノ、イミノ、イミド、エーテル、エス
    テル、チオールおよびチオエーテルから選択される、請求項1−3の方法。
  5. 【請求項5】 分子がジメドンであり、タンパク質がシクロフィリンである
    、請求項3の方法。
  6. 【請求項6】 遊離のカルボキシル基を有する分子と、下記式I: 【化3】 (式中、C’は置換または非置換の炭素原子であり、Xは各炭素原子が置換また
    は非置換であり得るC1−C4鎖であり、R1およびR2は天然または非天然のアミ
    ノ酸の側鎖を模擬する基である)の化合物とを反応せしめる工程を含む、ペプチ
    ドまたはペプチド類似体を製造する方法。
  7. 【請求項7】 XがC2−C3鎖である、請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 式Iの化合物が下記式II: 【化4】 (式中、環構造中の炭素原子が置換または非置換であり得る) を有する、請求項6または7の方法。
  9. 【請求項9】 環構造中の炭素原子上の置換基がアルキル、アリール、ヘテ
    ロ環、アルカノール、カルボキシル、アミノ、イミノ、イミド、エーテル、エス
    テル、チオールおよびチオエーテルから選択される、請求項6−8の方法。
  10. 【請求項10】 遊離のカルボキシ基を有する分子が樹脂結合ペプチドであ
    る、請求項1−9の方法。
  11. 【請求項11】 樹脂結合ペプチドが下記の工程: (a)樹脂結合リンカーの末端ヒドロキシル基と置換クロロフォルメートとを
    反応せしめ、カルボネートを介して接着した活性基を有する樹脂結合分子をつく
    り; (b)該活性基をアミノ酸で置き換え、樹脂結合リンカーと該アミノ酸のアミ
    ノ基とのカルボネート結合を形成せしめること; によりつくられる、請求項10の方法。
  12. 【請求項12】 1以上のさらなるアミノ酸を樹脂結合ペプチドに、下記の
    工程: (a)末端アミノ酸残基の遊離カルボキシル基と置換クロロフォルメートとを
    反応せしめ、混合カルボン酸無水物を形成せしめ; (b)無水物結合をさらなるアミノ酸の添加により開裂し(二酸化炭素の発生
    を伴う)、ペプチド結合を形成せしめ; (c)工程(a)および(b)を必要回数繰り返すこと; により添加する、請求項11の方法。
  13. 【請求項13】 最終工程として、樹脂結合リンカーをはずし、遊離のペプ
    チドまたはポリペプチドの分子をつくる、請求項11または12の方法。
  14. 【請求項14】 下記の最初の工程: (a)遊離カルボキシル基を有する末端アミノ酸残基のある樹脂結合ペプチド
    分子を形成せしめ; (b)ペプチド結合と末端アミノ酸残基の遊離カルボキシル基との環化縮合反
    応を行い、末端オキサゾロン基を形成せしめること; を含む、ペプチドまたはポリペプチドを製造する方法。
  15. 【請求項15】 オキサゾロン基をC−4位でアルキル化するさらなる工程
    を含む、請求項14の方法。
  16. 【請求項16】 末端アミノ酸残基がアルキル側鎖であり、請求項7の工程
    の産物がα,α−ジアルキル化アミノ酸残基である、請求項15の方法。
  17. 【請求項17】 末端オキサゾロン基とさらなるオキサゾロン分子とを反応
    せしめ、ルグハイマー二量体を形成せしめる、請求項14の方法。
  18. 【請求項18】 遊離カルボキシル基を有する樹脂結合ペプチドが、下記の
    工程: (a)樹脂結合リンカーの末端ヒドロキシル基と置換クロロフォルメートとを
    反応せしめ、カルボネートを介して接着した活性基を有する樹脂結合分子をつく
    り; (b)該活性基をアミノ酸で置き換え、樹脂結合リンカーと該アミノ酸のアミ
    ノ基とのカルボネート結合を形成せしめること; によりつくられる、請求項14−17の方法。
  19. 【請求項19】 1以上のさらなるアミノ酸を樹脂結合ペプチドに、環化工
    程の前に、下記: (a)末端アミノ酸残基の遊離カルボキシル基と置換クロロフォルメートとを
    反応せしめ、混合カルボン酸無水物を形成せしめ; (b)無水物結合をさらなるアミノ酸の添加により開裂し(二酸化炭素の発生
    を伴う)、ペプチド結合を形成せしめ; (c)工程(a)および(b)を必要回数繰り返すこと; により添加する、請求項18の方法。
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