JP2002517013A - 視野適合可能な可変焦点距離レンズ - Google Patents

視野適合可能な可変焦点距離レンズ

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Abstract

(57)【要約】 第1セットの所定の光学的特性を有し、透明な壁部材、透明な膨張性薄膜(20)、および壁部材と膨張性薄膜との間の容積を満たす透明液体の層(26’)を備える、液体封入可変焦点カプセルと、液体封入可変焦点カプセルの外側にあって、これに取り付けられ、壁部材に接触する、固定焦点剛体レンズ(23)とを備え、液体封入可変焦点カプセルと加入度数記固定焦点剛体レンズとから成る液体封入可変焦点レンズ・ユニットが第2セットの所定の光学的特性を有する液体封入可変焦点レンズ・ユニット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は液体封入可変焦点距離レンズに関し、特に眼鏡に使用される液体封入
可変焦点距離レンズに関する。このようなレンズはこれまでに多くの特許、たと
えば米国特許第3598479号(Wright、1971年)、米国特許第5
138494号(Kurtin、1992年)、米国特許第5668620号(
Kurtin他、1997年)に開示されている。特に本発明は、概念上の2つ
の異なる部分、すなわち、1)(所定のスタイルのカプセルをすべて同一にする
ことができる大量生産向きの)可変焦点カプセル、および2)この可変焦点カプ
セルに取り付けられた固定焦点剛体レンズを含む構造を対象とする。この組合せ
の結果、遠くから近くまですべての視距離に対して、特定の人の要件に合った光
学倍率を有するレンズ・ユニットが得られる。これらの特許に開示されたレンズ
・ユニットは眼鏡の構成部分として特に有用であるが、他の応用例もあることを
理解されたい。
【0002】 一般に45歳頃から始まるが、人間の目のレンズは近い対象物に焦点を合せる
ための十分な遠近調節ができなくなるので、人々は歳を取るにつれて可変焦点眼
鏡の必要性が生じている。老眼と呼ばれるこの限られた焦点遠近調節状態が始ま
ると、1個の固定焦点眼鏡では着用者の通常視力とは関係なく遠視野と近視野の
両方には不十分であることがわかる。人の距離に対する視力を矯正するためにど
のような矯正が必要であっても(必要としても)、(約3ヂオプターまでの)光
学倍率の付加が近視野に対してその人の視力を矯正するために必要であることが
わかる。必要とされる「近用加入度数」には一般に非点コンポーネントは含まれ
ていない。
【0003】 この問題に対する1つの解決策は、老眼に合った二焦点(または三焦点)レン
ズを有する眼鏡を備えることである。二焦点レンズの最も標準的な形式では、上
部は着用者に(必要であれば)遠視野用に適正な矯正をもたらすように磨かれて
おり、下部は近い対象物に焦点を合せるために上記の矯正に光学倍率の追加量が
加わるように磨かれている。この「近用加入度数」は、多くて約3ヂオプターの
追加光学倍率となる。眼鏡における二焦点レンズの使用によって、人はまっすぐ
先を眺めることによって遠い対象物をはっきり見ることができ、下向きに眺める
ことによって近い対象物をはっきり見ることができる。
【0004】 二焦点(または三焦点)レンズのようにレンズの上部と下部との間で焦点距離
が急に変化するものではなく、眼を動かしてレンズの各部を通して注視するとき
に焦点距離が漸次変化するという別のレンズが開発されている。このレンズは「
累進レンズ」と呼ばれる。しかしながら、累進レンズにはひずみのない視野が限
られるという欠点がある。この理由およびその他の理由で、可能な多焦点眼鏡市
場でも累進レンズが出回る割合は比較的小さい。
【0005】 従来技術の固定多焦点眼鏡(たとえば二焦点、三焦点、および累進)のすべて
に伴う重要な困難は、使用されるレンズのさまざま部分が異なる焦点距離を有す
るために生ずるものである。したがって、ある特定の対象物に焦点を合せるため
には、この対象物の距離に適正な焦点距離を有するレンズの部分を通して注視し
なければならず、これは常に便利であるとは限らない。たとえば、上側の棚にあ
る書籍の背文字を読もうとする場合に、遠い対象物を見るようにした多焦点レン
ズの部分を通して注視することになり、書籍の背文字に焦点が合わない。
【0006】 液体封入可変焦点レンズは、この問題および複数の固定焦点を備えたレンズに
伴う他の問題を回避する。これは、設定する度にレンズの全視野にわたって焦点
距離が実質的に一定になる、連続可変焦点を有するレンズ・ユニットを提供する
ことによって達成される。必要とされる「近用加入度数」は必要に応じてレンズ
の形状を変化させることによって得られる。
【0007】 従来の技術(たとえば前述の各米国特許)に開示されているような眼鏡用の液
体封入可変焦点レンズ・ユニットは、1)片側が着用者の距離矯正を行うような
形状の固定焦点剛体レンズ、2)剛体レンズの他の側に対向する液体の層、およ
び3)剛体レンズから離れた液体の反対側の境界となる膨張性を備えたすなわち
変形可能な薄膜を含む。剛体レンズと薄膜との間の液体容積が増加する場合(た
とえばWrightの特許’479号)、または剛体レンズと薄膜との間隔が減
少する場合(たとえばKurtinの特許’494号、およびKurtin他の
特許’620号)のいずれでも、液体の圧力は上昇して、薄膜はレンズ・ユニッ
トの光学倍率が増加するように外側に膨れることになる。反対の作用は薄膜を弛
緩させる結果となり、光学倍率を低下させる。
【0008】 眼鏡の潜在的着用者はそれぞれ自身の眼鏡レンズの処方を必要とするので、特
定の着用者を考えに入れて剛体レンズを磨かなければならない。従来技術の設計
によれば、剛体レンズはレンズ液体部分の境界を形成し、組立て工程の非常に早
い段階に組み込まなければならない。これによって製造中に、剛体レンズを取り
付けた後に、個々のユニットを確実に識別して決して混ざり合わないように、製
造工程の他の段階全体にわたってユニットを入念に追跡しなければならないとい
う問題が生ずる。生産ロットの計画も困難であることがわかる。したがって、従
来技術の設計では、多数の同一製品の組立てから得られる節約は達成困難であろ
う。
【0009】 したがって、本発明の目的は、内蔵した液体封入可変焦点カプセルと分離可能
な固定焦点剛体レンズとを含む構造を提供することによって、眼鏡用(または他
の適用の)可変焦点レンズの製造を容易にすることである。可変焦点カプセルを
眼鏡の潜在的着用者の視力に関係なく製造して組み立てることができ、したがっ
て大量生産方式により適応する。
【0010】 (発明の概要) 上述のように、従来の技術による液体封入可変焦点眼鏡レンズでは、(着用者
の距離視力に関連する矯正部を含む)剛体レンズは、液体容積を含む囲いの1つ
の壁を形成している。したがって剛体レンズを早期の段階に、しかも確実に液体
をユニットに封入する前にユニットに組み立てなければならない。本発明のユニ
ットでは、着用者に応じた光学倍率を有するエレメント(ここではレンズ・ウエ
ハと呼ぶ)は液体と接触しておらず、したがって最後に取り付けられる品目とす
ることができる。この配置によって、可変焦点眼鏡を大量生産方式によって完全
に組み立てて、最終段階として、例えば販売の時点で特定の着用者のために個別
化だけを行うことが可能になる。
【0011】 本発明を実施するに際しては、可変焦点「カプセル」が最初に製造される。こ
のカプセルは一般に、従来の技術において使用されるあつらえの剛体レンズが省
かれている以外は従来の技術の液体封入可変焦点レンズと同様なもので、剛体レ
ンズを省いた位置にカプセル内に液体を保留する目的のための「レンズ界面」と
呼ばれる透明な壁部材がある。レンズ界面は液体を保持するが、後で述べるよう
に、これは完成したレンズ・ユニットの光学的性質に影響するものではない。言
い換えれば、液体封入可変焦点カプセルは、本明細書では、1)透明な壁部材、
2)透明液体の層、および3)膨張性薄膜を対向する関係で含む。また、液体の
圧力を変化させて膨張性薄膜を膨張させるための装置も含まれている。もちろん
カプセルは一定の光学的特性を有するが、これらの特性は所期の使用者の光学的
要件に合っている必要はない。広範囲に変化する眼鏡レンズ処方を有する多くの
使用者のニーズを満足させるために単一設計のカプセルが可能であるという意味
で、これらの特性は包括的なものである。レンズ界面は、所期の着用者に応じて
作られたあつらえの部分(すなわち従来の技術の設計で使用される剛体レンズ)
ではなく、同じスタイルのすべてのカプセルにおいて同一にすることができる。
【0012】 所期の使用者の光学的要件に合せるために、製造手順の最終段階として、多分
販売の時点で、あつらえのレンズ・ウェハを完成したカプセルに取り付けてレン
ズ界面に接触させる。あつらえのレンズ・ウェハは(レンズ界面の反対側に)適
切な表面を有し、その距離位置において所期の着用者の距離処方に合致する適切
な光学倍率を有するレンズ・ユニットを作り出す。カプセルは連続的可変範囲の
光学倍率をもたらすので、カプセルと剛体レンズの組合せで、所期の使用者が無
限遠から読書用の距離までどの対象物にも焦点を合せることが可能になる。
【0013】 次に、本発明の2つの実施態様について詳細に説明する。これらの実施態様の
1つにおいて、レンズ界面は(界面薄膜と呼ばれる)薄い膜から成っている。界
面薄膜は、(後で取り付けるレンズ・ウェハも支持するので)ウェハ支持物と呼
ばれる支持構造物に接着されている。第2の実施態様は、ウェハ支持物と一体成
形されたレンズ界面を有する。どちらの場合でも、最終使用者の視力に関係なく
同じスタイルのすべてのレンズについて同一のレンズ界面を使用することができ
る。個別化されたレンズ・ウェハを後でレンズ界面と接触させて置き、適所に固
定し、所期の着用者に適した可変焦点レンズにもたらすために必要な光学的特性
を有する複合ユニットを作り出す。
【0014】 (発明の詳細な説明) 図1は、本発明による可変焦点レンズ・ユニットを含む眼鏡の一部分を示す。
右のレンズ・ユニットのみが示されており、左のレンズ・ユニットは本質的に右
のユニットの鏡像である。例示のため、本発明を特許’494号および’620
号に開示された形式のレンズに関して説明するが、この原理は特許’479号に
開示されたようなレンズならびにその他の構造にも適用可能であることを理解さ
れたい。
【0015】 基本的に、ここで述べる形式の可変焦点レンズは、固定焦点剛体レンズに可変
倍率を有する液体レンズを加えたものとして考えることができる。液体レンズは
片側が剛体レンズに接し、他の側が膨張性透明薄膜に接しており、薄膜と剛体レ
ンズとの間の空間は透明な液体で満たされている。剛体レンズが薄膜に近づくよ
うに動く場合、薄膜は膨張して凸状になり、レンズ・ユニットの光学倍率が増加
する。逆にレンズが薄膜から離れるように動く場合は、薄膜は凹状になり(また
は凸状の程度が減り)、ユニットの光学倍率が減少する。
【0016】 図1に示すように、図示された眼鏡は、つる(図示せず)が取り付けられたフ
レーム10を含む。フレームは一般に鼻領域10’に関して対称であり、1対の
レンズ・ユニットはねじまたは他の手段(図示せず)によって鼻領域10’のい
ずれの側にも取り付けられている。図1には眼鏡の半分より僅かに多い部分が示
され、右側のレンズ・ユニット(11)のみが示されている。
【0017】 本発明によるレンズ・ユニットの第1実施形態の断面図を図2に示す。レンズ
・ユニットの支持構造物は前方リング12と後方リング13から成り、前方リン
グ12はフレーム10に堅く取り付けられ、後方リング13は(図1に見える)
イヤ14で前方リング12にヒンジ式に取り付けられている。ヒンジはさまざま
な形式のどれにもすることができ、たわみ湾曲することが現在好ましい。ヒンジ
から離れている後方リング13上のタブ15はアクチュエータ16に連結されて
いる。アクチュエータ16の移動スライダ17がタブ15を前方リング13に向
けて移動させ、かつそれから離れるように移動させる。
【0018】 図示するような前方リング・アセンブリは、(上述の特許’620号に記載さ
れるような)円形にする薄膜支持物18、リテーナ19、および透明な膨張性薄
膜20を含む。(張力がかかった)薄膜20はリテーナに接着され、リテーナは
好ましくはレーザー溶接によって前方リング12に取り付けられている。
【0019】 後方リング・アセンブリは、リング13自体、ウェハ支持物21、界面薄膜2
2、およびレンズ・ウェハ23を含む。ウェハ支持物21は機械的手段または接
着手段のいずれかによってリング13に固定されている。支持部材21をリング
13に結合させる1つの可能な方法はエポキシ接着剤を使用することである。こ
の結合部は周辺温度が変化するときに大きな応力がかかるので、リング13にお
けるその支持部材21との接合部において周辺溝27を切って、エポキシ結合部
が後方リングから離れた場合に軸方向移動に対する機械的抑制を行うことが好ま
しい。界面薄膜22は、薄膜に張力をかけて、好ましくは接着手段によってウェ
ハ支持物21の前面に取り付けられる。
【0020】 界面薄膜22と接触するレンズ・ウェハ23の表面はわずかに凸状をなすこと
、たとえば、組み立てたときにウェハが薄膜を押圧して閉じ込められた空気をす
べて排出するように約40インチ(約102cm)の球面半径を有することが好
ましい。任意選択として、ウェハをレンズ・ユニットに組み立てる際に表面の間
にある少量の液体が空気の排除に役立つ。理想的には、この液体は内面反射を避
けるためにウェハと同じ実質的に同じ屈折率を有するべきである。後述するよう
に、レンズ・ウェハ23の内表面の形状はレンズ・ユニットの光学的性質には影
響せず、適正な組立てを容易にするという限りにおいてのみ重要な意味を持つ。
レンズ・ウェハ23は、複数の接着剤プラグ24によってウェハ支持物21に、
かつ界面薄膜22に対して保持されている。レンズ・ウェハをウェハ支持物に取
り付ける他の方法ももちろん可能である。
【0021】 前方リング・アセンブリと後方リング・アセンブリは周囲のエラストマ・シー
ル25によって結合され、(ここでは数値26’によって示す)透明な液体が満
たされた閉鎖容積26を形成する。レンズ・ウェハ23、ウェハ支持部材21、
界面薄膜22、封入液体26’、薄膜支持物18、および膨張性薄膜20はすべ
て透明であることが好ましく、また実質的に同じ屈折率を有することが好ましい
。先の文章にもかかわらず、ウェハ支持物21と薄膜支持物18が透明であるこ
とは必須ではないが、そうであることが好ましい。屈折率の調和が好ましい理由
は、着用者の視線におけるすべてのエレメントが同じ屈折率を有する場合には、
厄介な内面反射がなく、またさらに種々のエレメント間の界面が実質的に他の人
に見えないことである。適切な屈折率の調和は、固体部品をポリカーボネートで
作成し、薄膜をサランで作成し、液体封入物として適切な高屈折率のシリコーン
油を使用することによって達成することができる。シリコーン油はほとんどのゴ
ムを化学的に侵すので、シール25はそれほど侵されないフルオロシリコーン・
エラストマで成形することが好ましい。
【0022】 一定屈折率の領域を通過する光は、(この領域が上記のレンズにおけるように
いくつかの物理的に異なる部分から成っていても)直線状に移動する。この故に
、屈折率が調和した各部分によって、個々の内側部分の形状に関係なく、レンズ
・ユニット内部において発生するひずみまたは光学倍率はありえない。したがっ
てレンズ・ユニットの光学倍率は、1)レンズ・ユニット・エレメントと周囲媒
体(空気)との間の屈折率の差および2)レンズ・ユニットの外表面形状のみの
関数である。
【0023】 見かけ上の理由から、膨張性薄膜20の表面の曲率は正であり、心地よい外観
を示すのに十分であることが好ましい。約+0.5ヂオプターの光学倍率に対応
する最小曲率が見かけ上満足できるものであることがわかった。最小曲率はレン
ズ・ユニットが遠方視界に設定されたときに生ずる。
【0024】 着用者が遠方視野の矯正を必要としない場合には、レンズ・ウェハ23の外表
面28は−0.5ヂオプターの補正光学倍率に磨かれるので、(遠方視野に設定
されたときに)レンズ・ユニットの正味光学倍率はゼロになる。着用者が遠方視
野の矯正を必要とする場合には、球形コンポーネントおよび非点コンポーネント
の両方を含む矯正(マイナス0.5ヂオプターの球面)となるように表面28が
磨かれる。
【0025】 遠方位置から読み位置へスライダ17を動かすことよって、アクチュエータ1
6はタブ15を動かし、タブ15は後方リング・アセンブリを前方リング・アセ
ンブリの方に傾斜させる。液体封入物ははっきり非圧縮性であるから、この動き
は膨張性薄膜20を膨らませることになり、その表面の光学倍率を増加させ、球
面読書時加入度をレンズ・ユニットに加える。
【0026】 機能的に、記載のレンズ・ユニットは、先に参照した特許’494号および’
620号に開示されたユニットと同一である。本発明の構造においては、組立て
順序を、最初の段階の1つとしてではなく生産サイクルの非常に遅い段階に提案
された着用者の矯正をアセンブリに組み込むことができるようなものにする、と
いう相違がある。製造順序におけるこの柔軟性は、これによって最終段階として
(レンズ・ウェハを加えることによって)提案された着用者の取付け具とともに
同一カプセルの大量生産を可能にするので、極めて実用性に富む。実際に、レン
ズ・ウェハを眼鏡に組み込む最終組立てを製造順序のその他の部分から切り離す
ことができ、後日、検眼士、眼鏡商、または光学研究所がそれを実施することが
できる。
【0027】 図3は、第1実施形態と同様であるがレンズ界面(すなわちカプセル内に液体
を保留するため)として薄膜ではなく剛体の透明壁を使用する、本発明の第2実
施形態を示す。図3は図2と同じ場所で切った断面図で、第2実施形態の構造を
示す。レンズ・ウェハと薄膜である封入液体との間の界面の代わりに、ウェハ支
持物(31)が液体封入のために一体式障壁を設けるように成形されている。望
む場合には表面32を平坦に成形することもできるが、レンズ・ウェハ33とウ
ェハ支持物31との間の界面表面34は図示するように少し凹状である(わかり
易くするために誇張して示されている)ことが好ましい。レンズ・ウェハ33の
周囲は図3に示すようにウェハ支持物31の凹所中に位置することもでき、また
は代替方法として、界面表面34が便利なようにウェハ支持物の背面と交差して
もよい。
【0028】 レンズ・ウェハとウェハ支持物を第1実施形態に則して説明したように組み立
てることができるが、レンズ・ウェハとウェハ支持物との間の光学セメント(光
学接着剤)層によってこれらを取り付けることが好ましい。手順は、ウェハ支持
物31中に形成された皿形の凹所の中央部に適切な屈折率を有する光硬化性の光
学セメントを少量置き、それからウェハ支持物における凹所中にレンズ・ウェハ
33を落とすことから開始することもできる。表面が清潔であれば、表面張力は
レンズ面積全体を覆うまでセメントを外側に流出させ、その後に(適切な波長の
)光に露光するとセメントは硬化する。光硬化性セメントの代りに、熱、化学的
、または水分で硬化するセメントも同じ効果を達成するために使用することがで
きよう。
【0029】 発明されたものは、大量生産技術に適しているが、それでもさまざまな視力特
性を有する人々に適合すべき眼鏡における使用に適した液体封入可変焦点レンズ
のための構造である。もちろん本発明のさまざまな変更形態および適合形態が当
業者には思い付くであろう。このような変更形態および適合形態は添付の特許請
求の範囲の範囲および趣旨に含まれ、したがって特許請求の範囲によってカバー
されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態によるレンズ・ユニットを使用した眼鏡の一部分の背面
図(すなわち着用者の側から見た図)である。
【図2】 図1の2−2に沿って切断し、図1に示す眼鏡の右目レンズ・ユニットの断面
図である。
【図3】 図1に示すものと同様な眼鏡における使用に適したレンズ・ユニットの第2実
施形態の、図2に示すものと同様な断面図である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体封入可変焦点レンズ・ユニットであって、 第1セットの所定の光学的特性を有し、 i)透明な壁部材、 ii)透明な膨張性薄膜、および iii)前記壁部材と前記膨張性薄膜との間の容積を満たす透明液体の層 から成る液体封入可変焦点カプセルと、 前記液体封入可変焦点カプセルの外側にある固定焦点剛体レンズであって、前
    記壁部材に接触して前記液体封入可変焦点カプセルに取り付けられ、前記液体封
    入可変焦点カプセルとこの固定焦点剛体レンズとで形成された前記液体封入可変
    焦点レンズ・ユニットが第2セットの所定の光学的特性を有するようになる固定
    焦点剛体レンズと を含む液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  2. 【請求項2】 前記壁部材と接触する前記剛体レンズの表面が凸状を有する
    請求項1に記載の液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  3. 【請求項3】 前記剛体レンズが、前記剛体レンズと前記壁部材との間の透
    明セメント層によって、前記レンズ・カプセルに取り付けられている請求項2に
    記載の液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  4. 【請求項4】 前記剛体レンズに接触する前記液体封入レンズ・カプセルの
    部分が剛体である請求項2に記載の液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  5. 【請求項5】 前記透明壁部材が薄い可撓性の薄膜である請求項1に記載の
    液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  6. 【請求項6】 前記剛体レンズが、周辺部分で前記レンズ・カプセルに、接
    着剤によって取り付けられている請求項1に記載の液体封入可変焦点レンズ・ユ
    ニット。
  7. 【請求項7】 前記固定焦点剛体レンズと前記透明壁部材との間に液体の膜
    をさらに含む請求項1に記載の液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  8. 【請求項8】 透明な壁部材と膨張性薄膜とからなる対向する外壁を有する
    閉チャンバと、 前記チャンバを満たす透明な液体と、 前記チャンバにおける前記透明液体の圧力を変化させる手段と、 前記チャンバの外側にあって、前記透明壁部材と接触する固定焦点剛体レンズ
    と を含む液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  9. 【請求項9】 前記透明液体の圧力を変化させる前記手段が、前記透明壁部
    材と前記膨張性薄膜との間隔を変化させる手段を含む請求項8に記載の液体封入
    可変焦点レンズ・ユニット。
  10. 【請求項10】 前記透明壁部材と接触する前記剛体レンズの表面が凸状で
    あり、前記剛体レンズと前記透明壁部材との間に透明セメント層をさらに含む請
    求項8に記載の液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  11. 【請求項11】 前記剛体レンズと前記透明壁部材との間に液体の膜をさら
    に含む請求項8に記載の液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  12. 【請求項12】 前記透明壁部材が薄い可撓性の薄膜である請求項8に記載
    の液体封入可変焦点レンズ・ユニット。
  13. 【請求項13】 前記透明壁部材が剛体である請求項8に記載の液体封入可
    変焦点レンズ・ユニット。
  14. 【請求項14】 前記透明壁部材が凹状を有する請求項13に記載の液体封
    入可変焦点レンズ・ユニット。
JP2000-551280A 1998-05-26 1999-05-26 視野適合可能な可変焦点距離レンズ Expired - Lifetime JP3291699B1 (ja)

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