JP2002516847A - 小分子ピペコリン酸誘導体毛髪成長組成物および使用 - Google Patents

小分子ピペコリン酸誘導体毛髪成長組成物および使用

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、ピペコリン酸誘導体を使用して、脱毛症を治療するか、または育毛を促進する医薬組成物および方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本願は、1997年6月4日に提出された米国特許出願第08/869426
号の部分的継続であり、その全内容は本文に参照で取り入れられている。 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、低分子量、小分子ピペコリン酸誘導体を使用して、脱毛症を治療す
るか、または毛髪成長を促進する医薬組成物および方法に関する。
【0002】 2.関連分野の説明 毛髪減少は、様々な事情により生じる。これらの事情には、男性型脱毛症、老
人性脱毛症、円形脱毛症、基本的皮膚傷害または腫瘍を伴う疾病、ならびに栄養
的疾患および内分泌疾患のような全身性疾患が含まれる。毛髪減少の機構は非常
に複雑であるが、幾つかの場合では、老化、遺伝学的素因、男性ホルモンの活性
化、毛のうへの血液供給の減少および頭皮の異常によるものとされ得る。
【0003】 免疫抑制薬FK506、ラパマイシンおよびシクロスポリンは効力のあるT−
細胞特異性免疫抑制薬としてよく知られており、器官移植後の移植片拒絶に有効
である。FK506(ヤマモト等,J. Invest. Dermatol., 1994, 102, 160-164
; Jiang等,J. Invest. Dermatol., 1995, 104, 523-525)およびシクロスポリ
ン(イワブチ等,J. Dermatol. Sci. 1995, 9, 64-69)の局所的であるが、経口
によるものではない適用は、投与量に依存する様式で毛髪成長を刺激することが
報告されている。毛髪減少の一形態、円形脱毛症は自己免疫活性に関与している
ことが知られており;従って、局所的に投与された免疫調節化合物は、上記形態
の毛髪減少の治療に関して効果を表わすことが期待されている。FK506の毛
髪成長刺激効果は、毛髪成長刺激に対するFK506およびその関連構造を包括
して提出されている国際特許の主題である(Honbo等,EP 0 423 714 A2)。Honb
o等は、その免疫抑制効果に関して公知である比較的大きい三環式化合物の毛髪
回復剤としての使用を開示している。
【0004】 FK506および関連薬剤の毛髪成長および回復効果は、多くの米国特許(Go
ulet等,米国特許第5258389号;Luly等,米国特許第5457111号;
Goulet等,米国特許第5532248号;Goulet等,米国特許第5189042
号;およびOk等,米国特許第5208241号;Rupprecht等,米国特許第52
84840号;Organ等,米国特許第5284877号)に記載されている。こ
れらの特許は、FK506関連化合物を請求している。それらは毛髪回復方法を
請求していないが、それらは毛髪成長をもたらすためのFK506の公知の使用
について開示している。FK506(およびHonbo等の特許で請求された変種)
と同様に、これらの特許で請求された化合物は比較的大きい。更に、引用特許は
、FK506の効力に関してよく知られている自己免疫に関連する疾病に使用さ
れる免疫調節化合物に関係している。 他の米国特許は、毛髪回復のためのシクロスポリンおよび関連化合物の使用を
開示している(Hauer等,米国特許第5342625号;Eberle,米国特許第5
284826号;Hewitt等,米国特許第4996193号)。これらの特許も、
自己免疫疾病の治療に有効な化合物に関連しており、毛髪成長のためのシクロス
ポリンおよび関連する免疫抑制化合物の公知の使用を引用している。
【0005】 しかしながら、免疫抑制化合物は当然免疫系を抑制し、また他の有害な副作用
をも示す。従って、毛髪回復化合物として有用である非免疫抑制、小分子化合物
に対する要求がある。 HamiltonおよびSteinerは米国特許第5614547号に、イムノフィリンF
KBP12に結合して神経成長を刺激するが、免疫抑制効果を欠く新規ピロリジ
ンカルボキシレート化合物を開示している。予想外にも、これらの非免疫抑制化
合物は、FK506と同様の効力により毛髪成長を促進することが発見された。
更に、それらの新規小分子構造および非免疫抑制特性は、従来技術に見出された
FK506および関連する免疫抑制化合物のものとは異なる。
【0006】 本発明の要約 本発明は、動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長を促進する方法
であって、該動物に低分子量、小分子ピペコリン酸誘導体の有効量を投与するこ
とからなる方法に関する。 更に本発明は、(i)動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長を促
進するのに有効な量のピペコリン酸誘導体;ならびに(ii)医薬的に受け入れ
られる担体からなる医薬組成物に関する。 本発明の方法および医薬組成物に使用されるピペコリン酸誘導体は、FKBP
型イムノフィリン、得にFKBP12に対して親和力を有する免疫抑制および非
免疫抑制化合物を含む。非免疫抑制化合物は、その名の通り、著しい免疫抑制活
性を及ぼさない。
【0007】 図面の簡単な説明 図1は、ビヒクルで処理されたマウスの6週間後の写真である。図1は、ビヒ
クル(対照)が投与された場合、毛髪を剃られた領域の3%未満が新しい毛髪成
長により覆われていることを示す。 図2は、10μMのGPI1044で処理されたマウスの6週間後の写真であ
る。図2は、GPI1044が投与された場合、毛髪を剃られた領域の90%が
新しい毛髪成長により覆われていることを示す。 図3は、毛髪を剃られていない動物、ならびにビヒクル、GPI1044(1
μM、3μMおよび10μM)および関連するピペコリン酸誘導体ニューロイム
ノフィリンFKBPリガンドGPI1116(1μMおよび10μM)およびG
PI1102(1μMおよび3μM)で処理された、毛髪を剃られた動物の毛髪
成長得点をプロットした棒グラフである。 図4は、それぞれ識別された化合物による処理14日後の、ビヒクル、FK5
06、ならびに関連するニューロイムノフィリンFKBPリガンドで処理された
C57ブラック6マウスに関する相対的な毛髪成長指数が描写された棒グラフで
ある。図4は、ニューロイムノフィリンFKBPリガンドにより促進された非常
に早い毛髪成長を証明している。
【0008】 本発明の詳細な説明 定義 “脱毛症”は不十分な毛髪成長および部分的または完全な毛髪の減少を指し、
限定されないが、男性ホルモン性脱毛症(男性型脱毛症)、中毒性脱毛症、老人
性脱毛症、円形脱毛症および抜毛狂を含む。脱毛症は、毛髪周期(pilar cycle)
に障害がある場合に生じる。最も頻繁な現象は、細胞増殖の中断による毛髪成長
または発育相の短縮である。これは、中間期相の早期開始、および続いて、濾胞
が皮膚の小乳頭状突起から引き離される休止期相の毛髪を多数もたらし、そして
毛髪が抜ける。脱毛症は、遺伝的素因、老化、局所的および全身性疾患、熱病に
よる症状、精神的ストレス、ホルモン的な問題、ならびに薬剤の二次作用を含む
多くの病因を有する。
【0009】 “GPI1044”は化合物4を指す。 “GPI1102”は、4−フェニル−1−(3−フェニルプロピル)ブチル
1−(3,3−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボキ
シレートを指す。 “GPI1116”は、1−フェネチル−3−フェニルプロピル 1−(3,3
−ジメチル−2−オキソペンタノイル)−2−ピペリジンカルボキシレートを指
す。 “GPI1206”は、次式
【化13】 で表される化合物を指す。
【0010】 “異性体”とは同じ分子構造を有する異なる化合物である。“立体異性体”と
は原子が空間に配列されかたのみが異なる異性体である。“エナンチオマー”と
は重ね合わせることのできないそれぞれの鏡像体である立体異性体の対である。
“ジアステレオマー”とはそれぞれの鏡像体ではない立体異性体である。“ラセ
ミ体混合物”とは個々のエナンチオマーの当量部を含む混合物を意味する。“非
ラセミ体混合物”とは個々のエナンチオマーまたは立体異性体の非当量部を含む
混合物を意味する。
【0011】 “医薬的に受け入れられる塩、エステルもしくは溶媒和物”とは、望ましい薬
理学的活性を有し、生物学的にも、他の面でも望ましくないものではない、表題
の化合物の塩、エステルもしくは溶媒和物である。塩、エステルもしくは溶媒和
物は無機酸により形成され得、例えばアセテート、アジペート、アルギネート、
アスパルテート、ベンゾエート、ベンゼンスルホネート、ビスルフェート、ブチ
レート、シトレート、カンホレート、カンホルスルホネート、シクロペンタンプ
ロピオネート、ジグルコネート、ドデシルスルフェート、エタンスルホネート、
フマレート、グルコヘプタノエート、グルコネート、グリセロホスフェート、ヘ
ミスルフェート、ヘプタノエート、ヘキサノエート、ヒドロクロリド、ヒドロブ
ロミド、ヒドロヨージド、2−ヒドロキシエタンスルホネート、ラクテート、マ
レエート、メタンスルホネート、ナフチレート、2−ナフタレンスルホネート、
ニコチネート、オキサレート、スルフェート、チオシアネート、トシレートおよ
びウンデカノエートである。塩基性塩、エステルまたは溶媒和物の例は、アンモ
ニウム塩;アルカリ金属塩、例えばナトリウムおよびカリウム塩;アルカリ土類
金属塩、例えばカルシウムおよびマグネシウム塩;有機塩基による塩、例えばジ
シクロヘキシルアミン塩;N−メチル−D−グルカミン;およびアミノ酸、例え
ばアルギニン、リジンによる塩等を含む。また、塩基性窒素含有基は、メチル、
エチル、プロピルおよびブチルクロリド、ブロミドおよびヨージドのような低級
アルキルハライド;ジメチル、ジエチル、ジブチルおよびジアミルスルフェート
のようなジアルキルスルフェート;デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステア
リルクロリド、ブロミドおよびヨージドのような長鎖ハライド;ベンジルおよび
フェネチルブロミドのようなアルアルキルハライド等のような試薬により四級化
され得る。それにより、水または油溶性または分散性製品が得られる。
【0012】 “毛髪周期”とは毛のうのライフサイクルであり、(1)発育相、活性な毛髪
成長期間であって、頭皮毛髪に関する限り約3ないし5年続く期間;(2)中間
期相、成長が止まり、濾胞が萎縮する期間であって、頭皮毛髪に関する限り約1
ないし2週間続く期間;および(3)休止期相、毛髪が徐々に離れ、最後に抜け
落ちる、残りの期間であって、頭皮毛髪に関する限り約3ないし4ヶ月間続く期
間の3相からなる。通常、80ないし90%の濾胞が発育相にあり、1%未満が
中間期相にあり、そして残りは休止相にある。休止相において毛髪は、わずかに
球状の非着色性毛根を有し直径が均一である。対称的に、発育相においては、毛
髪は大きな着色した毛球を基座部に有する。
【0013】 “毛髪成長を促進すること”とは、毛髪発育を維持すること、誘導すること、
刺激すること、促進することまたは回復することを指す。 “脱毛症を治療すること”とは、(i)脱毛症の素因がある動物において、脱
毛症を予防すること;および/または(ii)脱毛症を抑制すること、進行を抑
えること、または減少させること;および/または(iii)毛髪成長を促進す
ること;および/または(iv)毛髪サイクルの発育相を延長させること;およ
び/または(v)細毛を末端毛髪(terminal hair)として成長させるために転換
することを指す。末端毛髪は、粗く着色した長髪であり、毛のうの根元が皮膚の
奥深くに位置する。細毛は一方、細かく、薄く、非着色の短髪であり、毛根は皮
膚の表面近くにある。脱毛症が進行すると、毛髪は末端型から細毛型に変化する
【0014】 本発明の方法 本発明は、動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長を促進する方法
であって、該動物にピペコリン酸誘導体の有効量を投与することからなる方法に
関する。 本発明は、特に、男性型脱毛症、老人性脱毛症、円形脱毛症、皮膚傷害または
腫瘍から生じる脱毛症、化学療法および放射線のような癌治療から生じる脱毛症
、ならびに栄養的疾患および内分泌疾患のような全身性疾患から生じる脱毛症の
治療に有効である。 本発明の医薬組成物 本発明は、(i)動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長を促進す
るのに有効な量のピペコリン酸誘導体;ならびに(ii)医薬的に受け入れられ
る担体からなる医薬組成物にも関する。
【0015】 ピペコリン酸誘導体 本発明の方法および医薬組成物に使用されるピペコリン酸誘導体は、FKBP
型イムノフィリン、例えばFKBP12に親和性を有する低分子量、小分子化合
物である。ピペコリン酸誘導体がFKBP型イムノフィリンに結合した場合、そ
れは結合タンパク質であるプロリル−ペプチジル シス−トランスイソメラーゼ
またはロタマーゼ活性を抑制することが発見された。予想外なことに、上記化合
物は毛髪成長を刺激することも発見された。これらのロタマーゼ阻害化合物は、
免疫抑制性であるか、または非免疫抑制性であってよい。有用な化合物の例を以
下に述べる。
【0016】 式I 典型的なピペコリン酸誘導体は、次式I
【化14】 〔式中、mは0ないし3であり;AはCH2、O、NHまたはN−(炭素原子数
1ないし4のアルキル基)を表わし;BおよびDは独立してAr、炭素原子数5
ないし7のシクロアルキル基により置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もし
くは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケ
ニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルケニル基により置換された炭素原子
数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直
鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、あるいはArにより置換された炭素原子数1な
いし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もし
くは分枝鎖アルケニル基を表わし、それぞれの場合、上記アルキル基もしくはア
ルケニル基の炭素原子1個もしくは2個は、化学的に無理のない置換様式で、酸
素原子、イオウ原子、SO、およびSO2からなる群から独立して選択されたヘ
テロ原子1個もしくは2個により置換されていてよく、あるいは
【化15】 (式中、Qは水素原子、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基
または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基を表し;そして
、TはArまたは、水素原子、ヒドロキシ基、O−(炭素原子数1ないし4のア
ルキル)、O−(炭素原子数2ないし4のアルケニル)およびカルボニル基から
なる群から独立して選択された置換基により3および4位に置換された炭素原子
数5ないし7のシクロアルキル基を表わす。)を表わし;Arは、1−ナフチル
基、2−ナフチル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエ
ニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基およびフェニル基、
酸素原子、窒素原子およびイオウ原子からなる群から独立して選択されたヘテロ
原子合計1ないし4個をいずれか一方、もしくは両方の環に含む、5または6員
である個々の環サイズを有する単環および双環複素環式環系からなる群から選択
され;ここで、Arは水素原子、ハロ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、
ニトロ基、CF3、トリフルオロメトキシ基、炭素原子数1ないし6の直鎖もし
くは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
基、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル)、O−(炭素
原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、O−ベンジル基、O−フ
ェニル基、アミノ基、1,2−メチレンジオキシ基、カルボニル基およびフェニ
ル基からなる群から独立して選択された置換基を1ないし3個含み;Lは水素原
子またはUを表わし;Mは酸素原子またはCH−Uを表わし、ただし、Lが水素
原子を表わす場合、MはCH−Uを表わし、もしくはMが酸素原子を表わす場合
、LはUを表わし;Uは水素原子、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは
分枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニ
ル)、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2な
いし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアル
キル基、炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子
数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基により置換された炭素原子数5
ないし7のシクロアルケニル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは
炭素原子数2ないし4のアルケニル基)−ArまたはArを表わし;Jは水素原
子、炭素原子数1もしくは2のアルキル基、またはベンジル基を表し;Kは炭素
原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、ベンジル基またはシクロヘ
キシルメチル基を表わすか;あるいはJおよびKは一緒になって、酸素原子、イ
オウ原子、SOもしくはSO2により置換された5ないし7員複素環式環を形成
する。〕で表される化合物または医薬的に受け入れられるその塩、エステルもし
くは溶媒和物であって、該ピペコリン酸誘導体がFKBP型イムノフィリンに対
して親和力を有するものである。
【0017】 式Iの代表的な種を表Iに表わす。 表I
【化16】
【表1】 表I(続き)
【表2】
【0018】 式II 本分に引用例として取り入れられた米国特許第5330993号は、次式II
【化17】 〔式中、AはO、NHまたはN−(炭素原子数1ないし4のアルキル基)を表わ
し;Bは水素原子、CHL−Ar、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖
アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原
子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルケニル
基、Arにより置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基もしくは炭素原子
数2ないし6のアルケニル基、あるいは
【化18】 (式中、LおよびQは独立して水素原子、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは
分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
基を表し;そして、TはArまたは、水素原子、ヒドロキシ基、O−(炭素原子
数1ないし4のアルキル)、O−(炭素原子数2ないし4のアルケニル)および
カルボニル基からなる群から独立して選択された置換基により3および4位に置
換された炭素原子数5ないし7のシクロヘキシル基を表わす。)を表わし;Ar
は水素原子、ハロ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、CF3、炭素原子数1ないし6
の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖
アルケニル基、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル)、
O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、O−ベンジル
基、O−フェニル基、アミノ基およびフェニル基からなる群から独立して選択さ
れた置換基を1ないし3個含む1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−フリル基
、3−フリル基、2−チエニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリ
ジル基およびフェニル基からなる群から選択され;Dは水素原子またはUを表わ
し;Eは酸素原子またはCH−Uのいずれか一方を表わし、ただし、Dが水素原
子を表わす場合、EはCH−Uを表わし、もしくはEが酸素原子を表わす場合、
DはUを表わし;Uは水素原子、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分
枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
)、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ない
し6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキ
ル基、炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数
2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基により置換された炭素原子数5な
いし7のシクロアルケニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、(炭素原
子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数2ないし4のアルケニル基)−
ArまたはArを表わし;Jは水素原子、炭素原子数1もしくは2のアルキル基
、またはベンジル基を表し;Kは炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖ア
ルキル基、ベンジル基またはシクロヘキシルエチル基を表わすか;あるいはJお
よびKは一緒になって、酸素原子、イオウ原子、SOもしくはSO2により置換
された5ないし7員複素環式環を形成する。〕で表わされる典型的なピペコリン
酸誘導体または医薬的に受け入れられるその塩、エステルもしくは溶媒和物を開
示している。
【0019】 式III 好ましいピペコリン酸誘導体は次式III
【化19】 (式中、nは2であり;Dはフェニル基、メトキシ基、2−フリル基または3,
4,5−トリメトキシフェニル基を表し;そしてBはベンジル基、3−フェニル
プロピル基、4−(4−メトキシフェニル)ブチル基、4−フェニルブチル基、
フェネチル基、3−シクロヘキシルプロピル基、4−シクロヘキシルブチル基、
3−シクロペンチルプロピル基、4−シクロヘキシルブチル基、3−フェノキシ
ベンジル基、3−(3−インドリル)プロピル基または4−(4−メトキシフェ
ニル)ブチル基を表し;ただし、Dがフェニル基を表す場合、Bはベンジル基、
3−フェニルプロピル基、4−(4−メトキシフェニル)ブチル基、4−フェニ
ルブチル基、フェネチル基または4−シクロヘキシルブチル基を表わし;Dがメ
トキシ基を表す場合、Bはベンジル基、4−シクロヘキシルブチル基、3−シク
ロヘキシルプロピル基または3−シクロペンチルプロピル基を表し;Dが2−フ
リル基を表わす場合、Bはベンジル基を表し;そしてDが3,4,5−トリメト
キシフェニル基を表す場合、Bは4−シクロヘキシルブチル基、3−フェノキシ
ベンジル基、4−フェニルブチル基、3−(3−インドリル)プロピル基または
4−(4−メトキシフェニル)ブチル基を表す。)で表される化合物または医薬
的に受け入れられるその塩、エステルもしくは溶媒和物である。
【0020】 式IIIの代表的な種を表IIに表わす。 表II
【化20】 表II(続き)
【表3】
【0021】 式IV ピペコリン酸誘導体は次式IV
【化21】 〔式中、VはC、NまたはSを表わし;JおよびKは、それぞれが結合している
Vおよび炭素原子と一緒になって、Vに加えてO、S、SO、SO2、N、NH
およびNRからなる群から選択されるヘテロ原子1個もしくはそれより多くを含
む、5ないし7員飽和もしくは不飽和複素環式環を形成し;Rは炭素原子数1な
いし9の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし9の直鎖もしくは
分枝鎖アルケニル基、炭素原子数3ないし9のシクロアルキル基、炭素原子数5
ないし7のシクロアルケニル基またはAr1を表わし、Rは未置換であるか、ま
たはハロ基、ハロアルキル基、カルボニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ニ
トロ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖ア
ルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子
数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルケニルオキシ基、フ
ェノキシ基、ベンジルオキシ基、チオアルキル基、アルキルチオ基、スルフヒド
リル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アミノアルキル基、アミノカルボキシル
基およびAr2からなる群から独立して選択された置換基1個もしくはそれより
多くにより置換されており;Ar1およびAr2は独立して脂環族または芳香族単
−、双−もしくは三環式炭素−もしくは複素環式環を表わし;個々の環サイズは
5ないし8員であり;上記複素環式環はO、NおよびSからなる群から独立して
選択されたヘテロ原子1ないし6個を含み;A、B、D、L、Mおよびmは上記
式Iに定義された通りである。〕で表される化合物または医薬的に受け入れられ
るその塩、エステルもしくは溶媒和物であって、該ピペコリン酸誘導体がFKB
P型イムノフィリンに対して親和力を有するものであってもよい。
【0022】 式IないしIVで表わされる全ての化合物は、不斉中心を有し、従って立体異
性体の混合物として、または個々のR−およびS−立体異性体として製造され得
る。個々の立体異性体は、光学活性出発原料を使用すること、いくつかの適当な
合成段階で中間体のラセミ体または非ラセミ体混合物を分離すること、または式
IないしIVで表される化合物を分離することにより得ることができる。式Iな
いしIVで表される化合物は、個々の立体異性体ならびに立体異性体の混合物(
ラセミ体および非ラセミ体)を包括するものと理解される。好ましくは、S−立
体異性体が本発明の医薬組成物および方法に使用される。
【0023】 FKBP12に対する親和性 本発明の方法および医薬組成物に使用される化合物は、FK506結合タンパ
ク質、特にFKBP12に対して親和性を有する。FKBPのプロリルペプチジ
ル シス−トランスイソメラーゼ活性の阻害はこの親和性の尺度として測定され
うる。
【0024】 i 試験方法 本発明の方法および医薬組成物に使用される化合物のペプチジル−プロリルイ
ソメラーゼ(ロタマーゼ)活性の阻害は文献(Harding 等, Nature, 1989, 34
1: 758-760; Holt等, J. Am. Chem. Soc. 115: 9923-9938)に記載の公知方法に
より評価され得る。これらの値は見掛けのKi’として得られ、そして表III
に代表的な化合物に関して提示されている。 モデル基質、N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロ
アニリド中のアラニン−プロリン結合のシス−トランス異性化は、基質のトラン
ス体からパラニトロアニリドを放出するキモトリプシン結合アッセイにおいて分
光光度法により追跡される。異なる濃度の阻害剤の添加により引き起こされるこ
の反応の阻害が決定され、そしてデータは阻害剤濃度の関数としての1次速度定
数における変化として分析されて、見掛けのKi値が得られる。
【0025】 プラスチック製キュベット中に、氷冷アッセイ緩衝液(25mM HEPES
,pH7.8,100mM NaCl)950ml、FKBP(10mMトリス
−Cl pH7.5,100mM NaCl,1mMジチオトレイトール中2.
5mM)10ml、キモトリプシン(1mM HCl中50mg/ml)25m
lおよびジメチルスルホキシド中に種々の濃度にある試験化合物10mlを添加
する。反応は基質(スクシニル−Ala−Phe−Pro−Phe−パラ−ニト
ロアニリド,トリフルオロエタノール中の2.35mM LiCl中5mg/m
l)5mlの添加により開始される。 時間に対する390nmでの吸光度が分光光度計を用いて90秒間追跡され、
そして速度定数が時間データファイルに対する吸光度から決定される。
【0026】 表III 試験官内試験結果−式IないしIII
【表4】
【0027】 投与ルート 効果的に脱毛症を治療するために、または毛髪成長を促進するために、本発明
の方法および医薬組成物に使用される化合物は、迅速に標的の領域に効果を及ぼ
さなければならない。これらの目的に関して、化合物は好ましくは、皮膚に局所
的に投与される。 皮膚への局所的塗布のため、上記化合物は適当な軟膏中に配合され得、例えば
以下:鉱物油、液体ワセリン、白色ワセリン、プロピレングリコール、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化された油および水の一種もしくは
それより多くによる混合物中に分散または溶解された上記化合物を含んでいる。
他に、化合物は適当なローションまたはクリーム中に配合され得、例えば以下:
鉱物油、ソルビタンモノステアレート、ポリソルベート60、セチルエステルワ
ックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコー
ルおよび水の一種もしくはそれより多くの混合物中に分散または溶解された上記
活性化合物を含んでいる。 医薬分野で公知である他の投与ルートも、本発明で企図される。
【0028】 投与量 活性成分化合物の約0.1mgないし約10000mgの位の投与量レベルは
、上記症状の治療に有用であり、好ましくは約0.1mgないし約1000mg
のレベルである。いずれかの特定の患者に対する特定の投与量レベルは、使用さ
れる特定化合物の活性;患者の年齢、体重、一般的健康状態、性別および食生活
;投与時間;排泄率;薬剤配合;治療される特定疾病の重症度;ならびに投与の
形態を含む種々の因子に依存して変化するであろう。典型的に、試験管内におけ
る投与量効果の結果は、患者への投与に関する適切な投与量について有用な指示
を提供する。動物モデルにおける研究も有用である。適切な投与量レベルの決定
に関する考慮は、当該分野ではよく知られている。 上記化合物は他の毛髪回復剤とともに投与され得る。他の毛髪回復剤に関する
特定の投与量レベルは、前述の因子および薬剤配合の効果に依存するであろう。
【0029】 実施例 以下の実施例は、本発明を説明するものであり、それに限定するものではない
。他に言及されない限り、百分率は最終組成物の100重量%に基づくものであ
る。
【0030】 実施例1 C57ブラック6マウスによる生体における毛髪発生試験 実施例A:C57ブラック6マウスを使用して、ピペコリン酸誘導体GPI1
044(化合物4)、ならびに関連するピペコリン酸誘導体ニューロイムノフィ
リンFKBPリガンドGPI1102およびGPI1116の毛髪回復特性を証
明するために使用した。およそ生後7週間のC57ブラック6マウスは、それら
の後腰部に約2インチ×2インチの、存在する毛髪を全て除去するために毛髪を
剃られた領域を有した。その下にある皮膚層に切り傷を付けないように、または
かすり傷を生じさせないように注意を払った。上記動物は、ピンクがかった皮膚
色により示されるように発育成長相にあった。図1および2に関しては、4匹の
動物が20%プロピレングリコールビヒクルによる局所的投与により処理され(
図1)、そして7匹の動物が10μMのGPI1044により局所的投与により
処理された(図2)。上記動物は48時間ごとにビヒクルまたはGPI1044
により処理され(全5日間で3回塗布)、そして毛髪成長は6週間継続された。
毛髪成長は、この期間に新しい毛髪成長により覆われた、毛髪を剃られた領域の
百分率により定量化された。
【0031】 図1は、ビヒクルにより処理された動物は、斑点状もしくは房状にほんの少量
の毛髪成長しか示さず、毛髪を剃られた領域の3%未満が新しい毛髪成長により
覆われていることを表わす。対称的に、図2は、10μMのGPI1044によ
り処理された動物は、何匹かでは毛髪を剃られた領域の50%程度が覆われてい
るように、劇的な毛髪成長を示すことを表わす。図3は、ビヒクル、GPI10
44(1μM、3μMおよび10μM)、ならびに関連するニューロイムノフィ
リンFKBPリガンドGPI1116(1μMおよび10μM)およびGPI1
102(1μMおよび3μM)で処理された、毛髪を剃られていない動物の毛髪
成長スコアと毛髪を剃られた動物の毛髪成長スコアとを比較する。
【0032】 実施例B:C57ブラック6マウスを使用して、ニューロイムノフィリンFK
BPリガンドの毛髪回復特性を証明するために使用した。生後55ないし75日
間のC57ブラック6マウスは、それらの後腰部に約2インチ×2インチの、存
在する毛髪全てを除去するために毛髪を剃られた領域を有した。その下にある皮
膚層に切り傷を付けないように、またはかすり傷を生じさせないように注意を払
った。上記動物は、毛髪を剃られたとき、発育成長相にあった。グループ5匹の
動物は、毛髪を剃られた領域へ、ミリリットル当たり1マイクロモルの濃度で、
ビヒクル、FK506またはニューロイムノフィリンFKBPリガンド(GPI
1116もしくは1206)による局所的投与により処理された。上記動物は1
週間当たり3回処理され、処理開始から14日後に毛髪成長が評価された。毛髪
成長は、ブラインドをかけられた観測者により0(成長なし)ないし5(毛髪を
剃られた領域における完全な毛髪回復)の範囲で得点付けられたように、新しい
毛髪成長により覆われた、毛髪を剃られた領域の百分率により定量化された。 図4は、14日後、ビヒクルにより処理された動物は小さな房状の成長開始を
示したことを表わしている。対称的に、低分子量、小分子ニューロイムノフィリ
ンFKBPリガンドの一種で処理された動物は、劇的な毛髪成長を示した。
【0033】 実施例2 以下の組成からなるローションが製造され得る。
【表5】 95%エタノール中に、ピペコリン酸誘導体、α−トコフェロールアセテート
、硬化ヒマシ油のエチレンオキシド(40モル)付加物、香料および染料が添加
される。得られた混合物を攪拌して溶解し、そして該混合物に純水を添加し、透
明な液体ローションを得る。 上記ローション5mlを1日当たり1もしくは2回、著しい禿部もしくは脱毛
症を有する部分に塗布する。
【0034】 実施例3 以下に示された組成からなるローションが製造され得る。
【表6】 95%エタノール中に、ピペコリン酸誘導体、ヒノキトール、硬化ヒマシ油の
エチレンオキシド(40モル)付加物、香料および染料が添加される。得られた
混合物を攪拌し、そして該混合物に純水を添加し、透明な液体ローションを得る
。 上記ローションを1日当たり1ないし4回噴霧することにより、著しい禿部も
しくは脱毛症を有する部分に塗布する。
【0035】 実施例4 以下の組成を有するA相およびB相から乳濁液が製造され得る。
【表7】 A相およびB相は、それぞれ加熱され、溶融され、そして80℃に維持される
。両相は次いで混合され、撹拌下、通常の温度まで冷却され、乳濁液を得る。 上記乳濁液を1日当たり1ないし4回噴霧することにより、著しい禿部もしく
は脱毛症を有する部分に塗布する。
【0036】 実施例5 以下の組成を有するA相およびB相からクリームが製造され得る。
【表8】 A相は加熱され、溶融され、そして70℃に維持される。B相はA相に添加さ
れ、混合物を撹拌し、乳濁液を得る。次いで該乳濁液を冷却し、クリームを得る
。 上記クリームを1日当たり1ないし4回、著しい禿部もしくは脱毛症を有する
部分に塗布する。
【0037】 実施例6 以下の組成を有する液体が製造され得る。
【表9】 エタノール中にポリオキシプロピレンブチルエーテル、プロピレングリコール
、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ピペコリン酸誘導体および香料を添加する
。得られた混合物を撹拌し、該混合物に純水を添加し、液体を得る。 上記液体を1日当たり1ないし4回、著しい禿部もしくは脱毛症を有する部分
に塗布する。
【0038】 実施例7 以下の組成を有するシャンプーが製造され得る。
【表10】 純水69.7中にナトリウムラウリルスルフェート5.0g、トリエタノール
アミンラウリルスルフェート5.0g、ベタインラウリルジメチルアミノアセテ
ート6.0gを添加する。次いで、ピペコリン酸誘導体5.0g、ポリエチレン
グリコール5.0gおよびエチレングリコールジステアレート2.0gをエタノ
ール2.0gに添加すること、続いて撹拌することにより得られた混合物、なら
びに香料0.3gが連続して添加される。得られた混合物を加熱し、続いて冷却
し、シャンプーを得る。 上記シャンプーは1日当たり1もしくは2回、頭皮に使用されてよい。
【0039】 実施例8 患者は老人性脱毛症を患っている。ピペコリン酸誘導体またはそれを含む医薬
組成物が該患者に投与され得る。治療に続き、毛髪成長の増加が生じることが予
期される。 実施例9 患者は男性型脱毛症を患っている。ピペコリン酸誘導体またはそれを含む医薬
組成物が該患者に投与され得る。治療に続き、毛髪成長の増加が生じることが予
期される。 実施例10 患者は円形脱毛症を患っている。ピペコリン酸誘導体またはそれを含む医薬組
成物が該患者に投与され得る。治療に続き、毛髪成長の増加が生じることが予期
される。
【0040】 実施例11 患者は皮膚傷害による毛髪減少を患っている。ピペコリン酸誘導体またはそれ
を含む医薬組成物が該患者に投与され得る。治療に続き、毛髪成長の増加が生じ
ることが予期される。 実施例12 患者は腫瘍による毛髪減少を患っている。ピペコリン酸誘導体またはそれを含
む医薬組成物が該患者に投与され得る。治療に続き、毛髪成長の増加が生じるこ
とが予期される。 実施例13 患者は栄養的疾患および内分泌疾患のような全身性疾患による毛髪減少を患っ
ている。ピペコリン酸誘導体またはそれを含む医薬組成物が該患者に投与され得
る。治療後、毛髪成長の増加が生じることが予期される。
【0041】 実施例14 患者は化学療法による毛髪減少を患っている。ピペコリン酸誘導体またはそれ
を含む医薬組成物が該患者に投与され得る。治療に続き、毛髪成長の増加が生じ
ることが予期される。 実施例15 患者は放射線による毛髪減少を患っている。ピペコリン酸誘導体またはそれを
含む医薬組成物が該患者に投与され得る。治療に続き、毛髪成長の増加が生じる
ことが予期される。 このように、本明細書に記載されているように本発明は、それが多くの方法に
変化され得ることは明白である。そのような変化は本発明の精神および範囲から
逸脱することはなく、そのような変化の全ては、以下の請求項の範囲に含まれる
【図面の簡単な説明】
【図1】 ビヒクルで処理されたマウスの6週間後の写真である。
【図2】 10μMのGPI1044で処理されたマウスの6週間後の写真である。
【図3】 毛髪を剃られていない動物、ならびにビヒクル、GPI1044(1μM、3
μMおよび10μM)および関連するピペコリン酸誘導体ニューロイムノフィリ
ンFKBPリガンドGPI1116(1μMおよび10μM)およびGPI11
02(1μMおよび3μM)で処理された、毛髪を剃られた動物の毛髪成長得点
をプロットした棒グラフである。
【図4】 それぞれ識別された化合物による処理14日後の、ビヒクル、FK506、な
らびに関連するニューロイムノフィリンFKBPリガンドで処理されたC57ブ
ラック6マウスに関する相対的な毛髪成長指数が描写された棒グラフである。
【手続補正書】
【提出日】平成12年12月22日(2000.12.22)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 〔式中、AはO、NHまたはN−(炭素原子数1ないし4のアルキル基)を表わ
し;BおよびDは独立してAr、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基によ
り置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素
原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7の
シクロアルケニル基により置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝
鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、
あるいはArにより置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アル
キル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基を表わし
、それぞれの場合、上記アルキル基もしくはアルケニル基の炭素原子1個もしく
は2個は、酸素原子、イオウ原子、SO、およびSO2からなる群から独立して
選択されたヘテロ原子1個もしくは2個により所望により置換され、あるいはB
およびDは独立してフラグメント
【化2】 (式中、Qは水素原子、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基
または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基を表し;そして
、TはArまたは、水素原子、ヒドロキシ基、O−(炭素原子数1ないし4のア
ルキル)、O−(炭素原子数2ないし4のアルケニル)およびカルボニル基から
なる群から独立して選択された置換基により3および4位に置換された炭素原子
数5ないし7のシクロアルキル基を表わす。)を表わし;Arは、1−ナフチル
基、2−ナフチル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエ
ニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、フェニル基、なら
びに酸素原子、窒素原子およびイオウ原子から独立して選択されたヘテロ原子合
計1ないし4個をいずれか一方、もしくは両方の環に含む、5または6員である
個々の環サイズを有する単環および双環複素環式環系からなる群から選択され;
ここで、Arは水素原子、ハロ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、ニトロ
基、CF3、トリフルオロメトキシ基、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分
枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、O
−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数
2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、O−ベンジル基、O−フェニル
基、アミノ基、1,2−メチレンジオキシ基、カルボニル基およびフェニル基か
らなる群から独立して選択された置換基を1ないし3個含み;Lは水素原子また
はUを表わし;Mは酸素原子またはCH−Uを表わし、ただし、Lが水素原子を
表わす場合、MはCH−Uを表わし、もしくはMが酸素原子を表わす場合、Lは
Uを表わし;Uは水素原子、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖
アルキル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、
炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6
の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2な
いし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基により置換された炭素原子数5ないし
7のシクロアルケニル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原
子数2ないし4のアルケニル基)−ArまたはArを表わし;Jは水素原子、炭
素原子数1もしくは2のアルキル基、またはベンジル基を表し;Kは炭素原子数
1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、ベンジル基またはシクロヘキシル
メチル基を表わすか;あるいはJおよびKは一緒になって、酸素原子、イオウ原
子、SOもしくはSO2により置換された7員複素環式環を形成し;mは0ない
し3である。〕で表わされる化合物または医薬的に受け入れられるその塩、エス
テルもしくは溶媒和物を含む組成物。
【化3】 〔式中、AはO、NHまたはN−(炭素原子数1ないし4のアルキル基)を表わ
し;Bは水素原子、CHL−Ar、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖
アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原
子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルケニル
基、Arにより置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基もしくは炭素原子
数2ないし6のアルケニル基、あるいは
【化4】 (式中、LおよびQは独立して水素原子、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは
分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
基を表し;そして、TはArまたは、水素原子、ヒドロキシ基、O−(炭素原子
数1ないし4のアルキル)、O−(炭素原子数2ないし4のアルケニル)および
カルボニル基からなる群から独立して選択された置換基により3および4位に置
換された炭素原子数5ないし7のシクロヘキシル基を表わす。)を表わし;Ar
は1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニ
ル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基およびフェニル基から
なる群から選択され、該Arは水素原子、ハロ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、C
3、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2な
いし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖
もしくは分枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖
アルケニル)、O−ベンジル基、O−フェニル基、アミノ基およびフェニル基か
らなる群から独立して選択された置換基を1ないし3個含み;Dは水素原子また
はUを表わし;Eは酸素原子またはCH−Uのいずれか一方を表わし、ただし、
Dが水素原子を表わす場合、EはCH−Uを表わし、もしくはEが酸素原子を表
わす場合、DはUを表わし;Uは水素原子、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖
もしくは分枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖
アルケニル)、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原
子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7のシ
クロアルキル基、炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または
炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基により置換された炭素
原子数5ないし7のシクロアルケニル基、2−インドリル基、3−インドリル基
、(炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数2ないし4のアルケ
ニル基)−ArまたはArを表わし;Jは水素原子、炭素原子数1もしくは2の
アルキル基、またはベンジル基を表し;Kは炭素原子数1ないし4の直鎖もしく
は分枝鎖アルキル基、ベンジル基またはシクロヘキシルエチル基を表わすか;あ
るいはJおよびKは一緒になって、酸素原子、イオウ原子、SOもしくはSO2
により置換された7員複素環式環を形成する。〕で表わされる化合物または医薬
的に受け入れられるその塩、エステルもしくは溶媒和物を含む組成物。
【化5】 〔式中、VはC、NまたはSを表わし;JおよびKは、それぞれが結合している
Vおよび炭素原子と一緒になって、Vに加えてO、S、SO、SO2、N、NH
およびNRからなる群から選択されるヘテロ原子1個もしくはそれより多くを含
む、7員飽和もしくは不飽和複素環式環を形成し;Rは炭素原子数1ないし9の
直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし9の直鎖もしくは分枝鎖ア
ルケニル基、炭素原子数3ないし9のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし7
のシクロアルケニル基またはAr1を表わし、Rは未置換であるか、またはハロ
基、ハロアルキル基、カルボニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、
トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基
、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数1ない
し4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルケニルオキシ基、フェノキシ
基、ベンジルオキシ基、チオアルキル基、アルキルチオ基、スルフヒドリル基、
アミノ基、アルキルアミノ基、アミノアルキル基、アミノカルボキシル基および
Ar2からなる群から独立して選択された置換基1個もしくはそれより多くによ
り置換されており;Ar1およびAr2は独立して脂環族または芳香族単−、双−
もしくは三環式炭素−もしくは複素環式環を表わし;個々の環サイズは5ないし
8員であり;上記複素環式環はO、NおよびSからなる群から独立して選択され
たヘテロ原子1ないし6個を含み;AはO、NHまたはN−(炭素原子数1ない
し4のアルキル基)を表わし;BおよびDは独立してAr、炭素原子数5ないし
7のシクロアルキル基により置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分
枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基
、炭素原子数5ないし7のシクロアルケニル基により置換された炭素原子数1な
いし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もし
くは分枝鎖アルケニル基、あるいはArにより置換された炭素原子数1ないし6
の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分
枝鎖アルケニル基を表わし、それぞれの場合、上記アルキル基もしくはアルケニ
ル基の炭素原子1個もしくは2個は、酸素原子、イオウ原子、SO、およびSO 2 からなる群から独立して選択されたヘテロ原子1個もしくは2個により所望に
より置換され、あるいはBおよびDは独立してフラグメント
【化6】 (式中、Qは水素原子、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基
または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基を表し;そして
、TはArまたは、水素原子、ヒドロキシ基、O−(炭素原子数1ないし4のア
ルキル)、O−(炭素原子数2ないし4のアルケニル)およびカルボニル基から
なる群から独立して選択された置換基により3および4位に置換された炭素原子
数5ないし7のシクロアルキル基を表わす。)を表わし;Arは、1−ナフチル
基、2−ナフチル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエ
ニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、フェニル基、なら
びに酸素原子、窒素原子およびイオウ原子から独立して選択されたヘテロ原子合
計1ないし4個をいずれか一方、もしくは両方の環に含む、5または6員である
個々の環サイズを有する単環および双環複素環式環系からなる群から選択され;
ここで、Arは水素原子、ハロ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、ニトロ
基、CF3、トリフルオロメトキシ基、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分
枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、O
−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数
2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、O−ベンジル基、O−フェニル
基、アミノ基、1,2−メチレンジオキシ基、カルボニル基およびフェニル基か
らなる群から独立して選択された置換基を1ないし3個含み;Lは水素原子また
はUを表わし;Mは酸素原子またはCH−Uを表わし、ただし、Lが水素原子を
表わす場合、MはCH−Uを表わし、もしくはMが酸素原子を表わす場合、Lは
Uを表わし;Uは水素原子、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖
アルキル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、
炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6
の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基
、炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2な
いし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基により置換された炭素原子数5ないし
7のシクロアルケニル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原
子数2ないし4のアルケニル基)−ArまたはArを表わし;そしてmは0ない
し3である。〕で表わされる化合物または医薬的に受け入れられるその塩、エス
テルもしくは溶媒和物を含む組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 スタイナー ジョセフ ピー. アメリカ合衆国 メリーランド 21074 ハンステッド シュガー メープル スト リート 988 Fターム(参考) 4C083 AA082 AB282 AC012 AC022 AC072 AC102 AC122 AC182 AC392 AC402 AC432 AC442 AC482 AC542 AC782 AC851 AD042 AD112 AD662 CC04 CC05 CC37 CC38 DD27 DD28 DD33 EE22 4C086 AA01 AA02 BC21 MA01 MA04 ZA92

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長を促進す
    る方法であって、該動物に次式I 【化1】 〔式中、AはCH2、O、NHまたはN−(炭素原子数1ないし4のアルキル基
    )を表わし;BおよびDは独立してAr、炭素原子数5ないし7のシクロアルキ
    ル基により置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基ま
    たは炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5な
    いし7のシクロアルケニル基により置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もし
    くは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケ
    ニル基、あるいはArにより置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分
    枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基
    を表わし、それぞれの場合、上記アルキル基もしくはアルケニル基の炭素原子1
    個もしくは2個は、化学的に無理のない置換様式で、酸素原子、イオウ原子、S
    O、およびSO2からなる群から独立して選択されたヘテロ原子1個もしくは2
    個により置換されていてよく、あるいは 【化2】 (式中、Qは水素原子、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基
    または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基を表し;そして
    、TはArまたは、水素原子、ヒドロキシ基、O−(炭素原子数1ないし4のア
    ルキル)、O−(炭素原子数2ないし4のアルケニル)およびカルボニル基から
    なる群から独立して選択された置換基により3および4位に置換された炭素原子
    数5ないし7のシクロアルキル基を表わす。)を表わし;Arは、1−ナフチル
    基、2−ナフチル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエ
    ニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基およびフェニル基、
    酸素原子、窒素原子およびイオウ原子から独立して選択されたヘテロ原子合計1
    ないし4個をいずれか一方、もしくは両方の環に含む、5または6員である個々
    の環サイズを有する単環および双環複素環式環系からなる群から選択され;ここ
    で、Arは水素原子、ハロ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、ニトロ基、
    CF3、トリフルオロメトキシ基、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖
    アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、O−(
    炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数2な
    いし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、O−ベンジル基、O−フェニル基、
    アミノ基、1,2−メチレンジオキシ基、カルボニル基およびフェニル基からな
    る群から独立して選択された置換基を1ないし3個含み;Lは水素原子またはU
    を表わし;Mは酸素原子またはCH−Uを表わし、ただし、Lが水素原子を表わ
    す場合、MはCH−Uを表わし、もしくはMが酸素原子を表わす場合、LはUを
    表わし;Uは水素原子、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アル
    キル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、炭素
    原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6の直
    鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、炭
    素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし
    4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基により置換された炭素原子数5ないし7の
    シクロアルケニル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数
    2ないし4のアルケニル基)−ArまたはArを表わし;Jは水素原子、炭素原
    子数1もしくは2のアルキル基、またはベンジル基を表し;Kは炭素原子数1な
    いし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、ベンジル基またはシクロヘキシルメチ
    ル基を表わすか;あるいはJおよびKは一緒になって、酸素原子、イオウ原子、
    SOもしくはSO2により置換された5ないし7員複素環式環を形成し;mは0
    ないし3である。〕で表わされるピペコリン酸誘導体または医薬的に受け入れら
    れるその塩、エステルもしくは溶媒和物であって、該ピペコリン酸誘導体がFK
    BP型イムノフィリンに対して親和力を有するものの有効量を投与することから
    なる方法。
  2. 【請求項2】 動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長を促進
    する方法であって、該動物に次式II 【化3】 〔式中、AはO、NHまたはN−(炭素原子数1ないし4のアルキル基)を表わ
    し;Bは水素原子、CHL−Ar、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖
    アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原
    子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルケニル
    基、Arにより置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基もしくは炭素原子
    数2ないし6のアルケニル基、あるいは 【化4】 (式中、LおよびQは独立して水素原子、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは
    分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
    基を表し;そして、TはArまたは、水素原子、ヒドロキシ基、O−(炭素原子
    数1ないし4のアルキル)、O−(炭素原子数2ないし4のアルケニル)および
    カルボニル基からなる群から独立して選択された置換基により3および4位に置
    換された炭素原子数5ないし7のシクロヘキシル基を表わす。)を表わし;Ar
    は水素原子、ハロ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、CF3、炭素原子数1ないし6
    の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖
    アルケニル基、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル)、
    O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、O−ベンジル
    基、O−フェニル基、アミノ基およびフェニル基からなる群から独立して選択さ
    れた置換基を1ないし3個含む1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−フリル基
    、3−フリル基、2−チエニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリ
    ジル基およびフェニル基からなる群から選択され;Dは水素原子またはUを表わ
    し;Eは酸素原子またはCH−Uのいずれか一方を表わし、ただし、Dが水素原
    子を表わす場合、EはCH−Uを表わし、もしくはEが酸素原子を表わす場合、
    DはUを表わし;Uは水素原子、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分
    枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
    )、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ない
    し6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキ
    ル基、炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数
    2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基により置換された炭素原子数5な
    いし7のシクロアルケニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、(炭素原
    子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数2ないし4のアルケニル基)−
    ArまたはArを表わし;Jは水素原子、炭素原子数1もしくは2のアルキル基
    、またはベンジル基を表し;Kは炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖ア
    ルキル基、ベンジル基またはシクロヘキシルエチル基を表わすか;あるいはJお
    よびKは一緒になって、酸素原子、イオウ原子、SOもしくはSO2により置換
    された5ないし7員複素環式環を形成する。〕で表わされるピペコリン酸誘導体
    または医薬的に受け入れられる塩、エステルもしくはその溶媒和物の有効量を投
    与することからなる方法。
  3. 【請求項3】 動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長を促進
    する方法であって、該動物に次式III 【化5】 (式中、nは2であり;Dはフェニル基、メトキシ基、2−フリル基または3,
    4,5−トリメトキシフェニル基を表し;そしてBはベンジル基、3−フェニル
    プロピル基、4−(4−メトキシフェニル)ブチル基、4−フェニルブチル基、
    フェネチル基、3−シクロヘキシルプロピル基、4−シクロヘキシルブチル基、
    3−シクロペンチルプロピル基、4−シクロヘキシルブチル基、3−フェノキシ
    ベンジル基、3−(3−インドリル)プロピル基または4−(4−メトキシフェ
    ニル)ブチル基を表し;ただし、Dがフェニル基を表す場合、Bはベンジル基、
    3−フェニルプロピル基、4−(4−メトキシフェニル)ブチル基、4−フェニ
    ルブチル基、フェネチル基または4−シクロヘキシルブチル基を表わし;Dがメ
    トキシ基を表す場合、Bはベンジル基、4−シクロヘキシルブチル基、3−シク
    ロヘキシルプロピル基または3−シクロペンチルプロピル基を表し;Dが2−フ
    リル基を表わす場合、Bはベンジル基を表し;そしてDが3,4,5−トリメト
    キシフェニル基を表す場合、Bは4−シクロヘキシルブチル基、3−フェノキシ
    ベンジル基、4−フェニルブチル基、3−(3−インドリル)プロピル基または
    4−(4−メトキシフェニル)ブチル基を表す。)で表わされるピペコリン酸誘
    導体または医薬的に受け入れられるその塩、エステルもしくは溶媒和物の有効量
    を投与することからなる方法。
  4. 【請求項4】 動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長を促進
    する方法であって、該動物に次式IV 【化6】 〔式中、VはC、NまたはSを表わし;JおよびKは、それぞれが結合している
    Vおよび炭素原子と一緒になって、Vに加えてO、S、SO、SO2、N、NH
    およびNRからなる群から選択されるヘテロ原子1個もしくはそれより多くを含
    む、5ないし7員飽和もしくは不飽和複素環式環を形成し;Rは炭素原子数1な
    いし9の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし9の直鎖もしくは
    分枝鎖アルケニル基、炭素原子数3ないし9のシクロアルキル基、炭素原子数5
    ないし7のシクロアルケニル基またはAr1を表わし、Rは未置換であるか、ま
    たはハロ基、ハロアルキル基、カルボニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ニ
    トロ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖ア
    ルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子
    数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルケニルオキシ基、フ
    ェノキシ基、ベンジルオキシ基、チオアルキル基、アルキルチオ基、スルフヒド
    リル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アミノアルキル基、アミノカルボキシル
    基およびAr2からなる群から独立して選択された置換基1個もしくはそれより
    多くにより置換されており;Ar1およびAr2は独立して脂環族または芳香族単
    −、双−もしくは三環式炭素−もしくは複素環式環を表わし;個々の環サイズは
    5ないし8員であり;上記複素環式環はO、NおよびSからなる群から独立して
    選択されたヘテロ原子1ないし6個を含み;A、B、D、L、Mおよびmは上記
    請求項1に定義された通りである。〕で表わされるピペコリン酸誘導体または医
    薬的に受け入れられるその塩、エステルもしくは溶媒和物であって、該ピペコリ
    ン酸誘導体がFKBP型イムノフィリンに対して親和力を有するものの有効量を
    投与することからなる方法。
  5. 【請求項5】 (i)動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長
    を促進するのに有効な量のピペコリン酸誘導体であって、該ピペコリン酸誘導体
    が次式I 【化7】 〔式中、AはCH2、O、NHまたはN−(炭素原子数1ないし4のアルキル基
    )を表わし;BおよびDは独立してAr、炭素原子数5ないし7のシクロアルキ
    ル基により置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基ま
    たは炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5な
    いし7のシクロアルケニル基により置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もし
    くは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケ
    ニル基、あるいはArにより置換された炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分
    枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基
    を表わし、それぞれの場合、上記アルキル基もしくはアルケニル基の炭素原子1
    個もしくは2個は、化学的に無理のない置換様式で、酸素原子、イオウ原子、S
    O、およびSO2からなる群から独立して選択されたヘテロ原子1個もしくは2
    個により置換されていてよく、あるいは 【化8】 (式中、Qは水素原子、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基
    または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基を表し;そして
    、TはArまたは、水素原子、ヒドロキシ基、O−(炭素原子数1ないし4のア
    ルキル)、O−(炭素原子数2ないし4のアルケニル)およびカルボニル基から
    なる群から独立して選択された置換基により3および4位に置換された炭素原子
    数5ないし7のシクロアルキル基を表わす。)を表わし;Arは、1−ナフチル
    基、2−ナフチル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエ
    ニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基およびフェニル基、
    酸素原子、窒素原子およびイオウ原子から独立して選択されたヘテロ原子合計1
    ないし4個をいずれか一方、もしくは両方の環に含む、5または6員である個々
    の環サイズを有する単環および双環複素環式環系からなる群から選択され;ここ
    で、Arは水素原子、ハロ基、ヒドロキシ基、ヒドロキシメチル基、ニトロ基、
    CF3、トリフルオロメトキシ基、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖
    アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、O−(
    炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数2な
    いし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、O−ベンジル基、O−フェニル基、
    アミノ基、1,2−メチレンジオキシ基、カルボニル基およびフェニル基からな
    る群から独立して選択された置換基を1ないし3個含み;Lは水素原子またはU
    を表わし;Mは酸素原子またはCH−Uを表わし、ただし、Lが水素原子を表わ
    す場合、MはCH−Uを表わし、もしくはMが酸素原子を表わす場合、LはUを
    表わし;Uは水素原子、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アル
    キル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、炭素
    原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6の直
    鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキル基、炭
    素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし
    4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基により置換された炭素原子数5ないし7の
    シクロアルケニル基、(炭素原子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数
    2ないし4のアルケニル基)−ArまたはArを表わし;Jは水素原子、炭素原
    子数1もしくは2のアルキル基、またはベンジル基を表し;Kは炭素原子数1な
    いし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、ベンジル基またはシクロヘキシルメチ
    ル基を表わすか;あるいはJおよびKは一緒になって、酸素原子、イオウ原子、
    SOもしくはSO2により置換された5ないし7員複素環式環を形成し;mは0
    ないし3である。〕で表わされる化合物または医薬的に受け入れられるその塩、
    エステルもしくは溶媒和物であって、該ピペコリン酸誘導体がFKBP型イムノ
    フィリンに対して親和力を有するもの;ならびに (ii)医薬的に受け入れられる担体からなる医薬組成物。
  6. 【請求項6】 (i)動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長
    を促進するのに有効な量のピペコリン酸誘導体であって、該ピペコリン酸誘導体
    が次式II 【化9】 〔式中、AはO、NHまたはN−(炭素原子数1ないし4のアルキル基)を表わ
    し;Bは水素原子、CHL−Ar、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖
    アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原
    子数5ないし7のシクロアルキル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルケニル
    基、Arにより置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基もしくは炭素原子
    数2ないし6のアルケニル基、あるいは 【化10】 (式中、LおよびQは独立して水素原子、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは
    分枝鎖アルキル基または炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
    基を表し;そして、TはArまたは、水素原子、ヒドロキシ基、O−(炭素原子
    数1ないし4のアルキル)、O−(炭素原子数2ないし4のアルケニル)および
    カルボニル基からなる群から独立して選択された置換基により3および4位に置
    換された炭素原子数5ないし7のシクロヘキシル基を表わす。)を表わし;Ar
    は水素原子、ハロ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、CF3、炭素原子数1ないし6
    の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖
    アルケニル基、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル)、
    O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル)、O−ベンジル
    基、O−フェニル基、アミノ基およびフェニル基からなる群から独立して選択さ
    れた置換基を1ないし3個含む1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−フリル基
    、3−フリル基、2−チエニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリ
    ジル基およびフェニル基からなる群から選択され;Dは水素原子またはUを表わ
    し;Eは酸素原子またはCH−Uのいずれか一方を表わし、ただし、Dが水素原
    子を表わす場合、EはCH−Uを表わし、もしくはEが酸素原子を表わす場合、
    DはUを表わし;Uは水素原子、O−(炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分
    枝鎖アルキル)、O−(炭素原子数2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル
    )、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ない
    し6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子数5ないし7のシクロアルキ
    ル基、炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基または炭素原子数
    2ないし4の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基により置換された炭素原子数5な
    いし7のシクロアルケニル基、2−インドリル基、3−インドリル基、(炭素原
    子数1ないし4のアルキル基もしくは炭素原子数2ないし4のアルケニル基)−
    ArまたはArを表わし;Jは水素原子、炭素原子数1もしくは2のアルキル基
    、またはベンジル基を表し;Kは炭素原子数1ないし4の直鎖もしくは分枝鎖ア
    ルキル基、ベンジル基またはシクロヘキシルエチル基を表わすか;あるいはJお
    よびKは一緒になって、酸素原子、イオウ原子、SOもしくはSO2により置換
    された5ないし7員複素環式環を形成する。〕で表わされる化合物または医薬的
    に受け入れられるその塩、エステルもしくは溶媒和物であるもの;ならびに (ii)医薬的に受け入れられる担体からなる医薬組成物。
  7. 【請求項7】 (i)動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長
    を促進するのに有効な量のピペコリン酸誘導体であって、該ピペコリン酸誘導体
    が次式III 【化11】 (式中、nは2であり;Dはフェニル基、メトキシ基、2−フリル基または3,
    4,5−トリメトキシフェニル基を表し;そしてBはベンジル基、3−フェニル
    プロピル基、4−(4−メトキシフェニル)ブチル基、4−フェニルブチル基、
    フェネチル基、3−シクロヘキシルプロピル基、4−シクロヘキシルブチル基、
    3−シクロペンチルプロピル基、4−シクロヘキシルブチル基、3−フェノキシ
    ベンジル基、3−(3−インドリル)プロピル基または4−(4−メトキシフェ
    ニル)ブチル基を表し;ただし、Dがフェニル基を表す場合、Bはベンジル基、
    3−フェニルプロピル基、4−(4−メトキシフェニル)ブチル基、4−フェニ
    ルブチル基、フェネチル基または4−シクロヘキシルブチル基を表わし;Dがメ
    トキシ基を表す場合、Bはベンジル基、4−シクロヘキシルブチル基、3−シク
    ロヘキシルプロピル基または3−シクロペンチルプロピル基を表し;Dが2−フ
    リル基を表わす場合、Bはベンジル基を表し;そしてDが3,4,5−トリメト
    キシフェニル基を表す場合、Bは4−シクロヘキシルブチル基、3−フェノキシ
    ベンジル基、4−フェニルブチル基、3−(3−インドリル)プロピル基または
    4−(4−メトキシフェニル)ブチル基を表す。)で表わされる化合物または医
    薬的に受け入れられるその塩、エステルもしくは溶媒和物であるもの;ならびに (ii)医薬的に受け入れられる担体からなる医薬組成物。
  8. 【請求項8】 (i)動物において脱毛症を治療するか、または毛髪成長
    を促進するのに有効な量のピペコリン酸誘導体であって、該ピペコリン酸誘導体
    が次式IV 【化12】 〔式中、VはC、NまたはSを表わし;JおよびKは、それぞれが結合している
    Vおよび炭素原子と一緒になって、Vに加えてO、S、SO、SO2、N、NH
    およびNRからなる群から選択されるヘテロ原子1個もしくはそれより多くを含
    む、5ないし7員飽和もしくは不飽和複素環式環を形成し;Rは炭素原子数1な
    いし9の直鎖もしくは分枝鎖アルキル基、炭素原子数2ないし9の直鎖もしくは
    分枝鎖アルケニル基、炭素原子数3ないし9のシクロアルキル基、炭素原子数5
    ないし7のシクロアルケニル基またはAr1を表わし、Rは未置換であるか、ま
    たはハロ基、ハロアルキル基、カルボニル基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ニ
    トロ基、トリフルオロメチル基、炭素原子数1ないし6の直鎖もしくは分枝鎖ア
    ルキル基、炭素原子数2ないし6の直鎖もしくは分枝鎖アルケニル基、炭素原子
    数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数2ないし4のアルケニルオキシ基、フ
    ェノキシ基、ベンジルオキシ基、チオアルキル基、アルキルチオ基、スルフヒド
    リル基、アミノ基、アルキルアミノ基、アミノアルキル基、アミノカルボキシル
    基およびAr2からなる群から独立して選択された置換基1個もしくはそれより
    多くにより置換されており;Ar1およびAr2は独立して脂環族または芳香族単
    −、双−もしくは三環式炭素−もしくは複素環式環を表わし;個々の環サイズは
    5ないし8員であり;上記複素環式環はO、NおよびSからなる群から独立して
    選択されたヘテロ原子1ないし6個を含み;A、B、D、L、Mおよびmは上記
    請求項5に定義された通りである。〕で表わされる化合物または医薬的に受け入
    れられるその塩、エステルもしくは溶媒和物であるもの;ならびに (ii)医薬的に受け入れられる担体からなる医薬組成物。
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