JP2002510465A - 修飾核酸プローブおよびその使用 - Google Patents

修飾核酸プローブおよびその使用

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ワラム,スーザン・デボラ
カーディー,ドナルド・レオナルド・ニコラス
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 試料を第1および第2のプローブと接触させること(ここに、第1のプローブは、関心のある配列に相補的であってそれゆえそれにハイブッド形成できる部分と、関心のある配列に非相補的である部分とを含み、また第2のプローブは、関心のある配列に相補的であってそれゆえそれにハイブリッド形成できる部分と、関心のある配列には非相補的であるが第1のプローブの関心のある配列に非相補的な部分には相補的である部分とを含み、第1および第2のプローブは、第1および第2のプローブの相補的部分が互いにハイブリッド形成できるように、隣接して、または実質的に隣接して、関心のある配列にハイブリッド形成できるようになっている);第2のプローブを鋳型とし、核酸ポリメラーゼを使って第1のプローブの伸長を引き起こすこと;および関心のある配列の存在を示すために、第1のプローブの伸長を直接または間接的に検出することからなる、試料中の関心のある核酸配列を検出する方法であって、第1および/または第2のプローブが、相互のプローブと塩基対形成できずそのために関心のある配列の不在下での第1のプローブと第2のプローブのハイブリッド形成を妨げる不安定化部分を含むことを特徴とする方法が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、核酸増幅法を改良するためにオリゴヌクレオチドプローブに不安定
化部分を導入すること、そのようなオリゴヌクレオチドの使用を伴う方法、およ
び核酸増幅法を実施するためのキットであってそのようなオリゴヌクレオチドプ
ローブを含むものに関する。とりわけ本発明は、反応の感度と特異性が増すよう
な、ハイブリッド形成させた修飾核酸プローブの増幅に関する。
【0002】
【発明の背景】
本発明は、核酸増幅法を改良するためにオリゴヌクレオチドプローブに不安定
化部分を導入すること、そのようなオリゴヌクレオチドの使用を伴う方法、およ
び核酸増幅法を実施するためのキットであってそのようなオリゴヌクレオチドプ
ローブを含むものに関する。とりわけ本発明は、反応の感度と特異性が増すよう
な、ハイブリッド形成させた修飾核酸プローブの増幅に関する。
【0003】 本明細書で言及する刊行物はすべて参照により本明細書の一部を構成する。 多くの核酸増幅法が文献に引用され、公開された欧州特許出願やPCT特許出願 に開示されている。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)として知られるそのような方法
の一つはUS4,683,195とUS4,683,202に開示されている。PCR 法はDNA二本鎖の相対する鎖にアニールする核酸プライマーからなり、これらの プライマーが耐熱性DNAポリメラーゼを使ってヌクレオチド三リン酸の存在下に 伸長されて、元の核酸配列の二本鎖コピーを2つ与える。変性、アニーリングお
よび伸長のサイクルを連続して行なうことで、元の核酸配列のコピーがさらに増
幅される。この方法には、反復される熱サイクリングに関係して中間温度(例え
ば50℃〜55℃)と高温(90℃〜95℃)の間で反応温度を交互に調節する
必要があるなどの欠点がある。また、核酸配列の増幅を達成するために大きな温
度移行のサイクルを多数回行なうのに必要な時間尺度と、その核酸配列の増幅さ
れたコピーにおける配列エラーの発生は、長い配列区間の多重コピー中にエラー
が起こるので、重大な短所である。さらにまた、増幅された核酸配列の検出は、
一般的には、例えばアガロースゲル電気泳動などのさらなる処理を必要とする。
【0004】 これに代わる核酸増幅法はWO88/10315(Siska Diagnostics社)、E
P329,822(Cangene社)およびEP373,960(Siska Diagnostics社
)、US5,554,516(GenProbe社)およびそれぞれBurgaらとGingerasら に譲渡されたWO89/1050とWO88/10315に開示されている。これ
らの増幅法には、交互に行なわれるDNA合成とRNA合成からなるサイクリング反応
が記述されている。この交互RNA/DNA合成は主として、転写プロモーターを含む オリゴヌクレオチドを特定のDNA配列に隣接してアニーリングさせることによっ て行なわれる。そのように生成された特定配列のRNAコピー、あるいは特定のRNA
配列を含む投入試料(US5,554,516)は、次に核酸プライマーを用いて
DNA鎖としてコピーされ、その結果生じるDNA:RNAハイブリッドからRNAが変性(
WO88/10315)によって除去されるか、RNアーゼH(EP329822、
EP373960およびUS5554516)を使って除去される。次に、RNA 生成を繰返すために、転写プロモーターを形成するオリゴヌクレオチドのアリー
ニングが繰返される。
【0005】 このように増幅は主として、効率のよいRNAポリメラーゼを使ってDNA鋳型に対
して過剰のRNAコピーを生成させることによって達成される。RNアーゼ型のこの 方法は、増幅を潜在的に単一の温度(すなわち等温で)達成できるという点で、
PCRに対して大きな利点を持つ。また、PCRよりはるかに高いレベルの増幅を達成
できる。すなわち、T7 RNAポリメラーゼを使うと10〜100個のRNAコピーが
生成するのに対して、PCRでは1サイクルにつきDNAコピー数が倍増するに過ぎな
い。EP329822に記載のDNA:RNAサイクリング法に伴う短所は、転写プロ
モーターを作るためのオリゴヌクレオチドのアニーリングに個別の末端を持つ試
験核酸を必要とする点である。これは例えば長いDNA分子中の特定遺伝子の検出 を困難にする。この方法のさらなる短所は、DNA:RNAサイクリングを企てるのに
少なくとも3種類の酵素を必要とし、それが安定性、コストおよび再現性に有害
な結果をもたらす可能性があることと、増幅された核酸配列の検出には1つまた
はそれ以上のさらなる工程(例えばゲル電気泳動)がしばしば必要とされること
である。
【0006】 上述の方法はいずれも、特定の核酸領域が直接コピーされ、それらの核酸コピ
ーがさらにコピーされて増幅が達成される方法にあたる。様々な核酸配列間の多
様性ゆえに、同じ方法でも配列が異なると増幅速度はおそらく異なり、したがっ
て例えば、特定の核酸の元の量を定量する際などに問題が生じる。
【0007】 上に挙げた方法はそれらの標的核酸の増幅に関して多くの短所を持つ。そこで
、特定標的核酸配列の高感度検出に切望される事項の一覧を以下に略述する: a)その方法は好ましくは標的配列の複写を必要としないべきである; b)その方法は好ましくは長い配列の区間の多重複写を伴わないべきである; c)その方法は好ましくは個別の末端を持たない特定配列を含むDNA標的配列とR
NA標的配列のどちらにも広く応用できるべきである; d)シグナルは、好ましくは、2つの異なるプローブまたはプローブの領域の、
標的配列への、独立したハイブリッド形成からもたらされるべきである;また、 e)その方法は、ハイブリッド形成させたプローブを何の追加処理も行なわずに
検出するためのオプションを含むべきである。
【0008】 上述の要求を満たす核酸増幅法はWO93/06240(Cytocell社)に開示 されている。2つの増幅法が記述されていて、一つは熱的方法であり、もう一つ
は等温法である。熱型と等温型はどちらも、標的核酸に相補的な領域を持つ2つ
の核酸プローブのハイブリッド形成に依存する。該プローブの一部分は、第1お
よび第2のプローブの相補的な「アーム」特異配列が相互にアニールした状態に
なることができるように、それらのプローブが互いに隣接または実質的に隣接す
るような形で、関心のある配列にハイブリッド形成する能力を持つ。アニーリン
グに続いて、プローブの一方の鎖の伸長が、他方のプローブの一部を鋳型として
達成される。
【0009】 増幅は2つの手段のうちの1つで達成される。熱サイクル型では、伸長された
第1のプローブの新しく合成された配列の一部に実質的に相補的な、さらなるプ
ローブのハイブリッド形成が可能になるように、伸長された第1のプローブの熱
分離が行なわれる。伸長された第1のプローブを鋳型とし、適切なポリメラーゼ
を用いて、そのさらなるプローブの伸長が達成される。伸長された第1のプロー
ブとさらなるプローブ産物の熱分離により、これらの分子はさらなる第1のプロ
ーブ分子を伸長させるための鋳型として作用でき、伸長された第1のプローブは
、他のさらなるプローブ分子を伸長させるための鋳型として作用できる。等温型
では、第1のプローブのプライマー伸長が、関連RNAポリメラーゼの存在下に多 数コピーのRNAを転写する機能的RNAポリメラーゼプロモーターを生成させる。得
られたRNAは、さらなるRNAポリメラーゼプロモーター配列を含有する相補的DNA オリゴヌクレオチドの相互作用(その結果、そのDNAオリゴヌクレオチドへのRNA
のアニーリングと、それに続く伸長反応とが、さらにもう一巡のRNA合成をもた らす)の結果として、さらに増幅される。この循環的方法によって大収量のRNA が生成し、その検出はいくつかの手段で達成できる。本発明はこれらの方法に関
係し、それに改良を施すことを目的とする。
【0010】
【発明の要約】
好ましい態様では、本発明も上述した要件の全てを満たす。これは、関心のあ
る標的配列の存在下にその標的と2つのプローブとが「三元接合部(three way
junction)」を形成するような、相補的標的特異領域と相補的アーム領域とを含
有する2つのオリゴヌクレオチドプローブのハイブリッド形成によって達成でき
る。オリゴヌクレオチドプローブの一方または両方の相補的アーム領域には、そ
れら2つのオリゴヌクレオチドプローブが標的核酸の不在下でも会合することを
防いでそれらのプローブの潜在的会合に由来するノイズを減少させる不安定化部
分が組み込まれる。
【0011】 第1の側面として本発明は、関心のある核酸標的配列を検出する方法で使用す
るための一対の核酸プローブであって、第1のプローブは、関心のある配列に相
補的でありそれゆえそれにハイブリッド形成できる部分と、関心のある配列に非
相補的である部分とを含み、また第2のプローブは、関心のある配列に相補的で
ありそれゆえそれにハイブリッド形成できる部分と、関心のある配列には非相補
的であるが第1のプローブの関心のある配列に非相補的な部分には相補的である
部分とを含み、第1および第2のプローブは、第1および第2のプローブの相補
的部分が互いにハイブリッド形成できるように、隣接して、または実質的に隣接
して、関心のある配列にハイブリッド形成できるようになっており、その第1お
よび/または第2のプローブが、そのプローブ対の相互の要素と塩基対形成でき
ずそのために関心のある配列の不在下での第1のプローブと第2のプローブのハ
イブリッド形成を妨げる不安定化部分を含むことを特徴とするものを提供する。
【0012】 標的鎖は、関心のある任意の核酸(RNA、またより好ましくはDNA)配列、例え
ば(その複合体を病原体の存在の検出に使用できるように)病原体由来の配列な
どからなってもよいし、あるいはヒトまたは動物の個体の遺伝子型を決定できる
ように、特定のヒト、動物または植物の対立遺伝子の配列であってもよい。少な
くとも、標的のうち、二本鎖プロモーターの第2の鎖の一部を含有する部分(通
例2〜4塩基)が、好ましくはDNAからなると好都合である(ただしその必要は ない)。標的鎖はDNAおよび/またはRNAの両方からなりうる。
【0013】 第1および第2のプローブの相互のハイブリッド形成および関心のある配列と
のハイブリッド形成は、本発明者らが「三元接合部」と呼ぶ構造を形成する。第
1のプローブと第2のプローブは好ましくはDNA、PNA(ペプチド核酸)またはLN
A(「ロックド核酸(locked nucleic acid)」からなるが、RNAや、上述したも のの任意の組み合わせからなってもよい。
【0014】 PNAは、糖/リン酸エステル主鎖がペプチド結合鎖(通例、反復されたN−(2 −アミノエチル)グリシン単位の鎖)で置き換えられていて、そこにメチレンカ
ルボニル結合によって塩基がつながれている合成核酸類似体である。DNAでは著 しく負に帯電したリン酸エステル主鎖が各鎖間の静電反発を引き起こすが、PNA の主鎖は帯電していないので、PNA/DNAハイブリッドは二本鎖DNA分子に比べて高
いTm値を持つ。PNAのもう一つの特徴は、一塩基ミスマッチが、ヘテロ二本鎖DNA
中の一塩基ミスマッチよりも、相対的に言って、不安定化性が強いことである。
したがって、PNAを本発明で使用されるプローブに含めると、得られるプローブ はもっぱらDNAからなるプローブよりも高い特異性を持つので有利だろう。PNAの
合成と使用は、例えばOrumら(1993 Nucl.Acid Res.21,5332)、Egho
lmら(1992 J.Am.Chem.Soc.114,1895)およびEgholmら(1993 N
ature 365,566)などに開示されている。
【0015】 LNAは、「内部架橋された」ヌクレオシド類似体を組み込んだ合成核酸類似体 である。LNAの合成とその特性は、次のように多くの著者によって記述されてい る:Nielsenら(1997 J.Chem.Sco.Perkin Trnas.1,3423);Koshkinら
(1998 Tetrahedron Letters 39,4381);SinghおよびWengel (19 98 Chem.Commun.1247);Singhら(1998 Chem.Commn.455)。PNA の場合と同様に、LNAはDNAと組み合わせると、従来のDNA/DNAヘテロ二本鎖より も高い熱安定性を示す。しかしLNAは従来の核酸合成機で合成でき、一方、PNAは
従来の核酸合成機では合成できない。一本鎖PNA/DNAキメラを形成させる場合、P
NAをDNAにつなぐには特殊なリンカーが必要になる。これに対し、LNAは、従来の
技術でDNA分子に簡単につなぐことができる。したがってLNAは、本発明のプロー
ブでの使用に関して、いくつかの点でPNAより好ましい。
【0016】 具体的に述べると、2つのプローブの標的特異領域はLNAおよび/またはPNAを 含んでもよく、アーム領域はDNAからなって、それらプローブの一方または両方 は不安定化部分を含む。PNAは既知のどの核酸ポリメラーゼによっても鋳型とし て認識されないので、PNAを含んでなるキメラプローブ分子は、キメラ鋳型のPNA
部分をコピーする必要がない態様でのみ有用である。
【0017】 第1のプローブと第2のプローブが、標的配列にハイブリッド形成させた時に
、互いに隣接または実質的に隣接することは、本発明の基本的特徴である。「隣
接する」という用語の使用は、ここでは、標的配列のうち、プローブの相補配列
と塩基対形成する部分の間に、塩基対形成しないで残される標的配列のヌクレオ
チドが存在しないことを意味するものとする。このプローブ間の接近は、プロー
ブの標的非相補配列がアニールすることを可能にする。当業者にはすぐ明らかに
なるように、標的配列からもっと離れたところで互いにアニールできるようにプ
ローブを設計することによって、プローブがハイブリッド形成する標的ヌクレオ
チド配列中の部位間にギャップを導入することができる。この状況では、標的配
列のうち、プローブに塩基対形成する部分の間に、塩基対形成しないで残される
標的配列のヌクレオチドがいくつか存在しうるので、それらのプローブは「実質
的に隣接する」といわれる。標的配列の介在不対ヌクレオチドの数が、プローブ
の設計次第で変化しうることは明らかである。したがって、第1のプローブと第
2のプローブは隣接するようにハイブリッド形成することが好ましいのであるが
、それらのプローブは、5ヌクレオチドまでの標的配列で分離されてもよく、「
実質的に隣接する」という用語は、そのような状況を指すものとする。
【0018】 第2の側面として、本発明は、関心のある核酸標的配列を検出する方法であっ
て、上述した第1の側面に従う一対のプローブを関心のある配列にハイブリッド
形成させ;新たに合成された核酸が形成されるように(例えばWO93/062 40またはUS5,545,516(これらの内容は参照により本明細書の一部を
構成する)に記述されているように)そのプローブの一方を、他方のプローブを
鋳型として伸長させ;新たに合成された核酸を直接または間接的に検出すること
からなる方法を提供する。活性な核酸プロモーターが形成されて、例えば第2の
プローブの多数のRNAコピーの生成などによって増幅が起こりうるように、第2 のプローブを鋳型として第1のプローブを伸長することが極めて好ましい。通例
、増幅が促進されるように、1つまたはそれ以上のさらなる核酸プローブが適切
なポリメラーゼの存在下に導入される。好ましい態様では、多重増幅をもたらす
サイクリング増幅が確立される。そのような増幅がどのようにして得られるかの
詳細については、下記の実施例とWO93/06240に記載する。
【0019】 新たに合成された核酸は、第2のプローブの鋳型部分と共に、例えばT3、T7
またはSP6 RNAポリメラーゼによって、もしくは当業者に知られているそれらの
突然変異型のいずれかによって認識されるRNAポリメラーゼプロモーターを形成 することが望ましい。RNAまたはDNAを合成でき、本発明方法を実施する際に役立
ちうる、突然変異型RNAポリメラーゼが知られている(Kostyukら,1995 FEBS
Letts.369,165−168)。
【0020】 したがって好ましい態様では、(不安定化部分を持つまたは持たない)第2の
プローブのアーム領域が、(不安定化部分を持つまたは持たない)第1のプロー
ブのアーム領域に相補的な配列と、選択されたユニーク配列(例えばRNAポリメ ラーゼプロモーター配列、転写の効率を向上させるための「+12領域」などだ
が、これらに限るわけではない)とを含み、これにプローブ検出および捕捉配列
が続く。
【0021】 説明のために、本発明者らは、RNAポリメラーゼプロモーターによるRNA合成の
開始の効率が、そのプロモーターに隣接して下流にある配列によって左右される
ことを見出した。具体的に述べると、最適なRNA転写には12塩基の領域(「+ 12領域」)が必要である。したがって、第2のプローブの転写される鋳型部分
は、そのプロモーターを認識するポリメラーゼに適した+12領域を含むことが
好ましい。本発明者らはT7ポリメラーゼに関して最適な+12領域を解明した (以下に、より詳細に議論する)が、これが例えばT3ポリメラーゼやSP6ポリ メラーゼにも最適であるかどうかは現時点ではわかっていない。SP6ポリメラー
ゼやT3ポリメラーゼは異なる最適+12領域を持つことも考えられるが、もし そうだとすれば、この開示を利用して試行錯誤により適切な配列を同定すること
は、当業者にとっては簡単なことだろう。
【0022】 プロモーター鎖の鋳型部分への包含に関して、好ましい+12領域の配列を、
下記の表1に示す。最も活性な+12領域(最大の転写を与えるもの)が一番上
にあり、他の配列は好ましさが減っていく順番に示してある。 表1 T7ポリメラーゼ用の鋳型+1〜+12配列の選択肢。転写効率が低下す る順番に記載(それぞれ配列番号1〜10) 5' ATCGTCAGTCCC 3' 5' GCTCTCTCTCCC 3' 5' ATCCTCTCTCCC 3' 5' GTTCTCTCTCCC 3' 5' GATGTGTCTCCC 3' 5' GTTGTGTCTCCC 3' 5' ATCCTCGTGCCC 3' 5' GCTCTCGTGCCC 3' 5' GTTCTCGTGCCC 3' 5' GTTGTGGTGCCC 3' (5'塩基には+1(プロモーター配列の末端から下流に1番目の塩基である) という番号を割り当て、3'塩基には+12を割り当てる。) さらにもう一つの態様として、複合体の鋳型部分(好ましくプロモーター鎖上
の鋳型部分)は、新規合成されたRNAコピーを同定、検出または増幅するために 使用できる配列を含有できるだろう(例えばWO93/06240、US5,55
4,516を参照されたい。あるいは、例えばTyagiおよびKramer 1996 Natu
re Biotech 14, 303−308に開示されているような分子ビーコン配列を 用いる)。これらの配列は(上述のように)+12領域に隣接してその下流に置
くと便利であり、次に挙げる配列の1つまたはそれ以上(ただしこれらに限らな
い)を含みうる:ユニークな「分子ビーコン」配列;捕捉配列;検出プローブ相
補配列;等温増幅サイクリング反応用の代替RNAプロモーター配列(下記参照) 。本発明にとりわけ役立つ一つのユニーク配列は、Streptomyces brasiliensis 由来の16SリボソームRNAの塩基791〜820(Stackebrandtら,1991 Ap
pl.Environ.Microbiol.57,1468−1477)によって与えられ、その配列
は既知のヒトDNAまた既知のヒト病原体のDNAのいずれとも整合しない。
【0023】 リボヌクレオチド三リン酸類(RNAポリメラーゼによるRNAの合成用)とdNTP類
(DNAポリメラーゼによるDNAの合成用)の両方を含む混合物の使用が本発明に伴
う態様(例えばプライマー伸長に続いて等温増幅を行なう場合)では、過剰な濃
度のdNTP類はRNAポリメラーゼによって合成されるRNAの量を減少させることが本
発明者らによって見出されたので、混合物中のdNTP類の濃度は50μMを超えな い(好ましくは10μmを超えない)ことが好ましいだろう。
【0024】 ある特定の態様として、本発明は、関心のある配列の存在と、密接に関係する
その変異種であって関心のある配列との相違点がわずかに1塩基(例えば点変異
)であってもよいものの存在とを識別する方法を提供する。適切なプローブ配列
を選択することにより、本発明方法の性能を、試料中に存在する配列が関心のあ
る配列であるかそれともその変異種であるかに依存して、極めて異なる結果をも
たらすようにすることができる。具体的に述べると、第1のプローブと標的の間
および/または第2のプローブと標的の間の不対塩基の存在は、活性なプロモー ターから合成される核酸の量に驚くべき影響をもつことが見出された。
【0025】 一般に、関心のある配列と対を形成しない少数(例えば1〜3個)の塩基を導
入するような第1のプローブの設計が、そのプロモーターから合成される核酸の
量を減少させる傾向を持つことを見出した。逆に、全く予想外なことに、本発明
者らは、関心のある配列と対を形成しない少数(例えば1〜3個)の塩基の、第
2のプローブ中での存在は、そのプロモーターから合成される核酸の量を減少ま
たは増加させうることを見出した(不対塩基はプローブの「アーム」部分の近く
にあるので、いくつかの態様ではその不対塩基を標的非相補アームの続きと見る
ことができる)。第1のプローブと対を形成しない(核酸合成の減少を引き起こ
す傾向がある)か、第2のプローブと対を形成しない(逆の効果をもつ傾向があ
る)塩基が標的配列中にありうる場合にも、等価な状況が見られる。いくつかの
態様では、標的と、一方または両方のプローブとの両方が、不対塩基を含有しう
る。
【0026】 特定の理論に縛られることは望まないが、本発明者らの仮説の一つは、第2の
プローブ(通常これは不安定化部分も含む)と標的の間の不対塩基の存在は、あ
る状況では生成する複合体の柔軟性を増し、それによってかさ高いポリメラーゼ
分子のプロモーターへの接近が容易になり、結果としてシグナルを増加させうる
というものである。他の状況では、不対塩基の存在が第1および/または第2の プローブと標的の間の相互作用を不安定化することで、シグナルの量を減少させ
うる。
【0027】 したがって本発明者らは、最適な効果を得るには、第2のプローブと関心のあ
る配列の間にミスマッチが含まれる状態は、好ましくは不安定化部分に隣接また
は実質的に隣接する(すなわち、好ましくは不安定化部分の5塩基以内にある)
べきだと考える。
【0028】 第2のプローブは不安定化部分を含むが第1のプローブはそれを含まない特定
の態様(とりわけその不安定化部分が後述するようにHex二量体を含む場合)で は、第2のプローブ中に2つの隣接する不対塩基が存在すると、そのプロモータ
ーから生成される核酸の量が増加するが、3つの不対塩基が存在すると、そのプ
ロモーターから合成される核酸の量が、さらに一層増加することを、本発明者ら
は見出した。
【0029】 これらの態様では、不対塩基が第2のプローブ中にあり、それに対応する不対
塩基が関心のある配列中にある(すなわち塩基ミスマッチがある)場合がある。
また塩基は、それらが関心のある配列のうちの(ループとして存在する)無関係
な塩基からなる部分と相対しているために、対になっていない場合もある。逆に
、不対塩基が関心のある配列中に存在して、第2のプローブが無関係な塩基のル
ープを含む場合もある。第2のプローブおよび/または標的配列中の不対塩基の 数を左右する(増加または減少させる)関心のある配列からの変異は、理論的に
はいずれも検出できるだろう。ただし上述のように、変異型配列と関心のある配
列との相違が一塩基によるものである場合は、不対塩基の数の1から2への(逆
も同じ)または2から3への(逆も同じ)変化が、最も大きい区別を与えるよう
である。変異型塩基の数がさらに多い場合は、より容易に検出されるだろう。
【0030】 第3の側面として本発明は、第1の側面に従う一対のプローブと適当な包装手
段とを含んでなる、関心のある核酸標的配列の存在を検出するためのキットを提
供する。本キットは通例、本発明の第2の側面の方法を実施するために使用され
、その方法を実施するための説明書を含むと便利である。本キットは次の1つま
たはそれ以上を含むと好都合である:DNAおよび/またはRNAポリメラーゼ、標識 用試薬類、ヌクレオチド三リン酸類(標識されたもの、またはそうでないもの)
、検出試薬類(例えば酵素、分子ビーコン)および緩衝液類。
【0031】 不安定化部分は、一般に、核酸の相補鎖がハイブリッド形成した状態になる時
に通常起こるような普通の様式では塩基対形成と水素結合を起こすことができな
い化学物質である。本発明では、その不安定化部分が、2つのプローブの会合に
よって形成されうる二本鎖の融解温度(Tm)を効果的に低下させて、第3の核酸
分子(標的)の存在下にそれらの分子が熱力学的にはるかに安定な三元接合部を
形成できるようにする。それゆえ、不安定化部分の存在は、比較的不安定なプロ
ーブ二本鎖よりも三元接合部の方を、熱力学的に有利にする。次に、会合したプ
ローブの増幅は、基本的にWO93/06240(Cytocell社)に記述されてい るように達成できる。あらゆる種類の分子が不安定化部分としての使用に好適で
ありうるが、以下に説明するように一部の化合物はとりわけ好ましい。本明細書
を利用すれば、当業者は他の化合物を試験して、関心のある標的核酸の不在下で
のプローブのハイブリッド形成が防止されるように、適度な不安定化を与えるも
のを、容易に選択できるだろう。従来の自動固相核酸合成機を使った合成オリゴ
ヌクレオチドへの組み込みを容易にする形で(例えばホスホロアミダイトとして
)市販されているものが、便宜上とりわけ好ましい。
【0032】 オリゴヌクレオチドに非ヌクレオチドセグメントを導入するには、リンカーま
たはスペーサー分子が使用されてきた。これらの分子は、適当な結合が可能でな
い場合に折り目とヘアピンを形成させてオリゴヌクレオチドの断片を橋渡しする
ために、また単に標識をオリゴヌクレオチドからさらに遠くに離すためだけに使
用されてきた。種々のそのようなスペーサー分子が入手可能であり、それらの多
くは本発明での不安定化部分としての使用に好適かもしれない。当業者は、この
開示を利用して、そのような適性を容易に確認できるだろう。
【0033】 好ましい態様として、第1のプローブは、関心のある配列に相補的な部分(「
配列特異領域」または「脚(foot)」)が一般に10塩基以上であり、関心のあ る配列に非相補的な部分(「アーム領域」)が一般に5塩基以上であるようなも
のである。一般に、第1のプローブの場合は、標的特異領域がアーム領域より長
いだろう。
【0034】 第2のプローブは、やはり≧10塩基が好都合な標的特異的な脚領域と、≧2
0塩基が好都合なアーム領域とを持つ。一般に、第2のプローブのアーム領域は
、第2のプローブのアーム領域が「突出部」を形成して、それが、例えばWO9
3/06240に記述するように、リボ−またはデオキシリボ−ヌクレオチド三 リン酸の存在下に、酵素による第1プローブの伸長のための鋳型として作用でき
るように、第1のプローブの相補的アーム領域より長いだろう。したがって好ま
しい態様として、第1のプローブのアーム領域の3'末端は望ましくは3'OHを持
ち、そこから第2のプローブのアーム領域を鋳型とする伸長を企てることができ
る。この伸長を実施するために使用されるポリメラーゼは、熱的反応を望むか等
温反応を望むかに依存するだろう。好ましくは、第2のプローブの3'末端は、 それがDNAまたはRNAからなる場合は、鎖伸長を防止するためにブロックすべきで
ある。これがどのようにして達成できるかは、例えば3'−ホスフェート、3'−
プロピルまたは3'−ジデオキシヌクレオチドの使用など、当業者には明白だろ う。不安定化部分は通例、標的特異領域とアーム領域の間に置かれ、第1のプロ
ーブおよび/または第2のプローブ中に存在しうる。望ましくは、不安定化部分 は第2のプローブ中に存在する。一定の応用例では、不安定化配列が(上記に加
えて、またはその代わりに)第1のプローブのアーム中に存在することが望まし
いこともある。いくつかの態様では、一方のプローブにある不安定化部分が標的
分子の一部に部分的に相対して置かれてもよいが、通常、これは避けるべきある
【0035】 不安定化部分の効果には、(a)標的の不在下での伸長プライマーと鋳型プラ イマーの間のハイブリッド形成を不安定化することによるバックグラウンドの減
少;(b)改善されたバックグラウンドの抑制による標的依存性の増加;および (c)三元接合部での立体的圧迫の解除と、それによるポリメラーゼの接近の補 助がある。塩基対形成はできないが、それでも柔軟な折り目および/またはヘア ピン構造を形成できる不安定化部分はとりわけ好適である。そのような好ましい
不安定化部分の一つは、単独で、または最高n回(nは≧1の任意の数字をあらわ
しうるが、最大値は5であることが好都合である)まで直列に存在しうるヘキサ
エチレングリコール(ここでは「Hex」と略記する)(図2参照)からなる。特 に好ましい態様では、第2のプローブのアーム領域が直列に並んだ2つのHex分 子を含んでなり、第1のプローブのアーム領域中でその不安定化部分と相対する
塩基の数は6ないし8(最も好ましくは6)塩基が望ましく、その後ろに好まし
くは5〜15塩基の相補領域が続く。これに代わるもう一つの好ましい不安定化
部分は、複数のアルキレン(とりわけメチレン)反復からなる。ペンタ−または
ヘキサ−メチレンスペーサーがとりわけ好ましい。
【0036】 これらに代えて他のそれほどには好ましくない不安定化部分も使用できる。そ
れらにはイノシン、VirazoleTM(N[1]−[1−β−D−リボフラノシル]−3−カ
ルボキサミド−1,2,4−トリアゾール)、NebularinTM(N[9]−[1−β−D−
リボフラノシル]−プリン)、ニトロピロール、リボース、プロピルまたは上記 の組み合わせ、例えばプロピル−Hex−プロピル、プロピル−Hex−Hex−プロピ ルなどがあるが、これらに限るわけではない。プロピルは例えばエチル、ブチル
、ペンチル、ヘプチル、オクチルなどで置き換えてもよい。相互のプローブのア
ーム領域内でその不安定化部分と相対する塩基の数はx(ここにxは≧1)であ ることが望ましい。塩基の正確な数は、もちろん、不安定化部分のサイズとnの 値に依存するだろう。
【0037】 次の記述は指針として使用できる:不安定化部分中の各Hex分子については、 それと相対するオリゴヌクレオチドは好ましくは3〜4(好ましくは3)塩基か
らなるべきである;不安定化部分に存在する上述の他の分子または基のそれぞれ
については、それと相対するオリゴヌクレオチドは、次の例外を除いて、好まし
くは一塩基からなるべきである:ブチル−2塩基、ペンチル−2塩基、ヘプチル
−3塩基およびオクチル−4塩基。
【0038】 不安定化部分として使用される上述の化学物質はすべて(例えば米国Glen Res
earch社から)市販されている。
【0039】 本発明のさらにもう一つの態様として、二本鎖DNA(ゲノムDNAなど)を含む混
合物中の関心のある配列を検出したい場合は、そのハイブリダイゼーション混合
物に、さらなるオリゴヌクレオチド(「ブロッキングオリゴヌクレオチド」)を
含めることが有利だろう。これらのブロッキングオリゴヌクレオチドは、第1の
プローブに相補的な部分と第2のプローブに相補的な部分のそれぞれの側で、関
心のある配列にハイブリッド形成する。ブロッキングオリゴヌクレオチドはDNA 、PNA、LNA(またはそれらの組み合わせ)からなることが好ましく、それぞれ少
なくとも10(より好ましくは少なくとも20)ヌクレオチドからなることが有
利である。ブロッキングオリゴヌクレオチドの目的は、(使用するハイブリッド
形成条件下に)標的鎖のその相補鎖との再アニールを抑制することである。ブロ
ッキングオリゴヌクレオチドは第1および第2のプローブに実質的に隣接して標
的鎖にアニールしてもよいし、そこから少し(例えば5〜50塩基)離れたとこ
ろにアニールしてもよい。
【0040】 ブロッキングオリゴヌクレオチドは、第1および/または第2のプローブが大 きな標的相補「脚(feet)」領域を含有する場合には、ほとんど利点がないかも
しれない。
【0041】 上述のように、本発明による三元接合部の形成は、通例、核酸(通常はRNA)の
新規合成をもたらすだろう。新たに合成された核酸は、好ましくは増幅工程に続
いて、いくつかの技術のいずれでも直接または間接的に検出できる。好適な検出
および増幅工程をさらに詳しく以下に説明する。 検出方法 本発明の方法に従って三元接合部から生成された核酸は、好ましくは増幅(最
も好ましくは等温増幅段階を使った増幅)に続いて、いくつかの方法で検出でき
るだろう。例えば、新たに合成されたRNAは、合成中に標識塩基を組み込んで、 または組み込まないで、従来の方法で(例えばゲル電気泳動によって)検出でき
るだろう。
【0042】 もう一つの選択肢として、例えば新たに合成されたRNAを固体表面(例えばビ ーズ上や、マイクロタイタープレート中)に捕捉し、捕捉された分子を標識核酸
プローブ(例えば放射標識したもの、またより好ましくは、酵素、発色団、蛍光
体などで標識したもの)とのハイブリッド形成で検出することができるだろう。
【0043】 一つの好ましい検出法では、分子ビーコンや、蛍光共鳴エネルギー移動(「FR
ET」)、遅延蛍光エネルギー移動(「DEFRET」)または均一時間分解蛍光(「HT
RF」)の技術を使用する。分子ビーコンは、その分子のコンフォメーションに依
存して蛍光シグナルを生成したり生成しなかったりする分子である。通例、その
分子の一部分が蛍光体を含み、その分子のもう一つの部分がその蛍光体から生じ
る蛍光を消光するための「消光体」を含む。したがって、その分子のコンフォメ
ーションが、蛍光体と消光体とが極めて接近するようなものである場合は、その
分子ビーコンは蛍光を発しないが、蛍光体と消光体が比較的遠く分離されている
場合は、その分子は蛍光を発する。分子ビーコンは適当な蛍光体と消光体で標識
された核酸分子からなることが好都合である。
【0044】 分子ビーコンのコンフォメーションを変化させる方法の一つは、核酸へのハイ
ブリッド形成によるものであり、例えば分子ビーコンの一部のルーピングアウト
を誘発することによる。もう一つの選択肢として、分子ビーコンが最初はヘアピ
ン型構造(自己相補的塩基対形成によって安定化されたもの)をとり、その構造
をハイブリッド形成によって、または酵素もしくはリボザイムによる切断によっ
て変化させてもよい。
【0045】 FRET(蛍光共鳴エネルギー移動)は蛍光供与体分子が無放射双極子−双極子相
互作用によって受容体分子にエネルギーを移動するときに起こる。供与体と受容
体間の距離R−6に依存するエネルギー移動が起こると、供与体の寿命と量子収 率は低下し、受容体蛍光は増加または増感する。
【0046】 本発明者らは、核酸ハイブリッド形成アッセイでの供与体および受容体として
、FAM(6−カルボキシフルオレセイン)とTAMRA(N,N,N',N'−テトラメチル− 6−カルボキシローダミン)を使用した。このアッセイでは2つの色素標識DNA オリゴマー(15マー)を使用した。FAMを一方のプローブの5'に連結し、TAMR
Aを他方の3'に連結した。標的核酸にハイブリッド形成すると、それらのプロー
ブは互いに隣接して配置され、FRETが起こりうる。本発明者らの実験により、最
大のシグナルを得るにはプローブの間に5塩基の間隔をおく必要があることが実
証された。DEFRETとHTRF(後述)に最適な間隔はこれとは異なりうる(これより
短いことが多い)。
【0047】 もう一つの方法(DEFRET、遅延蛍光エネルギー移動)は、励起状態に励起され
た時に効率のよい長寿命放射(λ(励起)=337nm、λ(放射)=620nm)を示
すことができる一定の金属イオン(ランタニド、例えばユウロピウム)のユニー
クな特性を利用している。そのような長寿命放射の利点は、放射の測定を初期中
断後に始めることにより、全てのバックグラウンド蛍光と光散乱を散逸させる時
間分解(TR)技術を使用できる点である。CY5(λ(励起)=620nm、λ(放射
)=665nm)はDEFRETパートナーとして使用できる。
【0048】 HTRF(WO92/01224およびUS5,534,622)は、供与体(ユウ ロピウム)を保護ケージ(クリプテート)に包接し、オリゴマーの5'末端に取 り付けた場合に起こる。この系のために開発された受容体分子はXL665と呼ば
れるタンパク質蛍光体である。この分子を第2のプローブの3'末端に連結する 。この系はPackardによって開発されたものである。
【0049】 もう一つの態様では、新たに合成されたRNAが、増幅前または増幅後に、特定 の核酸基質配列の切断(例えば蛍光体/消光体標識オリゴヌクレオチドの切断) によって検出できるリボザイムの形成をもたらす。 増幅技術 本発明の好ましい態様では、標的依存的転写反応に由来するRNAが検出に先立 って増幅され、その増幅段階には通例DNAオリゴヌクレオチドの導入が必要であ る。この増幅段階は等温的に(すなわちPCRを実施する際に必要な類の熱サイク リングを必要としないで)達成することが有利である。導入されるDNAオリゴヌ クレオチドは、新たに合成されたRNAの3'領域に相補的であり、RNAポリメラー ゼプロモーターの配列とユニークな転写可能配列(鋳型部分)も含有する。新た
に合成されたRNAをそのDNAオリゴヌクレオチドとハイブリッド形成させると、添
加したDNAポリメラーゼによって媒介されるそのRNAの3'末端からのプライマー 伸長反応が、機能的な二本鎖RNAポリメラーゼプロモーターを生成させる。適切 なRNAポリメラーゼの存在下で、多数コピーの第2のRNA種がそのDNAオリゴヌク レオチドのユニーク領域から合成される。次にこのRNAは、さらなるプライマー 伸長とRNA合成にとってのプライマーとして作用できる。さらなるRNAの合成には
、第2のRNA種の3'領域に相補的なもう一つのDNAオリゴヌクレオチドの存在が 必要である。このDNAオリゴヌクレオチドは、RNAポリメラーゼプロモーター要素
の配列と、転写された時に標的依存的な転写反応で生じるものと同じRNAを生成 させる配列も含有する。このようにして合成されたRNAの3'末端は第1のDNAオ リゴヌクレオチドに相補的であり、それゆえにサイクル型の増幅系が生成する。
【0050】 上述の態様の一変法では、導入されたDNAオリゴヌクレオチドが新規合成され たRNAにハイブリッド形成し、それぞれの配列は、新たなRNAポリメラーゼプロモ
ーターがDNAポリメラーゼによる伸長段階を必要としないで直接形成されるよう になっている。次に、サイクリング反応は基本的に上述と同様に実施できて、一
つの反応で生じた転写物がDNAオリゴヌクレオチドとハイブリッド形成して第2 のRNAプロモーターを形成し、それが元の転写物と同じ配列を持つ転写物を生成 させる。
【0051】 多くのRNAポリメラーゼは(比較的低い頻度で)一本鎖DNA配列のRNA転写物を 生成させる傾向をもち、そのために例えば、適切な相補鎖が存在しなくても一本
鎖DNAオリゴヌクレオチドの転写がいくらか起こりうるので、上述の増幅法では 、多少のバックグラウンド「ノイズ」が生成するかもしれない。この低レベルの
バックグラウンド転写は、転写の終結を引き起こす傾向がある配列をその3'末 端近くに含むようにDNAオリゴヌクレオチドを設計することによって、低下させ ることが可能である。T7ポリメラーゼによる転写をとりわけ有効に終結させる そのような配列の一例は、Heら(1998 J.Biol.Chem.273,18,802) によって開示されているように、AACAGAT(鋳型鎖)である。同じまたは類似の 終結配列をDNA鋳型の5'末端に配置して、連続移動性を向上させることもできる
だろう。
【0052】 以下に、実施例を挙げ、添付の図面を参照して、本発明をさらに詳しく説明す
る。
【0053】 図1では、第1のプローブ(4)と第2のプローブ(6)への標的配列(2)
のハイブリッド形成によって、三元接合部が形成される。第1のプローブ(4)
は、標的配列(2)に相補的な「標的特異領域」(8)と、「アーム領域」を構
成する標的配列に非相補的な部分(10)とを含む。第2のプローブ(6)も、
標的の中の第1のプローブ(4)にハイブリッド形成する部分とは異なるがそれ
に実質的に隣接する標的(2)の一部に相補的な標的特異配列(12)を含む。
第2のプローブはアーム領域(14)を含む。アーム領域(14)は、標的特異
領域(12)とアーム領域(14)の残りの部分の間に位置する不安定化部分(
参照番号(16)で示す)を含む。アーム領域(14)は、第1のプローブのア
ーム領域(10)に相補的な領域(18)(5〜15塩基)も含む。領域(18
)に隣接して5'突出領域(20)があり、これはリボ−またはデオキシリボ− ヌクレオチド三リン酸と適当なポリメラーゼの存在下に、第1のプローブのアー
ム領域(10)の3'末端の伸長にとっての鋳型として働きうる。「突出」また は「鋳型」領域(20)は任意の適当な配列からなりうる。
【0054】 例えば、増幅がPCRまたは熱サイクリングによって達成される場合、事実上ど の配列でも好適でありうる。しかし、増幅が(一般に好ましいように)等温サイ
クリングで達成される場合は、鋳型領域が1つ以上のRNAポリメラーゼプロモー ターの鋳型鎖を含み、さらに典型的にはその効率を最適化するためにそのプロモ
ーターに隣接した+12領域を含み、また転写された時にその転写物のさらなる
増幅、捕捉および/または検出を容易にする配列を含むことが好都合である。 実施例 実施例1 この実施例では、B型肝炎ゲノムのある領域に特異的なプローブの相互作用の 結果として起こる新規核酸の合成を実証する。標的(プローブ3)への第1およ
び第2のオリゴヌクレオチドプローブのハイブリッド形成は、三元接合部の形成
をもたらす。第1のプローブは2つの領域、すなわち標的特異領域とアーム領域
からなる。第2のプローブも2つの領域、すなわち標的のうちの第1のプローブ
の標的特異領域とは異なる部分に相補的な標的特異領域と、第1のプローブのア
ーム領域の一部に相補的なアーム領域からなる。第2のプローブのアーム領域は
、直列に組み込まれた2つのヘキサエチレングリコール(Hex)分子も含有する 。第1プローブのアーム領域にはそれら2つのHex分子に相対する6つの塩基が あり、それらはHexに相対して非相補ループを形成する。第1および第2のプロ ーブのうち、互いに相補的であるが標的には相補的でない部分は、DNAポリメラ ーゼによって認識される9塩基対の領域を形成し、それがアッセイ条件でのプロ
ーブ伸長を引き起こして、新たに合成された核酸を生成させる。そのアッセイ混
合物は、核酸合成を増幅し増進するために、さらなるプローブ(プローブ4)を
含有する。 オリゴヌクレオチドの調製 オリゴヌクレオチドプローブは全て、Applied Biosystems社製380A合成機 を製造者の指示に従って使用することにより、ホスホロアミダイト法によって合
成した。Hexの組み込みは、成長中の鎖の18−ジメトキシトリチルヘキサエチ レングリコール,1−[(2−シアノエチル)−(N,N−ジイソプロピル)]ホスホロ アミダイトとの反応によって達成した。オリゴヌクレオチドプローブのビオチン
化は、ビオチンホスホロアミダイトの組み込みによって達成した。アルカリホス
ファターゼで官能化されたオリゴヌクレオチドは、製造者の特許方法(Oswel社 )を使って調製した。オリゴヌクレオチドは全て標準的技術を使ってHPLC精製し
た。 ハイブリッド形成され伸長されたオリゴヌクレオチドの増幅 ハイブリッド形成は、2.5mM MgCl2、0.2mMの各dNTP(2'−デオキシアデ
ノシン5'−三リン酸(dATP)、2'−デオキシチミジン5'−三リン酸(dTTP) 、2'−デオキシグアノシン5'−三リン酸(dGTP)および2'−デオキシシチジ ン5'−三リン酸(dCTP))を含む16mM (NH4)2SO4、67mM Tris−HCl pH
8.8および0.01% Tween−20中に20.0pmolの第1プローブ、0.2pmol の第2プローブ、7.5pmolのプローブ3(B型肝炎標的)および10.0pmolの プローブ4(増幅プローブ)を含有する50μlのアッセイ混合物中で達成した 。伸長と増幅は4単位のExo(−)PolythermaseTM(Bioline社)DNAポリメラー ゼで行なった。ストレプトアビジン被覆プレートでの捕捉が可能なように、第1
のプローブまたはプローブ4をその5’末端でビオチン化した。そのアッセイ混
合物を95℃に2分間加熱した後、95℃で20秒間、次いで45℃で15秒間
の熱サイクリングを、測定可能なシグナルを生成させるのに必要なサイクル数だ
け行なった。バックグランド値を標的プローブの不在下でのサイクリングについ
て決定した。 増幅された伸長されたプローブの捕捉と検出 アッセイ混合物の一部(1〜50μl)を、130μlの50mM Tris−HCl pH
8.0、138mM NaCl、2.7mM KCl+0.1% BSAを含む96穴ストレプトアビ ジン被覆マイクロタイタープレート(Labsystems社)のウェルに移した。そのプ
レートを室温で最低30分間振とうし、138mM NaCl、2.7mM KClを含む50
mM Tris−HCl pH 8.0+0.1% Tween−20(TBS/Tween−20)で1回洗浄し
た。次に、180μlの150mM NaOH/0.05% Tween−20をウェルに添加し 、振とうしながら室温で5分間インキュベートした。そのウェルをTBS/Tween− 20で4回洗浄した。50mM Tris−HCl pH 8.0、1M NaCl、20mM EDTA、0
.1% Tween−20および0.1% BSAを含有するハイブリダイゼーション緩衝液中
、アルカリホスファターゼ標識オリゴヌクレオチド(プローブ5)を、第1のプ
ローブまたはプローブ4より1.2倍高い濃度で加えた。そのプレートを振とう しながら室温で1時間インキュベートし、TBS/Tween−20で4回洗浄した後、 アルカリホスファターゼ基質緩衝液(Boehringer Mannheim社)で1回洗浄した 。最後に、4−ニトロフェニルホスフェート(5mg/ml)を含有するアルカリホ スファターゼ基質緩衝液を各ウェルに加え、Labsystems社製EIAプレートリーダ ー中、37℃で30分間インキュベートし、表示値を405nmで読み取った。
【0055】 その結果(簡略のためデータは省いた)は、標的の不在下では極めてわずかな
バックグランドシグナルが得られるが、標的配列が存在すると極めて強いシグナ
ルが得られることを示した。 代替検出系 もう一つの選択肢として、ユウロピウム標識プローブ5(EG&G Wallac社,英国
ミルトンキーンズ)を、励起フィルター(340nm)および放射フィルター(6
15nm)とWallac Victor 1420マルチラベルカウンターを用いる時間分解蛍
光検出に使用できるだろう。 オリゴヌクレオチドの一覧(HはHexを表す) 第1のプローブ 5'GCTCAGTTTACTAGTGCCATTTGTTCGCCCACGCGGCGGAG3'(5'−ビオチン化される場
合がある)(配列番号11) 第2のプローブ 5'GGATATCACCCGATGTGCGGCGCTCCGCCGCHHAGTGGTTCGTAGGGCTTTCCCCCACTGTTT−リン
酸3'(配列番号12) プローブ3(B型肝炎ゲノムの標的領域) 5'AACTGAAAGCCAAACAGTGGGGGAAAGCCCTACGAACCACTGAACAAATGGCACTAGTAAACTGAGCCA
GG3'(配列番号13) プローブ4 5'GGATATCACCCGATGTG3'(5'−ビオチン化される場合がある)(配列番号14
) プローブ5 5'TACTAGTGCCATTTG3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識され たもの)(配列番号15) 実施例2 今度はヒト4番および18番染色体アルフォイド反復単位を標的として使用し
、プローブ配列をそれに応じて変更して、基本的に実施例1の方法を繰返した。
増幅段階は、95℃で20秒間の後55℃で5秒間という条件を用いて熱サイク
リングを行なった点で、わずかに異なった。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ 5'AAACAGAAGCATTCTCAGAAACTTCTCAGTGATGGCCCACGCGGCGGAG(5'−ビオチン化さ れる場合がある)(配列番号16) 第2のプローブ 5'GGATATCACCCGATGTGCGGCGCTCCGCCGCHHTTTGCATTCAGCTCATGGAGTTGAACACTTCC−リ
ン酸3'(配列番号17) プローブ3(ヒト4番および18番染色体アルフォイド反復単位の領域) 5'CTATGAAAGGAAGTGTTCAACTCCATGAGCTGAATGCAAACATCACTGAGAAGTTTCTGAGAATGCTTC
TGTTTGATTTT3'(配列番号18) プローブ4 5'GGATATCACCCGATGTG3'(5'−ビオチン化される場合がある)(配列番号14
) プローブ5 5'AAACTTCTCAGTGAT3'(アルカリホスファターゼ標識されたもの)(配列番号 19) 得られた結果を図3に示す。この図は、必要な試薬が全て存在している測定用
試料の(405nmでの)吸光度(左側)を、標的配列を欠く対照試料(中央)ま
たはブランク試料(右側)と比較して示した棒グラフである。 実施例3 今度はヒト嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)配列を標的にし、
プローブ配列をそれに応じて変更して、基本的に実施例1の方法を繰返した。ハ
イブリッド形成条件は、50μlのハイブリダイゼーション混合物が2.5pmolの
第1プローブ、1.0pmolの第2プローブ、7.5pmolのプローブ3(標的)およ
び20pmolのプローブ4を含有する点で、わずかに変更された。増幅は95℃で
20秒間と60℃で5秒間の熱サイクリング条件を用いて行なった。 他の検出系 ユウロピウム標識プローブ5(EG&G Wallac社)を、励起フィルター(340n
m)および放射フィルター(615nm)とWallac Victor 1420マルチラベル カウンターを用いる時間分解蛍光検出に使用できるだろう。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ 5'TGGCACCATTAAAGAAAATATCATCTTTGCCCACCCGGCGGAG3'(5'−ビオチン化される
場合がある)(配列番号20) 第2のプローブ 5'GGATATCACCCGATGTGCGGCGCTCCGCCGGHHGGTGTTTCCTATGATGAATATAGATACAGAAGCG−
リン酸3'(配列番号21) プローブ3(ヒトCFTR遺伝子の領域) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4 5'GGATATCACCCGATGTG3'(5'−ビオチン化される場合がある)(配列番号14
) プローブ5 5'TTAAAGAAAATATCA3'(アルカリフォスファターゼまたはユウロピウム標識さ れたもの)(配列番号23) 得られた結果を図4に示す。この図は、必要な試薬を全て含有する測定用試料
の405nmでの吸光度(左側)を、標的を欠く対照試料(中央)またはブランク
試料(右側)と比較して示した棒グラフである。 実施例4 基本的に実施例3の方法を繰返したが、この実施例では第2のプローブが、不
安定化部分として配列中に組み込まれた2つのプロピル基(Pr)、2つのヘキサ
エチレングリコール(Hex)分子および2つのさらなるプロピル基(Pr)を含有 した。 オリゴヌクレオチドの調製 プロピルの組み込みはジメトキシトリチル化プロピルホスホロアミダイトを使
って行なった。その他の場合は、先の実施例に記述したようにプローブを合成し
、精製した。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ 5'GATTATGCCTGGCACCATTAAAGAAAATATCATCTTTGCCCACCCGGCGGAG3'(5'−ビオチ ン化される場合がある)(配列番号24) 第2のプローブ(H=Hex、P=プロピル) 5'GGATATCACCCGATGTGCGGCGCTCCGCCGGPPHHPPGGTGTTTCCTATGATGAATATAGATACAGAAG
CG−リン酸3'(配列番号25) プローブ3(ヒトCFTR遺伝子の領域) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4 5'GGATATCACCCGATGTG3'(5'−ビオチン化される場合がある)(配列番号14
) プローブ5 5'TTAAAGAAAATATCA3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識され たもの)(配列番号23) ハイブリッド形成され伸長されたオリゴヌクレオチドの増幅 ハイブリッド形成は実施例3に記述したような条件を用いて行なった。伸長と
増幅は先に記述したように、ただし95℃で20秒間の後60℃で5秒間という
熱サイクリングで、行なった。
【0056】 増幅された伸長されたプローブの捕捉と検出は先の実施例に記述したように行
なった。
【0057】 得られた結果を図5に示す。この図は、必要な試薬が全て存在している測定用
試料の(405nmでの)吸光度(左側)を、標的配列を欠く対照試料(中央)ま
たはブランク試料(右側)と比較して示した棒グラフである。濃度既知の試料を
用いた結果から得られる標準曲線から、RNAの定量を達成できる。 実施例5 この実施例では、ヒト嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子(CFTR)遺伝子
用のプローブの相互作用の結果として起こる新規核酸の合成を実証する。
【0058】 この実施例では、標的への第1および第2のオリゴヌクレオチドプローブのハ
イブリッド形成が、三元接合部の形成をもたらす。第1のプローブのアーム領域
は、不安定化部分として直列に組み込まれた2つのヘキサエチレングリコール(
Hex)分子を含有する。第2のプローブのアーム領域にはその2つのHex分子と相
対する6個の塩基があり、それらはHexに相対して非相補ループを形成する。第 1と第2のプローブのうち、互いに相補的であるが標的には相補的でない部分は
、DNAポリメラーゼによって認識される10塩基対の領域を形成し、それがアッ セイ条件でのプローブ伸長を引き起こす。 オリゴヌクレオチドの調製 オリゴヌクレオチドプローブはすべて先の実施例に記述したように合成し、精
製した。 ハイブリッド形成させ伸長させたオリゴヌクレオチドの増幅 ハイブリッド形成は先の実施例に記述したように、ただし5.0pmolの第1プ ローブ、0.05pmolの第2プローブおよび7.5pmolのプローブ3(標的)を使
用して達成した。伸長は4単位のExo(−)PolythermaseTM(Bioline社)DNAポ リメラーゼで行なった。ストレプトアビジン被覆プレートでの捕捉が可能なよう
に、第1プローブをその5'末端でビオチン化した。そのアッセイ混合物を95 ℃に2分間加熱した後、95℃で20秒間、次いで60℃で5秒間の熱サイクリ
ングを、測定可能なシグナルを生成させるのに必要なサイクル数だけ行なった。
バックグランド値を標的プローブの不在下でのサイクリングについて決定した。 伸長されたプローブの捕捉と検出 アッセイ混合物のうち20μlを、130μlの50mM Tris−HCl pH 8.0、 138mM NaCl、2.7mM KCl+0.1% BSAを含んでいる96穴ストレプトアビジ
ン被覆マイクロタイタープレート(Labsystems社)のウェルに移した。そのプレ
ートを室温で最低30分間振とうした。次にそれらのウェルを、138mM NaCl 、2.7mM KClを含む50mM Tris−HCl pH 8.0+0.1% Tween−20(TBS/Tw
een−20)で4回洗浄した。抗Digフルオレセイン標識抗体(Sigma−Aldrich社
)を1×STM(20×SSC、0.25% Tween−20、20%脱脂粉乳、0.1%アジ
化ナトリウム)に1:10,000希釈し、150μlの抗体コンジュゲートを各
ウェルに添加してから、37℃で15分間インキュベートした。それらのウェル
をTBS/Tween−20で4回洗浄した。ヒツジ抗フルオレセインアルカリホスファ ターゼ(Boehringer Mannheim社)を1×STMに1:5,000希釈し、150μl
を各ウェルに添加してから、37℃で15分間インキュベートした。次に、それ
らのウェルをTBS/Tween−20で4回洗浄した後、アルカリホスファターゼ基質 緩衝液(Boehringer Mannheim社)で1回洗浄した。最後に、4−ニトロフェニ ルホスフェート(5mg/ml)を含有するアルカリホスファターゼ基質緩衝液を各 ウェルに添加し、37℃で30分間インキュベートした。次にそのプレートをLa
bsystems社製EIAプレートリーダー中、405nmで読み取った。
【0059】 得られた結果を図6に示す。この図は、必要な試薬が全て存在している測定用
試料の(405nmでの)吸光度(左側)を、標的配列を欠く対照試料(中央)ま
たはブランク試料(右側)と比較して示した棒グラフである。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ 5'GGCACCATTAAAGAAAATATCATCTHHCCACCCGGCG3'(5'−ビオチン化される場合が
ある)(配列番号26) 第2のプローブ 5'GGATATCACCCGGCGGTCGTTCGTGGTTTTGCGTGCGGCGCTCCGCCGGGTGGGCGGTGTTTCCTATGA
TGAATATAGATACAGAAGCG−リン酸3'(配列番号27) プローブ3(ヒトCFTR遺伝子の領域) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4 5'GGATATCACCCG3'(アルカリホスファターゼ標識されたもの)(配列番号28
) 実施例6 この実施例では、遺伝子用のPNA:DNAキメラプローブの相互作用の結果として
起こる新規リボ核酸の合成を実証する。
【0060】 標的(プローブ3)への第1および第2のプローブのハイブリッド形成は、三
元接合部の形成をもたらす。第1のプローブは2つの領域、すなわちPNAからな る標的特異領域とDNAアーム領域からなり、それらは適切なC5またはC6リンカ ー分子(この例では5または6個のメチレン反復)で隔てられている。このリン
カーは、このプローブのPNA部分とDNA部分の間の柔軟性を増大させるのに役立つ
。第2のプローブもC5またはC6リンカーで隔てられた2つの領域、すなわち標
的特異的なPNA領域と、第1のプローブのアーム領域に一部が相補的なアーム領 域からなる。第2のプローブのアーム領域はT7 RNAポリメラーゼプロモーター 配列と、生成物の捕捉および検出用の配列も含有する。第1および第2のプロー
ブのうち、互いに相補的であるが標的には相補的でない部分は、DNAポリメラー ゼによって認識される7塩基対の領域を形成し、それがアッセイ条件でのプロー
ブ伸長を引き起こす。伸長により、DNA依存性RNAポリメラーゼによって認識され
る二本鎖の機能的プロモーター配列が生成し、RNAの標的依存的合成が起こる。 オリゴヌクレオチドの調製 PNAは、カルボキシおよびアミノ官能化された基を標準的条件でカップリング することによって形成される。PNA:DNAキメラは、C5またはC6 リンカー(メ チレン残基の繰り返し単位からなる)を介して形成される。オリゴヌクレオチド
プローブのビオチン化は、ビオチンホスホロアミダイトの組み込みによって達成
される。その他の場合、プローブは先の実施例に記述したように合成し、精製し
た。 ハイブリッド形成させたオリゴヌクレオチドからのRNAの合成 ハイブリッド形成は、0.6pmolの第1プローブ、50fmolの第2プローブお よび0.5pmolのプローブ3(CFTR遺伝子の標的)をT7 RNAポリメラーゼ緩衝液
(最終濃度で40mM Tris−HCl、pH7.9、6mM MgCl2、2mMスペルミジン、1
0mM NaCl)と共に含むアッセイ混合物中で達成される。RNアーゼフリー蒸留水 で反応液量を20μlにする(後の酵素とNTP類の添加に備える)。対照反応は第
1および第2のプローブを含むが標的(プローブ3)を含まない。その混合物を
90℃に3分間加熱して核酸を変性させ、氷上で冷却し、37℃に平衡させた。
DNAポリメラーゼIのクレノウ断片(3'→5'exo(−)〜2.5単位)と1μlのd
NTP混合物(10mMの各dNTP:2'−デオキシアデノシン5'−三リン酸(dATP) 、2'−デオキシチミジン5'−三リン酸(dTTP)、2'−デオキシグアノシン5'
−三リン酸(dGTP)および2'−デオキシシチジン5'−三リン酸(dCTP))を加
え、その混合物を37℃で30分間インキュベートして、第1のプローブの伸長
によって機能的なT7 RNAポリメラーゼプロモーターを生成させる。T7 RNAポリ
メラーゼ(40単位)と2μlのNTP混合物(20mMの各NTP:アデノシン5'−三
リン酸(ATP)、グアノシン5'−三リン酸(GTP)、シチジン5'−三リン酸(CT
P)、ウリジン5'−三リン酸(UTP))を加え、その反応液を37℃でさらに1 80分間インキュベートした後、転写されたRNAの検出を行なった。 合成されたRNAの捕捉と検出 RNアーゼフリーDNアーゼ(アッセイ混合物10μlにつき1.6単位のDNアーゼ
を添加し、37℃で15分間インキュベート)を使って、DNA(第1および第2 のプローブの一部とプローブ3)をアッセイ混合物から除去する、処理したアッ
セイ試料の各5μlを1対ずつ、ストレプトアビジン被覆ウェル中の、0.9pmol
のプローブ4(特異的なビオチン化捕捉オリゴヌクレオチド)と12pmolのプロ
ーブ5(特異的なアルカリホスファターゼ官能化オリゴヌクレオチド)とを含有
する145μlのハイブリダイゼーション緩衝液(50mM Tris−HCl、pH8.0、
1M NaCl、20mM EDTAおよび0.1%BSA)に加えた。インキュベーション(30
0rpmで振とうしながら室温で60分間)により、そのRNAを、ビオチン化捕捉プ
ローブを介してウェルに固定化させ、検出プローブにアニールさせる。TBS/0. 1%Tween−20で4回洗浄した後、アルカリホスファターゼ基質緩衝液(Boehri
nger Mannheim社)で1回洗浄することにより、未結合の物質を除去する。最後 に、4−ニトロフェニルホスフェート(5mg/ml)を含有するアルカリホスファ ターゼ基質緩衝液を各ウェルに添加する。そのプレートを、Labsystems社製EIA プレートリーダー中、37℃でインキュベートし、2分置きに405nmでの表示
値を読み取る。
【0061】 上述のように、代替検出系では、励起フィルター(340nm)および放射フィ
ルター(615nm)とWallac Victor 1420マルチラベルカウンターを用いる
時間分解蛍光検出に、ユウロピウム標識プローブ5(EG&G Wallac社)を使用で きるだろう。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ PNAは小文字で示し、DNAは大文字で示す。選択されたリンカー
(C5またはC6)を〜で示す。 5'aaagaaaatatcatcttt〜CTGAAAT3' 第2のプローブ(PNAは小文字、DNAは大文字、〜=リンカー) 5'CCTTGTCTCCGTTCTGGATATCACCCGATGTGTCTCCCTATAGTGAGTCGTATTAATTTCAG〜 ggtg
tttcctatgatg3'(配列番号29) プローブ3(ヒトCFTR遺伝子の領域) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4(捕捉プローブ) 5'TGCCTCCTTGTCTCCGTTCT3'(5'−ビオチン化されたもの)(配列番号30) プローブ5(検出プローブ) 5'GGATATCACCCG3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識されたも
の)(配列番号28) 実施例7 この実施例では標的を再びCFTR遺伝子とした。第1および第2のプローブはそ
れぞれのアーム部分に一つのHex残基を含有した。これらのプローブのうち、互 いに相補的であるが標的には相補的でない部分は、DNAポリメラーゼによって認 識される10塩基対の領域を形成し、それがアッセイ条件でのプローブの伸長を
引き起こす。 オリゴヌクレオチドの調製 オリゴヌクレオチドプローブはすべて先の実施例に記述したように合成し、精
製した。 ハイブリッド形成させ伸長させたオリゴヌクレオチドの増幅 ハイブリッド形成は実施例5に記述したように行なったが、5.0pmolの第1 プローブ、0.05pmolの第2プローブおよび7.5pmolのプローブ3(標的)を
含有するハイブリダイゼーション混合物を使用した。伸長と増幅は実施例5に記
述したように行なった。伸長されたプローブの捕捉と検出も実質的に実施例5に
記述したように行なった。
【0062】 得られた結果を図7に示す。この図は、必要な試薬が全て存在している測定用
試料の(405nmでの)吸光度(左側)を、標的配列を欠く対照試料(中央)ま
たはブランク試料(右側)と比較して示した棒グラフである。これらの結果から
、ほとんど同じ量のシグナルが標的を含まない試料によって生成されることが明
らかであり、この例では、第1プローブと第2プローブの両方への不安定化部分
の包含が、一つのプローブへの不安定化部分の包含よりも好ましくないことが示
唆される。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ 5'GGCACCATTAAAGAAAATATCATCTHCCACCCGGCG3'(5'−ビオチン化される場合が ある)(配列番号31) 第2のプローブ 5'GGATATCACCCGATGTGCGGCGCTCCGCCGGGTGGHTGTTTCCTATGATGAATATAGATACAGAAGCG −リン酸3'(配列番号32) プローブ3(ヒトCFTR遺伝子の領域) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4 5'GGATATCACCCG3'(アルカリホスファターゼ標識されたもの)(配列番号28
) 実施例8 この実施例での標的配列はCFTR遺伝子とした。配置は、第2のプローブの標的
非相補アームが、不安定化部分として直列に組み込まれた2つのヘキサエチレン
グリコール(Hex)分子を含むようなものとした。第1プローブのアームには、 それらのHexに相対して非相補ループを形成する6つの塩基がある。また、プロ ーブ3(標的)にも、三元接合部の「角」を回って続いているHex二量体からも たらされる2つの非相補塩基がある。第1および第2のプローブのうち、互いに
相補的であるが標的には相補的でない部分は、DNAポリメラーゼによって認識さ れる9塩基対の領域を形成し、それがアッセイ条件でのプローブの伸長を引き起
こす。このアッセイには、核酸合成を増幅し増進させるために、さらにもう一つ
のプローブ(プローブ4)を使用してもよい。 オリゴヌクレオチドの調製 オリゴヌクレオチドプローブはすべて先の実施例に記述したように合成し、精
製した。 ハイブリッド形成させ伸長させたオリゴヌクレオチドの増幅 ハイブリッド形成、伸長および増幅は実施例3に記述した通りに行なった。増
幅された伸長されたプローブの捕捉と検出も実施例3に記述した通りに行なった
。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ 5'TTAAAGAAAATATCATCTTTGCCCACCCGGCGGAG3'(5'−ビオチン化される場合があ
る)(配列番号33) 第2のプローブ 5'GGATATCACCCGATGTGCGGCGCTCCGCCGGHHTGTTTCCTATGATGAATATAGATACAGAAGCG−リ
ン酸3'(配列番号34) プローブ3(ヒトCTFR遺伝子の領域) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4 5'GGATATCACCCGATGTG3'(5'−ビオチン化される場合がある)(配列番号14
) プローブ5 5'TTAAAGAAAATATCA3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識され たもの)(配列番号23) 得られた結果を図8に示す。この図は、必要な試薬がすべて存在している測定
用試料の(405nmでの)吸光度(左側)を、標的配列を欠く対照試料(中央)
またはブランク試料(右側)と比較して示した棒グラフである。 実施例9 この実施例でも標的はCFTR遺伝子の配列に相当するオリゴヌクレオチドとした
。この実施例を図9に模式図的に図解する。図9に関して、第2のプローブ(6
)のアーム(14)は、不安定化部分(16)を構成する直列に組み込まれた2
つのヘキサエチレングリコール(Hex)分子、T7 RNAポリメラーゼプロモーター
配列(22)(最適なプロモーター活性と連続移動性にとって欠かせない+12
塩基配列を伴っている;Milliganら,1987 Nucl.Acids Res.15,8783−
8798)、生成物の捕捉(26)および検出(24)用の配列を含有した。第
1のプローブ(4)のアーム領域(10)にはそれら2つのHex分子に相対する 6個の塩基があり、それらはHexに相対して非相補ループを形成する。第1およ び第2のプローブのうち、互いに相補的であるが標的には相補的でない部分は、
DNAポリメラーゼによって認識される5塩基対の領域を形成し、それがアッセイ 条件でのプローブの伸長を引き起こす。伸長により、DNA依存性RNAポリメラーゼ
によって認識される二本鎖の機能的プロモーター配列が生成し、それがRNAの合 成につながる。 オリゴヌクレオチドの調製 オリゴヌクオチドプローブはすべて先の実施例に記述したように合成し、精製
した。 ハイブリッド形成されたオリゴヌクレオチドからのRNAの合成 ハイブリッド形成とRNA合成は実施例6に記述した通りに行なった。合成され たRNAの捕捉と検出も実施例6に記述した通りに行なった。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ 5'GCCTGGCACCATTAAAGAAAATATCATCTTTGCCCACGAAAT3'(配列番号35) 第2のプローブ 5'CCTTGTCTCCGTTCTGGATATCACCCGATGTGTCTCCCTATAGTGAGTCGTATTAATTTCHHGGTGTTT
CCTATGATGAATATAGATACAGAAGCG−リン酸3'(配列番号36) プローブ3(ヒトCFTR遺伝子の領域) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4(捕捉プローブ) 5'TGCCTCCTTGTCTCCGTTCT3'(5'−ビオチン化されたもの)(配列番号30) プローブ5(検出プローブ) 5'GGATATCACCCG3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識されたも
の)(配列番号28) 得られた結果を図10に示す。この図は、必要な試薬がすべて存在している測
定用試料の(405nmでの)吸光度(左側)を、標的配列を欠く対照試料(中央
)またはブランク試料(右側)と比較して示した棒グラフである。 実施例10 標的中の欠失/挿入によって生じる第1プローブ中の不対塩基 この実施例では、新規リボ核酸の合成が野生型標的と突然変異型標的の識別に
どのように利用できるかを示す。選択した標的は野生型CFTR遺伝子配列と、ΔF 508突然変異を持つ対応する配列である。2塩基挿入を持つもう一つの標的も
一覧に載せる。これらの突然変異は野生型標的で得られるものと比較したときの
シグナルの減少によって検出される。この実施例を図11A〜11Dに模式図的に
図解する。
【0063】 図11Aと11Bに関して、野生型標的(2)(プローブ3a)への第1および 第2のプローブ(4、6)のハイブリッド形成は三元接合部の形成をもたらす。
第1のプローブ(4)の標的特異領域(8)はF508領域を覆っていて、プロ ーブ(4)が欠失を持つ標的(プローブ3c)とハイブリッド形成した時に領域 (8)がループを形成するようになっている(図11C)。逆に、挿入を持つ突 然変異型標的(プローブ3b)では、標的が三元接合点に2塩基ループを形成す る(図11D)。第2のプローブ(6)のアーム領域(14)は、不安定化部分 (16)として直列に組み込まれた2つのヘキサエチレングリコール(Hex)分 子、T7 RNAポリメラーゼプロモーター配列(22)、生成物の捕捉(26)お よび検出(24)用の配列を含む。第1のプローブのアーム領域(10)には、
それら2つのHex分子に相対する6個の塩基があり、それらはHexに相対して非相
補ループを形成する。第1および第2プローブのうち、互いに相補的であるが標
的には相補的でない部分は、DNAポリメラーゼによって認識される5塩基対の領 域を形成し、それがアッセイ条件でのプローブの伸長を引き起こす。伸長により
、DNA依存性RNAポリメラーゼによって認識される二本鎖の機能的プロモーター配
列が生成し、それがRNAの合成につながる。 オリゴヌクレオチドの調製 オリゴヌクレオチドプローブはすべて先の実施例に記述したように合成し、精
製した。 ハイブリッド形成されたオリゴヌクレオチドからのRNAの合成 ハイブリッド形成(野生型か突然変異型標的の一つを使用)とRNA合成は実施 例6に記述した通りに行なった。合成されたRNAの捕捉と検出も実施例6に記述 した通りに行なった。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ 5'GCCTGGCACCATTAAAGAAAATATCATCTTTGCCCACGAAAT3'(配列番号35) 第2のプローブ 5'CCTTGTCTCCGTTCTGGATATCACCCGATGTGTCTCCCTATAGTGAGTCGTATTAATTTCHHGGTGTTT
CCTATGATGAATATAGATACAGAAGCG−リン酸3'(配列番号36) プローブ3a(ヒトCFTR遺伝子の領域−野生型、508領域に下線) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ3b(ヒトCFTR遺伝子の領域−下線部の2塩基挿入を持つ) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCTTAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCA
GGCATAATCCAGG3'(配列番号37) プローブ3c(ヒトCFTR遺伝子の領域−ΔF508突然変異を持つ) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGGCAT
AATCCAGG3'(配列番号38) プローブ4(捕捉プローブ) 5'TGCCTCCTTGTCTCCGTTCT3'(5'−ビオチン化されたもの)(配列番号30) プローブ5(検出プローブ) 5'GGATATCACCCG3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識されたも
の)(配列番号28) 図12は上記の実施例から得られた結果を示す棒グラフである。生成したシグ
ナルの量(405nmでの吸光度)は野生型標的配列(左端)が最も高く、2塩基
挿入突然変異体(中央左側)と3塩基欠失突然変異体(中央右側)で得られるシ
グナルの量はそれより少なかった。標的の不在下では極めてわずかなシグナル(
バックグラウンド)しか生成しなかった(右端)。 実施例11 ヒトGP3aエキソン10を用いた一塩基突然変異分析 この実施例では、新規リボ核酸の合成が、野生型の標的と一塩基突然変異を持
つ標的との識別にどのように利用できるかを示す。この系はGP3aエキソン10 について363位でのGからAへの単突然変異を検出するように設計されたが、他
の標的配列中の一塩基突然変異を検出するように適合させることは容易にできる
だろう。この実施例を図13A〜13Cに模式図的に図解する。
【0064】 図13Aに関して、標的(2)(プローブ3a)への第1および第2のオリゴヌ
クレオチドプローブ(4、5)のハイブリッド形成は三元接合部の形成をもたら
す。第2のプローブ(6)の標的特異領域(12)は、GP3aエキソン10の3 63突然変異部位を取り囲む領域にハイブリッド形成する。プローブ(6)のア
ーム領域(14)は、不安定化部分(16)として直列に組み込まれた2つのヘ
キサエチレングリコール(Hex)分子、T7 RNAポリメラーゼプロモーター配列(
22)、生成物の捕捉(26)および検出(24)用の配列を含む。第1プロー
ブのアーム領域(10)にはそれら2つのHex分子に相対する6個の塩基があり 、それらはHexに相対して非相補ループを形成する。第1および第2のプローブ (4、6)のうち、互いに相補的であるが標的には相補的でない部分は、DNAポ リメラーゼによって認識される5塩基対の領域を形成し、それがアッセイ条件で
のプローブの伸長を引き起こす。伸長によって二本鎖の機能的プロモーター配列
が生成し、次にそれがDNA依存性RNAポリメラーゼによって認識されて、RNAの合 成をもたらす。
【0065】 識別は、野生型標的とハイブリッド形成した時に2塩基ループを形成するよう
に第2のプローブ(6)の標的特異領域を設計することによって達成される(図
13B)。GからAへの一塩基変異は、突然変異型標的とのハイブリッド形成時に 、より大きな3塩基ループアウトが形成されて、シグナルに変化が生じることを
意味する(図13C)。 オリゴヌクレオチドの調製 オリゴヌクレオチドプローブはすべて先の実施例に記述したように合成し、精
製した。 ハイブリッド形成されたオリゴヌクレオチドからのRNAの合成 ハイブリッド形成(野生型か突然変異型標的配列を使用)とRNA合成は実施例 6に記述した通りに行なった。合成されたRNAの捕捉と検出も実施例6に記述し た通りに行なった。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ 5'GGGCTGACCCTCCCGGGGGCTGCGCCCACGAAAT3'(配列番号39) 第2のプローブ 5'CCTTGTCTCCGTTCTGGATATCACCCGATGTGTCTCCCTATAGTGAGTCGTATTAATTTCHHACTCTCG
TCCTGCTGGGAAGGGCGATAGT−リン酸3'(配列番号40) プローブ3a(GP3aエキソン10の領域−野生型、プローブ3bで変化させる塩 基の位置に下線) 5'TGAGTGCTCAGAGGAGGACTATCGCCCTTCCCAGCAGGACGAGTGCAGCCCCCGGGAGGGTCAGCCCGT
CTGCAGCCAGCGGGGCGAGTGCCTCT3'(配列番号41) プローブ3b(GP3aエキソン10の領域−GからAへの突然変異の位置に下線) 5'TGAGTGCTCAGAGGAGGACTATCGCCCTTCCCAGCAGGACGAATGCAGCCCCCGGGAGGGTCAGCCCGT
CTGCAGCCAGCGGGGCGAGTGCCTCT3'(配列番号42) プローブ4(捕捉プローブ) 5'TGCCTCCTTGTCTCCGTTCT3'(5'−ビオチン化されたもの)(配列番号30) プローブ5(検出プローブ) 5'GGATATCACCCG3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識されたも
の)(配列番号28) 実施例12 標的中の欠失/挿入によって生じる第2プローブ中の不対塩基 この実施例では、新規リボ核酸の合成が野生型標的と突然変異型標的の識別に
どのように利用できるかを示す。選択した標的は、種々の塩基の欠失または変異
を持つまたは持たない遺伝子である。この実施例では、それらの突然変異が、野
生型標的が与えるものと比較した場合の生成するシグナルの増加によって検出さ
れる。この実施例を図14に模式図的に図解する。
【0066】 図14Aに関して、標的(2)(プローブ3a)への第1および第2のオリゴヌ
クレオチドプローブ(4、6)のハイブリッド形成は、第2プローブの脚領域が
標的と完全な塩基対形成をしている三元接合部の形成をもたらす(図14B)。 第2のプローブ(6)の標的特異領域(12)は、標的(2)の中の2または3
塩基欠失を含みうる領域を覆っている。したがってプローブ(6)は、突然変異
型標的とハイブリッド形成した時に、2または3塩基のループを形成する(図1
4C 、D)。プローブ(6)のアーム領域(14)は、不安定化部分(16)と して直列に組み込まれた2つのヘキサエチレングリコール(Hex)分子、T7 RNA
ポリメラーゼプロモーター配列(22)、生成物の捕捉(26)および検出(2
4)用の配列を含む。第1のプローブのアーム領域(10)にはそれら2つのHe
x分子に相対する6個の塩基があり、それらはHexに相対して非相補ループを形成
する。プローブ(4)と(6)のうち、互いに相補的であるが標的には相補的で
ない部分は、DNAポリメラーゼによって認識される5塩基対の領域を形成し、そ れがアッセイ条件でのプローブの伸長を引き起こす。伸長により、DNA依存性RNA
ポリメラーゼによって認識される二本鎖の機能的プロモーター配列が生成し、そ
れがRNAの合成につながる。 オリゴヌクレオチドの調製 オリゴヌクレオチドプローブはすべて先の実施例に記述したように合成し、精
製した。 ハイブリッド形成させたオリゴヌクレオチドからのRNAの合成 ハイブリッド形成(野生型標的[プローブ3a]か突然変異型標的[プローブ 3b〜3d]の一つを使用)とRNA合成は実施例6に記述した通りに行なった。合 成されたRNAの捕捉と検出は実施例6に記述した通りに行なった。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ(伸長プローブ) 5'GCCTGGCACCATTAAAGAAAATATCATCTTTGCCCACGAAAT3'(配列番号35) 第2のプローブ(鋳型プローブ) 5'CCTTGTCTCCGTTCTGGATATCACCCGATGTGTCTCCCTATAGTGAGTCGTATTAATTTCHHGGTGTTT
CCTATGATGAATATAGATACAGAAGCG−リン酸3'(配列番号36) プローブ3a(ヒトCFTR遺伝子の領域−野生型、他のプローブで欠失または改変 される塩基の領域に下線) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ3b(ヒトCFTR遺伝子の領域−↓で示した部位に3塩基欠失を持つ) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAA↓CAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGGC
ATAATCCAGG3'(配列番号43) プローブ3c(↓で示した部位に2塩基欠失を持つヒトCFTR遺伝子の領域) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCAT↓AGGAAACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号44) プローブ3d(ヒトCFTR遺伝子の領域、プローブ3cとの相違点は、↓で示すCか らAへの一塩基変化) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGA↓AAACAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号45) プローブ4(捕捉抗体) 5'TGCCTCCTTGTCTCCGTTCT3'(5'−ビオチン化されたもの)(配列番号30) プローブ5(検出抗体) 5'GGATATCACCCG3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識されたも
の)(配列番号28) 図15は上記の実施例から得られた結果を示す棒グラフである。生成したシグ
ナルの量(405nmでの吸光度)は標的依存的であることが明らかになった。野
生型標的(左端)については、「標的なし」の対照(右端)に存在するバックグ
ラウンドシグナルより、はるかに大きいシグナルが得られた。しかし、標的への
ハイブリッド形成時に第2のプローブ中に2塩基ループの形成を引き起こす突然
変異が標的中に存在すると(中央右側)、予想外にも、シグナルの増加が起こっ
た。さらに一層意外なことに、第2のプローブ中に3塩基ループの形成を引き起
こす突然変異型標的の使用によって、シグナルの量はさらに増加した(中央左側
)。 実施例13:三元接合部からの転写によるリボザイムの形成 この実施例ではヒトCFTR遺伝子に関するプローブの相互作用の結果として起こ
る新規リボ核酸の合成を実証する。生成するRNAは既知のリボザイム(Clouet−D
'OrvalおよびUhlenbeck 1996, RNA 2:483−491)の配列を持ち、二 重標識一本鎖オリゴヌクレオチドに結合して機能的リボザイムを形成できる。次
に、その標識オリゴヌクレオチド(分子ビーコン)の特定部位での切断がシグナ
ルを生成させることになる。
【0067】 標的(プローブ3)への2つのオリゴヌクレオチドプローブのハイブリッド形
成は三元接合部の形成をもたらす。第1のプローブは2つの領域、すなわち標的
特異領域とアーム領域からなる。第2のプローブも同様に標的特異領域と、第1
のプローブのアーム領域に一部が相補的なアーム領域からなる。第2のプローブ
のアーム領域は、直列に組み込まれた2つのヘキサエチレングリコール(Hex) 分子、T7 RNAポリメラーゼプロモーター配列、転写効率を最適化するための+ 12bp配列、シグナルの末端検出に備えたリボザイム生成用の配列も含有する。
第1のプローブにはそれら2つのHex分子に相対する6個の塩基があり、それら はHexに相対して非相補ループを形成する。
【0068】 第1および第2のプローブのうち、互いに相補的であるが標的には相補的でな
い部分は、DNAポリメラーゼによる認識に必要な8塩基対の重なりを形成し、そ れがアッセイ条件でのプローブの伸長を引き起こす。伸長により、DNA依存性RNA
ポリメラーゼによって認識される二本鎖の機能的プロモーター配列が生成し、リ
ボザイムの配列を持つRNAの合成(第2のプローブを鋳型とする)が起こる。次 に、生成したRNAが、蛍光体と消光体で二重に標識されたRNAオリゴヌクレオチド
(プローブ4)にアニールする。リボザイム活性がプローブ4を切断し、蛍光体
を消光体から分離することで、シグナルを生成させる。 オリゴヌクレオチドの調製 オリゴヌクオチドプローブはすべて先の実施例に記述したように合成し、精製
した。 蛍光体分子と消光体分子は製造者の特許方法(Oswel社)によってオリゴヌクレ オチドに取り付ける。
【0069】 リボザイム基質RNAオリゴヌクレオチドは、適当なNTP類似体を組み込むことに
より、(臨床試料に存在しそうな)混入RNアーゼによる切断から保護してもよい
。オリゴヌクレオチドプローブのビオチン化はビオチンホスホロアミダイトの組
み込みによって達成される。 ハイブリッド形成されたオリゴヌクレオチドからのRNAの合成 ハイブリッド形成は、0.2pmolの第1プローブ、50fmolの第2プローブお よび0.5pmolのプローブ3(CFTR遺伝子の標的)をT7 RNAポリメラーゼ緩衝液
(最終濃度で40mM Tris−HCl、pH7.9、6mM MgCl2、2mMスペルミジン、1
0mM NaCl)と共に含むアッセイ混合物中で達成される。RNアーゼフリー蒸留水 で反応液量を20μlにする(後の酵素とNTPの添加に備える)。対照反応は第1
および第2のプローブを含むが標的(プローブ3)を含まない。
【0070】 その混合物を90℃に3分間加熱して核酸を変性させた後、10℃まで(0. 1℃/秒のランピングで)冷却する。BstDNAポリメラーゼ(〜8単位)、1μlの
dNTP混合物(0.1mMの各dNTP:2'−デオキシアデノシン5'−三リン酸(dATP )、2'−デオキシチミジン5'−三リン酸(dTTP)、2'−デオキシグアノシン 5'−三リン酸(dGTP)および2'−デオキシシチジン5'−三リン酸(dCTP)) 、T7 RNAポリメラーゼ(40単位)および2μlのNTP混合物(20mMの各NTP:
アデノシン5'−三リン酸(ATP)、グアノシン5'−三リン酸(GTP)、シチジン
5'−三リン酸(CTP)、ウリジン5'−三リン酸(UTP))を加え、その混合物を
37℃で3時間インキュベートする。これにより、第1のプローブが伸長されて
、機能的なT7 RNAポリメラーゼプロモーターが生成する。このプロモーターはT
7 RNAポリメラーゼによって認識され、転写によってRNAが生成する。 合成されたRNAの検出 RNアーゼフリーDNアーゼ(アッセイ混合物10μlにつき1.6単位のDNアーゼ
を添加し、37℃で10分間インキュベートし、90℃で3分間加熱し、15℃
に冷却)を使って、DNAをアッセイ混合物から除去する。処理したアッセイ試料 の適当な希釈液各5μlを1対ずつ、100μlの緩衝液(50mM Tris−HCl、pH
7.5、20mM MgCl2、10%エタノール)に加え、次にリボザイム基質である 10pmolのプローブ4(二重標識RNA、5'−Tamra、3'−Fam)を加えた。三元 接合部の標的依存的RNA産物は、対応する「ハンマーヘッド」リボザイムになる ように設計される。プローブ4はそのRNA産物にアニールして機能的なリボザイ ムを生成させる。消光体を蛍光体から分離させる基質のリボザイム切断は、蛍光
検出(Famは485nmで励起、535nmで放射)によってモニターできる。もう 一つの選択肢として、基質の切断は蛍光偏光法でも測定できるだろう。基質の回
転が可能なので(一つのリボザイムで50基質分子を切断しうる)、この検出工
程中に、あるレベルの増幅が達成されうる。 代替実時間検出系 リボザイム基質分子が適当な緩衝液条件で伸長/転写反応混合物中に存在する 場合は、実時間検出が可能だろう。 代替検出系 RNA産物は、ビオチン化された捕捉プローブを介してストレプトアビジン被覆 ウェルに捕捉されうるように、捕捉配列を含んでもよい。未結合の物質を除去す
るための洗浄段階の後、プローブ4を加えてリボザイム切断を上述のようにモニ
ターできるだろう。
【0071】 代わりのラベルをリボザイム基質分子に取り付けることもできるだろう。 オリゴヌクレオチドの一覧 第1のプローブ(伸長プローブ) 5'GCCTGGCACCATTAAAGAAAATATCATCTTTGCCCACTTCGAAAT3'(配列番号46) 第2のプローブ(鋳型プローブ) 5'GAATCTCATCAGTAGCGAGCTCTCTCTCCCTATAGTGAGTCGTATTAATTTCGAAHHGGTGTTTCCTAT
GATGAATATAGATACAGAAGCG−リン酸3'(配列番号47) プローブ3 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4(リボザイム基質) 5'Tamura−GAAUCGAAACGCGAAAGCGUCUAGCGU−Fam3'(配列番号48) 実施例14:標的核酸中の欠失突然変異の検出 この例では、野生型CFTR遺伝子と3塩基欠失を持つ標的(嚢胞性線維症の原因
となるΔ507)との識別が、PNA/DNAキメラであるプローブを用いてどのよう に達成できるかを示す。
【0072】 第1および第2プローブの標的相補部分はPNAからなり、標的非相補部分はDNA
からなる。各プローブのPNA部分とDNA部分はヘキサメチレンリンカー(第1のプ
ローブ)またはペンタメチレンリンカー(第2のプローブ)でつながれており、
それらのリンカーは本発明に従って不安定化部分として働く。第2のプローブの
DNAアームはT7 RNAポリメラーゼプロモーター配列、転写効率を最適化するため
の12bp配列、生成物の捕捉および検出用の配列も含む。
【0073】 プローブ1および2のうち、互いに相補的であるが標的には相補的でない部分
は、DNAポリメラーゼによる認識に必要な7塩基対の重なりを形成し、それがア ッセイ条件でのプローブ伸長を引き起こす。伸長により、T7 DNA依存性RNAポリ
メラーゼによって認識される二本鎖の機能的プロモーター配列が生成し、それが
RNAの合成をもたらす。
【0074】 第1および第2のプローブと標的との相互作用は、突然変異型標的(プローブ
4)では野生型(プローブ3)よりはるかに効率が悪いので、突然変異の識別が
達成される。 オリゴヌクレオチドの調製 DNAオリゴヌクレオチドプローブは先に記述したように合成した。PNAオリゴヌ
クレオチドは、製造者の特許方法(PNA Diagnostics社、デンマーク・コペンハ ーゲン)を用いて調製した。キメラを形成させるために、PNAオリゴヌクレオチ ドとDNAオリゴヌクレオチドを、特許方法により、ペンタ−またはヘキサ−メチ レンリンカーを介してつないだ。オリゴヌクレオチドプローブのビオチン化は、
ビオチンホスホロアミダイトの組み込みによって達成した。アルカリホスファタ
ーゼで官能化されたオリゴヌクレオチドは、製造者の特許方法(Oswel社)を使 って調製した。オリゴヌクレオチドはすべて標準的技術を使ってHPLC精製した。 ハイブリッド形成させたオリゴヌクレオチドからのRNAの合成 ハイブリッド形成は、0.2pmolの第1プローブ、50fmolの第2プローブお よび50fmolのプローブ3またはプローブ4(標的)を含有するアッセイ混合物
中で、またその他の条件は実施例6に記述したようにして達成した。その混合物
を90℃に3分間加熱して核酸を変性させ、ランピング(0.1℃/秒)によって
47℃まで冷却した後、47℃に維持した。47℃にとどまっている試料に、Bs
tDNAポリメラーゼ(8単位)、1μlのdNTP混合物(10mMの各dNTP:2'−デオ
キシアデノシン5'−三リン酸(dATP)、2'−デオキシチミジン5'−三リン酸 (dTTP)、2'−デオキシグアノシン5'−三リン酸(dGTP)および2'−デオキ シシチジン5'−三リン酸(dCTP))を加えた。その混合物を47℃で30分間 インキュベートしてプローブ1を伸長させることにより、機能的なT7 RNAポリ メラーゼプロモーターを生成させた。試料温度を37℃に下げ、T7 RNAポリメ ラーゼ(40単位)と2μlのNTP混合物(20mMの各NTP:アデノシン5'−三リ
ン酸(ATP)、グアノシン5'−三リン酸(GTP)、シチジン5'−三リン酸(CTP )、ウリジン5'−三リン酸(UTP))を加え、その反応液を37℃でさらに18
0分間インキュベートした後、転写されたRNAの検出を行なった。
【0075】 合成されたRNAの捕捉と検出は実施例6に記述したように行なった。 得られた結果を図16に示す。この図は、生成したRNAを野生型標的の存在下 で生成した量に対する百分率で示す棒グラフである。野生型標的(左側)は定義
として100%のRNAを生成させる。これに対し、突然変異型標的(中央)によっ
て生成するRNAまたは対照(標的なし、右側)で生成するRNAの量は約5%だった 。 オリゴヌクレオチドの一覧 大文字はDNAを表し、小文字はPNAを表す。C6またはC5は、それら2つの領域
を結ぶヘキサ−またはペンタ−メチレンリンカーを示す。 第1のプローブ(伸長プローブ) agaaaatatcatcttt−C6−5'CTGAAAT3' 第2のプローブ(鋳型プローブ) 5'TGCCTCCTTGTCTCCGTTCTGGATATCACCCGATGTGTCTCCCTATAGTGAGTCGTATTAATTTCAG3
'C5−ggtgtttcctatgatg(配列番号49) プローブ3(標的−野生型)プローブ4から欠失させた3個の塩基を下線で示し
てある。 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4(標的−欠失突然変異体)嚢胞性線維症の原因となるΔ507突然変
異を模倣するために3つの塩基を(矢印で示す位置から)欠失させてあることを
除いて、配列はプローブ3と同じである。欠失させた領域は、三元接合部中の接
合部位から3塩基離れて、伸長オリゴヌクレオチド脚部の下にある。 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAA↓GATATTTTCTTTAATGGTGCCAGGC
ATAATCCAGG3'(配列番号51) プローブ5(捕捉プローブ) 5'TGCCTCCTTGTCTCCGTTCT3'(5'−ビオチン化されたもの)(配列番号30) プローブ6(検出プローブ) 5'GGATATCACCCG3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識されたも
の)(配列番号28) 実施例15:標的核酸中のSNPsの検出 この実施例では、標的核酸中の一塩基置換同士を識別するためにキメラPNA/DN
Aプローブを使用する。先の実施例と同様に、第1および第2のプローブは、C6
またはC5リンカーで非標的相補DNA部分につながれた標的相補PNA部分を含有し た。
【0076】 第2のプローブのDNAアームは、T7 RNAポリメラーゼプロモーター配列、転写
効率を最適化するための12bp配列、生成物の捕捉および検出用の配列も含有し
た。第1および第2のプローブのうち、互いに相補的であるが標的には相補的で
ない部分は、DNAポリメラーゼによる認識に必要な7塩基対の重なりを形成し、 それがアッセイ条件でのプローブの伸長を引き起こす。伸長により、T7 DNA依 存性RNAポリメラーゼによって認識される二本鎖の機能的プロモーター配列が生 成し、それがRNAの合成をもたらす。
【0077】 第1および第2のプローブと標的との相互作用は突然変異型標的(プローブ4
、5または6)では野生型標的(プローブ3)より効率がよくないので、突然変
異の識別が達成される。
【0078】 オリゴヌクレオチドはすべて先の実施例に記述したように調製した。 ハイブリッド形成させたオリゴヌクレオチドからのRNAの合成 ハイブリッド形成は、0.6pmolの第1プローブ、50fmolの第2プローブお よび0.5pmolのプローブ3、4、5または6(標的)と、T7 RNAポリメラーゼ
緩衝液とを含むアッセイ混合物中で達成した。それ以降の処理(DNA伸長、転写 、RNA産物の捕捉および検出)は実施例14に記述したように行なった。 オリゴヌクレオチドの一覧 大文字はDNAを表し、小文字はPNAを表す。C6またはC5は、そのPNA/DNAをつ なぐヘキサ−またはペンタ−メチレンリンカーを示す。 第1のプローブ(伸長プローブ) gaaaatatcatcttt−C6−5'CTGAAAT3' 第2のプローブ(鋳型プローブ) 5'TGCCTCCTTGTCTCCGTTCTGGATATCACCCGATGTGTCTCCCTATAGTGAGTCGTATTAATTTCAG3
'−C5−ggtgtttcctatgatg(配列番号49) プローブ3(標的−野生型) 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号22) プローブ4(一塩基置換を持つ標的)一塩基が変化している(下線部)ことを除
いて、配列はプローブ3と同じである。この突然変異は、三元接合部中の接合部
位から10塩基離れて、鋳型プローブ脚部の下にある。 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATCGGAAACACCAAAGATGATATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号51) プローブ5(一塩基置換を持つ標的)一塩基が変化している(下線部)ことを除
いて、配列はプローブ3と同じである。この突然変異は、三元接合部中の接合部
位から8塩基離れて、伸長プローブ脚部の下にある。 5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATAGGAAACACCAAAGATGCTATTTTCTTTAATGGTGCCAGG
CATAATCCAGG3'(配列番号52) プローブ6(一塩基置換を持つ標的)プローブ4と5で変化させた2つの位置の
それぞれで一塩基が変化している(下線の位置)ことを除いて、配列はプローブ
3と同じである。5'GATGACGCTTCTGTATCTATATTCATCATCGGAAACACCAAAGATGCTATTTT
CTTTAATGGTGCCAGGCATAATCCAGG3'(配列番号53) プローブ7(捕捉プローブ) 5'TGCCTCCTTGTCTCCGTTCT3'(5'-ビオチン化されたもの)(配列番号30) プローブ8(検出プローブ) 5'GGATATCACCCG3'(アルカリホスファターゼまたはユウロピウム標識されたも
の)(配列番号28) 得られた結果を図17に示す。この図は、生成したRNAを野生型標的の存在下 で生成した量に対する%で示す棒グラフである。野生型標的(左側)は定義とし
て100%のRNAを生成させる。これに対し、突然変異型標的(1、2および3と
記した部分)または対照(標的なし、右側)で生成するRNAは有意に少ない。 実施例16:三元接合部での最適化された伸長/転写 この実施例はいくつかのアッセイ条件の最適化に関する。要するに、実施例9
を、その実施例で使用したものと同じプローブを使って繰返したが、アッセイ条
件は基本的に実施例14に記述したとおりにした。ハイブリッド形成された鋳型
プローブ(第2のプローブ)の伸長を、以下に記述するように高または低濃度の
dNTP類を使って行なった。 ハイブリッド形成されたオリゴヌクレオチドからのRNAの合成 ハイブリッド形成は実施例14に記述したように0.2pmolの第1プローブ、 50fmolの第2プローブおよび50fmolのプローブ3(CFTR遺伝子の標的)を含
むアッセイ混合物中で行なった。しかし、BstDNAポリメラーゼ(8単位)による
伸長は、0.1mMまたは10mM dNTP類のdNTP混合物1μlを使って行なった。転 写は実施例14に記述したように行なった。次に、合成されたRNAの捕捉と検出 を、やはり実施例14に記述したように行なった。典型的な結果を図18に示す
【0079】 図18は、高濃度(500μM)(1と2)または低濃度(5μM)(3と4)
のdNTP類で、標的の存在下(1と3)または不在下に生成するRNAの量(単位fMo
l)を示す棒グラフである。標的の不在下では、事実上RNAは生成しないが、標的
の存在下ではどちらのdNTP濃度でもかなりの量が生成する。しかし生成するRNA は、低いdNTP濃度の方が有意に多い(2倍以上の増加)。dNTP類の濃度が高すぎ
るとRNAポリメラーゼが阻害されるようである。このタイプのアッセイではおそ らく1〜10μMぐらいの濃度がdNTP類に関してほぼ最適だろう。
【0080】 配列表 (1)一般情報 (i)出願人 (A)名称:サイトセル・リミテッド (B)ストリート:トリニティ・ウェイ、ソマービル・コート、ユニット・
6 (C)シティ:バンベリー、アダーベリー (E)国籍:イギリス (F)郵便番号(ZIP):0X17 3SN (G)電話番号:(01295)810910 (H)ファクシミリ番号:(01295)812333 (ii)発明の名称:修飾核酸プローブおよびその使用 (iii)配列の総数:53 (iv)コンピュータで読取可能な形式 (A)媒体:フロッピーディスク (B)コンピュータ:IBM PCコンパティブル (C)オペレーティングシステム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウェア:PatentIN Release♯1.0、Ver
sion♯1.30(EPO) (2)配列番号1の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号1 ATCGTCAGTC CC 12 (2)配列番号2の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号2 GCTCTCTCTC CC 12 (2)配列番号3の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号3 ATCCTCTCTC CC 12 (2)配列番号4の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号4 GTTCTCTCTC CC 12 (2)配列番号5の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号5 GATGTGTCTC CC 12 (2)配列番号6の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号6 GTTGTGTCTC CC 12 (2)配列番号7の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号7 ATCCTCGTGC CC 12 (2)配列番号8の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号8 GCTCTCGTGC CC 12 (2)配列番号9の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号9 GTTCTCGTGC CC 12 (2)配列番号10の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号10 GTTGTGGTGC CC 12 (2)配列番号11の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:41塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号11 GCTCAGTTTA CTAGTGCCAT TTGTTCGCCC ACGCGGCGGA G 41 (2)配列番号12の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:63塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号12 GGATATCACC CGATGTGCGG CGCTCCGCCG CNNAGTGGTT CGTAGGGCTT TCCCCCACTG 60 TTT 63 (2)配列番号13の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:71塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号13 AACTGAAAGC CAAACAGTGG GGGAAAGCCC TACGAACCAC TGAACAAATG GCACTAGTAA 60 ACTGAGCCAG G 71 (2)配列番号14の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:17塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号14 GGATATCACC CGATGTG 17 (2)配列番号15の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:15塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号15 TACTAGTGCC ATTTG 15 (2)配列番号16の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:49塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号16 AAACAGAAGC ATTCTCAGAA ACTTCTCAGT GATGGCCCAC GCGGCGGAG 49 (2)配列番号17の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:65塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号17 GGATATCACC CGATGTGCGG CGCTCCGCCG CNNTTTGCAT TCAGCTCATG GAGTTGAACA 60 CTTCC 65 (2)配列番号18の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:80塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号18 CTATGAAAGG AAGTGTTCAA CTCCATGAGC TGAATGCAAA CATCACTGAG AAGTTTCTGA 60 GAATGCTTCT GTTTGATTTT 80 (2)配列番号19の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:15塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号19 AAACTTCTCA GTGAT 15 (2)配列番号20の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:43塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号20 TGGCACCATT AAAGAAAATA TCATCTTTGC CCACCCGGCG GAG 43 (2)配列番号21の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:67塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号21 GGATATCACC CGATGTGCGG CGCTCCGCCG GNNGGTGTTT CCTATGATGA ATATAGATAC 60 AGAAGCG 67 (2)配列番号22の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:80塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号22 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATA GGAAACACCA AAGATGATAT TTTCTTTAAT 60 GGTGCCAGGC ATAATCCAGG 80 (2)配列番号23の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:15塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号23 TTAAAGAAAA TATCA 15 (2)配列番号24の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:52塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号24 GATTATGCCT GGCACCATTA AAGAAAATAT CATCTTTGCC CACCCGGCGG AG 52 (2)配列番号25の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:71塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号25 GGATATCACC CGATGTGCGG CGCTCCGCCG GNNNNNNGGT GTTTCCTATG ATGAATATAG 60 ATACAGAAGC G 71 (2)配列番号26の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:37塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号26 GGCACCATTA AAGAAAATAT CATCTNNCCA CCCGGCG 37 (2)配列番号27の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:89塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号27 GGATATCACC CGGCGGTCGT TCGTGGTTTT GCGTGCGGCG CTCCGCCGGG TGGGCGGTGT 60 TTCCTATGAT GAATATAGAT ACAGAAGCG 89 (2)配列番号28の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:12塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号28 GGATATCACC CG 12 (2)配列番号29の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:62塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号29 CCTTGTCTCC GTTCTGGATA TCACCCGATG TGTCTCCCTA TAGTGAGTCG TATTAATTTC 60 AG 62 (2)配列番号30の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:20塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号30 TGCCTCCTTG TCTCCGTTCT 20 (2)配列番号31の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:36塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号31 GGCACCATTA AAGAAAATAT CATCTNCCAC CCGGCG 36 (2)配列番号32の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:68塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号32 GGATATCACC CGATGTGCGG CGCTCCGCCG GGTGGNTGTT TCCTATGATG AATATAGATA 60 CAGAAGCG 68 (2)配列番号33の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:35塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号33 TTAAAGAAAA TATCATCTTT GCCCACCCGG CGGAG 35 (2)配列番号34の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:65塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号34 GGATATCACC CGATGTGCGG CGCTCCGCCG GNNTGTTTCC TATGATGAAT ATAGATACAG 60 AAGCG 65 (2)配列番号35の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:42塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号35 GCCTGGCACC ATTAAAGAAA ATATCATCTT TGCCCACGAA AT 42 (2)配列番号36の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:96塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号36 CCTTGTCTCC GTTCTGGATA TCACCCGATG TGTCTCCCTA TAGTGAGTCG TATTAATTTC 60 NNGGTGTTTC CTATGATGAA TATAGATACA GAAGCG 96 (2)配列番号37の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:82塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号37 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATA GGAAACACCT TAAAGATGAT ATTTTCTTTA 60 ATGGTGCCAG GCATAATCCA GG 82 (2)配列番号38の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:77塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号38 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATA GGAAACACCG ATGATATTTT CTTTAATGGT 60 GCCAGGCATA ATCCAGG 77 (2)配列番号39の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:34塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号39 GGGCTGACCC TCCCGGGGGC TGCGCCCACG AAAT 34 (2)配列番号40の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:91塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号40 CCTTGTCTCC GTTCTGGATA TCACCCGATG TGTCTCCCTA TAGTGAGTCG TATTAATTTC 60 NNACTCTCGT CCTGCTGGGA AGGGCGATAG T 91 (2)配列番号41の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:95塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号41 TGAGTGCTCA GAGGAGGACT ATCGCCCTTC CCAGCAGGAC GAGTGCAGCC CCCGGGAGGG 60 TCAGCCCGTC TGCAGCCAGC GGGGCGAGTG CCTCT 95 (2)配列番号42の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:95塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号42 TGAGTGCTCA GAGGAGGACT ATCGCCCTTC CCAGCAGGAC GAATGCAGCC CCCGGGAGGG 60 TCAGCCCGTC TGCAGCCAGC GGGGCGAGTG CCTCT 95 (2)配列番号43の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:77塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号43 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATA GGAAACAAAG ATGATATTTT CTTTAATGGT 60 GCCAGGCATA ATCCAGG 77 (2)配列番号44の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:78塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号44 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATA GGAAACCAAA GATGATATTT TCTTTAATGG 60 TGCCAGGCAT AATCCAGG 78 (2)配列番号45の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:78塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号45 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATA GGAAAACAAA GATGATATTT TCTTTAATGG 60 TGCCAGGCAT AATCCAGG 78 (2)配列番号46の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:45塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号46 GCCTGGCACC ATTAAAGAAA ATATCATCTT TGCCCACTTC GAAAT 45 (2)配列番号47の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:91塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号47 GAATCTCATC AGTAGCGAGC TCTCTCTCCC TATAGTGAGT CGTATTAATT TCGAANNGGT 60 GTTTCCTATG ATGAATATAG ATACAGAAGC G 91 (2)配列番号48の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:27塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号48 GAAUCGAAAC GCGAAAGCGU CUAGCGU 27 (2)配列番号49の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:67塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号49 TGCCTCCTTG TCTCCGTTCT GGATATCACC CGATGTGTCT CCCTATAGTG AGTCGTATTA 60 ATTTCAG 67 (2)配列番号50の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:77塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号50 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATA GGAAACACCA AAGATATTTT CTTTAATGGT 60 GCCAGGCATA ATCCAGG 77 (2)配列番号51の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:80塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号51 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATC GGAAACACCA AAGATGATAT TTTCTTTAAT 60 GGTGCCAGGC ATAATCCAGG 80 (2)配列番号52の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:80塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号52 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATA GGAAACACCA AAGATGCTAT TTTCTTTAAT 60 GGTGCCAGGC ATAATCCAGG 80 (2)配列番号53の情報 (i)配列の特徴 (A)長さ:80塩基 (B)型:核酸 (C)鎖の数:一本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列の記載:配列番号53 GATGACGCTT CTGTATCTAT ATTCATCATC GGAAACACCA AAGATGCTAT TTTCTTTAAT 60 GGTGCCAGGC ATAATCCAGG 80
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 不安定化部分が「鋳型」第2プローブ中に存在する三元接合部を
示す。
【図2】 Hex二量体からなる不安定化部分の化学構造を示す。
【図3】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果を
示す棒グラフである。
【図4】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果を
示す棒グラフである。
【図5】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果を
示す棒グラフである。
【図6】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果を
示す棒グラフである。
【図7】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果を
示す棒グラフである。
【図8】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果を
示す棒グラフである。
【図9】 不安定化部分が「鋳型」第2プローブ中に存在する三元接合部を
示す。
【図10】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果
を示す棒グラフである。
【図11】 A〜Dは、本発明に従って実施したアッセイ方法の略図である
【図12】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果
を示す棒グラフである。
【図13】 A〜Cは、本発明に従って実施したアッセイ方法の略図である
【図14】 A〜Dは、本発明に従って実施したアッセイ方法の略図である
【図15】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果
を示す棒グラフである。
【図16】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果
を示す棒グラフである。
【図17】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果
を示す棒グラフである。
【図18】 本発明に従って実施した種々のアッセイ方法から得られた結果
を示す棒グラフである。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成12年3月21日(2000.3.21)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 アッセンバーグ,レネ イギリス、オー・エックス・16 8・ビ ィ・ゼット オックスフォードシャー、バ ンベリー、マルボロー・ロード、1 (72)発明者 マーシュ,ピーター イギリス、シィ・ブイ・31 2・エイ・ジ ィ ウォーウィックシャー、リーミングト ン・スパ、イーグル・ストリート、4 (72)発明者 モック,グラハム・アンドリュー イギリス、オー・エックス・9 3・ダブ リュ・キュー オックスフォードシャー、 テイム、リー・パーク・エステイト、アス トリー・ロード、2 (72)発明者 レイ,トゥレボー・ダンカン イギリス、オー・エックス・14 5・ジェ イ・エイチ オックスフォードシャー、ア ビングドン、ゲインズボロー・グリーン、 15 (72)発明者 ワラム,スーザン・デボラ イギリス、シィ・ブイ・4 8・エフ・ピ ィ コベントリー、フリーバーン・コウズ ウェイ、37 (72)発明者 カーディー,ドナルド・レオナルド・ニコ ラス イギリス、エヌ・エヌ・11 6・ユー・エ ヌ ノーザンプトンシャー、アストン・ ル・ウォールズ、ブラックスミスズ・レー ン、トゥリンラン(番地なし) Fターム(参考) 4B024 AA20 CA09 HA11 4B063 QA01 QA13 QA18 QQ42 QQ52 QR08 QR55 QR62 QS02 QS25 QS34 【要約の続き】 第1のプローブと第2のプローブのハイブリッド形成を 妨げる不安定化部分を含むことを特徴とする方法が開示 される。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)試料を第1および第2のプローブと接触させること(
    ここで、第1のプローブは、関心のある配列に相補的であってそれゆえそれにハ
    イブッド形成できる部分と、関心のある配列に非相補的である部分とを含み、ま
    た第2のプローブは、関心のある配列に相補的であってそれゆえそれにハイブリ
    ッド形成できる部分と、関心のある配列には非相補的であるが第1のプローブの
    関心のある配列に非相補的な部分には相補的である部分とを含み、第1および第
    2のプローブは、第1および第2のプローブの相補的部分が互いにハイブリッド
    形成できるように、隣接して、または実質的に隣接して、関心のある配列にハイ
    ブリッド形成できるようになっている)、(b)第2のプローブを鋳型とし、核
    酸ポリメラーゼを使って第1のプローブの伸長を引き起こすこと、および(c)
    関心のある配列の存在を示すために、第1のプローブの伸長を直接または間接的
    に検出することからなる、試料中の関心のある核酸配列を検出する方法であって
    、第1および/または第2のプローブが、相互のプローブと塩基対形成できずそ
    のために関心のある配列の不在下での第1のプローブと第2のプローブのハイブ
    リッド形成を妨げる不安定化部分を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 第1および第2のプローブがDNA、RNA、PNA、LNA、またはそ
    れらの組み合わせからなる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 不安定化部分がヘキサエチレングリコール、ペンタメチレン
    またはヘキサメチレンからなる請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 不安定化部分が第2のプローブ中に存在する請求項1、2ま
    たは3のいずれか一つに記載の方法。
  5. 【請求項5】 第1または第2のプローブが、関心のある配列へのハイブリ
    ッド形成によって第1または第2のプローブ中および/または関心のある配列中
    に不対核酸塩基のループが形成されるようになっている請求項1〜4のいずれか
    一つに記載の方法。
  6. 【請求項6】 関心のある配列への第1または第2のプローブのハイブリッ
    ド形成によって第1または第2のプローブ中および/または関心のある配列中に
    2または3不対核酸塩基のループが形成される請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 第1および第2のプローブを既知の核酸配列を持つ対照核酸
    と接触させる対照反応を含む請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
  8. 【請求項8】 第1のプローブの伸長が活性な核酸プロモーターの形成をも
    たらす請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
  9. 【請求項9】 第1のプローブの伸長がT3、T7またはSP6 RNAポリメラー
    ゼプロモーターの形成をもたらし、それが第2のプローブの少なくとも一部の多
    数のRNAコピーの転写を可能にする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 活性な核酸プロモーターから合成された核酸の検出が第1
    のプローブの伸長の間接的検出を可能にする請求項8または9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 活性な核酸プロモーターによって引き起こされる転写がリ
    ボザイム活性を持つ核酸配列の合成をもたらす請求項8、9または10のいずれ
    か一つに記載の方法。
  12. 【請求項12】 核酸が検出に先立って増幅工程にかけられる請求項1〜1
    1のいずれか一つに記載の方法。
  13. 【請求項13】 第1のプローブの伸長の直接的または間接的結果として合
    成された核酸がさらなる核酸プローブとのハイブリッド形成によって検出される
    請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。
  14. 【請求項14】 さらなる核酸プローブが分子ビーコンを構成する請求項1
    3に記載の方法。
  15. 【請求項15】 第1のプローブの伸長の直接的または間接的結果として合
    成された核酸が固体表面で捕捉される請求項1〜14のいずれか一つに記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 関心のある核酸配列を検出する方法で使用するための一対
    の核酸プローブであって、その対の第1のプローブは、関心のある配列に相補的
    でありそれゆえそれにハイブリッド形成できる部分と、関心のある配列に非相補
    的である部分とを含み、またその対の第2のプローブは、関心のある配列に相補
    的でありそれゆえそれにハイブリッド形成できる部分と、関心のある配列には非
    相補的であるが第1のプローブの関心のある配列に非相補的な部分には相補的で
    ある部分とを含み、第1および第2のプローブは、第1および第2のプローブの
    相補的部分が互いにハイブリッド形成できるように、隣接して、または実質的に
    隣接して、関心のある配列にハイブリッド形成できるようになっており、その第
    1および/または第2のプローブが、そのプローブの対の相互の要素と塩基対形
    成できずそのために関心のある配列の不在下での第1のプローブと第2のプロー
    ブのハイブリッド形成を妨げる不安定化部分を含むことを特徴とする一対の核酸
    プローブ。
  17. 【請求項17】 請求項1〜15のいずれか一つに記載の方法で使用するた
    めの請求項16に記載の一対のプローブ。
  18. 【請求項18】 請求項16に記載の一対のプローブと適当な包装手段とを
    含む、試料中の関心のある核酸配列の存在を検出する際に使用するためのキット
  19. 【請求項19】 請求項1〜15の何れか一つの方法を実施する際に使用す
    るための請求項18に記載のキット。
  20. 【請求項20】 下記の1つ以上をさらに含む請求項18または19に記載
    のキット:DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、リボ−またはデオキシリボ−ヌ
    クレオチド三リン酸類(標識されたもの、または標識されていないもの)、標識
    試薬類、検出試薬類、緩衝剤類。
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