JP2002509153A - インターロイキン−1β変換酵素(ICE)のインビボ阻害剤としてのN−[2−(5−ベンジルオキシカルボニル−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル)アセトキシル]−L−アスパラギン酸アルデヒド - Google Patents

インターロイキン−1β変換酵素(ICE)のインビボ阻害剤としてのN−[2−(5−ベンジルオキシカルボニル−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル)アセトキシル]−L−アスパラギン酸アルデヒド

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、化合物(1)およびその薬学的許容塩を含む。化合物(1)はインターロイキン−1β変換酵素の阻害剤であり、関節炎および炎症性腸疾患のような炎症性疾患、敗血症性ショック、レパーフュージョン傷害,細菌性赤痢、および発作、多発性硬化症、およびアルツハイマー病のような神経炎症性障害を治療するのに有用である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、インターロイキン−1β変換酵素の阻害物質としての化合物N−[
2−(5−ベンジルオキシカルボニル−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオ
ロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル)アセトキシル]−L−ア スパラギン酸アルデヒドに関する。本発明はまた、発作、炎症性疾患、敗血症性
ショック、レパーフュージョン(reperfusion)傷害、アルツハイマー病、および
細菌性赤痢の治療法、並びにN−[2−(5−ベンジルオキシカルボニル−アミ
ノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリ ミジニル)アセトキシル]−L−アスパラギン酸アルデヒドを含む薬学的に許容
される組成物に関する。
【0002】
【関連技術の要約】
インターロイキン−1β変換酵素(ICE又はカスパーゼー1)はプローイン
ターロイキン−1β(プローIL−1β)に作用して、炎症サイトカインである
インターロイキン−1β(IL−1β)を生成する(Kostura M.J.外,Proc. Na
t. Acad. Sci., 1989;86:5227-5231、およびBlack R. A.外,FEBS Lett.,198
9;247:386-391)。いくつかの病気はインターロイキン−1活性に関係する。 インターロイキン−1が関連する病気の例には、リウマチ様関節炎および炎症性
腸疾患のような炎症性疾患、並びに発作、多発性硬化症、およびアルツハイマー
病のような神経炎症性障害が含まれるが、これらに限定されない(Dinarello C.
A.,Eur.Cytokine Netw.,1994;5:517)。その他の疾患には敗血病性ショッ ク、レパーフュージョン傷害、および細菌性赤痢が含まれる。
【0003】 IL−1β活性を緩和する薬剤は、有益なインビボ効果を有することが示され
た。例えば、インターロイキン−1受容体アンタゴニストである化合物はラット
の脳で虚血性および毒刺激性(excitotoxic)損傷を阻止することが示された( 例えば、Relton J.K.外、Brain Research Bulletin、1992年;29:243-246頁) 。更に、ICE阻害剤は、ラットの炎症および発熱を軽減することが示された(
Elford P.R.外、British Journal of Pharmacology、1995年;115:601-606頁)
【0004】 ICEの阻害剤はまた、ICEファミリーの他のシステインプロテアーゼを阻
害することもできる。最近、ICEファミリー(カスパーゼとして知られ、IC
Eはカスパーゼ−1として知られる)のこれらのシステインプロテアーゼの命名
法が更に定義された。Alnemri外,Cell,1996;87:171に記載された命名法を用 いると、下記のプロテアーゼはこの種の酵素の代表的メンバーである:カスパー
ゼ−2(Ich−1としても知られている);カスパーゼ−3(CPP32、Y
ama、およびアポパインとしても知られている);カスパーゼ−4(TX、I
ch−2、およびICErel−IIとしても知られている)、カスパーゼ−5(I CErel−IIIとしても知られている)、カスパーゼ−6(Mch2としても知ら
れている);カスパーゼ−7(Mch3としても知られている);カスパーゼ−
8(FLICEおよびMch5としても知られている);カスパーゼ−9(IC
E−LAP6およびMch6としても知られている);カスパーゼ−10(Mc
h4としても知られている)。この酵素ファミリーのメンバーは炎症およびアポ
トーシス(プログラムされた細胞死)の両方に重要な生物学的役割を果たすこと
が認められている(Thornberry N.A.外、Perspectives in Drug Discovery and
Design,1994;2:389-399)。
【0005】 IL−1β生成に対するその作用に加えて、ICEは炎症メディエイターイン
ターフェロン−γの生成に役割を果たすことが示された(Ghayur外、Nature、19
97年;386(6625):619-623頁)。ICEはインターフェロン−γ誘発因子の不
活性プロフォーム(proform)(IGIF;インターロイキン−18)を保有し て、T−細胞およびナチュラルキラー細胞によるインターフェロン−γの生成を
誘発するタンパク質であるIGIFを活性化する。インターフェロン−γは、炎
症障害および敗血症性ショックのような病気の病因にかかわっている。従って、
ICE阻害剤は、インターフェロン−γに対する作用によって、かかる病状に有
益な効果をもつものと期待される。
【0006】 当該分野で記載されたICE阻害剤の大多数はペプチドをベースとする(例え
ば、Dolle R.外;J.Med.Chem.,1994年;37:563頁)。しかしながら、ピリド
ン又はピリミドンをベースとするペプチド模倣性の阻害剤が最近報告された(Do
lle R.外;WO 9526958,1995年;Dolle R.外;J.Med.Chem.,1996年;39:243
8頁;およびSemple G.外,Bioorg.Med.Chem.Lett.,1997年;7:1337頁)。 X線結晶学および分子モデルは、ピリドンをベースとする阻害剤は、ペプチドを
ベースとする阻害剤に見られるP2−P3の適当な置換体であることを示した(Go
lec J.外,Bioorg.Med.Chem.Lett.,1997年;7:2181-2186頁)。
【0007】 WO 9526958は、化合物2:
【化2】 のような、ICEのピリミドンをベースとする阻害剤の使用を開示する。
【0008】 WO9526958に教示された化合物は、インビトロモデルでいくらかの活
性を保持すると共に、0.1から10μmのIC50範囲を有することが報告され 、IL−1βの放出の阻害率を反映する。これらの値はいくらかの活性を反映す
るが、炎症、アルツハイマー病、発作、および敗血症性ショックのような病気の
治療用のより良いICE阻害剤の探求が望まれる。
【0009】
【発明の概要】 本発明は、化合物1、およびその立体異性体、および薬学的許容塩、エステル
、アミド、およびプロドラッグを含む。
【化3】
【0010】 化合物1は、従来のICE阻害剤と比べてICEの阻害剤として予想外の優れ
たインビボ活性を示す。事実、末端投与した後の発作の動物モデルでインビボ活
性を示す最初のICE阻害剤である。化合物2のような従来の化合物はかかる活
性を示さない。
【0011】
【発明の詳細な記述】
本発明は、化合物1およびそのインターロイキン−1β変換酵素の阻害剤とし
ての使用を含む。本発明はまた、関節炎および炎症性腸疾患のような炎症性疾患
、多発性硬化症およびアルツハイマー病のような神経炎症性障害、および発作、
敗血症性ショック、レパーフュージョン傷害、および細菌性赤痢のようなその他
の疾患の治療方法を含み、この方法はかかる治療が必要な哺乳類に、化合物1の
治療有効量を投与することからなる。本発明は更に、化合物1を含む薬学的に許
容される組成物を含む。本発明はまた、インビトロおよびインビボモデルでのI
CEを阻害する生物学的効果を研究するための化合物1の使用を含む。
【0012】 化合物1は、WO 9526958('958出願)に開示された属の1種であるが、ICE
阻害剤としてインビボ活性が予想外に優れていることが示された。 化合物1と('958出願に開示され特許請求された)化合物2とを並べて比較が
行われた。両方の化合物は酵素阻害および細胞に基づく試験で同様の活性を示す
が、化合物1はインビボモデルで活性であるのに対して、化合物2は活性でない
【0013】 化合物1はIL−1βの生成を著しく阻止するが、化合物2は不活性である。
化合物1はまた、ラットの子において毒刺激性(exitotoxic)脳損傷の程度を著
しく減少させるが、化合物2には見られない性質である。更に、化合物1で処置
されたマウスは、レパーフュージョン後に中大脳動脈閉塞後の虚血性脳損傷にお
ける動脈病変サイズの減少を示した。
【0014】 化合物1は患者に単独で又は薬学的に許容される組成物として投与できる。こ
の組成物はヒトおよび動物のような患者に、経口的、直腸内、非経口的(静脈内
、筋肉内または皮下)、槽内、膣内、腹腔内、膀胱内、局所的(散剤、軟膏また
は液滴)に、または口腔内または鼻腔内スプレーとしてのいずれかにより投与す
ることができる。
【0015】 非経口注入に適切な組成物には、生理学的に許容される殺菌水性または非水性
溶液、分散液、懸濁液またはエマルジョン、および殺菌注入可能な溶液または分
散液に再構成するための殺菌粉末が含まれる。適切な水性および非水性担体、希
釈剤、溶媒またはビヒクルの例には、水、エタノール、ポリオール(プロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等)、それらの適切な混合
物、(オリーブ油のような)植物油、およびオレイン酸エチルのような注入可能
な有機エステルが含まれる。適切な流動性は、例えば、レシチンのようなコーテ
ィングの使用により、分散物の場合は必要な粒径を維持することにより、および
界面活性剤の使用により、維持できる。
【0016】 これらの組成物は、保存料、湿潤剤、乳化剤、および分散剤のような補助剤も
また含み得る。微生物の作用の阻止は、様々な抗バクテリアおよび抗菌性薬剤、
例えばパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等により確実にす
ることができる。等張剤、例えば砂糖、塩化ナトリウム等を含ませることもまた
望ましい。吸収遅延剤、例えばモノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの
使用によって、注入可能な製剤形態の吸収を延長することができる。
【0017】 経口投与のための固体投与形態には、カプセル、錠剤、丸剤、散剤および顆粒
剤が含まれる。このような固体投与形態では、活性化合物は、クエン酸ナトリウ
ムまたはリン酸二カルシウムのような少なくとも一つの不活性の慣用の賦形剤(
または担体)、または、(a)充填剤または増量剤、例えば澱粉、ラクトース、
スクロース、グルコース、マンニトールおよび珪酸;(b)結合剤、例えばカル
ボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ス
クロース、およびアラビアゴム;(c)保湿剤、例えばグリセロール;(d)崩
壊剤、例えば寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカ澱粉、アルギン
酸、ある種の複合シリケート、および炭酸ナトリウム;(e)溶解遅延剤、例え
ばパラフィン;(f)吸収促進剤、例えば第四級アンモニウム化合物;(g)湿
潤剤、例えばセチルアルコールおよびグリセロールモノステアレート;(h)吸
収剤、例えばカオリンおよびベントナイト;および(i)滑沢剤、例えばタルク
、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリ
コール、ラウリル硫酸ナトリウム、またはそれらの混合物と混合される。カプセ
ル、錠剤、および丸剤の場合、投与形態は緩衝剤もまた含み得る。
【0018】 同様のタイプの固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖、並びに高分子重量
ポリエチレングリコール等のような賦形剤を用いて、ソフトおよびハード−充填
ゼラチンカプセル内の充填剤として使用され得る。
【0019】 錠剤、糖衣錠、カプセル、丸剤、および顆粒剤のような固体投与形態は、腸溶
コーティングおよび当該分野で周知のその他のようなコーティングおよびシェル
(殻)を用いて製造できる。それらは不透明化剤を含み得、また、腸管のある部
分で活性化合物を遅延態様で放出するような組成物でもあり得る。使用可能な包
埋(embedding)組成物の例は、重合物質およびワックスである。活性化合物は 、適切であるなら、一つまたはそれ以上の上記の賦形剤を有するマイクロカプセ
ルの形態でも有り得る。
【0020】 経口投与のための液体投与形態には、薬学的許容エマルジョン、溶液、懸濁液
、シロップ、およびエリキシルが含まれる。活性化合物に加え、液体投与形態は
、当該分野で通常使用される不活性希釈剤、例えば水または他の溶媒、可溶化剤
および乳化剤、例えばエチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル
、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール
、1,3−ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油、特に綿実油、落花 生油、コーン胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油および胡麻油、グリセロール、テト
ラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪
酸エステル、またはこれらの物質の混合物等を含んでもよい。 このような不活性希釈剤に加え、本組成物は、湿潤剤、乳化および懸濁剤、甘
味料、着香料、および芳香剤のような助剤をも含むことができる。
【0021】 懸濁液は、活性化合物に加え、懸濁剤、例えばエトキシ化イソステアリルアル
コール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性
セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント
、またはこれらの物質の混合物等を含んでもよい。
【0022】 直腸投与用の組成物は、好ましくは坐薬であり、化合物1を、適切な非刺激性
の賦形剤または担体、例えばココアバター、ポリエチレングリコールまたは坐薬
用ワックスと混合することにより製造でき、この坐薬は通常の温度では固体であ
るが体温では液体であり、従って直腸または膣腔内で溶けて活性成分を放出する
【0023】 化合物1の局所的投与のための投与形態は、軟膏、パウダー、スプレーおよび
吸入剤を含む。活性成分は無菌条件下で生理学的に許容される担体、および必要
ならば保存料、緩衝剤または噴射剤と混合される。眼用処方物、眼軟膏、パウダ
ー、および溶液もまた本発明の範囲内のものとして考えられる。
【0024】 化合物1は患者に、1日当たり約0.1mgから約1,000mgの範囲の投与レベ
ルで投与することができる。約70kgの体重の通常の成人に対しては、1日当た
り体重1キログラムにつき約0.01mgから約100mgの範囲の投与量が好まし い。しかし、使用される特定の投与量は変わり得る。例えば、投与量は、患者の
要求、治療される症状の重さ、および使用される化合物の薬理学的活性を含む多
くの因子に依存し得る。特定の患者への最適な投与量の決定は当業者には良く知
られている。
【0025】 本願で用いられる“薬学的に許容される塩、エステル、アミド、およびプロド
ラッグ”なる用語は、正常な医学判定の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギ
ー反応等がなく患者の組織と接触して使用するのに適し、妥当な利益/危険比に
相応の、そして意図する用途に有効である、本発明の化合物のカルボン酸塩、ア
ミノ酸付加塩、エステル、アミド、およびプロドラッグ、並びに可能であるなら
本発明の化合物の両性イオンおよび互変体の形態を云う。“塩”なる用語は、化
合物1の比較的非毒性の無機および有機の酸付加塩を云う。これらの塩は、化合
物の最後の単離および精製中にその場で調製するか、またはその遊離塩基形態の
精製化合物を適当な有機または無機の酸と別に反応させ、このようにして形成さ
れた塩を分離することにより調製できる。代表的な塩には、臭化水素酸塩、塩酸
塩、硫酸塩、重硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、蓚酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パ
ルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ホウ酸塩、安息香酸塩、乳酸塩
、リン酸塩、トシレート(tosylate)、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩 、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチレート、メシレート、グルコヘプトネート、ラ
クトビオネートおよびラウリルスルホン酸塩等が含まれる。これらには、ナトリ
ウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム等のようなアルカリおよ
びアルカリ土類金属に基づくカチオン、並びにアンモニウム、テトラメチルアン
モニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン(但し、これらに限定されない)
等を含む非毒性アンモニウム、第四アンモニウムおよびアミンカチオンを含み得
る(例えば、本願に参考として含められる、Berge S.M.外、“Pharmaceutical S
alts",J. Pharm.Sci.,1977年;66:1-19頁を参照)。
【0026】 化合物1の薬学的許容非毒性エステルの例には、アルキル基が直鎖または分枝
鎖であるC1−C6アルキルエステルが含まれる。許容エステルには、C5−C7
クロアルキルエステル、並びにベンジル(しかしそれに限定されない)のような
アリールアルキルエステルもまた含まれる。C1−C4アルキルエステルが好まし
い。化合物1のエステルは慣用の方法によって製造し得る。
【0027】 化合物1の薬学的許容非毒性アミドの例には、アンモニア、第一級C1−C6
ルキルアミンおよび第二級C1−C6ジアルキルアミンから誘導されたアミドが含
まれ、ここでアルキル基は直鎖または分枝鎖である。第二級アミンの場合、アミ
ンは1個の窒素原子を含む5−または6−員複素環の形態でも有り得る。アンモ
ニア、C1−C3アルキル第一級アミンおよびC1−C2ジアルキル第二級アミンか
ら誘導されたアミドが好ましい。化合物1のアミドは慣用の方法によって製造し
得る。
【0028】 “プロドラッグ”なる用語は、例えば血液中での加水分解によって、急速にイ
ン ビボで変換されて、化合物1の親化合物を生成する化合物を云う。十分な検
討が、Higuchi T.およびStella V.の“Pro-drugs as Novel Delivery Systems”
, the A.C.S.Symposium Seriesの第14巻、およびBioreversible Carriers in Dr ug Design ,Edward B.Roche編,American Pharmaceutical Association and Pe
rgamon Press,1987年に提供され、両方とも本願に参考として含める。
【0029】 更に、化合物1は、非溶媒和物の形態でおよび薬学的に許容される溶媒、例え
ば水、エタノール等、との溶媒和物の形態で存在することができる。一般に、溶
媒和物の形態は、本発明の目的には非溶媒和物の形態と同等と考えられる。 化合物1はICEの阻害が必要な患者に投与される。一般に、ICEの阻害が
必要な患者は、ICEが役割を果たす病気または症状をもつ患者である。かかる
病気の例には、リウマチ様関節炎および炎症性腸疾患のような炎症性疾患、並び
に発作のような神経性炎症性障害が含まれるが、これらに限定されない。その他
の疾患には、レパーフュージョン傷害、アルツハイマー病および細菌性赤痢が含
まれる。
【0030】 “治療上有効量”とは、化合物1で治療することができる病気をもつ患者に投
与されたとき、その病気の症状を改善する化合物1の量である。化合物1の治療
上有効量は、化合物1を患者に投与してその結果を観察することにより、当業者
が容易に決定することができ、そして当該分野で認められた技法を用いて慣用の
方法で行うことができる。
【0031】 化合物1の製造の例示をスキーム1に示す。
【化4】
【0032】 出発材料および種々の中間体は、市販の有機化合物から調製された市販の源か
ら得るか、又は良く知られた合成法を用いて通常の方法で調製し得る。
【0033】 本願での、特許を含めて全ての文献および参考文献の開示は、参考として本願
に含められる。 本発明を下記の実施例によって更に例示するが、これらは本発明の範囲又は精
神を、そこに記載された特定の手順に限定するものではない。
【0034】 実施例1 化合物1の製造 1.
【化5】
【0035】 乾燥ジクロロメタン(200mL)およびN−メチルモルホリン(42.5mL, 386.5ミリモル)中の酸3(50.0g,154.6ミリモル)溶液に−75 ℃でイソブチルクロロホルメート(24.1mL,185.5ミリモル)を滴加し、
次いで−75℃で30分間撹拌する。乾燥ジクロロメタン(50mL)およびN−
メチルピペリジン(22.55mL,185.5ミリモル)中のN,O−ジメチルヒ ドロキシアミン塩酸塩溶液(18.10g,185.5ミリモル)を添加する。溶
液を室温に加温し、そして1時間撹拌し、10%H2SO4の添加によりクエンチ
し、そして酢酸エチル中に抽出する。有機層を10%H2SO4、H2Oおよびブ ラインで引き続き洗浄し、乾燥させ、真空下に濃縮する。得られた油状物を20
%エーテル/ヘキサンの添加により結晶化させ、固体を集めそして乾燥させて、
対応するアミド4を45.0g(80%)を得る。 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.30(5H, s), 5.62(1H, d), 5.05(2H, s), 4.95(
1H, m), 3.78(3H, s), 3.20(3H, s), 2.65(1H, dd), 2.55(1H, dd), 1.39(9H, s
); MS(APCI) 367(M+H); 室温=18.2分間、勾配溶出:20分間にわたって0から100、CH3CN
/水中0.10%のTFA。
【0036】 2.
【化6】
【0037】 乾燥エーテル(250mL)中の水素化リチウムアルミニウム(2.80g,7 4.0ミリモル)の懸濁液に−75℃で、Et2O:THF(120mL,10:1
)中の化合物4(22.60g,61.70ミリモル)を滴加する。得られた溶液
を−75℃で3時間撹拌する。反応を水(15mL)中の硫酸水素カリウム(16
.80g,123.40ミリモル)を滴加することによりクエンチし、そして酢酸
エチルに抽出する。有機層をH2Oおよびブラインで引き続き洗浄する。溶液を 乾燥させ、そして溶媒を除去して、5を油状物18.0g(99%)として得る 。 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 9.60(1H, s), 7.28(5H, bs), 5.12(2H, s), 5.03
(1H, s), 2.78-2.58(2H, m), 1.38(9H, s); 室温=16.9分間、勾配溶出:20分間にわたって0から100、CH3CN
/水中の0.10%TFA。
【0038】 3.
【化7】
【0039】 エタノール(200mL)中のアルデヒド5(21.50g,61.40ミリモル
)の溶液に、水(25mL)中のセミカルバジド塩酸塩(6.85g,61.40ミ
リモル)および酢酸ナトリウム(5.10g,61.40ミリモル)を添加する。
得られた混合物を室温で5時間撹拌する。エタノールを除去し、粗製の生成物を
酢酸エチル(300mL)中に取り出し、引き続き有機層を水(150mL)で3回
洗浄し、乾燥させ、濃縮して、6を泡状物として21.77g(97%)得る。 1H NMR (400MHz, DMSO) δ 9.97(1H, s), 7.59(1H, d), 7.23(5H, m), 7.05(1
H, s), 6.21(2H, s), 4.98(2H, s), 4.42(1H, m), 2.58(1H, dd), 2.41(1H, dd)
, 1.28(9H, s); MS(APCI) 365 (M+H); 室温=15.9分間、勾配溶出:20分間にわたって0から100、CH3CN
/水中の0.10%TFA。
【0040】 4.
【化8】
【0041】 MeOH(20mL)中の6(2.10g,5.80ミリモル)の溶液に、20%
Pd/C(150mg)を添加し、混合物を水素雰囲気中で大気圧下で2時間撹拌
する。触媒を濾過しそして溶媒を除去する。得られた油状物はエーテルの添加に
より固化する。固体を乾燥させて7をオフホワイト色の固形物として1.15g
(86%)得る。この固形物を直ちに次の段階に使用する。この中間体を次の段
階に使用する前に固化することが重要である。 1H NMR (400MHz, DMSO) δ 9.84(1H, s), 7.02(1H, d), 6.07(2H, s), 3.57(1
H, m), 3.38(2H, m), 2.28(1H, dd), 2.25(1H, dd), 1.37(9H, s); 室温=6.4分間、勾配溶出:20分間にわたって0から100、CH3CN/
水中の0.10%TFA。
【0042】 5.
【化9】
【0043】 乾燥ジクロロメタン(300mL)中の酸7(6.10g,15.30ミリモル)
およびN−メチルモルホリン(1.70mL,15.30ミリモル)の溶液に−25
℃で蒸留したばかりのイソブチルクロロホルメート(2.0mL,15.30ミリモ
ル)を加え、得られた溶液を30分間撹拌する。N−メチルモルホリン(1.7 0mL,15.30ミリモル)の第2の部分を添加し、次いでアミン8(3.50g
,15.30ミリモル)を添加する。この溶液を−25℃に30分間維持し、次 に室温に加温し、そして1時間撹拌する。溶液を固体が無いように濾過し、溶媒
を除去する。得られた残留物を酢酸エチル(200mL)に溶解し、水、飽和重炭
酸ナトリウムで洗浄し、乾燥させ、そして濃縮する。得られた油状物をクロマト
グラフィー(ジクロロメタン中の20%THF)に付して、9を白色固体として
4.60g(49%)得る。 1H NMR (400MHz, DMSO) δ 10.02(1H, s), 8.87(1H, s), 8.39(2H, s), 7.54(
2H, m), 7.34(8H, m), 7.0(1H, s), 6.25(2H, s), 5.13(2H, s), 4.62(1H, m),
4.43(1H, d), 4.36(1H, d), 2.56(1H, dd), 2.38(1H, dd), 1.24(9H, s); MS(APCI) 610.3 (M+H); 室温=16.2分間、勾配溶出:20分間にわたって0から100、CH3CN
/水中の0.10%TFA。
【0044】 6.
【化10】
【0045】 ジクロロメタン(50mL)中のエステル9(1.0g,1.60ミリモル)の溶
液に0℃で、ジクロロメタン(20mL)中の25%TFAを加える。得られた溶
液を、トルエン(100mL)で希釈する前に0℃で8時間撹拌し、そして蒸発さ
せて油状物を得る。得られた油状物をクロマトグラフィー(勾配溶出:ジクロロ
メタン中の2.5%MeOHからジクロロメタン中の10%MeOH)に付して 、10を白色固体として0.70g(79%)得る。 1H NMR (400MHz, DMSO) δ 10.03(1H, s), 8.88(1H, s), 8.39(2H, s), 7.50(
2H, m), 7.32(8H, m), 7.03(1H, s), 6.20(2H, bs), 5.12(2H, s), 4.64(1H, m)
, 4.42(2H, dd), 2.58(1H, m), 2.42(1H, m); MS(APCI) 554.4 (M+H); 室温=12.6分間、勾配溶出:20分間にわたって0から100、CH3CN
/水中の0.10%TFA。
【0046】 7.
【化11】
【0047】 セミカルバゾン10(6.0g,10.80ミリモル)に、37%水性パラホル
ムアルデヒドおよび酢酸(100mL,1:1)の溶液を添加する。溶媒を除去す
る前に反応混合物を2時間撹拌し、得られた油状物をCH3CN(100mL)で 希釈しそして蒸発させる。得られた残留物を、mega bond elut C18 SiO2(勾配 溶出:水中の25%アセトニトリルから水中の55%アセトニトリル)クロマト
グラフィーに付して、最終生成物1を白色粉末として4.20g(78%)得る 。 1H NMR (400MHz, CD3OD) δ 8.59(1H, s), 7.58(2H, m), 7.35(7H, m), 5.19(
2H, s), 4.68-4.42(3H, 4.28(1H, m), 2.62(1H, m), 2.37(1H, m); MS(APCI) 497.4 (M+H); 室温=13.4分間、勾配溶出:20分間にわたって0から100、CH3CN
/水中の0.10%TFA。
【0048】 実施例2 インビトロアッセイ 化合物1および2を、ここに記載するプロトコルを用いてKi(μM)および IC50(μM)の測定により示されるICEの阻害について試験する。
【0049】 1.阻害の研究 ICE(最終濃度0.24nM)を、15μMの基質(Ac−Tyr−Val−Ala−Asp −AMC;KM=15μM)とビヒクル(DMSO)、又はKiを一括する濃度の阻 害剤を含む、400μLのHGDE緩衝液(100mMのHEPES、20%グリ
セロール、5mMのDTT、0.5mMのEDTA)に添加する。380nmにおける 励起および460nmにおける発光を利用して、放出されたAMCの蛍光を観察す
ることにより、基質の加水分解を300秒間モニターする。基質加水分解の平均
速度を、蛍光対時間追跡の線形−回帰分析により評価する。Kiを評価するため に、パーセント阻害対阻害剤濃度のプロットを、非線形回帰により下記の可逆的
な競合モデルに合わせる:
【0050】
【数1】 ここで、競合ファクター(1+[S]/KM)=2である。
【0051】 2.ICE比色用量−応答(IC50)アッセイ 希釈阻害剤原液を、殆どの濃縮されたウェル(穴)でほぼ95%阻害となるよ
うに選んだ濃度(スクリーン結果に基づくか又はIC50評価での前の試みに基づ
く)の主原液から2倍連続希釈により調製する。各希釈物のアリコートをミクロ
タイタープレートに3つ組にして移す。
【0052】 ICE酵素を、HGE緩衝液(100mMのHepes pH7.5、0.5mMの EDTA、20%グリセロール、0.1%の牛血清アルブミン(BSA))中に ほぼ24nMに希釈し、ジチオトレイトール(DTT)を最終濃度5mMになるよう
に添加することにより、活性化する。活性化した酵素を次に阻害剤又はビヒクル
を含むウェルに分取し、プレートを周囲温度で60分間予備インキュベートする
。基質(Ac−Tyr−Val−Ala−Asp−pNA)を各ウェルに最終濃度が50μMとな るように添加し、プレートを25℃に調温したミクロタイタープレート−リーダ
ーに入れる。基質の添加から5分後に始まって、ウェルの吸収率(405nm)を
1時間モニターし、活性をこの期間中の吸収率変化の平均速度として計算する。
【0053】 3.PBMC細胞アッセイ(IC50)測定 化合物1がICEの強力な阻害剤であるというさらなる証拠は、ここに記載す
るヒト末端血液単核細胞(PBMCs)におけるIL−1β産生を阻害する能力
により与えられる。PBMCsを、フィコールクッション(ficoll cushion)上
での遠心分離によりヘパリン化血液から単離し、次にリン酸塩緩衝食塩水で3回
洗浄する。PBMCを、グルタミン、ペリシリン、ストレプトマイシン、および
2%ヒトAB血清を有するRPMI 1640を含む媒質中に懸濁させ、96ウ ェルの平底プレート中に1ウェル当たり106細胞を入れる。PBMCを、化合 物1又は2の存在下又は不存在下で、10ng/mLのリポポリサッカリド(LPS
、E.Coli株0111:B4;Calbiochem)を用いて一夜刺激する。媒質を収集し、成 熟IL−1βのレベルを、R&DシステムからのELISAキットを用いて測定
した。化合物の阻害を、IL−1βレベルを50%減少させる薬剤濃度を測定す
ることにより評価する。細胞をさらに4時間、3−(4,5−ジメチルチアゾー ル−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)の存在 下で培養して、生存度を測定した。従って化合物の毒性を、細胞の50%を死滅
させる薬剤濃度(IC50)を測定することにより評価することができる。
【0054】 4.Ich−2比色用量−応答(IC50)アッセイ Ich−2(カスパーゼ4)酵素の阻害を、ICEについて上述したようにし
て、しかし酵素を64nMで使用し、そしてICE基質Ac−Tyr−Val−Ala−Asp−
pNAの代わりに60μMのIch−2−特異性基質Ac−Leu−Glu−Val−Asp−pNA
を用いて評価する。 これらの試験の結果を下記の表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】 実施例3 インビボモデル 1.マウスモデル 雌のC57BL/6マウスに5mg/kgのリポポリサッカリド(LPS)(E. co
li 0111:B4)をT0において静脈内注射する;これはサイトカインインターロイ
キン−1βの産生を誘発する。LPSの投与から3.75時間後、マウスにビヒ クル又は試験化合物のいずれかを静脈内注射する。マウスをT4hで出血させ、
そして血漿をELISAによりIL−1βについて分析する。ビヒクルは5%D
MSO/20%Trappsol/3%デキストロース/NMDGである。ビヒクル処置
動物に比べて化合物1はIL−1β産生の48%阻害を示す(p<0.03,stu
dent t−テスト)。化合物2はIL−1βについて11%の減少を示す(有意 でない)。
【0057】 2.新生児ラットにおける毒刺激性脳損傷 化合物1および化合物2を、新生児ラットにおける毒刺激性脳損傷のモデルで
試験する。生後7日のラットの子をエーテルを用いて麻酔し、ヘッドホルダー内
に置き、右尾状核に15ナノモルのMDAを注射する。0.25時間後にラット
に薬剤(30mg/kg)又はビヒクル(水中の0.2%メトセル)を腹腔内注射す ることにより処置し、次にそれらのホームケージに戻す。この毒刺激性挑戦の5
日後にラットを殺し、それらの脳を取り出しそして半球を秤量する。注射した半
球の対側の半球と比べた重量の損失は、脳壊死の程度の推定量である。表2は結
果を要約し、その結果は、化合物1が、半球重量の損失パーセントとして表され
る毒刺激性脳損傷の程度を有意に減少させることを示し、かかる保護は化合物2
の同じ投与量では見られないことは重要である。
【0058】
【表2】
【0059】 3.虚血性脳損傷モデル 化合物1を、マウスにおける集中性脳虚血の永久的(MCAOp)および一時
的(MCAOt)モデルにおいて試験する。CD−1マウスにおいて中脳動脈を
管内縫合により閉塞する。一時的モデルにおいて、縫合を1時間後に取り出し、
そして両方の研究で、マウスを24時間目に犠牲にし、脳病変サイズをHおよび
E染色セクションから測定する。薬剤又はビヒクルを血管閉塞時から−5、60
および180分の時点で、25および50mg/kg×3(MCAOp)又は50mg
/kg×3(MCAOt)の用量でIP投与する。より厳しいMCAOpにおいて
、高用量で病変サイズの少しの減少がある(13%、p<0.04、1−尾行(on
e-tailed)t−テスト)が、より厳しくないMCAOtにおいて、病変サイズは 薬剤処置マウスにおいて60%小さい(p<0.002)。
【0060】 本発明およびその製造および使用の態様および方法を、当業者が製造および使
用できるように十分に、明瞭、詳細且つ正確な用語で記載した。前記したものは
本発明の好ましい態様を記述したこと、特許請求の範囲に記載した本発明の精神
および範囲から逸脱しない範囲で修正できることを理解されたい。特許請求の範
囲はこの明細書の結論として、本発明と見なされる主題を特別に指摘しそして明
確に特許請求するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 29/00 101 A61P 29/00 101 31/04 31/04 43/00 111 43/00 111 C07D 239/47 C07D 239/47 Z C07K 5/06 C07K 5/06 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AU,BA,BB,BG,BR,CA,CN, CU,CZ,EE,GE,HR,HU,ID,IL,I S,JP,KP,KR,LC,LK,LR,LT,LV ,MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO, SG,SI,SK,SL,TR,TT,UA,US,U Z,VN,YU (72)発明者 ジェラルド・ポール・シールケ アメリカ合衆国ミシガン州48103.アンア ーバー.カンタベリーコート4454 (72)発明者 オーラシュ・シャーリプール アメリカ合衆国ミシガン州48105.アンア ーバー.ウィンドウッドドライブ2765.ア パートメント193 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 AA03 BC42 MA01 MA04 NA14 ZA16 ZB11 ZB35 ZC20 4H045 AA10 AA30 BA12 BA72 DA55 EA20 EA22 EA29 FA31 FA59 GA21 HA02 (54)【発明の名称】 インターロイキン−1β変換酵素(ICE)のインビボ阻害剤としてのN−[2−(5−ベンジ ルオキシカルボニル−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ −1−ピリミジニル)アセトキシル]−L−アスパラギン酸アルデヒド

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式: 【化1】 の化合物およびその立体異性体、並びにその薬学的に許容される塩、エステル、
    アミド、およびプロドラッグ。
  2. 【請求項2】 治療上有効量の請求項1の化合物および薬学的に許容される
    担体からなる薬学的組成物。
  3. 【請求項3】 インターロイキン−1β変換酵素媒介疾患の治療が必要な哺
    乳類に、請求項1の化合物の治療上有効量を投与することからなる、インターロ
    イキン−1β変換酵素媒介疾患の治療方法。
  4. 【請求項4】 インターロイキン−1β変換酵素を請求項1の化合物と接触
    させることにより、インターロイキン−1β変換酵素を阻害する方法。
  5. 【請求項5】 発作の治療が必要な哺乳類に、請求項1の化合物の治療上有
    効量を投与することからなる、発作の治療又は予防方法。
JP2000540142A 1998-01-20 1998-11-20 インターロイキン−1β変換酵素(ICE)のインビボ阻害剤としてのN−[2−(5−ベンジルオキシカルボニル−アミノ−6−オキソ−2−(4−フルオロフェニル)−1,6−ジヒドロ−1−ピリミジニル)アセトキシル]−L−アスパラギン酸アルデヒド Abandoned JP2002509153A (ja)

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