JP2002507658A - モリブデンジチオカルバメートと金属ジヒドロカルビルジチオホスフェートの反応生成物を含んでなる添加剤を含有する潤滑油 - Google Patents

モリブデンジチオカルバメートと金属ジヒドロカルビルジチオホスフェートの反応生成物を含んでなる添加剤を含有する潤滑油

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JP2002507658A JP2000537967A JP2000537967A JP2002507658A JP 2002507658 A JP2002507658 A JP 2002507658A JP 2000537967 A JP2000537967 A JP 2000537967A JP 2000537967 A JP2000537967 A JP 2000537967A JP 2002507658 A JP2002507658 A JP 2002507658A
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エリザヴェート ピー ヴラホポウロウ
リチャード エス ポーリゾッティー
スティーヴン ディー キャメロン
ダニエル ポール リータ
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Abstract

(57)【要約】 モリブデンジチオカルバメートと金属ジヒドロカルビルジチオホスフェートとの反応生成物である多機能なモリブデン化合物は、潤滑油添加剤として有用な新規の組成物である。その組成物は、潤滑油製剤に低減された亜リン酸濃度で、低摩擦及び優れた摩耗特性を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低摩擦及び対摩耗特性を与える添加剤を含有する潤滑油に関する。
【0002】
【従来の技術】
潤滑剤における摩擦の低減及び改良された対摩耗性は、長年の間産業界で追求
されてきた。 米国特許第4,178,258号は、対摩耗量のモリブデンビス(ジアルキルジチオカ ルバメート)を含有することで強化された対摩耗性及び摩擦特性を示す、スパー
ク点火及び圧縮点火エンジン用の潤滑油を開示している。該潤滑油は、潤滑油が
亜鉛ジアルキルジチオホスフェート(ZDDP)をも含む場合に、特に摩耗及び
摩擦を低減するのに有効であるとして記載されている。
【0003】 米国特許第4,395,434号は、(1)酸性モリブデン化合物、塩基性窒素有化合 物及び二硫化炭素を反応させて調製されるイオウ含有モリブデン化合物と、(2
)有機イオウ化合物とを混ぜて調製される潤滑油用の抗酸化添加剤の併用につい
て開示している。該有機イオウ化合物は、他の有機イオウ化合物の中で、金属ジ
アルキルジチオホスフェート、及び金属ジチオカルバメートを包含するとして記
載されている。 米国特許第4,529,526号は、基油及び硫化オキシメタル有機ホスホロジチオネ ート及び/又は硫化オキシメタル−ジチオカルバメート及び少なくとも1の亜鉛
アルキルカルビルジチオホスフェート、並びにカルシウムアルキルベンゼン又は
カルシウム石油スルホネート及びアルケニルコハク酸イミドを含んでなる潤滑油
組成物を開示している。
【0004】 米国特許第4,786,423号は、鉱物又は合成の基原料油と、2種の重金属化合物 並びに金属及びイオウ遊離亜リン酸化合物を含む改良された潤滑油を開示してい
る。重金属化合物は、亜鉛ジアルキルジチオホスフェートと併用したモリブデン
ジチオカルバメートでありうる。他の亜リン酸化合物は、トリアルキル又はトリ
アリールホスフェートでありうる。この潤滑油は、例えば、基原料油を室温〜約
100℃に2時間加熱し、その加熱油に約20分の間隔をあけて指示昇温下で次
の成分を添加することによって調製される。
【0005】 WO95/19411(PCT/US95/00424)は、金属ジチオカルバメート及び金属ジチオホス
フェートの配合物及び反応生成物である潤滑油用添加剤に関する。プレブレンド
配合物及び反応生成物は、グリース又は潤滑油組成物中に他の汎用添加剤が存在
して使用されるときに、良い安定性及び適合性を示すと記載されている。金属ジ
チオホスフェート及び金属ジチオカルバメートの金属は、ニッケル、アンチモン
、モリブデン、銅、コバルト、鉄、カドニウム、亜鉛、マンガン、ナトリウム、
マグネシウム、カルシウム及び鉛から選択することができる。配合物及び反応生
成物は、極圧で向上された摩擦低減及び対摩耗特性を与えると記載されている。
さらに抗酸化、清浄、対疲労、高温安定性及び抗腐食特性も潜在的に存在すると
も記載されている。金属ジチオカルバメート及び金属ジチオホスフェートは、一
般に−20℃〜250℃の可変温度、好ましくは50℃〜150℃のいずれかの
好適な条件で混合される。ブレンドというよりも反応は、通常温度が70℃から
100℃の場合に起こる。金属ジチオカルバメート及び金属ジチオホスフェート
は、1:9〜9:1のいずれの比率でも混合できる。実施例では、単に80℃〜
100℃の反応温度が利用された。
【0006】 米国特許第4,812,246号は、特定の基油と、フェノールベース抗酸化剤及び/ 又はモリブデンジチオカルバメートのような有機モリブデン化合物を含んでなる
添加剤とを含む潤滑組成物を開示している。この潤滑組成物は、亜鉛ジアルキル
ジチオホスフェート等のような他の汎用添加剤を含むこともできる。 配合エンジン油では、摩擦と摩耗性能との間に微妙なバランスがあることは技
術的に周知である。文献[Kuboら、Toraiborojisuto,34(3),185(1989)]により、 有機モリブデン化合物は、金属面に対してZDDPと競合する。その被膜の構造
及び摩擦係数は、その2つの化合物の面親和性に依る。ZDDPは、金属面上に
吸着して、まず被膜を形成し、その上にMoDTCが吸着してモリブデン及びイ
オウが豊富な剪断性被膜を形成する[M.Muraki及びH.Wada,Toraiborojisuto,38(1
0),919(1993)]。
【0007】 添加可能なZDDPの量は、産業上問題によって制限される。明らかに、いく
つかの添加化合物に含まれる亜リン酸は、現代の車における触媒コンバータに影
響するだろう。さらなるエンジン油の仕様は、亜リン酸濃度について低限度があ
ると考えられ、かつこのような減少がエンジン油の対摩耗性能に影響するかどう
かというさらなる問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
現代の油について置かれる高い性能要求を満たすために、改良された摩擦性能
、摩耗保護、及び低亜リン酸濃度を有するエンジン油を得ることが要望されてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、主要量の潤滑粘度の油に、少量の金属ジヒドロカルビルジチオホス
フェート及びモリブデンジチオカルバメートを添加すること、かつその混合物を
空気中で約135℃以上〜約200℃の範囲の温度に加熱して、それによって潤
滑油組成物を製造することを含んでなる潤滑油組成物の製造方法である。 別の実施形態では、本発明は、主要量の潤滑粘度の油に、金属ジヒドロカルビ
ルジチオホスフェートとモリブデンジチオカルバメートの混合物を空気中で約1
35℃以上〜約200℃の範囲の温度に加熱すると形成される少量の反応生成物
を添加することによって製造される潤滑油組成物である。 さらに別の実施形態では、本発明は、主要量の潤滑粘度の油を有する潤滑油組
成物の摩擦低減及び摩耗低減特性を向上させる方法であって、金属ジヒドロカル
ビルジチオホスフェートとモリブデンジチオカルバメートの混合物を、空気、亜
鉛ジアルキルジチオカルバメート、及びモリブデンジチオカルバメートの存在下
、空気中で約135℃以上〜約200℃の範囲の温度に加熱すると形成される少
量の反応生成物を含む。
【0010】
【発明の実施の形態】
(図面の説明) 図1は、以下の亜リン酸XANESスペクトルである:(A)S150N潤滑油原 料中の新鮮な未反応1%w/w一級/二級混合ZDDP;(B)55cc/分のエアス パージによって150℃で16時間加熱された、S150N潤滑油原料中の1%w/w一
級/二級混合ZDDP;(C)55cc/分のエアスパージによって150℃で16
時間加熱された、S150N潤滑油原料中の1%モリブデンジチオカルバメート(M oDTC)と混合された1%w/w一級/二級混合ZDDPの反応生成物。ZDDP
及びMoDTC化合物の説明と反応及び分離手順は、実施例1に与えられている
【0011】 図2は、以下のイオウXANESスペクトルである:(A)S150N潤滑油原料 中の新鮮な未反応の1%MoDTCと混合された1%w/w一級/二級混合ZDDP
;(B)S150N潤滑油原料中、1%w/wで個々に55cc/分のエアスパージによっ て150℃で16時間加熱された、出発原料、すなわち1%w/w一級/二級混合Z
DDP及びモリブデンジチオカルバメート(MoDTC)のXANESスペクト
ルの線形結合;(C)55cc/分のエアスパージによって150℃で16時間加 熱された、S150N潤滑油原料中の1%MoDTCと混合された1%w/w一級/二級 混合ZDDPの反応生成物。ZDDP及びMoDTC化合物の説明と反応及び分
離手順は、実施例1に与えられている。
【0012】 図3は、以下のモリブデンEXAFSスペクトルから導かれる、モリブデン原
子上に集まる動径分布関数である:(A)S150N潤滑油原料中の新鮮な未反応の 1%w/wMoDTC、(B)55cc/分のエアスパージによって150℃で16時
間加熱されたS150N潤滑油原料中の1%w/wMoDTC、及び(C)55cc/分の エアスパージによって150℃で16時間加熱された、S150N潤滑油原料中の1 %w/wMoDTCと混合された1%w/w一級/二級混合ZDDPの反応生成物。Z DDP及びMoDTC化合物の説明と反応及び分離手順は実施例1に与えられて
いる。
【0013】 図4は、以下のイオウXANESスペクトルである:(A)S150N潤滑油原料 中、1%MoDTCと混合された新鮮な未反応の1%w/w一級/二級混合ZDDP
、(B)55cc/分のエアスパージによって135℃で16時間加熱された、S15
0N潤滑油原料中の1%w/wMoDTCと混合された1%w/w一級/二級混合ZDD Pの反応生成物、及び(C)55cc/分のエアスパージによって150℃で16 時間加熱された、S150N潤滑油原料中の1%w/wMoDTCと混合された1%w/w 一級/二級混合ZDDPの反応生成物。ZDDP及びMoDTC化合物の説明と 反応及び分離手順は、実施例1に与えられている。
【0014】 図5は、以下のモリブデンEXAFSスペクトルから導かれる、モリブデン原
子上に集まる動径分布関数である:(A)S150N潤滑油原料中の新鮮な未反応の 1%w/wMoDTC、(B)55cc/分のエアスパージによって150℃で16時
間加熱されたS150N潤滑油原料中の1%w/wMoDTC、(C)実施例2に記載の
ように、55cc/分のエアスパージによって150℃で16時間加熱されたS150N
潤滑油原料中の1%w/wMoDTCと混合された1%w/w一級ZDDPの反応生成
物。(D)実施例3に記載のように、55cc/分のエアスパージによって150 ℃で16時間加熱された、S150N潤滑油原料中の1%w/wMoDTCと混合された
1%w/w二級ZDDPの反応生成物。
【0015】 (発明の説明) 本発明は、135℃以上、好ましくは約150℃の温度の空気中における金属
ジヒドロカルビルジチオホスフェートとモリブデンジチオカルバメートとの反応
生成物として形成される多機能な潤滑油添加剤に関する。また、本発明は、金属
ジヒドロカルビルジチオホスフェート出発原料に比べて低亜リン酸含量で使用さ
れている潤滑油に対して改良された対摩耗性及び低減された摩擦特性を与える潤
滑油配合添加剤に関する。 該生成物は、約135℃以上〜約200℃、好ましくは約150℃の温度で、
反応が起こるのに十分な時間、好ましくは約8〜16時間、混合物が空気で飽和
するのに十分なエアスパージによって、溶液(典型的に、また好ましくは潤滑油
基原料油)中で、金属ジヒドロカルビルジチオホスフェートと、モリブデンジチ
オカルバメートを反応させることによって調製される。
【0016】 可溶リガンドがC3〜C16の一級、二級、一級−二級混合アルキルリガンド、 及びそれらの組合せであるいずれの金属ジチオホスフェートも、本発明の組成物
の製造に出発原料として使用できる。アルキルリガンドが好ましいが、本発明は
、アリール、置換アリール、及びエーテル基から選択される有機基を有するリガ
ンドでも実施できる。好ましくは、可溶リガンドは、C3〜C12一級、二級、一 級−二級混合アルキルリガンド、及びそれらの組合せである。金属部分は、銅、
鉛、モリブデン、マグネシウム、カルシウム、鉄、及び亜鉛でよい。これらのう
ちで亜鉛、銅、及びモリブデンが好ましく;亜鉛が最も好ましい。
【0017】 本発明の組成物の製造に出発原料として使用可能なモリブデンジチオカルバメ
ート(MoDTC)は、以下に示される構造式のものであり:
【化1】 式中、R1〜R4は、独立的にC3〜C16一級、二級、一級−二級混合アルキルリ ガンド、及びそれらの混合物から選択される。X1及びX2は、それぞれO又はS
である。アルキルリガンドが好ましいが、本発明は、アリール及びアルキルアリ
ールリガンドでも実施できる。
【0018】 本発明の実施化において、使用可能な出発原料のリストはかなり広く、一般に
、ほとんどすべての比率で混合された金属ジヒドロカルビルジチオホスフェート
及びモリブデンジチオカルバメートとして定義される。両方の出発原料が存在す
るかぎり、反応が135℃以上、好ましくは約150℃の温度で行われれば、所
望の反応生成物のいくらかの量が生成される。 反応の比と程度、及び反応を完了させるのに必要な時間は、記載の原料の範囲
内で出発原料の性質に依存する。同様に、最終生成物の溶解度は、出発分子のリ
ガンド構造にも依る。出発原料は、まず反応が起こる前に溶液中に入れなければ
ならないので、短すぎる鎖を有する原料は、所望の反応生成物の製造を促進する
のに十分には溶解しないだろう。従って、金属ジヒドロカルビルジチオホスフェ
ート及びモリブデンジチオカルバメート上のリガンドは、リガンドの有機基に存
在する炭素原子の総数が出発原料及び反応生成物に溶解性を与えるのに十分であ
るという条件で、独立的に一級、二級、又は一級及び二級混合のC3〜C16アル キルリガンドから選択される。
【0019】 出発原料は、両反応物が少なくともいくらか溶解し、出発原料の1つ又は他と
競合しないか、又はそうでなければ反応せず、かつ約135℃以上、好ましくは
約150℃及びそれ以上の反応温度で化学的及び物理的に安定性を保つ溶媒中で
一緒に混合される。好ましい溶媒は、最終反応生成物が意図する用途のタイプの
潤滑油基原料油である。 約135℃以上、好ましくは約150℃及びそれ以上の温度で、反応が起こる
のに十分な時間、好ましくは約150℃の温度で約8〜16時間、反応混合物を
空気で飽和するのに十分なエアスパージによる反応に次いで、その可溶性生成物
は、当業者に公知の方法で、該可溶性生成物から不溶性物質を分離して精製され
る。回収された液相中の反応生成物は、所望のモリブデン濃度を配合油中に得る
のに十分な量で配合油に使用される。
【0020】 これとは別に、精製された反応生成物を適切な油脂性担体に添加して、潤滑油
とブレンドするための濃縮物を形成することができる。精製された反応生成物の
量は、該担体と反応生成物の質量に基づいて約1〜約90質量%の範囲である。
好適な油脂性担体は、基原料油、動物油、植物油、鉱油、合成油、及びそれらの
混合物を含む。 最終的な配合油中のモリブデンwt%活性成分の関数として測定される反応生成
物の量自体は、0.004質量%〜0.4質量%、好ましくは0.005質量%〜0.2質量%の
範囲である。
【0021】 本発明の潤滑油組成物は、主要量の潤滑油基原料油を必要とする。一般に、潤
滑油基原料油は、40℃で約2〜約1,000cStの範囲の動粘度を有する。潤滑油基
原料油は、天然潤滑油、合成潤滑油、又はそれらの混合物から誘導できる。好適
な潤滑油基原料油は、合成ワックス及びスラックワックスの異性化によって得ら
れる基原料油、並びに原油の芳香族及び極性成分を水添分解(溶媒抽出よりはむ
しろ)して製造される水添分解基原料油を含む。 天然の潤滑油は、動物油、植物油(例えば、トウゴマ油及びラード油)、石油
、鉱油、及び石炭又はシェールから誘導される油、及びそれらの混合物を包含す
る。
【0022】 合成油は、重合化及び共重合化されたオレフィン、アルキルベンゼン、ポリフ
ェニル、アルキル化ジフェニルエーテル、アルキル化ジフェニルエーテル、アル
キル化ジフェニルスルフィド、並びにそれらの誘導体、類似体、及びそれらの同
族体等のような炭化水素油及びハロ置換炭化水素油を含む。また、合成潤滑油は
、末端ヒドロキシル基がエステル化、エーテル化等で変性されたアルキレンオキ
シドポリマー、インターポリマー、コポリマー及びそれらの誘導体をも含む。他
の好適な種類の合成潤滑油は、ジカルボン酸と種々のアルコールとのエステルを
含む。合成油として有用なエステルは、C5〜C12モノカルボン酸及びポリオー ル及びポリオールエーテルから作られるものも含む。 シリコンベースの油(ポリアルキル−、ポリアリール−、ポリアルコキシ−、
又はポリアリールオキシ−シロキサン油及びシリケート油のような)は、他の有
用な種類の合成潤滑油を含む。他の合成潤滑油は、リン含有酸、ポリマーテトラ
ヒドロフラン、ポリアルファオレフィン等を包含する。
【0023】 潤滑油は、未精製、精製、再精製油、又はそれらの混合物から誘導することが
できる。未精製油は、さらに精製又は処理することなく、天然原料又は合成原料
(例えば、石炭、シェール、又はタールサンドアスファルト)から直接得られる
。未精製油の例としては、単式蒸留操作から直接得られるシェール油、蒸留から
直接得られる石油、又はエステル化プロセスから直接得られるエステル油があり
、それぞれさらに処理せずに使用される。精製油は、精製油が1以上の特性を改
良するために1以上の精製工程で処理されていることを除き、未精製油と同様で
ある。好適な精製法は、蒸留、水素化、脱ろう、溶媒抽出、酸又は塩基抽出、ろ
過、及びパーコレーションを含み、すべて当業者には公知である。再精製油は、
精製油を得るために用いられる方法と同様のプロセスで精製油を処理することに
よって得られる。この再精製油は、再生油としても知られ、かつ使用済み添加剤
及び油分解生成物除去用技法でさらに処理されることが多い。
【0024】 反応生成物を含有する潤滑油製剤は、1以上の以下の種類の添加剤と適合し、
また含んでよい:粘度指数改良剤、酸化防止剤、摩擦変性剤、消泡剤、対摩耗剤
、腐食防止剤、加水分解安定剤、金属不活性化剤、界面活性剤、分散剤、流動点
降下剤、極圧添加剤等。 潤滑油添加剤は、Dieter Klamannによる「潤滑油及び関連製品」,Verlag Chem
ie,Deerfield,Florida,1984、及びC.V.Smalheer及びR.Kennedy Smithによる「潤
滑油添加剤」,1967,1〜11ページに一般的に記載されており、これら開示は参照
によって本明細書に取り入れられている。 この発明は、限定するものではないが、好ましい実施形態を含む以下の実施例
を参照するこによって、さらに理解されうる。
【0025】
【実施例】
(実施例1) I.反応生成物の合成及び化学分析 第1実施例では、市販の一級−二級混合亜鉛ジアルキルジチオホスフェート(
Exxon Chemical社から入手可能なECA6654)及び市販のモリブデンジチオカルバ メート(Asahi Denka Kogyoから入手可能なSakura Lube155)で出発する。各添 加剤は、S150N鉱物潤滑基原料油中の濃度1%w/wで存在する。個々に1%w/w及 びそれぞれ1%w/wで合わせた化合物を、55cc/分のエアスパージによる150
℃で16時間という反応条件に供する。油溶性反応生成物を分離し、液相をデカ
ントする。図1〜4のスペクトル及び表1と2の性能データは、上記液状生成物
について得た。
【0026】 XANES(X線吸収近縁分光法)及びEXAFS(拡大X線吸収微細構造)
分光法データは、出発原料及び反応生成物から得た。ここに報告したスペクトル
は、「X線吸収:EXAFS、SEXAFS及びXANESの原理、応用技術」
,D.C.Koningsberger & R.Prins Editors,Jhon Wiley & Sons(1988)に記載されて
いるように、標準的なプラクティスで得た。イオウ強度は、等価のイオウ濃度に
規準化した。 図1、2及び4は、それぞれ、未反応の新鮮な条件における初期反応物、エア
スパージによって16時間150℃に加熱後の個々の反応物、及び本発明の反応
生成物の亜リン酸(図1)、イオウ(図2及び4)XANESスペクトル、及び
EXAFSスペクトルに基づくモリブデンの動径分布関数を比較している。
【0027】 図1は、亜鉛ジヒドロカルビルジチオホスフェートのみを空気中で16時間1
50℃に加熱しても可溶性亜リン酸の化学構造に変化が起こらないことを示して
いる。スペクトルA及びBを見よ。対照的に、モリブデンジチオカルバメートの
存在下、空気中で16時間150℃に亜鉛ジヒドロカルビルジチオホスフェート
を加熱すると、反応生成物が形成される。スペクトルCを見よ。表1中の試料7
及び8は、反応生成物が、未反応の潤滑油と出発原料の混合物中に存在する亜リ
ン酸の半分だけの存在で、潤滑組成物の摩擦及び摩耗特性を改良することを示し
ている(以下のセクションの性能データについての議論を参照せよ)。
【0028】 図2は、本発明の反応生成物形成の際、出発原料のイオウ部分に起こる化学変
化を示す。図2からわかるように、モリブデンジチオカルバメートの存在下、空
気中150℃で16時間、金属ジヒドロカルビルジチオホスフェートを加熱する
と、新しい化学形態へのイオウの変換が起こる。本発明で生成される反応生成物
のイオウスペクトル(スペクトルC)は、新鮮な混合ZDDP及びMoDTCの
組合せのスペクトル(スペクトルA)と同一でなく、個々にS150N基原料油中1 %w/w濃度で、空気中150℃で加熱された出発原料のスペクトルの線形重複に よって得られるスペクトル(スペクトルB)と異なる。本発明の反応生成物の存
在は、図2のイオウXANESスペクトル(スペクトルC)の変化によって示さ
れる。
【0029】 図3は、本発明の生成物及び出発原料に含まれるモリブデンEXAFS上に集
まる動径分布関数(RDF)の変化を示す。モリブデンジチオカルバメート出発
原料(A)及び空気中150℃で16時間モリブデンジチオカルバメートのみを
酸化させた生成物(B)のモリブデンRDFを比較すると、モリブデンの化学的
配位に本質的な変化が生じなかったことがわかる。対照的に、モリブデンジチオ
カルバメート出発原料が実施例1の亜鉛ジチオカルビルジチオホスフェートの存
在下で加熱される場合、RDFは激しく変化してモリブデン原子の化学的配位の
変化示す(C)。反応生成物の存在は、図3のスペクトルCのモリブデンRDF
によって示される。
【0030】 本発明の反応生成物は、例えば亜鉛ジアルキルチオホスフェート(ZDDP)
及びモリブデンジチオカルバメート(MoDTC)を含んで配合される潤滑油を
使用してエンジン運転中にインサイツでは形成されない。エンジンのサンプ(sum
p)温度は、通常135℃以下であり、反応が起こる限界温度以下であることがわ
かった。これは、図4に例示されており、モリブデンジチオカルバメートの存在
下、空気中で16時間135℃に金属ジヒドロカルビルジチオホスフェートを加
熱してもイオウ部分に変化が生じないことを示している(スペクトルBを見よ)
対照的に、この2つの化合物を150℃で加熱すると、新しい生成物が形成され
る(図4のスペクトルC)。さらに、クランクケース油中のブローバイガス及N
Xの存在は、特にZDDP及びMoDTCを分解することで知られ、反応生成 物の形成を次々に減速又は無くすだろう。Johnstonらによって示されるように(
M.D.Johnson,S.Korcek及びM.J.Rokosz,Lubrication Science,6-3,247(1994))、
NOX惹起酸化プロセス及びNO2とZDDP誘導中間体との間の直接的な相互作
用は、ZDDPの消費を加速する。また、Araiらは(K.Arai,M.Yamada,S.Asano,
S.Yoshizawa,H.Ohira,I.Hoshino,F.Ueda,I.Akiyama,SAE952533(1995))、摩擦係
数の増加に反映される、NO2の存在下におけるMoDTC及びZDDPの劣化 について報告した。完成エンジン油中の他の添加剤の存在も反応に影響すると予
想される。例えば、無灰分散剤は、ZDDPと相互作用することが知られており
、本発明の反応生成物の形成を阻害すると予想される。
【0031】 II. 性能データ 実施例1で研究した化合物、混合物、及び反応生成を、Falex ブロック-オン-
リングトライボメータ(block-on-ring tribometer)で、摩擦及び摩耗性能につい
て評価した。平均摩擦係数は、2.0時間100℃でブロック上に670Nの荷重 をかけた実験運転の間測定した。実験終了時のブロック上の摩耗痕を分布測定法
(profilometry)で測定した。
【0032】 表1及び2中、試料8及び14は、本発明の反応生成物添加剤含有潤滑油につ
いての結果を示す。分光法データの場合と同様に、反応生成物の特性を溶媒150 中性(S150N)基原料油中のMoDTC及びZDDPの特性と比較する。それぞ れ表1及び2に示されるように、1%w/wの各添加剤(1%w/wMoDTC及び1
%w/wZDDP)と0.5w/wの各添加剤(0.5%w/wMoDTC及び0.5%w/wZDD P)という2つの異なった濃度が選択される。
【0033】 表1及び2のデータは、新種の化合物(試料8及び14)が低摩擦及び低摩耗
性能の優れた組合せを与えることを示している。さらに、この新種の化合物、試
料8及び14は、それぞれ未反応化合物である試料7及び13に比し、低亜リン
酸濃度を有する。誘導結合プラズマ原子分光分析によって測定されるように、試
料8の亜リン酸濃度は、試料7の813wppmに対して393wppmである。同様に
、試料14の亜リン酸濃度は、試料13の418wppmに対して310wppmである
。序文で説明したように、低亜リン酸レベルは、現代の車における触媒コンバー
タの長寿化のために望ましい。
【0034】 表1 平均摩擦係数 摩耗痕体積×100(mm3) 試料1 0.101 1.87 試料2 0.102 1.88 試料3 0.117 0.27 試料4 0.117 0.25 試料5 0.046 1.33 試料6 0.058 1.98 試料7 0.057(2実験の平均) 0.70(2実験の平均) 試料8 0.053(2実験の平均) 0.62(2実験の平均)
【0035】 試料1:S150N基原料油 試料2:空気中16時間150℃で加熱されたS150N基原料油 試料3:S150N中の2%w/w混合ZDDP 試料4:空気中16時間150℃で加熱されたS150N中の2%w/w混合ZDDP 試料5:S150N中の2%w/wMoDTC 試料6:空気中16時間150℃で加熱されたS150N中の2%w/wMoDTC 試料7:S150N中の1%w/wMoDTCと混合された1%w/w混合ZDDP 試料8:空気中16時間150℃で加熱された、S150N中の1%w/wMoDTCと
混合された1%w/w混合ZDDPの反応生成物
【0036】 表2 平均摩擦係数 摩耗痕体積×100(mm3) 試料9 0.116(4実験の平均) 0.47(4実験の平均) 試料8 0.111(6実験の平均) 1.06(6実験の平均) 試料11 0.052 2.14 試料12 0.069 2.69 試料13 0.063 0.60 試料14 0.047 0.54
【0037】 試料9:S150N中の1%w/w混合ZDDP 試料10:空気中16時間150℃で加熱されたS150N中の1%w/w混合ZDDP 試料11:S150N中の1%w/wMoDTC 試料12:空気中16時間150℃で加熱されたS150N中の1%w/wMoDTC 試料13:S150N中の0.5%w/wMoDTCと混合された0.5%w/w混合ZDDP 試料14:空気中16時間150℃で加熱された、S150N中の0.5%w/wMoDT Cと混合された0.5%w/w混合ZDDPの反応生成物
【0038】 (実施例2) I.反応生成物の合成及び化学分析 第2実施例では、市販の一級亜鉛ジアルキルジチオホスフェート(Rhein Chem
ieから入手可能なAdditin RC3180)及び市販のモリブデンジチオカルバメート(
Asahi Denka Kogyoから入手可能なSakura Lube155)で出発する。各添加剤は、S
150N鉱物潤滑基原料油中の濃度1%w/wで存在する。個々に1%w/w及びそれぞれ
1%w/wで合わせた化合物を、55cc/分のエアスパージによる150℃で16時
間という反応条件に供する。担体としてペンタンを用いてラテックス膜で、粗生
成物を透析ろ過する。透析ろ過後、ペンタン溶媒を蒸留で除去する。本発明の生
成物は、膜を通過する油溶性生成物として回収される。図5のEXAFSスペク
トル(C)及び表3の性能データは、上記液状生成物について得た。
【0039】 図5では、本発明の反応生成物のモリブデンEXAFS(スペクトルC)から
導かれるモリブデン原子上に集まる動径分布関数を、S150N基原料油中の「新鮮 な」1%w/wMoDTC(スペクトルA)及び150℃で16時間加熱された1 %w/wMoDTC溶液(スペクトルB)のスペクトルと比較する。本発明の反応 生成物は、加熱されたMoDTC試料とは明らかに異なり、Mo配位の変化とい
う特徴がある。
【0040】 II. 性能データ 実施例2で研究した化合物の摩擦及び対摩耗特性を、Falex ブロック-オン-リ
ングトライボメータ(block-on-ring tribometer)で評価し;試験条件は、実施例
1の記載と同様であった。 表3は、平均摩擦係数及び実験終了時のFalexトライボメータのブロック上の 摩耗痕の体積をまとめた。試料16は、実施例2に記載のような本発明の反応生
成物を示す。その性能を、実施例2で用いた一級ZDDPとMoDTCとの「新
鮮な」未反応混合物の性能と比較している。表3のデータは、本発明の反応生成
物、試料16が改良された摩擦及び摩耗性能を有することを示している。さらに
、本発明の生成物は、低亜リン酸濃度を有する。誘導結合プラズマ原子分光分析
によって測定されるように、表3の試料16の亜リン酸濃度は、試料15の78
0wppmに対して680wppmである。
【0041】 表3 平均摩擦係数 摩耗痕体積×100(mm3) 試料15 0.043 2.34 試料16 0.042 0.73 試料15:S150N中の1%w/wMoDTCと混合された1%w/w一級ZDDP 試料16:実施例2に記載のように加熱された、S150N中の1%w/wMoDTCと
混合された1%w/w一級ZDDPの反応生成物
【0042】 (実施例3) I.反応生成物の合成及び化学分析 第3実施例では、市販の二級亜鉛ジアルキルジチオホスフェート(Exxon Chem
ical社から入手可能なParabar9419)及び市販のモリブデンジチオカルバメート (Asahi Denka Kogyoから入手可能なSakura Lube155)で出発する。各添加剤は 、S150N鉱物潤滑基原料油中の濃度1%w/wで存在する。個々に1%w/w及びそれ ぞれ1%w/wで合わせた化合物を、55cc/分のエアスパージによる150℃で1
6時間という反応条件に供する。担体としてペンタンを用いてラテックス膜で、
粗生成物を透析ろ過する。透析ろ過後、ペンタン溶媒を蒸留で除去する。本発明
の生成物は、膜を通過する油溶性生成物として回収される。図5のEXAFSス
ペクトル(D)及び表4の性能データは、上記液状生成物について得た。
【0043】 図5では、本発明の反応生成物のモリブデンEXAFS(スペクトルD)から
導かれるモリブデン原子上に集まる動径分布関数を、S150N基原料油中の「新鮮 な」1%w/wMoDTC(スペクトルA)及び150℃で16時間加熱された1 %w/wMoDTC溶液(スペクトルB)のスペクトルと比較する。本発明の反応 生成物は明らかに異なり、Mo配位の変化という特徴がある。
【0044】 II. 性能データ 実施例3で研究した化合物の摩擦及び対摩耗特性を、Falex ブロック-オン-リ
ングトライボメータ(block-on-ring tribometer)で評価し;試験条件は、実施例
1の記載と同様であった。 表4は、平均摩擦係数及び実験終了時のFalexトライボメータのブロック上の 摩耗痕の体積をまとめた。試料18は、実施例3に記載のような本発明の反応生
成物を示す。その性能を、実施例3で用いた二級ZDDPとMoDTCとの「新
鮮な」未反応混合物の性能と比較している。表4のデータは、本発明の反応生成
物、試料18が改良された摩耗性能を有することを示している。さらに、本発明
の生成物は、出発原料に比べて低亜リン酸濃度を有する。誘導結合プラズマ原子
分光分析によって測定されるように、表4の試料18の亜リン酸濃度は、試料1
7の770wppmに対して160wppm(亜リン酸の検出限界)以下である。
【0045】 表4 平均摩擦係数 摩耗痕体積×100(mm3) 試料17 0.053 0.87 試料18 0.053 0.67 試料17:S150N中の1%w/wMoDTCと混合された1%w/w二級ZDDP 試料18:実施例3に記載のように加熱された、S150N中の1%w/wMoDTCと
混合された1%w/w二級ZDDPの反応生成物
【図面の簡単な説明】
【図1】 亜リン酸XANESスペクトルである。
【図2】 イオウXANESスペクトルである。
【図3】 モリブデンEXAFSスペクトルから導かれる、モリブデン原子上に集まる動
径分布関数である。
【図4】 イオウXANESスペクトルである。
【図5】 モリブデンEXAFSスペクトルから導かれる、モリブデン原子上に集まる動
径分布関数である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10N 10:12 C10N 10:12 40:25 40:25 70:00 70:00 (72)発明者 ポーリゾッティー リチャード エス アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08848−2153 ミルフォード マウント プレザント ロード リトル ヨーク 30 (72)発明者 キャメロン スティーヴン ディー アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08848 ミルフォード マウント プレザ ント ロード ミルフォード 423 (72)発明者 リータ ダニエル ポール アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08822 フレミントン ラスティク トレ イル 15

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応生成物を有する潤滑油組成物の製造方法であって、以下
    の工程: 主要量の潤滑粘度の油に、少量の金属ジヒドロカルビルジチオホスフェートと
    、ジチオカルバメート、ジチオホスフェート、ジアルキルホスフェートからなる
    群より選択されるリガンドを有するモリブデン化合物とを添加する工程、及び その混合物を、空気中で約135℃以上〜約200℃の範囲の温度に、十分な
    時間加熱して反応生成物を有する潤滑油組成物を製造する工程; を含んでなる潤滑油組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 主要量の潤滑粘度の油に、少量の金属ジヒドロカルビルジチ
    オホスフェートと、ジチオカルバメート、ジチオホスフェート、ジアルキルホス
    フェートからなる群より選択されるリガンドを有するモリブデン化合物とを添加
    し、かつ その混合物を、空気中で約135℃以上〜約200℃の範囲の温度に加熱し、
    それによって反応生成物を有する潤滑油組成物を形成することによって製造され
    る化合物。
  3. 【請求項3】 さらに、前記潤滑油組成物から不溶性物質を分離して、精製
    潤滑油組成物を得る工程を含んでなる請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 不溶性物質を前記潤滑油組成物から分離することを含む請求
    項2に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 さらに、前記精製潤滑油組成物から前記反応生成物を分離し
    て、精製反応生成物を得る工程を含んでなる請求項3に記載の方法。
  6. 【請求項6】 精製された物質から前記反応生成物を分離することを含む請
    求項4に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 主要量の潤滑粘度の油を有する潤滑油組成物の摩擦低減及び
    摩耗低減特性を向上させる方法であって: 前記潤滑油組成物を、空気、金属ジヒドロカルビルジチオホスフェート、及び
    モリブデンジチオカルバメートの存在下、約135℃以上〜約200℃の範囲の
    温度に加熱する工程; を含んでなる方法。
  8. 【請求項8】 油脂性担体と、請求項6に記載の化合物とを含んでなる組成
    物であって、前記化合物が、前記担体と前記化合物の質量に基づいて約1質量%
    〜約90質量%の量である組成物。
JP2000537967A 1998-03-26 1998-03-26 モリブデンジチオカルバメートと金属ジヒドロカルビルジチオホスフェートの反応生成物を含んでなる添加剤を含有する潤滑油 Pending JP2002507658A (ja)

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