JP2002507418A - サイトカインシグナル伝達のサプレッサー - Google Patents

サイトカインシグナル伝達のサプレッサー

Info

Publication number
JP2002507418A
JP2002507418A JP2000537993A JP2000537993A JP2002507418A JP 2002507418 A JP2002507418 A JP 2002507418A JP 2000537993 A JP2000537993 A JP 2000537993A JP 2000537993 A JP2000537993 A JP 2000537993A JP 2002507418 A JP2002507418 A JP 2002507418A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypeptide
seq
polynucleotide
nucleotide sequence
sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000537993A
Other languages
English (en)
Inventor
ミカロヴィッチ,デイヴィッド
シムズ,マシュー,エー.
シャイク,ナルジス
Original Assignee
スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GBGB9806222.7A external-priority patent/GB9806222D0/en
Priority claimed from GBGB9820299.7A external-priority patent/GB9820299D0/en
Application filed by スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー filed Critical スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー
Publication of JP2002507418A publication Critical patent/JP2002507418A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/46Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates
    • C07K14/47Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals
    • C07K14/4701Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans from vertebrates from mammals not used
    • C07K14/4702Regulators; Modulating activity
    • C07K14/4703Inhibitors; Suppressors

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 SBHWSB1ポリペプチドおよびポリヌクレオチドならびに組換え法による該ポリペプチドの生産方法が開示される。またSBHWSB1ポリペプチドおよびポリヌクレオチドを治療上利用する方法、およびそのための診断アッセイも開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、新たに同定されたポリペプチド、該ポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチド、治療の際並びに治療に有用でありうるアゴニスト、アンタゴニス
トおよび/またはインヒビターである化合物を同定する際の該ポリペプチドおよ
びポリヌクレオチドの使用、さらに該ポリペプチドおよびポリヌクレオチドの生
産方法に関する。
【0002】発明の背景 薬物探索プロセスには目下根本的な大変化が生じている。というのは、それが
「ゲノム機能学」(functional genomics)、すなわち高スループット(高効率) のゲノムまたは遺伝子に基づく生物学に及んでいるからである。治療上の標的と
なる遺伝子および遺伝子産物を同定するための手段としてのこのアプローチは、
「ポジショナルクローニング」に基づいた比較的初期のアプローチに急速に取っ
て代わりつつある。表現型、つまり生物学的機能または遺伝病が同定され、続い
てその遺伝子地図の位置を手がかりとして病因遺伝子が突き止められていたので
ある。
【0003】 ゲノム機能学は、高スループットなDNA配列決定技術、および現在利用できる 多くの分子生物学データベースから目的のものであり得る遺伝子配列を同定する
ための生物情報科学(bioinformatics)の様々なツールに大きく依存している。依
然として、さらなる遺伝子およびその関連ポリペプチド/タンパク質を、薬物探
索の標的として同定し特性づける必要性が存在している。
【0004】発明の概要 本発明は、SBHWSB1、特にSBHWSB1ポリペプチドおよびSBHWSB1ポリヌクレオチ ド、組換え物質、並びにその生産方法に関する。異なる態様において、本発明は
、とりわけ癌、肥満症、炎症性疾患、心臓病、クローン病、神経障害および免疫
疾患(以後まとめて「前記疾患」という)の治療をはじめとする、前記ポリペプ
チドおよびポリヌクレオチドの使用方法に関する。他の態様では、本発明は、本
発明により提供される物質を用いてアゴニストおよびアンタゴニスト/インヒビ
ターを同定する方法、並びに同定された化合物を用いてSBHWSB1不均衡と関連し た症状を治療する方法に関する。さらに他の態様において、本発明は不適当なSB
HWSB1活性またはSBHWSB1レベルと関連した疾病を検出するための診断アッセイに
関する。
【0005】発明の説明 第一の態様において、本発明はSBHWSB1ポリペプチドに関する。この種のペプ チドには、配列番号2の全長にわたる配列番号2のアミノ酸配列に対して少なく
とも95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するアミ
ノ酸配列を含んでなる単離されたポリペプチドが含まれる。こうしたポリペプチ
ドには配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチドが含まれる。
【0006】 本発明の他のペプチドには、そのアミノ酸配列が配列番号2の全長にわたる配
列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性、好ましくは少なく
とも97〜99%の同一性を有する単離されたポリペプチドが含まれる。こうし
たポリペプチドとしては配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチドがある
【0007】 本発明の更なるペプチドには、配列番号1に含まれる配列を含んでなるポリヌ
クレオチドによりコードされる単離されたポリペプチドが含まれる。
【0008】 本発明のポリペプチドはポリペプチドのWD40 SOCSボックスファミリーのメン バーであると考えられる。タンパク質を含むSOCSボックスは、タンパク質キナー
ゼであるヤヌスキナーゼ(JAK)ファミリーと相互作用し、その結果該ファミリー の機能を阻害することにより、サイトカインシグナル伝達の負の調節因子として
作用に関与することから、それゆえ、本発明のポリペプチドは興味深い。このポ
リペプチドは同様に、さらにサイトカインJAK/STAT経路を通じたシグナル伝達を
妨げると考えられる(D.J. Hiltonら, PNAS 95:114-119, 1998)。これらの特性は
、以後「SBHWSB1活性」または「SBHWSB1ポリペプチド活性」または「SBHWSB1の 生物活性」と呼ぶ。これらの活性には、前記SBHWSB1ポリペプチド、特に配列番 号2のポリペプチドの抗原性活性および免疫原性活性をも含まれる。好ましくは
、本発明のポリペプチドは、少なくとも1つのSBHWSB1の生物活性を示す。
【0009】 本発明のポリペプチドは「成熟」タンパク質の形であっても、前駆体または融
合タンパク質のような、より大きいタンパク質の一部であってもよい。しばしば
、追加のアミノ酸配列を含めることが有利であり、このようなアミノ酸配列とし
ては、分泌すなわちリーダー配列、プロ配列、多重ヒスチジン残基のような精製
に役立つ配列、または組換え体生産の間の安定性を確保する付加的配列などがあ
る。
【0010】 また、前記ポリペプチドの変異体、すなわち保存的アミノ酸置換(ある残基が
性質の似ている他の残基により置換される)により基準ポリペプチドと相違して
いるポリペプチドも本発明に含まれる。典型的なこうした置換は、Ala, Val, Le
u および Ileの間;Ser とThr の間;酸性残基 AspとGlu の間;Asn とGln の間
;塩基性残基 LysとArg の間;または芳香族残基 PheとTyr の間で起こる。特に
、数個、5〜10個、1〜5個、1〜3個、1〜2個または1個のアミノ酸が任
意の組合せで置換、欠失または付加されている変異体が好適である。
【0011】 本発明のポリペプチドは任意の適当な方法で製造することができる。このよう
なポリペプチドには、単離された天然のポリペプチド、組換え的に製造されたポ
リペプチド、合成的に製造されたポリペプチド、またはこれらの方法の組合せに
より製造されたポリペプチドが含まれる。こうしたポリペプチドを製造するため
の手段は当技術分野でよく理解されている。
【0012】 本発明の更なる態様において、本発明は、SBHWSB1ポリヌクレオチドに関する 。このようなポリヌクレオチドには、配列番号2の全長にわたる配列番号2のア
ミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドをコードす
るヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチドが含まれる。これ
に関して、少なくとも97%の同一性を有するポリペプチドが一層好ましいが、
少なくとも98〜99%の同一性を有するものがより一層好ましく、少なくとも
99%の同一性を有するポリペプチドが最も好ましいものである。かかるポリヌ
クレオチドとして、配列番号2のポリペプチドをコードする配列番号1に含まれ
るヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドが挙げられる。
【0013】 本発明の更なるポリヌクレオチドには、配列番号2のポリペプチドをコードす
るヌクレオチド配列に対して、その全コード領域にわたって、少なくとも95%
の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチドが
含まれる。これに関して、少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチド
が一層好ましいが、少なくとも98〜99%の同一性を有するものがより一層好
ましく、少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチドが最も好ましいも
のである。
【0014】 本発明の更なるポリヌクレオチドには、配列番号1の全長にわたる配列番号1
のポリヌクレオチドに対して少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配
列を含んでなる単離されたポリヌクレオチドが含まれる。これに関して、少なく
とも97%の同一性を有するポリヌクレオチドが一層好ましいが、少なくとも9
8〜99%の同一性を有するものがより一層好ましく、少なくとも99%の同一
性を有するポリヌクレオチドが最も好ましいものである。かかるポリヌクレオチ
ドとして、配列番号1のポリヌクレオチドを含んでなるポリヌクレオチドおよび
配列番号1のポリヌクレオチドが挙げられる。
【0015】 本発明はまた、上記の全てのポリヌクレオチドに対して相補的なポリヌクレオ
チドを提供する。
【0016】 配列番号1のヌクレオチド配列は、マウスWSB-1(D.J. Hiltonら, PNAS 95:114
-119, 1998)との相同性を示す。配列番号1のヌクレオチド配列はcDNA配列であ り、配列番号2のポリペプチドである389個のアミノ酸からなるポリペプチドを コードするポリペプチドコード配列(ヌクレオチド番号139〜1305)を含む。配列 番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列は、配列番号1に含まれる
ポリペプチドコード配列と同一であってもよいし、遺伝子コードの重複性(縮重
)のためにやはり配列番号2のポリペプチドをコードする、配列番号1に含まれ
る配列以外の配列であってもよい。配列番号2のポリペプチドは、マウスWSB-1(
D.J. Hiltonら, PNAS 95:114-119, 1998)との相同性および/または構造的類似 性を有するWD40 SOCSボックスファミリーのその他のタンパク質と、構造的に関 連性がある。
【0017】 本発明の好適なポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、とりわけ、それと相
同なポリペプチドおよびポリヌクレオチドと同様の生物学的機能/性質をもつこ
とが期待される。さらに、本発明の好ましいポリペプチドおよびポリヌクレオチ
ドは少なくとも1つのSBHWSB1活性を有する。
【0018】 また、本発明は、配列番号1および配列番号2の対応する全長配列の決定に先
立って最初に同定された部分的なまたは他のポリヌクレオチドおよびポリペプチ
ドに関する。
【0019】 したがって更なる態様において、本発明は、 (a) 配列番号3の全長にわたる配列番号3のヌクレオチド配列に対して少なく
とも95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するヌク
レオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド、 (b) 配列番号3の全長にわたる配列番号3のヌクレオチド配列に対して少なく
とも95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するヌク
レオチド配列を有する単離されたポリヌクレオチド、 (c) 配列番号3のポリヌクレオチドである単離されたポリヌクレオチド、また
は (d) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも
95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するポリペプ
チドをコードするヌクレオチド配列である単離されたポリヌクレオチド、 を提供する。
【0020】 さらに、本発明は、配列番号3に含まれる配列を含んでなるポリヌクレオチド
によりコードされるポリペプチドだけでなく、 (a) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも
95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するアミノ酸
配列を含んでなるポリペプチド、 (b) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも
95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するアミノ酸
配列を有するポリペプチド、 (c) 配列番号4のアミノ酸を含んでなるポリペプチド、および (d) 配列番号4のポリペプチドであるポリペプチド、 を提供する。
【0021】 配列番号3のヌクレオチド配列およびそれによりコードされるペプチド配列は
エクスプレスド・シーケンス・タグ(Expressed Sequence Tag:EST)配列か
ら誘導される。当業者であれば、EST配列中に若干のヌクレオチド配列読み取
り誤差が必然的に存在することを理解するであろう(Adams, M.D.ら, Nature 37
7 (supp)3, 1995を参照のこと)。したがって、配列番号3のヌクレオチド配列 およびそれによりコードされるペプチド配列には、配列精度において同じ本質的
な限界がある。さらに、配列番号3によりコードされるペプチド配列は、最も相
同性または構造類似性が高いタンパク質と同一または高い相同性および/または
構造類似性(例えば、保存的アミノ酸の差異)の領域を含んでいる。
【0022】 本発明のポリヌクレオチドは、標準的なクローニングおよびスクリーニング技
術により、ヒトの胎盤、メラノサイト、肺、胎児の心臓、心臓、T細胞、副甲状 腺、網膜および脳の細胞中のmRNAから誘導されたcDNAライブラリーから、EST
分析(Adams, M.D.ら, Science (1991) 252:1651-1656; Adams, M.D.ら, Nature
(1992) 355:632-634; Adams, M.D.ら, Nature (1995) 377 Supp:3-174)を用い
て得ることができる。また、本発明のポリヌクレオチドはゲノムDNAライブラリ ーのような天然源から得ることができ、商業的に入手し得る公知の技術を用いて
合成することもできる。
【0023】 本発明のポリヌクレオチドを本発明のポリペプチドの組換え体生産のために用
いる場合、そのポリヌクレオチドには、成熟ポリペプチドのコード配列単独、ま
たは他のコード配列(例えば、リーダーまたは分泌配列、プレ−またはプロ−ま
たはプレプロ−タンパク質配列、もしくは他の融合ペプチド部分をコードする配
列)とともにリーディングフレーム内にある成熟ポリペプチドのコード配列が含
まれる。例えば、融合ポリペプチドの精製を容易にするマーカー配列がコードさ
れ得る。本発明のこの態様の特定の好ましい実施形態として、マーカー配列は、
pQEベクター(Qiagen, Inc.)により提供されかつ Gentzら, Proc. Natl. Acad
. Sci. USA (1989) 86:821-824に記載されるような、ヘキサ−ヒスチジンペプチ
ド、またはHAタグである。また、このポリヌクレオチドは5'および3'非コード
配列、例えば、転写されるが翻訳されない配列、スプライシングおよびポリアデ
ニル化シグナル、リボソーム結合部位、およびmRNA安定化配列を含んでいてもよ
い。
【0024】 本発明の更なる実施形態としては、数個、例えば5〜10個、1〜5個、1〜
3個、1〜2個、または1個のアミノ酸残基が任意の組合せで置換、欠失または
付加されている、配列番号2のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド変異体を
コードするポリヌクレオチドがある。
【0025】 配列番号1に含まれるヌクレオチド配列と同一であるか十分な同一性を有する
ポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードする完全長cDNAおよびゲノ
ムクローンを単離するために、また、配列番号1に対して高い配列類似性を有す
る他の遺伝子(ヒト起源のパラログ体およびヒト以外の種に由来するオーソログ
体およびパラログ体をコードする遺伝子を含む)のcDNAおよびゲノムクローンを
単離するために、cDNAおよびゲノムDNA用のハイブリダイゼーションプローブと
して、または核酸増幅(PCR)反応用のプライマーとして用いることができる。 典型的には、これらのヌクレオチド配列は基準のヌクレオチド配列と70%、好
ましくは80%、より好ましくは90%、最も好ましくは95%同一である。プ
ローブまたはプライマーは一般に15個以上のヌクレオチド、好ましくは30個
以上のヌクレオチドを含み、50個以上のヌクレオチドを有していてもよい。特
に好ましいプローブは30〜50ヌクレオチドである。特に好適なプローブは、
20〜25ヌクレオチドである。
【0026】 本発明のポリペプチド(ヒト以外の種に由来する相同体を含む)をコードする
ポリヌクレオチドは、配列番号1の配列またはその断片を有する標識プローブを
用いて、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で適当なライブラリ
ーをスクリーニングし、該ポリヌクレオチド配列を含む完全長cDNAおよびゲノム
クローンを単離する各工程を含んでなる方法により得られる。このようなハイブ
リダイゼーション技法は当業者に公知である。好ましいストリンジェントなハイ
ブリダイゼーション条件は、50% ホルムアミド、5×SSC (150mM NaCl, 15mM ク
エン酸三ナトリウム) 、50mMリン酸ナトリウム (pH7.6)、5×Denhardt溶液、10
% デキストラン硫酸および20μg/mlの変性し剪断したサケ精子DNAを含有する溶 液中42℃で一晩インキュベートし、次いでフィルターを 0.1×SSC 中約65℃
で洗浄することを含む。かくして、本発明は、配列番号1の配列またはその断片
を有する標識プローブを用いて、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条
件下で適当なライブラリーをスクリーニングすることにより得られるポリヌクレ
オチドをも包含する。
【0027】 当業者には理解されるように、多くの場合、ポリペプチドをコードする領域は
そのcDNAの5'末端で短くなることから、単離されたcDNA配列は不完全であるだろ
う。それは逆転写酵素のためであり、この酵素はもともと「プロセシビティ」(
processivity:該酵素が重合反応中に鋳型に結合した状態でいる能力の尺度)が
低く、第一鎖cDNA合成の間にmRNA鋳型のDNAコピーを完成させることができない 。
【0028】 完全長cDNAを得るための、または短鎖cDNAを伸長させるための、当業者に公知
で利用可能な方法がいくつかあり、例えば、cDNA末端高速増幅法(RACE)に
基づいた方法がある(例えば、Frohmanら, PNAS USA 85, 8998-9002, 1988を参 照のこと)。例えばMarathonTM技術(Clontech Laboratories Inc.)により例証さ
れるような、上記技法の最近の改良により、より長いcDNAの検索が大いに簡便化
された。MarathonTM技術では、所定の組織より抽出されたmRNAからcDNAを作製し
、各末端に「アダプター」配列を連結する。続いて、遺伝子特異的およびアダプ
ター特異的なオリゴヌクレオチドプライマーの組合せを用いて核酸増幅(PCR) を行い、cDNAの「欠失」5'末端を増幅する。次に、「nested」プライマー、すな
わち増幅産物の内部にアニールするように設計されたプライマー(典型的には、
アダプター配列のさらに3'側にアニールするアダプター特異的プライマーおよび
既知遺伝子配列のさらに5'側にアニールする遺伝子特異的プライマー)を用いて
PCR反応を繰り返す。その後、この反応の産物をDNA塩基配列決定により解析し、
この産物を既存のcDNAに直接結合して完全な配列とするか、または5'プライマー
設計用の新たな配列情報を用いて別の全長PCRを行うことにより、完全長cDNAを 構築することができる。
【0029】 本発明の組換え体ポリペプチドは、当技術分野で公知の方法を用いて、発現系
を含有する遺伝子操作された宿主細胞から生産することができる。したがって、
更なる態様において、本発明は、本発明の1以上のポリヌクレオチドを含有する
発現系、該発現系により遺伝子操作された宿主細胞、および組換え法による本発
明ポリペプチドの生産に関する。本発明のDNA構築物から誘導されたRNAを用いて
この種のタンパク質を生産するために、無細胞翻訳系を使用することもできる。
【0030】 組換え体生産に関しては、本発明のポリヌクレオチドの発現系またはその一部
を組み込むために宿主細胞を遺伝子操作できる。宿主細胞へのポリヌクレオチド
の導入は、Davisら, Basic Methods in Molecular Biology (1986) および Samb
rookら, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Ed., Cold Spring Har
bor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989) などの多くの標準的
な実験室マニュアルに記載された方法により行うことができる。好適なこうした
方法として、例えば、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキ
ストラン媒介トランスフェクション、トランスベクション(transvection)、マイ
クロインジェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェクション、エレクトロ
ポレーション、形質導入、スクレープローディング(scrape loading)、弾丸導入
(ballistic introduction)または感染などがある。
【0031】 適当な宿主の代表的な例として、細菌細胞(例:ストレプトコッカス、スタフ
ィロコッカス、大腸菌、ストレプトミセス、枯草菌)、真菌細胞(例:酵母、ア
スペルギルス)、昆虫細胞(例:ショウジョウバエS2、スポドプテラSf9)、動 物細胞(例:CHO、COS、HeLa、C127、3T3、BHK、HEK293、Bowesメラノーマ細胞 )および植物細胞が挙げられる。
【0032】 多種多様な発現系を使用することができる。こうした発現系として、例えば、
染色体、エピソームおよびウイルス由来の系、例えば、細菌プラスミド由来、バ
クテリオファージ由来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入因子由
来、酵母染色体エレメント由来、ウイルス(例:バキュロウイルス、SV40の
ようなパポバウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、
仮性狂犬病ウイルス、レトロウイルス)由来のベクター、およびこれらの組合せ
に由来するベクター、例えば、コスミドやファージミドのようなプラスミドとバ
クテリオファージの遺伝的エレメントに由来するものがある。これらの発現系は
発現を起こさせるだけでなく発現を調節する制御領域を含んでいてもよい。一般
的に、宿主内でのポリペプチドの産生のためにポリヌクレオチドを維持し、増や
し、発現することができる系またはベクターはどれも使用しうる。Sambrookら,
Molecular Cloning: A Laboratory Manual (前掲) に記載されるような、日常的
に用いられる多様な公知の技法のいずれかにより、適当なヌクレオチド配列を発
現系に挿入することができる。翻訳されたタンパク質を小胞体の内腔に、細胞周
辺腔に、または細胞外の環境に分泌させるために、適当な分泌シグナルを目的の
ポリペプチドに組み込むことができる。これらのシグナルは目的のポリペプチド
に対して内因性であっても、異種シグナルであってもよい。
【0033】 スクリーニングアッセイで使用するため本発明のポリペプチドを発現させよう
とする場合、一般にそのポリペプチドを細胞の表面に産生させることが好ましい
。その場合は、スクリーニングアッセイでの使用に先立って細胞を回収する。該
ポリペプチドが培地に分泌される場合は、そのポリペプチドを回収し精製するた
めに培地を回収する。細胞内に産生される場合は、その細胞をまず溶解し、その
後にポリペプチドを回収する必要がある。
【0034】 組換え細胞培養物から本発明のポリペプチドを回収し精製するには、硫酸アン
モニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、アニオンまたはカチオン交換クロマト
グラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグ
ラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマ
トグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含む公知の方法を用いること
ができる。最も好ましくは、高性能液体クロマトグラフィーが精製に用いられる
。ポリペプチドが細胞内合成、単離および/または精製中に変性されるときは、
タンパク質を再フォールディングさせるための公知の技法を用いて、活性のある
コンフォメーションを復元することが可能である。
【0035】 本発明はまた、診断薬としての本発明のポリヌクレオチドの使用に関する。機
能障害と関連した、配列番号1のポリヌクレオチドにより特徴づけられる遺伝子
の突然変異型の検出は、該遺伝子の過少発現、過剰発現、または空間的もしくは
時間的に変化した発現により生ずる疾病、またはその疾病への罹りやすさの診断
に追加しうる、またはその診断を下しうる診断用ツールを提供するだろう。該遺
伝子に突然変異がある個体を、さまざまな技法によりDNAレベルで見つけ出すこ とができる。
【0036】 診断用の核酸は、被験者の細胞、例えば血液、尿、唾液、組織の生検または剖
検材料由来の細胞から得ることができる。検出のためにゲノムDNAを直接使用し てもよいし、分析前にPCRまたは他の増幅法を使ってゲノムDNAを酵素的に増幅し
てもよい。同様の方法でRNAまたはcDNAを使用することもできる。欠失および挿 入は、正常な遺伝子型と比較したときの増幅産物のサイズの変化により検出でき
る。点突然変異は、増幅DNAを標識SBHWSB1ヌクレオチド配列とハイブリダイズさ
せることで同定できる。完全にマッチした配列は、RNアーゼ消化により、または
融解温度の差異によりミスマッチの二重鎖から区別できる。また、DNA配列の差 異は、変性剤を含むもしくは含まないゲルでのDNA断片の電気泳動の移動度の変 化により、または直接DNA塩基配列決定によっても検出できる(例えば、Myersら
, Science (1985) 230:1242 を参照のこと)。特定位置での配列変化はヌクレア
ーゼプロテクションアッセイ(例えば、RNアーゼおよびS1プロテクション)また
は化学的開裂法によっても確認できる(Cottonら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA
(1985) 85:4397-4401を参照のこと)。別の実施形態では、例えば、遺伝子突然
変異の効率のよいスクリーニングを行うため、SBHWSB1ヌクレオチド配列または その断片を含むオリゴヌクレオチドプローブのアレイ(array)を構築することが できる。アレイ技法は公知で、一般的な適用可能性を有し、遺伝子発現、遺伝的
連鎖および遺伝的変異性を含めた分子遺伝学のさまざまな問題を解き明かすため
に用いられている(例えば、M. Cheeら, Science, Vol.274, pp.610-613 (1996)
を参照のこと)。
【0037】 診断アッセイは、前記の方法によりSBHWSB1遺伝子の突然変異を検出すること で、前記疾患への罹りやすさを診断または判定する方法を提供する。さらに、被
験者から得られたサンプルからポリペプチドまたはmRNAのレベルの異常な低下ま
たは増加を測定する方法により、前記疾患の診断を下すことができる。発現の低
下または増加は、当技術分野で公知のポリヌクレオチドの定量法、例えば核酸増
幅(例:PCR、RT-PCR)、RNアーゼプロテクション、ノーザンブロッティング、 その他のハイブリダイゼーション法のいずれかによりRNAレベルで測定すること ができる。宿主から得られたサンプル中の本発明ポリペプチドのようなタンパク
質のレベルを測定するために使用できるアッセイ法は当業者によく知られている
。こうしたアッセイ法として、ラジオイムノアッセイ、競合結合アッセイ、ウエ
スタンブロット分析、ELISAアッセイなどがある。
【0038】 かくして、もう一つの態様において、本発明は、 (a) 本発明のポリヌクレオチド(好ましくは、配列番号1のヌクレオチド配列
)もしくはその断片、 (b) (a) のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列、 (c) 本発明のポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)もしく
はその断片、または (d) 本発明のポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)に対す
る抗体、 を含んでなる診断用キットに関する。
【0039】 このようなキットにおいて、(a)、(b)、(c)または(d)が実質的な構成成分であ
ることが理解されよう。かかるキットは、疾患または疾患への罹りやすさを、中
でも特に癌、肥満症、炎症性疾患、心臓病、クローン病、神経障害および免疫疾
患について診断する上で有用である。
【0040】 また、本発明のヌクレオチド配列は染色体位置決定にも有用である。この配列
は個々のヒト染色体上の特定の位置を特異的にターゲッティングし、その特定位
置とハイブリダイズすることができる。本発明に従って関連配列の染色体地図を
作成することは、これらの配列と遺伝子関連疾患とを相関させるうえで重要な第
一段階である。ひとたび配列が正確な染色体位置にマップされたら、その染色体
上のその配列の物理的位置を遺伝子地図データと相関させることができる。この
種のデータは、例えば、V. McKusick, Mendelian Inheritance in Man (Johns H
opkins University Welch Medical Library からオンラインで利用可能) 中に見
いだせる。その後、同一の染色体領域にマップされた遺伝子と疾患との関係を連
鎖解析(物理的に隣接した遺伝子の共遺伝)により同定する。
【0041】 罹患個体と非罹患個体とのcDNAまたはゲノム配列の差異も調べることができる
。罹患個体の一部または全部に突然変異が観察されるが、どの正常個体にも観察
されない場合は、その突然変異が疾患の原因である可能性がある。
【0042】 また本発明のヌクレオチド配列は、組織局在決定のためにも有用である。組織
中のヒトSBHWSB1ポリペプチドの発現パターンは、前記技術によってそれらをコ ードしているmRNAを検出することにより、決定することができる。これらの技術
には、in situハイブリダイゼーション技術、および例えばPCRなどのヌクレオチ
ド増幅技術が含まれる。それらの技術は当技術分野では公知である。これらの研
究の結果はその生物における該ポリペプチドの正常な機能を示唆するものである
。さらに、病気の場合のヒトSBHWSB1遺伝子にコードされたmRNAの発現パターン 、または病気の場合の正常なヒトSBHWSB1ポリペプチドの不適当な発現パターン と、ヒトSBHWSB1 mRNAの正常な発現パターンとの比較研究から、突然変異体ヒト
SBHWSB1ポリペプチドの役割について価値ある洞察が得られる。この不適当な発 現とは、時間的、空間的、または単に量的な性質のものであり得る。
【0043】 本発明のポリペプチド、その断片もしくは類似体、またはそれらを発現する細
胞は、本発明のポリペプチドに免疫特異的な抗体を生産するための免疫原として
も使用することができる。「免疫特異的」とは、その抗体が従来技術における他
の関連ポリペプチドに対するその親和性よりも本発明のポリペプチドに対して実
質的に高い親和性を示すことを意味する。
【0044】 本発明のポリペプチドに対する抗体は、慣用のプロトコールを用いて、動物(
好ましくはヒト以外の動物)に該ポリペプチドまたはエピトープを含む断片、類
似体もしくは細胞を投与することにより得られる。モノクローナル抗体の調製に
は、連続細胞系の培養物から抗体を産生させる任意の技法を用いることができる
。例を挙げると、ハイブリドーマ法 (Kohler, G.およびMilstein, C., Nature (
1975) 256:495-497)、トリオーマ法、ヒトB細胞ハイブリドーマ法 (Kozborら,
Immunology Today (1983) 4:72) およびEBV−ハイブリドーマ法 (Coleら, Mo
noclonal Antibodies and Cancer Therapy, 77-96, Alan R. Liss, Inc., 1985)
などがある。
【0045】 本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体をつくるために、米国特許第4,946,
778号に記載されるような一本鎖抗体の調製法を適応させることができる。また 、ヒト化抗体を発現させるために、トランスジェニックマウスまたは他の哺乳動
物を含む他の生物を使用し得る。
【0046】 前記の抗体を用いて、アフィニティークロマトグラフィーでそのポリペプチド
を精製したり、そのポリペプチドを発現するクローンを単離・同定したりするこ
ともできる。
【0047】 本発明のポリペプチドに対する抗体は、とりわけ、前記疾患の治療に使用でき
る可能性がある。
【0048】 本発明の更なる態様において、本発明は、本発明のポリペプチドまたはその断
片と、各種サブクラス(IgG、IgM、IgA、IgE)の免疫グロブリンのH鎖またはL
鎖の定常領域の様々な部分とを含んでなる遺伝子工学的に作製された可溶性融合
タンパク質に関する。免疫グロブリンとしてはヒトIgG、特にIgG1のH鎖の定常 部が好ましく、その場合は融合がヒンジ領域で起こる。特定の実施形態では、血
液凝固因子Xaで開裂され得る開裂配列を組み込むことで、Fc部分を簡単に除 去できる。さらに、本発明は、これら融合タンパク質の遺伝子工学的作製方法、
並びに薬物スクリーニング、診断および治療におけるそれらの使用に関する。ま
た、本発明の更なる態様はこのような融合タンパク質をコードするポリヌクレオ
チドに関する。融合タンパク質技術の例は国際特許出願第WO94/29458号および第
WO94/22914号に見いだせる。
【0049】 本発明の更なる態様は哺乳動物において免疫学的応答を引き出す方法に関し、
この方法は、特に前記疾患から該動物を防御するための抗体および/またはT細
胞免疫応答を生ずるのに十分な本発明のポリペプチドを哺乳動物に接種すること
を含んでなる。本発明のさらに別の態様は、哺乳動物を前記疾患から防御する抗
体を産生させるような免疫学的応答を引き出すために、in vivo で本発明のポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチドの発現を指令するベクターを介して該ポ
リペプチドを送達することを含んでなる、哺乳動物において免疫学的応答を引き
出す方法に関する。
【0050】 本発明の更なる態様は、哺乳動物宿主に導入したとき、その哺乳動物において
本発明のポリペプチドに対する免疫学的応答を引き出す免疫学的/ワクチン製剤
(組成物)に関し、この組成物は本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチド
を含有する。ワクチン製剤は適当な担体をさらに含んでいてもよい。ポリペプチ
ドは胃の中で分解される可能性があるので、非経口的に(例えば、皮下、筋肉内
、静脈内または皮内注射により)投与することが好ましい。非経口投与に適した
製剤としては、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤およびこの製剤を受容者の血液と等
張にする溶質を含みうる水性および非水性の無菌注射液、並びに懸濁化剤または
濃化剤を含みうる水性および非水性の無菌懸濁液がある。こうした製剤は1回量
容器または数回量容器(例えば、密閉アンプルおよびバイアル)で提供すること
ができ、また、使用直前に無菌の液状担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態で
保管することもできる。ワクチン製剤はこの製剤の免疫原性を増強するためのア
ジュバント系、例えば水中油型のアジュバント系や当技術分野で公知の他のアジ
ュバント系を含んでいてもよい。投与量はワクチンの比活性により変化するが、
ルーチンな実験操作により簡単に決定できる。
【0051】 本発明のポリペプチドは、1以上の病的状態、特に前記疾患を含めた、1以上
の生物学的機能に関与している。それゆえ、このポリペプチドの機能を刺激また
は抑制する化合物を同定するスクリーニング法を開発することが望ましい。した
がって、更なる態様において、本発明は、このポリペプチドを刺激または抑制す
る化合物を同定するための化合物のスクリーニング法を提供する。一般的には、
前記疾患の治療および予防目的のためにアゴニストまたはアンタゴニストが使用
される。種々の供給源、例えば、細胞、無細胞調製物、化学物質ライブラリーお
よび天然産物の混合物から化合物を同定し得る。このように同定されたアゴニス
ト、アンタゴニストまたはインヒビターは、場合により、該ポリペプチドの天然
のまたは修飾された基質、リガンド、受容体、酵素などであってよく、また、そ
の構造的または機能的なミメティックであってもよい(Coliganら, Current Pro
tocols in Immunology 1(2): Chapter 5 (1991)を参照のこと)。
【0052】 スクリーニング法では、本発明のポリペプチド、または該ポリペプチドを担持
する細胞もしくは膜、またはその融合タンパク質への候補化合物の結合を、候補
化合物に直接または間接的に結合された標識を用いて簡単に測定できる。あるい
はまた、スクリーニング法では標識した競合物質との競合を用いることもある。
さらに、こうしたスクリーニング法では、候補化合物がポリペプチドの活性化ま
たは抑制により生ずるシグナルを結果的にもたらすか否かを、該ポリペプチドを
担持する細胞に適した検出系を用いて試験することができる。一般的には、既知
のアゴニストの存在下で活性化のインヒビターをアッセイして、アゴニストによ
る活性化に候補化合物の存在が与える影響を調べる。アゴニストまたはインヒビ
ターの不在下で、候補化合物がポリペプチドの活性化を抑制するか否かを調べる
ことによる逆アゴニストまたはインヒビターのスクリーニング法では、構成的に
活性のあるポリペプチドが用いられる。さらに、これらのスクリーニング法は、
候補化合物と本発明のポリペプチドを含む溶液とを混ぜ合わせて混合物をつくり
、この混合物中のSBHWSB1活性を測定し、そしてこの混合物のSBHWSB1活性をスタ
ンダードと比較する各ステップを単に含むだけでよい。本発明のポリペプチドの
アンタゴニストを同定する高スループットスクリーニングアッセイでは、上記の
ようなFc部分とSBHWSB1ポリペプチドから作製されるような融合タンパク質も使
用することができる(D. Bennettら, J. Mol. Recognition, 8:52-58 (1995) お よびK. Johansonら, J. Biol. Chem., 270(16):9459-9471 (1995)を参照のこと )。
【0053】 また、本発明のポリヌクレオチド、ポリペプチドまたは該ポリペプチドに対す
る抗体を用いて、細胞内でのmRNAまたはポリペプチドの産生に及ぼす添加化合物
の作用を検出するためのスクリーニング法を組み立てることができる。例えば、
当技術分野で公知の標準方法によりモノクローナルまたはポリクローナル抗体を
用いて、ポリペプチドの分泌レベルまたは細胞結合レベルを測定するためのELIS
Aアッセイを構築することができ、これは適切に操作された細胞または組織から のポリペプチドの産生を抑制または増強する物質(それぞれアンタゴニストまた
はアゴニストともいう)の探索に用いることができる。
【0054】 膜に結合した受容体または可溶性の受容体が存在するのであれば、当技術分野
で公知の標準的な受容体結合法によりこの種の受容体を同定するために本発明の
ポリペプチドを用いることができる。こうした受容体結合法には、限定するもの
ではないが、リガンド結合アッセイおよび架橋アッセイがあり、これらのアッセ
イでは、ポリペプチドを放射性アイソトープ(例:125I)で標識するか、化学的
に修飾(例:ビオチニル化)するか、または検出や精製に適したペプチド配列に
融合させ、そして推定上の受容体源(細胞、細胞膜、細胞上清、組織抽出物、体
液など)とインキュベートする。その他の方法としては、表面プラズモン共鳴お
よび分光学のような生物物理的方法がある。これらのスクリーニング法は、該ポ
リペプチドまたは(存在するのであれば)その受容体への結合と競合する該ポリ
ペプチドのアゴニストまたはアンタゴニストを同定するために用いることもでき
る。スクリーニングアッセイを行うための標準的な方法は当技術分野でよく理解
されている。
【0055】 本発明のポリペプチドの潜在的なアンタゴニストの例としては、抗体、ある場
合には、該ポリペプチドのリガンド、基質、受容体、酵素などと密接な関係があ
るオリゴヌクレオチドもしくはタンパク質(例えば、リガンド、基質、受容体、
酵素などの断片)、または本発明のポリペプチドと結合するが応答を誘導しない
(それゆえ該ポリペプチドの活性を妨げる)小分子などがある。
【0056】 かくして、他の態様において、本発明は、本発明のポリペプチドのアゴニスト
、アンタゴニスト、リガンド、受容体、基質、酵素など、またはこの種のポリペ
プチドの産生を低下または増加させる化合物を同定するためのスクリーニングキ
ットに関し、このキットは、 (a) 本発明のポリペプチド、 (b) 本発明のポリペプチドを発現している組換え細胞、 (c) 本発明のポリペプチドを発現している細胞膜、または (d) 本発明のポリペプチドに対する抗体、 を含んでなり、前記ポリペプチドは好ましくは配列番号2のポリペプチドである
【0057】 任意のこのようなキットにおいて、(a)、(b)、(c)または(d)が実質的な構成成
分であることが理解されよう。
【0058】 当業者であれば、本発明のポリペプチドは、その構造に基づいて該ポリペプチ
ドのアゴニスト、アンタゴニストまたはインヒビターを設計する方法にも使用で
きることが容易に理解されよう。この方法は、 (a) 最初に該ポリペプチドの三次元構造を解析し、 (b) アゴニスト、アンタゴニストまたはインヒビターの確実と思われる反応部
位または結合部位の三次元構造を推定し、 (c) 推定された結合部位または反応部位と結合または反応すると予想される候
補化合物を合成し、そして (d) その候補化合物が実際にアゴニスト、アンタゴニストまたはインヒビター
であるか否かを調べる、 ことを含んでなる。これは通常反復的プロセスであることがさらに理解されよう
【0059】 更なる態様において、本発明は、SBHWSB1ポリペプチド活性の過剰または過少 発現のいずれかに関係した、例えば癌、肥満症、炎症性疾患、心臓病、クローン
病、神経障害および免疫疾患などの異常な状態の治療法を提供する。
【0060】 該ポリペプチドの活性が過剰である場合は、いくつかのアプローチが利用可能
である。一つのアプローチは、例えば、リガンド、基質、受容体、酵素などの結
合をブロックすることにより、または第2のシグナルを抑制することにより該ポ
リペプチドの機能を抑制し、それにより異常な状態を軽減するのに有効な量で、
上記のインヒビター化合物(アンタゴニスト)を製剤学上許容される担体ととも
に被験者に投与することを含んでなる。もう一つのアプローチでは、内因性のポ
リペプチドとの競合状態でリガンド、基質、酵素、受容体などと結合する能力が
まだある可溶性形態のポリペプチドを投与することができる。このような競合物
質の典型的な例はSBHWSB1ポリペプチドの断片である。
【0061】 さらに別のアプローチでは、発現阻止法を使って内在性SBHWSB1ポリペプチド をコードする遺伝子の発現を抑制することができる。こうした公知技術は、体内
で産生されるか外部から投与されるアンチセンス配列の使用に関する(例えば、
Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression (遺伝子
発現のアンチセンスインヒビターとしてのオリゴデオキシヌクレオチド), CRC P
ress, Boca Raton, FL (1988) 中のO'Connor, J. Neurochem (1991) 56:560を参
照のこと)。あるいはまた、この遺伝子と共に三重らせん(「三重鎖」)を形成
するオリゴヌクレオチドを供給することもできる(例えば、Leeら, Nucleic Aci
ds Res (1979) 6:3073; Cooneyら, Science (1988) 241:456; Dervanら, Scienc
e (1991) 251:1360 を参照のこと)。これらのオリゴマーはそれ自体を投与する
こともできるし、関連オリゴマーをin vivo で発現させることもできる。合成ア
ンチセンスまたは三重鎖オリゴヌクレオチドは修飾塩基または修飾バックボーン
を含んでもよい。この後者の例としては、メチルホスホネート、ホスホロチオ酸
またはペプチド核酸バックボーンがある。該バックボーンは、ヌクレアーゼによ
る分解から保護するためにアンチセンスまたは三重鎖ヌクレオチドに組み込まれ
るが、これは当技術分野では公知である。これらの、またはその他の修飾バック
ボーンを用いて合成されたアンチセンスおよび三重鎖分子もまた、本発明の一部
を構成する。
【0062】 さらに、ヒトSBHWSB1ポリペプチドの発現は、ヒトSBHWSB1 mRNA配列に特異的 なリボザイムを用いることにより妨げられる。リボザイムは天然または合成性で
あり得る触媒活性を有するRNAである(例えばUsman,N,ら, Curr. Opin. Struct.
Biol.(1996) 6(4), 527-33を参照のこと)。合成リボザイムは、選択した位置 でヒトSBHWSB1 mRNAを特異的に切断して、ヒトSBHWSB1 mRNAの機能的なポリペプ
チドへの翻訳を妨げるように設計することができる。リボザイムは、RNA分子に 通常見られるように、天然のリボースリン酸バックボーンおよび天然の塩基を用
いて合成することができる。あるいはリボザイムは、リボヌクレアーゼ分解から
保護するために、非天然性バックボーン、例えば2'-O-メチルRNAなどを用いて合
成することができ、また修飾塩基を含んでもよい。
【0063】 SBHWSB1およびその活性の過少発現に関係した異常な状態を治療する場合も、 いくつかのアプローチを取ることができる。一つのアプローチは、治療に有効な
量の本発明ポリペプチドを活性化する化合物(すなわち、前記アゴニスト)を製
剤学上許容される担体とともに被験者に投与して、異常な状態を緩和することを
含んでなる。別法として、被験者の関連細胞においてSBHWSB1を内生的に産生さ せるために遺伝子治療を用いることができる。例えば、上で述べたような複製欠
損レトロウイルスベクターによる発現のために本発明のポリヌクレオチドを遺伝
子操作する。次にレトロウイルス発現構築物を単離し、本発明のポリペプチドを
コードするRNAを含有するレトロウイルスプラスミドベクターで形質導入された パッケージング細胞に導入する。その結果、パッケージング細胞は対象の遺伝子
を含有する感染性のウイルス粒子を産生するようになる。in vivo 細胞遺伝子操
作およびin vivo ポリペプチド発現のために、これらのプロデューサー細胞を被
験者に投与する。遺伝子治療の概論に関しては、Human Molecular Genetics, T
StrachanおよびA P Read, BIOS Scientific Publishers Ltd (1996)中のChapter
20, Gene Therapy and other Molecular Genetic-based Therapeutic Approach
es(およびその中の引用文献) を参照のこと。もう一つのアプローチは、本発明 のポリペプチドを治療に有効な量、適当な製剤学上の担体とともに投与すること
である。
【0064】 更なる態様において、本発明は、治療に有効な量のポリペプチド、例えば、可
溶性形態の本発明ポリペプチド、アゴニストもしくはアンタゴニストペプチド、
または小さな分子化合物を製剤学上許容される担体または賦形剤と共に含有する
医薬組成物を提供する。この種の担体としては、生理食塩水、緩衝生理食塩水、
デキストロース、水、グリセロール、エタノール、およびこれらの組合せがある
が、これらに限らない。本発明はさらに、上記の本発明組成物の成分の1以上を
充填した容器を1以上含んでなる医薬パックおよびキットに関する。本発明のポ
リペプチドおよび他の化合物は単独で使用しても、他の化合物、例えば治療用化
合物と一緒に使用してもよい。
【0065】 組成物は投与経路、例えば全身または経口による投与経路に適合させることが
できる。全身投与に適した形態は、注射、典型的には静注である。皮下、筋肉内
または腹腔内のような他の注射経路も使用できる。全身投与の別の手段には、胆
汁酸塩、フシジン酸、その他の界面活性剤などの浸透剤を用いた経粘膜および経
皮投与がある。さらに、本発明のポリペプチドまたは他の化合物を腸溶剤または
カプセル剤として製剤化し得るのであれば、経口投与も可能である。これらの化
合物を軟膏、ペースト、ゲルなどの剤形で局所に投与しても、かつ/または局在
化させてもよい。
【0066】 必要な投与量範囲は、本発明のペプチドまたは他の化合物の選択、投与経路、
製剤の性質、被験者の状態、そして医師の判断による。しかし、適当な投与量は
被験者の体重1kgあたり0.1〜100μgの範囲である。しかしながら、利用可能な 化合物が多様であること、投与経路の効率が異なることを考慮すれば、必要とさ
れる投与量は広範に変動することが予測される。例えば、経口投与は静注による
投与よりも高い投与量を必要とすると予想されよう。こうした投与量レベルの変
動は、当技術分野でよく理解されているような、標準的経験的な最適化手順を用
いて調整することができる。
【0067】 治療に用いるポリペプチドは、上述したような「遺伝子治療」と称する治療法
において、被験者の体内で産生させることもできる。例えば、被験者由来の細胞
を、DNAまたはRNAのようなポリヌクレオチドにより、例えばレトロウイルスプラ
スミドベクターを用いて、ポリペプチドをコードするようにex vivo で遺伝子工
学的に操作する。その後、これらの細胞を被験者に導入する。
【0068】 ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの配列は、類似の相同性を有する別の配
列を同定する際の価値ある情報源となる。こうした配列をコンピュータ読み取り
可能媒体中に保存し、次に保存したデータを用いてGCGおよび Lasergeneソフ
トウェアパッケージに含まれているもののような公知の検索ツールにより配列デ
ータベースを検索することが容易に簡便化される。したがって、更なる態様にお
いて、本発明は、配列番号1の配列を含んでなるポリヌクレオチドおよび/また
はそれによりコードされるポリペプチドを保存したコンピュータ読み取り可能媒
体を提供する。
【0069】 以下の定義は上記の説明中でしばしば用いられた用語を理解しやすくするため
のものである。
【0070】 本明細書中で用いる「抗体」には、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体
、キメラ抗体、一本鎖抗体、ヒト化抗体、さらにFabまたは他の免疫グロブリン
発現ライブラリーの産物を含むFabフラグメントが含まれる。
【0071】 「単離された」とは、天然の状態から「人間の手によって」改変されたことを
意味する。「単離された」組成物または物質が天然に存在するのであれば、それ
はそのもとの環境から変化しているか分離されており、またはその両方である。
例えば、生存している動物の体内に自然界で存在するポリヌクレオチドまたはポ
リペプチドは「単離された」ものではないが、その天然状態の共存物質から分離
されたポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、本明細書中で用いられるように
、「単離された」ものである。
【0072】 「ポリヌクレオチド」とは、一般に任意のポリリボヌクレオチドまたはポリデ
オキシリボヌクレオチドをさし、これは修飾されていないRNAもしくはDNA、また
は修飾されたRNAもしくはDNAであり得る。「ポリヌクレオチド」には、制限する
ものではないが、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖領域と二本鎖領域が混じり合 ったDNA、一本鎖および二本鎖RNA、一本鎖領域と二本鎖領域が混じり合ったRNA 、DNAとRNAを含むハイブリッド分子(一本鎖でも、またはより典型的には二本鎖
でもよく、一本鎖領域と二本鎖領域が混じり合ったものでもよい)が含まれる。
加えて、「ポリヌクレオチド」はRNAまたはDNAまたはRNAとDNAの両方からなる三
本鎖領域を意味する。「ポリヌクレオチド」という用語はまた、1個以上の修飾
塩基を含有するDNAまたはRNA、および安定性または他の理由のために修飾された
バックボーンを有するDNAまたはRNAも含む。「修飾」塩基としては、例えば、ト
リチル化された塩基およびイノシンのような特殊な塩基がある。DNAおよびRNAに
対してさまざまな修飾を行うことができる。こうして、「ポリヌクレオチド」は
、自然界に一般的に存在するポリヌクレオチドの化学的、酵素的または代謝的に
修飾された形態、並びにウイルスおよび細胞に特徴的なDNAおよびRNAの化学的形
態を包含する。また、「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリゴヌクレオチドと
称される比較的短いポリヌクレオチドも包含する。
【0073】 「ポリペプチド」とは、ペプチド結合または修飾されたペプチド結合(すなわ
ち、ペプチドアイソスター)により連結された2個以上のアミノ酸を含むペプチ
ドまたはタンパク質を意味する。「ポリペプチド」は短鎖(通常はペプチド、オ
リゴペプチドまたはオリゴマーという)と長鎖(一般的にはタンパク質という)
の両方をさす。ポリペプチドは20種類の遺伝子コード化アミノ酸以外のアミノ
酸を含んでもよい。「ポリペプチド」は、翻訳後プロセシングのような天然のプ
ロセスで、または当技術分野で公知の化学的修飾法のいずれかで修飾されたアミ
ノ酸配列を含む。このような修飾は基本的な教科書、より詳細な学術論文および
研究文献に詳述されている。修飾はペプチドバックボーン、アミノ酸側鎖、アミ
ノまたはカルボキシル末端を含めてポリペプチドのどこでも行うことができる。
同じタイプの修飾が所定のポリペプチドのいくつかの部位に同程度でまたはさま
ざまに異なる程度で存在してもよい。また、所定のポリペプチドが多くのタイプ
の修飾を含んでいてもよい。ポリペプチドはユビキチン化のために分枝していて
も、分枝のある又はない環状であってもよい。環状の、分枝した、または分枝し
た環状のポリペプチドは翻訳後の天然プロセスから生じることがあり、また、合
成法によって製造することもできる。修飾としては、アセチル化、アシル化、A
DP−リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌク
レオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結
合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合の
形成、脱メチル化、共有結合架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタメートの
形成、ホルミル化、γ−カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、
ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解
プロセシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アル
ギニル化のようなタンパク質へのアミノ酸の転移RNA媒介付加、ユビキチン化な どがある(例えば、Proteins - Structure and Molecular Properties 2nd Ed.,
T.E. Creighton, W.H. Freeman and Company, New York, 1993; Post-translat
ional Covalent Modification of Proteins, B.C. Johnson編, Academic Press,
New York, 1983中のWold, F., Post-translational Protein Modifications: P
erspectives and Prospects, pgs. 1-12; Seifterら, “Analysis for protein
modifications and nonprotein cofactors", Meth Enzymol (1990) 182:626-646
; および Rattanら, “Protein Synthesis: Post-translational Modifications
and Aging", Ann NY Acad Sci (1992) 663:48-62 を参照のこと)。
【0074】 「変異体」とは、基準のポリヌクレオチドまたはポリペプチドと異なるが、不
可欠な性質を保持しているポリヌクレオチドまたはポリペプチドのことである。
典型的なポリヌクレオチドの変異体は基準ポリヌクレオチドとヌクレオチド配列
において相違する。この変異体のヌクレオチド配列の変化は、基準ポリヌクレオ
チドによってコードされるポリペプチドのアミノ酸配列を変更しても、しなくて
もよい。ヌクレオチドの変化は、以下で述べるように、基準配列によりコードさ
れるポリペプチドのアミノ酸の置換、付加、欠失、融合および末端切断(トラン
ケーション)をもたらしうる。典型的なポリペプチドの変異体は基準ポリペプチ
ドとアミノ酸配列において相違する。一般的には、基準ポリペプチドの配列と変
異体の配列が全般的によく類似しており、多くの領域で同一となるような相違に
限られる。変異体と基準ポリペプチドは任意に組み合わせた1以上の置換、付加
、欠失によりアミノ酸配列が相違していてよい。置換または挿入されるアミノ酸
残基は遺伝子コードによりコードされるものであっても、なくてもよい。ポリヌ
クレオチドまたはポリペプチドの変異体は対立遺伝子変異体のように天然に存在
するものでも、天然に存在することが知られていない変異体であってもよい。ポ
リヌクレオチドおよびポリペプチドの天然に存在しない変異体は、突然変異誘発
法または直接合成により作製することができる。
【0075】 当技術分野で知られた「同一性」とは、ポリペプチド配列またはポリヌクレオ
チド配列の比較により決定された、2以上のかかる配列間の類縁性のことである
。当技術分野ではまた、「同一性」はポリペプチド配列またはポリヌクレオチド
配列の鎖間の一致度(match)により決定された、このような配列間の配列類縁性 の程度を意味する。「同一性」および「類似性」は公知の方法により容易に算出
することができ、こうした方法として、例えば Computational Molecular Biolo
gy, Lesk, A.M.編, Oxford University Press, New York, 1988; Biocomputing:
Informatics and Genome Projects, Smith, D.W. 編, Academic Press, New Yo
rk, 1993; Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.M. and
Griffin, H.G. 編, Humana Press, New Jersey, 1994; Sequence Analysis in M
olecular Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987; Sequence Analysi
s Primer, Gribskov, M. and Devereux, J. 編, M Stockton Press, New York,
1991; および Carillo, H. and Lipman, D., SIAM J. Applied Math., 48: 1073
(1988) に記載された方法があるが、これらに限らない。同一性を決定するため
の好ましい方法は、試験する配列間で最大級のマッチングが得られるように設計
される。同一性および類似性を決定する方法は一般に利用可能なコンピュータプ
ログラムに編集されている。2配列間の同一性および類似性を決定するための好
ましいコンピュータプログラム法としては、GCGプログラムパッケージ (Deve
reux, J.ら, Nucleic Acids Research 12(1):387 (1984))、BLASTP、BL
ASTNおよびFASTA (Atschul, S.F.ら, J. Molec. Biol. 215:403-410 (
1990)) があるが、これらに限らない。BLAST XプログラムはNCBIおよ
び他のソースから公的に利用可能である (BLAST Manual, Altschul, S.ら, NCBI
NLM NIH Bethesda, MD 20894; Altschul, S.ら, J. Mol. Biol. 215: 403-410
(1990))。公知のSmith Watermanアルゴリズムも同一性の決定に使用することが できる。
【0076】 ポリペプチド配列を比較するための好ましいパラメーターは次のものを含む: 1)アルゴリズム:Needleman & Wunsch, J. Mol. Biol. 48: 443-453 (1970) 比較マトリックス:BLOSSUM62 、Hentikoff and Hentikoff, Proc. Natl. Acad.
Sci. USA, 89: 10915-10919 (1992) ギャップペナルティー:12 ギャップ長ペナルティー:4 これらのパラメーターと共に役に立つプログラムは Genetics Computer Group
(Madison WI)から「gap」プログラムとして一般に利用可能である。前記の
パラメーターはペプチド比較のためのデフォルトのパラメーターである(末端ギ
ャップのペナルティーは無し)。
【0077】 ポリヌクレオチド配列を比較するための好ましいパラメーターは次のものを含
む: 1)アルゴリズム:Needleman & Wunsch, J. Mol. Biol. 48: 443-453 (1970); 比較マトリックス:マッチ=+10、ミスマッチ=0 ギャップペナルティー:50 ギャップ長ペナルティー:3 これらのパラメーターと共に役に立つプログラムは Genetics Computer Group(M
adison WI)から「gap」プログラムとして利用可能である。これらは核酸比較
のためのデフォルトのパラメーターである。
【0078】 例として、本発明のポリヌクレオチド配列は、配列番号1の基準配列と同一で
ある、すなわち基準配列に対して100%の同一性を有するか、または該基準配列 に対して、一定の整数個までのヌクレオチド変異を含んでいてもよい。そのよう
な変異は少なくとも1個のヌクレオチドの欠失、置換(トランジションおよびト
ランスバージョンを含む)または挿入よりなる群から選択され、こうした変異は
基準ヌクレオチド配列の 5'もしくは 3'末端位置、またはこれらの末端位置の間
のどこに存在してもよく、基準配列中のヌクレオチドの間に個々に、または基準
配列内に1以上の連続するグループとして散在する。ヌクレオチド変異の数は、
配列番号1のヌクレオチドの総数に、それぞれの同一性%値の絶対比率(100で 割った値)を掛け、その積を配列番号1のヌクレオチドの総数から差し引くこと
により、すなわち、次式: nn ≦xn −(xn・y) により求めることができる。式中、nnはヌクレオチド変異の数であり、xnは配
列番号1のヌクレオチドの総数であり、yは例えば70%については0.70、80%に
ついては0.80、85%については0.85、90%については0.90、95%については0.95
などであり、さらにxnとyの非整数の積は、その積をxnから引く前に、最も近
似する整数に切り下げる。配列番号2のポリペプチドをコードするポリヌクレオ
チド配列の改変は、そのコード配列にナンセンス、ミスセンスまたはフレームシ
フト突然変異を生じさせ、それにより、こうした変異後に該ポリヌクレオチドに
よりコードされたポリペプチドを改変させることができる。
【0079】 同様に、本発明のポリペプチド配列は、配列番号2の基準配列と同一である、
すなわち基準配列に対して100%の同一性を有するか、または同一性%が100%未
満であるように基準配列に対して一定の整数個までのアミノ酸変異を含むことが
できる。このような変異は少なくとも1個のアミノ酸の欠失、置換(保存的およ
び非保存的アミノ酸置換を含む)または挿入よりなる群から選択され、これらの
変異は基準ポリペプチド配列のアミノもしくはカルボキシ末端位置、またはこれ
らの末端位置の間のどこに存在してもよく、基準配列中のアミノ酸の間に個々に
、または基準配列内に1以上の連続したグループとして散在する。所与の同一性
%のアミノ酸変異の数は、配列番号2中のアミノ酸の総数にそれぞれの(100で 割った)同一性%の絶対比率を掛け、その積を配列番号2中のアミノ酸の総数か
ら引くことにより、すなわち次式により求められる。 na ≦xa −(xa・y) 式中、naはアミノ酸変異の数であり、xaは配列番号2中のアミノ酸の総数であ
り、yは例えば70%については0.70、80%については0.80、85%については0.85
等であり、さらにxaとyの非整数の積は、その積をxaから引く前に、最も近似
する整数に切り下げる。
【0080】 「相同体」とは、当技術分野において用いられる、対象配列に対し高度な配列
近縁性を有するポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列を指す包括的用語であ
る。この近縁性は前述のように比較した配列間の同一性および/または類似性の
程度を決定することにより定量化することができる。別々の種における機能的に
等価なポリヌクレオチドまたはポリペプチドを意味する「オーソログ体」、同じ
種内で考える場合に機能的に類似した配列を意味する「パラログ体」という用語
は、この包括的用語の範囲に含まれるものである。
【0081】 「融合タンパク質」とは、2つの、しばしば無関係の、融合された遺伝子また
はその断片によりコードされるタンパク質のことである。一例として、EP-A-0 4
64には、免疫グロブリン分子の定常領域の様々な部分と他のヒトタンパク質また
はその一部とを含んでなる融合タンパク質が記載されている。多くの場合、治療
および診断における使用には、融合タンパク質の一部として免疫グロブリンFc
領域を使用することが有利であり、これにより例えば薬物速度論的性質が向上す
る(例えば、EP-A-0232 262を参照のこと)。一方、いくつかの使用にとっては 、その融合タンパク質を発現させ、検出し、精製した後でFc部分を除去可能で あることが望ましいだろう。
【0082】 本明細書中に引用された、特許および特許出願明細書を含めた全ての刊行物は
、あたかも各刊行物が明確にかつ個々に示されているかのように、その全体を参
考としてここに組み入れるものとする。
【0083】配列情報 配列番号1
【0084】 配列番号2
【0085】 配列番号3
【0086】 配列番号4
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12P 21/02 C 4H045 5/10 C12Q 1/02 C12P 21/02 1/68 A C12Q 1/02 G01N 33/15 Z 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/68 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/68 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),JP (72)発明者 ミカロヴィッチ,デイヴィッド イギリス国 シーエム19 5エーディー エセックス,ハーロウ,ザ ピナクルズ, コールドハーバー ロード,スミスクライ ン ビーチャム ファーマシューティカル ズ (72)発明者 シムズ,マシュー,エー. イギリス国 シーエム19 5エーディー エセックス,ハーロウ,ザ ピナクルズ, コールドハーバー ロード,スミスクライ ン ビーチャム ファーマシューティカル ズ (72)発明者 シャイク,ナルジス イギリス国 シーエム19 5エーディー エセックス,ハーロウ,ザ ピナクルズ, コールドハーバー ロード,スミスクライ ン ビーチャム ファーマシューティカル ズ Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 DA13 DA36 FB02 4B024 AA01 AA11 BA21 BA63 BA80 CA04 DA06 EA04 FA18 GA11 HA01 4B063 QA01 QQ43 QR32 QR55 QR62 QS34 4B064 AG02 AG23 CA02 CA19 CC24 DA01 DA13 4B065 AA26X AA93Y AB01 BA02 CA24 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 BA10 CA40 DA01 DA76 EA20 EA50 FA74

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2の全長にわたる配列番号2のアミノ酸配列に対し
    て少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたポ
    リペプチド。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列が少なくとも98%の同一性を有する、請求項
    1に記載の単離されたポリペプチド。
  3. 【請求項3】 配列番号2のアミノ酸配列を含む請求項1に記載のポリペプ
    チド。
  4. 【請求項4】 配列番号2の単離されたポリペプチド。
  5. 【請求項5】 配列番号2の全長にわたる配列番号2のアミノ酸配列に対し
    て少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配
    列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド、または該単離されたポリヌクレオ
    チドと相補的なヌクレオチド配列。
  6. 【請求項6】 コード領域全体にわたり配列番号2のポリペプチドをコード
    するヌクレオチド配列に対して少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド
    配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド、または該単離されたポリヌクレ
    オチドと相補的なヌクレオチド配列。
  7. 【請求項7】 配列番号1の全長にわたる配列番号1のヌクレオチド配列に
    対して少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでなる単離さ
    れたポリヌクレオチド、または該単離されたポリヌクレオチドと相補的なヌクレ
    オチド配列。
  8. 【請求項8】 前記同一性が少なくとも98%である、請求項5〜7のいず
    れか1項記載の単離されたポリヌクレオチド。
  9. 【請求項9】 以下の(a)〜(c)から選択される単離されたポリヌクレオチド
    : (a) 配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなる ポリヌクレオチド; (b) 配列番号1のポリヌクレオチド;および (c) ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、配列番号1の配 列またはその断片を有する標識プローブを用いて、適当なライブラリーをスクリ
    ーニングすることによって得られるポリヌクレオチド、 または該単離されたポリヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列。
  10. 【請求項10】 発現系が適合性の宿主細胞内に存在する場合に、請求項1
    に記載のポリペプチドを産生し得るポリヌクレオチドを含有する該発現系。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の発現系を含む宿主細胞、または請求項
    1のポリペプチドを発現している、該宿主細胞の膜。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の宿主細胞を、請求項1に記載のポリペ
    プチドを産生させるのに十分な条件下で培養し、その培養培地から該ポリペプチ
    ドを回収することを含んでなる、前記ポリペプチドの生産方法。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載のポリペプチドに対して免疫特異的な抗体
  14. 【請求項14】 請求項1に記載のポリペプチドの機能を刺激または抑制す
    る化合物を同定するためのスクリーニング法であって、 (a) 候補化合物と、該ポリペプチド(または該ポリペプチドを担持している 細胞もしくはその膜)またはその融合タンパク質との結合を、該候補化合物に直
    接または間接的に結合させた標識により測定すること、 (b) 候補化合物と、該ポリペプチド(または該ポリペプチドを担持している 細胞もしくはその膜)またはその融合タンパク質との結合を、標識競合物質の存
    在下で測定すること、 (c) 候補化合物が該ポリペプチドの活性化または抑制により生ずるシグナル をもたらすか否かを、該ポリペプチドを担持している細胞または細胞膜に適した
    検出系を用いて調べること、 (d) 候補化合物と、請求項1に記載のポリペプチドを含有する溶液とを一緒 にして混合物を調製し、該混合物中の該ポリペプチドの活性を測定して、該混合
    物の活性をスタンダードと比較すること、または (e) 候補化合物が細胞における該ポリペプチドをコードするmRNAおよび該ポ リペプチドの産生に及ぼす効果を例えばELISAアッセイを用いて検出すること、 よりなる群から選択される方法を含んでなるスクリーニング法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜4のいずれか1項記載のポリペプチドに対する
    アゴニストまたはアンタゴニスト。
  16. 【請求項16】 治療上用いるための、以下の(a)〜(c)のいずれかである化
    合物: (a) 請求項1〜4のいずれか1項記載のポリペプチドに対するアゴニストま たはアンタゴニスト; (b) 請求項5〜9のいずれか1項記載の単離されたポリヌクレオチド; (c) 請求項1に記載のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列の発現を モジュレートする核酸分子。
  17. 【請求項17】 被験者における請求項1に記載のポリペプチドの発現また
    は活性に関連した該被験者の疾病または該疾病への罹りやすさを診断する方法で
    あって、 (a) 該被験者のゲノム内の該ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列中 に突然変異が存在するか否かを調べること、および/または (b) 該被験者から得られたサンプル中の該ポリペプチド発現の存在または量 を分析すること、 を含んでなる方法。
  18. 【請求項18】 以下の(a)〜(d)からなる群から選択される単離されたポリ
    ヌクレオチド: (a) 配列番号3の全長にわたる配列番号3のヌクレオチド配列に対して少な くとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌ
    クレオチド; (b) 配列番号3のポリヌクレオチドを含んでなる単離されたポリヌクレオチ ド; (c) 配列番号3のポリヌクレオチド;または (d) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくと も95%の同一性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んで
    なる単離されたポリヌクレオチド。
  19. 【請求項19】 以下の(a)〜(e)からなる群から選択されるポリペプチド: (a) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくと も95%の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド; (b) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくと も95%の同一性を有するアミノ酸配列からなるポリペプチド; (c) 配列番号4のアミノ酸を含んでなるポリペプチド; (d)配列番号4のポリペプチドからなるポリペプチド;または (e) 配列番号3に含まれる配列を含んでなるポリヌクレオチドによりコードさ
    れるポリペプチド。
JP2000537993A 1998-03-23 1998-12-02 サイトカインシグナル伝達のサプレッサー Pending JP2002507418A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB9806222.7A GB9806222D0 (en) 1998-03-23 1998-03-23 Novel compounds
GBGB9820299.7A GB9820299D0 (en) 1998-09-17 1998-09-17 Novel compounds
GB9820299.7 1998-09-17
GB9806222.7 1998-09-17
PCT/EP1998/007806 WO1999049032A1 (en) 1998-03-23 1998-12-02 Suppressors of cytokine signalling

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002507418A true JP2002507418A (ja) 2002-03-12

Family

ID=26313341

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000537993A Pending JP2002507418A (ja) 1998-03-23 1998-12-02 サイトカインシグナル伝達のサプレッサー

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20020065237A1 (ja)
EP (1) EP1064368A1 (ja)
JP (1) JP2002507418A (ja)
WO (1) WO1999049032A1 (ja)

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2331753A (en) * 1996-11-01 1999-06-02 Inst Medical W & E Hall Therapeutic and diagnostic agents capable of modulating cellular responsiveness to cytokines

Also Published As

Publication number Publication date
US20020065237A1 (en) 2002-05-30
WO1999049032A1 (en) 1999-09-30
EP1064368A1 (en) 2001-01-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000093186A (ja) Frizzled―4ポリペプチドおよびFrizzled―4ポリヌクレオチド
JP2002501751A (ja) 新規化合物
JP2002511233A (ja) Trek1様の2孔カリウムチャネル
JPH11285392A (ja) Mbgp1ポリペプチドおよびポリヌクレオチド
EP0887408A1 (en) Wnt-3 oncogene: polypeptides and polynucleotides
JP2003526322A (ja) 分泌型システインリッチタンパク質−6(scrp−6)
EP0879888A2 (en) Patched-2 polypeptides and polynucleotides and methods for their production
JPH11253183A (ja) Frizzled−3ポリペプチドおよびポリヌクレオチド
JP2002527037A (ja) サイトカインファミリーメンバーef−7
JP2002501744A (ja) Wnt−10a
JP2001500386A (ja) インテグリンリガンドであるヒトMindin
JPH11318472A (ja) Mprot15ポリペプチドおよびmprot15ポリヌクレオチド
JP2002507413A (ja) サイトカインファミリーのメンバー,2−21
EP0890646A2 (en) HE2NW40 Serine Protease
WO1999011783A2 (en) T-box polypeptides
EP0972837A2 (en) Ubiquitin specific protease like protein
JP2002504327A (ja) セレベリン−2関連ポリペプチドおよび該ポリペプチドをコードするdna
JP2000060575A (ja) Wnt―6ポリペプチドおよびWnt―6ポリヌクレオチド
EP0939131A2 (en) Aminopeptidases
US20010012627A1 (en) Neurotransmitter transporter SC6
JP2002521018A (ja) Scrp−5:分泌型システインリッチタンパク質−5
JPH11243971A (ja) Sbperr4ポリペプチドおよびポリヌクレオチド
EP0882791A2 (en) WNT-11 polypeptides
EP0875570A2 (en) Neurodegenerative polypeptides HHPDZ65
JP2002524025A (ja) 神経栄養因子のプロサポシンファミリーと相同性を有するヒトsbpsapl遺伝子