JP2002501744A - Wnt−10a - Google Patents

Wnt−10a

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JP2002501744A
JP2002501744A JP2000529426A JP2000529426A JP2002501744A JP 2002501744 A JP2002501744 A JP 2002501744A JP 2000529426 A JP2000529426 A JP 2000529426A JP 2000529426 A JP2000529426 A JP 2000529426A JP 2002501744 A JP2002501744 A JP 2002501744A
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seq
polynucleotide
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JP2000529426A
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バーンズ,マイケル,アール.
テスタ,ターニャ,タムソン
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スミスクライン・ビーチャム・パブリック・リミテッド・カンパニー
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/475Growth factors; Growth regulators
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/68Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving proteins, peptides or amino acids

Abstract

(57)【要約】 Wnt−10aポリペプチドおよびポリヌクレオチド、ならびにかかるポリペプチドを組換え技術により生産する方法が開示されている。さらに、Wnt−10aポリペプチドおよびポリヌクレオチドを治療に用いる方法、およびそのための診断アッセイも開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は、新たに同定されたポリペプチド、該ポリペプチドをコードするポリ
ヌクレオチド、該ポリペプチドおよびポリヌクレオチドの治療の際のまたは治療
に有効でありうるアゴニスト、アンタゴニストおよび/またはインヒビターであ
る化合物を同定する際の使用、並びに該ポリペプチドおよびポリヌクレオチドの
生産方法に関する。
【0002】 発明の背景 薬物探索プロセスには目下根本的な大変化が生じている。というのは、それが
「機能性遺伝子科学」(functional genomics)、すなわちハイスループット(高 効率)のゲノムまたは遺伝子ベースの生物学に及んでいるからである。遺伝子お
よび遺伝子産物を治療の標的として同定するための手段としてのこのアプローチ
は「ポジショナルクローニング」に基づいた比較的初期のアプローチに急速に取
って代わりつつある。表現型、つまり生物学的機能または遺伝病、が同定され、
続いてその遺伝子地図の位置を手がかりとして病因遺伝子が突き止められるだろ
う。
【0003】 機能性遺伝子科学は、ハイスループットDNA配列決定技術および現在入手で
きる多くの分子生物学データベースから興味のもてそうな遺伝子配列を同定する
ための生物情報科学(bioinformatics)の様々なツールに大きく依存している。依
然として、まだ未解明の遺伝子およびその関連ポリペプチド/タンパク質を薬物
探索の標的として同定し特性づける必要性が存在している。
【0004】 発明の概要 本発明は、Wnt−10a、特にWnt−10aポリペプチドおよびWnt−10aポリヌクレオ
チド、組換え物質、並びにその生産方法に関する。もう一つの態様において、本
発明は、癌;心血管疾患;パーキンソン病、双極性/単極性傷害、精神分裂病、
アルツハイマー病を含む神経障害、発育障害(以後まとめて「前記疾患」という
)などの治療をはじめとする、前記ポリペプチドおよびポリヌクレオチドの使用
方法に関する。他の態様では、本発明は、本発明により提供される物質を用いて
アゴニストおよびアンタゴニスト/インヒビターを同定する方法、並びに同定さ
れた化合物を用いてWnt−10a平衡異常と関連した症状を治療することに関する。
さらに他の態様において、本発明は不適当なWnt−10a活性またはWnt−10aレベル
と関連した疾病を検出するための診断アッセイに関する。
【0005】 発明の説明 一つの態様において、本発明はWnt−10aポリペプチドに関する。この種のペプ
チドには、配列番号2の全長にわたる配列番号2のアミノ酸配列に対して少なく
とも95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するアミ
ノ酸配列を含んでなる単離されたポリペプチドが含まれる。こうしたポリペプチ
ドとしては配列番号2のアミノ酸配列を含むものがある。
【0006】 本発明の他のペプチドには、そのアミノ酸配列が配列番号2の全長にわたる配
列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性、好ましくは少なく
とも97〜99%の同一性を有する単離されたポリペプチドが含まれる。こうし
たポリペプチドとしては配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチドがある
【0007】 本発明の更なるペプチドには、配列番号1に含まれるヌクレオチド配列を含ん
でなるポリヌクレオチドによりコードされる単離されたポリペプチドが含まれる
【0008】 本発明のポリペプチドはポリペプチドのWntリガンドファミリーのメンバーで あると考えられる。従って、このタンパク質はWntシグナル伝達カスケードのト ランスデューサー分子としての役割を果たすので、本発明のポリペプチドは重要
なものである。Wntシグナル伝達は幅広く多様な発達過程並びに成体組織の再モ デル化および修復において重要である。これは、種々の組織(例えば、脳、腎臓
、肢、体節、生殖組織、皮膚など)における正常形態形成および/または分化し
た機能に不可欠である。神経障害におけるWntシグナル伝達カスケードの関与は いくつかの研究によって確立されてきた。マウスにおけるdishevelled−1(下流
にあるWnt−10aシグナル伝達のトランスデューサー)のノックアウトは、明らか
な精神医学的および社会的相互作用の異常(ヒトの精神分裂病に密接に相関する
)を有する表現型を示している(Lijamら、1997、Cell 90:895-905)。より最近
では、Cotterら(Neuroreport、9:1379-1383、1998)が、健常者と精神分裂病者
においてβおよびγカテニンの分布が顕著に異なることに基づいて、精神分裂病
におけるWntシグナル伝達の異常を報告している。従って、異常なWnt−10a活性 は、dishevelledノックアウト表現型に類似の表現型を誘導しうる。それゆえ、W
nt−10aは、精神分裂病に対し強力な候補であり、双極性障害などの精神障害に 関連している。Wnt−10aに対応する小さな分子のアゴニスト/アンタゴニストま
たは抗体およびアンチセンス配列を、これらの精神障害および種々の他の疾患の
治療のための薬剤として用いることができる。これらの特性を以後「Wnt−10a活
性」または「Wnt−10aポリペプチド活性」または「Wnt−10aの生物学的活性」と
いう。これらの活性の中には、前記Wnt−10aポリペプチドの抗原性および免疫原
性活性、特に配列番号2のポリペプチドの抗原性および免疫原性活性も含まれる
。本発明のポリペプチドはWnt−10aの少なくとも1つの生物学的活性を示すこと
が好ましい。
【0009】 本発明のポリペプチドは「成熟」タンパク質の形であっても、融合タンパク質
のような、より大きいタンパク質の一部であってもよい。しばしば、追加のアミ
ノ酸配列を含めることが有利であり、このようなアミノ酸配列としては、分泌す
なわちリーダー配列、プロ配列、多重ヒスチジン残基のような精製に役立つ配列
、または組換え生産の間の安定性を確保する付加的配列などがある。
【0010】 また、前記ポリペプチドの変異体、すなわち同類アミノ酸置換(ある残基が性
質の似ている他の残基により置換される)により基準ポリペプチドと相違してい
るポリペプチドも本発明に含まれる。典型的なこうした置換は、Ala, Val, Leu
および Ileの間;Ser とThr の間;酸性残基 AspとGlu の間;Asn とGln の間;
塩基性残基 LysとArg の間;または芳香族残基 PheとTyr の間で起こる。特に、
数個、5〜10個、1〜5個、1〜3個、1〜2個または1個のアミノ酸が任意
の組合せで置換、欠失または付加されている変異体が好適である。
【0011】 本発明のポリペプチドは任意の適当な方法で製造することができる。このよう
なポリペプチドには、単離された天然のポリペプチド、組換え的に生産されたポ
リペプチド、合成的に製造されたポリペプチド、またはこれらの方法の組合せに
より製造されたポリペプチドが含まれる。こうしたポリペプチドを製造するため
の手段は当業界でよく理解されている。
【0012】 本発明の更なる態様において、本発明は、Wnt−10aポリヌクレオチドに関する
。このようなポリヌクレオチドには、配列番号2の全長にわたる配列番号2のア
ミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドをコードす
るヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチドが含まれる。これ
に関して、少なくとも97%の同一性を有するポリペプチドが一層好ましいが、
少なくとも98〜99%の同一性を有するものがより一層好ましく、少なくとも
99%の同一性を有するポリペプチドが最も好ましいものである。かかるポリヌ
クレオチドとして、配列番号2のポリペプチドをコードする配列番号1に含まれ
るヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドが挙げられる。
【0013】 本発明の更なるポリヌクレオチドには、配列番号2のポリペプチドをコードす
るヌクレオチド配列に対して、その全コード領域にわたって、少なくとも95%
の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌクレオチドが
含まれる。これに関して、少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチド
が一層好ましいが、少なくとも98〜99%の同一性を有するものがより一層好
ましく、少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチドが最も好ましいも
のである。
【0014】 本発明の更なるポリヌクレオチドには、配列番号1の全長にわたる配列番号1
のポリヌクレオチドに対して少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配
列を含んでなる単離されたポリヌクレオチドが含まれる。これに関して、少なく
とも97%の同一性を有するポリヌクレオチドが一層好ましいが、少なくとも9
8〜99%の同一性を有するものがより一層好ましく、少なくとも99%の同一
性を有するポリヌクレオチドが最も好ましいものである。かかるポリヌクレオチ
ドとして、配列番号1のポリヌクレオチドを含んでなるポリヌクレオチドおよび
配列番号1のポリヌクレオチドが挙げられる。
【0015】 本発明はまた、上記の全てのポリヌクレオチドに対して相補的なポリヌクレオ
チドを提供する。
【0016】 配列番号1のヌクレオチド配列はマウスのWnt−10a(GenBank:U61969(Wang, J.
およびShackleford,G.M.,Oncogene, 1996 Oct 3;13(7):1537-44))との相同性を 示す。配列番号1のヌクレオチド配列はcDNA配列であり、配列番号2のポリ
ペプチドである417個のアミノ酸のポリペプチドをコードするポリペプチドコー ド配列(ヌクレオチド番号197〜1448)を含む。配列番号2のポリペプチドをコー ドするヌクレオチド配列は、配列番号1に含まれるポリペプチドコード配列と同
一であっても、遺伝子コードの重複性(縮重)のため、やはり配列番号2のポリ
ペプチドをコードする、配列番号1に含まれる配列以外の配列であってもよい。
配列番号2のポリペプチドはWntリガンドファミリーの他のタンパク質と構造的 に関連しており、マウスのWnt−10a(GenBank:1546013(Wang, J.およびShacklefo
rd,G.M.,Oncogene, 1996 Oct 3;13(7):1537-44))との相同性および/または構造
類似性を有する。
【0017】 本発明の好適なポリペプチドおよびポリヌクレオチドは、とりわけ、それと相
同なポリペプチドおよびポリヌクレオチドと同様の生物学的機能/性質をもつこ
とが期待される。さらに、本発明の好ましいポリペプチドおよびポリヌクレオチ
ドは少なくとも1つのWnt−10a活性を有する。
【0018】 また、本発明は、配列番号1および配列番号2の対応する全長配列の決定に先
立って最初に同定された部分的なまたは他のポリヌクレオチドおよびポリペプチ
ドに関する。
【0019】 したがって、更なる態様において、本発明は、 (a) 配列番号3の全長にわたる配列番号3のヌクレオチド配列に対して少なく
とも95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するヌク
レオチド配列を含んでなるポリヌクレオチド、 (b) 配列番号3の全長にわたる配列番号3のヌクレオチド配列に対して少なく
とも95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するヌク
レオチド配列を有するポリヌクレオチド、 (c) 配列番号3のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド、または (d) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも
95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するアミノ酸
配列からなるポリペプチドをコードするヌクレオチド配列からなるポリヌクレオ
チド、 並びに配列番号3のポリヌクレオチド、 である単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0020】 さらに、本発明は、 (a) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも
95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するアミノ酸
配列を含んでなるポリペプチド、 (b) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも
95%の同一性、好ましくは少なくとも97〜99%の同一性を有するアミノ酸
配列を有するポリペプチド、 (c) 配列番号4のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド、または (d) 配列番号4のポリペプチド、 並びに配列番号3に含まれるヌクレオチド配列を含んでなるポリヌクレオチドに
よりコードされるポリペプチド、 を提供する。
【0021】 配列番号3のヌクレオチド配列およびそれによりコードされるペプチド配列は
エクスプレスド・シーケンス・タグ(Expressed Sequence Tag:EST)配列か
ら誘導される。当業者であれば、EST配列中に若干のヌクレオチド配列読み取
り誤差が必然的に存在することを理解するであろう(Adams, M.D.ら, Nature 37
7 (supp)3, 1995を参照のこと)。したがって、配列番号3のヌクレオチド配列 およびそれによりコードされるペプチド配列は配列精度において同一の固有の限
界を受ける。さらに、配列番号3によりコードされるペプチド配列は、最も相同
性または構造類似性が高いタンパク質と同一の領域、または高い相同性および/
または構造類似性(例えば、同類アミノ酸の差異)の領域を含んでいる。
【0022】 本発明のポリヌクレオチドは、ヒトの脳の細胞中のmRNAから誘導されたc
DNAライブラリーから,標準のクローニングおよびスクリーニング技術(例え
ばSambrookら, Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、Cold Spring
Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor, N.Y.(1989))を用いて得るこ とができる。また、本発明のポリヌクレオチドはゲノムDNAライブラリーのよ
うな天然源から得ることができ、商業的に入手可能な公知の技法を用いて合成す
ることもできる。
【0023】 本発明のポリヌクレオチドを本発明のポリペプチドの組換え体生産のために用
いる場合、そのポリヌクレオチドには、成熟ポリペプチドのコード配列単独、ま
たは他のコード配列(例えば、リーダーもしくは分泌配列、プレ−、プロ−もし
くはプレプロ−タンパク質配列、または他の融合ペプチド部分をコードするもの
)と同じリーディングフレーム内にある成熟ポリペプチドのコード配列が含まれ
る。例えば、融合ポリペプチドの精製を容易にするマーカー配列がコードされ得
る。本発明のこの態様の好ましい具体例として、マーカー配列は、pQEベクタ
ー(Qiagen, Inc.)により提供されかつ Gentzら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA (
1989) 86:821-824に記載されるような、ヘキサ−ヒスチジンペプチド、またはH
Aタグである。また、このポリヌクレオチドは5'および3'非コード配列、例えば
、転写されるが翻訳されない配列、スプライシングおよびポリアデニル化シグナ
ル、リボソーム結合部位、およびmRNA安定化配列を含んでいてもよい。
【0024】 本発明の更なる具体例としては、数個、例えば5〜10個、1〜5個、1〜3
個、1〜2個、または1個のアミノ酸残基が任意の組合せで置換、欠失または付
加されている、配列番号2のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド変異体をコ
ードするポリヌクレオチドがある。
【0025】 配列番号1に含まれるヌクレオチド配列と同一であるか十分に同一であるポリ
ヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードする全長cDNAおよびゲノム
クローンを単離するために、また、配列番号1に対して高い配列類似性を有する
他の遺伝子(ヒト起源のパラログ体(paralogs)ならびにヒト以外の種に由来する
オーソログ体(ortholog)およびパラログ体をコードする遺伝子を含む)のcDN
Aおよびゲノムクローンを単離するために、cDNAおよびゲノムDNA用のハ
イブリダイゼーションプローブとして、または核酸増幅(PCR)反応用のプラ
イマーとして用いることができる。一般的に、これらのヌクレオチド配列は基準
のヌクレオチド配列と70%、好ましくは80%、より好ましくは90%、最も
好ましくは95%同一である。プローブまたはプライマーはたいてい15個以上
のヌクレオチドを含み、好ましくは30個以上を含み、50個以上のヌクレオチ
ドを有していてもよい。特に好ましいプローブは30〜50個の範囲のヌクレオ
チドを有するものである。特に好ましいプライマーは20〜25個の範囲のヌク
レオチドを有するものである。
【0026】 本発明のポリペプチド(ヒト以外の種に由来する相同体を含む)をコードする
ポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド配列またはその断片を有する標
識プローブを用いて、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で適当
なライブラリーをスクリーニングし、該ポリヌクレオチド配列を含む全長cDN
Aおよびゲノムクローンを単離する各工程を含んでなる方法により得られる。こ
のようなハイブリダイゼーション技法は当業者に公知である。好ましいストリン
ジェントなハイブリダイゼーション条件は、50% ホルムアミド、5×SSC (150mM
NaCl, 15mM クエン酸三ナトリウム) 、50mMリン酸ナトリウム (pH7.6)、5×De
nhardt溶液、10% デキストラン硫酸および20μg/mlの変性し剪断したサケ精子D
NAを含有する溶液中42℃で一夜インキュベートし、次いでフィルターを 0.1
×SSC 中約65℃で洗浄することを含む。かくして、本発明は、配列番号1のヌ
クレオチド配列またはその断片を有する標識プローブを用いて、ストリンジェン
トなハイブリダイゼーション条件下で適当なライブラリーをスクリーニングする
ことにより得られるポリヌクレオチドをも包含する。
【0027】 当業者には理解されるように、多くの場合、ポリペプチドをコードする領域が
そのcDNAの5'末端で短く切断されることから、単離されたcDNA配列は不
完全であるだろう。それは逆転写酵素のためであり、この酵素はもともと「プロ
セシビティ」(processivity:重合反応中に鋳型に結合した状態でいる該酵素の
能力の尺度)が低く、第一鎖cDNA合成の間にmRNA鋳型のDNAコピーを
完成させることができない。
【0028】 全長cDNAを得るための、または短鎖cDNAを伸長させるための、当業者
に公知で利用可能な方法がいくつかあり、例えば、cDNA末端高速増幅法(R
ACE)に基づいた方法がある(例えば、Frohmanら, PNAS USA 85, 8998-9002,
1988を参照のこと)。例えばMarathonTM技術(Clontech Laboratories Inc.)に より示されるような、上記技法の最近の改良により、より長いcDNAの検索が
大いに簡便化された。MarathonTM技術では、所定の組織より抽出されたmRNA
からcDNAを作製し、各末端に「アダプター」配列を連結する。続いて、遺伝
子特異的およびアダプター特異的なオリゴヌクレオチドプライマーの組合せを用
いて核酸増幅(PCR)を行い、cDNAの「欠失」5'末端を増幅する。次に、
「nested」プライマー、すなわち増幅産物の内部にアニールするように設計され
たプライマー(典型的には、アダプター配列のさらに3'側にアニールするアダプ
ター特異的プライマーおよび既知遺伝子配列のさらに5'側にアニールする遺伝子
特異的プライマー)を用いてPCR反応を繰り返す。その後、この反応の産物を
DNA塩基配列決定により解析し、この産物を既存のcDNAに直接結合するか
、または5'プライマー設計用の新たな配列情報を用いて別の全長PCRを行うこ
とにより、全長cDNAを構築することができる。
【0029】 本発明の組換え体ポリペプチドは、当業界で公知の方法を用いて、発現系を含
有する遺伝子操作宿主細胞から生産することができる。したがって、更なる態様
において、本発明は、本発明の1以上のポリヌクレオチドを含有する発現系、該
発現系により遺伝子操作された宿主細胞、および組換え法による本発明ポリペプ
チドの生産に関する。本発明のDNA構築物から誘導されたRNAを用いてこの
種のタンパク質を生産するために、無細胞翻訳系を使用することもできる。
【0030】 組換え体生産に関しては、本発明のポリヌクレオチドの発現系またはその一部
を組み込むために宿主細胞を遺伝子操作することができる。宿主細胞へのポリヌ
クレオチドの導入は、Davisら, Basic Methods in Molecular Biology (1986) および Sambrookら、Molecular Cloning: A Laboratory Manual、 第2版、Cold
Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y.(1989)などの多く
の標準的な実験室マニュアルに記載された方法により行うことができる。好適な
こうした方法として、例えば、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEA
E−デキストラン媒介トランスフェクション、トランスベクション(transvectio
n)、マイクロインジェクション、カチオン性脂質媒介トランスフェクション、エ
レクトロポレーション、形質導入、スクレープローディング(scrape loading)、
弾丸導入(ballistic introduction)または感染などがある。
【0031】 適当な宿主の代表的な例として、細菌細胞(例:ストレプトコッカス(Strepto
cocci)、スタフィロコッカス(Staphylococci)、大腸菌(E.coli)、ストレプトミ セス(Streptomyces)、枯草菌(Bacillus subtilis))、真菌細胞(例:酵母、ア スペルギルス(Aspergillus))、昆虫細胞(例:ドロソフィラ(Drosophila)S2 、スポドプテラ(Spodoptera)Sf9細胞)、動物細胞(例:CHO、COS、H
eLa、C 127、3T3、BHK、HEK 293、Bowes メラノーマ細胞)および
植物細胞が挙げられる。
【0032】 多種多様な発現系を使用することができる。こうした発現系として、特に、染
色体、エピソームおよびウイルス由来の系、例えば、細菌プラスミド由来、バク
テリオファージ由来、トランスポゾン由来、酵母エピソーム由来、挿入因子由来
、酵母染色体エレメント由来、ウイルス(例:バキュロウイルス、SV40のよ
うなパポバウイルス、ワクシニアウイルス、アデノウイルス、鶏痘ウイルス、仮
性狂犬病ウイルス、レトロウイルス)由来のベクター、およびこれらの組合せに
由来するベクター、例えば、コスミドやファージミドのようなプラスミドとバク
テリオファージの遺伝的要素に由来するものがある。これらの発現系は発現を起
こさせるだけでなく発現を調節する制御配列を含んでいてもよい。一般的に、宿
主内でのポリペプチドの産生のためにポリヌクレオチドを維持し、増やし、発現
することができる系またはベクターはどれも使用しうる。Sambrookら, Molecula
r Cloning: A Laboratory Manual (前掲) に記載されるような、日常的に用いら
れる公知の技法のいずれかにより、適当なヌクレオチド配列を発現系に挿入する
ことができる。翻訳されたタンパク質を小胞体の内腔に、細胞周辺腔に、または
細胞外の環境に分泌させるために、適当な分泌シグナルを目的のポリペプチドに
組み込むことができる。これらのシグナルは目的のポリペプチドに対して内因性
であっても、異種シグナルであってもよい。
【0033】 スクリーニングアッセイで使用するため本発明のポリペプチドを発現させよう
とする場合、一般にそのポリペプチドを細胞の表面に産生させることが好適であ
る。その場合は、スクリーニングアッセイでの使用に先立って細胞を回収する。
該ポリペプチドが培地に分泌される場合は、そのポリペプチドを回収し精製する
ために培地を回収する。細胞内に産生される場合は、その細胞をまず溶解し、そ
の後にポリペプチドを回収する必要がある。
【0034】 組換え細胞培養物から本発明のポリペプチドを回収し精製するには、硫酸アン
モニウムまたはエタノール沈殿、酸抽出、アニオンまたはカチオン交換クロマト
グラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグ
ラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシルアパタイトクロマ
トグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含めた公知の方法を用いるこ
とができる。最も好ましくは、高速液体クロマトグラフィーが精製に用いられる
。ポリペプチドが細胞内合成、単離および/または精製中に変性されるときは、
タンパク質を再生させるための公知の技法を用いて、活性のあるコンフォメーシ
ョンを復元することが可能である。
【0035】 本発明はまた、診断薬としての本発明のポリヌクレオチドの使用に関する。機
能障害と関連した、配列番号1のポリヌクレオチドにより特徴づけられる遺伝子
の変異型の検出は、該遺伝子の過少発現、過剰発現または空間的もしくは時間的
に変化した発現により生ずる疾病またはその疾病への罹りやすさの診断に追加し
うる、またはその診断を下しうる診断用ツールを提供するだろう。該遺伝子に突
然変異がある個体を、さまざまな技法によりDNAレベルで見つけ出すことがで
きる。
【0036】 診断用の核酸は、被験者の細胞、例えば血液、尿、唾液、組織の生検または剖
検材料由来の細胞から得ることができる。検出のためにゲノムDNAを直接使用
してもよいし、分析前にPCRまたは他の増幅法を使ってゲノムDNAを酵素的
に増幅してもよい。同様の方法でRNAまたはcDNAを使用することもできる
。欠失および挿入突然変異は、正常な遺伝子型と比較したときの増幅産物のサイ
ズの変化により検出できる。点突然変異は増幅DNAを標識Wnt−10aヌクレオチ
ド配列とハイブリダイズさせることで同定できる。完全にマッチした配列とミス
マッチの二重鎖とはRNアーゼ消化により、または融解温度の差異により区別で
きる。また、DNA配列の差異は、変性剤を含むもしくは含まないゲルでのDN
A断片の電気泳動の移動度の変化により、または直接DNA塩基配列決定によっ
ても検出できる(例えば、Myersら, Science (1985) 230:1242 を参照のこと) 。特定位置での配列変化はヌクレアーゼプロテクションアッセイ(例えば、RN
アーゼおよびS1プロテクション)または化学的開裂法によっても確認できる(
Cottonら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1985) 85:4397-4401を参照のこと)。
別の実施態様では、例えば、遺伝子変異の効率のよいスクリーニングを行うため
、Wnt−10aヌクレオチド配列またはその断片を含むオリゴヌクレオチドプローブ
のアレイ(array)を構築することができる。アレイ技法は公知で、一般的な適用 可能性を有し、遺伝子発現、遺伝的連鎖および遺伝的変異性を含めた分子遺伝学
のさまざまな問題を解きあかすために用いられている(例えば、M. Cheeら, Sci
ence, Vol.274, pp.610-613 (1996) を参照のこと)。
【0037】 診断アッセイは、前記の方法によりWnt−10a遺伝子の変異を検出することで、
前記疾患への罹りやすさを診断または判定する方法を提供する。さらに、被験者
から得られたサンプルからポリペプチドまたはmRNAのレベルの異常な低下ま
たは増加を測定する方法により、前記疾患の診断を下すことができる。発現の低
下または増加は、当業界で公知のポリヌクレオチドの定量法、例えば核酸増幅(
例:PCR、RT−PCR)、RNアーゼプロテクション、ノーザンブロッティ
ング、その他のハイブリダイゼーション法のいずれかによりRNAレベルで測定
することができる。宿主から得られたサンプル中の本発明ポリペプチドのような
タンパク質のレベルを測定するアッセイ法は当業者によく知られている。こうし
たアッセイ法として、ラジオイムノアッセイ、競合結合アッセイ、ウエスタンブ
ロット分析、ELISAアッセイなどがある。
【0038】 かくして、もう一つの態様において、本発明は、 (a) 本発明のポリヌクレオチド(好ましくは、配列番号1のヌクレオチド配列
)もしくはその断片、 (b) (a) のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列、 (c) 本発明のポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)もしく
はその断片、または (d) 本発明のポリペプチド(好ましくは、配列番号2のポリペプチド)に対す
る抗体、 を含んでなる診断用キットに関する。
【0039】 このようなキットにおいて、(a) 、(b) 、(c) または (d)が実質的な構成成分
であることが理解されよう。かかるキットは疾患または疾患への罹りやすさ、特
に癌;心血管疾患;パーキンソン病、双極性/単極性傷害、精神分裂病、アルツ
ハイマー病を含む神経障害、発育障害などを診断するうえで有用である。
【0040】 また、本発明のヌクレオチド配列は染色体の位置決定にも有用である。この配
列は個々のヒト染色体上の特定の位置をターゲッティングし、その特定位置とハ
イブリダイズすることができる。本発明に従って関連配列の染色体地図を作成す
ることは、これらの配列と遺伝子関連疾患とを相関させるうえで重要な第一段階
である。ひとたび配列が正確な染色体位置にマップされたら、その染色体上のそ
の配列の物理的位置を遺伝地図データと相関させることができる。この種のデー
タは、例えば、V. McKusick, Mendelian Inheritance in Man (Johns Hopkins U
niversity Welch Medical Library からオンラインで入手可能) 中に見いだせる
。その後、同一の染色体領域にマップされた遺伝子と疾患との関係を連鎖解析(
物理的に隣接した遺伝子の共遺伝)により確認する。
【0041】 罹患個体と非罹患個体とのcDNAまたはゲノム配列の差異も調べることがで
きる。罹患個体の一部または全部に突然変異が観察されるが、どの正常個体にも
観察されない場合は、その突然変異が疾患の原因である可能性がある。
【0042】 また、本発明のヌクレオチド配列は、組織の位置決定にも有用である。こうし
た技術によって、組織におけるヒトWnt−10aポリペプチドの発現パターンを、こ
れらをコードするmRNAを検出することで決定することができる。これらの技
術として、in situハイブリダイゼーション技術、およびヌクレオチド増幅技術(
例えばPCR)が挙げられる。こうした技術は当該技術分野で周知である。これ らの研究の結果から、生物における該ポリペプチドの正常な機能の指標が得られ
る。さらに、ヒトWnt−10a mRNAの正常な発現パターンとヒトWnt−10a遺伝 子によってコードされるmRNAの発現パターンとの比較検討により、疾患状態
における突然変異ヒトWnt−10aポリペプチドの役割、あるいは正常なヒトWnt−1
0aポリペプチドの不適切な発現の役割についての有益な知見が得られる。そうし
た不適切な発現は、時間的、空間的または単に量的な性質のものでもあり得る。
【0043】 本発明のポリペプチド、その断片もしくは類似体、またはそれらを発現する細
胞は、本発明のポリペプチドに免疫特異的な抗体を生産するための免疫原として
も使用することができる。「免疫特異的」とは、その抗体が従来技術における他
の関連ポリペプチドに対するその親和性よりも本発明のポリペプチドに対して実
質的に高い親和性を示すことを意味する。
【0044】 本発明のポリペプチドに対する抗体は、慣用のプロトコールを用いて、動物(
好ましくはヒト以外の動物)に該ポリペプチドまたはエピトープを含む断片、類
似体もしくは細胞を投与することにより得られる。モノクローナル抗体の調製に
は、連続細胞系の培養物から抗体を産生させる任意の技法を用いることができる
。例を挙げると、ハイブリドーマ法 (Kohler, G.およびMilstein, C., Nature (
1975) 256:495-497)、トリオーマ法、ヒトB細胞ハイブリドーマ法 (Kozborら,
Immunology Today (1983) 4:72) およびEBV−ハイブリドーマ法 (Coleら, Mo
noclonal Antibodies and Cancer Therapy, pp.77-96, Alan R. Liss, Inc., 19
85) などがある。
【0045】 本発明のポリペプチドに対する一本鎖抗体をつくるために、米国特許第4,946,
778号に記載されるような一本鎖抗体の調製法を適応させることができる。また 、ヒト化抗体を発現させるために、トランスジェニックマウスまたは他の哺乳動
物を含む他の生物を利用することができる。
【0046】 前記の抗体を用いて、そのポリペプチドを発現するクローンを単離・同定した
り、アフィニティークロマトグラフィーでそのポリペプチドを精製することもで
きる。
【0047】 本発明のポリペプチドに対する抗体は、とりわけ、前記疾患の治療に使用でき
る可能性がある。
【0048】 本発明の更なる態様において、本発明は、本発明のポリペプチドまたはその断
片と、各種サブクラス(IgG、IgM、IgA、IgE)の免疫グロブリンの
H鎖またはL鎖の定常領域の様々な部分と、を含んでなる遺伝子工学的に作製さ
れた可溶性融合タンパク質に関する。免疫グロブリンとしてはヒトIgG、特に
IgG1のH鎖の定常部が好ましく、その場合は融合がヒンジ領域で起こる。特
定例では、血液凝固因子Xaで開裂され得る開裂配列を組み込むことで、Fc部
分を簡単に除去できる。さらに、本発明は、これら融合タンパク質の遺伝子工学
的作製方法、並びに薬物スクリーニング、診断および治療におけるそれらの使用
に関する。また、本発明の更なる態様はこのような融合タンパク質をコードする
ポリヌクレオチドに関する。融合タンパク質技術の例は国際特許出願 WO94/2945
8 およびWO94/22914に見いだせる。
【0049】 本発明の更なる態様は哺乳動物において免疫学的応答を引き出す方法に関し、
この方法は、特に前記疾患から該動物を防御するための抗体および/またはT細
胞免疫応答を生ずるのに十分な本発明のポリペプチドを哺乳動物に接種すること
を含んでなる。本発明のさらに別の態様は、哺乳動物を前記疾患から防御する抗
体を産生させるような免疫学的応答を引き出すために、in vivo で本発明のポリ
ペプチドをコードするポリヌクレオチドの発現を指令するベクターを介して該ポ
リペプチドを供給することを含んでなる、哺乳動物において免疫学的応答を引き
出す方法に関する。
【0050】 本発明の更なる態様は、哺乳動物宿主に導入したとき、その哺乳動物において
本発明のポリペプチドに対する免疫学的応答を引き出す免疫学的/ワクチン製剤
(組成物)に関し、この組成物は本発明のポリペプチドまたはポリヌクレオチド
を含有する。ワクチン製剤は適当な担体をさらに含んでいてもよい。ポリペプチ
ドは胃の中で分解される可能性があるので、非経口的に(例えば、皮下、筋肉内
、静脈内または皮内注射により)投与することが好ましい。非経口投与に適した
製剤としては、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤およびこの製剤を受容者の血液と等
張にする溶質を含みうる水性および非水性の無菌注射液、並びに懸濁化剤または
増粘剤を含みうる水性および非水性の無菌懸濁液がある。こうした製剤は1回量
容器または数回量容器(例えば、密閉アンプルおよびバイアル)で提供すること
ができ、また、使用直前に無菌の液状担体を添加するだけでよい凍結乾燥状態で
保管することもできる。ワクチン製剤はこの製剤の免疫原性を増強するためのア
ジュバント系、例えば水中油型のアジュバント系や当業界で公知の他のアジュバ
ント系を含んでいてもよい。投与量はワクチンの比活性により変化するが、ルー
チンな実験操作により簡単に決定できる。
【0051】 本発明のポリペプチドは、多くの病的状態、特に前記疾患を含めて、さまざま
な生物学的機能に関与している。それゆえ、このポリペプチドの機能を刺激また
は抑制する化合物を同定するスクリーニング法を開発することが望ましい。した
がって、更なる態様において、本発明は、このポリペプチドの機能を刺激または
抑制する化合物を同定するための化合物のスクリーニング法を提供する。一般的
には、前記疾患の治療および予防目的のためにアゴニストまたはアンタゴニスト
が使用される。種々の供給源、例えば、細胞、無細胞調製物、化学物質ライブラ
リーおよび天然産物の混合物から化合物を同定することができる。このように同
定されたアゴニスト、アンタゴニストまたはインヒビターは、場合により、該ポ
リペプチドの天然のまたは修飾された基質、リガンド、受容体、酵素などであっ
てよく、また、その構造的または機能的なミメティックであってもよい(Coliga
nら, Current Protocols in Immunology 1(2): Chapter 5 (1991)を参照のこと )。
【0052】 スクリーニング法では、本発明のポリペプチド、または該ポリペプチドを担持
する細胞もしくは膜、またはその融合タンパク質への候補化合物の結合を、候補
化合物に直接または間接的に結合された標識を用いて簡単に測定できる。あるい
はまた、スクリーニング法では標識した競合物質との競合を用いることもある。
さらに、こうしたスクリーニング法では、候補化合物がポリペプチドの活性化ま
たは抑制により生ずるシグナルを結果的にもたらすか否かを、該ポリペプチドを
担持する細胞に適した検出系を用いて試験することができる。一般的には、既知
のアゴニストの存在下で活性化のインヒビターをアッセイして、アゴニストによ
る活性化に候補化合物の存在が与える影響を調べる。アゴニストまたはインヒビ
ターの不在下で、候補化合物がポリペプチドの活性化を抑制するか否かを調べる
ことによる逆アゴニストまたはインヒビターのスクリーニング法では、構成的に
活性のあるポリペプチドが用いられる。さらに、これらのスクリーニング法は、
候補化合物と本発明のポリペプチドを含む溶液とを混ぜ合わせて混合物をつくり
、この混合物中のWnt−10a活性を測定し、そしてこの混合物のWnt−10a活性をス
タンダードと比較する各ステップを単に含むだけでよい。本発明のポリペプチド
のアンタゴニストを同定するハイスループットスクリーニングアッセイでは、上
記のようなFc部分とWnt−10aポリペプチドから作製されるような融合タンパク
質も使用することができる(D. Bennettら, J. Mol. Recognition, 8:52-58 (199
5) およびK. Johansonら, J. Biol. Chem., 270(16):9459-9471 (1995)を参照の
こと)。
【0053】 また、本発明のポリヌクレオチド、ポリペプチドまたは該ポリペプチドに対す
る抗体を用いて、細胞内でのmRNAまたはポリペプチドの産生に及ぼす添加化
合物の作用を検出するためのスクリーニング法を組み立てることができる。例え
ば、当業界で公知の標準方法によりモノクローナルまたはポリクローナル抗体を
用いて、ポリペプチドの分泌レベルまたは細胞結合レベルを測定するためのEL
ISAアッセイを構築することができ、これは適切に操作された細胞または組織
からのポリペプチドの産生を抑制または増強する物質(それぞれアンタゴニスト
またはアゴニストともいう)の探索に用いることができる。
【0054】 膜に結合した受容体または可溶性の受容体が存在するのであれば、当業界で公
知の標準的な受容体結合法によりこの種の受容体を同定するために本発明のポリ
ペプチドを用いることができる。こうした受容体結合法には、限定するものでは
ないが、リガンド結合アッセイおよび架橋アッセイがあり、これらのアッセイで
は、ポリペプチドを放射性アイソトープ(例:125I)で標識するか、化学的に修
飾(例:ビオチン化)するか、または検出や精製に適したペプチド配列に融合さ
せ、そして推定上の受容体源(細胞、細胞膜、細胞上清、組織抽出物、体液など
)とインキュベートする。その他の方法としては、表面プラズモン共鳴および分
光学のような生物物理的方法がある。これらのスクリーニング法は、該ポリペプ
チドまたは(存在するのであれば)その受容体への結合と競合する該ポリペプチ
ドのアゴニストまたはアンタゴニストを同定するために用いることもできる。ス
クリーニングアッセイを行うための標準的な方法は当業界でよく理解されている
【0055】 本発明のポリペプチドの潜在的なアンタゴニストの例としては、抗体、ある場
合には、該ポリペプチドのリガンド、基質、受容体、酵素などと密接な関係があ
るオリゴヌクレオチドもしくはタンパク質(例えば、リガンド、基質、受容体、
酵素などの断片)、または本発明のポリペプチドと結合するが応答を誘導しない
(それゆえ該ポリペプチドの活性を妨げる)小分子などがある。
【0056】 かくして、他の態様において、本発明は、本発明のポリペプチドのアゴニスト
、アンタゴニスト、リガンド、受容体、基質、酵素など、またはこの種のポリペ
プチドの産生を低下または増加させる化合物を同定するためのスクリーニングキ
ットに関し、このキットは、 (a) 本発明のポリペプチド、 (b) 本発明のポリペプチドを発現している組換え細胞、 (c) 本発明のポリペプチドを発現している細胞膜、または (d) 本発明のポリペプチドに対する抗体、 を含んでなり、前記ポリペプチドは好ましくは配列番号2のポリペプチドである
。 このようなキットにおいて、(a) 、(b) 、(c) または (d)が実質的な構成成
分であることが理解されよう。
【0057】 当業者であれば、本発明のポリペプチドは、その構造に基づいて該ポリペプチ
ドのアゴニスト、アンタゴニストまたはインヒビターを設計する方法にも使用で
きることが容易に理解されよう。この方法は、 (a) 最初に該ポリペプチドの三次元構造を解析し、 (b) アゴニスト、アンタゴニストまたはインヒビターの確実と思われる反応部
位または結合部位の三次元構造を想定し、 (c) 想定された結合部位または反応部位と結合または反応すると予想される候
補化合物を合成し、そして (d) その候補化合物が実際にアゴニスト、アンタゴニストまたはインヒビター
であるか否かを調べる、 ことを含んでなる。これは通常反復プロセスであることがさらに理解されよう。
【0058】 更なる態様において、本発明は、Wnt−10aポリペプチド活性の過剰量と不足量
のいずれかに関係した、例えば癌;心血管疾患;パーキンソン病、双極性/単極
性傷害、精神分裂病、アルツハイマー病を含む神経障害、発育障害などの異常な
状態の治療法を提供する。
【0059】 該ポリペプチドの活性が過剰である場合は、いくつかのアプローチが利用可能
である。一つのアプローチは、例えば、リガンド、基質、受容体、酵素などの結
合をブロックすることにより、または第2のシグナルを抑制することで異常な状
態を軽減することにより、該ポリペプチドの機能を抑制するのに有効な量で、上
記のインヒビター化合物(アンタゴニスト)を場合により製剤学上許容される担
体とともに患者に投与することを含んでなる。もう一つのアプローチでは、内因
性のポリペプチドとの競合状態でリガンド、基質、酵素、受容体などと結合する
能力がまだある可溶性形態のポリペプチドを投与することができる。このような
競合物質の典型的な例はWnt−10aポリペプチドの断片である。
【0060】 さらに別のアプローチでは、発現阻止法を使って内因性Wnt−10aポリペプチド
をコードする遺伝子の発現を抑制することができる。こうした公知技術は、体内
で産生されるか外部から投与されるアンチセンス配列の使用を必要とする(例え
ば、Oligodeoxynucleotides as Antisense Inhibitors of Gene Expression (遺
伝子発現のアンチセンスインヒビターとしてのオリゴデオキシヌクレオチド), C
RC Press, Boca Raton, FL (1988) 中のO'Connor, J. Neurochem (1991) 56:560
を参照のこと)。あるいはまた、この遺伝子と共に三重らせん(トリプレックス)
を形成するオリゴヌクレオチドを供給することもできる(例えば、Leeら, Nucle
ic Acids Res (1979) 6:3073; Cooneyら, Science (1988) 241:456; Dervanら,
Science (1991) 251:1360 を参照のこと)。これらのオリゴマーはそれ自体を投
与することもできるし、関連オリゴマーをin vivo で発現させることもできる。
合成アンチセンスまたはトリプレックスオリゴヌクレオチドは修飾塩基または修
飾骨格を含みうる。後者の例にはメチルホスホネート、ホスホロチオエートまた
はペプチド核酸骨格が含まれる。そうした骨格はアンチセンスまたはトリプレッ
クスオリゴヌクレオチド中に取り込まれてヌクレアーゼによる分解からの防御を
提供しており、当分野で公知である。これらの、または他の修飾骨格を用いて合
成されたアンチセンスおよびトリプレックス分子も本発明の一部を構成する。
【0061】 さらに、ヒトWnt−10aポリペプチドの発現は、ヒトWnt−10a mRNA配列に 特異的なリボザイムを用いることにより阻止することができる。リボザイムは触
媒的に活性なRNAであり、天然のものでも合成されたものでも良い(例えば、U
sman, Nら、Curr. Opin. Struct. Biol. (1996)6(4), 527-33を参照されたい)。
合成リボザイムは、選択した部位でヒトWnt−10a mRNAを特異的に切断する ように設計することができ、それによりヒトWnt−10a mRNAから機能性ポリ ペプチドへの翻訳が阻止される。通常RNA分子に見られるような天然のリボー
スリン酸骨格および天然の塩基を用いてリボザイムを合成することもできる。ま
た、リボヌクレアーゼ分解からの防御を提供するために非天然骨格を用いてリボ
ザイム、例えば、2'-O-メチルRNAを合成することも可能であり、該リボザイ
ムは修飾塩基を含みうる。
【0062】 Wnt−10aおよびその活性の過少発現に関係した異常な状態を治療する場合も、
いくつかのアプローチを取ることができる。一つのアプローチは、治療に有効な
量の本発明ポリペプチドを活性化する化合物(すなわち、前記アゴニスト)を製
剤学上許容される担体とともに患者に投与して、異常な状態を緩和することを含
んでなる。別法として、患者の関連細胞においてWnt−10aを内因的に産生させる
ために遺伝子治療を用いることができる。例えば、上で述べたような複製欠損レ
トロウイルスベクターによる発現のために本発明のポリヌクレオチドを遺伝子操
作する。次にレトロウイルス発現構築物を単離し、本発明のポリペプチドをコー
ドするRNAを含有するレトロウイルスプラスミドベクターで形質導入されたパ
ッケージング細胞に導入する。その結果、パッケージング細胞は対象の遺伝子を
含有する感染性のウイルス粒子を産生するようになる。in vivo 細胞操作および
in vivo ポリペプチド発現のために、これらのプロデューサー細胞を患者に投与
する。遺伝子治療の概論に関しては、Human Molecular Genetics, T Strachan a
nd A P Read, BIOS Scientific Publishers Ltd (1996)中のChapter 20, Gene T
herapy and other Molecular Genetic-based Therapeutic Approaches(およびそ
の中の引用文献) を参照のこと。もう一つのアプローチは治療量の本発明のポリ
ペプチドを適当な製剤学上の担体とともに投与することである。
【0063】 更なる態様において、本発明は、治療に有効な量のポリペプチド(例えば、可
溶性形態の本発明ポリペプチド)、アゴニストもしくはアンタゴニストペプチド
、または小分子化合物を製剤学上許容される担体または賦形剤と共に含有する医
薬組成物を提供する。この種の担体としては、食塩水、生理食塩水、デキストロ
ース、水、グリセロール、エタノール、およびこれらの組合せがあるが、これら
に限らない。本発明はさらに、上記の本発明組成物の1以上の成分を充填した1
以上の容器を含んでなる医薬パックおよびキットに関する。本発明のポリペプチ
ドおよび他の化合物は単独で使用しても、他の化合物、例えば治療用化合物と一
緒に使用してもよい。
【0064】 医薬組成物は投与経路、例えば全身または経口による投与経路に適合させるこ
とができる。全身投与に適した形態は、注入、典型的には静注である。皮下、筋
肉内または腹腔内のような他の注入経路も使用できる。全身投与の別の手段には
、胆汁酸塩、フシジン酸、その他の界面活性剤などの浸透剤を用いた経粘膜およ
び経皮投与がある。さらに、本発明のポリペプチドまたは他の化合物を腸溶剤ま
たはカプセル剤として製剤化し得るのであれば、経口投与も可能である。これら
の化合物を軟膏、ペースト、ゲルなどの剤形で局所に投与しても、かつ/または
局在化させてもよい。
【0065】 必要な投与量範囲は、本発明のペプチドまたは他の化合物の選択、投与経路、
製剤の性質、患者の状態、そして医師の判断に左右される。しかし、適当な投与
量は患者の体重1kgあたり0.1〜100μgの範囲である。入手可能な化合物が多様 であること、投与経路の効率が異なることを考慮すれば、必要とされる投与量は
広範に変動することが予測される。例えば、経口投与は静注による投与よりも高
い投与量を必要とすると予想されよう。こうした投与量レベルの変動は、当業界
でよく理解されているような、標準的経験的な最適化手順を用いて調整すること
ができる。
【0066】 治療に用いるポリペプチドは、上述したような「遺伝子治療」と称する治療法
において、患者の体内で産生させることもできる。例えば、患者由来の細胞を、
ポリペプチドをコードするDNAまたはRNAのようなポリヌクレオチドにより
、例えばレトロウイルスプラスミドベクターを用いて、ex vivo で遺伝子工学的
に操作する。その後、これらの細胞を患者に導入する。
【0067】 ポリヌクレオチドおよびポリペプチドの配列は、類似の相同性を有する別の配
列を同定する際の価値ある情報源を提供する。これは、こうした配列をコンピュ
ータ読み取り可能媒体中に保存し、次に保存したデータを用いてGCG及びLase
rgeneソフトウエアパッケージのような公知の検索ツールにより配列データベー スを検索することで最大限促進される。したがって、更なる態様において、本発
明は、配列番号1の配列を含んでなるポリヌクレオチドおよび/またはそれによ
りコードされるポリペプチドを保存したコンピュータ読み取り可能媒体を提供す
る。
【0068】 以下の定義は上記の説明中でしばしば用いられた用語を理解しやすくするため
のものである。
【0069】 本明細書中で用いる「抗体」には、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体
、キメラ抗体、一本鎖抗体、ヒト化抗体、さらにFabまたは他の免疫グロブリ
ン発現ライブラリーの産物を含むFabフラグメントが含まれる。
【0070】 「単離された」とは、天然の状態から「人間の手によって」改変されたことを
意味する。「単離された」組成物または物質が天然に存在するのであれば、それ
はそのもとの環境から変化しているか分離されており、またはその両方である。
例えば、生存している動物の体内に自然界で存在するポリヌクレオチドまたはポ
リペプチドは「単離された」ものではないが、その天然状態の共存物質から分離
されたポリヌクレオチドまたはポリペプチドは、本明細書中で用いられるように
、「単離された」ものである。
【0071】 「ポリヌクレオチド」とは、一般に任意のポリリボヌクレオチドまたはポリデ
オキシリボヌクレオチドをさし、これは修飾されていないRNAもしくはDNA
、または修飾されたRNAもしくはDNAであり得る。「ポリヌクレオチド」に
は、制限するものではないが、一本鎖および二本鎖DNA、一本鎖領域と二本鎖
領域が混じり合ったDNA、一本鎖および二本鎖RNA、一本鎖領域と二本鎖領
域が混じり合ったRNA、DNAとRNAを含むハイブリッド分子(一本鎖でも
、またはより典型的には二本鎖でもよく、一本鎖領域と二本鎖領域が混じり合っ
たものでもよい)が含まれる。加えて、「ポリヌクレオチド」はRNAまたはD
NAまたはRNAとDNAの両方からなる三重鎖領域を意味する。「ポリヌクレ
オチド」という用語はまた、1個以上の修飾塩基を含有するDNAまたはRNA
、および安定性または他の理由のために修飾された骨格を有するDNAまたはR
NAも含む。「修飾」塩基としては、例えば、トリチル化された塩基およびイノ
シンのような特殊な塩基がある。DNAおよびRNAに対してさまざまな修飾を
行うことができる。こうして、「ポリヌクレオチド」は、自然界に一般的に存在
するポリヌクレオチドの化学的、酵素的または代謝的に修飾された形態、並びに
ウイルスおよび細胞に特徴的なDNAおよびRNAの化学的形態を包含する。ま
た、「ポリヌクレオチド」は、しばしばオリゴヌクレオチドと称される比較的短
いポリヌクレオチドも包含する。
【0072】 「ポリペプチド」とは、ペプチド結合または修飾されたペプチド結合(すなわ
ち、ペプチドアイソスター)により互いに連結された2個以上のアミノ酸を含む
ペプチドまたはタンパク質を意味する。「ポリペプチド」は短鎖(通常はペプチ
ド、オリゴペプチドまたはオリゴマーという)と長鎖(一般的にはタンパク質と
いう)の両方をさす。ポリペプチドは20種類の遺伝子コード化アミノ酸以外の
アミノ酸を含んでもよい。「ポリペプチド」は、翻訳後プロセシングのような天
然のプロセスで、または当業界で公知の化学的修飾法のいずれかで修飾されたア
ミノ酸配列を含む。このような修飾は基本的な教科書、より詳細な学術論文およ
び研究文献に詳述されている。修飾はペプチド骨格、アミノ酸側鎖、アミノまた
はカルボキシル末端を含めてポリペプチドのどこでも行うことができる。同じタ
イプの修飾が所定のポリペプチドのいくつかの部位に同程度でまたはさまざまに
異なる程度で存在してもよい。また、所定のポリペプチドが多くのタイプの修飾
を含んでいてもよい。ポリペプチドはユビキチン化のために分枝していても、分
枝のある又はない環状であってもよい。環状の、分枝した、または分枝した環状
のポリペプチドは翻訳後の天然プロセスから生じることがあり、また、合成法に
よって製造することもできる。修飾としては、アセチル化、アシル化、ADP−
リボシル化、アミド化、ビオチン化、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合
、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の
共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド
結合の形成、脱メチル化、共有結合架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタメ
ートの形成、ホルミル化、γ−カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー
形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク
質分解プロセシング、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化
、アルギニル化のようなタンパク質へのアミノ酸の転移RNA媒介付加、ユビキ
チン化などがある(例えば、Proteins - Structure and Molecular Properties,
2nd Ed., T.E. Creighton, W.H. Freeman and Company, New York, 1993; Post
translational Covalent Modification of Proteins, B.C. Johnson編, Academi
c Press, New York, 1983中のWold, F., Post-translational Protein Modifica
tions: Perspectives and Prospects, pgs. 1-12; Seifterら, “Analysis for
protein modifications and nonprotein cofactors", Meth Enzymol (1990) 182
:626-646; および Rattanら, “Protein Synthesis: Post-translational Modif
ications and Aging", Ann NY Acad Sci (1992) 663:48-62 を参照のこと)。
【0073】 「変異体」とは、基準のポリヌクレオチドまたはポリペプチドと異なるが、不
可欠な性質を保持しているポリヌクレオチドまたはポリペプチドのことである。
典型的なポリヌクレオチドの変異体は基準ポリヌクレオチドとヌクレオチド配列
の点で相違する。この変異体のヌクレオチド配列の変化は、基準ポリヌクレオチ
ドによってコードされるポリペプチドのアミノ酸配列を変更しても、しなくても
よい。ヌクレオチドの変化は、以下で述べるように、基準配列によりコードされ
るポリペプチドのアミノ酸の置換、欠失、付加、融合および末端切断(トランケ
ーション)をもたらしうる。典型的なポリペプチドの変異体は基準ポリペプチド
とアミノ酸配列の点で相違する。一般的には、基準ポリペプチドの配列と変異体
の配列が全般的によく類似しており、多くの領域で同一となるような相違に限ら
れる。変異体と基準ポリペプチドは任意に組み合わせた1以上の置換、欠失、付
加によりアミノ酸配列が相違していてよい。置換または挿入されるアミノ酸残基
は遺伝子コードによりコードされるものであっても、なくてもよい。ポリヌクレ
オチドまたはポリペプチドの変異体はアレル変異体のように天然に存在するもの
でも、天然に存在することが知られていない変異体であってもよい。ポリヌクレ
オチドおよびポリペプチドの天然に存在しない変異体は、突然変異誘発法または
直接合成により作製することができる。
【0074】 当技術分野で知られた「同一性」とは、ポリペプチド配列またはポリヌクレオ
チド配列の比較により決定された、2以上のかかる配列間の関連性のことである
。当技術分野ではまた、「同一性」はポリペプチド配列またはポリヌクレオチド
配列の鎖間のマッチ(match)により決定された、このような配列間の配列関連性 の程度を意味する。「同一性」および「類似性」は公知の方法により難なく算出
することができ、こうした方法として、例えば Computational Molecular Biolo
gy, Lesk, A.M.編, Oxford University Press, New York, 1988; Biocomputing:
Informatics and Genome Projects, Smith, D.W. 編, Academic Press, New Yo
rk, 1993; Computer Analysis of Sequence Data, Part I, Griffin, A.M. and
Griffin, H.G. 編, Humana Press, New Jersey, 1994; Sequence Analysis in M
olecular Biology, von Heinje, G., Academic Press, 1987; Sequence Analysi
s Primer, Gribskov, M. and Devereux, J. 編, M Stockton Press, New York,
1991; および Carillo, H. and Lipman, D., SIAM J. Applied Math., 48: 1073
(1988) に記載された方法があるが、これらに限らない。同一性を決定するため
の好ましい方法は、検討する配列間で最大級のマッチが得られるように設計され
る。さらに、同一性および類似性を決定する方法は一般に入手可能なコンピュー
タプログラムに編集されている。2配列間の同一性および類似性を決定する好適
なコンピュータプログラム法としては、GCGプログラムパッケージ (Devereux
, J.ら, Nucleic Acids Research 12(1):387 (1984))、BLASTP、BLAS
TNおよびFASTA (Atschul, S.F.ら, J. Molec. Biol. 215:403-410 (1990
)) があるが、これらに限らない。BLAST XプログラムはNCBIおよび他
のソースから一般に入手可能である (BLAST Manual, Altschul, S.ら, NCBI NLM
NIH Bethesda, MD 20894; Altschul, S.ら, J. Mol. Biol. 215: 403-410 (199
0))。公知のSmith Watermanアルゴリズムも同一性の決定に使用することができ る。
【0075】 ポリペプチド配列を比較するための好適なパラメーターは次のものを含む: 1)アルゴリズム:Needleman & Wunsch, J. Mol. Biol. 48: 443-453 (1970); 比較マトリックス:BLOSSUM62 、Hentikoff and Hentikoff, Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA, 89: 10915-10919 (1992) ギャップペナルティー:12 ギャップ長ペナルティー:4 これらのパラメーターを用いた有用なプログラムは Genetics Computer Group
(Madison WI)から「gap」プログラムとして一般に入手可能である。前記のパ
ラメーターはペプチド比較のためのデフォルトパラメーター(default parameter
) である(末端ギャップのペナルティーは無し)。
【0076】 ポリヌクレオチド配列を比較するための好適なパラメーターは次のものを含む
: 1)アルゴリズム:Needleman & Wunsch, J. Mol. Biol. 48: 443-453 (1970); 比較マトリックス:マッチ=+10、ミスマッチ=0 ギャップペナルティー:50 ギャップ長ペナルティー:3 これらのパラメーターを用いた有用なプログラムは Genetics Computer Group
(Madison WI)から「gap」プログラムとして入手可能である。上記のパラメー
ターはポリヌクレオチド比較のためのデフォルトパラメーターである。
【0077】 例として、本発明のポリヌクレオチド配列は配列番号1の基準配列と同一、す
なわち100%同一であっても、該基準配列に対して、ある整数個までのヌクレオ チド変異を含んでいてもよい。前記変異は少なくとも1個のヌクレオチドの欠失
、置換(トランジションおよびトランスバージョンを含む)または挿入よりなる
群から選択され、こうした変異は基準ヌクレオチド配列の5'もしくは3'末端位置
、またはこれらの末端位置の間のどこに存在してもよく、基準配列中のヌクレオ
チドの間に個々に、または基準配列内に1以上の連続するグループとして介在す
ることができる。ヌクレオチド変異の数は、配列番号1のヌクレオチドの総数に
、それぞれの(100で割った)同一性%値を掛け、その積を配列番号1のヌクレ オチドの総数から差し引くことにより、すなわち、次式: nn ≦xn −(xn・y) により求めることができる。式中、nnはヌクレオチド変異の数であり、xnは配
列番号1のヌクレオチドの総数であり、yは例えば70%については0.70、80%に
ついては0.80、85%については0.85、90%については0.90、95%については0.95
などであり、xnとyの非整数の積は、その積をxnから引く前に、最も近似する
整数に切り下げる。配列番号2のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配
列の改変は、そのコード配列にナンセンス、ミスセンスまたはフレームシフト突
然変異を生じさせ、それにより、こうした変異後に該ポリヌクレオチドによりコ
ードされたポリペプチドを改変させることができる。
【0078】 同様に、本発明のポリペプチド配列は配列番号2の基準配列と同一、すなわち
100%の同一性であっても、該基準配列に対して、ある整数個までのアミノ酸変 異を含んで同一性%が100%未満であってもよい。前記変異は少なくとも1個の アミノ酸の欠失、置換(同類および非同類アミノ酸置換を含む)または挿入より
なる群から選択され、こうした変異は基準ポリペプチド配列のアミノもしくはカ
ルボキシ末端位置、またはこれらの末端位置の間のいずれに存在してもよく、基
準配列中のアミノ酸の間に個々に、または基準配列内に1以上の連続するグルー
プとして介在することができる。所定の同一性%についてのアミノ酸変異の数は
、配列番号2のアミノ酸の総数に、それぞれの(100で割った)同一性%値を掛 け、その積を配列番号2のアミノ酸の総数から差し引くことにより、すなわち、
次式: na ≦xa −(xa・y) により求めることができる。式中、naはアミノ酸変異の数であり、xaは配列番
号2中のアミノ酸の総数であり、yは例えば70%については0.70、80%について
は0.80、85%については0.85などであり、xaとyの非整数の積は、その積をxa から引く前に、最も近似する整数に切り下げる。
【0079】 「相同体」とは、対象の配列に対して高度の配列関連性を有するポリヌクレオ
チドまたはポリペプチド配列を示すための当技術分野で使用される一般的な用語
である。こうした関連性は、上記のような比較すべき配列間の同一性および/ま
たは類似性の程度を決定することにより定量化できる。別の種におけるポリヌク
レオチドまたはポリペプチドの機能的等価物であるポリヌクレオチドまたはポリ
ペプチドを意味する「オーソログ体」(ortholog)、および同一の種内で考えると
きに機能的に類似した配列を意味する「パラログ体」(paralog) という用語はこ
の一般的な用語に含まれる。
【0080】 「融合タンパク質」とは、2つの、しばしば無関係の、融合された遺伝子また
はその断片によりコードされるタンパク質のことである。一例として、EP-A-0 4
64には、免疫グロブリン分子の定常領域の様々な部分と他のヒトタンパク質また
はその一部とを含んでなる融合タンパク質が記載されている。多くの場合、治療
および診断における使用には、融合タンパク質の一部として免疫グロブリンFc
領域を使用することが有利であり、これにより例えば薬物速度論的性質が向上す
る(例えば、EP-A- 0232 262を参照のこと)。一方、いくつかの使用にとっては
、その融合タンパク質を発現させ、検出し、精製した後でFc部分を除去するこ
とが望ましいだろう。
【0081】 本明細書中に引用された、特許および特許出願明細書を含めた全ての刊行物は
、あたかも各刊行物が明確にかつ個々に示されているかのように、その全体を参
考としてここに組み入れるものとする。
【0082】 配列情報 配列番号1 配列番号2 配列番号3 配列番号4
【配列表】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12P 21/02 C 4H045 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/15 Z C12Q 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/53 D 33/50 C12N 15/00 ZNAA 33/53 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),JP (72)発明者 バーンズ,マイケル,アール. イギリス国 シーエム19 5エーダブル エセックス,ハーロー,サード アベニュ ー,ニュー フロンティアーズ サイエン ス パーク サウス,スミスクライン ビ ーチャム ファーマシューティカルズ (番地なし) (72)発明者 テスタ,ターニャ,タムソン イギリス国 シーエム19 5エーダブル エセックス,ハーロー,サード アベニュ ー,ニュー フロンティアーズ サイエン ス パーク サウス,スミスクライン ビ ーチャム ファーマシューティカルズ (番地なし) Fターム(参考) 2G045 AA34 AA35 AA40 BB20 CB01 DA12 DA13 DA14 DA36 FB02 FB03 FB07 JA06 4B024 AA01 AA11 BA80 CA02 CA09 DA01 DA02 DA05 DA11 GA11 HA13 HA14 4B063 QA01 QA13 QA17 QQ08 QQ43 QQ53 QR08 QR32 QR42 QR56 QR62 QS16 QS25 QS34 QX01 4B064 AG01 AG27 CA01 CA10 CA19 CA20 CC01 CC24 DA01 DA13 4B065 AA01X AA57X AA58X AA72X AA88X AA90X AA93Y AB01 AC14 BA01 CA24 CA44 CA46 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 BA10 CA40 DA75 EA20 EA50 FA71 FA74

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号2の全長にわたる配列番号2のアミノ酸配列に対し
    て少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなる、単離されたポ
    リペプチド。
  2. 【請求項2】 アミノ酸配列が少なくとも98%の同一性を有する、請求項
    1に記載の単離されたポリペプチド。
  3. 【請求項3】 配列番号2のアミノ酸配列を含んでなる、請求項1に記載の
    ポリペプチド。
  4. 【請求項4】 配列番号2の単離されたポリペプチド。
  5. 【請求項5】 配列番号2の全長にわたる配列番号2のアミノ酸配列に対し
    て少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配
    列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド、または該ポリヌクレオチドに相補
    的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド。
  6. 【請求項6】 配列番号2の全コード領域にわたるポリペプチドをコードす
    るヌクレオチド配列に対して少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配
    列を含んでなる単離されたポリヌクレオチド、または該ポリヌクレオチドに相補
    的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 配列番号1の全長にわたる配列番号1のヌクレオチド配列に
    対して少なくとも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでなる単離さ
    れたポリヌクレオチド、または該ポリヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列
    からなるポリヌクレオチド。
  8. 【請求項8】 前記の同一性が少なくとも98%である、請求項5〜7のい
    ずれか1項に記載の単離されたポリヌクレオチド。
  9. 【請求項9】 以下から選択される単離されたポリヌクレオチド、または該
    ポリヌクレオチドに相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチド: (a) 配列番号2のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでなるポ
    リヌクレオチド、 (b) 配列番号1のポリヌクレオチド、および (c) 適当なライブラリーを、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件
    下で、配列番号1の配列またはその断片を有する標識プローブを用いてスクリー
    ニングすることにより得られるポリヌクレオチド。
  10. 【請求項10】 下記発現系が適合性の宿主細胞内に存在する場合、請求項
    1に記載のポリペプチドを産生し得るポリヌクレオチドを含有する発現系。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の発現系を含有する宿主細胞、または請
    求項1に記載のポリペプチドを発現しているその膜。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載のポリペプチドを産生させるのに十分な条
    件下で請求項11に記載の宿主細胞を培養し、この培養培地から該ポリペプチド
    を回収することを含んでなる、請求項1に記載のポリペプチドの生産方法。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載のポリペプチドに対して免疫特異的な抗体
  14. 【請求項14】 請求項1に記載のポリペプチドの機能を刺激または抑制す
    る化合物を同定するためのスクリーニング法であって、 (a) 候補化合物と、該ポリペプチド(または該ポリペプチドを担持している細
    胞もしくはその膜)またはその融合タンパク質の結合を、該候補化合物に直接ま
    たは間接的に結合させた標識により測定すること、 (b) 候補化合物と、該ポリペプチド(または該ポリペプチドを担持している細
    胞もしくはその膜)またはその融合タンパク質の結合を、標識競合物質の存在下
    で測定すること、 (c) 候補化合物が該ポリペプチドの活性化または抑制により生ずるシグナルを
    もたらすか否かを、該ポリペプチドを担持している細胞または細胞膜に適した検
    出系を用いて調べること、 (d) 候補化合物と、請求項1に記載のポリペプチドを含有する溶液と、を一緒
    にして混合物を調製し、該混合物中の該ポリペプチドの活性を測定し、該混合物
    の活性をスタンダードと比較すること、または (e) 候補化合物が細胞における該ポリペプチドをコードするmRNAおよび該
    ポリペプチドの産生に及ぼす効果を、例えばELISAアッセイを用いて、検出する こと、 よりなる群から選択される方法を含んでなる該スクリーニング法。
  15. 【請求項15】 被験者における請求項1に記載のポリペプチドの発現また
    は活性に関連した被験者の疾病または該疾病への罹りやすさを検査する方法であ
    って、 (a) 該被験者のゲノムにおいて該ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列
    に突然変異があるか否かを調べること、および/または (b) 該被験者から得られたサンプルにおける該ポリペプチド発現の存在または
    その量を分析すること、 を含んでなる方法。
  16. 【請求項16】 以下からなる群より選択される単離されたポリヌクレオチ
    ド: (a) 配列番号3の全長にわたる配列番号3のヌクレオチド配列に対して少なく
    とも95%の同一性を有するヌクレオチド配列を含んでなる単離されたポリヌク
    レオチド、 (b) 配列番号3のポリヌクレオチドを含んでなる単離されたポリヌクレオチド
    、 (c) 配列番号3のポリヌクレオチド、または (d) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも
    95%の同一性を有するポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでな
    る単離されたポリヌクレオチド。
  17. 【請求項17】 以下からなる群より選択されるポリペプチド: (a) 配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも
    95%の同一性を有するアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド、 (b) アミノ酸配列が配列番号4の全長にわたる配列番号4のアミノ酸配列に対
    して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチド、 (c) 配列番号4のアミノ酸配列を含んでなるポリペプチド、 (d) 配列番号4のポリペプチドからなるポリペプチド、および (e) 配列番号3に含まれる配列を含んでなるポリヌクレオチドによりコードさ
    れるポリペプチド。
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