JP2002507150A - 向流反応器 - Google Patents

向流反応器

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Abstract

(57)【要約】 触媒の存在下で液体を処理ガスと反応させるための反応器が提供される。この反応器は、液体と処理ガスとの所望の反応を引き起こすための触媒を含む第1反応域を取り囲む連続壁と;反応器に液体の未反応部分を送入するために第1反応域の上に配設された液体送入口と;反応器に処理ガスの未反応部分を送入するために第1反応域の下に配設されたガス送入口と;反応器から液体の反応部分を送出するために第1反応域の下に配設された液体送出口と;反応器から処理ガスの反応部分を送出するために第1反応域の上に配設されたガス送出口と;液体の一部分が第1反応域の一部分をバイパスすることができるように第1反応域中に配設された液体バイパスデバイスであって、第1反応域をバイパスする液体の量を調節するための液体バイパス調節デバイスを備えた液体バイパスデバイスとを具備する。好ましい実施態様では、複数の反応域が存在し、各反応域の上に液体分配トレイが配設される。好ましくは、所定のフラッディング条件に基づいて、液体をバイパスさせるタイミングおよび持続時間が自動制御されるように、液体バイパスデバイスは、分配トレイ中に蓄積した液体で静水力学的シールを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 向流反応器 関連出願との相互参照 本発明は、1996年8月23日出願のUSSN 08/702,334の一部継続出願である。本発明の分野 本発明は、液状の石油流または化学薬品流を処理するための反応器に関する。 この流れは、少なくとも1つの相互作用域において、水素含有ガスのような処理 ガスの流れに対して向流する。反応器は、1つ以上の充填床、好ましくは触媒床 をバイパスするための液体流路を具備する。こうすることによって、より安定か つ効率的な容器操作が可能となる。従来技術の説明 石油精製業界および化学処理業界において、触媒およびプロセス技術を改良す ることが絶えず必要とされている。このようなプロセス技術の1つである水素処 理(hydroprocessing)では、ヘテロ原子の除去、芳香族分の飽和、および沸点 の低下を行うことが益々必要となってきている。こうした要求を満たすために、 触媒の活性を高くし反応器のデザインを改良することが必要である。向流反応器 は、こうした要求を満たす一助となる可能性がある。なぜなら、並流型流通反応 器よりも優れた利点が得られるからである。向流水素処理は周知であるが、 その商業用途は非常に限られている。向流プロセスについては米国特許第3,147, 210号に開示されており、この特許では、高沸点芳香族炭化水素の水素処理‐水 素添加(hydroprocessing-hydrogenation)の2段階プロセスが教示されている。 最初に、供給原料を、好ましくは水素と並流させて、接触水素処理にかける。次 に、水素リッチガスの流れに向流させて、硫黄感受性貴金属水素添加触媒上で水 素添加を行う。米国特許第3,767,562号および同第3,775,291号には、ジェット燃 料を製造するための類似のプロセスが開示されているが、この場合には、最初に 水素化脱硫を行い、その後で2段階水素添加を行う。また、米国特許第5,183,556 号にも、ディーゼル燃料流中の芳香族分の水素仕上げ‐水素添加(hydrofining- hydrogenating)を行うための2段階並流‐向流プロセスが開示されている。 米国特許第5,449,501号には、接触蒸留用にデザインされた装置が開示されて いる。容器であるこの蒸留装置には、触媒床の上下に位置する分留区画間を蒸気 連通させるための手段を提供する蒸気流路が含まれる。容器中の蒸気は実質的に すべて、蒸気流路を通って上昇し、分留区画中においてのみ、蒸気と液体との所 望の接触が行われる。 向流水素処理の概念は以前から知られているが、石油業界では、向流型流通反 応器は一般に使用されていない。この主な理由は、向流フローモードで運転した 場合、従来の固定床反応器では、触媒床フラッディングが起こり易いからである 。すなわち、比較的高速度で処理ガスを流上させると、液体の流下が阻害される 。従って、液体が触媒床を通過できない。フラッディングは望ましいものではな いが、触媒床 がフラッディング状態に近づくほど、触媒と反応液体との接触はよくなる。しか しながら、フラッディング開始点付近で運転した場合、そのプロセスは、圧力も しくは温度または液体流量もしくはガス流量の変動の影響を受け易くなる。この ため、フラッディングを開始させるのに十分な大きさの外乱を生じる可能性があ り、安定した運転状態に戻すためにプロセスユニットの運転を停止させなければ ならない場合もある。このような外乱は、連続的商業運転にとって極めて望まし からぬものである。 向流反応器に関連したフラッディング問題に対する1つの解決策が、本発明者 らの一部による米国特許出願第08/702,334号に開示されている。その反応器では 、触媒床を横切るように1つ以上のガスバイパス管が配置されており、処理ガス はこれを通って反応域をバイパスすることができる。ガスが反応域をバイパスす ることができれば、反応域の前後の圧力差は、フラッディングが防止されるレベ ルに保たれる。出願日が本出願と同じであり発明者も本出願と同じである代理人 整理番号HEN9706の米国特許出願第08/885,788号には、もう1つの解決策が記載さ れている。その解決策には、反応域をバイパスするガスの量を調節する単純かつ 効率的な手段を備えた向流反応器が含まれる。その反応器では、所定のフラッデ ィング状態に達する直前でのみしかも触媒床を所定のフラッディングレベルに保 持するのに必要な程度までのみ、ガスを側流させる。 上記の発明は、処理ガスのバイパスを含む解決策を提供するが、流下する液体 をときどきバイパスさせる必要性もまた、依然として残っ ている。より詳細には、(1)所定のフラッディング状態を克服または防止し、(2) 反応器の運転の柔軟性が保たれるような特定のレベルに液体を保持し、(3)触媒 の失活をもたらす水素不足を招くほどに厳しくガスバイパスを自動的に行う状況 を回避する、のに必要な程度までのみ液体のバイパスを許容することが極めて有 利である。理想的には、このような液体バイパス機能は、自動的に作動しなけれ ばならず、更に反応器の最適状態を得るべく、上記のガスバイパス法との併用が 可能でなければならない。こうした改良を行えば、フラッディングが容易に起こ らず、たとえフラッディングが起こっても運転を停止することなくより容易に回 復させることができ、更にフラッディングの起こる前の状態での反応器の運転を 可能にする向流反応器が得られるはずである。 本発明の概要 従って、本発明の目的は、フラッディングの発生を最小限に抑える向流反応器 を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、反応プロセスを停止させる必要なく、フラッディ ング状態からより容易に回復する向流反応器を提供することである。 このほかに、本発明の目的は、液体をバイパスさせるタイミングおよびその量 の調節を自動的に行う液体バイパス能力を備えた向流反応器を提供することであ る。 本発明の更にもう1つの目的は、単純な液体バイパス装置を備えかつ最小限の メンテナンスで済む向流反応器を提供することである。 本発明のこれらの目的および他の目的ならびに利点は、種々の図面に含まれか つ該図面により例示されている好ましい実施態様および代替の実施態様の説明を 読んだ後の当業者にはまちがいなく自明となるであろう。 従って、本発明によれば、触媒の存在下で液体を処理ガスと反応させるための 反応器が提供される。この反応器は、液体と処理ガスとの所望の反応を引き起こ すための触媒床を含む第1反応域を取り囲む連続壁と;反応器に液体の一部分を 送入するために第1反応域の上に配設された液体送入手段と;反応器に処理ガス の一部分を送入するために第1反応域の下に配設されたガス送入手段と;反応器 から液体の反応部分を送出するために第1反応域の下に配設された液体送出手段 と;反応器から処理ガスの一部分を送出するために第1反応域の上に配設された ガス送出手段と;流下する液体の一部分が第1反応域の一部分をバイパスするこ とができるように第1反応域中に配設された液体バイパス手段であって、第1反応 域の一部分をバイパスする液体の量を調節するための液体バイパス調節手段を備 えた液体バイパス手段とを具備する。 好ましい実施態様では、反応器に複数の反応域が含まれ、各反応域の上に液体 分配トレイが配設される。液体バイパス手段には、上部区画と下部区画を有する 導管が含まれる。上部区画は、フラッディング を起こし易い所定の条件下で、液体分配トレイ中の液体と流体連通状態になって 液体で静水力学的シールを形成し、それによりフラッディングを起こし易い条件 下でサイホン作用を生じる。また、下部区画は、第1反応域の下に延在する。 場合により、反応器には更に、第1反応域の上に配設された少なくとも1つの反 応域と、処理ガスの流れが液体の流れと実質的に同じ方向すなわち下向きになる ように、この追加の反応域の上に配設された第2ガス送入手段と、が含まれてい てもよい。この場合、液体供給物の一部分または全部を、追加の反応域の上から 反応器に送入する。この代わりに、またはこれに加えて、第1反応域の上にある 追加の反応域の下から液体供給原料を導入することもできる。このときは、場合 により追加の処理ガスを同じレベルで導入し、供給原料の蒸気相が追加の処理ガ スと並流状態で反応できるように、すなわち追加の反応域を通って上向並流状態 で反応できるようにする。 図面の簡単な説明 図1は、本発明の好ましい実施態様の断面図であり、3つの反応域が示されてい る。各反応域には、液体分配トレイに対して作動位置に配設された液体バイパス 手段が含まれる。 図2は、図1の実施態様の詳細図であり、反応域の1つの断面を示している。 図3は、図1の好ましい実施態様であり、反応域の1つの断面を示 している。 図4は、図3の実施態様の代替実施態様である。 図5は、液体バイパス手段の代替実施態様を示している。 本発明の詳細な説明 本発明の反応器は、水素含有処理ガスのようなガスを液体供給原料の流れに向 流させることが有利であるいずれの石油プロセスまたは化学プロセスにも好適で ある。本発明の反応器を利用できる精油所プロセスとしては、重質石油供給原料 をより低沸点の生成物に水素転化(hydroconversion)するプロセス;留出油沸 点範囲の供給原料を水素分解(hydrocracking)するプロセス:種々の石油供給 原料を水素化処理(hydrotreating)し、硫黄、窒素、および酸素のようなヘテ ロ原子を除去するプロセス;芳香族分を水素添加(hydrogenation)するプロセ ス;ワックス、特に、フィッシャー・トロプシュワックスを水素異性化(hydroi somerization)および/または接触脱蝋(catalyticdewaxing)するプロセスが 挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の反応器は、炭化水素 供給原料の水素化処理および水素添加する反応器、具体的にはヘテロ原子が除去 され、供給物中に含まれる芳香族分の少なくとも一部分が水素添加される反応器 であることが好ましい。 従来の向流反応器でしばしば見られる問題を簡単に説明することは、本発明に より得られる進歩を理解する助けになるであろう。向流プロ セスの場合、垂直に流上するガスが、液体の下方への移動を妨害する。液体およ びガスの速度が遅いときには、ゆっくりと移動するガスによる妨害は、フラッデ ィングを起こすほど大きくはならず、反応器中の液体は、反応域中の触媒床に通 して排出させることができる。しかしながら、流上するガスの速度または流下す る液体の速度のいずれか一方が速すぎると、液体を触媒床に通して排出させるこ とができない。これは「フラッディング」として知られている。床中の滞液量が 増大すると、触媒床の上面に液体が蓄積し始めることがある。特定の床中でフラ ッディングが起こる流上ガス速度は、流下液体の速度および物理的性質ならびに 触媒粒子のサイズおよび形状に依存するであろう。同様に、特定の床中でフラッ ディングが起こる流下液体速度もまた、流上ガスの速度および性質ならびに触媒 粒子のサイズおよび形状に依存するであろう。 以下で詳細に説明するが、本発明の反応器は、従来の向流反応器よりもフラッ ディングの影響を受けにくい。なぜなら、本発明の反応器は、1つ以上の触媒床 を通って流下する液体の一部分を選択的にバイパスさせる機能を有する流路すな わち液体バイパス手段を備えているからである。液体分配トレイからの液体送出 速度が増大し、フラッディングに近い状態と関連づけられた第1の所定の閾値レ ベルに達した場合、流下液体の一部分は、1つ以上の触媒床をバイパスすること ができる。液体送出速度が実質的に第2の所定の閾値レベル未満に低下した場合 、液体のバイパスは自動的に停止する。この場合、液体バイパス手段は、流下液 体の量を自動的に調節して下方の反応域に送るため、フラッディングは防止され 、反応器の流体力学的運転ウィンドウ は拡大する。このようなシステムは、触媒床の圧力を低下させる手段、従って、 触媒接触効率を更に制御することのできる手段を提供する。特定の1つまたは複 数の触媒床をバイパスしない液体は、他の触媒床(1つまたは複数)を通って所 望の水素処理反応に関与するであろう。 従って、本発明の液体バイパス手段を、特に先に述べたガスバイパス法と一緒 に用いた場合、運転範囲は拡大し、フラッディング点付近で反応器の運転が行え るようになる。これによって、より安定かつより効率的な反応器の運転方式が可 能となる。更に、液体および蒸気の流量および温度の標準プロセス変動に対応す るように反応器を安全かつ継続的に運転することができる。従って、許容できる 全流量の範囲が拡大する。フラッディング点付近で運転すると、流下液体によっ て触媒粒子が良好に湿らされるので、接触効率は非常に良くなる。液体バイパス 手段の不在下では、従来の向流反応器は、運転可能な状態を維持するために、よ り小さい平均液体流量で運転しなければならないであろう。 液体のバイパスを制御できれば、より大きいガス流量を使用することが可能と なる。本発明の反応器の最大許容ガス流量を大きくすると、柔軟性が増して、よ り大きなクエンチガス(quench gas)流量および/または処理ガス流量を使用で きるようになり、その結果芳香族分を飽和させる場合のように水素消費量および 熱放出量の多い反応に対する適用範囲を拡大することができる。更に、ガスの取 扱容量を増大させると、蒸気相生成物の発生を伴う反応に向流反応プロセスを適 用することが可能となる。このような反応は、反応(例えば、水素分解) 中に発生する過剰の蒸気によりフラッディングを起こす可能性がある。 また、フラッディングが起こった場合、本発明の反応器は、より容易に回復し て正常な運転状態に戻る。フラッディング中には、床中の滞液が蓄積し始める可 能性がある。液体レベルをチェックしないと、分配トレイ上で液体レベルが上昇 する可能性もある。フラッディング状態から回復するために、こうした滞留液を 排出しなければならない。液体バイパス手段は、過剰の液体を下方の触媒床に側 流させ、必要な反応を行うことのできる反応器中の領域に効果的に再配置する。 本明細書中に特に記載のない限り、「下流」および「上流」という用語は、流下 する液体の流れに対するものである。 次に、図1について説明する。液体5と処理ガス6との所望の反応を起こすのに 好適な触媒床4を有する少なくとも1つの反応域R1を取り囲む連続壁2を一般に含 んでなる本発明の反応器1の一実施態様が示されている。多種多様の反応器内装 置、例えば熱電対、伝熱装置、および新規性な点をもたない他の装置は、簡略化 のために図から省かれている。図1では3つのこうした反応域R1、R2、R3が直列に 配置された状態で示されているが、任意の特定の反応器内の反応域の数は、反応 の特定の要件に依存するであろう。これについては、本明細書中で更に説明する 。各反応域の直前および直後に、非反応域NR1、NR2、NR3、NR4が配設されている 。これらの非反応域は、反応器1中のボイドすなわち空隙区画であってよい。液 体送入手段7は、反応器1の上部付近に位置し、処理対象となる供給原料のような 流入する液体5の未反応部分を反応器1に送入する。ガス送入手段8は、反応器1の 底部付近に位置し、流入する処理ガス6の未反応部分を反応器1に送入する。液体 送出手段9は、反応器1の底部付近に位置し、液体の反応部分を反応生成物として 反応器1から送出する。同様に、ガス送出手段10は、反応器1の上部付近に位置し 、ガスの反応部分を反応器1から送出する。 好ましくは分配トレイ11の形態の液体分配手段は、好ましくは反応域R1、R2、 R3を横切って流下する液体5を均一に分配するために各反応域の真上に配置され る。各トレイ11は、蓄積する液体を保持することのできる底面12を備え、その周 囲は、容器壁2と密封可能な接触状態にある。液体が直ぐ下流の反応域を横切っ て分配されるように、それぞれ底面12の上方に伸びた上側末端を有する複数の短 管13がトレイ11中に貫設される。以上の配置を用いると、管13の高さに達するま で、トレイ11の底面12上に液体を蓄積することが可能となる。蓄積した液体が管 13の高さを超えたときのみ、トレイ11の真下の反応域を横切って液体が均一に分 配される。また、上向きに移動する処理ガスが通過できるように、1つ以上のガ スベント15がトレイ11中に貫設される。ガスベント15は、上流の反応域からの供 給液体または反応液体が分配トレイ11をバイパスして下流の反応域に入り込むの を防止するカバーすなわちバッフル16を備えている。しかしながら、激しいフラ ッディング状態を起こした場合、ガスベント15は更に、滞留液排出手段としても 機能する可能性がある。 図1に示されているように、液体バイパス手段17は、液体の一部分が反応域を バイパスするように、各反応域を横切って配設される。好 ましい実施態様において、液体バイパス手段17は、それぞれ上部区画19と下部区 画20とを有する1つ以上の液体バイパス管18を具備する。図1に示されているよう に、2つのこのような液体バイパス管18が各反応域を横切って配設されているが 、それよりも少ないかまたはそれよりも多い数の管を使用してもよい。各液体バ イパス管18は、2つの分離した非反応域間で液体を流体連通させることができる 。図1の最も上の反応域R1を参照すると、両方の液体バイパス管18の下部区画20 は非反応域NR2中に末端を有するが、それぞれの上部区画19は逆U字型を形成し 、末端21は液体分配トレイ11の上方に所定の距離を隔てて配設される。 図2には、図1の実施態様のより詳細な図が上側反応域R1の断面図として示され ている。フラッディング状態になる前、その状態にある時、およびその状態が終 了した後における種々の液体レベルが示されているが、これについては液体バイ パス管18の作用と関連させて更に説明する。反応器1の運転中、「標準液体レベ ル」(NLL)までトレイ11中に液体が蓄積すると、液体バイパス管18の末端21で 静水力学的シールを形成するであろう。静水力学的シールが形成された後は、液 体分配トレイ11上の液体レベルが、反応域R1への望ましからぬ速い液体送出速度 に相当するレベル、すなわち図2中で「高液体レベル」(HLL)として示されてい るレベルに達するまで、液体バイパス管18は液体のバイパスを起こさないであろ う。HLLは、バイパス管18の内面41の高さに相当し、この位置では液体バイパス 管18を通って液体がバイパスを開始するであろう。反応器に入り込む液体が急増 または蓄積すると、分配トレイ11上の液体レベルは上昇し、液体バイパス 管18がサイホンとして機能するようになるであろう。このより高い液体レベルは 、図2中に「サイホン作動液体レベル」(SLL)として示されており、バイパス管 18内の内面40の高さに相当する。通常の技量を有する者には分かるであろうが、 サイホンの作用は、分配トレイ11上の液体レベルが標準レベルに戻るまで下方の 反応域に液体をバイパスさせるだけでなく、標準レベルよりも低いレベルまで分 配トレイ11からの液体の排出を継続するであろう。このポストサイホン液体レベ ルは、図2に「低液体レベル」(LLL)として示されている。液体バイパス管18の サイホン動作中、触媒床4に送られる液体の流量が低減するため、望ましからぬ フラッディングは防止され、触媒床全体にわたり流量が変動する可能性は最小限 に抑えられる。 液体バイパス管18のサイホン動作中、液体流は下側末端20まで移動し、そこで 、液柱の重量によってチェックバルブ51を開き、下方の非反応域NR2に液体を放 出する。チェックバルブ51は、バルブプレート52をつりあいおもりレバー(coun terweighted lever)53に連結させるヒンジ56を用いた単純な重力作動開閉機構 を備えている。バイパス管18を通る液体流が中断されると、その後、バルブプレ ート52は下側末端20を閉鎖し、蒸気がバイパス管18を通って上昇するのを防止す る。このとき、バイパス管18の上側末端19は、非反応域NR2の蒸気との流体連通 ができなくなる。このことは、バイパス管18の液体排出およびサイホン動作を適 切に機能させるのに重要である。非反応域NR2の静圧がバイパス管18の上側末端1 9と連通しないように、各バイパス管18の側面から蒸気ベント管55が突出する。 ベント管55は、触媒床4の上方かつ分配トレイ11の下方の所定の高さに配設され 、 チェックバルブ51の密封が不完全なために漏れる可能性のある少量の蒸気をすべ て通過させるのに十分なサイズを有する。従って、バイパス管18内の静圧は、分 配トレイ11上の液体の上方の静圧とほぼ同じになるため、バイパス管18を分配ト レイ11上の液体レベルの変化だけに応答させことが可能となる。ベント管55の出 口60は、流下液体がベント管55を通ってバイパス管18に入り込むのを防止するた めに下向きになっている。更に、ベント管55は、バイパス管18が標準バイパス動 作状態のときにベント管55を通って液体が排出されるのを最小限に抑えるために 、バイパス管18の側面から上方に突出する。 図2にはチェックバルブ51の一実施態様が示されているが、当業者に周知の他 の同じように有効な実施態様でチェックバルブを使用してもよい。例えば、スプ リングまたは他の類似のデバイスの弾性を利用して偏倚力を加え、標準閉位置に 戻してもよい。チェックバルブ51は、好ましくは反応器の常時気相の域内に配置 され、ヒンジ56は、液体の接触を最小限に抑える囲いのような任意の適切な機械 的シールドを用いて、スプラッシュの発生を防止するかまたは炭化水素液体との 望ましからぬ接触を防止してもよい。このほか、チェックバルブ51のコンポーネ ントを連続的に流下液体に浸すことによってその可動部分の洗浄および潤滑が行 えるように、チェックバルブ51を配置してもよい。 本明細書の図3には、図1の上側反応域R1のより詳細な断面図として本発明の好 ましい実施態様が示されている。図3に示されているいくつかの番号づけされた 構成要素および液体レベルは、図2のもの と同じであり、両方の図に対するそれらの機能は同等であるため、説明は加えな い。図2と同じように、図3は、図1の実施態様のより詳細な図であり、上側反応 域R1の断面を表している。液体バイパス管18のサイホン動作中、液体流は下側末 端20まで移動する。下側末端20は、非反応域NR2中にある分配トレイ65上の静置 液体中に浸漬されている。バイパス管18を通る液体流が中断されると、その後、 バイパス管の下側末端20中の液体レベルはトレイ65上の液体レベルよりも高いレ ベルに戻る。このときの高さは、NR2とNR1との圧力差によって決まり、典型的に は、床4中の触媒1フィートあたり液体約1〜2インチであろう。触媒床4の上方に 位置するベント管55は、トレイ65上の液体レベルの変化または床4の前後の圧力 差によって液体バイパス管の作動が影響を受けないようにする。バイパス管18の 底部の液体シールは、液体バイパス管を通って蒸気が流上するのを防止する。 図4は、図3に示されている実施態様の代替実施態様である。図4の構成要素は いずれについても先に説明した図2および3の構成要素と同等なものであるため、 説明は加えない。図4の実施態様は、バイパス管18の下側末端20に配設された液 体シールを表している。この液体シールはU字形を形成する。これは、上向き圧 力流が防止されるように管18の底部に液体を蓄積するための手段を提供する。下 側末端20中の液体の熱的劣化、例えば重合またはコークス化を防止するために、 バイパス管を通って実質的に連続した液体の流れが保持されるように、バイパス 管18中にオリフィス68が配置される。オリフィスは、好ましくは低液体レベルLL Lよりも低くかつ分配トレイ11の上面よりも上のレベルに配置される。 サイホン動作が続くと、反応域を横切る流れは標準レベルよりも低いレベルま で低下するが、これはもちろん一時的なものである。なぜなら、サイホン作用は 、最終的にはトレイ11上の液体レベルがバイパス管18の末端21よりも低くなった ときに終了するからである。吸引が中断されると、反応器中の流れが触媒床4を 横切って徐々に標準流量に戻るにつれて、トレイ11中の液体レベルは標準レベル に戻る。 既知のフラッディング条件に基づいて、いくつかの物理的パラメータが、使用 する特定のデザインの因子として導入されるであろう。このようなパラメータと しては、液体バイパス管18の内径、末端21のレベル、SLLの高さ40、HLLの高さ41 、トレイ11内に蓄積する液体の高さ、および各反応域を横切って使用される液体 バイパス管18の数が挙げられる。バイパス管18に対して特定の寸法を設定する場 合には、反応器の所望の安定化速度および流上する処理ガスによって加えられる 圧力も考慮に入れなければならない。管の正確な寸法およびこのような管の使用 本数は状況に応じて変化することは、当業者には分かるであろう。本明細書中に 記載の原理を十分に理解すれば、本明細書中で説明したバイパス管18を使用する 各反応器に対して、こうした計算を容易に行うことができる。 以上のデザインを採用すれば、フラッディング発生に対する応答性の確保およ び最適運転状態の保持を行う上での柔軟性を大幅に増大させることができる。例 えば、サージングが少し起こったときに液体をバイパスさせるように、任意の特 定の液体バイパス管18をデザインし た場合、液体は、この特定の液体バイパス管18だけを通って反応域R1をバイパス することができるであろう。こうした機能は、比較的低い液体レベルで液体をバ イパスできるように上側末端19の位置を低くすることによって得ることが可能で ある。同じ反応域R1を横切るより高い上側末端19を有する他の液体バイパス管18 は、このようにより小さなサージングが発生してもそれに応じてバイパスさせる ことはできないであろう。従って、場合にもよるが、液体バイパス管18の配列を 任意の特定の反応域を横切るように配置し、そのうちのいくつかの液体バイパス 管18を他の液体バイパス管の場合よりも大きいかまたは小さいサージングに応答 するよう設定すれば、段階的に液体をバイパスさせることができることが分かる 。同様に、いくつかの管の高さ40と高さ41の差を他の管の場合よりも大きくして もよい。具体的には、上側末端19の最上部における管の直径を大きくすればよい 。従って、サージング時にバイパスされる液体の量は最小限に抑えられるであろ う。また、必要に応じて、バイパスさせる量を徐々に変化させることもできる。 こうした構成をとれば、所定の範囲内の大きさのサージングに対して液体のバイ パスを微調整することが可能となる。その結果、サージングが起こった後、より 迅速に反応器1を安定化させることができ、より高い効率で反応器の運転が行え るようになる。 次に図5について説明する。液体バイパス手段17の逆U字型上部区画19を省略 し、その代わりに直管26の上を覆うようにキャップ58を配置した本発明の代替実 施態様が示されている。キャップ58は、直管26の末端27を覆うように配置され、 底部開口59を有する。この実施態様では、サイホンの動作は、先の実施態様の場 合と本質的に同じ である。液体がバイパスされサイホン送液される正確な点は、キャップ58の高さ の調節、末端27の高さの調節、および/またはキャップ58の長さの増大を行うこ とによって制御可能である。先にベント管55およびチェックバルブ51について説 明したが、これらはいずれもこの実施態様でも使用される。 液体バイパス手段17に対する先に記載の実施態様では静水力学的シールおよび サイホン作用を利用したが、同じまたは類似の結果を生じる多くの代替デバイス を利用することも可能である。例えば、トレイ11の下方のバイパス管18内の任意 の位置でバルブの開閉を行うことのできる任意の液体流感受性デバイスを利用し 、液体サージングの保護機構を反応器の圧力変化とは独立して作動させることも 可能である。 本明細書中で既に説明したように、処理対象となる液体供給原料5を液体送入 手段7に導入することにより反応器1の運転を行う。水素含有ガスのような好適な 処理ガス6を、液体供給原料5の下降流に向流するようにガス送入手段8を介して 反応器1に導入する。処理ガスは反応器の底部のガス送入手段8だけから導入する 必要はなく、任意の1つ以上の非反応域NR1、NR2、NR3、NR4中に導入してもよい ことは分かるであろう。また、反応域R1、R2、R3中の任意の1つ以上の触媒床に 処理ガスを注入することもできる。反応器中のいろいろな場所に処理ガスを導入 する利点としては、反応器中の温度を制御できることが挙げられる。例えば、反 応による発熱を低減させるために、反応器中のいろいろな場所に低温の処理ガス を注入することができる。 少なくとも1つの反応域中において液体の流れに対して処理ガスの少なくとも一 部分が向流するかぎり、上記の場所のいずれか1つに処理ガスすべてを導入する こともできるが、こうした場合も本発明の範囲内に含まれる。 本発明を実施するのに使用される反応器は、所望の反応に好適な温度および圧 力で運転される。例えば、典型的な水素処理温度は約40℃〜約450℃の範囲であ り、圧力は約50psig〜約3,000psig、好ましくは約50psig〜約2,500psigであろう 。液体供給原料は、最初に、反応域R1の触媒床を通って流下し、そこで触媒表面 上の処理ガスと反応する。生成した気相反応生成物はいずれも、流上する処理ガ スにより上方に押し流される。このような気相反応生成物には、比較的低沸点の 炭化水素およびヘテロ原子成分、例えばH2SおよびNH3が含まれている可能性があ る。未反応供給原料および液状反応生成物はすべて、各逐次反応域R2およびR3の 各逐次触媒床を通って流下する。 液体バイパス管18は、反応器の運転状態に耐えることのできる任意の材料から 作製することが可能である。好適な材料としては、金属、例えばステンレス鋼お よび炭素鋼;セラミック材料;ならびに高性能複合材料、例えば炭素繊維材料が 挙げられる。丸形の断面を有する管型流路が好ましい。管は、完全に垂直である 必要はない。すなわち、管を傾斜させるかもしくは湾曲させることができる。ま たは螺旋の形態にすることさえ可能である。一方の非反応域から他方の非反応域 にバイパスさせる対象となる液体の量および速度にもよるが、管を任意のサイズ にすることが可能であることは分かるであろう。また、2つ 以上の反応域をバイパスすることができるように、任意の液体バイパス管を延長 することが可能である。触媒または流上する処理ガスと更に接触することなく液 体の一部分を反応器から取り出せるように、1つ以上の液体バイパス管がすべて の下流の反応域を貫通して延在してもよい。複数の液体バイパス管を使用する場 合、反応器の垂直軸を中心に同心円状に管を配置することが好ましい。 1つ以上の向流反応域の上流に1つ以上の並流反応域を配置することも可能であ る。例えば、供給原料の液相が下流反応域中に流下し、供給原料の気相が上流の 反応域を通って流上するように、2つの反応域の間に液状供給原料を導入するこ とができる。処理ガスが供給原料の気相と並流して上流の反応域中に流上するよ うに、供給原料の気相の上昇流に関連させて、供給原料と同じレベルで追加の処 理ガスを導入することができる。その結果、液状供給原料は、反応域の下流で導 入された処理ガスと、下方の反応域において向流方式で反応するであろう。流れ の方向に関係なく、別々の容器中に域を存在させることもできるし、同じ容器中 に2つ以上の域を存在させることもできる。しかしながら、すべての向流域を同 じ容器中に存在させることが好ましい。 本発明の実施手順は、気液向流方式の精油所システムおよび化学処理システム のいずれにも適用可能である。このようなシステムに使用するのに好適な供給原 料としては、ナフサ沸点範囲にある供給原料およびより重質の供給原料、例えば 中質留出油、ガス油、および残油が挙げられる。典型的には、沸点範囲は約40℃ 〜約1000℃であろう。本 発明を実施するのに使用できるこのような供給物としては、例えば減圧残油、常 圧残油、減圧ガス油(VGO)、常圧ガス油(AGO)、重質常圧ガス油(HAGO)、水 蒸気分解ガス油(SCGO)、脱アスファルト油(DAO)、および軽質接触サイクル 油(LCCO)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。 本発明の実施手順により処理されたいくつかの供給原料には、硫黄および窒素 のようなヘテロ原子が高レベルで含まれる可能性がある。このような場合、第1 反応域は、液状供給流が水素含有処理ガスの流れと共に好適な触媒の固定床を通 って下方に並流する反応域であることが好ましいこともある。本明細書中で使用 される「水素化処理(hydrotreating)」という用語は、硫黄および窒素のよう なヘテロ原子の除去に対して主に活性を有する触媒の存在下で、芳香族分の水素 添加をいくらか伴って、水素含有処理ガスが使用されるプロセスを意味する。「 水素処理(hydroprocessing)」という用語には、水素化処理が含まれるだけで なく、水素添加、水素分解、および水素異性化に対して主に活性を有するプロセ スも含まれる。本発明の目的に対しては、開環、特にナフテン環の開環もまた、 「水素処理」という用語に含めることができる。本発明に使用するのに好適な水 素化処理触媒は、任意の従来型水素化処理触媒であり、少なくとも1種の第VIII 族金属、好ましくはFe、Co、およびNi、より好ましくはCoおよび/またはNi、な らびに少なくとも1種の第VI族金属、好ましくはMoまたはW、より好ましくはMoを 、表面積の大きい担体材料上、好ましくはアルミナ上に担持してなる触媒が含ま れる。他の好適な水素化処理触媒としては、ゼオライト系触媒ならびにPdおよび Ptから選ばれる貴金属 を含有する貴金属触媒が挙げられる。同一の反応器中で1種以上の水素化処理触 媒を使用する場合も本発明の範囲内に含まれる。第VIII族金属は、典型的には約 2〜20wt.%、好ましくは約4〜12wt.%の範囲の量で存在する。第VI族金属は、典 型的には約5〜50wt.%、好ましくは約10〜40wt.%、より好ましくは約20〜30wt. %の範囲の量で存在するであろう。金属の重量パーセントはいずれも担体を基準 にする。「担体を基準にする」とは、パーセントが担体の重量を基準にしたもの であることを意味する。例えば、担体の重量が100gの場合、第VIII族金属20wt. %とは、第VIII族金属20gが担体上に存在することを意味する。典型的な水素化 処理温度は、約100〜約430℃であり、圧力は約50psig〜約3,000psig、好ましく は約50psig〜約2,500psigである。供給原料が比較的低レベルのヘテロ原子を含 有する場合には、水素化処理ステップを省略し、供給原料を直接、芳香族飽和、 水素分解、および/または開環反応域に通してもよい。 水素処理の目的に対して、「水素含有処理ガス」という用語は、目的の反応に 対して少なくとも有効量の水素を含有する処理ガス流を意味する。反応器に導入 される処理ガス流には、水素が、好ましくは少なくとも約50vol.%、より好まし くは少なくとも約75vol.%含まれるであろう。水素含有処理ガスは補給用の水素 リッチガス、好ましくは水素であることが好ましい。 第1反応域が並流水素化処理反応域である場合、該水素化処理反応域から流出 する液体は少なくとも下流の反応域に送られ、そこで該液体は、流上する水素含 有処理ガスの流れに向流させて触媒床に通され る。供給原料の性質および品質向上の所望のレベルにもよるが、1つ以上の反応 域が必要な場合もある。水素処理、好ましくはガス油が供給原料である場合の水 素処理で得られる最も望ましい反応生成物は、含まれる硫黄および窒素のレベル が低減したものである。パラフィン、特に直鎖パラフィンを含有する生成物流は 、ナフテンを含有するものよりも好ましいことが多く、更にナフテンを含有する 生成物流は、芳香族分を含有するものよりも好ましいことが多い。こうした結果 を得るために、少なくとも1種の下流触媒は、水素化処理触媒、水素分解触媒、 芳香族飽和触媒、および開環触媒からなる群より選ばれるであろう。高レベルの パラフィンを含有する生成物流を得ることが経済的に可能である場合には、下流 域に、好ましくは芳香族飽和域および開環域が含まれるであろう。 下流反応域の1つが水素分解域である場合、その触媒は、任意の好適な従来型 水素分解触媒であることができる。典型的な水素分解触媒は、UOPに付与された 米国特許第4,921,595号に記載されている。この特許は、参照により本明細書に 組み入れる。このような触媒には、典型的にはゼオライト分解ベース上に担持さ れた第VIII族金属水素添加成分が含まれる。ゼオライト分解ベースは、当技術分 野においてモレキュラシーブと呼ばれることもあり、一般に、シリカ、アルミナ 、および1種以上の交換可能カチオン、例えばナトリウム、マグネシウム、カル シウム、アルカリ土類金属などが含まれる。ゼオライト分解ベースは、約4〜12 Åの比較的均一な直径の結晶細孔を有することを更なる特徴とする。シリカ/ア ルミナのモル比が約3を超える比較的大きな値、好ましくは約6を超える値である ゼオライトを使用するこ とが好ましい。天然に産する好適なゼオライトとしては、モルデナイト、クリノ プチロライト、フェリエライト、ダチアルダイト、チャバザイト、エリオナイト 、およびホージャサイトが挙げられる。好適な合成ゼオライトとしては、β、X 、Y、およびL結晶型、例えば合成ホージャサイト、モルデナイト、ZSM-5、MCM-2 2、ならびにより大きな細孔を有する種類のZSMおよびMCM系列が挙げられる。特 に好ましいゼオライトは、ホージャサイト系に属するメンバであり、これについ ては、Tracy et al.Proc.of the Royal Soc.,1996,Vol.452,p.813を参照された い。これらのゼオライトには、かなりの細孔容積がメソ細孔領域すなわち20〜50 0Åの領域に含まれると考えられる脱金属ゼオライトが含まれていてもよいこと は分かるであろう。水素分解触媒に使用しうる第VIII族金属としては、例えばコ バルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウ ム、および白金が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは 白金およびパラジウムであり、より好ましくは白金である。第VIII族金属の量は 、触媒の全重量を基準に、約0.05wt.%〜30wt.%の範囲であろう。金属が第VIII 族貴金属である場合、約0.05〜約2wt.%の量で使用することが好ましい。第VIII 族金属が貴金属でない場合、好ましい配合物には、水素化処理触媒として先に記 載したものと類似した割合で第VI族金属が含まれるであろう。水素分解条件とし ては、温度約200℃〜425℃、好ましくは約220℃〜330℃、より好ましくは約245 ℃〜315℃、圧力約200psig〜約3,000psig、時間基準液空間速度約0.5〜10V/V/Hr 、好ましくは約1〜5V/V/Hrが挙げられる。 芳香族水素添加触媒としては、例えばニッケル、コバルト‐モリブ デン、ニッケル‐モリブデン、およびニッケル‐タングステンが挙げられるが、 これらに限定されるものではない。貴金属触媒としては、例えば白金および/ま たはパラジウムをベースとする触媒、好ましくは好適な担体材料、典型的にはア ルミナ、シリカ、アルミナ‐シリカ、多孔質珪藻土(kieselguhr)、珪藻土(di atomaceous earth)、マグネシア、およびジルコニアのような耐火酸化物材料に 担持された触媒が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ゼオライト 系担体を使用することもできる。このような触媒は、典型的には硫黄および窒素 による被毒を受け易い。芳香族飽和域は、好ましくは約40℃〜約400℃、より好 ましくは約260℃〜約350℃の温度、約100psig〜約3,000psig、より好ましくは約 200psig〜約1,200psigの圧力、および約0.3V/V/Hr〜約2.0V/V/Hrの時間基準液空 間速度(LHSV)で運転される。 本発明で使用される反応器中の液相は、典型的には供給物中のより高沸点成分 であろう。気相は、典型的には水素含有処理ガスと、ヘテロ原子不純物と、新し い供給物中の蒸発したより低沸点の成分と、更に水素処理反応の軽質生成物との 混合物であろう。向流反応域の触媒床中の気相は、流上する水素含有処理ガスに より上方に押し流され、更なる処理のために回収され、分別され、または継続流 動(pass along)されるであろう。依然として気相流出物を更なる水素処理にかけ る必要がある場合、追加の水素処理触媒を含有する気相反応域に送入し、好適な 水素処理条件に暴露して更なる反応を行うことができる。非反応域により分離さ れた同一容器中にすべての反応域を存在させることもできるし、別々の容器中に 任意の反応域を存在させることもできる。後者の場合、非反応域は、典型的には 一方の容器から他方の容器に導 く移送ラインであろう。適切な程度に低レベルのヘテロ原子が既に含まれている 供給原料を直接、芳香族飽和および/または分解用の向流水素処理反応域に供給 する場合も本発明の範囲内に含まれる。ヘテロ原子のレベルを低下させるために 前処理ステップを行う場合、蒸気と液体を分離し、液体流出物を向流反応器の上 部に誘導することができる。前処理ステップで得られる蒸気は、本発明の反応器 から得られる気相生成物と別に処理することもできるし、併用することもできる 。気相生成物(1種または複数種)は、ヘテロ原子種および芳香族種をより大き く減量することが望まれる場合には更なる気相水素処理にかけてもよいし、ある いは回収系に直接送入してもよい。 本明細書中で既に記載した本発明の実施態様において、水素含有処理ガスの流 れと並流するように供給原料を第1反応域に導入することができる。次に、反応 域間で、例えば非反応域中で、気相流出物画分を液相流出物画分から分離するこ とができる。気相流出物は、追加の水素化処理にかけるかまたは回収するかまた は更に分別することができる。その後、液相流出物は、好ましくは向流反応域で ある次の下流反応域に送入されるであろう。本発明の他の実施態様において、気 相流出物および/または処理ガスは、任意の反応域間で取出しまたは注入を行う ことができる。 上流反応域からの液体を流上する処理ガスと向流接触させると、流出流から溶 存H2SおよびNH3が除去されるため、水素分圧および触媒性能はいずれも改良させ る。得られる最終液体生成物には、もとの供給原料よりも実質的により低レベル のヘテロ原子および実質的により 多くの水素が含まれるであろう。この液体生成物流は、下流の水素処理プロセス または転化プロセスに送ってもよい。 特定の実施態様を用いて本発明を説明してきたが、それらの変更および修正は 、当業者には自明であろうと考えられる。従って、次の請求の範囲は、こうした 変更および修正のすべてが本発明の真の精神および範囲に包含されるように解釈 されるべきものであるとみなされる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AU,BA,BB,BG,BR,CA,CN,CU, CZ,EE,GE,GW,HU,ID,IL,IS,J P,KP,KR,LC,LK,LR,LT,LV,MG ,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,SG, SI,SK,SL,TR,TT,UA,UZ,VN,Y U (72)発明者 フレデリック,ジェフェリー ダブリュ ー. アメリカ合衆国,ニュージャージー州 07950 モリス プレインズ,ルート10 2467,#8―1A (72)発明者 グプタ,ラメシュ アメリカ合衆国,ニュージャージー州 07922 バークレイ ハイツ,ローレンス ドライブ 57 (72)発明者 ダンクワース,ダヴィッド シー. アメリカ合衆国,ニュージャージー州 08889 ホワイトハウス ステーション, スプリングタウン ロード 3 (72)発明者 ツァンガリス,ディミトリス エム. アメリカ合衆国,ニュージャージー州 07922 バークレイ ハイツ,サットン ドライブ 140 【要約の続き】 は、分配トレイ中に蓄積した液体で静水力学的シールを 形成する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.触媒の存在下に液体を処理ガスと反応させるための反応器であって、該反応 器は、下記(a)〜(f)を含むことを特徴とする反応器。 (a)該液体と該ガスとの間に所望の反応を引き起こすための触媒手段を含む第 1反応域を囲む連続壁 (b)該液体の未反応部分を該反応器に送入するために該第1反応域の上部に配 設された液体送入手段 (c)該処理ガスの未反応部分を該反応器に送入するために該第1反応域の下部 に配設されたガス送入手段 (d)該液体の反応部分を該反応器から送出するために該第1反応域の下部に設 けた液体送出手段 (e)該処理ガスの反応部分を該反応器から送出するために該第1反応域の上部 に配設されたガス送出手段 (f)該液体の一部分が該反応域の一部分をバイパスすることができるように該 第1反応域に設けた液体バイパス手段であって、該第1反応域の該一部分をバイ パスする該液体の量を調節するための液体バイパス調節手段を含む液体バイパス 手段 2.該処理ガスは、該第1反応域を通る該液体の流れと実質的に逆方向に、該第 1反応域を通って流れさせることを特徴とする請求の範囲1記載の反応器。 3.該反応器は、複数個の該反応域を含むことを特徴とする請求の範囲1記載の 反応器。 4.該反応域は、それぞれ該液体バイパス手段を含むことを特徴とする請求の範 囲3記載の反応器。 5.該反応器は、さらに下記(a)および(b)を含むことを特徴とする請求の 範囲1記載の反応器。 (a)該第1反応域の上部に配設された第2反応域 (b)該処理ガスの流れを該液体流れと実質的に同じ方向にするために、該第2 反応域の上部に配設された第2ガス送入手段 6.該液体バイパス手段は、該液体の一部分を該第1反応域を完全にバイパスさ せることを特徴とする請求の範囲1記載の反応器。 7.該反応器は、さらに該第1反応域の上部に配設された液体分配トレイを含み 、また該液体バイパス手段が下記(a)〜(c)を満足する上部区画と下部区画 とを有する導管を含むことを特徴とする請求の範囲1記載の反応器。 (a)所定のフラッディング条件で該液体分配トレイの該液体と流体連通し、そ こで該液体分配トレイに蓄積した該液体により静水力学的シールを形成する上部 区画 (b)該第1反応域の下部に延在した下部区画 (c)該バイパス手段を通って蒸気を上昇させない手段を末端に有する下部区画 8.該上部区画は、逆U字型に形成され、その末端が該液体分配トレ イの上部に配置されることを特徴とする請求の範囲7記載の反応器。 9.該上部区画は、上方に延在する末端と該末端の上部に配設されたキャップを 有し、該キャップは該末端の下部に開く底部を含むことを特徴とする請求の範囲 7記載の反応器。 10.該液体バイパス手段は、該液体を2つ以上の連続する反応域をバイパスさ せることを特徴とする請求の範囲3記載の反応器。 11.触媒の存在下に液体を処理ガスと反応させるための反応器であって、該反 応器は、下記(a)〜(f)を含むことを特徴とする反応器。 (a)該液体と該ガスとの間に所望の反応を引き起こすに適した触媒を含む第1 反応域を囲む連続壁 (b)該液体の未反応部分を該反応器に送入するために該第1反応域の上部に配 設された液体送入口 (c)該処理ガスの未反応部分を該反応器に送入するために該第1反応域の下部 に配設されたガス送入口 (d)該液体の反応部分を該反応器から送出するために該第1反応域の下部に配 設された液体送出口 (e)該処理ガスの反応部分を該反応器から送出するために該第1反応域の上部 に配設されたガス送出口 (f)該液体の一部分が該第1反応域の一部分をバイパスすることができるよう に該第1反応域に配設された少なくとも一つの液体バイパス管であって、該第1 反応域の該一部分をバイパスする 該液体の量を調節することができる液体バイパス調節器を含む液体バイパス管 12.該処理ガスは、該第1反応域を通る該液体の流れと実質的に逆方向に、該 第1反応域を通って流れさせることを特徴とする請求の範囲11記載の反応器。 13.該反応器は、複数個の該反応域を含むことを特徴とする請求の範囲11記 載の反応器。 14.該反応域は、それぞれ少なくとも一つの該液体バイパス管を含むことを特 徴とする請求の範囲13記載の反応器。 15.該反応器は、さらに下記(a)および(b)を含むことを特徴とする請求 の範囲11記載の反応器。 (a)該第1反応域の上部に配設された第2反応域 (b)該処理ガスの流れを該液体流れと実質的に同じ方向にするために、該第2 反応域の上部に配設された第2ガス送入口 16.該液体バイパス管は、該液体の該一部分を該第1反応域を完全にバイパス させることを特徴とする請求の範囲11記載の反応器。 17.該反応器は、さらに該第1反応域の上部に配設された液体分配トレイを含 み、また該液体バイパス管が下記(a)〜(c)を満足する上部区画と下部区画 とを有する導管を含むことを特徴とする請求の 範囲11記載の反応器。 (a)所定のフラッディング条件で該液体分配トレイの該液体と流体連通し、そ こで該液体分配トレイに蓄積した該液体により静水力学的シールを形成する上部 区画 (b)該第1反応域の下部に延在した下部区画 (c)該バイパス手段を通って蒸気を上昇させない手段を末端に有する下部区域 18.該上部区画は、逆U字型に形成され、その末端が該液体分配トレイの上部 に配置されることを特徴とする請求の範囲17記載の反応器。 19.該上部区画は、上方に延在する末端と該末端の上部に配設されたキャップ を有し、該キャップは該末端の下部に開く底部を含むことを特徴とする請求の範 囲17記載の反応器。 20.該液体バイパス管は、該液体を2つ以上の連続する反応域をバイパスさせ ることを特徴とする請求の範囲13記載の反応器。 21.蒸気を上方に流さない該手段は、機械的手段であることを特徴とする請求 の範囲7記載の反応器。 22.蒸気を上方に流さない該手段は、水力学的シール手段であることを特徴と する請求の範囲7記載の反応器。 23.蒸気を上方に流さない該手段は、機械的手段であることを特徴とする請求 の範囲17記載の反応器。 24.蒸気を上方に流さない該手段は、水力学的シール手段であることを特徴と する請求の範囲17記載の反応器。
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