JP2002506704A - 回転可能に配置された結合手段を備える玩具組立要素 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 角形成に制限がなく回転機能をもつ構造物の構築に使用できる玩具組立要素を供給する。玩具組立要素（１）は少なくとも１つの結合手段（３、４）を具備する中心部（２）を備え、結合手段（３、４）は中心部（２）に対して軸方向に配置される。さらに玩具組立要素は中心部（２）に対して半径方向に配置される少なくとも１つの他の結合手段（５、６）を具備し、少なくとも１つの他の結合手段（５、６）は中心部（２）の周りを３６０°を超えて回転できるように配置される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】 本発明は、少なくとも１つの結合手段を具備する中心部を備え、中心部に対し
結合手段が軸方向に配置される玩具組立要素に関する。さらに前記玩具組立要素
は前記中心部に対し半径方向に配置した少なくとも１つの第２の結合手段をも備
える。

【０００２】 この種の玩具組立要素は米国特許第４０４４４９７号により周知である。同特
許はバー型の玩具組立要素のためのコネクタ要素を開示している。コネクタ要素
は立方体をなし、その６面全部に四角形の、切下げた頭部の形状をなす突出する
雄結合手段を具備し、切下げた頭部は細長い玩具組立要素に設けた相補的開口と
係合できる。細長い玩具組立要素は互いに直交する３方位においてコネクタ要素
と相互に係合できるため、３次元構造物の構築が所望される場合にこの玩具組立
要素を用いることができる。

【０００３】 米国特許第４０４４４９７号はまた、ヒンジ形の玩具組立要素にも言及してい
る。同組立要素は、突出する雄結合手段を３側部に備えたＵ字型の第１の部分と
、Ｕ字の脚部間で第１の部分と蝶番的に係合でき、かつ同様に突出した雄結合手
段を具備する第２の部分とから成る。このため、全体の玩具組立要素は中心軸の
周りを互いに対して回転可能な２つの部分から構成され、第１の部分は軸方向に
突出する２つの雄結合手段を具備する。第１の部分に配置された半径方向に突出
する雄結合手段は、軸方向に突出する雄結合手段に対して固定した位置に固着さ
れ、第２の部分に配置された第２の半径方向に突出する雄結合手段は中心軸の周
りを１８０°移動することができる。この玩具組立要素により１８０°までの回
動角を持つ一体ヒンジ機能を備えた構造物の構築が可能となる。

【０００４】 本発明の目的は、角形成に制限がなく回転機能を持つ構造物の構築に使用でき
る玩具組立要素を供給することにある。 このことは上述の玩具組立要素を請求項１の特徴部分で説明したように構成す
ることにより達せられる。

【０００５】 これにより、軸方向において追加的玩具組立要素と相互結合でき、また、前記
追加的玩具組立要素を半径方向に配置された結合手段と相互に結合すると、追加
的玩具組立要素をして中心位置の周りを３６０°を超えて回転させることもでき
る玩具組立要素が達成される。

【０００６】 本発明による玩具組立要素は、半径方向に配置した２つの結合手段を同一面に
特徴づけるのが好ましく、前記２つの結合手段は中心位置の周りを３６０°を超
えて回転可能となる。好ましい実施形態において、構造物は、それぞれ環を収容
する２つの環状溝を具備する中心部で構成され、環は厳密に１つの半径方向に配
置された結合手段を具備する。これにより、軸方向に結合手段を有し、かつ中心
位置の周りを回転可能な２つの半径方向に配置される結合手段を有する玩具組立
要素が得られる。

【０００７】 特に好ましい実施形態によれば、中心部は、中心部に対して軸方向に配置され
る対向する２つの結合手段を具備する。前記結合手段のおのおのは、多角形の断
面と切下げた頭部とを備える突出ほぞから成る。この玩具組立要素の構成により
異なる方向に同一の結合手段（ほぞ）を備える玩具組立要素が可能になるため、
玩具組立要素は突出ほぞと相補的な結合手段を持つ他の玩具組立要素間において
結合要素として働くことができる。

【０００８】 本発明を図面を参照しながらさらに詳細に説明する。 図１は本発明による玩具組立要素を示している。玩具組立要素１は、ほぞ３、
４の形の、対向して方位する２つの雄結合手段を具備する中心部２から成り、同
結合手段は中心部２から軸方向に突出する。ほぞ３、４は図示した実施形態にお
いてほぼ四角形の断面を持ち、これによりこれらは図３及び４から明らかなよう
に、そして以下に述べるように、他の玩具組立要素と非回転的に相互結合するこ
とができる。

【０００９】 対応するほぞ５、６の形をなす追加的雄結合手段は、矢印Ｐの示すように中心
部２の周りを回転できるように取り付けられる。

【００１０】 図２は分解状態における玩具組立要素１を示している。図から明らなように、
玩具組立要素１は３つの部分、すなわち、ほぞ３、４を備える中心部２と、ほぞ
５を備える第１の環状部７と、ほぞ６を備える第２の環状部８とから成る。

【００１１】 中心部２は環状部７、８を収容可能な２つの環状溝９、１０を具備し、環状部
７、８は溝９、１０にスナップばめできるように設けるのが好ましい。

【００１２】 好ましい実施形態において、環状部７、８とそれに対応する溝９、１０との間
の嵌合は、比較的固くすると、一定のはずみに打ち勝ってほぞ５、６が中心部２
の周りを回転する。一方、嵌合はまた緩くてもよく、こうするとほぞ５、６は中
心部２の周りを自由に回転できる。

【００１３】 図３は他の４つの玩具組立要素１１、１２、１３、１４と相互結合した時の玩
具組立要素１を示している。他の要素１１、１２、１３、１４は、ほぞ３、４、
５、６に対して相補的な雌結合手段を具備する。玩具組立要素１１、１２は玩具
組立要素１の中心部２と相互結合し、玩具組立要素１３、１４は回転可能に取り
付けられたほぞ５、６と相互結合する。

【００１４】 玩具組立要素１１、１２、１３、１４の雌結合手段は、図示した実施形態にお
いて、ほぞ３、４、５、６との、特に定義しないスナップばめ係合に入り込む。
既述の如く、ほぞ３、４、５、６のおのおのは四角形の断面を備えるから、玩具
組立要素間には非回転結合が達成される。このため、玩具組立要素１１、１２は
ほぞ３、４と相互結合すると、回転と無関係に玩具組立要素１の中心部２に固着
される。同様に、玩具組立要素１３、１４は玩具組立要素１のほぞ５、６の回転
とは無関係に固着される。

【００１５】 一方、玩具組立要素１３、１４は、矢印Ｐの示すように中心部２の周りを回転
することができ、玩具組立要素１の構造によりこれらは３６０°を超えて回転可
能となる。これにより各玩具組立要素１３、１４は任意の角形成位置を占めるこ
とができる。

【００１６】 そのような玩具組立要素１３、１４の任意の角形成位置を図４に示す。同図に
おいて、各玩具組立要素１３、１４は上方に回動されている。矢印Ｐの示すよう
に玩具組立要素１３、１４は任意の他の角形成位置を占めることができる。

【００１７】 図５乃至７に本発明による玩具組立要素の別の異なる実施形態を示す。 図５は、その構造が図１乃至４に示した玩具組立要素１の構造に厳密に対応す
る玩具組立要素１５を示している。ただし、玩具組立要素１５は雄の結合手段の
代わりに雌の結合手段１６、１７、１８、１９を具備する。このため玩具組立要
素１５は、相補的な雄の結合手段を具備する他の玩具組立要素、例えば図１乃至
４に示したほぞ３、４、５、６と同じ構成を持つ他の玩具組立要素との相互結合
が可能となる。雌の結合手段１６、１７は中心部２に配置され、雌の結合手段１
８、１９は矢印Ｐの示すように中心部の周りを回転可能に配置される。

【００１８】 図６は本発明による玩具組立要素の第２の別の実施形態を示す。玩具組立要素
２０は中心部２の一側部に雌の結合手段２１を具備し、ほぞ２２の形の雄の結合
手段は中心部２の対向側部に配置される。上述した本発明による玩具組立要素と
は異なり、玩具組立要素２０は、矢印Ｐの示すように中心部２の周りを自由に回
転できる唯一の回転可能な結合手段、すなわちほぞ２３を具備する。

【００１９】 図７に本発明による玩具組立要素の第３の別の実施形態を示す。玩具組立要素
２４の中心部２は一側部に２つの雌結合手段２５、２６と、他の側部にほぞ２７
、２８の形の２つの雄結合手段とを具備する。さらに、玩具組立要素２４は中心
部の周りを回転可能な３つの結合手段、すなわちほぞ２９、３０と雌の結合手段
３１とを具備する。

【００２０】 本発明による玩具組立要素の他の実施形態として、例えば中心部２の一側部だ
けに結合手段を持つ玩具組立要素が考えられる。

【００２１】 本発明による玩具組立要素は、幾つかの玩具組立要素が他の玩具組立要素に対
して任意の角形成位置を持つことが所望される多くの状況において使用すること
ができる。玩具組立要素は、例えばいわゆるトランスフォーマモデルを組立てる
場合に有用である。この場合、組み立てられた構造物の１以上の部分は軸を中心
とする回転により別の位置を占めることができるから、必要であれば別の機能を
構造物にもたらすことができる。

【００２２】 加うるに、本発明による玩具組立要素は、幾つかの玩具組立要素に他の玩具組
立要素に対する回転運動を与えたい場合にも使用可能なことは勿論である。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明による玩具組立要素の好ましい実施形態の説明図である。

【図２】 図１に示した玩具組立要素の分解された状態の説明図である。

【図３】 図１に示した玩具組立要素の、第１の位置における他の玩具組立要素との相互
結合時の説明図である。

【図４】 図３と同じ構造の、第２の位置における説明図である。

【図５】 本発明による玩具組立要素の別の実施形態の説明図である。

【図６】 本発明による玩具組立要素の別の実施形態の説明図である。

【図７】 本発明による玩具組立要素の別の実施形態の説明図である。

【符号の説明】

１、２０、２４ 玩具組立要素 ２ 中心部 ３、４、５、６、２２、２３、２７、２８、２９、３０ ほぞ ７、８ 環状部 １６、１７、１８、１９、２１、２５、２６、３１ 雌の結合手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＬ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，Ｅ Ａ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＥ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ， ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＤ，Ｇ Ｅ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＮ，ＩＳ ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ， ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ， ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ，ＹＵ，Ｚ Ａ，ＺＷ

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 玩具組立要素の軸方向を画定する中心部（２）と、該中心部
   は該軸方向に配置される少なくとも１つの第１のタイプの結合手段（３、４；１
   ６、１７；２１、２２；２５、２６、２７、２８）とともに設けられ、さらに該
   第１のタイプの結合手段に対応しかつ該軸方向に対し横断的に配置される少なく
   とも１つの第２の結合手段（５、６；１８、１９；２３；２９、３０、３１）と
   を有する玩具組立要素（１；１５；２０；２４）において、少なくとも１つの該
   第２のタイプの結合手段（５、６；１８、１９；２３；２９、３０、３１）は該
   中心部（２）の周りを３６０°を超えて自由に回転できることを特徴とする玩具
   組立要素。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の玩具組立要素において、該第２のタイプの
   ２つの結合手段（５、６；１８、１９）は該軸方向を横断する同一面に配置され
   、前記第２のタイプの結合手段のおのおのは該中心部（２）の周りを３６０°を
   超えて自由に回転できることを特徴とする玩具組立要素。
3. 【請求項３】 請求項１に記載の玩具組立要素において、該中心部（２）は
   環状要素（７、８）を収容する少なくとも１つの環状溝（９、１０）を具備し、
   該環状要素（７、８）は該中心部（２）の周りを自由に回転でき、かつ少なくと
   も１つの半径方向に配置される第２のタイプの結合手段（５、６；１８、１９；
   ２３；２９、３０、３１）を具備することを特徴とする玩具組立要素。
4. 【請求項４】 請求項３に記載の玩具組立要素において、該中心部（２）は
   ２つの環状溝（９、１０）を具備し、該環状溝（９、１０）のそれぞれは厳密に
   １つの半径方向に配置された結合手段（５、６；１８、１９）を具備する環状部
   （７、８）を収容することを特徴とする玩具組立要素。
5. 【請求項５】 請求項１に記載の玩具組立要素において、該中心部（２）は
   、該中心部（２）に対して軸方向に配置される２つの対向する結合手段（３、４
   ；１６、１７；２１、２２）を具備することを特徴とする玩具組立要素。
6. 【請求項６】 請求項１に記載の玩具組立要素において、該結合手段のおの
   おのは突出するほぞから成ることを特徴とする玩具組立要素。
7. 【請求項７】 請求項６に記載の玩具組立要素において、各突出ほぞは多角
   形の断面を有し、かつ切下げた頭部を具備することを特徴とする玩具組立要素。
8. 【請求項８】 請求項１乃至７のいずれか１項に記載の玩具組立要素におい
   て、該第１のタイプの結合手段と該第２のタイプの結合手段とは互いに相補的で
   あることを特徴とする玩具組立要素。
9. 【請求項９】 請求項１乃至７のいずれか１項に記載の玩具組立要素におい
   て、該第１のタイプの結合手段と該第２のタイプの結合手段とは同一であること
   を特徴とする玩具組立要素。