JP2002505661A - 体臭軽減方法及び組成物 - Google Patents

体臭軽減方法及び組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、下記の成分を含む皮膚に使用して安全な水性臭気吸収組成物に関するものである:組成物の重量で0.1%から5%の可溶化された、水溶性の、未複合シクロデキストリン;組成物の重量で0.1%から36%の、皮膚軟化剤、保湿剤、及び皮膚保護剤よりなる群から選ばれた油性相;乳化剤;及び水性担体。本発明の臭気吸収組成物はまた有効量の疎水性の抗菌剤を含有してもよい。本発明はまた、皮膚の環境臭の制御や体臭、膣臭の軽減のために皮膚に使用しても安全な臭気吸収組成物の製造のためのシクロデキストリン含有組成物の使用に関するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 体臭軽減方法及び組成物 発明の背景 体臭の原因は皮膚上の脂肪酸によるもの及び微生物源からの悪臭によるものが 最も一般的である。人体の皮膚は本来無数の微生物類の住家であり、これらは種 々の皮膚分泌物(エクリン腺及びアポクリン腺発汗、及び皮脂)、皮膚細胞の残 屑、皮膚の分解生成物及び微生物類自体を栄養源としている。これらの不快な体 臭は主として有機分子で、種々の構造と機能群、例えばアミン類、酸類、アルコ ール類、アルデヒド類、ケトン類、フェノール化合物、多環式化合物、インドー ル類、芳香族炭化水素、多環芳香族炭化水素、等々を有する。それらはまたチオ ール、メルカプタン、硫化物及び/又は二硫化物のような硫黄含有機能基で作ら れていることもあり得る。 そのうえ、個人の身体や毛髪のが不快な又は消えにくい臭気を残す物質と日々 接触することはほとんど避けられない。魚、玉葱、にんにくその他のスパイスの ような食品、調理臭、煙り、煙草、及びガソリンは日常生活での共通した環境的 悪臭源のほんの一部である。 防臭組成物の使用により臭気を制御又は吸収又は隠蔽する試みは数知れず行わ れてきた。臭気のもととなる微生物からその増殖成長に必要な湿潤環境を奪う試 みがなされてきた。その様な努力は粉剤、制汗剤及び防臭剤の使用が含まれる。 しかしながら、身体用粉剤は使いにくいことが多く、且つ被服に擦れたり落ちた りして被服に付くので好ましくないことが多く、また、制汗剤は全身への使用は 好ましくないかも知れない。 化学及び化粧品関係の文献に記載されている皮膚分泌物に伴う体臭に対応し/ 制御することを狙った他の防臭組成物には、棒状乳化物又は棒状懸濁質、エアロ ゾル、ロールオン式、パッド、ポンプスプレー、及び棒石鹸まで含まれる。これ ら公知の防臭剤は種々の手段で臭気を調節しようと企てている。例えば、1996年 6月11日発行のBetts:米国特許第5,525,331号は人体分泌物中における微生物の成 長を抑止する組成物を開示している。防臭剤にはまた抗菌性化合物も含まれ、こ れは皮膚上に存在するバクテリアの量の破壊/制御を助け、それによって皮膚分 泌物のバクテリア代謝でつくられる臭気を低減させる。ゼオライト類は脱臭剤と して知られている。しかしながら公知の活性炭脱臭剤に加えてこれらの固体脱臭 剤は、濡れるとその機能を失う。従って、体液で濡れたり水溶液中に担持される 場合には、これらの脱臭剤はその所望の脱臭特性を失うので好ましくない。その うえ、ゼオライトは皮膚上に沈着し過ぎるとザラツキ感の原因になり得る。 上記に加えて、他の臭気または香料で臭気を隠蔽する試みが数多くなされてき た。しかしながら、香料は臭気を完全に隠すには不適当なことが多く、また、臭 気制御のためだけに用いた場合使用者に刺激的なことがある。 かくして、刺激性成分を本質的に含まず、且つ、前記各手段で完全には抑制さ れない人体及び環境の臭気の広範なスペクトルを吸収することのできる、安全で 有効な、臭気制御方法に対する必要性が依然として残る。 この様な増強された体臭制御は、皮膚上に残留し、臭気を吸収する未複合のシ クロデキストリンを水溶液中に一体化した組成物を適用することにより、安全に 全身用に提供できることが見出だされた。これらの組成物はまた皮膚手当効用を 使用者に提供する。更に、シクロデキストリンと低水準の抗菌剤との組合わせは 最適な体臭吸収特性を与えることが見出だされた。本発明は、骨盤領域、外陰部 、パンティーライン、ブラジャーライン、及び皮膚のひだのような極めて敏感な 閉塞された皮膚領域に適用して、手頃な刺激性のない臭気防御を提供する点に特 に利点を有することが見出だされた。 本発明の上記の及び他の目的は、以下の詳細な説明で直ちに明らかにされるで あろう。この明細書、実施例、及び請求項における%、比率、及び部は、別記の ない限りすべて重量による。ここで使われる「g」なる用語はグラムを意味する 。また、「ml」はミリリットルを意味する。「wt」は重量を意味する。 発明の概要 本発明は臭気吸収組成物に関し、人体の皮膚での使用に安全であり、可溶化さ れ、水溶性の未複合シクロデキストリンを組成物重量に対し0.1%から5%;組成 物重量で0.1%から36%の、皮膚軟化剤、湿潤剤、皮膚保護剤、及びそれらの混 合物よりなる群から選ばれた油性相;乳化剤;及び水性坦体を含む。本発明の臭 気吸収組成物は有効量の疎水性抗菌剤を含んでいてもよい。 本発明はまた、組成物の製造に対して、組成物重量で0.1%から5%の可溶化さ れ、水溶性の末複合シクロデキストリン;組成物重量で0.1%から36%の、皮膚 軟化剤、湿潤剤、皮膚保護剤、及びそれらの混合物よりなる群から選ばれた油相 ;乳化剤;及び水性坦体の使用に関し、該組成物は皮膚への使用、皮膚上の環境 性悪臭の制御、及び体臭及び/又は膣臭の軽減に対して安全である。 発明の詳細な説明 本発明は無香料臭気吸収組成物に関するものである。本発明はまた、皮膚上の 環境性悪臭を制御し、体臭及び/又は膣臭を軽減する無香料、臭気吸収組成物の 製造に対するシクロデキストリンの使用に関するものである。組成物はスプレー として、瓶から注いで手で塗るか又は濡らした拭材を用いて直接適用できる。 ここで用いられる「体液」なる用語は、エクリン腺発汗、アポクリン腺発汗、 皮脂、経皮喪失水からの顕在湿度の蓄積、膣分泌物、尿、及びそれらの混合物を 包含する。 ここで用いられる「体臭」は、人間又は哺乳動物の身体の自然機能の結果とし て発生する臭気を意味する。その様な臭気には、人間又は哺乳動物の皮膚の微生 物(皮膚分泌物のバクテリア分解物)、尿、又は膣分泌物及びこれらの混合物に よって作られる臭気を包含するが、これらに限定されない。 ここで「全身」とは、人類又は哺乳動物の皮膚の外表面全体を意味する。「膣 臭」は特に女性の骨盤領域、特に膣及びパンティーラインから発散する体臭に関 係するものである。 ここで用いられる「環境性悪臭」は、体臭及び/又は体液の結果ではない人間 又は哺乳動物上にあり得る臭気を意味する。そのような臭気には魚、にんにく、 玉葱、胡椒及びスパイス類のような食品からの臭気;料理;煙り;煙草;ガソリ ン;及びその類いが含まれるが、それに限定されない。ここで用いられる臭気の 「制御」とは、人間の臭覚で認定されるような環境性悪臭を吸収し、軽減し、又 は消去することを意味する。 本発明の本質的成分及び任意成分についての詳細な説明は以下に示す。シクロデキストリン ここで使われる「シクロデキストリン」なる用語は、6から12のグルコース単 位を有する末置換のシクロデキストリンのような公知のシクロデキストリンのい ずれも包含し、特にアルファ-シクロデキストリン、ベータ-シクロデキストリン 、ガンマ-シクロデキストリン及び/又はそれらの誘導体、及び/又はそれらの 混合物を包含する。 ここで使われる「末複合シクロデキストリン」とは、本発明の溶液中のシクロ デキストリン内の空洞が溶液中にある間は本質的に充填されておらず、溶液が表 面に適用されたときシクロデキストリンが各種の臭気分子を吸収できるようにな っていることを意味する。ここで使われる「水に可溶な未複合シクロデキストリ ン」とは、1%(100グラムの水に1グラム)の最低溶度限界を有する未複合シク ロデキストリンを意味する。 非誘導化ベータ-シクロデキストリンは室温でその溶解限度約1.85%までの水 準で存在し得る。ベータ-シクロデキストリンは拭材基質に適用した場合には、 その溶解限度より高い水準が使用できる。 好ましくは、本発明に用いられるシクロデキストリンはアルファ-シクロデキ ストリン及び/又はその誘導体、ガンマ-シクロデキストリン及び/又はその誘 導体、誘導されたベータ-シクロデキストリン、及び/又はそれらの混合物のよ うな高度に水溶性のものである。シクロデキストリンの誘導体は主としてOH基 の幾つかがOR基に変換されている分子からなる。高度に水溶性のシクロデキス トリンは室温で少なくとも水100ml中約10g、好ましくは水100ml中約20g、さらに 好ましくは水100ml中約25gの溶解度を有するものである。さらに好ましくはベー タシクロデキストリン、ヒドロキシプロピルアルファ-シクロデキストリン、ヒ ドロキシプロピルベータ-シクロデキストリン、メチル化-アルファ-シクロデキ ストリン又はメチル化-ベータ-シクロデキストリンである。 シクロデキストリン類の混合物を使用することも好ましい。このような混合物 はより広い範囲の分子サイズを有するより広範囲の臭気分子と複合することによ ってより広範囲に体臭を吸収する。シクロデキストリンの水準は組成物の重量で 約0.1%から約5%、好ましくは約0.2%から約4%、より好ましくは約0.3%から 約3%、最も好ましくは約0.4%から約2%である。 濃縮された組成物も使用できる。濃縮製品を使用する場合には、すなわち、使 用するシクロデキストリン水準が約3%から約5%である場合には、皮膚のねばつ き感及び/又は不快な量の残滓を避けるため、皮膚に適用する前に組成物を希釈 することが好ましい。好ましくは組成物の重量で約50%から約2000%、より好ま しくは約60%から約1000%、最も好ましくは約75%から約500%の水で希釈され る。 シクロデキストリンと臭気分子間の複合化は可溶化されたシクロデキストリン が最初に皮膚に適用されたとき水の存在で急速に起こる。加えて、皮膚表面で乾 燥したシクロデキストリンは体液で再び濡れたとき、もう一度増強された吸収能 力を達成する。このことは、使用者にとって便利である。シクロデキストリンは 乾いた皮膚上にあるときは、さもなければ体臭を吸収する能力を落としてしまう 他の環境臭気類でその空洞が埋まることがないからである。そのうえ特に、体液 によるシクロデキストリンの可溶化によって、隔離されていた空洞が体臭分子と 包接複合物を形成できるようになる。従って、結局、可溶化された未複合のシク ロデキストリンの有効性が臭気制御作用の効果及び効率に対して不可欠である。 本発明において有用なシクロデキストリン類及びシクロデキストリン誘導体類の 更に完全な記載は1996年7月9日発行のPilosof他:米国特許第5,534,165号に見る ことができ、ここに引用によって全体的に合体する。油性相 本発明はまた油性相を含む。該油性相は次の成分かられ選ばれる:皮膚保護剤 、皮膚軟化剤及び/又は湿潤剤。飽和の又は水素化された油が好ましい。これら の成分は本発明の皮膚感触特性及び/又は皮膚手当効用を増強する。加えて、こ の油性相は、疎水性抗バクテリア剤が存在した場合にそれが溶解できる媒体を提 供する。 皮膚保護剤は皮膚と皮膚とが接触する部位で起こり得る擦り傷、皮膚刺激及び /又は摩擦を防ぎ又は軽減することができる。本発明に有用な好ましい皮膚保護 剤には、ビタミンA、鱈肝油、ココアバター、鮫肝油、ジメチコーン、ワセリン 、白色ワセリン、鉱物油、ホウホウバ油(jojoba oil)、及びラノリンが含まれる が、これに限定されない。より好ましくはジメチコーン、ワセリン、鉱物油、ホ ウホウバ油、及びラノリンである。最も好ましくはジメチコーン類である。 皮膚に湿り気を加える湿潤剤は本発明の油性担体に含めてもよい。本発明に有 用な好ましい湿潤剤には植物油及び鉱物油が含まれるがこれに限定されない。よ り好ましくは水素化された又は飽和の植物油又は鉱物油である。本発明に有用な 他の湿潤剤は、Cosmetic Bench Ref.,1994,46-48頁の油湿潤剤から選ぶこと ができ、これらはここに引用により合体される。 皮膚を軟化し滑らかにする皮膚軟化剤も本発明において有用である。ここで有 用な皮膚軟化剤にはトコフェロール又は酢酸トコフェロール、トリグリセリド類 、植物油又は鉱物油である。本発明に有用な他の皮膚軟化剤は、Cosmetic Bench Ref.,1994,27-31頁の油性皮膚軟化剤から選ぶことができ、これらはここに 引用により合体される。 本発明の油性相又は油性担体は「有効水準」で存在し、それは特定の成分の所 望の皮膚効用を与える水準である。通常、油性相は組成物の重量で約0.1%から 約26%、好ましくは約0.2%から約6%の水準で存在する。乳化剤 本発明においては乳化剤が使用される。乳化剤は業界において水中油(o/w)エ マルジョンを形成するのに使用されることが知られている。好ましくは、安定性 を改善するために一対の乳化剤が使用される。好ましい乳化剤は無起泡性又は低 起泡性の乳化剤である。好適な乳化剤は非イオン性界面活性剤、アニオン性界面 活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性界面活性剤、洗浄性界面 活性剤及びそれらの混合物である。1個又はそれ以上の脂肪族アルキル基を有す る乳化剤を用いる場合は、炭素原子が約5から約14の比較的短いアルキル基を有 することが好ましい。 好ましい非イオン性界面活性剤は、ローン・プーラン社のIgepalR界面活性 剤のようなエトキシル化されたアルキルフェノール類;エトキシル化されたソル ビタン類の脂肪酸エステル;BASF社のPlronic R及びPlronic R R界面活性剤 のようなポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールブロック共重合体 ;BASF社のTetronicR及びTetronic RR界面活性剤;Air Products社のSurfyn olRのようなエトキシル化された分岐脂肪族ジオール;エトキシル化された脂肪 族アルコール及びカルボン酸;脂肪酸のポリエチレンジエステル類;及びそれら の混合物である。 好ましいアニオン性界面活性剤はスルホ琥珀酸ジアルキル、スルホン酸アルキ ルアリール、脂肪族アルコール硫酸化物、パラフィンスルホン化物、サルコシン 酸アルキル、適当なカチオン例えばナトリウム、カリウム、アルカノールアンモ ニウム、等を有するアルキルイセチオン酸塩類、及びそれらの混合物である。好 ましい両性界面活性剤はベタイン類である。 疎水性の鎖の間に位置する親水性の基を有する乳化剤、例えばPlronic R R界 面活性剤、Surfynol界面活性剤類、脂肪酸のポリエチレングリコールジエステル 、エトキシル化ソルビタン類の脂肪酸エステル、スルホ琥珀酸ジアルキル、ジ( C8−C12アルキル)ジ(C1−C2アルキル)アンモニウムハロゲン化物、及び それらの混合物、及び親水性の基の間に位置する疎水性の鎖を有する乳化剤、例 えばPlronic界面活性剤類;及びそれらの混合物も好ましい。これらの乳化剤の 混合物もまた好ましい。 本発明で用いられる乳化剤の水準は、組成物の重量で約0.05%から約1%、よ り好ましくは約0.1%から約1.00%である。疎水性殺菌剤が含まれているなら、 もっと多くの乳化剤が必要で、通常、組成物重量で約0.75%から約1%である。 濃縮乳化物も使用できる。濃縮乳化物は乳化剤と油相と水相とを含む前処理済 み乳化物である。本発明に有用な濃縮乳化物はDow Corning R 365,35%ジメチコ ーン乳化物である。疎水性抗菌剤 任意に、本発明は皮膚上に存在するバクテリアの破壊及び/又は量制御を助け 、体臭制御を助けるため疎水性抗菌剤を含んでもよい。 本発明に有用な疎水性抗菌剤には、triclosan、triclocarbon、ユーカリプト ール、メントール、サリチル酸メチル、チモール、及びそれらの混合物が含まれ る。好ましいのはtriclosan及びtriclocarbonである。 本発明の組成物中に含まれる場合、疎水性抗菌剤の水準は組成物の重量で約0. 1%から約1.5%、好ましくは約0.1%から約0.3%である。水性担体 本発明に有用なシクロデキストリン類は水性担体中に可溶化され分散される。 希釈水溶液は皮膚上でのシクロデキストリン分子の最大分離を与え、臭気分子が シクロデキストリン分子と反応する機会を極大化する。水性担体はまたシクロデ キストリンを所望の皮膚部位に適用する清潔で便利な手段を提供する。加えて、 水性担体はバクテリアの餌となる皮膚細胞屑及び皮膚分泌物並びにバクテリア自 体を洗い流すことによって本来自然にある程度の洗浄力を与え得る。 ここで使われる「水性担体」とは、水及び/又は溶媒として使用可能な任意の 水溶性材料を意味する。蒸留水、脱イオン水、又は水道水のような任意の水が使 用できる。水はシクロデキストリン類の液状担体として役立つだけでなく、組成 物が適用された際の皮膚部位上にある悪臭性分子とシクロデキストリン分子との 間の複合反応をも促進する。 本発明の水性担体は、通常本発明組成物の約80%から約98%からなる。好まし くは本発明の組成物は約85%から約95%の水性担体を含む。抗菌防腐剤 組成物には任意ではあるが好ましいものとして、組成物中の微生物の成長を阻 止及び/又は規制する可溶化された、温和な抗菌防腐剤を含むことができる。微 生物による本発明の組成物の汚染及びその結果の微生物増殖は見苦しい又は悪臭 のある組成物をもたらし得る。同様に、微生物は原料シクロデキストリン中に通 常的に見出だされ、それが水溶液中で増殖する可能性がある。抗菌防腐剤の含有 は本発明の組成物の貯蔵安定性を増すのに役立つ。本発明には、水溶性の抗菌防 腐剤は有効量が含有される。ここで水溶性抗菌防腐剤の「有効量」とは特定の期 間腐敗を防ぐか又は偶然添加された微生物の成長を防ぐに十分な水準を意味する 。 本発明において有用な抗菌防腐剤は殺菌性の生物静力学的化合物(biostatic compound)(微生物を殺し且つ又は微生物の成長を抑制する物質)を包含する。 適した抗菌防腐剤は0.3%又はそれ以上の溶解度を有する。加えて、適した防腐 剤は強い刺激性なしに皮膚に接触できるものである。好ましい抗菌防腐剤は水溶 性で且つ低水準で有効なものである。水に不溶な有機防腐剤はシクロデキストリ ン分子と複合体を形成し、シクロデキストリン空洞に対して悪臭分子と競合し、 臭気制御活性についてシクロデキストリンを無効にするからである。本発明に用 いる防腐剤として適したものは、Lachman,Lieberman,Kanig:The Theory and P ractice of Industrial Pharmacy(産業医薬の理論と実際)3rd.Edition,page s 466-467及び520-522(1986)、及び1996年7月9日発行のPilosof他:米国特許第5 ,534,165号に完全に記載されており、引用によりここに合体される。 バクテリア(グラム陽性及びグラム陰性の両者)及び菌類の両者に有効な防腐 剤のような広いスペクトルの防腐剤を使用することが好ましい。微生物例えば菌 類の単一属にのみ有効なスペクトルの限定された防腐剤はスペクトルの広い防腐 剤又は追加的及び/又は補充的活性を有する限定された他の防腐剤と組合わせて 使うことができる。広いスペクトルの防腐剤の混合物もまた使用できる。 好ましい水溶性防腐剤には次のものが含まれる:ヒドロキシメチルグリシンナ トリウム(Chatham,NJ.のSutton Lab.製、Suttocide R A);安息香酸ナトリ ウム;イミダゾリジンジオン化合物(例えばヂメチロールジメチルヒダントイン 、即ちLonza製、Glydant R Plus、ジアゾリジニル尿素及びイミダゾリジニル尿 素)を含む環状有機窒素化合物及びポリメトキシ2環オキサゾリジン;ベンジル アルコール、2-フェノキシエタノール及びイセチオン酸ヘキサミジンを含むフェ ニル又はフェノキシ化合物;ポリヘキサメチレンビグアニドを含む四級アンモニ ウム化合物;ホルムアルデヒド及びグルタルアルデヒドを含む低分子量アルデヒ ド;クロルヘキシジン、クロロブタノール、及びジブロモプロパミジンを含むハ ロゲン化化合物;及びそれらの混合物。 シクロデキストリンの大部分を臭気制御のために保留しておくために、有効な 防腐剤は最小量を使用すべきである。好ましい防腐剤の水準は組成物の重量で約 0.0001%から約2%、より好ましくは約0.0002%から約1%、最も好ましくは 約0.01%から約0.5%である。pH 本発明の組成物水溶液のpHは、約3から約10、好ましくは約3.5から約8、より 好ましくは約3.5から約6とすべきである。従来の緩衝溶液がいくつか公知技術で 知られており、必要ならpHを所望の水準に調整するのに使用できる。例えば、次 の例に示すような塩と酸:乳酸ナトリウム、くえん酸ナトリウム、燐酸カリウム 、乳酸、くえん酸、燐酸の組合わせが有用である。これらの成分の幾つかは、シ クロデキストリンとの複合によってその有効性が失われるので、処方に当たって はその調整に注意を要する。他の緩衝剤はLachman,Lieberman and Kanig:The T heory and Practice of Industrial Pharmacy(産業医薬の理論と実際)3rd.Ed ition中にあり、引用によりここに合体する。低分子量ポリオール 本発明の組成物はまた低分子量ポリオールを任意に含んでもよい。ここで「低 分子量ポリオール」とは、分子当りアルコール機能基を1個より多く有し、分子 量が95より小さい線状有機化合物をさす。ポリプロピレングリコール及びグリセ ロールのような水に比して相対的に高い沸点を有する低分子量ポリオールは本発 明の組成物の臭気制御作用を改善するのに好ましい成分である。理論に縛られる ことなく、本発明の組成物中に少量の低分子量ポリオールを加えることは皮膚の 乾燥につれてシクロデキストリン包接複合体の形成を増強すると考えられる。皮 膚の乾燥につれて水よりも長い期間皮膚上に滞留するポリオールの能力がシクロ デキストリンと幾つかの悪臭分子との三元複合系を形成せしめると考えられる。 グリコールの添加は、比較的小さい寸法の悪臭分子では充填できないシクロデキ ストリン空洞中の空間を充填すると考えられる。使用されるグリコールで好まし いのはプロピレングリコールである。そのようなポリオールのある水準が得られ る方法で調製されたシクロデキストリンは、ポリオールを除去しないで使用でき るので、極めて好ましい。 最適には、低分子量ポリオールは、より大きい寸法の悪臭分子を吸収するシク ロデキストリンの有効能力を大きく減少させることなしに複合体形成を助けるの に有効な水準で添加される。通常、本発明の組成物に対する低分子量ポリオール の添加量は、組成物の重量で約0.01%から約1%、好ましくは約0.02%から約0.5 %、より好ましくは約0.03%から約0.3%である。他の成分 本発明の組成物は追加的臭気制御物質を任意に含有することができる。例えば 、亜鉛塩、水溶性カチオン性ポリマー、水溶性アニオン性ポリマー、水溶性炭酸 塩、水溶性重炭酸塩、ゼオライト類、及び活性炭;キレート剤;着色剤;及び/ 又は制汗剤である。 任意ではあるが大いに好ましくは、本発明の組成物は亜鉛塩を包含することが でき、シクロデキストリン溶液に対して臭気吸収及び/又は殺菌の点で利点を追 加する。亜鉛化合物はその悪臭改善能力のために、例えば口腔洗浄剤にしばしば 用いられてきた。このことはN.B.Shah他に与えられた1982年発行の米国特許第4, 325,939号及び1083年9月4日発行の米国特許第4,469,674号に記載されており、両 方ともその全体を引用によってここに合体する。塩化亜鉛のような高度にイオン 化され水溶性の亜鉛塩は最良の亜鉛イオン源を提供する。亜鉛塩ではフェノール スルフォン酸亜鉛が本発明の皮膚組成物に用いて好ましいが、他の亜鉛塩も本発 明の範囲に入る。しかしながら、亜鉛塩及びその水準の選択には注意を要する。 皮膚を刺激し、そのため本発明に使用するには好ましくないものがあるからであ る。 これらの亜鉛塩類は低分子量のアミン及び硫黄含有化合物の吸収を助ける。低 分子量のアミン類及び/又は硫化物やメルカプタン類のような低分子量の硫黄含 有物質は、食品臭(にんにく、たまねぎ)、口臭、小便臭、及び特に体/汗臭の ような多くの悪臭の成分である。 亜鉛塩が本発明組成物に加えられる場合は、その水準は組成物の重量で通常約 0.1%から約10%、好ましくは約0.2%から約8%、より好ましくは約0.3%から約 5%である。 水溶性のカチオン性ポリマー及び水溶性のアニオン性ポリマーのような水溶性 ポリマー類のあるものは、本発明の組成物に用いて追加の臭気制御効果を与える ことができる。アミノ作用性、アミド作用性、及びその混合を含有するポリマー のような水溶性のカチオン性ポリマー類はある種の酸性臭を制御して本発明に有 用である。ポリアクリル酸類及びそれらの水溶性塩のような水溶性のアニオン性 ポリマー類はある種のアミン型臭気を制御して本発明に有用である。好ましいポ リアクリル酸類及びそれらのアルカリ塩類はその平均分子量が約20,000より小さ く、より好ましくは5,000より小さい。スルホン酸基、燐酸基、ホスホン酸基及 びそれらの水溶性塩、及びそれらの混合物、及びカルボン酸及びカルボキシル化 基との混合物を有するポリマーもまた適している。 カチオン及びアニオンの両方の作用性を持った水溶性ポリマーもまた適してい る。これらのポリマーの例は1990年3月20日にN.Kobayashi及びA.Kawazoeに対し 発行された米国特許第4,909,986号にあり、その全体が引用によりここに合体さ れる。カチオン及びアニオンの両作用性を持つ水溶性ポリマーの他の例は、ジメ チルジアリルアンモニウムクロリドとアクリル酸の共重合体で、CalgonからMerq uat 280 Rの商品名で市販されている。 上記の水溶性ポリマー類は本発明に有用であるが、これらの物質の使用に際し ては、アクリル酸の存在に伴う安全性のため、残留アクリル酸の存在しないこと の確認に留意しなければならない。 重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、及びそれらの混合物の ような水溶性のアルカリ金属炭酸塩及び/又は重炭酸塩はある種の酸型臭気の制 御を助けるために本発明の組成物に添加することができる。好ましい塩類は炭酸 ナトリウム一水塩、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、及びそ れらの混合物である。これらの塩類を本発明の組成物に添加する場合、通常その 水準は組成物の重量で約0.1%から約5%、好ましくは約0.2%から約3%、より好 ましくは約0.3%から約2%である。これらの塩類が本発明の組成物に添加される 場合は、本発明では不適合な金属塩が存在しないことが好ましい。好ましくは、 これらの塩類が用いられる場合、組成物は水不溶性の塩を形成する亜鉛及び他の 不適合金属イオン、例えばCa、Fe、等を本質的に含むべきではない。 エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)のようなアミン酸キレート剤は水溶性抗 菌防腐剤の活性を強めるために任意に本発明組成物に添加することができる。キ レート剤を本発明の組成物に添加する場合、その水準は組成物の重量で、通常約 0.01%から約0.3%、好ましくは約0.05%から約0.2%である。 ゼオライト類も本発明に使用できる。好ましい型のゼオライトは「中間(inter mediate)」珪酸塩/アルミン酸塩ゼオライト類としての特性を有するもので、特 にアミン型臭気の吸収に用いられる。「高(high)」ゼオライト類はチオール類、 メルカプタン類のような硫黄含有臭気の制御に好ましい。「中間」及び「高」の 両者のゼオライト類は1995年発行のTrihn他:米国特許第5,429,628号により充分 に説明されており、その全体は引用によりここに合体される。 本発明での使用に適する炭素材料は有機分子吸収用及び/又は空気清浄用とし て業界に周知の材料である。しばしば、この様な炭素材料は「活性」炭素又は「 活性」炭として引用される。このような炭素はCalgon-Type CPG R;Type PCB;R ;Type SGL R;Type CAL R;及びType OL Rのような商品名で市場から入手できる 。 着色料及び染料は視覚的な訴求力及び作用のために臭気吸収組成物に任意に添 加することができる。着色剤を用いる場合には、皮膚を着色しない染料を選択す るよう留意しなければならない。本発明に用いられる好ましい着色剤は高度に水 溶性の染料で、例えば、酸性ブルー3、酸性ブルー104、酸性グリーン1、酸性グ リーン25、酸性イエロー73ナトリウム塩、D&Cグリーンno.5,6及び8、D&Cイエロ ーno.7,8,10及び11、D&Cバイオレットno.2、FD&Cブルーno.1及び2、FD&Cグリー ンno.3、FD&Cイエローno.5及び6並びにこれらの混合物である。 任意に、本皮膚用組成物は公知の制汗剤及び/又はこれまで明確には開示して いない他の公知の防臭組成物を含んでもよい。水溶液用に適した制汗剤の例には aluminumu-zirconiumu tetrachlorohydrex glycine、aluminum-zirconium penta chlorohydrate(五塩化水酸化アルミニウム・ジルコニウム?)、aluminum sesq uichlorohydrate(セスキ塩化水酸化アルミニウム?)、又は塩化水酸化アルミ ニウム及びそれらの混合物が含まれる。組成物の製造方法 組成物は業界で一般に知られているような水中油乳化技術により製造できる。 そのような技術の例はRemington's Pharmaceutical Science、第18版、304-306 頁、1990年、に記載されており、引用によりここに合体される。本発明の組成物 はまた、次の工程を含む方法で製造してもよい:乳化剤と油性相とを均質化する まで混合し、水性相を加えながら混合物が均質になるまで混合して混合物を作る 。水性相にシクロデキストリンを加え、シクロデキストリンが溶解するまで混合 して溶液を作る。溶液と混合物とを均質になるまで混合し第二混合物を作る。所 望によって、第二混合物はさらに水性相を加え均質になるまで混合して希釈して もよい。疎水性抗菌剤も組成物に含まれている場合、第一段の混合物製造工程は 乳化剤と油性相に予備混合体(プレミックス)を加えて均質になるまで混合する 追加工程が含まれる。ここで、予備混合体は疎水性抗菌剤と乳化剤を均質になる まで混合して製造する。ここで用いられる「均質」とは、均一に分散した溶液を 意味する。均質性は組成物が実質的に滑らかで塊がなく外見が均一であることで 示される。安定な乳化物は組成物が必要とする保存期間によって定められる所定 期間にわたって均質のままである。 乳化剤、油性相、及び水性相を混合して混合物を作る別法として、乳化剤、油 脂相、及び最少量の水性相を含む濃縮乳化物を用いてもよい。本発明で有用な濃 縮乳化物は約3倍から約20倍の濃縮物である。濃縮乳化物は次いで水性担体を加 えて希釈されてから前述の残りの成分を加えることができる。濃縮乳化剤を形成 させる好適な方法は、1991年8月27日発行のPuchalski他:米国特許第5,943,155 号に記載されている。本発明に有用な濃縮乳化剤の一例はDow CorninngR 365,35 %Dimethicone Emulsionである。 有用な組成物を作る方法の他の変法は、各成分を添加混合して一段階で混合物 を作ることを含む。その代わりに、全成分より少ない成分を予め組合わせ、次い で他の成分と又は予め組合わせた他の成分と組合わせて組成物を形成させてもよ い。 混合物及び乳化物の形成用に適した器具は業界で公知のもの又は業界で知られ るようになるものから選択することができる。例えば、適した装置類には二重攪 拌翼ミキサが含まれる。例えば前記米国特許第5,043,155号に記載されているよ うなタービンミキサ及びタンデム回転翼ステータ使用のインライン乳化器も使用 できる。 得られた、成分の全量を含有する乳化物の室温(20−25℃)での好ましい粘度 は、約10から200センチポイズ、より好ましくは約15から150センチポイズ、最も 好ましくは約20から約100センチポイズである。 本発明の組成物は皮膚に直接適用されるものであるから、最大の臭気制御を得 るために組成物を全身に施すのには種々の塗布用具が有用である。例えば、組成 物を拭材のような紙製品上に置き、あとで皮膚と接触させて組成物を皮膚に移行 させることが好ましい。 当業界で一般に知られている拭材の構造及び/又は拭材構造の製造法は本発明 で使用できる。拭材は柔軟な分配手段を含む。ここで「柔軟な分配手段」とは紙 、布、不織布、フィルム、スポンジ、ローラー、パッド、ティッシュー、綿ボー ル、及び類似物を含む。好ましい拭材基質には不織基材、発泡体、スポンジ類の ような、基材の孔内に組成物を保持できる多孔性材料を含む。本発明で特に有用 で経済的なセルロース系不織布の例は1980年発行のTrokhan:米国特許第4,191,60 9号に記載されている。更に、有用な拭材及びその製造法は公告日1995年6月29日 のMitra他:国際出願95/17175号にある。両文献はその全体が引用によりここに 合体される。 拭材基質と本発明の組成物との結合技術は当業界で周知である。組成物を拭材 基質に結合する一般的方法の例は拭材基質に本発明の組成物を、塗布し、漬け、 浸し、又はスプレーすることを含む。本発明の組成物は所望の臭気制御及び/又 は本発明の他の所望の皮膚効用が得られるに十分な水準で拭材基質に添加される 。本発明の組成物を選ばれた基質と結合させる手頃な方法は、完成品が使用され るまで最終的に収容する開口包装内に基質を置く。組成物を基材にそそぎ、十分 にゆきわたらせる。均質組成物を拭材の堆積上よりはむしろそれそれの拭材上に 注ぐことが好ましい。包装を閉じ、拭材はいつでも使用できる。 本発明の組成物はまたスプレー容器又は瓶で溶液として配布することができる 。手動で作動するスプレー容器を用い、身体の敏感な部所に刺激を与えることの あるエアロゾルの使用は避けることが好ましい。本発明に有用なスプレー容器は 米国特許第5,534,165号にさらに十分に記載されており、その全体は引用により ここに合体される。使用方法 本発明はまた、皮膚上の環境的悪臭の制御用及び体臭及び/又は膣臭の軽減用 の臭気吸収組成物の製造のためのシクロデキストリン含有組成物の使用を包含す る。シクロデキストリン含有組成物はまた、任意に以下のものを含むことができ る:疎水性抗菌剤;水溶性抗菌防腐剤;低分子量ポリオール;亜鉛塩;水溶性ポ リマー;可溶性の炭酸塩及び/又は重炭酸塩;キレート剤;ゼオライト類;活性 炭;及びそれらの混合物。組成物は皮膚に適用され、また骨盤領域、膣外部、及 び/又はパンティラインに適用しても良い。しかし、本発明の組成物は膣内へ挿 入すべきでなく、また陰門へも適用すべきではない。 ここで言う、本発明組成物の「有効量」とは、体臭を人間の嗅覚で認知されな い点まで吸収するに十分な量を意味する。 本発明の組成物は通常皮膚又は毛髪に直接適用される。組成物は分配手段中に 置かれ、所望の皮膚表面上、通常は全身に、スプレー又はこすりつけによって有 効量を適用することによって施用することができる。好ましくは分配手段は柔軟 な分配手段を含む拭材である。本発明の組成物の分配は手を用いることによって も達成することができる。 代わりに、使用者は彼又は彼女自身の選択による柔軟な分配手段を含む拭材と 本発明の組成物を組み合わせてもよい。そうするには、使用者は単に、布巾のよ うな柔軟な分配手段を選び、瓶又は他の適当な容器から本発明の組成物を、選ん だ分配手段上にそそぎ、身体の所望の領域に組成物を適用する。このやり方で、 使用者は目的とする用途及び臭気制御の必要度に応じて本発明の組成物を彼/彼 女の欲するだけ多く又は少なく使うことができる。 以下の実施例で本発明の処方及び使用法を説明するが、これらに限定するもの ではない。実施例I、II、及びIII 実施例Iの調製は次のとおりである:全処方重量の約11.42t%に当たる量の水 をDowジメチコーン乳化混合物と混合して予備混合物を作る。全処方重量の約5.7 1%に当たる量の水をプロピレングリコール、クエン酸、燐酸二ナトリウム、及 びフェノールスルホン酸亜鉛と全部溶解するまで混合して水性溶液を作る。全処 方重量の5.71%に当たる量の水をヒドロキシプロピルベータ-シクロデキストリ ンと溶解するまで混合して第二水性溶液を作る。水性溶液を予備混合物と組合わ せ均質になるまで混合して混合物を作る。全処方の残りの水を該混合物と組合わ せ均質になるまで混合して第二混合物を作る。第二水性溶液を第二混合物と組合 わせ均質になるまで第三混合物を作る。Suttocide Aを第三混合物と組合わせ均 質が得られSuttocide Aが溶解するまで混合して組合わせる。 実施例IIの調製は次のとおりである:triclosanをポリオキシル40水素化ひま し油と例えば低温にセットしたホットプレートのような低加熱上でtriclosaが 溶解するまで混合して予備混合物を作り、次いでDow Corning 365,35%ジメチコ ーン乳化物と均質になるまで混合して組合わせる。全処方重量の約5.71%に当た る量の水を予備混合物に加え均質になるまで混合して混合物を作る。プロピレン グリコール、クエン酸、燐酸二ナトリウム、EDTA四ナトリウム及びフェノールス ルホン酸亜鉛を全処方重量の約5.71%に当たる量の水に加え全部が溶解するまで 混合して水性溶液を作る。ヒドロキシプロピルベータ-シクロデキストリンを全 処方重量の約5.71%に当たる量の水に加えヒドロキシプロピルベータ-シクロデ キストリンが溶解するまで混合し第二水性溶液を作る。水性溶液を混合物に均質 になるまで混合し、次いで全処方重量の残りの水を加え均質になるまで混合して 第二混合物を作る。第二水性溶液を第二混合物に加え均質になるまで混合して第 三混合物を作る。Glydant Plusを第三混合物に加え、Glydant Plusが溶解し混合 物が均質になるまで混合する。 実施例IIIの調製は次のとおりである:全処方重量の約2.86%に当たる量の水 をDow Corning 365,35%ジメチコーン乳化物に均質になるまで混合して予備混合 物を作る。プロピレングリコール、クエン酸、安息香酸ナトリウム、及び燐酸二 ナトリウムを全処方重量の約5.71%に当たる量の水に加え全部が溶解するまで混 合して水性溶液を作る。ヒドロキシプロピルベータ-シクロデキストリンを全処 方重量の約5.71%に当たる量の水に加えヒドロキシプロピルベータ-シクロデキ ストリンが溶解するまで混合し第二水性溶液を作る。水性溶液を予備混合物に加 えて混合物を作り、次いで全処方重量の残りの水に加えて均質になるまで混合す る。第二水性溶液を混合物に加え均質になるまで混合して第二混合物を作る。Su ttocide Aを第二混合物に加え均質になるまで混合する。皮膚への適用のための調製 実施例から形成されたような本発明の組成物は拭材に含ませるか、スプレー装 置中に注入するか、又は直接皮膚上若しくは皮膚への適用に便なように使用者が 選択した柔軟な分配手段にそそぐ。拭材の調製 :乾いた繊維質又は拭材を、最終的には完成品を収容する開口した包 装の内部に置く。組成物を繊維質にそそぎ、まんべんなく行き渡らせる。包装を 閉じ、利用者が使用するまで貯蔵される。スプレー用の調製 :組成物を選んだスプレー用包装に注入する。包装を閉じ、利 用者が使用するまで貯蔵される。実施例IV 尿失禁に悩む女性がこの状態に伴う湿潤が、彼女が皮膚から除き制御したいと 思っている膣臭の原因であることを見出だす。排尿後、女性は実施例Iの組成物 を保持する拭材で膣外部を拭く。組成物中のシクロデキストリン及び亜鉛塩が、 尿中に見出だされる多環化合物及びアミン類(それぞれ)のような臭気と複合す る。女性は拭材を使用した後臭気の少なくなることに気付く。実施例V 乳房の大きい女性が、運動をすると乳房の下の発汗及び皮膚のいらつきを経験 する傾向のあることを見出だす。運動の前と後に、その女性は実施例IIの組成物 を手動スプレー瓶を介して適用した。彼女は乳房の下に組成物をスプレーし、組 成物が汗及び/又は汗の分解物に伴う臭気化合物に対して防臭した。この女性は 臭いが少なくなったことに気付き、スプレーを使った後はずっと気持ち良く感じ た。実施例VI ある男性は防臭化粧品及び制汗剤に強いアレルギーを有し、そのような製品の 使用を避けていた。その結果体臭が制御されず悩んでいた。彼の医者が実施例II Iの温和な臭気吸収組成物を用いることを提案した。その男性は毎朝シャワーの あと全身にスプレーで組成物を用い、アレルギー反応を起こさなかった。彼は執 拗な制御不能の体臭に悩まされることなく快適に感じた。彼は必要に応じて、特 に暑くて汗ばむ日に、必要に応じて適宜用いるに便利なように、実施例IIIの組 成物を含む拭材のパウチを仕事中も持っている。実施例VII ある男性は魚やにんにく、玉葱及び各種の胡淑を刻む必要のある薬味ソースを 料理している。彼は彼の手や毛髪がこれらの食品臭の匂いがすると言われ、その 臭気を身体から除きたいと欲している。この男性は実施例Iの組成物を含む拭材 で彼の手及び毛髪をこすった。この男性は拭材を使用したあと、臭気が少なくな ったことに気付いた。実施例VIII ある女性は仕事の休憩中に煙草を吸った後、彼女の手と顔が煙と煙草の匂いが することを見出だした。彼女は手動のスプレー瓶によって実施例IIの組成物を適 用した。彼女は組成物を顔と手にスプレーし、組成物は彼女がとても不快と思っ ている残留煙と煙草の臭いを除去する。彼女は臭気の少なくなったことに気付き 、スプレーを使ったあと、机に戻りながらずっと気分の良いのを感じた。実施例IX ある男性が、重要な会合に行く途中、彼の車にガソリンを入れるため停車した 。彼がガソリンタンクに充填しているとき、ガソリンが両手にはねかかった。彼 は紙タオルで手を拭いたが、ガソリン臭は手に残った。彼はスポーツバッグから 小瓶を取り出し、それには実施例IIIの組成物が入れてあった。彼は瓶を開け、 その組成物を幾らか手にそそいだ。それから手を嗅いでみて、もはやガソリン臭 の無いことに気付いた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 08/947,075 (32)優先日 平成9年10月8日(1997.10.8) (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/951,184 (32)優先日 平成9年10月15日(1997.10.15) (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 バートロ,ロバート グレゴリー アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 ローズ、レーン 11783、アパートメント エイ (72)発明者 ルーカス,ジュリエット マリー アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 エリー、アベニュー 3417、アパートメン ト 410 (72)発明者 バクナー,ロビン イェガー アメリカ合衆国オハイオ州、シンシナチ、 シダーブレイクス、レーン 12119 (72)発明者 カェス,テレサ マリー アメリカ合衆国オハイオ州、ラブランド、 イプワース、ロード 6617

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記の成分を含む水性臭気吸収組成物: a.組成物の重量で0.1%から5%の可溶化された、水溶性の、未複合シクロデキ ストリン; b.水性担体; c.組成物の重量で0.1%から36%の、皮膚軟化剤、保湿剤、及び皮膚保護剤よ りなる群から選ばれた油性相;及び d.乳化剤; ここで該組成物は人体の皮膚に使用して安全なものである。 2.低分子量ポリオールを更に含む請求項1の組成物。 3.シクロデキストリンがベータ-シクロデキストリン類、ベータ-シクロデキス トリン類の誘導体、アルファ-シクロデキストリン類、アルファ-シクロデキスト リン類の誘導体、ガンマ-シクロデキストリン類、ガンマ-シクロデキストリン類 の誘導体、及びそれらの混合物よりなる群から選ばれたものである、請求項1又 は2の組成物。 4.亜鉛塩類、ゼオライト類、活性炭、水溶性炭酸塩、水溶性重炭酸塩、及びそ れらの混合物よりなる群から選ばれた1種または2種以上の補助的臭気制御材料 を更に含む、請求項1または2の組成物。 5.疎水性抗菌剤がtriclosan、triclocarbonn、ユーカリプトール、メントール 、サリチル酸メチル、及びチモールよりなる群から選ばれ、且つ、組成物重量で 0.1%から1.5%の水準で存在することを更に含む、請求項1ないし4のいずれか の組成物。 6.1種又は2種以上の水溶性抗菌防腐剤を更に含む請求項1ないし5のいずれ かの組成物。 7.水溶性抗菌防腐剤がヒドロキシメチルグリシン酸ナトリウムである、請求項 6の組成物。 8.請求項1ないし7のいずれかの組成物が柔軟な分配手段を含む拭材上に沈着 されている予め調製された拭材組成物。 9.スプレー瓶により液体として供用される請求項1ないし7のいずれかの組成 物。 10.皮膚に使用して安全な臭気吸収組成物の製造用、環境悪臭制御用、及び体 臭及び/又は膣臭軽減用としての請求項1ないし9のいずれかの組成物の使用。 11.組成物が骨盤部、膣外部、及び/又はパンティーラインに適用され、皮膚 に使用して安全な臭気吸収組成物の製造のための請求項1ないし9のいずれかの 組成物の使用。 12.組成物が皮膚上に適用され、皮膚に使用して安全である臭気吸収組成物の 製造のための請求項1ないし9のいずれかの組成物の使用。 13.以下の段階を含む水性臭気吸収組成物の製造方法: a.乳化剤、油性相、及び水性相を混合物が均質になるまで混合して混合物を作 る; b.シクロデキストリンを段階aの混合物に加えてシクロデキストリンが溶解し 第二混合物が均質になるまで混合して第二混合物を作る。 14.疎水性抗菌剤と第二水性水性相とを混合し予備混合物が均質になるまで混 合して予備混合物を作り、その予備混合物を請求項13の段階aの混合物に加え 、 その混合物が均質になるまで混合することを含むことを更に含む請求項13によ る製造方法。
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