JP2002505627A - チェーンソー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 中央リンク及び側部リンクを含むチェーンソーであって、チェーンソーは、側部リンクの下側がガイドバーの刃軌条に配列された底面を有する二つのヒール（１３、１４）を備え、少なくとも一つの底面が凹部（１６、１７）を有し、凹部が前方部に向かう一つの開放端部（１８）を有し、且つ各凹部がヒールを３分割した中央部に位置する閉じた後方端部（１９）に向かって浅く且つ狭くなる。

Description

【発明の詳細な説明】 チェーンソー 発明の背景 木材切削用のチェーンソーは、一般的に中央駆動リンクを備えて作られ、その 目的はチェーンを原動機の出力で駆動するスプロケット(sprocket)からの力に沿 って駆動すること、及びガイドバーの刃の周囲の溝に沿ってチェーンを案内する ことであり、溝の各側部上のガイドバーの刃軌条と滑り接触するガイドバーの面 に荷重を伝達する目的で、側部リンクは駆動リンクに接続する。幾つかの側部リ ンクは切削リンクである。 側部リンクの摩耗を最小にするために、潤滑剤がポンプで溝に供給され、中央 リンクの下側部分の杓状の切り欠けによって溝に沿って分散される。潤滑剤は溝 の内側側部に広げられて駆動リンクの側部を潤滑するが、しかしほんの僅かな力 がそれらと溝側部とのあいだに作用する。またいくらかの潤滑剤を刃軌条に分散 するのは、その曲率半径と切削力により、チェーンと軌条の間には、かなりの圧 力を加わった滑り摩擦が存在するためである。 ほとんどのガイドバーは、現在では先端スプロケットを備え、半径方向に負荷 をうけずに側部リンク状のガイドバー先端周囲にチェーンを支持し、潤滑に対し は最も重要な領域となるようなチェーンの工程の切削部分が残されている。不都 合なことには、チェーンはガイドバーの長さ並びに極端な回転速度のガイドバー 先端周囲を進行するので、潤滑剤のほとんどが不利捨てられてしまうことは、ほ とんど受け入れないことである。提案されてた種々のガイドバーの形状は、米国 特許第２，７４８，８１０号のように、延在する潤滑 剤チャネルまたは先端を越えた潤滑剤チャネルを備える。 本発明は、潤滑剤を刃軌条に集めまたは集中させるため、且つ金属接触するこ となく刃軌条に沿って流体軸受けのように作用させるために、具体化された側部 リンクを備えたチェーンソーに関する。 発明の概略 側部リンクの下側接触面は、滑り接触するためにガイドバーの長さ方向の刃に 沿って配置されたリンクの各端部に一つ、通常二つのヒールを備え、それは真っ 直ぐでなくて僅かに凸状であり、チェーンの張力が切削していないときでもチェ ーンが溝に保持されることを確実にする。ヒールは、すなわち平らな底であるが 、完全には並んでいない。ヒールとヒールの間に、ガイドバーの部を固定するた めに、リンクは大きな半径をした切り欠けを備え、チェーンが、先端スプロケッ トを備えないかまたはスプロケットを備えたガイドバー状に使用される場合は、 刃から少し離れた距離にリンクを持ち上げる。中間に、通常は深い切り欠けが存 在して、通常先端のスプロケットの上に高い歯刃の存在を可能にする。 側部リンクのヒールが、かなり大きな接触表面を備えた刃軌道を嵌合するため に作られているが、しかし切り立った前端部を備えるときは、ほとんどの潤滑剤 は刃軌道から押し出されて、摩耗に対して有利な効果を持たない。ヒールの設計 に対して多くの提案がなされており、摩耗を最小にするためには刃軌道上に残留 するように支持される。米国特許第３，１７０，４９７号は、前ヒールの前方に 傾斜した底を備えた延長部を開示し、ヒールの下側に潤滑剤を送り込むために楔 状の空間を作り出し、米国特許第３，９２１，４９０号は、延長部の無い傾斜し た底に部屋を造るために、前ヒールを短くできることを開示する。しかし、潤滑 剤のほとんどがヒール下側 より側部に送り出されてしまい、またリンクの厚みはヒールの長さより小さいの で、これはほとんど効果がない。 本発明にしたがい、このヒールは流体軸受のように機能するように作られ、側 部への損失を少なくしてヒールの下側に潤滑剤を送り込む。本発明にしたがう側 部リンクを図面を参照して説明する。図１はリンクの側面図であり、図３はこの ヒールの接触面を備えた同一のリンクの下面であり、且つ図２は前面から見た時 のリンクである。 本発明の側面リンクは、一つの前方端部（１１）と、一つの後方端部（１２） と、一つの前部ヒール（１３）と、一つの後部ヒール（１４）と、それらのヒー ルの間にスプロケットの歯と接触を避けるための切り欠け（１５）とを備える。 これらのヒール（１３、１４）の輪郭が、直線状に整列するかまたは好ましくは 非常に僅か傾斜をしていて、ガイドバーの刃の曲率と嵌合する。これらのヒール の少なくとも一つは、接触面に凹部（１６、１７）を有し、流体軸受けのような 形をしていつ。個々の凹部は、前方に向かう一つの開放端部（１８）と、後方に 向かう一つの閉じた端部（１９）とを備える。これらの凹部は、閉じられた端部 （１９）に向かって次第に減少する深さの勾配形状をしている。各凹部の長さは 、好ましくはヒールの長さの１／３から２／３の間であり、この閉じた端部はヒ ールの三つのうちの中央に位置する。各凹部の幅は、リンクの厚みより小さくて 、且つ接触表面の一部が各側部の凹部の全長に延在することによってバリヤーと して作用し、潤滑剤の側部への漏れを防止する。 凹部の勾配は、刃軌条の中央部に向かって潤滑剤を集中する効果があり、側部 への漏れを少なくする。次第に減少する深さは、窪み無いに圧力を作り出すのに 役立ち、ヒールを軌条からはなれ僅かに 引き上げ、そして金属接触することなく潤滑剤の膜の上にヒールを載せるように なる。それは潤滑剤に閉じ込められる木片をも可能にし、凹部をふさぐことなく ヒールの下に潤滑を続けることができる。凹部の後方の残りのヒール表面は、衝 撃軸受け表面として役立ち、切削力が潤滑剤膜より大きな力を作り出す場合に持 ちこたえることができる。この組み合わせた効果がチェーンとガイドバーの摩耗 を非常に減少することとなる。前部ヒール（１３）と後部ヒール（１４）とが種 々の大きさの凹部を可能にする。カッターのリンクに対しては、後部ヒール（１ ４）は凹部を無しにするまたは非常に小さな凹部を設けて作ることが可能である ので、これはさらに衝撃軸受け表面を必要としない。 凹部を製作する好ましい方法は、リンクの半製品を作ることであり、従来の方 法は鋼板後半からの打ち抜きである。ヒール接触面に相当するリンクの刃の一部 は、その後凹部を形成するためにコイニング加工され、リンクはリベット穴の中 に支持される。コイニング加工する工具は、好ましくは丸みを帯びた加工面を備 え、割れの危険を無視できる凹部を作り出す。コイニング加工が部分的に幾分厚 いリンクを形成する場合、素材（２０）の展伸加工は外側に向かってする必要が あり、中央リンクに対して容易に回転させるために内側面を平らに残しておく。 代わりの方法は凹部を研削加工することであるが、しかしながらこれは勾配加 工と深さ変化の選択とが限定される。 さらに有利なことは、この凹部が摩耗の目安に利用できることである。改良さ れた潤滑剤であっても、開始時または潤滑剤が充分に供給されていない場合に、 ある程度の乾燥摩擦がある。摩耗は凹部の収縮として目立ち、破断しそうに摩耗 する前に、チェーンを交換することができ、これが早期に発生するならば、潤滑 剤系統を再調 整するかまたは修理することができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．中央リンク及び側部リンクを含み、前記側部リンクの下側がガイドバーの 刃軌条に当接して滑り、且つ前記刃軌条とともに配列された底面を有する二つの ヒール（１３、１４）を備えたチェーンソーにおいて、 前記ヒールの少なくとも一つ前記底面が、前記リンクの厚みより小さな幅の凹 部（１６、１７）を有し、 前記凹部が、前記ヒールの先導前方端部に向かう一つの開放端部（１８）と、 一つの閉じた端部（１９）とを有し、且つ 前記底面が、前記凹部の両側部に延在する ことを特徴とするチェーンソー。 ２．前記凹部の深さが、前記閉じた端部に向かって次第に減少することを特徴 とする請求項１記載のチェーンソー。 ３．前記閉じた端部で前記ヒールの底と前記凹部の底との間の角度が、３０° より少ないことを特徴とする請求項２記載のチェーンソー。 ４．前記凹部の幅が、前記閉じた端部に向かって勾配を持つことを特徴とする 請求項１記載のチェーンソー。 ５．前記開放端部（１８）から前記閉じた端部（１９）までの距離が、前記ヒ ールの長さの２／３より少ないことを特徴とする請求項１記載のチェーンソー。 ６．前記開放端部（１８）から前記閉じた端部（１９）までの距離が、前記ヒ ールの長さの１／３より大きいことを特徴とする請求項１記載のチェーンソー。 ７．前記凹部がコイニング加工で作られることを特徴とする請求項１記載のチ ェーンソー。 ８．前記凹部が丸みを帯びた底を備えることを特徴とする請求項１記載のチェ ーンソー。