JP2002504123A - 生物学的物質をデリバリーするための組成物およびその製法 - Google Patents

生物学的物質をデリバリーするための組成物およびその製法

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、成分として、少なくとも1種の非イオン性の水溶性セグメントおよび少なくとも1種のポリイオンセグメントを有するブロックコポリマー、および疎水基を有する少なくとも1種の荷電した界面活性剤を有してなる超分子複合体を含む組成物であって、その界面活性剤の電荷がブロックコポリマーのポリイオンセグメントの電荷と反対である、生体物質の送達を促進するための組成物を提供する。その複合体の成分は、その反対の電荷間および界面活性剤の疎水基間の相互作用により結合する。その複合体は生物学的活性を有するアニオン界面活性剤を有していてもよく、その場合、かかるアニオン界面活性剤の正味の電荷は約10よりも大きくない。

Description

【発明の詳細な説明】 生物学的物質をデリバリーするための組成物およびその製法 35U.S.C.§202(C)にしたがって、米国政府は、National Scien ce Fundationからの基金により一部作製された本明細書に記載する発明において 一定の権利を有する。発明の分野 本発明は、限定するものではないが、治療剤および診断剤を包含する生物学的 に活性な物質をデリバリーするための組成物に、特に、ブロックイオノマーおよ び反対に荷電した界面活性剤を含み、両親媒性ブロックコポリマーおよび高分子 電解質−界面活性剤複合体の組み合わさった性質を示す組成物に関する。従来技術 DNA、および、非イオン性水溶性セグメント、例えば、ポリ(エチレンオキ サイド)(PEO)およびポリカチオンセグメントを含むブロックイオノマーか らの高分子電解質複合体は、近年、遺伝子治療を行う手段として、例えば核酸な どのマクロ分子の生細胞へのデリバリーを促進することが提案された。これらの 複合体において、DNAの電荷はポリカチオンセグメントにより中和されている が、複合体は、PEOセグメントの作用により可溶性のままである。かかる系は 、ブロックイオノマーにより形成される一連の広範囲に及ぶ高分子電解質複合体 に属する。PEO−b−ポリ(L−リジン)カチオンおよびPEO−b−ポリ( α−β−アスパルテート)アニオン、ならびに、PEO−b−ポリメタクリレー トアニオンおよびポリ(N−エチル−4−ビニルピリジニウム)カチオンからの 複合体についての報告は、これらが両親媒性ブロックコポリマーおよび高分子電 解質複合体の組み合わさった性質を有する、新たな型の化学物質であることを示 唆している。かかる系は、安定で、水溶液に可溶であり、PEOセグメントから のシェルに囲まれた中和された ポリイオンセグメントからのミクロ相を形成し得ることが報告されている。加え て、これらの複合体は、臨界ミセル濃度(CMC)により特徴付けられるものと 類似して、濃度依存的にミセル−様集合体を形成するようである。同時に、これ らの系は、臨界値を超えて塩濃度が増加すると解離する傾向があるため、塩−感 受性であるという点で、規則的な高分子電解質複合体のようにふるまう。さらに 、これらは、中和されたポリイオンセグメントが関与する置換反応に関係するこ とが示されている。これらの系は、高分子電解質成分を混合後のポリイオンカッ プリング反応の結果として生成される。かかる系の安定性は、臨界的に、反対の 電荷の相互作用する高分子電解質間の塩結合の数に依存する。協力的な系を形成 するために、少なくとも10個の塩結合が必要である(Papisov and Litmanovich ,Adv.Polym.Sci.,1988,90:139)。好ましくは、塩結合の数は20またはそれ以 上であるべきである。このことは、分子の正味の電荷が必要な数の塩結合を形成 するのに必要な最小数よりも少ない場合、すなわち、10〜20よりも少ない場 合、複合体が形成されないことを意味する。高分子電解質の分子内の荷電した単 位の最小分子量を約70であると仮定した場合、かかる系の成分の分子量は、約 700、好ましくは約1,400よりも大きくなければならない。しかしながら 、実際問題として、多くの荷電した単位が約200以上の分子量を有している。 さらに、多くの相互作用する分子は、生理学的なpHにおいて20〜30%が荷 電している弱い塩基または酸である。このことは、これらの系におけるポリイオ ンの最小分子量を少なくとも3〜5倍高く、すなわち、少なくとも約2,000 〜7,000とするであろう。通常、かかる系において用いられるポリヌクレオ チドの分子量は、8,000〜10,000およびそれ以上である。それゆえ、 これらの系は、約10〜20よりも少ない電荷および約2,000〜7,000 よりも少ない分子量を有する物質とは形成され得ないという点で、基本的に制限 されている。発明の要約 本発明の一態様によれば、少なくとも1種の非イオン性の水溶性セグメントお よび少なくとも1種のポリイオンセグメントを有するブロックコポリマー、およ び疎 水基を有する少なくとも1種の荷電した界面活性剤を含む超分子複合体を含む組 成物であって、該界面活性剤の電荷がブロックコポリマーのポリイオンセグメン トの電荷と反対である組成物が提供される。複合体の成分は、その反対の電荷間 および界面活性剤の疎水基間の相互作用により結合する。生物学的活性を有する アニオン界面活性剤を含む本発明の組成物においては、しかしながら、かかるア ニオン界面活性剤は、約10よりも多くない、好ましくは5よりも多くない、電 荷を有する。 ブロックコポリマーのポリイオンセグメントは、ポリアニオン性であってもよ く、その場合、界面活性剤はカチオン界面活性剤であり、または、ポリカチオン 性であってもよく、その場合界面活性剤はアニオン界面活性剤である。 本発明の別の態様によれば、小胞の形態にある上記した組成物の調製方法が提 供される。本発明の方法を行う場合、少なくとも一種の非イオン性の水溶性セグ メントとおよび少なくとも一種のポリイオンセグメントを有するプロックコポリ マーを、ブロックコポリマーのポリイオンセグメントの電荷と反対である界面活 性剤の電荷を有する、疎水基を有する荷電した界面活性剤と混合する。ブロック コポリマー中のポリイオン性セグメントの正味の電荷に対する界面活性剤の正味 の電荷の比は、約.01〜約100の間である。 本発明の組成物は、上記した、これまでに報告されているブロックイオノマー 高分子電解質複合体よりも多くの利点を提供する。例えば、本発明の組成物を用 い、比較的低分子量の生物学的物質(biological agent)および10よりも少な い電荷を有する生物学的物質の治療的指標を改善することができる。さらに、こ れらはその水溶性を増加することにより生物学的物質の投与を容易にできる。そ れらはまた、体内における生物学的物質の安定性を増加させ、副作用を減少させ る。それらはさらに、体内に投与後、その中に組み込まれた生物学的物質の生物 学的利用能を増加させる。さらに、本発明の組成物は、部位特異的薬物デリバリ ー、および、酸性pHを有する部位、例えば、腫瘍、細菌、胃、筋肉組織、また はアルカリ性pHを有する部位、例えば、胃腸管における、放出のための手段を 備える。それらはさらに、初期エンドソームにおける生物学的物質の放出により 、および、細胞質および細胞コンパートメントへのその輸送の増強により、細胞 内へのマクロ分子および小型分 子の両者の生物学的物質のコンパートメント−特異的デリバリーのための手段を 有する。図面の詳細な説明 図1は、臭化セチルピリジニウム(1)および臭化ドデシルピリジニウム(2 )のポリエチレンオキサイド−ブロック−ポリ(メタクリル酸ナトリウム)への 結合等温線をグラフで表したものであり、ふさがれた結合部位のフラクションで あるβを、界面活性剤濃度の関数としてプロットする。 図2は、ドキソルビシン(1)およびローダミン123(2)のポリエチレン オキサイド−ブロック−ポリ(メタクリル酸ナトリウム)への結合等温線をグラ フで表したものであり、ふさがれた結合部位のフラクションであるβを、生物学 的物質濃度の関数としてプロットする。 図3は、臭化セチルピリジニウムとポリエチレンオキサイド−ブロック−ポリ (メタクリル酸ナトリウム)(1)および臭化セチルピリジニウムとポリ(メタ クリル酸ナトリウム)(2)の混合物における混濁度を、混合物の配合の関数と して示すグラフである。 図4は、界面活性剤とブロックコポリマーのイオン単位の種々の比における、 臭化セチルピリジニウムとポリ(メタクリル酸ナトリウム)の混合物において形 成された粒子のゼータ電位(図4A)および効果的な径(図4B)をグラフで示 したものである。 図5は、臭化セチルピリジニムおよびポリエチレン−オキサイド−ブロック− ポリメタクリル酸の混合物についてのポリイオンカップリング反応における変換 度の依存性を示す。発明の詳細な説明 本出願と同時に出願されるものは、発明者がAlexander V.Kabanov,Adi Eisen bergおよびVictor A.Kabanovであり、処理番号UNMC63117Bである、名 称が「生物学的物質をデリバリーするための組成物」の出願である。処理番号U NM C63117Bのすべての開示を出典明示により本明細書に包含する。 本発明のプラクティスにおいて用いるブロックコポリマーは、少なくとも2種 の異なるポリマーセグメントのコンジュゲートとして、最も単純に定義されるも のである(例えば、Tirrel,Interactions of Surfactants with Polymers and P roteins.Goddard and Ananthapadmanabhan,Eds.,pp.59 et seq,CRC Press(1992) を参照)。いくつかのブロックコポリマー構造は以下のように表現される: 最も単純なブロックコポリマー構造は、末端にて連結する2つのセグメントを 含み、A−Bタイプのジブロックとなる。2より多くのセグメントの末端による 結果のコンジュゲーションは、A−B−Aタイプのトリブロック、...ABA B...タイプのマルチブロック、または、...ABC...構造のマルチセ グメントにさえもなる。ブロックコポリマー中の主要な鎖が、1またはそれ以上 のいつくかの繰り返し単位が異なるポリマーセグメントに連結するものとして定 義できる場合、コポリマーはグラフト構造、例えば、A(B)nタイプを有する 。より複雑な構造には、例えば、1つの中心に連結する2より多くのポリマーセ グメントを有する、(AB)nまたはAnmスターブロックが包含される。 ブロックコポリマーを製造する1の方法には、2つのモノマーの連続添加によ るアニオン重合が包含される(例えば、Schmolka,J.Am.Oil Chem.Soc.1977,54 :110;Wilczek-vera et al.,Macromolecules 1996,29:4036を参照)。この技術に より、分子量分布の狭いポリマーセグメントを有するブロックコポリマーが得ら れる。ブロックコポリマーの固相合成が近年確立され、これにより極めて高度な 正確さでポリマーセグメントの成長を制御できるようになった(Vinogradov et a l.,Bioconjugate Chemistry 1996,7:3)。ある場合には、ブロックコポリマーを 、別のポリマーセグメントの末端上でのポリマーセグメントの重合を開始するこ とにより(Katayose and Kataoka,Proc.Intern.Symp.Control.Rel.Bioact.Materi als,1996,23:899)、または、完成したポリマーセグメントのコンジュゲートによ り(kabanov et al.,Bioconjugate Chem 1995,6:639;Wolfert et al.,Human Gene Ther.1996,7:2123)、合成する。本発明に関連するブロックコポリマーの性質は 、(1)ブロックコポリマー構造、および、(2)ポリマーセグメントの特徴に より決定される。これらは、これらのセグメントのコンジュゲートに用いる連結 の化学構造と独立している(例えば、Tirrel,supra;Sperling,Introduction to P hysical Polymer Science.2d edn.,p.46 et seq.,John Wiley & Sons(1993)を参 照)。 好ましい実施態様において、ブロックコポリマーは、式: N−P、(P−N)n−P、N−(P−N)n、N−(P−N)n、−P [式中、Nは、非イオン性の水溶性セグメント(「N型セグメント」)であり、 P は、ポリイオンセグメント(「P型セグメント」)であり、nは、1〜5000 の整数である] で示されるポリマーからなる群から選択される。N型およびP型セグメントの重 合度は、約3〜約50000であるのが好ましく、より好ましくは、約5〜約5 000、さらに好ましくは、約20〜約500である。1個よりも多い同一型の セグメントが1つのブロックコポリマーからなる場合、これらのセグメントは、 全て、同一の長さであっても、または、異なる長さであってもよい。 好ましいポリアニオンP型セグメントとしては、ポリメタクリル酸およびその 塩、ポリアクリル酸およびその塩、メタクリル酸およびその塩のコポリマー、ア クリル酸およびその塩のコポリマー、ヘパリン、ポリ(ホスフェート)、ポリアミ ノ酸(例えば、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、および複数のアニオン ユニットを含有するそれらのコポリマー)、ポリリンゴ酸、ポリ乳酸、ホリヌク レオチド、カルボキシル化デキストランなどが挙げられるが、これらに限定され るものではない。特に好ましいポリアニオンP型セグメントは、重合してカルボ キシル側基を有する生成物を生じるモノマーの重合化または共重合化の生成物で ある。かかるモノマーの代表的な例としては、アクリル酸、アスパラギン酸、1 ,4−フェニレンジアクリル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、トランス− 桂皮酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシ桂皮酸、p−ヒドロキシ桂皮酸、トラン ス−グルタコン酸、グルタミン酸、イタコン酸、リノール酸、リノレン酸、メタ クリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メサコン酸、トランス−β−ヒドロム コン酸、トランス−トランスムコン酸、オレイン酸、リシノール酸、2−プロペ ン−1−スルホン酸、4−スチレンスルホン酸、トランス−トラウマチン酸、ビ ニルスルホン酸、ビニルホスホン酸、ビニル安息香酸およびビニルグリコール酸 が挙げられる。 好ましいポリカチオンP型セグメントとしては、ポリアミノ酸(例えば、ポリ リシン)、ポリメタクリル酸のアルカノールアミンエステル(例えば、ポリ−( ジメチルアンモニオエチルメタクリレート))、ポリアミン(例えば、スペルミ ン、ポリスペルミン、ポリエチレンイミン)、ポリビニルピリジン、および該ポ リカチオンセグメントの第4アンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定され るものでは ない。 無毒性および非免疫原性のポリマー形成性N型およびP型セグメントを用いる のが好ましい。カチオンペプチドの高い毒性および免疫原性のために、非ペプチ ドP型セグメントが特に好ましい。 少なくとも1個のポリアニオンセグメントを有するブロックコポリマーの場合 、非イオンセグメントとしては、ポリエーテルグリコール(例えば、ポリ(エチ レンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド))、エチレンオキシドとプロピレン オキシドとのコポリマー、ポリサッカリド(例えば、デキストラン)、ビニルモ ノマーの重合化生成物(例えば、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エステル (例えば、ポリアクリロイルモルホリン)、ポリメタクリルアミド、ポリ(N− 2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニ ルピロリドン、ポリビニルトリアゾール、ポリビニルピリジンのNオキシド)、 ポリオルトエステル、ポリアミノ酸、ポリグリセロール(例えば、ポリ−2−メ チル−2−オキサゾリン、ポリ−2−エチル−2−オキサゾリン)ならびにそれ らのコポリマーおよび誘導体が挙げられるが、これらに限定されるものではない 。 少なくとも1個のポリカチオンセグメントを含有するブロックコポリマーは、 ポリエーテルグリコール(例えば、ポリエチレングリコール)またはエチレンオ キシドとプロピレンオキシドとのコポリマーなどの非イオンセグメントを用いて 、同様に、配合されてもよい。例えば、Bronstein et al.,Proc.Am.Chem.Soc.,D ivision of Polymeric Materials:Science and Engineering,76:52(1997);Kaba nov et al.,米国特許5,656,611;Spatz et al.,Macromolecules,29:3:220(1996); Wolfert et al.,Human Gene Ther.,7:2123(1996);Harada and Kataoka,Macromo lecules,29:3220(1996)を参照のこと。 界面活性剤なる用語は、本明細書では、界面で吸着されるいずれの界面活性剤 をも包含するように最も一般的な意味で用いられる(例えば、Martin,Physical Pharmacy,4th edn.,p.370 et seq.,Lea & Febiger,Philadelphia,London,1993を 参照のこと)。これらの界面活性剤は、特に、水溶液中の空気−水界面で表面張 力を低下させ(例えば、Martin,Physical Pharmacy,4th edn.,p.370 et seq., Lea & Febiger,Philadelphia,London,1993を参照のこと)、ミセル形成性両親媒 性物質、石鹸、脂質、界面活性薬剤および他の生物学的界面活性剤など(例えば 、Martin,Physical Pharmacy,4th edn.,Lea & Febiger,Philadelphia,London,19 93;Marcel Dekker,New York,Basel,1979;Atwood and Florence,J.Phann.Pharm acol.1971,23:242S;Atwood and Florence,J.Pharm.,Sci.1974,63:988;Florence and Attwood,Physicochemical Principles of Pharmacy,2nd edn.,p.180 et se q.,Chapman and Hall,New York,1988;Hunter,Introduction to Modern Colloid Science,p.12 et seq.,Oxford University Press,Oxford,1993を参照のこと) が挙げられるが、これらに限定されるものではない。カチオン界面活性剤なる用 語は、本明細書では、水溶液中でカチオン基を生成することができるいずれの界 面活性剤をも包含するように用いられるが、これに限定されるものではない。こ のカチオン界面活性剤としては、水溶液中で解離してカチオン基を形成する強塩 基(例えば、第4アンモニウムまたはピリジニウム塩など)おはび水溶液中でプ ロトン化して酸−塩基反応の結果としてカチオン基を生成する比較的弱い塩基( 例えば、第1アミン、第2アミンなど)が挙げられるが、これらに限定されるも のではない。同様に、アニオン界面活性剤なる用語は、本明細書では、水溶液中 でアニオン基を生成することができるいずれの界面活性剤をも包含するように用 いられるが、これに限定されるものではない。このアニオン界面活性剤としては 、水溶液中で解離してアニオン基を形成する強酸およびそれらの塩(例えば、ア ルキルスルフェート、アルキルスルホネート、アルキルホスホネートなど)およ び水溶液中でイオン化して酸−塩基反応の結果としてアニオン基を生成する弱酸 (例えば、カルボン酸)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。 本発明の実施に際して用いることができる荷電界面活性剤は、疎水/親油基、 すなわち、水にあまり溶解しない基を有し、および/または水−空気界面で吸着 する能力を示すカチオンおよびアニオン界面活性剤として広く特徴付けられ、お よび/または低い極性を有する有機溶媒中で可溶化して、および/または水性媒 体中で自己集成して無極性マイクロフェーズを形成する。かかる化合物の使用は 、本発明の重要な特徴である。界面活性剤分子の疎水基の相互作用は、以下にさ らに記載する ように、ブロックコポリマーおよび反対の電荷を有する界面活性剤の間のイオン 複合体の共同安定化をもたらす。典型的には、カチオン界面活性剤は、親油性第 4アンモニウム塩、リポポリアミン、親油性ポリアミノ酸またはその混合物、特 に、遺伝子デリバリーにおいて用いるためのカチオン脂質製剤の成分として前記 で提案したものである。適当なカチオン界面活性剤の種々の分類および種の例を 以下に記載する。 本発明の組成物において用いることができるカチオン界面活性剤としては、第 1アミン(例えば、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシル アミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシ ルアミン、オレイルアミン、ステアリルアミン、ジアミノプロパン、ジアミノブ タン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオク タン、ジアミノノナン、ジアミノデカン、ジアミノドデカン)、第2アミン(例 えば、N,N−ジステアリルアミン、アドレノルチン、アドレナロン、アドレノ グロメルロトロピン、アルブテロール、アザコステロール、ベンズオクタミン、 ベンジダミン、カラゾロール、セタモロール、スピロゲルマニウム)、第3アミ ン(例えば、N,N',N'−ポリオキシエチレン(10)−N−牛脂−1,3−ジア ミノプロパン、アセカイニド、塩酸アジフェニン、アジナゾラム、アヒスタン、 アロクラミド、アロクリプトピン、アルミトリン、アミトリプチリン、アニレリ ジン、アプリンジン、ベンシクラン、ベノキシネート、ビフェナミン、ブロムフ ェニルアミン、ブクモロール、ブフェトロール、ブホテニン、ブフラロール、ブ ナフチン、ブニトロール、ブプラノロール、ブタカイン、ブタミレート、ブテタ メート、ブトフィロロール、ブトキシカイン、ブトリプチリン、カプトジアミン 、塩酸カラミフェン、カルベタペンタン、カルビノキサミン、カルテオロール、 カッサイジン、カッサイン、カッサミン、クロルプロマジン、ジメノキサドール 、ジメタザン、ジフェンビドラミン、オルフェナドリン、ピリラミン、ピリスク シジアノール、ヨウ化スクシニルコリン、テトラカインなど)、第4アンモニウ ム塩、例えば、芳香環および非芳香環含有化合物(例えば、ドデシルトリメチル アンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、アルキ ルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメ チルアンモニウムブロミド、ベンザルコニウムクロリド、ベンゼトニウムクロリ ド、ベンゾキノニウムクロリド、ベンゾキソニウムクロリド、ビベンゾニウムブ ロミド、セタルコニウムクロリド、セトヘキソニウムブロミド、ベンジロニウム ブロミド、ベンジルジメチルドデシルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチル ヘキサデシルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムメトキシ ド、セチルジメチルエチルアンモニウムブロミド、ジメチルジオクタデシルアン モニウムブロミド(DDAB)(例えば、Whitt et al.,Focus,1991,13:8を参照 のこと)、メチルベンゼトニウムクロリド、デカメトニウムクロリド、メチル混 合トリアルキルアンモニウムクロリド、メチルトリオクチルアンモニウムクロリ ド、N−アルキルピリジニウム塩、N−アルキルピペリジニウム塩、キナルジニ ウム塩、アムプロリウム、ベンジルピリニウム、ビスデクアリニウムハロゲン化 物、アゾニウムおよびアゾニウム塩、例えば、アニソトロピンメチルブロミド、 ブトロピウムブロミド、N−ブチルスコポルアンモニウムブロミド、テトラゾリ ウムブルー、キノリニウム誘導体(例えば、アトラクリウムベシラート)、ベボ ニウムメチルサルフェートのようなピペリジニウム塩、ベクロチアミンのような チアゾリウム塩)、1,2−ジアシル−3−(トリメチルアンモニオ)プロパン( アシル基=ジミリストイル、ジパルミトイル、ジステアロイル、ジオレオイル) 、1,2−ジアシル−3−(ジメチルアンモニオ)プロパン(アシル基=ジミリス トイル、ジパルミトイル、ジステアロイル、ジオレオイル)、1,2−ジオレオ イル−3−(4'−トリメチルアンモニオ)ブタノイル−sn−グリセロール、1, 2−ジオレオイル−3−スクシニル−sn−グリセロールコリンエステル、コレ ステリル(4'−トリメチルアンモニオ)ブタノアート)、複素環状アミン(例え ば、アザククロノール(azacuclonol)、アザペロン、アザタジン、ベンゼチミ ド、ベンジペリロン(benziperylon)、ベンジルモルホリン、ベプリジル、ビペ リデン、ブジピン、ブファナミン、ブファニチン、ブタペラジン、ブトルファノ ール、ブゼピド、カリカンチン、カルピプラミン)、イミダゾール(例えば、ア ザニダゾール、アザチオプロピン(azathiopropine)、ビフォナゾール、ビザン トレン(bizantrene)、ブタカナゾール(butacanazole)、カファミノール)、 トリアゾール(例えば、ビテルタノール)、テトラゾール(例 えば、アゾセミド)、フェノチアジン(例えば、アズールA、B、C)、アミノ グリカン(例えば、ダウノルビシン、ドキソルビシン、カルミノマイシン、4' −エピアドリアマイシン、4−デメトキシダウノマイシン、11−デオキシダウ ノルビシン、13−デオキシダウノルビシン、アドリアマイシン−14−ベンゾ アート、アドリアマイシン−14−アクタノアート、アドリアマイシン−14− ナフタレンアセテート)、ローダミン(例えば、ローダミン123)、アクリジ ン(例えば、アクラニル、アクリフラビン、アクリゾルシン)、ジカチオンボラ フォームエレクトロライト(C12Me6;C12Bu6)、ジアルキルグリセ チルホスホリルコリン、リゾレシチン)、コレステロールヘミスクシネートコリ ンエステル、リポポリアミン(例えば、ジオクタデシルアミドグリシルスペルミ ン(DOGS)、ジパルミトイルホスファチジルエタノールアミドスペルミン( DPPES)、N'−オクタデシルスペルミンカノルボキサミドヒドロキシトリ フルオロアセテート、N',N''−ジオクタデシルスペルミンカルボキサミドヒ ドロキシトリフルオロアセテート、N'−ノナフルオロペンタデシルスペルミン カルボキサミドヒドロキシトリフルオロアセテート、N',N''−ジオクチル(ス ペルミンカルボニル)グリシンアミドヒドロキシトリフルオロアセテート、N'− (ヘプタデカフルオロデシル)−N'−(ノナフルオロペンタデシル)−スペルミン カルボニル)グリシンアミドヒドロキシトリフルオロアセテート、N'−[3,6, 9−トリオキサ−7−(2'−オキサエイコス−11'−エニル)ヘプタエイコス− 18−エニル]スペルミンカルボキサミドヒドロキシトリフルオロアセテート、 N'−(1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノイル)スペルミ ンカルボキサミドヒドロキシトリフルオロアセテート)(例えば、Behr et al., Proc.Natl.Acad Sci.1989,86:6982;Remy et al.,Bioconjugate Chem.1994,5:64 7を参照のこと)、2,3−ジオレイルオキシ−N−[2(スペルミン−カルボキサ ミド)エチル]−N,N−ジメチル−1−プロパンアミニウムトリフルオロアセテ ート(DOSPA)(例えば、Ciccarone et al.,Focus 1993,15:80を参照のこと) 、N,NI,NII,NIII−テトラメチル−N,NI,NII,NIII−テトラパルミチルス ペルミン(TM−TPS)(Lukow et al.,J.Virol.1993,67:4566)、N−[1−( 2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N− トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)(例えば、Felgner,et al.,Proc .Natl.Acad.Sci.USA 1987,84:7413;Ciccarone et al.,Focus 1993,15:80を参照 のこと)、1,2−ジオレオイル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウム ブロミド(DORI)(例えば、Felgner et al.,J.Biol.Chem.1994,269:2550を 参照のこと)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエ チルアンモニウムブロミド(DORIE)(例えば、Felgner et al.,J.Biol.Chem. 1994,269:2550を参照のこと)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチ ル−ヒドロキシプロピルアンモニウムブロミド(DC)RIE−HP)(例えば 、Felgner et al.,J.Biol.Chem.1994,269:2550を参照のこと)、1,2−ジオレイ ルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシブチルアンモニウムブロミド(D ORIE−HB)(例えば、Felgner et al.,J.Biol.Chem.1994,269:2550を参照 のこと)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシペンチ ルアンモニウムブロミド(DORIE−HPe)(例えば、Felgner et al.,J.Bi ol.Chem.1994,269:2550を参照のこと)、1,2−ジミリスチルオキシプロピル− 3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DMRIE)(例えば、 Felgner et al.,J.Biol.Chem 1994,269:2550を参照のこと)、1,2−ジパルミ トイルオキシプロピル−3−ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムブロミド( DPRIE)(例えば、Felgner et al.,J.Biol.Chem.1994,269:2550を参照のこ と)、1,2−ジステアロイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチ ルアンモニウムブロミド(DSRIE)(例えば、Felgner et al.,J.Biol.Chem. 1994,269:2550を参照のこと)、N,N−ジメチル−N−[2−(2−メチル−4−( 1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノキシ]エトキシ)エチル]−ベンゼン メタンアミニウムクロリド(DEBDA)、N−[1−(2,3−ジオレイルオキ シ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムメチルスルフェート(DOT AB)、リポポリ−L(またはD)−リシン(例えば、Zhou,et al.,Biochim.Biophy s.Acta 1991,1065:8を参照のこと)、N−グルタリルホスファチジルエタノール アミンリシンに結合したポリ(L(またはD)−リシン(例えば、Zhou,et al.,B iochim.Biophys.Acta 1991,1065:8を参照のこと)、アミノ側基を有す るジドデシルグルタメートエステル(C12GluPhCn+)(例えば、Behr,B ioconjugate Chem.1994,5:382を参照のこと)、アミノ側基を有するジテトラデ シルグルタメートエステル(C14GluCn+)(例えば、Behr,Bioconjugate Chem.1994,5:382を参照のこと)、9−(N',N''−ジオクタデシルグリシンア ミド)アクリジン(例えば、Remy et al.,Bioconjugate Chem.1994,5:647を参照 のこと)、4−[[N−[3−ビス(オクタデシルカルバモイル)−2−オキサプロ ピルカルボニル]グリシンアミド]ピロール−2−カルボキサミド]−4−ピロー ル−2−カルボン酸エチル(例えば、Remy et al.,Bioconjugate Chem.1994,5:6 47を参照のこと)、N',N'−ジオクタデシルオルニチルグリジンアミドヒドロ プトリフルオロアセテート(例えば、Remy et al.,Bioconjugate Chem.1994,5:6 47を参照のこと)、コレステロールのカチオン誘導体(例えば、コレステリル− 3(−オキシスクシンアミドエチレントリメチルアンモニウム塩、コレステリル −3−(−オキシスクシンアミドエチレンジメチルアミン、コレステリル−3(− カルボキシアミドエチレントリメチルアンモニウム塩、コレステリル−3(−カ ルボキサミドエチレンジメチルアミン、3([N−(N',N'−ジメチルアミノエタ ン−カルボモイル]コレステロール)(例えば、Singhal and Huang,In Gene Ther apeutics,Wolff,Ed.,p.118 et seq.,Birkhauser,Boston,1993を参照のこと)、 pH感受性カチオン脂質(例えば、4−(2,3−ビス−パルミトイルオキシ−プ ロピル)−1−メチル−1H−イミダゾール、4−(2,3−ビス−オレオイルオ キシ−プロピル)−1−メチル−1H−イミダゾール、コレステロール−(3−イ ミダゾール−1−イルプロピル)カルバメート、2,3−ビス−パルミトイル−プ ロピル−ピリジン−4−イル−アミン)など(例えば、Budker et al.,Nature Bi otechnology 1996,14:760を参照のこと)が挙げられるが、これらに限定される ものではない。 ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、ジオレオイルホ スファチジルコリン(DOPC)(例えば、Felgner,et al.,Proc.Natl.Acad Sc i.USA 1987;Singhal and Huang,In Gene Therapetics,Wolff,Ed.,p.118 et seq .,Birkhauser,Boston,1993を参照のこと)を包含する(これらに限定されるもの ではない)カチオン界面活性剤および非イオン界面活性剤の混合物を含有する組 成 物は、遺伝子デリバリーおよび他の用途に関して特に有用である。この組成物と し ICTINTM、LipofectACETM、トランスフェクタム試薬(例えば、Ciccaron e et al.,Focus 1993,15:80;Lukow et al.,J.Virol.1993,67:4566;Behr,Bioco njugate Chem.1994,5:382;Singhal and Huang,In Gene Therapeutics,Wolff,Ed. ,p.118 et seq.,Birkhauser,Boston,1993;GIBCO-BRL Co.;Promega Co.,Sigma Coを参照のこと)を包含する(これらに限定されるものではない)市販のカチオ ン脂質組成物および細胞のトランスフェクションに用いられる他のカチオン脂質 組成物(例えば、Felgner et al.,J.Biol.Chem.1994,269:2550;Budker et al. ,上掲)が挙げられる。 本発明の組成物において用いることがてぎるアニオン界面活性剤としては、ア ルキルスルフェート、アルキルスルホネート、飽和および不飽和脂肪酸および誘 導体の塩を包含する脂肪酸石鹸(例えば、アドレン酸、アラキドン酸、5,6− デヒドロアラキドン酸、20−ヒドロキシアラキドン酸、20−トリフルオロア ラキドン酸、ドコサヘキサエン酸、ドコサペンタエン酸、ドコサトリエン酸、エ イコサジエン酸、7,7−ジメチル−5,8−エイコサジエン酸、7,7−ジメチ ル−5,8−エイコサジエン酸、8,11−エイコサジイン酸、エイコサペンタエ ン酸、エイコサテトライン酸、エイコサトリエン酸、エイコサトリイン酸、エラ ド酸、イソリノール酸、リノエライド酸(linoelaidic acid)、リノール酸、リ ノレン酸、ジホモ−γ−リノレン酸、γ−リノレン酸、17−オクタデシン酸、 オレイン酸、フィタン酸、ステアリドン酸(stearidonic acid)、2−オクテン 酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ウンデセレン酸(undece lenic acid)、ラウリン酸、ミリストレイン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、 パルミトレイン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ノナンデカン酸、ヘンエイ コサン酸(heneicosanoic acid)、ドカサン酸(docasanoic acid)、トリコサ ン酸、テトラコサン酸、シス−15−テトラコセン酸、ヘキサコサン酸、ヘプタ コサン酸、オクタコサン酸、トリオカンタン酸(triocantanoic acid))、ヒド ロキシ−、ヒドロペルオキシ−、ポリヒドロキシ−、エポキシ−脂肪酸の塩(例 えば、Ingram and Brash,Ljpjds 1988,23: 340;Honn et al.,Prostaglandins 1992,44:413;Yamamoto,Free Radic.Biol.Me d 1991,10:149;Fitzpatrick and Murphy,Pharmacol.Rev.1989,40:229;Muller et al.,Prostaglandins 1989,38:635;Falgueyret et al.,FEBS Lett.1990,262: 197;Cayman Chemical Co.,1994 Catalog,pp.78-108を参照のこと)、飽和およ び不飽和モノ−およびポリ−カルボン酸の塩(例えば、吉草酸、トランス−2, 4−ペンタジエン酸、ヘキサン酸、トランス−2−ヘキセン酸、トランス−3− ヘキセン酸、2,6−ヘプタジエン酸、6−ヘプテン酸、ヘプタン酸、ピメリン 酸、スベリン酸、セバシシン酸、アゼライン酸、ウンデカン二酸、デカンジカル ボン酸、ウンデカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、ヘキサデカン二酸、 ドカセン二酸(docasenedioic acid)、テトラコサン二酸、アガリシン酸、アロ イリチン酸、アザフリン、ベンダザック、ベンフロジルヘミスクジネート、ベン ジルペニシリン酸、p−(ベンジルスルホンアミド)安息香酸、ビリベルジン、ボ ングクレク酸(bongkrekic acid)、ブマジゾン、カフェイン酸、2−エチルブ タン酸カルシウム、カポベン酸、カルプロフェン、セフォジジム、セフメノキシ ム、セフィキシム(cefixime)、セファゼドン、セファトリジン、セファマンド ール、セフォペラゾン、セフォラニド、セフォタキシム、セフォテタン(cefote tan)、セフオニシド、セフォチアム、セフォキシチン、セファマイシン、セチ リジン(cetiridine)、セトラル酸、セトラキサート、カウルムグラ酸、クロラ ムブジル、インドメタシン、プロトポルフィリンIX、プロチジン酸)、プロス タン酸およびその誘導体(例えば、プロスタグランジン)(例えば、Nelson et a l.,C&EN 1982,30-44;Frolich,Prostaglandins,1984,27:349;Cayman Chemical Co.,1994 Catalog,pp.26-61を参照のこと)、ロイコトリエンおよびリポキシン( 例えば、Samuelsson et al.,Science 1987,237:1171;Cayman Chemical Co.,199 4 Catalog,pp.64-75)、アルキルホスフェート、O−ホスフェート(例えば、ベ ンフオチアミン)、アルキルホスホネート、天然および合成脂質(例えば、ジメ チルアリルピロホスフェートアンモニウム塩、S−ファーネシルチオ酢酸、ファ ーネシルピロホスフェート、2−ヒドロキシミリスチン酸、2−フルオロパルミ チン酸、イノシトールトリホスフェート、ゲラニルピロホスフェート、ゲラニゲ ラニルピロホスフェート、α−ヒドロキ シファーネシルホスホン酸、イソペンチルピロホスフェート、ホスファチジルセ リン、カルジオリピン、ホスファチジン酸および誘導体、リゾホスファチジン酸 、スフィンゴリピドなど)、脂質の合成アナログ、例えば、ナトリウム−ジアル キルス フェート、n−アルキルモノチオカルボネート、アルキル−およびアリールスル フェート(アサプロール(asaprol)、アゾスルファミド、p−(ベンジルスルホ ンアミド)安息香酸、セフォニシド、CHAPS)、モノ−およびジアルキルジチ オホスフェート、N−アルカノイル−N−メチルグルカミン、パーフルオロアル カノエート、胆汁酸のコール酸塩およびデスオキシコール酸塩、4−クロロイン ドール酢酸、ククルビン酸(cucurbic acid)、ジャスモン酸(jasmonic acid) 、7−エピジャスモン酸、12−オキソフィトジエン酸、トラウマチン酸、ツベ ロン酸(tuberonic acid)、アブシジン酸、アシテルチン(acitertin)などが挙 げられるが、これらに限定されるものではない。 本発明の好ましいカチオンおよびアニオン界面活性剤としては、また、フルオ ロカーボンおよび混合フルオロカーボン−炭化水素界面活性剤が挙げられる。例 えば、Mukerjee,P.Coll.Surfaces A:Physicochem.Engin.Asp.1994,84:1;Guo et al.,J.Phys.Chem.1991,95:1982;Guo et al.,J.Phys.Chem,1992,96:10068を参 照のこと。本発明において有用なかかる界面活性剤のリストとしては、パーフル オロモノカルボン酸(例えば、ペンタフルオロプロピオン酸、ヘプタフルオロ酪 酸、ノナンフルオロペンタン酸、トリデカフルオロヘプタン酸、ペンタデカフル オロオクタン酸、ヘプタデカフルオロノナン酸、ノナデカフルオロデカン酸、パ ーフルオロドデカン酸、パーフルオロポリカルボン酸、パーフルオロテトラデカ ン酸)の塩およびパーフルオローポリカルボン酸(例えば、ヘキサフルオログル タル酸、パーフルオロアジピン酸、パーフルオロスベル酸、パーフルオロセバシ ン酸)の塩、ダブルテールハイブリッド界面活性剤、(Cm2m+1)(Cn2n+1)C H−OSO3Na(例えば、Guo et al.,J.Phys.Chem,1992,96:6738,Guo et al., J.Phys.Chem.1992,96:10068;Guo et al.,J.Phys.Chem.,1992,96:10068を参照 のこと)、フルオロ脂肪族ホスホネート、フルオロ脂肪族スルフェートなどが挙 げ られるが、これらに限定されるものではない。 本発明の生物学的物質の組成物は、さらに、リン脂質(例えば、ホスファチジ ルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトー ル、ジアシルホスファチジルコリン、ジ−O−アルキルホスファチジルコリン、 血小板活性化因子、PAFアゴニストおよびPAFアンタゴニスト、リゾホスフ ァチジルコリン、リゾホスファチジルエタノール−アミン、リゾホスファチジル グリセロール、リゾホスファチジルイノシトール、リゾ−血小板活性化因子およ びアナログなど)、飽和および不飽和脂肪酸誘導体(例えば、エチルエステル、 プロピルエステル、コレステリルエステル、補酵素Aエステル、ニトロフェニル エステル、ナフチルエステル、モノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグリセ リド、脂肪アルコール、脂肪アルコールアセテートなど)、リポ多糖類、グリコ −およびスフィンゴ脂質(例えば、セラミド、セレブロシド、ガラクトシルジグ リセリド、ガングリオシド、ラクトセレブロシド(lactocerebroside)、リゾスル ファチド(lysosulfatide)、プシコシン、スフィンゴミエリン、スフィンゴシ ン、スルファチド)、色素産生性脂質(中性脂質、リン脂質、セレブロシド、ス フィンゴミエリン)、コレステロールおよびコレステロール誘導体、アンホテリ シンB、アバメクチン(abamectin)、アセジアスルホン、n−アルキルフェニ ルポリオキシエチレンエーテル、n−アルキルポリオキシエチレンエーテル(例 えば、TritonTM)、ソルビタンエステル(例えば、SpanTM)、ポリグリコールエ ーテル界面活性剤(TergitolTM)ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、Twee nTM)、ポリソルベート、ポリオキシエチル化グリコールモノエーテル(例えば、 BrijTM、ポリオキシエチレン9ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン10エー テル、ポリオキシエチレン10トリデシルエーテル)、ルブロール(lubrol)、 エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー(例えば、PluronicTM、 Pluronic RTM、TeronicTM、PluradotTM)、アルキルアリールポリエーテルアル コール(TyloxapolTM)、パーフルオロアルキルポリオキシル化アミド、N,N− ビス[3−D−グルコナミトプロピル]コラミド、デカノイル−N−メチルグルカ ミド、n−デシルα−D−グルコピラノシド、n−デシルβ−D−グルコピラノ シド、n−デシルβ−D−マルトピラノシド、n −ドデシルβ−D−グルコピラノシド、n−ウンデシルβ−D−グルコピラノシ ド、n−ヘプチル(−d−グルコピラノシド、n−ヘプチル β−D−チオグルコ ピラノシド、n−ヘキシルβ−D−グルコピラノシド、n−ノナノイルβ−D− グルコピラノシド、1−モノオレイル−rac−グリセロール、ノナノイル−N −メチルグルカミド、n−ドデシルα−D−マルトシド、n−ドデシルβ−D− マルトシド、N,N−ビス[3−グルコナミドプロピル]デオキシコラミド、ジエ チレングリコールモノペンチルエーテル、ジギトニン、ヘプタノイル−N−メチ ルグルカミド、ヘプタノイル−N−メチルグルカミド、オクタノイル−N−メチ ルグルカミド、n−オクチルβ−D−グルコピラノジド、n−オクチルα−D− グルコピラノジド、n−オクチルβ−D−チオガラクトピラノジド、n−オクチ ルβ−D−チオグルコピラノジド、ベタイン(R123+R'CO2 -、ここで 、R123R'は、炭化水素鎖である)、スルホベタイン(R123+R'S O3 -)、リン脂質(例えば、ジアルキルホスファチジルコリン)、3−[(3−コ ラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホ ネート、3−[(3−コラミドプロピル)−ジメチルアンモニオ]−1−プロパンス ルホネート、N−デシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパンス ルホネート、N−ドデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プロパン スルホネート、N−ヘキサデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1−プ ロパンスルホネート、N−オクタデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ− 1−プロパンスルホネート、N−オクチル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ −1−プロパンスルホネート、N−テトラデシル−N,N−ジメチル−3−アン モニオ−1−プロパンスルホネート、ジアルキルホスファチジルエタノールアミ ンを包含する(これらに限定されるものではない)非イオンまたは両性イオン界 面活性剤を含有してもよい。 本発明の実施において使用できる界面活性のある生物学的物質は、限定するも のではないが医薬物質を包含し、診断またはイメージングにおける有用性を有す るもの、ならびに細胞、器官または生物において作用して細胞、器官または生物 の機能における変化を生じることができるものを包含する。かかる生物学的物質 は、診断、治療、免疫化またはヒトおよび動物疾患と戦うために適用される別法 において使用 される多種の物質を包含する。かかる試薬は、限定するものではないが、鎮痛剤 、抗炎症剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、抗真菌剤、駆虫剤、腫瘍破壊剤または抗癌 剤、毒素、ホルモン、神経伝達物質、免疫調節物質、色素、放射性標識、放射線 不透過性化合物、蛍光化合物、細胞レセプター結合分子、抗緑内障剤、散瞳化合 物および局部麻酔剤を包含する。 本発明の生物学的物質が荷電して反対の電荷のブロックコポリマーと複合体を 形成することは必須事項である。本明細書で使用される荷電した生物学的物質な る語は、限定するものではないが、水性溶液中でカチオンまたはアニオン基を生 じることができるいずれかの生物学的物質を包含する。これは、限定するもので はないが、水性溶液中に溶解してカチオン基を形成する強塩基(例えば、第4ア ンモニウムまたはピリジニウム塩など)および酸−塩基反応の結果、水性溶液中 でプロトン化してカチオン基を生じる弱塩基(例えば、第1アミン、第2アミン など)を包含する。アニオン性生物学的物質は、限定するものではないが、水性 溶液中に溶解してアニオン基を形成する強酸およびそれらの塩(例えば、硫酸基 、スルホン酸基、リン酸基、ホスホン酸基などを含有する試薬)、および酸−塩 基反応の結果、水性溶液中でイオン化してアニオン基を生じる弱酸(例えば、カ ルボン酸)を包含する。 本発明の組成物に使用できる生物学的物質は、限定するものではないが、イン ドメタシン、サリチル酸酢酸塩、イブプロフェン、スリンダク、ピロキシカムお よびナプロキセンのような非ステロイド系抗炎症剤、チモロールまたはピロカル ピンのような抗緑内障剤、アセチルコリンのような神経伝達物質、ジブカインの ような麻酔薬、フェノチアジン(例えば、コンパジン(compazine)、ソラジン (thorazine)、プロマジン、クロルプロマジン、アセプロマジン、アミノプロ マジン、ペラジン、プロクロルペラジン、トリフロペラジンおよびチオプロペラ ジン)、インドジャボクアルカロィド(例えば、レセルピンおよびデセルピン) 、チオキサンテン(例えば、クロルプロチキセンおよびチオチキセン)、ブチロ フェノン(例えば、ハロペリドール、モペロン、トリフロペリドール、チミペロ ンおよびドロペリドール)、ジフェニルブチルピペリジン(例えば、ピモジド) およびベンズアミド(例えば、スルピリドおよびチアプリド)のような神経弛緩 薬;グリセロール誘導体(例えば、 メフェネシンおよびメトカルバモール)、プロパンジオール(例えば、メプロバメ ート)、ジフェニルメタン誘導体(例えば、オルフェナドリン、ベンゾトラピン およびヒドロキシジン)およびベンゾジアゼピン(例えば、クロルジアゼポキシ ドおよびジアゼパム)のような精神安定剤;催眠薬(例えば、ゾルプデム(zolp dem)およびブトクタミド);ベータ遮断薬(例えば、プロプラノロール、アセブ トロール、メトプロロールおよびピンドロール):ジベンズアゼピン(例えば、 イミプラミン)、ジベンゾシクロヘプテン(例えば、アムチリプチリン(amtirl ptyline))およびテトラサイクリック(例えば、ミアンセリン)のような抗抑 制薬;MAO阻害剤(例えば、フェネルジン、イプロニアジドおよびセレギリン );フェニルエチルアミン誘導体(例えば、アンフェタミン、デキサンフェタミ ン、フェンプロポレクス、フェンテルミン、アンフェプラモンおよびペモリン) およびジメチルアミノエタノール(例えば、クロフェンシクラン、シプロデナー ト、アミノレクスおよびマジンドール)のような精神興奮薬;GABA−模倣物( 例えば、プロガバーイド(progabide));アルカノイド(例えば、コデルゴクリン 、ジヒドロエルゴクリスチンおよびビンカミン);抗パーキンソン剤(例えば、 L−ドーパミンおよびセレギリン);アルツハイマー病の治療に使用される薬剤 、コリン作用薬(例えば、シチコリンおよびフィゾスチグミン);血管拡張神経 薬(例えば、ペントキシフィリン);および脳活性剤(例えば、ピリチノールお よびメクロフェノキサート)を包含する。 抗新生物薬もまた、本発明の組成物において生物学的物質として有益に使用で きる。代表例は、限定するものではないが、パクリタキセル(paclitaxel)、ダ ウノルビシン、ドキソルビシン、カルミノマイシン、4’−エピアドリアマイシ ン、4−デメトキシ−ダウノマイシン、11−デオキシダウノルビシン、13− デオキシダウノルビシン、アドリアマイシン−14−ベンゾエート、アドリアマ イシン−14−アクタノエート、アドリアマイシン−14−ナフタレンアセテー ト、ビンブラスチン、ビンクリスチン、マイトマイシンC、N−メチルマイトマ イシンC、ブレオマイシンA2、ジデアザテトラヒドロ葉酸、アミノプテリン、 メトトレキサート、コルヒチンおよびシスプラチンを包含する。代表的な抗菌剤 は、ゲンタマイシンを包含するアミノグリコシドである。代表的な抗ウイルス化 合物は、リファンピシン、 3’−アジド−3’−デオキシチミジン(AZT)およびアシロビルである。代 表的な抗真菌剤は、フルコナゾール、アンホテリシンのようなマクロライドおよ びカンジシジンを包含するアゾールである。 代表的な駆虫化合物はアンチモン化合物である。また、適当な生物学的物質は 、限定するものではないが、ビンクリスチンおよびビンブラスチンのようなビン カアルカロイド、マイトマイシンCおよびN−メチルマイトマイシンのようなマ イトマイシン型抗生物質、ブレオマイシンA2のようなブレオマイシン型抗生物 質、メトトレキサートのような抗葉酸塩、アミノプテリンおよびジデアザ−テト ラヒドロ葉酸、タキサン(taxane)、アントラサイクリン抗生物質およびその他 のものを包含する。 また、組成物は、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、アンジオテンシン 変換酵素、5μ−還元酵素などの酵素阻害剤を含むことができる。典型的なこれ らの試薬は、ファイナステリド(finasteride)、キナプリル、ラミプリル(ram ipril)、リシノプリル、サキナビル、リトナビル、インジナビル、ネルフィナ ビル、ジドブジン、ザルシタビン、アロフェニルノルスタチン(allophenylnors tatine)、キノスタチン(kynostatin)、デラビリジン(delaviridine)、ビス −テトラヒドロフランリガンド(例えば、Ghoshら、J.Med.Chem.1996,39:3278参 照)およびジダノシンのようなペプチドおよび非ペプチド構造である。かかる試 薬は、単独または組み合わせ療法で;例えば、サキナビル、ザルシタビンおよび ジダノシン、ザルシタビン、およびジドブジンを利用する組み合わせ療法で投与 できる。例えば、Collierら、Antiviral Res.1996,29:99参照のこと。 他の適当な生物学的物質は、酸素トランスポーター(例えば、ポルフィン、ポ ルフィリンおよび金属イオンとのそれらの複合体)、補酵素およびビタミン(例 えば、NAD/NADH)ビタミンB12、クロロフィル)などを包含する。 適当な生物学的物質は、さらに、磁気共鳴イメージングのような診断的視覚化 法に使用される試薬(例えば、ガドリニウム(III)ジエチレントリアミド5 酢酸)を包含し、キレート形成基(例えば、ジエチレントリアミン5酢酸、トリ エチレントリアミン5酢酸、エチレンジアミン4酢酸、1,2−ジアミノシクロ −ヘキサン −N,N,N’,N’−4酢酸、N,N’−ジ(2−ヒドロキシベンジル)エチ レンジアミン)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン3酢酸など)で あってもよい。かかる生物学的物質は、さらに、アルファー、ベータ−またはガ ンマ−線を放射する放射性核種(例えば、ガリウム67、インジウム111、テ クネチウム99)を包含してもよい。ヨウ素含有放射線不透過性分子もまた、適 当な診断試薬である。診断試薬は、また、常磁性または超常磁性元素、または常 磁性元素および放射能核種の組み合わせを包含し得る。常磁性元素は、限定する ものではないが、ガドリニウム(III)、ジスプロシウム(III)、ホルミ ウム(III)、ユーロピウム(III)、鉄(III)またはマンガン(II )を包含する。 組成物は、さらに、限定するものではないが、抗体、抗体のフラグメント、タ ンパク質リガンド、多糖類、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、低分子量の有機 分子などを包含する標的となる群を包含してもよい。かかる標的となる群は、ブ ロックコポリマーまたは界面活性剤に共有結合できるか、または疎水性の静電気 相互作用または水素結合を介して、組成物中に電子を共有しないで取り込むこと ができる。 本発明の新規な予想できない知見は、1から約5個のアニオン基を有する低分 子量の生物学的物質を反対の電荷のブロックコポリマーと処方できることである 。これらの生物学的物質の分子量は、4000未満、好ましくは2000未満、 いまだより好ましくは700未満である。これらの生物学的物質が、試薬とブロ ックコポリマー間の複合体の協同的な安定性を提供する疎水基を含有することが さらに好ましい。かかる疎水基を含有する生物学的物質の代表例は、飽和および 不飽和脂肪酸、アラキドン酸および誘導体、ロイコトリエン、ポルフィリン、ア ントラサイクリン系抗生物質、プロスタグランジン、ベンゾジアゼピンなどを包 含する。 いずれかの特定の理論によって拘束されることを望むものではないが、協同的 結合のため、前記の界面活性剤および反対の電荷のブロックコポリマーが安定な 複合体を形成すると考えられる(例えば、Goddard,In Interactions of Surfacta nts with Polymers and Proteins.Goddard and Ananthapadmanabhan,Eds.,pp.17 1以下参照、CRC Press,Boca Raton,Ann Arbor,London,Tokyo,1992)。協同的結合 は、界面活性分子のブロックコポリマーへの結合が、同一のコポリマーに既に結 合して いる同一のまたは異なる界面活性剤の他の分子の存在により増強されるという意 味で生じる。本明細書の基礎となると考えられる協同的結合メカニズムにしたが って、界面活性剤はブロックコポリマーの反対に荷電したP型セグメントに静電 結合して、超分子複合体を形成する。これらの複合体は、同一のP型セグメント に結合した界面活性分子の疎水性部分がお互いに相互作用することによつで、協 同的に安定化される。実際、これらの疎水性相互作用なしに、所望の複合体の形 成は起こらないようである。図1は、セチルピリジニウムブロミドおよびドデシ ルピリジニウムブロミドとポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリン 酸ナトリウム)ブロックコポリマーの相互作用についての結合等温線を示す。図 1からわかるように、界面活性剤上の疎水性置換基の長さにおける減少、より疎 水性のセチル−から疎水性のかなり小さいドデシルへの減少は、複合体の安定性 を10倍以上減少させる。この結合メカニズムは、特に、界面活性のある生物学 的物質の特徴である。例えば、Florence and Attwood,Physicochemical、Princi ples of Pharmacy,2nd edn.,p.180以下参照、Chapman and Hall,New York,1988 参照のこと。例えば、図2は、ドキソルビシンおよびローダミン123とポリエ チレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリン酸ナトリウム)のコポリマーの相 互作用について結合等温線を提供する。 界面活性剤およびP型セグメント間の静電複合体の形成は電荷中和をもたらす 。その結果、複合体化セグメントの疎水性が増加し、水性溶解度が減少する。し かしながら、好ましい生物学的物質の組成物は、P型セグメントに結合したN型 セグメントの存在のため、水性溶液中に残存する。N型およびP型ブロックの相 対的な長さおよび量を変化させることにより、界面活性剤とブロックコポリマー 間に形成した複合体の疎水性−脂肪親和性特性を変化させ、好ましい組成物の安 定性を最適化することが可能である。本発明の組成物が生理学的な条件(pH、 浸透性など)および温度で水溶性であることが好ましい。図3は、セチルピリジ ニウムブロミドのポリ(メタクリン酸ナトリウム)セグメントのみへの結合が、 水不溶性複合体の形成をもたらし、一方、同一の界面活性剤のブロックコポリマ ーポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリン酸ナトリウム)への結合 が水溶性複合体を生じることを示す。 本発明の組成物は、通常、ポリマーの型に依存して、熱力学的に安定であり、 週または月単位で溶液中に保存後、凝集しない小型の複合体を形成する。小型粒 子は、容易に小さな毛細管でさえ通って組織中に浸透でき、エンドサイトーシス を経て細胞に入ることができるので、このような限られたサイズの粒子を生産す る能力は重要である。これらの粒子の好ましいサイズは、500nm未満、より 好ましくは200nm未満、なおより好ましくは100nm未満である。これら の系は、凍結乾燥することができ、凍結乾燥粉末として保存でき、次いで、再溶 解して同一サイズの粒子と一緒に溶液を形成できる。 本明細書にて複合体の電荷比と称されるパラメーターに関して本発明の複合体 を構成する成分について考えることが有用である。本明細書にて「φ」と命名す る、複合体の荷電率は、1のブロックコポリマー中のp−型セグメントの正味の 電荷に対するこのブロックコポリマー分子に結合した界面活性剤分子の正味の電 荷の割合である。例えば、界面活性剤分子が2個の正に荷電した基および5個の 負に荷電した基を有する場合、それは「正味の電荷」−3を有する。よって、正 味の電荷Z1を有する界面活性剤が逆の電荷を帯びたブロックコポリマーのp− 型セグメントに結合する場合、電荷比は次のように表される: ここにnは1のブロックコポリマー分子に結合した界面活性剤分子数であり、z2 はp−型セグメントの反復単位の正味の電荷であり、PDはp−型セグメント の重合率であり、γはブロックコポリマー分子中のp−型セグメント数である。 φ<1の場合、複合体はp−型セグメントと同じ電荷符号を有する。φ>1の 場合、複合体は界面活性剤と同じ電荷符号を有する。そしてφ=1の場合、複合 体は電気的に中性である。それゆえ、組成物中の成分のモル比を変化させること により、得られる粒子の電荷を負から正に変化させることができ、その逆も可能 である。例えば、図4参照。結果として、静電気的および疎水的相互作用を組み 合わせることにより、種々の生物学的物質をかかる粒子中に含有させることがで きる。例えば、カチオン表面活性生物学的物質(例えば、アドリアマイシン−1 4−ナフタレンア セテート)およびアニオンブロックコポリマー(例えば、ポリエチレンオキシド −ブロック−ポリ(メタクリル酸ナトリウム))から得られる組成物はφ>1に おいて正に荷電する。アニオン表面活性生物学的物質(例えば、インドメタシン )およびカチオンコポリマー(例えば、ポリエチレンイミンおよびポリエチレン オキシド)から得られる組成物はφ>1において負に荷電する。 本発明組成物中におけるブロックコポリマーのp−型セグメントの正味の電荷 に対する界面活性剤の正味の電荷の割合を特徴づけるパラメーターを導入するこ とがさらに有用である。本明細書にて混合物の組成と称され、さらに本明細書に て「Z」と命名されるこのパラメーターを次のように表す: ここにZ1、Z2、γ、およびPDは等式(1)における意味ど同じであり、C1 およびC2は混合物中の界面活性剤およびブロックコポリマーのモル濃度である 。特定の理論に拘泥するつもりはないが、複合体の電荷比と混合物の組成との間 の関係は次のようである:φ≧Z0このことは、n≧C12であること、すなわ ち、1のブロックコポリマー分子に結合した界面活性剤分子数が、混合物中の界 面活性剤およびコポリマーのモル濃度比よりも小さくないことを意味する。さら に、Zが1未満、好ましくは0.5未満の場合、n>C12であること、すなわ ち、1のブロックコポリマー分子に結合した界面活性剤分子数が、混合物中の界 面活性剤およびコポリマーのモル濃度比よりも大きいことを意味する。それらの 関係により示される挙動に関する理由は、ブロックコポリマーのp−型セグメン トへの界面活性剤分子の結合が、同じブロックコポリマーにすでに結合している 界面活性剤分子の存在により促進されるからである。それゆえ、それらの関係は 、本発明の界面活性剤とブロックコポリマーとの間の協同的な結合機構を反映す る。 特定条件下で、複合体粒子は、内部水性腔を有する小胞を自発的に形成する。 種々の生物学的活性物質(例えば、3’−アジド−3’−デオキシチミジン、水 溶性プロテアーゼ阻害剤、インターロイキン、インスリン等)は、かかる小胞の 内部水性腔中に物理的に捕捉されうる。Zが約0.1よりも大きく100未満、 好ましくは、 0.4よりも大きく20未満、さらに好ましくは、0.7よりも大きく10未満で ある場合に小胞が形成するように、小胞形成のための最適条件が混合物の組成に より決定される。 さらにそのうえ、本発明組成物は、界面活性剤の疎水性基により形成される微 少フェーズにおける非極性相互作用により、疎水性生物学的物質(例えば、パク リタクセル)を可溶化させうる。 本発明の1の重要な態様は、生物学的活性表面活性作用剤の荷電基とブロック コポリマーのp−型セグメントの反復単位との間の静電気的相互作用がpH依存 性であるということである。例えば、図5は、臭化セチルピリジニウムとポリメ タクリル酸およびポリエチレンオキシドのコポリマーとの間の反応のpH依存性 を示す。ブロックコポリマーのp−型セグメントまたは界面活性剤またはp−型 セグメントおよび界面活性剤の両方のいずれかが弱酸または弱塩基であるのが好 ましい。得られる好ましい組成物は約2.0ないし約10.0のpH範囲、より好 ましくは、約3.0ないし約9.0のpH範囲、さらに好ましくは、約4.0ない し約8.0のpH範囲においてpH依存性である。より鋭いpH依存性を明らか にするより協同的なシステムを用いた場合、pH変化の結果としての、生物学的 活性な界面活性剤およびブロックコポリマーからできている複合体の解離は段階 的なタイプにより特徴づけられる。これらの複合体は、好ましくは、pH変化が 約3.0のpH単位、より好ましくは、約2.0のpH単位、さらにより好ましく は、約1.0のpH単位である場合に解離するものである。生物学的活性界面活 性剤およびブロックコポリマーは互いに非共有結合的相互作用により結合するの で、複合体の解離は生物学的作用剤の放出を引き起こす。界面活性剤とブロック コポリマーとの複合体は、約5.5ないし約8.5のpH範囲、好ましくは、約6 .5ないし約7.5のpH範囲において安定である。しかしながら、これらの複合 体は、標的組織または細胞、あるいは生物学的物質の部位特異的放出を可能にす る他の標的部位においてpHシフトが起こった場合、容易に解離する。第1の具 体例の組成物からの生物学的活性界面活性剤の放出を容易にさせるために、これ らの生物学的物質の正味電荷の全量は5よりも大きくなく、より好ましくは、4 よりも大きくなく、さ らにより好ましくは、3よりも大きくない。 本発明組成物は種々の投与経路を可能にし、非経口(筋肉内、皮下、腹腔内、 および静脈のごとき)、経口、局所、経耳、経膣、肺から、および目からの経路 があるが、これらに限らない。これらの組成物は錠剤、カプセル、甘味入り錠剤 、トローチ、粉末、ゲル、シロップ、エリキシル、水溶液、懸濁液、ミセル、エ マルジョンおよびマイクロエマルジョン形態とすることができる。 慣用的な医薬処方を用いる。例えば、錠剤の場合、ラクトース、クエン酸ナト リウム、およびリン酸塩のごときよく知られた担体を用いることができる。デン プンのごとき崩壊剤、ならびにステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリ ウムおよびタルクのごとき滑沢剤は錠剤に広く使用されており、これらが存在し ていてもよい。経口投与用カプセルは、ラクトースおよび高分子ポリエチレング リコールのごとき希釈剤を含んでいてもよい。経口投与用水性懸濁液が必要な場 合、抱合体を乳化剤および懸濁促進剤と混合することができる。非経口投与には 、通常、抱合体の滅菌溶液を調製し、溶液のpHを適当に調節し、緩衝化させる 。静脈用には、溶質の全濃度を調節して調合物を等張にすべきである。目への投 与には、アプリケーターまたは点眼装置のごときよく知られた目へのデリバリー システムにより軟膏または滴下可能液体をデリバリーしてもよい。かかる組成物 はヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ヒドロキシプロピルメチルセルロースま たはポリビニルアルコールのごとき粘液模倣物質、ソルビン酸、EDTAまたは 塩化ベンジルクロニウムのごとき保存料、および通常量の希釈剤および/または 担体を含んでいてもよい。肺への投与には、希釈剤および/または担体はエアロ ゾル形成に適したものとなるよう選択されるであろう。 下記実施例は本発明をさらに詳細に説明するためのものである。これらの実施 例は本発明の組成物および方法の特定の具体例を説明するだけであり、本発明を 何ら限定するものではない。 生物学的物質の生物学的特性および活性を変化させる、本発明の生物学的活性 組成物の能力は、便利には、以下の2つの実施例に記載されるような多くの実験 的モデルにおいて観察することができる。実施例1 高レベルの糖蛋白P(P−gp)流出ポンプ(Gervasoniら、Cancer Reseazrc h)1991、51:4955)を発現する多剤耐性KBvセルライン(ビンブ ラスチン耐性ヒト類表皮癌)を用いて、ドキソルビシン細胞毒性に対する本発明 の組成物の効果を評価することができる。KBv細胞は、10%ウシ胎児血清を 補足したRPMI1640培地中、単層培養細胞としてインビトロにて維持した 。該細胞を薬剤不含培地に少なくとも4回継代培養し、実験的使用に付した。細 胞をトリプシン処理で収穫し、2000ないし3000個の細胞/ウエルで96 −ウェルマイクロタイタープレート中の新鮮な培地にプレートし、1ないし2日 間培養して再び付着させた。その後、0.02%ポリエチレンオキシド−ブロッ ク−ポリ(メタクリル酸ナトリウム)と共にまたはなしでドキソルビシンを種々 の濃度で加え、その細胞の単層を、37℃で4時間、5%二酸化炭素と共にイン キュベートした。インキュベーション後、その細胞単層をD−PBSで3回洗浄 し、10%FBSを補足したRPMI1640に4日間培養した。薬物細胞毒性 を標準XTTアッセイ(Scudievoら、Cancer Research、1988、48、482 7)で測定した。簡単に言えば、5μl/mlの滅菌PBS中1.54μg/m lフェナジンメタスルフェート溶液を含有するRPMI1640の滅菌処理した l1mg/mlのXTT溶液を細胞(200μlの培地を有するウェル当たり5 0μlの細胞)に加え、CO2と共に37℃で4ないし16時間インキュベートし た。マイクロプレートリーダーを用いて、吸光度をλ420で測定した。実験は すべて3重反復にて行った。SEM値は10%(p<0.05)未満であった。 用量応答曲線よりIC50の値を決定した。その結果を以下に示す: 上記したデータは本発明の組成物が多剤耐性癌細胞をMDR薬剤に対して化学 感作することを示すものである。 実施例2 以下の実験は、ヒト腸上皮細胞Caco−2におけるローダミン123の取込 みの効果を評価したものである。これらの細胞は、広範囲に及ぶ医薬に関してそ の細胞の透過能を制御するP−gpを発現している(Thiebaultら、Proc.Natl.A cad.Sci.USA 1987、84:7735)。ローダミン123はP-gp流出系 にて作用する特異的プローブであり、通常、癌細胞および正常細胞におけるP− gp流出系を評価するのに用いられる(Jancisら、Mol.Pharmacol.1993、4 3:51;Leeら、Mol.Pharmacol.1994、46:627)。薬物デリバリー の観点から、腸上皮細胞におけるp−gpの機能を遮断することは著しい影響を 与えうる。Caco−2細胞を10%ウシ胎児血清を補足したDMEM中に培養 した。Caco−2単層細胞を24−ウェルの培養プレートに増殖させ、集密に 達した後にローダミン取込み実験に使用した。単層細胞すべての集密度を倒立光 学顕微鏡を用いて肉眼観察により測定した。3.2μMのローダミン123をポ リエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリル酸ナトリウム)の以下の組成 :NaCl(122mM)、NaHCO3(25mM)、グルコース(10mM )、KCl(3mM)、MgSO4(1.2mM)、K2HPO4(0.4mM)、 CaCl2(1.4mM)およびHEPES(10mM)を有するアッセイ緩衝液 中0.01%溶液を用いて処方した。ポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メ タクリル酸ナトリウム)の存在下または不在下におけるローダミン123のCa co−2単層細胞での取込みを37℃で60分にわたって試験した。37℃で3 0分間ペルインキュベートした後、アッセイ用緩衝液を除去し、3.2μMのロ ーダミン123を0.01%ポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリ ル酸ナトリウム)と共にまたはなしでその単層に加えた。これらの試料を37℃ で90分間該単層に曝し、ついで培地を除去し、Caco−2単層を0.5ml の氷冷PBSで3回洗浄して取り込 みを停止させた。Caco−2単層を1.0%トリトンX−100(0.5ml) に可溶化させ、細胞結合したローダミン蛍光性および蛋白含量を測定するために アリコートを取り出した。ローダミン123の蛍光を、島津5000分光蛍光計 を用いてλex=488nmおよびλem=550nmで測定し;蛋白含量をピ アス(Pierce)BCAを用いて測定する。ローダミン123のCaco−2溶菌 液中濃度を標準曲線を作成することで決定する。取込み実験より由来のデータを タンパク1mg当たりの細胞結合ローダミンの量で示す。各データ値は4つの単 層の平均±SEMを示す。結果は次のとおりである: 上記データは、本発明の組成物がMDR薬物のP−gp流出系を発現する細胞 への移行を強化し、この処方が薬効を亢進することを示す。同様の増加がMDR 癌細胞にて観察される。さらには、同様の増加が肝細胞および脳微小血管内皮細 胞にて観察され、このことは本発明の組成物が薬物を腫瘍、肝臓に効果的にデリ バリーし、腸バリアおよび血管脳バリアを効果的に交差するのに用いることがで きることを示唆する。 実施例3 本発明の組成物の生物学的に活性な物質が生物学的バリア、例えば腸を交差し て移行することについての効果が、都合よくは、膜インサート上で増殖させた単 層細胞ポリカルボネートを用いて測定できる。(例えば、Nerurkarら、Pharm Re s.1996、13:528を参照のこと。)ポリカーボネート膜インサート上で 増殖させた集密状のCaco−2単層を上記した培地中にプレインキュベートさ せた。プレインキュベーション期間および実際の透過性実験の両方について、1 .5mlの 培地を単層のルーメン(ドナー)側に置き、2.6mlの培地をアブルーメン( レシーバー)側に置いた。3.2μMのR123を0.01%ポリエチレンオキ シド−ブロック−ポリ(メタクリル酸ナトリウム)と共にまたはなしでCaco −2単層のドナー側に加えることで、ローダミン123の透過性を測定した。種 々の時間(0−90分間)で、レシーバーコンパートメントにある100μlの試 料を取り出した。取り出した各試料を等容量のアッセイ用緩衝液と置き換えた。 ついで試料を、上記したように蛍光分光測光法でローダミン123についてアッ セイした。Caco−2単層の強度を評価するために、少量の[3H]マニトー ル(0.5μCi/ml)を各透過性実験を開始したコンパートメント先端部に 加えた。マニトールは容易にCaco−2単層を交差しないため、この特定のマ ーカーはまたCaco−2単層全体の取込みに対する本発明の組成物の効果も測 定する。これらの実験からのデータを、時間に対して、レシーバー溶液中に現れ たローダミン123の量をグラフに示すことで分析する。各データは4つの単層 の平均±SEMを示す。結果は次のとおりである: 上記したデータは本発明の組成物が腸バリアにおける界面活性生物学的物質の 透過性を亢進することを示すものである。 以下の実施例はさらに本発明の特徴を示すものである。 実施例4 A.本実施例において使用したtert−ブチルメタクリレートおよびエチレ ンオキシドのブロックコポリマーを、おおむね以前に公開された手順(Wangら,J. Polym.Sci.,Part A:Polym.Chem.1992,30:2251)に従って、連続的アニオン重合に よって調製した。コポリマーにおけるブロックの長さは、それぞれ、PEOにつ いては176であり、tert−ブチルメタクリレートセグメントについては1 86であった。Wangら(J.Polym.Sci.,Part A:Polym.Chem.1992,30:2251)に記 載されるように、このコポリマーを加水分解して、ポリエチレンオキシド−ブロ ック−ポリメタクリル酸を得た。ポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタ クリル酸ナトリウム)を、酸形態のコポリマーをテトラヒドロフラン:メタノー ル混合液(95:5 v/v)中に再溶解し、メタノール中のNaOHを添加す ることによって調製した。ポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリル 酸ナトリウム)を含有する沈殿を濾過し、メタノールで洗浄し、次いで水中に再 溶解し、凍結乾燥した。コポリマー試料中のカルボキシレート基の濃度を、電位 差滴定によって評価した。 B.セチルピリジニウムブロミド(Sigma Co.)およびドデシルピリ ジニウムブロミド(Sigma Co.)のポリエチレンオキシド−ブロック− ポリ(メタクリル酸ナトリウム)コポリマーとの結合等温式を、以下のイオン選 択性電極を使用することによって電位差測定した:Ag/AgCl|1M NH4 NO3寒天橋|参照溶液(界面活性剤、2.5・10-4M)|PVCメンブレン |試料溶液|1M NH4NO3寒天橋|Ag/AgCl。PVCイオン選択性電 極の調製は他所に記載されている(Shirahamaら,Bull.Chem.Soc.Jpn.1981,54:3 75;ShirahamaおよびTashiro,Bull.Chem.Soc.Jpn.1984,57:377;Mel'nikovら,J.Am .Chem.Soc.1995,117:9951)。セルの起電力(emf)を、デジタルRad io meter pHM−83 pHメーターを用いて測定した。電極は検討した界 面活性剤濃度の範囲にわたって良好なネルンスト応答を示した。結合等温式を、 5・10-4塩基−モル/Lポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリル 酸ナトリウム)溶液の対応する界面活性剤の溶液を用いる滴定によって得た。結 果を、界面活性剤溶液の添加の結果としてのコポリマー濃度の低下について補正 した。占有結合部位の割合βを以下のようにに定義した β=(Ct−Cf)/Ci (3) [式中、Ctは添加した界面活性剤の総濃度であり、Cfは遊離界面活性剤の濃度 であり(Cfを検量線(すなわち、ポリマーの非存在下およびCt<CMCで測定 した直線プロット「emf対log Ct」)を使用して決定した)、Ciはブロ ックコポリマーのイオン性基の濃度である]。セチルピリジニウムプロミドおよ びドデシルピリジニウムブロミドの結合について得た結果を図1に示す。 実施例5 ドキソルビシン(Sigma Co.)のポリエチレンオキシド−ブロック− ポリ(メタクリル酸ナトリウム)コポリマーへの結合等温式を、蛍光分光法を使 用して測定した。簡潔に記載すると、556nmでのドキソルビジンの蛍光強度 (励起471nm)を10mMリン酸緩衝液(pH 7.4)中で、ブロックコ ポリマーの存在下および非存在下で測定した。ブロックコポリマーの存在下では 、ドキソルビシンの蛍光は消光した。占有結合部位の割合βを以下のように定義 した [式中、I0およびIはブロックコポリマーの非存在下および存在下での蛍光強度 であり、Ctは添加した界面活性剤の総濃度であり、Ciはブロックコポリマーの イオン性基の濃度である]。ドキソルビシンのポリエチレンオキシド−ブロック −ポリ(メタクリル酸ナトリウム)への結合について得た結果を図2に示す(曲 線1)。 実施例6 ドキソルビシンをローダミン123(Sigma Co.)に置き換え、励起 505nmおよび発光522nmで蛍光測定を実施し、 [式中、Imaxはブロックコポリマーの飽和濃度での最大蛍光である]を使用し た 以外は実施例2の手順に従い、図2の結合等温式を得た(曲線2)。 実施例7 ポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリル酸ナトリウム)は実施例 4に記載のものと同じであった。Pw=930のホモポリマー、ポリメタクリル 酸をラジカル重合(Lipatov,およびZubov,Vysokomlo.Soedin.,Ser.A.1959,1:88 )によって得た。これらのポリマーとセチルピリジニウムブロミド(Sigma Co.)との問で形成された複合体を、濁度測定を使用して研究した。アニオ ンポリマーの塩基モル濃度1.08・10-3塩基−モル/L;温度25℃、およ びpH9.2。濁度測定を、Shimadzu UV160分光光度計を使用し て、420nmで、代表的には3分間システムを平衡化した後に実施した。デー タを図3に(100−T)/100[式中、Tはポリエチレンオキシド−ブロッ ク−ポリ(メタクリル酸ナトリウム)およびポリ(メタクリル酸ナトリウム)由 来の複合体についての透過(%)である]として報告する。 実施例8 N−セチルピリジニウムブロミドとポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ( メタクリル酸ナトリウム)との間の複合体を、ブロックコポリマーの8・10-4 塩基−モル/L溶液中、25℃およびpH9.2で調製した。Ct/Ci[Ctは添 加した界面活性剤の総濃度であり、Ciはブロックコポリマーのイオン性基の濃 度である]は0.01〜5で変動した。電気泳動移動度(EPM)測定を、25 ℃で15〜18V/cmの電場強度で、「ZetaPlus」Zeta Pot ential Analyzer(Brookhaven Instrumen t Co.)を635nmのレーザー波長で操作した15mV固体レーザーとと もに使用することによって実施した。粒子のゼータポテンシャルをEPM値から スモルコフスキーの式を使用して算出した。有効流体力学的径を、Multi Angle Optionを備えた同じ機器を使用する光子相関分光法によって 測定した、全ての溶液を、二回蒸留水を使用して調製し、ポアサイズ0.22μ MのMillipore メンブレンを通して繰り返し濾過した。サイズ測定を25℃、90°の角度で実 施した。結果を図4に示す。 実施例9 カチオン界面活性剤(S+)と弱ポリ酸との間の相互作用は、以下のスキーム に従うプロトンの遊離を生じるイオン交換反応を表す: セチルピリジニウムブロミドとポリエチレンオキシド−ブロック−ポリメタクリ ル酸との混合物についてのこの反応の平衡を、異なるpHで電位差滴定によって 研究した(例えば、Kabanov,Polymer Science 1994,36:143を参照のこと)。ポ リエチレンオキシド−ブロック−ポリメタクリル酸を実施例4に記載のように合 成した。アルカリ滴定曲線を、N−セチルピリジニウムブロミド(Sigma Co.)とポリエチレンオキシド−ブロック−ポリメタクリル酸との混合物につ いて得た。界面活性剤の総濃度は、ポリ酸のイオン化可能基の濃度に等しかった 。イオン交換反応(5)における転換度θを、もとの滴定曲線から、全てのアル カリがこの反応の結果として遊離されるプロトンの中和のために消費されるとい う仮定のもとに決定した。弱ポリ酸について、所定のpHでのθは以下のように 表される [式中、Mbは添加した塩基のモル数であり、Vは反応系の現在容積であり、Ka は特徴的な解離定数であり、C0はポリ酸の塩基−モル濃度である]。結果を図 5に示す。 実施例10 本発明のブロックコポリマーと界面活性剤との間に形成された複合体の粒子中 の 内部水性容積の存在を、水溶性蛍光色素、5,6−カルボキジフルオレセインを 使用して便利に実証することができる。例えば、Parker,Photoluminiscence of Solutions;Elsevier:New York,303頁およびその次,1968を参照のこと。N−セ チルピリジニウムブロミドとポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリ ル酸ナトリウム)との間の複合体を、実施例8に記載のように、Ct/Ci=1で 、水中のコポリマーの溶液を10mMの5,6−カルボキシフルオレセイン(S igma Co.)中の同じコポリマーの溶液で置き換えて調製する。簡潔に記 載すると、10mM 5,6−カルボキシフルオレセインの水溶液(pH 7. 4)0.87mlをポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ(メタクリル酸ナト リウム)の0.039M溶液50μlおよび0.025M N−セチルピリジニ ウムブロミド溶液80μlと混合する。室温で30分間インキュベートした後、 複合体の粒子を外部容積中に残存する色素から、0.01mM N−セチルピリ ジニウムブロミドの溶液で平衡化したSephadex G−25媒質(Pha rmacia Biotech)を使用するゲル浸透クロマトグラフィーによっ て分離した。得られた溶液中の5,6−カルボキシフルオレセインの蛍光を励起 波長495nmおよび25℃でShimadzu 5000分光蛍光計を使用し て測定する。この系における色素の最大蛍光は、粒子の非存在下での遊離色素の 最大発光に対応する517.2nmで観察された(スリット1.5nm)。この 系に10%(v/v)水性Triton X−100(Sigma Co.)4 0μlを添加すると、粒子の内部水性空洞からの濃縮された色素の遊離から生じ る蛍光強度の鋭い増加が生じた。このことは、粒子が内部水性容積を有する小胞 を表すことを示唆する。 実施例11 N−セチルピリジニウムブロミドとポリエチレンオキシド−ブロック−ポリ( メタクリル酸ナトリウム)との間の複合体を、実施例10に記載のように、10 mM5,6−カルボキシフルオレセイン溶液をカルセイン(Sigma Co. )の0.1mM溶液で置き換えて調製した。この複合体の粒子を、実施例10に 記載のようにゲル浸透クロマトグラフィーによって分離した。カルセインの蛍光 強度を、それ ぞれ490nmおよび520nmの発光波長および励起波長で測定した。2μl のCoCl2溶液および40μlの10%Triton X−100をこの系に 異なる順序で添加して、小胞外部の蛍光を消光した。CoCl2を添加すること によって、この系における蛍光が最初の蛍光の3%まで低下した。Triton X−100をCoCl2の後に添加した場合、蛍光はさらに最初の値の1%ま で低下した。対照的に、Triton X−100をCoCl2を事前に添加す ることなしに添加した場合、蛍光の変化は記録されなかった。CoCl2溶液を Triton X−100溶液の後に添加した場合、蛍光は最初の値の約1%ま で低下した。このことは、全容積の約2%の内部容積を有する小胞の形成を示唆 する。 実施例12 ポリエチレングリコール(8,000)−ポリエチレンイミン(m.w.2, 000)コポリマーを、Vinogradovら(Pharma.Res.,14:S-641)によって以前に 報告されたように合成した。ポリエチレングリコール−ポリエチレンイミンコポ リマーとアニオン界面活性剤Aerosol OT(Signla Co.)と の間の複合体をCt/Ci=1[式中、Ctは添加した界面活性剤の総濃度であり 、Ciはブロックコポリマーのイオン性基の濃度である]で得た。実施例8に記 載のような動的光散乱によって測定した、形成された粒子の大きさは57nmに 等しい。 実施例13 ポリエチレングリコール−ポリエチレンイミンコポリマー(上記)と脂肪酸塩 、オレイン酸ナトリウム塩(Sigma Co.)との間の複合体を、10mM リン酸ナトリウム緩衝液(SPB)(pH 6.0)中、Ct−Ci=1で、同じ 緩衝液中のコポリマー溶液とメタノール中の脂肪酸塩溶液を単純に混合すること によって得た。複合体溶液中の最終メタノール含量は3%であった。上記実施例 8に記載のような動的光散乱によって測定した、形成された粒子の大きさは54 nmであった。 実施例14 ポリエチレングリコール−ポリエチレンイミンコポリマー(上記)と脂肪酸塩 、 オレイン酸ナトリウム塩との間の複合体を、上記実施例13に記載のように、1 0mMリン酸ナトリウム緩衝液(SPB)(pH 7.4)中、Ct−Ci=1で 得た。上記実施例8に記載のような動的光散乱によって測定した、形成された粒 子の大きさは44nmであった。 実施例15 ポリエチレングリコール−ポリエチレンイミンコポリマー(上記)と脂肪酸塩 、オレイン酸ナトリウム塩との間の複合体を、上記実施例13に記載のように、 10nM TRIS緩衝液(pH 8.2)中、Ct−Ci=1で得た。上記実施 例8に記載のような動的光散乱によって測定した、形成された粒子の大きさは5 6nmであった。 実施例16 ポリエチレングリコール−ポリエチレンイミンコポリマーとレチノイン酸(A ldrich Co.)との間の複合体を、10mMリン酸ナトリウム緩衝液( SPB)(pH 7.4)中、Ct−Ci=1で得た。水酸化ナトリウムを含有す る水/メタノール(60:40、v/v)混合液中のレチノイン酸の溶液を、S PB中のコポリマー溶液に添加した。複合体溶液中の最終メタノール含量は5% であった。コポリマーの存在下でのレチノイン酸のUV−visスペクトルにお けるさらなる吸収バンド(λmax=306nm)は、同じ条件での純粋なレチノ イン酸の吸収バンド(λmax=343nm)に匹敵することが見出された。 実施例17 42.8mgのノナフルオロペンタン酸(Aldrich Co.)および1 mgのTaxolを水酸化ナトリウム(2.84×10-4モル)を含有するエタ ノール50μl中で混合した。この混合液を上記実施例13に記載のように調製 したポリエチレングリコール−ポリエチレンイミンコポリマーとオレイン酸ナト リウム塩との間の複合体1mlに添加した。一晩撹拌した後、試料を10分間1 3000R PMで遠心分離した。20μlの上清を1mlのメタノールに添加し、UVスペ クトルを記録した。Taxolの濃度を227nmでの吸光度から算出した(ε =44,359ml/mg)。吸光係数をメタノール中の有機フッ素成分の存在 下で評価した。Taxolの溶解度は74.4%であった。上記実施例8に記載 のような動的光散乱によって測定した、Taxol/有機フッ素化合物混合液を 負荷した複合体粒子の大きさは61nmであった。 本発明の特定の実施態様を上記で記載および/または例示したが、種々の他の 実施態様が上記の開示から当業者に明らかとなる。それゆえ、本発明は記載およ び/または例示した特定の実施態様に限定されず、添付の請求の範囲から逸脱す ることなくかなりの変形および改変が可能である。
【手続補正書】 【提出日】平成11年12月29日(1999.12.29) 【補正内容】 請求の範囲 1.成分として、少なくとも1種の非イオン性の水溶性セグメントおよび少な くとも1種のポリイオンセグメントを有するブロックコポリマー、および少なく とも1種の疎水基を有する荷電した界面活性剤を有してなる超分子複合体を含む 組成物であって、その界面活性剤の電荷がブロックコポリマーのポリイオンセグ メントの電荷と反対であり、その複合体の成分が、その反対の電荷間および界面 活性剤の疎水基間の相互作用により結合する;ただし、その複合体が生物学的活 性を有するアニオン界面活性剤を有する場合、かかるアニオン界面活性剤は約1 0よりも大きくない正味の電荷を有する、ことを特徴とする組成物。 2.界面活性剤の正味の電荷の、該複合体のブロックコポリマー成分中に存在 するポリイオンセグメントの正味の電荷に対する割合が、約0.01ないし約1 00である請求項1記載の組成物。 3.荷電比が約0.1ないし約10である請求項2記載の組成物。 4.ブロックコポリマーのポリイオンセグメントがポリアニオン性である請求 項2記載の組成物。 5.ブロックコポリマーの非イオンセグメントが、ポリエーテルグリコール、 エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、ポリサッカリド、アク リルアミド、アクリル酸エステル、メタクリルアミド、メタクリル酸エステル、 N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、ビニルアルコール、ビニルピ ロリドン、ビニルトリアゾールまたはビニルピリジンのNオキシドからなる群よ り選択されるビニル化合物のホモポリマーおよびコポリマー、ポリオルトエステ ルおよびポリアミノ酸からなる群より選択される、請求項4記載の組成物。 6.小胞の形態である請求項4記載の組成物。 7.ポリアニオンセグメントが、ポリメタクリル酸およびその塩、ポリアクリ ル酸およびその塩、メタクリル酸およびその塩のコポリマー、アクリル酸および その塩のコポリマー、ヘパリン、ポリ(ホスフェート)、ポリアミノ酸、ポリリン ゴ酸、ポリ乳酸、核酸またはカルボキシル化デキストランからなる群より選択さ れる、請 求項4記載の組成物。 8.ポリアニオンセグメントが、重合し、対となるカルボキシル基との生成物 を形成するモノマーより調製されるホモポリマーまたはコポリマーであって、そ のモノマーが、アクリル酸、アスパラギン酸(アミノ酸)、1,4−フェニレン ジアクリル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、トランス−桂皮酸、4−ヒド ロキシ−3−メトキシ桂皮酸、p−ヒドロキシ桂皮酸、トランス−グルタコン酸 、グルタミン酸(アミノ酸)、イタコン酸、リノール酸、リノレン酸、メタクリ ル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メサコン酸、トランス−β−ヒドロムコン 酸、トランス−トランスムコン酸、オレイン酸、リシノール酸、2−プロペン− 1−スルホン酸、4−スチレンスルホン酸、トランス−トラウマチン酸、ビニル スルホン酸、ビニルホスホン酸、ビニル安息香酸およびビニルグリコール酸から なる群より選択される、請求項4記載の組成物。 9.界面活性剤が、親油性第4アンモニウム塩、リポポリアミン、親油性ポリ アミノ酸、親油性第1−、第2−、第3−および複素環式アミン、親油性イミダ ゾール、親油性ピペリジニウム塩、親油性キナルジニウム塩、親油性アゾニウム およびアゾリウム塩、pH−感受性カチオン脂質、ニカチオン性ボラフォーム電 解液または該界面活性剤の混合物からなる群より選択される、請求項4記載の組 成物。 10.さらに、非イオン性界面活性剤を有してなる、請求項4記載の組成物。 11.その非イオン界面活性剤が、ジオロエオイルホスファチジルエタノール アミン、ジオレオイルホスファチジルコリンまたはその非イオン界面活性剤から なる群より選択される、請求項10記載の組成物。 12.ブロックコポリマーのポリイオンセグメントがポリカチオン性である、 請求項2記載の組成物。 13.小胞の形態である、請求項12記載の組成物。 14.ポリカチオンセグメントが、ポリアミノ酸、ポリメタクリル酸のアルカ ノールアミンエステル、ポリアミン、ポリアルキレンイミン、ポリビニルピリジ ンおよび該ポリカチオンセグメントの第4アンモニウム塩からなる群より選択さ れる、請求項12記載の組成物。 15.アニオン界面活性剤が、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート 、脂肪酸石鹸、ヒドロキシ−、ヒドロペルオキシ−、ポリヒドロキシ−、エポキ シ−脂肪酸の塩、モノ−およびポリ−カルボン酸の塩、プロスタン酸およびプロ スタグランジン、ロイコトリエンおよびリポキシン、アルキルホスフェート、脂 質、ナトリウム−ジアルキルスルホスクシネート、n−アルキルエトキシル化ス ルフェート、胆汁酸のコール酸塩およびデスオキシコール酸塩、ペルフルオ−ロ カルボン酸、フルオロ脂肪性ホスホネート、フルオロ脂肪性ホスフェートからな る群より選択される、請求項12記載の組成物。 16.界面活性剤が生物学的に活性な試薬である、請求項1記載の組成物。 17.生物学的に活性な試薬の分子量が約2000未満である、請求項16記 載の組成物。 18.小胞の形態である請求項1に記載の組成物の製法であって、少なくとも 1個の非イオン性の水溶性セグメントと、少なくとも1個のポリイオンセグメン トを有するブロックコポリマー、および疎水基を有する荷電した界面活性剤を混 合し、その界面活性剤の電荷がそのブロックコポリマーのポリイオンセグメント の電荷と反対であり、その界面活性剤の正味の電荷の、そのブロックコポリマー 中に存在するポリイオンセグメントの正味の電荷に対する比率が約0.01と約 100の間にあることを特徴とする;ただし、その界面活性剤が生物学的に活性 な試薬である場合、その試薬の電荷比は約5より大きくはない、組成物の製法。 19.さらに、生物学的に活性な試薬を有してなる、請求項1記載の組成物。 20.小胞の形態の組成物であって、その小胞が生物学的に活性な試薬を含有 する内部容積を有する、請求項19記載の組成物。 21.生物学的に活性な試薬が正または負の電荷を有する荷電種である、請求 項19記載の組成物。 22.生物学的に活性な試薬が、鎮痛剤、抗炎症剤、抗菌剤、抗ウイルス剤、 抗真菌剤、駆虫剤、腫瘍破壊剤または抗癌剤、蛋白、毒素、酵素阻害剤、ホルモ ン、神経伝達物質、糖蛋白、免疫調節物質、色素、放射性標識、放射線不透過性 化合物、蛍光化合物、細胞レセプター結合分子、抗緑内障剤、散瞳化合物および 局部麻酔剤 からなる群より選択される、請求項19記載の組成物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 アイゼンバーグ,アディ カナダ、エイチ3エス・2ブイ6、ケベッ ク、モントリオール、ディーコン・ロード 6100番、ナンバー15ジェイ (72)発明者 カバノフ,ビクトール・エイ ロシア117296モスクワ、ロモノソフスキ ー・プロスペクト14番、アパートメント18

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.成分として、少なくとも1種の非イオン性の水溶性セグメントおよび少な くとも1種のポリイオンセグメントを有するブロックコポリマー、および少なく とも1種の疎水基を有する荷電した界面活性剤を有してなる超分子複合体を含む 組成物であって、その界面活性剤の電荷がブロックコポリマーのポリイオンセグ メントの電荷と反対であり、その複合体の成分が、その反対の電荷間および界面 活性剤の疎水基間の相互作用により結合する;ただし、その複合体が生物学的活 性を有するアニオン界面活性剤を有する場合、かかるアニオン界面活性剤は約1 0よりも大きくない正味の電荷を有する、ことを特徴とする組成物。 2.界面活性剤の正味の電荷の、該複合体のブロックコポリマー成分中に存在 するポリイオンセグメントの正味の電荷に対する割合が、約0.01ないし約1 00である請求項1記載の組成物。 3.荷電比が約0.1ないし約10である請求項2記載の組成物。 4.ブロックコポリマーのポリイオンセグメントがポリアニオン性である請求 項2記載の組成物。 5.ブロックコポリマーの非イオンセグメントが、ポリエーテルグリコール、 エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、ポリサッカリド、アク リルアミド、アクリル酸エステル、メタクリルアミド、メタクリル酸エステル、 N−(2−ヒドロキシプロピル)メタクリルアミド、ビニルアルコール、ビニルピ ロリドン、ビニルトリアゾールまたはビニルピリジンのNオキシドからなる群よ り選択されるビニル化合物のホモポリマーおよびコポリマー、ポリオルトエステ ルおよびポリアミノ酸からなる群より選択される、請求項4記載の組成物。 6.小胞の形態である請求項4記載の組成物。 7.ポリアニオンセグメントが、ポリメタクリル酸およびその塩、ポリアクリ ル酸およびその塩、メタクリル酸およびその塩のコポリマー、アクリル酸および その塩のコポリマー、ヘパリン、ポリ(ホスフェート)、ポリアミノ酸、ポリリン ゴ酸、ポリ乳酸、核酸またはカルボキシル化デキストランからなる群より選択さ れる、請求項4記載の組成物。 8.ポリアニオンセグメントが、重合し、対となるカルボキシル基との生成物 を形成するモノマーより調製されるホモポリマーまたはコポリマーであって、そ のモノマーが、アクリル酸、アスパラギン酸(アミノ酸)、1,4−フェニレン ジアクリル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、トランス−桂皮酸、4−ヒド ロキシ−3−メトキシ桂皮酸、p−ヒドロキシ桂皮酸、トランス−グルタコン酸 、グルタミン酸(アミノ酸)、イタコン酸、リノール酸、リノレン酸、メタクリ ル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、メサコン酸、トランス−β−ヒドロムコン 酸、トランス−トランスムコン酸、オレイン酸、リシノール酸、2−プロペン− 1−スルホン酸、4−スチレンスルホン酸、トランス−トラウマチン酸、ビニル スルホン酸、ビニルホスホン酸、ビニル安息香酸およびビニルグリコール酸から なる群より選択される、請求項4記載の組成物。 9.界面活性剤が、親油性第4アンモニウム塩、リポポリアミン、親油性ポリ アミノ酸、親油性第1−、第2−、第3−および複素環式アミン、親油性イミダ ゾール、親油性ピペリジニウム塩、親油性キナルジニウム塩、親油性アゾニウム およびアゾリウム塩、pH−感受性カチオン脂質、二カチオン性ボラフォーム電 解液または該界面活性剤の混合物からなる群より選択される、請求項4記載の組 成物。 10.さらに、非イオン性界面活性剤を有してなる、請求項4記載の組成物。 11.その非イオン界面活性剤が、ジオロエオイルホスファチジルエタノール アミン、ジオレオイルホスファチジルコリンまたはその非イオン界面活性剤から なる群より選択される、請求項10記載の組成物。 12.ブロックコポリマーのポリイオンセグメントがポリカチオン性である、 請求項2記載の組成物。 13.小胞の形態である、請求項12記載の組成物。 14.ポリカチオンセグメントが、ポリアミノ酸、ポリメタクリル酸のアルカ ノールアミンエステル、ポリアミン、ポリアルキレンイミン、ポリビニルピリジ ンおよび該ポリカチオンセグメントの第4アンモニウム塩からなる群より選択さ れる、請求項12記載の組成物。 15.アニオン界面活性剤が、アルキルスルフェート、アルキルスルホネート 、脂肪酸石鹸、ヒドロキシ−、ヒドロペルオキシ−、ポリヒドロキシ−、エポキ シ− 脂肪酸の塩、モノ−およびポリ−カルボン酸の塩、プロスタン酸およびプロスタ グランジン、ロイコトリエンおよびリポキシン、アルキルホスフェート、脂質、 ナトリウム−ジアルキルスルホスクシネート、n−アルキルエトキシル化スルフ ェート、胆汁酸のコール酸塩およびデスオキシコール酸塩、ペルフルオロカルボ ン酸、フルオロ脂肪性ホスホネート、フルオロ脂肪性ホスフェートからなる群よ り選択される、請求項12記載の組成物。 16.界面活性剤が生物学的に活性な物質である、請求項1記載の組成物。 17.生物学的に活性な物質の分子量が約2000未満である、請求項16記 載の組成物。 18.小胞の形態である請求項1に記載の組成物の製法であって、少なくとも 1個の非イオン性の水溶性セグメントと、少なくとも1個のポリイオンセグメン トを有するブロックコポリマー、および疎水基を有する荷電した界面活性剤を混 合し、その界面活性剤の電荷がそのブロックコポリマーのポリイオンセグメント の電荷と反対であり、その界面活性剤の正味の電荷の、そのブロックコポリマー 中に存在するポリイオンセグメントの正味の電荷に対する比率が約0.01と約 100の間にあることを特徴とする;ただし、その界面活性剤が生物学的に活性 な物質である場合、その物質の電荷比は約5より大きくはない、組成物の製法。
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