JP2002503687A - 内耳の疾患又は機能障害の治療方法 - Google Patents

内耳の疾患又は機能障害の治療方法

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Abstract

(57)【要約】 内耳の知覚細胞の損傷又は破壊と関連する内耳の疾患又は機能障害の治療方法において、知覚細胞を再生するために、使用は、内耳中に存在する少なくとも1つの細胞周期阻害剤の阻害作用を少なくとも部分的に阻害し、又は排除する少なくとも1つの活性成分から成る。この方法において、内耳の知覚細胞は、支持細胞の増殖を刺激することによって好ましくは再生される。細胞周期阻害剤として、使用は特にサイクリン依存性キナーゼ阻害剤p27Kip1のようなサイクリン依存性キナーゼ阻害剤からなり得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、まず第一に、内耳の知覚細胞の損傷又は破壊に関連する内耳の疾患
又は機能障害の治療方法に関する。
【0002】 ヒト及び他の哺乳動物の内耳は、最初から遺伝的欠陥によって、又は続いて起
こる外的影響によって回復できないように(irreversibly)損傷され得る。これら
の外的影響は、例えば音響性外傷又は毒若しくは低酸素の影響であり得る。この
ような損傷は、機能的障害又は内耳にある感覚、特に聴覚の低下を引き起こし得
る。これらの機能的障害の場合、聴力の減少又は喪失について調べる必要がある
。ドイツではおよそ1200万人の人々が、前述の発病機構に起因すると考えら
れ得るいわゆる感音難聴(perceptive deafness)を患っていると見積もられてい る。知覚ニューロンの変性及び内耳のいわゆる血管条(stria vascularis)への損
傷のほかに、聴力の部分的又は完全な喪失の原因は、特に内耳の知覚細胞の、及
びその結果聴覚器官の損傷又は破壊であり得る。
【0003】 知覚細胞の損傷又は破壊に関連した内耳の疾患又は機能障害の治療方法におい
て、ヒト及び他の哺乳動物の内耳中の高度に分化された知覚上皮中の、回復でき
ないように損傷され、そしてそのために失われた細胞を再生することは、もはや
不可能であることを心に留めておかなければならない。従って、内耳中の知覚細
胞の損傷又は破壊に帰因する部分的又は完全な聴覚の喪失は、通常回復できない
。この点において、内耳の知覚上皮は、壊死(necrotic)細胞が代わりの細胞の分
裂及びそれらの続いて起こる成熟によって素早く代替され得る他の組織と根本的
に異なる。
【0004】 例えば鳥類のような他の脊椎類において、ヒトとは異なり、内耳中の壊死知覚
細胞が再生され得ることは興味深い。鳥類において、損傷後に死んだ知覚細胞は
、知覚細胞の下方の上皮中に位置するいわゆる支持(supporting)細胞によって代
替される。これは、支持細胞の分裂及び続いて起こる成熟によって起こり、支持
細胞から新しい支持細胞及び知覚細胞が得られる。
【0005】 トリの蝸牛(cochlea)中の知覚細胞の再生の発見は、ここ数年に渡り、トリに 関して行われた研究結果を哺乳動物及びそれによって最終的にヒトへ転換させる
試みをもたらした。トリの蝸牛及び哺乳動物の蝸牛は、共通する細胞生物学的な
点を有するので、これはとりわけ成功が期待された。トリ蝸牛の知覚上皮及び哺
乳動物蝸牛の知覚上皮はいずれも後細胞分裂性(postmitotic)である。即ち、知 覚上皮中に存在する知覚細胞は、所定の胚発達期間中にのみ形成され、その後に
は更なる細胞分裂は通常起こらない。しかし、この共通する根本的な点は、ヒト
においては起こらないが、トリ細胞の前庭知覚上皮において細胞分裂がその寿命
の間中観察され得る現象を理解することを困難にする。
【0006】 トリにおいて、いわゆる成長因子がトリの蝸牛における増殖率の増加を生じさ
せ得ることが認識されたので、そのような成長因子は哺乳動物の蝸牛においても
使用された。しかし、再生可能な作用を証明することはできなかった。これは、
共通する根本的な細胞生物学的な点にもかかわらず、ヒト及び哺乳類の蝸牛の間
には他の大きな違いが存在するはずであるという結論が引き出されることを明ら
かにする。これらは、哺乳動物の場合と同様に、トリの蝸牛の支持細胞は後細胞
分裂性であるが、しかし細胞周期を一時的に残す(left)だけであったことであろ
う。対応するシグナルが現れた場合にそれらはその後細胞周期に再び入り得る。
そのような支持細胞は、静止状態、即ちそれらは待機状態にあると呼ばれ得る。
これに反して、哺乳動物の支持細胞は、非常に高くかつ特異的な分化(different
iation)を経ており、その結果、細胞周期を回復できなくなる。それらはその結 果、最終分化されたと呼ばれることができ、そして例えばニューロンと比較され
る。それらはいわゆるピラー(Pillar's)又はダイター(Deiter's)細胞と呼ばれる
哺乳動物の支持細胞の場合に適用され得る。トリと哺乳動物との蝸牛の間の細胞
生物学的違いに対するこのような説明モデルは、得られた結果を続けて哺乳動物
に移転するための、トリにおける知覚細胞の再生のより詳細な調査をもたらす。
【0007】 本発明の課題は、内耳の機能障害又は疾患の治療のための新しい出発点を見出
すことである。その狙いは、哺乳動物以外の脊椎動物において得られた結果を、
哺乳動物、特にヒトへ移転することよりも、哺乳動物における細胞の過程におい
て直接作用し、そして最終的に内耳の知覚細胞の再生を引き起こす、作用機構及
び対応する活性成分を利用可能にすることにある。
【0008】 この課題は、請求項1の特徴を有する方法並びに請求項2及び3の特徴を有す
る方法によって解決される。好ましい態様は、従属項4〜21において説明され
る。そのため、参照として、全請求項の内容が本記載の一部に組み入れられる。
【0009】 本発明によれば、上記の様式の方法は、内耳中に存在する少なくとも1つのい
わゆる細胞周期阻害剤が、結果として内耳の知覚細胞の再生を引き起こす少なく
とも1つの活性成分によって部分的に阻害され、又は排除されるその阻害作用を
有することを特徴とする。特許法の意味から、この方法は、内耳の知覚細胞の損
傷又は破壊に関連する内耳の疾患又は機能障害の治療のために直接的に、又は内
耳の知覚細胞の損傷又は破壊に関連する内耳の疾患若しくは機能障害の治療のた
めの薬学的組成物若しくは薬剤の調製のために間接的に、内耳中に存在する細胞
周期阻害剤の作用を阻害し、又は排除することができる活性成分の使用をも包含
する。
【0010】 本発明の方法の結果もたらされた内耳の知覚細胞の再生は、内耳の支持細胞、
即ち、知覚上皮中にも存在し、かつ通常は知覚細胞の間又は下方に位置する支持
細胞の増殖の刺激を介して好ましくは行われる。内耳の支持細胞中に1つ以上の
細胞周期阻害剤が存在する場合、適当な活性成分によりそれらの阻害作用を阻害
し、又は排除することによって、支持細胞の分裂を開始することができ、それに
よって、壊死した又は死んだ知覚細胞を代替又は置換する細胞を生成させるため
に根本的に必要な条件がもたらされる。支持細胞の分裂の結果得られた細胞は、
その後少なくとも部分的に機能的知覚細胞に成熟し得る。
【0011】 今まで言及された内耳の知覚細胞に関して、それらの上端毛髪様伸張(upper e
nd hair-like extensions)に、いわゆるステレオシリア(stereocilia)又は小知 覚毛髪を有するいわゆる毛髪知覚細胞又は短毛髪細胞が好ましくは存在する。こ
れらの毛髪細胞は、いわゆる皮質器官(corti-organ)中の底部膜(basilar membra
ne)上に位置し、そしていわゆる外部又は内部毛髪細胞として、内耳中の音の変 換(transduction)のための実際の受容体細胞を形成する。内部及び外部毛髪細胞
の両方は、それらのより高い感度の結果として、再生、本発明の使用の特定分野
を示す外部毛髪細胞の再生のために重要である。内部又は外部毛髪知覚細胞と解
剖学的に特に良好に関連するそれらの支持細胞は、特に、本発明によって用いら
れる活性成分のために使用され得る。そのため、支持細胞としての外部毛髪知覚
細胞とは別に、いわゆるハンセン細胞(Hensen's cells)並びに、外部毛髪知覚細
胞の下方の、いわゆるダイター細胞及び“外部”ピラー細胞が使用され得る。従
って、これらのハンセン、ダイター及び外部ピラー細胞は、外部毛髪知覚細胞に
対する代替細胞として特に適している。それに対応して、支持細胞として、いわ
ゆる内部溝細胞(inner sulcus cells)が内部毛髪知覚細胞の横及び下方に提供さ
れ、更に内部毛髪知覚細胞内で内部ピラー細胞も提供される。両者ともに内部毛
髪知覚細胞に対する代替細胞として使用できる。そのため、任意に、内部又は外
部毛髪細胞の再生が選択的に開始されかつ影響を受け得る。哺乳動物、特にヒト
における聴き取り過程(hearing process)に関する関連する教本及び文献が、こ の関連で参照され得る。前記知覚細胞に対する損傷の場合における、感音難聴(p
erceptive deafness)の治療のための内耳における音の変換に関与する毛髪知覚 細胞の再生は、本発明の使用の主要な分野である。
【0012】 その阻害作用が本発明によって阻害され、又は排除され得る細胞周期阻害剤は
、細胞が行う細胞分裂を含む通常の細胞周期を妨げる生理学的物質、特に蛋白質
と根本的に相違するものであり得る。それらは、好ましくはいわゆるサイクリン
依存性キナーゼ阻害剤(CDKIs)である。生物体の創製中に、それらは、最終
的に分化した細胞の発生中に発現が増大し、そしてこれにより細胞が細胞周期へ
再び入ることを妨げる。これは、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤の発現増大に
よるそのような細胞の分裂可能性(dividability)の喪失をも説明し得る。細胞周
期阻害剤及び特にいわゆるCIP/KIP群のサイクリン依存性キナーゼ阻害剤
は、特定のタイプの細胞において選択的に発現され得る。好ましいサイクリン依
存性キナーゼ阻害剤は、特にp21Cip1、p27Kip1及びp57Kip2と呼ばれる
蛋白質である。本発明によれば、サイクリン依存性キナーゼ阻害剤p27Kip1
好ましい。そのような阻害剤の選択的発現及びその結果得られる異なる発現形態
の結果として、本発明は、特定のタイプの細胞における細胞周期に選択的に影響
を与えるために使用され得る。例えば、内耳の知覚上皮における例えば支持細胞
のような特定のタイプの細胞において、p27Kip1は、この阻害剤を特異的に標
的とする活性成分によって選択的に又は少なくともかなり大きな割合で発現され
る場合、その阻害作用を排除し、かつその結果支持細胞の増殖を開始し、又は刺
激することができる。支持細胞の分裂の結果得られた細胞の少なくとも一部の成
熟によって、知覚細胞の再生が引き起こされる。
【0013】 今までの記述から明らかなように、本発明によって、関係する内耳疾患又は機
能障害は、特にいわゆる感音難聴である。これは、既述された内耳中の毛髪知覚
細胞の損傷又は破壊に関連する。
【0014】 細胞周期阻害剤の阻害作用を阻害し、又は排除する、本発明において使用可能
な活性成分は、直接的又は間接的に細胞内手法(intracellular manner)において
通常作用する物質、即ち通常はペプチド又は蛋白質であることが好ましい。この
活性成分は、阻害剤とのペプチド−ペプチド又は蛋白質−蛋白質相互作用をもた
らすペプチド又は蛋白質の形態で好ましくは存在する。これは、その後阻害剤の
機能の“直接的な”影響の場合であり得る。活性成分がアミノ酸配列の前述のペ
プチド類/蛋白質類の1つをコードする核酸分子によって構成される場合、最初
にコードする核酸分子が対応する細胞内へ導入され、そして続けて(活性成分と
して直接的に働く)ペプチド/蛋白質分子が発現されるので、“間接的な”影響
と言うことができる。前記核酸分子は、特に組換えられた核酸分子であり得る。
核酸分子は、基本的にはDNA分子、cDNA分子又はRNA分子であり得る。
【0015】 本発明による好ましい手法において使用可能な別の活性成分は、使用法がいわ
ゆるアンチセンス法から成る核酸分子である。専門家に基本的に既知のこの方法
において、使用法は通常、通常の(生理学的)遺伝子のRNAと相補的なRNA
から成る。この相補的RNAは、アンチセンスRNAと呼ばれる。アンチセンス
RNAは、遺伝子に属する蛋白質生成物の合成を妨げることができる。本発明の
場合、これは、核酸分子、例えばアンチセンスRNA自身又はその転写の間にア
ンチセンスRNAが形成されるDNAが、細胞周期阻害剤の阻害作用を阻害し、
又は排除するために生物体又は細胞内へ導入されることを意味する。この導入は
、核酸分子の細胞内へのより良好な連結及び貫通のためにウイルス化合物をも保
持する脂質化合物を利用して好ましくは行われる。
【0016】 上述の通り、本発明の場合の活性成分は、細胞周期阻害剤との直接的な相互作
用、好ましくはペプチド−ペプチド又は蛋白質−蛋白質相互作用をもたらし得る
。しかし、この活性成分は、細胞周期阻害剤自身と同様に、又は好ましくはより
良好に細胞周期阻害剤の生理学的相互作用パートナーと相互作用する細胞周期阻
害剤の阻害作用を間接的に阻害し、又は排除することもできる。これは、細胞周
期阻害剤が、その生理学的(阻害)作用を発揮するのを妨げる。
【0017】 そのため、例えばサイクリン依存性キナーゼ阻害剤p27Kip1の場合、それが
サイクリン依存性キナーゼCDK2及びサイクリンAと共に蛋白質複合体を形成
することが知られている。p27Kip1とCDK2又はサイクリンAとの間にはペ
プチド−ペプチド相互作用が発生する特異点が存在する。そのため、例えばp2
Kip1とサイクリンAとの間の非常に高い親和性の結合点及びp27Kip1とサイ
クリンAとの間、又はp27Kip1とCDK2との間の種々のより弱い結合点の同
定が行われた。高親和性でない、又は非常に高親和性な結合/相互作用が存在す
る結合点の1つを抜き出す場合、選択され、又は創製され得る活性成分は、好ま
しくは更なるペプチド/蛋白質の形態で、特定の結合点での2つの相互作用パー
トナーの1つとの、少なくとも同様に高い、又は好ましくはより高い親和性の結
合/相互作用をもたらし得る。これは、生理学的相互作用パートナーのための対
応する結合点が遮断されるため、標準の生理学的相互作用を阻害し、又は妨げる
【0018】 そのため、最適化されたペプチド構造又は最適化されたアミノ酸配列は、例え
ばp27Kip1とサイクリンAとの結合点について、しかしCDK2との結合点に
ついても、この点でp27Kip1のアミノ酸配列のために創製することができ、こ
の点でサイクリンA又はCDK2の対応する配列とより良好に、即ちより高い親
和性で、その後結合する。このような最適化されたペプチド構造は、例えば好ま
しくは15個までのアミノ酸を含み、そして細胞内へその後直接的に導入され、
又は細胞内手法において人工的に導入された遺伝子によって好ましくは発現され
る。このようなペプチドの高い親和性によって、生理学的ペプチドパートナーの
相互作用は、その後破壊され、そして細胞周期阻害剤の阻害作用に基づくペプチ
ド複合体の形成が妨げられる。そのため、活性成分は、細胞周期阻害剤の阻害作
用の少なくとも一部を阻害し、又は完全に排除することを保証する。本発明のこ
の方法の出発点の結果として、活性成分、特に細胞中の対応するアミノ酸配列を
有するペプチド/蛋白質の濃度は、その作用が阻害され、又は排除されるべき細
胞周期阻害剤の対応する濃度とほぼ同程度でなければならない。そのような濃度
が、例えばp27Kip1ではおよそ10nM/リットルであり、かつ細胞当たり1
,000〜10,000個の分子に相当する場合、非常に低濃度であっても本発
明の実施のために十分であり得る。遺伝子治療法を使用するそのような濃度を達
成するためには、各細胞に対して、対応するアミノ酸配列をコードするDNAの
単一複製のみを導入すれば十分であることもまた、重要である。更により高濃度
又はより多数のDNA複製を使用しなければならない他の方法と比較して、これ
は決定的な利点を表す。
【0019】 更なる態様に従って、本発明による方法は、活性成分がいわゆるベクター又は
ビヒクル(vehicle)の形態であり、前記ベクター又はビヒクルが少なくとも1つ の前述の核酸分子を保持するように行うこともできる。好ましくは、それは活性
成分として働くペプチド又は蛋白質のアミノ酸配列をコードする核酸分子である
。前記ベクターは、専門家に知られているような、通常のウイルス又は非ウイル
スベクターであり得る。ウイルスベクターを使用する場合、レトロウイスル、ア
デノウイルス又はアデノ結合(adeno-associated)ウイルスを使用し得る。非ウイ
ルスベクターの場合は、非ウイルスDNAが関与するので、ここでは基本的に“
むき出しの(bare)”DNAが細胞内へ導入され得る。しかし、好ましくはそのよ
うな核酸分子はいわゆるリポソーム又はリポプレックス(lipoplexes)中に内包さ
れ、そしてこの形態で生物体及び細胞内へ導入される。ウイスルベクターは専門
家に知られたある欠点を有するので、非ウイルスベクター又はリポプレックスの
使用は基本的に好ましい。本発明の前述の使用可能性の結果として、ここではウ
イルスベクターを使用せずに操作を行うことがしばしば可能である。何故なら、
使用される活性成分の有効性が非常に高く、かつそれに対応して低濃度で操作を
行うことが可能だからである。
【0020】 本発明において、使用される活性成分は治療効果のある活性量で好ましくは用
いられる。通常の手法において、これは被験者の治療(subject undergoing trea
tment)に適合することができ、かつとりわけ生理学的添加剤を使用し得る。更な
る態様に従って、使用される活性成分及びそれに対応して本発明による方法もま
た、局所適用のために提供され得る。これは、全身適用の可能な欠点を回避する
ことを可能にする。本発明による方法の目的とする位置、即ち内耳は、局所適用
に特に適している。そのため、この場合には、活性成分は哺乳動物、特にヒトの
内耳のいわゆる外リンパ空間(perilymphatic space)内へ導入され得る。これは 、中耳からの、例えば円形窓の膜を介しての治療的介在(intervention)の影響を
受けやすい、非常に遅い交換率を有する小型液体空間である。この外リンパ空間
は、およそ20マイクロリットルのみの容量を有し、そして更に皮質器官の細胞
と直接接触する。このことは、その毛髪細胞及び支持細胞を有する知覚上皮上の
活性成分の直接的な作用を保証する。
【0021】 本発明は、その使用法が上記の方法において詳細に説明されている実際の活性
成分にも関する。請求項22〜27の内容及び表現が参照される。この活性成分
は、内耳の知覚細胞、特に内耳の毛髪知覚細胞の再生に対するものであり、そし
て内耳中に存在するいわゆる細胞周期阻害剤の阻害作用を少なくとも部分的に阻
害し、又は排除することができる。細胞周期阻害剤は、好ましくはサイクリン依
存性キナーゼ阻害剤、特にサイクリン依存性キナーゼ阻害剤p27Kip1である。
活性成分の特異的な、好ましい特徴に関する上述の記載が参照される。上述のよ
うに、それは少なくとも1つのペプチド/蛋白質又は少なくとも1つの核酸分子
であることができ、後者は好ましくはアンチセンスDNA若しくはアンチセンス
RNAであり、又は活性成分として使用できる対応するペプチド/蛋白質を好ま
しくはコードする。核酸分子は、DNA分子、cDNA分子又はRNA分子であ
り得る。特に、核酸分子は適当なベクター又はビヒクルを利用して生物体又は細
胞内へ導入され、そしてこれらは上記ウイルス若しくは非ウイルスベクター、又
はリポソーム/リポプレックスに内包された核酸分子であり得る。
【0022】 本発明は、最終的に、内耳中に存在する細胞周期阻害剤の作用を阻害し、又は
排除することが可能な少なくとも1つの活性成分を活性量で含有し、及び通常の
ように薬学的に適用可能なキャリアー又は支持体を含有する薬学的組成物又は薬
剤に関する。この組成物又は薬剤に含まれる活性成分に関して、上述の記載並び
に請求項28及び29の内容が参照される。
【0023】 本発明の記載された特徴及び更なる特徴は、サブクレーム、実施例及び図と共
に、好ましい態様の以下の説明から知ることができる。個々の特徴は、独立にも
、サブコンビネーションの組み合わせの形でも実施することができる。
【0024】 図1は、いわゆるp27Kip1ノックアウトマウスの皮質器官の知覚上皮におけ
る核分裂中の細胞の電子顕微鏡写真である。
【0025】実施例 試験のために、いわゆるp27Kip1ノックアウトマウス(p27−/−)、蛋
白質p27Kip1を発現するための遺伝子が欠乏したマウスを使用した。そのため
、このようなマウスにおいて、p27Kip1は、それ自体がその細胞周期阻害作用
を発揮することができない。
【0026】 皮質器官は、出生から7日目(出生後7日)のそのようなp27Kip1ノックダ
ウンマウスから除去され、そして皮質器官の知覚上皮を観察可能にする電子顕微
鏡試験のために通常の方法で調製される。
【0027】 電子顕微鏡試験の結果を図1に示す。この電子顕微鏡写真は、核分裂(細胞分
裂)中の細胞、即ち細胞分裂細胞が、左手、上方又は右手、下方の2つの内部毛
髪細胞の間に位置している。この黒く縁取りされた核は、左手上部(完全なもの
)及び右手底部(一部分)にある。細胞分裂は、濃縮されたクロマチン(chromat
in)、溶解された核膜及び基底小体(basal body)においてはっきりと見ることが できる。左手上部の内部毛髪細胞及び基底小体には、理解を容易にするために図
中に英語で説明が加えられている。
【0028】 図1は、細胞周期阻害剤p27Kip1の欠乏は、マウスの皮質器官の知覚上皮中
に局在する支持細胞の細胞分裂の可能性をもたらすことをはっきり示している。
図1に示される細胞分裂の場合に、それは皮質器官の知覚上皮内でのみ起こる現
象ではなく、むしろここで細胞分裂に付され、そしてその結果細胞周期が行われ
る多数の細胞内で起こるという事でもある。図1に示された現象は、細胞分裂だ
けでなく、毛髪細胞再生方法における決定的な段階を表す、後続の細胞分裂、更
に毛髪知覚細胞への分化又は成熟、そして最終的には知覚器官の聴覚機能の機能
的回復が存在することを結論付けることを可能にする。そのため、知覚細胞の再
生が可能である。この結論は、ノックダウンマウスでは単一細胞分裂は起こらな
いが、にもかかわらずそのようなノックダウンマウスが、蛋白質p27Kip1が発
現される通常のマウスよりもより多くの毛髪細胞を有するという事実によって支
持される。そのため、支持細胞の細胞分裂もまた、結果として成熟した知覚細胞
をもたらす。ヘテロの(heterozygous)ノックダウンマウスの場合は、毛髪細胞の
再生により、動物が聴覚機能を発達させる(evolve)動物の生後第2週(the secon
d week of living)において、毛髪細胞がアミカシン(amikacin)の全身投与によ って破壊されることが証明された。何ら注入せずに更に2週後、動物は殺され、
そしてそれらの蝸牛が試験された。これにより、例えばアミカシンと共に投与さ
れた増殖マーカー又はラベル(ブロモデオキシウリジン−BrdU)によってマ
ークされ、又はラベルされた、蝸牛中で再生された毛髪細胞が明らかになった。
【0029】 そのため、p27Kip1のための遺伝子が最初から欠如していたノックダウンマ
ウスにおいてだけでなく、通常の生物体において発現されるp27Kip1を阻害し
、又は排除することによっても、例えば、p27Kip1若しくはその生理学的パー
トナーの1つとのペプチド相互作用を利用して、このペプチドをコードする核酸
配列を利用して、又はアンチセンスDNA/アンチセンスRNAを利用して、知
覚細胞の再生を引き起こすことができる。ヘテロなマウスの場合に遺伝子投与依
存性効果が観察されるので、これはp27Kip1の機能の一部の排除のみによって
も起こり得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 38/00 A61K 48/00 38/55 A61P 27/16 48/00 43/00 105 A61P 27/16 A61K 37/02 43/00 105 37/64 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4C076 AA19 CC29 FF63 4C084 AA02 AA06 BA44 NA14 ZA342 ZC022 4C086 AA01 AA02 EA16 MA01 MA03 MA05 MA24 NA03 NA14 ZA34 ZC02 4C087 AA01 AA02 BC83 NA14 ZA34 ZC02

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内耳の知覚細胞の再生のために、内耳中に存在する少なくとも1
    つの細胞周期阻害剤の阻害作用が、活性成分によって少なくとも部分的に阻害さ
    れ、又は排除されることを特徴とする内耳の知覚細胞の損傷又は破壊に関連した
    内耳の疾患又は機能障害の治療方法。
  2. 【請求項2】 内耳の知覚細胞の損傷又は破壊に関連した内耳の疾患又は機能障
    害の治療のための、内耳中に存在する細胞周期阻害剤の作用を阻害し、又は排除
    することができる活性成分の使用。
  3. 【請求項3】 内耳の知覚細胞の損傷又は破壊に関連した内耳の疾患又は機能障
    害の治療のための薬学的組成物又は薬剤の調製のための、内耳中に存在する細胞
    周期阻害剤の作用を阻害し、又は排除することができる活性成分の使用。
  4. 【請求項4】 内耳の支持細胞の増殖を刺激することによって内耳の知覚細胞の
    再生が起こることを特徴とする前述の請求項の1項に記載の方法又は使用。
  5. 【請求項5】 内耳の知覚細胞が毛髪知覚細胞であることを特徴とする前述の請
    求項の1項に記載の方法又は使用。
  6. 【請求項6】 細胞周期阻害剤がサイクリン依存性キナーゼ阻害剤であることを
    特徴とする前述の請求項の1項に記載の方法又は使用。
  7. 【請求項7】 サイクリン依存性キナーゼ阻害剤が、サイクリン依存性キナーゼ
    p27Kip1であることを特徴とする請求項6に記載の方法又は使用。
  8. 【請求項8】 内耳の疾患又は機能障害が感音難聴であることを特徴とする前述
    の請求項の1項に記載の方法又は使用。
  9. 【請求項9】 活性成分が少なくとも1つのペプチド又は少なくとも1つの蛋白
    質であることを特徴とする前述の請求項の1項に記載の方法又は使用。
  10. 【請求項10】 活性成分が少なくとも1つの核酸分子、特に組換えられた核酸
    分子であることを特徴とする前述の請求項の1項に記載の方法又は使用。
  11. 【請求項11】 核酸分子が請求項9に記載のペプチド又は蛋白質をコードする
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法又は使用。
  12. 【請求項12】 核酸分子がDNA分子であることを特徴とする請求項10又は
    11に記載の方法又は使用。
  13. 【請求項13】 核酸分子がcDNA分子であることを特徴とする請求項12に
    記載の方法又は使用。
  14. 【請求項14】 核酸分子がRNA分子であることを特徴とする請求項10又は
    11に記載の方法又は使用。
  15. 【請求項15】 活性成分がベクターの形態であり、かつ好ましくは前記ベクタ
    ーが請求項10〜14の1項に記載の核酸分子を保持することを特徴とする前述
    の請求項の1項に記載の方法又は使用。
  16. 【請求項16】 ベクターがウイルスベクターであることを特徴とする請求項1
    5に記載の方法又は使用。
  17. 【請求項17】 ウイルスが、レトロウイルス、アデノウイルス又はアデノ結合
    ウイルスであることを特徴とする請求項16に記載の方法又は使用。
  18. 【請求項18】 ベクターが非ウイルスベクターであることを特徴とする請求項
    15に記載の方法又は使用。
  19. 【請求項19】 リポソーム又はリポプレックスに内包された核酸分子であるこ
    とを特徴とする請求項10〜14の1項に記載の方法又は使用。
  20. 【請求項20】 活性成分が治療効果のある活性量で使用されることを特徴とす
    る前述の請求項の1項に記載の方法又は使用。
  21. 【請求項21】 活性成分が局所適用のためのものであることを特徴とする前述
    の請求項の1項に記載の方法又は使用。
  22. 【請求項22】 内耳中に存在する細胞周期阻害剤の作用を少なくとも部分的に
    阻害し又は排除する位置にあることを特徴とする内耳の知覚細胞、好ましくは内
    耳の毛髪知覚細胞の再生のための活性成分。
  23. 【請求項23】 細胞周期阻害剤がサイクリン依存性キナーゼ阻害剤、好ましく
    はサイクリン依存性キナーゼ阻害剤p27Kip1であることを特徴とする請求項2
    2に記載の活性成分。
  24. 【請求項24】 少なくとも1つのペプチド又は少なくとも1つの蛋白質である
    ことを特徴とする請求項22又は23に記載の活性成分。
  25. 【請求項25】 少なくとも1つの核酸分子、好ましくは組換えられた核酸分子
    であることを特徴とする請求項22又は23に記載の活性成分。
  26. 【請求項26】 核酸分子がDNA分子、cDNA分子又はRNA分子であるこ
    とを特徴とする請求項25に記載の活性成分。
  27. 【請求項27】 活性成分が、請求項15〜19の少なくとも1つの特徴によっ
    て好ましくは特徴付けられるベクター又はビヒクルの形態であることを特徴とす
    る請求項22〜26の1項に記載の活性成分。
  28. 【請求項28】 内耳中に存在する細胞周期阻害剤の作用を阻害し、又は排除す
    ることができる少なくとも1つの活性量の活性成分及び薬学的に適用可能なキャ
    リアーを含有することを特徴とする薬学的組成物又は薬剤。
  29. 【請求項29】 活性成分が請求項23〜27の1項に記載の活性成分であるこ
    とを特徴とする請求項28に記載の薬学的組成物又は薬剤。
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