JP2002501931A - MurGの基質類似体、その製造方法およびそれを用いたアッセイ - Google Patents

MurGの基質類似体、その製造方法およびそれを用いたアッセイ

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JP2002501931A JP2000529418A JP2000529418A JP2002501931A JP 2002501931 A JP2002501931 A JP 2002501931A JP 2000529418 A JP2000529418 A JP 2000529418A JP 2000529418 A JP2000529418 A JP 2000529418A JP 2002501931 A JP2002501931 A JP 2002501931A
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Abstract

(57)【要約】 細菌細胞壁生合成に関与するMurG、GlcNAcトランスフェラーゼ活性を監視する一般的な方法を開示する。より具体的には、MurGにより触媒される酵素反応におけるUDP−GlcNAcの受容体として機能する、リピドI(MurGの天然基質)の単純基質類似体の合成を記載する。本発明の基質類似体を使用するアッセイがさらに開示され、これは、MurG活性阻害剤を含む様々な他の基質の同定、酵素の機序および/または構造研究の促進、および他の用途に有用である。高流量アッセイも記載する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 1.発明の分野 本発明は、UDP−GlcNAc:細菌細胞壁生合成に関与する酵素であるム
ラミルペンタペプチドピロホスホリル、N−アセチルグルコサミニルトランスフ
ェラーゼ(GlcNAcトランスフェラーゼ、MurG、またはその相同体)の
基質類似体に関する。本発明の基質類似体は、MurGの膜結合天然基質である
リピドIの機能的代替物として有用である。特に、本発明の基質類似体は、Mu
rGにより触媒される酵素活性のアッセイに、MurGの他の基質類似体並びに
酵素活性または細胞壁生合成の阻害剤(すなわち潜在的抗菌薬)の同定法に、お
よび、その活性タンパク質/ペプチド断片の研究を含む、MurGの単離および
精製に、有利に利用できる。
【0002】 2.発明の背景 2.1.細菌酵素学 現存する抗生物質に対する耐性の出現により、細菌酵素学への興味が復活した
。重要な生合成経路に関与する細菌酵素についての詳細な機序および構造情報が
、新規な抗菌剤の開発につながり得るペプチドグリカン生合成との干渉は、細菌
感染処置における実績ある戦略であるので、ペプチドグリカン生合成に関与する
全ての酵素が、新規抗生物質開発の潜在的標的である。経路中のいくつかの初期
酵素に関するいくつかの詳細な構造および機序情報が現在入手可能であるが、ほ
とんどの下流酵素は研究が非常に困難であることが分かってきた。
【0003】 この困難には2つの主な理由がある:第一に、下流酵素は、膜に結合しており
、それにより本質的に扱いにくく;第二に、ほとんどの下流酵素における分離し
た基質は、入手できないか、または容易に入手できない。モノマー基質は、天然
源から大量に得ることが困難な場合もある。また、基質は、天然源から大量に入
手し得るが、御しにくいポリマー物質である場合もある。容易に入手できる分離
した基質がないので、下流酵素の活性を確実かつ明確なセットの反応条件下で測
定するために使用できる酵素アッセイを開発することは不可能であった。この必
要が充足されていないことにより、構造特徴づけに適した多くの活性型下流酵素
を精製する試みが妨げられ、かかる酵素に関する詳細な機序情報を得る試みもは
るかにより不可能であった。
【0004】 いくつかの最善の抗生物質は、細菌細胞を囲むペプチドグリカンポリマーの生
合成との干渉により機能する。一般的な抗生物質に耐性である細菌病原体の出現
により、ペプチドグリカン生合成に関与する酵素についてより学ばねばならなく
なった。生合成経路のいくつかの初期酵素の特徴づけにおいて顕著な前進がなさ
れたが(例えば、(a)Fan,C.;Moews,P.C.;Walsh,C
.T.;Knox,J.R.、Science 1994、266、439;(
b)Benson,T.E.;Filman,D.J.;Walsh,C.T.
;Hogle,J.M.、Nat.Struct.Biol.1995、2、6
44;(c)Jin,H.Y.;Emanuele,J.J.;Fairman
,R.;Robertson,J.G.;Hail,M.E.;Ho,H.T.
;Falk,P.;Villafranca,J.J. Biochemist
ry 1996、35、1423;(d)Skarzynski,T.;Mis
try,A.;Wonacott,A.;Hutchinson,S.E.;K
elly,V.A.;Duncan,K. Structure 1996、4
、1465;(e)Schonbrunn,E.;Sack,S.;Esche
nburg,S.;Perrakis,A.;Krekel,F.;Amrhe
in,N.;Mandelkow,E. Structure 1996、4、
1065;(f)Benson,T.E.;Walsh,C.T.;Hogle
,J.M. Biochemistry 1997、36、806参照)、下流
酵素は、研究が非常に困難であることが判明した。困難の一部は、かかる下流酵
素が膜に結合しており(例えば、(a)Gittins,J.R.;Phoen
ix,D.A.;Pratt,J.M. FEMS Microbiol.Re
v.1994、13、1;(b)Bupp,K.;van Heijenoor
t,J.1993、175、1841参照)、それにより本質的に扱いにくいと
いう事実からきており、一部には、多くの酵素における基質が容易に入手できな
いからである。(例えば、(a)Pless,D.D.;Neuhaus,F.
C.J.Biol.Chem.1973、248、1568;(b)van H
eijenoort,Y.;Gomez,M.;Derrien,M.;Aya
la,J.;van Heijenoort,J.J. Bacteriol.
1992、174、3549参照。)これらの問題から、下流酵素の詳細な機序
調査に適切な活性アッセイの開発は妨げられている。MraY活性を監視する蛍
光アッセイについては、Brandish,P.E.;Burnham,M.K
.;Lonsdale,J.T.;Southgate,R.;Inukai,
M.;Bugg,T.D.H.J.Biol.Chem.1996、271、7
609参照。
【0005】 2.2. MurG ペプチドグリカン生合成に関与している、1つのこのような下流酵素はMur
Gである。MurGは、ペプチドグリカン生合成の生合成経路の最後の細胞内段
階、すなわち、UDP−N−アセチルグルコサミン(UDP−GlcNAc)の
、脂質連結N−アセチルムラミルペンタペプチド基質であるリピドIへの転移を
触媒する。(下記のスキーム1参照。)
【0006】 murG遺伝子は、初めて、1980年に大腸菌(E.coli)で同定され
、1990年代初期に2つのグループにより独立してシークエンスされたが、M
urG酵素についてほとんど知られていない。哺乳動物相同体は全くなく、また
、一部には脂質連結基質(リピドI、スキームI)は極めて単離が困難であるた
め、MurG活性の直接的アッセイは全く開発されなかった。この脂質連結基質
は、細菌細胞に微量にしか存在しない。脂質連結基質の合成に関与する酵素を過
剰発現するように改良された細菌細胞の使用により、脂質連結基質の量を増加さ
せることは可能であるが、単離は依然として非常に困難である。さらに、単離し
た基質は扱いにくい。
【0007】 その結果、MurG活性は、現在、粗膜調製物を使用して、放射標識UDP−
GlcNAc供与基から、膜の脂質連結受容成分への放射標識の取り込みを監視
することにより、評価する。シグナルを増加させるために、膜は、しばしば、M
raYおよび/またはMurGを過剰発現する細菌培養物から調製する。Mra
Yは、MraY基質であるUDP−N−アセチルムラミン酸ペンタペプチドを、
脂質ホスフェート部分に付着させ、MurGの基質であるリピドIを提供する反
応を触媒する酵素である。典型的には、膜調製物に、リピドIへの変換のために
外因性UDP−N−アセチルムラミン酸ペンタペプチドを補う。このMraY基
質は、細菌培養物から大量に容易に単離できる。この「カップリングした」酵素
アッセイは、MurG酵素の潜在的阻害剤のスクリーニングには扱い易いが、詳
細な機序調査には適しておらず、精製中のMurG活性を追跡するためには使用
できない。
【0008】 より具体的には、MurGは細胞膜結合酵素であり、これは、UDP−N−ア
セチルグルコサミン(UDP−GlcNAc)の、ウンデカプレニルピロホスフ
ェートN−アセチルムラミルペンタペプチド基質(リピドI)のC4ヒドロキシ
ルへの転移を触媒し、その結果、二糖−ペンタペプチド基礎単位(リピドII、
スキーム1)が構築され、これは、ポリマーペプチドグリカンに取り込まれる。
例えば、(a)Bugg,T.D.H.;Walsh,C.T.Nat.Pro
d.Rep.1992、199;(b)Mengin−Lecreulx,D.
;Flouret,B.;van Heijenoort,J.J.Bacte
riol.1982、151、1109参照。すでに記載したように、ムラミル
ペンタペプチド基質は、細菌に独特である。従って、MurG酵素は、特異的M
urG阻害剤の発見または設計の潜在的標的である。
【0009】 MurG活性の特徴づけに何十年も努力を費やしたにもかかわらず、実際上、
酵素に関する構造または機序情報は全く得られなかった。例えば、(a)And
erson,J.S.;Matsuhashi,M.;Haskin,M.A.
;Strominger,J.L.Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA 1965、53、881;(b)Anderson,J.S.;Mats
uhashi,M.;Haskin,M.A.;Strominger,J.L
.J.Biol.Chem.1967、242、180;(c)Taku,A.
;Fan,D.P.J.Biol.Chem.1976、251、6154;(
d)Mengin−Lecreulx,D.;Texier,L.;van H
eijenoort,J.Nucl.Acid.Res.1990、18、28
10;(e)Ikeda,M.;Wachi,M.;Jung,H.K.;Is
hino,F.;Matsuhashi,M.Nucl.Acid.Res.1
990、18、4014;(f)Mengin−Lecreulx,D.;Te
xier,L.;Rousseau,M.;van Heijenoort,J
.J.Bacteriol1991、173、4562;(g)Miyao,A
.;Yoshimura,A.;Sato,T.;Yamamoto,T.;T
heeragool,T.;Kobayashi,Y.Gene、1992、1
18、147;(h)Ikeda,M.;Wachi,M.;Matsuhas
hi,M.J.Gen.Appl.Microbiol.1992、38、53
参照。リピドIの単離が困難なため、簡単で直接的なMurG活性のアッセイの
開発は妨げられてきた。その結果、定量化できる活性形のMurGの精製や、機
能する最少の長さの決定ができず;また、詳細な機序研究の実施や、基質要求の
決定も不可能であった。
【0010】 それ故、酵素阻害剤の効果的なスクリーニングのため、並びに、MurG、そ
の様々な変異体、およびその活性断片の精製、特徴づけ、および同定のための両
方に使用できる直接的な酵素アッセイが必要とされる。
【0011】
【化8】
【0012】 3.発明の要約 MurG酵素であるGlcNAcトランスフェラーゼの基質類似体を開示する
。初めて、上記のスキーム1で示すように、(i)基質類似体および標識UDP
−GlcNAcの存在下で酵素のGlcNAcトランスフェラーゼ活性により、
標識カップリング生成物が生成されるような、少なくとも野生型MurG酵素に
より受容される構造を有し、(ii)標識カップリング生成物からの標識UDP
−GlcNAcの分離を促進する構造特徴を有するリピドIの基質類似体。
【0013】 特に、式:
【0014】
【化9】
【0015】 [式中、「R」は、2個以上の炭素原子を含むアシル基であり、「R」は、1
個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「R」は、水素
、または1個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「A」
は、置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換または非置換アミノ
酸残基を含むペプチドであり、「R」は、5個以上の炭素原子を含む置換また
は非置換アルキル基である] で示される化学部分を含む物質を本明細書で開示し、該物質は、少なくとも野生
型MurG酵素に結合親和性を示し、ただし、該物質は野生型MurG酵素の天
然基質であるリピドIではない。より具体的には、本発明の物質は、少なくとも
野生型MurG酵素またはその相同体のGlcNAcトランスフェラーゼ活性受
容体として役立つ。
【0016】 また、GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性
断片を含むことが想像されるサンプルにおいて、GlcNAcトランスフェラー
ゼ活性を検出する方法も開示する。好ましくは、該方法は、(a)GlcNAc
トランスフェラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性断片を含むことが想像
されるサンプルを提供し;(b)サンプルを、有効量の標識GlcNAc基質、
および上記式(I)の化学部分を含む物質と、GlcNAcトランスフェラーゼ
活性を示すタンパク質またはその活性断片の存在下でグリコシド結合を介して該
物質にカップリングした標識GlcNAcを含む標識カップリング生成物を提供
するのに有効な条件下で接触させ; (c)該サンプルにおけるGlcNAcトランスフェラーゼ活性の指標である、
該標識カップリング生成物の形成または存在を検出することを含む。
【0017】 また、本発明の目的は、上記式(I)の化合物を含む、GlcNAcトランス
フェラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性断片を含むことが想像されるサ
ンプルにおいてGlcNAcトランスフェラーゼ活性を検出するアッセイを提供
することである。同物を利用するスクリーンおよび方法もまた本発明により考え
られる。特に、(i)GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質ま
たはその活性断片、(ii)上記式(I)の化学部分を含む物質、および(ii
i)標識GlcNAc基質を含む、潜在的抗菌活性を示す化合物についてのスク
リーンを提供する。
【0018】 さらに、本発明の方法は、ビオチンタグを介した固体支持体への式1の「A」
または「R」基の結合を含む検出段階を提供するものであって、ここで、該固
体支持体は、アビジンまたはストレプトアビジン覆膜レジンを含む。この段階は
、シンチレーション近接アッセイの使用を介した、生成物形成の連続的監視を提
供する。さらに、ビオチン標識物質の分離は、アビジン覆膜レジンを通す濾過を
含む。
【0019】 本発明の好ましい実施形態において、「R」は、H、1〜約50個の炭素原
子を含む脂肪族基、3〜約55個の炭素原子を含む芳香族またはヘテロ芳香族基
、ピロホスフェート保護基および薬学的に許容されるその塩から選択し得る。
【0020】 さらに、方法検出段階は、ビオチンタグを介した固体支持体への該「A」また
は「R」の結合を含み、ここで、該固体支持体は、アビジンまたはストレプト
アビジン覆膜レジンを含む。
【0021】 このように、MurGまたはMurG様活性の酵素アッセイに使用する、基質
類似体が調製される。かくして、MurG活性の直接的アッセイが提供される。
【0022】 本発明のこれらおよび他の目的は、さらに、下記に、本発明の好ましい実施形
態と共に記載する。
【0023】 5.好ましい実施形態の詳細な説明 5.1. 本発明の一般的な態様 本発明は、式:
【0024】
【化10】
【0025】 [式中、「R」は、2個以上の炭素原子を含むアシル基であり、「R」は、1
個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「R」は、水素
、または1個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「A」
は、置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換または非置換アミノ
酸残基を含むペプチドであり、「R」は、5個以上の炭素原子を含む置換また
は非置換アルキル基である] で示される化学部分を含む物質を考える。好ましくは、本発明の物質(時に、本
明細書で、基質類似体または単に化合物と称する)は、少なくとも野生型Mur
G酵素に結合親和性を示す。より好ましくは、本発明の物質は、少なくとも野生
型MurG酵素のGlcNAcトランスフェラーゼ活性受容体として役立つ。本
発明の物質は、野生型MurG酵素の天然基質であるリピドIを包含するほどは
広く定義しないことを注記することは重要である。
【0026】 本明細書で開示し記載した物質は、一部、タンパク質またはその活性断片との
結合親和性の強度に応じて、少なくとも野生型MurG酵素、その相同体、およ
びおそらく、そのある変異形の、GlcNAcトランスフェラーゼ活性に対して
阻害活性を有することができることは当業者には明らかである。すなわち、本発
明の基質類似体は、タンパク質またはその活性断片に頑強に結合することにより
、リピドIのN−アセチルムラミン酸部分のC4ヒドロキシル位へのGlcNA
cの転移を起こす、グリコシル化反応を触媒するMurGまたはMurG様酵素
の能力を強力に阻害できる。勿論、MurGおよびその相同体は、大腸菌および
他のグラム陰性細菌から得られる。枯草菌(B.subtilis)、E.フェ
ーカリス(E.faecalis)、E.ヒラエ(E.hirae)などのグラ
ム陽性細菌、並びに、M.ツベルクローシス(M.tuberculosis)
もまた、MurGの相同体をもつことが知られている。
【0027】 従って、本発明の好ましい実施形態において、「R」は、アシル基であり、ア
セチル、プロピオニル、ブタノイル、ペンタノイル、ヘキサノイル等を含むがこ
れに限定されない。「R」基は、置換または非置換アルキル基であり、メチル
、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、フェニル、ベンジル、トル
エイル、アントラシル等を含むがこれに限定されない。「R」基は、水素また
は置換または非置換アルキル基であり、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペ
ンチル、ヘキシル、フェニル、ベンジル、トルエイル、アントラシル等を含むが
これに限定されない。
【0028】 従って、「アルキル」基という用語は、脂肪族または芳香族基を包含でき、「
置換」という用語は、特定のアルキル基が、置換基を有することができ、これは
、追加のアルキル基、ヘテロ原子、または、ヘテロ原子含有官能基を含むがこれ
に限定されず、これは、アルコール、エーテル、カルボン酸、エステル、アミド
、アミン、アルキルアミン、チオール、スルフィド、スルフェート、スルホキシ
ド、スルホン酸、リン酸、リン酸エステル、ホスフィド、ホスホネート、ホスホ
ルアミデート等を含むがこれに限定されない。任意のアシル基は、2個以上の炭
素原子を有することができ、任意のアルキル基は、1個以上の炭素原子を有する
ことができる。各基は、25個もの炭素原子、好ましくは20個の炭素原子、よ
り好ましくは15個まで、最も好ましくは10個までの炭素原子を有することが
できる。
【0029】 本発明の1つの実施形態において、「R」基は、置換または非置換アルキル
基であり得、これは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル
、フェニル、ベンジル、トルエイル、ナフチル、アントラシル等を含むがこれに
限定さない。より具体的には、「R」基は、天然MurG基質であるリピドI
に見られる55−炭素炭化水素アンカーの擬似体を含む。かかる擬似体は、シト
ロネロール、他のポリプレノール誘導体、または芳香族基を含むがこれに限定さ
れない。さらに、「R」基は、合成レジンまたはビーズなどの固体支持体に結
合できる。
【0030】 「A」基は、任意の置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換ま
たは非置換アミノ酸残基を含む任意のペプチドを包含すると広く考える。「A」
基は、1、2、または3個という少ないアミノ酸残基、または10個以上という
多いアミノ酸残基、好ましくは10個以下、より好ましくは8個以下、最も好ま
しくは5個以下(例えばペンタペプチド)を有することができる。他の化学部分
が、「A」基と結合し得、好ましくは共有結合的に付着し得、これは、リンカー
基、標識基(例えば、放射標識基、蛍光基等)、親和性基(例えば、ビオチン、
アビジン、ストレプトアビジン等またはハプテン、例えば、ジニトロフェノール
、ジゴキセゲニン等)、疎水性基、親水性基等を含むがこれに限定されない。本
発明の1つの実施形態において、ビオチンが、「A」基にコンジュゲートし、こ
こで、ビオチン部分は、直接またはリンカー部分を介して、共有結合的に(例え
ばアミノ酸残基のアミノ基に)付着(結合)している。
【0031】 好ましい実施形態において、式(I)の物質の乳酸部分に付着しているアミノ
酸残基はAlaである。D−γ−連結グルタミン酸残基が、好ましくは、この最
初のアラニン残基の隣に付着する。リジン残基(L−Lys)は、好ましくは、
特にグラム陽性細菌において、このグルタミン酸残基の隣に付着する。グラム陰
性細菌では、この第三残基は、好ましくは、メソ−ジアミノピメレートまたは「
m−DAP」である。この位置の他の残基は、L−アラニン、L−ホモセリン、
L−ジアミノ酪酸、L−グルタミン酸、L−オルニチン、LL−DAP、並びに
、上記で言及したメソ形を含むがこれに限定されない。さらに別の残基は、L−
Orn、LL−Dpm、m−HyDpm、L−Dab、L−HyLys、Nγ
アセチル−L−Dab、L−Hsr、L−Ala、またはL−Gluを含み得る
。ペンタペプチドの好ましいアミノ酸配列は、L−Ala−D−γ−Glu−L
−Lys−D−Ala−D−Alaであり、そのアミノ末端は、アミド結合を介
して、式(I)の物質の乳酸部分に付着している。さらに別の適切なアミノ酸配
列は、L−Ala−D−γ−Glu−メソ−DAP−D−Ala−D−Alaで
あり得る。潜在的利点のあるトリペプチド配列は、L−Ala−D−γ−Glu
−L−Lysであり、任意には、L−Lysアミノ酸残基において、親和性「ハ
ンドル」、例えばビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、免疫グロブリン、
プロテインA等またはその断片、またはハプテン、例えばジニトロフェノール、
ジゴキセゲニン等で置換されている。他に可能なものは、ジペプチド配置であり
、L−Ala−D−Lysを含むがこれに限定されず、ここでも任意にD−Ly
sアミノ酸残基において置換されている。
【0032】 本発明の方法において、GlcNAcトランスフェラーゼ活性は、GlcNA
cトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性断片を含むことが想
像されるサンプルにおいて検出する。方法は、(a)GlcNAcトランスフェ
ラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性断片を含むことが想像されるサンプ
ルを提供し;(b)サンプルを、有効量の標識UDP−GlcNAc基質、およ
び上記式(I)の化学部分を含む物質であるが野生型MurG酵素の天然基質で
あるリピドIではない物質と、GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタン
パク質またはその活性断片の存在下でグリコシド結合を介して該物質にカップリ
ングした標識GlcNAcを含む標識カップリング生成物を提供するのに有効な
条件下で接触させ;(c)該サンプルにおけるGlcNAcトランスフェラーゼ
活性の指標である、該標識カップリング生成物の形成または存在を検出する段階
を含む。好ましくは、標識GluNAc基質は、標識UDP−GluNAcであ
る。
【0033】 本発明の方法において、サンプルの少なくとも一部が、溶解細菌培養物の一部
、その上清の一部、その膜画分の一部、そのタンパク質画分の一部、精製酵素、
精製または合成脂質または同物の混合物を含み得る。
【0034】 標識カップリング生成物の形成または存在の検出は、当業者には明らかな多く
の方法で実施できる。例えば、検出段階は、標識UDP−GlcNAc基質から
の標識カップリング生成物の分離を含み得る。本開示のいずれかで議論したよう
に、標識種の分離は、疎水性捕獲、アフィニティークロマトグラフィー、または
他の固相分離技術を含むがこれに限定されない、様々なアプローチを使用して達
成できる。よって、標識カップリング生成物の定量は、利用した標識の性質に応
じて実施できる。
【0035】 本発明の目的と一致して、GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパ
ク質またはその活性断片を含むことが想像されるサンプルにおいて、GlcNA
cトランスフェラーゼ活性を検出するためのアッセイを提供する。本発明のアッ
セイは、式:
【0036】
【化11】
【0037】 [式中、「R」は、2個以上の炭素原子を含むアシル基であり、「R」は、1
個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「R」は、水素
、または1個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「A」
は、置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換または非置換アミノ
酸残基を含むペプチドであり、「R」は、5個以上の炭素原子を含む置換また
は非置換アルキル基である] で示される化合物を含み、ここで、該物質は、GlcNAcトランスフェラーゼ
活性を示すタンパク質またはその活性断片の存在下でGlcNAc基質とカップ
リング生成物を形成でき、ただし、該物質は野生型MurG酵素の天然基質であ
るリピドIではない。アッセイは、さらに、標識GlcNAc基質を含む。
【0038】 潜在的抗菌活性を示す化合物についてのスクリーンも考える。かかるスクリー
ンは、(i)GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質またはその
活性断片、(ii)上記式(I)の化合部分を含む物質、ただし、該物質は野生
型MurG酵素の天然基質であるリピドIではなく、ここで、該物質は、Glc
NAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性断片の存在下で
GlcNAc基質とカップリング生成物を形成でき、および(iii)標識Gl
cNAc基質を含む。
【0039】 従って、酵素MurGまたはその活性断片を含むスクリーンを、標識GlcN
Ac基質の存在下、基質類似体、例えば、式(I)の物質と接触させる。酵素は
、勿論、標識GlcNAc(例えば、C−14標識UDP−GlcNAc)の、
基質類似体のムラミン酸部分のC4−ヒドロキシル基へのカップリングを触媒す
る。標識カップリング生成物の形成は、その後、図1に提示したように、時間を
かけて監視し、グラフを作成する。(カップリング生成物は、最初に、標識Gl
cNAc基質から、例えば、カラムクロマトグラフィー、HPLC、濾過(反応
を固相で実施する場合)等により、分離しなければならないであろう。)潜在的
阻害化合物(または化合物群)を、その後、上記した対照混合物などの混合物に
加え、標識カップリング生成物の生成の減少を、好ましくは、潜在的阻害化合物
の濃度の関数として監視する。
【0040】 5.2.基質類似体の調製 我々の最初の合成標的8(上記、および下記のスキーム2)は、55炭素ウン
デカプレノール鎖が、シトロネロールの10炭素鎖により置換されている点でリ
ピドIとは異なる。長鎖脂質は扱いにくいため、より短い脂質鎖を選択し;アリ
ルピロホスフェートは不安定なため、飽和イソプレノール単位を含む脂質をさら
に選択する。MurGは、脂質連結基質を認識する膜結合酵素であるが、その化
学は、脂質アンカーからはるかに遠い、脂質連結基質のC4ヒドロキシルで起こ
る。それ故、脂質の変化は、基質認識を壊すことなく達成できることが望ましい
【0041】
【化12】
【0042】 8(下記のスキーム2参照)を製造するために、ムラミン酸誘導体1(シグマ
から入手可能)を、5段階でアノマージベンジルホスフェート5に変換し、保護
ペンタペプチド13にカップリングさせる。Chen,J.;Dorman,G
.;Prestwich,G. J.Org.Chem.1996、61、39
3。LysおよびGlu上のシリル保護基は、穏やかな条件下で容易に脱保護で
きるため好ましい。従って、ペプチドのC末端は、示したようにメチルエステル
であるか、またはトリメチルシリルエチルエステルであり得る。
【0043】 保護ペンタペプチドは、D−Ala−FMOCサスリン(Sasrin)レジ
ン(Bachem Biosciencesから入手可能)上で、11段階で、
全収率15%で合成される(下記の方法4参照)。実験詳細は、下記の例の章に
提供する。水素化分解脱保護により、アノマーホスフェートが生成し、これをジ
フェニルシトロネロールピロホスフェートで処理すると7が生成する(スキーム
2参照)。ジフェニルシトロネロールピロホスフェート(10、下記の方法1)
が、シトロネロールホスフェートをジフェニルクロロホスフェートで処理するこ
とにより、その場で生成する(下記の例の章参照;また、Warren,C.D
.;Jeanloz,R.W. Meth.Enzymol.1978、50、
122参照)。グリコシルピロホスフェートを形成する他の方法については、(
a)Imperiali,B.;Zimmerman,J.W. Tet.Le
tt.1990、45、6485;(b)Wittmann,V.;Wong,
C.−H. J.Org.Chem.1997、62、2144参照。ピロホス
フェート交換反応は、非保護糖ヒドロキシルの存在下で容易に起こる。最後に、
ペプチド上の側鎖保護基を、TBAFで除去し、これはまた、C末端メチルエス
テルも加水分解し、所望の生成物8が得られる。8は、酸および塩基の両方に感
受性であることを注記する。合成は、酸および塩基への曝露を最小限としつつ、
一方、全3個の基礎単位、ペプチド、炭水化物、および脂質の独立した修飾が可
能となるような収束性アプローチを提供する。
【0044】 従って、上記およびさらに下記でも説明する同一の一般的スキームを使用して
(ここで、TMSEはトリメチルシリルエチルであり、TEOCはトリメチルシ
リルエチルオキシカルボニルであり、N−リンカーは6−アミノヘキサン酸であ
る)、様々な化合物を調製し、基質結合のための要件を定めることができる。
【0045】
【化13】
【0046】 5.3. GlcNAcトランスフェラーゼアッセイ MurG活性アッセイに基質8を使用した最初の試みにより、ペーパークロマ
トグラフィーまたは薄層クロマトグラフィーのような比較的粗製の分離法を使用
して、放射標識生成物を、過剰の標識UDP−GlcNAcから分離するには、
いくらか困難があることが判明する。従って、ある適用において、過剰の標識U
DP−GlcNAcの除去を促進するために、脂質鎖の長さを調整することが好
ましくあり得る。例えば、より長い脂質鎖(例えば約C15−C40)は、非特
異的脂質−脂質相互作用を利用する疎水性レジンまたは適切なフィルターを使用
した分離法を促進し得る。その上、固相レジンにつなぐことは、本発明の商業上
の実施形態に、より好ましくあり得る。さらに別の代替物は、親和性基、例えば
、ビオチン、IgG結合ドメイン、またはハプテン、例えばジニトロフェノール
、ジゴキセゲニン等を含み、これは、それぞれ、アビジン/ストレプトアビジン
を含む親和性レジンを使用するアフィニティークロマトグラフィーまたはプロテ
インAによる分離を促進するために、基質類似体に付着している。
【0047】 証拠により、MurGは、ペプチド鎖の第三アミノ酸残基の実体に比較的感受
性が低いことが示唆される。大腸菌株(例えばBL21)は、L−リジンよりも
むしろメソ−ジアミノピメリン酸(m−DAP)を有するムラミルペンタペプチ
ド基質を作る。大腸菌MurGは、これらのリジン類似体を受容する。蛍光標識
類似体もまた、いくつかの株により受容される:Weppner,W.A.;N
euhaus,F.C. J.Biol.Chem.1978、253、472
;White,D.原核生物の生理学および生化学、オックスフォード大学出版
:ニューヨーク、1995、p.212−223。従って、第三アミノ酸残基は
、置換基を、アミノ酸/ペプチド部分に付着させるのに簡便な位置となる。本発
明の好ましい実施形態において、アフィニティーラベル置換L−Lysを、ペプ
チド鎖の第三アミノ酸残基として使用する。より好ましくは、ビオチン部分は、
6−アミノヘキサン酸などの二官能性脂肪族試薬を含むつなぎを介して、リジン
の遊離アミノ基に連結するが、より短いまたはより長いつなぎも使用できる。目
的の分子に付着する様々な長さのつなぎ、例えば、ビオチン、発色団、発蛍光団
等は、市販で入手できる。
【0048】 このように、ビオチンは、6−アミノヘキサン酸リンカーのカルボン酸基を介
して、リジン残基のεアミノ基に付着し(スキーム2)(6−{(ビオチノイル
)アミノ}ヘキサン酸スクシンイミドエステルは、Molecular Pro
bes,Inc.から購入できる)、放射標識生成物は、アビジン誘導体化レジ
ン(テトラリンク(Tetralink)(登録商標)テトラマーアビジンレジ
ン、プロメガ)を使用して、反応混合物中の他の放射活性成分から容易に分離で
きる。MurGの、ビオチン標識基質9を認識する能力は、様々な粗膜調製物を
9および14C−UDP−GlcNAcと共にインキュベートした後、レジンに
結合する放射活性を計測することにより評価する。(例えば、Baker,C.
A.;Poorman,R.A.;Kezdy,F.J.;Staples,D
.J.;Smith,C.W.;Elhammer,A.P. Anal.Bi
ochem.1996、239、20参照。)反応は、MurGを過剰発現する
細菌培養物で迅速かつ効率的であるが、内因性レベルのMurGのみを発現する
培養物ではほとんど検出できない(図1、曲線AとEを比較)。
【0049】 murG遺伝子は、Prof.W.D.Donachie(エジンバラ大学)
から入手したpUG18プラスミドから得ることができる。大腸菌murG遺伝
子配列は、Mengin−Lecreulx,D.等、Nucleic Aci
ds Res.1990、18、2810およびIkeda,M.等、同書、1
990、18、4014に記載されている。鋳型としてpUG18プラスミドを
使用したポリメラーゼ連鎖反応による遺伝子増幅を実施する。ノバゲンから入手
できる、pT7BlueT PCRクローニングベクターをこの目的に使用する
。murGを含むDNA断片を、制限酵素NdeIおよびBamHIによりpT
7BlueTプラスミドから切出し、断片をゲル電気泳動で精製する。精製断片
を、その後、これもまたノバゲンから入手できる、pET15b発現ベクターの
NdeI/BamHIクローニング部位に挿入する。
【0050】 murG遺伝子を、pET15bからpET3aプラスミド(ノバゲン)にサ
ブクローニングする。MurGは、IPTG誘導性BL21(DE3)pLys
S株(ノバゲン)で過剰発現させる。Studier,F.W.;Rosenb
erg,A.H.;Dunn,J.J.;Dubendorff,J.W. M
eth.Enzymol.1990、185、60参照。過剰発現細胞溶解液を
、基質に添加する前に熱処理することにより、反応が進行するのを防ぐ(図1参
照;AとDを比較)。従って、反応は、活性MurGの存在に依存する。さらに
、初期反応速度およびカップリング生成物への変換の両方が、9の濃度と共に増
加する(図1参照;AとBとCを比較)。
【0051】 それ故、合成基質類似体は、異なった、かつ劇的に短い脂質鎖を有するにもか
かわらず、MurG活性についての直接的なアッセイで効率的に機能する。この
合成基質は、アミノ酸切り詰め、付加、欠失、置換または他の変異を生じるmu
rG遺伝子の構造的修飾後、過剰発現細胞溶解液における酵素活性を評価するた
めに使用できる。合成基質類似体はまた、精製中の酵素活性のアッセイに、並び
に、全または部分精製酵素に関する詳細な機序研究に使用できる。従って、Mu
rGの高分解能構造分析が、現在可能である。さらに、他の合成基質の、9と、 14 C−UDP−GlcNAcについて競合する能力を評価することにより、M
urG阻害の直接スクリーニングに使用する類似の受容体を同定することが可能
である。
【0052】 本発明のさらなる説明として、以下の例を提供する。
【0053】 6.例 以下の方法を提供し、特に上記のスキーム2および下記の方法1〜4を参照す
る。
【0054】 6.1. 化合物2の調製 化合物1(482mg、1.022mmol、シグマ)および4−ジメチルア
ミノピリジン(10mg、0.080mmol)を前以て混合し、トルエンとの
共沸蒸留により3回乾燥させ、その後、8mLのテトラヒドロフラン(THF)
に溶かす。トリクロロエタノール(0.23mL、2.405mmol)、次い
で、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(248mg、1.203mmo
l)を反応容器に加える。室温で4時間撹拌した後、反応溶液を、綿栓を通して
濾過し、酢酸エチル(EtOAc)で濯ぐ。濾液を濃縮し、フラッシュクロマト
グラフィー(15%EtOAc/CHCl)により精製すると、453mg
(80%)の白色粉末が得られる。R0.39(15%EtOAc/CH
);H NMR(CDCl、270MHz)δ7.43−7.25(m
、10H)、7.67(d、J=6.0Hz、1H)、5.59(s、1H)、
5.34(d、J=3.2Hz、1H)、4.98(d、J=11.9Hz、1
H)、4.71−3.70(m、10H)、2.04(s、3H)、1.50(
d、J=7.0Hz、3H);質量分析[M+H]、603.5。
【0055】 6.2 化合物3の調製 化合物2(360mg、0.599mmol)を、30mLのEtOAc(酢
酸エチル)に溶かし、900mgの20%Pd−Cを加える。反応容器を水素で
満たし、室温で撹拌する。30分後、触媒を濾過して除去し、メタノールで洗浄
する。濾液を濃縮すると、完全に水素化した生成物が得られ、これはさらに精製
することなく次の反応に使用する。
【0056】 トリオールの6mL DMF溶液に、ベンズアルデヒドジメチルアセタール(
0.9mL、6mmol)およびp−トルエンスルホン酸(11.4mg、0.
06mmol)を加える。反応混合物を室温で10時間撹拌し、飽和NaHCO で中和し、CHCl(3×20mL)で抽出し、NaSO上で乾燥さ
せ、濾過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(90%EtOAc/石油
エーテル)により精製すると、248mg(81%)のα、βアノマーの混合物
が得られる。
【0057】 6.3. 化合物4の調製 化合物3(202mg、0.395mmol)および1H−テトラゾールを前
以て混合し、トルエンとの共沸蒸留により乾燥させ、その後、10mLのCH Clに溶かし、−30℃に冷却する。この溶液に、ジベンジルN,N−ジイソ
プロピルホスファミド(0.266mL、0.791mmol)を加える。混合
物を室温で1時間撹拌し、−40℃に冷却し、m−CPBA(560mg、2m
mol)を加え、反応物を、30分間0℃で、その後、30分間室温で撹拌する
。混合物をCHClで希釈し、10%NaSO水、飽和NaHCO
および水で洗浄し;その後、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮し、フラ
ッシュクロマトグラフィー(65%EtOAc/石油エーテル)により精製する
と、200mg(70%)の白色固体が得られる。R0.24(70%EtO
Ac/石油エーテル);H NMR(CDCl、270MHz)δ7.44
−7.33(m、15H)、7.20(d、J=6.0Hz、1H)、6.10
(m、1H)、5.56(s、1H)、5.05(m、6H)、4.61(q、
J=7.0Hz、2H)、4.10−3.61(m、6H)、1.86(s、3
H)、1.48(d、J=7.0Hz、3H)。
【0058】 6.4. 化合物5の調製 亜鉛ダストを、化合物4(58mg、0.0752mmol)の5mL90%
AcOH/HO溶液に加える。混合物を室温で激しく撹拌する。1時間後、触
媒を濾過して除去し、濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(10%M
eOH/CHCl、0.1%AcOH)により精製すると、44mg(91%
)の生成物が得られる。R0.19(5%MeOH/CHCl、0.1%A
cOH);H NMR(CDOD、500MHz)δ7.44−7.25(
m、15H)、6.11(m、1H)、5.55(s、1H)、5.02(m、
4H)、4.33(q、J=7.0Hz、1H)、3.96(m、1H)、3.
77(m、1H)、3.73−3.66(m、4H)、1.94(s、3H)、
1.32(d、J=7.0Hz、3H)。
【0059】 6.5. 化合物6の調製 化合物5(45mg、0.0704mmol)およびNH−L−Ala−γ
−D−Glu(O−TMSE)−L−Lys(N−TEOC)−D−Ala−D
−Ala−OCH(35mg、0.0469mmol)を前以て混合し、トル
エンとの共沸蒸留により3回乾燥させ、その後、0.9mLのDMFに溶かし、
その後、0℃に冷却する。ジイソプロピルエチルアミン(41μl、0.235
mmol)、次いで、HOBt(12.7mg、0.0938mmol)および
ピリジンBOP(49mg、0.0938mmol)を反応容器に加える。30
分間室温で撹拌した後、溶液を10mLのEtOAcで希釈し、0.01NのH
Cl水、および水で洗浄する。その後、溶液を、濃縮し、フラッシュクロマトグ
ラフィー(5%MeOH/CHCl)により精製すると、59mg(92%)
の化合物6が得られる。R0.16(5%MeOH/CHCl);H N
MR(CDOD、500MHz)δ7.50−7.30(m、15H)、5.
87(m、1H)、5.63(s、1H)、5.13(m、4H)、4.41(
m、1H)、4.40(m、1H)、4.36(m、1H)、4.35(m、1
H)、4.30(m、1H)、4.21(m、1H)、4.19(m、2H)、
4.14(m、2H)、4.13(m、1H)、4.05(m、1H)、3.8
4(m、1H)、3.79(m、2H)、3.76(m、1H)、3.66(s
、3H)、3.09(t、J=8.8Hz、2H)、2.28(t、J=8.8
Hz、2H)、2.18(m、1H)、1.91(m、1H)、1.86(s、
3H)、1.77(m、1H)、1.67(m、1H)、1.51(m、2H)
、1.45−1.35(m、18H)、1.01−0.97(m、4H)、0.
05−0.02(s、s、18H);質量分析[M+H]1394。
【0060】 6.6. 化合物7の調製 化合物6(15mg、0.011mmol)を1mLのMeOHに溶かし、2
0mgの20%Pd−Cを加える。反応溶液を水素で満たし、室温で撹拌する。
一滴のジイソプロピルエチルアミンを30分後に加え、その後、溶液を5mLの
MeOHに希釈し、20分間撹拌する。混合物を濾過し、濃縮すると、水素化脱
ベンジル化生成物(7a)が得られ、これはさらに精製することなく次の反応に
使用する。R0.28(CHCl:MeOH:HO=3:2:0.5)。
【0061】 シトロネロールホスフェート(ジイソプロピルエチルアンモニウム、18mg
、0.053mmol)を、トルエンとの共沸蒸留により3回乾燥させ、その後
、1mLのCHClに溶かす。ジイソプロピルエチルアミン(18.5μL
、0.106mmol)を加える。溶液を−20℃に冷却し、ジフェニルホスホ
ロクロリデート(11.5μL、0.080mmol)を加える。反応容器を、
室温まで加温し、1時間室温で撹拌する。メタノール(0.1mL)を添加後、
反応物をさらに1時間室温で撹拌し、その後、溶媒を蒸発させ、残渣をトルエン
との共沸蒸留により2回乾燥させ、0.2mLのDMFに溶かす。
【0062】 上記からの化合物7aを、トルエンとの共沸蒸留により3回乾燥させ、0.1
mLのDMFに溶かす。ジイソプロピルエチルアミン(3.9μL、0.022
mmol)を加える。0.1mLのシトロネロールジフェニルピロホスフェート
溶液を、化合物7aを含む溶液に移す。反応混合物を48時間室温で撹拌し、そ
の後、C18逆相カラム(8mm×80mm、粒子サイズ40μm、孔サイズ6
0Å、J.T.Bakerから)に直接のせ、0.1%トリエチルアミンを含む
CHCN/HO(0、5%、10%、15%、20%、25%、30%、3
5%の各10mL)で溶出する。純粋な化合物を含む画分を合わせ、濃縮すると
、4.6mg(28%)の白色粉末が得られる。R0.36(CHCl:M
eOH:HO=3:2:0.5);H NMR(DMSO、500MHz)
δ8.36(d、J=7.2Hz、1H)、8.21(d、J=8.0Hz、1
H)、8.19(d、J=8.2Hz、1H)、8.10(d、J=6.0Hz
、1H)、7.32(d、J=7.5Hz、1H)、6.95(t、J=5.0
Hz、1H)、5.26(d、J=6.0Hz、1H)、5.07(t、J=7
.0Hz、1H)、4.30(m、1H)、4.27(m、1H)、4.23(
m、1H)、4.13(m、1H)、4.12(m、2H)、3.87(m、1
H)、3.77(m、2H)、3.62(m、1H)、3.60(s、3H)、
3.51(m、1H)、3.33(m、1H)、2.91(m、2H)、2.1
7(m、2H)、1.94(m、2H)、1.91(m、1H)、1.80(s
、3H)、1.62(s、3H)、1.58(s、3H)、1.51(m、3H
)、1.50(m、1H)、1.49(m、1H)、1.35(m、2H)、1
.29(d、J=7.2Hz、3H)、1.27(m、2H)、1.25(d、
J=6.8Hz、3H)、1.24(d、J=5.5Hz、3H)、1.23(
m、2H)、1.19(d、J=7.4Hz、3H)、1.11(m、1H)、
0.84(d、J=6.5Hz、3H)、0.02−0.01(s、s、18H
);質量分析[M+H]1321。
【0063】 6.7. 化合物8の調製 化合物7(5mg、0.0033mmol)の50μl DMF溶液に、テト
ラブチルアンモニウムフルオリド(THF中1M、0.3mL)を加える。反応
混合物を24時間室温で撹拌し、その後、C18逆相カラム(8mm×80mm
、粒子サイズ40μm、孔サイズ60Å、J.T.Bakerから)に直接のせ
、CHCN/0.1%NHHCO水溶液(0、5%、10%、15%、2
0%、25%、30%の各10mL)で溶出する。純粋な化合物を含む画分を合
わせ、濃縮し、凍結乾燥して塩を除去する。白色粉末(2mg、57%)が得ら
れる。R0.18(CHCl:MeOH:HO=3:3:1);H N
MR(CDOD、500MHz)δ5.58(m、1H)、5.11(t、J
=6.5Hz、1H)、4.50−3.56(m、12H)、2.94(m、2
H)、2.34(m、2H)、2.10(s、3H)、2.00(m、1H)、
1.98(m、2H)、1.92(m、1H)、1.74(m、2H)、1.6
7(s、3H)、1.62(m、1H)、1.60(s、3H)、1.50−1
.39(m、12H)、1.23(m、2H)、0.93(d、J=6.5Hz
、3H);質量分析[M+H]1062。
【0064】 6.8. 化合物9の調製 化合物8(2mg、0.0019mmol)の0.1mL HO/ジオキサ
ン(1:1)溶液に、NaHCO(3.2mg、0.038mmol)、次い
で、6−((ビオチノイル)アミノ)ヘキサン酸スクシンイミドエステル(2m
g、0.0044mmol)を加える。反応混合物を2時間室温で撹拌し、その
後、C18逆相カラム(8mm×80mm、粒子サイズ40μm、孔サイズ60
Å、J.T.Bakerから)に直接のせ、CHCN/0.1%NHHCO 水溶液(0、5%、10%、15%、20%、25%、30%の各10mL)
で溶出する。純粋な化合物を含む画分を合わせ、濃縮し、凍結乾燥して塩を除去
する。白色粉末(2mg、76%)が得られる。R0.40(CHCl:M
eOH:HO=3:3:1);H NMR(CDOD、500MHz)δ
5.52(d、J=4.5Hz、1H)、5.12(t、J=7.0Hz、1H
)、4.50(m、1H)、4.39−4.19(m、8H)、4.00−3.
72(m、4H)、3.51(m、1H)、3.22(m、1H)、3.18(
m、2H)、2.95(dd、J=12.5、5.0Hz、1H)、2.71(
d、J=12.5Hz、1H)、2.27(m、2H)、2.02(s、3H)
、2.01(m、2H)、1.85(m、2H)、1.67(m、2H)、1.
67(s、3H)、1.62(m、1H)、1.61(s、3H)、1.53(
m、2H)、1.45−1.37(m、12H)、1.38(m、1H)、1.
17(m、1H)、0.94(d、J=6.8Hz、3H);質量分析[M+H
1402。
【0065】 6.9. 化合物10の調製(下記の方法1) (R)−(+)−β−シトロネロール(330mg、2.111mmol)を
、トルエンとの共沸蒸留により3回乾燥させ、その後、21mLの乾燥ヘキサン
に溶かす。別の乾燥フラスコで、オキシ塩化リン(0.98mL、10.56m
mol)およびトリエチルアミン(1.47mL、10.56mmol)を10
mL乾燥ヘキサンに溶かし、室温で撹拌する。シトロネロール溶液を、その後、
ゆっくりと(1時間かけて)オキシ塩化リン溶液に加え、その後、30分間撹拌
し続ける。70mLのアセトン/水/トリエチルアミン(88:10:2)の混
合物を反応物に加え、18時間室温で撹拌し、シトロネロールホスフェートジク
ロリドを、シトロネロールホスフェートに変換する。溶媒を真空蒸発させて、水
性残渣を得、これをC18逆相カラム(50mm×12cm、粒子サイズ40μ
m、孔サイズ60Å、J.T.Bakerから)にのせ、CHCN/HO(
0、10%、20%、30%、40%、50%、60%の各100mL)で溶出
する。純粋な化合物を含む画分を合わせ、濃縮すると、566mg(62%)の
油性残渣が得られる。R0.42(CHCl:MeOH:HO=3:2:
0.5);H NMR(CDOD、500MHz)δ5.09(t、J=5
.0Hz、1H)、3.90(m、2H)、1.99(m、2H)、1.67(
m、1H)、1.65(s、3H)、1.62(m、1H)、1.59(s、3
H)、1.41(m、1H)、1.34(m、1H)、1.16(m、1H)、
0.91(d、J=6.5Hz、3H);13C NMR(CDOD、500
MHz)δ132.08、125.96、65.11、39.00、38.94
、30.45、26.61、26.10、19.93、17.92。
【0066】
【化14】
【0067】 6.10. 化合物11の調製(方法2) OH−L−Lys(N−BOC)−NHFmoc(607mg、1.295m
mol)の10mL CHCl溶液に、10mLトリフルオロ酢酸を加える
。混合物を20分間室温で撹拌し、その後、濃縮し、凍結乾燥する。残渣を10
mLのDMFに溶かし、その後、ジイソプロプルエチルアミン(1.13mL、
6.475mmol)を加える。2−(トリメチルシリル)エチルp−ニトロフ
ェニルカーボネート(440mg、1.554mmol)を3mLのDMFに溶
かし、L−Lys溶液に移す。混合物を2時間室温で撹拌する。DMF溶媒を真
空蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc、その後、0.
1%AcOHを含む10%MeOH/CHCl)により精製すると、635m
g(95%)の白色固体が得られる。R0.25(10%MeOH/CHCl )。
【0068】 6.11. 化合物12の調製(方法3) D−Glu(ベンジル)(1.046g、4.41mmol)の40mL水/
ジオキサン(1:1)溶液に、NaHCO(1.1g、13.2mmol)の
10mL水溶液を加える。混合物を20分間撹拌する。その後、9−フルオエニ
ルメチルクロロホルメート(1.37g、5.29mmol)を、10mLのジ
オキサンに溶かし、ゆっくりと(1時間かけて)D−Glu溶液に加え、その後
、10分間撹拌し続ける。混合物を直接シリカゲルカラムにのせ、0.1%Ac
OHを含む5%MeOH/CHClにより溶出する。生成物を含む画分を合わ
せ、濃縮し、再度フラッシュクロマトグラフィー(EtOAc、その後、0.1
%AcOHを含む5%MeOH/CHCl)により精製すると、1.88g(
93%)の白色粉末が得られる。R0.27(0.1%AcOHを含む5%M
eOH/CHCl)。
【0069】 Fmoc−D−Glu(ベンジル)−OH(350mg、0.762mmol
)および4−ジメチルアミノピリジン(9.3mg、0.0762mmol)を
前以て混合し、トルエンとの共沸蒸留により3回乾燥させ、次いで、8mLのE
tOAcに溶かす。トリメチルシリルエタノール(0.328mL、2.287
mmol)、次いで、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(314mg、
1.525mmol)を反応容器に加える。混合物を、2時間室温で撹拌した後
、反応溶液を濾過し、EtOAcで洗浄する。濾液を濃縮し、フラッシュクロマ
トグラフィー(15%EtOAc/石油エーテル)により精製すると、350m
g(82%)の白色粉末が得られる。R0.33(15%EtOAc/石油エ
ーテル)。
【0070】 Fmoc−D−Glu(ベンジル)2−(トリメチルシリル)エチルエステル
(270mg、0.483mmol)を、11mLのメタノールに溶かし、50
0mgの20%Pd−Cを加える。反応容器を水素で満たし、室温で撹拌する。
10分後、混合物を濾過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(10%M
eOH/CHCl)により精製すると、203mg(90%)の白色粉末が得
られる。R0.43(10%MeOH/CHCl)。
【0071】 6.12. 化合物13の調製(方法4) サスリンレジン−OOC−D−Ala−NHFmoc(800mg、0.56
mmol)を、反応容器に入れ、以下の溶媒(各20mL)で連続的に洗浄する
:CHCl(2×3分間)、N−メチルピロリドン(NMP、2×3分間)
、20%ピペリジン/NMP(30分間)、NMP(2×3分間)、50%ジオ
キサン/水(2×5分間)、NMP(3×5分間)、CHCl(3×3分間
)、NMP(1×3分間)。OH−D−Ala−NHFmoc(701mg、2
.24mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.59mL、3.36mm
ol)、HOBt/HBTU(DMF中0.45M、2.5mL)、および10
mLのNMPを容器に加え、徹底的に混合する。反応容器を2時間室温で振り、
その後、以下の溶媒(各20mL)で連続的に洗浄する:NMP(5×8分間)
、i−PrOH(5×8分間)、CHCl(4×3分間)およびNMP(2
×3分間)。
【0072】 最後のアミノ酸L−Ala−FmocではFmoc基を切断しない以外は、同
じ方法を、他の3個のアミノ酸にも使用する。
【0073】 全てのアミノ酸をカップリングさせた後、ペンタペプチドを、僅かに撹拌させ
ながら1%TFA/CHCl(5×2分間、各15mL)でイッシング(i
shing)することによりレジンから取り外した。取り外した溶液を、カニュ
ーレを介して、2mLのピリジンおよび20mLのメタノールを含む容器に移す
。濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(0.1%AcOHを含む5%
MeOH/CHCl)により3回精製すると、300mg(56%)の生成物
が得られる。R0.34(10%MeOH/CHCl)。
【0074】 KHCO(28.4mg、0.284mmol)を、微細粉末に粉砕し、F
moc−L−Ala−D−γ−Glu(O−TMSE)−L−Lys(N−TE
OC)−D−Ala−D−Ala−OH(135.4mg、0.142mmol
)と混合する。混合物を2mLのDMFに溶かし、CHI(0.44mL、7
.1mmol)を加える。混合物を2時間室温で撹拌し、フラッシュクロマトグ
ラフィー(90%EtOAc/石油エーテル)により精製すると、47mg(3
4%)の白色粉末が得られる。R0.40(100%EtOAc);H N
MR(DMSO−d、500MHz)δ8.24(d、J=7.4Hz、1H
)、8.18(d、J=7.2Hz、1H)、8.17(d、J=8.4Hz、
1H)、8.01(d、J=7.1Hz、1H)、7.89(d、J=7.4H
z、2H)、7.72(dd、J=7.4、7.4Hz、2H)、7.47(d
、J=7.8Hz、1H)、7.41(dd、J=7.4、7.4Hz、2H)
、7.32(dd、J=7.4、7.4Hz、2H)、6.94(t、J=5.
2Hz、1H)、4.29−4.12(m、8H)、4.11(t、J=8.8
Hz、2H)、4.00(t、J=8.2Hz、2H)、3.59(s、3H)
、2.91(m、2H)、2.17(m、2H)、1.92(m、1H)、1.
79(m、1H)、1.56(m、1H)、1.48(m、1H)、1.35(
m、2H)、1.28(d、J=7.3Hz、3H)、1.23(m、5H)、
1.19(d、J=7.1Hz、3H)、0.93(t、J=8.8Hz、2H
)、0.89(t、J=8.2Hz、2H)、0.02−0.01(s、s、1
8H);質量分析[M+H]992。
【0075】 Fmoc−L−Ala−D−γ−Glu(O−TMSE)−L−Lys(N−
TEOC)−D−Ala−D−Ala−OCH(100mg、0.104mm
ol)を、2mLの20%ピペリジン/DMFに溶かし、30分間室温で撹拌す
る。溶媒を真空蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc、
次いで、10%MeOH/CHCl)により精製すると、60mg(78%)
の所望の生成物が得られる。R0.23(10%MeOH/CHCl)。
【0076】 6.13. MurG活性アッセイ法 6.13.1. タンパク質調製 野生型murG遺伝子をpET3aプラスミドにクローン化し、高厳密性発現
宿主BL21(DE3)pLysS(ノバゲン)に形質転換する。溶原化細胞を
、37℃で、20μg/mLアンピシリンおよび34μg/mLクロラムフェニ
コールを補充した2×YT培地中で、O.D.600nm=0.7まで増殖させ
;murGタンパク質の過剰発現を、1mMのIPTGで1.25時間誘導する
ことにより達成する。SDS/PAGE分析により、〜38,000分子量に移
動する単一の新しいバンドの生成が示される。誘導細胞培養物の数百個のアリコ
ートを、1.0mLのサンプルを5000rpmで10分間4℃で遠心分離する
ことにより調製する。上清を除去し、ペレットを−20℃で凍結させる。非形質
転換BL21(DE3)pLysS培養物の凍結ペレットストックもまた陰性対
照として調製する。全ペレットに関するBSA基準と共に沈降ロウリーアッセイ
(シグマ)を使用したタンパク質定量により、BL21(DE3)pLysSお
よび過剰発現細胞培養物における、全タンパク質濃度はそれぞれ11および17
μg/ペレットと示される。反応直前に、ペレットを氷上で解凍し、100μL
の1×Rxn緩衝液に再懸濁する。
【0077】 6.13.2. 反応条件 オートクレーブをかけた無菌の脱イオンHO中のビオチニル化脂質基質を、
Rxn緩衝液(1×:100mMトリス−Cl pH7.6、1mM MgCl )を含む0.5mLのオートクレーブをかけたエッペンドルフチューブ中にア
リコート化する。エタノールを、非加熱Speed VACを使用して、14
−UDP−GlcNAc(NENデュポン)のエタノール:水の溶液から除去し
、その後、基質混合物(1.1×10DPM;9.4μMのrxn濃度)に加
える。最後に、0.5〜1.0μgのタンパク質を含む5μLの氷で冷やした粗
細胞溶解液を加えて、全容量を20μLとする。全反応は24℃で実施する。反
応は、10μLの1%(w/v)SDSの添加によりクエンチする。
【0078】 6.13.3 トランスフェラーゼ活性決定 1モル過剰のビオチン結合テトラリンクテトラメリックアビジンレジン(プロ
メガ)および脱イオンHOを、各クエンチした反応チューブに加え、最終容量
を350μLとする。懸濁液を、室温で10分間頻繁にボルテックスをかけなが
らインキュベートし、30μmフリットを有する空の1.5mLマイクロカラム
チューブ(バイオラッド)に移す。レジンを、脱イオンHOを使用して洗浄(
5×0.5mL)する。洗浄したレジンを、1.0mLの無菌脱イオンHOを
使用して、10mLエコライト(ICN)に移し、ボルテックスをかける。サン
プルを直ちに計測する。
【0079】 様々な実験の結果は、図1に図で表す。
【0080】 6.14 野生型大腸菌MurGの精製 pET3aベクター(ノバゲン)からの野生型大腸菌MurGを過剰発現して
いるBL21(DE3)pLysS細胞(ノバゲン)を、100μg/mLアン
ピシリンおよび34μg/mLクロラムフェニコールを補充した8L 2XYT
培地で増殖する。OD600nmが0.6に達すると、IPTGを加え、最終濃
度を1mMとする。誘導した細胞培養物を、さらに3.5時間増殖させ、その後
、細胞を500mLバッチ中、5000rpm(ベックマンRC5B遠心機)で
10分間遠心沈殿させ、上清をデカントする。各細胞ペレットを、5mLの25
mM MES(pH6.0)、4mM DTTおよび3%トリトンX−100中
に再懸濁し、全80mLの懸濁液を合わせ、その後−70℃に凍結する。懸濁液
を4℃で解凍し、それに最終濃度5mMとなるようにMgClを加え、最終濃
度20μg/mLとなるようにDNAseを加える。1時間4℃で振った後、細
胞片を、15,000rpmで35分間遠心沈殿させる。上清をデカントし、緩
衝液A(25mM MES pH6.0、4mM DTT)で6倍に希釈し、緩
衝液Aで平衡化したSP−セファロースカラム(ファルマシアバイオテック)に
アプライする。40分間40%緩衝液B(20mMトリスpH8.0、1M N
aCl、4mM DTT)/緩衝液Aで洗浄した後、結合した酵素を、120分
間かけて、40%緩衝液Bで開始し、100%緩衝液Bで終る線形塩勾配を使用
して溶出する。溶出した酵素は、7mg/mLに濃縮し、スーパーデックス 2
00HR 10/30カラム(ファルマシアバイオテック)に、TBSE緩衝液
(100mM NaCl、20mMトリスpH8.0、10mM EDTAおよ
び4mM DTT)の流速0.5mL/分でアプライする。タンパク質が、単一
の対称ピークとして、推定分子量72kDで溶出する。酵素の純度は、クーマシ
ーブルー染色SDSポリアクリルアミドゲルから98%以上であると推定される
。精製酵素の収率は、細菌培養物の約1.3mg/Lである。精製酵素は4℃で
貯蔵し、少なくとも1ヶ月間安定である。
【0081】 以下の例は、明細書の図2〜8に最もよく関連する。
【0082】 6.15 精製した可溶性酵素を用いた初期速度アッセイ 以下の溶液を、アッセイ前に調製する:1)HO中、177.3μM[14 C]−UDP−GlcNAc(0.05mCi/mL);2)HO中、1.5
mM UDP−GlcNAc;3)0.5μg/μLのビオチニル化リピドI類
似体(1b);4)50mM HEPES(pH7.9)および5mM MgC
を含む10×反応緩衝液。酵素ストックは、0.5mLチューブ中、精製酵
素をTBSEで希釈して最終の濃度を0.04μg/μLにすることにより調製
し、アッセイを行う前の2日間4℃で貯蔵する。
【0083】 30個の反応を、2μLの10×反応緩衝液を、適当量のビオチニル化リピド
I類似体(1b)、放射活性UDP−GlcNAc、非放射活性UDP−Glc
NAc、およびHOと個々に混合して最終容量18μlとすることにより調製
する。リピドI類似体(1b)の最終濃度は、7μM、10μM、15μM、3
0μM、100μM、およびUDP−GlcNAcの最終濃度は、11μM、1
5μM、20μM、40μM、100μM、200μMである。反応は、2μL
の酵素ストックの添加により開始し、4分間24℃で行う。反応は10μlの1
%(w/v)SDSの添加により停止する。
【0084】 放射標識生成物は、放射標識出発物質から、各チューブへの3倍モル過剰のビ
オチン結合テトラリンクテトラマーアビジンレジン(プロメガ)をインキュベー
トすることにより分離する。脱イオンHOを、各チューブに加えて、最終容量
を約250μLとし、懸濁液を、真空ラインを取り付けたマルチスクリーンアッ
セイシステム(ミリポール)に取り付けた1.0μm孔サイズの96ウェルフィ
ルタープレートに移す。レジンを、0.2mLの脱イオンHOで15回洗浄す
る。洗浄したレジンを、10mLエコライトを含むシンチレーションバイアルに
移し、ボルテックスをかける。サンプルを、ベックマンLS5000シンチレー
ションカウンターで直ちに計測する。
【0085】 6.16 IC50測定 IC50アッセイは、リピドI類似体(1b)およびUDP−GlcNAc濃
度をそれぞれ18μMおよび34.3μMに固定する以外は、初期速度アッセイ
と同じように実施する。各セットのアッセイは、5または6個の異なる濃度の阻
害化合物の1つで実施する。IC50は、反応速度(一定時間に取り込まれる計
数)が50%減少する濃度とする。
【0086】 6.17 一般的な方法 全てのアミノ酸は、BAケムから購入する。特記しない限り、全ての化学物質
は、アルドリッチまたはシグマから購入し、さらに精製することなく使用する。
ジクロロメタン、トルエン、ベンゼン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン
およびトリエチルアミンは、乾燥アルゴン下で水素化カルシウムから蒸留する。
ジエチルエーテルおよびテトラヒドロフランは、乾燥アルゴン下でベンゾフェノ
ンカリウムから蒸留する。DMF、酢酸エチルおよびメタノールは、活性化モレ
キュラーシーブ上で乾燥させる。
【0087】 分析薄層クロマトグラフィー(TLC)を、蛍光指示薬で前以て覆膜されたシ
リカゲル60F254プレート(厚さ0.25mm)上で実施する。展開したプ
レートを、短波長UV光で調べ、アニスアルデヒドまたはMo(Vaughn)
染色で染色する。フラッシュクロマトグラフィーは、EMサイエンスからのシリ
カゲル60(230−400メッシュ)を使用して実施する。
【0088】 NMRスペクトルは、JEOL GSX−270NMR分光計またはVari
an Inova 500/VNMR分光計で記録する。化学シフト(δ)は、
テトラメチルシランからの百万分率(ppm)低磁場で報告する。カップリング
定数(J)は、ヘルツ(Hz)で報告する。多重度は、以下のように略する:一
重線(s)、二重線(d)、三重線(t)、四重線(q)、多重線(m)、二重
の二重線(dd)、見かけの三重線(apt)、広い一重線(bs)、五重線(
p)および八重線(o)。
【0089】 高分解能質量分析(FAB)は、カリフォルニア大学のリバーサイディパート
メント化学科質量分析施設でDr.Ron Newにより得られる。低分解能質
量分析(ESI)は、プリンストン大学化学科でDr.Dorothy Lit
tleにより得られる。
【0090】 6.17.1 化合物3 化合物2(482mg、1.02mmol;図7参照)および4−ジメチルア
ミノピリジン(10mg、0.08mmol)の8mL THF溶液に、トリク
ロロエタノール(0.23mL、2.40mmol)、次いで、1,3−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(248mg、1.20mmol)を加える。室温で
4時間撹拌後、反応溶液を、綿栓を通して濾過し、沈殿物をEtOAcで濯ぐ。
濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(15%EtOAc/CHCl )により精製すると、453mg(80%)の3が、白色粉末として得られる
。R0.39(15%EtOAc/CHCl);H NMR(CDCl 、500MHz)δ7.43−7.25(m、10H)、7.07(d、J=
6.0Hz、1H)、5.59(s、1H)、5.34(d、J=3.2Hz、
1H)、4.98(d、J=11.9Hz、1H)、4.68(d、J=12.
0Hz、1H)、4.66(q、J=7.0Hz、1H)、4.60(d、J=
11.9Hz、1H)、4.51(d、J=12.0Hz、1H)、4.21(
dd、J=10.5、4.8Hz、1H)、4.00(m、1H)、3.85(
m、2H)、3.75(m、2H)、2.04(s、3H)、1.50(d、J
=7.0Hz、3H);13C NMR(CDCl、500MHz)δ173
.8、170.9、137.5、137.4、129.3、128.6、128
.5、128.1、128.0、126.1、101.6、97.5、94.6
、83.4、75.2、75.1、74.3、70.5、69.2、63.1、
54.2、23.4、18.9;HRMS(FAB)C2731NOCl [M+H]の計算値:602.1115、実測値:602.1130。
【0091】 6.17.2 化合物4 化合物3(360mg、0.60mmol)の30mL EtOAc溶液に、
500mgの20%Pd−Cを加える。反応容器を水素で満たす。室温で30分
間撹拌後、懸濁液を濾過し、触媒をメタノールで濯ぐ。濾液を濃縮すると、透明
な油状物が得られ、これはさらに精製することなく次の反応に使用する。
【0092】 この透明な油状物の6mL DMF溶液に、ベンズアルデヒドジメチルアセタ
ール(0.9mL、6.0mmol)、次いで、p−トルエンスルホン酸(11
.4mg、0.06mmol)を加える。反応物を、室温で10時間撹拌し、飽
和NaHCOで中和する。その後、混合物をCHCl(3×20mL)で
抽出する。CHCl層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過し
、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(90%EtOAc/石油エーテル)
により精製すると、248mg(81%)の4が、α、βアノマーの混合物(α
:β=4:1)として得られる。R(αアノマー)0.33、R(βアノマ
ー)0.28(90%EtOAc/石油エーテル);αアノマーH NMR(
CDCl、270MHz)δ7.50−7.35(m、5H)、5.66(b
s、1H)、5.58(s、1H)、5.02(d、J=12.0Hz、1H)
、4.95(m、1H)、4.67(m、1H)、4.58(d、J=12.0
Hz、1H)、4.27(dd、J=10.0、5.0Hz、1H)、4.05
(m、1H)、2.06(s、3H)、1.52(d、J=7.0Hz、3H)
13C NMR(CDCl、270MHz)δ174.2、171.9、1
37.6、129.2、128.5、126.2、101.5、94.7、91
.4、83.5、75.5、75.0、74.6、69.2、62.9、54.
9、23.4、18.9;HRMS(FAB)C2025NOCl[M+
]の計算値:512.0646、実測値:512.0653。
【0093】 6.17.3 化合物5 化合物4(202mg、0.40mmol)および1H−テトラゾールを前以
て混合し、トルエンと共沸蒸留し、10mLのCHClに溶かす。反応溶液
を−30℃に冷却し、ジベンジルN,N−ジイソプロピルホスファミド(0.2
7mL、0.79mmol)を加える。反応物を30分で室温まで加温し、さら
に1時間撹拌する。その後、反応物を−40℃に冷却し、m−CPBA(560
mg、2mmol)を加える。30分間0℃で、さらに30分間室温で撹拌した
後、反応物を、20mLのCHClで希釈し、10%NaSO水(2×
20mL)、飽和NaHCO(2×20mL)、および水(2×20mL)で
抽出する。CHCl層を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、濃縮し、
フラッシュクロマトグラフィー(65%EtOAc/石油エーテル)により精製
すると、200mg(70%)の5が、白色固体として得られる。R0.24
(70%EtOAc/石油エーテル);H NMR(CDCl、500MH
z)δ7.44−7.33(m、15H)、7.20(d、J=6.0Hz、1
H)、6.10(m、1H)、5.56(s、1H)、5.07(m、4H)、
5.02(d、J=12.0Hz、1H)、4.64(q、J=7.0Hz、2
H)、4.59(d、J=12.0Hz、1H)、4.09(m、1H)、4.
03(m、1H)、3.95(m、1H)、3.83−3.68(m、3H)、
1.86(s、3H)、1.48(d、J=7.0Hz、3H);13C NM
R(CDCl、500MHz)δ173.8、171.2、137.1、12
9.4、128.8、128.5、128.2、128.0、126.1、10
1.7、96.2、96.1、82.6、75.3、74.3、74.2、69
.7、68.6、64.6、54.2、54.1、23.0、18.8;HRM
S(FAB)C3437NO11ClPNa[M+Na]の計算値:79
4.1068、実測値:794.1095。
【0094】 6.17.4 化合物6 化合物5(58mg、0.075mmol)の5mL90%AcOH/H
溶液に、亜鉛ダスト(30mg)を加える。反応物を、室温で1時間激しく撹拌
する。懸濁液を濾過し、沈殿物をメタノールで濯ぐ。濾液を濃縮し、フラッシュ
クロマトグラフィー(10%MeOH/CHCl/0.1%AcOH)により
精製すると、44mg(91%)の6が白色固体として得られる。R0.19
(5%MeOH/CHCl、0.1%AcOH);H NMR(CDOD
、500MHz)δ7.44−7.25(m、15H)、6.11(m、1H)
、5.55(s、1H)、5.02(m、4H)、4.33(q、J=7.0H
z、1H)、3.96(m、1H)、3.77(m、1H)、3.7−3.66
(m、4H)、1.94(s、3H)、1.32(d、J=7.0Hz、3H)
13C NMR(CDOD、500MHz)δ181.2、174.2、1
39.0、137.1、130.0、129.9、129.3、129.2、1
27.3、102.8、97.4、83.2、78.3、75.0、71.2、
69.2、66.4、56.2、56.1、22.8、19.7;HRMS(F
AB)C3236NO11PNa[M+Na]の計算値:664.1924
、実測値:664.1938。
【0095】 6.17.5 化合物7 6.17.5.1. Fmoc−L−Lys(N−TEOC)−OH Fmoc−L−Lys(N−BOC)−OH(607mg、1.30mmol
)の10mL CHCl溶液に、10mLのトリフルオロ酢酸を加える。混
合物を20分間室温で撹拌し、濃縮する。残渣を10mLのDMFに溶かす。ジ
イソプロピルエチルアミン(1.1mL、6.48mmol)を加える。2−(
トリメチルシリル)エチルp−ニトロフェニルカーボネート(440mg、1.
55mmol)を3mLのDMFに溶かし、反応溶液に移す。2時間室温で撹拌
後、溶媒を真空下で除去する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(最初にE
tOAc、その後、10%MeOH/CHCl/0.1%AcOHで溶出する
)により精製すると、635mg(95%)の所望の生成物が白色固体として得
られる。R0.54(10%MeOH/CHCl)。
【0096】 6.17.5.2. Z−D−Glu(OH)−OTMSE Z−D−Glu(O−bzl)−OH(1.1g、3.0mmol)およびD
MAP(37mg、0.3mmol)の30mL EtOAc溶液に、DCC(
0.7g、3.6mmol)および2−(トリメチルシリル)エタノール(0.
5mL、3.6mmol)を加える。20分間室温で撹拌後、反応物を濾過する
。濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(15%EtOAc/石油エー
テル)により精製すると、1.3g(91%)のZ−D−Glu(O−bzl)
−OTMSEが白色固体として得られる。R0.30(15%EtOAc/石
油エーテル)。
【0097】 Z−D−Glu(O−bzl)−OTMSE(1.2g、2.6mmol)の
30mL MeOH溶液に、900mgの20%Pd−Cを加える。10分間室
温で撹拌後、懸濁液を濾過する。濾液を濃縮し、20mLのHO/ジオキサン
(1:1)に溶かす。この溶液にNaHCO(0.44、5.2mmol)を
加える。Cbz−スクシンイミド(0.8g、3.1mmol)の5mLジオキ
サン溶液を、30分間かけて反応物に加える。その後、1mLのAcOHを加え
る。溶媒を真空下で除去する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(最初に1
0%EtOAc/CHCl、その後、10%MeOH/CHCl/0.1
%AcOHで溶出する)により精製すると、0.9g(87%)のZ−D−Gl
u(OH)−OTMSEが白色固体として得られる。R0.49(10%Me
OH/CHCl);H NMR(CDOD、500MHz)δ7.24−
7.15(m、5H)、4.96(d、J=3.0Hz、1H)、4.10(m
、4H)、2.28(t、J=7.6Hz、2H)、2.02(m、1H)、1
.80(m、1H)、0.87(t、J=8.6Hz、2H)、−0.08(s
、9H);13C NMR(CDOD、500MHz)δ176.3、173
.9、158.6、138.2、129.5、129.1、128.9、67.
7、64.7、55.0、31.2、27.8、18.2、−1.3;
【0098】 ペプチド7は、Fmoc保護アミノ酸を用いて標準的なHOBt/HBTU法
により合成する。R0.29(10%MeOH/CHCl);H NMR
(DMSO、500MHz)δ8.15(d、J=5.0Hz、1H)、8.1
4(d、J=5.0Hz、1H)、8.10(d、J=8.0Hz、1H)、8
.02(d、J=5.0Hz、1H)、6.92(t、J=5.0Hz、1H)
、4.30(m、1H)、4.19(m、2H)、4.17−4.07(m、5
H)、4.00(t、J=8.5Hz、2H)、3.31(q、J=8.5Hz
、1H)、2.92(m、2H)、2.18(m、2H)、1.95(m、1H
)、1.80(m、1H)、1.57(m、1H)、1.48(m、1H)、1
.36(m、2H)、1.29(d、J=8.5Hz、3H)、1.25(m、
2H)、1.20(d、J=8.5Hz、3H)、1.13(d、J=8.5H
z、3H)、0.92(m、6H)、0.02−0.00(3s、27H); 13 C NMR(DMSO、500MHz)δ175.8、172.3、172
.0、171.8、171.5、171.4、156.2、62.6、62.4
、61.2、52.9、51.3、50.1、47.7、47.6、31.4、
31.2、29.2、27.2、22.6、21.4、18.0、17.4、1
6.9、16.8、16.7、−1.4、−1.5、−1.6;HRMS(FA
B)C367210SiNa[M+Na]の計算値:855.45
15、実測値:855.4564。
【0099】 6.17.6 化合物8 化合物6(85mg、0.13mmol)およびNH−L−Ala−□−D
−Glu(O−TMSE)−L−Lys(N−TEOC)−D−Ala−D−A
la−OTMSE(7)(153mg、0.18mmol)の1.5mL DM
F溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(116μL、0.66mmol)、次
いで、HOBt(27mg、0.20mmol)およびピリジンBOP(104
mg、0.20mmol)を加える。30分間室温で撹拌後、溶液を10mLの
EtOAcで希釈し、0.01N HCl水(3×10mL)で洗浄する。有機
層を濃縮し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、フラッシュクロマトグラフィー(
5%MeOH/CHCl)により精製すると、168mg(87%)の8が白
色固体として得られる。R0.24(5%MeOH/CHCl);H N
MR(CDOD、500MHz)δ7.52−7.37(m、15H)、5.
88(m、1H)、5.65(s、1H)、5.13(m、4H)、4.41(
m、2H)、4.35(m、3H)、4.17(m、8H)、4.06(dd、
J=9.5、3.5Hz、1H)、3.84(m、3H)、3.77(m、1H
)、3.10(m、2H)、2.99(t、J=14.5Hz、2H)、2.1
9(m、1H)、1.90(m、1H)、1.88(s、3H)、1.77(m
、1H)、1.67(m、1H)、1.51(m、2H)、1.43−1.35
(m、14H)、1.01−0.97(m、6H)、0.06−0.04(3s
、27H);13C NMR(CDCl、500MHz)δ173.9、17
2.8、172.4、171.8、171.3、157.1、137.1、13
5.5、135.4、129.2、129.0、128.9、128.7、12
8.4、128.1、126.1、101.6、97.1、82.5、81.0
、78.2、76.7、70.0、69.6、68.4、64.8、64.1、
63.8、63.0、53.9、53.3、51.4、50.0、49.1、4
8.4、40.4、31.6、31.5、29.6、27.9、23.1、22
.7、19.6、18.0、17.9、17.8、17.5、17.4、−1.
3、−1.4、−1.5;HRMS(FAB)C6810620PSi Na[M+Na]の計算値:1478.6436、実測値:1478.64
17。
【0100】 6.17.7 化合物9 化合物8(87mg、0.06mmol)の5mL MeOH溶液に、20m
gの20%Pd−Cを加える。反応容器を水素で満たし、室温で撹拌する。1m
Lのピリジンを、30分後に加える。この溶液を15mLのMeOHで希釈し、
30分間撹拌する。触媒を濾過して除去する。濾液を濃縮すると、生成物9aが
得られ、これはさらに精製することなく次の反応に使用する。R0.28(C
HCl:MeOH:HO=3:2:0.5)
【0101】 シトロネロールホスフェート(25mg、0.11mmol)[参照:War
ren,C.D.、Jeanloz,R.W.、Biochem、14、412
−419、1975]をトルエン(3×1mL)と共蒸発させ、2mLのCH Clに溶かす。ジイソプロピルエチルアミン(92μL、0.53mmol)
を加える。この溶液を−20℃に冷却し、ジフェニルホスホロクロリデート(2
6μL、0.13mmol)を加える。反応物を10分間で室温まで加温し、室
温で撹拌する。1時間後、メタノール(1mL)を加え、反応物をさらに1時間
室温で撹拌する。溶媒を真空下で除去する。残渣をトルエン(3×1mL)と共
蒸発させ、0.5mLのCHClに溶かす。
【0102】 化合物9a(58mg、0.04mmol)を、トルエン(3×1mL)と共
蒸発させ、1mLのCHClに溶かす。0.4mLのシトロネロールジフェ
ニルピロホスフェート溶液、次いで、ピリジン(20μL、0.24mmol)
を反応物に加える。反応物を室温で18時間撹拌する。溶媒を真空下で除去し、
残渣をC18逆相カラム(8mm×80mm、粒子サイズ40μm、孔サイズ6
0Å、J.T.Bakerから)にのせ、CHCN/0.1%NHHCO 水溶液(0、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%の各10
mL)で溶出する。所望の生成物を含む画分を合わせ、濃縮すると、34mg(
68%)の9が白色粉末として得られる。R0.21(CHCl:MeOH
:HO=4.5:1.5:0.2)。この生成物は、さらに精製することなく
次の反応に使用する。ESI−MS C5710923SiNa
[M+Na]の計算値:1429、実測値:1429。
【0103】 6.17.8 化合物1a 化合物9(43mg、0.023mmol)の0.7mL DMF溶液に、テ
トラブチルアンモニウムフルオリド(THF中1M、0.7mL)を加える。反
応物を室温で24時間撹拌する。溶媒を真空下で除去する。残渣をC18逆相カ
ラム(8mm×80mm、粒子サイズ40μm、孔サイズ60Å、J.T.Ba
kerから)にのせ、CHCN/0.1%NHHCO水溶液(0、5%、
10%、15%、20%、25%、30%の各10mL)で溶出する。所望の生
成物を含む画分を合わせ、濃縮する。粗生成物を、ジエチルアミノエチルセルロ
ースカラム(14mm×80mm、Whatman Labsales,Inc
.から)上でさらに精製し、250mM NHHCOで溶出すると、凍結乾
燥後に24mgの1a(93%)が白色粉末として得られる。R0.18(C
HCl:MeOH:HO=3:3:1);H NMR(CDOD、50
0MHz)δ5.58(m、1H)、5.11(t、J=6.5Hz、1H)、
4.50−3.56(m、12H)、2.94(m、2H)、2.34(m、2
H)、2.10(s、3H)、2.00(m、1H)、1.98(m、2H)、
1.92(m、1H)、1.74(m、2H)、1.67(s、3H)、1.6
2(m、1H)、1.60(s、3H)、1.50−1.39(m、12H)、
1.23(m、2H)、0.93(d、J=6.5Hz、3H);13C NM
R(DO、500MHz)δ178.2、177.9、176.7、176.
6、176.5、176.4、176.3、165.3、135.5、127.
6、97.0、82.2、80.3、75.4、74.1、72.0、71.9
、71.8、70.4、67.6、62.7、56.6、55.8、52.3、
51.9、51.2、41.5、38.8、34.0、32.7、31.0、3
0.0、28.6、27.2、27.1、24.6、24.4、21.0、19
.2、19.1、18.8;ESI−MS C417421 [M
+H]の計算値:1062、実測値:1062。
【0104】 6.17.9 化合物1b 化合物1a(25mg、0.022mmol)の1.5mL HO/ジオキ
サン(1:1)溶液に、NaHCO(23mg、0.4mmol)、次いで、
6−((ビオチノイル)アミノ)ヘキサン酸スクシンイミドエステル(12mg
、0.027mmol)を加える。反応物を室温で2時間撹拌する。溶媒を真空
下で除去する。残渣をジエチルアミノエチルセルロースカラム(14mm×80
mm、Whatman Labsales,Inc.から)上にのせ、250m
M NHHCOで溶出すると、凍結乾燥後に16mgの1b(80%)が白
色粉末として得られる。R0.40(CHCl:MeOH:HO=3:3
:1);H NMR(CDOD、500MHz)δ5.49(dd、J=3
.0、7.3Hz、1H)、5.11(t、J=7.2Hz、1H)、4.50
(dd、J=4.8、7.8Hz、1H)、4.37(m、2H)、4.31(
dd、J=4.3、7.8Hz、1H)、4.29(m、1H)、4.24(m
、3H)、4.16(d、J=10.4Hz、1H)、4.02(m、2H)、
3.99(m、1H)、3.90(d、J=11.0Hz、1H)、3.74(
m、1H)、3.70(m、1H)、3.49(dd、J=9.5、9.5Hz
、1H)、3.21(m、1H)、3.17(m、4H)、2.94(dd、J
=4.8、12.8Hz、1H)、2.71(d、J=12.8Hz、1H)、
2.31(m、1H)、2.28(m、2H)、2.25(m、1H)、2.2
0(m、4H)、2.02(s、3H)、2.00(m、2H)、1.86(m
、2H)、1.82(m、1H)、1.73(m、4H)、1.67(s、3H
)、1.63(m、5H)、1.61(s、3H)、1.52(m、4H)、1
.45(m、2H)、1.44(d、J=7.3Hz、3H)、1.43(d、
J=6.2Hz、3H)、1.41(m、2H)、1.38(d、J=7.3H
z、3H)、1.37(d、J=7.2Hz、3H)、1.35(m、2H)、
1.17(m、1H)、0.93(d、J=6.7Hz、3H);13C NM
R(CDOD、500MHz)δ177.2、176.5、176.2、17
6.1、176.0、175.6、174.7、174.6、174.5、17
4.2、166.3、132.1、126.2、96.4、81.3、78.8
、75.2、71.0、65.7、63.6、63.0、61.8、57.2、
55.7、55.0、54.2、50.9、50.7、50.4、41.2、4
0.4、40.2、39.1、39.0、38.6、37.2、37.0、33
.0、32.5、30.6、30.3、30.2、30.0、29.6、27.
7、27.1、26.9、26.7、26.1、24.5、23.5、20.0
、19.5、18.4、18.3、18.0、17.9;HRMS(FAB)
57951024SNa [M−3H+2Na]の計算値:1
443.5512、実測値:1443.5494。
【0105】 6.17.10 化合物10 化合物10は、段階eで中間体6を、7にではなく、ジペプチドCHNH−
D−γ−Glu(O−TMSE)−L−Ala−NHにカップリングさせる以
外は、1aと同じスキームに従って実施する。R0.41(CHCl:Me
OH:HO=3:3:1);H NMR(CDOD、500MHz)δ5
.49(dd、J=3.0、7.0Hz、1H)、5.11(t、J=6.6H
z、1H)、4.33(q、J=7.0Hz、1H)、4.27(q、J=7.
0Hz、1H)、4.24(dd、J=3.8、7.6Hz、1H)、4.16
(m、1H)、4.04(m、2H)、4.00(m、1H)、3.90(dd
、J=1.8、11.8Hz、1H)、3.75(dd、J=9.6、9.6H
z、1H)、3.70(dd、J=5.7、11.8Hz、1H)、3.48(
dd、J=9.6、9.6Hz、1H)、2.64(s、3H)、2.18(m
、2H)、2.16(m、1H)、2.02(s、3H)、1.98(m、2H
)、1.92(m、1H)、1.72(m、1H)、1.67(s、3H)、1
.62(m、1H)、1.61(s、3H)、1.47(m、1H)、1.43
(d、d、J=7.0Hz、6H)、1.37(m、1H)、1.18(m、1
H)、0.94(d、J=6.6Hz、3H);13C NMR(CDOD、
500MHz)δ177.2、176.1、176.0、174.4、174.
2、132.0、126.1、96.3、81.1、78.9、75.2、70
.8、65.7、63.0、55.1、54.9、51.0、39.1、38.
6、33.3、30.6、30.1、26.7、26.5、26.1、23.4
、19.9、19.5、18.2、17.9;HRMS(FAB) C30 17 [M−H]の計算値:803.2881、実測値:803
.2861。
【0106】 6.17.11 化合物11a 化合物11aは、段階eで化合物6を、7にではなく、TEOC−NHCH CHNHにカップリングさせる以外は、1aと同じスキームに従って実施す
る。シリル保護基を、1aの製造と同じように、TBAFを使用して取り外す。
0.20(CHCl:MeOH:HO=3:2:0.5);H NM
R(CDOD、500MHz)δ5.58(bs、1H)、5.11(t、J
=7.0Hz、1H)、4.30(q、J=6.7Hz、1H)、4.21(m
、1H)、4.04(m、3H)、3.72(m、1H)、3.78(m、1H
)、3.73(m、1H)、3.64(m、1H)、3.50(dd、J=9.
4、9.4Hz、1H)、3.40(m、1H)、3.13(m、2H)、2.
03(s、3H)、2.00(m、2H)、1.73(m、1H)、1.67(
s、3H)、1.63(m、1H)、1.61(s、3H)、1.46(m、1
H)、1.39(m、1H)、1.38(d、J=6.7Hz、3H)、1.1
8(m、1H)、0.94(d、J=6.7Hz、3H);13C NMR(C
OD、500MHz)δ176.2、173.6、131.2、125.2
、95.6、80.7、78.1、74.3、70.3、64.9、62.0、
54.2、39.7、38.2、37.8、37.5、29.8、25.8、2
5.2、22.5、19.1、18.6、17.0;HRMS(FAB)C234313Na [M−2H+Na]の計算値:654.216
9、実測値:654.2199。
【0107】 6.17.12 化合物11b 化合物11a(4mg、0.006mmol)および4−ニトロフェニルアセ
テート(1.2mg、0.007mmol)を0.4mLのDMFに溶かす。大
量のKHCOを、PHを上昇させるために加える。等量の4−ニトロフェニル
アセテートを12時間毎に加える。3日後、反応が完了する。溶媒を除去し、残
渣をC18逆相カラム(8mm×80mm、粒子サイズ40μm、孔サイズ60
Å、J.T.Bakerから)にのせ、CHCN/0.1%NHHCO
溶液(0、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%の各10m
L)で溶出する。所望の生成物を含む画分を合わせ、濃縮すると、3mg(71
%)の11bが白色粉末として得られる。R0.26(CHCl:MeOH
:HO=3:2:0.5);H NMR(CDOD、500MHz)δ5
.50(bs、1H)、5.12(t、J=7.0Hz、1H)、4.22(q
、J=7.0Hz、1H)、4.04(m、2H)、4.00(m、1H)、3
.89(d、J=12.2Hz、1H)、3.72(m、2H)、3.46(d
d、J=9.5、9.5Hz、1H)、3.36(m、2H)、3.28(m、
2H)、2.04(s、3H)、2.02(m、2H)、1.98(s、3H)
、1.73(m、1H)、1.68(s、3H)、1.63(m、1H)、1.
62(s、3H)、1.46(m、1H)、1.40(d、J=7.0Hz、3
H)、1.38(m、1H)、1.18(m、1H)、0.94(d、J=6.
7Hz、3H);13C NMR(CDOD、500MHz)δ176.4、
174.5、173.8、132.0、126.1、96.4、81.9、79
.2、75.1、71.0、65.6、62.9、55.0、40.2、40.
1、39.0、38.6、30.6、26.7、26.0、23.4、22.8
、19.9、19.5、17.9;HRMS(FAB)C254614 [M−H]の計算値:674.2455、実測値:674.2488。
【0108】 6.17.3 化合物11c 化合物11cは、段階h(スキームII)で記載した同じケミストリーを使用
して、11aおよび6−((ビオチノイル)アミノ)ヘキサン酸スクシンイミド
エステルから製造する。R0.30(CHCl:MeOH:HO=3:2
:0.5);H NMR(CDOD、500MHz)δ5.49(dd、J
=2.7、7.0Hz、1H)、5.12(t、J=7.2Hz、1H)、4.
50(dd、J=5.0、7.5Hz、1H)、4.32(dd、J=4.4、
7.5Hz、1H)、4.20(q、J=6.7Hz、1H)、4.16(m、
1H)、4.03(m、2H)、3.98(m、1H)、3.90(d、J=1
2.0Hz、1H)、3.71(m、1H)、3.70(m、1H)、3.45
(dd、J=9.4、9.4Hz、1H)、3.23(m、1H)、3.18(
m、6H)、2.94(dd、J=5.0、12.8Hz、1H)、2.72(
d、J=12.8Hz、1H)、2.24(t、J=7.6Hz、2H)、2.
21(t、J=7.6Hz、2H)、2.03(s、3H)、2.00(m、2
H)、1.73(m、3H)、1.68(s、3H)、1.64(m、6H)、
1.62(s、3H)、1.53(m、2H)、1.45(m、3H)、1.4
0(d、J=6.7Hz、3H)、1.36(m、3H)、1.18(m、1H
)、0.94(d、J=6.7Hz、3H);13C NMR(CDOD、5
00MHz)δ176.5、176.4、176.1、174.4、166.3
、132.0、126.1、96.5、81.9、79.2、75.2、70.
9、65.7、63.5、62.9、61.8、57.1、55.0、41.2
、40.4、40.1、39.1、39.0、38.6、37.2、37.0、
30.6、30.3、30.0、29.6、27.8、27.1、26.8、2
6.7、26.1、23.4、20.0、19.6、18.0;HRMS(FA
B)C396916S [M−H]の計算値:971.3966
、実測値:971.3948。
【0109】 6.17.14 化合物12a 化合物8の水素化からの中間体を、1aを製造したのと同じ方法を使用して、
TBAFを用いて脱保護する。R0.16(CHCl:MeOH:HO=
3:4:1.5);H NMR(CDOD、500MHz)δ5.34(d
d、J=3.0、7.0Hz、1H)、4.24(m、3H)、4.17(dd
、J=6.7、6.7Hz、1H)、4.08(dd、J=4.6、8.5Hz
、1H)、4.03(q、J=7.0Hz、1H)、3.93(m、1H)、3
.80(m、1H)、3.75(m、1H)、3.59(dd、J=5.5、1
1.6Hz、1H)、3.56(m、1H)、3.38(dd、J=9.7、9
.7Hz、1H)、2.82(t、J=7.3Hz、2H)、2.22(m、2
H)、2.15(m、1H)、1.86(s、3H)、1.70(m、4H)、
1.58(m、2H)、1.40(m、1H)、1.31(m、6H)、1.2
5(m、6H);13C NMR(CDOD、500MHz)δ179.4、
178.8、178.0、176.2、175.9、174.7、174.0、
173.8、95.3、81.2、78.7、74.9、71.2、62.8、
55.5、55.3、55.0、51.9、51.1、50.8、40.5、3
3.1、32.5、30.4、28.4、23.7、23.4、19.8、19
.4、18.4、18.0;HRMS(FAB)C315318P [
M−H]の計算値:842.3185、実測値:842.3212。
【0110】 6.17.15 化合物12b 化合物12bは、段階h(スキームII)で記載した同じケミストリーを使用
して、12aおよび6−((ビオチノイル)アミノ)ヘキサン酸スクシンイミド
エステルから製造する。R0.27(CHCl:MeOH:HO=3:4
:1.5);H NMR(CDOD、500MHz)δ5.45(dd、J
=7.0、3.0Hz、1H)、4.51(dd、J=5.0、7.5Hz、1
H)、4.39(m、2H)、4.32(m、2H)、4.26(m、3H)、
4.12(m、1H)、3.91(m、1H)、3.86(d、J=11.6H
z、1H)、3.73(dd、J=5.5、11.6Hz、1H)、3.69(
m、1H)、3.53(m、1H)、3.22(m、1H)、3.17(m、4
H)、2.94(dd、J=5.0、12.8Hz、1H)、2.72(d、J
=12.8Hz、1H)、2.30(m、4H)、2.21(m、4H)、1.
99(s、3H)、1.89(m、1H)、1.82(m、1H)、1.74(
m、2H)、1.63(m、4H)、1.53(m、4H)、1.46(m、2
H)、1.44(m、6H)、1.39(m、6H)、1.35(m、4H); 13 C NMR(CDOD、500MHz)δ177.5、177.4、17
7.3、176.5、176.3、174.8、174.7、174.6、17
4.3、174.2、166.0、94.3、80.6、78.6、73.2、
68.9、62.8、61.1、60.9、56.1、55.0、54.3、5
4.2、51.6、50.4、50.1、40.4、39.8、39.6、36
.4、36.2、32.5、31.4、28.8、28.7、28.6、28.
5、28.4、26.2、25.9、25.8、23.2、22.7;HRMS
(FAB)C47781021S [M−H]の計算値:1181
.4801、実測値:1181.4769。
【0111】 6.17.16 化合物13a 化合物6(12mg、0.019mmol)の1mLメタノール溶液に、10
mgパールマン触媒を加える。反応容器を水素で満たす。室温で30分間撹拌後
、数滴のピリジンを加える。懸濁液をさらに30分間撹拌した後、濾過する。濾
液を濃縮すると、黄色の油状物が得られ、これを、ジエチルアミノエチルセルロ
ースカラム(14mm×80mm、Whatman Labsales,Inc
.から)上で精製し、1M NHHCOで溶出すると、7mg(90%)の
13aが白色粉末として得られる。R0.29(CHCl:MeOH:H O=3:4:1.5);H NMR(CDOD、500MHz)δ5.73
(d、J=7.3Hz、1H)、4.72(q、J=6.7Hz、1H)、3.
86(m、1H)、3.84(d、J=11.6Hz、1H)、3.74(m、
1H)、3.70(m、1H)、3.66(dd、J=5.5、11.6Hz、
1H)、3.45(dd、J=9.8、9.8Hz、1H)、2.0(s、3H
)、1.83(d、J=7.3Hz、3H);13C NMR(CDOD、5
00MHz)δ180.4、173.2、93.7、77.7、77.4、74
.2、71.8、62.0、54.5、22.2、19.2;HRMS(FAB
)C1119NO11P [M−H]の計算値:372.0696、実測値
:372.0711。
【0112】 6.17.17 化合物13b 2(20mg、0.042mmol)の1mL CHCl溶液に、DIE
A(16μL、0.924mmol)を加える。反応容器を−30℃に冷却し、
その後、MeOTf(5.2μL、0.046mmol)を加える。反応は、室
温で30分間撹拌後、完了する。飽和NaHCOを加える。混合物をCH
(3×5mL)で抽出する。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム上で乾燥
させ、濾過し、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(45%EtOAc/石
油エーテル)により精製すると、18mg(87%)の生成物が白色粉末として
得られる。以下の化学は13aと同じである。R0.12(CHCl:Me
OH:HO=3:2:0.5);H NMR(CDOD、500MHz)
δ5.50(dd、J=3.4、7.3Hz、1H)、4.58(q、J=6.
7Hz、1H)、3.87(m、2H)、3.84(m、1H)、3.73(3
、3H)、3.62(m、2H)、3.42(dd、J=9.2、9.2Hz、
1H)、2.00(s、3H)、1.37(d、J=7.0Hz、3H);13 C NMR(CDOD、500MHz)δ176.4、173.8、95.0
、80.7、77.3、74.8、72.8、62.9、54.9、52.6、
23.2、19.4;ESI−MS C1223NO11P [M+H]の
計算値:388、実測値:388。
【0113】 6.17.18 化合物14 化合物14a−cは、(R)−(+)−β−シトロネロール−OPOPO(
OPh)ではなく、R−OPOPO(OPh)を使用する以外は、1aと
同じアプローチにより製造する。14aC325821[M+H ]のESI−MS:938;14bC336021[M+H]の
ESI−MS:952;14cC346021[M+H]のES
I−MS:964。
【0114】 6.17.19 化合物15 100μL HEPES反応緩衝液(25mM HEPES、pH7.9、お
よび2.5mM MgCl)中、1等量の1b(10μg)および3等量の C−UDP−GlcNAcを含む微量遠心管チューブに、1μgの精製Mur
Gを加える。反応は、MurGを65℃まで5分間加熱することにより、30分
後に終了する。反応は、10μLアリコートを、3倍モル過剰のテトラリンクテ
トラマーアビジンレジン(反応混合物の容量の10分の1に期待される1bの量
に基づく)を含むチューブに移し、H2Oで希釈し、懸濁液を、96ウェルフィ
ルタープレートに移し、初期速度アッセイの実験下でより詳細に記載したように
、非結合放射活性を除去するためにイッシングすることにより評価する。その後
、レジンを、エコライトを含むシンチレーションバイアルに移し、計測する。二
糖生成物15への変換は、レジンに取り込まれた計数に基づき90%以上である
と推定される。15を含む混合物は、トランスグリコシダーゼ活性の評価に適し
ている。
【0115】 H NMR帰属は、1Dおよび2Dスペクトル(COSY)から行う。 H NMR(CDOD、500MHz)δppm5.09(t、J=5.
0Hz、1H、H−7)、3.90(m、2H、H−1)、1.99(m、2H
、H−6)、1.67(m、1H、H−2)、1.65(s、3H、H−9)、
1.62(m、1H、H−3)、1.59(s、3H、H−10)、1.41(
m、1H、H−2’)、1.34(m、1H、H−5)、1.16(m、1H、
H−5’)、0.91(d、J=6.5Hz、3H、H−4)。
【0116】 H NMR帰属は、1Dおよび2Dスペクトル(COSY、ROESY)か
ら行う。 H NMR(DMSO、500MHz)δppm8.24(d、J=7.5
Hz、1H、D−γ−Glu−N)、8.18(d、J=8.5Hz、1H、
D−Ala−N)、8.17(d、J=7.0Hz、1H、D−Ala
)、8.01(d、J=7.5Hz、1H、L−Lys−N)、7.47
(d、J=7.5Hz、1H、L−Ala−N)、6.94(t、J=5.0
Hz、1H、L−Lys−HCOOR)、4.29(m、1H、D−Ala −Hα)、4.24(m、1H、D−Ala−Hα)、4.18(m、1H、
D−γ−Glu−Hα)、4.14(m、1H、L−Lys−Hα)、4.12
(m、1H、L−Ala−Hα)、3.58(s、3H、D−Ala−COO
)、2.91(m、2H、L−Lys−Hε)、2.17(m、2H、D
−γ−Glu−Hγ)、1.92(m、1H、D−γ−Glu−Hβ)、1.7
9(m、1H、D−γ−Glu−Hβ’)、1.56(m、1H、L−Lys−
Hβ)、1.48(m、1H、L−Lys−Hβ’)、1.35(m、2H、L
−Lys−Hδ)、1.29(d、J=7.0Hz、3H、D−Ala−C )、1.23(d、J=6.5Hz、3H、L−Ala−C )、1.22
(m、1H、L−Lys−Hγ)、1.19(m、1H、L−Lys−Hγ’)
、1.19(d、J=7.0Hz、3H、D−Ala−C )、0.01−
0.00(s、9H;s、9H、TMS−C )。
【0117】 H NMR帰属は、1Dおよび2Dスペクトル(COSY、ROESY)か
ら行う。 H NMR(DMSO、500MHz)δppm8.36(d、J=7.2
Hz、1H、L−Lys−N)、8.21(d、J=8.0Hz、1H、D−
Ala−N)、8.19(d、J=8.2Hz、1H、D−Ala−N )、8.10(d、J=6.0Hz、1H、D−γ−Glu−N)、7.32
(d、J=7.5Hz、1H、L−Ala−N)、6.95(t、J=5.0
Hz、1H、L−Lys−NCOOR)、5.26(d、J=6.0Hz、1
H、H−1’)、5.07(t、J=7.0Hz、1H、H−7)、4.30(
m、1H、L−Ala−Hα)、4.27(m、1H、D−Ala−Hα)、
4.23(m、1H、D−Ala−Hα)、4.13(m、1H、D−γ−G
lu−Hα)、4.12(m、1H、L−Lys−Hα)、4.12(m、1H
、H−7’)、3.87(m、1H、H−2’)、3.77(m、2H、H−1
)、3.62(m、1H、H−5’)、3.60(s、3H、D−Ala−C
OOC )、3.51(m、1H、H−3’)、3.33(m、1H、H−4
’)、2.91(m、2H、L−Lys−Hε)、2.17(m、2H、D−γ
−Glu−Hγ)、1.94(m、2H、H−6)、1.91(m、1H、D−
γ−Glu−Hβ)、1.51(m、1H、D−γ−Glu−Hβ)、1.80
(s、3H、NHCOC −2’)、1.62(s、3H、CH−9)、1
.58(s、3H、CH−10)、1.50(m、1H、H−3)、1.51
(m、1H、L−Lys−Hβ)、1.49(m、1H、L−Lys−Hβ)、
1.35(m、2H、L−Lys−Hδ)、1.51(m、1H、H−2)、1
.27(m、1H、H−2)、1.29(d、J=7.2Hz、3H、D−Al
−C )、1.19(d、J=7.4Hz、3H、D−Ala−C )、1.24(d、J=5.5Hz、3H、C −8’)、1.27(m、1
H、H−5)、1.11(m、1H、H−5)、1.25(d、J=6.8Hz
、3H、L−Ala−C )、1.23(m、2H、L−Lys−Hγ)、0
.84(d、J=6.5Hz、3H、CH−4)、0.02−0.01(s、
9H;s、9H、TMS−C )。
【0118】 H NMR帰属は、1Dおよび2Dスペクトル(COSY)から行う。 H NMR(CDOD、500MHz)δppm5.58(1H、H−1
’)、5.11(t、J=6.5Hz、1H、H−7)、4.50−4.00(
L−Ala−Hα、D−γ−Glu−Hα、L−Lys−Hα、D−Ala1, 2− Hα、H−7’)、4.10(m、1H、H−2’)、3.98(m、1H
、H−5’)、3.87(m、1H、H−6’)、3.80(m、1H、H−3
’)、3.75(m、1H、H−6’)、3.56(m、1H、H−4’)、2
.94(m、2H、L−Lys−Hε)、2.34(m、2H、D−γ−Glu
−Hγ)、2.10(s、3H、NHCOC −2’)、2.00(m、1H
、D−γ−Glu−Hβ)、1.92(m、1H、D−γ−Glu−Hβ)、1
.98(m、2H、H−6)、1.74(m、2H、L−Lys−Hδ)、1.
67(s、3H、CH−9)、1.62(m、1H、H−3)、1.60(s
、3H、CH−10)、1.50−1.39(12H、L−Ala−C
D−Ala1,2−C 、C −7’)、1.23(m、2H、L−Lys
−Hγ)、0.93(d、J=6.5Hz、3H、CH−4)。
【0119】 H NMR帰属は、1Dおよび2Dスペクトル(COSY)から行う。 H NMR(CDOD、500MHz)δppm5.52(d、J=4.
5Hz、1H、H−1’)、5.12(t、J=7.0Hz、1H、H−7)、
4.50(m、1H、H−b1)、4.39−4.19(L−Ala−Hα、D
−γ−Glu−Hα、L−Lys−Hα、D−Ala1,2−Hα、H−7’)
、4.31(m、1H、H−b2)、4.20(m、1H、H−2’)、4.0
0(m、1H、H−5’)、3.89(m、1H、H−6’)、3.76(m、
1H、H−3’)、3.72(m、1H、H−6’)、3.51(m、1H、H
−4’)、3.22(m、1H、H−b4)、3.18(m、2H、H−b9)
、2.95(dd、J=12.5、5.0Hz、1H、H−b3)、2.71(
d、J=12.5Hz、1H、H−b3’)、2.27(m、2H、D−γ−G
lu−Hγ)、2.02(s、3H、NHCOC −2’)、2.01(m、
2H、H−6)、1.85(m、2H、D−γ−Glu−Hβ)、1.67(m
、2H、H−b5)、1.67(s、3H、C −9)、1.61(s、3H
、C −10)、1.62(m、1H、H−3)、1.53(m、2H、H−
b10)、1.45−1.37(12H、L−Ala−C 、D−Ala1, −C 、C −8’)、1.38(m、1H、H−5)、1.17(m、
1H、H−5)、0.94(d、J=6.8Hz、3H、C −4)。
【0120】 先行例は、本発明のさらなる説明として提供する。上記した特定の実施形態は
、決して本発明を限定すると解釈されるものではなく、本発明は、かかる実施形
態、並びに、本明細書で提供する開示を考察すれば通常の技術的理解力を有する
者には明らかである実施形態を広く包含するものである。本発明は、以下に示す
特許請求の範囲のみによって限定される。
【図面の簡単な説明】
4.図面の簡単な説明
【図1】 図1: 基質類似体5bの濃度および活性MurG酵素の濃度の関数としての
GlcNAc転移のプロット。全反応は、0.5〜1.0μg全タンパク質およ
び9.4μM 14C−UDP−GlcNAc(265mCi/mmol)を含
む、100mMトリス−HCl、pH7.6、1mM MgCl中で実施する
。A、B、C、およびD曲線の反応は、MurGを過剰発現する形質転換BL2
1(DE3)pLysS株由来の細胞溶解液を使用して実施する:A)−■ 7
.1μM 5b;B)−◆ 3.5μM 5b;C)−● 0.71μM 5b
;D)−○7.1μM 5b+熱処理細胞溶解液(65℃、5分間)。E曲線の
反応は、内因性レベルのMurGのみを発現するBL21(DE3)pLysS
細胞溶解液を使用して実施する:E)−▽ 7.1μM 5b。
【図2】 図2(a): 可変基質としてUDP−GicNAcを用いた初期速度データ
の二重逆数プロット。初期速度は、7μM(◇)、10μM(▽)、15μM(
■)、30μM(+)、100μM(●)の一定の受容体1b濃度で測定する。
0.08μMの精製MurGを各反応に使用する。 図2(b): 勾配の二次プロット。 図2(c): 切片対[1b]−1。迅速な平衡連続機序を想定したデータの
分析により、以下の動態パラメーターが得られる:KUDP−GLCNAC=1
10±30μM、K1b=60±15μM。
【図3】 図3: 化合物12aおよびUDPのIC50測定。全てのアッセイは、18
μM 1bおよび34.3μM UDP−GlCNAcを用いて同一条件下で実
施する。各IC50値は、5または6個のデータ点を式にあてはめることにより
決定する: 値は、式:
【化15】 [式中、vは、濃度(1)の阻害剤の存在下における初期速度であり、v
、阻害剤の非存在下の初期速度である] に5または6個のデータ点をあてはめることにより決定する。
【図4】 図4: リピドIおよび類似体(1a、1b)の構造。
【図5】 図5: MurG活性の基質をもとにした阻害剤。
【図6】 図6: MurGの別の受容体。
【図7】 図7: リピドI類似体(1a、1b)の合成。試薬および条件:(a)CC
CHOH、DCC/DMAP、THF、室温、4時間、80%;(b)1
.H/Pd、EtOAc、室温、0.5時間;2.PhCH(OCH
触媒TsOH、DMF、室温、10時間、81%、2段階;(c)iPrNP
(OBn)H−テトラゾール、CHCl、−20℃−>0℃、0.5
時間、その後、mCPBA、−40℃−>25℃、2時間、70%;(d)Zn
ダスト、90%、AcOH/HO、室温、1時間、91%;(e)HOBt、
ピリジンBop、DIEA、DMF、0℃、30分間、87%;(f)1.H /Pd、CHOH、室温、30分間、その後、ピリジン;2.(R)−(+)
−β−シトロネロール−OPOPO(OPh)、ピリジン、CHCl
室温、18時間、68%;(g)TBAF、DMF、室温、24時間、93%;
(h)6−((ビオチノイル)アミノ)ヘキサン酸スクシンイミドエステル、N
aHCO、HO/ジオキサン、室温、2時間、80%。
【図8】 図8: MurGによる二糖の合成。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/50 G01N 33/50 Z // C12N 9/10 C12N 9/10 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR,HU ,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 メン,ホンビン アメリカ合衆国 08544−0036 ニュージ ャージー州 プリンストン, ニュー サ ウス ビルディング 5 (72)発明者 パーク,ピーター アメリカ合衆国 08544−0036 ニュージ ャージー州 プリンストン, ニュー サ ウス ビルディング 5 (72)発明者 ジーイー,ミン アメリカ合衆国 08540 ニュージャージ ー州 プリンストン, ウエスト ドライ ブ 1106 Fターム(参考) 2G045 BB10 BB14 BB20 BB24 BB29 BB46 BB51 CB01 FB01 FB05 FB07 FB08 GC30 4B050 CC10 DD02 LL01 LL03 LL10 4B063 QA01 QA06 QQ67 QQ70 QR06 QR23 QS01 QS35 QX07 4C057 AA18 CC03 DD03 JJ09 4H011 AA02 BB19 DH11

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、「R」は、2個以上の炭素原子を含むアシル基であり、「R」は、1
    個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「R」は、水素
    、または1個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「A」
    は、置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換または非置換アミノ
    酸残基を含むペプチドであり、「R」は、5個以上の炭素原子を含む置換また
    は非置換アルキル基である] で示される化学部分を含む物質であって、該物質は、少なくとも野生型MurG
    酵素に結合親和性を示し、ただし、該物質は、野生型MurG酵素の天然基質で
    あるリピドIではない前記物質。
  2. 【請求項2】 少なくとも野生型MurG酵素のGlcNAcトランスフェ
    ラーゼ活性受容体として役立つ、請求項1の物質。
  3. 【請求項3】 少なくとも野生型MurG酵素またはその相同体のGlcN
    Acトランスフェラーゼ活性を阻害する、請求項1の物質。
  4. 【請求項4】 「R」はアセチル基である、請求項1の物質。
  5. 【請求項5】 「R」はメチル基である、請求項1の物質。
  6. 【請求項6】 「R」は水素である、請求項1の物質。
  7. 【請求項7】 「R」はシトロネロールである、請求項1の物質。
  8. 【請求項8】 「A」はペンタペプチドである、請求項1の物質。
  9. 【請求項9】 式(I)の物質の乳酸部分に付着しているアミノ酸残基は、
    Alaである、請求項8の物質。
  10. 【請求項10】 前記Alaに付着しているアミノ酸残基は、Gluである
    、請求項9の物質。
  11. 【請求項11】 前記Gluに付着しているアミノ酸残基は、Lysである
    、請求項10の物質。
  12. 【請求項12】 前記ペンタペプチドは、Ala−Glu−Lys−Ala
    −Alaの配列を有し、そのアミノ末端は、アミド結合を介して、式(I)の物
    質の乳酸部分に付着している、請求項8の物質。
  13. 【請求項13】 「A」はビオチン部分にコンジュゲートしている、請求項
    1の物質。
  14. 【請求項14】 前記ビオチン部分は、直接またはリンカー部分を介して、
    アミノ酸残基のアミノ基に共有結合的に付着している、請求項13の物質。
  15. 【請求項15】 「R」は固体支持体に結合している、請求項1の物質。
  16. 【請求項16】 GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質ま
    たはその活性断片を含むことが想像されるサンプルにおいてGlcNAcトラン
    スフェラーゼ活性を検出する方法であって、 (a)GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性断
    片を含むことが想像されるサンプルを提供し; (b)サンプルを、有効量の標識UDP−GlcNAc基質、および式: 【化2】 [式中、「R」は、2個以上の炭素原子を含むアシル基であり、「R」は、1
    個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「R」は、水素
    、または1個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「A」
    は、置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換または非置換アミノ
    酸残基を含むペプチドであり、「R」は、5個以上の炭素原子を含む置換また
    は非置換アルキル基である] で示される化学部分を含む物質、ただし、該物質は野生型MurG酵素の天然基
    質であるリピドIではない物質と、GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示す
    タンパク質またはその活性断片の存在下でグリコシド結合を介して該物質にカッ
    プリングした標識GlcNAcを含む標識カップリング生成物を提供するのに有
    効な条件下で接触させ、 (c)該サンプルにおけるGlcNAcトランスフェラーゼ活性の指標である、
    該標識カップリング生成物の形成または存在を検出することを含む、前記方法。
  17. 【請求項17】 前記標識GlcNAc基質は、標識UDP−GlcNAc
    である、請求項16の方法。
  18. 【請求項18】 前記サンプルの少なくとも一部が、溶解細菌培養物の一部
    、その上清の一部、その膜画分の一部、そのタンパク質画分の一部、精製酵素、
    精製または合成脂質、若しくは同物の混合物を含む、請求項16の方法。
  19. 【請求項19】 検出段階は、標識UDP−GlcNAc基質からの標識カ
    ップリング生成物の分離を含む、請求項16の方法。
  20. 【請求項20】 GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質ま
    たはその活性断片を含むことが想像されるサンプルにおいて、GlcNAcトラ
    ンスフェラーゼ活性を検出するためのアッセイであって、式: 【化3】 [式中、「R」は、2個以上の炭素原子を含むアシル基であり、「R」は、1
    個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「R」は、水素
    、または1個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「A」
    は、置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換または非置換アミノ
    酸残基を含むペプチドであり、「R」は、5個以上の炭素原子を含む置換また
    は非置換アルキル基である] で示される化合物を含み、ここで、該物質は、GlcNAcトランスフェラーゼ
    活性を示すタンパク質またはその活性断片の存在下でGlcNAc基質とカップ
    リング生成物を形成でき、ただし、該物質は野生型MurG酵素の天然基質であ
    るリピドIではない前記アッセイ。
  21. 【請求項21】 さらに標識GlcNAc基質を含む、請求項20のアッセ
    イ。
  22. 【請求項22】 潜在的抗菌活性を示す化合物のスクリーンであって、 (i)GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性断
    片、 (ii)式: 【化4】 [式中、「R」は、2個以上の炭素原子を含むアシル基であり、「R」は、1
    個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「R」は、水素
    、または1個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「A」
    は、置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換または非置換アミノ
    酸残基を含むペプチドであり、「R」は、5個以上の炭素原子を含む置換また
    は非置換アルキル基である] で示される化学部分を含む物質、ただし、該物質は野生型MurG酵素の天然基
    質であるリピドIではない物質であって、該物質は、GlcNAcトランスフェ
    ラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性断片の存在下でGlcNAc基質と
    カップリング生成物を形成できる物質、及び (iii)標識GlcNAc基質 を含む前記スクリーン。
  23. 【請求項23】 リピドIの基質類似体であって、(i)該基質類似体およ
    び標識UDP−GlcNAcの存在下で、酵素のGlcNAcトランスフェラー
    ゼ活性により、標識カップリング生成物が生成されるような、少なくとも野生型
    MurG酵素により受容される構造を有し、(ii)該標識カップリング生成物
    からの標識UDP−GlcNAcの分離を促進する構造特徴を有する、前記基質
    類似体。
  24. 【請求項24】 式: 【化5】 [式中、「R」は、2個以上の炭素原子を含むアシル基であり、「R」は、1
    個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「R」は、水素
    、または1個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「A」
    は、置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換または非置換アミノ
    酸残基を含むペプチドであり、「R」は、H、1〜約50個の炭素原子を含む
    脂肪族基、3〜約55個の炭素原子を含む芳香族またはヘテロ芳香族基、ピロホ
    スフェート保護基および薬学的に許容されるその塩から選択し得る] で示される化学部分を含む物質であって、該物質は、少なくとも可溶型MurG
    酵素に結合親和性を示し、ただし、該物質は野生型MurG酵素の天然基質であ
    るリピドIではない前記物質。
  25. 【請求項25】 「A」または「R」が、固体支持体に結合している、請
    求項24の物質。
  26. 【請求項26】 前記固体支持体は、アビジンまたはストレプトアビジン覆
    膜レジンであり、前記「A」または「R」は、ビオチン部分にコンジュゲート
    している、請求項25の物質。
  27. 【請求項27】 前記ビオチン部分は、直接またはリンカー部分を介して、
    「A」または「R」に付着している、請求項26の物質。
  28. 【請求項28】 請求項24の物質および薬学的に許容される担体を含む薬
    学的組成物。
  29. 【請求項29】 GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質ま
    たはその活性断片を含むことが想像されるサンプルにおいて、GlcNAcトラ
    ンスフェラーゼ活性を検出する方法であって、 (a)GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質またはその活性断
    片を含むことが想像されるサンプルを提供し; (b)サンプルを、有効量の標識UDP−GlcNAc基質、および式: 【化6】 [式中、「R」は、2個以上の炭素原子を含むアシル基であり、「R」は、1
    個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「R」は、水素
    、または1個以上の炭素原子を含む置換または非置換アルキル基であり、「A」
    は、置換または非置換アミノ酸残基、または2個以上の置換または非置換アミノ
    酸残基を含むペプチドであり、「R」は、H、1〜約50個の炭素原子を含む
    脂肪族基、3〜約55個の炭素原子を含む芳香族またはヘテロ芳香族基、ピロホ
    スフェート保護基および薬学的に許容されるその塩から選択し得る] で示される化学部分を含むが野生型MurG酵素の天然基質であるリピドIでは
    ない物質と、GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質またはその
    活性断片の存在下でグリコシド結合を介して該物質にカップリングした標識Gl
    cNAcを含む標識カップリング生成物を提供するのに有効な条件下で接触させ
    ; (c)該サンプルにおけるGlcNAcトランスフェラーゼ活性の指標である、
    該標識カップリング生成物の形成または存在を検出することを含む、前記方法。
  30. 【請求項30】 前記標識GlcNAc基質は、標識UDP−GlcNAc
    である、請求項29の方法。
  31. 【請求項31】 前記サンプルの少なくとも一部が、溶菌細菌培養物の一部
    、その上清の一部、その膜画分の一部、そのタンパク質画分の一部、精製酵素、
    可溶性酵素、精製または合成脂質または同物の混合物を含む、請求項30の方法
  32. 【請求項32】 検出段階は、標識UDP−GlcNAc基質からの標識カ
    ップリング生成物の分離を含む、請求項29の方法。
  33. 【請求項33】 前記検出段階は、ビオチンタグを介した固体支持体への前
    記「A」または「R」の結合を含み、ここで、該固体支持体は、アビジンまた
    はストレプトアビジン覆膜レジンを含む、請求項29の方法。
  34. 【請求項34】 前記検出段階は、シンチレーション近接アッセイの使用を
    介した、生成物形成の連続的監視を提供する、請求項33の方法。
  35. 【請求項35】 前記物質は、ビオチン標識物質であり、前記分離は、アビ
    ジン覆膜レジンを通す濾過を含む、請求項16の方法。
  36. 【請求項36】 GlcNAcトランスフェラーゼ活性阻害能を有する化合
    物を同定する方法であって、 (a)GlcNAcトランスフェラーゼ活性を示すタンパク質または活性断片を
    含むサンプルを提供し; (b)サンプルを、潜在的阻害剤および有効量の標識UDP−GlcNAcおよ
    び式: 【化7】 で示される物質と接触させ; (c)カップリング生成物の形成または存在を検出し、潜在的阻害剤の非存在下
    で得られた量と、生成物の量を比較することを含む前記方法。
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