JP2002374461A - 信号処理装置および信号処理方法、プログラムおよび記録媒体、並びに信号処理システム - Google Patents

信号処理装置および信号処理方法、プログラムおよび記録媒体、並びに信号処理システム

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JP2002374461A
JP2002374461A JP2002110048A JP2002110048A JP2002374461A JP 2002374461 A JP2002374461 A JP 2002374461A JP 2002110048 A JP2002110048 A JP 2002110048A JP 2002110048 A JP2002110048 A JP 2002110048A JP 2002374461 A JP2002374461 A JP 2002374461A
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signal
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の装置が、入力信号に対する処理を協調
して分担することで、1つの装置単独の場合よりも高品
質の処理結果を得る。 【解決手段】 コントローラ112は、TV信号処理部
106に、他の装置である電子機器11が電気的に接続
されているかどうかを判定し、電子機器11が接続され
ている場合には、信号処理回路113の機能を変化させ
る。これにより、信号処理回路113は、例えば、コン
ポジット信号をコンポーネント信号に変換するコンポジ
ット/コンポーネント変換処理と、空間解像度を向上さ
せる空間解像度向上処理を一括で行う機能を有するもの
から、空間解像度向上処理のみを行う機能を有するもの
に変化する。電子機器11のコントローラ122でも同
様の処理が行われ、信号処理回路123の機能を変化さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号処理装置およ
び信号処理方法、プログラムおよび記録媒体、並びに信
号処理システムに関し、特に、複数の装置が接続された
ときに、装置の機能を変更することで、複数の装置が、
入力信号に対する処理を協調して分担することができる
ようにすることにより、1つの装置単独の場合よりも高
品質の処理結果を得ることができるようにする信号処理
装置および信号処理方法、プログラムおよび記録媒体、
並びに信号処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ディジタルVTR(Video Tape
Recorder)や、DVD(Digital Versatile Disc)プレー
ヤ等は、再生された画像や音声を視聴するために、テレ
ビジョン受像機等に接続されて使用される。即ち、ディ
ジタルVTR等で再生された画像と音声は、テレビジョ
ン受像機に供給され、画像は、画面に表示され、音声
は、スピーカから出力される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に、テレビジョン受像機において、ディジタルVTRで
再生された画像と音声が出力される場合には、テレビジ
ョン受像機が有する信号処理回路の中には、特に処理を
行わないものがある。
【0004】即ち、例えば、ディジタルVTRからコン
ポーネント信号が出力される場合には、テレビジョン受
像機におけるコンポジット信号をコンポーネント信号に
変換する信号処理回路は、特に処理を行う必要がなく、
いわば遊んだ状態になる。
【0005】一方、上述のように、テレビジョン受像機
とディジタルVTRとが接続される場合に、テレビジョ
ン受像機が有する信号処理回路と、ディジタルVTRが
有する信号処理回路とが、画像や音声等の信号に対する
処理を分担し、互いに協調しあって、処理を行うように
することができれば、ユーザに対して、より高品質の画
像や音声の提供を行うことができると考えられる。
【0006】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、装置の機能を変更することで、複数の装
置が、入力信号に対する処理を協調して分担することが
できるようにすることにより、1つの装置単独の場合よ
りも高品質の処理結果を得ることができるようにするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の信号処理装置
は、所定の機能を有し、入力信号を処理する信号処理手
段と、他の装置が接続されているかどうかを判定する判
定手段と、他の装置が接続されているときと、接続され
ていないときとで、信号処理手段の機能を変化させる制
御手段とを備えることを特徴とする。
【0008】本発明の信号処理方法は、所定の機能を有
し、入力信号を処理する信号処理ステップと、他の装置
が接続されているかどうかを判定する判定ステップと、
他の装置が接続されているときと、接続されていないと
きとで、信号処理ステップの機能を変化させる制御ステ
ップとを備えることを特徴とする。
【0009】本発明のプログラムは、所定の機能を有
し、入力信号を処理する信号処理ステップと、他の装置
が接続されているかどうかを判定する判定ステップと、
他の装置が接続されているときと、接続されていないと
きとで、信号処理ステップの機能を変化させる制御ステ
ップとを備えることを特徴とする。
【0010】本発明の記録媒体は、所定の機能を有し、
入力信号を処理する信号処理ステップと、他の装置が接
続されているかどうかを判定する判定ステップと、他の
装置が接続されているときと、接続されていないときと
で、信号処理ステップの機能を変化させる制御ステップ
とを備えるプログラムが記録されていることを特徴とす
る。
【0011】本発明の信号処理システムは、第1と第2
の信号処理装置が、所定の機能を有し、入力信号を処理
する信号処理手段と、他方の信号処理装置が接続されて
いるかどうかを判定する判定手段と、他方の信号処理装
置が接続されているときと、接続されていないときと
で、信号処理手段の機能を変化させる制御手段とを備え
ることを特徴とする。
【0012】本発明の他の信号処理装置は、他の接続装
置が接続される接続手段と、接続手段に接続された他の
装置が、特定の装置であるか否かを判定する判定手段
と、学習によりあらかじめ求められたタップ係数を有
し、そのタップ係数と入力信号とを用いた演算処理によ
り、入力信号に対して、第1または第2の機能の信号処
理を施す信号処理手段と、判定手段による判定結果に基
づいて、タップ係数を変更することにより、信号処理手
段が行う信号処理の機能を変更する制御を行う制御手段
とを備え、信号処理手段は、タップ係数を格納する格納
部と、制御手段による制御に応じて、タップ係数と入力
信号とを用いた演算処理を行う演算処理部とを有し、演
算処理部は、1つの処理手順に特化した処理を行う回路
の物理的構成を変更せずに、第1と第2の機能の信号処
理を行うことを特徴とする。
【0013】本発明の信号処理装置および信号処理方
法、プログラム、並びに信号処理システムにおいては、
他の装置が接続されているかどうかが判定され、他の装
置が接続されているときと、接続されていないときと
で、入力信号の処理機能が変化する。
【0014】本発明の他の信号処理装置においては、信
号処理手段において、学習によりあらかじめ求められた
タップ係数と入力信号とを用いた演算処理により、入力
信号に対して、第1または第2の機能の信号処理が施さ
れる一方、接続手段に接続された他の装置が、特定の装
置であるか否かが判定され、制御手段において、その判
定結果に基づいて、タップ係数を変更することにより、
信号処理手段が行う信号処理の機能が変更される。この
場合において、信号処理手段は、タップ係数を格納する
格納部と、制御手段による制御に応じて、タップ係数と
入力信号とを用いた演算処理を行う演算処理部とを有し
ており、演算処理部は、1つの処理手順に特化した処理
を行う回路の物理的構成を変更せずに、第1と第2の機
能の信号処理を行う。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明を適用したベイ構
造型テレビジョン受像機の一実施の形態の構成例を示す
斜視図である。
【0016】装置の筐体ともなっているTV(Televisio
n)ラック1には、その正面上部の中央に、CRT(Catho
de Ray Tube)2が配置されており、その左右に、L(Lef
t)チャンネルとR(Right)チャンネル用のスピーカ3が
配置されている。
【0017】さらに、TVラック1の正面下部には、6
つのベイ(bay)4A,4B,4C,4D,4E,4Fが
設けられている。ここで、以下、適宜、ベイ4A乃至4
Fを、特に区別する必要がない限り、ベイ4と記述す
る。
【0018】ベイ4には、単独で作動し、かつ信号の入
力または出力を行う1以上の信号端子が外部に露出して
いる電子機器としての、例えば、ディジタルVTRやD
VDプレーヤ等を収納することができるように、凹形状
に形成されており、その内部正面には、ベイ4に収納さ
れる電子機器の信号端子と接続する接続端子が配置され
た、後述するベイ内接続パネル5(図3)が設けられて
いる。
【0019】また、TVラック1の上面の、右手前側に
は、やはり、凹形状に形成されたベイ4Gが設けられて
いる。但し、ベイ4A乃至4Fは、ディジタルVTR等
の比較的大型の電子機器を収納することができるよう
に、大きな凹形状となっているのに対して、ベイ4G
は、例えば、携帯電話機その他のPDA(Personal Digi
tal Assistant)等の比較的小型の電子機器を収納するこ
とができるように、小さな凹形状となっている。なお、
ベイ4Gの内部にも、そこに収容される電子機器の信号
端子と接続する接続端子が配置されたベイ内接続パネル
が設けられている。但し、ベイ4Gに設けられているベ
イ内接続パネルは、携帯電話機等の小型の電子機器の信
号端子と接続するものであるから、ディジタルVTR等
の大型の電子機器の信号端子と接続される、ベイ4A乃
至4Fに設けられているベイ内接続パネル5とは異なっ
たものとなっている。
【0020】図2は、ベイ4に電子機器が収納された状
態の、図1のベイ構造型テレビジョン受像機の斜視図で
ある。
【0021】図2の実施の形態では、ベイ4Aと4D
に、電子機器11と12が、それぞれ直接収納されてお
り、ベイ4Bに、ベイアダプタボックス14に収納され
た状態の電子機器13が収納されている。
【0022】即ち、電子機器11と12は、ベイ構造型
テレビジョン受像機に対応した電子機器(例えば、ベイ
構造型テレビジョン受像機と同一の製造メーカによる電
子機器)であり、ベイアダプタボックス14を使用しな
くても、直接、ベイ4に収納することができるようにな
っている。
【0023】一方、電子機器13は、ベイ構造型テレビ
ジョン受像機に非対応の電子機器(例えば、ベイ構造型
テレビジョン受像機と異なる製造メーカによる電子機
器)であり、ベイアダプタボックス14を使用すること
により、ベイ4に収納することができるようになってい
る。
【0024】なお、ベイ4(ベイ4Gについても同様)
の開口部分には、例えば、VTRのテープ挿入口に設け
られるのと同様の蓋を設けるようにすることができ、こ
の場合、電子機器が収納されていないベイ4の内部に、
埃等が入るのを防止することができる。
【0025】次に、図3は、ベイ4の内部正面に設けら
れているベイ内接続パネル5の構成例を示す平面図であ
る。
【0026】ベイ内接続パネル5には、RGB(Red, Gr
een, Blue)用出力端子21、RGB用入力端子22、オ
ーディオ出力端子23、オーディオ入力端子24、出力
用S(Separate(Special/Super))端子25、入力用S端
子26、IEEE(Instituteof Electrical and Electr
onics Engineers)1394端子27、USB(Universal
Serial Bus)端子28、および電源端子29等の、電子
機器間で信号のやりとりをするための端子が設けられて
いる。
【0027】RGB用出力端子21は、ベイ構造型テレ
ビジョン受像機で得られる画像信号(画像データ)であ
るRGB信号を、ベイ4に収納される電子機器に出力す
るための端子で、RGB用入力端子22は、ベイ4に収
納される電子機器が出力するRGB信号を、ベイ構造型
テレビジョン受像機に入力するための端子である。オー
ディオ出力端子23は、ベイ構造型テレビジョン受像機
で得られるLおよびRチャンネルの音声信号を、ベイ4
に収納される電子機器に出力するための端子で、オーデ
ィオ入力端子24は、ベイ4に収納される電子機器が出
力するLおよびRチャンネルの音声信号を、ベイ構造型
テレビジョン受像機に入力するための端子である。出力
用S端子25は、ベイ構造型テレビジョン受像機で得ら
れる画像信号である輝度信号および色信号を、ベイ4に
収納される電子機器に出力するための端子で、入力用S
端子26は、ベイ4に収納される電子機器が出力する輝
度信号および色信号を、ベイ構造型テレビジョン受像機
に入力するための端子である。IEEE1394端子2
7は、ベイ構造型テレビジョン受像機と、ベイ4に収納
される電子機器との間で、IEEE1394の規格に準
拠した通信を行うための端子で、USB端子28は、ベ
イ構造型テレビジョン受像機と、ベイ4に収納される電
子機器との間で、USBの規格に準拠した通信を行うた
めの端子である。電源端子29は、ベイ4に収納される
電子機器に対して、ベイ構造型テレビジョン受像機から
電源を供給するための端子である。
【0028】図3の実施の形態では、RGB用出力端子
21、RGB用入力端子22、オーディオ出力端子2
3、オーディオ入力端子24、出力用S端子25、入力
用S端子26、IEEE1394端子27、USB端子
28、および電源端子29は、ベイ内接続パネル5の固
定の位置に配置されている。
【0029】図4は、ベイ構造型テレビジョン受像機に
対応した電子機器11(12)の構成例を示す、その背
面方向から見た斜視図である。
【0030】電子機器11の背面パネルには、RGB用
入力端子31、RGB用出力端子32、オーディオ入力
端子33、オーディオ出力端子34、入力用S端子3
5、出力用S端子36、IEEE1394端子37、U
SB端子38、および電源端子39等が設けられてい
る。
【0031】ベイ構造型テレビジョン受像機のベイ4
は、電子機器11を収納することができる大きさに構成
されており、さらに、そのベイ内接続パネル5のRGB
用出力端子21乃至電源端子29は、電子機器11がベ
イ4に収納されたときに、その電子機器11のRGB用
入力端子31乃至電源端子39とそれぞれ電気的に接続
される位置に配置されている。
【0032】従って、ユーザは、ベイ構造型テレビジョ
ン受像機に対応した電子機器11や12については、電
子機器11を、ベイ4に収納するだけで、ケーブルを用
いなくても、電子機器11とベイ構造型テレビジョン受
像機とを、電気的に接続することができる。
【0033】さらに、電子機器11と12を、ベイ構造
型テレビジョン受像機のベイ4に収納することにより、
電子機器11と12も、ベイ構造型テレビジョン受像機
を介して電気的に接続される。従って、ユーザは、やは
り、電子機器11と12を、ベイ4に収納するだけで、
ケーブルを用いなくても、電気的に接続することができ
る。
【0034】以上のように、ユーザは、電子機器を、ベ
イ4に収納するだけで、電子機器どうしを、容易に接続
することができる。
【0035】なお、ベイ4に収納される電子機器が、例
えば、再生専用の電子機器である場合、そのような電子
機器については、基本的に、画像や音声等の入力端子を
設ける必要はない。
【0036】一方、ベイ4には、再生専用の電子機器だ
けが収納されるとは限らず、例えば、記録と再生の両方
が可能な電子機器が収納される場合もあり、そのような
電子機器については、画像や音声等の入力端子と出力端
子の両方が設けられる。
【0037】従って、ベイ4の内部に設けられるベイ内
接続パネル5(図3)には、ベイ4に収納されうる電子
機器すべての端子に対応する位置に、その端子と電気的
に接続する端子を設けておくのが望ましい。なお、この
場合、ベイ内接続パネル5に設けられた端子について
は、ベイ4に収納される電子機器によっては、いわば遊
んでしまう状態となるものが生じうるが、特に問題はな
い。
【0038】次に、上述したように、電子機器11や1
2は、ベイ構造型テレビジョン受像機に対応したもので
あり、ベイ内接続パネル5のRGB用出力端子21乃至
電源端子29は、電子機器11や12がベイ4に収納さ
れたときに、その電子機器11や12のRGB用入力端
子31乃至電源端子39とそれぞれ電気的に接続される
位置に配置されているから、電子機器11や12は、ベ
イ4に収納するだけで、ベイ構造型テレビジョン受像機
と電気的に接続される。
【0039】しかしながら、電子機器13は、ベイ構造
型テレビジョン受像機に非対応のものであるから、ベイ
4に直接収納しても、電子機器13の端子と、ベイ内接
続パネル5の対応する端子とは、その配置位置が異な
り、電気的に接続されるとは限らず、むしろ、多くは接
続されない。
【0040】そこで、ベイ構造型テレビジョン受像機に
非対応の電子機器13については、ベイアダプタボック
ス14を用いることで、ベイ構造型テレビジョン受像機
と、容易に電気的に接続することができるようになって
いる。
【0041】即ち、図5は、ベイアダプタボックス14
の構成例を示す斜視図である。
【0042】ベイアダプタボックス14には、その正面
側から、電子機器13を収納することができるように、
凹形状のスロット14Aが設けられている。電子機器1
3は、ベイアダプタボックス14に収納し、このベイア
ダプタボックス14ごと、ベイ構造型テレビジョン受像
機のベイ4に収納することで、ベイ構造型テレビジョン
受像機と電気的に接続されるようになっている。
【0043】即ち、ベイアダプタボックス14の背面部
分には、背面パネル部15が設けられており、背面パネ
ル部15は、スロット14A側を正面とするアダプタ内
接続パネル15Aと、ベイアダプタボックス14の背面
側を正面とするアダプタ背面パネル15Bとで構成され
ている。即ち、ベイアダプタボックス14のスロット1
4A側を正面とすれば、アダプタ内接続パネル15A
は、正面側に、アダプタ背面パネル15Bは、その背面
側に、それぞれ設けられている。
【0044】図6は、アダプタ内接続パネル15Aとア
ダプタ背面パネル15Bの構成例を示す平面図である。
【0045】アダプタ内接続パネル15Aには、電子機
器13のように、ベイ構造型テレビジョン受像機に非対
応の電子機器(以下、適宜、非対応電子機器という)
が、ベイアダプタボックス14に収納されたときに、そ
の非対応電子機器の背面パネルに設けられた信号端子と
接続する位置に、対応する接続端子が設けられている。
【0046】ここで、非対応電子機器については、例え
ば、メーカごとに、その信号端子の配置位置が異なる。
そこで、アダプタ内接続パネル15Aにおいては、図6
(A)に示すように、各メーカごとに、そのメーカの非
対応電子機器の背面パネルに設けられた信号端子に対応
する固定の位置に、その信号端子と接続される端子が設
けられている。なお、図6(A)においては、A社、B
社、C社の非対応電子機器用のアダプタ内接続パネル1
5を示してある。
【0047】一方、アダプタ背面パネル15Bには、図
6(B)に示すように、ベイ4のベイ内接続パネル5
(図3)に設けられたRGB用出力端子21乃至電源端
子29に対応する固定の位置に、RGB用入力端子41
乃至電源端子49がそれぞれ設けられている。従って、
ベイアダプタボックス14を、そのアダプタ背面パネル
15Bと、ベイ4のベイ内接続パネル5が対向するよう
に、ベイ4に収納すると、アダプタ背面パネル15Bに
設けられたRGB用入力端子41乃至電源端子49は、
ベイ4内のベイ内接続パネル5に設けられたRGB用出
力端子21乃至電源端子29と、それぞれ、電気的に接
続される。
【0048】そして、アダプタ内接続パネル15Aに設
けられた端子は、アダプタ背面パネル15Bに設けられ
たRGB用入力端子41乃至電源端子49のうちの対応
するものに接続されており、従って、非対応電子機器で
あっても、その非対応電子機器に対応するアダプタ内接
続パネル15Aを有するベイアダプタボックス14に収
納し、さらに、その非対応電子機器が収納されたベイア
ダプタボックス14を、ベイ4に収納することで、非対
応電子機器は、ベイ構造型テレビジョン受像機(さらに
は、ベイ構造型テレビジョン受像機を介して、ベイ4に
収納された他の電子機器)に、電気的に接続されること
になる。
【0049】以上から、やはり、ユーザは、非対応電子
機器についても、容易に接続を行うことができる。
【0050】ところで、非対応電子機器については、上
述のように、ベイアダプタボックス14を介すること
で、ベイ構造型テレビジョン受像機と容易に接続するこ
とができるが、この場合、ユーザは、非対応電子機器に
対応するアダプタ内接続パネル15Aを有するベイアダ
プタボックス14全体を用意しなければならない。
【0051】そこで、ベイアダプタボックス14は、例
えば、図7に示すように、その背面パネル部15を、他
の部分に対して着脱可能なように構成することができ
る。この場合、非対応電子機器のメーカごとに、ベイア
ダプタボックス14全体を用意する必要はなく、背面パ
ネル部15だけを交換すれば良い。さらに、この場合、
非対応電子機器は、その背面の端子に、背面パネル部1
5のアダプタ内接続パネル15Aに設けられた端子をは
め込んだ(に接続した)状態で、ベイ4に収納すること
が可能である。即ち、非対応電子機器とベイ構造型テレ
ビジョン受像機との接続は、非対応電子機器が収納され
たベイアダプタボックス14全体を、ベイ4に収納する
ことによって行う他、非対応電子機器がアダプタ内接続
パネル15Aに接続された背面パネル部15を、その非
対応電子機器とともに、ベイ4に収納することによって
行うことが可能である。
【0052】なお、背面パネル部15は、アダプタ内接
続パネル15Aとアダプタ背面パネル15Bとを一体化
して構成する他、アダプタ内接続パネル15Aとアダプ
タ背面パネル15Bとを分離することができるように構
成することも可能である。
【0053】また、背面パネル部15は、例えば、図8
に示すように、アダプタ背面パネル15Bだけを、ベイ
アダプタボックス14から分離することができるように
構成することも可能である。
【0054】ここで、図8の実施の形態においては、分
離可能なアダプタ背面パネル15Bに、複数の雄ピンで
構成される雄ピン群16Bが設けられており、ベイアダ
プタボックス14には、複数の雌ピンで構成される雌ピ
ン群16Aが設けられている。ベイアダプタ背面パネル
15Bを、ベイアダプタボックス14に装着すると、ア
ダプタ背面パネル15Bの雄ピン群16Bを構成する各
雄ピンが、ベイアダプタボックス14の雌ピン群16A
を構成する、対応する雌ピンにはめ込まれ、これによ
り、ベイアダプタ背面パネル15Bと、ベイアダプタボ
ックス14側のアダプタ内接続パネル15Aとが、電気
的に接続される。即ち、アダプタ背面パネル15Bに設
けられたRGB用入力端子41乃至電源端子49は、雄
ピン群16Bを構成する所定の雄ピンと電気的に接続さ
れており、アダプタ内接続パネル15Aに設けられた端
子も、雌ピン群16Aを構成する所定の雌ピンと電気的
に接続されている。そして、アダプタ背面パネル15B
の雄ピン群16Bを構成する各雄ピンが、ベイアダプタ
ボックス14の雌ピン群16Aを構成する、対応する雌
ピンにはめ込まれることにより、その雌ピン群16Aお
よび雄ピン群16Bを介して、アダプタ背面パネル15
Bに設けられたRGB用入力端子41乃至電源端子49
それぞれと、アダプタ内接続パネル15Aに設けられ
た、対応する端子それぞれとが、電気的に接続される。
【0055】次に、上述のように、アダプタ内接続パネ
ル15Aにおいて、各メーカの非対応電子機器の信号端
子の位置に対応した固定の位置に、その信号端子と接続
される接続端子を設ける場合には、例えば、図7に示し
たように、背面パネル部15を着脱可能に構成したとし
ても、各メーカごとに、そのメーカの非対応電子機器の
信号端子の位置に対応した固定の位置に信号端子が設け
られたアダプタ内接続パネル15Aを有する背面パネル
部15が必要となる。
【0056】そこで、図9は、複数(あるいは、すべ
て)のメーカの非対応電子機器に対処することのできる
背面パネル部15の構成例を示す斜視図である。
【0057】即ち、図9の実施の形態においては、アダ
プタ内接続パネル15Aに設けられた、非対応電子機器
の信号端子と接続される端子53や54を移動させるこ
とができるようになっている。つまり、端子53や54
は、非対応電子機器の信号端子と接続する位置に移動す
ることができるようになっている。
【0058】なお、図9の実施の形態では、図が煩雑に
なるのを避けるため、アダプタ内接続パネル15Aに
は、2つの端子53および54だけを図示してある。
【0059】図9の実施の形態においては、アダプタ内
接続パネル15Aは、複数のスリット板51から構成さ
れている。
【0060】即ち、スリット板51は、例えば、導電性
のある平板形状の板(薄膜)で構成され、各スリット板
51には、格子状に、スリット(穴)52が設けられて
いる。そして、端子53(54)は、このスリット52
に沿って、図9において矢印で示すように移動すること
ができるようになっている。
【0061】図10は、図9に示したアダプタ内接続パ
ネル15Aの側面の断面図である。
【0062】複数のスリット板51は、絶縁体62に挟
まれて接着されており、最も、アダプタ背面パネル15
B側の絶縁体62は、底板61に固定されている。な
お、絶縁体62には、スリット板51に設けられたスリ
ット52どうしの間隔よりも大きな間隔を空けて配置さ
れている。
【0063】また、最も、端子53(54)側のスリッ
ト板51の表面には、絶縁膜66が形成されている。こ
の絶縁膜66は、端子53や54が、複数のスリット板
51のうちの、最も端子53側にあるものと電気的に接
続されるのを防止する。
【0064】端子53には(端子54も同様)、スリッ
ト51の幅よりも、やや小さい直径を有する棒状の胴体
部63(67)が取り付けられており、この胴体部63
が、スリット51に沿ってスライドすることにより、端
子53を、スリット51上の任意の位置に移動させるこ
とができるようになっている。
【0065】また、胴体部63の、端子53が取り付け
られていない方の端部には、導体で構成される接点金具
64(68)が固定されており、この接点金具64が、
複数のスリット板51のうちの所定のものと接するよう
になっている。ここで、図10の実施の形態では、端子
53の胴体部63に取り付けられた接点金具64は、最
も、底板61側の2枚のスリット板51と接している。
【0066】そして、複数のスリット板51それぞれ
は、アダプタ背面パネル15Bに設けられたRGB用入
力端子41乃至電源端子49のうちの所定のものと接続
されており、従って、端子53は、胴体部63の内部、
接点金具64、およびスリット板51を介して、アダプ
タ背面パネル15Bに設けられたRGB用入力端子41
乃至電源端子49のうちの所定のものと電気的に接続さ
れる。
【0067】なお、端子54の胴体部67は、端子53
の胴体部63よりも短くなっており、これにより、端子
54の胴体部67に固定された接点金具68は、端子5
3の胴体部63に固定された接点金具64が接している
スリット板51よりも、端子53(54)側にあるスリ
ット板51に接するようになっている。これにより、端
子53は、それに対応するアダプタ背面パネル15Bの
端子に、端子54も、それに対応するアダプタ背面パネ
ル15Bの端子に、それぞれ電気的に接続されるように
なっている。
【0068】また、端子53の胴体部63には(端子5
4の胴体部67も同様)、その表面に、絶縁膜が形成さ
れており、これにより、端子53が、接点金具64が接
するスリット板51以外のスリット板51と電気的に接
続されることを防止するようになっている。
【0069】胴体部63の、端子53側の端部には、図
11に示すように、ねじが切られたねじ部65が設けら
れている。さらに、端子53の内部にもねじが切られて
おり、端子53は、胴体部63のねじ部65に螺合して
いる。
【0070】端子53を、その端子53側から見て、例
えば、反時計回りに回すと、ねじがゆるみ、図11に示
すように、端子53が、絶縁膜66から離れるととも
に、胴体部63の接点金具64が、スリット板51から
離れる。これにより、端子53は、胴体部63ととも
に、スリット52に沿って移動可能な状態となる。
【0071】なお、図11の実施の形態においては、端
子54、胴体部67、および接点金具68の図示を省略
してあるが、端子54も、端子53と同様にして、スリ
ット52に沿って移動することができるようになってい
る。
【0072】一方、端子53を、その端子53側から見
て、例えば、時計回りに回すと、ねじがしまり、図10
に示したように、端子53の、絶縁膜66側の端部が、
絶縁膜66に押しつけられ、さらに、胴体部63の接点
金具64が、本来接すべきスリット板51に、所定の圧
力をもって押しつけられる。これにより、端子53は、
スリット52に沿った所定の位置に固定され、さらに、
胴体部64および接点金具64を介して、スリット板5
1と、電気的に接続される。
【0073】次に、図12は、非対応電子機器の信号端
子と接続される端子53や54を移動させることができ
る背面パネル部15の他の構成例を示す斜視図である。
【0074】図12の実施の形態においては、多数の挿
入口(穴)71が設けられており、端子53や54は、
この多数の挿入口71のうちの任意の位置に移動するこ
とができるようになっている。
【0075】即ち、端子53は、例えば、挿入口71に
挿入することのできるピンジャック形状の胴体部53A
を有しており、この胴体部53Aを、挿入口71に差し
込むことで、端子53は、その挿入口71の位置に固定
される。
【0076】なお、端子53の胴体部53Aと、端子5
4の胴体部54Aとは、異なる長さとなっており、これ
により、端子53の胴体部53Aを挿入口71に差し込
んだ場合と、端子54の胴体部54Aを挿入口71に差
し込んだ場合とで、アダプタ背面パネル15Bの、異な
る端子に、電気的に接続されるようになっている。
【0077】次に、図13は、アダプタ内接続パネル1
5Aの端子を移動させることができる背面パネル部15
の、さらに他の構成例を示す斜視図である。なお、図
中、図8における場合と対応する部分については、同一
の符号を付してある。
【0078】図13の実施の形態においては、背面パネ
ル部15のアダプタ背面パネル15Bが、図8の実施の
形態で説明したように着脱可能となっている。
【0079】さらに、図13の実施の形態では、アダプ
タ内接続パネル15Aが、複数の接続板81で構成され
ている。ベイアダプタボックス14の左右それぞれに
は、U字型のはめ込み用スリット82Lと82Rが設け
られており、接続板82は、このはめ込み用スリット8
2Lと82Rにはめ込まれることで固定されるようにな
っている。なお、接続板81は、はめ込み用スリット8
2Lおよび82Rに沿ってスライドすることで、容易に
着脱することができるようになっている。
【0080】接続板81は、例えば、図14(A)に示
すように、格子状に、枠88が形成されており、さら
に、その枠88の内周面には、後述するパッチ板83を
はめ込むことのできる溝としての枠溝87が形成されて
いる。枠88で区切られた穴(空間)である枠穴85
は、図14(B)の斜視図、図14(C)の側面図、お
よび図14(D)の平面図に示す、平板形状のパッチ板
83とほぼ同様の大きさに構成されており、このパッチ
板83は、その外周部分が、枠88の内周に形成された
枠溝87に嵌合することによって、枠穴85に固定する
ことができるようになっている。
【0081】そして、パッチ板83には、図14(B)
乃至図14(D)に示したように、端子84が設けられ
ており、従って、パッチ板83をはめ込む枠穴85を変
えることで、そのパッチ板83に設けられた端子84の
配置位置を移動させることができるようになっている。
【0082】端子84は、パッチ板83が枠88にはめ
込まれることにより、その枠88と電気的に接続され
る。さらに、接続板81には、はめ込みスリット82R
(図13)と嵌合する外周部分に、接続端子86が設け
られており、枠88は、この接続端子86と電気的に接
続されている。また、はめ込み用スリット82Rには、
図14(E)に示すように、導電部89が設けられてお
り、接続板81がはめ込み用スリット82Rにはめ込ま
れることにより、接続端子86は、導電部89と電気的
に接続される。そして、導電部89は、雌ピン群16A
および雄ピン群16Bを介して、アダプタ背面パネル1
5Bの所定の端子と接続されるようになっており、従っ
て、枠88にパッチ板83がはめ込まれた端子84は、
パッチ板83、枠88、接続端子86、導電部89、並
びに雌ピン群16Aおよび雄ピン群16Bを介して、ア
ダプタ背面パネル15Bの所定の端子と、電気的に接続
される。
【0083】ここで、複数の接続板81それぞれにおい
ては、接続端子86が異なる位置に設けられており、さ
らに、はめ込み用スリット82Rの導電部89は、その
はめ込み用スリット82Rにはめ込まれる接続板81の
接続端子86に対応する位置に設けられている。従っ
て、接続板81の接続端子86は、その接続板81が正
しいはめ込み用スリット82Rにはめ込まれたときに、
そのはめ込み用スリット82Rに設けられた導電部89
と接続するようになっており、これにより、接続板81
が、誤ったはめ込み用スリット82Rにはめ込まれたと
きであっても、その接続板81にはめ込まれた端子84
と、雌ピン群16Aおよび雄ピン群16Bを介して導電
部89に接続される、アダプタ背面パネル15Bの端子
(端子84に接続されるべき端子ではない端子)とが、
電気的に接続されるのを防止するようになっている。
【0084】なお、その他、例えば、接続板81がはめ
込まれるべきはめ込み用スリット82Lおよび82Rに
のみ、その接続板81がはめ込み可能なように、接続板
81、並びにはめ込み用スリット82Lおよび82Rを
構成することによって、本来接続されるべきではない、
接続板81にはめ込まれた端子84と、アダプタ背面パ
ネル15Bの端子とが、電気的に接続されるのを防止す
ることも可能である。
【0085】パッチ板83が枠穴85にはめ込まれるこ
とにより、接続板81の所定の位置に固定された端子8
4は、直接、あるいは、その前方(図13のベイアダプ
タボックス14におけるスロット14A(図5)が開い
ている方)に配置される接続板81の枠穴85を介し
て、ベイアダプタボックス14におけるスロット14A
の開口方向に露出し、これにより、ベイアダプタボック
ス14のスロット14Aに収納される非対応電子機器の
端子と接続される。
【0086】以上のように、アダプタ内接続パネル15
Aに設けられた、非対応電子機器の信号端子と接続され
る端子を移動させることができる場合には、非対応電子
機器のメーカごとに、ベイアダプタボックス14や背面
パネル部15を用意せずに済むので、ユーザの費用負担
を低減することができる。
【0087】なお、上述のように、アダプタ内接続パネ
ル15Aの端子が移動可能な場合、どの端子を、どの位
置に移動させれば良いのかが分かりにくいことがある。
そこで、例えば、アダプタ内接続パネル15A等には、
非対応電子機器のメーカごとに、端子の位置を記述して
おくようにするのが好ましい。
【0088】また、ここでは、アダプタ内接続パネル1
5Aに設けられた端子を移動可能なように構成すること
によって、各メーカの非対応電子機器に対処するように
したが、その他、例えば、ベイ4内のベイ内接続パネル
5(図3)に設けられたRGB用出力端子21乃至電源
端子29を移動可能なように構成することも可能であ
る。この場合、ベイアダプタボックス14(あるいは、
背面パネル部15)を使用しなくても、非対応電子機器
と、ベイ構造型テレビジョン受像機とを電気的に接続す
ることが可能となる。
【0089】次に、図15は、図1のベイ構造型テレビ
ジョン受像機の電気的構成例を示すブロック図である。
【0090】リモートコマンダ(以下、適宜、リモコン
という)101は、視聴するテレビジョン放送のチャン
ネルを選択するときや、音量調整するとき、さらには、
後述するセレクタ104により、電子機器間における信
号の入出力を切り替えるとき等に、ユーザによって操作
され、その操作に対応する信号を、赤外線によって、メ
インコントローラ102に送出する。なお、図1および
図1においては、リモコン101の図示を省略してあ
る。
【0091】メインコントローラ102は、リモコン1
01からの赤外線信号その他にしたがい、セレクタコン
トローラ103を制御し、また、必要に応じて、ベイ構
造型テレビジョン受像機を構成する各ブロックを制御す
る。
【0092】セレクタコントローラ103は、メインコ
ントローラ102の制御等にしたがい、セレクタ104
を制御する。
【0093】セレクタ104は、CRT2、スピーカ
3、チューナ105、TV信号処理部106と接続され
ている。さらに、セレクタ104は、ベイ4A乃至4G
それぞれに設けられたベイ内接続パネル5の端子とも接
続されている。そして、セレクタ104は、セレクタコ
ントローラ103の制御にしたがい、そこに入力される
入力信号の出力先を切り替える。
【0094】チューナ105には、図示せぬアンテナで
受信されたテレビジョン放送信号(以下、適宜、TV信
号という)が供給されるようになっており、チューナ1
05は、メインコントローラ102の制御にしたがっ
て、所定のチャンネルのTV信号を検波、復調し、ベー
スバンドの信号を、セレクタ104に出力する。
【0095】TV信号処理部106は、セレクタ104
が出力する画像信号(例えば、チューナ105が出力す
るベースバンドの画像信号)を処理し、その処理の結果
得られる画像信号を、セレクタ104に出力する。
【0096】なお、CRT2は、セレクタ104が出力
する画像信号を表示し、スピーカ3は、セレクタ104
が出力する音声信号を出力する。
【0097】また、以上のうち、CRT2、スピーカ
3、チューナ105、およびTV信号処理部106が、
電子機器としてのテレビジョン受像機として機能する。
【0098】次に、図16は、図15のTV信号処理部
106の構成例を示している。
【0099】TV信号処理部106は、I/F(Interfa
ce)111、コントローラ112、および信号処理回路
113で構成されている。
【0100】I/F111は、セレクタ104、コント
ローラ112、信号処理回路113それぞれとの間の信
号のやりとりを制御する。
【0101】コントローラ112は、ベイ4に電子機器
が収納され、セレクタ104に電気的に接続されている
かどうかを、I/F111およびセレクタ104を介す
ることにより判定し、その判定結果に基づいて、信号処
理回路113を制御する。ここで、この接続の有無の判
定方法としては、様々な方法が考えられるが、例えば、
ベイ4に収納された電気機器からの信号に基づいて判定
する方法などを採用することができる。
【0102】また、コントローラ112は、機能IDと
IDテーブルを記憶している。機能IDは、信号処理回
路113がどのような機能を有するかを識別するための
ユニークなID(Identification)であり、IDテーブル
には、機能IDに対して、後述するような処理情報が対
応付けられている。
【0103】信号処理回路113は、基本的には、例え
ば、コンポジット信号の画像信号を、コンポーネント信
号の画像信号に変換する機能と、コンポーネント信号
の、標準解像度の画像信号(以下、適宜、SD(Standar
d Definition)画像信号という)を、高解像度の画像信
号(以下、適宜、HD(High Definition)画像信号とい
う)に変換する機能とを有している。但し、信号処理回
路113は、コントローラ112の制御にしたがい、そ
の機能を変化させることができるようになっている。
【0104】次に、図17は、ベイ4に収納される電子
機器11の電気的構成例を示している。なお、電子機器
11は、上述したように、ベイ構造型テレビジョン受像
機に対応した電子機器(以下、適宜、対応電子機器とい
う)であるが、対応電子機器は、電子機器11に限ら
ず、図17に示したように構成される。
【0105】電子機器11は、I/F121、コントロ
ーラ122、信号処理回路123、および特有ブロック
124で構成されている。
【0106】I/F121、コントローラ122、また
は信号処理回路123は、図16のI/F111、コン
トローラ112、または信号処理回路113と、それぞ
れ同様に構成される。
【0107】特有ブロック124は、電子機器11に特
有のブロックで、例えば、電子機器11がDVDプレー
ヤである場合には、特有ブロック124は、図示せぬD
VDにレーザ光を照射し、その反射光を受光して光電変
換する光ピックアップ等で構成される。また、特有ブロ
ック124は、電子機器11が、例えば、ディジタルV
TRである場合には、ビデオテープを駆動する駆動機構
や、ビデオテープに対して、信号の記録/再生を行う磁
気ヘッド等で構成される。
【0108】なお、電子機器11が、例えば、DVDプ
レーヤである場合においては、DVDに記録された信号
は、MPEG(Moving Picture Expert Group)符号化さ
れたものであることから、信号処理回路123は、基本
的に、MPEG符号化された信号を、MPEG復号する
機能を有する。但し、本実施の形態では、信号処理回路
123は、さらに、例えば、空間解像度向上処理を行う
機能も有しているものとする。
【0109】次に、図18のフローチャートを参照し
て、図16のTV信号処理部106の動作について説明
する。
【0110】コントローラ112は、まず最初に、ステ
ップS1において、電子機器が、I/F111およびセ
レクタ104を介して電気的に接続されているかどうか
をチェックし、ステップS2に進む。ステップS2で
は、コントローラ112は、ステップS1のチェックの
結果に基づいて、電子機器が電気的に接続されているか
どうかを判定する。
【0111】ステップS2において、TV信号処理部1
06と電気的に接続されている電子機器がないと判定さ
れた場合、即ち、ベイ4に、電子機器が収納されていな
い場合、あるいは、ベイ4に、電子機器が収納されてい
ても、セレクタ104において、その電子機器とTV信
号処理部106とが電気的に接続されるように選択が行
われていない場合、ステップS3に進み、コントローラ
112は、信号処理回路113に対して、通常の機能に
よる処理を行うことを指令する。これにより、ステップ
S3において、信号処理回路113は、通常の信号処理
を行い、その後、処理を終了する。
【0112】即ち、TV信号処理部106が、他の電子
機器と接続されていない場合、チューナ105(図1
5)は、TV信号から、所定のチャンネルのベースバン
ドの信号を抽出し、セレクタ104を介して、TV信号
処理部106に供給する。TV信号処理部106では、
I/F111が、セレクタ104を介して供給されるベ
ースバンドの画像信号を受信し、信号処理回路113に
供給する。信号処理回路113は、I/F111からの
画像信号に対して、コンポジット信号をコンポーネント
信号に変換するコンポジット/コンポーネント変換処理
と、SD画像信号をHD画像信号に変換することにより
空間解像度を向上させる空間解像度向上処理を一括で施
す機能を有しており、その機能に基づく処理を行い、さ
らに、その結果得られるコンポーネント信号のHD画像
信号を、I/F111およびセレクタ104を介して、
CRT2に供給する。これにより、CRT2では、高解
像度の画像であるHD画像が表示される。
【0113】一方、ステップS2において、TV信号処
理部106と電気的に接続されている電子機器があると
判定された場合、即ち、ベイ4に、電子機器が収納され
ており、さらに、必要に応じて、セレクタ104におい
て、その電子機器とTV信号処理部106とが電気的に
接続されるように選択が行われている場合、ステップS
4に進み、コントローラ112は、I/F111および
セレクタ104を介して、TV信号処理部106と電気
的に接続されている電子機器(以下、適宜、接続機器と
いう)に対して、機能IDを要求し、ステップS5に進
む。
【0114】ステップS5では、コントローラ112
は、ステップS4における機能IDの要求に対応して、
接続機器から、その機能IDが送信されてきたかどうか
を判定する。ステップS5において、接続機器から機能
IDが送信されてこないと判定された場合、ステップS
3に進み、以下、基本的には、上述の場合と同様の処理
が行われる。
【0115】即ち、接続機器から機能IDが送信されて
こないということは、その接続機器が、図17に示した
電子機器11のような対応電子機器ではないということ
である。TV信号処理部106では、接続機器が対応電
子機器でない場合、つまり接続機器が非対応電子機器で
ある場合には、信号処理回路113において、その非対
応電子機器から、セレクタ104およびI/F111を
介して供給される画像信号に対して、上述した場合と同
様の処理を施す。
【0116】一方、ステップS5において、接続機器か
ら機能IDが送信されてきたと判定された場合、ステッ
プS6に進み、コントローラ112は、接続機器からの
機能IDを受信し、その機能IDに基づき、IDテーブ
ルを参照することで、処理分担を認識し、さらに信号パ
スを設定する。
【0117】即ち、IDテーブルには、電子機器の機能
IDと、その機能IDを有する電子機器と接続されたと
きに、信号処理回路113に行わせる処理の内容を表す
処理情報とが対応付けられており、コントローラ112
は、接続機器から受信した機能IDに対応付けられてい
る処理情報を認識する。そして、コントローラ112
は、その処理情報が表す処理を、信号処理回路113が
分担すべき処理として認識する。
【0118】ここで、TV信号処理部106は、対応電
子機器と電気的に接続されたときに、その対応電子機器
と、いわば一体となって、全体で1つの装置であるかの
ように協調し、入力信号に対して最適な処理を施すよう
になっている。つまり、装置それぞれにおいて、各装置
の信号処理の効果や機能は、接続された装置に対応して
変化する。この信号処理の効果や機能の変化により、各
装置からなるシステム全体における、入力信号に対する
最適な処理が実現される。従って、この場合、TV信号
処理部106と対応電子機器は、全体として、入力信号
に対し、最適な処理を分担して施す。TV信号処理部1
06のコントローラ112に記憶されているIDテーブ
ルには、そのような最適な処理を行うために、TV信号
処理部106が、対応電子機器と協調して分担(協調分
担)すべき処理に関する処理情報が、対応電子機器の機
能IDに対応付けられている。
【0119】コントローラ112は、入力信号に対する
処理の分担を認識すると、信号処理回路113と接続機
器における、入力信号の処理順序を表す経路としての信
号パスを設定する。
【0120】その後、ステップS7に進み、コントロー
ラ112は、信号処理回路113に、分担した処理(ス
テップS6で認識した処理情報が表す処理)を行わせる
ことができるように、信号処理回路113の機能を制御
する制御信号を生成し、信号処理回路113に供給す
る。信号処理回路113は、コントローラ112からの
制御信号にしたがい、その機能を変化させ、ステップS
8に進む。
【0121】ステップS8では、信号処理回路113
は、信号パスにしたがって供給される入力信号に対し
て、変化後の機能に対応する処理を施し、その処理結果
を、信号パスにしたがって出力する。そして、入力信号
に対する処理が終了すると、ステップS9に進み、コン
トローラ112は、信号処理回路113に制御信号を送
信し、これにより、信号処理回路113の機能を元に復
元して、処理を終了する。
【0122】なお、接続機器が、例えば、図17に示し
た、対応電子機器である電子機器11である場合には、
電子機器11でも、図18のフローチャートにしたがっ
た処理と同様の処理が行われる。この場合、電子機器1
1は、TV信号処理部106に対して、機能IDを要求
する。この要求は、TV信号処理部106のコントロー
ラ112で受信され、コントローラ112は、自身が記
憶している機能IDを、電子機器11に送信する。電子
機器11のコントローラ122は、TV信号処理部10
6からの機能IDを受信し、その機能IDに基づき、自
身が記憶しているIDテーブルを参照することで、電子
機器11が、TV信号処理部106と協調して分担(協
調分担)すべき処理に関する処理情報を認識する。そし
て、電子機器11では、コントローラ122において、
信号処理回路123の機能を、認識された処理情報にし
たがって変化させるように制御が行われる。
【0123】以上のように、TV信号処理回路113や
電子機器11は、他の装置が接続されているときと接続
されていないときとで、その機能を変化させ、入力信号
に対する処理を、他の装置と協調して分担するので、T
V信号処理回路113(または他の装置)単独の場合
や、電子機器11単独の場合よりも高品質の処理結果を
得ることが可能となる。
【0124】即ち、TV信号処理部106と電子機器1
1とが、電気的に接続されていない場合、TV信号処理
部106と電子機器11とは、図19に示すように、そ
れぞれ単独で処理を行う。なお、ここでは、電子機器1
1は、例えば、DVDプレーヤであるとする。
【0125】図19の実施の形態では、TV信号処理部
106は、例えば、図19(A)に示すように、信号処
理回路113において、チューナ105(図15)か
ら、セレクタ104およびI/F111を介して供給さ
れるコンポジット信号のSD画像信号に対して、コンポ
ジット/コンポーネント変換処理と、空間解像度向上処
理を一括で施し、その結果得られるコンポーネント信号
のHD画像信号を、I/F111およびセレクタ104
を介して、CRT2に供給する。
【0126】また、DVDプレーヤである電子機器11
は、図19(B)に示すように、特有ブロック124に
おいて、DVDに記録された信号を再生し、信号処理回
路123に供給する。信号処理回路123は、DVDか
らの再生信号に対して、例えば、MPEG復号処理と、
空間解像度向上処理を一括で施し、その結果得られるコ
ンポーネント信号のHD画像信号を、I/F121を介
して出力する。
【0127】一方、TV信号処理部106と電子機器1
1とが、電気的に接続されている場合、TV信号処理部
106と電子機器11とは、図20に示すように、入力
信号に対する処理を協調分担する。TV信号処理部10
6と電子機器11は、それぞれに分担された処理を、自
身の機能を変化させることで行う。
【0128】即ち、図20の実施の形態では、TV信号
処理部106における信号処理回路113の機能は、コ
ンポジット/コンポーネント変換処理と空間解像度向上
処理を一括で施す機能から、空間解像度向上処理のみを
施す機能に変化している。一方、電子機器11における
信号処理回路123の機能は、MPEG復号処理および
空間解像度向上処理を一括で施す機能から、MPEG復
号処理および歪み除去処理を一括で施す機能に変化して
いる。また、図20の実施の形態では、信号パスが、電
子機器11における特有ブロック124、信号処理回路
123、I/F121、セレクタ104、TV信号処理
部106におけるI/F111、信号処理回路113、
I/F111、セレクタ104の順で設定されている。
【0129】以上のように、信号処理回路113と12
3の機能が変更され、さらに、信号パスが設定される
と、電気的に接続されているTV信号処理部106と電
子機器11では、図21のフローチャートに示すような
処理が行われる。
【0130】即ち、DVDプレーヤである電子機器11
の特有ブロック124において、DVDに記録された信
号が再生され、信号処理回路123に供給される。信号
処理回路123は、ステップS11において、DVDか
らの再生信号に対して、MPEG復号処理と歪み除去処
理を一括で施し、その結果得られるコンポーネント信号
のSD画像信号(歪みが除去されたもの)を、I/F1
21を介して出力する。
【0131】ここで、歪み除去処理では、MPEG符号
化に起因して生じるブロック歪み等の歪みが除去され
る。
【0132】以上のようにして、電子機器11のI/F
121が出力するコンポーネント信号のSD画像信号
は、セレクタ104で受信され、TV信号処理部106
に供給される。
【0133】TV信号処理部106では、信号処理回路
113が、セレクタ104からのコンポーネント信号の
SD画像信号を、I/F111を介して受信し、ステッ
プS12において、そのSD画像信号を対象として空間
解像度向上処理を行う。信号処理回路113において空
間解像度向上処理が行われることにより得られるコンポ
ーネント信号のHD画像信号は、I/F111を介し
て、セレクタ104に供給される。
【0134】セレクタ104は、HD画像信号を、例え
ば、CRT2(図15)に供給し、これにより、CRT
2においては、DVDに記録された信号をMPEG復号
し、歪み除去を行って、その空間解像度を向上させたコ
ンポーネント信号のHD画像が表示される。
【0135】次に、TV信号処理部106の信号処理回
路113の機能は、上述のように、コンポジット/コン
ポーネント変換処理と空間解像度向上処理を一括で施す
機能から、空間解像度向上処理のみを施す機能に変化す
る。また、電子機器11における信号処理回路123の
機能も、上述のように、MPEG復号処理および空間解
像度向上処理を一括で施す機能から、MPEG復号処理
および歪み除去処理を一括で施す機能に変化する。
【0136】このように機能が変化する信号処理回路
は、例えば、本件出願人が先に提案しているクラス分類
適応処理によって実現することが可能である。
【0137】クラス分類適応処理は、クラス分類処理と
適応処理とからなり、クラス分類処理によって、信号
(データ)が、その性質に基づいてクラス分けされ、各
クラスごとに適応処理が施される。
【0138】ここで、適応処理について、SD画像をH
D画像に変換する空間解像度向上処理を行う場合を例に
説明する。
【0139】この場合、適応処理では、SD画像を構成
する画素(以下、適宜、SD画素という)と、所定のタ
ップ係数との線形結合により、そのSD画像の空間解像
度を向上させたHD画像の画素の予測値を求めること
で、そのSD画像の解像度を向上させた画像が得られ
る。
【0140】具体的には、例えば、いま、あるHD画像
を教師データとするとともに、そのHD画像の解像度を
劣化させたSD画像を生徒データとして、HD画像を構
成する画素(以下、適宜、HD画素という)の画素値y
の予測値E[y]を、幾つかのSD画素(SD画像を構
成する画素)の画素値x1,x2,・・・の集合と、所定
のタップ係数w1,w2,・・・の線形結合により規定さ
れる線形1次結合モデルにより求めることを考える。こ
の場合、予測値E[y]は、次式で表すことができる。
【0141】 E[y]=w11+w22+・・・・・・(1)
【0142】式(1)を一般化するために、タップ係数
jの集合でなる行列W、生徒データxijの集合でなる
行列X、および予測値E[yj]の集合でなる行列Y’
を、
【数1】 で定義すると、次のような観測方程式が成立する。
【0143】XW=Y’・・・(2)
【0144】ここで、行列Xの成分xijは、i件目の生
徒データの集合(i件目の教師データyiの予測に用い
る生徒データの集合)の中のj番目の生徒データを意味
し、行列Wの成分wjは、生徒データの集合の中のj番
目の生徒データとの積が演算されるタップ係数を表す。
また、yiは、i件目の教師データを表し、従って、E
[yi]は、i件目の教師データの予測値を表す。な
お、式(1)の左辺におけるyは、行列Yの成分yi
サフィックスiを省略したものであり、また、式(1)
の右辺におけるx1,x2,・・・も、行列Xの成分xij
のサフィックスiを省略したものである。
【0145】そして、この観測方程式に最小自乗法を適
用して、HD画素の画素値yに近い予測値E[y]を求
めることを考える。この場合、教師データとなるHD画
素の真の画素値yの集合でなる行列Y、およびHD画素
の画素値yに対する予測値E[y]の残差eの集合でな
る行列Eを、
【数2】 で定義すると、式(2)から、次のような残差方程式が
成立する。
【0146】XW=Y+E・・・(3)
【0147】この場合、HD画素の画素値yに近い予測
値E[y]を求めるためのタップ係数wjは、自乗誤差
【数3】 を最小にすることで求めることができる。
【0148】従って、上述の自乗誤差をタップ係数wj
で微分したものが0になる場合、即ち、次式を満たすタ
ップ係数wjが、HD画素の画素値yに近い予測値E
[y]を求めるため最適値ということになる。
【0149】
【数4】 ・・・(4)
【0150】そこで、まず、式(3)を、タップ係数w
jで微分することにより、次式が成立する。
【0151】
【数5】 ・・・(5)
【0152】式(4)および(5)より、式(6)が得
られる。
【0153】
【数6】 ・・・(6)
【0154】さらに、式(3)の残差方程式における生
徒データxij、タップ係数wj、教師データyi、および
残差eiの関係を考慮すると、式(6)から、次のよう
な正規方程式を得ることができる。
【0155】
【数7】 ・・・(7)
【0156】なお、式(7)に示した正規方程式は、行
列(共分散行列)Aおよびベクトルvを、
【数8】 で定義するとともに、ベクトルWを、数1で示したよう
に定義すると、式 AW=v・・・(8) で表すことができる。
【0157】式(7)における各正規方程式は、生徒デ
ータxijおよび教師データyiのセットを、ある程度の
数だけ用意することで、求めるべきタップ係数wjの数
Jと同じ数だけたてることができ、従って、式(8)
を、ベクトルWについて解くことで(但し、式(8)を
解くには、式(8)における行列Aが正則である必要が
ある)、最適なタップ係数wjを求めることができる。
なお、式(8)を解くにあたっては、例えば、掃き出し
法(Gauss-Jordanの消去法)などを用いることが可能で
ある。
【0158】以上のように、生徒データと教師データを
用いて、生徒データとタップ係数から、教師データを予
測するのに最適なタップ係数wjを求める学習をしてお
き、さらに、そのタップ係数wjを用い、式(1)によ
り、教師データyに近い予測値E[y]を求めるのが適
応処理である。
【0159】なお、適応処理は、SD画像には含まれて
いないが、HD画像に含まれる成分が再現される点で、
例えば、単なる補間処理とは異なる。即ち、適応処理で
は、式(1)だけを見る限りは、いわゆる補間フィルタ
を用いての補間処理と同一に見えるが、その補間フィル
タのタップ係数に相当するタップ係数wが、教師データ
と生徒データを用いての学習により求められるため、H
D画像に含まれる成分を再現することができる。このこ
とから、適応処理は、いわば画像の創造(解像度創造)
作用がある処理ということができる。
【0160】また、ここでは、適応処理について、空間
解像度を向上させる場合を例にして説明したが、適応処
理によれば、教師データおよび生徒データを変えて学習
を行うことにより得られる種々のタップ係数を用いるこ
とで、例えば、S/N(Signal to Noise Ratio)の向上
や、ぼけの改善、その他の各種の処理を行うことが可能
である。
【0161】即ち、例えば、S/Nの向上やぼけの改善
を、適応処理によって行うには、S/Nの高い画像デー
タを教師データとするとともに、その教師データのS/
Nを低下させた画像や、ぼかした画像を生徒データとし
て、タップ係数を求めればよい。
【0162】また、例えば、コンポジット/コンポーネ
ント変換処理と空間解像度向上処理を、適応処理によっ
て一括で施すには、コンポーネント信号のHD画像を教
師データとするとともに、その教師データの空間解像度
を低下させ、さらにコンポジット信号に変換した画像を
生徒データとして、タップ係数を求めればよい。
【0163】また、例えば、コンポーネント信号の画像
に対し、空間解像度向上処理を、適応処理によって施す
には、コンポーネント信号のHD画像を教師データとす
るとともに、その教師データの空間解像度を低下させた
SD画像を生徒データとして、タップ係数を求めればよ
い。
【0164】また、例えば、MPEG符号化された画像
に対し、MPEG復号処理および空間解像度向上処理
を、適応処理によって一括で施すには、コンポーネント
信号のHD画像をMPEG符号化して復号したものを教
師データとするとともに、その教師データの空間解像度
を低下させ、さらにMPEG符号化した符号化データを
生徒データとして、タップ係数を求めれば良い。あるい
は、また、例えば、コンポーネント信号の画像を教師デ
ータとするとともに、その教師データをMPEG符号化
した符号化データを生徒データとして、タップ係数を求
めても良い。
【0165】次に、図22は、上述のようなクラス分類
適応処理を行うクラス分類適応処理回路によって実現さ
れる、TV信号処理部106の信号処理部113の構成
例を示している。なお、電子機器11(図17)の信号
処理部123も同様に構成される。
【0166】信号処理回路113において処理すべき入
力データ(入力信号)は、バッファ131に供給され、
バッファ131は、そこに供給される入力データを一時
記憶する。
【0167】予測タップ抽出回路132は、後述する積
和演算回路136において求めようとする出力データ
を、順次、注目データとし、さらに、その注目データを
予測するのに用いる入力データを、バッファ131から
抽出し、予測タップとする。
【0168】即ち、例えば、入力データがSD画像デー
タであり、出力データが、そのSD画像の空間解像度を
向上させたHD画像データである場合には、予測タップ
抽出回路132は、例えば、注目データとしてのHD画
素に対応する位置に対して、空間的または時間的に近い
位置にあるSD画像のSD画素の幾つかを、予測タップ
として抽出する。
【0169】また、例えば、入力データが、画像をMP
EG符号化した符号化データであり、出力データが、そ
の符号化データをMPEG復号した画像データである場
合には、予測タップ抽出回路132は、例えば、注目デ
ータとしての画素を含むDCTブロック(MPEG符号
化の際のDCT(Discrete Cosine Transform)処理の単
位となるブロック)を構成するDCT係数や、そのDC
Tブロックから空間的または時間的に近い位置にあるD
CT係数等を、さらには、注目データとしての画素が、
他のフレーム(またはフィールド)の画像を予測画像と
してMPEG符号化されたものであるとき(例えば、P
ピクチャやBピクチャであるとき)には、その予測画像
を構成する画素のDCT係数等を、予測タップとして抽
出する。なお、その他、既に出力データとして出力され
た、予測画像となる画像の画素を、予測タップとするこ
とも可能である。
【0170】予測タップ抽出回路132は、注目データ
について、予測タップを得ると、その注目データについ
ての予測タップを、積和演算回路136に供給する。
【0171】ここで、予測タップ抽出回路132には、
機能制御部137から制御信号が供給されるようになっ
ており、予測タップ抽出回路132は、機能制御部13
7からの制御信号にしたがって、予測タップを構成させ
る入力データ(さらには、出力データ)、即ち、予測タ
ップの構造を決定する。
【0172】クラスタップ抽出回路133は、注目デー
タを、幾つかのクラスのうちのいずれかに分類するため
のクラス分類に用いる入力データを、バッファ131か
ら抽出し、クラスタップとする。
【0173】ここで、クラスタップ抽出回路133に
も、機能制御部137から制御信号が供給されるように
なっており、クラスタップ抽出回路133も、予測タッ
プ抽出回路132と同様に、機能制御部137からの制
御信号にしたがって、クラスタップを構成させる入力デ
ータ、即ち、クラスタップの構造を決定する。
【0174】なお、ここでは、説明を簡単にするため
に、例えば、予測タップ抽出回路132で得られる予測
タップと、クラスタップ抽出回路133で得られるクラ
スタップとは、同一のタップ構造を有するものとする。
但し、勿論、予測タップとクラスタップとは、独立のタ
ップ構造を有するものとすることが可能である。
【0175】クラスタップ抽出回路133において得ら
れる、注目データについてのクラスタップは、クラス分
類回路134に供給される。クラス分類回路134は、
クラスタップ抽出回路133からのクラスタップに基づ
き、注目データをクラス分類し、その結果得られるクラ
スに対応するクラスコードを出力する。
【0176】ここで、クラス分類を行う方法としては、
例えば、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)等を採
用することができる。
【0177】ADRCを用いる方法では、クラスタップを構
成する入力データが、ADRC処理され、その結果得られる
ADRCコードにしたがって、注目データのクラスが決定さ
れる。
【0178】なお、KビットADRCにおいては、例えば、
クラスタップを構成する入力データの最大値MAXと最小
値MINが検出され、DR=MAX-MINを、集合の局所的なダイ
ナミックレンジとし、このダイナミックレンジDRに基づ
いて、クラスタップを構成する入力データがKビットに
再量子化される。即ち、クラスタップを構成する各入力
データから、最小値MINが減算され、その減算値がDR/2K
で除算(量子化)される。そして、以上のようにして得
られる、クラスタップを構成するKビットの各入力デー
タを、所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとし
て出力される。従って、クラスタップが、例えば、1ビ
ットADRC処理された場合には、そのクラスタップを構成
する各入力データは、最小値MINが減算された後に、最
大値MAXと最小値MINとの平均値で除算され、これによ
り、各入力データが1ビットとされる(2値化され
る)。そして、その1ビットの入力データを所定の順番
で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。
【0179】なお、クラス分類回路134には、例え
ば、クラスタップを構成する入力データのレベル分布の
パターンを、そのままクラスコードとして出力させるこ
とも可能であるが、この場合、クラスタップが、N個の
入力データで構成され、各入力データに、Kビットが割
り当てられているとすると、クラス分類回路134が出
力するクラスコードの場合の数は、(2NK通りとな
り、入力データのビット数Kに指数的に比例した膨大な
数となる。
【0180】従って、クラス分類回路134において
は、クラスタップの情報量を、上述のADRC処理や、ある
いはベクトル量子化等によって圧縮してから、クラス分
類を行うのが好ましい。
【0181】クラス分類回路134が出力するクラスコ
ードは、係数記憶部135に、アドレスとして与えられ
る。
【0182】係数記憶部135は、学習処理が行われる
ことにより得られるタップ係数を記憶しており、クラス
分類回路134が出力するクラスコードに対応するアド
レスに記憶されているタップ係数を、積和演算回路13
6に出力する。
【0183】なお、係数記憶部135には、後述するよ
うに、複数セットの教師データと生徒データをそれぞれ
用いた学習を行うことにより得られる複数セット(複数
種類)のタップ係数が記憶されている。係数記憶部13
5において、複数セットのタップ係数のうち、どのセッ
トのタップ係数を用いるかは、機能制御部137からの
制御信号にしたがって決定される。即ち、係数記憶部1
35には、機能制御部137が出力する制御信号が供給
されるようになっており、係数記憶部135は、その制
御信号にしたがって、用いるタップ係数のセットを決定
し、そのタップ係数のセットの中から、クラス分類回路
134より供給されるクラスコードに対応するものを、
積和演算回路136に出力する。
【0184】積和演算回路136は、予測タップ抽出回
路132が出力する予測タップと、係数記憶部135が
出力するタップ係数とを取得し、その予測タップとタッ
プ係数とを用いて、式(1)に示した線形予測演算(積
和演算)を行い、その演算結果を、出力データとして出
力する。
【0185】機能制御部137には、コントローラ11
2(図16)から制御信号が供給されるようになってお
り、機能制御部137は、その制御信号にしたがって、
予測タップ抽出回路132、クラスタップ抽出回路13
3、および係数記憶部135を制御する。
【0186】次に、図23は、図22の係数記憶部13
5に記憶させるタップ係数の学習処理を行う学習装置の
一実施の形態の構成例を示している。
【0187】教師データ生成回路141には、学習に用
いられる学習用データが供給される。ここで、学習用デ
ータとしては、HD画像データ等の、品質の高いデータ
を用いることができる。
【0188】教師データ生成回路141は、学習用デー
タから、学習の教師となる教師データを生成する。
【0189】即ち、例えば、学習用データがHD画像デ
ータである場合において、学習により求めようとするタ
ップ係数が、SD画像をHD画像に変換するためのもの
であるときや、MPEG符号化データをHD画像に変換
するためのものであるとき等には、教師データ生成回路
141は、学習用データとしてのHD画像データを、そ
のまま教師データとして出力する。
【0190】また、例えば、学習用データがHD画像デ
ータである場合において、学習により求めようとするタ
ップ係数が、S/Nの低いSD画像をS/Nの高いSD
画像に変換するためのものであるときや、MPEG符号
化データをSD画像に変換するためのものであるとき等
には、教師データ生成回路141は、学習用データとし
てのHD画像データから、その画素数を間引く等して、
SD画像データを生成し、これを、教師データとして出
力する。
【0191】教師データ生成回路141が出力する教師
データは、教師データメモリ142に供給される。教師
データメモリ142は、教師データ生成回路141から
の教師データを記憶する。
【0192】生徒データ生成回路143は、教師データ
メモリ142に記憶された教師データから、学習の生徒
となる生徒データを生成する。
【0193】即ち、例えば、学習により求めようとする
タップ係数が、SD画像をHD画像に変換するためのも
のである場合には、教師データメモリ142には、上述
のように、教師データとしてのHD画像が記憶される
が、この場合、生徒データ生成回路143は、教師デー
タの画素数を間引く等して、SD画像データを生成し、
これを、生徒データとして出力する。
【0194】また、例えば、学習により求めようとする
タップ係数が、MPEG符号化データをHD画像に変換
するためのものである場合には、教師データメモリ14
2には、上述のように、教師データとしてのHD画像が
記憶されるが、この場合、生徒データ生成回路143
は、教師データをMPEG符号化することにより符号化
データを生成し、これを、生徒データとして出力する。
【0195】さらに、例えば、学習により求めようとす
るタップ係数が、S/Nの低いSD画像をS/Nの高い
SD画像に変換するためのものである場合には、教師デ
ータメモリ142には、上述のように、教師データとし
てのSD画像が記憶されるが、この場合、生徒データ生
成回路143は、教師データにノイズを付加することに
より、S/Nの低いSD画像データを生成し、これを、
生徒データとして出力する。
【0196】また、例えば、学習により求めようとする
タップ係数が、MPEG符号化データをSD画像に変換
するためのものである場合には、教師データメモリ14
2には、上述のように、教師データとしてのSD画像が
記憶されるが、この場合、生徒データ生成回路143
は、教師データをMPEG符号化することにより符号化
データを生成し、これを、生徒データとして出力する。
【0197】生徒データ生成回路143が出力する生徒
データは、生徒データメモリ144に供給される。生徒
データメモリ144は、生徒データ生成回路143から
供給される生徒データを記憶する。
【0198】予測タップ抽出回路145は、教師データ
メモリ142に記憶された教師データを、順次、注目デ
ータとし、さらに、その注目データを予測するのに用い
る生徒データを、生徒データメモリ144から抽出し、
図22の予測タップ抽出回路132が構成するのと同一
のタップ構造の予測タップを構成する。予測タップ抽出
回路145で得られた予測タップは、正規方程式加算回
路148に供給される。
【0199】クラスタップ抽出回路146は、注目デー
タのクラス分類に用いる生徒データを、生徒データメモ
リ144から抽出し、図22のクラスタップ抽出回路1
33が構成するのと同一のタップ構造のクラスタップを
構成して、クラス分類回路147に供給する。クラス分
類回路147は、図22のクラス分類回路134と同様
に、クラスタップ抽出回路146からのクラスタップを
用いてクラス分類を行い、注目データのクラスを表すク
ラスコードを、正規方程式加算回路148に供給する。
【0200】正規方程式加算回路148は、教師データ
メモリ142から、注目データとなっている教師データ
を読み出し、予測タップ抽出回路145からの予測タッ
プを構成する生徒データ、および注目データとしての教
師データを対象とした足し込みを、クラス分類回路14
7から供給されるクラスコードが表すクラスごとに行
う。
【0201】即ち、正規方程式加算回路148は、クラ
ス分類回路147から供給されるクラスコードに対応す
るクラスごとに、予測タップ(生徒データ)を用い、式
(8)の行列Aにおける各コンポーネントとなってい
る、生徒データどうしの乗算(xinim)と、サメーシ
ョン(Σ)に相当する演算を行う。
【0202】さらに、正規方程式加算回路148は、や
はり、クラス分類回路147から供給されるクラスコー
ドに対応するクラスごとに、予測タップ(生徒データ)
および注目画素(教師データ)を用い、式(8)のベク
トルvにおける各コンポーネントとなっている、生徒デ
ータと教師データの乗算(xini)と、サメーション
(Σ)に相当する演算を行う。
【0203】正規方程式加算回路148は、以上の足し
込みを、教師データメモリ142に記憶された教師デー
タすべてを注目データとして行い、これにより、各クラ
スについて、式(8)に示した正規方程式をたてる。
【0204】タップ係数決定回路149は、正規方程式
加算回路148においてクラスごとに生成された正規方
程式を解くことにより、クラスごとに、タップ係数を求
め、係数テーブル記憶部150の、各クラスに対応する
アドレスに供給する。
【0205】なお、学習用データとして用意するデータ
によっては、正規方程式加算回路148において、タッ
プ係数を求めるのに必要な数の正規方程式が得られない
クラスが生じる場合があり得るが、タップ係数決定回路
149は、そのようなクラスについては、例えば、デフ
ォルトのタップ係数を出力する。
【0206】係数テーブル記憶部150は、タップ係数
決定回路149から供給されるクラスごとのタップ係数
を記憶する。
【0207】制御回路151は、教師データ生成回路1
41、生徒データ生成回路142、予測タップ抽出回路
145、およびクラスタップ抽出回路146を制御す
る。
【0208】即ち、図23の学習装置においては、どの
ような処理を行うタップ係数を学習するかを表す情報と
して、そのタップ係数を用いて行われる処理の内容を表
す処理情報が、図示せぬ操作部が操作されることによ
り、制御回路151に設定されるようになっている。制
御回路151は、操作部が操作されることにより設定さ
れる処理情報にしたがい、教師データ生成回路141、
生徒データ生成回路142、予測タップ抽出回路14
5、およびクラスタップ抽出回路146を制御する。
【0209】これにより、教師データ生成回路141で
は、制御回路151の制御にしたがい、学習用データか
ら教師データが生成される。生徒データ生成回路143
でも、制御回路151の制御にしたがい、教師データか
ら生徒データが生成される。さらに、予測タップ抽出回
路145でも、制御回路151の制御にしたがい、予測
タップのタップ構造が設定され、そのようなタップ構造
の予測タップが生成される。クラスタップ抽出回路14
6でも、制御回路151の制御にしたがい、クラスタッ
プのタップ構造が設定され、そのようなタップ構造のク
ラスタップが生成される。
【0210】次に、図24のフローチャートを参照し
て、図23の学習装置の処理(学習処理)について説明
する。
【0211】まず最初に、ステップS21において、制
御回路151は、設定された処理情報に基づいて、教師
データ生成回路141、生徒データ生成回路142、予
測タップ抽出回路145、およびクラスタップ抽出回路
146を制御する。これにより、教師データ生成回路1
41では、学習用データから教師データの生成方法が設
定され、生徒データ生成回路143では、教師データか
ら生徒データの生成方法が設定される。さらに、予測タ
ップ抽出回路145では予測タップのタップ構造が設定
され、クラスタップ抽出回路146では、クラスタップ
のタップ構造が設定される。
【0212】そして、ステップS22に進み、教師デー
タ生成回路141は、ステップS21で設定した生成方
法にしたがい、そこに供給される学習用データから教師
データを生成し、教師データメモリ142に供給して記
憶させる。
【0213】その後、生徒データ生成回路143は、ス
テップS23において、ステップS21で設定した生成
方法にしたがい、教師データメモリ142に記憶された
教師データから生徒データを生成し、生徒データメモリ
144に供給して記憶させる。
【0214】そして、ステップS24に進み、予測タッ
プ抽出回路145が、教師データメモリ142に記憶さ
れた教師データのうち、まだ、注目データとされていな
いものを注目データとする。さらに、予測タップ抽出回
路145は、生徒データメモリ144から生徒データを
読み出すことにより、注目データについて、ステップS
21で設定したタップ構造となる予測タップを生成し、
正規方程式加算回路148に供給する。
【0215】また、ステップS24では、クラスタップ
抽出回路146が、生徒データメモリ144から生徒デ
ータを読み出すことにより、注目データについて、ステ
ップS21で設定したタップ構造となるクラスタップを
生成し、クラス分類回路147に供給して、ステップS
25に進む。
【0216】ステップS25では、クラス分類回路14
7が、クラスタップ抽出回路146からのクラスタップ
を用いてクラス分類を行い、注目データについてのクラ
スコードを求める。このクラスコードは、クラス分類回
路147から正規方程式加算回路148に供給される。
【0217】正規方程式加算回路148は、ステップS
26において、教師データメモリ142から、注目デー
タとなっている教師データを読み出し、予測タップ抽出
回路145から供給される予測タップを構成する生徒デ
ータ、および注目データとしての教師データを対象とし
て、式(8)の行列Aとベクトルvの、上述したような
足し込みを行う。なお、この足し込みは、クラス分類回
路147からのクラスコードに対応するクラスごとに行
われる。
【0218】そして、ステップS27に進み、予測タッ
プ抽出回路145は、教師データメモリ142に記憶さ
れた教師データのすべてを、注目データとして、足し込
みを行ったかどうかを判定する。ステップS27におい
て、教師データのすべてを、注目データとして、まだ足
し込みを行っていないと判定された場合、ステップS2
4に戻り、予測タップ抽出回路145は、教師データの
うち、まだ、注目データとしていないものを、新たに注
目データとして、以下、同様の処理を繰り返す。
【0219】また、ステップS27において、教師デー
タすべてを、注目データとして、足し込みを行ったと判
定された場合、ステップS28に進み、タップ係数決定
回路149は、正規方程式加算回路148においてステ
ップS26の足し込みが行われることにより、各クラス
ごとに生成された正規方程式を解き、これにより、各ク
ラスごとのタップ係数を求め、係数メモリ150の、各
クラスに対応するアドレスに供給して記憶させ、処理を
終了する。
【0220】以上のようにして、係数メモリ150に
は、制御回路151に設定された処理情報が表す処理を
行うための、各クラスごとのタップ係数が記憶される。
【0221】そして、以上のような学習装置による学習
処理は、制御回路151に設定する処理情報を変えて行
われ、各処理情報ごとのタップ係数のセットが求められ
る。
【0222】図22の信号処理回路113における係数
記憶部135には、このようにして、複数の処理情報そ
れぞれに対して求められた複数のタップ係数のセットが
記憶されている。
【0223】即ち、図25は、図22の係数記憶部13
5の構成例を示している。
【0224】セレクタ161と162は、機能制御部1
37(図22)から供給される制御信号にしたがって、
N個の係数メモリ1631乃至163Nのうちのいずれか
1つを選択する。なお、セレクタ161と162は、同
一の係数メモリ163nを選択する。
【0225】係数メモリ1631乃至163Nそれぞれ
は、図23の学習装置で求められたタップ係数のセット
を、処理情報ごとに記憶している。
【0226】以上のように構成される係数記憶部135
では、セレクタ161と162が、機能制御部137か
ら供給される制御信号にしたがって、N個の係数メモリ
1631乃至163Nの中の1つの係数メモリ163n
選択する。
【0227】また、セレクタ161には、クラス分類回
路134からクラスコードが供給されるようになってお
り、セレクタ161は、このクラスコードを、選択して
いる係数メモリ163nに供給する。係数メモリ163n
は、自身が記憶している、所定の処理情報に対応するタ
ップ係数のセットから、セレクタ161からのクラスコ
ードに対応するアドレスに記憶されたタップ係数を読み
出して出力する。
【0228】係数メモリ163nが出力するタップ係数
は、その係数メモリ163nを選択しているセレクタ1
62に供給され、セレクタ162は、係数メモリ163
nから供給されるタップ係数を、積和演算回路136
(図22)に供給する。
【0229】なお、処理情報ごとのタップ係数のセット
を記憶する係数メモリ1631乃至163Nは、物理的に
別々のメモリである必要はない。即ち、係数メモリ16
1乃至163Nは、1つのメモリをバンク切り替えして
使用することにより実現すること等が可能である。
【0230】ここで、本実施の形態では、TV信号処理
部106における信号処理回路113の機能は、コンポ
ジット/コンポーネント変換処理と空間解像度向上処理
を一括で施す機能から、空間解像度向上処理のみを施す
機能に変化するため、信号処理回路113の係数記憶部
135には、少なくとも、次のような2セットのタップ
係数が記憶されている。
【0231】即ち、信号処理回路113の係数記憶部1
35における、ある1つの係数メモリ163iには、コ
ンポーネント信号のHD画像を教師データとするととも
に、その教師データの空間解像度を低下させたSD画像
をコンポーネント信号からコンポジット信号に変換した
ものを生徒データとして学習処理を行うことにより得ら
れるタップ係数のセットが記憶されている。さらに、信
号処理回路113の係数記憶部135における、他の1
つの係数メモリ163jには、コンポーネント信号のH
D画像を教師データとするとともに、その教師データの
空間解像度を低下させたSD画像を生徒データとして学
習処理を行うことにより得られるタップ係数のセットが
記憶されている。
【0232】また、本実施の形態では、電子機器11
(図17)における信号処理回路123の機能は、MP
EG復号処理および空間解像度向上処理を一括で施す機
能から、MPEG復号処理および歪み除去処理を一括で
施す機能に変化するため、電子機器11の信号処理回路
123における係数記憶部135には、少なくとも、次
のような2セットのタップ係数が記憶されている。
【0233】即ち、信号処理回路123の係数記憶部1
35における、ある1つの係数メモリ163iには、コ
ンポーネント信号のHD画像をMPEG符号化し、その
符号化データをMPEG復号して得られるHD画像を教
師データとするとともに、その教師データの空間解像度
を低下させたSD画像をMPEG符号化した符号化デー
タを生徒データとして学習処理を行うことにより得られ
るタップ係数のセットが記憶されている。さらに、信号
処理回路123の係数記憶部135における、他の1つ
の係数メモリ163jには、コンポーネント信号のSD
画像を教師データとするとともに、その教師データをM
PEG符号化した符号化データを生徒データとして学習
処理を行うことにより得られるタップ係数のセットが記
憶されている。
【0234】なお、TV信号処理部106や電子機器1
1の係数記憶部135には、その他のタップ係数を記憶
させておくことが可能である。即ち、係数記憶部135
には、例えば、画像の拡大/縮小(リサイズ)を行うタ
ップ係数や、時間方向の解像度を向上させるタップ係
数、階調方向の解像度を向上させるタップ係数、ぼけの
改善を行うタップ係数、歪みやノイズ除去を行うタップ
係数等を記憶させておくことが可能である。
【0235】ここで、例えば、空間解像度や時間解像度
を向上させ、あるいはリサイズを行うタップ係数を用い
たクラス分類適応処理については、特開平7-79418号公
報に記載されている。また、例えば、MPEG復号を行うタ
ップ係数を用いたクラス分類適応処理については、特開
2001-320711号公報に記載されている。さらに、例え
ば、階調を変化させるタップ係数を用いたクラス分類適
応処理については、特開平9-219833号公報に記載されて
いる。また、例えば、ぼけを改善するタップ係数を用い
たクラス分類適応処理については、特開平11-27564号公
報に記載されている。さらに、例えば、歪みやノイズを
除去するタップ係数を用いたクラス分類適応処理につい
ては、特開平7-115569号公報に記載されている。
【0236】以上のように、多種類のタップ係数のセッ
トを、係数記憶部135に記憶させておき、そのうちの
いずれを使用するかを切り替えることで、TV信号処理
部106の信号処理回路113や、電子機器11の信号
処理回路123の機能を、容易に変化させることができ
る。なお、ここでは、信号処理の効率化やメモリ使用の
効率化等のために、予測タップやクラスタップのタップ
構造が、信号処理の機能に応じて変化している。しかし
ながら、予測タップやクラスタップを、各信号処理の機
能に対して十分なタップ構造となるようにあらかじめ設
計した場合等においては、特に、予測タップやクラスタ
ップのタップ構造を変化させなくても良い。
【0237】次に、図26のフローチャートを参照し
て、図22の信号処理回路113の処理について説明す
る。
【0238】機能制御部137は、ステップS31にお
いて、コントローラ112から、信号処理回路113の
機能を変更させる制御信号を受信し、その制御信号にし
たがって、予測タップ抽出回路132、クラスタップ抽
出回路133、および係数記憶部135を制御する。
【0239】即ち、コントローラ112から機能制御部
137に供給される制御信号は、コントローラ112が
記憶している機能IDに対応付けられた処理情報を含ん
でおり、機能制御部137は、その処理情報にしたが
い、図23の制御回路151と同様に、予測タップ抽出
回路132、クラスタップ抽出回路133、および係数
記憶部135を制御する。
【0240】これにより、予測タップ抽出回路132
は、図23の学習装置の予測タップ抽出回路145にお
ける場合と同一構造のタップ構造を有する予測タップを
生成するように設定され、クラスタップ抽出回路133
も、図23の学習装置のクラスタップ抽出回路146に
おける場合と同一構造のタップ構造を有するクラスタッ
プを生成するように設定される。
【0241】さらに、係数記憶部135は、機能制御部
137からの制御信号に含まれる処理情報に対応するタ
ップ係数のセットを記憶している係数メモリ163
n(図25)を使用するように設定される。
【0242】その後、バッファ131に、入力データが
供給されて記憶されると、ステップ32に進み、予測タ
ップ抽出回路132が、積和演算回路136において求
めようとしている出力データのうち、まだ、注目データ
とされていないものを注目データとし、さらに、バッフ
ァ131から入力データを読み出すことにより、注目デ
ータについて、ステップS31で設定したタップ構造と
なる予測タップを生成(構成)し、積和演算回路136
に供給する。
【0243】さらに、ステップS32では、クラスタッ
プ抽出回路133が、バッファ131から入力データを
読み出すことにより、注目データについて、ステップS
31で設定したタップ構造となるクラスタップを生成
し、クラス分類回路134に供給して、ステップS33
に進む。
【0244】ステップS33では、クラス分類回路13
4が、クラスタップ抽出回路133からのクラスタップ
を用いてクラス分類を行い、注目データについてのクラ
スコードを求める。このクラスコードは、係数記憶部1
35に供給される。
【0245】係数記憶部135(図25)では、セレク
タ161および162が、ステップS31で設定した係
数メモリ163nを選択しており、クラス分類回路13
4からクラスコードが供給されると、ステップS34に
おいて、その係数メモリ163nの、クラス分類回路1
34からのクラスコードに対応するアドレスからタップ
係数を読み出し、積和演算回路136に供給する。
【0246】積和演算回路136は、係数記憶部135
から供給されるタップ係数を取得し、ステップS35に
おいて、そのタップ係数と、ステップS32で予測タッ
プ抽出回路132から供給される予測タップとを用い
て、式(1)に示した積和演算を行い、注目データの予
測値を求め、出力データとして出力する。
【0247】ここで、このようにして積和演算回路13
6が出力する出力データは、処理情報に対応したタップ
構造の予測タップおよびクラスタップと、タップ係数の
セットを用いて得られたものであり、従って、入力デー
タに対し、処理情報が表す処理を施したものとなる。
【0248】その後、ステップS36に進み、予測タッ
プ抽出回路132は、まだ、注目データとすべき出力デ
ータが存在するかどうかを判定する。ステップS36に
おいて、注目データとすべき出力データが存在すると判
定された場合、ステップS32に戻り、まだ注目データ
としていない出力データを、新たに注目データとして、
以下、同様の処理を繰り返す。
【0249】一方、ステップS36において、注目デー
タとすべき出力データが存在しないと判定された場合、
処理を終了する。
【0250】以上のように、TV信号処理部106の信
号処理回路113は、処理情報にしたがって、予測タッ
プ抽出回路132で生成される予測タップのタップ構
造、クラスタップ抽出回路133で構成されるクラスタ
ップのタップ構造、および積和演算回路136の積和演
算に用いるタップ係数のセットの種類を設定することに
より、その機能を変化させる。また、電子機器11(図
17)の信号処理回路123も、信号処理回路123と
同様にして、その機能を変化させる。そして、信号処理
回路113と123は、このように機能を変化させるこ
とにより、入力信号に対する処理を協調して分担する。
従って、この場合、信号処理回路113または123の
うちのいずれか一方のみで処理を行う場合よりも、高品
質の出力データを得ることが可能となる。
【0251】即ち、TV信号処理部106の信号処理回
路113単独では、コンポーネント信号のHD画像を教
師データとするとともに、その教師データの空間解像度
を低下させたSD画像をコンポーネント信号からコンポ
ジット信号に変換したものを生徒データとして学習処理
を行うことにより得られるタップ係数(以下、適宜、コ
ンポジット/コンポーネント変換かつSD/HD変換用
タップ係数という)が用いられる。そして、このタップ
係数を用いて、チューナ105(図15)が出力するベ
ースバンドのSD画像信号であって、コンポジット信号
となっているものが処理されることにより、そのコンポ
ジット信号のSD画像信号が、コンポーネント信号のH
D画像信号に変換される。
【0252】また、電子機器11の信号処理回路123
単独では、コンポーネント信号のHD画像をMPEG符
号化し、その符号化データをMPEG復号して得られる
HD画像を教師データとするとともに、その教師データ
の空間解像度を低下させたSD画像をMPEG符号化し
た符号化データを生徒データとして学習処理を行うこと
により得られるタップ係数(以下、適宜、MPEG復号
かつSD/HD変換用タップ係数という)が用いられ
る。そして、このタップ係数を用いて、特有ブロック1
24(図17)が出力する、コンポーネント信号のSD
画像信号をMPEG符号化した符号化データが処理され
ることにより、その符号化データが、コンポーネント信
号のHD画像信号に変換される。
【0253】一方、TV信号処理部106と電子機器1
1とが電気的に接続された場合には、TV信号処理部1
06の信号処理回路113と、電子機器11の信号処理
回路123とは、それぞれの機能を変化させ、入力信号
に対する処理を協調分担する。
【0254】即ち、まず、電子機器11の信号処理回路
123において、コンポーネント信号のSD画像を教師
データとするとともに、その教師データをMPEG符号
化した符号化データを生徒データとして学習処理を行う
ことにより得られるタップ係数(以下、適宜、MPEG
復号用タップ係数という)を用いて、特有ブロック12
4(図17)が出力する、コンポーネント信号のSD画
像信号をMPEG符号化した符号化データが処理される
ことにより、その符号化データが、コンポーネント信号
のSD画像信号に変換される。
【0255】そして、TV信号処理部106の信号処理
回路113において、コンポーネント信号のHD画像を
教師データとするとともに、その教師データの空間解像
度を低下させたSD画像を生徒データとして学習処理を
行うことにより得られるタップ係数(以下、適宜、SD
/HD変換用タップ係数という)を用いて、電子機器1
1の信号処理回路123で得られたコンポーネント信号
のSD画像信号が処理されることにより、そのSD画像
信号が、コンポーネント信号のHD画像信号に変換され
る。
【0256】従って、信号処理回路113または123
のうちのいずれか一方だけが、単独で処理を行う場合で
あっても、信号処理回路113と123とが協調分担し
て処理を行う場合であっても、最終的に得られるのは、
コンポーネント信号のHD画像信号である。
【0257】しかしながら、TV信号処理部106の信
号処理回路113単独の場合に用いられるコンポジット
/コンポーネント変換かつSD/HD変換用タップ係数
によれば、一度の処理で、コンポジットのSD画像を、
コンポーネント信号のHD画像に変換することはできる
が、その変換精度は、コンポジットのSD画像を、コン
ポーネント信号のSD画像に変換するのと、そのコンポ
ーネント信号のSD画像を、コンポーネント信号のHD
画像に変換するのを、別々に行う場合に比較して劣化す
ることがある。
【0258】即ち、コンポジットのSD画像を、コンポ
ーネント信号のSD画像に変換することは、コンポーネ
ント信号のSD画像を教師データとするとともに、その
教師データをコンポジット信号に変換したSD画像を生
徒データとして学習処理を行うことにより得られるタッ
プ係数(以下、適宜、コンポジット/コンポーネント変
換用タップ係数という)を用いて行うことができる。
【0259】また、コンポーネント信号のSD画像を、
コンポーネント信号のHD画像に変換することは、上述
のSD/HD変換用タップ係数(コンポーネント信号の
HD画像を教師データとするとともに、その教師データ
の空間解像度を低下させたSD画像を生徒データとして
学習処理を行うことにより得られるタップ係数)を用い
て行うことができる。
【0260】コンポジット/コンポーネント変換用タッ
プ係数は、コンポジット信号のSD画像を、コンポーネ
ント信号のSD画像に変換する処理に特化したものであ
るから、コンポジット信号をコンポーネント信号に変換
することだけに注目すれば、コンポジットのSD画像
を、コンポーネント信号のHD画像に、一度に変換する
ことができるコンポジット/コンポーネント変換かつS
D/HD変換用タップ係数よりも、精度良く、コンポジ
ット信号のSD画像を、コンポーネント信号のSD画像
に変換することができる。
【0261】また、SD/HD変換用タップ係数は、S
D画像をHD画像に変換する処理に特化したものである
から、そのような空間解像度を向上させることにだけ注
目すれば、やはり、コンポジット/コンポーネント変換
かつSD/HD変換用タップ係数よりも、精度良く、S
D画像の空間解像度を向上させたHD画像を得ることが
できる。
【0262】同様に、MPEG復号かつSD/HD変換
用タップ係数は、コンポーネント信号のSD画像信号を
MPEG符号化した符号化データを、一度の処理で、M
PEG復号し、HD画像に変換することができるが、こ
のMPEG復号かつSD/HD変換用タップ係数を用い
る場合には、MPEG復号用タップ係数を用いる場合よ
りも、復号精度は劣化し、また、SD/HD変換用タッ
プ係数を用いる場合よりも、変換精度は劣化することが
ある。
【0263】以上から、信号処理回路113と123と
が協調分担して処理を行う場合には、MPEG復号用タ
ップ係数を用いて、符号化データがSD画像に変換さ
れ、さらに、そのSD画像が、SD/HD変換用タップ
係数を用いて、HD画像に変換されるので、TV信号処
理部106の信号処理回路113単独でコンポジット/
コンポーネント変換かつSD/HD変換用タップ係数が
用いられる場合や、電子機器11の信号処理回路123
単独でMPEG復号かつSD/HD変換用タップ係数が
用いられる場合に比較して、画質の良いHD画像を得る
ことができる。
【0264】なお、MPEG復号用タップ係数によれ
ば、符号化データをMPEG復号するだけでなく、MP
EG符号化に起因して生じるブロック歪み等の歪み除去
も行われる。
【0265】即ち、MPEG復号タップ係数は、上述の
ように、コンポーネント信号のSD画像を教師データと
するとともに、その教師データをMPEG符号化した符
号化データを生徒データとして学習処理を行うことによ
り得られるものであるから、符号化データを、原画像と
の自乗誤差(の総和)が最小になる画像に変換するもの
となる。従って、MPEG復号タップ係数によれば、符
号化データが、歪みのない原画像に近い画像に変換され
るから、MPEG復号の他、MPEG符号化に起因する
ブロック歪み等の歪み除去も行われることになる。
【0266】なお、コンポーネント信号のSD画像をM
PEG符号化してMPEG復号したものを教師データと
するとともに、その教師データをMPEG符号化した符
号化データを生徒データとして学習処理を行うことによ
りタップ係数を得た場合には、そのタップ係数は、符号
化データを、通常のMPEG復号した場合に得られる復
号画像、即ち、MPEG符号化に起因するブロック歪み
等を有する復号画像に近い画像に変換するものとなる。
従って、この場合、上述のような歪み除去は行われない
ことになる。
【0267】以上のように、電子機器11のような対応
電子機器は、ベイ構造型テレビジョン受像機(図1、図
2)のベイ4に対して、ベイアダプタボックス14なし
で収納することができ、さらに、TV信号処理部106
と電気的に接続されることにより、協調分担して処理を
行い、画質の良い画像等を得ることができる。一方、電
子機器13のような非対応電子機器は、ベイ構造型テレ
ビジョン受像機のベイ4に収納するために、ベイアダプ
タボックス14が必要であり、また、TV信号処理部1
06と電気的に接続されても、単独で処理を行うため、
TV信号処理部106と電気的に接続されているかどう
かにかかわらず、協調分担して処理が行われる場合のよ
うな画質の良い画像等を得ることができない。
【0268】従って、対応電子機器は、非対応電子機器
に比較して、ベイ4への収納が簡易であり、かつ、品質
の良いデータが得られるという付加価値を有することに
なる。
【0269】次に、上述の場合には、TV信号処理部1
06の信号処理回路113や、電子機器11の信号処理
回路123を、クラス分類適応処理を行うクラス分類適
応処理回路(図22)で構成することにより、各種の機
能を実現するようにしたが、その他、信号処理回路11
3および123は、各種の機能の一つ一つに対応する処
理を行うモジュール(ブロック)で構成することが可能
である。
【0270】そこで、図27は、TV信号処理部106
および電子機器11の他の構成例を示している。なお、
図中、図16または図17における場合と対応する部分
については、同一の符号を付してあり、以下では、その
説明は、適宜省略する。
【0271】即ち、図27(A)は、TV信号処理部1
06の他の構成例を示しており、信号処理部113が、
クラス分類適応処理回路ではなく、変換部171、空間
解像度向上処理部172、ノイズ除去処理部173、お
よびセレクタ174で構成されている他は、図16にお
ける場合と同様に構成されている。
【0272】また、図27(B)は、電子機器11の他
の構成例を示しており、やはり、信号処理部123が、
クラス分類適応処理回路ではなく、MPEGデコーダ1
75、歪み除去処理部176、およびセレクタ177で
構成されている他は、図17における場合と同様に構成
されている。
【0273】図27(A)のTV信号処理部106が単
独で処理を行う場合には、チューナ105(図15)が
出力する、ベースバンドのコンポジット信号のSD画像
信号が、セレクタ104およびI/F111を介して、
信号処理回路113に供給される。
【0274】信号処理回路113では、チューナ105
からの信号が、図27(A)において点線で示すように
やりとりされることにより処理される。
【0275】即ち、信号処理回路113では、セレクタ
174において、チューナ105からのコンポジット信
号のSD画像信号が受信される。そして、セレクタ17
4は、変換部171を選択し、その選択した変換部17
1に、コンポジット信号のSD画像信号を供給する。
【0276】変換部171は、セレクタ174からのコ
ンポジット信号のSD画像信号を、コンポーネント信号
のSD画像信号に変換して、セレクタ174に供給す
る。セレクタ174は、空間解像度向上処理部172を
選択し、その選択した空間解像度向上処理部172に、
コンポーネント信号のSD画像信号を供給する。
【0277】空間解像度向上処理部172は、セレクタ
174からのコンポーネント信号のSD画像信号の空間
解像度を向上させる処理を行い、その結果得られる、コ
ンポーネント信号のHD画像信号を、セレクタ174に
供給する。セレクタ174は、ノイズ除去処理部173
を選択し、その選択したノイズ除去処理部173に、コ
ンポーネント信号のHD画像信号を供給する。
【0278】ノイズ除去処理部173は、セレクタ17
4からのHD画像信号に対して、ノイズ除去処理を施
し、その結果得られるHD画像信号を、セレクタ174
に供給する。そして、セレクタ174は、ノイズ除去処
理部173からのHD画像信号を、I/F111を介し
て、セレクタ104(図15)に出力する。
【0279】セレクタ104は、このHD画像信号を、
例えば、CRT2(図15)に供給し、CRT2では、
対応するHD画像が表示される。
【0280】従って、TV信号処理部106が単独で処
理を行う場合、TV信号処理部106の信号処理回路1
13は、コンポジット信号をコンポーネント信号に変換
する機能、空間解像度を向上させる機能(SD画像をH
D画像に変換する機能)、およびノイズを除去する機能
を有する。
【0281】一方、図27(B)の電子機器11が単独
で処理を行う場合には、特有ブロック124が出力す
る、SD画像をMPEG符号化して得られる符号化デー
タが、信号処理回路123に供給される。
【0282】信号処理回路123では、符号化データ
が、図27(B)において点線で示すようにやりとりさ
れることにより処理される。
【0283】即ち、信号処理回路123では、セレクタ
177において、特有ブロック124からの符号化デー
タが受信される。そして、セレクタ177は、MPEG
デコーダ175を選択し、その選択したMPEGデコー
ダ175に、符号化データを供給する。
【0284】MPEGデコーダ175は、セレクタ17
7からの符号化データをMPEG復号し、その結果得ら
れる復号画像信号(SD画像信号)を、セレクタ177
に供給する。セレクタ177は、歪み除去処理部176
を選択し、その選択した歪み除去処理部176に、復号
画像信号を供給する。
【0285】歪み除去処理部176は、セレクタ177
からの復号画像信号からブロック歪み等を除去する歪み
除去処理を行い、その結果得られる復号画像信号を、セ
レクタ177に供給する。セレクタ177は、歪み除去
処理部176からの復号画像信号を、I/F121を介
して出力する。
【0286】従って、電子機器11が単独で処理を行う
場合、電子機器11の信号処理回路123は、画像をM
PEG符号化した符号化データをMPEG復号する機
能、およびブロック歪み等を除去する機能を有する。
【0287】次に、電子機器11が、ベイ4(図1、図
2)に収納され、TV信号処理部106と電気的に接続
された場合には、TV信号処理部106の信号処理回路
113と、電子機器11の信号処理回路123は、処理
を協調分担するために、上述したように、互いの機能I
Dをやりとりすることで、少なくとも一方が、その機能
を変化させる。
【0288】即ち、TV信号処理部106の信号処理回
路113は、例えば、上述した、コンポジット信号をコ
ンポーネント信号に変換する機能、空間解像度を向上さ
せる機能、およびノイズを除去する機能の3つの機能を
有するものから、空間解像度を向上させる機能だけを有
するものに変化する。
【0289】また、電子機器11の信号処理回路123
は、上述した、符号化データをMPEG復号する機能、
およびブロック歪み等を除去する機能の2つの機能を有
するもののままとされる。
【0290】そして、TV信号処理部106の信号処理
回路113と、電子機器11の信号処理回路123で
は、符号化データが、図28において点線で示すように
やりとりされることにより処理される。
【0291】即ち、電子機器11の信号処理回路123
では、図27(B)における場合と同様の処理が行わ
れ、これにより、I/F121から、歪み除去が行われ
た復号画像信号が出力される。
【0292】この復号画像信号は、セレクタ104に供
給され、セレクタ104は、電子機器11(のI/F1
21)からの復号画像信号を、TV信号処理部106に
供給する。
【0293】TV信号処理部106では、セレクタ10
4からの復号が画像信号が、I/F111で受信され、
信号処理回路113に供給される。
【0294】信号処理回路113では、セレクタ174
において、復号画像信号が受信され、さらに、空間解像
度向上処理部172が選択される。そして、セレクタ1
74は、受信した復号画像信号を、選択した空間解像度
向上処理部172に供給する。
【0295】空間解像度向上処理部172は、セレクタ
174からの復号画像信号の空間解像度を向上させる処
理を行い、その結果得られるHD画像信号を、セレクタ
174に供給する。セレクタ174は、空間解像度向上
処理部172からのHD画像信号を、I/F111を介
して、セレクタ104に出力する。
【0296】セレクタ104は、このHD画像信号を、
例えば、CRT2(図15)に供給し、CRT2では、
対応するHD画像が表示される。
【0297】従って、電子機器11が単独で処理を行う
場合には、符号化データをMPEG復号し、その結果得
られる復号画像信号から、歪み除去を行ったものが得ら
れるが、電子機器11とTV信号処理部106とが電気
的に接続され、協調分担して処理が行われる場合には、
歪み除去を行った復号画像信号の空間解像度を向上させ
たHD画像を得ることができる。
【0298】なお、図27および図28の実施の形態に
示したように、信号処理回路113や123を、各機能
に対応するモジュール(ブロック)を用いて構成する場
合には、信号処理回路113や123に持たせる機能の
数と同一の数のモジュールが必要となり、機能の数を増
加させると、モジュールの数も増加するから、回路規模
も大きくなる。
【0299】これに対して、信号処理回路113や12
3を、図22に示したように、クラス分類適応処理回路
で構成する場合には、機能の数の増加によって増加する
のは、基本的に、係数記憶部135の記憶容量だけであ
り、従って、回路規模の大型化を低減することができ
る。また、信号処理として、クラス分類適応処理を採用
することで、機能の変化に伴う信号処理手順の変化や回
路構成の変化がほとんどないことは、図22や、図2
5、図26から分かる。即ち、図22のクラス分類適応
処理回路によれば、タップ係数と予測タップとの積和演
算を行うという、1つの処理手順に特化した処理を行う
積和演算回路136の物理的構成を変更せずに、各種の
機能の信号処理を実現することができる。
【0300】次に、信号処理回路113や123によ
る、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこ
ともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。
一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、その
ソフトウェアを構成するプログラムが、マイクロコンピ
ュータ等のコンピュータにインストールされる。
【0301】そこで、図29は、上述した一連の処理を
実行するプログラムがインストールされるコンピュータ
の一実施の形態の構成例を示している。
【0302】プログラムは、コンピュータに内蔵されて
いる記録媒体としてのハードディスク205やROM2
03に予め記録しておくことができる。
【0303】あるいはまた、プログラムは、フレキシブ
ルディスク、CD-ROM(Compact DiscRead Only Memory),
MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile
Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブ
ル記録媒体211に、一時的あるいは永続的に格納(記
録)しておくことができる。このようなリムーバブル記
録媒体211は、いわゆるパッケージソフトウエアとし
て提供することができる。
【0304】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体211からコンピュータにインストー
ルする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放
送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送し
たり、LAN(Local Area Network)、インターネットとい
ったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送
し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくる
プログラムを、通信部208で受信し、内蔵するハード
ディスク205にインストールすることができる。
【0305】コンピュータは、CPU(Central Processing
Unit)202を内蔵している。CPU202には、バス2
01を介して、入出力インタフェース210が接続され
ており、CPU202は、入出力インタフェース210を
介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイ
ク等で構成される入力部207が操作等されることによ
り指令が入力されると、それにしたがって、ROM(Read O
nly Memory)203に格納されているプログラムを実行
する。あるいは、また、CPU202は、ハードディスク
205に格納されているプログラム、衛星若しくはネッ
トワークから転送され、通信部208で受信されてハー
ドディスク205にインストールされたプログラム、ま
たはドライブ209に装着されたリムーバブル記録媒体
211から読み出されてハードディスク205にインス
トールされたプログラムを、RAM(Random Access Memor
y)204にロードして実行する。これにより、CPU20
2は、上述したフローチャートにしたがった処理、ある
いは上述したブロック図の構成により行われる処理を行
う。そして、CPU202は、その処理結果を、必要に応
じて、例えば、入出力インタフェース210を介して、
LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成され
る出力部206から出力、あるいは、通信部208から
送信、さらには、ハードディスク205に記録等させ
る。
【0306】ここで、本明細書において、コンピュータ
に各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処
理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載され
た順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あ
るいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるい
はオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0307】また、プログラムは、1のコンピュータに
より処理されるものであっても良いし、複数のコンピュ
ータによって分散処理されるものであっても良い。さら
に、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実
行されるものであっても良い。
【0308】なお、ベイ構造型テレビジョン受像機(図
1、図2)のベイ4に収納する電子機器は、上述したD
VDプレーヤやディジタルVTR等に限定されるもので
はなく、例えば、プリンタやHD(Hard Disk)レコーダ
その他の、どのようなものであってもかまわない。
【0309】また、本実施の形態では、TVラック1
(図1)に、チューナ104やTV信号処理部106等
を、あらかじめ組み込むことにより、ベイ構造型テレビ
ジョン受像機(図1、図2)を構成するようにしたが、
チューナ104やTV信号処理部106等は、TVラッ
ク1に、あらかじめ組み込んでおく必要はない。即ち、
チューナ104やTV信号処理部106等は、電子機器
の1つとして、TVラック1のベイ4に収納して使用す
るようにすることが可能である。
【0310】また、本実施の形態では、TV信号処理部
106と電子機器11との2つの電子機器が、処理の協
調分担を行う場合について説明したが、処理の協調分担
は、3以上の電子機器で行うことも可能である。また、
処理の内容も、ここで挙げたもの以外に時間解像度創
造、階調創造その他を採用することができる。
【0311】さらに、本実施の形態では、ベイ構造型テ
レビジョン受像機のベイ4に、電子機器11が収納さ
れ、TV信号処理部106と電気的に接続された場合
に、処理の協調分担が行われることとしたが、処理の協
調分担は、ベイ4に収納されることにより電気的に接続
された複数の電子機器どうしで行う他、ケーブルや無線
等を介して電気的に接続された複数の電子機器どうしで
行うことも可能である。
【0312】また、本実施の形態では、係数記憶部13
5(図22)に、複数種類のタップ係数のセットをあら
かじめ記憶させておき、使用するタップ係数のセットを
切り替えることで、信号処理回路113の機能を変化さ
せるようにしたが、このように、信号処理回路113の
機能を変化させるためのタップ係数は、係数記憶部13
5にあらかじめ記憶させておくのではなく、外部からダ
ウンロードすることが可能である。
【0313】即ち、例えば、図1で説明したように、ベ
イ構造型テレビジョン受像機のベイ4Gには、携帯電話
機を収納することができるが、このように、ベイ4Gに
携帯電話機が収納されている場合には、その携帯電話機
の通信機能により、インターネットその他のネットワー
ク上のサーバにアクセスし、必要なタップ係数をダウン
ロードするようにすることができる。また、例えば、他
の電子機器と電気的に接続されている場合において、そ
の電子機器が、必要なタップ係数を記憶しているときに
は、その電子機器から、タップ係数をダウンロードする
ようにすることができる。
【0314】なお、同様にして、予測タップやクラスタ
ップのタップ構造に関する情報も、外部からダウンロー
ドするようにすることが可能である。
【0315】ここで、上述のように、タップ係数を外部
からダウンロードする場合には、そのダウンロードした
タップ係数(以下、適宜、ダウンロードタップ係数とい
う)を、係数記憶部135(図22)に記憶させる必要
があり、従って、係数記憶部135には、ダウンロード
タップ係数を記憶させる記憶領域が必要となる。
【0316】従って、係数記憶部135は、必要最小限
のタップ係数(TV信号処理部106についていえば、
TV信号処理部106が最低限有していなければならな
い機能を実現するための、例えば、コンポジット/コン
ポーネント変換用タップ係数など)のための記憶領域の
他に、ダウンロードタップ係数を記憶させるための記憶
領域を設けて構成するようにすることができる。
【0317】また、この場合、ダウンロードタップ係数
を使用しないときは、係数記憶部135の記憶領域が無
駄になる。そこで、係数記憶部135には、必要最小限
の記憶領域だけを設け、その記憶領域に、必要最小限の
タップ係数をあらかじめ記憶させておき、ダウンロード
タップ係数を使用する場合には、そのダウンロードタッ
プ係数を、上書きする形で、係数記憶部135に記憶さ
せるようにすることができる。
【0318】但し、この場合、ダウンロードタップ係数
が不要となったとき(例えば、他の電子機器との電気的
な接続が切断されたとき等)には、係数記憶部135
に、あらかじめ記憶されていたタップ係数を記憶させ直
す必要がある。そのためには、係数記憶部135に、ダ
ウンロードタップ係数を上書きする際に、あらかじめ記
憶されていたタップ係数を保持しておく必要があるが、
これは、例えば、図15に点線で示すように、セレクタ
104に接続する形で、HD(Hard Disk)107などの
記憶媒体を設けておくことにより可能である。即ち、係
数記憶部135に、あらかじめ記憶されていたタップ係
数は、HD107に保持しておくことが可能である。
【0319】また、図25の実施の形態の係数記憶部1
35における、1つの係数メモリ163nには、基本的
に、1セットのタップ係数が記憶されるが、タップ係数
のビット数が多かったり、クラス数が多いこと等に起因
して、1つの係数メモリ163nに、1セットのタップ
係数を記憶しきれない場合には、係数メモリ1631
至163Nのうちの複数に、1セットのタップ係数を記
憶させるようにすることが可能である。
【0320】また、本実施の形態では、画像を処理する
場合について説明したが、本発明は、音声等を処理する
場合にも適用可能である。
【0321】
【発明の効果】以上の如く、本発明の信号処理装置およ
び信号処理方法、プログラム、並びに信号処理システム
によれば、他の装置が接続されているかどうかが判定さ
れ、他の装置が接続されているときと、接続されていな
いときとで、入力信号の処理機能が変化する。従って、
複数の装置が、入力信号に対する処理を協調して分担す
ることが可能となり、さらに、1つの装置単独の場合よ
りも高品質の処理結果を得ることが可能となる。
【0322】また、本発明の他の信号処理装置によれ
ば、信号処理手段において、学習によりあらかじめ求め
られたタップ係数と入力信号とを用いた演算処理によ
り、入力信号に対して、第1または第2の機能の信号処
理が施される一方、接続手段に接続された他の装置が、
特定の装置であるか否かが判定され、制御手段におい
て、その判定結果に基づいて、タップ係数を変更するこ
とにより、信号処理手段が行う信号処理の機能が変更さ
れる。この場合において、信号処理手段は、タップ係数
を格納する格納部と、制御手段による制御に応じて、タ
ップ係数と入力信号とを用いた演算処理を行う演算処理
部とを有しており、演算処理部は、1つの処理手順に特
化した処理を行う回路の物理的構成を変更せずに、第1
と第2の機能の信号処理を行う。従って、回路の大規模
化を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したベイ構造型テレビジョン受像
機の一実施の形態の構成例を示す斜視図である。
【図2】電子機器が収納された状態のベイ構造型テレビ
ジョン受像機を示す斜視図である。
【図3】ベイ内接続パネル5の構成例を示す平面図であ
る。
【図4】電子機器11(12)を背面側から見た場合の
斜視図である。
【図5】ベイアダプタボックス14の構成例を示す斜視
図である。
【図6】アダプタ内接続パネル15Aとアダプタ背面パ
ネル15Bの構成例を示す斜視図である。
【図7】背面パネル部15の着脱が可能なベイアダプタ
ボックス14を示す斜視図である。
【図8】アダプタ背面パネル15Bの着脱が可能なベイ
アダプタボックス14を示す斜視図である。
【図9】端子が移動可能な背面パネル部15の構成例を
示す斜視図である。
【図10】端子が移動可能な背面パネル部15を示す断
面図である。
【図11】端子が移動可能な背面パネル部15を示す断
面図である。
【図12】端子が移動可能な背面パネル部15の他の構
成例を示す斜視図である。
【図13】端子が移動可能な背面パネル部15の、さら
に他の構成例を示す斜視図である。
【図14】接続板81を説明するための図である。
【図15】ベイ構造型テレビジョン受像機の電気的構成
例を示すブロック図である。
【図16】TV信号処理部106の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図17】電子機器11(12)の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図18】TV信号処理部106(電子機器11(1
2))の処理を説明するフローチャートである。
【図19】TV信号処理部106と電子機器11それぞ
れが単独で行う処理を説明するための図である。
【図20】TV信号処理部106と電子機器11とが協
調分担して行う処理を説明するための図である。
【図21】TV信号処理部106と電子機器11とが協
調分担して行う処理を説明するフローチャートである。
【図22】信号処理回路113の構成例を示す図であ
る。
【図23】係数記憶部135に記憶させるタップ係数を
学習する学習装置の構成例を示すブロック図である。
【図24】学習装置による学習処理を説明するフローチ
ャートである。
【図25】係数記憶部135の構成例を示すブロック図
である。
【図26】クラス分類適応処理回路で構成される信号処
理回路113の処理を説明するフローチャートである。
【図27】TV信号処理部106と電子機器11それぞ
れが単独で行う処理を説明するための図である。
【図28】TV信号処理部106と電子機器11とが協
調分担して行う処理を説明するための図である。
【図29】本発明を適用したコンピュータの一実施の形
態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 TVラック, 2 CRT, 3 スピーカ, 4
A乃至4G ベイ,5 ベイ内接続パネル, 11乃至
13 電子機器, 14 ベイアダプタボックス, 1
4A スロット, 15 背面パネル部, 15A ア
ダプタ内接続パネル, 15B アダプタ背面パネル,
16A 雌ピン群, 16B 雄ピン群, 21 R
GB用出力端子, 22 RGB用入力端子, 23
オーディオ出力端子, 24 オーディオ入力端子,
25 出力用S端子, 26入力用S端子, 27 I
EEE1394端子, 28 USB端子, 29電源
端子, 31 RGB用入力端子, 32 RGB用出
力端子, 33 オーディオ入力端子, 34 オーデ
ィオ出力端子, 35 入力用S端子, 36 出力用
S端子, 37 IEEE1394端子, 38 US
B端子, 39 電源端子, 41 RGB用入力端
子, 42 RGB用出力端子, 43オーディオ入力
端子, 44 オーディオ出力端子, 45 入力用S
端子,46 出力用S端子, 47 IEEE1394
端子, 48 USB端子,49 電源端子, 51
スリット板, 52 スリット, 53 端子,53A
胴体部, 54 端子, 54A 胴体部, 61
底板, 62 絶縁体, 63 胴体部, 64 接点
金具, 65 ねじ部, 66 絶縁膜,67 胴体
部, 68 接点金具, 71 挿入口, 81 接続
板, 82L,82R はめ込み用スリット, 83
パッチ板, 84 端子, 85枠穴, 86 接続端
子, 87 枠溝, 88 枠, 89 導電部, 1
01 リモコン, 102 メインコントローラ, 1
03 セレクタコントローラ, 104 セレクタ,
105 チューナ, 106 TV信号処理部,107
HD, 111 I/F, 112 コントローラ,
113 信号処理回路, 121 I/F, 122
コントローラ, 123 信号処理回路, 124
特有ブロック, 131 バッファ, 132 予測タ
ップ抽出回路, 133 クラスタップ抽出回路, 1
34 クラス分類回路, 135係数記憶部, 136
積和演算回路, 137 機能制御部, 141 教
師データ生成回路, 142 教師データメモリ, 1
43 生徒データ生成回路, 144 生徒データメモ
リ, 145 予測タップ抽出回路, 146 クラス
タップ抽出回路, 147 クラス分類回路, 148
正規方程式加算回路, 149 タップ係数決定回
路, 150 係数メモリ, 151 制御回路, 1
61,162 セレクタ, 1631乃至163N 係数
メモリ, 171 変換部, 172 空間解像度向上
処理部, 173 ノイズ除去処理部,174 MPE
Gデコーダ, 175 歪み除去処理部, 176 セ
レクタ, 201 バス, 202 CPU, 203 R
OM, 204 RAM, 205ハードディスク, 20
6 出力部, 207 入力部, 208 通信部,2
09 ドライブ, 210 入出力インタフェース,
211 リムーバブル記録媒体

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号を処理する信号処理装置であっ
    て、 所定の機能を有し、前記入力信号を処理する信号処理手
    段と、 他の装置が接続されているかどうかを判定する判定手段
    と、 前記他の装置が接続されているときと、接続されていな
    いときとで、前記信号処理手段の機能を変化させる制御
    手段とを備えることを特徴とする信号処理装置。
  2. 【請求項2】 前記入力信号は、前記信号処理手段と、
    前記他の装置の両方で処理されることを特徴とする請求
    項1に記載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記他の装置が接続さ
    れていないときに、前記信号処理手段または他の装置の
    単独の処理によって得られる出力信号よりも、前記他の
    装置が接続されているときに、前記信号処理手段および
    他の装置の処理によって得られる出力信号の品質が向上
    するように、前記信号処理手段の機能を変化させること
    を特徴とする請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 【請求項4】 前記信号処理手段は、 前記入力信号から、所定の予測値を求めるのに用いる予
    測タップを抽出する予測タップ抽出手段と、 前記入力信号から、所定のクラス分けに用いるクラスタ
    ップを抽出するクラスタップ抽出手段と、 前記クラスタップに基づいて、クラス分類を行うクラス
    分類手段と、 学習を行うことにより得られるタップ係数であって、前
    記クラス分類の結果得られるクラスコードに対応するも
    のを取得するタップ係数取得手段と、 前記クラスコードに対応するタップ係数と、前記予測タ
    ップとから、前記所定の予測値を求める予測手段とを有
    することを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  5. 【請求項5】 前記学習の教師となる教師データ、また
    は前記学習の生徒となる生徒データを変えて学習を行う
    ことにより、複数種類の前記タップ係数が用意されてお
    り、 前記制御手段は、前記信号処理手段において用いられる
    前記タップ係数の種類を制御することによって、前記信
    号処理手段の機能を変化させることを特徴とする請求項
    4に記載の信号処理装置。
  6. 【請求項6】 複数種類の前記タップ係数を記憶する記
    憶手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載
    の信号処理装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、必要な種類の前記タッ
    プ係数を、外部からダウンロードすることを特徴とする
    請求項5に記載の信号処理装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記信号処理手段にお
    いて用いられる前記予測タップまたはクラスタップの構
    造をも制御することによって、前記信号処理手段の機能
    を変化させることを特徴とする請求項5に記載の信号処
    理装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記他の装置が有する
    機能に基づいて、前記信号処理手段の機能を変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、前記他の装置が有す
    る機能を表す機能情報を、前記他の装置から受信し、そ
    の機能情報に基づいて、前記信号処理手段の機能を変化
    させることを特徴とする請求項9に記載の信号処理装
    置。
  11. 【請求項11】 前記信号処理手段が有する機能を表す
    機能情報を、前記他の装置に供給する供給手段をさらに
    備えることを特徴とする請求項1に記載の信号処理装
    置。
  12. 【請求項12】 入力信号を処理する信号処理装置の信
    号処理方法であって、 所定の機能を有し、前記入力信号を処理する信号処理ス
    テップと、 他の装置が接続されているかどうかを判定する判定ステ
    ップと、 前記他の装置が接続されているときと、接続されていな
    いときとで、前記信号処理ステップの機能を変化させる
    制御ステップとを備えることを特徴とする信号処理方
    法。
  13. 【請求項13】 入力信号を処理する信号処理を、コン
    ピュータに行わせるプログラムであって、 所定の機能を有し、前記入力信号を処理する信号処理ス
    テップと、 他の装置が接続されているかどうかを判定する判定ステ
    ップと、 前記他の装置が接続されているときと、接続されていな
    いときとで、前記信号処理ステップの機能を変化させる
    制御ステップとを備えることを特徴とするプログラム。
  14. 【請求項14】 入力信号を処理する信号処理を、コン
    ピュータに行わせるプログラムが記録されている記録媒
    体であって、 所定の機能を有し、前記入力信号を処理する信号処理ス
    テップと、 他の装置が接続されているかどうかを判定する判定ステ
    ップと、 前記他の装置が接続されているときと、接続されていな
    いときとで、前記信号処理ステップの機能を変化させる
    制御ステップとを備えるプログラムが記録されているこ
    とを特徴とする記録媒体。
  15. 【請求項15】 入力信号を処理する第1および第2の
    信号処理装置を、少なくとも備える信号処理システムで
    あって、 前記第1と第2の信号処理装置は、 所定の機能を有し、前記入力信号を処理する信号処理手
    段と、 他方の信号処理装置が接続されているかどうかを判定す
    る判定手段と、 前記他方の信号処理装置が接続されているときと、接続
    されていないときとで、前記信号処理手段の機能を変化
    させる制御手段とを備えることを特徴とする信号処理シ
    ステム。
  16. 【請求項16】 前記信号処理手段は、 前記入力信号から、所定の予測値を求めるのに用いる予
    測タップを抽出する予測タップ抽出手段と、 前記入力信号から、所定のクラス分けに用いるクラスタ
    ップを抽出するクラスタップ抽出手段と、 前記クラスタップに基づいて、クラス分類を行うクラス
    分類手段と、 学習を行うことにより得られるタップ係数であって、前
    記クラス分類の結果得られるクラスコードに対応するも
    のを取得するタップ係数取得手段と、 前記クラスコードに対応するタップ係数と、前記予測タ
    ップとから、前記所定の予測値を求める予測手段とを有
    することを特徴とする請求項15に記載の信号処理シス
    テム。
  17. 【請求項17】 前記第1または第2の信号処理装置の
    うちの一方の信号処理装置は、 単独で作動し、かつ信号の入力または出力を行う1以上
    の信号端子が外部に露出しているものであり、 前記一方の信号処理装置を収納する凹形状に形成された
    1以上の収納部と、前記一方の信号処理装置の前記信号
    端子と接続する接続端子が設けられた、前記収納部内の
    接続パネルとを備える収納ラックに収納されることを特
    徴とする請求項15に記載の信号処理システム。
  18. 【請求項18】 前記収納ラックは、複数の前記収納部
    を備え、 前記第1または第2の信号処理装置のうちの他方の信号
    処理装置も、単独で作動し、かつ信号の入力または出力
    を行う1以上の信号端子が外部に露出しているものであ
    り、前記収納ラックに収納されることを特徴とする請求
    項17に記載の信号処理システム。
  19. 【請求項19】 前記第1または第2の信号処理装置の
    うちの他方の信号処理装置は、前記収納ラックに組み込
    まれていることを特徴とする請求項17に記載の信号処
    理システム。
  20. 【請求項20】 入力信号に対して所定の信号処理を施
    す信号処理装置であって、 他の接続装置が接続される接続手段と、 前記接続手段に接続された前記他の装置が、特定の装置
    であるか否かを判定する判定手段と、 学習によりあらかじめ求められたタップ係数を有し、そ
    のタップ係数と前記入力信号とを用いた演算処理によ
    り、前記入力信号に対して、第1または第2の機能の信
    号処理を施す信号処理手段と、 前記判定手段による判定結果に基づいて、前記タップ係
    数を変更することにより、前記信号処理手段が行う前記
    信号処理の機能を変更する制御を行う制御手段とを備
    え、 前記信号処理手段は、 前記タップ係数を格納する格納部と、 前記制御手段による制御に応じて、前記タップ係数と入
    力信号とを用いた演算処理を行う演算処理部とを有し、 前記演算処理部は、1つの処理手順に特化した処理を行
    う回路の物理的構成を変更せずに、前記第1と第2の機
    能の信号処理を行うことを特徴とする信号処理装置。
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