JP2002373874A - ウェーハの研磨装置 - Google Patents

ウェーハの研磨装置

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JP2002373874A
JP2002373874A JP2002125141A JP2002125141A JP2002373874A JP 2002373874 A JP2002373874 A JP 2002373874A JP 2002125141 A JP2002125141 A JP 2002125141A JP 2002125141 A JP2002125141 A JP 2002125141A JP 2002373874 A JP2002373874 A JP 2002373874A
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wafer
polishing
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JP2002125141A
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English (en)
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Yasuhide Denda
康秀 傳田
Hisato Kuroiwa
久人 黒岩
Masanori Furukawa
昌徳 古川
Yoshio Nakamura
由夫 中村
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Fujikoshi Machinery Corp
Original Assignee
Fujikoshi Machinery Corp
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェーハ加工中に研磨布等の研磨面に変形や
磨耗等の発生を可及的に防止し、研磨布等によって形成
される定盤の研磨面の平坦性を好適に保ち、ウェーハの
研磨精度を向上できると共に稼働効率の優れたウェーハ
の研磨装置を提供する。 【解決手段】 ウェーハを保持する保持装置10が、内側
ヘッド部材20と、外側ヘッド部材30とを有し、内側ヘッ
ド部材20には、ウェーハ12が保持されるウェーハ保持盤22
と、ウェーハ保持盤22を吊持すると共にウェーハ加圧用圧力室25
を形成する弾性吊持部材24とが備えられ、外側ヘッド部
材30には、内側ヘッド部材20を二重に囲むように外周側
部30aと中間周側部33とが設けられると共に、ウェーハ保持
盤22を囲むようにリング状に形成されたドレッサ用部材
36と、外周側部30aと中間周側部33との間に両者に固定
されて配され、ドレッサ用部材36を吊持すると共にドレ
ッサ加圧用圧力室35を形成する帯リング状弾性部材34と
が備えられ、ウェーハ加圧用圧力室25へ所定圧力の流体を供
給し、ドレッサ加圧用圧力室35へ所定圧力の流体を供給
する加圧手段28を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、研磨装置に関し、
さらに詳細にはウェーハを保持する保持部と、該保持部
に保持されたウェーハの被研磨面を研磨する研磨面が形
成された定盤とを備え、前記保持部と前記定盤とを相対
的に運動させてウェーハの被研磨面を研磨するウェーハ
の研磨装置に関する。例えば半導体チップ製造用のウェ
ーハの被研磨面(以下、「ウェーハ表面」ともいう)を
鏡面研磨するために用いるものがある。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の高集積化が進むに伴
い、その基材であるシリコンウェーハ等の平坦度や表面
品質のさらなる向上が求められている。また、そのウェ
ーハ表面にデバイスを形成した際の堆積形成された層間
絶縁膜や金属配線等の研磨においても、一層高精度に平
坦化する要求が高まっている。従って、ウェーハの研磨
装置については、ウェーハの被研磨面を一層高精度に鏡
面研磨できるものが要求されている。従来から、ウェー
ハの研磨装置には、ウェーハ表面の全面を、定盤の研磨
面へ均等な圧力で押圧できるように、ウェーハを保持す
る保持部にエアバック機能を備えたものがある。
【0003】そのウェーハの研磨装置にかかる保持部の
一例について、図9に基づいて以下に説明する。図9に
示すように、上下方向の軸心を中心に回転(自転)する
定盤50上には、研磨布51等が接着されて研磨面52
が形成され、その上方に、上下方向の軸心を中心に回転
(自転)および上下動可能な保持部60が設けられてい
る。この保持部60には、下方に向けて開放する凹部6
2aが設けられたヘッド部材62と、ウェーハ12が保
持される保持面を有するウェーハ保持盤64と、外周部
66bがヘッド部材62の外周側壁部62bに固定され
ると共に内周部66aがウェーハの保持盤64の外周部
64aに固定されてそのウェーハ保持盤64を上下方向
等への移動を微小範囲内で許容可能に吊持する板状の弾
性部材66と、ヘッド部材62の内部をウェーハ保持盤
64および板状の弾性部材66によって画成して設けら
れる密閉空間である圧力室65とが設けられている。
【0004】67はウェーハ吸着用の減圧手段であり、
ウェーハ保持盤64の保持面である下面に開口した複数
の連通孔67aに管路67bを介して連通している。こ
の減圧手段67により、ウェーハ12をウェーハ保持盤
64の保持面に吸着保持できる。また、68は加圧手段
であり、圧力室65へ所定圧力の流体を供給し、ウェー
ハ保持盤64を介してウェーハ12を定盤50の研磨面
52に押圧する。そして、69は圧力室の減圧手段であ
り、圧力室65を減圧する。また、ヘッド部材62の内
底面から下方へ徐々に縮径するテーパ状突起された一方
のテーパ嵌合部70(雄型)と、その一方のテーパ嵌合
部70に対面してウェーハ保持盤64上面に設けられ、
圧力室の減圧手段69によって圧力室65が減圧された
際には吸引されて、一方のテーパ嵌合部70に嵌まるよ
うに、その一方のテーパ嵌合部70とは逆のテーパに形
成された他方のテーパ嵌合部72(雌型)とを備える。
【0005】この研磨装置によれば、ウェーハ保持盤6
4に吸着作用で保持されたウェーハの被研磨面(ウェー
ハ表面12a)は、ゴム板等から成る板状の弾性部材6
6のエアバック作用によって、研磨面52の傾斜等に素
早く追随できると共に、そのようにウェーハ表面12a
が研磨面52の傾斜等に追随した状態においても、ウェ
ーハ表面12a全面を研磨面52に均等な圧力で押圧で
きる。このため、ウェーハ表面12aを均一且つ好適に
鏡面研磨できる。また、一方のテーパ嵌合部70(雄
型)と他方のテーパ嵌合部72(雌型)との嵌合によっ
て、ウェーハ保持盤64を精度良く位置決めしてウェー
ハ12の貼付精度を向上できるため、ウェーハの研磨精
度を向上できると共に、自動化に好適に対応できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のウェ
ーハの研磨装置では、定盤50に貼付されたクロス(研
磨布51)の研磨面に、ウェーハ表面12aを所定の押
圧力で押し当てつつ研磨を施す。その際、ウェーハ表面
12aが押し当てられた研磨布51の部分は、図10に
示す如く、ウェーハ表面12aが押し当てられなかった
研磨布51の部分よりも窪んで凹部を形成する。この凹
部の側壁面にウェーハ12の角部が接触して研磨され
る。この様に、ウェーハ12の角部が凹部の側壁面によ
って研磨されると、研磨布12の研磨面に変形や磨耗が
発生し、研磨後のウェーハ12の平坦性を確保できなく
なる。このため、ウェーハの研磨加工によって劣化した
定盤の研磨面52の形状を、研磨工程とは別工程でドレ
ッシングしていた。すなわち、研磨工程とは異なるドレ
ッシング工程において、ダミーのウェーハやセラミック
プレート等のドレッサ用部材を、ウェーハ保持盤64に
貼付するなどして保持部60に保持させ、そのドレッサ
用部材を、研磨布51が貼付されて形成された定盤の研
磨面52に押し当て、研磨布51に発生した変形や磨耗
をドレッシングしている。また、新品の研磨布51の場
合は、上記ドレッサ部材を用いて研磨布の表面状態を均
一化(シーズニング)している。
【0007】かかる研磨布12のドレッシングをウェー
ハの研磨加工の前又は後に組み込まれると、タクトタイ
ムが長くなり、効率的な加工ができず、生産性の向上を
図ることが困難となる。また、ウェーハの研磨工程と、
定盤の研磨面52のドレッシング工程では、押圧力や速
度(回転数)の条件が異なるが、従来の方法では、研磨
工程でもドレッシング工程でも、ウェーハ保持盤64を
用いていた。このため、ウェーハの研磨工程と、定盤の
研磨面52のドレッシング工程との切換に伴い、ウェー
ハ保持盤64の回転数や、そのウェーハ保持盤52に与
えられる圧力(圧力室への供給圧力)の設定を、その都
度変更する必要があった。従って、研磨工程とドレッシ
ング工程とが一連の工程として組み込まれると、操作が
煩雑になり、作業性が悪く、結果的に生産性の向上が困
難である。
【0008】そこで、本発明の目的は、ウェーハ加工中
に研磨布等の研磨面に変形や磨耗等の発生を可及的に防
止し、研磨布等によって形成される定盤の研磨面の平坦
性を好適に保ち、ウェーハの研磨精度を向上できると共
に稼働効率の優れたウェーハの研磨装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は次の構成を備える。すなわち、本発明は、
ウェーハを保持する保持装置と、該保持装置に保持され
たウェーハの被研磨面を研磨する研磨面が形成された定
盤とを備え、前記保持装置と前記定盤とを相対的に運動
させてウェーハの被研磨面を研磨するウェーハの研磨装
置において、前記保持装置が、凹部が前記定盤の研磨面
に向かって開かれて設けられた内側ヘッド部材と、該内
側ヘッド部材を内蔵する凹部が前記定盤の研磨面に向か
って開かれて設けられた外側ヘッド部材とを有し、前記
内側ヘッド部材には、該内側ヘッド部材の前記凹部内に
配され、ウェーハが保持される保持面を有するウェーハ
保持盤と、前記内側ヘッド部材と前記ウェーハ保持盤と
の間に両者に固定されて配され、前記ウェーハ保持盤
を、内側ヘッド部材に対して上下方向等へ移動すること
を許容して吊持し、前記内側ヘッド部材の内部を前記ウ
ェーハ保持盤と共に画してウェーハ加圧用圧力室を形成
する弾性吊持部材とが備えられ、前記外側ヘッド部材に
は、前記内側ヘッド部材を二重に囲むように、外周側部
と、該外周側部と前記内側ヘッド部材の外周部との間に
位置する中間周側部とが設けられると共に、前記定盤の
研磨面をドレッシングするため前記ウェーハ保持盤を囲
むようにリング状に形成されたドレッサ用部材と、前記
外周側部と前記中間周側部との間に両者に固定されて配
され、前記ドレッサ用部材を、外側ヘッド部材に対して
上下方向等へ移動することを許容して吊持し、前記外側
ヘッド部材の内部を画してドレッサ加圧用圧力室を形成
する帯リング状弾性部材とが備えられ、前記ウェーハ加
圧用圧力室へ所定圧力の流体を供給し、前記ウェーハ保
持盤を介してウェーハを前記定盤の研磨面に押圧するた
めと、前記ドレッサ加圧用圧力室へ所定圧力の流体を供
給し、前記ドレッサ用部材を前記定盤の研磨面に押圧す
るための加圧手段を備える。
【0010】また、前記ウェーハ加圧用圧力室へ所定圧
力の流体を供給し、前記ウェーハ保持盤を介してウェー
ハを前記定盤の研磨面に押圧するウェーハ加圧手段と、
前記ドレッサ加圧用圧力室へ所定圧力の流体を供給し、
前記ドレッサ用部材を前記定盤の研磨面に押圧するドレ
ッサ用部材加圧手段とが別々に設けられたことで、ウェ
ーハによる研磨布の研磨面に対する押圧力に応じた押圧
力でドレッサ部材を研磨布に押圧できる。このため、最
適条件の加工が可能となり、研磨精度を向上できる。
【0011】更に、前記内側ヘッド部材を、前記ウェー
ハ保持盤に保持された前記ウェーハの被研磨面に直交す
る軸心を中心に回転させる内側ヘッド回転装置と、前記
外側ヘッド部材を、前記ウェーハ保持盤に保持された前
記ウェーハの被研磨面に直交する軸心を中心に回転させ
る外側ヘッド回転装置とを具備することで、ウェーハを
研磨するための回転数とドレッサ部材の回転数とを個別
に適応することができる。このため、最適条件の加工が
可能となり、研磨精度を向上できる。
【0012】また、前記中間周側部が、前記外周ヘッド
部材とは別部品として形成され、前記帯リング状弾性部
材を介して前記外周ヘッド部材と一体に作動するように
設けられると共に、前記内側ヘッド部材に対して回転可
能に該内側ヘッド部材にベアリングを介して支持されて
いることで、内周ヘッド部材と中間周側部含む外周ヘッ
ド部材を別々に回転可能に好適に位置させることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるウェーハの
研磨装置の好適な実施の形態について、添付図面に基づ
いて詳細に説明する。 (第1実施例)図1は、本発明に係るウェーハの研磨装
置の一実施例(第1実施例)について要部である保持装
置を説明する断面図であり、図2は第1実施例の高圧空
気が流入される領域を示す断面図である。また、図3は
図1及び図2に示すウェーハの研磨装置によって、研磨
布の研磨面をドレッシングする状況を説明する説明図で
ある。更に、図4はドレッサ用部材の研磨布に接触する
面の形状を説明する説明図であり、図5は第1実施例の
駆動機構等を示す断面図である。第1実施例は、シリコ
ンウェーハ(以下、単に「ウェーハ」という)の被研磨
面を研磨するウェーハの研磨装置であって、ウェーハを
保持する保持装置10と、その保持装置10に保持され
たウェーハ12の被研磨面12aを研磨する研磨面52
が形成された定盤50とを備え、保持装置10と定盤5
0とを相対的に運動させてウェーハ12の被研磨面12
aを研磨するものである。
【0014】保持装置10は、凹部21が定盤の研磨面
52に向かって開かれて設けられた内側ヘッド部材20
と、その内側ヘッド部材20を内蔵する凹部31が定盤
の研磨面52に向かって開かれて設けられた外側ヘッド
部材30とを有する。
【0015】前記内側ヘッド部材20には、その内側ヘ
ッド部材20の凹部21内に配され、ウェーハ12が保
持される保持面22aを有するウェーハ保持盤22と、
内側ヘッド部材20とウェーハ保持盤22との間に両者
に固定されて配され、ウェーハ保持盤22を、内側ヘッ
ド部材20に対して上下方向等へ移動することを許容し
て吊持し、内側ヘッド部材20の内部をウェーハ保持盤
22と共に画してウェーハ加圧用圧力室25を形成する
弾性吊持部材24とが備えられている。
【0016】次に、上記内側ヘッド部材20及び、内側
ヘッド部材20に備えられた構成について、さらに詳細
に説明する。内側ヘッド部材20は、保持装置10にお
いて、ワークであるウェーハ12を保持する部分の基部
を構成する。この内側ヘッド部材20には、下方へ開放
する凹部21が設けられている。
【0017】ウェーハ保持盤22は、下面にウェーハ1
2を保持するための保持面22aを備え、内側ヘッド部
材20の外周部20aの内側に、その外周部20aに囲
まれるように配されている。また、保持面22aが、外
周部20aの下面より下方に出るように位置される。第
1実施例では、ウェーハ保持盤22の保持面22aが、
水を介してウェーハ12を貼着する貼着面に形成されて
いる。保持面22aには、バッキング材(図示せず)が
貼着されている。このバッキング材は、吸着性に富む表
面を有し、ウェーハ12を水等の液体の表面張力及びそ
の粘性によって確実に貼着できる機能(水貼り機能)を
備える。
【0018】なお、水貼り機能を備える保持面22aの
場合、ウェーハ12の横滑りを防止するため、ウェーハ
12を囲うリング帯状のいわゆるテンプレートが、保持
面22aに装着される。このテンプレートは、一般的
に、その内径がウェーハ12の外径に比べて1mm以下
程度(例えば、0.3mm)大きく設定されている。な
お、本実施例にかかるウェーハ12の直径は、例えば、
約300mmのものを想定している。このようにテンプ
レートの内径と、その内径に嵌まり合うウェーハ12の
外径との寸法差が、ウェーハ12の大きさに比べて極め
て小さい。また、テンプレートの厚さは、ウェーハ12
よりも薄く設定される。ところで、ウェーハ12の横滑
りを防止する機能を得るには、以上のようなテンプレー
トを保持面22aに装着することに限定されるものでは
ない。例えば、保持面22aの直径をウェーハ12の直
径と同一に設定し、後述するドレッサ用部材36を上記
のテンプレートと同等の機能を奏するように使用しても
よい。このことにより、よりウェーハ12の外周部のダ
レ防止をすることができる。これは、ドレッサ用部材3
6が、ウェーハ12の外周を囲む部分に対応する研磨布
51を押圧することになるため、ウェーハ12の外周に
よる研磨布51を押し潰す力が小さくて良くなるためで
ある。
【0019】弾性吊持部材24は、本実施例では、弾性
材によって板状に形成されている。さらに詳細には、硬
質のゴム板材(本実施例では布入りニトリルゴム)によ
ってドーナツ状に形成されている。この弾性吊持部材2
4は、本実施例では、弾性吊持部材の外周部24bが内
側ヘッド部材20側周壁部である外周部20aに固定さ
れ、弾性吊持部材の内周部24aがウェーハ保持盤22
の外縁部22b上面に固定されている。さらに詳細に
は、弾性吊持部材の外周部24bは、内側ヘッド部材2
0の外周部20aを構成する上下の部材によって挟ま
れ、ボルト(図示せず)に締め付けられて固定されてい
る。また、弾性吊持部材の内周部24aは、ウェーハ保
持盤22と押え部材23とに挟まれ、ボルト(図示せ
ず)によって締め付けられて固定されている。これによ
り、弾性吊持部材24は、ウェーハ保持盤22を内側ヘ
ッド部材20に対して上下方向等(水平方向等も含む)
へ移動することを許容して吊持している。
【0020】ウェーハ加圧用圧力室25は、内側ヘッド
部材20の内部を、ウェーハ保持盤22及び弾性吊持部
材24によって画成して設けられている。このウェーハ
加圧用圧力室25内へは、所定圧力の流体である圧縮空
気が加圧手段28によって供給される。加圧手段28に
よってウェーハ加圧用圧力室25を加圧することで、ウ
ェーハ保持盤22を介してウェーハ12を定盤の研磨面
52に押圧でき、ウェーハ12の被研磨面12aを好適
に研磨できる。なお、加圧手段28には、ウェーハ加圧
用圧力室25へ供給される圧縮空気の圧力を調整する圧
力調整装置(図示せず)が備えられている。
【0021】前記外側ヘッド部材30には、内側ヘッド
部材20を二重に囲むように、外周側部30aと、その
外周側部30aと内側ヘッド部材20の外周部20aと
の間に位置する中間周側部33とが設けられる。かかる
外周側部30aと中間周側部33との間には、定盤の研
磨面52をドレッシングするドレッサ用部材36を吊持
し、外側ヘッド部材30の内部を画してドレッサ加圧用
圧力室35を形成する帯リング状弾性部材34が備えら
れている。この帯リング状弾性部材34に吊持されてい
るドレッサ用部材36は、その横断面形状がL字状であ
って、ウェーハ保持盤22を囲むようにリング状に形成
されていると共に、外側ヘッド部材30に対して上下方
向等への移動が許容されている。
【0022】次に、上記外側ヘッド部材30及び、外側
ヘッド部材30に備えられた構成について、さらに詳細
に説明する。外側ヘッド部材30は、保持装置10にお
いて、ワークであるウェーハ12を保持する部分の外側
の基部を構成する。この外側ヘッド部材30は、円盤状
の基体部である上面部30bと側周壁部である外周側部
30aとが、一体的に形成されており、その内側であっ
て中間周側部33の内側になる部分が、下方へ開放する
凹部31に設けられている。
【0023】また、本実施例の中間周側部33は、外側
ヘッド部材30とは別部品として形成され、帯リング状
弾性部材34を介して外側ヘッド部材30と一体に作動
するように設けられると共に、内側ヘッド部材20に対
して回転可能にその内側ヘッド部材20にベアリング4
0を介して支持されている。また、中間周側部33は、
お椀を逆さまにして中央部が開口した形状に設けられて
おり、その開口の内周縁にシールリング41が配され、
そのシールリング41で、ドレッサ加圧用圧力室35を
画するように、内側ヘッド部材20と中間周側部33と
の間をシール(気密)している。このようにベアリング
40とシールリング41を介することによって、ドレッ
サ加圧用圧力室35を好適に気密した状態で、内側ヘッ
ド部材20と中間周側部33を含む外側ヘッド部材30
とを別々に回転可能に好適に位置させることができる。
【0024】帯リング状弾性部材34は、本実施例で
は、弾性材によって板状に形成されている。さらに詳細
には、硬質のゴム板材(本実施例では布入りニトリルゴ
ム)によってドーナツ状に形成されている。この帯リン
グ状弾性部材34は、本実施例では、帯リング状弾性部
材34の外周部34bが外側ヘッド部材30の外周側部
30aに固定され、帯リング状弾性部材の内周部34a
が外側ヘッド部材30と一体に回転する中間周側部33
に固定されている。さらに詳細には、帯リング状弾性部
材34の外周部34bは、外周側部30aを構成する上
下の部材によって挟まれ、ボルト(図示せず)に締め付
けられて固定されている。また、帯リング状弾性部材の
内周部34aは、中間周側部33を構成する上下の部材
によって挟まれ、ボルト(図示せず)によって締め付け
られて固定されている。そして、帯リング状弾性部材3
4の下面には、定盤の研磨面52に対向するドレッサ面
を有するドレッサ用部材36が固定されている。これに
より、帯リング状弾性部材34は、ドレッサ用部材36
を内側ヘッド部材20に対して上下方向等(水平方向等
も含む)へ移動することを許容して吊持している。
【0025】ドレッサ加圧用圧力室35は、外側ヘッド
部材30の内部を、帯リング状弾性部材34によって画
成して設けられている。このドレッサ加圧用圧力室35
内へは、所定圧力の流体である圧縮空気が加圧手段28
によって供給される。加圧手段28によってドレッサ加
圧用圧力室35を加圧することで、ドレッサ用部材36
を定盤の研磨面52に押圧することができ定盤の研磨面
52を好適にドレッシングできるため、研磨面52の平
坦化を図ることができる。なお、第1実施例のドレッサ
加圧用の加圧手段28は、ウェーハ加圧用の加圧手段2
8を共用する構成になっている。すなわち、図2に平行
斜線のハッチングで示すように、圧縮空気(高圧空気)
は、軸心部から供給され、ウェーハ加圧用圧力室25内
に流入されると同時に、内側ヘッド部材の上面部20b
に設けられた透孔26を介してドレッサ加圧用圧力室3
5内へも供給される。これにより、ウェーハ12及びド
レッサ用部材36を同時に定盤の研磨面52に押圧でき
る。
【0026】ドレッサ用部材36によって、定盤の研磨
面52を好適にドレッシングできる状態を図3に示す。
図3においては、ウェーハ加圧用圧力室25内に流入し
た圧縮空気によって、ウェーハ表面12aが研磨布52
の研磨面51に所定の押圧力で押し付けられる。同時
に、ウェーハ加圧用圧力室25内に流入した圧縮空気
は、ドレッサ加圧用圧力室35内にも流入し、ドレッサ
用部材36の研磨面51と平行に形成された面を押圧す
る。この様に、ドレッサ用部材36によって、ウェーハ
表面12aによって押し付けられた研磨面51の近傍の
面が押し付けられる。このため、図10に示す如く、ウ
ェーハ表面12aの押圧によって形成された凹部の側壁
面に、ウェーハ12の角部が接触して研磨されることに
因る、研磨布51の研磨面に変形や磨耗等の発生を可及
的に防止でき、研磨工程とは別工程でドレッシングする
回数を可及的に減少できる。かかるドレッサ用部材36
としては、金属円盤又は網状円盤等の表面にダイヤモン
ド砥粒を固定し、この表面にダイヤモンドCVD膜でコ
ーティングしたものを使用できる。また、ドレッサ用部
材36としては、溶着砥石やセラミックスも使用され、
その表面が適度に粗く設けられたものが、定盤の研磨面
52を効率よくドレッシングでき、研磨面52を平坦化
できる。本実施例のドレッサ用部材36は、全体的には
リング状に形成されており、帯リング状弾性部材34に
好適に固定できるように、外周部に上方へ厚くなった肉
厚部36aが形成されている。帯リング状弾性部材34
が、肉厚部36aと押え部材36bとによって挟まれて
ボルト(図示せず)によって締め付けられることで、帯
リング状弾性部材34にドレッサ用部材36が固定され
ている。更に、本実施例のドレッサ用部材36は、肉厚
部36aが設けられた外周部から内周部に向かって平面
状のドレッサ面36cが延び、その内周縁がウェーハ保
持盤22の外周近傍まで達している。すなわち、ドレッ
サ用部材36の内周部は、中間周側部33及び外周部2
0aの下方からウェーハ保持盤22の外周近傍にまでか
けて、張り出した状態に形成されている。これにより、
スペース効率良く、ドレッサ用部材36のドレッサ面3
6cが形成されている。
【0027】また、ドレッサ用部材36の形状について
は、ドレッサ用部材36が、ウェーハ12の外周(全
周)を囲んで位置し、且つ研磨面52(研磨布51)に
接触するため、研磨液(スラリー)がウェーハ12を研
磨するための研磨布51に供給されにくくなる。これに
対しては、図4に示すように、ドレッサ用部材36の研
磨布51に接触する面に、スラリーが通る溝36dを形
成すればよい。なお、溝36dの平面的形状は、ドレッ
サ用部材36の回転方向(矢印R)に沿った向きの曲線
にすれば、スラリーが内部へ好適に流入できる(矢印S
は、スラリーの流れ方向を示す)。また、溝36dの断
面形状としては、V字状、角状等があるが、その形状に
ついては特に限定されるものではない。この様に、溝3
6dを設けることは、ウェーハ12の直径に対して定盤
50の直径がかなり大きい場合について好適に適用され
るが、例えばウェーハ12の直径に対して定盤50の直
径が同等か若干大きい場合(定盤50が小さい場合)に
は、ウェーハ12の被研磨面12aが接触する研磨布5
1(研磨面52)にスラリーを供給するため、定盤50
及び研磨布51に透孔(スラリー供給用孔)を設け、下
方からスラリーを噴出(供給)させるようにしても良
い。これは、定盤50が小さい等の場合には、ウェーハ
12の被研磨面12aの全面に対して、スラリーを外部
から効果的に供給することが難しいことによる。
【0028】このドレッサ用部材36によれば、ウェー
ハ12の研磨と同時に、定盤の研磨面52のドレッシン
グを行うことができ、定盤の研磨面52の変形や磨耗等
の発生を好適に防止することができる。このため、生産
工程(タクトタイム)を短縮でき、生産効率を向上させ
ることができる。しかも、定盤の研磨面52の平坦性を
常に維持できるため、研磨精度の高いウェーハを生産す
ることができる。また、研磨布のドレシングを研磨工程
とは別工程で施すことが必要となる研磨を行う場合であ
っても、研磨の間にドレシングのみを施すドレッシング
工程を挿入する頻度を可及的に減少でき、生産効率を向
上させることができる。
【0029】次に内側ヘッド部材20と外側ヘッド部材
30の回転駆動機構及び昇降機構について、以下に説明
する。42は内側のベアリングであり、内側ヘッド部材
20と一体に設けられた内周軸部材27の外周と、外側
ヘッド部材30と一体に設けられた外周軸部材37の内
周と間に、その両者が相互に異なる回転速度で軸心を中
心に回転できるように設けられている。また、43は内
側のシールリングであり、内側ヘッド部材20と一体に
設けられた内周軸部材27の外側と、外側ヘッド部材3
0と一体に設けられた外周軸部材37の内側と間に設け
られ、その両者間を気密する。
【0030】そして、44は内側ヘッド回転装置であ
り、内側ヘッド部材20を、ウェーハ保持盤22に保持
されたウェーハの被研磨面12aに直交する軸心を中心
に回転させるように構成されている。図5に示すよう
に、45は内側ヘッド用駆動モータであり、出力軸にピ
ニオンギヤ45aが固定されている。46は従動ギヤで
あり、内周軸部材27の上端部に固定されており、ピニ
オンギヤ45aに噛合している。また、47は上部のベ
アリング部であり、外周軸部材37に対して内周軸部材
27が滑らかに回転できるように設けされている。これ
によれば、内側ヘッド用駆動モータ45によって、長尺
の内周軸部材27を介して、その内周軸部材27の下端
に固定されて一体化した内側ヘッド部材20を好適に回
転できる。これにより、内側ヘッド部材20(ウェーハ
保持盤22)に保持されたウェーハ12を、その被研磨
面に直交する軸心を中心に好適に回転(自転)できる。
【0031】また、54は外側ヘッド回転装置であり、
外側ヘッド部材30を、ウェーハ保持盤22に保持され
たウェーハの被研磨面12aに直交する軸心を中心に回
転させるように構成されている。図5に示すように、5
5は外側ヘッド用駆動モータであり、出力軸にピニオン
ギヤ55aが固定されている。56は従動ギヤであり、
外周軸部材37側に、その外周軸部材37側と一体に作
動するように固定されており、ピニオンギヤ55aに噛
合している。また、58はベアリング部であり、上下に
設けられ、支持ベース部材14に対して外周軸部材37
が滑らかに回転できるように設けされている。これによ
れば、外側ヘッド用駆動モータ55によって、長尺の外
周軸部材37を介して、その外周軸部材37の下端に固
定されて一体化した外側ヘッド部材30を好適に回転で
きる。これにより、外側ヘッド部材30に帯リング状弾
性部材34を介して保持されたドレッサ用部材36を、
ウェーハの被研磨面12aに直交する軸心を中心に好適
に回転(自転)できる。
【0032】このように、内側ヘッド部材20と外側ヘ
ッド部材30の回転装置(回転駆動機構ウェーハ)を別
々に設けることによって、ウェーハを研磨するための回
転数とドレッサ部材の回転数とを個別に適応することが
できる。このため、最適条件の加工が可能となり、研磨
精度を向上できる。
【0033】また、図5に示すように、74はシリンダ
装置であり、内側ヘッド部材20及び内側ヘッド部材2
0と内周軸部材27及び外周軸部材37とから成るヘッ
ド機構部を全体的に昇降させるように駆動する。シリン
ダ装置74は、支持ベース部材14上にシリンダ74a
の後端が固定されており、ロッド74bの先端が連結部
材75を介して昇降体76に固定されている。なお、こ
の昇降体76の上には、前述した内側ヘッド用駆動モー
タ45が固定されている。そして、昇降体76には、外
周軸部材37が、その昇降体76に対しては上下動しな
いと共に、スラスト方向にも荷重を受けるベアリング7
7によって前記軸心を中心に回転可能に保持されてい
る。また、内周軸部材27は、上部に固定されたストッ
パ部79によって、上部のベアリング部47及び内側の
ベアリング部42を介して、外周軸部材37に対しては
上下動しないと共に、前記軸心を中心に回転可能に保持
されている。このため、結果的に、内周軸部材27も、
昇降体76によって、落下しないと共に前記軸心を中心
に回転可能に保持されている。
【0034】また、14aは支持筒部であり、支持ベー
ス部材14から上方に延設された状態に形成されてい
る。この支持筒部14aの内側には、外周軸部材37が
軸心に沿って上下動可能に上下に挿通されると共に、そ
の外周軸部材37と軸心を中心に連れ回りするようにキ
ー16によって連繋された内筒連繋部材78が配されて
いる。そして、この内筒連繋部材78には、前述したよ
うに従動ギヤ56が外嵌されて固定されており、その従
動ギヤ56に外側ヘッド用駆動モータ55のピニオンギ
ヤ55aが噛合している。なお、外側ヘッド用駆動モー
タ55は、支持ベース部材14上に固定されている。こ
れにより、外側ヘッド用駆動モータ55が回転駆動する
と、外周軸部材37を介して外側ヘッド部材30を回転
させることができる。また、シリンダ装置74を作動さ
せることで、外周軸部材37が内筒連繋部材78内をス
ライドし、前述したようにヘッド機構部を全体的に昇降
させることができる。以上の駆動機構により、ウェーハ
の表面(被研磨面12a)を定盤の研磨面52に当接さ
せるべく、ウェーハ12を定盤の研磨面52に対して接
離(昇降)動させる接離動手段が構成され、また、ウェ
ーハ12を自転させる回転手段、及びドレッサ用部材3
6を自転させる回転手段が構成されている。
【0035】また、29は連結口であり、内周軸部材2
7の上端に設けられ、その内周軸部材27の軸心に沿っ
て設けられてウェーハ加圧用圧力室25へ連通する連通
路27aと、加圧手段28とを接続する部分になってい
る。なお、加圧手段28としては、空気圧の場合、具体
的にはコンプレッサである。また、連結口27には、回
転(自転)によっても配管が捩れることを防止するディ
ストリビュータ機能を備えるようにすれば良いのは勿論
である。また、図示しないが、ウェーハの研磨装置の基
本的な構成としては、スラリー等を含む液状の研磨剤の
供給手段等がある。
【0036】(第2実施例)次に第2実施例について、
図6及び図7に基づいて説明する。第1実施例と同一の
構成については、図1〜4で付した符号と同一の符号を
付して説明を省略する。図6は、本発明に係るウェーハ
の研磨装置の第2実施例について要部である保持装置を
説明する断面図である。また、図7は、第2実施例の高
圧空気が流入される領域を示す断面図である。第2実施
例の特徴は、ウェーハ加圧用圧力室25へ所定圧力の流
体を供給し、ウェーハ保持盤22を介してウェーハ12
(被研磨面12a)を定盤の研磨面52に押圧するウェ
ーハ加圧手段38と、ドレッサ加圧用圧力室35へ所定
圧力の流体を供給し、ドレッサ用部材36を定盤の研磨
面52に押圧するドレッサ用部材加圧手段39とが別々
に設けられていることにある。このため、ドレッサ加圧
用圧力室35へドレッサ用部材加圧手段39から所定圧
力の流体(本実施例では高圧空気)を供給するための接
続口39aが、外側ヘッド部材30(上面部30b)に
設けられ、第1実施例のような透孔26が形成されいな
い。
【0037】すなわち、図7に示すように、平行斜線の
ハッチングで示した部分が、ウェーハ加圧手段38から
高圧空気が供給されるウェーハ加圧用圧力室25であ
る。また、網状のハッチングで示した部分が、ドレッサ
用部材加圧手段39から高圧空気が供給されるドレッサ
加圧用圧力室35である。これによれば、ウェーハ加圧
用圧力室25とドレッサ加圧用圧力室35とに別々に調
整された圧力の流体(高圧空気)を供給でき、ウェーハ
12を押圧する圧力とドレッサ用部材を押圧する圧力を
別々に制御できる。従って、ウェーハによる研磨布の研
磨面に対する押圧力に応じた押圧力でドレッサ部材を研
磨布に押圧でき、研磨布の研磨面の平坦性を更に一層維
持できる。このため、最適条件の加工が可能となり、研
磨精度を向上できる。なお、ウェーハ加圧手段38に、
ウェーハ加圧用圧力室25へ供給される流体の圧力を調
整する圧力調整装置(図示せず)を備え、ドレッサ用部
材加圧手段39に、ドレッサ加圧用圧力室35へ供給さ
れる流体の圧力を調整する減圧調整装置(図示せず)を
備えれば、それらを調整することで各圧力室38、39
の圧力を好適に制御でき、圧力源としては共通のものを
用いてもよい。
【0038】また、ウェーハ加圧用圧力室25にウェー
ハ加圧手段38とは別に減圧手段を接続し、その減圧手
段を機能させることでウェーハ保持盤22を吸い上げ、
ドレッサ用部材加圧手段39を機能させることで、ドレ
ッサ用部材36のみを帯リング状弾性部材34を介して
定盤の研磨面52に接触・押圧させ、その定盤の研磨面
52をドレッシングのみを行うことができる。また、ド
レッサ加圧用圧力室35にドレッサ用部材加圧手段39
とは別に減圧手段を接続し、その減圧手段を機能させる
ことで帯リング状弾性部材34を介してドレッサ用部材
36を吸い上げ、ウェーハ加圧手段38を機能させるこ
とで、ウェーハ12の被研磨面12aのみをウェーハ保
持盤22を介して定盤の研磨面52に接触・押圧させ、
そのウェーハ12の被研磨面12aの研磨のみを行うこ
とができる。
【0039】(第3実施例)以上の実施例の中間周側部
33は、外側ヘッド部材30の上面部30bと外側部3
0aを含む基体32と別部品として形成されているが、
図8に示した第3実施例のように、外側ヘッド部材30
の基体32と一体に形成してもよい。このように、中間
周側部33を外側ヘッド部材30の基体32と一体に設
けた場合、ウェーハ加圧用圧力室25とドレッサ加圧用
圧力室35に連通する圧力源の供給路を別に設ければ、
ウェーハ加圧用圧力室25及びドレッサ加圧用圧力室3
5にかかる複雑な気密構成を要せず、装置構成の簡略化
が可能になる。すなわち、第1実施例に相当する圧力源
の場合は、加圧手段28の供給路を分岐して連通路27
a及び接続口39aに接続すればよい。また、第2実施
例に相当する圧力源の場合は、ウェーハ加圧手段38を
連通路27aに接続し、ドレッサ用部材加圧手段39を
接続口39aに接続すればよい。この第3実施例によっ
ても、ウェーハ加工用圧力室25及びドレッサ加圧用圧
力室35の圧力を調整することによって、ウェーハ12
及びドレッサ用部材36の定盤の研磨面52への押圧力
を調整できる。また、内側ヘッド回転装置44(図5参
照)と外側ヘッド回転装置54(図5参照)によって、
ウェーハ12及びドレッサ用部材36の回転速度を調整
できる。従って、第3実施例によっても、第1実施例及
び第2実施例と同等の効果を得ることができる。
【0040】また、以上の実施例では、ウェーハ保持盤
22の保持面22aは、水を介してウェーハ12を貼着
する貼着面に形成されている場合について説明したが、
本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ウェ
ーハ保持盤22の保持面22aが、減圧吸着によってウ
ェーハ12を吸着する吸着面に形成され、真空装置によ
ってウェーハ12を吸着できるようにしてもよい。さら
に、ウェーハ12を、保持面22aに、接着によって確
実に貼付するということも可能である。また、従来の技
術の欄で説明した一方のテーパ嵌合部70及び他方のテ
ーパ嵌合部72によって構成される機構等で、調芯作用
を得るようにしてもよい。
【0041】以上に説明した実施例では、空気圧によっ
てウェーハ保持盤22を介してウェーハ12を研磨面5
2に押圧(加圧)する場合を説明したが、他の流体圧例
えば水圧または油圧を利用することもできる。また、以
上に説明したウェーハの研磨装置によれば、シリコンウ
ェーハの他にウェーハ状のワーク(例えばガラス薄板
材、水晶等の硬脆性薄板材の表面)も好適に研磨するこ
とができる。以上、本発明の好適な実施例について種々
述べてきたが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はなく、発明の精神を逸脱しない範囲内でさらに多くの
改変を施し得るのは勿論のことである。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、内側ヘッド部材に設け
られたウェーハ加圧用圧力室に供給される流体圧によっ
て、ウェーハ保持盤を介してウェーハの被研磨面を定盤
の研磨面に押圧でき、外側ヘッド部材に設けられたドレ
ッサ加圧用圧力室に供給される流体圧によって、ドレッ
サ用部材を定盤の研磨面に押圧できる。これにより、ウ
ェーハの研磨加工中に、ドレッサ用部材を定盤の研磨面
に押圧し、研磨布等によって形成される定盤の研磨面の
平坦性を保つことができる。従って、本発明によれば、
ウェーハの研磨精度を向上できると共に稼働効率を向上
できるという著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウェーハの研磨装置の第1実施例
について要部である保持装置を説明する断面図である。
【図2】第1実施例の高圧空気が流入される領域を示す
断面図である。
【図3】図1及び図2に示すウェーハの研磨装置によっ
て、研磨布の研磨面をドレッシングする状況を説明する
説明図である。
【図4】ドレッサ用部材の研磨布に接触する面の形状を
説明する説明図である。
【図5】図4は第1実施例の駆動機構等を示す断面図で
ある。
【図6】本発明に係るウェーハの研磨装置の第2実施例
について要部である保持装置を説明する断面図である。
【図7】第2実施例の高圧空気が流入される領域を示す
断面図である。
【図8】本発明に係るウェーハの研磨装置の第3実施例
について要部である保持装置を説明する断面図である。
【図9】従来の技術を示す断面図である。
【図10】図9に示す従来のウェーハの研磨装置によっ
て、研磨布の研磨面の状態を説明する説明図である。
【符号の説明】
10 保持装置 12 ウェーハ 12a 被研磨面 14 支持ベース部材 20 内側ヘッド部材 22 ウェーハ保持盤 22a 保持面 24 弾性吊持部材 25 ウェーハ加圧用圧力室 26 透孔 28 加圧手段 30 外側ヘッド部材 30a 外周側部 33 中間周側部 34 帯リング状弾性部材 35 ドレッサ加圧用圧力室 36 ドレッサ用部材 38 ウェーハ加圧手段 39 ドレッサ部材加圧手段 44 内側ヘッド回転装置 50 定盤 51 研磨布 52 研磨面 54 外側ヘッド回転装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B24B 53/02 B24B 53/02 53/12 53/12 Z (72)発明者 古川 昌徳 長野県長野市松代町清野1650番地 不二越 機械工業株式会社内 (72)発明者 中村 由夫 長野県長野市松代町清野1650番地 不二越 機械工業株式会社内 Fターム(参考) 3C047 AA01 AA34 BB01 BB16 EE02 EE11 3C058 AA07 AA12 AA14 AA19 BA04 BA05 BB02 BB03 BC01 CB01 CB03 DA17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェーハを保持する保持装置と、該保持
    装置に保持されたウェーハの被研磨面を研磨する研磨面
    が形成された定盤とを備え、前記保持装置と前記定盤と
    を相対的に運動させてウェーハの被研磨面を研磨するウ
    ェーハの研磨装置において、 前記保持装置が、凹部が前記定盤の研磨面に向かって開
    かれて設けられた内側ヘッド部材と、該内側ヘッド部材
    を内蔵する凹部が前記定盤の研磨面に向かって開かれて
    設けられた外側ヘッド部材とを有し、 前記内側ヘッド部材には、該内側ヘッド部材の前記凹部
    内に配され、ウェーハが保持される保持面を有するウェ
    ーハ保持盤と、前記内側ヘッド部材と前記ウェーハ保持
    盤との間に両者に固定されて配され、前記ウェーハ保持
    盤を、内側ヘッド部材に対して上下方向等へ移動するこ
    とを許容して吊持し、前記内側ヘッド部材の内部を前記
    ウェーハ保持盤と共に画してウェーハ加圧用圧力室を形
    成する弾性吊持部材とが備えられ、 前記外側ヘッド部材には、前記内側ヘッド部材を二重に
    囲むように、外周側部と、該外周側部と前記内側ヘッド
    部材の外周部との間に位置する中間周側部とが設けられ
    ると共に、前記定盤の研磨面をドレッシングするため前
    記ウェーハ保持盤を囲むようにリング状に形成されたド
    レッサ用部材と、前記外周側部と前記中間周側部との間
    に両者に固定されて配され、前記ドレッサ用部材を、外
    側ヘッド部材に対して上下方向等へ移動することを許容
    して吊持し、前記外側ヘッド部材の内部を画してドレッ
    サ加圧用圧力室を形成する帯リング状弾性部材とが備え
    られ、 前記ウェーハ加圧用圧力室へ所定圧力の流体を供給し、
    前記ウェーハ保持盤を介してウェーハを前記定盤の研磨
    面に押圧するためと、前記ドレッサ加圧用圧力室へ所定
    圧力の流体を供給し、前記ドレッサ用部材を前記定盤の
    研磨面に押圧するための加圧手段を備えることを特徴と
    するウェーハの研磨装置。
  2. 【請求項2】 前記ウェーハ加圧用圧力室へ所定圧力の
    流体を供給し、前記ウェーハ保持盤を介してウェーハを
    前記定盤の研磨面に押圧するウェーハ加圧手段と、前記
    ドレッサ加圧用圧力室へ所定圧力の流体を供給し、前記
    ドレッサ用部材を前記定盤の研磨面に押圧するドレッサ
    用部材加圧手段とが別々に設けられたことを特徴とする
    請求項1記載のウェーハの研磨装置。
  3. 【請求項3】 前記内側ヘッド部材を、前記ウェーハ保
    持盤に保持された前記ウェーハの被研磨面に直交する軸
    心を中心に回転させる内側ヘッド回転装置と、 前記外側ヘッド部材を、前記ウェーハ保持盤に保持され
    た前記ウェーハの被研磨面に直交する軸心を中心に回転
    させる外側ヘッド回転装置とを具備することを特徴とす
    る請求項1又は2記載のウェーハの研磨装置。
  4. 【請求項4】 前記中間周側部が、前記外周ヘッド部材
    とは別部品として形成され、前記帯リング状弾性部材を
    介して前記外周ヘッド部材と一体に作動するように設け
    られると共に、前記内側ヘッド部材に対して回転可能に
    該内側ヘッド部材にベアリングを介して支持されている
    ことを特徴とする請求項3記載のウェーハの研磨装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015500151A (ja) * 2011-12-16 2015-01-05 エルジー シルトロン インコーポレイテッド ウェハーの研磨装置及びウェハーの研磨方法

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