JP2002372949A - 表示装置及び表示制御方法 - Google Patents

表示装置及び表示制御方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】表示部の輝度を制御する表示装置を提供する。 【解決手段】表示装置10であって、情報を表示する表
示部30と、表示部30が動作する累積稼働時間、及び
表示部30の温度に基づいて、表示部30が表示する輝
度を制御する制御部20とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示装置及び表示
制御方法に関する。特に本発明は、表示部の輝度を制御
する表示装置及び表示制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薄型の表示装置が一般に使用され
ている。薄型の表示装置の一例としては、有機EL素子
(有機エレクトロルミネッセンス素子)を用いた有機E
Lディスプレイ装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、有機EL素子
は、自発光素子であり、光学的寿命が短い。従って、駆
動時間が長くなるにつれて輝度が低下することが知られ
ている。
【0004】そこで本発明は、上記の課題を解決するこ
とのできる表示装置及び表示制御方法を提供することを
目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項
に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属
項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の第1の形
態によると、表示装置であって、情報を表示する表示部
と、表示部の累積稼働時間、及び表示部の温度に基づい
て、表示部が表示する輝度を制御する制御部とを備え
る。
【0006】表示部が動作した累積稼働時間を、動作し
たときの温度に対応付けて格納する累積稼働時間格納部
をさらに備え、制御部は、累積稼働時間格納部に格納さ
れている累積稼働時間、及び表示部の温度に基づいて、
輝度を制御してもよい。
【0007】表示部付近に設けられ、表示部の使用環境
温度を検出する温度検出部をさらに備え、制御部は、温
度検出部が検出した温度を表示部の温度として用いても
よい。
【0008】本発明の第2の形態によると、表示装置の
輝度を制御する表示制御方法であって、情報を表示する
累積稼働時間、及び表示装置の温度を管理し、前記累積
稼働時間、及び表示装置の温度に基づいて、輝度を制御
する。
【0009】なお上記の発明の概要は、本発明の必要な
特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群の
サブコンビネーションも又発明となりうる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を通じて
本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかか
る発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明
されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に
必須であるとは限らない。
【0011】図1は、本実施の形態に係る表示装置の一
例としての、有機ELディスプレイ装置10の機能構成
を示すブロック図である。有機ELディスプレイ装置1
0は、制御部20と、表示部30と、電源部40と、累
積稼働時間格納部50とを備える。表示部30は、温度
センサ等の温度検出部60を有する。温度検出部60
は、表示部30の環境温度を検出する。有機ELディス
プレイ装置10は、累積稼働時間に基づいて表示部30
の動作電力を制御する。累積稼働時間格納部50は、表
示部30が動作した累積稼働時間を、動作した時の表示
部30の環境温度の検出値の範囲毎に格納する。制御電
力格納部70は、表示部30の輝度が低下していると判
断したときに、電源部40が表示部30に供給すべき電
力を示す情報を格納する。
【0012】制御部20は、表示部30に供給すべき電
力を示す情報を電源部40に送る。電源部40は、制御
部20から受け取った情報に基づいて、表示部30に電
力を供給する。次に制御部20は、電源部40が表示部
30に電力を供給し始めてから、所定の時間が経過した
と判断したときに、温度検出部60から表示部30の環
境温度を取得する。制御部20は、表示部30の環境温
度を受け取ると、受け取った環境温度を含む温度範囲に
対応付けて累積稼働時間格納部50に格納されている累
積稼働時間に、所定の時間を足し合わせて、累積稼働時
間格納部50を更新する。
【0013】次に制御部20は、累積稼働時間格納部5
0に格納されている温度範囲毎に、累積稼働時間に重み
付け係数をかけた温度別結果を算出する。さらに制御部
20は、算出した温度別結果の合計を算出し、算出した
合計値が一定値以上である場合に、制御電力格納部70
に基づいて電源部40の消費電力を制御する。
【0014】制御部20は、電源部40の消費電力を制
御する際、算出した合計値に対応付けて制御電力格納部
70に格納されている電力値が、表示部30に供給され
る電力になるように、電源部40を制御する。
【0015】図2は、累積稼働時間格納部50のデータ
フォーマットの一例を示す。累積稼働時間格納部50
は、素子温度フィールドと、累積時間フィールドと、係
数フィールドと、温度別結果フィールドとを有する。素
子温度フィールドは、有機EL素子の環境温度の範囲を
格納する。累積時間フィールドは、それぞれの環境温度
の範囲において、表示部30が動作した累積稼働時間を
格納する。係数フィールドは、制御部20が用いる環境
温度における重み付け係数を格納する。温度別結果フィ
ールドは、制御部20が算出した、累積稼働時間に重み
付け係数をかけた値である、温度別結果を格納する。
【0016】図3は、制御電力格納部70のデータフォ
ーマットの一例を示す。制御電力格納部70は、合計値
範囲フィールドと、電力制御フィールドとを有する。合
計値範囲フィールドは、制御部20が算出した合計値の
範囲を示す情報を格納する。電力制御フィールドは、制
御部20が算出した合計値が合計値範囲に含まれる場合
に、電源部40が表示部30に供給すべき電力を示す情
報を格納する。
【0017】図4は、通常の有機EL素子を用いた表示
装置の消費電力と輝度の関係の概略を示す。横軸は、有
機EL素子に供給される消費電力を示す。縦軸は、有機
EL素子の輝度を示す。消費電力と輝度は、図2の直線
Bに示すように、ほぼ比例の関係にある。消費電力が大
きい程、有機EL素子の輝度は高くなる。直線Bの傾き
は、表示部30のパネルの大きさ、表示色等によって異
なる。直線Bの傾きに基づいて、消費電力の初期値が設
定される。ここで設定された消費電力に対応した輝度の
初期設定値をAとし、表示部30の稼働開始時に電源部
40が表示部30に供給する電力値とする。
【0018】図4によると、有機EL素子を用いた表示
装置である有機ELディスプレイ装置10は、表示部3
0に供給する電力量を増すと、表示部30の輝度は上昇
する。また、有機EL素子を用いた表示装置である有機
ELディスプレイ装置10において、表示部30の稼働
時間が増加すると、輝度は低下する。従って、稼働時間
が増し、表示部30の輝度が低下した場合に、有機EL
ディスプレイ装置10は、表示部30に供給する電力を
増加し、表示部30の輝度を一定値以上に保つことがで
きる。
【0019】図5は、設定輝度と有機EL素子の半減寿
命における関係の一例を示す。さらに曲線Cは、環境温
度が−20℃の場合の設定輝度と半減寿命の関係の一例
を示す。また曲線Dは、環境温度が+20℃の場合の設
定輝度と半減寿命の関係の一例を示す。また曲線Eは、
環境温度が+60℃の場合の設定輝度と半減寿命の関係
の一例を示す。
【0020】図5の例に示すように、環境温度が高い
程、また初期設定された輝度が高い程、半減寿命は短く
なる。従って表示部30の環境温度が高い場合、表示部
30の輝度は、表示部30の環境温度が低い場合と比較
して、早く低下する。
【0021】図6は、累積稼働時間格納部50に格納さ
れている重み付け係数と環境温度の関係の一例を示す。
本実施の形態では、設定温度+20℃の重み付け係数を
±0としたときに、+20℃と比較して低温のときの重
み付け係数をマイナスの値に設定し、+20℃と比較し
て高温のときの重み付け係数をプラスの値に設定する。
即ち、図3によると環境温度が高い程、半減寿命は短い
ので、重み付け係数は高く設定される。
【0022】図4及び図5の例に示すように、表示部3
0の輝度を一定値以上に保つために、有機ELディスプ
レイ装置10は、表示部30の環境温度が高いほど、か
つ累積稼働時間が長いほど、表示部30に供給する電力
を増加させる必要がある。そこで、有機ELディスプレ
イ装置10は、環境温度に基づいて設定した重み付け係
数を表示部30の累積稼働時間にかけた値を算出し、算
出した値に基づいて電源部40を制御することにより、
表示部30の稼働が始まってから、より長い期間、表示
部30の輝度を一定値に保つことができる。
【0023】図7は、有機ELディスプレイ装置10の
動作を示すフローチャートである。電源部40は、表示
部30に電力をかけ、表示部30の稼働を開始させる
(S100)。次に制御部20は、電源部40が表示部
30に電力をかけ始めてから、所定の時間が経過した否
かを判断する(S102)。制御部20が、所定の時間
が経過したと判断した場合に、温度検出部60は、表示
部30の環境温度を検出する。また制御部20は、累積
稼働時間格納部50に格納されている累積稼働時間に、
所定の時間を足し合わせる(S104)。次に制御部2
0は、足し合わせた累積稼働時間を、温度検出部60が
検出した表示部30の環境温度に対応付けて、累積稼働
時間格納部50に格納する(S106)。
【0024】次に制御部20は、累積稼働時間格納部5
0に格納した累積稼働時間に対応付けて格納されている
重み付け係数を、累積稼働時間にかけて、温度別結果を
算出する(S108)。次に制御部20は、算出した温
度別結果を環境温度範囲毎に抽出し、足し合わせた合計
値を算出する(S110)。次に制御部20は、算出し
た合計値が一定値以上である場合に、制御電力格納部7
0に格納されている電力値に基づいて、電源部40を制
御する(S112)。有機ELディスプレイ装置10
は、所定時間毎にS104からS112の動作を繰り返
す。尚、本実施の形態では、有機EL素子を用いた表示
装置である有機ELディスプレイ装置を用いて説明した
が、表示装置は、液晶等の、他の任意の素子を用いたも
のでもよい。
【0025】以上、本発明を実施の形態を用いて説明し
たが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範
囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又
は改良を加えることができる。その様な変更又は改良を
加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、
特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0026】
【発明の効果】上記説明から明らかなように、本発明に
よれば表示部の輝度を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る有機ELディスプレイ装置
10の機能構成を示すブロック図である。
【図2】累積稼働時間格納部50のデータフォーマット
の一例を示す図である。
【図3】制御電力格納部70のデータフォーマットの一
例を示す図である。
【図4】通常の有機EL素子を用いた表示装置の消費電
力と輝度の関係の概略を示す図である。
【図5】設定輝度と有機EL素子の半減寿命における関
係の概略を示す図である。
【図6】重み付け係数と環境温度の関係の概略を示す図
である。
【図7】有機ELディスプレイ装置10の動作を示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
10 有機ELディスプレイ装置 20 制御部 30 表示部 40 電源部 50 累積稼働時間格納部 60 温度検出部 70 制御電力格納部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示装置であって、 情報を表示する表示部と、 前記表示部の累積稼働時間、及び前記表示部の温度に基
    づいて、前記表示部が表示する輝度を制御する制御部と
    を備えることを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】 前記表示部が動作した前記累積稼働時間
    を、動作したときの温度に対応付けて格納する累積稼働
    時間格納部をさらに備え、 前記制御部は、前記累積稼働時間格納部に格納されてい
    る前記累積稼働時間、及び前記表示部の温度に基づい
    て、前記輝度を制御することを特徴とする請求項1に記
    載の表示装置。
  3. 【請求項3】 前記表示部付近に設けられ、前記表示部
    の使用環境温度を検出する温度検出部をさらに備え、 前記制御部は、前記温度検出部が検出した前記温度を前
    記表示部の温度として用いることを特徴とする請求項1
    に記載の表示装置。
  4. 【請求項4】 表示装置の輝度を制御する表示制御方法
    であって、 前記情報を表示する累積稼働時間、及び前記表示装置の
    温度を管理し、 前記累積稼働時間、及び前記表示装置の温度に基づい
    て、輝度を制御することを特徴とする表示制御方法。
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