JP2002372296A - 空気清浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 清掃性と遮音性に優れた吸込み部を備えた空
気清浄機を得ること。 【解決手段】 前面に吸込み口２および後部側に吹出し
口３を有する本体１と、本体１内に収納された集塵フィ
ルター４と、外気を吸込み口２から吹出し口３方向に送
風する送風部５とを備えた空気清浄機であって、本体１
の吸込み口２に、吸込み口２の平面とほぼ平行に配設さ
れて本体１の中央側に位置する部材８ａがその両側に位
置する部材８ｂ，８ｃよりも前側に突出して段差を形成
した複数の板状部材８ａ，８ｂ，８ｃと、隣接する板状
部材８ａと８ｂ，８ａと８ｃ間及び最外側に位置する板
状部材８ｂ，８ｃ外側にそれぞれ設けた隙間９ａと９
ｂ，１０ａと１０ｂとからなる風路を形成して、吸込み
部７を構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気清浄機に係
り、より詳しくは、空気の吸入み部に板状部材と隙間か
らなる風路を構成した、清掃性及び遮音性に優れた空気
清浄機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図２（ａ），（ｂ）は、スリット状の吸
込み部を備えた従来の空気清浄機の一例を示す斜視図及
びその縦断面図である。１は空気清浄機の本体、２は外
気の吸込み口、３は吹出し口である。４は集塵フィルタ
ー、５は送風ファン、６は送風ファン５の駆動用モータ
ーである。２０は吸込み口２に設けた吸込み部であり、
樹脂成形による格子状のスリットを形成して、集塵フィ
ルター４の正面に大きな開口部を確保すると共に、集塵
フィルター４の露出を防いでいる。

【０００３】上記のように構成した空気清浄機によれ
ば、外気は、駆動用モーター６に駆動される送風ファン
５によって、吸込み口２に設けた格子状のスリットから
なる吸込み部２０から、矢印で示すようにして空気清浄
機の本体１に入り、集塵フィルター４を通って、吹出し
口３から吹き出される。

【０００４】図３（ａ），（ｂ）は、ネット状の吸込み
部を備えた従来の空気清浄機の一例を示す斜視図及びそ
の縦断面図である。２１は吸込み口２に設けた吸込み部
であり、樹脂あるいは金属からなるネット状に構成し
て、集塵フィルター４の正面に大きな開口部を確保する
と共に、集塵フィルター４の露出を防いでいる。その他
の構成および作用は、図２で示した場合と実質的に同様
である。

【０００５】図４（ａ），（ｂ）は、パンチングメタル
を用いた吸込み部を備えた従来の空気清浄機の一例を示
す斜視図及びその縦断面図である。２２は吸込み口２に
設けた吸込み部であり、金属板に多くの小さい穴を開け
たパンチングメタルを用いており、集塵フィルター４の
正面方向に大きな開口部を確保すると共に、集塵フィル
ター４の露出を防いでいる。その他の構成および作用
は、図２で示した場合と実質的に同様である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上記のように構成した
従来の空気清浄機によれば、外気の吸込み部２０〜２２
は、５ｍｍ程度の間隔を持ったスリット（図２）やネッ
ト（図３）あるいは直径５ｍｍ程度の円孔を有するパン
チングメタル（図４）からなるように、比較的小さい開
口部の集合から構成されているため、長時間、空気清浄
機を運転すると、その開口部にホコリが付着するが、付
着したホコリの清掃は容易ではない。また、空気清浄機
の正面に大きな開口部を有するため、送風ファン５の送
気音が正面方向に漏れやすい。

【０００７】本発明は上記のような課題を解決するため
になされたもので、細かいスリット状や穴状の開口部で
なく、板状の部材を複数用いた開口部を構成することに
より、ホコリ付着時の清掃を容易にし、また送風ファン
の送気音の正面方向への漏れを防止することができる、
清掃性と遮音性に優れた吸込み部を備えた空気清浄機を
得ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、前面に吸込み
口および後部側に吹出し口を有する本体と、本体内に収
納された集塵フィルターと、外気を吸込み口から吹出し
口方向に送風する送風部とを備えた空気清浄機であっ
て、本体の吸込み口に、吸込み口の平面とほぼ平行に配
設されて本体の中央側に位置する部材がその両側に位置
する部材よりも前側に突出して段差を形成した複数の板
状部材と、隣接する板状部材間及び最外側に位置する板
状部材の外側にそれぞれ設けた隙間とからなる風路を形
成して、吸込み部を構成した。また、吸込み部における
中央側に位置する隙間を、それより外側に位置する隙間
よりも狭く形成した。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１（ａ），（ｂ）は、本発明の
実施の形態に係る空気清浄機を示す斜視図およびそのＡ
ーＡ断面図である。図において、１は箱状の空気清浄機
の本体で、上面１ａ、底面１ｂ、側面１ｃ，１ｄ、背面
１ｅによって囲まれ、前面に外気の吸込み口２を有し、
上面１ａの後方に吹出し口３を有している。４は空気清
浄機の本体１の吸込み口２の近傍に収納されて空気中の
粉塵を除去する集塵フィルターである。５は空気清浄機
の本体１に収納され外気を吸込み口２から吸い込み吹出
し口３方向に排気する送風ファン、６は送風ファン５の
駆動用モーターである。

【００１０】７は空気清浄機の本体１の前面の吸込み口
２に着脱自在に設けた吸込み部で、複数の板状の部材が
隙間を介して組合わされた風路構造としてある。７ａは
吸込み部７の中央に設けた第１の吸込み部、７ｂ，７ｃ
は第１の吸込み部７ａの両側に設けた第２の吸い込み部
で、中央に位置する第１の吸込み部７ａは、両側面１
ｃ，１ｄ側に位置する第２の吸込み部７ｂ，７ｃよりも
本体１の前面側に突出して形成され、第２の吸込み部７
ｂ，７ｃとの間に段差を構成している。

【００１１】すなわち、第１の吸込み部７ａは、吸込み
口２の平面とほぼ平行に配設された第１の正面平板８ａ
と、上面１ａ及び底面１ｂとによってコ字状の突出部を
形成し、その両側に外気を吸入する第１の隙間９ａ，９
ｂが設けられている。また、第２の吸込み部７ｂ，７ｃ
は、それぞれ第１の吸込み部７ａの第１の正面平板８ａ
の後側に、第１の隙間９ａ，９ｂを介して、吸込み口２
平面とほぼ平行に配設した第２の正面平板８ｂ，８ｃを
備え、第２の正面平板８ｂ，８ｃのそれぞれの外側、す
なわち本体１の側面１ｃ，１ｄに、それぞれ外気を吸入
する第２の隙間１０ａ，１０ｂが設けられている。そし
て、これらの第１の隙間９ａ，９ｂ、第２の隙間１０
ａ，１０ｂは、それぞれが１０ｍｍ程度の幅になるよう
に形成されている。

【００１２】上記のように構成した空気清浄機の作用を
説明する。空気は、駆動用モーター６により駆動された
送風ファン５によって、図の矢印に示すように、吸込み
口２に設けた第１の吸込み部７ａの第１の隙間９ａ，９
ｂ、及び第２の吸込み部７ｂ，７ｃの第２の隙間１０
ａ，１０ｂから空気清浄機の本体１内に流入し、集塵フ
ィルター４を通って、吹出し口３から吹き出される。

【００１３】この際、第１の吸込み部７ａに設けた１０
ｍｍ程度の比較的大きな第１の隙間９ａ，９ｂ、及び第
２の吸込み部７ｂ，７ｃに設けた１０ｍｍ程度の比較的
大きな第２の隙間１０ａ，１０ｂにより吸気が行われ、
外気に含まれるホコリはそれらの隙間９ａ，９ｂ，１０
ａ，１０ｂを通過して、集塵フィルター４に流入するた
め、吸込み部７付近にホコリが付着するのを防止するこ
とができ、吸込み部７の清掃の回数を減らし、かつホコ
リが付着した際の清掃も容易に行うことができる。ま
た、空気清浄機の本体１に内蔵された送風ファン５によ
り発生する送気音は、空気清浄機の本体１の正面方向に
ついては、第１の吸込み部７ａの第１の正面平板８ａ、
及び第２の吸込み部７ｂ，７ｃの第２の正面平板８ｂ，
８ｃによって遮られ、減衰する。こうして、ホコリが付
着しにくく、かつ、空気清浄機の正面方向についての騒
音値を低く押さえることができる吸込み部７を備えた空
気清浄機を得ることができる。

【００１４】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲で変更を加えることが
できる。例えば、上記の説明では、第１の吸込み部７ａ
の第１の隙間９ａ，９ｂと、第２の吸込み部７ｂ，７ｃ
の第２の隙間１０ａ，１０ｂをそれぞれ１０ｍｍ程度と
同程度の広さとしたが、第２の隙間１０ａ，１０ｂを、
第１の隙間９ａ，９ｂより広く形成して、送風ファン５
の中心部に近くて吸い込み風速の速い集塵フィルター４
の中心部付近における第１の吸込み部７ａからの吸気量
を抑え、本体１の側面１ｃ，１ｄ側に位置する第２の吸
込み部７ｂ，７ｃから多くの吸気を行うことにより、集
塵フィルター４の外側付近を効率良く利用して、集塵フ
ィルター４の使用期間を長く保持させることができる。
この場合、空気清浄機の本体１の側面１ｃ，１ｄ側に設
けた第２の隙間１０ａ，１０ｂには、外気の流れの整流
や、部品保持部の補強を目的とした桟や、大きなホコリ
を除去するための粗塵フィルターを設置するようにして
もよい。

【００１５】また、上記の説明では、吸込み部７の板状
部材を平板構造としたが、平板ではなく曲面で構成した
曲面板や、その他の形状の板から構成してもよい。さら
に、上記の説明では、吸込み部７は、吸込み口２におい
て空気清浄機の本体１の前面に着脱自在に設けた場合を
示したが、本体１と一体に形成してもよく、また、吸込
み部７は、第１、第２の吸込み部７ａ，７ｂを形成した
場合について示したが、それ以上の数からなる吸込み部
と隙間を形成するようにしてもよい。

【００１６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、前面に吸込み口および後部側に吹出し口を有する本
体と、本体内に収納された集塵フィルターと、外気を吸
込み口から吹出し口方向に送風する送風部とを備えた空
気清浄機であって、本体の吸込み口に、吸込み口の平面
とほぼ平行に配設されて本体の中央側に位置する部材が
その両側に位置する部材よりも前側に突出して段差を形
成した複数の板状部材と、隣接する板状部材間及び最外
側に位置する板状部材外側にそれぞれ設けた隙間とから
なる風路を形成して、吸込み部を構成したので、外気の
吸気を、吸込み部に設けた隙間によって行うことがで
き、吸込み口付近に付着したホコリの清掃が容易で、か
つ、前面方向への送気音の漏れを抑えた空気清浄を行う
ことができる。

【００１７】また、吸込み部における中央側に位置する
隙間を、それより外側に位置する隙間よりも狭く形成し
たので、送風ファンの中心部に近くて吸い込み風速が速
い集塵フィルターの中心部付近からの吸気量を抑え、集
塵フィルターの側部側から多くの吸気を行うことがで
き、吸込み部の清掃性と遮音効果を損なうことなく、集
塵フィルターの外側部近傍を効率良く使用することによ
り、集塵フィルターの使用期間を長く保持することが可
能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施の形態の斜視図及びそのＡ−Ａ
断面図である。

【図２】 従来の空気清浄機の一例を示す斜視図及びそ
の縦断面図である。

【図３】 従来の空気清浄機の他の一例を示す斜視図及
びその縦断面図である。

【図４】 従来の空気清浄機の別の一例を示す斜視図及
びその縦断面図である。

【符号の説明】

１ 空気清浄機の本体、１ｃ，１ｄ 本体の側面、２
吸込み口、３ 吹出し口、４ 集塵フィルター、５ 送
風ファン、７ 吸込み部、７ａ 第１の吸込み部、７
ｂ，７ｃ 第２の吸込み部、８ａ 第１の正面平板、８
ｂ，８ｃ 第２の正面平板、９ａ，９ｂ 第１の隙間、
１０ａ，１０ｂ 第２の隙間。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長田 尚哉 東京都千代田区丸の内二丁目２番３号 三 菱電機株式会社内 Ｆターム(参考） 3L081 BA05

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前面に吸込み口および後部側に吹出し口
   を有する本体と、該本体内に収納された集塵フィルター
   と、外気を前記吸込み口から吹出し口方向に送風する送
   風部とを備えた空気清浄機において、 前記本体の吸込み口に、該吸込み口の平面とほぼ平行に
   配設されて前記本体の中央側に位置する部材がその両側
   に位置する部材よりも前側に突出して段差を形成した複
   数の板状部材と、隣接する前記板状部材間及び最外側に
   位置する板状部材の外側にそれぞれ設けた隙間とからな
   る風路を形成して、吸込み部を構成したことを特徴とす
   る空気清浄機。
2. 【請求項２】 吸込み部における中央側に位置する隙間
   を、それより外側に位置する隙間よりも狭く形成したこ
   とを特徴とする請求項１記載の空気清浄機。