JP2002371176A - ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物 - Google Patents
ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物Info
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- JP2002371176A JP2002371176A JP2001182152A JP2001182152A JP2002371176A JP 2002371176 A JP2002371176 A JP 2002371176A JP 2001182152 A JP2001182152 A JP 2001182152A JP 2001182152 A JP2001182152 A JP 2001182152A JP 2002371176 A JP2002371176 A JP 2002371176A
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- fatty acid
- terephthalate resin
- polytrimethylene terephthalate
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金型からの離型時の変形を抑える一方で、得
られる成形品の外観が優れたポリトリメチレンテレフタ
レート樹脂を提供する。 【解決手段】 ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、
(B)下記一般式(1)で表される脂肪酸ジエステル化
合物および(C)下記一般式(2)で表される脂肪酸モ
ノエステルからなるポリトリメチレンテレフタレート樹
脂組成物。 R1COO(R3O)n−COR2 (1) R4COO(R5O)m−H (2)
られる成形品の外観が優れたポリトリメチレンテレフタ
レート樹脂を提供する。 【解決手段】 ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、
(B)下記一般式(1)で表される脂肪酸ジエステル化
合物および(C)下記一般式(2)で表される脂肪酸モ
ノエステルからなるポリトリメチレンテレフタレート樹
脂組成物。 R1COO(R3O)n−COR2 (1) R4COO(R5O)m−H (2)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ソリが小さく成形
性に優れると同時に外観に優れ、大型成形に適したポリ
トリメチレンテレフタレート樹脂組成物に関するもので
ある。
性に優れると同時に外観に優れ、大型成形に適したポリ
トリメチレンテレフタレート樹脂組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートやポリブチ
レンテレフタレートに代表される熱可塑性ポリエステル
は、機械特性、耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気的特性
に優れ、自動車材料、電気・電子部品などの広い分野で
使用されている。そして、用途の拡大、多様化に伴い、
さらに高度な性能、用途に応じた特殊性能や高度な品質
が求められることが多くなってきている。たとえば、熱
可塑性ポリエステル樹脂に脂肪酸エステルを添加する方
法が、特開平11−71506号公報(脂肪酸エステル
+脂肪酸金属塩)、特開平7−292223号公報(芳
香族多塩基酸系エステル)、特開平6−65492号公
報(ポリカーボネート+脂肪酸エステル)、特開平5−
247259号公報(脂肪酸エステル)、特開昭62−
243641号公報(有機滑剤+シリコーン化合物)な
どに開示されている。
レンテレフタレートに代表される熱可塑性ポリエステル
は、機械特性、耐熱性、耐薬品性、耐候性、電気的特性
に優れ、自動車材料、電気・電子部品などの広い分野で
使用されている。そして、用途の拡大、多様化に伴い、
さらに高度な性能、用途に応じた特殊性能や高度な品質
が求められることが多くなってきている。たとえば、熱
可塑性ポリエステル樹脂に脂肪酸エステルを添加する方
法が、特開平11−71506号公報(脂肪酸エステル
+脂肪酸金属塩)、特開平7−292223号公報(芳
香族多塩基酸系エステル)、特開平6−65492号公
報(ポリカーボネート+脂肪酸エステル)、特開平5−
247259号公報(脂肪酸エステル)、特開昭62−
243641号公報(有機滑剤+シリコーン化合物)な
どに開示されている。
【0003】熱可塑性ポリエステル樹脂としては、ポリ
エチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレ
ートが従来用いられてきたが、ポリエチレンテレフタレ
ートに脂肪酸エステルを用いた場合、離型時の変形が大
きく満足いく射出成形品は得られなかった。また、ポリ
ブチレンテレフタレートに脂肪酸エステルを用いた場
合、射出成形品のソリや離型性は改善されるが、表面外
観特に大型の成形品の表面外観が問題となっていた。表
面外観を改善する手段として、射出圧力を上げることや
シリンダー温度や金型温度を上げること等が考えられる
が、樹脂温度が上がることによりポリマーの分解が起こ
り、使用に耐えうる成形品が得られないのが実状であっ
た。射出成形品、特に大型の射出成形品を成形する場
合、金型からの離型時の変形を抑え、かつ優れた表面外
観を得ることができる技術がのぞまれている。
エチレンテレフタレートおよびポリブチレンテレフタレ
ートが従来用いられてきたが、ポリエチレンテレフタレ
ートに脂肪酸エステルを用いた場合、離型時の変形が大
きく満足いく射出成形品は得られなかった。また、ポリ
ブチレンテレフタレートに脂肪酸エステルを用いた場
合、射出成形品のソリや離型性は改善されるが、表面外
観特に大型の成形品の表面外観が問題となっていた。表
面外観を改善する手段として、射出圧力を上げることや
シリンダー温度や金型温度を上げること等が考えられる
が、樹脂温度が上がることによりポリマーの分解が起こ
り、使用に耐えうる成形品が得られないのが実状であっ
た。射出成形品、特に大型の射出成形品を成形する場
合、金型からの離型時の変形を抑え、かつ優れた表面外
観を得ることができる技術がのぞまれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、この様な現
状に鑑み、上記の問題点のない、即ち、射出成形により
外観部品を成形する場合、金型からの離型時の変形を抑
える一方で、ポリマー分解ガスなどによる外観不良を抑
制する組成物、およびその成形体を提供することを目的
とする。
状に鑑み、上記の問題点のない、即ち、射出成形により
外観部品を成形する場合、金型からの離型時の変形を抑
える一方で、ポリマー分解ガスなどによる外観不良を抑
制する組成物、およびその成形体を提供することを目的
とする。
【0005】
【発明が解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意検討した結果、ポリトリメチレンテレフ
タレート樹脂に、特定の脂肪酸エステル化合物を配合し
てなる樹脂組成物が、射出成形の際金型からの離型時の
変形を抑える一方で、優れた表面外観を与えることを見
出し本発明に至った。
解決すべく鋭意検討した結果、ポリトリメチレンテレフ
タレート樹脂に、特定の脂肪酸エステル化合物を配合し
てなる樹脂組成物が、射出成形の際金型からの離型時の
変形を抑える一方で、優れた表面外観を与えることを見
出し本発明に至った。
【0006】すなわち本発明は、 1.(A)ポリトリメチレンテレフタレート樹脂、
(B)下記一般式(1)で表される脂肪酸ジエステル化
合物および(C)下記一般式(2)で表される脂肪酸モ
ノエステルからなるポリトリメチレンテレフタレート樹
脂組成物、 R1COO(R3O)n−COR2 (1) (R1,R2はそれぞれ炭素数10〜36のアルキル基も
しくはアルケニル基又は1つの水酸基で置換されている
該アルキル基もしくはアルケニル基で、R1,R2は同一
であっても異なってもよく、R3Oは炭素数2〜6のア
ルキレングリコールユニットを表す。また、nは1〜7
0を表す。) R4COO(R5O)m−H (2) (R4は炭素数10〜36のアルキル基もしくはアルケ
ニル基又は1つの水酸基で置換されている該アルキル基
もしくはアルケニル基で、R5Oは炭素数2〜6のアル
キレングリコールユニットを表す。また、mは1〜70
を表す。)
(B)下記一般式(1)で表される脂肪酸ジエステル化
合物および(C)下記一般式(2)で表される脂肪酸モ
ノエステルからなるポリトリメチレンテレフタレート樹
脂組成物、 R1COO(R3O)n−COR2 (1) (R1,R2はそれぞれ炭素数10〜36のアルキル基も
しくはアルケニル基又は1つの水酸基で置換されている
該アルキル基もしくはアルケニル基で、R1,R2は同一
であっても異なってもよく、R3Oは炭素数2〜6のア
ルキレングリコールユニットを表す。また、nは1〜7
0を表す。) R4COO(R5O)m−H (2) (R4は炭素数10〜36のアルキル基もしくはアルケ
ニル基又は1つの水酸基で置換されている該アルキル基
もしくはアルケニル基で、R5Oは炭素数2〜6のアル
キレングリコールユニットを表す。また、mは1〜70
を表す。)
【0007】2.(B)脂肪酸ジエステル化合物および
(C)脂肪酸モノエステルの合計添加量が、ポリトリメ
チレンテレフタレート樹脂100重量部に対して、0.
01〜10重量部であって、(B)脂肪酸ジエステル化
合物と(C)脂肪酸モノエステルの重量比((B)/
(C))が99.9/0.1〜0.1/99.9である
ことを特徴とする上記1記載のポリトリメチレンテレフ
タレート樹脂組成物、 3.(D)成分として、さらに脂肪酸金属塩を0.00
1〜5重量部配合することを特徴とする上記1または2
に記載のポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物で
ある。
(C)脂肪酸モノエステルの合計添加量が、ポリトリメ
チレンテレフタレート樹脂100重量部に対して、0.
01〜10重量部であって、(B)脂肪酸ジエステル化
合物と(C)脂肪酸モノエステルの重量比((B)/
(C))が99.9/0.1〜0.1/99.9である
ことを特徴とする上記1記載のポリトリメチレンテレフ
タレート樹脂組成物、 3.(D)成分として、さらに脂肪酸金属塩を0.00
1〜5重量部配合することを特徴とする上記1または2
に記載のポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物で
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明におけるポリトリメチレンテレフタレート
(以下、PTTと略称することがある。)とは、酸成分
に主としてテレフタル酸を、グリコール成分に主として
トリメチレングリコールを用いたポリエステルポリマー
である。テレフタル酸以外の他の酸成分としては、テレ
フタル酸以外の芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、
イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフ
ェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルメタ
ンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフ
ェニルスルフォンジカルボン酸等;コハク酸、アジピン
酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサ
ンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;ε―オキシカ
プロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシエトキシ安
息香酸等のオキシジカルボン酸が例示される。なお、テ
レフタル酸は、酸成分の80モル%以上であることが好
ましい。
する。本発明におけるポリトリメチレンテレフタレート
(以下、PTTと略称することがある。)とは、酸成分
に主としてテレフタル酸を、グリコール成分に主として
トリメチレングリコールを用いたポリエステルポリマー
である。テレフタル酸以外の他の酸成分としては、テレ
フタル酸以外の芳香族ジカルボン酸、例えばフタル酸、
イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフ
ェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルメタ
ンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ジフ
ェニルスルフォンジカルボン酸等;コハク酸、アジピン
酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサ
ンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸;ε―オキシカ
プロン酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシエトキシ安
息香酸等のオキシジカルボン酸が例示される。なお、テ
レフタル酸は、酸成分の80モル%以上であることが好
ましい。
【0009】トリメチレングリコールとしては、1,3
−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,
1−プロパンジオール、2,2−プロパンジオールある
いはこれらの混合物の中から選ばれるが、安定性の観点
から1,3−プロパンジオールが特に好ましく、グリコ
ール成分の80モル%以上であることが好ましい。他の
グリコール成分としてはエチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、オクタメチレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、キ
シリレングリコール、ジエチレングリコール、ポリオキ
シアルキレングリコール、ハイドロキノンなどが例示さ
れる。
−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,
1−プロパンジオール、2,2−プロパンジオールある
いはこれらの混合物の中から選ばれるが、安定性の観点
から1,3−プロパンジオールが特に好ましく、グリコ
ール成分の80モル%以上であることが好ましい。他の
グリコール成分としてはエチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサ
メチレングリコール、オクタメチレングリコール、ネオ
ペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、キ
シリレングリコール、ジエチレングリコール、ポリオキ
シアルキレングリコール、ハイドロキノンなどが例示さ
れる。
【0010】また、上述のポリエステル成分に分岐成
分、例えばトリカルバリル酸、トリメシン酸、トリメリ
ット酸等の三官能または四官能のエステル形成能を持つ
酸またはグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリトリットなどの三官能または四官能のエステル形成
能を持つアルコールを共重合してもよく、その場合にそ
れらは全ジカルボン酸成分の1.0モル%以下、好まし
くは、0.5モル%以下、さらに好ましくは、0.3モ
ル%以下である。更に、PTTはこれら共重合成分を2
種類以上組み合わせて使用しても構わない。
分、例えばトリカルバリル酸、トリメシン酸、トリメリ
ット酸等の三官能または四官能のエステル形成能を持つ
酸またはグリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリトリットなどの三官能または四官能のエステル形成
能を持つアルコールを共重合してもよく、その場合にそ
れらは全ジカルボン酸成分の1.0モル%以下、好まし
くは、0.5モル%以下、さらに好ましくは、0.3モ
ル%以下である。更に、PTTはこれら共重合成分を2
種類以上組み合わせて使用しても構わない。
【0011】本発明に用いられるPTTの製造方法は、
特に限定されるものではないが例えば、特開昭51−1
40992号公報、特開平5−262862号公報、特
開平8−311177号公報等に記載されている方法に
よって、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体
(例えばジメチルエステル、モノメチルエステル等の低
級アルキルエステル)とトリメチレングリコールまたは
そのエステル形成性誘導体とを、触媒の存在下、好適な
温度・時間で加熱反応させ、更に得られるテレフタル酸
のグリコールエステルを触媒の存在下、好適な温度・時
間で所望の重合度まで重縮合反応させる方法が挙げられ
る。
特に限定されるものではないが例えば、特開昭51−1
40992号公報、特開平5−262862号公報、特
開平8−311177号公報等に記載されている方法に
よって、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体
(例えばジメチルエステル、モノメチルエステル等の低
級アルキルエステル)とトリメチレングリコールまたは
そのエステル形成性誘導体とを、触媒の存在下、好適な
温度・時間で加熱反応させ、更に得られるテレフタル酸
のグリコールエステルを触媒の存在下、好適な温度・時
間で所望の重合度まで重縮合反応させる方法が挙げられ
る。
【0012】本発明のPTTは、その重量平均分子量が
10,000〜100,000であることが好ましく、
分子量分布を示すMw/Mnが1.5〜4.5であるこ
とが好ましい。さらには、分子量100,000以上の
分子が、1〜20%含有されることが好ましい。数平均
分子量および分子量分布の測定方法については、例えば
分子量測定の方法は、浸透圧法や末端定量法或いはGP
C法(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によ
り測定することができる。例えば、東ソー(株)製HL
C−8120及びカラムとして昭和電工(株)HFIP
804−803(30cmカラム2本)、キャリアとし
てヘキサフルオロイソプロパノール(以後HFIPと呼
ぶ)を用い、標準試料としてポリマーラボラトリー社製
PMMAを用いて、温度40℃、流量0.5ml/分で
実施することができる。
10,000〜100,000であることが好ましく、
分子量分布を示すMw/Mnが1.5〜4.5であるこ
とが好ましい。さらには、分子量100,000以上の
分子が、1〜20%含有されることが好ましい。数平均
分子量および分子量分布の測定方法については、例えば
分子量測定の方法は、浸透圧法や末端定量法或いはGP
C法(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によ
り測定することができる。例えば、東ソー(株)製HL
C−8120及びカラムとして昭和電工(株)HFIP
804−803(30cmカラム2本)、キャリアとし
てヘキサフルオロイソプロパノール(以後HFIPと呼
ぶ)を用い、標準試料としてポリマーラボラトリー社製
PMMAを用いて、温度40℃、流量0.5ml/分で
実施することができる。
【0013】次に本発明の脂肪酸ジエステル化合物
(B)および脂肪酸モノエステル(C)について説明す
る。本発明でいう脂肪酸ジエステル化合物(B)および
脂肪酸モノエステル(C)は、下記一般式(1)および
(2)で表され、炭素数10〜35の飽和もしくは不飽
和の脂肪酸又は1つの水酸基で置換されている該脂肪酸
と、炭素数2〜6アルキレングリコールとから得られ
る。
(B)および脂肪酸モノエステル(C)について説明す
る。本発明でいう脂肪酸ジエステル化合物(B)および
脂肪酸モノエステル(C)は、下記一般式(1)および
(2)で表され、炭素数10〜35の飽和もしくは不飽
和の脂肪酸又は1つの水酸基で置換されている該脂肪酸
と、炭素数2〜6アルキレングリコールとから得られ
る。
【0014】 R1COO(R3O)n−COR2 (1) (R1,R2はそれぞれ炭素数10〜36のアルキル基も
しくはアルケニル基又は1つの水酸基で置換されている
該アルキル基もしくはアルケニル基で、R1,R2は同一
であっても異なってもよく、R3Oは炭素数2〜6のア
ルキレングリコールユニットを表す。また、nは1〜7
0を表す。) R4COO(R5O)m−H (2) (R4は炭素数10〜36のアルキル基もしくはアルケ
ニル基又は1つの水酸基で置換されている該アルキル基
もしくはアルケニル基で、R5Oは炭素数2〜6のアル
キレングリコールユニットを表す。また、mは1〜70
を表す。)
しくはアルケニル基又は1つの水酸基で置換されている
該アルキル基もしくはアルケニル基で、R1,R2は同一
であっても異なってもよく、R3Oは炭素数2〜6のア
ルキレングリコールユニットを表す。また、nは1〜7
0を表す。) R4COO(R5O)m−H (2) (R4は炭素数10〜36のアルキル基もしくはアルケ
ニル基又は1つの水酸基で置換されている該アルキル基
もしくはアルケニル基で、R5Oは炭素数2〜6のアル
キレングリコールユニットを表す。また、mは1〜70
を表す。)
【0015】PTT樹脂に添加する、脂肪酸ジエステル
化合物(B)および脂肪酸モノエステル(C)の合計添
加量は、PTT樹脂100重量部に対して、0.01〜
10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.
02〜5重量部である。脂肪酸ジエステル化合物(B)
と脂肪酸モノエステル(C)の重量比((B)/
(C))は、99.9/0.1〜0.1/99.9であ
ることが好ましく、99.9/0.1〜50/50であ
ることがより好ましく、99.9/0.1〜90/10
であることが更に好ましい。脂肪酸ジエステル化合物
(B)および脂肪酸モノエステル(C)の合計添加量及
び重量比がこの範囲内にあると、PTT樹脂組成物の成
形品の変形と外観は十分満足いくものが得られる。
化合物(B)および脂肪酸モノエステル(C)の合計添
加量は、PTT樹脂100重量部に対して、0.01〜
10重量部であることが好ましく、より好ましくは0.
02〜5重量部である。脂肪酸ジエステル化合物(B)
と脂肪酸モノエステル(C)の重量比((B)/
(C))は、99.9/0.1〜0.1/99.9であ
ることが好ましく、99.9/0.1〜50/50であ
ることがより好ましく、99.9/0.1〜90/10
であることが更に好ましい。脂肪酸ジエステル化合物
(B)および脂肪酸モノエステル(C)の合計添加量及
び重量比がこの範囲内にあると、PTT樹脂組成物の成
形品の変形と外観は十分満足いくものが得られる。
【0016】本発明の脂肪酸ジエステル化合物(B)及
び脂肪酸モノエステル化合物(C)は、脂肪酸にカプリ
ン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリ
スチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシ
ル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘ
ン酸、リグリセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、
モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、ウンデシレン
酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ
酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン
酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸、
12−ヒドロキシドデカン酸、3−ヒドロキシデカン
酸、16−ヒドロキシヘキサデカン酸、10−ヒドロキ
シヘキサデカン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、
10−ヒドキシ−8−オクタデカン酸、dl−エリスロ
−9・10−ジヒドロキシオクタデカン酸等を用い、ア
ルキレングリコールにはエチレンオキシド、プロピレン
オキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン、ス
チレンオキシド、2−メチルテトラヒドロフラン、オキ
セパン等を用いた、脂肪酸ジエステル化合物(B)及び
脂肪酸モノエステル化合物(C)である。このアルキレ
ングリコールの付加モル数は1〜70である脂肪酸エス
テル化合物である。
び脂肪酸モノエステル化合物(C)は、脂肪酸にカプリ
ン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリ
スチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシ
ル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘ
ン酸、リグリセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、
モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、ウンデシレン
酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ
酸、ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン
酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸、
12−ヒドロキシドデカン酸、3−ヒドロキシデカン
酸、16−ヒドロキシヘキサデカン酸、10−ヒドロキ
シヘキサデカン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、
10−ヒドキシ−8−オクタデカン酸、dl−エリスロ
−9・10−ジヒドロキシオクタデカン酸等を用い、ア
ルキレングリコールにはエチレンオキシド、プロピレン
オキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン、ス
チレンオキシド、2−メチルテトラヒドロフラン、オキ
セパン等を用いた、脂肪酸ジエステル化合物(B)及び
脂肪酸モノエステル化合物(C)である。このアルキレ
ングリコールの付加モル数は1〜70である脂肪酸エス
テル化合物である。
【0017】中でも好ましくは、脂肪酸がミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸であり、アルキレング
リコールが、(ポリ)エチレングリコールである脂肪酸
ジエステル化合物(B)及び脂肪酸モノエステル化合物
(C)であって、エチレングリコールの付加モル数は1
〜10である。更に好ましいエチレングリコールの付加
モル数は1〜5である。具体的な脂肪酸ジエステル化合
物(B)の例としては、(ポリ)エチレングリコールジ
ミリスチン酸エステル、(ポリ)エチレングリコールジ
パルミチン酸エステル、(ポリ)エチレングリコールジ
ステアリン酸エステル、(ポリ)エチレングリコール
(ミリスチン酸−パルミチン酸)エステル、(ポリ)エ
チレングリコール(ミリスチン酸−ステアリン酸)エス
テル、(ポリ)エチレングリコール(パルミチン酸−ス
テアリン酸)エステルである。
酸、パルミチン酸、ステアリン酸であり、アルキレング
リコールが、(ポリ)エチレングリコールである脂肪酸
ジエステル化合物(B)及び脂肪酸モノエステル化合物
(C)であって、エチレングリコールの付加モル数は1
〜10である。更に好ましいエチレングリコールの付加
モル数は1〜5である。具体的な脂肪酸ジエステル化合
物(B)の例としては、(ポリ)エチレングリコールジ
ミリスチン酸エステル、(ポリ)エチレングリコールジ
パルミチン酸エステル、(ポリ)エチレングリコールジ
ステアリン酸エステル、(ポリ)エチレングリコール
(ミリスチン酸−パルミチン酸)エステル、(ポリ)エ
チレングリコール(ミリスチン酸−ステアリン酸)エス
テル、(ポリ)エチレングリコール(パルミチン酸−ス
テアリン酸)エステルである。
【0018】脂肪酸モノエステル化合物(C)の例とし
ては、(ポリ)エチレングリコールモノミリスチン酸エ
ステル、(ポリ)エチレングリコールモノパルミチン酸
エステル、(ポリ)エチレングリコールモノステアリン
酸エステルである。上記脂肪酸ジエステル化合物(B)
の中で、エチレングリコールジミリスチン酸エステル、
エチレングリコールジパルミチン酸エステル、エチレン
グリコールジステアリン酸エステル、エチレングリコー
ル(ミリスチン酸−パルミチン酸)エステル、エチレン
グリコール(ミリスチン酸−ステアリン酸)エステル、
エチレングリコール(パルミチン酸−ステアリン酸)エ
ステルが好ましく、脂肪酸モノエステル化合物(C)の
中では、エチレングリコールモノミリスチン酸エステ
ル、エチレングリコールモノパルミチン酸エステル、エ
チレングリコールモノステアリン酸エステルが好まし
い。
ては、(ポリ)エチレングリコールモノミリスチン酸エ
ステル、(ポリ)エチレングリコールモノパルミチン酸
エステル、(ポリ)エチレングリコールモノステアリン
酸エステルである。上記脂肪酸ジエステル化合物(B)
の中で、エチレングリコールジミリスチン酸エステル、
エチレングリコールジパルミチン酸エステル、エチレン
グリコールジステアリン酸エステル、エチレングリコー
ル(ミリスチン酸−パルミチン酸)エステル、エチレン
グリコール(ミリスチン酸−ステアリン酸)エステル、
エチレングリコール(パルミチン酸−ステアリン酸)エ
ステルが好ましく、脂肪酸モノエステル化合物(C)の
中では、エチレングリコールモノミリスチン酸エステ
ル、エチレングリコールモノパルミチン酸エステル、エ
チレングリコールモノステアリン酸エステルが好まし
い。
【0019】脂肪酸ジエステル化合物(B)及び脂肪酸
モノエステル化合物(C)の製造方法は、原料脂肪酸と
アルキレングリコールを酸触媒法若しくは無触媒法によ
って、エステル化反応により製造される。この時の反応
温度、原料濃度(例えば、モル比等)は、目的に応じて
任意に選択され、得られた脂肪酸エステル化合物を必要
に応じ、精製分離することで得られる。得られた脂肪酸
ジエステル化合物(B)及び脂肪酸モノエステル化合物
(C)は、以下に示した方法によって同定することがで
きる。例えば、脂肪酸ジエステル化合物及び脂肪酸モノ
エステル化合物を水酸化カリウム−メタノール溶液に加
え加熱し、加水分解を行う。その後、塩酸で中和しヘキ
サンを加え、脂肪酸を抽出する。これをメチルエステル
化し、ガスクロマトグラフにより、脂肪酸のアルキル組
成を分析する。
モノエステル化合物(C)の製造方法は、原料脂肪酸と
アルキレングリコールを酸触媒法若しくは無触媒法によ
って、エステル化反応により製造される。この時の反応
温度、原料濃度(例えば、モル比等)は、目的に応じて
任意に選択され、得られた脂肪酸エステル化合物を必要
に応じ、精製分離することで得られる。得られた脂肪酸
ジエステル化合物(B)及び脂肪酸モノエステル化合物
(C)は、以下に示した方法によって同定することがで
きる。例えば、脂肪酸ジエステル化合物及び脂肪酸モノ
エステル化合物を水酸化カリウム−メタノール溶液に加
え加熱し、加水分解を行う。その後、塩酸で中和しヘキ
サンを加え、脂肪酸を抽出する。これをメチルエステル
化し、ガスクロマトグラフにより、脂肪酸のアルキル組
成を分析する。
【0020】次に、脂肪酸エステル化合物のエステル分
析については、TMS化した後、ガスクロマトグラフに
よって分析することができる。さらに本発明の樹脂組成
物に、(D)成分として、さらに脂肪酸金属塩を0.0
01〜5重量部配合すると、より目的に合致した組成物
が得られる。脂肪酸金属塩の原料脂肪酸は、カプリン
酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリス
チン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル
酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン
酸、リグリセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モ
ンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、ウンデシレン酸、
オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、
ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、
アラキドン酸、プロピオ−ル酸、ステアロ−ル酸、12
−ヒドロキシドデカン酸、3−ヒドロキシデカン酸、1
6−ヒドロキシヘキサデカン酸、10−ヒドロキシヘキ
サデカン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、10−
ヒドキシ−8−オクタデカン酸、dl−エリスロ−9・
10−ジヒドロキシオクタデカン酸等であり、金属化合
物としては、ナトリウム、リチウム、カリウム及びカル
シウム、マグネシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウ
ム、ストロンチウムのアルカリ金属、アルカリ土類金属
の水酸化物若しくは塩化物である。
析については、TMS化した後、ガスクロマトグラフに
よって分析することができる。さらに本発明の樹脂組成
物に、(D)成分として、さらに脂肪酸金属塩を0.0
01〜5重量部配合すると、より目的に合致した組成物
が得られる。脂肪酸金属塩の原料脂肪酸は、カプリン
酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリス
チン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル
酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン
酸、リグリセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モ
ンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、ウンデシレン酸、
オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、エルカ酸、
ブラシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、
アラキドン酸、プロピオ−ル酸、ステアロ−ル酸、12
−ヒドロキシドデカン酸、3−ヒドロキシデカン酸、1
6−ヒドロキシヘキサデカン酸、10−ヒドロキシヘキ
サデカン酸、12−ヒドロキシオクタデカン酸、10−
ヒドキシ−8−オクタデカン酸、dl−エリスロ−9・
10−ジヒドロキシオクタデカン酸等であり、金属化合
物としては、ナトリウム、リチウム、カリウム及びカル
シウム、マグネシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウ
ム、ストロンチウムのアルカリ金属、アルカリ土類金属
の水酸化物若しくは塩化物である。
【0021】中でも好ましくは、脂肪酸がミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸であり、
金属化合物がカルシウムの水酸化物、酸化物及び塩化物
である。具体的な脂肪酸金属塩の例としては、ジミリス
チン酸カルシウム、ジパルミチン酸カルシウム、ジステ
アリン酸カルシウム、ジモンタン酸カルシウム、(ミリ
スチン酸−パルミチン酸)カルシウム、(ミリスチン酸
−ステアリン酸)カルシウム、(パルミチン酸−ステア
リン酸)カルシウムである。中でも好ましくは、ジパル
ミチン酸カルシウム、ジステアリン酸カルシウム、ジモ
ンタン酸カルシウムである。
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸であり、
金属化合物がカルシウムの水酸化物、酸化物及び塩化物
である。具体的な脂肪酸金属塩の例としては、ジミリス
チン酸カルシウム、ジパルミチン酸カルシウム、ジステ
アリン酸カルシウム、ジモンタン酸カルシウム、(ミリ
スチン酸−パルミチン酸)カルシウム、(ミリスチン酸
−ステアリン酸)カルシウム、(パルミチン酸−ステア
リン酸)カルシウムである。中でも好ましくは、ジパル
ミチン酸カルシウム、ジステアリン酸カルシウム、ジモ
ンタン酸カルシウムである。
【0022】本発明においては、2種以上の脂肪酸金属
塩を同時に添加してもよく、何等制限するものではな
い。例えば、ステアリン酸カルシウムとパルミチン酸カ
ルシウムを同時に添加しても良く、また異なる炭素数の
脂肪酸からなる金属塩、例えば(パルミチン酸−ステア
リン酸)カルシウムとが混在していても良い。脂肪酸金
属塩の製造方法は、特に限定するものではなく、実質的
に未反応の金属化合物が500重量ppm以下である脂
肪酸金属塩が好ましい。
塩を同時に添加してもよく、何等制限するものではな
い。例えば、ステアリン酸カルシウムとパルミチン酸カ
ルシウムを同時に添加しても良く、また異なる炭素数の
脂肪酸からなる金属塩、例えば(パルミチン酸−ステア
リン酸)カルシウムとが混在していても良い。脂肪酸金
属塩の製造方法は、特に限定するものではなく、実質的
に未反応の金属化合物が500重量ppm以下である脂
肪酸金属塩が好ましい。
【0023】また本発明のPTTには、所望に応じて添
加剤や充填剤を添加したものも含まれる。例えば、ヒン
ダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダートアミン系光
安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などの安定
剤、ガラスファイバー、カーボンファイバー、タルク、
ウオラストナイト、ハイドロタルサイトなどの無機フィ
ラー、酸化チタン、カーボンブラック、キナクリドン、
酸化鉄、チタンイエロー、フタロシアニン、アルミ粉な
どの顔料、窒化ホウ素等の結晶核剤、グラファイト、二
硫化モリブデン、グラフトポリエチレン、PTFE等の
固体潤滑剤、エチレンビス脂肪酸アミド等の離型剤、ポ
リエチレングリコール、導電性カーボンブラック等の帯
電防止剤などである。本発明のPTTは、従来の成形
法、例えば射出成形法などで成形され、実用させる。本
発明の利用として、本発明のPTT樹脂を、所望に応じ
て他の熱可塑性樹脂またはエラストマーとのブレンドに
用いることができる。
加剤や充填剤を添加したものも含まれる。例えば、ヒン
ダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダートアミン系光
安定剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などの安定
剤、ガラスファイバー、カーボンファイバー、タルク、
ウオラストナイト、ハイドロタルサイトなどの無機フィ
ラー、酸化チタン、カーボンブラック、キナクリドン、
酸化鉄、チタンイエロー、フタロシアニン、アルミ粉な
どの顔料、窒化ホウ素等の結晶核剤、グラファイト、二
硫化モリブデン、グラフトポリエチレン、PTFE等の
固体潤滑剤、エチレンビス脂肪酸アミド等の離型剤、ポ
リエチレングリコール、導電性カーボンブラック等の帯
電防止剤などである。本発明のPTTは、従来の成形
法、例えば射出成形法などで成形され、実用させる。本
発明の利用として、本発明のPTT樹脂を、所望に応じ
て他の熱可塑性樹脂またはエラストマーとのブレンドに
用いることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、実施例などを用いて本発明
を更に詳細に説明するが、本発明は実施例などにより何
ら限定されるものではない。なお実施例中に用いた熱可
塑性ポリエステル、脂肪酸金属塩の製法及び主な評価方
法、測定値は以下の方法で行った。 (1)熱可塑性ポリエステル樹脂 a−1:極限粘度1.01×102cm3・g-1のポリト
リメチレンテレフタレート a−2:極限粘度1.02×102cm3・g-1のポリエ
チレンテレフタレート a−3:極限粘度1.01×102cm3・g-1のポリブ
チレンテレフタレート
を更に詳細に説明するが、本発明は実施例などにより何
ら限定されるものではない。なお実施例中に用いた熱可
塑性ポリエステル、脂肪酸金属塩の製法及び主な評価方
法、測定値は以下の方法で行った。 (1)熱可塑性ポリエステル樹脂 a−1:極限粘度1.01×102cm3・g-1のポリト
リメチレンテレフタレート a−2:極限粘度1.02×102cm3・g-1のポリエ
チレンテレフタレート a−3:極限粘度1.01×102cm3・g-1のポリブ
チレンテレフタレート
【0025】(2)脂肪酸ジエステル化合物(B) b−1:エチレングリコールジステアリン酸エステル
(式(1)でn=1) b−2:エチレングリコールジパルミチン酸エステル
(式(1)でn=1) (3)脂肪酸モノエステル化合物(C) C−1:エチレングリコールモノステアリン酸エステル
(式(2)でm=1) C−2:エチレングリコールモノパルミチン酸エステル
(式(2)でm=1)
(式(1)でn=1) b−2:エチレングリコールジパルミチン酸エステル
(式(1)でn=1) (3)脂肪酸モノエステル化合物(C) C−1:エチレングリコールモノステアリン酸エステル
(式(2)でm=1) C−2:エチレングリコールモノパルミチン酸エステル
(式(2)でm=1)
【0026】(4)変形量(ソリ)の測定 下記の条件に設定した成形機を用い、120×80mm
角(センター1点ピンゲートを有する)の平板状試験片
(厚さ3mm)を成形し、試験片をフラットな定盤の上
に置いて試験片の変形部のうち最大部(定盤と試験片と
の隙間が最大の所)を変形量として測定した。シリンダ
ー温度260℃、射出圧88.2MPa、金型温度80
℃、冷却時間20秒。
角(センター1点ピンゲートを有する)の平板状試験片
(厚さ3mm)を成形し、試験片をフラットな定盤の上
に置いて試験片の変形部のうち最大部(定盤と試験片と
の隙間が最大の所)を変形量として測定した。シリンダ
ー温度260℃、射出圧88.2MPa、金型温度80
℃、冷却時間20秒。
【0027】(5)離型抵抗力(離型性)の測定 上記成形条件で、試験片を金型より突き出す際、突出ピ
ンにかかる力(N)をストレインゲージ法により測定し
た。 (6)外観 (4)の金型を用いて、射出圧を93.1、88.2、
83.3MPaと変えてそれぞれの成形品の表面光沢を
目視で判断した。 ○:良好、△:やや不良、×:不良
ンにかかる力(N)をストレインゲージ法により測定し
た。 (6)外観 (4)の金型を用いて、射出圧を93.1、88.2、
83.3MPaと変えてそれぞれの成形品の表面光沢を
目視で判断した。 ○:良好、△:やや不良、×:不良
【0028】
【実施例1〜5および比較例1〜4】表1に示す各成分
を表記載の量混合し、スクリュー径25mmの二軸押出
機(ワーナー・アンド・フライドラー(株)社製ZSK
−25)にて260℃で溶融混練し、ペレット化した。
このペレットを120℃×5時間乾燥させた後、各評価
を行った。その結果を表1に示す。
を表記載の量混合し、スクリュー径25mmの二軸押出
機(ワーナー・アンド・フライドラー(株)社製ZSK
−25)にて260℃で溶融混練し、ペレット化した。
このペレットを120℃×5時間乾燥させた後、各評価
を行った。その結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】本発明の特定の脂肪酸エステル化合物を
含むポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物は、射
出成形の際金型からの離型時の変形が小さいと同時に、
外観に優れることが判った。
含むポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物は、射
出成形の際金型からの離型時の変形が小さいと同時に、
外観に優れることが判った。
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)ポリトリメチレンテレフタレート
樹脂、(B)下記一般式(1)で表される脂肪酸ジエス
テル化合物および(C)下記一般式(2)で表される脂
肪酸モノエステルからなるポリトリメチレンテレフタレ
ート樹脂組成物。 R1COO(R3O)n−COR2 (1) (R1,R2はそれぞれ炭素数10〜36のアルキル基も
しくはアルケニル基又は1つの水酸基で置換されている
該アルキル基もしくはアルケニル基で、R1,R2は同一
であっても異なってもよく、R3Oは炭素数2〜6のア
ルキレングリコールユニットを表す。また、nは1〜7
0を表す。) R4COO(R5O)m−H (2) (R4は炭素数10〜36のアルキル基もしくはアルケ
ニル基又は1つの水酸基で置換されている該アルキル基
もしくはアルケニル基で、R5Oは炭素数2〜6のアル
キレングリコールユニットを表す。また、mは1〜70
を表す。) - 【請求項2】 (B)脂肪酸ジエステル化合物および
(C)脂肪酸モノエステルの合計添加量が、ポリトリメ
チレンテレフタレート樹脂100重量部に対して、0.
01〜10重量部であって、(B)脂肪酸ジエステル化
合物と(C)脂肪酸モノエステルの重量比((B)/
(C))が99.9/0.1〜0.1/99.9である
請求項1に記載のポリトリメチレンテレフタレート樹脂
組成物。 - 【請求項3】 (D)成分として、さらに脂肪酸金属塩
を0.001〜5重量部配合することを特徴とする請求
項1または2に記載のポリトリメチレンテレフタレート
樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001182152A JP2002371176A (ja) | 2001-06-15 | 2001-06-15 | ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001182152A JP2002371176A (ja) | 2001-06-15 | 2001-06-15 | ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002371176A true JP2002371176A (ja) | 2002-12-26 |
Family
ID=19022308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001182152A Pending JP2002371176A (ja) | 2001-06-15 | 2001-06-15 | ポリトリメチレンテレフタレート樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002371176A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004069081A1 (ja) * | 2003-02-07 | 2004-08-19 | Chikami Miltec Inc. | アーチワイヤおよび歯列矯正用ブラケットならびに当該アーチワイヤおよび歯列矯正用ブラケットを用いた歯列矯正装置 |
-
2001
- 2001-06-15 JP JP2001182152A patent/JP2002371176A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004069081A1 (ja) * | 2003-02-07 | 2004-08-19 | Chikami Miltec Inc. | アーチワイヤおよび歯列矯正用ブラケットならびに当該アーチワイヤおよび歯列矯正用ブラケットを用いた歯列矯正装置 |
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