JP2002370384A - 液体収納容器及び該容器を用いる液体吐出記録装置 - Google Patents

液体収納容器及び該容器を用いる液体吐出記録装置

Info

Publication number
JP2002370384A
JP2002370384A JP2002056440A JP2002056440A JP2002370384A JP 2002370384 A JP2002370384 A JP 2002370384A JP 2002056440 A JP2002056440 A JP 2002056440A JP 2002056440 A JP2002056440 A JP 2002056440A JP 2002370384 A JP2002370384 A JP 2002370384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
film
elastic body
housing
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002056440A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Kusushiro
達雄 楠城
Eiichiro Shimizu
英一郎 清水
Hajime Yamamoto
肇 山本
Osamu Sato
理 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002056440A priority Critical patent/JP2002370384A/ja
Publication of JP2002370384A publication Critical patent/JP2002370384A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】液体供給流路の径が大きく設定され、密封用弾
性体がいかなる形状をしている場合でも、接続用中空針
が挿通されたときの弾性体の押し込まれを防止し、弾性
体の位置及び形状を設計値どおりに維持することによ
り、中空針の接続部の密封性を確実に維持することを可
能にする。 【解決手段】液体を導出するための液体供給口13及び
大気を導入するための大気連通口12のそれぞれに中空
針挿通用の弾性体を配置して成る液体収納容器1におい
て、弾性体と液体収納室への連通路との間にフィルム状
膜を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクなどの液体
を収納するためのインクタンク等の液体収納容器、並び
に該液体収納容器を用いるインクジェット記録装置等の
液体吐出記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置等の液体吐出記
録装置に用いられるインクタンク等の液体収納容器は、
液体(インク)消費時の交換を容易にするため、記録装
置等の機器のインクタンク収容部であるインクタンクユ
ニットに対して着脱自在に構成されている。液体収納容
器としてのインクタンクには弾性体から成るゴム栓など
で栓をされた液体供給口(インク供給口)が設けられ、
物流時や交換時などのタンク単体で存在する場合のイン
ク漏れなどを防止している。また、インクタンクが装着
される液体吐出記録装置などの機器側のインクタンクユ
ニットには液体収納容器(インクタンク)との接続部に
中空針等が設けられ、インクタンクのインク供給口と接
続することで、インクタンクからのインクの供給を可能
としている。また、液体収納容器には液体収納室を大気
と連通するための大気連通口も設けられ、同様に、前記
インクタンクユニットに設けられた中空針によって大気
に連通可能に構成されている。
【0003】液体収納容器としてのインクタンクの内部
の構造については、スポンジなどの毛管力発生部材にイ
ンクを保持するもの、可撓性の袋内にインクを保持する
もの、剛性を有する筐体内部に直接インクを保持するも
のなど種々の形態が知られている。特に、インクタンク
と記録ヘッドとをチューブ等で接続し、記録ヘッドとタ
ンク液面との水頭差を一定範囲内に収めることで安定し
たインク供給を行なう記録装置においては、インクタン
クの筐体内部に直接インクを収容する構成は、部品点数
を削減する点からも好ましい。
【0004】上記構成を採用するインクタンクでは、前
述したインク供給口の他に、インク供給時に筐体内部を
大気に開放するための大気連通口が設けられ、大気連通
口についてもタンク単体で存在する場合のインク漏れな
どを防止するためにゴム栓などの密閉手段でシールさ
れ、インクタンク装着部としてのインクタンクユニット
側に装着される際にこの密閉手段が解除されるようにな
っている。さらに、記録デューティが高く、大量のイン
クを消費する大型のインクジェット記録装置において
は、インクタンクの交換頻度を抑えるため、例えば50
0cc以上の大容量インクタンクを使用することが多
い。また、内部に直接液体を貯留可能な大型の中空容器
は低コストで容器を提供するために、通常はプラスチッ
ク成形品を溶着することにより製造される。
【0005】タンクの大型化に伴う課題を解決するため
のインクタンクの結合方法及びインクタンクの構造につ
いて本発明者らは、特開平11−198391号公報及
び特開2000−238282号公報等で既に種々の提
案を行なっているが、インクタンクの装着方向とインク
供給針の挿入方向を直交させることにより、インクタン
ク装着時のインク供給針の損傷を防止することも提案済
みである。その構成は、具体的には、内部に直接液体を
貯留可能な筐体と、該筐体内に収納された液体を前記記
録装置へ供給するための供給部と前記筐体内部を大気に
連通させるための大気連通部と、を備え、インクタンク
の装着方向と直交する上面にインク供給部と大気連通部
とを一体に備えるとともに該インクタンクの筐体の上方
に溶着接合されることで前記筐体内部を密閉空間とする
プレート部材が設けられ、液体吐出記録装置のインク供
給針及び大気連通針を装着方向と直交する方向に移動さ
せて挿入しインク供給部と大気連通部を外部と連通させ
るものである。また、インク供給部内部には、インクタ
ンクの筐体内の底面からインクを汲み上げるためのチュ
ーブがインクタンクの筐体内の底面近傍まで延在するよ
うに配設されている。
【0006】さらに、上述の装置構成において高画質・
高精細な記録を実現するために、濃度や使用する色剤な
どの異なるインクを複数用いることが求められている。
また、電気熱エネルギー変換素子を使用した、サーマル
インクジェット記録装置の場合、インクを吐出する電気
熱エネルギー変換素子の寿命を延ばすために、アルカリ
性のインクを使用することが多くなっている。近年で
は、写真調の高画質・高精細な記録が主流となり、イン
クを吐出する吐出口も年々微細化され、それに伴い吐出
ヘッド部内部のフィルターも益々微細化されてきてい
る。例えば、30pl程度のインクの吐出では、フィル
ターは12μmのメッシュフィルターで良かったが、4
〜8plでは、6μmの積層構造のフィルターが使用さ
れており、記録ヘッド内部に異物が詰まりやすくなって
きている。
【0007】ここで、インクとインクタンク材質の関係
については、特登録2696828号及び特登録287
4691号では、インクと接触するインク容器の材料が
脂肪酸や脂肪酸誘導体類を含有してなる樹脂及び/又は
合成ゴムからなるものと、インクのナトリウムイオン濃
度についての記載があり、フィルターの目詰まりを化学
的な配合で防止している。医薬品関連では、特開平10
−323379号公報で2種類の輸液構成剤を分離保管
するための隔離薄膜を内蔵した輸液容器が提案されてお
り、下方に設けたゴム栓に針を刺して輸液を下方から取
り出すようになっている。この構成では、ゴム栓から輸
液への汚染については何ら言及されてはいない。また、
使用時には常時ゴム栓に輸液が接する構成となってい
る。
【0008】また、液体を吐出して記録媒体に記録する
液体吐出記録装置(インクジェット記録装置)には、記
録に用いられる液体(インク)を記録ヘッドへ供給する
ための液体供給系(インク供給系)が設けられ、このイ
ンク供給系の基端部には、インクを貯留するインク供給
源としてのインクタンク(液体収納容器)が着脱自在に
接続される構成のものが広く採用されている。従来のこ
の種の着脱自在型インクタンクには、インクタンクの内
部にスポンジなどの毛管力発生部材にインクを保持する
もの、可撓性の袋内や剛性を有する筐体内部に直接イン
クを保持するものなどが知られている。特に記録媒体と
しての紙面1枚当たりのインク供給量が大きいワイドフ
ォーマットプリンタや稼働率の高いネットワークプリン
タにおいては、大容量のインクが要求されるため、イン
クタンクの交換頻度の低減を図るべく、インク収納効率
のよい直接インクを収納するタイプの液体収納容器(イ
ンクタンク)が望まれている。
【0009】前記構成の液体収納容器(インクタンク)
には、収容しているインクを記録ヘッドへ供給するイン
ク供給口が設けられており、これらの密閉手段としてゴ
ム栓でインクタンク内のインクをシールしている構成の
ものがある。記録ヘッドへのインク供給手段としては、
インクジェット記録装置側のインクタンクの接続部に中
空針を設け、中空針がインクタンクのゴム栓を通して挿
通される(突き刺さる)ことでシール(密封)が解除さ
れ、インクジェット記録装置とインク供給可能に接続さ
れことにより記録ヘッドへインク供給可能な状態にセッ
トされる。ここで、前記ゴム栓による密封構造として
は、特開平9−76525号に開示されているように、
インク供給口のハウジング内にドーム形状のゴム栓を収
納し、該ゴム栓を固定部材によって半径方向と略直交す
る方向に押しつぶすことにより、ゴム栓の直径方向の寸
法を縮めた状態を作り出し、この状態でインクジェット
記録装置側の針の挿通抜脱が行われ、その際にゴム栓に
孔が開いても、ゴム栓の復帰しようとする弾性力により
インク漏れを防ぐように構成されたものが提案されてい
る。
【0010】また、この特開平9−76525号には、
ゴム栓を押圧固定するための固定部材の中空針挿通用開
口の大きさ(直径)と、ゴム栓を収容するハウジング側
のインク供給流路の断面積の大きさ(流路径)との関係
についても記載があり、前記固定部材の開口径を前記イ
ンク供給流路の流路径より小さくする構成が開示されて
いる。これは、固定部材の開口を通過したインクジェッ
ト記録装置側の針を、ハウジング側のインク供給流路内
に確実に進入させるための構成である。この場合、前記
固定部材の開口はインクタンクの組み付け公差やインク
タンクとインクジェット記録装置との装着位置ズレを考
慮した大きさに設定されることとなり、また、ハウジン
グ側のインク供給流路の大きさは上記固定部材の開口よ
りも更に大きな値となるように設計される。ここで、ハ
ウジング側のインク供給流路の直径を単に大きくするだ
けの従来技術では、針を挿通したときにゴム栓がインク
タンク挿入方向に押し込まれてしまい、針を抜いてもゴ
ム栓が復帰しなくなることがある。そうなると、その箇
所からインクタンク内に収納されているインクが漏れて
くる恐れがあり、特開平9−76525号においては、
実験により得られた結果から、ゴム栓の引き込まれが発
生しないような上記インク供給流路の直径の値を設定し
ている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、プラス
チック成形によるインクタンクとアルカリ性のインクの
組み合わせに関しては、例えば、ナトリウムではなくリ
チウムイオンであったり、インクタンクに脂肪酸や脂肪
酸誘導体類を含有していないものを極力使用している
が、合成ゴムで作られるゴム栓に関しては、脂肪酸や脂
肪酸誘導体類を含有せずに作ることは不可能であり、現
実には水酸化ナトリウム等の強アルカリ溶液で煮沸洗浄
して使用しており、そのメインテナンスに非常な手間を
要するものであった。また、高デューティーのインクジ
ェット記録装置において、インク供給の観点から、太い
針を使用せざるを得ない場合がある。この場合、必然的
に前記固定部材の開口径及び前記インク供給流路径の値
が大きくなってしまい、特開平9−76525号で示さ
れているようなインク供給流路径の値を設定することが
できないケースが生じる。このように前記インク供給流
路径の値が大きくなってしまうと、ゴム栓(弾性体)の
信頼性が保てなくなり、製品開発の過程において、イン
クジェット記録装置のインク供給量やインクタンクの形
状まで制限されてしまうことがある。
【0012】また、特開平9−76525号において、
実験により得られた前記インク供給流路径の値はゴム栓
(密封用弾性体)の形状がドーム形状の場合に関しての
ことであり、例えば、ゴム栓の針挿通が行われる領域の
み挿通方向の寸法を延長し、インクをシールする領域の
長さ寸法を延ばした形態のキノコ形状のゴム栓などにつ
いては、開発過程で実験を行ったところ、これを適用す
る場合にも前述のような技術的課題を容易には解決でき
ないことが判明した。つまり、キノコ形状のゴム栓で
は、ドーム形状のゴム栓と比較して、針とゴム栓との間
の摩擦力が発生する領域が長くなっているため、針がゴ
ム栓に挿通される際(突き刺さる際)、インクタンク挿
入方向(針の挿通方向と同じ)にゴム栓が針の進入に追
従して押し込まれる量が増大してしまうことがわかっ
た。また、キノコ形状のゴム栓では、針が抜かれた後で
もドーム形状のゴム栓と同様、針挿通前の元の形状に復
帰しなくなってしまい、このような状態が生じると、針
挿通時に形成されたゴム栓の孔が塞がらず、該ゴム栓の
シール機能(密封性)が劣化又は無くなってしまい、針
を抜脱した時にインク漏れが発生することがある。ま
た、ゴム栓の組み込み時に維持されていた半径方向内方
への締め付け力がゴム栓の前記インク供給流路内への引
き込まれによって軽減され、前記ハウジングと前記ゴム
栓の間からインクが漏れてくる可能性もあった。
【0013】本願の発明は上述した従来技術に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、比較的簡単な構成
で低コストを維持したまま、吐出ヘッド部のフィルター
の目詰まりを有効に防止することができ、当該液体収納
容器が使用される液体吐出記録装置の信頼性の向上を図
ることができる着脱可能な液体収納容器及び該容器を用
いる液体吐出記録装置を提供することである。特に、本
発明は、内部に直接液体を貯留可能な大型のインクタン
ク等の液体収納容器に適用するのに好適なものである。
【0014】別の本発明の目的は、液体収納室側の液体
供給流路の径が大きく設定されたり、液体接続口内の密
封用の弾性体がいかなる形状をしている場合でも、液体
吐出記録装置等の機器側の接続用中空針が弾性体に挿通
されたときの該弾性体の押し込まれを確実に防止するこ
とができ、液体接続口に収容された該弾性体の位置及び
形状を設計値どおりに維持することができ、中空針を使
用する場合の接続性及び密封性を確実に維持することが
できる着脱可能な液体収納容器及び該容器を用いる液体
吐出記録装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の液体収納容器
に係る本発明は、上記目的を達成するため、液体吐出記
録装置に着脱自在に搭載されるとともに内部に記録を行
なうための液体を直接貯留可能な筐体と、該筐体内に収
納された液体を筐体内底部近傍まで延伸した供給管を通
して前記記録装置へ供給するための供給部と前記筐体内
部を大気に連通させるための大気連通部とを一体に備え
るとともに前記筐体の上方に接合されることで前記筐体
内部を密閉空間とするプレート部材と、を備えた液体収
納容器において、前記供給部及び前記大気連通部には前
記記録装置が備える接続中空針により開閉される弾性部
材が設けられており、該弾性部材の下部にフィルム状膜
が設けられていることを特徴とする。
【0016】請求項5の液体吐出記録装置に係る本発明
は、上記目的を達成するため、吐出ヘッドから液体を吐
出して記憶媒体に記録を行う液体吐出記録装置におい
て、液体吐出記録装置に着脱自在に搭載されるとともに
内部に記録を行なうための液体を直接貯留可能な筐体
と、該筐体内に収納された液体を筐体内底部近傍まで延
伸した供給管を通して前記記録装置へ供給するための供
給部と前記筐体内部を大気に連通させるための大気連通
部とを一体に備えるとともに前記筐体の上方に接合され
ることで前記筐体内部を密閉空間とするプレート部材
と、を備えた液体収納容器を備え、前記液体収納容器の
前記供給部及び前記大気連通部には前記記録装置が備え
る接続中空針により開閉される弾性部材が設けられてお
り、該弾性部材の下部にフィルム状膜が設けられている
ことを特徴とする。
【0017】請求項11の液体収納容器に係る別の本発
明は、上記目的を達成するため、液体を貯留可能な液体
収納部と、該液体収納部から液体を導出するための液体
接続口とを有する液体収納容器において、前記液体接続
口には、該液体接続口を塞ぐとともに前記液体収納部の
内外を連通させるための中空針が挿通される弾性体と、
該弾性体の前記液体収納部側に配置されるフィルム状膜
と、が設けられていることを特徴とする。
【0018】請求項20の液体吐出記録装置に係る別の
本発明は、上記目的を達成するため、吐出ヘッドから液
体を吐出して記憶媒体に記録を行う液体吐出記録装置に
おいて、液体を貯留可能な液体収納部と、該液体収納部
から液体を導出するための液体接続口とを有する液体収
納容器を備え、前記液体接続口には、該液体接続口を塞
ぐとともに前記液体収納部の内外を連通させるための中
空針が挿通される弾性体と、該弾性体の前記液体収納部
側に配置されるフィルム状膜と、が設けられていること
を特徴とする。
【0019】上記構成の本発明(請求項1〜10)によ
れば、未開封時にはフィルム状膜により弾性部材が液体
から遮断され、使用時においても弾性部材は液体に常時
触れることがないことから、比較的簡単な構成で低コス
トを維持したまま、吐出ヘッド部のフィルターの目詰ま
りを有効に防止することができ、当該液体収納容器が使
用される液体吐出記録装置の信頼性の向上を図ることが
できる。つまり、未開封時には合成ゴム等のゴム栓を形
成する弾性部材をテフロン(登録商標)シート等のフィ
ルム状膜で液体から遮断しており、また、使用時におい
ても該弾性部材が常時液体に触れているわけではないの
で、液体吐出記録装置の吐出ヘッド部のフィルターの目
詰まりを有効に防止することができ、当該液体収納容器
が使用される液体吐出記録装置の信頼性の向上を図るこ
とができる。
【0020】また、上記構成の別の本発明(請求項11
〜30)においては、更に、前記液体接続口には凹部空
間を形成するハウジングが設けられ、前記弾性体及び前
記フィルム状膜は該ハウジング内に配置されている構
成、前記弾性体は、中空針挿通用の開口を有する固定部
材を前記ハウジングの外側面に固着することにより、該
ハウジング内に押し込められる構成、前記フィルム状膜
は、潤滑性を有する低摩擦係数の材質で形成されている
構成、あるいは、前記フィルム状膜は含フッ素高分子材
質である構成を採ることが望ましい。また、上記構成の
別の本発明(請求項11〜30)においては、更に、前
記フィルム状膜の、前記中空針が挿通される部位に微小
孔が形成されている構成、前記フィルム状膜の、前記中
空針が挿通される部位に微小なスリットが形成されてい
る構成、前記弾性体は前記ハウジングの内径と略同一寸
法の外径を有する構成、あるいは、前記弾性体に形成さ
れる前記スリットは、該弾性体の略中心を通る直径方向
に形成されている構成を採ることが望ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。なお、各図面を通して、
同じ符号は同一又は対応部分を示すものである。図6は
本発明を適用した液体収納容器としてのインクタンクを
使用するのに好適な液体吐出記録装置の要部の外観を示
す模式的斜視図である。先ず、本発明を適用したインク
タンクを搭載するのに好適な液体吐出記録装置としての
インクジェット記録装置について図6を用いて説明す
る。図6に示すように、互いに平行に配設された2本の
主走査レール107には、ヘッドキャリッジ104及び
供給キャリッジ105が矢印A方向に摺動自在に嵌合さ
れている。ヘッドキャリッジ104には、記録信号に基
づいて液体(インク)を吐出する記録手段としての吐出
ヘッド部101が搭載されている。
【0022】吐出ヘッド部101は、濃シアン、淡シア
ン、濃マゼンタ、淡マゼンタ、イエロー及びブラックの
6色の液体(インク)に対応して、それぞれの色ごとに
複数個づつ配列された吐出口を有し、各吐出口にはそれ
ぞれインク吐出用の熱エネルギーを発生する電気熱変換
体が設けられている。吐出ヘッド部101内には、吐出
口での毛管現象によりインクが供給され、インクは吐出
ヘッド部101の吐出口が開口した面(以下吐出口面と
いう)でメニスカスを形成して吐出口を満たした状態を
保つ。また、吐出ヘッド部101は、吐出ヘッド部10
1を駆動するための駆動基板とともにヘッドカバー10
6で覆われている。吐出ヘッド部101の駆動基板は、
フラットケーブル113を介して、この記録装置全体の
動作を制御する制御基板等を収納する基板ボックス11
4と接続されている。
【0023】記録手段としての吐出ヘッド部101は、
熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェッ
ト記録ヘッドであって、熱エネルギーを発生するための
電気熱変換体を備えたものである。また、該インクジェ
ット記録ヘッドは、前記電気熱変換体により印加される
熱エネルギーによってインク内に膜沸騰を生じさせ、そ
の時に生じる気泡の成長、収縮による圧力変化を利用し
て吐出口よりインクを吐出させ、記録を行うものであ
る。
【0024】図11は、前記記録手段としての吐出ヘッ
ド部101のインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜
視図である。図11において、記録紙等の記録媒体と所
定の隙間(例えば、約0.2〜約2.0ミリ程度) をお
いて対面する吐出口面181には、所定のピッチで複数
の吐出口182が形成され、共通液室183と各吐出口
182とを連通する各液路184の壁面に沿ってインク
吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体(発
熱抵抗体など)185が配設されている。吐出ヘッド部
101は、前記吐出口182が主走査方向(ヘッドキャ
リッジの移動方向)と交叉する方向に並ぶような位置関
係で、ヘッドキャリッジ104に搭載されている。こう
して、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気
熱変換体185を駆動(通電)して、液路184内のイ
ンクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出
口182からインクを吐出させる記録手段(吐出ヘッド
部)が構成されている。
【0025】一方、供給キャリッジ105には、吐出ヘ
ッド部101にインクを供給するためのサブタンク10
3が搭載されている。サブタンク103の内部は各色イ
ンクに対応して6つの室に分けられており、それぞれの
室が、対応する吐出ヘッド部101に樹脂製のチューブ
で接続されている。さらに、サブタンク103の下方に
は、該サブタンク103に供給されるインクを収容する
6つの液体収納容器としてのインクタンク(メインタン
ク)102a、102b、102c、102d、102
e、102fが記録装置に設けられたインクタンクユニ
ット20内に保持されている。以下の説明では、これら
のインクタンク(メインタンク)の任意の一つあるいは
全体を指す場合は、単に「液体収納容器102又はイン
クタンク102」あるいは「液体収納容器1又はインク
タンク1」と称することにする。液体収納容器ユニット
としての前記インクタンクユニット20については、図
2〜図5を参照して後に詳述するものであり、図6では
該インクタンクユニット20の詳細構造は省略されてい
る。
【0026】液体収納容器としてのインクタンク102
はサブタンク103よりも大きな容量を有するものであ
り、本例の場合、500〜1000ccのインクを収容
することができる。各インクタンク102も、各色イン
クに対応するもので、それぞれ樹脂製のチューブによっ
てサブタンク103の各室に接続されている。これによ
り、インクタンク102に収容されたインクはサブタン
ク103に供給されてサブタンク103内に保持され、
さらにサブタンク103から吐出ヘッド部101に供給
される。ヘッドキャリッジ104及び供給キャリッジ1
05は、それぞれタイミングベルトに結合され、主走査
モータ108によってタイミングベルトを回転させるこ
とで、矢印A方向に往復走査される。吐出ヘッド部10
1の吐出口に対向する位置には、プラテン109が設け
られる。記録媒体としての記録紙115は、プラテン1
09上を矢印B方向に搬送(紙送り)される。記録紙1
15の搬送はヘッド吐出部101の1走査ごとに所定の
ピッチで間欠的に行われ、その間に吐出ヘッド部101
からインクを吐出して記録が行われる。
【0027】また、吐出ヘッド部101の走査領域内で
かつ記録紙115への記録領域外には、吐出ヘッド部1
01のインクの吐出特性を良好に維持するためのヘッド
回復系110が吐出ヘッド部101と対向して配置され
ている。ヘッド回復系110は、吐出ヘッド部101を
キャッピングするキャップ117と吐出ヘッド部101
の吐出口面を清浄にするためのブレード111とを備え
ている。吐出ヘッド部101がキャップ117と対向す
るときの当該吐出ヘッド部101の位置をホームポジシ
ョンという。
【0028】図2は本発明を適用した液体収納容器(イ
ンクタンク)を搭載可能なインクタンクユニットを示す
正面図であり、図3は本発明を適用した液体収納容器
(インクタンク)を搭載可能なインクタンクユニットを
示す側面断面図であり、図4は図3のインクタンクユニ
ットの要部を示す部分側面断面図であり、図5の(a)
及び(b)は図3中の線A−A及び線B−Bに沿った水
平方向断面図である。次に、本発明を適用したインクタ
ンク(液体収納容器)を装着するのに好適なインクタン
クユニット、すなわち当該インクタンクを着脱可能に収
容保持するために液体吐出記録装置に設けられるインク
タンクユニットについて、図2〜図5を用いて説明す
る。図2〜図5において、本実施形態で使用されるイン
クタンクユニット20は、液体収納容器としてのインク
タンク1を1個あるいは複数個(ここでは6個収納する
場合を例にとる)収納する。インクタンクユニット20
の筐体底部には底板プレート21が設けられ、上部には
上面プレート24が設けられ、これらは各々の両端を左
シャーシ22及び右シャーシ23によってつながれてい
る。底板プレート21と上面プレート24との間には中
央プレート25が左シャーシ22及び右シャーシ23間
に渡され、後述するリアシャーシ32などとともに筐体
の剛性を高めている。
【0029】26はインクタンク1の底部を案内する下
ガイドであり、27は上部を案内する上ガイドである。
下ガイド26のインクタンクが収納される凹部の右側に
は後述する第2の基準面へ付勢する第2の付勢手段とし
ても機能するタンク付勢バネ28、29が設けられ、イ
ンクタンク1を左側に押しつけてインクタンク1の下部
の位置決めが行われる。隣接するインクタンク収納部間
はフロントガイド30によって仕切られ、操作者がイン
クタンク1を挿入するときに、挿入場所が一目でわかる
ようになっている。31はタンクロックレバーであり、
インクタンク1が収納されていない状態では上方に持ち
上げられているが、インクタンクを挿入した後に操作者
が下方に押し下げてインクタンク1が引き抜かれないよ
うにロックすることができる。このように、複数色を収
納するインクタンクユニット20に対し、各インクタン
ク1は、その長手方向とインクタンクユニットへの挿入
方向とが一致することで、スペースの効率を高めてい
る。
【0030】このタンクロックレバー31は、主に操作
者が操作するレバーグリップ33とレバー本体34から
構成される。タンクロックレバー31は、レバー支持部
材35に設けられたレバー軸36を中心に回動可能に支
持されている。レバー支持部材35は中央プレート25
に固定されている。レバー本体34のレバーグリップ3
3と反対側の端部34aと、左シャーシ22及び右シャ
ーシ23間に設けられたバネフック37との間には、引
っ張りバネ38が設けられている。したがって、タンク
ロックレバー31は、レバー軸36を中心に常に時計回
り方向に付勢され、インクタンク1を挿入していないと
きにはフロントガイド30の突き当て部30aに当たっ
た状態で保持されている。41、42はそれぞれ管状で
先端が細くとがった針であり、針41はインクタンク1
のインク供給口部と接続され(突き通される)ことでイ
ンクタンク1内のインクを吸い上げるために設けられた
インク供給針であり、針42はインクタンク1の大気連
通部と接続される(突き通される)ことでインクタンク
1内を大気に連通させるために用いられる大気連通針で
ある。それぞれの針41、42は針ホルダ43によって
保持されており、針ホルダ43は中央プレート25に植
設された円柱状のガイド軸44、45に沿って図示の上
下に移動可能である。
【0031】針ホルダ43の両側には一対のピン46と
その外側で回動可能なコロ47とが設けられており、こ
のコロ47はレバー本体34の両側に設けられた軸受部
材49に嵌め込まれている。このような構成により、タ
ンクロックレバー31を押し下げることで、針ホルダ4
3及び針41、42を下降させることができる。針4
1、42は、針ホルダ43内でL字状に曲げられ、ゴム
製の針ジョイント60によって各々チューブ61、62
につながっている。チューブ61は、サブタンク103
側からのインクの逆流を防止するための逆止弁63及び
チューブ64を介してサブタンク103とつながってい
る。なお、チューブ64の途中にはインク送液用のポン
プが設けられている。チューブ62はリアシャーシ32
の後方まで這い回されてチューブ端部が大気に開放され
ている。したがって、ポンプを動作させると逆止弁63
が開き、インクタンク1(図6中のインクタンク102
に相当する)内のインクがサブタンク103へ送られ、
一方、チューブ62を通って空気がインクタンク1内へ
補給される。
【0032】下ガイド26のインクタンク収納部の中央
にはインクタンクの入り口から奥側にかけて傾斜溝65
が設けられており、さらに奥側にはインクタンク1の並
び方向につながったインク吸収体66が設けられてい
る。インク吸収体66は少なくともインクタンク1個分
のインクが吸収できるようになっており、万が一インク
タンク1が破損してインクが漏れ出したとしても、イン
クタンクユニット20外へインクが溢れることはない。
傾斜溝65の角度は漏れ出したインクが速やかに吸収体
66方向へ流れるように本実施例では1.5度となって
いる。72はレバーロック部材で支持軸73を中心に揺
動可能に支持され、トーションスプリング74によって
時計方向に付勢されている。インクタンク1が収納され
ていない場合には、レバーロック部材72は突き当て部
72aが中央プレート25に突き当たった状態(図4参
照)で保持されており、レバーロック部材72の上部の
端部72bはレバー本体34の開口部34bを貫通して
いる。従って、この状態でタンクロックレバー31を押
し下げようとすると、レバー本体34の折り曲げ部34
cがレバーロック部材72の肩部72cに当たり、これ
以上タンクロックレバー31は下がらない。
【0033】75は検出プレートであり、支持軸76を
中心に回動可能に支持され、かつトーションスプリング
77によって反時計方向に付勢されている。検出プレー
ト75の当接部75aは針ホルダ43に植設されたホル
ダピン78に当接しており、針ホルダ43が下降し所定
の最下位位置まで下がると反時計方向へ回転し、突出部
75bがマイクロスイッチ79の検出部79aを押し、
針41、42の所定位置への移動を検出する。81は針
41をインクタンク1から抜いたときに針41に付着し
たインクを拭き取る吸収体であり、吸収体押さえ82に
よって保持されている。83はレバー本体34に設けら
れた凸部材であり、中央プレート25に固定された凹部
材84と係合する。凸部材83と凹部材84は共にポリ
アセタール又はポリプロピレンなどのバネ性を有する材
料で作られ、タンクロックレバー31を押し下げると係
合し、その位置にタンクロックレバー31を保持でき、
所定以上の力で引き上げるとその係合を解除できるもの
である。また、レバー本体34にはタンクの付勢手段と
しての板バネ85、ローラ86及び回転軸87が設けら
れている。板バネ85は、その一端がレバーグリップ3
3に固定され、他端にはアイドラーのローラ86と回転
軸87が設けられている。
【0034】ストッパ91は、中央プレート25から上
方に植設された回動軸92を中心に回動可能であり、ト
ーションスプリング93によって反時計方向に付勢され
ている(図5(a)参照)。インクタンク1が収納され
ていないときには針ホルダ43の脚部43aの下方にス
トッパ91がちょうど当たるため、針ホルダ43はこれ
以上下降できないようになっている。94はクリック部
材であり、該クリック部材94は中央プレート25から
下方に植設された回動軸95を中心に回動可能であり、
圧縮バネ96によって時計方向に付勢されている(図5
(b)参照)。また、27cは第1の基準面としての突
き当て面であり、27bは第2の基準面としての突き当
て面であり、それぞれ上ガイド27に設けられている。
第1の基準面と第2の基準面とは直交しており、第1の
基準面はインクタンクの挿入方向と直交する。従って、
第2の基準面はインクタンクの挿入方向及び針の移動手
段としての針ホルダ43の移動方向の双方に平行になっ
ている。また、クリック部材94によって、インクタン
クの突出部としてのインク供給口部及び大気連通部は前
記突き当て面27b及び27cに当接される。このよう
にすることで、第1キャップのbb方向への移動可能領
域を図5(b)に示すddに抑えることができる。
【0035】また、本実施例では、クリック部材94
は、その高さ方向においては、端部94aでは円筒2a
に相当する部分のみに設けられており、アーム部94b
では円筒2a及び2bの双方に相当する部分に設けられ
ている。従って、後述する第1の突出部が端部94aを
通過する際には、クリック部材94はクリック動作を行
なわないようになっている。本実施例では、インクタン
ク1の挿入時に、クリック部材94が第1の突出部材に
対してはクリック動作を行なわず、第2の突出部に対し
てのみクリック動作を行うことで、タンクが所定の位置
に位置決めされたことをユーザーは1回のクリック動作
でより一層容易に確認することができる。また、本実施
例では、前記移動可能量ddは、クリック部材94のア
ーム部と第1の突出部の円筒2aとの距離となるので、
移動量を規制し、安定した結合を実現することが可能と
なる。
【0036】このように、インクタンク1が大型容器で
ある場合でも、インク供給口部により結合部の位置決め
を行うことで、位置決めの精度を高めることができる。
また、ユーザーはこの変化をクリック感として容易に検
知することができるので、挿入が確実に行われたことを
確認することができる。また、挿入方向に複数の突出部
を有するインクタンクを結合する場合、インクタンクの
挿入方向と直交する第1の基準面に対しては挿入方向前
方の突出部を当接させ、第1の基準面と直交する第2の
基準面に対しては、複数の突出部を当接させて位置決め
を行うことにより、複数色を使用するインクジェット記
録装置の場合でも、スペースの無駄を生じることなく挿
入方向に対するがたつきを押さえ、より確実な結合を実
現することができる。
【0037】本発明を適用したインクタンクは上述した
液体吐出記録装置及びそのインクタンクユニット20に
装着されるのに好適なものであり、その具体的な構成に
ついて、図1、図7及び図8を用いて詳細に説明する。
図1は本発明を適用したインクタンクの第1実施例の要
部構成を分解して示す模式的分解斜視図である。また、
図7は本発明を適用したインクタンクの第1実施例を示
す図であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図で
あり、(c)は立体斜視図(c)である。また、図8は
本発明を適用したインクタンクの第1実施例の要部であ
るインク供給口を有する第2の突出部の構成を示す図で
あり、(a)は部分縦断面図であり、(b)は針をイン
クタンクに接続した状態を示す部分縦断面図である。こ
れらの図面を参照して、本発明を適用したインクタンク
の前述の記録装置への装着及び動作についても説明す
る。
【0038】図1、図7及び図8において、インクタン
ク1は剛性のある筐体8内部に直接インクなどの液体を
収容可能であり、その底面と対向する面に、筐体内部に
大気を導入するための大気連通口12を有する第1の突
出部2と、筐体内部の液体を外部に導出するためのイン
ク供給口13を有する第2の突出部3と、第1の誤装着
防止部10aと、第2の誤装着防止部10c及び10d
とが設けられている。図示のインクタンク1げは、前述
のインクタンクユニット20との結合に用いられる前記
第1の突出部2と、前記第2の突出部3と、前記第1の
誤装着防止部材10aと、前記第2の誤装着防止部材1
0c、10dとは、筐体8の開口面に密封接合されて一
体化される一枚のプレート状のプレート部材9上に形成
されている。
【0039】なお、前記第1の突出部2は、前記第2の
突出部3より径の小さい円筒2aと第2の突出部3と同
じ径の円筒2bとを同心円的に配置した構造を有し、そ
の高さは第2の突出部3と同じになっている。ここで、
筐体8の底面と対向する面にインク供給口13及び大気
連通口12を設け、前述したインクタンクユニット20
の針41、42が上方から挿入されることで、万が一結
合時に不確実な結合が行なわれたとしても、結合部から
インクが漏れてインクタンクユニット20を汚すことは
ない。大気連通口12及びインク供給口13はそれぞれ
突出部2及び3内のゴム栓121により密閉されてお
り、内部の液体が不用意に外部へ漏れ出ないようになっ
ている。また、ゴム栓121は、片側に敷かれたフィル
ム122の上に取り付けられ、プレート部材9に超音波
溶着されたキャップ130により固定されている。前記
フィルム122は、円形、すなわち円盤状に打抜かれた
形状をしている。また、インクタンク1の内部には、図
7(b)に示すように、インク供給口13には筐体内を
底部近傍まで延在するチューブ4が設けられており、図
7(c)に示すように、プレート部材9が上部にくる姿
勢においても、該インク供給口13と接続された針41
により外部から吸引されることで、筐体8内部に収納さ
れた液体を外部に導出することが可能となっている。
【0040】また、前述のインクタンク1では第1の突
出部2及び第2の突出部3の形状はそれぞれ略円筒形状
であり、その配置は、インクタンク1の挿入方向から見
ると、第1の突出部2及び第2の突出部3の中心軸がほ
ぼ前後方向に一致する関係で、第1の突出部2の方手前
にくるように配置されている。底面と対向する面の第2
の突出部3側(挿入方向後方)には、それぞれの突出部
2、3の開口部の端面の高さより高い傾斜面が設けられ
るとともに、落下の際に前述の第2の突出部3の破損を
防止するための保護用リブ5が設けられている。そし
て、傾斜面の高い方の端部(挿入方向後方の端部)は、
インクタンク1をインクタンクユニット20のタンクロ
ックレバー31に固定させるための垂直面部6を有して
いる。垂直面部6は、底面に対してほぼ直交する面とな
っており、第1の突出部2及び第2の突出部3の柱状の
部分と平行になっている。垂直面部6の下端は、第1の
突出部2及び第2の突出部3の柱状の部分より鉛直方向
やや下方まで延在し、上端は第1の突出部2及び第2の
突出部3の開口部より上方まで延在している。
【0041】ここで、第2の突出部3の高さは、第1の
突出部2の大気連通口を有する面と垂直面部上部とを結
ぶ線より下方に位置するようになっている。従って、仮
にタンクを落下させたとしても、第2の突出部3は地面
に直接接することはないので、落下により第2の突出部
3が破壊されることはない。このように、本実施例のイ
ンクタンクでは、インクタンク1のインク供給口13を
保護することで、後述するインクタンク1を搭載可能な
記録装置との結合をより確実に行なうことを実現してい
る。なお、上述の保護用リブ5は、必ずしも必須の構成
ではないが、リブを設けることで第2の突出部3の保護
をより確実に行なうことができる。この垂直面部6の下
方には、それぞれ筐体8を貫通する貫通孔により垂直面
部から突出した把手部7及び引掛け孔部15が設けられ
ており、それぞれ持ち運び時やインクタンクユニットか
らタンクを取り外す際にユーザーのハンドリング性を向
上させている。本実施例では、これらの把手部7及び引
掛け孔部15はインク収容可能な筐体8内部と連通する
中空体で構成されており、これらの中にも液体を充填す
ることができるので、その分インクタンク1のインク収
納量を増大させることができるようになっている。
【0042】本実施例のインクタンク1の第1の誤装着
防止部10aはインクタンクの挿入方向前方の端部に設
けられている。第1の誤装着防止部10aには、4箇所
の爪部と該爪部を保護するようにインクタンクの長手方
向(インクタンク1のインクタンクユニット20への装
着方向)に平行な保護壁とが設けられ、爪部の不要部分
を取り除くことによってインクタンクユニット20にお
ける誤装着を防止できるように構成されている。具体的
には、インクタンク1を装着するインクタンクユニット
20に凸形状の識別部材を設け、この凸形状に対応する
部分の爪を取り除いたインクタンクのみが装着可能とな
っている。このため、インクタンク1のインク供給口1
3がインクタンクユニット20内に入る前にこの識別部
材と前記誤装着防止部とによって、インクタンク1の誤
装着を確実に防止することができる。本実施例では、第
1の誤装着防止部10aの4個の爪のうち、3個の爪を
取り除くことで4種類のインクタンク種類に対応できる
ようになっている。
【0043】また、本実施例のインクタンク1では、第
1の誤装着防止部10aと第1の突起部2の間に第2の
誤装着防止部10c、10dを設けている。この第2の
誤装着防止部には、前述の第1の誤装着防止部と同様、
爪部10dと保護壁10cが設けられている。本実施例
では、第2の誤装着防止部の爪部は2列にわたって6箇
所設けられ、このうち合計3個の爪を取り除くことで2
0種類のインクタンク種類に対応できるようになってい
る。本実施例では、前記第1及び第2の誤装着防止部の
組み合わせによって80種類(20×4)のインクタン
ク種に対応できるようになっているが、これらの誤装着
防止部の爪部の数は、上述した数量に限定されるもので
はなく、要求されるタンク種の必要数量に合わせて自由
に選択することができる。
【0044】本実施例のプレート部材9は、筐体8と同
様、ポリプロピレン樹脂により形成されており、それぞ
れ、プレート部材9は射出成形で成形され、筐体8はブ
ロー成形で形成されている。このように筐体8及びプレ
ート部材9を熱可塑性樹脂でありリサイクル性に優れる
オレフィン系の樹脂で構成することで、再生、再利用を
容易にすることができる。本発明を適用したインクタン
ク1は、筐体8とプレート部材9とをそれぞれ別々に形
成した後、プレート部材の大気連通口12及びインク供
給口13がそれぞれ筐体の開口部(不図示)と対応する
ように両者を超音波溶着により接合することで製造され
る。接合方法としては、超音波溶着の他に、振動溶着や
熱板溶着等による溶着や、接着剤による接着を行なって
もよい。このあたりの構成は、本発明者らにより特開2
000−238282号公報で既に提案されている。
【0045】本発明を適用したインクタンクの第1実施
例について、図8を用いて説明する。図8(a)におい
て、インク供給口13を有する第2の突出部3の内部
に、円盤状に打抜かれたフィルム122を敷いた上にゴ
ム栓121が取り付けられ、キャップ130をプレート
部材9に超音波溶着することで前記ゴム栓121及びフ
ィルム122が固定されている。なお、この作業は、筐
体8とプレート部材9とを超音波溶着により接合してイ
ンクを入れた後に行われる。この状態で、ユーザーのと
ころへ運搬されるわけであるが、前述のように、本発明
を適用したインクタンク1では、使用時にはゴム栓12
1がフィルム122の上側にあり、該ゴム栓121がイ
ンクと接することは殆どない。しかしながら、ユーザー
のところへ運搬される際には、箱に姿勢を表示してあっ
ても逆さま等の姿勢になることがある。まして、このよ
うな薄っぺらいインクタンク1は、一つづつになれば横
向きに置かれることが多い。そのような場合、本発明を
適用したインクタンクでは、ゴム栓121の下にフィル
ム122が敷かれているので、アルカリ性のインクによ
るゴム栓121からの異物の溶出を防止することができ
る。なお、フィルムがポリプロピレンであれば、プレー
ト部材9に熱溶着することが可能であり、上記運搬中に
ゴム栓121にインクが触れることはない。
【0046】次に、インクタンク1を液体吐出記録装置
のインクタンクユニット20に取り付けた後、図8
(b)に示すように、該インクタンクユニット側の針4
1及び42をインクタンク1のインク供給口13及び大
気連通部12と接続し、インクタンク1内を大気に連通
させた後に該インクタンク内のインクを吸い上げること
が可能になる。この状態では、インク吸い上げ時にのみ
インク供給口部13側のゴム栓121にインクが触れる
程度で、本実施例のようにインクを上方から取り出す構
造のインクタンク1によれば、前記ゴム栓121に対す
るインクの接触を効果的に無くすことができる。ここ
で、前記フィルム122の材質としては、前述のポリプ
ロピレンの他に、ポリエチレン、テフロン、ポリエステ
ル等を挙げることができる。この中で、インクに影響を
及ぼさないものとしては、テフロンが最も優れており、
市場の流通も多く、好適である。ポリプロピレンやポリ
エチレンは食品に使用されることが多く、市場で流通し
ているものは殆どが脂肪酸や脂肪酸誘導体類を含有して
いる。
【0047】また、フィルム122の厚さは50μm程
度が最適であり、20μm以下では取り付け位置決めが
しづらく、また、100μm以上では針41での孔あけ
抵抗が大きかった。これらのことは、共通の構成から成
る大気連通口12を有する第1の突出部2の内部につい
ても同様である。以上説明した通り、ゴム栓121の下
側にフィルム状膜122が設けられていることにより、
アルカリ性のインクによるゴム栓121からの異物の溶
出を防止することが可能で、インクジェット記録ヘッド
のフィルターに目詰まりを生じて記録ができなくなると
いうような不都合を無くすことができる。特開平10−
323379号公報の輸液容器では、未開封時には一方
の輸液がゴム栓に触れ、使用時には常時ゴム栓に輸液
(混合液)が接する構成となっているため、本発明を適
用したインクタンク1の方がゴム栓121からの異物の
溶出防止に関してより効果的である。
【0048】図9は、本発明を適用したインクタンクの
第2実施例の要部を示す図であり、(a)は部分縦断面
図であり、(b)は針をインクタンクに接続した状態を
示す部分縦断面図である。図9において、ゴム栓121
の下側に配置されるフィルム状膜3bはプレート部材
(その突出部)3と一体に成形されている。3aはチュ
ーブ4のストッパであり、該ストッパの中心部には厚さ
が約80μmのフィルム状膜3bが形成されている。図
9の(b)は前記ゴム栓121及び前記フィルム状膜3
bを通して針41を突き刺した接続した状態を示してい
る。本実施例(第2実施例)は以上の点で前述の第1実
施例と相違するが、その他の点では実質上同じ構成を有
している。図9に示すような第2実施例によっても、前
述の第1実施例と同様に、アルカリ性のインクがゴム栓
121に触れることを無くすことができ、ゴム栓121
からの異物溶出を防止することが可能になる。
【0049】図10は本発明を適用したインクタンクの
第3実施例の要部を示す部分縦断面図である。本実施例
でも、図9の第2実施例のようにゴム栓121の下側に
配置されるフィルム状膜3dはプレート部材(その突出
部)3と一体に成形されている。本実施例では、さら
に、フィルム状膜3dの周囲にテーパー部3cが設けら
れている。このデーパー部3cは、ゴム栓121を通し
て挿入される針41の挿入時のガイドとして機能するも
のである。図10の第3実施例は、以上の点で前述の第
1実施例及び第2実施例と相違しているが、その他の部
分では実質上同じ構成を有している。従って、図10の
第3実施例によっても、前述の実施例の場合と同様、ア
ルカリ性のインクがゴム栓121に触れることを無くす
ことができ、ゴム栓121からの異物溶出を防止するこ
とが可能になる。さらに、本実施例によれば、テーパー
部3cが針41の挿入時のガイドとして機能するので、
針41をフィルム状膜3dに貫通させる時の該針41の
変形を防止することができ、挿入作業を一層容易に正確
に行うことが可能となる。
【0050】本発明を適用した液体収納容器は前述した
液体吐出記録装置及びそのインクタンクユニット20に
装着されるのに好適なものであり、図12は別の本発明
を適用したインクタンク等の液体収納容器の第4実施例
の全体構成を示す外観斜視図であり、図13は図12の
液体収納容器の分解斜視図であり、図14は図12の液
体収納容器を使用した液体吐出記録装置(インクジェッ
ト記録装置)の液体供給系の模式的断面図である。な
お、図12及び図13は本発明を適用した液体収納容器
(インクタンク)の液体接続口側を上にして見た斜視図
である。図12〜図14において、インクタンク等とし
て使用される液体収納容器200は全体として角形偏平
形状の中空体として構成されており、インク容器等を形
成する液体収納室201の上面201a開口端面に蓋2
02を超音波溶着等で固着して密封し、該液体収納室2
01の底部203に液体(流体)接続口案内部204及
び情報記憶媒体ホルダ収容部205が一体成形で形成さ
れている。前記液体接続口案内部204には、第1の液
体(流体)接続口206及び第2の液体(流体)接続口
207が形成されている。前記第1の液体接続口206
は、前記液体収納部201内に貯留された液体(イン
ク)をインクジェットヘッド等に供給するために導出す
るためのインク供給口を構成するためのものであり、前
記第2の液体接続口207は前記液体収納部201内に
外気を導入するための大気連通口を構成するためのもの
である。
【0051】前記液体収納容器(インクタンク)200
は、前記液体(流体)接続口206、207側を下に向
けた状態でインクジェット記録装置(液体吐出記録装
置)等に着脱可能に装着されるものである。図13にお
いて、前記情報記憶媒体ホルダ収容部205に形成され
た凹部208内には、情報記憶媒体209を保持した情
報記憶媒体ホルダ210が収容される。本実施形態で
は、前記情報記憶媒体209は前記情報記憶媒体ホルダ
210に対して両面テープ211を用いて位置決め固着
されている。なお、前記情報記憶媒体209には、接点
部212及びEEPROM213が設けられている。
【0052】図13において、前記第1の液体接続口
(液体供給口、インク供給口)206及び第2の液体接
続口(大気連通口)207が形成された前記液体接続口
案内部204は、機能部材を収容保持するためのハウジ
ングを構成するものであり、前記液体供給口206及び
前記大気連通口207の内部には、それぞれ、フィルム
状膜214が挿入され、その上からゴム栓を形成する弾
性体(弾性部材)215が挿入されている。そして、前
記これらの液体接続口206、207のそれぞれにフィ
ルム状膜214及び弾性体(弾性部材)215を挿入し
た後、前記液体接続口案内部204の外面に固定部材2
16を超音波溶着等で固着するすることにより、前記液
体供給口206及び前記大気連通口207のそれぞれの
内部にフィルム状膜214及び弾性体(弾性部材)21
5が収容保持される。
【0053】図12及び図13において、液体収納容器
を以上の段階まで組み立てた後、液体収納部201の底
部203にボトムカバー217を固着することにより、
液体収納容器200の組み立てが完成する。このボトム
カバー217には、前記液体接続口案内部204が嵌合
される液体接続部開口218と前記情報記憶媒体ホルダ
収容部205が嵌合される情報記憶媒体接続部開口21
9とが設けられており、これらの開口218、219内
に液体接続口案内部204及び情報記憶媒体ホルダ収容
部205を嵌合保持した状態でボトムカバー217を液
体収納部201の底部203に固着することにより、液
体供給部(インク供給部)及び大気連通部を確実に密封
した状態で液体収納容器200が組み立てられる。な
お、本実施形態においては、前記ボトムカバー217
も、超音波溶着によって前記液体収納部201の底部2
03に固着される。また、本実施形態では、前記ボトム
カバー217の前記情報記憶媒体接続部開口219の開
口内周部に、漏れた液体を速やかに外部へ排出するため
の毛管溝220が形成されている。
【0054】インクジェットヘッドに対する液体供給系
を示す図14において、液体収納容器(インクタンク)
200内には液体収納室(インク収納室)221が形成
されており、その中にインク等の液体(吐出用液体)が
収納されている。図12〜図14において、前述のよう
に、液体収納容器200の底部203には、その底面か
ら突出するように液体接続口案内部204と情報記憶媒
体ホルダ収容部205が設けられており、これらを覆う
ように前記ボトムカバー217が取り付けられている。
このボトムカバー217には、液体接続口案内部204
と対向する位置に液体接続部開口218が設けられ、情
報記憶媒体ホルダ収容部205と対向する位置に情報記
憶媒体接続部開口219が設けられている。
【0055】前記液体接続口案内部204には、これを
貫通して液体収納室221に通じる液体供給口としての
第1の液体(流体)接続口206と大気連通口としての
第2の液体(流体)接続口207との2つの液体接続口
が形成されている。これらの液体接続口206、207
の内部には弾性部材215とフィルム状膜214が挿入
され、その外側に各液体接続口206、207に対応す
る開口を有する固定部材216が接合され、超音波溶着
によって固定されている。つまり、前記固定部材216
を液体接続口案内部204の外側面に固着することによ
り、前記弾性部材215を押圧状態で収容固定してい
る。前記弾性部材(弾性体)215は液体(流体)接続
用の中空針を密封状態で貫通させるためのものである。
すなわち、液体供給用の中空針222及び大気連通用の
中空針223はいずれも先細りの形状をしており、液体
供給中空針222は液体接続口206と接続されること
で液体収納室221内の液体(インク)を記録ヘッドへ
供給し、また、大気連通中空針223は液体接続口20
7と接続されることで液体収納室221内を大気と連通
させるようになっている。
【0056】図14において、前記中空針222、22
3は、液体吐出記録装置(インクジェット記録装置)に
設けられたインク供給ユニット224に固定支持されて
おり、液体供給用中空針(第1の接続中空針)222は
インク供給チューブ225を介してインクジェットヘッ
ド(吐出ヘッド部)101に接続されている。インクジ
ェットヘッド101に供給されたインク(液体)は、記
録データに基づいて、吐出口面181に形成された複数
の吐出口182から選択的に吐出される。図15及び図
16は本発明を適用した液体収納容器(インクタンク)
200の第4実施例の要部である液体供給口206(第
1の液体接続口)の構成を示す部分縦断面図であり、図
15は組み付け前の状態を示し、図16は組み付け後の
状態を示す。第1の液体接続口(液体供給口)206及
び第2の液体接続口(大気連通口)207は実質的に同
じ構成を有しており、以下では、第1の液体接続口(液
体供給口)206について図示して説明するが、その図
面及び説明は第2の液体接続口(大気連通口)207に
ついても同様に適用されるものである。
【0057】図15及び図16において、液体接続口案
内部204の液体接続口(第1の液体接続口)206に
対応する位置には、円筒形の凹部から成るハウジング2
26が形成されており、該ハウジング226の底面上に
フィルム状膜214が配置されている。このフィルム状
膜214はハウジング226の内径とほぼ同じ外径を有
している。ハウジング226内の前記フィルム状膜21
4の上に、弾性体(弾性部材)215が挿入(装着)さ
れている。この弾性体215は、ドーム形状の下面の中
心部のみ下向きに若干突出した円筒状部を有するキノコ
形状を成している。また、ハウジング226と液体収容
室221とは、円筒形の液体供給流路(インク供給流
路)227によって連通されている。そして、固定部材
216をハウジング226の開口端面周縁部に超音波溶
着することにより、図16に示すように、弾性体215
はハウジング226内で押圧され弾性変形した状態で収
容保持されることで、液体接続口(液体供給口)206
が構成されている。前記固定部材216の前記液体接続
口206に対応する位置には中空針222を挿通するた
めの開口228が形成されている。
【0058】図16の組み付け状態では、固定部材21
6が弾性体(ゴム栓)215を押圧することから、該弾
性体215は円筒形凹部から成るハウジング226内で
直径方向に広がろうとする。このこの広がろうとする力
をハウジング226の内径面によって押さえているた
め、弾性体215は直径方向に圧縮された状態で収容さ
れている。このような弾性体215の状態により、該弾
性体215とハウジング226との間の隙間から不用意
に液体が漏れることを確実に防止することができ、同時
に、中空針222を抜き差しして弾性体215に貫通さ
せることを繰り返した後でも、該中空針222を抜いた
ときには、該弾性体215の針貫通部分(貫通孔が形成
された部分)は元の状態(密封状態)に復帰することが
でき、液体(インク)収納室221からの液体の漏れ
(インクの漏れ)や垂れを防止できる状態になる。
【0059】図17〜図22は図16中の弾性体(ゴム
栓)215の構造を示す図であり、図17は側面図、図
18は斜め上方から見た斜視図、図19は上方から見た
上面図、図20は斜め下方から見た斜視図、図21は下
方から見た下面図(底面図)、図22は中央部縦断面図
である。図17〜図22において、弾性体215は略ド
ーム形状をしており、その裏面中央部から若干の高さだ
け円筒状を成して突出した円筒部229を有し、この円
筒部229を含めると略キノコ形状をしているとも言え
る。弾性体215の外径は前記ハウジング226の内径
とほぼ同一寸法になっている。なお、弾性体215は、
その外径がハウジング226の内径よりやや小さい方が
組み込みやすいが、逆にその外径の方がハウジング22
6の内径よりやや大きくても問題はない。つまり、弾性
体215の外径の方が大きい場合でも、力を加えること
によって弾性体215の形状を容易に変化させることが
できるので、該弾性体215の外径が極端に大きくない
限り、組み込み作業上の問題はない。
【0060】図17〜図22において、弾性体215の
上部中央部230は、その周辺部(頂点)より若干落ち
込み、且つ水平方向に切り落としたような平坦面(平
面)となっている。そして、この弾性体215の上部中
央部230の直径は、上方から見た場合、該弾性体21
5の裏面中央部から突出している前記円筒部229の外
径とほぼ同一寸法となっている。また、前記弾性体21
5の上部230から円筒部229の下端面231にかけ
て、該弾性体215のほぼ中心にスリット232が形成
されている。本実施形態においては、このスリット23
2の長さ寸法は前記固定部材216の開口228の内径
寸法と略同じに選定されており、実際には例えば3.2
mm程度に選定されている。
【0061】また、弾性体215の円筒部229の下端
面231は中空針222(図14)の挿入方向に対して
略垂直な(略直交する)な平面をなしている。この弾性
体215がハウジング226に組み込まれると、該弾性
体の上部230は図16に示すように若干擂り鉢形状と
なる。このような擂り鉢形状を形成する理由は、インク
ジェット記録装置等の機器側の中空針222が弾性体2
15に挿通される(突き刺さる)際に該中空針が該弾性
体のほぼ中心に案内されるようにするためである。そし
て、中空針222は弾性体215の中心に設けられてい
るスリット232内を通して挿通される。この弾性体2
15の上部(上面)230とスリット232は、中空針
222を挿通させるさせる際に、該中空針が弾性体21
5に突き刺さることを避けるために設けられている。そ
の理由は、もし、中空針222が弾性体215に突き刺
さって挿通される形態であれば、液体収納容器(インク
タンク)200の着脱が複数回繰り返された場合、装着
位置ズレにより固定部材216の開口228内で中空針
222が毎回異なった箇所に突き刺さることになり、そ
のため、弾性体215の肉が抜け落ちてしまい、弾性体
215による液体密封が不可能又は不完全になり、液体
漏れが発生するおそれがあるからである。
【0062】図23は図15及び図16中のフィルム状
膜214を示す平面図である。図23において、フィル
ム状膜214は摩擦係数が小さい材質で形成されてお
り、また、このフィルム状膜214は、弾性体215に
中空針222が挿通される(突き刺さる)時に該中空針
に連れて引き込まれることを防止するために、ある程度
の強度(所望の強度及び剛性)を有する材質で形成され
ている。本実施形態においては、フィルム状膜214の
材質としてテフロンが使用されており、その厚さは約5
0〜約100μm程度に選定されている。このフィルム
状膜214のほぼ中心部には微小径の貫通孔233が設
けられている。この貫通孔233は、中空針222の先
端が進入するときに該フィルム状膜214を裂け易くす
るためのものである。つまり、この貫通孔233は、弾
性体215の押し込まれによっては裂けることがなく、
中空針222の先端が挿通されるときには裂けやすくな
るような大きさ(直径)に選定されており、本実施形態
では、試験結果等から直径で約0.2mmに選定されて
いる。なお、この貫通孔233に代えて、上記と同等の
機能を発揮するものであれば、フィルム状膜の中心部に
スリットもしくは肉薄部を設ける構成にしてもよい。
【0063】図24〜図29は液体接続口(第1の液体
接続口、液体供給口)206において弾性体215に中
空針222が挿通される過程における各段階の状態を示
す縦断面図である。なお、もう一つの液体接続口(第2
の液体接続口、大気連通口)207において弾性体21
5に中空針223が挿通される過程における各段階の状
態も、図24〜図29の場合と同じであり、その実施形
態も本発明の実施形態に含まれるものである。図24は
中空針222が弾性体215に挿通される前の状態を示
す。図24において、弾性体215はハウジング226
内に設計値どおりの状態で組み込まれており、該ハウジ
ング226の内径面から中心に向かって矢印で示すよう
な力(保持力)が働いているため、弾性体215のスリ
ット232は閉塞(密着)しており、液体漏れ(インク
漏れ)は生じない。この弾性体215が組み込まれた図
24の状態においては、弾性体215の下端面231は
フィルム状膜214と接触しない非接触状態となってい
る。
【0064】図25は中空針222が弾性体215に挿
通される初期段階の状態を示す。図25において、中空
針222は固定部材216の開口228を通過して弾性
体215のスリット232内に進入し始めている。この
状態において、弾性体215のスリット232の上部は
中空針222の進入により開いているが(裂かれている
が)、円筒部229下端面231及びその近傍ではスリ
ット232はまだ閉塞(密閉)したままである。中空針
222が進入するに連れて、該中空針との間の摩擦力に
より該中空針の進入に追従するように、弾性体215の
円筒部229が液体収納室221側へ押し込まれ(押圧
移動させられ)、図25の状態では、円筒部229下端
面231がフィルム状膜214とちょうど当接した状態
になっている。図26は中空針222が弾性体215の
スリット232内へさらに進入した状態を示す。この状
態においても、弾性体215の円筒部229は、中空針
222の動きに追従するように液体収納室221側へ押
し込まれるように移動しようとするが、ハウジング22
6の底面に装着されたフィルム状膜214は所望の剛性
を有しているため、弾性体215の円筒部229の引き
込まれによるフィルム状膜214の移動はその強度(剛
性)によって防止されている。つまり、フィルム状膜2
14は、それ自身の剛性によって円筒部229の引き込
まれ及び該フィルム状膜自身の移動を阻止され、図26
に示す状態からそれ以上移動することはない。
【0065】そうなると、進入してきた中空針222の
体積の分だけの弾性体215の体積、つまり弾性体21
5の排除される体積は直径方向(矢印方向)に移動する
ことになる。その際、フィルム状膜214は潤滑性を有
しており、且つ、フィルム状膜214と弾性体215の
円筒部229の下端面231とが当接しているため、該
弾性体215の下端面231は半径方向にスムーズに移
動することができる。よって、挿通される中空針222
の体積の分だけ弾性体215の体積が排除されるが、弾
性体215の中空針進入方向の移動が完全に阻止されて
いるため、この弾性体215の前記排除される体積の分
だけ該弾性体215はフィルム状膜214の潤滑性によ
りスムーズに半径方向へ移動する。このことにより、前
記スリット232は、弾性体215の円筒部229下端
面231の近傍においても開き始める。従って、上記フ
ィルム状膜214の存在により、ハウジング226の下
側に設けられている液体供給流路227の断面積(孔
径)の大きさにかかわらず、弾性体215の中空針進入
方向(下向き方向)の押し込まれを防止することが可能
となる。
【0066】図27は中空針222がさらに進入してそ
の先端がフィルム状膜214にちょうど接触した(到達
した)ときの状態を示す。この状態においても、さらに
進入してきた中空針222の体積の分だけ弾性体215
の体積が排除され、該弾性体215はこの排除された体
積の分だけ半径方向に移動する。図27の状態において
は、弾性体215を進入してきた(通過した)した中空
針222の先端はフィルム状膜214に押し付けられて
おり、該フィルム状膜214の中心部に設けられている
微小貫通孔233(図23)の周縁エッジ部には応力集
中の状態になっている。ここで、前記貫通孔233(図
23参照)は、比較的高い剛性を有するフィルム状膜2
14を突き破りやすくするために設けられているもので
あり、中空針222の先端部のように先細り形状の端部
によれば比較的容易に突き破ることができる。つまり、
同じ荷重がフィルム状膜214に加えられたとしても、
押し込まれた弾性体215の下端面231と中空針22
2の先端部とでは、押し付けられる先端部の面積が極め
て小さい中空針222の方がフィルム状膜214を容易
に突き破ることができる。
【0067】図28は液体接続口206を通して中空針
222が完全に挿通された(貫通した)状態を示す。図
28において、中空針222の針孔234を含む先端部
はフィルム状膜214の中心部を突き破り、液体(イン
ク)供給流路227に進入しており、インクジェット記
録装置等の機器へ液体(インク)を供給可能な状態にな
っている。この状態においても、弾性体215が液体収
納室221側へ押し込まれていないため、ハウジング2
26の内径面から弾性体215へ半径方向内向きに作用
する力は何ら減少する(軽減される)ことはなく、従っ
て、中空針222は弾性体215の締め付け力によって
確実に保持(ホールド)されており、弾性体215の前
記スリット232の部分から液体漏れ(インク漏れ)が
生じることはない。図29は液体接続口206の弾性体
215を通して装着されていた中心針222を引き抜い
た後の状態を示す。図29において、一旦装着された中
空針222が抜かれた後も、フィルム状膜214の潤滑
性により半径方向外方へ移動していた弾性体215の排
除された体積部分はスムーズに半径方向内方(矢印方
向)へ移動するため、該弾性体215は図24に示すよ
うな元の形状に復帰する。従って、中空針222が抜か
れた後では、弾性体215は、図24の中空針挿通前の
状態とほぼ同じ状態に維持される。この状態において
は、弾性体215に作用する力はハウジング226の内
径面から作用する半径方向内向きの力のみであり、その
ため、弾性体215のスリット232は隙間なくしっか
り閉塞(密閉)させることができ、弾性体215の部位
から液体漏れが生じることはなく、液体収納容器(イン
クタンク)200内の液体を確実に保持することができ
る。
【0068】なお、図12〜図29で説明した実施形態
では、ゴム栓を形成する弾性体(弾性部材)215の形
状がキノコ形状(ドーム形状に円筒部229を設けた形
状)である場合を例に挙げて説明したが、本発明は、こ
れに限定されるものではなく、いかなる形状の弾性体を
使用する場合にも同様に適用することができ、同様の効
果を達成できるものである。さらに、図12〜図29で
説明した実施形態では、弾性体215にスリットが施さ
れているが、フィルム状膜214には潤滑性が有されて
おり、たとえスリットがなかったとしても、該フィルム
状膜214に十分な剛性があり、該弾性体215の押し
込まれを防ぐことができるのであるならば、同様の効果
を達成できるものである。また、図12〜図29の実施
形態では、液体接続口が第1の液体接続口(液体供給
口)206であり、該第1の液体接続口に装着されるフ
ィルム状膜214及び弾性体215である場合を例に挙
げて説明したが、本発明は、液体接続口が第2の液体接
続口(大気連通口)207であり、該第2の液体接続口
に装着されるフィルム状膜214及び弾性体215であ
る場合にも同様に適用することができ、同様の作用効果
を達成できるものであり、これらをもその技術的範囲に
含むものである。
【0069】以上図12〜図29を参照して説明した液
体収納容器200及び該容器を用いる液体吐出記録装置
の構成においては、液体を収納するための液体収容部2
2は、液体を貯留可能な液体収納部201と、該液体収
納部から液体を導出するための液体接続口206(20
7)とを有し、前記液体接続口には、該液体接続口を塞
ぐとともに前記液体収納部の内外を連通させるための中
空針222(223)が挿通される弾性体215と、該
弾性体の前記液体収納部側に配置されるフィルム状膜2
14と、が設けられ、前記弾性体の前記中空針が挿通さ
れる部位にスリット232が形成されるように構成され
ている。さらに、上記液体収納容器200においては、
前記液体接続口206(207)には凹部空間を形成す
るハウジング226が設けられ、前記弾性体215及び
前記フィルム状膜214は該ハウジング内に配置されて
おり、前記弾性体215は、中空針挿通用の開口228
を有する固定部材216を前記ハウジング226の外側
面に固着することにより、該ハウジング内に押し込めら
れるように構成されている。
【0070】また、上記液体収納容器200において
は、前記フィルム状膜214は、潤滑性を有する低摩擦
係数の材質で形成されており、例えば含フッ素高分子材
質で形状されている。さらに、前記フィルム状膜214
の、前記中空針222(223)が挿通される部位には
微小孔233が形成されている構成が採られ、これに代
えて、前記フィルム状膜214の、前記中空針222
(223)が挿通される部位に微小なスリットが形成さ
れている構成を採用してもよい。また、上記液体収納容
器200の構成においては、前記弾性体215は前記ハ
ウジング226の内径と略同一寸法の外径を有してお
り、前記弾性体215に形成される前記スリット232
は、該弾性体の略中心を通る直径方向に形成されてい
る。
【0071】図12〜図29を参照して説明した液体収
納容器200及び該容器を用いる液体吐出記録装置の構
成によれば、弾性体(ゴム栓)215の形状や液体供給
流路227の径の大きさにとらわれず、中空針222
(223)が弾性体215に挿通される際に発生する該
弾性体の押し込まれ(連れ動き)を確実にブロックする
ことができ、さらに、フィルム状膜214として潤滑性
を有する材質のものを使用することから、中空針挿通時
に、該中空針の体積分排除される弾性体215の体積を
半径方向にスムーズに移動させることが可能となる。そ
のため、弾性体215を液体接続口206(207)内
に設計値どおりの位置に設計値どおりの寸法姿勢で収納
することができ、それによって液体接続口206(20
7)からの液体漏れを確実に防止することができる。ま
た、挿通接続されていた中空針222(223)を抜脱
した時にも、フィルム状膜214の潤滑性によって弾性
体215を元の形状及び位置に容易に移動させることが
でき、該弾性体を中空針挿通前の状態にスムーズに復帰
させることにより液体を確実に密封することができ、液
体供給部の信頼性を大いに向上させることが可能になっ
た。
【0072】なお、以上の実施形態では、液体収納容器
(インクタンク)が着脱可能に装着される液体吐出記録
装置が、記録手段(吐出ヘッド部101)を主走査方向
に移動させながら記録するシリアル型記録装置である場
合を例に挙げて説明したが、本発明は、液体吐出記録装
置が記録紙等の記録媒体の全幅または一部をカバーする
長さのラインタイプの記録手段を用いて副走査のみで記
録するライン記録方式(ライン型記録装置)の場合に
も、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得
るものである。また、本発明は、記録手段(吐出ヘッド
部)の数にも関わりなく自由に実施できるものであり、
1個の記録手段で記録する記録装置の他、複数の記録手
段を用いる記録装置、あるいは同一色彩で異なる濃度で
記録する複数の記録手段を用いる階調記録装置、さらに
は、これらを組み合わせた記録装置の場合にも、同様に
適用することができ、同様の効果を達成し得るものであ
る。さらに、本発明は、記録手段と液体収納容器(イン
クタンク)とを一体化した交換可能なインクジェットカ
ートリッジを用いる構成、記録手段とインクタンクを別
体にし、その間をインク供給用のチューブ等で接続する
構成など、記録手段(記録ヘッド)とインクタンクの配
置構成がどのような場合にも同様に適用することがで
き、同様の効果が得られるものである。
【0073】なお、本発明は、液体吐出記録装置がイン
クジェット記録装置の場合、例えば、ピエゾ素子等の電
気機械変換体等を用いる記録手段を使用するものにも適
用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを
吐出する方式の記録手段を使用するインクジェット記録
装置において優れた効果をもたらすものである。かかる
方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できる
からである。
【0074】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、請求項
1の液体収納容器に係る発明によれば、液体吐出記録装
置に着脱自在に搭載されるとともに内部に記録を行なう
ための液体を直接貯留可能な筐体と、該筐体内に収納さ
れた液体を筐体内底部近傍まで延伸した供給管を通して
前記記録装置へ供給するための供給部と前記筐体内部を
大気に連通させるための大気連通部とを一体に備えると
ともに前記筐体の上方に接合されることで前記筐体内部
を密閉空間とするプレート部材と、を備えた液体収納容
器において、前記供給部及び前記大気連通部には前記記
録装置が備える接続中空針により開閉される弾性部材が
設けられており、該弾性部材の下部にフィルム状膜が設
けられている構成としたので、未開封時にはフィルム状
膜により弾性部材が液体から遮断され、使用時において
も弾性部材は液体に常時触れることがないことから、比
較的簡単な構成で低コストを維持したまま、吐出ヘッド
部のフィルターの目詰まりを有効に防止することがで
き、当該液体収納容器が使用される液体吐出記録装置の
信頼性の向上を図ることができ、特に、内部に直接液体
を貯留可能な大型のインクタンク等に適用するのに好適
な液体収納容器が提供される。
【0075】請求項2〜4の発明によれば、上記請求項
1の構成に加えて、前記フィルム状膜が前記プレート部
材と一体に成形されている構成、前記フィルム状膜が前
記プレート部材と同じ材質で形成され、該プレート部材
に溶着されている構成、あるいは、前記フィルム状膜の
周囲部が前記液体吐出記録装置の液体供給針及び大気連
通針のガイドとなる構成としたので、一層効率よく上記
効果を達成できる液体収納容器が提供される。
【0076】請求項5の液体吐出記録装置に係る発明に
よれば、吐出ヘッドから液体を吐出して記憶媒体に記録
を行う液体吐出記録装置において、液体吐出記録装置に
着脱自在に搭載されるとともに内部に記録を行なうため
の液体を直接貯留可能な筐体と、該筐体内に収納された
液体を筐体内底部近傍まで延伸した供給管を通して前記
記録装置へ供給するための供給部と前記筐体内部を大気
に連通させるための大気連通部とを一体に備えるととも
に前記筐体の上方に接合されることで前記筐体内部を密
閉空間とするプレート部材と、を備えた液体収納容器を
備え、前記液体収納容器の前記供給部及び前記大気連通
部には前記記録装置が備える接続中空針により開閉され
る弾性部材が設けられており、該弾性部材の下部にフィ
ルム状膜が設けられている構成としたので、未開封時に
はフィルム状膜により弾性部材が液体から遮断され、使
用時においても弾性部材は液体に常時触れることがない
ことから、比較的簡単な構成で低コストを維持したま
ま、吐出ヘッド部のフィルターの目詰まりを有効に防止
することができ、当該液体収納容器が使用される液体吐
出記録装置の信頼性の向上を図ることができ、特に、内
部に直接液体を貯留可能な大型のインクタンク等に適用
するのに好適な液体収納容器を備えた液体吐出記録装置
が提供される。
【0077】請求項6〜8の発明によれば、上記請求項
5の構成に加えて、前記フィルム状膜が前記プレート部
材と一体に成形されている構成、前記フィルム状膜が前
記プレート部材と同じ材質で形成され、該プレート部材
に溶着されている構成、あるいは、前記フィルム状膜の
周囲部が前記液体吐出記録装置の液体供給針及び大気連
通針のガイドとなる構成としたので、一層効率よく上記
効果を達成できる液体吐出記録装置が提供される。
【0078】請求項11の液体収納容器に係る発明によ
れば、液体を貯留可能な液体収納部と、該液体収納部か
ら液体を導出するための液体接続口とを有する液体収納
容器において、前記液体接続口には、該液体接続口を塞
ぐとともに前記液体収納部の内外を連通させるための中
空針が挿通される弾性体と、該弾性体の前記液体収納部
側に配置されるフィルム状膜と、が設けられている構成
としたので、液体収納室側の液体供給流路の径が大きく
設定されたり、液体接続口内の密封用の弾性体がいかな
る形状をしている場合でも、液体吐出記録装置等の機器
側の接続用中空針が弾性体に挿通されたときの該弾性体
の押し込まれを確実に防止することができ、液体接続口
に収容された該弾性体の位置及び形状を設計値どおりに
維持することができ、中空針を使用する場合の接続性及
び密封性を確実に維持することができる着脱可能な液体
収納容器が提供される。
【0079】請求項12〜15の発明によれば、上記請
求項11の構成に加えて、前記液体接続口には凹部空間
を形成するハウジングが設けられ、前記弾性体及び前記
フィルム状膜は該ハウジング内に配置されている構成、
前記弾性体は、中空針挿通用の開口を有する固定部材を
前記ハウジングの外側面に固着することにより、該ハウ
ジング内に押し込められる構成、前記フィルム状膜は、
潤滑性を有する低摩擦係数の材質で形成されている構
成、あるいは、前記フィルム状膜は含フッ素高分子材質
である構成としたので、一層効率よく上記効果を達成で
きる液体収納容器が提供される。請求項16〜19の発
明によれば、上記請求項11の構成に加えて、前記フィ
ルム状膜の、前記中空針が挿通される部位に微小孔が形
成されている構成、前記フィルム状膜の、前記中空針が
挿通される部位に微小なスリットが形成されている構
成、前記弾性体は前記ハウジングの内径と略同一寸法の
外径を有する構成、あるいは、前記弾性体に形成される
前記スリットは、該弾性体の略中心を通る直径方向に形
成されている構成としたので、一層効率よく上記効果を
達成できる液体収納容器が提供される。
【0080】請求項20の液体吐出記録装置に係る発明
によれば、吐出ヘッドから液体を吐出して記憶媒体に記
録を行う液体吐出記録装置において、液体を貯留可能な
液体収納部と、該液体収納部から液体を導出するための
液体接続口とを有する液体収納容器を備え、前記液体接
続口には、該液体接続口を塞ぐとともに前記液体収納部
の内外を連通させるための中空針が挿通される弾性体
と、該弾性体の前記液体収納部側に配置されるフィルム
状膜と、が設けられている構成としたので、液体収納室
側の液体供給流路の径が大きく設定されたり、液体接続
口内の密封用の弾性体がいかなる形状をしている場合で
も、液体吐出記録装置等の機器側の接続用中空針が弾性
体に挿通されたときの該弾性体の押し込まれを確実に防
止することができ、液体接続口に収容された該弾性体の
位置及び形状を設計値どおりに維持することができ、中
空針を使用する場合の接続性及び密封性を確実に維持す
ることができる着脱可能な液体収納容器を備えた液体吐
出記録装置が提供される。
【0081】請求項21〜24の発明によれば、上記請
求項20の構成に加えて、前記液体接続口には凹部空間
を形成するハウジングが設けられ、前記弾性体及び前記
フィルム状膜は該ハウジング内に配置されている構成、
前記弾性体は、中空針挿通用の開口を有する固定部材を
前記ハウジングの外側面に固着することにより、該ハウ
ジング内に押し込められる構成、前記フィルム状膜は、
潤滑性を有する低摩擦係数の材質で形成されている構
成、あるいは、前記フィルム状膜は含フッ素高分子材質
である構成としたので、一層効率よく上記効果を達成で
きる液体吐出記録装置が提供される。請求項25〜28
の発明によれば、上記請求項20の構成に加えて、前記
フィルム状膜の、前記中空針が挿通される部位に微小孔
が形成されている構成、前記フィルム状膜の、前記中空
針が挿通される部位に微小なスリットが形成されている
構成、前記弾性体は前記ハウジングの内径と略同一寸法
の外径を有する構成、あるいは、前記弾性体に形成され
る前記スリットは、該弾性体の略中心を通る直径方向に
形成されている構成としたので、一層効率よく上記効果
を達成できる液体吐出記録装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液体収納容器としてのインク
タンクの第1実施例の要部構成を分解して示す模式的分
解斜視図である。
【図2】本発明を適用した液体収納容器を搭載可能な液
体収容部ユニットを示す正面図である。
【図3】本発明を適用した液体収納容器を搭載可能な液
体収容部ユニットを示す側面断面図である。
【図4】図3の液体収納容器ユニットの要部を示す部分
側面断面図である。
【図5】図3中の線A−Aに沿った水平方向断面図
(a)と図3中の線B−Bに沿った水平方向断面図
(b)である。
【図6】本発明を適用した液体収納容器を使用するのに
好適な液体吐出記録装置の要部構成を示す模式的斜視図
である。
【図7】本発明を適用した液体収納容器の第1実施例を
示す図であり、(a)は上面図であり、(b)は側面図
であり、(c)は立体斜視図(c)である。
【図8】本発明を適用した液体収納容器の第1実施例の
要部を示す図であり、(a)は部分縦断面図であり、
(b)は中空針を液体収納容器に接続した状態を示す部
分縦断面図である。
【図9】本発明を適用した液体収納容器の第2実施例の
要部を示す図であり、(a)は部分縦断面図であり、
(b)は中空針を液体収納容器に接続した状態を示す部
分縦断面図である。
【図10】本発明を適用した液体収納容器の第3実施例
の要部を示す部分縦断面図である。
【図11】図6中の吐出ヘッド部の構造を模式的に示す
部分斜視図である。
【図12】本発明を適用した液体収納容器の第4実施例
の液体接続口を上にした状態での模式的斜視図である。
【図13】図12の液体収納容器の構成を模式的に示す
分解斜視図である。
【図14】本発明を適用した液体収納容器を使用した液
体吐出記録装置の液体供給系の構成例を示す模式的断面
図である。
【図15】本発明を適用した液体収納容器の第4実施例
の液体接続口の組み付け前の状態を示す模式的縦断面図
である。
【図16】本発明を適用した液体収納容器の第4実施例
の液体接続口の組み付け後の状態を示す模式的縦断面図
である。
【図17】本発明を適用した液体収納容器の第4実施例
の液体接続口で使用される弾性体の側面図である。
【図18】図17の弾性体を斜め上方から見た斜視図で
ある。
【図19】図17の弾性体を上方から見た上面図であ
る。
【図20】図17の弾性体を斜め下方から見た斜視図で
ある。
【図21】図17の弾性体を下方から見た下面図(底面
図)である。
【図22】図17の弾性体の中央部縦断面図である。
【図23】本発明を適用した液体収納容器の第4実施例
の液体接続口で使用されるフィルム状膜の模式的平面図
である。
【図24】本発明を適用した液体収納容器の第4実施例
お液体接続口において中空針が弾性体に挿通される前の
状態を示す縦断面図である。
【図25】図24の液体接続口において中空針が弾性体
に挿通される初期段階の状態を示す縦断面図である。
【図26】図24の液体接続口において中空針が弾性体
のスリット内へ進入した状態を示す縦断面図である。
【図27】図24の液体接続口において中空針が弾性体
のスリット内へ進入してその先端がフィルム状膜に到達
した状態を示す縦断面図である。
【図28】図24の液体接続口において中空針が完全に
挿通された状態を示す縦断面図である。
【図29】図24の液体接続口において弾性体を通して
接続されていた中空針を引き抜いた後の状態を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1 液体収納容器(インクタンク) 2 第1の突出部 3 第2の突出部 3a ストッパ 3b フィルム状膜 3c テーパー部 3d フィルム状膜 4 チューブ 6 垂直面部 7 把手部 8 筐体 9 プレート部材 12 大気連通口(液体接続口) 13 液体供給口(液体接続口) 20 液体収納容器ユニット(インクタンクユニ
ット) 34 レバー 41 液体供給用中空針 42 大気連通用中空針 72 レバーロック部材 85 板バネ 86 ローラ 101 記録手段(吐出ヘッド、吐出ヘッド部) 102 液体収納容器(インクタンク) 103 サブタンク 110 ヘッド回復系 111 ブレード 117 キャップ 121 弾性部材としてのゴム栓 122 フィルム状膜としてのフィルム 130 固定部材としてのキャップ 181 吐出口面 182 吐出口 183 共通液室 184 液路 185 電気熱変換体 200 液体収納容器 201 液体収納部(インク容器) 202 蓋 203 液体収納部の底部 204 液体接続口案内部 205 情報記憶媒体ホルダ収容部 206 第1の液体接続口(液体供給口) 207 第2の液体接続口(大気連通口) 208 凹部 209 情報記憶媒体 210 情報記憶媒体ホルダ 211 両面テープ 214 フィルム状膜 215 弾性体(弾性部材、ゴム栓) 216 固定部材 217 ボトムカバー 218 液体接続部開口 219 情報記憶媒体接続部開口 220 毛管溝 221 液体収納室 222 中空針 223 中空針 224 液体供給ユニット(インク供給ユニット) 225 液体供給チューブ(インク供給チューブ) 226 ハウジング 227 液体供給流路(インク供給流路) 228 固定部材の開口 229 弾性体の円筒部 230 弾性体の上部 231 弾性体の円筒部の下端面 232 弾性体のスリット 233 フィルム状膜の微小貫通孔 234 中空針の針孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月11日(2002.3.1
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
【手続補正16】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図19
【補正方法】変更
【補正内容】
【図19】
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図20
【補正方法】変更
【補正内容】
【図20】
【手続補正18】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図21
【補正方法】変更
【補正内容】
【図21】
【手続補正19】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図22
【補正方法】変更
【補正内容】
【図22】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 肇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 理 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA24 FA03 KC05 KC06 KC10 KC13 KC16 KC22 2C057 AG12 AG71 AG80 AN01 BA03 BA13 3E014 PA01 PB02 PB09 PC03 PC12 PD30 PE03 PE30 PF06

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体吐出記録装置に着脱自在に搭載され
    るとともに内部に記録を行なうための液体を直接貯留可
    能な筐体と、該筐体内に収納された液体を筐体内底部近
    傍まで延伸した供給管を通して前記記録装置へ供給する
    ための供給部と前記筐体内部を大気に連通させるための
    大気連通部とを一体に備えるとともに前記筐体の上方に
    接合されることで前記筐体内部を密閉空間とするプレー
    ト部材と、を備えた液体収納容器において、 前記供給部及び前記大気連通部には前記記録装置が備え
    る接続中空針により開閉される弾性部材が設けられてお
    り、該弾性部材の下部にフィルム状膜が設けられている
    ことを特徴とする液体収納容器。
  2. 【請求項2】 前記フィルム状膜が前記プレート部材と
    一体に成形されていることを特徴とする請求項1に記載
    の液体収納容器。
  3. 【請求項3】 前記フィルム状膜が前記プレート部材と
    同じ材質で形成され、該プレート部材に溶着されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体収納容器。
  4. 【請求項4】 前記フィルム状膜の周囲部が前記液体吐
    出記録装置の液体供給針及び大気連通針のガイドとなる
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体
    収納容器。
  5. 【請求項5】 吐出ヘッドから液体を吐出して記憶媒体
    に記録を行う液体吐出記録装置において、 液体吐出記録装置に着脱自在に搭載されるとともに内部
    に記録を行なうための液体を直接貯留可能な筐体と、該
    筐体内に収納された液体を筐体内底部近傍まで延伸した
    供給管を通して前記記録装置へ供給するための供給部と
    前記筐体内部を大気に連通させるための大気連通部とを
    一体に備えるとともに前記筐体の上方に接合されること
    で前記筐体内部を密閉空間とするプレート部材と、を備
    えた液体収納容器を備え、 前記液体収納容器の前記供給部及び前記大気連通部には
    前記記録装置が備える接続中空針により開閉される弾性
    部材が設けられており、該弾性部材の下部にフィルム状
    膜が設けられていることを特徴とする液体吐出記録装
    置。
  6. 【請求項6】 前記フィルム状膜が前記プレート部材と
    一体に成形されていることを特徴とする請求項5に記載
    の液体吐出記録装置。
  7. 【請求項7】 前記フィルム状膜が前記プレート部材と
    同じ材質で形成され、該プレート部材に溶着されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出記録装置。
  8. 【請求項8】 前記フィルム状膜の周囲部が前記液体吐
    出記録装置の液体供給針及び大気連通針のガイドとなる
    ことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の液体
    吐出記録装置。
  9. 【請求項9】 前記吐出ヘッド部は、インクを吐出する
    ために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体
    を備えているインクジェット記録手段であることを特徴
    とする請求項5〜8のいずれかに記載の液体吐出記録装
    置。
  10. 【請求項10】 前記インクジェット記録手段は前記
    電気熱変換体が発生する熱エネルギーによりインクに生
    じる膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の液体吐出記録装置。
  11. 【請求項11】 液体を貯留可能な液体収納部と、該液
    体収納部から液体を導出するための液体接続口とを有す
    る液体収納容器において、 前記液体接続口には、該液体接続口を塞ぐとともに前記
    液体収納部の内外を連通させるための中空針が挿通され
    る弾性体と、該弾性体の前記液体収納部側に配置される
    フィルム状膜と、が設けられていることを特徴とする液
    体収納容器。
  12. 【請求項12】 前記液体接続口には凹部空間を形成す
    るハウジングが設けられ、前記弾性体及び前記フィルム
    状膜は該ハウジング内に配置されていることを特徴とす
    る請求項11に記載の液体収納容器。
  13. 【請求項13】 前記弾性体は、中空針挿通用の開口を
    有する固定部材を前記ハウジングの外側面に固着するこ
    とにより、該ハウジング内に押し込められることを特徴
    とする請求項11又は12に記載の液体収納容器。
  14. 【請求項14】 前記フィルム状膜は、潤滑性を有する
    低摩擦係数の材質で形成されていることを特徴とする請
    求項11〜13のいずれかに記載の液体収納容器。
  15. 【請求項15】 前記フィルム状膜は含フッ素高分子材
    質であることを特徴とする請求項11〜14のいずれか
    に記載の液体収納容器。
  16. 【請求項16】 前記フィルム状膜の、前記中空針が挿
    通される部位に微小孔が形成されていることを特徴とす
    る請求項11〜15のいずれかに記載の液体収納容器。
  17. 【請求項17】 前記フィルム状膜の、前記中空針が挿
    通される部位に微小なスリットが形成されていることを
    特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の液体収
    納容器。
  18. 【請求項18】 前記弾性体は前記ハウジングの内径と
    略同一寸法の外径を有することを特徴とする請求項12
    〜17のいずれかに記載の液体収納容器。
  19. 【請求項19】 前記弾性体に形成される前記スリット
    は、該弾性体の略中心を通る直径方向に形成されている
    ことを特徴とする請求項11〜18のいずれかに記載の
    液体収納容器。
  20. 【請求項20】 吐出ヘッドから液体を吐出して記憶媒
    体に記録を行う液体吐出記録装置において、 液体を貯留可能な液体収納部と、該液体収納部から液体
    を導出するための液体接続口とを有する液体収納容器を
    備え、 前記液体接続口には、該液体接続口を塞ぐとともに前記
    液体収納部の内外を連通させるための中空針が挿通され
    る弾性体と、該弾性体の前記液体収納部側に配置される
    フィルム状膜と、が設けられていることを特徴とする液
    体吐出記録装置。
  21. 【請求項21】 前記液体接続口には凹部空間を形成す
    るハウジングが設けられ、前記弾性体及び前記フィルム
    状膜は該ハウジング内に配置されていることを特徴とす
    る請求項20に記載の液体吐出記録装置。
  22. 【請求項22】 前記弾性体は、中空針挿通用の開口を
    有する固定部材を前記ハウジングの外側面に固着するこ
    とにより、該ハウジング内に押し込められることを特徴
    とする請求項20又は21に記載の液体吐出記録装置。
  23. 【請求項23】 前記フィルム状膜は、潤滑性を有する
    低摩擦係数の材質で形成されていることを特徴とする請
    求項20〜22のいずれかに記載の液体吐出記録装置。
  24. 【請求項24】 前記フィルム状膜は含フッ素高分子材
    質であることを特徴とする請求項20〜23のいずれか
    に記載の液体吐出記録装置。
  25. 【請求項25】 前記フィルム状膜の、前記中空針が挿
    通される部位に微小孔が形成されていることを特徴とす
    る請求項20〜24のいずれかに記載の液体吐出記録装
    置。
  26. 【請求項26】 前記フィルム状膜の、前記中空針が挿
    通される部位に微小なスリットが形成されていることを
    特徴とする請求項20〜24のいずれかに記載の液体吐
    出記録装置。
  27. 【請求項27】 前記弾性体は前記ハウジングの内径と
    略同一寸法の外径を有することを特徴とする請求項21
    〜26のいずれかに記載の液体吐出記録装置。
  28. 【請求項28】 前記弾性体に形成される前記スリット
    は、該弾性体の略中心を通る直径方向に形成されている
    ことを特徴とする請求項20〜27のいずれかに記載の
    液体吐出記録装置。
  29. 【請求項29】 前記吐出ヘッド部は、インクを吐出す
    るために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換
    体を備えているインクジェット記録手段であることを特
    徴とする請求項20〜28のいずれかに記載の液体吐出
    記録装置。
  30. 【請求項30】 前記インクジェット記録手段は前記
    電気熱変換体が発生する熱エネルギーによりインクに生
    じる膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させるこ
    とを特徴とする請求項29に記載の液体吐出記録装置。
JP2002056440A 2001-03-02 2002-03-01 液体収納容器及び該容器を用いる液体吐出記録装置 Pending JP2002370384A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002056440A JP2002370384A (ja) 2001-03-02 2002-03-01 液体収納容器及び該容器を用いる液体吐出記録装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001-58825 2001-03-02
JP2001058825 2001-03-02
JP2002056440A JP2002370384A (ja) 2001-03-02 2002-03-01 液体収納容器及び該容器を用いる液体吐出記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002370384A true JP2002370384A (ja) 2002-12-24

Family

ID=26610546

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002056440A Pending JP2002370384A (ja) 2001-03-02 2002-03-01 液体収納容器及び該容器を用いる液体吐出記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002370384A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004209847A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Canon Inc インクジェット記録装置
WO2007037546A1 (en) * 2005-09-29 2007-04-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink cartridge and ink jet recording apparatus
WO2007037528A1 (en) * 2005-09-29 2007-04-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink cartridge and ink jet recording apparatus
JP2007196648A (ja) * 2005-11-28 2007-08-09 Brother Ind Ltd インクカートリッジ及びインクジェット記録装置
US7669994B2 (en) 2005-09-29 2010-03-02 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink cartridges
JP2010158906A (ja) * 2005-11-28 2010-07-22 Brother Ind Ltd インクジェット記録システム
JP2012111071A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 Canon Inc インクジェット用弾性部材の洗浄方法
JP2014100814A (ja) * 2012-11-17 2014-06-05 Mimaki Engineering Co Ltd インク供給装置
WO2015079547A1 (ja) * 2013-11-29 2015-06-04 株式会社日立産機システム 補給容器及びこれを備えたインクジェット記録装置
EP4082800A1 (en) 2021-04-26 2022-11-02 Funai Electric Co., Ltd. Ink cartridge, cartridge holding mechanism, and printing apparatus
US12017460B2 (en) 2021-04-26 2024-06-25 Funai Electric Co., Ltd. Ink cartridge, cartridge holding mechanism, and printing apparatus

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004209847A (ja) * 2003-01-06 2004-07-29 Canon Inc インクジェット記録装置
JP4532831B2 (ja) * 2003-01-06 2010-08-25 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置
WO2007037546A1 (en) * 2005-09-29 2007-04-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink cartridge and ink jet recording apparatus
WO2007037528A1 (en) * 2005-09-29 2007-04-05 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink cartridge and ink jet recording apparatus
US7669994B2 (en) 2005-09-29 2010-03-02 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Ink cartridges
JP2007196648A (ja) * 2005-11-28 2007-08-09 Brother Ind Ltd インクカートリッジ及びインクジェット記録装置
JP2010158906A (ja) * 2005-11-28 2010-07-22 Brother Ind Ltd インクジェット記録システム
JP4524676B2 (ja) * 2005-11-28 2010-08-18 ブラザー工業株式会社 インクカートリッジ
JP2012111071A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 Canon Inc インクジェット用弾性部材の洗浄方法
JP2014100814A (ja) * 2012-11-17 2014-06-05 Mimaki Engineering Co Ltd インク供給装置
WO2015079547A1 (ja) * 2013-11-29 2015-06-04 株式会社日立産機システム 補給容器及びこれを備えたインクジェット記録装置
CN105793050A (zh) * 2013-11-29 2016-07-20 株式会社日立产机系统 补给容器和包括该补给容器的喷墨记录装置
JPWO2015079547A1 (ja) * 2013-11-29 2017-03-16 株式会社日立産機システム 補給容器及びこれを備えたインクジェット記録装置
EP3075540A4 (en) * 2013-11-29 2017-06-21 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Replenishment container and inkjet recording device comprising same
US9738079B2 (en) 2013-11-29 2017-08-22 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Replenishment container and inkjet recording device comprising same
US10189263B2 (en) 2013-11-29 2019-01-29 Hitachi Industrial Equipment Systems Co., Ltd. Replenishment container and inkjet recording device comprising same
EP4082800A1 (en) 2021-04-26 2022-11-02 Funai Electric Co., Ltd. Ink cartridge, cartridge holding mechanism, and printing apparatus
US12017460B2 (en) 2021-04-26 2024-06-25 Funai Electric Co., Ltd. Ink cartridge, cartridge holding mechanism, and printing apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3014333B2 (ja) インクジェット・プリンタ用のインク供給機構を補充する補充キット及び方法
US6758556B2 (en) Ink cartridge, and ink-jet recording apparatus using the same
US7828421B2 (en) Ink cartridge arrangements
US6276789B1 (en) Ink tank and method of manufacture therefor
US8025376B2 (en) Ink cartridges
US8322835B2 (en) Sealing structure of fluid container, and method of manufacturing and reusing fluid container
JP2008230214A (ja) 流体導出部のシール構造体及びシール方法並びに流体収容容器、再充填流体収容容器及びその再充填方法
KR20040010031A (ko) 잉크 카트리지
US7810916B2 (en) Ink cartridges
JP2002370384A (ja) 液体収納容器及び該容器を用いる液体吐出記録装置
US7553007B2 (en) Ink cartridges
JP2008207429A (ja) 流体収容袋
JP3586206B2 (ja) インクタンク
US7682004B2 (en) Ink cartridges
US7837311B2 (en) Ink cartridges
US7775645B2 (en) Methods of forming cartridges, such as ink cartridges
JP2020168822A (ja) 液体吐出装置
WO2007037527A9 (en) Ink cartridge and printer
CN200974362Y (zh) 储墨囊及带有储墨囊的墨盒
JP2019025732A (ja) インクジェット記録装置