JP2002370022A - 高粘度溶液の混合方法及び装置 - Google Patents

高粘度溶液の混合方法及び装置

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信夫 神谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 少量でしかも高粘度溶液を含む複数の溶液
を、短時間で能率良く均一に、しかも気泡の混入を防止
して混合できるようにする。 【解決手段】 中心管5の外周に上部が開放した環状液
室6を有する複数の溶液ポケット4が形成された溶液ト
レイ1と、溶液ポケット4の環状液室6の幅Lより小さ
い寸法を有して環状液室6に装入される磁性撹拌子14
と、溶液トレイ1の下部に各溶液ポケット4に対応して
配置され環状液室6に沿い回転可能な回転磁石13とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高粘度溶液の混合
方法及び装置に関し、構造生物学、特に構造ゲノム科学
におけるタンパク質結晶化のための溶液の調整、或いは
バイオ科学における溶液の調整等、少量で膨大な種類及
び数の溶液を混合・調整する際に好適に用いられる高粘
度溶液の混合方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】タンパク質の立体構造を明らかにして物
理化学的に生体の全機能を解明する構造ゲノム科学にお
いて使用されるタンパク質結晶化のための溶液、或いは
バイオ科学において用いられる溶液は、一般に小容積の
多数の溶液ポケットが備えられた溶液トレイを用いて、
該溶液トレイの各溶液ポケットに少量の種々の溶液を供
給することにより、様々な試験を行っている。
【0003】上記試験には、種々の溶液を混合した混合
溶液を用いる場合が多く、例えば高粘度の溶液と低粘度
の溶液とを混合したもの、或いは高粘度の溶液同士を混
合したもの、更には2種以上の多数の溶液を混合したも
の等、種々の混合溶液が用いられる。
【0004】通常、このような混合溶液は均一に混合さ
れていることが必要とされ、しかも気泡等の混入のない
ことが条件とされる場合が多い。
【0005】こうした試験に用いられる混合液の調整
は、従来一般には、予め試験管等に混合すべき複数の溶
液を供給し、撹拌器等を用いて撹拌することにより混合
を行った後、試験管内で調整された混合溶液を前記溶液
トレイの溶液ポケットに適量ずつ分け入れていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来方法
では、特に高粘度の溶液と低粘度の溶液とを混合する場
合に均一混合が難しく、又、混合時に気泡が発生し易
く、気泡が発生した場合には気泡を除去するために半日
程度放置する必要があり、気泡除去に長時間を要して試
験作業を能率的に行う際の障害になる、等の問題を有し
ていた。
【0007】更に従来では、まず混合すべき溶液を適量
ずつ試験管に供給し、その後、試験管を撹拌器にかけて
混合を行い、その後試験管内の混合溶液を適量取出して
溶液トレイの溶液ポケットに供給するという作業を繰返
すことになるために、溶液トレイの全ての溶液ポケット
に対して混合溶液の供給が終了するまでに長時間を要
し、このために試験作業の能率が悪いという問題があ
る。
【0008】本発明は、かかる従来方法のもつ問題点を
解決すべくなしたもので、少量でしかも高粘度溶液を含
む複数の溶液を、短時間で能率良く均一に、しかも気泡
の混入を防止して混合できるようにした高粘度溶液の混
合方法及び装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、中心管の外周
に環状液室を有する複数の溶液ポケットが形成された溶
液トレイを設け、該溶液トレイにおける溶液ポケットの
環状液室に、該環状液室の幅寸法より小さい磁性撹拌子
を装入し、更に、少なくとも1種が高粘度をもつ複数の
溶液を前記磁性撹拌子が没入される量で環状液室に供給
し、前記溶液ポケットの下部に回転磁石を設け、該回転
磁石を環状液室に沿って回転させ、磁力により前記磁性
撹拌子を移動させて前記溶液を混合することを特徴とす
る高粘度溶液の混合方法、に係るものである。
【0010】本発明は、中心管の外周に上部が開放した
環状液室を有する複数の溶液ポケットが形成された溶液
トレイと、溶液ポケットの環状液室の幅より小さい寸法
を有して環状液室に装入される磁性撹拌子と、溶液トレ
イの下部に各溶液ポケットに対応して配置され前記環状
液室に沿い回転可能な回転磁石と、を備えたことを特徴
とする高粘度溶液の混合装置、に係るものである。
【0011】上記手段において、磁性撹拌子は四面体磁
性撹拌子であってもよく、又、磁性撹拌子は円錐体磁性
撹拌子であってもよく、又、磁性撹拌子は2つの円錐体
の底面を合体した形状を有していてもよく、又、溶液ポ
ケットに備えられる中心管が観察用照明穴であり、高粘
度溶液の混合装置をタンパク質結晶化溶液の混合に用い
てもよい。
【0012】本発明では、混合すべき溶液を溶液トレイ
の各溶液ポケットに形成された環状液室に供給すると共
に、磁性撹拌子を環状液室に装入した後、回転磁石を回
転させ、磁性撹拌子を溶液中に移動させて溶液を混合す
るようにしたので、高粘度溶液を短時間で均一に混合す
ることができ、更に、磁性撹拌子を溶液の液面の下部に
没入した状態で移動させることにより、混合時に気泡が
溶液に混入するのを防止できる。
【0013】磁性撹拌子が、回転磁石の磁力により引っ
ぱられて環状液室の溶液中を移動し、磁性撹拌子が溶液
に種々の変化した流れを生じさせるので、撹拌効果が高
められ、高粘度溶液が効果的に撹拌される。
【0014】又、タンパク質結晶化試験のように、初期
条件の探索から最適条件の確立までに、少量の高粘度溶
液を短時間で均一にしかも気泡の混入を防止した状態で
混合する必要がある場合に、本発明の混合装置は大変有
効に用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0016】図1は本発明の高粘度溶液の混合装置の一
例を示す切断側面図、図2は本発明の溶液混合に用いら
れる溶液トレイ、特に構造ゲノム科学におけるタンパク
質結晶化のための溶液の混合に用いられる溶液トレイの
平面図、図3は図2のIII−III方向矢視図であ
る。
【0017】図2、図3に示す溶液トレイ1は、上部外
周に張出部2が形成された外壁3の内部に、左右、前後
に整列した状態で複数の溶液ポケット4が形成されるよ
うに合成樹脂にて作成されている。各溶液ポケット4
は、鉛直に形成されてその上端が外壁3の上下中間位置
まで延びた中心管5を中心部に備えており、該中心管5
の外周に環状液室6を形成するようにした周壁7が一体
に設けられており、該周壁7は前記中心管5の上端より
上方まで延びている。
【0018】図1に示すように、前記溶液トレイ1の上
部外周の張出部2を支持するようにした支持部材8を作
業台9に設け、溶液トレイ1を作業台9の上部に略水平
に支持できるようにする。
【0019】更に、作業台9上には、溶液トレイ1の各
溶液ポケット4の下部に位置するように、モータ10に
より前記中心管5の軸心と略一致する回転軸11を中心
に水平回転する回転台12を設け、該回転台12上に、
前記環状液室6に沿って回転するようにした回転磁石1
3を設ける。
【0020】前記溶液トレイ1の各溶液ポケット4に形
成されている環状液室6には、該環状液室6の幅Lより
小さい寸法の磁性撹拌子14を1個もしくは複数個装入
する。
【0021】図4は、磁性撹拌子14が四面体磁性撹拌
子14aの場合を示しており、この四面体磁性撹拌子1
4aは、四面体の一辺の長さAが、環状液室6の幅Lの
略50〜90%程度の寸法になるようにしている。更
に、四面体磁性撹拌子14aの高さBは、前記環状液室
6に所定量供給される溶液の液面より下部に没入される
大きさとしている。
【0022】又、図6は、磁性撹拌子14が円錐体磁性
撹拌子14bの場合を示しており、この円錐体磁性撹拌
子14bは、円錐底面の直径Cと斜面の長さDが略同一
の寸法となっている。尚、この円錐底面の直径Cと斜面
の長さDは任意に選定し得る。更に、この直径Cと斜面
の長さDとは、環状液室6の幅Lの略50〜90%程度
の寸法としており、かつ円錐体磁性撹拌子14bは、前
記環状液室6に所定量供給される溶液の液面より下部に
没入する大きさとしている。
【0023】又、図8は、磁性撹拌子14が、2つの円
錐体14c、14dの底面を合体した形状を有した場合
を示している。そして、一方の円錐体14cは高さが高
く、また他方の円錐体14dは高さが低くなっている。
尚、この合体した2つの円錐体14c、14dの底面の
直径Eは、前記環状液室6に所定量供給される溶液の液
面より下部に没入する大きさとしている。
【0024】尚、前記四面体磁性撹拌子14a、円錐体
磁性撹拌子14b、及び2つの円錐体14c、14dを
合体した磁性撹拌子14は、その大きさを任意に設定す
ることができ、又、磁性撹拌子14は、前記図4、図
6、及び図8に示した形状以外も種々の形状とすること
もできる。
【0025】以下に上記形態例の作用を説明する。
【0026】溶液トレイ1の溶液ポケット4の開口が上
側に向くようにして溶液トレイ1の張出部2を支持部材
8に載置し、これにより溶液トレイ1を作業台9の上部
に略水平に支持させる。
【0027】溶液トレイ1の各溶液ポケット4に形成さ
れている環状液室6に、該環状液室6の幅Lより小さい
寸法に形成された磁性撹拌子14を1個ずつ或いは複数
個ずつ装入する。
【0028】続いて、前記環状液室6に混合すべき複数
の溶液を夫々所定量ずつ供給する。このとき、磁性撹拌
子14が溶液の液面より下部に没入されるようにする。
又、前記磁性撹拌子14は、環状液室6に溶液を供給し
た後で環状液室6に装入するようにしてもよい。
【0029】続いて、モータ10を駆動して回転台12
を回転させると、回転台12に設けた回転磁石13が環
状液室6に沿って回転し、この時の回転磁石13の磁力
により前記磁性撹拌子14が引っぱられて溶液中を移動
し、この磁性撹拌子14の移動によって溶液の混合が行
われる。
【0030】このとき、図4に示した四面体磁性撹拌子
14aは、図5に示すように環状液室6の内部底面に沿
って矢印V方向にスムーズに移動し、この移動によっ
て、溶液に種々の変化した流れSが形成されて撹拌が促
進され、これにより高粘度溶液は短時間で均一に混合さ
れる。
【0031】又、図6に示した円錐形磁性撹拌子14b
は、図7に示すように環状液室6の内部底面に沿って、
円錐形磁性撹拌子14bの円錐面が矢印V方向にスムー
ズに移動し、この移動によって、溶液に種々の変化した
流れSが形成されて撹拌が促進され、これにより高粘度
溶液は短時間で均一に混合される。この時、前記円錐形
磁性撹拌子14bは、図6のように立った状態で移動す
るのではなく、図7のように倒れた状態となって、円錐
面が環状液室6の内部底面に沿って移動する方が撹拌効
果が高い。従って、図6の円錐底面の直径Cに比して斜
面の長さDを大きくし、これによって円錐形磁性撹拌子
14bが高粘度溶液中を移動する時に倒れ易くした形状
にすることは好ましい。
【0032】又、図8に示した磁性撹拌子14は、2つ
の円錐体14c、14dの底面を合体した形状を有して
いるので、図9に示すように磁性撹拌子14は倒れた状
態を有して環状液室6の内部底面に沿い矢印V方向にス
ムーズに移動する。この移動によって、溶液に種々の変
化した流れSが形成されて撹拌が促進され、これにより
高粘度溶液は短時間で均一に混合される。
【0033】このように、磁性撹拌子14が、回転磁石
13の磁力により引っぱられて環状液室6の溶液中を矢
印V方向に移動し、磁性撹拌子14が溶液に種々の変化
した流れSを生じさせるので、撹拌効果が高められ、よ
って微量の高粘度溶液を短時間で均一に混合できる。
【0034】又、前記磁性撹拌子14は、溶液の液面の
下部に没入された状態で溶液中を移動して混合を行うの
で、混合時に溶液に気泡が混入するのを防止することが
できる。
【0035】上記において、混合すべき溶液を、溶液ト
レイ1の各溶液ポケット4に形成されている環状液室6
に供給すると共に、磁性撹拌子14を環状液室6に装入
した後、溶液の供給が終了した環状液室6に対応した回
転磁石13を回転させて溶液の混合を順次開始するよう
にしてもよく、又、総ての環状液室6に混合すべき溶液
の供給と磁性撹拌子14の装入とを行った後に、総ての
回転磁石13を同時に回転させて、総ての溶液ポケット
4の溶液を同時に混合させるようにしてもよい。
【0036】上記方法によれば、高粘度溶液を短時間の
うちに均一に混合することができた。この高効率な溶液
混合によって、次の試験作業を直ちに実施することがで
きる。
【0037】図10は上記溶液トレイ1を用いてタンパ
ク質結晶化の試験を行う場合の原理を示したものであ
り、溶液ポケット4の環状液室6に混合溶液が収容され
た状態の中心管の上端には、ロワーガラス15がグリー
ス等のシール材16を介して装着されている。
【0038】又、図10に仮想線で示すように、所定位
置に水平に設けたアッパーガラス17の上面に、タンパ
ク質溶液をピペット等を用いて所定の微少量供給してタ
ンパク質ドロップを形成すると共に、該タンパク質ドロ
ップに、前記環状液室6の混合溶液を、ピペット等にて
所定の微少量供給して混合することにより、混合ドロッ
プ18を形成する。そして、上記混合ドロップ18を備
えたアッパーガラス17を矢印で示すように上下反転さ
せて混合ドロップ18が生成された面が下側になるよう
にし、アッパーガラス17を、グリース等のシール材1
6を介して周壁7の上端に装着して図10の実線状態と
する。
【0039】この状態で所定時間維持すると、結晶化剤
にタンパク質溶液が混合されて密閉の溶液ポケット4の
アッパーガラス17にぶら下げられ、気相で隔てられた
混合ドロップ18と、環状液室6の混合溶液間の結晶化
剤濃度の平衡化を利用したハンギングドロップ蒸気拡散
法により、混合ドロップ18内で緩やかなタンパク質の
過飽和状態がつくり出されて結晶化が実現される。
【0040】中心管5及びロワーガラス15を通して下
部から混合ドロップ18に照明を当て、アッパーガラス
17上から結晶19の生成の観察を行う。
【0041】タンパク質の結晶化条件(pH、結晶化
剤、温度等)は、タンパク質ごとに異なっており理論的
にも十分解明されていないため、さまざまな条件で結晶
化の試行を繰り返さなければならない。
【0042】従って、初期条件の探索から最適条件の確
立までに多数の試験を行うために、一個の混合ドロップ
18で使用するタンパク質量は極力少なくする必要があ
り、又、タンパク質に対応させて環状液室6に供給する
溶液の量も少量とする必要があり、従って、このように
少量の溶液を用いて試験を実施し、短時間で均一にしか
も気泡の混入が無い状態で混合することが要求される場
合に、前記図1に示した混合装置は大変有効に用いられ
る。
【0043】尚、本発明は上記形態例にのみ限定される
ものではなく、図示し説明した溶液以外の種々の溶液の
混合にも用い得ること、その他本発明の要旨を逸脱しな
い範囲内において種々変更を加え得ること、等は勿論で
ある。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、混合すべき溶液を溶液
トレイの各溶液ポケットに形成された環状液室に供給す
ると共に、磁性撹拌子を環状液室に装入した後、回転磁
石を回転させ、磁性撹拌子を溶液中に移動させて溶液を
混合するようにしたので、高粘度溶液を短時間で均一に
混合することができ、更に、磁性撹拌子を溶液の液面の
下部に没入した状態で移動させることにより、混合時に
気泡が溶液に混入するのを防止できる効果がある。
【0045】又、タンパク質結晶化試験のように、初期
条件の探索から最適条件の確立までに、少量の高粘度溶
液を短時間で均一にしかも気泡の混入を防止した状態で
混合する必要がある場合に、本発明の混合装置は大変有
効に用いられる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高粘度溶液の混合方法を実施する混合
装置の一例を示す切断側面図である。
【図2】構造ゲノム科学におけるタンパク質結晶化方法
の溶液の混合に用いられる溶液トレイの平面図である。
【図3】図2のIII−III方向矢視図である。
【図4】四面体磁性撹拌子の斜側面図である。
【図5】図4の四面体磁性撹拌子により溶液を撹拌する
際の溶液の流れ状態を示す側面図である。
【図6】円錐体磁性撹拌子の斜側面図である。
【図7】図6の円錐体磁性撹拌子により溶液を撹拌する
際の溶液の流れ状態を示す側面図である。
【図8】2つの円錐体の底面を合体した形状を有する磁
性撹拌子の側面図である。
【図9】図8の磁性撹拌子により溶液を撹拌する際の溶
液の流れ状態を示す側面図である。
【図10】溶液トレイを用いてタンパク質結晶化の試験
を行う場合の原理を示す切断側面図である。
【符号の説明】
1 溶液トレイ 4 溶液ポケット 5 中心管 6 環状液室 13 回転磁石 14 磁性撹拌子 14a 四面体磁性撹拌子 14b 円錐体磁性撹拌子 14c、14d 円錐体 L 幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 利昭 茨城県稲敷郡東町釜井1720 石川島検査計 測株式会社霞ヶ浦事業所内 (72)発明者 木村 祐二 茨城県稲敷郡東町釜井1720 石川島検査計 測株式会社霞ヶ浦事業所内 (72)発明者 神谷 信夫 兵庫県佐用郡三日月町光都1−1−1 理 化学研究所 播磨研究所内 (72)発明者 引間 孝明 兵庫県佐用郡三日月町光都1−1−1 理 化学研究所 播磨研究所内 Fターム(参考) 4G035 AB41 AE17 AE19 4G036 AC22

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心管の外周に環状液室を有する複数の
    溶液ポケットが形成された溶液トレイを設け、該溶液ト
    レイにおける溶液ポケットの環状液室に、該環状液室の
    幅寸法より小さい磁性撹拌子を装入し、更に、少なくと
    も1種が高粘度をもつ複数の溶液を前記磁性撹拌子が没
    入される量で環状液室に供給し、前記溶液ポケットの下
    部に回転磁石を設け、該回転磁石を環状液室に沿って回
    転させ、磁力により前記磁性撹拌子を移動させて前記溶
    液を混合することを特徴とする高粘度溶液の混合方法。
  2. 【請求項2】 中心管の外周に上部が開放した環状液室
    を有する複数の溶液ポケットが形成された溶液トレイ
    と、溶液ポケットの環状液室の幅より小さい寸法を有し
    て環状液室に装入される磁性撹拌子と、溶液トレイの下
    部に各溶液ポケットに対応して配置され前記環状液室に
    沿い回転可能な回転磁石と、を備えたことを特徴とする
    高粘度溶液の混合装置。
  3. 【請求項3】 磁性撹拌子が、四面体磁性撹拌子である
    ことを特徴とする請求項2に記載の高粘度溶液の混合装
    置。
  4. 【請求項4】 磁性撹拌子が、円錐体磁性撹拌子である
    ことを特徴とする請求項2に記載の高粘度溶液の混合装
    置。
  5. 【請求項5】 磁性撹拌子が、2つの円錐体の底面を合
    体した形状を有することを特徴とする請求項2に記載の
    高粘度溶液の混合装置。
  6. 【請求項6】 溶液ポケットに備えられる中心管が観察
    用照明穴であり、高粘度溶液の混合装置がタンパク質結
    晶化溶液の混合に用いられることを特徴とする請求項2
    〜5のいずれかに記載の高粘度溶液の混合装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005185913A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Nippon Pulse Motor Co Ltd 撹拌装置
JP2006281139A (ja) * 2005-04-01 2006-10-19 Seiko Epson Corp 液体混合方法、該液体混合方法を用いたタンパク質結晶化条件のスクリーニング方法、液滴吐出装置
CN102493776A (zh) * 2011-12-02 2012-06-13 中煤科工集团重庆研究院 具有磁力搅拌功能的封孔袋

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